JP2015020746A - 冷凍食品包装袋と包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷凍食品を包装したまま電子レンジで加熱できる密閉包装袋を提供する。
【解決手段】上記課題は、ポリオレフィン系樹脂よりなる発泡層と、熱可塑性樹脂よりなるソリッド層が共押出しされた積層フィルムよりなり、電子レンジでそのまま加熱することが表示されている、加熱によって水蒸気を発生する冷凍食品の包装袋によって解決される。
【選択図】 図7

Description

本発明は、うどん、まんじゅう、しゅうまい、ぎょうざなどの冷凍食品を袋に収容したまま蒸すことができる密閉包装袋と包装体に関するものである。
最近では、各種の調理食品が冷凍食品として包装容器に入れられて販売されている。これらの加熱は、密閉容器の場合には、容器から取出して行われている。容器に入れたまま加熱しうるものもあるが、それは密閉容器ではない。
本発明者らは、冷凍うどんを包装容器に入れたままで電子レンジ等で解凍、加熱できれば便利であると考えたが、密閉容器でなければ品質保持上問題である。一方、密閉容器にうどんを入れたまま電子レンジで加熱すれば充分食に適さない状態で大きく破裂してしまう。これらは、冷凍うどんに限らず、加熱される冷凍食品に共通の問題である。
本発明の目的は、冷凍食品を包装したまま電子レンジで加熱できる密閉包装袋を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するべく、まず、うどんについて、本発明者らが先に開発した、連通気泡が形成されたポリオレフィン系樹脂の連続発泡層と熱可塑性樹脂よりなるソリッドの共押出フィルム(特開2011−168043号公報)を用いて検討した。電子レンジ(550W仕様)による冷凍うどん(1人前200g)の加熱状態の観察によると、本共押出フィルムから成る密封された包装袋では、まず包装袋内のうどんに含まれる水分が加熱され、約1分後にはその一部が蒸気化されるにつれて膨らみ始め、その後に発生した水蒸気も加わって約2分後には包装袋は大きく膨らんで来る。そして、約3分後には、加熱された温度条件下において、その蒸気圧が本共押出フィルムの破断強度を超える様に本共押出フィルム強度を設計することにより、共押出フィルムの一番大きく膨らんだ天面部近傍の一部が開孔されることが分かった。この際、本共押出フィルムでは延びの少ない発泡層をもつため、その開孔部は限定的で小さく抑えられる。
なお、通常のソリッド層のみからなる包装袋が破裂した場合には、瞬時に破裂が大きく伝播されるために大きな開孔部となってしまう。
さらに、冷凍うどんはマイクロ波の吸収効率がよく、短時間で良好に加熱できることも見出した。これは、うどんを急速冷凍することにより、中心部にうどん製造の際に用いられた食塩水が濃縮されて不凍のまま残り、これがマイクロ波の吸収を良好にしていることが考えられる。また、デンプンやタンパクに結合した結合水は冷凍食品中でも不凍水として残り、これがマイクロ波の吸収を良好にしていることが考えられる。
この共押出しフィルムは断熱性が良好で、冷凍うどんの保冷性が良好なばかりでなく、電子レンジ加熱後のうどんが高温な状態でも袋の外側から素手で掴めることも見出した。
上記の作用効果は、うどんばかりでなく、塩分を含有していて不溶部を有しさらに水分を有していて蒸気を発生する他の食品においても発揮させることができる。
本発明は、これらの知見に基づいてなされたものであり、ポリオレフィン系樹脂よりなり、発泡層と、熱可塑性樹脂よりなるソリッド層が共押出しされた積層フィルムよりなり、電子レンジでそのまま加熱することが表示されている、加熱によって水蒸気を発生する冷凍食品の包装袋を提供するものである。
本発明の一態様においては、上記発泡層の発泡倍率が1.2〜3.5倍であり、発泡層の厚みが60〜240μm、ソリッド層の厚みが20〜90μmである。
本発明の別の態様においては、上記ポリオレフィン系樹脂がポリエチレン、ポリプロピレン又はエチレン−プロピレン共重合体又はこれらのいずれか2以上の樹脂の混合物である。
本発明の別の態様においては、上記ソリッド層がポリエチレン、ポリプロピレン又はエチレン−プロピレン共重合体又はこれらのいずれか2以上の樹脂の混合物である。
本発明の別の態様においては、上記発泡層の発泡剤が炭酸ガス又は窒素ガスである。
本発明の別の態様においては、上記積層フィルムの厚みが所定時間電子レンジで加熱後、温度上昇に伴う所定の温度における蒸気圧で破れる厚みである。
本発明の別の態様においては、上記包装袋がピロータイプである。
本発明の別の態様においては、上記の包装袋に冷凍食品が収容されて密閉されている。
本発明の別の態様においては、上記冷凍食品がうどんである。
本発明の包装袋に入れた冷凍食品は密閉状態のまま電子レンジで加熱すると、まず、冷凍食品に含まれている水分によって冷凍食品を茹で、次いでこの水分が蒸気に変わってこの食品を蒸すことができる。そして、加熱調理が終了に近づくと内部圧力によって包装袋が裂けてポンという破裂音を出す。これが食べ頃に近づいたことを示すサインを知らせることになる。この包装袋の裂けは部分的であるため、包装されている食品は外に飛び出すことはない。所定の加熱時間経過後は、電子レンジをオフにするとあるいはオフになると温度が下がり包装袋が速やかに収縮して内部食品に密着し保温効果を発揮する。そして、加熱の終了した包装袋は、積層フィルムの断熱性が良好であるため、内部の食品の熱が伝わりにくく、火傷せず素手で掴んで電子レンジから取出すことができる。取出した包装袋は、蒸気の自噴による裂け目があるのでそこから開いて中の食品を容易に取出すことができる。
また、この包装袋は、発泡層による緩衝作用で出荷、流通時に内部の冷凍食品を保護し、さらに断熱性が良好であることから保冷性もよい。
本発明により、冷凍食品を効率よく加熱して蒸すこともでき、美味しい加熱食品を得ることができる。
本発明の積層フィルムの一例の部分断面図である。 本発明の包装袋の一例の平面図である。 本発明の包装袋の別の例の平面図である。 一定の条件で加熱後袋表面温度の経時変化を測定したグラフである。 本発明の包装袋と従来の包装袋の破裂状態を示す写真である。 本発明の包装袋に使用される積層フィルムを引張って伸びた状態を示す写真である。 本発明の包装袋膨らみ時の模式図である。
本発明の包装袋に使用される積層フィルムは、ポリオレフィン系樹脂よりなり、発泡層と、熱可塑性樹脂よりなるソリッド層が共押出しされたものである。
発泡層は、延びが少なく破裂時の開孔部を小さく抑える効果がある。この層を形成するポリオレフィン系樹脂は、エチレン、プロピレン等のオレフィンの単独重合体や共重合体であり、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体等のエチレン単独重合体あるいはエチレンを主体とする共重合体、ポリプロピレン、エチレンあるいはポリプロピレンを主体とするエチレン−プロピレン共重合体などである。好ましいものはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの混合物である。これらのポリオレフィン系の樹脂を用いることによって発泡の形成が容易になる。
ポリエチレンとポリプロピレンの混合物を用いる場合の混合比は、ポリエチレン/ポリプロピレンの質量比で90/10〜10/90、好ましくは75/25〜50/50、より好ましくは70/30〜55/45とするのがよい。これらの範囲とすることで発泡が形成されやすくなる。
発泡層の発泡倍率は1.2〜3.5倍、好ましくは2.0〜3.0倍、より好ましくは2.3〜2.8倍が適当である。発泡倍率が1.2倍未満であると発泡が形成されにくくなり、一方、3.5倍を越えると均一な発泡の形成が困難になる。尚、発泡倍率とは、発泡前の樹脂の密度/発泡後の発泡層の密度(嵩密度)である。
発泡層には、単独気泡の他、複数の気泡が連通してつながった連通気泡も形成される。
この発泡層の厚さは、60〜240μm、好ましくは80〜200μm、より好ましくは100〜180μmが適当である。この厚さは、内容物を電子レンジで加熱する際に所定の加熱調理が終ったときに局部破裂が起こるように定められる。
ソリッド層は、未発泡の樹脂層であり、発泡層を補強するとともに印刷層としても使用されることも多い。この層を形成する熱可塑性樹脂は、特に限定されず、前述のポリオレフィン系樹脂や、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミドなどのなかから選択することができる。好ましい熱可塑性樹脂はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの混合物であり、発泡層と同じ樹脂であってもよい。
ソリッド層の厚さは20〜90μm、好ましくは30〜70μm、より好ましくは30〜60μmが適当である。この厚さは、内容物を電子レンジで加熱する際に袋材である積層フィルム自体を破裂させる場合には、所定の温度条件下における蒸気圧による加熱調理が終ったときに局部破裂が起こるように定められる。
積層フィルムの部分断面図を図1に示す。図1の積層フィルムは発泡層1とソリッド層2の2層よりなり、発泡層1には連通気泡3と独立気泡4が混在している。
積層フィルムの厚みは、上記2層の厚みで80〜330μm、好ましくは100〜150μm程度が適当である。この厚さは、内容物を電子レンジで加熱する際に袋材である積層フィルム自体を破裂させるために、所定の加熱調理が終ったときに局部破裂が起こるように定められる。この積層フィルムは断熱性が良好であり、さらに、マイクロ波の透過性も良好である。
この積層フィルムは、発泡剤を加えたポリオレフィン系樹脂と、熱可塑性樹脂を共押出しすることによって製造される。
発泡剤は公知のものでよく、各種アゾ化合物、スルホヒドラジド化合物、ニトロソ化合物、アジド化合物などの有機発泡剤、炭酸アンモニウム、重炭酸ソーダなどの無機発泡剤、さらに、気体や揮発性液体などの揮発性発泡剤などが知られている。本発明では、これらのなかで、気体発泡剤、特に炭酸ガスと窒素ガスが毒性がなく食品用包材として適している点で好ましい。これらのガスは気体状態、亜臨界状態、超臨界状態のいずれでもよいが、超臨界状態のものが特に好ましい。
発泡剤の配合量は、所定の発泡倍率になるように定められ、通常0.01〜2.0質量%の範囲である。
発泡層を形成する樹脂組成物とソリッド層を形成する樹脂組成物には、本発明の目的を損わない範囲で他の熱可塑性樹脂や添加剤等を添加することができる。
積層フィルムは、通常の共押出機を用いて製造することができ、特にインフレーション成形様がMD方向に延伸配向をかけ易く適している。
この積層フィルムを用いて形成される包装袋の形態は、密閉袋であればよく、三方シール袋、四方シール袋、角底袋、ガゼット袋等各種の形態をとりうるが、典型的な形態は、背貼部(合掌貼部)を有し、さらに上下両端がヒートシールされたピロータイプの袋である。その際、積層フィルムの発泡層面を内外どちらに持って来ても良いが、印刷適性を重視する場合はソリッド層を外側に、発泡層を内側に持ってくる場合が多く、加熱後のハンドリングを重視する場合は発泡層を外側に、ソリッド層を内側に持ってくる場合が多い。
本発明の包装袋の例を図2と図3に示す。図2の包装袋はピロータイプの袋5であって、中央に背貼部6があり、その基端と袋の上下両端にはヒートシール部7が設けられている。図3の包装袋は4方シール袋8であり、いずれの縁部もヒートシール部7で閉止されている。
本発明の包装袋では、電子レンジで内容物に内在する水分を加熱して茹でた後、次に水分を蒸気化して蒸し工程に入り適正な加熱・調理後、加熱上昇した蒸気圧で破裂することを特徴とする。この開放は加熱によって内部圧力が上昇することを利用しており、積層フィルム自体において、最大の引張り応力を生ずる包装袋上面の頂部周辺が破裂する特性を活かしたものであり、その場合の破裂開孔は、伸びの少ない発泡層により小さな開孔状態に抑えられることも特徴である。本発明の包装袋は、ほぼ適性加熱・調理の時点で破裂するので、この破裂音により調理の終了を知ることができる。
本発明の包装袋と従来のソリッド層の厚みの包装袋に水を入れて電子レンジで加熱し、破裂した状態の写真を図5に示す。図5の(A)に示す本発明の包装袋は、発泡層が厚さ110μmで発泡倍率が2.5倍のLLDPE層と厚さが40μmのLLDPE層よりなる厚さが150μmの積層フィルムよりなり、(B)に示す従来の包装袋は厚さが150μmのLLDPEフィルムよりなる。袋は同形のピロータイプであり、内部に水150mlを入れて550Wの電子レンジで破裂するまで加熱した。これらの写真からわかるように本発明の包装袋は小さな開孔ができたのみであったが、従来の包装袋は大きく破裂した。
その理由を調べるために、本発明の包装袋に用いた積層フィルムを引張って、伸びた状態を写した写真が図6である。この写真からわかるように、発泡層はあまり伸びていないがソリッド層は大きく伸びていて、最初に発泡層が破断し、次いでソリッド層が伸びて破断すると考えられ、大きく破裂する蒸気圧になる前に、適性加熱・調理の蒸気圧で小さく破裂するものと考えられる。
本発明の包装袋で包装される内容物は、蒸すことによって食感が向上する冷凍食品であり、うどん、そば、中華麺、まんじゅう、焼売、餃子、さつま揚、各種惣菜等である。包装袋には内容物の蒸しと調理がうまく行えるよう必要により少量の水を添加しておくこともできる。水の添加要否とその量は内容物に応じて予め試験をして定める。
本発明の冷凍食品を収容した包装体は、そのまま電子レンジに入れて所定時間加熱することにより、調理することができる。この所定時間とは、冷凍食品が喰べ頃の状態で得られる範囲の時間、つまり、加熱不充分でなく加熱過度でもない時間であり、これは冷凍食品の種類や量、などによって異なるので包装する冷凍食品ごとに試験して求める。この加熱時間は一般に3分から3分半程度になるようにするのがよい。
加熱終了後は、包装袋はそのまま素手で掴んで電子レンジから出すことができる。これを調べるために、発泡層が厚さ110μmで発泡倍率が2.5倍のLLDPE層と厚さが40μmのLLDPE層よりなる厚さが150μmの積層フィルム、厚さが20μmの延伸ポリプロピレン層と厚さが85μmのLLDPE層よりなる厚さが105μmの積層フィルム、厚さが150μmの単層LLDPEフィルムの3つのフィルムをいずれも同形のピロータイプの袋とし、内部に150mlの水を入れ550Wの電子レンジで120秒加熱し、フィルムの表面温度を赤外線温度計で測定した。
得られた結果を図4に示す。同図に示すように、ソリッド層のみの場合は、単層フィルム、積層フィルムのいずれの場合も表面温度が高いが、本発明の積層シートは表面温度が低く、包装袋を掴んでも火傷しにくいことがわかる。
更に、この現象を検討するために、同一条件で破裂まで加熱し、破裂部周囲の引裂強度と加熱前の引裂強度(単位:N)をエルメンドルフ引裂試験機を用いてJISK6767に従って測定した結果を表1に示す。
Figure 2015020746
積層フィルムは、加熱前も加熱後もTD方向に比べてMD方向がいずれも小さい数値である。これは、積層フィルムにMD方向に延伸配向がかかっているためであり、MD方向に引裂き易いので、開孔部を起点として容易に引裂くことができる。
また、横方向の力に弱いので電子レンジで加熱・調理した時の水蒸気圧で袋が膨らみ、袋のフィルムが内圧で引張られた時に、その引張応力は、かまぼこ形ドームの天頂部が最大となるので、いつも天頂部分から破裂する。図7にその模式図を示す。
ドームであれば内圧は全方向に均等にかかり、フィルムは均等に引張られるが、模式図では、冷凍食品の重量で袋の下方が押さえられ、上方がかまぼこ形に膨らむ。その時のフィルムにかかる応力は、かまぼこの下方は小さいが、上方に行くにつれて大きくなり、天頂部では左側の押さえの応力と右側の押さえの応力が合わさって最大となる。
次の樹脂を使用した。
ポリプロピレン :サンアロマー株式会社製品「Q100F」
MFR0.6g/10分、密度0.88g/cm
融点142℃
低密度ポリエチレン :日本ポリエチレン株式会社製品「LF128」
MFR0.25g/10分、
密度0.922g/cm、融点111℃
直鎖状低密度ポリエチレン:日本ポリエチレン株式会社製品「UF421」
MFR0.9g/10分、
密度0.925g/cm、融点124℃
高密度ポリエチレン :日本ポリエチレン株式会社製品「HY430」
MFR0.8g/10分
密度0.956g/cm、融点135℃
実施例1
低密度ポリエチレン60質量部と直鎖状低密度ポリエチレン40質量部と、炭酸水素ナトリウム1質量部からなる発泡性樹脂混合物と高密度ポリエチレン70質量部と直鎖状低密度ポリエチレン30質量部のソリッド層となる樹脂混合物を、共通のサーキュラーダイ(リップ径Φ300mm、リップクリアランス0.8mm)を備えた各々のインフレーションフィルム成形機(発泡性樹脂混合物の押出機:Φ75mm、L/D32、ソリッド層の樹脂混合物の押出機:Φ50mm、L/D28)を用いて、ダイ温度200℃で共押出しし、ブロー比2.3、引取速度7.0m/分でインフレーション共押出フィルムを成形した。得られた積層フィルムは発泡層の厚さが110μm、ソリッド層の厚さが30μmであった。
この積層フィルムの発泡層は、発泡倍率が2.6倍であった。この積層フィルムを用い、発泡層を内側にしてヒートシール巾5mmで3辺と背貼部をヒートシールし、一方が開口した19cm長辺×15cm短辺のピロータイプの袋を作成した。
この包装袋に市販の冷凍うどんの麺塊(200g)を入れヒートシールを行なって密封包装した。
この包装体を家庭用冷蔵庫の冷凍室に入れ一夜放置した。次いで、冷凍室から取り出し、密封包装体そのままで550Wの電子レンジで加熱した。結果、3分30秒後にポンという破裂音が聞こえ蒸気で膨張した袋の天頂部が破れていた。包装体をそのまま素手で掴んで電子レンジから取り出し、中身のうどんを食べたところ、のどごしが良く、腰があって、パサつきもなく良好な食感であった。このうどんはうどん同士のくっつきもなく箸で良くほぐれた。
比較例として、冷凍室から取り出した密封包装体の包装袋を除去して冷凍うどんの麺塊を皿の上に乗せ、実施例と同じ3分30秒間、電子レンジで加熱後、食したところ腰があったが表面がパサついていた。また、うどん同士がくっついており、箸でほぐすのに難があった。これは、電子レンジ加熱は熱伝導加熱に比べて短時間加熱であるにもかかわらず水分の蒸発が多いと言われていることが原因と考えられる。
表2に食べ頃に調理した電子レンジとガスレンジで調理した時の調理前の重量に対する調理後の重量を示す。
Figure 2015020746
表2に示すように、タンパク源は電子レンジ加熱とガスレンジ加熱との差はあまりないが、糖質源では水分の蒸発損失量が多く、一方野菜類ではかえってガスレンジの方が水分蒸発が多い。電子レンジ加熱での水分蒸発量を防ぐには耐熱性プラスチックや硫酸紙やぬれたふきん等で包むと良いと言われている。実施例では、うどんも糖質源であり、包装袋がこの役目を担っており発生した蒸気によって蒸し効果が現れているものである。結果を表3に示す。
Figure 2015020746
実施例2
ポリプロピレン40質量部、低密度ポリエチレン60質量部、炭酸水素ナトリウム1質量部からなる発泡性樹脂混合物とソリッド層となる直鎖状低密度ポリエチレンとを、共通のサーキュラーダイ(リップ径Φ300mm、リップクリアランス0.8mm)を備えた各々のインフレーションフィルム成形機(発泡性樹脂混合物の押出機:Φ75mm、L/D32、直鎖状低密度ポリエチレンの押出機:Φ50mm、L/D28)を用いて、ダイ温度200℃で共押出しし、ブロー比2.3、引取速度7.0m/分でインフレーション共押出フィルムを成形した。得られた積層フィルムは発泡層の厚さが140μm、ソリッド層の厚さが50μmであった。
この積層フィルムの発泡層は、発泡倍率が2.4倍であった。この積層フィルムを用い実施例1と同様のピロータイプの袋を作成し、実施例1と同様市販の冷凍うどんの麺塊(200g)を入れて密封包装し、家庭用冷蔵庫の冷凍室に入れ一夜放置した。
比較例として、発泡層/ソリッド層の厚み比率を変えた積層フィルムを作成した。
1)発泡層(0μm)/ソリッド層(20μm)
2)発泡層(150μm)/ソリッド層(15μm)
3)発泡層(40μm)/ソリッド層(50μm)
これらのフィルムを用いて前記同様ピロータイプの袋を作成し、前記同様に麺塊を入れ冷凍室に一夜放置した。
次いで、実施例の包装体と比較例の包装体をそのままで550Wの電子レンジで加熱し、破裂するまでの時間を測定した。その結果を表4に示す。
Figure 2015020746
表4から、破裂までの時間は、発泡層の厚みとあまり関係なく、ソリッド層の厚みに左右され、発泡層は破れの開孔部を小さくすることが解る。なお、実施例におけるピロータイプの袋の耐圧強度は28℃で0.10Mpa、93℃で0.03Mpaであった。
本発明の包装袋は冷凍食品をそのまま電子レンジで加熱して蒸気加熱することにより、おいしく温度ムラがなく調理できるので、加熱で水蒸気を発生し、蒸気処理することが好ましい冷凍食品の包装袋として広く利用できる。
1 発泡層
2 ソリッド層
3 連続気泡
4 独立気泡
5 ピロータイプの袋
6 背貼部
7 ヒートシール部
8 4方シール袋

Claims (9)

  1. ポリオレフィン系樹脂よりなる発泡層とポリオレフィン系樹脂よりなるソリッド層がインフレーション成形機によって共押出しされた積層フィルムよりなり、電子レンジでそのまま加熱することによって、適性加熱後、ポンという音とともに、破裂し加熱終了を知らせる、加熱によって水蒸気を発生する冷凍食品の包装袋
  2. 発泡層の発泡倍率が1.2〜3.5倍であり、発泡層の厚みが60〜240μm、ソリッド層の厚みが20〜90μmである請求項1記載の包装袋
  3. ポリオレフィン系樹脂がポリエチレン、ポリプロピレン又はエチレン−プロピレン共重合体又はこれらのいずれか2以上の樹脂の混合物である請求項1又は2記載の包装袋
  4. ソリッド層がポリエチレン、ポリプロピレン又はエチレン−プロピレン共重合体又はこれらのいずれか2以上の樹脂の混合物である請求項1、2又は3記載の包装袋
  5. 発泡層の発泡剤が炭酸ガス又は窒素ガスである請求項1から4のいずれかに記載の包装袋
  6. 積層フィルムの厚みが所定時間電子レンジで加熱後破れる厚みである請求項1〜5のいずれかに記載の包装袋
  7. 包装機がピロータイプである請求項1から6のいずれかに記載の包装袋
  8. 請求項1から7のいずれかに記載の包装袋に冷凍食品が収容されて密閉されている冷凍食品の包装体
  9. 冷凍食品がうどんである請求項8記載の包装体
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