JP5468169B1 - 加熱用包装袋 - Google Patents

加熱用包装袋 Download PDF

Info

Publication number
JP5468169B1
JP5468169B1 JP2013194761A JP2013194761A JP5468169B1 JP 5468169 B1 JP5468169 B1 JP 5468169B1 JP 2013194761 A JP2013194761 A JP 2013194761A JP 2013194761 A JP2013194761 A JP 2013194761A JP 5468169 B1 JP5468169 B1 JP 5468169B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
packaging bag
film
heating
base film
porous film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013194761A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015058966A (ja
Inventor
昌幸 赤松
将晴 山本
良和 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissei Chemical Co Ltd
Original Assignee
Nissei Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissei Chemical Co Ltd filed Critical Nissei Chemical Co Ltd
Priority to JP2013194761A priority Critical patent/JP5468169B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5468169B1 publication Critical patent/JP5468169B1/ja
Publication of JP2015058966A publication Critical patent/JP2015058966A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Package Specialized In Special Use (AREA)
  • Bag Frames (AREA)

Abstract

【課題】包装袋に対して開封等の処理をすることなくそのままの状態で加熱することによって、高温高圧の状態を維持することができる加熱用包装袋を提供する。
【解決手段】被加熱物Mを内部に収容するための収容空間1hを有する包装袋であって、包装袋を形成するフィルム10は、表裏を連通する複数の孔11hを有する多孔フィルム11と、多孔フィルム11よりも水蒸気バリア性が高いベースフィルム12と、が積層されたものであり、ベースフィルム12は、互いに略直交する方向における引裂き性が異なるように形成されている。このため、本発明の加熱用包装袋1を被加熱物Mを加熱するために使用すれば、被加熱物Mに加熱ムラが生じるのを抑制することができ、しかも食品等の被加熱物Mに使用すれば、短時間で加熱または加熱調理することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、加熱用包装袋に関する。さらに詳しくは、電子レンジ等の加熱機器を使用した際に内部に収容した食品等に加熱ムラが生じるのを防止することができる加熱用包装袋に関する。
近年、ライフスタイルの変化に伴い、短時間かつ簡便に食品を加熱調理することができる加工食品が多数開発されている。とくに、マイクロ波を利用した調理器(以下、電子レンジという)は、使い勝手がよく誰でも簡単に食品を加熱し調理することができる。このため、電子レンジを利用した加熱調理用食品の開発が進んでいる。このような加熱調理用食品は、通常、包装袋の内部に収容密封された状態で市場に供給されている。
しかし、このような加熱調理用食品は、予め包装袋を開封した状態、または内部の加熱調理用食品を包装袋から取り出した状態で電子レンジによって加熱調理が行われていた。
一方、上記のような加熱調理用食品を密封したまま電子レンジで加熱することができる包装袋が開発されている(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、非通気性の包材の両端部を内面同士が互いに接するように重ね合わせた背シール部を有し、この背シール部の両端縁部をヒートシール(合掌貼り)によって貼りあわせた包装袋が開示されている。そして、この包装袋には、背シール部を設けた部位の内面に沿って背シール部に平行となるように通気性を有する帯状の不織布が接着されている。
そして、特許文献1には、合掌貼りの部分を切り取り不織布を露出させた状態として電子レンジで加熱すれば、包装袋内の水蒸気によって包装袋が膨らむが、かかる状態をある程度維持しつつ包装袋が破裂するのを防止することができる旨の記載がある。しかも、特許文献1には、包装袋がある程度膨らんだ状態を維持することができるので、内部を蒸す効果を得ることができる旨の記載がある。
特開平5−270549号公報
しかるに、特許文献1の包装袋では、そのまま加熱することできるものの、内容物を取り出すときには、高温の状態の包装袋を素手等で開封しなければならないので、使用者が火傷するおそれがある。
また、特許文献1の包装袋では、電子レンジを使用する前に、合掌貼りの部分を切り取るという手間のかかる切取り操作が必要となる。しかも、この切取り操作が不十分であったり、または不必要な部分まで切取ってしまった場合、パウチが破裂したり、所望の蒸し効果を得ることが不可能となる。
しかも、特許文献1の技術は、包装袋の一部である背シール部を開口部とし内部の水蒸気を外部に排出するという技術であるが、開口部は、一部にしか設けられていない。すると、開口部近傍における水蒸気は発生とほぼ同時に外部へ排出されるのに対して、開口部から離れた部分の水蒸気は開口部近傍に比べて若干長く滞留する。つまり、特許文献1の包装袋を加熱した状態において、内部の温度分布がばらつくといった現象が発生するので、蒸す効果を得ることができるものの、加熱ムラが生じる可能性がある。
さらに、特許文献1の包装袋では、製造の際に背シール部の両端縁部をヒートシール(合掌貼り)によって貼りあわせるという加工処理を行わなければならないので、製造工程が煩雑となる。
本発明は上記事情に鑑み、包装袋に対して開封等の処理をすることなくそのままの状態で加熱することによって、高温高圧の状態を維持することができる加熱用包装袋を提供することを目的とする。
第1発明の加熱用包装袋は、被加熱物を内部に収容するための収容空間を有する包装袋であって、該包装袋を形成するフィルムは、表裏を連通する複数の孔を有する多孔フィルムと、該多孔フィルムよりも水蒸気バリア性が高いベースフィルムと、が積層されたものであり、前記多孔フィルムは、前記ベースフィルムよりも伸びにくい部材であり、前記包装袋の外面に位置するように形成されており、前記ベースフィルムは、互いに略直交する方向における引裂き性が異なるように形成されており、前記被加熱物を収容空間内に収容した状態における前記包装袋を加熱した場合において、該包装袋の内圧の上昇に伴う前記多孔フィルムの孔の変形に伴って、該変形した孔に対応する位置に裂け目が生じるように形成されていることを特徴とする。
第2発明の加熱用包装袋は、第1発明において、前記多孔フィルムには、前記複数の孔が網目状に形成されていることを特徴とする。
第3発明の加熱用包装袋は、第1または第2発明において、前記ベースフィルムは、引裂き性に優れた易引裂き方向の引裂き強度によって、該易引裂き方向と略直交する方向の引裂き強度を除した値が、6.0〜70.0となるように形成されていることを特徴とする。
第4発明の加熱用包装袋は、第1、第2または第3発明において、前記ベースフィルムは、1軸延伸法によって形成されていることを特徴とする。
第5発明の加熱用包装袋は、第1、第2、第3または第4発明において、前記多孔フィルムは、該多孔フィルムにおける前記易引裂き方向と略平行な方向の伸び率が、前記ベースフィルムにおける前記易引裂き方向の伸び率よりも小さくなるように形成されていることを特徴とする。
第1発明によれば、ベースフィルムによって収容空間内を液密に保つことができるので、収容空間内に液体を保持することができる。このため、液体を含む被加熱物を冷蔵や冷凍する際の保存用袋として使用することができる。また、包装袋が、ベースフィルムよりも伸びにくい部材の多孔フィルムによって内面に位置するベースフィルムを覆うように積層したフィルムによって形成されており、包装袋の外面に位置する多孔フィルムに複数の孔が形成されている。このため、包装袋を加熱して内圧が高くなると、フィルムに加わる張力の多くを包装袋の外面に位置する多孔フィルムによって支持する状態となる。このとき、多孔フィルムに形成された複数の孔は、その形状を変化(例えば、孔径を拡大するように)させながら多孔フィルムの伸びに追従する。すると、孔の形状が変形することによって多孔フィルムで張力を支持できなくなる部分が生じる。この部分では、ベースフィルムに裂け目が形成される。この裂け目と形状が変化した孔(以下、通路孔という)を通して包装袋の収容空間内で発生した水蒸気を外部へ排出することができる。一方、ベースフィルムは、その表面が積層された多孔フィルムによって覆われており、この多孔フィルムはベースフィルムよりも伸びにくいので、ベースフィルムの裂け目は、多孔フィルムによって、その伸長が防止される。このため、包装袋全体において、異なる箇所で連続的および/または同時に通路孔が形成されるから、包装袋の内部の水蒸気を異なる箇所から外部へ排出させることができる。したがって、本発明の加熱用包装袋を被加熱物を加熱するために使用すれば、被加熱物に加熱ムラが生じるのを抑制することができ、しかも食品等の被加熱物に使用すれば、短時間で加熱または加熱調理することができる。しかも、包装袋の外面に多孔フィルムが設けられているので、外面の表面温度が高くなるのを抑制することができる。このため、本発明の加熱用包装袋を被加熱物を加熱するために使用した場合、包装袋の収容空間内の内部温度が高い状態であっても、火傷などすることなく素手でフィルムを開封することができる。
第2発明によれば、包装袋の収容空間内の内圧が高くなると、多孔フィルムに、網目状の構造部の切断および/または伸びによって適度な通路孔を形成することができる。このため、フィルムに水蒸気を排出するための流路を形成し易くなる。しかも、多孔フィルムの複数の孔が網目状に形成されているので、網目状の構造部の切断および/または伸びが生じる位置によらず、水蒸気を排出するための流路を形成できる。このため、ベースフィルムが破裂するような状況を防止する効果を高めることができる。
第3発明によれば、包装袋の収容空間内の内圧が高くなると、適切なタイミングでベースフィルムが一方向に引き裂かれるように形成することができる。
第4発明によれば、ベースフィルムの易引裂き方向の引裂き強度と、この易引裂き方向と略直交する方向の引裂き強度の強度差を大きくすることができるので、ベースフィルムが一方向の引き裂き方向に沿ってより引き裂き易くできる。
第5発明によれば、多孔フィルムがベースフィルムに比べて伸びにくくなるように形成されているので、包装袋のフィルムに張力が加わると、常に多孔フィルムの通路、ベースフィルムの裂け目という順で水蒸気を排出するための流路を形成できる。
(A)は本実施形態の加熱用包装袋1の概略平面図であり、(B)は本実施形態の加熱用包装袋1の概略背面図である。 図1の本実施形態の加熱用包装袋1のII−II線(幅方向W)の概略断面図と加熱用包装袋1のフィルム10の概略拡大図である。 本実施形態の加熱用包装袋1を加熱した際の概略説明であり、(A)は図1(A)の加熱用包装袋1の加熱する前の概略説明図であり、(B)および(C)は加熱中の概略説明図である。 (A)は本実施形態の加熱用包装袋1を加熱する前の加熱用包装袋1を形成するフィルム10の概略拡大断面図であり、(B)および(C)は本実施形態の加熱用包装袋1を加熱したときの加熱用包装袋1を形成するフィルム10の概略拡大断面図である。 (A)は本実施形態の加熱用包装袋1を加熱したときの加熱用包装袋1を形成するフィルム10の概略拡大断面図であり、(B)は(A)のB−B線概略矢視図であり、(C)は(A)のベースフィルム12のC−C線概略矢視図である。 他の実施形態の加熱用包装袋1の概略平面図と、そのB−B線概略断面図およびその要部概略拡大図である。 加熱用包装袋のフィルムを構成する多孔フィルムのSEMにより撮影した画像である。 実験結果(加熱用包装袋の多孔フィルムとベースフィルムの表面状況)を示した図である。 実験結果(加熱用包装袋の表面温度)を示した図である。 実験結果(内部の冷凍食品の温度分布状況)を示した図である。 実験結果(内部の冷凍食品の温度分布状況)を示した図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明の加熱用包装袋は、被加熱物を内部に収容するための包装袋であって、内部に被加熱物を収容し密封した状態で加熱することによって、短い加熱時間にもかかわらず、被加熱物に発生する加熱ムラを抑制できるようにしたことに特徴を有する。
本発明の加熱用包装袋の内部に収容する被加熱物は、加熱対象となる物であれば、とくに限定されない。例えば、冷凍食品や冷蔵食品などの加熱を要する食品や、保温タオルなどの保温部材等を挙げることができる。具体的には、加熱器として後述する電子レンジを使用する場合には、うどん、そば、中華麺、まんじゅう、焼売、餃子、さつま揚、各種惣菜等を被加熱物として挙げることができる。つまり、本発明の加熱用包装袋を一次包装として使用することができるのである。
図1において、符号1および符号10は、本実施形態の加熱用包装袋と、この加熱用包装袋1を形成するフィルムを示している。
本実施形態の加熱用包装袋1は、フィルム10によって内部に中空な空間が形成された袋状の部材であり、内部と外部を隔離するためのシール部2、3を備えている。
具体的には、図1に示すように、本実施形態の加熱用包装袋1は、内部に収容空間1h(図2参照)が形成されるように、フィルム10の端縁をシール部2、3によって連結して袋状に形成されている。なお、この収容空間1hは、本実施形態の熱用包装袋1を加熱した際の加熱対象となる被加熱物Mを収容するための空間として機能する。
(フィルム10の説明)
本実施形態の加熱用包装袋1のフィルム10は、多孔フィルム11と、この多孔フィルム11にベースフィルム12が積層されたフィルムである。具体的には、フィルム10の多孔フィルム11とフィルム10のベースフィルム12は、互いに対向するように配設した状態において、両フィルムのそれぞれの対向した対向面が互いに面接触するように積層されている。そして、フィルム10の断面視においては、両フィルム11、12のフィルム層が連続するように積層した層を有するように形成されている(図2断面拡大図参照)。
以下、多孔フィルム11とベースフィルム12について説明する。
(多孔フィルム11について)
まず、多孔フィルム11について説明する。
ベースフィルム12に積層した多孔フィルム11は、フィルム状に形成されたベースフィルム12よりも伸びにくい部材であり、その表裏を連通する孔11hが複数設けられている。
例えば、図4に示すように、多孔フィルム11は、不織布様の内部に網目状の空隙を有する部材である。言い換えれば、多孔フィルム11は、内部に多数(複数)の連続した孔11hを有する部材である。この孔11h(空隙)は、多孔フィルム11の表面と裏面を連通するように形成されており、この孔11hを通して液体や気体などを通すことができるようになっている。
この孔11hは、多孔フィルム11の表裏を連通し、かつその表裏に開口を有するものであれば、その形状はとくに限定されない。例えば、孔11hは、多孔フィルム11の厚さ方向と略平行に形成してもよく、網目状に形成してもよい。つまり、多孔フィルム11の孔11hは、多孔フィルム11とベースフィルム12を積層した状態において、孔11hによってベースフィルム12の対向面が外部と連通されるように形成されているである。
また、多孔フィルム11の孔11hは、後述する水蒸気などの通路としても機能するようになっている。以下、この水蒸気などの通路として機能する際の孔11hを、通路孔11hといい、この通路孔11hが形成された部分を通路部という。詳細は、後述する。
(ベースフィルム12について)
つぎに、ベースフィルム12について説明する。
ベースフィルム12は、水蒸気バリア性を有し、かつ一の方向に沿って引裂き易い性質を有している。つまり、ベースフィルムは、所定の張力を加えると、一方向に引裂きが伸長するように形成されている。
ベースフィルム12の水蒸気バリア性とは、液体が蒸発した際に発生する水蒸気の透過させにくい性質を有することを意味するものである。つまり、ベースフィルム11は、液体はおろか、水蒸気でさえも透過させにくい機能を有するのである。
このベースフィルム12の水蒸気バリア性は、水蒸気でさえも透過させにくい機能を有するものであればよく、とくに限定されない。例えば、ポリプロピレン製の2軸延伸フィルム(いわゆる2軸延伸ポリプロピレン、OPP)に比べて透湿度(フィルム1mあたり、24時間で何gの水分を透過したかを示した値)が小さいものをベースフィルム12として採用することができる。
また、ベースフィルム12は、互いに略直交する方向(例えば、図1または図5では、幅方向Wと長手方向L)における引裂き性が、異なるように形成されている。つまり、ベースフィルムは、所定の力(つまり張力)を加えると、互いに略直交する方向における引裂き性のうち、引裂き性に優れた引裂き易い方向(以下、単に易引裂き方向という)に容易に引き裂くことができるという機能を有する。
以上のごとき構成であるので、本実施形態の加熱用包装袋1は、以下の効果を奏する。
まず、本実施形態の加熱用包装袋1を形成するフィルム10が高い水蒸気バリア性を有するベースフィルム12を備えているので、内部の収容空間1h内に液体を収容した場合であっても、かかる液体が外部に漏洩するのを防止することができる。
このため、収容空間1h内に収容した液体を長期間にわたって保持させておくことができる。
例えば、図1に示すように、ピロータイプの加熱用包装袋1を採用する場合、内部の収容空間1h内に液体を含む被加熱物Mを収容し全てのシール部2、3をシールすれば被加熱物Mを加熱用包装袋1の収容空間1h内に密封することができる。つまり、加熱用包装袋1の収容空間1h内を液密に保つことができる。そして、この加熱用包装袋1を被加熱物Mの冷蔵庫や冷凍庫等で保存する際の保存袋として使用すれば、加熱用包装袋1内の被加熱物Mを長期間保存しておくことができる。
とくに、ベースフィルム12として、水蒸気バリア性が高いもの(例えば、透湿度が6.0(g/m・24hr))を採用すれば、冷凍保存中の被加熱物Mの水分が蒸発することを抑制することができるので、被加熱物Mをより長期間冷凍して保存しておくことができる。
つぎに、加熱用包装袋1の収容空間1h内に水分を含む被加熱物Mを収容し密封した状態において、加熱用包装袋1を加熱した場合の効果について以下説明する。
まず、加熱用包装袋1を加熱した際の形状変化について説明する。
図3に示すように、加熱用包装袋1を加熱すれば、被加熱物Mに含まれる/または被加熱物Mと一緒に加えた水分が水蒸気STとなって収容空間1h内に充満し内部から加熱用包装袋1をふくらませる(図3の(A)の状態から(B)の状態へ)。そして、図3(C)に示すように、加熱用包装袋1の膨らみが所定の大きさとなると、加熱用包装袋1の内部から外部へ向かって水蒸気STが排出される。かかる状態の加熱用包装袋1をさらに加熱しても、加熱用包装袋1を破裂させることなく、かかる状態(つまり、加熱用包装袋1の収容空間1h内が水蒸気STによって充満された状態)を維持させておくことができる。かかる理由を、図4および図5に基づいて以下説明する。
例えば、図3(C)に示すように、加熱用包装袋1の膨らみが所定の大きさになった場合、加熱用包装袋1を形成するフィルム10の各部には略放射状の張力が加わる。この張力がある程度高くなると、まず、フィルム10を構成する多孔フィルム11に変化が生じる。フィルム10に張力が加わると、この張力は、フィルム10を構成する多孔フィルム11とベースフィルム12で支持される。しかし、多孔フィルム11は、ベースフィルム12よりも伸びにくい部材(例えば、不織布様の部材)で形成されているので、フィルム10に加わった張力の多くを多孔フィルム11で支持した状態となる。この多孔フィルム11で支持している張力が、ある程度高くなると、多孔フィルム11に設けられた複数の孔11hの形状が変化するようになる。
例えば、図4に示すように、加熱用包装袋1を加熱すると、加熱用包装袋1が膨らみフィルム10に張力Fが加わる。この張力Fは、多孔フィルム11とベースフィルム12で支持される。この多孔フィルム11で支持される張力を張力F1、ベースフィルム12で支持される張力をF2として以下説明する。
図4(A)から図4(B)に示すように、多孔フィルム11に加わった張力F1が、通常の状態の孔11hの形状(図4(A))を維持できない程度に高くなった部分では、多孔フィルム11の孔11hの孔径がある程度広がるように変形する(図4(B))(以下、この孔11hを通路孔11hという)。
この通路孔11hが形成された部分(以下、単に通路部という)では、多孔フィルム11の内部構造が変形する前に比べて粗くなるので、通路孔11hが形成される前に比べて張力F1を支持できなくなる。すると、この通路部では、ベースフィルム12は、張力F2に加えて、この多孔フィルム11で支持できなくなった張力F1も支持しなければならなくなる。言い換えれば、フィルム10の通路部が形成された部分では、フィルム10に加わった張力F全体をベースフィルム12によって支持しなければならなくなる。
すると、ベースフィルム12が一の方向に沿って引裂き易い易引裂き性を有するので、ベースフィルム12に加わった張力Fによって、かかる部分のベースフィルム12に簡単に開口12hが形成される(図4(C)参照)。以下、ベースフィルム12の開口12hが形成された部分を、脱圧部という。
加熱用包装袋1を加熱した際に、多孔フィルム11とベースフィルム12に生じる現象をまとめると、以下のようになる。
まず、多孔フィルム11に加わった張力F1によって通路部に通路孔11hが形成される。ついで、この通路部に略対向するベースフィルム12の脱圧部に開口12hが形成される。つまり、フィルム10には、多孔フィルム11の通路部に形成された通路孔11hと、ベースフィルム12の脱圧部に形成された開口12hによって、内部と外部を連通された流路が形成される。そして、この流路を、加熱用包装袋1を加熱した際に加熱用包装袋1の収容空間1h内で発生した水蒸気STを外部へ排出するための流路として機能させることができる。以下、この流路を、水蒸気排出流路という。
以下、図1に示すピロータイプの加熱用包装袋1を用いてより具体的に説明する。
このピロータイプの加熱用包装袋1は、多孔フィルム11が加熱用包装袋1の外面に位置するように配設されており、その収容空間1h内にベースフィルム12が位置するように形成されている。
ベースフィルム12においては、互いに略直交する方向のうち、優れた引裂き性を有する方向である易引裂き方向を、図1に示すピロータイプの加熱用包装袋1の幅方向W(図5ではW)とし、この逆に、易引裂き方向に略直交する方向を、図1に示すピロータイプの加熱用包装袋1の長手方向L(図5ではL)として、説明する。
なお、図4および図5(A)は、加熱用包装袋1の長手方向Lに沿って切断した際のフィルム10の概略断面図である。
図4(A)に示すように、加熱用包装袋1のフィルム10を構成する多孔フィルム11は、内部に網目状の空隙を有するスポンジ状の部材であり、表面と裏面を連通するように複数の連続した孔11hを備えている。この複数の孔11hは、その大きさがほぼ同じような大きさに形成されている。
図4(B)に示すように、加熱用包装袋1を加熱すれば、加熱用包装袋1の収容空間1h内の内圧Pが高くなる。この内圧Pの値がある程度まで高くなると、加熱用包装袋1を形成するフィルム10に張力Fが加わる。この張力Fのうち多孔フィルム11に加わる張力F1が、孔11hの形状を維持できなくなる程度の値よりも大きくなると、孔11hの孔径が広くなった通路孔11hが形成される。図4(B)および図5(B)に示すように、この通路孔11hは、その孔径が張力F2によって外方に向かって広げられるようにして形成される。
図4(B)に示すように、この通路孔11hが形成された部分である通路部では、近傍の他の孔11hに比べて空隙が大きくなっている。言い換えれば、通路部では、通路孔11hによってベースフィルム12の対向面が外部と連通されるように形成されるのである。このため、通路部が形成される前に多孔フィルム11で支持されていた張力F1を、ベースフィルム12の対向面が外部と連通した部分で支持することとなる。このベースフィルム12の対向面が外部と連通した部分が、上述した脱圧部に相当する。つまり、フィルム10に加わった張力F(F1+F2)を、このベースフィルム12の脱圧部のみによって全て支持することとなる。
すると、ベースフィルム12が易引裂き性(図4(C)では紙面に直交する方向、図5(C)では上下方向)を有するので、ベースフィルム12の脱圧部に加わった張力Fによって簡単にベースフィルム12が易引裂き方向Wに向かって引き裂かれて開口12hが形成される(図5(C)参照)。
図4(C)または図5(A)に示すように、ベースフィルム12の脱圧部に開口12hが形成されることによって、フィルム10には、ベースフィルム12に脱圧部に形成された開口12hと、多孔フィルム11の通路部に形成された通路孔11hとによって、加熱用包装袋1の収容空間1h内と外部を連通する水蒸気排出流路を形成することができる。そして、この水蒸気排出流路を利用することによって、加熱用包装袋1の収容空間1h内で発生した過剰の水蒸気STを外部へ排出することができるのである。
この現象は、フィルム10全体において、異なる箇所で連続的および/または同時に発生する。つまり、フィルム10全体において、異なる箇所で連続的および/または同時に通路孔11hに基づく水蒸気排出流路が形成されるので、加熱用包装袋1の収容空間1h内に発生した水蒸気STを異なる箇所から外部へ排出させることができる。
一方、ベースフィルム12は、上述したように、一方向の易引裂き性を有するように形成されている。このため、開口12hは、ベースフィルム12の脱圧部に加わった張力Fによって、すぐさま一方向に向かって伸長する(以下、開口12hが伸長する方向を単に伸長方向という)。
しかしながら、上述したように、フィルム10に水蒸気排出流路が形成されれば、かかる部分では、他の水蒸気排出流路が形成されていない箇所に比べて、加わる張力が小さくなるので、多孔フィルム12の通路部の大きさは、ある程度の大きさ(例えば、長さが数ミリ程度)に維持される。このため、ベースフィルム12の脱圧部の開口12hが伸長方向に向かって拡大しようとした場合、開口12hの伸長先端部では通路部以外の多孔フィルム11で覆われた状態となる(図5(B)および図5(C)参照)。すると、この開口12hの伸長先端部近傍部分のフィルム10に加わる張力Fは、多孔フィルム11とベースフィルム12で支持されるので、ベースフィルム12の脱圧部に形成された開口12hが伸長するのを抑制できる。つまり、脱圧部の開口12hが伸長する方向に拡大するのを防止することができるので、脱圧部の開口12hの大きさを所定の大きさ(例えば、開口12hの長さが数ミリ程度)に保持させて置くことができる。
以上のごとく、加熱用包装袋1を加熱した場合、フィルム10全体において、異なる箇所で連続的および/または同時に通路孔11hに基づく水蒸気排出流路を形成することができるので、加熱用包装袋1の全面から収容空間1h内で発生した過剰の水蒸気STを外部へ放出することができる(図5(A)参照)。つまり、加熱用包装袋1の収容空間1h内に存在する滞留する水蒸気STの滞留時間をほぼ同じ状態となるようにできる。言い換えれば、加熱用包装袋1の収容空間1h内における局所的な温度上昇などを抑制することができる。
しかも、加熱用包装袋1のフィルム10に加わる張力Fと、多孔フィルム11の伸びにくさとベースフィルム12の易引裂き方向の引裂き強度と、の相互作用によって加熱用包装袋1の収容空間1h内の内圧を高い状態に維持することができる。
したがって、加熱用包装袋1の収容空間1h内の温度のバラツキを抑制することができ、かつ内圧が高い状態を維持することができる。このため、加熱用包装袋1の収容空間1h内に被加熱物Mを収容すれば、かかる被加熱物M対してほぼ均一に熱を加えることができるので、被加熱物Mに加熱ムラが生じるのを抑制することができる。
そして、多孔フィルム11の孔11hの数や大きさ、形状などを所定の数等にコントロールすれば、多孔フィルム11とベースフィルム12同士の相互作用によって、加熱用包装袋1の収容空間1h内の内圧を所望の圧力(例えば、内圧が3〜5気圧)に調整することができ、しかも、かかる状態を加熱している間、常に維持させておくことができる。
すると、被加熱物Mに含まれる水分の沸点を高くすることができるので、常圧程度(1気圧程度)で加熱した場合に比べて、短時間に被加熱物Mを所望の状態に加熱することができる。例えば、被加熱物Mが食品の場合、通常の料理方法(大気圧下で行う料理方法)に比べてより短い時間で調理することができる。
なお、被加熱物Mがある程度の水分を含んでいない場合には、加熱用包装袋1の収容空間1h内に適量の水を加えておくのが好ましい。加熱用包装袋1の収容空間1h内にある程度の水分が存在すれば、上述したように加熱用包装袋1を加熱することによって収容空間1h内に水蒸気STを発生させることができるからである。加熱用包装袋の内部に加える水の添加の要否および量は被加熱物の状態に応じて適宜決定することができる。
なお、本明細書でいう加熱とは、加熱用包装袋1の内部に収容した被加熱物Mの温度を上昇させることをいい、被加熱物Mに対して外部から熱を付与することによって被加熱物Mの温度を上昇させることはもちろん、電磁波によって被加熱物M自体の温度を上昇させることをも含む概念である。
例えば、被加熱物Mに対して外部から熱を付与する加熱としては、スチームや熱水等を用いたものを挙げることができ、電磁波を利用した加熱としては、マイクロ波や赤外線等を利用したものを挙げることができる。マイクロ波を利用した調理器としては、例えば、電子レンジを挙げることができる。
また、本明細書でいう加熱ムラとは、被加熱物Mを加熱した際、被加熱物Mにおける温度のバラツキによって被加熱物Mに生じる不均一な状態を意味するものであり、例えば、被加熱物Mに冷たい部分と温かい部分が生じるような状態や、被加熱物Mに生温かい部分と焦げた部分が生じるような状態(いわゆる焼きムラ)をも含む概念である。
(加熱用包装袋1の説明)
加熱用包装袋1の形状や大きさは、被加熱物Mを収容空間1h内に収容することができる形状および大きさであれば、とくに限定されず、平面視矩形状のものや平面視略円形状に形成したものを採用することができる。
例えば、図1に示す加熱用包装袋1は、平面視略長方形のピロータイプに形成されており、背面部に形成されたシール部2と、上下両端部に形成されたシール部3、3とを備えている。なお、ピロータイプ以外にも、二方シール袋、三方シール袋、四方シール袋、角底袋、ガゼット袋等各種の形態を採用することができる。
加熱用包装袋1の大きさは、内部に収容する被加熱物Mの大きさや形状によって適宜決定することができる。
例えば、被加熱物Mが、平面視略長方形の部材であり、その幅方向Wの長さが約100mm、幅方向Wと略直交する長手方向Lの長さが約150mmの場合、大きさが、加熱用包装袋1の大きさは、その幅方向Wの長さが約150mm、幅方向Wと略直交する長手方向Lの長さが約200mmとなるように形成することができる。
また、加熱用包装袋1の包装方法は、内部の収容空間1h内に被加熱物Mを収容した状態において、収容空間1h内を外部から隔離して密封できるように形成することができる方法であれば、その包装方法はとくに限定されない。
例えば、図1に示すようなピロータイプの加熱用包装袋1を形成する場合、まず、長方形のフィルム10において、長手方向に略直交する方向の一対の端縁を重ね、重ねた両端縁によってシール部2を形成し、長手方向の両端縁に一対の開口を有する筒状体とする。ついで、この筒状体の両端縁に形成された一対の開口をそれぞれシール部3、3によってシールすれば、図1に示すようなピロータイプの加熱用包装袋1を形成することができる。
なお、シール部2、3のシール方法は、内部に形成された収容空間1h内に外部から水分や酸素等が侵入したり、その逆に収容空間1h内に収容した被加熱物Mが有する水分などの液体が外部へ漏洩等しないように、内部と外部を密封可能に形成することができる方法であれば、とくに限定されず、例えば、熱風式溶着や熱板式溶着、コテ式溶着などの熱溶着(いわゆるヒートシール)や高周波溶着、超音波溶着などを採用することができる。
(フィルム10の詳細な説明)
つぎに、本実施形態の加熱用包装袋1のフィルム10を詳細に説明する。
図4に示すように、本実施形態の加熱用包装袋1のフィルム10は、上述したように、表裏を連通する孔11hを複数有する多孔フィルム11と、この多孔フィルム11に一方向に易引裂性を有するベースフィルム12とを有する。
(多孔フィルム11について)
多孔フィルム11は、上述したように、多孔フィルム11の表面と裏面を連通するように形成された複数の孔11hを有しており、この孔11hが拡大した通路孔11hに基づいてフィルム10に水蒸気排出流路を形成させる機能を有している。
具体的には、後述する多孔フィルム11の素材としてポリオレフィン系樹脂を用いる場合には、通路孔11hの開口(図5(A)では紙面上方に向かって形成された開口であり、この通路孔11を通って水蒸気STが排出される)の大きさが、約100μm〜3000μmとなるように形成されたものが好ましく、200〜2000μmとなるように形成されたものがより好ましい。通路孔11hの開口の大きさが、約100μmよりも小さい場合、通路孔11hが途中で閉塞してしまう可能性がある。
一方、通路孔11hの開口の大きさが、約3000μmより大きくなる場合、ベースフィルム12の脱圧部の開口12hが内圧が保てる大きさ(例えば、約2000μm)よりも大きくなりすぎてしまう可能性がある。
したがって、多孔フィルム11は、その通路孔11hの開口の大きさが、約100μm〜3000μmとなるように形成されたものが好ましく、200μm〜2000μmに形成されたものがより好ましい。
多孔フィルム11の孔11hは、上記のごとき通路孔11hを形成することができれば、その形状はとくに限定されず、例えば、打ち抜きによって形成された略円筒状のものや、網目状に形成されたものを採用することができる。
多孔フィルム11の孔11hが網目状に形成された場合、各孔11hにおいて、それぞれの開口の大きさにバラツキが生じる場合がある。このような孔11hの開口の大きさにバラツキが発生する場合には、複数の孔11hの開口の平均が、約200μm〜500μm程度となるように形成すればよいが、220μm〜470μmがより好ましく、230μm〜350であればさらに好ましい。したがって、多孔フィルム11に形成された複数の孔11hの平均開口の大きさを上記範囲とすれば、多孔フィルム11に形成された孔11hの開口の大きさにバラツキが生じた場合であっても、上述した通路孔11hの開口の大きさを所定の範囲とした場合に奏する効果と同様の効果を奏する。
とくに、上記のごとき網目状に形成された孔11hを有する多孔フィルム11を本実施形態の加熱用包装袋1の外面に位置するように配設した場合、多孔フィルム11の表面に形成された複数の孔11hの開口面積の合計が、多孔フィルム11の表面積に対して30%〜80%となるように形成するのが好ましく、35%〜80%がより好ましく、45%〜70%がさらに好ましい。
加熱用包装袋1を加熱した後、かかる加熱用包装袋1を加熱器等から取り出す場合、孔11hの合計開口面積が30%よりも小さく、80%よりも高いと、作業者が素手で取り出すには多孔フィルム11の表面温度が高すぎる。つまり、複数の孔11hの開口面積の合計が、上記のごとき範囲外の場合には、多孔フィルム11の表面温度が上昇するのを抑制することができない。一方、孔11hの合計開口面積が上記のごとき範囲内の多孔フィルム11を本実施形態の加熱用包装袋1の外面に設けた場合、外面(つまり多孔フィルム11の表面)の表面温度が高くなるのを抑制することができる。
したがって、加熱用包装1の収容空間1h内の内部温度が高い状態であっても、火傷などすることなく素手でフィルム10を開封することができる。
かかる理由は、以下のように推察される。
上述したように網目状に形成された孔11hを有する多孔フィルム11を加熱用包装袋1の外面に位置するように配設した場合、ベースフィルム12から多孔フィルム11への熱伝導率および多孔フィルム11自体の厚さ方向への熱伝導率を低くすることができる。しかも、多孔フィルム11の孔11hが網目状に形成されているので、多孔フィルム11の比表面積を大きくできる。そして、多孔フィルム11の比表面積を大きくすれば、網目状に形成された多孔フィルム11の孔11hの内壁から加熱用包装袋1の収容空間1h内で発生した熱を外部へ放出する効果も高めることができる。これらの効果により、加熱用包装袋1の内部の温度が高くても、その表面の温度をある程度低くすることができると推察される。
したがって、上記加熱用包装袋1の場合、加熱用包装袋1を加熱した際に収容空間1h内で発生した熱が、加熱用包装袋1の外面に伝わりにくくなるとともに、その一部の熱が外部へ放出されて、加熱用包装袋1の表面(つまり多孔フィルム11の表面)の温度上昇を抑えることができる。そして、加熱用包装袋1の外面の比表面積を上記範囲とすれば、加熱用包装袋1の収容空間1h内の内部温度は高温(100℃以上)の状態にもかかわらず、加熱用包装袋1の外面まで到達する熱を所定の温度(80℃)よりも低くなるように調整することができる。つまり、多孔フィルム11の表面温度(加熱用包装袋1の外面温度)が高くなるのを抑制することができ、しかも、多孔フィルム11の表面温度(加熱用包装袋1の外面温度)を人が素手で触れても火傷を生じない程度の温度(例えば、80℃程度)まで下げることができるものと推察される。
例えば、上述した孔11hの合計開口面積が30%よりも小さく、80%よりも高い場合、比表面積が0.071m/g以下となる。一方、孔11hの合計開口面積が35%〜80%の場合、比表面積を0.130m/gと、孔11hの合計開口面積が30%よりも小さく、80%よりも高い場合に比べて大きくすることができる。そして、後述するポリオレフィン系樹脂を多孔フィルム11の材質として用いた場合、前者の熱伝導率が0.054W/m・K以上となるのに対して、後者の熱伝導率が0.036W/m・Kと小さくすることができる。つまり、加熱用包装袋1の外面の比表面積を所定の範囲に調整することによって、加熱用包装袋1の外面の表面温度を所定の温度となるように調整できるものと推察される。
また、多孔フィルム11が網目状に形成された複数の孔11hを有する場合、加熱用包装袋1の収容空間1h内の内圧が高くなると、多孔フィルム11の通路部において、多孔フィルムに、網目状の構造部の切断および/または伸びによって大きな通路孔11hを形成することができる。つまり、網目状の構造部の切断および/または伸びによって隣接する通路孔11h同士が連続するなどして単独の通路孔11hに比べて大きめの通路孔11hを形成することができる。このため、単独の通路孔11hに比べて大きめの通路孔11hが形成された通路部では、ベースフィルム12のみで張力を支持するタイミングを早くすることができるので、フィルム10に水蒸気STを排出するための流路(水蒸気排出流路)を形成し易くなる。
しかも、多孔フィルム11の複数の孔11hが網目状に形成されているので、網目状の構造部の切断および/または伸びが生じる位置によらず、水蒸気排出流路を形成できる。すると、加熱用包装袋1の収容空間1h内の内圧がある程度よりも高くなるのを防止できるので、ベースフィルム12が破裂するような状況を防止する効果を高めることができる。
したがって、多孔フィルム11の蒸気通路部とベースフィルム12に脱圧部が形成されるタイミングと、加熱用包装袋1の収容空間1h内に発生した水蒸気STによる内圧の上昇を、適切な状態にできるので、加熱用包装袋1の収容空間1h内の内圧を所望の圧力(例えば、4気圧程度)に維持することができる。
なお、孔11hの開口の大きさは、各開口の面積を測定し、測定した面積から開口を真円とした場合に算出した直径を意味する。
また、多孔フィルム11は、上述したように、伸びにくい素材によって形成されている。具体的には、ベースフィルム12と多孔フィルム11を積層した状態において、多孔フィルム11におけるベースフィルム12の易引裂き方向と略平行な方向の伸び率が、ベースフィルム12における易引裂き方向の伸び率よりも小さくなるように形成されているのが好ましい。
この場合、多孔フィルム11がベースフィルム12に比べて伸びにくくなるように形成されているので、加熱用包装袋1のフィルム10に加わる張力Fがある値よりも高くなると、常に、多孔フィルム11の通路(つまり通路孔11hが形成された通路部)、ベースフィルム12の裂け目(つまり開口12hが形成された脱圧部)という順、でフィルム10に水蒸気排出流路を形成することができる。すると、ベースフィルム12の破裂による加熱用包装袋1のバースト等を適切に防止することができる。
なお、本明細書の伸び率とは、所定の大きさおよび形状のフィルムを対抗する方向に向かって一定の力で引っ張った際のフィルムの長さと、静止状態のフィルムの長さの関係を表したものを意味する。
(多孔フィルム11の素材について)
多孔フィルム11の素材は、とくに限定されないが、上述した網目状の孔11hを形成する場合には、ポリオレフィン系樹脂を用いるのが好ましい。
多孔フィルム11の素材としてポリオレフィン系樹脂を用いれば、多孔フィルム11内に複数の互いに連通する気泡を網目状に形成することができので、かかる複数の互いに連通する気泡を孔11hとして機能させることができる。
ポリオレフィン系樹脂として、エチレン、プロピレン等のオレフィンの単独重合体または共重合体を採用することができる。
重合体または共重合体としては、例えば、高密度ポリエチレンや、中密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体等のエチレンを主体とする共重合体、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体等のポリプロピレン等を挙げることができるが、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの混合物を採用するのが好ましい。ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンの混合物のポリオレフィン系樹脂を用いれば、網目状の気泡形成を容易に行うことができる、ので好ましい。
なお、上記のごときポリオレフィン系樹脂は、1種単独または2種以上を組み合わせて用いてもよい。
とくに、ポリエチレン(PE)とポリプロピレン(PP)の混合物のポリオレフィン系樹脂を用いる場合、PE/PP(質量比)で表される混合比は、90/10〜10/90が好ましく、より好ましくは70/30〜50/50、さらに好ましくは65/35〜55/45である。上記範囲内とすることで、網目状の気泡形成をより容易に行うことができる、ので好ましい。
また、上記のごときポリオレフィン系樹脂を用いる場合、後述する発泡剤を加えるのが好ましく、その発泡倍率は、1.5〜5.0倍が好ましく、より好ましくは1.6〜4.0倍、さらに好ましくは1.7〜3.0倍である。発泡倍率が1.5倍未満であると、網目状の気泡が形成されにくく、発泡倍率が5.0倍をこえる場合には、均一な連通する気泡を形成するのが困難となる。したがって、発泡倍率が上記の範囲(1.5〜5.0倍)とすれば、連通する気泡を容易に形成することができ、しかも、気泡の開口(つまり、孔11hの開口)の大きさ等の制御を行い易くできる、ので好ましい。
なお、発泡倍率とは、(発泡前の多孔フィルム11中のポリオレフィン系樹脂の樹脂密度)/(発泡後の多孔フィルム11のフィルム密度)の式で求められる値である。
また、図2に示すように、多孔フィルム11の厚さD1は、とくに限定されず、本実施形態の加熱用包装袋1の用途に応じて適宜決定することができる。
多孔フィルム11の厚さD1は、上述した多孔フィルム11の表面温度の抑制機能を発揮しつつ、フィルム10の柔軟性をも確保する上では、例えば、60μm〜240μmが好ましく、80μm〜200μmがより好ましく、さらに好ましくは90μm〜180μmである。
(ベースフィルム12について)
ベースフィルム12は、上述したように、一方向の易引裂き性を有するフィルムである。具体的には、上述したように、ベースフィルム12は、互いに略直交する方向における易引裂き方向(図5ではWの方向)の引裂き強度が、かかる方向と略直交する方向(図5ではLの方向)の引裂き強度よりも弱くなるように形成されている。この易引裂き方向の引裂き強度と、かかる方向と略直交する方向の引裂き強度は、その関係が、易引裂き方向の引裂き強度によって、易引裂き方向と略直交する方向の引裂き強度を除した値が、6.0〜70.0となるように形成されている、のが好適である。
なお、易引裂き方向の引裂き強度とは、開口12hの伸長方向における開口12hの先端部を引き裂くように伸長する際に要する力を意味しており、かかる部分に加わる力の方向と略直交する方向に加わる力をいう。
上記値が、6.0よりも小さい場合には、ベースフィルム12が伸び易くなる。つまり、ベースフィルム12が裂けにくくなるので、開口12hを有する脱圧部が形成されにくくなるから、加熱用包装袋1自体が破裂する可能性がある。
一方、上記値が、70.0よりも大きい場合には、ベースフィルム12は、一定の方向に極度に延伸された構造、つまり、隣接する高分子間の距離が非常に接近した構造を有するので、伸びにくくなる。この場合、加熱用包装袋1の収容空間1h内の内圧が上昇すれば、フィルム10の多孔フィルム11に通路孔11hが形成される前に加熱用包装袋1のシール部2、3の破壊が生じる可能性がある。
したがって、ベースフィルム12の互いに略直交する方向のうち易引裂き方向の引裂き強度と、かかる方向と略直交する方向の引裂き強度の関係は、易引裂き方向の引裂き強度によって、易引裂き方向と略直交する方向の引裂き強度を除した値を、上記の範囲となるように形成すれば、加熱用包装袋1の収容空間1h内の内圧がある程度の高さになれば、適切なタイミングでベースフィルム12が一方向に引裂き易いように形成することができる。
ベースフィルム12に一方向の易引裂性を有するように形成する方法は、とくに限定されないが、例えば、1軸延伸法によってベースフィルム12を形成することによって、一方向の易引裂性を有するベースフィルム12を形成することができる。
1軸延伸法によってベースフィルム12を形成すれば、ベースフィルム12を構成する高分子の分子配向を一の方向に沿って配列させることができる。
例えば、1軸延伸法によってベースフィルム12を形成する際に、ベースフィルム12における互いに略直交する方向のうち、MD方向(Machine Direction、フィルム成形時の引取り方向、例えば図1ではW方向)を易引裂き方向とし、このMD方向に略直交する方向をTD方向(Transverse Direction、フィルム成形時の引取り方向に対して直交する方向、例えば図1ではL方向)とする。かかる1軸延伸法によって作製されたベースフィルム12は、MD方向(易引裂き方向)の引裂き強度が、TD方向の引裂き強度に比べて小さくなるように形成されている。
かかる1軸延伸法によって作製されたベースフィルム12は、ベースフィルム12を構成する高分子の分子配向が、MD方向(易引裂き方向)に沿って配列するように形成されている。つまり、ベースフィルム12の高分子は分子間力などの弱い力で結合した状態で、MD方向(易引裂き方向)に沿って配列されているのである。一方、TD方向では、その逆に、高分子が重なるように並んでいる。
このため、MD方向(易引裂き方向)の引裂き強度は、高分子の分子間力を引き裂くだけの小さな力でよいが、TD方向の引裂き強度では、高分子の束を長手方向と略直交する方向に引き裂くだけの力が必要となる。言い換えれば、TD方向では、MD方向(易引裂き方向)の引裂き強度に比べて大きなエネルギーが必要となる。
すると、ベースフィルム12に張力が加わった場合、分子間力などの弱い力で結合した部分に沿って選択的に切断される(つまり裂ける)ので、かかる方向(つまり高分子の分子配向)に沿って、ベースフィルム12の開口12hが形成される。つまり、上述した1軸延伸法で作製したベースフィルム12では、MD方向に沿って開口12hが形成されるのである。そして、この開口12hは、分子配向に沿って伸長するように形成される。この開口12hが伸長する方向が、上述した開口12hの伸長方向に相当するのである。
したがって、1軸延伸法によってベースフィルム12を形成すれば、ベースフィルム12の易引裂き方向を調整することができる。しかも、易引裂き方向の引裂き強度と、この易引裂き方向と略直交する方向の引裂き強度の強度差を調整することができ、その強度差を大きくすることもできるので、ベースフィルムが一方向の引き裂き方向に沿ってより引き裂き易くできる。
(ベースフィルム12の素材について)
ベースフィルム12の素材は、とくに限定されず、例えば、熱可塑性樹脂を含む樹脂を用いることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、高密度ポリエチレンや、中密度ポリエチレン、高圧法低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン等のポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体等のエチレンを主体とする共重合体、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレン共重合体等のポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリアミド等を挙げることができる。
とくに、ヒートシール性と成形性の観点からポリエチレンが好ましく、より好ましくは長鎖分岐が無く配向がつけ易い直鎖状低密度ポリエチレンである。
なお、図2に示すように、ベースフィルム12の厚さD2は、とくに限定されず、本実施形態の加熱用包装袋1の用途に応じて適宜決定することができる。
例えば、15μm〜90μmが好ましく、20μm〜70μmがより好ましい。ベースフィルム12の厚さD2が、上記の範囲となるように形成すれば、所定のタイミングで脱圧部を形成させることができ、フィルム10の柔軟性をも確保することができる。
(製造方法)
本実施形態の加熱用包装袋1のフィルム10の製造方法としては、多孔フィルム11とベースフィルム12が積層するように形成することができる製法であれば、とくに限定されず、例えば、ドライラミネートや、押出ラミネート、共押出しなどをあげることができる。
例えば、共押出しによって、フィルム10を製造する場合、多孔フィルム11とベースフィルム12の対向面において、両者を接着するための接着剤が不要となり、しかも溶剤のような臭気が発生するのも抑制することができるので、好ましい。
以下、共押出しによってフィルム10を製造する場合について説明する。
多孔フィルム11の素材として発泡剤を含むポリオレフィン系樹脂、ベースフィルム12の素材として熱可塑性樹脂を採用する場合、発泡剤を含むポリオレフィン系樹脂と熱可塑性樹脂を共押出しする。そして、発泡剤を含むポリオレフィン系樹脂を発泡させて多孔フィルム11を形成しつつ、多孔フィルム11に積層するベースフィルム12を形成する。
図2拡大図または図4(A)に示すように、加熱用包装袋1のフィルム10を多孔フィルム11とベースフィルム12を共押出しによって形成すれば、両者を熱溶着によって接着することができる。
なお、上述した化合物を素材とする多孔フィルム11とベースフィルム12を共押出しして加熱用包装袋1のフィルム10の製造をする場合、市販の共押出機にインフレーションフィルム成形機が接続されたものを用いることができる。そして、かかる装置を用いてフィルム10の製造をする場合には、インフレーション共押出成形の際に、多孔フィルム11を構成するポリオレフィン系樹脂の分子配向が一の方向に配列するように引き伸ばされるので、繊維状の連通した気泡が形成することができる。
発泡剤としては、例えば、アゾジカルボンアミド、バリウムアゾカルボキシレート、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、ヒドラゾカルボンアミド等のヒドラジン化合物、p−トルエンスルホニルヒドラジド、p,p’−オキシ−ビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)等のヒドラジド化合物等の窒素ガスを発生する有機系化学発泡剤;炭酸水素ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム等の炭酸ガスを発生する無機系化学発泡剤;プロパン、n−ブタン、i−ブタン、n−ペンタン、i−ペンタン、ヘキサン等の低級脂肪族炭化水素化合物;シクロブタン、シクロペンタン等の脂環式炭化水素化合物;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合物;メタノール、エタノール等の低級脂肪族1価アルコール化合物、アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケトン化合物、クロロメタン、クロロエタン、1−クロロ−1,1−ジフルオロエタン等の低沸点ハロゲン化炭化水素化合物;アルゴンガス、ヘリウムガス、フロンガス、炭酸ガス(二酸化炭素ガス)、窒素ガス等のガスからなる物理発泡剤を挙げることができる。
なお、本実施形態におけるガスとは、気体状態のみならず、亜臨界状態、超臨界状態の流体も含む。
これらの発泡剤の中でも、毒性がなく食品用途等に適していることから、炭酸ガス、窒素ガスが好ましく、超臨界状態の炭酸ガス又は窒素ガスであることが特に好ましい。
多孔フィルム12に加える発泡剤の配合量は、ポリオレフィン系樹脂の種類や、求める発泡率等を勘案して適宜決定することができる。例えば、0.01質量%〜2.0質量%が好ましく、0.03質量%〜1.5質量%がより好ましい。
なお、上記の例では、多孔フィルム11の素材としてポリオレフィン系樹脂を用いた場合について説明したが、ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂としてエチレン−プロピレンゴム、スチレン系熱可塑性エラストマー等のエラストマー樹脂、変性ポリオレフィン等の接着性樹脂、ポリ乳酸等のポリエステル系生分解性樹脂等を配合してもよい。
また、多孔フィルム11および/またはベースフィルム12の素材として、本実施形態の加熱用包装袋1のフィルム10の目的を損なわない範囲で、必要に応じ、滑剤、顔料、帯電防止剤、防錆剤、抗菌剤、脱酸素剤、増量剤、目ヤニ防止剤、焼けつき防止剤等の任意成分を配合してもよい。
(他の実施形態)
上記例では、本実施形態の加熱用包装袋をフィルム10だけを用いて袋状に形成した場合について説明したが、フィルム10の機能を発揮させることができれば、フィルム10以外の他のフィルムを備えてもよい。
例えば、図6に示すように、加熱用包装袋1Bは、略矩形状の一対のフィルム10、20を備えたものを採用してもよい。具体的には、加熱用包装袋1Bは、内部に中空な収容空間を有する平面視略矩形状の部材であり、その表面(図6(B)では上方の面)がフィルム10によって形成されており、表面のフィルム10に対向する裏面(図6(B)では下方の面)がフィルム20によって形成されたものを採用することができる。
加熱用包装袋1Bの裏面を形成するフィルム20は、フィルム10のベースフィルム12が有する水蒸気バリア性を有しており、その強度が、フィルム10のベースフィルム12の強度よりも強いものを採用するのが好ましい。具体的には、フィルム20は、フィルム10に水蒸気排出流路が形成される程度の張力が加わった場合でも、引裂き等が生じないように形成する。
すると、加熱用包装袋1Bの裏面を下方に位置するように電子レンジに入れて加熱用包装袋1Bを加熱した場合、加熱用包装袋1Bの内圧が高くなると、フィルム20に引裂き等が生じるよりも前に、フィルム10に水蒸気排出流路が形成されるので、フィルム20が破れたり、加熱用包装袋1Bのシール部2、3が破れるのを防止することができる。しかも、フィルム20が水蒸気バリア性を有するので、加熱された加熱用食品の液体部分が加熱用包装袋1Bの裏面等から漏れだすのを防止することができる。
したがって、加熱用包装袋1Bは、その収容空間内に収容したカレーやシチューなどの液体状の加熱用食品を加熱するのに適しており、しかも、加熱が終了した後は、器としても使用することができる。
なお、図6に示すように、加熱用包装袋1Bの各辺の近傍は、上述したシール部2、3によって内部と外部が隔離するように密封することができる。
また、上記例では、本実施形態の加熱用包装袋のフィルム10が、少なくとも多孔フィルム11とベースフィルム12を備えた場合について説明したが、より具体的には、両フィルム11、12以外に、気体を遮断する気体遮断性や、強靭性、耐衝撃性、耐寒性等を有するフィルムを積層してもよい、というのは言うまでもない。
本発明の加熱用包装袋を電子レンジで加熱した際に加熱用包装袋が破裂(バースト)することなく内部に収容した被加熱物を加熱することができることを確認した。
実験では、加熱用包装袋のフィルムを構成するベースフィルムの強度と加熱用包装袋のバーストとの関係を確認した。
実験に使用した加熱用包装袋の原料等は、以下のとおりである。
低密度ポリエチレン:LF128(日本ポリエチレン株式会社製)
直鎖状低密度ポリエチレン:UF420(日本ポリエチレン株式会社製)、NF324A(日本ポリエチレン株式会社製)
直鎖状高密度ポリエチレン:HY430(日本ポリエチレン株式会社製)
ブロックポリプロピレン:PF380A(サンアロマー株式会社製)
加熱用包装袋の積層フィルムは、サーキュラーダイスを備えたインフレーションフィルム共押出成形機(多孔フィルム成形押出機、日本製鋼社製、MuCell押出機、φ65mm、L/D32)(ベースポリマー成形押出機、住友重機械モダン株式会社製、φ75mm、L/D28)(ダイスリップ径、φ300mm)(ダイスリップクリアランス、0.80mm)を使用して、多孔フィルムのフィルム層の厚さが120μm、ベースフィルムのフィルム層の厚さが30μmの積層フィルムを共押出しにより成形したものを使用した。
多孔フィルムは、低密度ポリエチレンと、低密度ポリエチレン100質量部に対して直鎖状低密度ポリエチレンが40重量部、低密度ポリエチレン100質量部に対して炭酸水素ナトリウムが1.0質量部とを混合した発泡性樹脂混合物を所定の温度で溶融し、インフレーションフィルム成形機のダイスから共押出することによって吐き出させることによって成形した。
多孔フィルムは、その発泡倍率が2.4倍、開放孔の開口面積の割合は46.2%、開放孔の平均口径は252μm、空隙率58.0体積%、嵩密度0.38g/cmであった。なお、多孔フィルムの開放孔が、特許請求の範囲の孔に相当する。
ベースフィルムは、直鎖状低密度ポリエチレンと直鎖状高密度ポリエチレンの混合比が所定の混合比となるように混合した樹脂混合物を所定の温度で溶融し、インフレーションフィルム成形機のダイスから共押出することによって吐き出させることによって成形した。
直鎖状低密度ポリエチレンと直鎖状高密度ポリエチレンの混合比は、それぞれ(i)UF420:HY430=100:0、(ii)UF420:HY430=30:70、(iii)NF324A:HY430=30:70、(iv)NF324A:HY430=40:60、(v)NF324A:HY430=50:50、(vi)NF324A:HY430=60:40、(vii)PF380A:HY430=40:60とした。
上記混合比によって成形した各ベースフィルムの引裂き強度は、エルメンドルフ引裂強度(JIS K 7128−2 準拠)を用いて測定した。
また、上記混合比によって成形した各ベースフィルムを有する積層フィルムを用いて、各ピロータイプの加熱用包装袋(i、ii、iii、iv、v、vi、vii)(長手方向が193mm、幅方向が147mm、各シール部の幅が10mm)を作製し使用した。このとき、積層フィルムのうち多孔フィルムが加熱用包装袋の外面に位置するように製造した。なお、各加熱用包装袋の3方をヒートシールドした後、未密封の開口から約150mlの水を入れた後、未密封の開口をヒートシールドして加熱用包装袋の内部を密封した。
なお、上記加熱用包装袋の外面(つまり、多孔フィルムの表面)の走査型電子顕微鏡(SEM)(KEYENCE社製、型番;VE―7800)で倍率を30倍にして撮影した画像を図7に示した。
なお、シール部は、ヒートシールド(テスター産業株式会社製、型番;TP―701―B)によって加熱用包装袋の内部と外部を密封した。かかるシールド部の強度(JISZ0238)は、16.7(N)/15mmであった。なお、一般的なOPPフィルムを用いた包装袋のシールド部の強度は1.90(N)/15mmであった。
また、ベースフィルム(i)を二軸延伸機(柴山科学器械製作所製、型番;SS-70)を用いて、それぞれ1.6倍(i―A)、2.0倍(i―B)および2.5倍(i―C)に一軸に延伸した。そして、各延伸フィルムも上述した各ベースフィルムと同様に各ベースフィルムの引裂き強度を測定した。
各延伸フィルムを用いて、上記方法と同様に加熱用包装袋(i―A、i―B、i―C)を作製した。
なお、加熱用包装袋の透湿度(JIS K 7129)は、例えば、加熱用包装袋(ii)の場合、6.0(g/m・24hr)であった。一方、一般的なOPPフィルムの透湿度は9.8(g/m・24hr)であった。
上記のごとく作製した各加熱用包装袋を、それぞれ電子レンジで3分間加熱した。
(結果)
実験結果を表1に示す。
表1には、ベースフィルムの引裂き強度と、加熱後の加熱用包装袋の状況(破裂(バースト)の有無)の関係を示した。
また、図8には、破裂(バースト)しなかった加熱用包装袋の積層フィルムを構成するベースフィルムと多孔フィルムの表面状況を走査型電子顕微鏡(SEM)で倍率を50倍にして撮影した画像を示した。
表1に示すように、ベースフィルム(iii)の引裂き強度の比(TD/MD)が6.03よりも小さくなると、加熱用包装袋が破裂(つまりバースト)し、ベースフィルム(i−B)の引裂き強度の比(TD/MD)が71.71よりも大きくなった場合にも加熱用包装袋のシール部が破れることが確認できた。
一方、加熱用包装袋がバーストしなかったベースフィルムの引裂き強度の比(TD/MD)の値は、6.03(iii)、15.13(vii)、21.24(ii)および29.57(i−A)であった。
また、図8に示すように、バーストしなかった加熱用包装袋の積層フィルムを構成する多孔フィルムには、孔が直径約100μmの略円形状の状態で維持されていたことが確認できた(図8の多孔フィルムのSEM撮影画像の丸で囲んだ部分に形成された孔の大きさ)。
また、破裂(バースト)しなかった加熱用包装袋の積層フィルムを構成するベースフィルムの引裂き方向に沿って積層フィルムを切断した断面状況を走査型電子顕微鏡(SEM)で倍率を150倍にして撮影し確認した。そして、各裂け目(開口)は、多孔フィルムによってその伸長が抑制されていることが確認できた。
一方、加熱用包装袋の積層フィルムを構成するベースフィルムには、幅約200μm、長さ約1000μmの開口が形成されていたことが確認できた(図8のベースフィルムのSEM撮影画像の丸で囲んだ部分に形成された開口の大きさ)。
なお、バーストしなかった加熱用包装袋(つまり加熱用包装袋を形成するフィルムに微細孔が形成された包装袋)は、電子レンジで加熱すると所定時間経過した際に加熱用包装袋のほぼ全面から水蒸気が排出されていたことが確認できた。
また、バーストしなかった加熱用包装袋に自作の圧力計を連結し、その内圧を簡易的に測定した。その結果、バーストしなかった加熱用包装袋の内圧は、3〜5気圧に維持されていることが確認できた。
以上の結果から、加熱用包装袋を電子レンジで加熱した場合、加熱用包装袋の積層フィルムを構成するベースフィルムは、その引裂き強度の比(TD/MD)が6.0よりも大きく70.0よりも小さくすれば、加熱用包装袋がバーストするのを抑制することができることが確認できた。
また、ベースフィルムに開口が形成された場合であっても、多孔フィルムによってかかる開口が伸長し拡大するのを防止することができることが確認できた。
さらに、簡易的ではあるが、加熱用包装袋を電子レンジで加熱した場合、その内圧をある程度高い状態に維持させておくことができることが確認できた。
なお、図8に示したように、加熱用包装袋の積層フィルムを構成する多孔フィルムの孔の開口の大きさが、加熱する前とほぼおなじ大きさに維持されていた理由としては、多孔フィルムが塑性変形するよりも小さい張力によって、多孔フィルムの表裏を連通する孔(通路孔)が形成され、加熱用包装袋の加熱を終了すれば、多孔フィルムは自身の弾性によって通路孔がもとの状態に回復したものと推察される。
本発明の加熱用包装袋を電子レンジで加熱した終了後の加熱用包装袋の表面温度を、人が素手で掴める程度の温度に抑制することができることを確認した。
実験では、加熱用包装袋の外面に位置するように配設した多孔フィルムが本発明の加熱用包装袋の表面温度に与える影響を確認した。
実験に使用した加熱用包装袋および装置は、以下のとおりである。
加熱用包装袋は、上記実施例1で作製した加熱用包装袋のうち代表として加熱用包装袋(ii)を使用した。
比較包装袋として、実験で使用した加熱用包装袋と同等の形状の比較包装袋(A、B、C)を作製した。
比較包装袋Aは、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を厚さ150μmに形成した単層フィルムを使用した。
比較包装袋Bは、実験に使用した加熱用包装袋の樹脂量と同等の樹脂量の直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を厚さ85μmに形成した単層フィルムを使用した。
比較包装袋Cは、延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)を厚さが20μmに形成した単層フィルムを使用した。
各包装袋の内部には、150mlの水を入れた。
また、加熱用包装袋以外の比較包装袋A、B、Cには、加熱時に包装袋が破裂しないように針で複数の蒸気孔を開けた。
以上のごとき作製した各包装袋を電子レンジ(500W)で120秒加熱し、フィルムの表面温度を赤外線温度計(KEYENCE社製、型番;IT2―80)で測定した。
(結果)
実験結果を、図9に示す。
図9に示すように、比較包装袋A、B、Cのいずれも各包装袋の表面温度は、加熱を終了直後では約95℃、約1分後でも90℃以上と高い温度が維持されることが確認できた。
一方、図9に示すように、加熱用包装袋(ii)は、加熱終了直後の包装袋の表面温度であっても81.5℃程度であって。しかも、加熱終了の約40秒後には、表面温度が人が素手で触ったとしても火傷をしない温度である80℃を下回っていたことが確認できた。また加熱終了の約1分後には、その表面度が約77℃程度まで下がっていた。
以上の結果から、従来のフィルムを用いた包装袋などでは加熱した際に生じる包装袋の表面温度の上昇を、本発明の加熱用包装袋を使用することによって抑制することができることが確認できた。したがって、本発明の加熱用包装袋を電子レンジで加熱した場合であっても、加熱終了後すぐに本発明の加熱用包装袋を人が素手で掴んで電子レンジから所望のお皿などへ移動させることができることが確認できた。
本発明の加熱用包装袋内に被加熱物として食品を封入し際の有効性について確認した。
実験に使用した加熱用包装袋、被加熱物および装置は、以下のとおりである。
加熱用包装袋は、上記実施例1で作製した加熱用包装袋のうち代表として加熱用包装袋(ii)を使用した。
被加熱物として、冷凍お好み焼き(253g)を使用した。なお、この冷凍お好み焼きの電子レンジ(500W)での推奨加熱時間は、約7分15秒であった。
また、比較対象物として、紙トレー上に上記加熱用包装袋内に封入した冷凍お好み焼きとほぼ同じ重さの冷凍お好み焼きを載せたものを使用した。
以上のごとき作製した加熱用包装袋と、比較対象物をそれぞれ、電子レンジ(500W)で加熱し、所定時間(約6分30秒)経過後の冷凍お好み焼きの熱分布をサーモグラフィー(株式会社アイ・アール・システム、型番;Mob IR M4)で測定した。
(結果)
実験結果を、図10(冷凍お好み焼きの表面の温度分布比較)および図11(冷凍お好み焼きの裏面の温度分布比較)に示す。
図10および図11に示すように、比較対象物の冷凍お好み焼きでは、表面および裏面の温度分布状況から、冷凍お好み焼き内部には、依然として周囲の部分に比べてかなり低い温度を有する部分(いわゆるコールドスポット)が発生していることが確認できた。とくに比較対象物の冷凍お好み焼きの中心部付近では、40℃以下の部分が多数存在していており、裏面においては、20℃程度の部分も多数存在していることが確認できた。
一方、図11および図12に示すように、加熱用包装袋(ii)の冷凍お好み焼きでは、いずれの面においても、高い温度分布を示していることが確認できた。しかも、その温度分布状況は、均一であることが確認できた。とくに、冷凍お好み焼きの裏面においても、均一な温度分布になっていることが確認できた。
以上の結果から、本発明の加熱用包装袋を用いて冷凍食品を電子レンジで加熱した場合、冷凍食品をほぼ均一に加熱することができることが確認できた。しかも、冷凍食品の裏面における温度分布もほぼ均一であったことから、冷凍食品の内部までほぼ均一に加熱できることが確認できた。しかも、冷凍食品の推奨加熱時間よりも短い時間で、冷凍食品を所定の温度(人が食するに適した温度)に加熱することができたことが確認できた。したがって、本発明の加熱用包装袋を用いて冷凍食品等の被加熱物を電子レンジで加熱すれば、短時間で加熱ムラが発生することなく所望の状態(つまり人が食するに適した温度)にすることができたことから、加熱用包装袋の内部をある程度高圧の状況(例えば、若干圧力が低い圧力鍋と同様の状況)にすることができていると推察される。
本発明の加熱用包装袋は、破裂防止の特別な工夫をしなくても、冷凍食品等をそのまま電子レンジで加熱でき、短時間で、おいしく、安全に調理できるので、加熱で水蒸気を発生し、蒸気処理することが好ましい冷凍食品の包装袋として広く利用できる。
1 加熱用包装袋
2 シール部
3 シール部
10 フィルム
11 多孔フィルム
11h 多孔フィルムに形成された孔
12 ベースフィルム
12h ベースフィルムに形成された開口

Claims (5)

  1. 被加熱物を内部に収容するための収容空間を有する包装袋であって、
    該包装袋を形成するフィルムは、
    表裏を連通する複数の孔を有する多孔フィルムと、
    該多孔フィルムよりも水蒸気バリア性が高いベースフィルムと、が積層されたものであり、
    前記多孔フィルムは、
    前記ベースフィルムよりも伸びにくい部材であり、前記包装袋の外面に位置するように形成されており、
    前記ベースフィルムは、
    互いに略直交する方向における引裂き性が異なるように形成されており、前記被加熱物を収容空間内に収容した状態における前記包装袋を加熱した場合において、該包装袋の内圧の上昇に伴う前記多孔フィルムの孔の変形に伴って、該変形した孔に対応する位置に裂け目が生じるように形成されている
    ことを特徴とする加熱用包装袋。
  2. 前記多孔フィルムには、
    前記複数の孔が網目状に形成されている
    ことを特徴とする請求項1記載の加熱用包装袋。
  3. 前記ベースフィルムは、
    引裂き性に優れた易引裂き方向の引裂き強度によって、該易引裂き方向と略直交する方向の引裂き強度を除した値が、6.0〜70.0となるように形成されている
    ことを特徴とする請求項1または2記載の加熱用包装袋。
  4. 前記ベースフィルムは、
    1軸延伸法によって形成されている
    ことを特徴とする請求項1、2または3記載の加熱用包装袋。
  5. 前記多孔フィルムは、
    該多孔フィルムにおける前記易引裂き方向と略平行な方向の伸び率が、
    前記ベースフィルムにおける前記易引裂き方向の伸び率よりも小さくなるように形成されている
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4記載の加熱用包装袋。
JP2013194761A 2013-09-20 2013-09-20 加熱用包装袋 Active JP5468169B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013194761A JP5468169B1 (ja) 2013-09-20 2013-09-20 加熱用包装袋

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013194761A JP5468169B1 (ja) 2013-09-20 2013-09-20 加熱用包装袋

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5468169B1 true JP5468169B1 (ja) 2014-04-09
JP2015058966A JP2015058966A (ja) 2015-03-30

Family

ID=50619521

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013194761A Active JP5468169B1 (ja) 2013-09-20 2013-09-20 加熱用包装袋

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5468169B1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114126975A (zh) * 2019-07-31 2022-03-01 京洛株式会社 包装袋

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6063104B1 (ja) * 2016-07-06 2017-01-18 日生化学株式会社 包装袋

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0632855A (ja) * 1992-07-14 1994-02-08 Nippon Contact Lens Kk ガス透過性高分子材料
JPH07165256A (ja) * 1993-11-25 1995-06-27 Seiji Kagawa 易裂性フィルム
JP2001234124A (ja) * 2000-02-24 2001-08-28 Seiji Kagawa ガスバリアコート剤、ガスバリアコート剤の製造方法、ガスバリアフィルム、ガスバリアフィルムの製造方法、易裂性包材用積層フィルムおよび液状食品包材用積層フィルム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0632855A (ja) * 1992-07-14 1994-02-08 Nippon Contact Lens Kk ガス透過性高分子材料
JPH07165256A (ja) * 1993-11-25 1995-06-27 Seiji Kagawa 易裂性フィルム
JP2001234124A (ja) * 2000-02-24 2001-08-28 Seiji Kagawa ガスバリアコート剤、ガスバリアコート剤の製造方法、ガスバリアフィルム、ガスバリアフィルムの製造方法、易裂性包材用積層フィルムおよび液状食品包材用積層フィルム

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114126975A (zh) * 2019-07-31 2022-03-01 京洛株式会社 包装袋
CN114126975B (zh) * 2019-07-31 2024-01-09 京洛株式会社 包装袋

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015058966A (ja) 2015-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5806663B2 (ja) 食品用断熱包装フィルム、包装袋および口部材付き包装袋
WO2011142237A1 (ja) 気体透過性フィルム、その製造方法及び該気体透過性フィルムを用いた包装袋
US20080053109A1 (en) Self-activated cooling device for beverage containers
MX2010013545A (es) Paquetes hermeticos con sistemas de ventilacion marcados con laser.
JP5468169B1 (ja) 加熱用包装袋
JP2017515757A (ja) 食品包装用発泡トレー及びその製造方法
JP6199637B2 (ja) 冷凍食品包装袋と包装体
JP4139659B2 (ja) 電子レンジ用包装袋
JP6063104B1 (ja) 包装袋
JP2004115056A (ja) 電子レンジ用包装材料およびそれを用いた包装袋
JP2004067820A (ja) ポリプロピレン系樹脂発泡シート
US20080220212A1 (en) Composite Film for Packing Foods and the Process of Making it
US7244489B2 (en) Foamed article with absorbing characteristics on one side and non-absorbing characteristics on the other side and method for producing same
JP2015123318A (ja) 発泡ポリオレフィンフィルムおよびこれを用いた包装体
JP2014234190A (ja) 包装基材用積層体,包装基材及び食品包装体
JP3476427B2 (ja) 断熱外装用袋及び電子レンジ加熱包装体
JP2005047598A (ja) 蒸気抜き機能を有する包装袋とそれを用いた包装体
JP6863417B2 (ja) スキンパック包装体
JP4563754B2 (ja) 容器包装体及び該容器包装体に用いられる熱収縮性多層フィルム
JP6075589B2 (ja) 包装用積層フィルムおよび包装用袋
JP2003220674A (ja) ポリオレフィン系樹脂積層発泡シートおよびその製造方法
JP6888240B2 (ja) パウチ
JP2005088966A (ja) 電子レンジ用包装袋
JP2022027827A (ja) 保冷容器
JP2001270572A (ja) 断熱性袋体

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140107

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140128

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5468169

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250