JP2015020719A - 車線維持支援装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】制御トルクの発生が抑制される状況を少なくしつつも、ドライバーに与える違和感を抑制することができる車線維持支援装置を提供する。
【解決手段】操舵要求トルクを出力している状態において(S1:YES)、ドライバトルクが入力されている状態が継続したことに基づいて(S11:YES)、操舵要求トルクをキャンセルする(S12)。操舵要求トルクをキャンセルするまでの時間は、ドライバトルクがタイマーON閾値2以上である場合には、タイマーON閾値1〜タイマーON閾値2の間である場合よりも短くする。これにより、ドライバーがステアリングを素早く切り、大きなトルクを入力した場合には、短い時間で制御トルクがキャンセルされるので、迅速にドライバーのステアリング操作に対応した操舵が行われる。よって、ドライバーに与える違和感が抑制される。
【選択図】図1
【解決手段】操舵要求トルクを出力している状態において(S1:YES)、ドライバトルクが入力されている状態が継続したことに基づいて(S11:YES)、操舵要求トルクをキャンセルする(S12)。操舵要求トルクをキャンセルするまでの時間は、ドライバトルクがタイマーON閾値2以上である場合には、タイマーON閾値1〜タイマーON閾値2の間である場合よりも短くする。これにより、ドライバーがステアリングを素早く切り、大きなトルクを入力した場合には、短い時間で制御トルクがキャンセルされるので、迅速にドライバーのステアリング操作に対応した操舵が行われる。よって、ドライバーに与える違和感が抑制される。
【選択図】図1
Description
本発明は、車線維持のために操舵制御を行う車線維持支援装置に関する。
車両が走行中の車線を維持することを支援する車線維持支援装置が種々知られている。車線維持支援装置は、車両が走行中の車線を逸脱しそうになると、あるいは、逸脱した後に、操舵トルクをアクチュエータに発生させる。なお、車線維持制御装置は、車線逸脱防止装置や車線逸脱抑制装置と呼ばれることもある。
運転者が車線を変更しようとすることも当然にあるため、車線維持制御装置は、制御により操舵トルクを発生させている状況においても、ドライバーがステアリングを意図的に操舵したと考えられるときは、操舵トルクの発生をキャンセルするようにしている。なお、以下では、制御により発生させる操舵トルクを制御トルクという。
制御トルクの発生をキャンセルする条件は、たとえば、ドライバーからステアリングに入力されるトルク(以下、ドライバトルク)が、一定値以上の状態が一定時間継続したことである。
また、特許文献1には、制御トルクと反対方向にドライバトルクが入力された場合、つまり、車線を逸脱する方向にドライバトルクが入力された場合、ドライバトルクが入力されている時間が長くなるほど、制御トルクを弱める技術が開示されている。これにより、運転者が車線を変更しようとした場合に、ドライバトルクと逆方向に制御トルクが発生してしまっていることによる、運転者が感じる違和感を抑制できる。
特許文献1の技術では、ドライバーがステアリングを操舵した当初は、制御トルクはあまり抑制されない。そのため、前方に急に障害物が飛び出してきてそれを避けるために、ステアリングを素早く大きく操舵した場合には、比較的大きな制御トルクがドライバトルクと反対方向に発生してしまう。
短時間のうちに制御トルクを弱めてしまえば、上記状況においても、ドライバーに与える違和感は軽減できる。しかし、短時間のうちに制御トルクを弱めてしまうと、制御がキャンセルされるべきではない状況にもかかわらず制御がキャンセルされてしまうことが増えてしまう。
たとえば、左右一方の隣車線に大型車が存在しており、他方の隣車線は空いている場合には、車線の中心よりも大型車とは反対側を自車が走行することも考えられる。この場合、ドライバーは車線変更をするつもりではないので、制御がキャンセルされるべきではない。
また、この例に限らず、ドライバトルクが短時間入力されたことだけで制御トルクの発生をキャンセルしてしまうと、ちょっとしたステアリング操作でも制御トルクがキャンセルされてしまう。よって、制御トルクを発生させるべき状況において制御トルクを発生させることができないことが多くなる懸念がある。
本発明は、この事情に基づいて成されたものであり、その目的とするところは、制御トルクの発生が抑制される状況を少なくしつつも、ドライバーに与える違和感を抑制することができる車線維持支援装置を提供することにある。
その目的を達成するための本発明は、車両に搭載され、車両を走行中の車線に維持させるための制御トルクを出力する制御トルク出力部(12、12A)と、ドライバによるステアリングの操作トルクであるドライバトルクを検出するドライバトルク検出部(11)と、を備え、制御トルク出力部は、制御トルクを出力している状態において、ドライバトルクの検出に基づいて、制御トルクの出力を中止し、ドライバトルク検出部が検出したドライバトルクに基づき、ドライバトルクが入力されてから制御トルクの出力を中止するまでの時間を変化させることを特徴とする車線維持支援装置である。
このように本発明では、制御トルクを出力している状態においてステアリングがドライバーに操作されたことに基づいて、制御トルクの出力を中止する。そして、制御トルクの出力を中止するまでの時間をドライバトルクに応じて変化させる。ドライバトルクにはドライバーの意思が現れている。よって、ドライバトルクに応じて制御トルクの出力を中止するまでの時間を変化させることにより、制御トルクの出力を中止するまでの時間をドライバーの意思に合わせることができる。したがって、制御トルクの発生が抑制される状況を少なくしつつも、ドライバーに与える違和感を抑制することができる。
(実施形態1)
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、道路に描画された白線等を車線境界線といい、車線境界線と車線境界線との間を車線という。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態では、道路に描画された白線等を車線境界線といい、車線境界線と車線境界線との間を車線という。
(ハードウェア構成)
図1は本発明の車線維持支援装置として機能する演算部10を含む車線維持支援システム1の概略構成を示すブロック図である。車線維持支援システム1は、乗用車等の車両に搭載され、自車両(車線維持支援システム1が搭載された車両)が、左右の車線境界線により定まる車線を維持して走行できるようにドライバーの運転操作を支援するシステムである。
図1は本発明の車線維持支援装置として機能する演算部10を含む車線維持支援システム1の概略構成を示すブロック図である。車線維持支援システム1は、乗用車等の車両に搭載され、自車両(車線維持支援システム1が搭載された車両)が、左右の車線境界線により定まる車線を維持して走行できるようにドライバーの運転操作を支援するシステムである。
詳細には、車線維持支援システム1は、図1に示すように、演算部10と、カメラ20と、車速センサ21と、ヨーレートセンサ22と、舵角センサ23と、パワステ制御部30と、ステアリングアクチュエータ40とを備えている。
演算部10は、CPU、ROM、RAM等を備えた周知のマイコンとして構成されており、ROMに格納されたプログラムをCPUが実行することにより、ドライバトルク検出部11、制御トルク出力部12、キャンセル時間設定部13、タイマー計測部14として機能する。これらの機能を実行する際、演算部10は、カメラ20、車速センサ21、ヨーレートセンサ22、舵角センサ23がそれぞれ検出する信号などを利用する。
カメラ20は、自車両の進行方向の路面を撮像し、周知の車線境界線認識の技術を用いて、車線境界線と自車両の進行方向とのなす角を表す逸脱角度、自車両から車線境界線までの距離(以下、横位置という)、カーブ半径(すなわち道路曲率)等を検出する。そして、これらの情報を撮像情報として演算部10に送る。なお、カメラ20が撮像画像を得る機能のみを備えている場合には、演算部10が撮像画像に基づいて撮像情報を演算する。
車速センサ21は、自車両の走行速度を検出する周知の車速センサとして構成されており、走行速度の検出結果を演算部10に送る。ヨーレートセンサ22は、自車両の旋回方向への回転角速度を検出する周知のヨーレートセンサとして構成されており、ヨーレートの検出結果を演算部10に送る。舵角センサ23は、車両の舵角を検出する周知の舵角センサとして構成されており、舵角の検出結果を演算部10に送る。
パワステ制御部30は、車両の舵角を制御するステアリングアクチュエータ40に対して発生させるトルクの指令を送る。また、パワステ制御部30は図示しないとトルクセンサから操舵トルクを取得する。このトルクセンサは周知の電動パワーステアリングシステムに備えられる周知の構成である。なお、ステアリングアクチュエータ40に換えて、右車輪または左車輪だけに制動を掛けることによって車両の進行方向を変更させるブレーキ機構を採用してもよい。つまり、ステアリングアクチュエータ40に換えて、車両の進行方向を変更させる機能を有するアクチュエータを採用することができる。
(演算部10の機能)
次に、演算部10が機能する各部11〜14を説明する。ドライバトルク検出部11は、パワステ制御部30から操舵トルクを取得する。そして、操舵トルクに基づいてドライバーによるステアリングの操作トルクであるドライバトルクを決定する。たとえば、ステアリングアクチュエータ40がトルクを発生していないときは、操舵トルクをそのままドライバトルクとすることができる。ステアリングアクチュエータ40がトルクを発生しているときは、操舵トルクから、ステアリングアクチュエータ40が発生しているトルクを減算する。また、適宜、路面入力トルク等を考慮した補正を行なってドライバトルクを決定してもよい。ステアリングアクチュエータ40が発生しているトルクは、実測値でもよいし、パワステ制御部30が出している指令を用いてもよい。
次に、演算部10が機能する各部11〜14を説明する。ドライバトルク検出部11は、パワステ制御部30から操舵トルクを取得する。そして、操舵トルクに基づいてドライバーによるステアリングの操作トルクであるドライバトルクを決定する。たとえば、ステアリングアクチュエータ40がトルクを発生していないときは、操舵トルクをそのままドライバトルクとすることができる。ステアリングアクチュエータ40がトルクを発生しているときは、操舵トルクから、ステアリングアクチュエータ40が発生しているトルクを減算する。また、適宜、路面入力トルク等を考慮した補正を行なってドライバトルクを決定してもよい。ステアリングアクチュエータ40が発生しているトルクは、実測値でもよいし、パワステ制御部30が出している指令を用いてもよい。
制御トルク出力部12は、前述した逸脱角度、横位置に基づき、自車両の位置を現在の走行車線に維持させるための操舵制御を行う必要があるかを判定する操舵要否判定処理を行う。なお、車線維持の操舵制御には、車線を逸脱しないようにする操舵制御のみではなく、逸脱後、逸脱前の車線に復帰させる操舵制御も含まれる。操舵要否判定処理においては、逸脱角度、横位置の他に、道路半径や道路幅を用いてもよい。操舵要否判定処理は、公知の処理であるため、これ以上の説明は省略する。
操舵要否判定処理において、操舵制御を行う必要があると判定した場合には、さらに、発生させるべき操舵トルクを決定し、操舵要求トルクをパワステ制御部30へ出力するトルク要求処理も実行する。操舵要求トルクは、パワステ制御部30に発生させることを要求する操舵トルクの大きさを表している。操舵要求トルクは請求項の制御トルクに相当する。なお、操舵要求トルクには操舵方向を示す情報も含まれている。たとえば、正負の符号により操舵方向が示される。
操舵要否判定処理は、制御メインスイッチ(図示せず)がオンであることを開始条件として実行する。開始条件には、制御メインスイッチがオンであること以外に、車速等の条件を含ませてもよい。
さらに、制御トルク出力部12は、上記操舵要否判定処理、トルク要求処理に加えて、図2に示すキャンセル判定処理の一部も行う。キャンセル判定処理は、操舵要否判定処理、トルク要求処理に続いて、あるいは、時分割処理等により、操舵要否判定処理、トルク要求処理と並列に実行する。このキャンセル判定処理は、操舵要求トルクの出力をキャンセルするか否かをドライバトルクに基づいて判定する処理である。
図2において、まず、ステップS1では、操舵要求トルクが出力されているか否かを判断する。この判断がNOであればステップS2へ進む。ステップS2では、初期化処理を行う。この初期化処理は、具体的には、タイマー1、2のクリアである。ステップS2を実行したら、図2の最初、すなわち、ステップS1へ戻る。
ステップS1がYESであればステップS3へ進む。ステップS3では、ドライバトルク検出部11からドライバトルクを取得する。ステップS4では、ステップS3で取得したドライバトルクを、予め設定されているタイマーON閾値1およびタイマーON閾値2と、それぞれ比較する。そして、タイマーON閾値よりもドライバトルクの方が大きい場合には、比較したタイマーON閾値に対応するタイマーを計測状態とする。すなわち、そのタイマーが起動していなければ起動させ、既にそのタイマーが起動済みであれば、起動を継続させる。なお、タイマーの値は請求項の継続時間に相当する。
なお、タイマーON閾値1にはタイマー1が対応し、タイマーON閾値2にはタイマー2が対応する。また、タイマーが起動していない状態においてドライバトルクがタイマーON閾値を超えた場合に、ドライバトルクが入力されたと判断する。タイマーON閾値は2つあることから、ドライバトルクが入力されたという判断を2種類行う。
ステップS5では、今回起動したタイマーがあるか否かを判断する。この判断がNOである場合には、ステップS10へ直接進む。
ステップS5の判断がYESの場合には、キャンセル時間が未設定である。そこで、キャンセル時間を設定するためにステップS6〜S9を実行する。ステップS6では、制御トルクの発生方向を判別する。この判別は、操舵要求トルクに基づいて行う。
ステップS7では、現在の車速、横位置(請求項の車線幅方向位置に相当)、道路曲率を取得する。車速は車速センサ21から取得する。横位置は、前述のように、自車両から車線境界線までの距離であり、カメラ20で検出した画像における車線境界線の位置から演算により取得する。道路曲率は、車線境界線の曲率を道路曲率とみなして取得する。車線境界線の曲率は、カメラ20が撮像した画像に含まれている車線区間線の曲率に基づいて演算により取得する。
ステップS8では、ドライバーの操舵方向を判別する。これは、舵角センサ23が逐次取得する舵角の変化から判別する。
ステップS9では、ステップS3で取得したドライバトルクと、ステップS6〜S8で判別あるいは取得した情報とに基づいて、今回のステップS4の処理において起動したタイマーに対するキャンセル時間を決定する。
ここで決定するキャンセル時間は以下の傾向を有する。まず、ステップS6で判別した制御トルクと、ステップS8で判別したドライバー操舵方向とが逆方向であれば、それらの方向が同一方向である場合よりも、キャンセル時間を短くする。また、この実施形態1では、ドライバトルクが大きさにより、段階的にキャンセル時間を短くする。なお、段階は、説明の単純化のために2段階とする。
図3に、制御トルクの方向とドライバトルクの方向の異同、ドライバトルクの大きさによりキャンセル時間を設定するグラフの一例を示す。
図3においては、破線が制御トルクとドライバトルクが逆方向である場合のキャンセル時間を決定する線であり、実線が制御トルクとドライバトルクが同方向である場合のキャンセル時間を決定する線である。
図3のグラフを用いる場合、たとえば、制御トルクの方向とドライバトルクの方向が逆方向であって、ドライバトルクがタイマーON閾値2よりも大きい場合には、キャンセル時間はa1となる。ドライバトルクが同じ大きさでも、制御トルクの方向とドライバトルクの方向が逆方向であれば、キャンセル時間はa2となる。
また、ドライバトルクがタイマーON閾値1、2の間であれば、制御トルクの方向とドライバトルクの方向が逆方向の場合、キャンセル時間はb1となり、制御トルクの方向とドライバトルクの方向が同方向の場合、キャンセル時間はb2となる。なお、キャンセル時間b1、b2は1秒程度のオーダーである。
制御トルクの方向とドライバトルクの方向が逆方向の場合に、それらの方向が同方向である場合よりも、キャンセル時間が短くなっている理由は次の理由による。すなわち、ドライバーがステアリングを操舵している方向と逆方向の制御トルクは、ドライバーの意思に反した制御となる可能性が高いからである。
ドライバトルクが大きい場合にキャンセル時間を短くしている理由は次の理由による。すなわち、たとえば、目の前に急に障害物が飛び出してきた場合など、迅速に操舵をしたい場合には、ドライバーの意思を迅速に反映させるために、迅速に制御をキャンセルすべきであり、かつ、この場合、ドライバトルクが大きいはずだからである。
図3は、制御トルクの方向とドライバトルクの方向の異同、および、ドライバトルクの大きさの2種類の値とキャンセル時間との関係を示している。しかし、実施形態1では、この図3に示した関係により定まるキャンセル時間を基本値とし、この基本値を、ステップS7で取得した車速、横位置、道路曲率に基づいて補正してキャンセル時間を確定する。なお、都度、補正を行うのではなく、予めそれら車速、横位置、道路曲率で補正済みのマップを用意しておいてもよい。
図4に、車速、横位置、道路曲率と、キャンセル時間の関係を示す。車速が相対的に高くなると、キャンセル時間を短くする。この理由は次の通りである。車速が高い場合には単位時間あたりの走行距離が長いので、迅速な操舵が求められる状況である。よって、ドライバーがステアリングを操作した場合、迅速にドライバーの意思を反映させた操舵が行われる必要があるからである。なお、図4では、車速に応じて連続的にキャンセル時間が短くなっているが、段階的にキャンセル時間が変化してもよい。
横位置については、自車両の位置が自車線であるうちは、隣接車線に近いほどキャンセル時間を長くする。自車両が車線境界線に近づいていく状況は、本来的に、制御トルクを発生させて車線逸脱を抑制すべき状況だからである。なお、自車両の位置が自車線である状態は、自車両の左右一方の端が車線境界線に到達したときまでとしてもよいし、他方の端も車線境界線に到達したときとしてもよし、それらの間の所定の位置としてもよい。
横位置が隣接車線であれば、キャンセル時間を、自車線において隣接車線に近い位置において決定する時間よりも短い値とする。また、隣接車線の場合には、細かな位置によらずキャンセル時間は一定値とする。横位置が隣接車線となった状態では、ドライバーの意思により車線変更した可能性が高いからである。
道路曲率が大きい場合には、短い場合よりもキャンセル時間を長くする。この理由は次の通りである。道路曲率が大きい場合、ドライバーの操舵により車線が維持されている状態、すなわち、制御トルクを発生させる必要がない状態においても、ある程度のドライバトルクが入力されやすい。そのため、キャンセル時間が短いと、キャンセルするべきでない状況において頻繁に操舵要求トルクの出力がキャンセルされてしまう恐れがあるからである。なお、図4では、道路曲率に応じて連続的にキャンセル時間が短くなっているが、段階的にキャンセル時間が変化してもよい。
前述したように、制御トルクの方向とドライバトルクの方向の異同、ドライバトルクの大きさから定まるキャンセル時間を、これら図4に示した車速、横位置、道路曲率に示す関係により補正したものを、最終的なキャンセル時間とする。
ステップS10では、ステップS3で取得したドライバトルクを、予めタイマー1、2毎に設定されているタイマーOFF閾値1、2とそれぞれ比較する。これらタイマーOFF閾値1、2は、それぞれ対応するタイマーON閾値1、2よりも低い値に設定されている。例示すると、たとえば、タイマーON閾値1、2に対して、タイマーOFF閾値は1Nm低い値に設定されている。ドライバトルクをタイマーOFF閾値1、2とそれぞれ比較して、タイマーOFF閾値を下回っている場合には、そのタイマーOFF閾値に対応するタイマーを停止させる。タイマーOFF閾値を下回っていなければ、そのタイマーOFF閾値に対応するタイマーは継続する。
ステップS11では、いずれかのタイマーが、そのタイマーについて設定されたキャンセル時間以上となったか否かを判断する。この判断がNOであれば、ステップS1へ戻る。
YESであれば、ステップS12へ進む。
YESであれば、ステップS12へ進む。
ステップS12では、操舵要求トルクをキャンセルする。つまり、操舵要求トルクの出力を停止する。また、これによりタイマーのカウントは不要になるので、全てのタイマーを停止させる。その後、ステップS1に戻る。
以上、説明したキャンセル判定処理のうち、ステップS3はドライバトルク検出部11の処理、ステップS6〜S9はキャンセル時間設定部13の処理、ステップS4、S10がタイマー計測部14の処理である。その他は制御トルク出力部12の処理である。
(実施形態1の効果)
以上、説明した実施形態1によれば、操舵要求トルクを出力している状態において(S1:YES)、ドライバトルクが入力されている状態が継続したことに基づいて(S11:YES)、操舵要求トルクをキャンセル、すなわち、操舵要求トルクの出力を中止する(S12)。そして、操舵要求トルクをキャンセルするまでの時間を、ドライバトルクがタイマーON閾値2以上である場合には、タイマーON閾値1〜タイマーON閾値2の間である場合よりも短くする。これにより、ドライバーがステアリングを素早く切り、大きなトルクを入力した場合には、短い時間で制御トルクがキャンセルされるので、迅速にドライバーのステアリング操作に対応した操舵が行われる。よって、ドライバーに与える違和感が抑制される。
以上、説明した実施形態1によれば、操舵要求トルクを出力している状態において(S1:YES)、ドライバトルクが入力されている状態が継続したことに基づいて(S11:YES)、操舵要求トルクをキャンセル、すなわち、操舵要求トルクの出力を中止する(S12)。そして、操舵要求トルクをキャンセルするまでの時間を、ドライバトルクがタイマーON閾値2以上である場合には、タイマーON閾値1〜タイマーON閾値2の間である場合よりも短くする。これにより、ドライバーがステアリングを素早く切り、大きなトルクを入力した場合には、短い時間で制御トルクがキャンセルされるので、迅速にドライバーのステアリング操作に対応した操舵が行われる。よって、ドライバーに与える違和感が抑制される。
また、ドライバーのステアリング操作が比較的ゆっくりであるときは、ドライバトルクは小さいので、操舵要求トルクの出力を中止するまでの時間は、ドライバトルクが大きいときに比較して長くなる。よって、隣接車線の大型車を避けるときなどに行われる、ゆっくりとしたステアリング操作では、操舵要求トルクはキャンセルされにくい。そのため、制御トルクを発生させるべき状況において、制御トルクを発生させることができないことが少なくなる。
(実施形態2)
次に実施形態2を説明する。なお、この第2実施形態以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用することができる。
次に実施形態2を説明する。なお、この第2実施形態以下の説明において、それまでに使用した符号と同一番号の符号を有する要素は、特に言及する場合を除き、それ以前の実施形態における同一符号の要素と同一である。また、構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分については先に説明した実施形態を適用することができる。
実施形態1ではドライバトルクが閾値以上となっている時間がキャンセル時間を超えたことにより操舵要求トルクをキャンセルしていた。すなわち時間によりキャンセルを判断していた。これに対して実施形態2では、トルク積分値によりがキャンセルを判断する。
図5は、実施形態2における車線維持支援システム1Aの概略構成を示すブロック図である。同図に示すように、実施形態2における演算部10Aは、キャンセル積分値設定部15と、トルク積算部16を備える。これらは、実施形態1におけるキャンセル時間設定部13、タイマー計測部14に代えて備えられている。また、制御トルク出力部12Aの処理内容も、図6に示す処理において実施形態1の制御トルク出力部12と相違する。
図6を用いて実施形態2における演算部10Aの処理を説明する。ステップS21〜S23は図2のステップS1〜S3と同じである。すなわち、操舵要求トルクが出力されていれば(S21:YES)、ドライバトルクを取得し(S23)、操舵要求トルクが出力されていなければ(S21:NO)、初期化を行う(S22)。
ドライバトルクを取得した場合にはステップS24に進む。ステップS24では、ステップS23で取得したドライバトルクが、予め設定されている積算ON閾値よりも大きいか否かを判断する。この積算ON閾値は、たとえば実施形態1の低い側のタイマーON閾値と同じ値である。
ステップS24の判断がNOであればステップS25に進み、YESであればステップS28に進む。
ステップS25では、トルク積算中であるか否かを判断する。この判断もNOであればステップS21へ戻る。ステップS25がYESであればステップS26へ進み、NOであればステップS21へ戻る。
ステップS26では、ステップS23で取得したドライバトルクが、予め設定されている積算OFF閾値よりも大きいか否かを判断する。この積算OFF閾値は、たとえば実施形態1の低い側のタイマーOFF閾値と同じ値である。
トルク積算中であるが(S25:YES)、ドライバトルクが積算OFF閾値よりも低くなった場合(S26:NO)には、ステップS27へ進み、トルク積分値とキャンセルトルク積分値をともにリセットする。その後、ステップS21へ戻る。
一方、ステップS26の判断がYESである場合には、ステップS33へ進む。ステップS33の処理は後述する。
ステップS24の判断において、ドライバトルクが積算ON閾値よりも大きい、すなわち、ステップS24がYESとなった場合にはステップS28へ進む。ステップS28では、キャンセルトルク積分値が未決定であるか否かを判断する。未決定であればステップS29へ進み、決定済みであればステップS33へ進む。
ステップS29では制御トルクの方向を判別する。ステップS30では車速、横位置、道路曲率を判別する。ステップS31では、ドライバー操舵方向を判別する。これらステップS29〜S31は、図2のステップS6〜S8と同じ処理である。
ステップS32では、ステップS23で取得したドライバトルクと、ステップS29〜S31で判別あるいは取得した情報とに基づいて、キャンセルトルク積分値を決定する。
キャンセルトルク積分値は、操舵要求トルクをキャンセルすると決定するトルク積分値の閾値である。実施形態1では、制御トルクの方向とドライバーの操舵方向との異同、および、ドライバトルクの大きさにより、キャンセル時間の基本値を決めていた。これに対して、実施形態2では、ドライバトルクの大きさは考慮せず、制御トルクの方向とドライバーの操舵方向との異同のみにより、キャンセルトルク積分値の基本値を決定する。
キャンセルトルク積分値を決定する実施形態2ではドライバトルクの大きさは考慮しない。その理由を図7を用いて説明する。トルク積分値は、トルクを随時加算した値である。そのため、たとえば、図7における領域1や領域2は同じトルク積分値となる。このように、トルク積分値は随時変化するトルクの大きさも反映した値である。実施形態1では、ドライバトルクが積算ON閾値以上であれば、閾値であるキャンセル時間と比較するタイマーは進み、ドライバトルクの大きさを考慮していないため、閾値であるキャンセル時間を変化させる必要があった。これに対して、実施形態2ではトルク積分値にドライバトルクの大きさが反映されるので、これと比較する閾値であるキャンセルトルク積分値をドライバトルクに応じて変化させる必要はないのである。
ただし、実施形態1と同様、制御トルクの方向とドライバトルクの方向が同じであるか否かにより、キャンセルトルク積分値の大きさは変化させる。図7における逆方向積分値線C1および同方向積分値線C2はいずれも、それらの線上の任意の1点を頂点とする長方形が同じ面積となる曲線である。前述のように長方形はトルク積分値を示している。逆方向積分値線C1は、制御トルクの方向とドライバトルクの方向が逆方向であるときのキャンセルトルク積分値となるトルクと時間の変化曲線を示している。同方向積分値線C2は、制御トルクの方向とドライバトルクの方向が同方向であるときのキャンセルトルク積分値となる時間とトルクの変化曲線を示している。これら逆方向積分値線C1と同方向積分値線C2の比較から分かるように、制御トルクの方向とドライバトルクの方向とが同じ場合には、制御トルクの方向とドライバトルクの方向が逆方向となる場合よりもキャンセルトルク積分値が大きくなっている。
キャンセルトルク積分値の基本値に対して、車速、横位置、道路曲率で補正する際の傾向は実施形態1と同じである。もちろん、キャンセル時間とキャンセルトルク積分値という異なる物理量であるので、補正の程度は実施形態1と相違する。また、予め車速、横位置、道路曲率を考慮したマップを用意して置いてもよいことも実施形態1と同じである。キャンセルトルク積分値を決定したらステップS33へ進む。
ステップS33では、前回のトルク積分値に、今回のステップS23で取得したドライバトルクを加算することでトルク積分値を更新する。ステップS34では、ステップS33で更新した後のトルク積分値が、キャンセルトルク積分値よりも大きいか否かを判断する。この判断がNOであればステップS21へ戻る。一方、YESであればステップS35へ進む。ステップS34がYESの場合、トルク積分値がキャンセルトルク積分値よりも大きくなるまで、ドライバトルクが積算ON閾値以上である状態が継続したことになる。
ステップS35では、操舵要求トルクをキャンセルする。また、ドライバトルクを積分する必要もなくなるのでトルク積分値をリセットする。また、キャンセルトルク積分値もリセットする。その後、ステップS21に戻る。
以上、説明したキャンセル判定処理のうち、ステップS23はドライバトルク検出部11の処理、ステップS29〜S32はキャンセル積分値設定部15の処理、ステップS33がトルク積算部16の処理である。その他は制御トルク出力部12Aの処理である。
(実施形態2の効果)
以上、説明した実施形態2でも、操舵要求トルクを出力している状態において(S21:YES)、ドライバトルクが入力されている状態が継続したことに基づいて(S34:YES)、操舵要求トルクをキャンセルする(S35)。また、トルク積分値がキャンセルトルク積分値よりも大きくなったことにより操舵要求トルクをキャンセルするので、ドライバトルクが大きいほど、操舵要求トルクをキャンセルするまでの時間が短くなる。よって、実施形態1と同様、ドライバーがステアリングを素早く切り、大きなトルクを入力した場合には、短い時間で制御トルクがキャンセルされる。よって、ドライバーに与える違和感が抑制される。
以上、説明した実施形態2でも、操舵要求トルクを出力している状態において(S21:YES)、ドライバトルクが入力されている状態が継続したことに基づいて(S34:YES)、操舵要求トルクをキャンセルする(S35)。また、トルク積分値がキャンセルトルク積分値よりも大きくなったことにより操舵要求トルクをキャンセルするので、ドライバトルクが大きいほど、操舵要求トルクをキャンセルするまでの時間が短くなる。よって、実施形態1と同様、ドライバーがステアリングを素早く切り、大きなトルクを入力した場合には、短い時間で制御トルクがキャンセルされる。よって、ドライバーに与える違和感が抑制される。
また、ドライバーのステアリング操作が比較的ゆっくりであるときは、ドライバトルクは小さいので、操舵要求トルクをキャンセルするまでの時間は、ドライバトルクが大きいときに比較して長くなる。よって、制御トルクを発生させるべき状況において、制御トルクを発生させることができないことが少なくなる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、次の実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
たとえば、実施形態1、2では、車速、横位置、道路曲率に基づいて基本となるキャンセル時間やキャンセルトルク積分値を補正していた。しかし、これら車速、横位置、道路曲率による補正を行わなくてもよい(変形例1)。また、車速、横位置、道路曲率のうちのいずれか1つのみ、あるいは、2つのみを用いて基本となるキャンセル時間やキャンセルトルク積分値を補正してもよい(変形例2)。
また、制御トルクの方向とドライバトルクの方向の異同を考慮しないで、基本となるキャンセル時間やキャンセルトルク積分値を設定してもよい(変形例3)。キャンセルトルク積分値において、制御トルクの方向とドライバトルクの方向の異同を考慮しない場合には、キャンセルトルク積分値を一定値とすることもできる。
また、前述の実施形態1では、ON閾値を2種類としていたが、3種類以上の複数としてもよい(変形例4)。
実施形態1では、ドライバトルクが大きいほどキャンセル時間を短くしていた。よって、ドライバトルクが大きいほど制御トルクの出力を中止するまでの時間が短くなっていた。しかしながら、実施形態1の傾向とは反対に、ドライバトルクが大きいほど制御トルクの出力を中止するまでの時間を長くするように設計してもよい。この場合、たとえば、図3における縦軸を上下逆にした関係を用いてキャンセル時間を設定する(変形例5)。
1、1A 車線維持支援システム、 10、10A 演算部(車線維持支援装置)、 11 ドライバトルク検出部、 12、12A 制御トルク出力部、 13 キャンセル時間設定部、 14 タイマー計測部、 15 キャンセル積分値設定部、 16 トルク積算部、 20 カメラ、 21 車速センサ、 22 ヨーレートセンサ、 23 舵角センサ、 30 パワステ制御部(操舵トルク制御部)、 40 ステアリングアクチュエータ
Claims (12)
- 車両に搭載され、
前記車両を走行中の車線に維持させるための制御トルクを出力する制御トルク出力部(12、12A)と、
ドライバによるステアリングの操作トルクであるドライバトルクを検出するドライバトルク検出部(11)と、を備え、
前記制御トルク出力部は、
前記制御トルクを出力している状態において、前記ドライバトルクの検出に基づいて、前記制御トルクの出力を中止し、
前記ドライバトルク検出部が検出したドライバトルクに基づき、前記ドライバトルクが入力されてから前記制御トルクの出力を中止するまでの時間を変化させることを特徴とする車線維持支援装置。 - 請求項1において、
前記ドライバトルク検出部が検出したドライバトルクが大きいほど、前記ドライバトルクが入力されてから前記制御トルクの出力を中止するまでの時間を、段階的にあるいは連続的に短くすることを特徴とする車線維持支援装置。 - 請求項1において、
前記ドライバトルク検出部が検出したドライバトルクが大きいほど、前記ドライバトルクが入力されてから前記制御トルクの出力を中止するまでの時間を、段階的にあるいは連続的に長くすることを特徴とする車線維持支援装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項において、
前記制御トルクを出力している状態で、前記ドライバトルクの大きさに応じて異なるキャンセル時間を設定するキャンセル時間設定部(13)と、
継続して前記ドライバトルクが入力されていると判断している継続時間を計測するタイマー計測部(14)と備え、
前記制御トルク出力部は、前記タイマー計測部が計測した継続時間が、前記キャンセル時間設定部が設定したキャンセル時間を超えたことに基づいて、前記制御トルクの出力を中止することを特徴とする車線維持支援装置。 - 請求項4において、
前記タイマー計測部は、前記継続時間の計測を開始するためのドライバトルクの閾値であるタイマーON閾値を複数備えており、それら複数のタイマーON閾値にそれぞれ対応して継続時間の計測を行い、
前記キャンセル時間設定部は、複数の前記タイマーON閾値を前記ドライバトルクとそれぞれ比較して、前記ドライバトルクのほうが大きいタイマーON閾値について、それぞれ前記キャンセル時間を設定し、
前記制御トルク出力部は、前記タイマー計測部がタイマーON閾値別に計測したいずれかの継続時間が、その継続時間に対応する前記キャンセル時間を超えたことに基づいて、前記制御トルクの出力を中止することを特徴とする車線維持支援装置。 - 請求項5において、
前記タイマー計測部は、前記継続時間の計測を停止するためのドライバトルクの閾値であるタイマーOFF閾値を各タイマーON閾値に対応して備え、かつ、各タイマーOFF閾値は、対応するタイマーON閾値よりも低い値に設定され、前記継続時間を計測中は、前記ドライバトルクが前記タイマーON閾値よりも低くても前記タイマーOFF閾値以上であれば、前記継続時間の計測を継続することを特徴とする車線維持支援装置。 - 請求項4〜6のいずれか1項において、
前記キャンセル時間設定部は、前記制御トルクの発生方向と、前記ドライバトルクによりステアリングが回転させられる方向とが同一方向であるか逆方向であるかで、前記キャンセル時間を異なった時間に設定することを特徴とする車線維持支援装置。 - 請求項4〜7のいずれか1項において、
前記キャンセル時間設定部は、前記ドライバトルクに基づいて定まるキャンセル時間を、車速、車線幅方向位置、道路曲率の少なくとも一つに基づいて補正した時間を、最終的なキャンセル時間とすることを特徴とする車線維持支援装置。 - 請求項1または2において、
前記ドライバトルクが入力されたと判断してからの前記ドライバトルクを逐次積算することでトルク積分値を逐次算出するトルク積算部(16)を備え、
前記制御トルク出力部は、前記トルク積算部が算出したトルク積分値が、所定のキャンセルトルク積分値を超えたことに基づいて、前記制御トルクの出力を中止することを特徴とする車線維持支援装置。 - 請求項9において、
前記制御トルクの発生方向と、前記ドライバトルクによりステアリングが回転させられる方向とが同一方向であるか逆方向であるかで、前記キャンセルトルク積分値を異なった値に設定するキャンセル積分値設定部(15)を備えることを特徴とする車線維持支援装置。 - 請求項10において、
前記キャンセル積分値設定部は、前記制御トルクの発生方向と前記ドライバトルクによりステアリングが回転させられる方向とが同一方向であるか逆方向であるかに基づいて定まるキャンセルトルク積分値を、車速、車線幅方向位置、道路曲率の少なくとも一つに基づいて補正した値を、最終的なキャンセルトルク積分値とすることを特徴とする車線維持支援装置。 - 請求項9〜11のいずれか1項において、
前記トルク積算部は、前記トルク積分値の積算を開始するためのドライバトルクの閾値である積算ON閾値と、前記トルク積分値の積算を停止するためのドライバトルクの閾値である積算OFF閾値を備え、かつ、前記積算OFF閾値は前記積算ON閾値よりも低い値に設定されていることを特徴とする車線維持支援装置。
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