JP5813196B1 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】目標走行ライン追従制御と車線逸脱防止制御を有するレーンキープシステムにおいて、目標走行ライン追従制御と車線逸脱防止制御のそれぞれがドライバーの操舵に応じて効果的に機能するように、ドライバーの操舵トルクに対する補正を行う。【解決手段】目標ライン追従制御と車線逸脱防止制御をドライバーの操舵トルクに応じて補正する目標ライン追従制御量補正手段17と車線逸脱防止御量補正手段18を備え、ドライバーの操舵トルクによって前記2つの制御の反映度合を変えることで、目標ライン追従制御と車線逸脱防止制御それぞれがドライバーの操舵に応じて適切に効果を発揮する。【選択図】図2

Description

この発明は、モーターによりトルクを発生させ、ステアリングの操舵を補助する自動車用の電動パワーステアリング装置に係り、特にレーンキープ機能による操舵補助制御手段を備えた電動パワーステアリング装置に関するものである。
近年、車両前方に取り付けたカメラを用いて走行車線を検出し、電動パワーステアリングにより操舵角を制御することで、ドライバーの脇見運転や散漫運転、居眠り運転によって起こる操舵のふらつきや車線逸脱を防ぐ車線維持制御装置(レーンキープシステム)が開発されている。
レーンキープシステムには、大きく分けて目標ライン追従制御と車線逸脱防止制御の2つのタイプがある。目標ライン追従制御は、例えば特開平11−105728号公報(特許文献1)に開示されているように、カメラにより検出した走行車線から目標走行ライン(通常は車線中央)を計算し、自車両をその目標走行ラインに追従させるように操舵アシストすることで、車線中央付近の走行維持を支援するタイプである。また、車線逸脱防止制御は、例えば特開平11−91606号公報(特許文献2)に開示されているように、ドライバーの誤操舵によって自車両が走行車線から逸脱しそうになった場合に走行車線内側へ操舵アシストを行い、ドライバーへの車線逸脱を警告すると共に、車線逸脱を防止するタイプである。
また、前記のいずれのタイプにおいても、ドライバーの操舵とレーンキープシステムによる操舵アシストとの干渉が問題となり、例えば特開平10−152063号公報(特許文献3)には、操舵ハンドルの操作状態からドライバーの操舵介入を検出してレーンキープ制御の制御量を減少補正する技術が開示されている。
特開平11−105728号公報 特開平11−91606号公報 特開平10−152063号公報
前記レーンキープシステムにおける目標走行ライン追従制御は、電動パワーステアリング装置の操舵力介入により、ドライバーが特別意識をしなくても自動的にレーンのセンター付近を走行しやすくなるように制御する技術である。そのため、ドライバーに明確な運転意志が有る場合、つまりドライバーの操舵トルクが大きい場合に、ドライバーの操舵に対してレーンセンターに戻そうとする反力感が発生し、ドライバーが制御を煩わしく感じる場合があった。
一方、前記レーンキープシステムにおける車線逸脱防止制御は、レーン逸脱間際に電動パワーステアリングの操舵力介入により警告を兼ねた車両の進路修正を行う技術である。そのため、ドライバーの覚醒度が高く、ドライバーの操舵トルクが大きい場合、この車線逸脱防止制御による操舵力介入は、ドライバーに適切な警告を与え、制御による進路修正とドライバー自身による進路修正操舵が相まって、早期に車両の進路修正がなされる効果がある。しかし、居眠り運転等のように、ドライバーの覚醒度が低い場合、つまりドライバーの操舵トルクが小さい場合、レーン逸脱を防止するトルクは車線逸脱防止制御で発生させる制御トルクに限定され、介入タイミングが遅い場合にレーンを弱逸脱してしまうことがある。このようなドライバーの覚醒度が低い場合は、前記目標走行ライン追従制御を積極的に介入させ、半自動運転状態にした上でドライバーに警告を行った方が安全な場合が多い。
つまり、目標走行ライン追従制御と車線逸脱防止制御を有するレーンキープシステムでは、同じレーンキープシステムの制御であっても、目標走行ライン追従制御と車線逸脱防止制御で、ドライバーの運転意志や覚醒度を示すドライバーの操舵トルクに対する制御介入量(効果域)が異なるものである。
しかし、従来のレーンキープシステムにおいては、ドライバー操舵とレーンキープシステムによる操舵アシストとの干渉に対応するため、単純に操舵ハンドルの操作状態からドライバーの操舵介入を検出して最終的なレーンキープ制御の制御量を減少補正することしかしておらず、目標走行ライン追従制御と車線逸脱防止制御それぞれに対する最適な制御量の補正ができていないという問題があった。
そのため、本来の目標走行ライン追従制御と車線逸脱防止制御が必要とされる領域でそれぞれの出力が相手方の影響で制限され、十分なレーンキープ能力が発揮されないという問題があった。
さらには、従来の補正方法では、効果域の異なる目標走行ライン追従制御と車線逸脱防止制御に対し、単一な補正量を設定するため、設計時において双方に制御による不具合が発生せず、かつ他方の効果が最大限発生される補正量を見つけ出すのに時間がかかるという問題もあった。
この発明は、目標走行ライン追従制御と車線逸脱防止制御を有するレーンキープシステムにおいて、目標走行ライン追従制御と車線逸脱防止制御のそれぞれがドライバーの操舵に応じて効果的に機能するように、ドライバーの操舵トルクに対する補正を行う電動パワーステアリング装置の提供を目的とするものである。
この発明に係る電動パワーステアリング装置は、ドライバーの操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、前記ドライバーの操舵トルクをアシストする操舵アシスト電流を演算する操舵アシスト電流演算手段と、車両前方の映像より走行車線に対する自車両の位置を演算する自車位置演算手段と、前記自車両が走行車線内に設定した目標ラインを追従して走行するように制御する目標ライン追従制御手段と、前記自車両が前記走行車線から逸脱することを防止する車線逸脱防止制御手段と、前記操舵アシスト電流演算手段に基づくドライバーの操舵アシストと車両の目標ライン追従及び車線逸脱防止のためのレーンキープアシストとを行うアシストモーターと、を有し、前記ドライバーの操舵アシストとレーンキープアシストとを行う電動パワーステアリング装置において、
前記ドライバーの操舵トルクに基づき、前記目標ライン追従制御手段が出力する制御量を補正する目標ライン追従制御量補正手段と、前記ドライバーの前記操舵トルクに基づき、前記車線逸脱防止制御手段が出力する制御量を補正する車線逸脱防止制御量補正手段と、を備え、前記目標ライン追従制御量補正手段と前記車線逸脱防止制御量補正手段により、前記操舵トルクに応じて前記目標ライン追従制御手段と前記車線逸脱防止制御手段の出力を個別に補正するものであり、
前記目標ライン追従制御量補正手段は、前記ドライバーの前記操舵トルクの増加に応じて前記目標ライン追従制御手段が出力する制御量を減少させるように出力補正し、前記車線逸脱防止制御量補正手段は、前記ドライバーの操舵トルクに対する作動閾値と解除閾値を持ち、前記作動閾値と前記解除閾値の間においてのみ前記車線逸脱防止制御手段が出力する制御量を反映させることを特徴とする。
この発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、ドライバーの操舵トルクに応じて、目標ライン追従制御と車線逸脱防止制御のそれぞれを補正することで、本来の目標走行ライン追従制御と車線逸脱防止制御が必要とされるドライバー操舵介入領域でそれぞれの出力が相手方の影響で制限されることなく、十分なレーンキープ能力を発揮することが可能となり、設計時において、双方に制御による不具合が発生せず、かつ他方の効果が最大限発生される補正量を効率的に見つけ出すことが可能となる。
この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置のステアリング機構を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置の制御装置と周辺機器を共に示す機能ブロック図である。 この発明の目標ライン追従制御手段で用いる自車位置演算手段で算出した走行車線情報と目標走行経路情報、及び自車両の目標走行ラインを示した俯瞰図である。 この発明の車線逸脱防止制御手段で用いる自車位置演算手段で算出した走行車線情報と目標走行経路情報、及び車線逸脱判定領域を示した俯瞰図である。 この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置の目標ライン追従補正係数及び車線逸脱防止補正係数と、操舵トルクの関係を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング装置の制御装置と周辺機器を共に示す機能ブロック図である。 この発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング装置の車速に応じた目標ライン追従補正係数と操舵トルクの関係を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング装置の車速に応じた車線逸脱防止補正係数と操舵トルクの関係を示す図である。
以下、この発明に係る電動パワーステアリング装置の好適な実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図において、同一または相当する部分については同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング装置のステアリング機構を示す構成図である。
図1において、ステアリング機構1は、ハンドル2と、ステアリング軸3と、ピニオンギア4と、操舵角検出手段5と、操舵トルク検出手段であるトルクセンサー6と、アシストモーター7と、モーターギア8と、ラック軸9と、タイヤ10と、制御装置11を有している。また、制御装置11には、走行車速検出手段12とカメラユニット13が接続され、それぞれ車速信号Vsと映像信号Psが入力される。
自動車のドライバーが操舵するハンドル2は、ステアリング軸3の一端に連結されている。また、ハンドル2には、操舵角θを検出して操舵角信号θsを出力する操舵角検出手段5が取り付けられている。ステアリング軸3には、ドライバーの操舵による操舵トルクTdを検出して操舵トルク信号Tsを出力するトルクセンサー6が取り付けられている。また、ステアリング軸3には、ドライバーの操舵トルクTdを補助するモータートルクTmを発生する電動のアシストモーター7が、モーターギア8を介して取り付けられている。
ステアリング軸3の他端には、ピニオンギア4が連結されており、このピニオンギア4は、操舵トルクTdとモータートルクTmとを加算して求められ、ステアリング軸3の回転方向に運動する合成トルクを直線方向の運動に変換している。また、ピニオンギア4には、ラック軸9を介してタイヤ10が接続されている。
制御装置11には、操舵角信号θs、操舵トルク信号Ts、車速信号Vs、映像信号Ps、アシストモーター7のモーター電流検出信号Is、及び同じくアシストモーター7のモーター電圧検出信号Esが入力される。制御装置11は、上記各入力に基づいてアシストモーター7を駆動させるための目標電流値を演算し、この目標電流値から生成した印加電圧Eをアシストモーター7に出力する。
図2は、図1に示した電動パワーステアリング装置の制御装置11を、周辺機器と共に示す機能ブロック図である。
図2において、制御装置11は、自車位置演算手段14と、目標ライン追従制御手段15と、車線逸脱防止制御手段16と、目標ライン追従補正係数演算手段17と、車線逸脱防止補正係数演算手段18と、車線維持電流演算手段19と、操舵アシスト電流演算手段20と、第1の乗算器21と、第2の乗算器22と、第1の加算器23と、第2の加算器24を有している。なお、必ずしも一般的な電動パワーステアリング装置がこれらをすべて有しているわけではなく、前記は本実施の形態を説明する上で必要な構成を記載したものである。
また、制御装置11が有するこれらすべての機能を単一の制御ユニットにて構成する必要はなく、複数の制御ユニットに機能を分配し、演算結果を通信にて互いに取得しあうようにしても良い。また、制御装置11の一部機能を入力側(例えば、カメラユニット13等)にて前処理を行うように構成しても良い。本実施の形態の説明では、説明の都合上、これらの機能を制御装置11に内包する形態として説明する。
また、制御装置11は、CPUとプログラムを格納したメモリとを有するマイクロプロセッサ(図示せず)にて構成されており、制御装置11の各機能ブロックは、メモリにソフトウェアとして記録され、前記CPUにて実行される。さらには、第2の加算器24から出力された目標電流は、そのままアシストモーター7に出力されるのではなく、制御装置11にて目標電流に応じた印加電圧Eを生成して出力される。
操舵アシスト電流演算手段20は、操舵トルク信号Ts及び車速信号Vsに基づいて、あらかじめ記憶された出力マップを参照して操舵アシスト電流Iaを演算して出力する。操舵アシスト電流演算手段20における制御は一般的なドライバーの操舵を補助するための電動パワーステアリング装置の制御と同一であり、詳細については省略するが、実際にはこれ以外にも複数の補償制御が組み合わされて操舵アシスト電流Iaが演算される。またこのときアシストモーター7から出力されるモータートルクTmのうち、操舵アシスト電流Iaにより出力されるトルクがアシストトルクTaとなる。
自車位置演算手段14は、カメラユニット13から出力される映像信号Psより自車両の左右の白線を検出し、そこから、前記左右の白線に対する自車の相対位置を算出する。前記左右の白線の検出方法としては、入力される映像信号Psより自車両の前方の画像を取得し、2値化画像処理やエッジ検出処理を行い、ハフ変換等により自車の左右の白線を検出し、自車両に対する前記左右の白線の相対位置を検出し、これを走行車線情報Liとすることが一般的である。なお、路面上の白線を検出する方法はこれら以外にも様々な方法が提案されているが、本実施の形態ではどのような方法を用いて左右の白線を検出してもこの発明の効果には影響しない。
目標ライン追従制御手段15は、まず、図3に示す走行経路を車両前方の前方注視点付近で目標ライン上にあわせるための目標走行経路を決める。前方注視点は、通常ドライバーが車線維持を試みる際に目標としている点であり、自車両の現在位置からある秒数後に通過しようと目標にしている点である。このとき、自車位置と目標ラインの横方向の偏差を横位置偏差とする。
ここで走行経路は、操舵角信号θsと車速信号Vsより、自車両の現在の操舵角と車速を維持した場合、下記式(1)より求められる。
ただし、ρは旋回半径、Aはスタビリティファクタ、Vは車速、Lはホイールベース、Grpはラックアンドピニオンギア比、θは操舵角を示す。このうちスタビリティファクタA、ホイールベースL、及びラックアンドピニオンギア比Grpは車両の設計時に一意に決まる定数であり、製品出荷時に制御装置11のメモリに記憶しておく。
式(1)より、走行経路が旋回半径ρで旋回するための操舵角θから求められるので、目標走行経路を半径ρの弧とすることにより、前方注視点において横位置偏差をゼロにするために必要なライン追従目標操舵角θaを算出することができる。
目標ライン追従制御手段15は、更にライン追従目標操舵角θaからライン追従トルクTbを算出する。
このライン追従目標操舵角θaからライン追従トルクTbの算出にはあらかじめ決められた係数をかけて算出するいわゆるフィードフォワード制御を行う方法や、ライン追従目標操舵角θaと実際の操舵角θを用いてフィードバック制御を行う方法などが考えられるが、どちらの制御を用いてもこの発明の効果には影響しない。
車線逸脱防止制御手段16は、図4に示すように、横方向自車両位置が車線逸脱判定領域内にあり、自車両が走行車線から逸脱する方向にヨー角が発生している場合に作動する。ここで、車線逸脱判定領域は、例えば道路幅が3.5m程度である場合1m程度とするのが好ましい。また、車両がそのまま進んだ場合に車線から逸脱すると推定される位置を車線逸脱地点とする。
車線逸脱防止制御手段16は、車線逸脱地点において車線と車体のなすヨー角が0°となる車線逸脱防止操舵角θbを式(1)から算出し、更に車線逸脱防止操舵角θbから車線逸脱防止トルクTcを算出する。
この車線逸脱防止操舵角θbから車線逸脱防止トルクTcの算出にはあらかじめ決められた係数をかけて算出するいわゆるフィードフォワード制御を行う方法や、車線逸脱防止操舵角θbと実際の操舵角θを用いてフィードバック制御を行う方法などが考えられるが、どちらの制御を用いてもこの発明の効果には影響しない。
目標ライン追従補正係数演算手段17は、ドライバーの操舵トルクTdの大きさから、目標ライン追従補正係数Kaを演算する。操舵トルクTdに対する目標ライン追従補正係数Kaは、図5に示すように、操舵トルクTdがゼロの時最大とし、操舵トルクTdが大きくなるにつれて減少するように設定する。目標ライン追従補正係数Kaの取り得る値は0から1とし、この値を目標ライン追従制御手段15から算出した目標操舵角と掛け合わせることで、目標ライン追従制御の制御量補正を行うことができる。これにより、操舵トルクTdが小さい状態は、ドライバーの操舵介入が小さいと判断して目標ライン追従制御量を強める。一方、操舵トルクTdが大きい場合は、ドライバーの操舵介入が大きいと判
断して目標ライン追従制御量を弱める。
目標ライン追従補正係数Kaの演算方法は、数式を用いても良いし、操舵トルクTdに対する補正係数マップを用いても良い。本実施の形態では指数関数を用いた数式を用いる例にて説明する。例えば目標ライン追従補正係数Kaは、操舵トルクTdの関数として、式(2)の形で表すことができる。ここで、Aaは操舵トルクTdの反映係数である。
この式では、目標ライン追従補正係数Kaは0に収束しないが、操舵トルクTdが車線逸脱防止補正係数演算手段18の作動閾値以上になれば、目標ライン追従補正係数Kaを0とする条件式を用いればよい。
車線逸脱防止補正係数演算手段18は、ドライバーの操舵トルクTdの大きさから、車線逸脱防止補正係数Kbを演算する。操舵トルクTdに対する補正値は、図5に示すように、操舵トルクTdが作動閾値と解除閾値の間の値をとる場合、車線逸脱防止補正係数Kbを1とし、それ以外は0とする。また、作動閾値は解除閾値よりも小さいものとし、車線逸脱防止補正係数Kbの立ち上がりと立下りは滑らかになるようにする。この値を車線逸脱防止制御手段16から算出した車線逸脱防止トルクTcに掛け合わせることで、車線逸脱防止制御の制御量補正を行うことができる。これにより、作動閾値を超える操舵トルクTdによるドライバーの操舵介入が有る時のみ車線逸脱防止制御を作動させ、さらに解除閾値を超える操舵トルクTdによるドライバーの操舵介入がある場合には、車線逸脱防止制御を解除させ、ドライバーオーバーライド状態とする。
第1の乗算器21は、目標ライン追従制御手段15から算出したライン追従トルクTbと目標ライン追従補正係数演算手段17から算出した目標ライン追従補正係数Kaとをかけ合わせ、第1の加算器23に出力する。
第2の乗算器22は、車線逸脱防止制御手段16から算出した車線逸脱防止トルクTcと車線逸脱防止補正係数演算手段18から算出した車線逸脱防止補正係数Kbとをかけ合わせ、第1の加算器23に出力する。
第1の加算器23は、第1の乗算器21の出力トルク値と第2の乗算器22の出力トルク値を加算し、車線維持電流演算手段19に出力する。
車線維持電流演算手段19は、第1の加算器23の出力トルク値をアシストモーター7のトルク定数により電流値に変換し、車線維持電流Ibを算出し、第2の加算器24に出力する。
第2の加算器24は、車線維持電流演算手段19から出力される車線維持電流Ibと、操舵アシスト電流演算手段20から出力される操舵アシスト電流Iaを加算し、アシストモーター7を駆動させるための目標電流値を演算し、目標電流値から印加電圧Eを生成してアシストモーター7に出力する。
以上のように、実施の形態1では、目標ライン追従補正係数演算手段17、及び車線逸脱防止補正係数演算手段18にて、ドライバーの操舵トルクTdに対する目標ライン追従制御と車線逸脱防止制御の制御量補正を個別に行い、ドライバーの操舵状態によって双方の制御を切り分ける。これにより、本来レーンキープシステムにおいて目標走行ライン追従制御と車線逸脱防止制御が必要とされるドライバー操舵介入領域で、それぞれの出力が相手方の影響で制限されることなく、十分なレーンキープ能力を発揮することが可能となる。そして、設計時において、双方に制御による不具合が発生せず、かつ他方の効果が最大限発生される補正量を効率的に見つけ出すことが可能な、レーンキープ機能付き電動パワーステアリング装置を構成することができる。
実施の形態2.
次に、この発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング装置について説明する。
実施の形態2に係る電動パワーステアリング装置は、実施の形態1における目標ライン追従補正係数演算手段17、及び車線逸脱防止補正係数演算手段18において、更に車速を用いて演算方法を改善したものである。実施の形態2における目標ライン追従補正係数演算手段17、及び車線逸脱防止補正係数演算手段18について図6を用いて説明する。
実施の形態2における目標ライン追従補正係数演算手段17は、実施の形態1と同様に操舵トルクTdがゼロの時、目標ライン追従補正係数Kaを最大とし、操舵トルクTdが大きくなるにつれて減少するように設定する。さらに、図7に示すように、車速Vの増加に応じて、目標ライン追従補正係数Kaの減少量を大きくする。これにより、車速Vが大きくなるほど、ドライバーによる操舵介入がしやすくなる。操舵トルクTdと車速Vからの目標ライン追従補正係数演算方法は、数式を用いても良いし、操舵トルクTdに対する補正係数マップを用いても良い。
式(2)の例を用いると、操舵トルクTdの反映係数Aaを式(3)のように、車速Vの関数にし、式(4)のように、目標ライン追従補正係数Kaを演算すればよい。ここで、Abは車速の反映係数である。
この式では、目標ライン追従補正係数Kaは0に収束しないが、操舵トルクTdが車線逸脱防止補正係数演算手段18の作動閾値以上になれば、目標ライン追従補正係数Kaを0とする条件式を用いればよい。
実施の形態2における車線逸脱防止補正係数演算手段18は、操舵トルクTdに対する補正値は、図8に示すように操舵トルクTdが作動閾値と解除閾値の間の値をとる場合、補正係数を1とし、それ以外は0とする。さらに、車速Vの増加に応じて、作動閾値と解除閾値を低く設定する。これにより、車速Vが大きくなるほど車線逸脱制御が入りやすくなる。
以上のように、実施の形態2では、実施の形態1に対し、更に車速Vの影響を補正係数に反映することで、実施の形態1の効果に加え、車速Vに応じて適切に、操舵トルクTdに対する目標走行ライン追従制御と車線逸脱防止制御の補正を掛けることが可能なレーンキープ機能付き電動パワーステアリング装置を構成することができる。
また、以上においてはこの発明を特定の実施の形態について詳細に説明したが、この発明は前記の実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内にて他の種々の実施の形態が可能であることは当業者にとって明らかである。
1 ステアリング機構、2 ハンドル、3 ステアリング軸、4 ピニオンギア、5 操舵角検出手段、6 トルクセンサー、7 アシストモーター、8 モーターギア、9 ラック軸、10 タイヤ、11 制御装置、12 走行車速検出手段、13 カメラユニット、14 自車位置演算手段、15 目標ライン追従制御手段、16 車線逸脱防止制御手段、17 目標ライン追従補正係数演算手段、18 車線逸脱防止補正係数演算手段、19 車線維持電流演算手段、20 操舵アシスト電流演算手段、21 第1の乗算器、22 第2の乗算器、23 第1の加算器、24 第2の加算器。

Claims (3)

  1. ドライバーの操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
    前記ドライバーの操舵トルクをアシストする操舵アシスト電流を演算する操舵アシスト電流演算手段と、
    車両前方の映像より走行車線に対する自車両の位置を演算する自車位置演算手段と、
    前記自車両が走行車線内に設定した目標ラインを追従して走行するように制御する目標ライン追従制御手段と、
    前記自車両が前記走行車線から逸脱することを防止する車線逸脱防止制御手段と、
    前記操舵アシスト電流演算手段に基づくドライバーの操舵アシストと車両の目標ライン追従及び車線逸脱防止のためのレーンキープアシストとを行うアシストモーターと、
    を有し、前記ドライバーの操舵アシストとレーンキープアシストとを行う電動パワーステアリング装置において、
    前記ドライバーの操舵トルクに基づき、前記目標ライン追従制御手段が出力する制御量を補正する目標ライン追従制御量補正手段と、
    前記ドライバーの前記操舵トルクに基づき、前記車線逸脱防止制御手段が出力する制御量を補正する車線逸脱防止制御量補正手段と、を備え、
    前記目標ライン追従制御量補正手段と前記車線逸脱防止制御量補正手段により、前記操舵トルクに応じて前記目標ライン追従制御手段と前記車線逸脱防止制御手段の出力を個別に補正するものであり、
    前記目標ライン追従制御量補正手段は、前記ドライバーの前記操舵トルクの増加に応じて前記目標ライン追従制御手段が出力する制御量を減少させるように出力補正し、
    前記車線逸脱防止制御量補正手段は、前記ドライバーの操舵トルクに対する作動閾値と解除閾値を持ち、前記作動閾値と前記解除閾値の間においてのみ前記車線逸脱防止制御手段が出力する制御量を反映させることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 前記目標ライン追従制御量補正手段は、前記自車両の車速の増加に応じて、前記操舵トルクの増加に対する前記目標ライン追従制御手段が出力する制御量の減少幅を拡げることを特徴とする請求項に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記車線逸脱防止制御量補正手段は、前記自車両の車速の増加に応じて、前記操舵トルクに対する前記作動閾値と前記解除閾値を下げることを特徴とする請求項1または2に記載の電動パワーステアリング装置。
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