JP2015011324A - レンズ鏡筒 - Google Patents

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Abstract

【課題】可動レンズ群の操作トルクを大きくすることなく、カメラ傾斜時における可動レンズ群の自重落下を防止し、可動レンズ群の位置精度を維持することができるレンズ鏡筒を提供する。
【解決手段】係止部材130の歯部と操作環120の櫛歯の可動方向は異なっており、唯一櫛歯の移動軌跡の一点で、歯部と櫛歯とが交差し歯合する。このため、歯合状態になると、係止部材130と操作環120が互いの駆動力を打消し合うことで、操作環120が回動しないように確実にロックされ、可動レンズ群の自重落下を防止し、可動レンズ群の位置精度を維持することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光軸に沿う方向へ移動自在に支持されたレンズ群(レンズ枠)が意図せず自重で落下することを防止する機構を備えたレンズ鏡筒に関する。
レンズ群(レンズ枠)を光軸に沿う方向へ移動自在に支持するレンズ鏡筒においては、レンズ群を駆動する駆動手段の負荷を低減するために、レンズ群を軽い力で光軸に沿う方向へ移動させることができるように様々な手法がとられている。しかしながら、レンズ群を軽い力で光軸に沿う方向へ移動させることが可能になると、レンズ鏡筒を搭載したカメラを傾けたとき、レンズ群が意図せず自重で落下するおそれがある。
そこでかかる不具合を防止するため、一つの手法として、ゴムや板バネ等の圧接部材で光軸中心に回転する回転枠に光軸と平行な方向から抵抗力を付与したり、移動・回転する枠・筒に光軸に対して平行な方向から抵抗力を付与したりして、レンズ群が自重落下することを防止していた(たとえば、特許文献1,2を参照。)。
特開2010−169929号公報 特開2010−250137号公報
しかしながら、上記従来技術では、圧接部材で枠・筒等に付与する抵抗力を常時生じさせているため、レンズ群を移動させるための操作トルクが大きくなってしまい、レンズ群を駆動する駆動手段の負荷が増大するという問題が発生する。また、繰り返して操作している間に、圧接部材が摩耗してしまい、レンズ群の位置精度が保持できなくなるばかりか、レンズ群の自重落下を防止できなくなってしまう。
かかる問題を解決するには、レンズ鏡筒に光軸に沿う方向へ移動可能なロックスイッチを設け、このロックスイッチを操作環の切欠き箇所に差し込み、操作環の回動自体をロックしてしまう手法がある。ただ、この手法では、操作トルクの増大や圧接部材の摩耗といった問題は生じないが、ロックスイッチを操作環の切欠き箇所に差し込み可能な回転位置に位置していないと操作環の回動をロックできないため、ロックスイッチを操作環の切欠き箇所に差し込みできない回転位置で操作環の回動をロックしたくても操作環の回動をロックすることができない。
本発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、可動レンズ群の操作トルクを大きくすることなく、カメラ傾斜時における可動レンズ群の自重落下を防止し、可動レンズ群の位置精度を維持することができるレンズ鏡筒を提供することを目的とする。また、操作環がどの回転位置であっても、可動レンズ群の自重落下を防止することができるレンズ鏡筒を提供することを目的とする。また、使用頻度が増加した場合であっても、部材が劣化せず、可動レンズ群の位置精度を維持することができるレンズ鏡筒を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明にかかるレンズ鏡筒は、側面の一部に光軸に対して平行な平面が形成された固定筒と、光学素子を支持しながら光軸に沿う方向へ移動可能な光学素子枠と、円周方向に櫛歯が連続的に複数形成され、前記固定筒に対して光軸中心に回動可能に支持され、回動することにより前記光学素子枠を光軸に沿う方向へ移動させる操作環と、光軸に沿って正逆方向へ移動可能なロックスイッチと、前記操作環に形成された櫛歯と歯合する形状を有する歯部が形成され、前記固定筒に形成された平面上に配置されることにより光軸に沿う方向へ移動可能な係止部材と、前記係止部材を光軸に沿う方向へ移動可能に係合するとともに、前記係止部材と一体的に光軸に対して略直交する前記操作環の接線方向へ移動可能に前記ロックスイッチに係合され、前記ロックスイッチの移動に伴い前記操作環に対して前記係止部材を光軸に沿う方向へ接離させて前記操作環のロックまたはロック解除を行う連結部材と、前記連結部材に取り付けられ前記係止部材を押圧することで前記係止部材を前記操作環の方向へ付勢する付勢部材と、を備えたことを特徴とする。
さらに、本発明にかかるレンズ鏡筒は、前記発明において、前記操作環に形成された櫛歯および前記係止部材に形成された歯部の歯先が曲線形状であることを特徴とする。
さらに、本発明にかかるレンズ鏡筒は、前記発明において、前記操作環のロック解除時に前記連結部材を所定の位置に案内するガイド部が設けられており、前記ロックスイッチの解除時には前記連結部材の一端に形成された被ガイド部が前記ガイド部内に案内されることで、前記係止部材に形成された歯部の位相が所定の状態に維持されることを特徴とする。
また、本発明にかかるレンズ鏡筒は、前記発明において、前記連結部材と前記ロックスイッチとの間にはガイドバネが設けられており、前記操作環のロック解除時には前記ガイドバネの弾性力により前記連結部材が所定の位置に案内され、前記係止部材に形成された歯部の位相が所定の状態に維持されることを特徴とする。
本発明にかかるレンズ鏡筒は、可動レンズ群の操作トルクを大きくすることなく、カメラ傾斜時における可動レンズ群の自重落下を防止し、可動レンズ群の位置精度を維持することができるという効果を奏する。また、操作環がどの回転位置であっても、可動レンズ群の自重落下を防止することができるという効果を奏する。また、使用頻度が増加した場合であっても、部材が劣化せず、可動レンズ群の位置精度を維持することができるという効果を奏する。
実施の形態1にかかるレンズ鏡筒の主要部の構成を示す光軸に沿う断面図である。 操作環120の構成を示す斜視図である。 係止部材130および連結部材140の構成を示す図である。 ロックスイッチ160の構成を示す図である。 実施の形態1にかかるレンズ鏡筒の動作を説明するための図である。 操作環120の櫛歯122と係止部材130の歯部132とが歯合する状態を説明するための図である。 図1(b)のA−A線断面図である。 操作環120のロック解除に至る状態を説明するための図である。 実施の形態2にかかるレンズ鏡筒に用いる係止部材130および連結部材240の構成を示す図である。 実施の形態2にかかるレンズ鏡筒に用いるロックスイッチ260の構成を示す図である。 実施の形態2にかかるレンズ鏡筒におけるガイドバネ250の動作を説明するための図である。 実施の形態3にかかるレンズ鏡筒に用いる係止部材130、連結部材340およびロックスイッチ360の構成を示す図である。 図12のC−C線断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明にかかるレンズ鏡筒の好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、以下の実施の形態により本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
実施の形態1にかかるレンズ鏡筒は、光学素子(たとえばレンズ群)を支持しながら光軸に沿う方向へ移動可能な光学素子枠と、固定筒と、この固定筒に対して光軸中心に回動可能に支持され回動することにより光学素子枠を光軸に沿う方向に移動させる操作環と、を有する。そして、操作環が回動しないように操作環をロックすることにより、カメラ傾斜時であっても光学素子が自重落下しないように光学素子の位置を固定するものである。
図1は、実施の形態1にかかるレンズ鏡筒の主要部の構成を示す光軸に沿う断面図である。図1(a)は操作環のロック解除状態を示す図、図1(b)は操作環のロック状態を示す図である。
実施の形態1にかかるレンズ鏡筒は、光学素子枠(不図示)と、固定筒110と、操作環120と、係止部材130と、連結部材140と、付勢部材150と、ロックスイッチ160と、中間鏡筒170と、を備えている。
光学素子枠は、固定筒110内部に設けられており、レンズ群等の光学素子を光軸に沿う方向へ移動可能に支持する。固定筒110の外側面の一部に光軸に対して平行な平面111が形成されている。
操作環120は、環状であり、固定筒110の外周部に固定筒110に対して光軸中心に回動可能に支持される。操作環120を回動させることにより光学素子枠が光軸に沿う方向へ移動する。
係止部材130は、操作環120が回動しないようにロックするためのものである。係止部材130は、その底部131が固定筒110に形成された平面111上に配置され、平面111上を光軸方向に摺動することにより、操作環120に対して接離する方向へ移動する。また、底部131には光軸に対して平行に挿通孔131aが形成されている。
連結部材140は、係止部材130とロックスイッチ160とを連結するためのものである。連結部材140は、固定筒110に形成された平面111上に配置されるとともに、係止部材130およびロックスイッチ160と係合されている。連結部材140は、ロックスイッチ160の光軸に沿う正逆方向への移動に伴い、平面111上を光軸に沿う方向へ移動し、係止部材130を操作環120に対して接離する方向へ移動させる。また、連結部材140の係止部材130側の面には、ボス部141が形成されている。ボス部141は、コイルバネ等で構成される付勢部材150を貫通し、先端が挿通孔131aに挿通される。これにより、付勢部材150は、係止部材130を常に操作環120側へ付勢する。
ロックスイッチ160は、係止部材130を操作環120に対して接離する方向へ移動させるためのものである。ロックスイッチ160は、連結部材140に係合されるとともに、側片161が固定筒110に取り付けられた中間鏡筒170の溝部171に緩嵌され、中間鏡筒170に対して光軸に沿う方向へ摺動可能になっている。ロックスイッチ160は、ユーザの操作により、光軸に沿う方向へ移動して、連結部材140を介して係止部材130を光軸に沿う方向へ移動させ、係止部材130を操作環120に対して接離する方向へ移動させる。
次に、操作環120、係止部材130、連結部材140、およびロックスイッチ160の構成を詳細に説明する。
図2は、操作環120の構成を示す斜視図である。操作環120の内側面121の縁部には、櫛歯122が連続して形成されている。櫛歯122は、内側面121の縁部を一周するように形成されていてもよいが、操作環120の回動角度に合わせて内側面121の縁部の一部に形成されていてもよい。なお、櫛歯122の歯先は、曲線形状(R形状)を有している。
図3は、係止部材130および連結部材140の構成を示す図である。図3(a)は、本実施の形態にかかるレンズ鏡筒の側面側から見た(図1(a)の矢印アの方向から見た)図、図3(b)は図3(a)の矢印エの方向から見た図である。
図3(a)に示すように、係止部材130の一端には歯部132が形成されている。歯部132の歯先は、曲線形状(R形状)を有している。この歯部132は、係止部材130が操作環120側へ押し出された状態で、操作環120の櫛歯122と歯合して操作環120が回動しないようにロックする。また、係止部材130の略中央部から光軸に沿う方向へ延びる長孔133が形成されている。この長孔133は連結部材140に突設された凸部142に係合され、係止部材130が連結部材140に対して光軸に沿って正逆方向へ摺動可能になっている。また、連結部材140には、光軸に対して略直交する方向へ延びる凸部143が突設されている。さらに、連結部材140の一端に先に行くに従って徐々に細くなるように形成された被ガイド部144が設けられている。
図3(b)に示すように、連結部材140の係止部材130側の面には、ボス部141が形成されている。ボス部141は、コイルバネ等で構成される付勢部材150を貫通し、先端が挿通孔131aに挿通される。これにより、付勢部材150は、係止部材130を常に操作環120側へ付勢する。
図4は、ロックスイッチ160の構成を示す図である。図4は、光軸方向から見た(図1(a)の矢印イの方向から見た)図である。ロックスイッチ160の側面には側片161が形成されている。この側片161が中間鏡筒170の溝部171に緩嵌されることによって、ロックスイッチ160が中間鏡筒170に対して光軸に沿う方向へ摺動可能になる。また、ロックスイッチ160の底部の略中央部には、光軸に対して略直交する方向へ延びる長溝162が形成されている。この長溝162には、連結部材140の凸部143が係合される。凸部143が長溝162に対して摺動することで、連結部材140は係止部材130と一体的に光軸に対して略直交する操作環120の接線方向への移動が可能になる。
次に、実施の形態1にかかるレンズ鏡筒の動作について説明する。図5は、実施の形態1にかかるレンズ鏡筒の動作を説明するための図である。図5(a)は操作環120のロック解除状態を示す図、図5(b)は操作環120のロック状態を示す図である。なお、操作環120は省略してある。
図5(a)に示すように、操作環120のロック解除状態では、ロックスイッチ160は中間鏡筒170側にスライドされている。この状態では、係止部材130の歯部132は、操作環120の櫛歯122と歯合することはなく、操作環120の回動は自在である。
一方、図5(b)に示すように、操作環120のロック状態では、ロックスイッチ160は操作環120側にスライドされている。この状態では、係止部材130の歯部132が操作環120の櫛歯122と歯合し、操作環120が回動しないようにロックされる。これにより、可動レンズ群を支持する光学素子枠の位置が固定され、カメラ傾斜時における可動レンズ群の自重落下を防止し、可動レンズ群の位置精度を維持することができる。なお、ロックスイッチ160が操作環120のロック解除状態または操作環120のロック状態に移行された場合は、ユーザの新たな操作がない限り公知の手法によって当該状態が維持される。
次に、操作環120がロック解除状態からロック状態へ移行する過程において、操作環120の櫛歯122と係止部材130の歯部132とが歯合する様子を説明する。図6は、操作環120の櫛歯122と係止部材130の歯部132とが歯合する状態を説明するための図である。図6(a)は櫛歯122の歯先と歯部132の歯先とが衝突した状態を示す図、図6(b)は櫛歯122と歯部132とが歯合した状態を示す図である。
ロックスイッチ160が操作環120側へスライドされると、係止部材130の歯部132が操作環120の櫛歯122へ向けて押し出される。このとき、歯部132と櫛歯122との位相がずれている場合には、それぞれの歯先が衝突してしまい歯合しない状態が生じる場合がある(図6(a)を参照)。
ところで、実施の形態1にかかるレンズ鏡筒では、前述のように、歯部132の歯先と櫛歯122の歯先はともに曲線形状になっている。加えて、係止部材130は付勢部材150によって常に操作環120側(矢印オの方向)へ付勢された状態であるとともに、係止部材130が光軸に対して略直交する操作環120の接線方向(櫛歯122に対して水平方向:矢印カの方向)へ移動可能になっている。このため、図6(a)に示したような状態が発生した場合でも、ユーザが特段の操作をしなくても、付勢部材150の付勢力によって歯部132の歯先が櫛歯122の歯先から稜線に沿って移動し、歯部132と櫛歯122とが歯合状態に達する(図6(b)を参照)。こうして操作環120の完全なロックが可能になる。
このように、実施の形態1では、歯部132と櫛歯122の位相の修正が必要になった場合でも、その修正は、操作環120を回動させることなく、係止部材130の移動のみで可能である。したがって、位相の修正が行われる場合であっても、可動レンズ群の位置がずれることはなく、可動レンズ群の位置精度に影響を及ぼすことはない。
なお、歯部132と櫛歯122とが歯合状態に達した場合には、歯部132は付勢部材150の付勢力によって常に櫛歯122に押圧された状態になっているため、ユーザがロックスイッチ160を中間鏡筒170側へスライドさせない限り、歯部132と櫛歯122とが離れることはない。
次に、操作環120のロック状態を説明する。図7は、図1(b)のA−A線断面図である。図7に示すように、係止部材130は固定筒110の平面111上に配置されている。したがって、操作環120のロック状態における係止部材130の可動方向は、光軸に対して略直交する操作環120の接線方向(矢印キの方向)のみである。これに対して、操作環120の櫛歯122の可動方向は、光軸を中心とする円周上である。
すなわち、係止部材130の歯部132と操作環120の櫛歯122の可動方向は異なっており、唯一櫛歯122の移動軌跡の一点で、歯部132と櫛歯122とが交差し歯合することになる。このため、歯合状態になると、係止部材130と操作環120が互いの駆動力を打消し合うことで、操作環120が回動しないようにロックされることになる。
次に、操作環120のロック解除に至る状態を説明する。図8は、操作環120のロック解除に至る状態を説明するための図である。図8(a)は操作環120のロック状態を示す図(図1(b)の矢印ウの方向から見た図)、図8(b)は操作環120ロック解除状態を示す図(図1(a)の矢印アの方向から見た図)である。なお、ロックスイッチ160は省略してある。
一般に、係止部材130の歯部132を操作環120の櫛歯122に対して接離させることにより操作環120のロックを行うとき、操作環120のロック、ロック解除動作を繰り返した場合には、係止部材130の歯部132と操作環120の櫛歯122の位相のずれが大きくなる傾向にある。このような場合、操作環120のロックが完了するまでに所望のロック位置より操作環120の回動が進んでしまうおそれがある。所望のロック位置より操作環120の回動が進んでしまうと、レンズ群の位置も所望の位置よりずれてしまって、レンズ群の位置精度が低下する。また、係止部材130の歯部132と操作環120の櫛歯122との歯合状態が不完全になり、ロック状態が意図せずに解除されてレンズ群が自重落下するおそれもある。このような不具合を解消するためには、係止部材130も操作環120と同様に光軸中心に回転移動させることが必要になる。しかし、このようにするとレンズ鏡筒の構成が複雑且つ大型になる。
かかる不具合を解消するため、実施の形態1にかかるレンズ鏡筒では、前述のように、連結部材140を係止部材130と一体となって光軸に対して略直交する方向(図中、矢印クの方向)へ移動可能にしたことに加え、図8(a),(b)に示すように、中間鏡筒170に、連結部材140を所定に位置の収容できるように、連結部材140の被ガイド部144の形状に合わせたガイド部172を形成した。
このようにしたことにより、ロックスイッチ160を中間鏡筒170側へスライドさせた場合、係止部材130の歯部132は、操作環120の櫛歯122と歯合した状態(図8(a)参照)から連結部材140と一体となって離れていく。そして、ガイド部172の案内にしたがって被ガイド部144が所定の位置に収容されることにより、係止部材130の歯部132が所定の位相状態に戻る(図8(b)参照)。操作環120のロック解除動作時ごとに係止部材130の歯部132を所定の位相状態に戻すことができるため、頻繁に操作環120のロック、ロック解除動作を繰り返した場合でも、係止部材130の歯部132と操作環120の櫛歯122の位相のずれが大きくなることはない。
なお、万一、係止部材130の歯部132と操作環120の櫛歯122との間で位相のずれが生じた場合であっても、位相修正は図6に基づき説明したようにユーザの操作を必要とせず容易に行うことができる。このように、実施の形態1にかかるレンズ鏡筒では、係止部材130を光軸中心に回転移動させることなく、常に所望のロック位置で操作環120をロックでき、レンズ群の位置精度も維持することができる。
以上説明したように、実施の形態1にかかるレンズ鏡筒は、ゴム等の圧接部材を用いずに、係止部材130の歯部132を操作環120の櫛歯122に対して接離させることにより操作環120のロックまたはロック解除を行うため、頻繁に使用しても摩耗等による部材の劣化が生じることなく、可動レンズ群の自重落下を防止し、可動レンズ群の位置精度を維持することができる。また、操作環120のロック解除時には、何ら操作環120に対して圧力を加えることはないので、操作環120の操作トルクが増大することもない。
特に、実施の形態1にかかるレンズ鏡筒は、係止部材130の歯部132の位相を常に所定の状態に維持することができるため、使用頻度が増加しても、係止部材130の歯部132の位相が操作環120の櫛歯122の位相と大きくずれることはない。
また、実施の形態1にかかるレンズ鏡筒では、係止部材130の歯部132の歯先と操作環120の櫛歯122の歯先はともに曲線形状になっていることに加え、係止部材130が付勢部材150によって常に操作環120側へ付勢された状態であるとともに、係止部材130が光軸に対して略直交する操作環120の接線方向へ移動可能になっている。したがって、係止部材130の歯部132と操作環120の櫛歯122との間で位相にずれが生じた場合であっても、ユーザが特段の操作をしなくても、歯部132と櫛歯122の位相を合わせ、操作環120を確実にロックすることが可能になる。なお、歯部132と櫛歯122の位相の修正が必要になった場合でも、操作環120が回動することはないため、可動レンズ群の位置精度に影響を及ぼすことはない。
さらに、実施の形態1にかかるレンズ鏡筒では、係止部材130の歯部132と操作環120の櫛歯122の可動方向は異なっており、唯一櫛歯122の移動軌跡の一点で、歯部132と櫛歯122とが交差し歯合することになる。このため、歯合状態になると、係止部材130と操作環120が互いの駆動力を打消し合うことで、操作環120が回動しないように確実にロックされ、可動レンズ群の自重落下を防止し、可動レンズ群の位置精度を維持することができる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2にかかるレンズ鏡筒について説明する。実施の形態2では、実施の形態1とは異なる手法で、係止部材130の歯部132の位相を所定の状態に維持するレンズ鏡筒の例を示す。以下では、実施の形態1のレンズ鏡筒に用いられている部材と同様の部材には同じ符号を付して説明する。
図9は、実施の形態2にかかるレンズ鏡筒に用いる係止部材130および連結部材240の構成を示す図である。図9(a)は、レンズ鏡筒の側面側から見た(図1(a)の矢印アの方向から見た)図、図9(b)は図9(a)の矢印ケの方向から見た図である。係止部材130は実施の形態1に示したものと同様である。
連結部材240は、実施の形態1の場合と同様に、係止部材130と後述するロックスイッチ260とを連結するためのものであり、固定筒110に形成された平面111上に配置されるとともに、係止部材130およびロックスイッチ260と係合されている。連結部材240は、ロックスイッチ260の光軸に沿う正逆方向への移動に伴い、平面111上を光軸に沿う方向へ移動し、係止部材130を操作環120に対して接離する方向へ移動させる。
図9(a)に示すように、係止部材130の長孔133に連結部材240に突設された凸部242を係合することで、係止部材130が連結部材240に対して光軸に沿って正逆方向へ摺動可能になっている。また、連結部材240には、光軸に対して略直交する方向へ延びる凸部243が突設されている。さらに、連結部材240の一端部の略中央には、バネ取付部244が設けられている。バネ取付部244には、ガイドバネ250の一端が取り付けられる。
図9(b)に示すように、連結部材240の係止部材130側の面にはボス部241が形成されている。ボス部241は、コイルバネ等で構成される付勢部材150を貫通し、先端が挿通孔131aに挿通される。これにより、付勢部材150は、係止部材130を常に操作環120側へ付勢する。
図10は、実施の形態2にかかるレンズ鏡筒に用いるロックスイッチ260の構成を示す図である。図10(a)は、光軸方向から見た(図1(a)の矢印イの方向から見た)図、図10(b)はロックスイッチ260を側面方向から見た図(図10(a)を矢印コの方向から見た図)である。
ロックスイッチ260は、係止部材130を操作環120に対して接離する方向へ移動させるためのものである。ロックスイッチ260は、連結部材240に係合されるとともに、側片261が固定筒110に取り付けられた中間鏡筒170の溝部171に緩嵌され、中間鏡筒170に対して光軸に沿う方向へ摺動可能になっている。ロックスイッチ260は、ユーザの操作により、光軸に沿う方向へ移動して、連結部材240を介して係止部材130を光軸に沿う方向へ移動させ、係止部材130を操作環120に対して接離する方向へ移動させる。
また、ロックスイッチ260の底部の略中央部には、光軸に対して略直交する方向へ延びる長溝262が形成されている。この長溝262には、連結部材240の凸部243が係合される。凸部243が長溝262に対して摺動することで、連結部材240は係止部材と一体的に光軸に対して略直交する操作環120の接線方向へ移動可能になる。
さらに、ロックスイッチ260の底部の光軸に沿う方向に延びる中心線B上には、バネ取付部263が設けられている。バネ取付部263には、バネ取付部244に取り付けられたガイドバネ250の他端が取り付けられる。実施の形態2にかかるレンズ鏡筒では、ガイドバネ250が設けられたことで、連結部材240に被ガイド部を形成せず、また中間鏡筒170にガイド部172を形成することなく、操作環120のロック解除時に、係止部材130の歯部132の位相を所定の状態に維持することができる。
図11は、実施の形態2にかかるレンズ鏡筒におけるガイドバネ250の動作を説明するための図である。たとえば、図11に示すように、歯合状態における係止部材130の歯部132と操作環120の櫛歯122の位相の修正が必要になり、係止部材130の歯部132が中心線Bからずれた場合であっても、操作環120のロック解除時にはガイドバネ250の弾性力により係止部材130の歯部132が中心線B上に位置するように引き戻される(図10(a)参照)。
以上のように、実施の形態2にかかるレンズ鏡筒では、ガイドバネ250が設けられたことで、連結部材240に被ガイド部を形成せず、また中間鏡筒170にガイド部172を形成することなしに、操作環120のロック解除時には係止部材130の歯部132の位相を所定の状態に維持することができる。なお、他の動作については実施の形態1の場合と同様である。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3にかかるレンズ鏡筒について説明する。実施の形態3は、実施の形態2の変形例である。以下では、実施の形態2のレンズ鏡筒に用いられている部材と同様の部材には同じ符号を付して説明する。
図12は、実施の形態3にかかるレンズ鏡筒に用いる係止部材130、連結部材340およびロックスイッチ360の構成を示す図である。また、図13は、図12のC−C線断面図である。係止部材130の構成は実施の形態2と同様であるが、連結部材340およびロックスイッチ360の構成は実施の形態2とは異なる。以下では、主に実施の形態2と異なる点について説明する。
図12,13に示すように、実施の形態3のレンズ鏡筒では、連結部材340の両側面に、バネ取付部341,342がそれぞれ設けられている。また、バネ取付部341,342には、それぞれガイドバネ351,352の一端が取り付けられる。この連結部材340にはロックスイッチ360と係合させるための凸部は形成されていない。なお、係止部材130を操作環120側へ付勢する手段等、他の構成は実施の形態2の場合と同様である。
ロックスイッチ360は、係止部材130を操作環120に対して接離する方向へ移動させるためのものである。図13に示すように、ロックスイッチ360は、側片361が固定筒110に取り付けられた中間鏡筒170の溝部171に緩嵌され、中間鏡筒170に対して光軸に沿う方向へ摺動可能になっている。ロックスイッチ360は、ユーザの操作により、光軸に沿う方向へ移動して、連結部材340を介して係止部材130を光軸に沿う方向へ移動させ、係止部材130を操作環120に対して接離する方向へ移動させる。
また、ロックスイッチ360の底部の側面近傍には、バネ取付部362,363がそれぞれ設けられている。バネ取付部362,363には、それぞれバネ取付部341,342に取り付けられたガイドバネ351,352の他端が取り付けられる。このようにすることで、係止部材130が連結部材340を介してロックスイッチ360に取り付けられる。ロックスイッチ360には、連結部材340に係合させるための長孔は形成されていない。しかしながら、ガイドバネ351,352が設けられていることで、連結部材340は、光軸に対して略直交する操作環120の接線方向(図の矢印サの方向)へ移動可能になる。
このようにしても、歯合状態における係止部材130の歯部132と操作環120の櫛歯122の位相の修正が必要になり、係止部材130の歯部132が中心線Bからずれた場合であっても、操作環120のロック解除時にはガイドバネ351,352の弾性力により係止部材130の歯部132の位相を所定の状態に維持することができる。なお、他の動作については実施の形態2の場合と同様である。
以上のように、本発明にかかるレンズ鏡筒は、カメラ傾斜時における可動レンズ群の自重落下を防止し、可動レンズ群の位置精度を維持することができるため、特に、頻繁に激しくカメラを構える角度を変化させる必要がある撮影に有用である。
110 固定筒
111 平面
120 操作環
121 内側面
122 櫛歯
130 係止部材
131 底部
131a 挿通孔
132 歯部
133 長孔
140,240,340 連結部材
141,241 ボス部
142,143,242,243 凸部
144 被ガイド部
150 付勢部材
160,260,360 ロックスイッチ
161,261,361 側片
162,262 長溝
170 中間鏡筒
171 溝部
172 ガイド部
244,263,341,342,362,363 バネ取付部
250,351,352 ガイドバネ

Claims (4)

  1. 側面の一部に光軸に対して平行な平面が形成された固定筒と、
    光学素子を支持しながら光軸に沿う方向へ移動可能な光学素子枠と、
    円周方向に櫛歯が連続的に複数形成され、前記固定筒に対して光軸中心に回動可能に支持され、回動することにより前記光学素子枠を光軸に沿う方向へ移動させる操作環と、
    光軸に沿って正逆方向へ移動可能なロックスイッチと、
    前記操作環に形成された櫛歯と歯合する形状を有する歯部が形成され、前記固定筒に形成された平面上に配置されることにより光軸に沿う方向へ移動可能な係止部材と、
    前記係止部材を光軸に沿う方向へ移動可能に係合するとともに、前記係止部材と一体的に光軸に対して略直交する前記操作環の接線方向へ移動可能に前記ロックスイッチに係合され、前記ロックスイッチの移動に伴い前記操作環に対して前記係止部材を光軸に沿う方向へ接離させて前記操作環のロックまたはロック解除を行う連結部材と、
    前記連結部材に取り付けられ前記係止部材を押圧することで前記係止部材を前記操作環の方向へ付勢する付勢部材と、
    を備えたことを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記操作環に形成された櫛歯および前記係止部材に形成された歯部の歯先は曲線形状であることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡筒。
  3. 前記操作環のロック解除時に前記連結部材を所定の位置に案内するガイド部が設けられており、前記ロックスイッチの解除時には前記連結部材の一端に形成された被ガイド部が前記ガイド部内に案内されることで、前記係止部材に形成された歯部の位相が所定の状態に維持されることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ鏡筒。
  4. 前記連結部材と前記ロックスイッチとの間にはガイドバネが設けられており、前記操作環のロック解除時には前記ガイドバネの弾性力により前記連結部材が所定の位置に案内され、前記係止部材に形成された歯部の位相が所定の状態に維持されることを特徴とする請求項1または2に記載のレンズ鏡筒。
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