JP2023111176A - ロック保持及び解除機構 - Google Patents

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武史 堀尾
Takeshi Horio
芳史 三谷
Yoshiji Mitani
佳寿子 鳥山
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Abstract

Figure 2023111176000001
【課題】ロック解除操作と相手部材からの脱操作を独立して行うことができるようにして、操作の自由度を増大し操作性を向上したロック保持及び解除機構を提供する。
【解決手段】係合部13を有し、この係合部13を相手部材2の一部と係合させることにより相手部材2の移動を阻止するロック位置と、相手部材2との係合が解除されたロック解除位置との間で変位可能なロック部材10と、ロック部材10に対して移動可能に設けられ、移動操作に伴って、ロック位置に保持されているロック部材10を、ロック解除位置へと変位させて相手部材2との係合を解除させるとともに、解除状態を保持する解除用部材20を備えている。
【選択図】図1

Description

この発明は、例えば撮像装置のレンズ鏡筒にロック状態に取り付けられるレンズフード等に適用され、相手部材とのロックを保持しあるいはロックを解除するためのロック保持及び解除機構に関する。
上記のような撮像装置のレンズ鏡筒にロック状態に取り付けられるレンズフードのロック保持及び解除機構に関して、特許文献1には以下のような技術が開示されている。
即ち、押圧部材によって付勢されたレンズフード9側の係合凸部119を、レンズ鏡筒3側の係合凹部119に係合することで、レンズフード9をレンズ鏡筒3にロック状態に取り付ける。レンズフード9を取り外すときは、ユーザーが係合解除ボタン124を押下して係合凸部119を押圧部材の押圧力に抗して移動させることによりロックを解除するとともに、係合解除ボタン124を押下したままレンズフード9をレンズ鏡筒3に対して回動させる。
特開2009-63774号公報
このように、従来のロック保持及び解除機構は、係合解除ボタン124の押下等のロック解除操作を行いながら、カメラフードの回動等による脱操作を同時に行わなければならなかった。
しかしながら、ロック解除操作と脱操作を同時に行う方式では、ロック解除操作後にユーザーは係合解除ボタン124から手を離すことができないため、脱操作時にカメラフードの持ち方が制限されてしまう等、操作の自由度に乏しく操作性が良くないという課題がある。
このような課題は、撮像装置のレンズ鏡筒とレンズフードの場合だけでなく、2つの部材がロック状態に取り付けられている場合のロック解除操作に共通する課題である。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、ロック解除操作と相手部材からの脱操作を独立して行うことができるようにして、操作の自由度を増大し操作性を向上したロック保持及び解除機構の提供を目的とする。
上記目的は以下の手段によって達成される。
(1)係合部を有し、この係合部を相手部材の一部と係合させることにより相手部材の移動を阻止するロック位置と、相手部材との係合が解除されたロック解除位置との間で変位可能なロック部材と、
前記ロック部材に対して移動可能に設けられ、移動操作に伴って、ロック位置に保持されている前記ロック部材を、ロック解除位置へと変位させて相手部材との係合を解除させるとともに、解除状態を保持する解除用部材と、
を備えたことを特徴とするロック保持及び解除機構。
(2)前記解除用部材は、前記移動操作に伴って、前記ロック部材をロック位置からロック解除位置へと案内する第1ガイド部と、第1ガイド部に続く、前記ロック位置への復帰を妨げてロック解除状態を保持する第2ガイド部と、を備えている前項1にロック保持及び解除機構。
(3)係合部を有し、この係合部を相手部材の一部と係合させることにより相手部材の移動を阻止するロック位置と、相手部材との係合が解除されたロック解除位置との間で変位可能なロック部材と、
前記ロック部材に対して第1の方向及び逆向きの第2の方向への移動が可能に設けられるとともに、第1の方向への移動操作に伴って、ロック位置に保持されている前記ロック部材を、ロック解除位置へと変位させて相手部材との係合を解除させる解除用部材と、
前記解除用部材を第2の方向に付勢する弾性部材と、
前記解除用部材の第1の方向への移動操作に伴って変位し、前記解除用部材と係合して弾性部材による解除用部材の第2の方向への移動を阻止することにより、ロック解除状態を保持する開放部材と、
を備えたことを特徴とするロック保持及び解除機構。
(4)前記ロック解除状態において、ロック部材と解除用部材と開放部材を一体で、前記相手部材に対して相対的に前記第2の方向へ移動させる移動操作により、前記開放部材は解除用部材との係合が解除された状態に変位する前項3に記載のロック保持及び解除機構。
(5)前記相手部材は円筒形状に前記解除用部材は円形にそれぞれ形成されており、前記ロック部材と前記開放部材とは円形の解除用部材の中心点を挟んで径方向の両側の位置にそれぞれ配置されている前項3または4に記載のロック保持及び解除機構。
(6)前記ロック部材は回動可能に保持されている前項3~5の何れかに記載のロック保持及び解除機構。
(7)前記開放部材は回動可能に保持されている前項3~6の何れかに記載のロック保持及び解除機構。
(8)前記ロック部材は、相手部材に向きを逆にして取り付けられたときに、前記係合部が相手部材の他の部位と係合し、または相手部材に向きを逆にして取り付けられたときに、相手部材と係合する他の係合部を備えており、
前記係合部または他の係合部は前記解除用部材の第1の方向への移動操作に伴って相手部材との係合が解除される前項3~7の何れかに記載のロック保持及び解除機構。
(9)前記解除用部材を第2の方向に付勢する弾性部材は、円形の解除用部材の中心点を挟んで径方向の両側の位置にそれぞれ配置されている前項3~8のいずれかに記載のロック保持及び解除機構。
前項(1)に記載の発明によれば、ロック部材の係合部を、ロック位置において相手部材の一部と係合させることにより、相手部材の移動を阻止してロック状態が保持される。このロック状態で、ロック部材に対して移動可能に設けられた解除用部材をユーザーが移動操作されると、移動操作に伴って、ロック部材はロック位置からロック解除位置へと変位して相手部材との係合が解除されるとともに、ロック解除状態が保持される。従って、ユーザーが解除用部材の移動操作後に、解除用部材から手を離しても、ロック状態に復帰することなくロック解除状態が保持されるから、ロック解除操作を維持したまま相手部材からの脱操作を同時に行う必要はなくなる。その結果、ロック解除操作と相手部材からの脱操作を独立して行うことができるから、脱操作時の持ち方をユーザーが自由に選択できる等、操作の自由度が増大し操作性が向上する。
また、脱操作時の持ち方に制限がないことで、ロック保持及び解除機構が備えられている部材側の外観形状の設計自由度や、ユーザーによって操作される解除用部材の配置や形状の設計自由度が向上する効果もある。
前項(2)に記載の発明によれば、解除用部材の移動操作に伴って、ロック部材は第1ガイド部によってロック位置からロック解除位置へと案内される。また、第1ガイド部に続く第2ガイド部によって、ロック位置への復帰が妨げられてロック解除状態が保持されるから、ロック解除とロック解除状態の保持を確実に行うことができる。
前項(3)に記載の発明によれば、ロック部材の係合部を、ロック位置において相手部材の一部と係合させることにより、相手部材の移動を阻止してロック状態となる。ロック部材に対して第1の方向及び逆向きの第2の方向への移動が可能に設けられるとともに、弾性部材によって第2の方向に付勢された解除用部材を、ユーザーが第1の方向に移動操作すると、移動操作に伴って、ロック部材はロック位置からロック解除位置へと変位し相手部材との係合が解除される。
また、解除用部材の第1の方向への移動操作に伴って開放部材が変位し、解除用部材と係合して弾性部材による解除用部材の第2の方向への移動を阻止するから、第1の方向への移動操作が開放されても、ロック部材のロック位置への復帰が阻止される。
つまり、開放部材によってロック解除状態が保持されるから、ユーザーは解除用部材から手を離しても、ロック状態に復帰することはなく、ロック解除操作を維持したまま相手部材からの脱操作を同時に行う必要はなくなる。その結果、ロック解除操作と相手部材からの脱操作を独立して行うことができるから、脱操作時の持ち方をユーザーが自由に選択できる等、操作の自由度が増して操作性が向上する。
また、脱操作時の持ち方に制限がないことで、ロック保持及び解除機構が備えられている部材側の外観形状の設計自由度や、ユーザーによって操作される解除用部材の配置や形状の設計自由度が向上する効果もある。
前項(4)に記載の発明によれば、ロック解除状態において、脱操作のために、ロック部材と解除用部材と開放部材を一体で、ユーザーが相手部材に対して相対的に第2の方向への移動操作を行うと、開放部材は解除用部材との係合が解除された状態に変位する。解除用部材との係合が解除された状態になると、解除用部材が弾性部材の付勢力により第2の方向に自動的に移動して、ロック解除前の状態に復帰する。
前項(5)に記載の発明によれば、相手部材は円筒形状に解除用部材は円形にそれぞれ形成されており、ロック部材と開放部材は円形の解除用部材の中心点を挟んで径方向の両側の位置にそれぞれ配置されているから、解除用部材とロック部材及び開放部材との間に作用する力を径方向の両側の位置に分散でき、局部的な負荷の集中を避けることができる。
前項(6)に記載の発明によれば、ロック部材は回動可能に保持されているから、ロック状態とロック解除状態の間での変位が容易となる。
前項(7)に記載の発明によれば、開放部材は回動可能に保持されているから、解除用部材との係合状態と係合解除状態の間での変位が容易となる。
前項(8)に記載の発明によれば、ロック部材は、相手部材に向きを逆にして取り付けられたときに、前記係合部が相手部材の他の部位と係合し、または相手部材に向きを逆にして取り付けられたときに、相手部材と係合する他の係合部を備えているから、相手部材から取り外された後、向きを逆にして相手部材に取り付けられた場合に、係合部または他の係合部を相手部材と係合させてロックすることができる。また、解除用部材が第1の方向へ移動操作されると、係合部または他の係合部と相手部材との係合が解除される。
前項(9)に記載の発明によれば、解除用部材を第2の方向に付勢する弾性部材は、円形の解除用部材の中心点を挟んで径方向の両側の位置にそれぞれ配置されているから、各弾性部材による付勢力がバランス良く解除用部材に付与される。このため、解除用部材の第1の方向や第2の方向への移動が円滑になり、さらに操作性が良くなる。
(A)~(E)はこの発明の一実施形態に係るロック保持及び解除機構の基本的な構成を示す模式図である。 ロック保持及び解除機構を適用した撮像装置のレンズフードの展開図である。 (A)(B)はフードカバーを取り付けた状態で、それぞれ異なる角度から見たレンズフードの斜視図である。 (A)(B)はフードカバーを取り外した状態で、それぞれ異なる角度から見たレンズフードの斜視図である。 ロック部材を取り外した状態でのスライドリングの取付状態を示す斜視図である。 フード本体、スライドリング及びフードカバーの取り付け状態を示す断面斜視図である。 ロック部材の取り付け部分の斜視図である。 フード本体の開口部側から、ロック部材の第1及び第2係合突起を見たときの斜視図である。 開放部材の取付部分を開放部材を分離した状態で示す斜視図である。 ロック部材がロック状態にあるときに、環状縮径部の裏面側(レンズフードの先端側)からスライドリング、ロック部材及び開放部材等を見たときの模式的な図である。 図10と同じ方向から見た模式的な図で、ロック解除状態を示す図である。 図10と同じ方向から見た模式的な図で、ロック解除後にレンズフードの脱操作を開始し、開放部材が相手部材に当接した状態を示す図である。 図10と同じ方向から見た模式的な図で、レンズフードの脱操作によりロック復帰に変位した状態を示す図である。 この発明の他の実施形態に係るレンズフードの展開図である。 (A)は図14に示した実施形態におけるロック保持状態でのスライドリングの一部を示す正面図、(B)は同じく斜視図である。 (A)は図14に示した実施形態におけるロック解除状態でのスライドリングの一部を示す正面図、(B)は同じく斜視図である。
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[基本的な構成]
図1(A)~(E)はこの発明の一実施形態に係るロック保持及び解除機構の基本的な構成を示す模式図である。
図1(A)~(E)では、自部材1と相手部材2をロックする場合を示しており、自部材1には、ロック保持及び解除機構を構成するロック部材10と解除部材20と開放部材30が備えられている。
なお、以下の説明では、便宜上、図1の左側を前方、右側を後方とする。
ロック部材10は、自部材1に取り付けられ、揺動部11の後部側に設けられた水平軸12により図1(A)の矢印A1で示す上下方向に回動可能に支持されている。これにより、ロック部材10は下方側に回動して相手部材とロックされるロック位置と、上方側に回動してロックを解除したロック解除位置との間で変位可能となっている。また、ロック部材10は、図示しない弾性部材により矢印A2で示すように下方ロック位置方向へ付勢されている。
さらに、ロック部材10は、前端に下向きに取り付けられた係合部13と、係合部13の後方の位置において揺動部11に下向きに取り付けられるとともに係合部13の上下方向の長さよりも短いガイド片14を備えている。
解除用部材20はロック部材10の下方において水平状態で前後に延び、かつロック部材10や開放部材30とは独立して前後(長さ方向)に移動可能に自部材1に支持されている。また、解除用部材20は図示しないバネ等による弾性部材によって、矢印Bで示すように前方(第2の方向)に付勢されている。
さらに、解除用部材20は、前端部に上方に突出する第1カム21を、後端部に上方に突出する第2カム22をそれぞれ備えている。第1カム21の後面には前方に向かって傾斜する傾斜面からなる第1ガイド部21aが形成され、第1ガイド部21aに続く上面には水平面からなる第2ガイド部21bが形成されている。一方、第2カム22の前面は垂直面に上面は水平面に形成されている。
開放部材30は、解除用部材20の第2カム22の前方の位置において、自部材1に上下に移動可能に支持されている。この例では、開放部材30は水平状の鍔部31と垂直状のストッパ部32とにより側面視T形に形成されており、図示しないバネ等の弾性部材により矢印Cで示す下向きに付勢されている。
次に、図1(A)~(E)に示したロック保持及び解除機構の動作を説明する。
図1(A)はロックされている状態(ロック状態)を示す。ロック状態では、ロック部材10は、下方に回動して先端の係合部13が相手部材2の係合突起2aに係合するロック位置に変位した状態となる。この状態で、解除用部材20の前端部の第1カム21は、ロック部材10の係合部13とガイド片14の間の空間に嵌まり込むとともに、解除用部材20に作用する前方への弾性付勢力を受けて、第1カム21の前面がロック部材10の背面を押圧している。なお、ロック部材10の係合部13の相手部材2との係合の仕方は図1(A)の態様に限定されることはなく、係合部13が相手部材2の係合凹部に嵌まり込むことで相手部材2に係合されても良い。また、係合部13を下向きコ字形に形成し、コ字形の空間内に相手部材2を嵌め込んで係合しても良い。
開放部材30は、鍔部31が解除用部材20の第2カム22の上面に係止されることにより、ストッパ部32の下端は解除用部材20の下面とほぼ同じか下方にわずかに突出した位置に保持されている。
図1(A)のロック状態から、ユーザーが解除用部材20を前方(第2の方向)への弾性付勢力に抗して矢印Dで示すように後方(第1の方向)に移動操作すると、解除用部材20の移動に伴ってロック部材10のガイド片14が解除部材20の第1カム21の第1ガイド部21aに沿って案内される。そのため、ロック部材10は下方への弾性付勢力に抗して徐々に上昇方向へ回動してロック解除位置へと変位し、ロック部材10の前端の係合部13が相手部材2の係合突起2aから外れる。
さらに解除用部材20を後方へ移動させると、図1(B)に示すように、ロック部材10のガイド片14が解除用部材20の第1カム21の第2ガイド部21bに達する。
一方、解除用部材20の後方への移動により、開放部材30の鍔部31が解除用部材20の後端の第2カム22の上面から外れ、下方への弾性付勢力に応じて下方に移動する。
この状態で、ユーザーが解除用部材20から手を離し、解除用部材20の後方への移動操作を開放すると、図1(C)に示すように、解除用部材20に付加されている前方への弾性付勢力により、解除用部材20は前方へ移動しようとする。しかし、開放部材30のストッパ部32の下端が相手部材2の傾斜面2bに係止し、開放部材30の鍔部31に第2カム22が係合して、解除用部材20の前方移動が阻止され、ロック部材10のガイド片14は解除用部材20の第1カム21の第2ガイド部21bに係止されたままになり、これにより、ロック部材10のロック解除状態が保持され、ロック状態への復帰が妨げられる。
次に、ユーザーは解除用部材20から手を離したまま、図1(D)に矢印Eで示すように、自部材1の全体を前方へ移動操作すると、自部材1に支持されているロック部材10と開放部材30と解除用部材20が一体で前方に移動する。開放部材30は、前方への移動操作に伴って、ストッパ部32が相手部材2の傾斜面2bに沿って案内されて押し上げられ、やがてはストッパ部32の下端が相手部材2の傾斜面2bに続く水平面2cに係止して、鍔部31の下端位置は第2カム22の上端位置よりも高くなる。
すると、図1(E)に示すように、解除用部材20は弾性付勢力により前方へ自動的に移動し、鍔部31が解除用部材20の第2カム22の上面に係止された状態に復帰する。解除用部材20の前方への移動により、ロック部材10のガイド片14が解除用部材20の第1カム21から外れ、第1カム21はロック部材10の係合部13とガイド片14の間の空間に嵌まった状態に復帰する。
その後、ユーザーは自部材1が相手部材2から完全に取り外されるまで、自部材1を移動操作すれば良い。
このように、この実施形態では、解除用部材20を後方に移動操作することにより、相手部材2にロック状態に保持されているロック部材10をロック解除位置に変位させてロックを解除した後、解除用部材20から手を離してもロック解除状態が保持されるから、ユーザーは解除用部材20から手を離したまま、自部材1を移動させて相手部材2から取り外すことができる。
つまり、ロック解除操作を維持したまま相手部材2からの脱操作を同時に行う必要はなくなり、ロック解除操作と相手部材2からの脱操作を独立して行うことができるから、脱操作時の持ち方をユーザーが自由に選択できる等、操作の自由度が増大し操作性が向上する。
また、脱操作時の持ち方に制限がないことで、自部材1の外観形状の設計自由度や、ユーザーによって操作される解除用部材20の配置や形状の設計自由度を向上できる。
なお、ロック解除後に自部材1を移動させて相手部材2から取り外す操作を行う場合を説明したが、相手部材2を移動させて取り外しても良いし、相手部材2と自部材1の両方を移動させて取り外しても良く、要は自部材1を相手部材2に対して相対的に移動させれば良い。
また、図1(A)~(E)の実施形態では、開放部材30を設け、開放部材30と解除用部材20を係合させて解除用部材20の前方移動を阻止することで、ロック解除状態を保持する場合を示したが、開放部材30を備えていなくても良い。この場合、ユーザーが移動操作後に解除用部材20から手を離したときに、弾性付勢力による解除用部材20の前方移動を抑制できる構成にするとともに、ユーザーの脱操作により移動抑制が強制的に解除される構成とすれば良い。あるいは、弾性部材による解除部材20への付勢力をなくすことで、ロック解除後にユーザーが解除部材20から手を離したときに、弾性付勢力により解除用部材20が自動的に移動しないように構成し、弾性付勢力の代わりにユーザーが手動で解除用部材20を移動させる構成であっても良い。
[具体的な実施形態1]
次に、ロック保持及び解除機構をカメラ等の撮像装置のレンズフードに適用した場合の実施形態について説明する。このレンズフードは撮像装置のレンズ鏡筒の外周にバヨネット方式により外嵌めされロック状態に取り付けられる。
図2はレンズフード100の展開図、図3(A)(B)はフードカバー140を取り付けた状態で、それぞれ異なる角度から見たレンズフード100の斜視図、図4(A)(B)はフードカバー140を取り外した状態で、それぞれ異なる角度から見たレンズフード100の斜視図である。
図2の展開図に示すように、レンズフード100は、フード本体110と、フード本体110の径方向に幅を有する円形のフード飾り板120と、同じく径方向に幅を有する円形のスライドリング130と、円形のフードカバー140等を備えている。
フード本体110は、レンズ鏡筒に取り付けられる側である基端側からレンズ鏡筒とは逆側の先端側に向かって拡径された円筒形状に形成されるとともに、フード本体110の基端部の内周面には、径方向内側に突出し外径が縮小された環状縮径部111が周方向に形成され、環状縮径部111の内周縁には基端側(レンズ鏡筒側)に向かって突出した短尺円筒状のバヨネット環112が形成されている。
スライドリング130は、バヨネット環112の外側において、環状縮径部111の基端側の面(以下、環状縮径部111の表面ともいう。また環状縮径部111の先端側の面を環状縮径部111の裏面ともいう)に配置され、さらにスライドリング130及び環状縮径部111を覆ってフードカバー140が取り付けられている。
スライドリング130及びフードカバー140のフード本体110への取り付けは次のようにして行われている。即ち、図5及び図6に示すように、環状縮径部111の裏面側から環状縮径部111の表面側へ、環状縮径部111、ボス113及びスライドリング130を挿通するビス101を、環状縮径部111の周方向の複数の位置に配置するとともに、各ビス101の先端をフードカバー140にねじ止めして固定することにより、スライドリング130とフードカバー140が環状縮径部111を介してフード本体110に一体的に取り付けられている。なお、フード飾り板120は、環状縮径部111の裏面を覆うように取り付けられている。
スライドリング130は図1(A)~(E)の解除用部材20に相当するものである。図5及び図6に示すように、スライドリング130の各ビス101の挿通位置には周方向に沿って所定定長さの長孔131が形成され、この長孔131の長さ分において、スライドリング130はフード本体110の環状縮径部111とフードカバー140に挟まれた状態で周方向に移動可能となっている。なお、ボス113は長孔131に突出し長孔131の幅よりもわずかに小さい外径を有している。
また、スライドリング130の外周面の一部は、図3及び図4に示すように、ユーザーがロック解除操作するときに指を添える操作部132となっている。このため図2に示すように、フードカバー140には切り欠き状の開口部141が形成され、フードカバー140の装着状態で、操作部132が開口部141から外部に露出して所定量だけ周方向に移動操作できるようになっている。また、操作部132の表面には凹凸状の滑り止めが形成されている。なお、図3及び図4に示す符号114はバヨネット環112の内周面に形成されたバヨネット爪である。
さらに、スライドリング130には、間隔をあけて配置された複数個(この実施形態では2個)のコイルバネからなる弾性部材102(図2に示す)の一端が固定され、弾性部材102の他端はフード本体110の環状縮径部111の表面側に固定されている。これにより、スライドリング130は弾性部材102によって図5に矢印Fで示すように、周方向の一方側への付勢力を付与されている。この実施形態では、2個の弾性部材102は、スライドリング130の中心点を挟んで径方向の両側の位置にそれぞれ取り付けられている。なお、この実施形態では、周方向の内、弾性部材102によってスライドリング130が付勢される方向を第2の方向、第2の方向とは逆方向を第1の方向とする。従って、ユーザー等がスライドリング130の操作部132を介して、スライドリング130を弾性部材102の付勢力に抗して第1の方向にスライド移動させたのち、操作部132から手を離すと、スライドリング130には第2の方向に自動的に移動復帰させようとする弾性付勢力が作用する。
フード本体110には、図2及び図4に示すように、スライドリング130に軸方向の外側(フードカバー141側)で重なる態様で、ロック部材150と開放部材160が、スライドリング130の中心点を挟んで径方向の両側対称位置にそれぞれ取り付けられている。
図7にロック部材150の近傍の拡大図を示す。ロック部材150はスライドリング130の形状に沿う円弧状に形成されると共に、スライドリング130の周方向の移動を妨げない態様でフード本体110の環状縮径部111から突出したピン151に軸支され、図7に矢印Gで示すように、ピン151を中心にスライドリング130と平行な平面内で回動可能に保持されている。また、ピン151にはバネ等の弾性部材152が係止されており、この弾性部材152によってロック部材150の周方向の一端側が、スライドリング130の内周側に付勢されている。かつロック部材150の付勢された側の先端部には、レンズフード100が相手部材であるレンズ鏡筒200に取り付けられたときに、レンズ鏡筒200に係合可能な第1係合突起153が形成されている。
フード本体110のバヨネット環112におけるロック部材150の第1係合突起153と対向する壁面には、周方向の所定範囲にわたって切り欠き部115が形成されており、ロック部材150が弾性部材152の付勢力によりスライドリング130の内周側に回動したときに、第1係合突起153が切り欠き部115からバヨネット環112の厚みを超えてフード本体110の内部空間に突出しうるように構成されている。
そして、レンズフード100のレンズ鏡筒200への取り付け時に、第1係合突起153がフード本体110の内部空間に突出し、図7に示すように、レンズ鏡筒200側に形成された係合部201を、第1係合突起153とバヨネット爪114の間の凹部155に嵌め込んで係合し、ロック状態とする。このロック状態を実現するロック部材150の位置がロック位置である。一方、ロック部材150がスライドリング130の外周側に回動して、第1係合突起153とレンズ鏡筒200の係合が外れた状態を実現する位置がロック解除位置であり、ロック部材150は、スライドリング130の内周側への弾性付勢力が付与された状態で、ピン151を中心としてロック位置とロック解除位置との間で回動変位可能に構成されている。
この実施形態では、ロック部材150のロック位置とロック解除位置との間の変位は、スライドリング130の周方向のスライド移動によって実現される。
即ち、スライドリング130の厚さ方向のロック部材150側の面には、図5にロック部材150を除去して示したように、所定高さのカム面を有する第1カム133が形成されている。この第1カム133のカム面はスライドリング130を幅方向に斜めに横断するように波形に形成されており、ロック部材150をロック位置からロック解除位置へと案内する第1ガイド部133aと、第1ガイド部133aに続く、ロック位置への復帰方向の変位を妨げる第2ガイド部133bを有している。このため、スライドリング130が第1の方向に移動すると、この第1カム133の第1ガイド部133aと第2ガイド部133bの波形の形状に沿って、ロック部材150のスライドリング130側に突出して設けられたガイド片154(図7に示す)が案内されることで、ロック部材150に作用する弾性付勢力に抗してロック部材150がロック解除位置に回動変位する。また、スライドリング130が第2の方向に移動すると、第1カム133の波形形状に沿ってロック部材150のガイド片154が逆方向に案内され、ロック部材150に作用する弾性付勢力によってロック位置へと回動復帰する。
この実施形態ではさらに、図8に示すように、ロック部材150には、第1係合突起153よりも環状縮径部111側でかつ第1係合突起153よりもピン151に近い位置に、第2係合突起156が形成されている。この第2係合突起156は、レンズフード100の使用後に、レンズフード100をレンズ鏡筒200に対して前後の向きを逆にし、かつ逆向きに回動してレンズフード100をレンズ鏡筒200に取り付けて収納状態としたときに、レンズ鏡筒200に対してレンズフード100をロックするためのものである。ロック及びその解除は、第1係合突起153によるロック及び解除の場合と同様に、ロック部材150がロック位置とロック解除位置の間で変位することで行われる。この変位は、第1係合突起153の場合と同様に、スライドリング130の第1カム133によって行われる。ロック状態では、第2係合突起156とこれに対向するバヨネット爪114の間の凹部157に、レンズ鏡筒200側の係合部201を嵌め込んで係合させる。また、ロックの解除は第1係合突起153の場合のロック解除と同様に、ユーザーによるスライドリング130の第1の方向への移動操作に伴う、第1カム133とロック部材150のガイド片154との協働によって行われる。
開放部材160は、図9に示すように、スライドリング130の形状に沿う円弧状に形成されると共に、スライドリング130の周方向の移動を妨げない態様でフード本体110の環状縮径部から突出したピン161に軸支され、図9に矢印Hで示すように、ピン161を中心にスライドリング130と平行な平面内で回動可能に保持されている。また、開放部材160のピン161には、バネ等の弾性部材162が係止されており、この弾性部材162によって開放部材160の周方向の一端側が、スライドリング130の内周側に付勢されている。
この開放部材160は、ユーザーによるスライドリング130の第1の方向への移動操作により、ロック部材150のロックが解除されたあと、スライドリング130が弾性付勢力によって第2の方向に移動してロック部材150がロック位置へと復帰するのを阻止し、ロック解除状態を保持する役割を果たす。ロック解除状態の保持は、開放部材160が弾性部材162の付勢力によってスライドリング130の内周側のロック解除保持位置に変位することで実現される。一方、開放部材160がスライドリング130の外周側に変位した位置が、ロック解除保持を解消しロック部材150をロック位置へと復帰させるロック復帰位置であり、開放部材160はロック解除保持位置とロック復帰位置との間で回動変位可能となっている。
また、開放部材160の弾性部材162により付勢された側の先端部には、ロック解除保持位置への変位時にレンズ鏡筒200に係合可能な係合突起163が形成されている。一方、フード本体110のバヨネット環112における開放部材160の係合突起163と対向する壁面には、周方向の所定範囲にわたって切り欠き部116が形成されており、ロック解除保持位置で係合突起163が切り欠き部116からバヨネット環112の厚みを超えてフード本体110の内部空間に突出しうるように構成されている。
ロック復帰位置からロック解除保持位置への開放部材160の変位は、スライドリング130の第1の方向へのスライド移動によって行われる。即ち、図9に示すように、スライドリング130の厚さ方向の開放部材160側の面には、所定高さのカム面を有する第2カム134が形成されている。このカム面は逆L形(環状縮径部111の裏面側から見るとL形)に形成されている。
開放部材160のスライドリング130側の面にはガイド突起164が形成されており、ロック部材150のロック状態では、ガイド突起164はスライドリング130の第2カム134のカム面に係止されて、開放部材160は係合突起163がスライドリング130の外周側に移動したロック復帰位置にあり、スライドリング130に第2の方向に作用する弾性付勢力によって、この状態が保持されている。
ユーザーが、スライドリング130を弾性付勢力に抗して第1の方向(図9では反時計方向)に移動操作すると、第1カム133が第1の方向に移動してロック部材150はロック解除位置に変位しロックが解除される一方、第2カム134も第1の方向に移動して開放部材160のガイド突起164が第2カム134から外れる。このため、開放部材160は弾性部材162の付勢力によってスライドリング130の内周側に回動し、開放部材160の係合突起163がバヨネット環112の切り欠き部116から突出する。つまり、開放部材160はロック解除保持位置に変位する。
ユーザーがスライドリング130の操作部132から手を離すと、スライドリング130は弾性付勢力により自動的に第2の方向に戻ろうとするが、開放部材160の係合突起163がレンズ鏡筒200に係合し、また開放部材160のガイド突起164がスライドリング130の第2カム134の端部134aに係合し、スライドリング130の移動復帰が阻止されるように構成されている。このため、開放部材160はロック解除保持位置に保持され、ロック部材150はロック解除位置に保持されたままロック解除状態が維持される。開放部材160の動作の詳細については再度後述する。
次に、上述した具体的実施形態1に係るレンズフード100のレンズ鏡筒との取り付け及び取り外し方法を、図10~図13を参照しながら説明する。図10~図13は環状縮径部111の裏面側からスライドリング130、ロック部材150及び開放部材160等を見たときの模式的な図であり、ロック部材150及び開放部材160の近傍部位の拡大図も併せて示している。なお、図10~図13では、スライドリング130の第1カム133及び第2カム134はカム面の形状のみを太線で示している。
レンズフード100の取り付け前は、スライドリング130はコイルバネからなる弾性部材102により第2の方向(図10~図13では反時計方向)に付勢されており、ロック部材150はスライドリング130の第1カム133から外れ、ロック位置へ変位している。一方、開放部材160は、第2カム134に保持されてロック復帰位置にある。
この状態で、ユーザーはレンズフード100側のバヨネット爪112と、円筒形状のレンズ鏡筒200側のバヨネット爪202を嵌め合わせながら、レンズフード100を第1の方向に回動させる。なお、レンズフード100を回動させるのではなく、レンズ鏡筒200を回動させても良いし、両者を相互に逆方向に回動させても良い。
レンズフード100を所定量回動すると、図7に示したように、レンズ鏡筒200側の係合部201が、ロック部材150の係合突起153とバヨネット爪114の間の凹部155に係合し、レンズ鏡筒200を移動阻止状態にロックする。図10はロックされた状態を示している。この状態では、ロック部材150のガイド片154はスライドリング130の第1カム133に案内されておらず、ロック部材150はロック位置に変位して、上述したようにロック部材150の係合突起153がレンズ鏡筒200と係合している。一方、開放部材160は、ガイド突起164がスライドリング130の第2カム134に案内されており、開放部材160はスライドリング130の外周側に回動してロック復帰位置に保持されている。
レンズフード100を取り外すには、ユーザーがスライドリング130の操作部132に指を当て、スライドリング130を弾性付勢力に抗して図11の矢印Kで示す第1の方向にスライド移動させる。すると、図11に示すように、スライドリング130の第1カム133が第1の方向に移動する結果、ロック部材150のガイド片154はスライドリング130の第1カム133の第1ガイド部133a及び第2ガイド部133bの波形形状に案内されて、スライドリング130の外周側に徐々に回動してロック解除位置へと変位し、ロック解除位置で保持される。これにより、レンズ鏡筒200との係合つまりロックが解除される。
一方、スライドリング130の第1の方向への移動操作に伴って、図11に示すように、第2カム134も第1の方向に移動する結果、開放部材160のガイド突起164は第2カム134から離脱する。このため、開放部材160に作用する弾性付勢力により、開放部材160はスライドリング130の内周側に回動してロック解除保持位置に変位する。そして、係合突起163はバヨネット環112の切り欠き部116から突出してレンズ鏡筒200のバヨネット爪202に係合可能な状態になり、ガイド突起164はスライドリング130の第2カム134の端部134aに係合可能な状態になる。
この状態でユーザーがスライドリング130から手を離し、スライドリング130の第1の方向への移動操作を開放すると、スライドリング130は弾性付勢力により図12の矢印Mで示す第2の方向に戻ろうとする。しかし図12に示すように、ロック解除保持位置に変位した開放部材160の係合突起163がレンズ鏡筒200のバヨネット爪202に係合し、開放部材160のガイド突起164がスライドリング130の第2カム134の端部134aに係合して、スライドリング130の第2の方向への復帰移動が阻止されるため、ロック部材150はロック解除位置に保持される。このため、ロック部材150がロック位置に復帰して再度ロック状態になるのが防止され、ロック部材150はロック解除状態に保持される。
次にユーザーは、スライドリング130から手を離したままレンズフード100の取り外し動作(脱動作)を行う。具体的には、図13に矢印Nで示すように、フード本体110を強制的に第2の方向に回動すると、ロック部材150と開放部材160とスライドリング130が一体で第2の方向に移動しようとする。このとき、図13に示すように、開放部材160の係合突起163がレンズ鏡筒200のバヨネット爪202の端部に案内されることにより、開放部材160はスライドリング130の外周側に回動してロック復帰位置へ変位し、バヨネット爪202との係合が解除される。
すると、スライドリング130に作用する第2の方向への弾性付勢力によって、スライドリング130は自動的に第2の方向に移動し、図13に示すように、第1カム133によるロック部材150の案内が解除されて、ロック部材150はロック位置へと変位する。また、第2カム134が開放部材160のガイド突起164まで移動し、ガイド突起164は第2カム134に係止した状態となる。つまり、スライドリング130に対するロック部材150及び開放部材160の関係が、レンズフード100の取り付け前の状態に戻る。
以後は、レンズフード100がレンズ鏡筒から外れるまでフード本体110を回動させれば良い。
このように、この実施形態では、ユーザーがスライドリング130の第1の方向へ移動操作し、ロック部材150をロック位置からロック解除位置に変位させてロックを解除したのち、スライドリング130から手を離しても、開放部材160によってロック解除状態が保持される。そして、この状態でフード本体110を回動させることで、レンズフード100の脱操作を行うことができる。つまり、レンズフード100のロック解除操作と脱操作を独立して行うことができるから、脱操作時のフード本体110の持ち方をユーザーが自由に選択できる等、操作の自由度が増大し操作性が向上する。
また、脱操作時の持ち方に制限がないことで、レンズフード100の外観形状の設計自由度や、スライドリング130の配置や形状の設計自由度を向上できる。
また、この実施形態では、レンズ鏡筒200は円筒形状にスライドリング130は円形にそれぞれ形成されており、ロック部材150と開放部材160は円形のスライドリング130の中心点を挟んで径方向の両側の位置にそれぞれ配置されているから、スライドリング130とロック部材150及び開放部材160との間に作用する力を径方向の両側の位置に分散でき、局部的な負荷の集中を避けることができる。
さらにこの実施形態では、スライドリング130を第2の方向に付勢する弾性部材102は、円形の解除用部材の中心点を挟んで径方向の両側の位置にそれぞれ配置されているから、各弾性部材による付勢力がバランス良くスライドリング130に付与される。このため、スライドリング130の第1の方向や第2の方向への移動が円滑になり、さらに操作性が良くなる。
さらにこの実施形態では、レンズ鏡筒200にレンズフード100を向きを逆にして収納状態に取り付けたときに、ロック部材150の第2係合突起156は、レンズ鏡筒200と係合するから、レンズフード100の収納時にレンズフード100をレンズ鏡筒200に確実に取り付けておくことができ、紛失等の発生を防止できる。なお、この場合、ロックを解除するには、上記と同様にスライドリング130を第1の方向に移動操作すれば良く、スライドリング130の第1カム133によりロック部材150がロック位置からロック解除位置へ変位して、ロックを解除することができる。
また、レンズ鏡筒200にレンズフード100を向きを逆にして収納状態に取り付けたときに、使用状態での取り付けと同様に第1係合突起153を利用し、第1係合突起153と、レンズ鏡筒200の係合部201とは別の係合部とを係合するように構成しても良い。この構成では第2係合突起156を設けなくても良い。この場合も、ロックを解除するには、上記と同様にスライドリング130を第1の方向に移動操作すれば良く、スライドリング130の第1カム133によりロック部材150がロック位置からロック解除位置へ変位して、ロックを解除することができる。
[具体的な実施形態2]
次に、ロック保持及び解除機構をレンズフードに適用した場合の別の実施形態について説明する。
図14はレンズフード100の展開図である。この実施形態では、実施形態1と較べ、開放部材160及び弾性部材162が存在していない点、スライドリング130に第2カム134が設けられていない点、ロック部材150のロック解除を保持する新たな機構が設けられている点、が主たる相違点であり、実施形態1と同一構成部分については同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
実施形態2において、ロック部材150のロックを解除するには、実施形態1と同様に、ユーザーがスライドリング150を弾性部材102の付勢力に抗して第1の方向に移動操作させれば良く、この移動操作に伴い、スライドリング130の第1カム133によりロック部材150がロック位置からロック解除位置へと変位して、ロック解除状態となる。
しかし、開放部材160が存在しないので、ユーザーがスライドリング130から手を離すと、スライドリング130が弾性部材102の付勢力により第2の方向に自動的に移動するため、第1カム133もロック部材150から移動してガイド片154が第1カム133から外れる結果、ロック部材150は弾性部材152の付勢力により再びロック位置へと変位し、ロック解除状態を維持できない。
そこで、この実施形態2では、図15(A)(B)に示すようなロック部材150のロック解除を保持する新たな機構が設けられている。なお、図15(A)は、ロック部材150がロック位置にあってレンズ鏡筒にロックされているときの平面図であり、(B)はその斜視図である。
即ち、ビス101が挿通されるスライドリング130の周方向の長孔131には、実施形態1と同様に、環状縮径部111から突出したボス113が嵌まり込んでいるが、このボス113を利用して、ロック解除を保持するようになっている。具体的には、少なくとも1つの長孔131は、長さ方向の両端部を除く中間部が幅のわずかに狭められた隘路部131aに形成されている。この隘路部131aの幅は、ボス113の外径との関係で、スライドリング130に作用する弾性付勢力に対してはボス113の通過を阻止できるが、ユーザーの強制的な移動操作によってボス113を通過させることができるような寸法に設定されている。
レンズフード100を取り外すために、図15(A)(B)に示すロック状態から、ユーザーが同図に矢印Pで示す第1の方向にスライドリング130を移動操作すると、ロック部材150のロックが解除されるとともに、長孔131の長さ方向の一端に保持されていたボス113が、図16(A)(B)に示すように、長孔131の一端から他端へと移動する。なお、図16(A)は、ロック部材150がロック解除位置にあってレンズ鏡筒のロックが外れているときの平面図であり、(B)はその斜視図である。
ユーザーがスライドリング130から手を離すと、スライドリング130は弾性付勢力によって矢印P方向と逆の第2の方向に移動しようとする。しかし、長孔131の隘路部131aによってボス113の通過は妨げられ、ボス113は長孔131の他端に保持される。つまり、ユーザーがスライドリング130から手を離しても、スライドリング130は第2の方向に自動的に移動することはなく、ロック部材150のロック解除状態が維持される。
その後、ユーザーは実施形態1と同様に、フード本体110を把持してレンズ鏡筒200に対して第2の方向に相対的に回動させ、レンズフード100をレンズ鏡筒200から取り外す。また、ユーザーは、スライドリング130を操作部132を介して第2の方向に強制的に移動操作し、ロック部材150をロック位置に変位させておく。これにより、ボス131も図15(A)(B)の状態に復帰する。
このように、この実施形態2においても、ユーザーがスライドリング130の移動操作によりロック部材150をロック位置からロック解除位置に変位させてロックを解除したのち、スライドリング130から手を離しても、ロック解除状態が保持される。そして、この状態でフード本体110を回動させることで、レンズフード100の脱操作を行うことができる。つまり、ロック解除操作と脱操作を独立して行うことができるから、脱操作時のフード本体110の持ち方をユーザーが自由に選択できる等、操作の自由度が増大し操作性が向上する。
また、脱操作時の持ち方に制限がないことで、レンズフード100の外観形状の設計自由度や、スライドリング130の配置や形状の設計自由度を向上できる。
上記の実施形態2において、スライドリング130を第2の方向に付勢するための弾性部材102を備えていない構成としても良い。この場合は、ユーザーが手動でスライドリング130を第2の方向に移動させれば良い。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、ロック保持及び解除機構をレンズフード100に適用した場合を説明したが、フィルター装置、着脱式の三脚、リングフラッシュ等の撮像装置に対する各種のアダプタを始め、相手部材に対してロック状態に取付けられ、ロックを解除して取り外される全ての部材に対して適用可能である。
また、ロック部材150及び開放部材160が回動可能に変位する場合を説明したが、平行移動によって変位しても良く、変位の態様は限定されない。
1 自部材
2 相手部材
10 ロック部材
13 係合部
20 解除用部材
21 第1カム
21a 第1ガイド部
21b 第2ガイド部
22 第2カム
30 開放部材
100 レンズフード
101 ビス
102 コイルバネ(弾性部材)
110 フード本体
111 環状縮径部
112 バヨネット環
113 ボス
114 バヨネット爪
115、116 切り欠き部
120 フード飾り板
130 スライドリング
131 長孔
131a 隘路部
132 操作部
133 第1カム
133a 第1ガイド部
133b 第2ガイド部
134 第2カム
134a 端部
140 フードカバー
141 開口部
150 ロック部材
151 ピン
152 弾性部材
153 第1係合突起
154 ガイド片
155 凹部
156 第2係合突起
157 凹部
160 開放部材
161 ピン
162 弾性部材
163 係合突起
164 ガイド突起
200 レンズ鏡筒
201 係合部
202 バヨネット爪

Claims (9)

  1. 係合部を有し、この係合部を相手部材の一部と係合させることにより相手部材の移動を阻止するロック位置と、相手部材との係合が解除されたロック解除位置との間で変位可能なロック部材と、
    前記ロック部材に対して移動可能に設けられ、移動操作に伴って、ロック位置に保持されている前記ロック部材を、ロック解除位置へと変位させて相手部材との係合を解除させるとともに、解除状態を保持する解除用部材と、
    を備えたことを特徴とするロック保持及び解除機構。
  2. 前記解除用部材は、前記移動操作に伴って、前記ロック部材をロック位置からロック解除位置へと案内する第1ガイド部と、第1ガイド部に続く、前記ロック位置への復帰を妨げてロック解除状態を保持する第2ガイド部と、を備えている請求項1に記載のロック保持及び解除機構。
  3. 係合部を有し、この係合部を相手部材の一部と係合させることにより相手部材の移動を阻止するロック位置と、相手部材との係合が解除されたロック解除位置との間で変位可能なロック部材と、
    前記ロック部材に対して第1の方向及び逆向きの第2の方向への移動が可能に設けられるとともに、第1の方向への移動操作に伴って、ロック位置に保持されている前記ロック部材を、ロック解除位置へと変位させて相手部材との係合を解除させる解除用部材と、
    前記解除用部材を第2の方向に付勢する弾性部材と、
    前記解除用部材の第1の方向への移動操作に伴って変位し、前記解除用部材と係合して弾性部材による解除用部材の第2の方向への移動を阻止することにより、ロック解除状態を保持する開放部材と、
    を備えたことを特徴とするロック保持及び解除機構。
  4. 前記ロック解除状態において、ロック部材と解除用部材と開放部材を一体で、前記相手部材に対して相対的に前記第2の方向へ移動させる移動操作により、前記開放部材は解除用部材との係合が解除された状態に変位する請求項3に記載のロック保持及び解除機構。
  5. 前記相手部材は円筒形状に前記解除用部材は円形にそれぞれ形成されており、前記ロック部材と前記開放部材とは円形の解除用部材の中心点を挟んで径方向の両側の位置にそれぞれ配置されている請求項3または4に記載のロック保持及び解除機構。
  6. 前記ロック部材は回動可能に保持されている請求項3~5の何れかに記載のロック保持及び解除機構。
  7. 前記開放部材は回動可能に保持されている請求項3~6の何れかに記載のロック保持及び解除機構。
  8. 前記ロック部材は、相手部材に向きを逆にして取り付けられたときに、前記係合部が相手部材の他の部位と係合し、または相手部材に向きを逆にして取り付けられたときに、相手部材と係合する他の係合部を備えており、
    前記係合部または他の係合部は前記解除用部材の第1の方向への移動操作に伴って相手部材との係合が解除される請求項3~7の何れかに記載のロック保持及び解除機構。
  9. 前記解除用部材を第2の方向に付勢する弾性部材は、円形の解除用部材の中心点を挟んで径方向の両側の位置にそれぞれ配置されている請求項3~8のいずれかに記載のロック保持及び解除機構。
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