JP4668304B2 - 符号錠装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ロッカーやキャビネットなどに組み込まれる複数個のダイヤルをもつ符号錠装置に関し、特にこの発明は、施錠操作毎に解錠符号列を設定して記憶させ解錠操作毎に解錠符号列の記憶を解除する第1の記憶方式と、解錠操作があっても解錠符号列の記憶を解除せずに予め決められた解錠符号列の記憶を保持する第2の記憶方式とを切り換えることができる符号錠装置に関する。
従来、符号錠装置として、施錠操作の度に、複数個のダイヤルにより解錠符号列を設定する方式(以下、「自在方式」という。)のものが存在する(例えば、特許文献1参照。)。ここで、「解錠符号列」とは、符号錠装置を解錠するのに必要な各ダイヤルの符号の並びをいう。例えば、4個のダイヤルをもつ符号錠装置において、ダイヤルの符号が「0」〜「9」の数字で構成されている場合、解錠符号列は4桁の数字になる。なお、以下の説明において、解錠符号列を構成する各ダイヤルの符号を単に「解錠符号」という場合がある。
特開平9−317271号公報
例えば、自在方式の符号錠装置が組み込まれたロッカーでは、ロッカー使用者は、施錠時にダイヤル操作して好みの解錠符号列を定めて整列させた後、撮みを掴んで回動操作する。この撮み操作に掛止片が連動し、扉に設けられた受け金具に係合する。その後、ダイヤル操作により解錠符号列を崩すことにより施錠状態が得られる。
解錠に際しては、施錠時に設定した解錠符号列をダイヤル操作により整列させた後、撮みや鍵を掴んで前記と反対方向へ回動操作する。この操作に掛止片が連動して受け金具より外れることにより、ロッカーの扉を開放することが可能となる。
自在方式の符号錠装置は、例えば、不特定人に貸与されるロッカーのように、使用者が日毎変わるような用途に適している。一方、予め決められた解錠符号列に固定されているタイプ(以下、「固定方式」という。)の符号錠装置も存在するが、この固定方式の符号錠装置は、使用者が日毎変わるような用途には不向きであり、例えば、特定人に長く貸与されるロッカーにように、使用者が殆ど変わらないような用途に適している。
従来、自在方式と固定方式とを切り換えることのできる符号錠装置は製品化されておらず、そのために、メーカーではユーザーからの発注に備えて自在方式の符号錠装置と固定方式の符号錠装置とをそれぞれ別個に製作して在庫しており、在庫管理が煩雑であった。また、符号錠装置が組み込まれたロッカーなどを用途に対応させるために、いったん組み込んだいずれかの方式の符号錠装置を別の方式の符号錠装置に取り替えることが必要となる場合もある。
上記した課題を解決するために、出願人は先般、簡単な工具を用いて自在方式と固定方式とのいずれかに切り換えることができる符号錠装置を開発したが、切換操作に工具が必要であるうえに、工具を使っての切換操作がやりずらいため、切換機構の改良が要望されていた。
この発明は、上記の要望に応えるもので、工具を用いることなく自在方式と固定方式とを簡単に切り換えることができる符号錠装置を提供することを目的とする。
この発明は、軸方向へ往復動可能な作動軸と、作動軸上に回動可能に支持される複数個のダイヤルと、作動軸上の各ダイヤルの位置に対応して配置されるロックギヤが各ダイヤルと係合することにより解錠符号列を記憶する記憶機構とを備え、外部からのダイヤル操作が可能なように、各ダイヤル、作動軸、およびロックギヤが筐体内に収容配備されて成る符号錠装置において、施錠操作に作動軸を連動させて一方向へ往動させることにより全てのロックギヤが各ダイヤルと係合して施錠操作前に設定した解錠符号列を記憶し、解錠操作に作動軸を連動させて反対方向へ復動させることによって全てのロックギヤと各ダイヤルとの係合を解いて解錠符号列の記憶を解除する第1の記憶方式と、作動軸を一方向へ往動させたときの状態を保持することにより予め決められた固定の解錠符号列の記憶を保持する第2の記憶方式とを切り換える切換機構を具備して成るものである。
前記切換機構は、外周の半周面が押圧面、残りが押圧解除面になっている軸回転が可能な半軸状のカムと、カムの外周方向へ張り出すカムと一体の駆動プレートと、駆動プレートの外周部に設けられた撮み軸と、筐体の底板部に少なくとも90度の角度範囲にわたって円弧状に形成され前記撮み軸を摺動自由に係合させる摺動溝と、作動軸の先端部に設けられるブッシュとを含み、前記カムは、撮み軸が摺動溝の一端に位置するとき、押圧面がブッシュを押圧することにより作動軸を往動させたときの状態に保持し、撮み軸が摺動溝の他端に位置するとき、押圧解除面がブッシュに対向して押圧面による押圧を解除することにより作動軸の復動を可能としている。
上記した構成の符号錠装置において、切換機構の撮み軸が円弧状の摺動溝の一端に位置させるとき、カムの押圧面がブッシュを押圧することにより作動軸を往動させたときの状態に保持するもので、これにより、予め決められた解錠符号列の記憶を保持する第2の記憶方式に設定される。
この第2の記憶方式が設定された状態において、施錠に際して各ダイヤルを回して予め決められた解錠符号列を揃えるとき、作動軸は往動したときの状態が保持されているので、各ロックギヤと各ダイヤルとが係合しており、各ダイヤルはロックギヤと一体に回動する。各ダイヤルの符号が解錠符号列に揃えられた後、施錠操作が行われ、さらに、解錠符号列が崩されると、施錠状態となる。
解錠に際して各ダイヤルを回して解錠符号列を揃えるとき、各ロックギヤと各ダイヤルとが係合しているので、各ダイヤルはロックギヤと一体に回動する。各ダイヤルの符号が解錠符号列に揃えられると、解錠操作が許容されるが、解錠符号列に揃えられないと、解錠操作が規制される。解錠符号列を揃えられた後、解錠操作を行ったとき、作動軸は往動したときの状態が保持され、各ロックギヤと各ダイヤルとは係合したままであるので、解錠符号列の記憶が保持される。
一方、撮み軸を摺動溝に沿って摺動させて摺動溝の他端に位置させるとき、ブッシュは押圧解除面がブッシュに対向して押圧面による押圧が解除され、作動軸の復動が可能となるので、解錠操作によって解錠符号列の記憶が解除される第1の記憶方式に設定される。
第1の記憶方式が設定された状態において、施錠に際して各ダイヤルを回して任意の解錠符号列を設定すると、解錠状態では、各ロックギヤと各ダイヤルとが係合していないので、各ダイヤルは単独で回動し、任意の解錠符号列の設定が可能である。解錠符号列を設定した後、施錠操作を行うと、この施錠操作に作動軸が連動して作動軸が一方向へ往動することにより各ロックギヤと各ダイヤルとが係合して施錠操作前に設定した解錠符号列が記憶され、さらに、解錠符号列が崩されると、施錠状態となる。
解錠に際して各ダイヤルを回して解錠符号列を揃えると、施錠状態では、各ロックギヤと各ダイヤルとが係合しているので、各ダイヤルはロックギヤと一体に回動する。各ダイヤルの符号が解錠符号列に揃えられると、解錠操作が許容されるが、解錠符号列に揃えられないと、解錠操作が規制される。
解錠符号列を揃えられた後、解錠操作を行ったとき、この解錠操作に作動軸が連動して反対方向へ復動することにより各ロックギヤと各ダイヤルとの係合が外れ、解錠符号列の記憶が解除される。
この発明の好ましい一実施態様においては、カムの外周にバネ部材を介して設けられる係合凸部と、バネ部材が弾性変形した状態で係合凸部が当接して摺動する周回ガイドとをさらに備え、前記周回ガイドには、撮み軸が摺動溝の一端または他端に位置するときに係合凸部が係入する係合凹部が形成されて成る。
この実施態様によると、撮み軸を操作して摺動溝を摺動させると、バネ部材が弾性変形した状態で係合凸部が周回ガイドに当接して摺動するもので、係合凸部にバネ部材の復元力が作用し、撮み軸の操作に適度な負荷が掛かる。撮み軸が摺動溝の一端または他端に達したとき、係合凸部が係合凹部に係入するので、撮み軸がその位置で定位し、撮み軸が動いてカムが不用意に回動することがない。
この発明によると、施錠操作の度に解錠符号列を設定する方式と、予め決められた解錠符号列に固定される方式とのいずれかを選択して切り換えることを可能としたから、用途に応じた使い分けが可能となり、利便性が大幅に向上する。また、両方式の符号錠装置を別個に製作して在庫する必要がなく、在庫管理が容易である。さらに、工具を用いることなく撮み軸を摺動溝に沿って摺動させるだけで自在方式と固定方式とを簡単に切り換えることができる。
図1および図2は、この発明の一実施例である符号錠装置の外観を示している。この符号錠装置は、例えば、貸ロッカーなどの扉に取り付けられる。施錠および解錠に際して、掛止片1が90度の角度範囲で正逆回動し、ロッカー本体に取り付けられた受け金具10に係脱する。
なお、以下の説明において、掛止片1が受け金具10に係合した状態を「閉状態」、この「閉状態」がロック保持されている状態を「施錠状態」、ロック解除された状態を「解錠状態」、掛止片1が受け金具10より外れた状態を「開状態」という。また「開状態」から「施錠状態」へ至る人手による操作を「施錠操作」、「閉状態」から「解錠状態」を経て「開状態」へ至る人手による操作を「解錠操作」という。
図示例の符号錠装置は、解錠操作の度に解錠符号列の記憶を解除することにより施錠操作の度に解錠符号列を設定する第1の記憶方式(以下、「自在方式」という。)と、解錠操作があっても解錠符号列の記憶を保持して解錠符号列を固定する第2の記憶方式(以下、「固定方式」という。)とを選択して切り換えることが可能となっている。
図1において、11は筐体12の上面開口を塞ぐ前面プレートであり、板面の一端部寄りに円形の開口部13が、中央部から他端部にかけて4個の窓孔14が、それぞれ設けてある。開口部13の位置には撮み20による施錠および解錠の各操作に応動するアクチュエータ2が、4個の窓孔14の位置には解錠符号列を整列させるためのダイヤル機構が、それぞれ組み込まれている。撮み20は開口部13より前面プレート11上へ突出している。各窓孔14より前面プレート11上に4個のダイヤル4のダイヤル操作部42が突出している。ダイヤル操作部42には「0」〜「9」の10個の符号43が表されている。
筐体12の底板部18には、図2に示すように、自在方式と固定方式とを切り換えるための切換機構8の切換操作部80が設けられている。切換操作部80は、90度の角度範囲にわたって円弧状に形成された摺動溝81に撮み軸82を摺動自由に係合して構成されたものである。撮み軸82を摺動溝81の一端に位置させると「自在方式」に、他端に位置させると「固定方式」に、それぞれセットされる。
図3〜図10は、「開状態」から「閉状態」へ移行させるときの筐体12内部の機構の状態を示すもので、図3〜図6には「自在方式」にセットされた状態下での内部機構の状態が、図7〜図10には「固定方式」にセットされた状態下での内部機構の状態が、それぞれ示してある。
図示例の符号錠装置は、施錠と解錠および解錠符号列の記憶を可能とするために、アクチュエータ2、作動軸3、4個のダイヤル4、4個のロックギヤ5、解錠符号列の記憶機構6、往復動機構7、ロック機構9、切換機構8、およびダイヤル間欠送り機構19などを含んでいる。
(1)アクチュエータ2の構成
アクチュエータ2は、解錠操作および施錠操作に応動するもので、支持板15で区画された一方の空間A内に筒状体21が回動可能に支持されて成る。筒状体21の上端には撮み20が取り付けられ、この撮み20を撮んで正逆いずれかの方向へ回動操作すると、筒状体21が一体に回動する。
この実施例の筒状体21は内筒21aと外筒21bとで構成され、内筒21aの内部の外筒21bとの間に複数のディスクタンブラーより成るシリンダー錠の機構が組み込まれている。ディスクタンブラーは、外筒21bに対する内筒21aの回動を規制するためのもので、撮み20に設けられた鍵孔29より内筒21a内へマスター鍵が挿入されていない状態では、ディスクタンブラーが内筒21aと外筒21bとの間に介在し、内筒21aと外筒21bとが係合した状態にある。解錠符号列が忘れられたときなどにマスター鍵が挿入されると、全てのディスクタンブラーが内筒21a内に退避することで内筒21aと外筒21bとの係合が外れ、外筒21b内で内筒21aが回動可能となる。
なお、このような構成のシリンダー錠はすでに公知であって、ここでは錠機構についての詳細な説明は省略する。
内筒21aには取付軸22を介して掛止片1が取り付けられている。撮み20の操作により筒状体21を回動すると、掛止片1が筒状体21と一体に90度の角度範囲だけ回動する。
外筒21bの外周面には、筒状体21が「開状態」の角度位置にあるときに作動軸3の方向を向く凹面23と、筒状体21が「開状態」または「閉状態」の角度位置にあるときに後述するロックプレート90の規制片92の方向を向く2つの係合部25,26とが設けてある。凹面23は、作動軸3の先端に取り付けられた前部ブッシュ30が一体で嵌まる大きさに形成されており、外筒21bの外周面を凸面24とする凹凸カム面を構成する。この凹凸カム面は後述する往復動機構7を、前記の係合部25,26は後述するロック機構9を、それぞれ構成する。
(2)作動軸3の構成
作動軸3は、アクチュエータ2と直交する方向に水平に設けられ、作動軸3の先端部には前部ブッシュ30が嵌められている。前部ブッシュ30は支持板15に開設された軸受孔(図示せず)に支持され、作動軸3の基端部は軸受16に支持されている。作動軸3はアクチュエータ2と直交する水平方向に往復動可能である。
作動軸3の軸周面には、一定間隔毎に5枚のリング状の仕切板31〜35がそれぞれ一体に装着されるとともに、隣り合う仕切板間に合成樹脂製の中間ブッシュ54が嵌められている。作動軸3の基端部寄りの仕切板35と軸受16との間には圧縮バネ36が配備され、そのバネ圧によって作動軸3を常時、アクチュエータ2の方向へ付勢している。前記圧縮バネ36は、後述する往復動機構7を構成している。
前部ブッシュ30は、図11および図12に示すように、後面が開放された合成樹脂製の筒状部材であり、前部ブッシュ30の後面には、作動軸3と一体の仕切板31の外形に適合する形状および大きさの凹溝37が形成されている。前部ブッシュ30は、長さ方向に貫通する支持孔38を有し、作動軸3の先端部が前記支持孔38に嵌め込まれている。
なお、図中、39は切換機構8を構成する半軸状のカム83の押圧面83aにより押圧を受ける当たり面であり、詳細は後述するが、カム83の押圧面83aが当たり面39を押して前部ブッシュ30をアクチュエータ2に対して反対方向へ強制移動させる。
(3)ダイヤル4とロックギヤ5の構成
4個の各ダイヤル4は、作動軸3上の決められた等間隔位置にそれぞれロックギヤ5を介して回動可能に支持されている。各ダイヤル4は、図13〜図15に示すように、ダイヤル本体40の外周面の等角度位置毎に「0」〜「9」の符号43が表され、ダイヤル操作部42が構成されている。ダイヤル本体40の側面には、ダイヤル間欠送り機構19を構成するボス部44が一体に設けられている。
ボス部44の外周縁には符号数に相当する数(10個)の谷部45が形成されており、各ダイヤル4のボス部44と対応させて設けられるU字形状のばね部材17とともにダイヤル間欠送り機構19を構成している。ダイヤル間欠送り機構19は、各ダイヤル4の回動操作に対してダイヤル4を符号の配列角度ずつ間欠送りして前面プレート11の窓孔14に「0」〜「9」の各符号を順次定位させるものである。
ダイヤル間欠送り機構19の各ばね部材17は、基端が適所に固定され、その先端部には一対の押圧部17A,17Bが構成されている。押圧部17A,17Bはボス部44の外周縁にそれぞれ押し当てられており、ダイヤル4の自由回動が規制されている。ダイヤル4のダイヤル操作部42を手操作してダイヤル4を回すと、ばね部材17の各押圧部17A,17Bがボス部44の各谷部45と順次係合することにより、ダイヤル4が所定の回動角度位置に順次止まり、前面プレート11の窓孔14に「0」〜「9」の符号が順次出現する。
各ロックギヤ5は、作動軸3上の各仕切板31〜35の内側位置に、隣り合うロックギヤ5と互いに当接するとともに、中間ブッシュ54を介してそれぞれが回動可能に支持されている。各ダイヤル4のダイヤル本体40の内周面には、符号数に一致する数(10個)の嵌合溝46が等角度間隔で一周配置して成る溝列41が形成されている(図13)。一方、各ロックギヤ5の前端部の外周面には、図16〜図19に示すように、ダイヤル4の嵌合溝46と嵌合可能な嵌合突子51が等角度間隔で符号数に一致する数(10個)だけ一周配置されて成る突子列50が形成されている。
ロックギヤ5がダイヤル4に向けて移動して、ロックギヤ5の各嵌合突子51とダイヤル4の各嵌合溝46とが噛み合ったとき、ダイヤル4とロックギヤ5とが結合して一体回動が可能となる。これに対して、ロックギヤ5がダイヤル4から離れてロックギヤ5の各嵌合突子51とダイヤル4の各嵌合溝46との噛み合いが外れたとき、ダイヤル4はロックギヤ5との係わりが切れ、単独で回動可能となる。
各ロックギヤ5の後端部の外周面に凹部52が形成されている。この凹部52は後述するロック機構9(図26〜図28)を構成し、ロック機構9の検出片91の先端部91aが嵌まる大きさに形成されている。各ロックギヤ5は、ロックギヤ5がダイヤル4から離れて係わりが切れている状態(解錠符号列の設定操作が可能な状態)では、凹部52が常時、同じ回動角度位置に定位する。
(4)解錠符号列の記憶機構6の構成
解錠符号列の記憶機構6は解錠符号列を記憶させるための機構であり、各ダイヤル4と各ロックギヤ5とが上記した噛合部を介していずれかの嵌合角度位置で噛み合うことにより解錠符号列を記憶する。ロックギヤ5に対するダイヤル4の嵌合角度位置、すなわちロックギヤ5の突子列50とダイヤル本体40の溝列41との噛み合い角度位置は、符号数に一致する数だけ存在するもので、従って、両者の噛み合い角度位置に応じて解錠符号を10とおり記憶することが可能である。
図示例の記憶機構6は、各ダイヤル4のダイヤル本体40の内周面に形成された前記溝列41と、各ロックギヤ5の前端部の外周面に形成された突子列50と、解錠符号列の設定操作が可能な状態、すなわち、ロックギヤ5とダイヤル4との係わりが切れた状態と、解錠符号列が記憶された状態、すなわち、ロックギヤ5とダイヤル4とが係わった状態とを形成するための往復動機構7とで構成される。
往復動機構7は、アクチュエータ2の作動に応動して作動軸3を所定のタイミングで所定の変位量だけ往復移行させることにより、全てのロックギヤ5を一斉に往復変位させる機構であり、筒状体21の外筒21bの外周面に形成された前記凹凸カム面と、作動軸3の先端部分に嵌められた前部ブッシュ30と、作動軸3をアクチュエータ2の方向へ付勢する圧縮バネ36とを含んでいる。前部ブッシュ30は、圧縮バネ36の付勢力によりその先端部が筒状体21の外筒21bの外周面に当接し、その後端部は先頭のロックギヤ5に当接する。各ロックギヤ5は、作動軸3の各仕切板31〜35の内側位置にそれぞれ配備されており、各ロックギヤ5の後端面に形成されたリング溝53(図17および図19)に作動軸3の仕切板32〜35がそれぞれ嵌合する。
「自在方式」に設定された状態下において、「開状態」のときは、図3および図4に示すように、外筒21bの凹面23が作動軸3の方向に対応位置する。作動軸3は圧縮バネ36のバネ力により押され、前部ブッシュ30の先端部が外筒21bの凹面23へ嵌入している。この嵌入状態のとき、作動軸3はアクチュエータ2の側へ変位している。作動軸3がアクチュエータ2側へ変位すると、各ロックギヤ5は、その後端部が作動軸3の各仕切板32〜35によりそれぞれ押されることにより、アクチュエータ2の側へ一斉に変位する。
「開状態」から「閉状態」へ移行するとき、前部ブッシュ30の先端部は外筒21bの外周面の凸面24に乗り上がる。この乗り上がった状態のとき、作動軸3は前部ブッシュ30を介して圧縮バネ36のバネ力に抗して押され、アクチュエータ2に対して反対方向へ変位する。また、前部ブッシュ30の後端部により先頭のロックギヤ5が押され、これと連なった他のロックギヤ5も押されることにより、全てのロックギヤ5が一斉にアクチュエータ2に対して反対方向へ変位する。
「閉状態」になると、図5および図6に示すように、前部ブッシュ30の先端部は外筒21bの凸面24に乗り上がった状態のままであり、各ロックギヤ5はアクチュエータ2に対して反対方向へ変位した状態を維持する。
図3および図4に示す「開状態」のとき、各ロックギヤ5はアクチュエータ2の側へ変位した状態にあるので、各ダイヤル本体40の嵌合溝46と各ロックギヤ5の嵌合突子51とは噛み合っておらず、各ダイヤル4と各ロックギヤ5との係わりは切れている。これにより、「開状態」のときの各ダイヤル4は、それ単独で回動することが可能な状態にあり、任意の解錠符号を設定できる。
撮み20を回して「開状態」から「閉状態」へ移行させるとき、各ロックギヤ5はアクチュエータ2と反対側へ変位した状態にあり、各ダイヤル4の嵌合溝46と各ロックギヤ5の嵌合突子51とが噛み合って係わり合うので、設定された解錠符号列が記憶される。
図5および図6に示す「閉状態」のとき、各ロックギヤ5はアクチュエータ2と反対側へ変位した状態に保持されており、各ダイヤル4の嵌合溝46は各ロックギヤ5の嵌合突子51と噛み合い、解錠符号列が記憶された状態が維持されている。
次に、各ダイヤル4を回して各ダイヤル4の符号を解錠符号列に揃えた後、解錠操作を行うと、筒状体21が回動して外筒21bの外周面の凹面23が作動軸3の方向に対応位置する。これにより前部ブッシュ30の先端部が外筒21bの凹面23へ嵌入し作動軸3は圧縮バネ36のバネ力により押されてアクチュエータ2の側へ変位して各ロックギヤ5と各ダイヤル4との噛み合いが外れ、解錠符号列の記憶が解除される。
(5)切換機構8の構成
切換機構8は、解錠操作毎に施錠操作時に設定した解錠符号列の記憶が解除される「自在方式」と、解錠操作があっても予め決められた解錠符号列の記憶が保持される「固定方式」とを切り換えるためのものであり、図2に示された切換操作部80を構成する円弧状の摺動溝81および撮み軸82と、図20および図21に示す構成、すなわち、先端部に半軸状のカム83を有する駆動軸84、駆動軸84と一体の駆動プレート85、前記した前部ブッシュ30、および切換保持機構86とを含んでいる。
半軸状のカム83は外周面の半周部分が押圧面83a、残りの部分が直径線に沿うフラットな押圧解除面83bになっており、カム83が前部ブッシュ30の当たり面39に対応位置するように駆動軸84が筐体12の底板部18および図示しないガイド部材の軸受部に回動可能に支持されている。
カム83は、撮み軸82が摺動溝81の一端(図2の「固定」の文字が表示されている端部、以下「固定端」という。)81aに位置するとき、図20(2)および図21(2)に示すように、押圧面83aが前部ブッシュ30の当たり面39に当接して押圧することにより作動軸3を往動させたときの状態に保持し、撮み軸82が摺動溝81の他端(図2の「自在」の文字が表示されている端部、以下「自在端」という。)81bに位置するとき、図20(1)および図21(1)に示すように、押圧解除面83bが前部ブッシュ30の当たり面39に対向して前記押圧面83aによる押圧を解除することにより作動軸3の復動を可能とする。
駆動プレート85は、駆動軸84の基端部に一体に設けられ、図24に示すように、ほぼ180度の角度範囲にわたって外周方向へ張り出し、平面形状が半円形状をなしている。駆動プレート85の外周部の裏面には、中心線c上に丸軸状の撮み軸82が突設されるとともに、撮み軸82を挟む両側に反対方向を向く矢印P,Qがそれぞれ表されている。撮み軸82が摺動溝81の自在端81bに位置するとき(図2に示す状態)、摺動溝81に固定端81aに向かう矢印Pが出現し、撮み軸82が摺動溝81の固定端81aに位置するとき(図示せず)、自在端81bに向かう矢印Qが摺動溝81に出現する。
切換保持機構86は、駆動軸84の外周面に装着された円盤状の合成樹脂板87を構成として含むものである。この合成樹脂板87は、図22および図25に示すように、周方向に沿う一対の板バネ部材88a,88bを備え、各板バネ部材88a,88bの先端部の対角位置に係合凸部89a,89bが一体形成されている。筐体12の底板部18の内側には、図23に示すように、孔部104が形成されたガイド部材100が配備され、孔部104の内周面を合成樹脂板87の外周に沿う周回ガイド101となしている。周回ガイド101には合成樹脂板87の各板バネ部材88a,88bが弾性変形した状態で係合凸部89a,89bが当接して摺動する。周回ガイド101の90度等角の位置には、撮み軸82が摺動溝81の自在端81bに位置するときに係合凸部89a,89bが係入する係合凹部102a,102bおよび固定端81aに位置するときに係合凸部89a,89bが係入する係合凹部103a,103bがそれぞれ形成されている。
(6)ロック機構9の構成
ロック機構9は、各窓孔14に現れる各ダイヤル4の符号43がすべて解錠符号であるとき(解錠符号列が揃ったとき)、施錠および解錠の各操作に伴うアクチュエータ2の回動を許容し、いずれかダイヤル4の符号43が解錠符号でないとき(解錠符号列が崩れているとき)、アクチュエータ2の回動を規制するものである。
この実施例のロック機構9は、各ロックギヤ5の外周面に形成された凹部52と、図26に示す形状のロックプレート90と、アクチュエータ2の筒状体21の外筒21bの外周面の2箇所に形成された係合部25,26とで構成されている。
ロックプレート90は、全てのダイヤル4について窓孔14に解錠符号が出現する回動角度位置にあるかどうかを検出するための4個の検出片91と、これらの検出片91によって全てのダイヤル4が窓孔14に解錠符号が出現する角度位置にあることが検出されないとき、すなわち、解錠符号列が揃っていないとき、施錠および解錠の各操作に伴うアクチュエータ2の回動を規制する規制片92とを含んでいる。
前記の各検出片91は、前記作動軸3と平行な回動軸93に各ロックギヤ5と対応させて設けられている。各ロックギヤ5の凹部52は、ロックギヤ5がダイヤル4から離れて係わりが切れている状態においては常に同じ回動角度位置に定位しているので、ダイヤル4とロックギヤ5とを噛み合わせて係合させることにより設定される解錠符号が窓孔14に出現する状態においても同じ回動角度位置に位置する。従って、全てのダイヤル4が窓孔14に解錠符号が出現する回動角度位置にあると、図27に示すように、全ての検出片91の先端部91aが各ロックギヤ5の凹部52に嵌り込み、回動軸93が矢印pで示す方向に回動した状態、すなわち、解錠符号列の検出状態となる。
一方、いずれかのダイヤル4が窓孔14に解錠符号以外の符号が出現する回動角度位置にあるときには、図28に示すように、そのダイヤル4と噛み合うロックギヤ5の凹部52に検出片91の先端部91aが嵌り込まず、ロックギヤ5の外周面に乗り上がる。その結果、他のダイヤル4のロックギヤ5についても凹部52に検出片91の先端部91aが嵌り込まず外周面に乗り上がるので、回動軸93が矢印qで示す方向に回動した状態、すなわち、解錠符号列の未検出状態となる。
前記回動軸93は、両端部が回動自由に支持されており、回動軸93の一端部は、アクチュエータ2が装備された空間A内に突出し、その突出端に規制片92が設けられている。この規制片92とアクチュエータ2の外筒21bの2箇所に形成された係合部25,26とでアクチュエータ2の回動を規制する機構が形成されている。前記規制片92は回動軸93の正逆回動によりいずれかの係合部25,26と係脱する。
前記規制片92は、図26〜図28に示すように、その一端部に係合山部94A,94Bおよび係合谷部94Cを有している。一方、外筒21bの外周面の各係合部25,26は、前記係合山部94A,94Bおよび係合谷部94Cに対応する位置に谷部25A,25B,26A,26Bおよび山部25C,26Cが形成してあり、規制片92の係合山部94A,94Bおよび係合谷部94Cがいずれかの係合部25,26の谷部25A,25B,26A,26Bおよび山部25C,26Cと係合すると、アクチュエータ2の回動が規制される。
「自在方式」が設定された状態下での「閉状態」のとき、および「固定方式」が設定された状態下での「開状態」または「閉状態」のとき、解錠符号が4個並んだ状態(解錠符号列が揃った状態)にあれば、各ロックギヤ5の凹部52が全て決められた同じ角度位置に位置し、全ての検出片91の先端部91aが対応するロックギヤ5の凹部52に嵌り込むので、回動軸93が所定の方向に回動変位した状態にあり、規制片92はいずれの係合部25,26とも係合しない(図5、図7、および図9参照)。これによりアクチュエータ2の作動規制が解除され、施錠操作や解錠操作が可能となる。
これに対して、解錠符号が4個並んでいない状態(解錠符号列が揃っていない状態)にあれば、いずれの検出片91の先端部91aもロックギヤ5の凹部52に嵌り込まず、ロックギヤ5の外周面に乗り上がるので、回動軸93が前記とは逆方向に回動変位した状態にあり、規制片92はいずれかの係合部25,26に係合する。これによりアクチュエータ2の作動が規制されて施錠操作や解錠操作が困難となる。
なお、「自在方式」が設定された状態下での「開状態」のときは、ロックギヤ5はダイヤル4から離れて係わりが切れており、全てのロックギヤ5の凹部52は決められた同じ角度位置に常に位置しているので、全ての検出片91の先端部91aが対応するロックギヤ5の凹部52に嵌り込んだ状態にあり、規制片92は係合部25と係合せず、アクチュエータ2の作動規制は解除されている(図3参照)。
上記した構成の符号錠装置において、切換機構8の撮み軸82を円弧状の摺動溝81の固定端81aに位置させるとき、カム83の押圧面83aが前部ブッシュ30の当たり面39に当接して前部ブッシュ30を押圧することにより作動軸3を往動させたときの状態に保持するので、予め決められた解錠符号列の記憶を保持する「固定方式」に設定される(図20(2)および図21(2)参照)。
一方、撮み軸82を摺動溝81に沿って摺動させて摺動溝81の自在端81bに位置させるとき、カム83の押圧解除面83bが前部ブッシュ30の当たり面39に対向し、前部ブッシュ30に対する押圧面83aによる押圧を解除し、作動軸3の復動を可能とするので、解錠操作によって解錠符号列の記憶が解除される「自在方式」に設定される(図20(1)および図21(1)参照)。
この「自在方式」が設定された状態から「固定方式」に切り換える場合、撮み軸82を摺動溝81の自在端81bから固定端81aに向けて摺動溝81に沿って90度摺動させると、駆動軸84と一体にカム83が軸回転し、この軸回転に伴って押圧面83aが前部ブッシュ30の当たり面39を押し、前部ブッシュ30をアクチュエータ2に対して反対方向へ強制移動させる。前部ブッシュ30が移動すると、作動軸3が圧縮バネ36のバネ力に抗して変位するとともに、先頭のロックギヤ5が前部ブッシュ30の後端部により押され、これと連なった他のロックギヤ5も押されることにより、全てのロックギヤ5が一斉にアクチュエータ2に対して反対方向へ変位する。これにより、各ロックギヤ5が各ダイヤル4と噛み合って係わり合い、解錠符号列が記憶される。それ以後は、前部ブッシュ30および作動軸3はアクチュエータ2側へ変位することなく、各ダイヤル4と各ロックギヤ5とが噛み合った状態が維持されるため、解錠符号列の記憶が保持される。
次に、「固定方式」が設定された状態から「自在方式」に切り換える場合、撮み軸82を摺動溝81の固定端81aから自在端81bに向けて摺動溝81に沿って90度摺動させると、駆動軸84と一体にカム83が軸回転し、軸回転に伴って押圧解除面83bが前部ブッシュ30の当たり面39と対向するので、前部ブッシュ30は押圧面83aによる押圧力から解放され、作動軸3は前部ブッシュ30とともに圧縮バネ36のバネ力により押されてアクチュエータ2の側へ変位する。作動軸3がアクチュエータ2側へ変位すると、各ロックギヤ5は、その後端部が作動軸3の各仕切板32〜35によりそれぞれ押されることにより、アクチュエータ2の側へ一斉に変位し、各ダイヤル4から離れて各ダイヤル4との噛み合いが外れるため、解錠符号列の記億の保持が解除される。
上記した「固定方式」と「自在方式」との切換時に、撮み軸82を操作して摺動溝81を摺動させると、合成樹脂板87の板バネ部材88a,88bが弾性変形した状態で先端部の係合凸部89a,89bが周回ガイド101に当接して摺動するもので、係合凸部89a,89bに板バネ部材88a,88bの復元力が作用し、撮み軸82の操作に適度な負荷が掛かる。撮み軸82が摺動溝81の自在端81bまたは固定端81aに達したとき、係合凸部89a,89bが係合凹部102aまたは102bに係入するので、撮み軸82がその位置で定位し、撮み軸82が動いてカム83が不用意に回動することがない。
つぎに上記した構成の符号錠装置について、図3〜図10に従って施錠操作時および解錠操作時の一連の動作を説明する。
まず、「自在方式」に設定された状態下での施錠操作時の動作を説明すると、符号錠装置が図3および図4に示された「開状態」にあるとき、作動軸3は、先端部の前部ブッシュ30が外筒21bの凹面23に嵌まってアクチュエータ2の側へ変位した状態にある。この状態では、作動軸3上の各ダイヤル4は各ロックギヤ5との係わりが切れた回動自由な状態にあり、解錠符号を自在に設定することが可能である。
この状態においては、全てのロックギヤ5の凹部52が決められた同じ角度位置にあり、ロック機構9の全ての検出片91の先端部91aが前記凹部52と係合するので、回動軸93が所定の方向に回動した状態にあり、規制片92と係合部25との係合が外れ、符号錠装置は施錠操作が可能な状態に設定される。
各ダイヤル4を回動操作して任意の解錠符号列(例えば、「1111」)を設定した後、撮み20を回動操作すると、アクチュエータ2の筒状体21が回動し、前部ブッシュ30が筒状体21の外筒21bの外周面の凸面24に乗り上がり、作動軸3がアクチュエータ2に対して反対方向に移動する結果、各ロックギヤ5が各ダイヤル4と噛み合い、解錠符号列が記憶される(図5および図6参照)。この段階で各ロックギヤ5と各ダイヤル4とは一体回動が可能な状態になっている。
その後、各ダイヤル4の回動操作により解錠符号列を適当に崩すと、ロック機構9の全ての検出片91の先端部91aと前記凹部52との係合が外れ、回動軸93が所定の方向に回動した状態になるので、規制片92が係合部26に係合し、解錠操作に伴うアクチュエータ2の回動が規制されて、施錠状態になる。
次に、解錠操作時の動作について説明すると、まず、各ダイヤル4を回動操作して前記の解錠符号列(「1111」)を揃えると、全てのロックギヤ5の凹部52が決められた同じ角度位置に来るので、ロック機構9の全ての検出片91の先端部91aが前記凹部52と係合し、回動軸93の回動に伴って規制片93と係合部26との係合が外れ(図5参照)、解錠操作に伴うアクチュエータ2の回動が許容されるため、符号錠装置は解錠操作が可能な状態に設定される。
撮み20を前記とは逆方向へ回動操作すると、アクチュエータ2の筒状体21が回動し、前部ブッシュ30が筒状体21の外筒21bの凹面23に嵌まって作動軸3が圧縮バネ36のバネ力によりアクチュエータ2の側へ移動する結果、各ロックギヤ5と各ダイヤル4との噛み合いが外れ、解錠符号列の記憶が解除される(図3および図4参照)。このとき、各ダイヤル4は単独で回動が可能な状態、すなわち、解錠符号の設定が可能な状態になっている。
つぎに、「固定方式」に設定された状態下での施錠操作時の動作について説明すると、符号錠装置が図7および図8に示された「開状態」にあるとき、各ダイヤル4のダイヤル操作面42を回動操作して、定められた解錠符号列を整列させると、全てのロックギヤ5の凹部52が決められた同じ角度位置に来るので、ロック機構9の全ての検出片91の先端部91aが前記凹部52と係合し、回動軸93の回動により規制片93と係合溝25との係合が外れる(図7参照)。これにより施錠操作に伴うアクチュエータ2の回動が許容されるため、符号錠装置は施錠操作が可能な状態に設定される。
撮み20を回動操作した後、各ダイヤル4の回動操作により解錠符号列を適当に崩すと、ロック機構9の全ての検出片91の先端部91aと対応するロックギヤ5の凹部52との係合が外れるので、回動軸93が所定の方向に回動して規制片92が係合部26に係合し、解錠操作に伴うアクチュエータ2の回動が規制されて、施錠状態になる。
つぎに、解錠操作時の動作について説明すると、符号錠装置が「施錠状態」にあるとき、各ダイヤル4のダイヤル操作面42を回動操作して、解錠符号列を整列させると、全てのロックギヤ5の凹部52が決められた同じ角度位置に来るので、ロック機構9の全ての検出片91の先端部91aが対応するロックギヤ5の凹部52と係合し、回動軸93が回動して規制片93と係合部26との係合が外れ(図9参照)、解錠操作に伴うアクチュエータ2の回動が許容されるため、符号錠装置は解錠操作が可能な状態に設定される。
撮み20を前記とは逆方向へ回動操作すると、掛止片1が受け金具10より外れた「開状態」となるが、前部ブッシュ30および作動軸3はアクチュエータ2の側へ移動することはなく、各ロックギヤ5と各ダイヤル4との噛み合いが維持されるので、解錠操作があっても解錠符号列が記憶されたままの状態に保持される(図7および図8参照)。
この発明の実施例である符号錠装置の外観を示す平面図である。 図1の実施例の底面図である。 自在方式に設定された状態下での符号錠装置の開状態のときの内部機構の状態を示す水平断面図である。 図3の縦断面図である。 自在方式に設定された状態下での符号錠装置の閉状態のときの内部機構の状態を示す水平断面図である。 図5の縦断面図である。 固定方式に設定された状態下での符号錠装置の開状態のときの内部機構の状態を示す水平断面図である。 図7の縦断面図である。 固定方式に設定された状態下での符号錠装置の閉状態のときの内部機構の状態で示す水平断面図である。 図9の縦断面図である。 前部ブッシュの構成を示す縦断面図である。 図11のA−A線に沿う断面図である。 ダイヤルの一方の側面図である。 ダイヤルの他方の側面図である。 ダイヤルの正面図である。 ロックギヤの一方の側面図である。 ロックギヤの他方の側面図である。 ロックギヤの正面図である。 図16のB−B線に沿うロックギヤの断面図である。 切換機構の構成および動作を拡大して示す正面図である。 カムの動作を示す水平断面図である。 切換保持機構の構成および動作を示す平面図である。 周回ガイドの構成を示す平面図である。 駆動プレートの構成を示す底面図である。 合成樹脂板の構成を示す底面図である。 ロックプレートの正面図である。 ロック機構の動作を示す説明図である。 ロック機構の動作を示す説明図である。
符号の説明
3 作動軸
4 ダイヤル
5 ロックギヤ
6 記憶機構
7 解錠符号列の記憶機構
8 切換機構
12 筐体
18 底板部
30 前部ブッシュ
81 摺動溝
82 撮み軸
83 カム
83a 押圧面
83b 押圧解除面
85 駆動プレート
88a,88b 板バネ部材
89a,89b 係合凸部
101 周回ガイド
102a,102b,103a,103b 係合凹部

Claims (2)

  1. 軸方向へ往復動可能な作動軸と、作動軸上に回動可能に支持される複数個のダイヤルと、作動軸上の各ダイヤルの位置に対応して配置されるロックギヤが各ダイヤルと係合することにより解錠符号列を記憶する記憶機構とを備え、外部からのダイヤル操作が可能なように、各ダイヤル、作動軸、およびロックギヤが筐体内に収容配備されて成る符号錠装置において、
    施錠操作に作動軸を連動させて一方向へ往動させることにより全てのロックギヤが各ダイヤルと係合して施錠操作前に設定した解錠符号列を記憶し、解錠操作に作動軸を連動させて反対方向へ復動させることによって全てのロックギヤと各ダイヤルとの係合を解いて解錠符号列の記憶を解除する第1の記憶方式と、作動軸を一方向へ往動させたときの状態を保持することにより予め決められた固定の解錠符号列の記憶を保持する第2の記憶方式とを切り換える切換機構を具備して成り、
    前記切換機構は、外周の半周面が押圧面、残りが押圧解除面になっている軸回転が可能な半軸状のカムと、カムの外周方向へ張り出すカムと一体の駆動プレートと、駆動プレートの外周部に設けられた撮み軸と、筐体の底板部に少なくとも90度の角度範囲にわたって円弧状に形成され前記撮み軸を摺動自由に係合させる摺動溝と、作動軸の先端部に設けられるブッシュとを含み、前記カムは、撮み軸が摺動溝の一端に位置するとき、押圧面がブッシュを押圧することにより作動軸を往動させたときの状態に保持し、撮み軸が摺動溝の他端に位置するとき、押圧解除面がブッシュに対向して押圧面による押圧を解除することにより作動軸の復動を可能とするようにした符号錠装置。
  2. 請求項1に記載された符号錠装置であって、カムの外周にバネ部材を介して設けられる係合凸部と、バネ部材が弾性変形した状態で係合凸部が当接して摺動する周回ガイドとをさらに備え、前記周回ガイドには、撮み軸が摺動溝の一端または他端に位置するときに係合凸部が係入する係合凹部が形成されて成る符号錠装置。
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