JP4668304B2 - 符号錠装置 - Google Patents
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Description
解錠に際しては、施錠時に設定した解錠符号列をダイヤル操作により整列させた後、撮みや鍵を掴んで前記と反対方向へ回動操作する。この操作に掛止片が連動して受け金具より外れることにより、ロッカーの扉を開放することが可能となる。
前記切換機構は、外周の半周面が押圧面、残りが押圧解除面になっている軸回転が可能な半軸状のカムと、カムの外周方向へ張り出すカムと一体の駆動プレートと、駆動プレートの外周部に設けられた撮み軸と、筐体の底板部に少なくとも90度の角度範囲にわたって円弧状に形成され前記撮み軸を摺動自由に係合させる摺動溝と、作動軸の先端部に設けられるブッシュとを含み、前記カムは、撮み軸が摺動溝の一端に位置するとき、押圧面がブッシュを押圧することにより作動軸を往動させたときの状態に保持し、撮み軸が摺動溝の他端に位置するとき、押圧解除面がブッシュに対向して押圧面による押圧を解除することにより作動軸の復動を可能としている。
この第2の記憶方式が設定された状態において、施錠に際して各ダイヤルを回して予め決められた解錠符号列を揃えるとき、作動軸は往動したときの状態が保持されているので、各ロックギヤと各ダイヤルとが係合しており、各ダイヤルはロックギヤと一体に回動する。各ダイヤルの符号が解錠符号列に揃えられた後、施錠操作が行われ、さらに、解錠符号列が崩されると、施錠状態となる。
解錠符号列を揃えられた後、解錠操作を行ったとき、この解錠操作に作動軸が連動して反対方向へ復動することにより各ロックギヤと各ダイヤルとの係合が外れ、解錠符号列の記憶が解除される。
図示例の符号錠装置は、施錠と解錠および解錠符号列の記憶を可能とするために、アクチュエータ2、作動軸3、4個のダイヤル4、4個のロックギヤ5、解錠符号列の記憶機構6、往復動機構7、ロック機構9、切換機構8、およびダイヤル間欠送り機構19などを含んでいる。
アクチュエータ2は、解錠操作および施錠操作に応動するもので、支持板15で区画された一方の空間A内に筒状体21が回動可能に支持されて成る。筒状体21の上端には撮み20が取り付けられ、この撮み20を撮んで正逆いずれかの方向へ回動操作すると、筒状体21が一体に回動する。
なお、このような構成のシリンダー錠はすでに公知であって、ここでは錠機構についての詳細な説明は省略する。
外筒21bの外周面には、筒状体21が「開状態」の角度位置にあるときに作動軸3の方向を向く凹面23と、筒状体21が「開状態」または「閉状態」の角度位置にあるときに後述するロックプレート90の規制片92の方向を向く2つの係合部25,26とが設けてある。凹面23は、作動軸3の先端に取り付けられた前部ブッシュ30が一体で嵌まる大きさに形成されており、外筒21bの外周面を凸面24とする凹凸カム面を構成する。この凹凸カム面は後述する往復動機構7を、前記の係合部25,26は後述するロック機構9を、それぞれ構成する。
作動軸3は、アクチュエータ2と直交する方向に水平に設けられ、作動軸3の先端部には前部ブッシュ30が嵌められている。前部ブッシュ30は支持板15に開設された軸受孔(図示せず)に支持され、作動軸3の基端部は軸受16に支持されている。作動軸3はアクチュエータ2と直交する水平方向に往復動可能である。
作動軸3の軸周面には、一定間隔毎に5枚のリング状の仕切板31〜35がそれぞれ一体に装着されるとともに、隣り合う仕切板間に合成樹脂製の中間ブッシュ54が嵌められている。作動軸3の基端部寄りの仕切板35と軸受16との間には圧縮バネ36が配備され、そのバネ圧によって作動軸3を常時、アクチュエータ2の方向へ付勢している。前記圧縮バネ36は、後述する往復動機構7を構成している。
なお、図中、39は切換機構8を構成する半軸状のカム83の押圧面83aにより押圧を受ける当たり面であり、詳細は後述するが、カム83の押圧面83aが当たり面39を押して前部ブッシュ30をアクチュエータ2に対して反対方向へ強制移動させる。
4個の各ダイヤル4は、作動軸3上の決められた等間隔位置にそれぞれロックギヤ5を介して回動可能に支持されている。各ダイヤル4は、図13〜図15に示すように、ダイヤル本体40の外周面の等角度位置毎に「0」〜「9」の符号43が表され、ダイヤル操作部42が構成されている。ダイヤル本体40の側面には、ダイヤル間欠送り機構19を構成するボス部44が一体に設けられている。
ダイヤル間欠送り機構19の各ばね部材17は、基端が適所に固定され、その先端部には一対の押圧部17A,17Bが構成されている。押圧部17A,17Bはボス部44の外周縁にそれぞれ押し当てられており、ダイヤル4の自由回動が規制されている。ダイヤル4のダイヤル操作部42を手操作してダイヤル4を回すと、ばね部材17の各押圧部17A,17Bがボス部44の各谷部45と順次係合することにより、ダイヤル4が所定の回動角度位置に順次止まり、前面プレート11の窓孔14に「0」〜「9」の符号が順次出現する。
解錠符号列の記憶機構6は解錠符号列を記憶させるための機構であり、各ダイヤル4と各ロックギヤ5とが上記した噛合部を介していずれかの嵌合角度位置で噛み合うことにより解錠符号列を記憶する。ロックギヤ5に対するダイヤル4の嵌合角度位置、すなわちロックギヤ5の突子列50とダイヤル本体40の溝列41との噛み合い角度位置は、符号数に一致する数だけ存在するもので、従って、両者の噛み合い角度位置に応じて解錠符号を10とおり記憶することが可能である。
図5および図6に示す「閉状態」のとき、各ロックギヤ5はアクチュエータ2と反対側へ変位した状態に保持されており、各ダイヤル4の嵌合溝46は各ロックギヤ5の嵌合突子51と噛み合い、解錠符号列が記憶された状態が維持されている。
切換機構8は、解錠操作毎に施錠操作時に設定した解錠符号列の記憶が解除される「自在方式」と、解錠操作があっても予め決められた解錠符号列の記憶が保持される「固定方式」とを切り換えるためのものであり、図2に示された切換操作部80を構成する円弧状の摺動溝81および撮み軸82と、図20および図21に示す構成、すなわち、先端部に半軸状のカム83を有する駆動軸84、駆動軸84と一体の駆動プレート85、前記した前部ブッシュ30、および切換保持機構86とを含んでいる。
カム83は、撮み軸82が摺動溝81の一端(図2の「固定」の文字が表示されている端部、以下「固定端」という。)81aに位置するとき、図20(2)および図21(2)に示すように、押圧面83aが前部ブッシュ30の当たり面39に当接して押圧することにより作動軸3を往動させたときの状態に保持し、撮み軸82が摺動溝81の他端(図2の「自在」の文字が表示されている端部、以下「自在端」という。)81bに位置するとき、図20(1)および図21(1)に示すように、押圧解除面83bが前部ブッシュ30の当たり面39に対向して前記押圧面83aによる押圧を解除することにより作動軸3の復動を可能とする。
ロック機構9は、各窓孔14に現れる各ダイヤル4の符号43がすべて解錠符号であるとき(解錠符号列が揃ったとき)、施錠および解錠の各操作に伴うアクチュエータ2の回動を許容し、いずれかダイヤル4の符号43が解錠符号でないとき(解錠符号列が崩れているとき)、アクチュエータ2の回動を規制するものである。
この実施例のロック機構9は、各ロックギヤ5の外周面に形成された凹部52と、図26に示す形状のロックプレート90と、アクチュエータ2の筒状体21の外筒21bの外周面の2箇所に形成された係合部25,26とで構成されている。
4 ダイヤル
5 ロックギヤ
6 記憶機構
7 解錠符号列の記憶機構
8 切換機構
12 筐体
18 底板部
30 前部ブッシュ
81 摺動溝
82 撮み軸
83 カム
83a 押圧面
83b 押圧解除面
85 駆動プレート
88a,88b 板バネ部材
89a,89b 係合凸部
101 周回ガイド
102a,102b,103a,103b 係合凹部
Claims (2)
- 軸方向へ往復動可能な作動軸と、作動軸上に回動可能に支持される複数個のダイヤルと、作動軸上の各ダイヤルの位置に対応して配置されるロックギヤが各ダイヤルと係合することにより解錠符号列を記憶する記憶機構とを備え、外部からのダイヤル操作が可能なように、各ダイヤル、作動軸、およびロックギヤが筐体内に収容配備されて成る符号錠装置において、
施錠操作に作動軸を連動させて一方向へ往動させることにより全てのロックギヤが各ダイヤルと係合して施錠操作前に設定した解錠符号列を記憶し、解錠操作に作動軸を連動させて反対方向へ復動させることによって全てのロックギヤと各ダイヤルとの係合を解いて解錠符号列の記憶を解除する第1の記憶方式と、作動軸を一方向へ往動させたときの状態を保持することにより予め決められた固定の解錠符号列の記憶を保持する第2の記憶方式とを切り換える切換機構を具備して成り、
前記切換機構は、外周の半周面が押圧面、残りが押圧解除面になっている軸回転が可能な半軸状のカムと、カムの外周方向へ張り出すカムと一体の駆動プレートと、駆動プレートの外周部に設けられた撮み軸と、筐体の底板部に少なくとも90度の角度範囲にわたって円弧状に形成され前記撮み軸を摺動自由に係合させる摺動溝と、作動軸の先端部に設けられるブッシュとを含み、前記カムは、撮み軸が摺動溝の一端に位置するとき、押圧面がブッシュを押圧することにより作動軸を往動させたときの状態に保持し、撮み軸が摺動溝の他端に位置するとき、押圧解除面がブッシュに対向して押圧面による押圧を解除することにより作動軸の復動を可能とするようにした符号錠装置。 - 請求項1に記載された符号錠装置であって、カムの外周にバネ部材を介して設けられる係合凸部と、バネ部材が弾性変形した状態で係合凸部が当接して摺動する周回ガイドとをさらに備え、前記周回ガイドには、撮み軸が摺動溝の一端または他端に位置するときに係合凸部が係入する係合凹部が形成されて成る符号錠装置。
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