JP4481317B2 - 符号錠装置 - Google Patents

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Description

この発明は、各種のロッカーやキャビネットなどに用いられる符号錠装置に関し、特にこの発明は、解錠操作毎に解錠符号列の記憶を解除して、使用者が解錠符号列をその都度、自由に設定することを可能とした自由符号タイプと、解錠操作があっても解錠符号列の記憶を保持して、解錠符号列を固定的に設定する固定符号タイプとを選択して設定しかつ切り換えることが可能な符号錠装置に関する。
従来の符号錠装置には、使用者が使用に際して解錠符号列を自由に設定することが可能な自由符号タイプのものがある(例えば、特許文献1参照。)。
ここで、「解錠符号列」とは、符号錠装置を解錠にするための各ダイヤルの符号の並びをいう。例えば、4個のダイヤルをもつ符号錠装置であってダイヤルの符号が「0」〜「9」の数字で構成されている場合、解錠符号列は4桁の数字になる。なお、以下の説明において、解錠符号列を構成する各ダイヤルの符号を、単に解錠符号という。
この種の符号錠装置は、施錠に際し、使用者がダイヤル操作により好みの解錠符号列を設定して整列させた後、撮みを掴んで回動操作することにより、撮みの操作と連動した掛止片が扉側の受け金具に係合するもので、その後、ダイヤル操作により解錠符号列を適当に崩すと、施錠状態となる。
解錠に際しては、ダイヤル操作により設定した解錠符号列を整列させた後、撮みや鍵を掴んで前記と反対方向へ回動操作する。これにより掛止片が扉側の受け金具より外れ、ロッカーなどの扉の開放が可能となる。
上記の自由符号タイプのものは、使用者が常に変わるような用途、すなわち、不特定人が使用する用途に用いられている。これに対し、従来の符号錠装置には、装置毎に解錠符号列が固定的に設定されている固定符号タイプのものもある。固定符号タイプのものは、予め解錠符号列を設定して記憶させてあり、使用者は解錠符号列を自由に変更できないため、使用者が常に変わるような用途には不向きであり、特定人が使用する用途に用いられている。
特開平9−317271号公報
しかし、上記した自由符号タイプのものと固定符合タイプのものとを、切換操作によって使い分けできるようにした符号錠装置はこれまで製品化されておらず、そのため、メーカーではユーザーからの発注に備えて自由符号タイプのものと固定符号タイプのものとをそれぞれ別個に製作して在庫しておく必要があり、在庫管理が煩雑となるという問題があった。また、符号錠装置が組み込まれたロッカーなどを用途に対応させるために、いったん組み込まれた符号錠装置を別タイプのものと取り替えることが必要となり面倒である。
この発明は、上記した問題に着目してなされたもので、1つの装置で自由符号タイプと固定符号タイプとの変更が可能であって、しかも、構造が簡易でありかつ錠全体が小型である符号錠装置を提供することを目的とする。
この発明による符号錠装置は、周面に複数の符号が表された複数個のダイヤルと、各ダイヤルを決められた位置で回動可能に支持する軸方向へ往復動可能な作動軸と、解錠操作および施錠操作に応動して回動する筒状体を有するアクチュエータと、前記筒状体と前記作動軸との間に設けられ筒状体の正逆回動に応動して作動軸を往復移動させる往復動機構と、前記作動軸上の各ダイヤルの位置に対応して設けられるロックギヤを有し施錠操作に応動した前記作動軸の往動により全てのロックギヤを各ダイヤルに係合させて解錠符号列を記憶させかつ解錠操作に応動した前記作動軸の復動により全てのロックギヤと各ダイヤルとの係合を解いて解錠符号列の記憶を解除する一時記憶機構と、作動軸を復動方向へ付勢するばね部材と、各ダイヤルの符号が解錠符号列を構成する整列状態にあるときアクチュエータの作動を許容し整列状態にないときアクチュエータの作動を規制するロック機構とを備えたものであり、前記解錠操作毎に解錠符号列の記憶を解除する前記一時記憶機構による第1の記憶方式と、解錠操作に対して前記作動軸を往動方向へ変位させた状態に保持することにより全てのロックギヤと各ダイヤルとの係合を解かずに解錠符号列の記憶を保持する第2の記憶方式とを切り換える切換機構をさらに備えている。前記切換機構は、一端部が外部より回動操作の可能な切換つまみになっている回動可能な切換シャフトと、一端部が前記切換シャフトの他端部上に被せられ他端面には切換シャフトの正逆回動と一体に偏心回動するカム軸を構成する円柱状の押圧部材が設けられた駆動筒と、前記作動軸の先端部分に作動軸と一体に往復動するように嵌められ前記駆動筒の押圧部材の周面が当接する当たり面を備えたブッシュとを含み、前記押圧部材は、前記第2の記憶方式に設定するための切換つまみによる回動操作と一体に偏心回動してブッシュの当たり面を押圧することにより作動軸を往動方向へ変位させるとともに、前記第1の記憶方式に設定するための切換つまみによる回動操作と一体に偏心回動してブッシュの当たり面への押圧を解除することにより前記ばね部材と協動して作動軸を復動方向へ変位させる駆動機構を構成している
上記した構成の符号錠装置において、第1の記憶方式では、施錠に際して、各ダイヤルを回して解錠符号列を設定する。解錠状態では、各ロックギヤと各ダイヤルとは噛み合っていないので、各ダイヤルは単独で回動し、使用者は任意の解錠符号列の設定操作が可能である。解錠符号列を設定した後、施錠操作を行うと、アクチュエータの筒状体が応動して回動し、これに連動して作動軸が往動方向に変位し、各ロックギヤと各ダイヤルとが噛み合い、解錠符号列が記憶される。
解錠に際しては、各ダイヤルを回して解錠符号列を揃える。施錠状態では、各ロックギヤと各ダイヤルとは噛み合っているので、各ダイヤルはロックギヤと一体に回動する。各ダイヤルの符号が解錠符号列に揃えられると、アクチュエータの作動が許容されるが、揃っていなければ、アクチュエータの作動が規制される。
解錠符号列を揃えた後、解錠操作を行うと、アクチュエータの筒状体が応動して回動し、これに連動して作動軸が復動方向に変位して、各ロックギヤと各ダイヤルとの噛み合いが外れた状態となり、解錠符号列の記憶が解除される。
第2の記憶方式に変更するには、切換つまみによる切換シャフトの回動操作に駆動機構を応動させ、カム軸を構成する押圧部材が偏心回動すると、この偏心回動に応じた作動軸の軸方向に沿う変位がブッシュを介して作動軸に伝わり、作動軸を往復動方向へ強制変位させる。作動軸が往動方向へ変位すると、各ロックギヤは各ダイヤルと噛み合って係わり合い、解錠符号列が記憶される。この第2の記憶方式では、作動軸を往動方向へ変位させたままの状態、すなわち、各ダイヤルと各ロックギヤとが噛み合った状態に維持されるため、解錠操作があっても解錠符号列の記憶が保持される。
次に、切換つまみにより第2の記憶方式から第1の記憶方式に変更する場合、切換つまみによる操作に応動して駆動機構が作動軸を復動方向へ復帰させる。作動軸が復動方向へ変位すると、各ロックギヤは、各ダイヤルから離れて各ダイヤルとの噛み合いが外れるため、解錠符号列の記億の保持が解除された第1の記憶方式に切り換わる。
この発明の好ましい一実施態様においては、前記アクチュエータの筒状体は、その外周面に凹凸カム面が形成され、この凹凸カム面と前記ばね部材とで往復動機構が構成されている
この実施態様によると、作動軸の一端部が筒状体の凹凸カム面の凹面に嵌入するとき、作動軸がばね部材の付勢力により復動方向へ変位することで各ロックギヤと各ダイヤルとの係合が解かれる状態が形成される。一方、作動軸の一端部が筒状体の凹凸カム面の凸面に乗り上がるとき、作動軸がばね部材の付勢力に抗して前記とは逆の往動方向に変位することで各ロックギヤが各ダイヤルに係合した状態が形成される。
この発明によると、解錠符号列を自由に設定できる自由符号タイプと解錠符号列が固定的に設定される固定符号タイプとを切り換えることができるように構成したから、特定人の使用や不特定人の使用など、用途に応じた使い分けをすることができ、利便性が大幅に向上する。また、両方のタイプの符号錠装置を別々に製作して在庫する必要がないので、在庫管理が容易である。さらに、切換つまみによる操作によって、自由符号タイプと固定符号タイプとを切換可能としたから、構造の複雑化と大型化とを招くおそれもない。
図1および図2は、この発明の一実施例である符号錠装置の外観を示す。この符号錠装置は、例えば、貸しロッカーなどの扉に取り付けられる。施錠および解錠に際して、図1に示す掛止片1が90度の角度範囲で正逆回動し、ロッカー本体に取り付けられた受け金具10に係脱する。
なお、以下の説明において、掛止片1が受け金具10に係合した状態を「閉状態」、この「閉状態」がロック保持されている状態を「施錠状態」、ロック解除された状態を「解錠状態」、掛止片1が受け金具10より外れた状態を「開状態」という。また「開状態」から「施錠状態」へ至る人手による操作を「施錠操作」、「閉状態」から「解錠状態」を経て「開状態」へ至る人手による操作を「解錠操作」という。
図示例の符号錠装置は、解錠操作毎に解錠符号列の記憶を解除して、解錠符号列をその都度、自由に設定することができるようにした第1の記憶方式(以下、「自由符号タイプ」という。)と、解錠操作があっても解錠符号列の記憶を保持して、解錠符号列を固定するようにした第2の記憶方式(以下、「固定符号タイプ」という。)とを切り換えることが可能である。
図1において、11は箱状ケース12の上面開口を塞ぐ前面プレートであって、板面の一端部寄りに円形の開口部13が、中央部から他端部にかけて4個の窓孔14が、それぞれ設けてある。
前記開口部13の位置には撮み20による施錠および解錠の各操作に応動するアクチュエータ2が、4個の窓孔14の位置には解錠符号列を整列させるためのダイヤル機構が、それぞれ組み込まれている。撮み20は開口部13より前面プレート11上へ突出している。各窓孔14には、前面プレート11上に4個のダイヤル4のダイヤル操作面42が突出している。ダイヤル操作面42には「0」〜「9」の10個の符号43が表されている。
また、図2において、80は自由符号タイプと固定符号タイプとを切り換える切換機構8を構成する切換シャフトである。切換シャフト80の一端部は回動操作が可能な切換つまみ88を構成しており、この切換つまみ88を箱状ケース12の裏面に設けられた小孔18から露出させている。切換つまみ88の端面には操作溝81が設けられており、この操作溝81にドライバーなどを挿入して正逆回動することにより上記したような方式の切換を行う。
図3〜図16には、箱状ケース12の内部構造が施錠および解錠の各操作時の構成各部の動きとともに示してある。図示例の符号錠装置は、施錠・解錠や解錠符号列の記憶を可能とするために、アクチュエータ2,作動軸3,4個のダイヤル4,4個のロックギヤ5,解錠符号列の一時記憶機構6,往復動機構7,ロック機構9などの主要構成を含むとともに、上記した自由符号タイプと固定符号タイプとを切換可能とするための切換機構8を含んでいる。また、付加的構成として、ダイヤル間欠送り機構19なども具備している。
なお、図3〜図16において、図3,5,7,9,11,13,15は符号錠装置の構成を示す前面プレート11の側より見た断面図であり、図4,6,8,10,12,14,16はそれぞれ図3,5,7,9,11,13,15のa方向より見た断面図である。
また、図3〜図10は、解錠符号列を自由に設定することができる「自由符号タイプ」における構成を、図11〜図16は解錠符号列が固定的に設定される「固定符号タイプ」の構成を、それぞれ示している。
(1)アクチュエータ2の構成
アクチュエータ2は、解錠操作および施錠操作に応動するもので、支持板15で区画された一方の空間A内に筒状体21が回動可能に支持されて成る。筒状体21の上端には前記撮み20が取り付けられ、この撮み20を撮んで正逆いずれかの方向へ回動操作すると、筒状体21が一体に回動する。
この実施例では、内筒21aと外筒21bとで筒状体21を構成するとともに、内筒21aの内部の外筒21bとの間に複数のディスクタンブラーより成るシリンダー錠の機構が組み込まれている。ディスクタンブラーは、外筒21bに対する内筒21aの回動を規制するためのもので、撮み20に設けられた鍵孔29より内筒21a内へマスター鍵が挿入されていない状態では、ディスクタンブラーが内筒21aと外筒21bとの間に介在して内筒21aと外筒21bとが係合した状態にある。マスター鍵が挿入された状態では、全てのディスクタンブラーが内筒21a内に退避することで内筒21aと外筒21bとの係合が外れ、外筒21b内で内筒21aが回動可能な状態となる。
この実施例によると、解錠符号列が忘れられたときなどに、内筒21a内へマスター鍵を挿入すると、内筒21aと外筒21bとの係わりが切れて、内筒21aのみを回動操作することができ、これにより解錠操作が可能となる。
なお、このような構成のシリンダー錠はすでに公知であって、ここでは錠機構についての詳細な説明は省略する。
筒状体21を構成する内筒21aには、取付軸22を介して前記掛止片1が取り付けられている。撮み20の操作により筒状体21を回動すると、掛止片1が筒状体21と一体に90度の角度範囲だけ正逆回動する。
筒状体21を構成する外筒21bの外周面には、筒状体21が「開状態」の角度位置にあるときに作動軸3の方向を向く凹面23と、筒状体21が「開状態」または「閉状態」の角度位置にあるときに後述するロックプレート90の規制片92の方向を向く2つの係合部25,26とが設けてある。凹面23は、作動軸3の先端に取り付けられた後述する前部ブッシュ30が一体で嵌まる大きさに形成されており、外筒21bの外周面を凸面24とする凹凸カム面を構成する。この凹凸カム面は後述する往復動機構7を、前記の係合部25,26は後述するロック機構9を、それぞれ構成する。
(2)作動軸3の構成
作動軸3は、アクチュエータ2と直交する方向に水平に設けられ、作動軸3の先端部には前部ブッシュ30が嵌められている。前部ブッシュ30は支持板15に開設された軸受孔(図示せず)に支持され、作動軸3の基端部は軸受16に支持されている。作動軸3はアクチュエータ2と直交する水平方向に往復動可能である。
作動軸3の軸周面には、一定間隔毎に5枚のリング状の仕切板31〜35がそれぞれ一体に装着されるとともに、隣り合う仕切板間に合成樹脂製の中間ブッシュ54が嵌められている。作動軸3の基端部寄りの仕切板35と軸受16との間には圧縮バネ36が配備され、そのバネ圧によって作動軸3を常時、アクチュエータ2の方向へ付勢している。前記圧縮バネ36は、後述する往復動機構7を構成している。
前記前部ブッシュ30は、図17および図18に示すように、後面が開放された合成樹脂製の筒状部材であり、前部ブッシュ30の後面には、作動軸3と一体の仕切板31の外形に適合する形状および大きさの凹溝37が形成されている。前部ブッシュ30は、長さ方向に貫通する支持孔38を有し、作動軸3の先端部が前記支持孔38に嵌め込まれている。
なお、図中、39は切換機構8を構成する押圧部材87により押圧を受ける当たり面であり、詳細は後述するが、押圧部材87が当たり面39を押して前部ブッシュ30をアクチュエータ2に対して反対方向へ強制移動させる。
(3)ダイヤル4とロックギヤ5の構成
4個の各ダイヤル4は、作動軸3上の決められた等間隔位置にそれぞれロックギヤ5を介して回動可能に支持されている。各ダイヤル4は、図19〜図21に示すように、ダイヤル本体40の外周面の等角度位置毎に「0」〜「9」の符号43が表され、ダイヤル操作面42が構成されている。また、ダイヤル本体40の側面には、ダイヤル間欠送り機構19を構成するボス部44が一体に設けられている。
前記ボス部44の外周縁には符号数に相当する数(10個)の谷部45が形成されており、各ダイヤル4のボス部44と対応させて設けられるU字形状のばね部材17とともにダイヤル間欠送り機構19を構成している。ダイヤル間欠送り機構19は、各ダイヤル4の回動操作に対してダイヤル4を符号の配列角度ずつ間欠送りして前面プレート11の窓孔14に「0」〜「9」の各符号を順次定位させるものである。
前記の各ばね部材17は、基端が適所に固定され、その先端部には一対の押圧部17A,17Bが構成されている。押圧部17A,17Bはボス部44の外周縁にそれぞれ押し当てられており、ダイヤル4の自由回動が規制されている。ダイヤル4のダイヤル操作面42を手操作してダイヤル4を回すと、前記ばね部材17の各押圧部17A,17Bがボス部44の各谷部45と順次係合することにより、ダイヤル4が所定の回動角度位置に順次止まり、前面プレート11の窓孔14に「0」〜「9」の符号が順次出現する。
各ロックギヤ5は、作動軸3上の各仕切板31〜35の内側位置に、隣り合うロックギヤ5と互いに当接するとともに、前記中間ブッシュ54を介してそれぞれが回動可能に支持されている。各ダイヤル4のダイヤル本体40の内周面には、符号数に一致する数(10個)の嵌合溝46が等角度間隔で一周配置して成る溝列41が形成されている(図19)。一方、各ロックギヤ5の前端部の外周面には、ダイヤル4の嵌合溝46と嵌合可能な嵌合突子51が等角度間隔で符号数に一致する数(10個)だけ一周配置されて成る突子列50が形成されている(図22〜図25)。
ロックギヤ5がダイヤル4に向けて移動して、ロックギヤ5の各嵌合突子51とダイヤル4の各嵌合溝46とが噛み合ったとき、ダイヤル4とロックギヤ5とが結合して一体回動が可能となる。これに対して、ロックギヤ5がダイヤル4から離れてロックギヤ5の各嵌合突子51とダイヤル4の各嵌合溝46との噛み合いが外れたとき、ダイヤル4はロックギヤ5との係わりが切れ、単独で回動可能となる。
また、各ロックギヤ5の後端部の外周面には凹部52が形成されており(図23,図25)、この凹部52は後述するロック機構8を構成している。凹部52は、後述するロック機構9を構成する検出片91の先端部91aが嵌まる大きさに形成されており、各ロックギヤ5は、ロックギヤ5がダイヤル4から離れて係わりが切れている状態(解錠符号列の設定操作が可能な状態)では、この凹部52が常時、同じ回動角度位置に定位するものである。
(4)解錠符号列の一時記憶機構6の構成
解錠符号列の一時記憶機構6は、解錠符号列を自由に設定しかつ記憶させるための機構である。この一時記憶機構6は、各ダイヤル4と各ロックギヤ5とを上記した噛合部を介していずれかの嵌合角度位置で噛み合わせることにより解錠符号列を一時記憶させるものである。
ロックギヤ5に対するダイヤル4の嵌合角度位置、すなわちロックギヤ5の突子列50とダイヤル本体40の溝列41との噛み合い角度位置は、符号数に一致する数だけ存在するもので、従って、両者の噛み合い角度位置に応じて解錠符号を10とおり記憶することが可能である。
この実施例での解錠符号列の一時記憶機構6は、各ダイヤル4のダイヤル本体40の内周面に形成された前記溝列41と、各ロックギヤ5の前端部の外周面に形成された突子列50と、解錠符号列の設定操作が可能な状態、すなわち、ロックギヤ5とダイヤル4との係わりが切れた状態と、解錠符号列が記憶された状態、すなわち、ロックギヤ5とダイヤル4とが係わった状態とを形成するための往復動機構7とで構成される。
前記往復動機構7は、前記アクチュエータ2の作動に応動して作動軸3を所定のタイミングで所定の変位量だけ往復移行させることにより、全てのロックギヤ5を一斉に往復変位させる機構であり、筒状体21の外筒21bの外周面に形成された前記凹凸カム面と、作動軸3の先端部分に嵌められた前部ブッシュ30と、作動軸3をアクチュエータ2の方向へ付勢する圧縮バネ36とを含む。前部ブッシュ30は、圧縮バネ36の付勢力によりその先端部が筒状体21の外筒21bの外周面に当接し、その後端部は先頭のロックギヤ5に当接する。各ロックギヤ5は、作動軸3の各仕切板31〜35の内側位置にそれぞれ配備されており、各ロックギヤ5の後端面に形成されたリング溝53(図23,図24)に作動軸3の仕切板32〜35がそれぞれ嵌合する。
図3および図4に示す「自由符号タイプ」の「開状態」のときは、外筒21bの凹面23が作動軸3の方向に対応位置する。作動軸3は圧縮バネ36のバネ力により押され、前部ブッシュ30の先端部が外筒21bの凹面23へ嵌入している。この嵌入状態のとき、作動軸3はアクチュエータ2の側へ変位している。作動軸3がアクチュエータ2側へ変位すると、各ロックギヤ5は、その後端部が作動軸3の各仕切板32〜35によりそれぞれ押されることにより、アクチュエータ2の側へ一斉に変位する。
図5および図6には、「自由符号タイプ」の「開状態」から「閉状態」へ移行するときの状態が示してある。この状態では、前部ブッシュ30の先端部は外筒21bの外周面の凸面24に乗り上がっている。この乗り上がった状態のとき、作動軸3は前部ブッシュ30を介して圧縮バネ36のバネ力に抗して押され、アクチュエータ2に対して反対方向へ変位している。また、前部ブッシュ30の後端部により先頭のロックギヤ5が押され、これと連なった他のロックギヤ5も押されることにより、全てのロックギヤ5が一斉にアクチュエータ2に対して反対方向へ変位する。
図7および図8に示す「自由符号タイプ」の「閉状態」のときは、前部ブッシュ30の先端部は外筒21bの凸面24に乗り上がった状態のままであり、各ロックギヤ5はアクチュエータ2に対して反対方向へ変位した状態を維持している。
次に、解錠符号列を設定しかつ一時記憶させるための動作について説明する。
「自由符号タイプ」の「開状態」(図3および図4に示す。)のときは、各ロックギヤ5はアクチュエータ2の側へ変位した状態にあるので、各ダイヤル本体40の嵌合溝46と各ロックギヤ5の嵌合突子51とは噛み合っておらず、各ダイヤル4と各ロックギヤ5との係わりは切れている。これにより、「開状態」のときの各ダイヤル4は、それ単独で回動することが可能な状態にあり、任意の解錠符号を設定できる。
撮み20を回して「開状態」から「閉状態」へ移行させる時(図5および図6に示す。)には、各ロックギヤ5はアクチュエータ2と反対側へ変位した状態にあり、各ダイヤル4の嵌合溝46と各ロックギヤ5の嵌合突子51とが噛み合って係わり合うので、設定された解錠符号列が記憶される。
「閉状態」(図7および図8に示す。)のときも、各ロックギヤ5はアクチュエータ2と反対側へ変位した状態に保持されており、各ダイヤル4の嵌合溝46は各ロックギヤ5の嵌合突子51と噛み合い、解錠符号列が記憶された状態が維持されている。
次に、各ダイヤル4を回して各ダイヤル4の符号を解錠符号列に揃えた後、解錠操作を行うと、筒状体21が回動して外筒21bの外周面の凹面23が作動軸3の方向に対応位置する。これにより前部ブッシュ30の先端部が外筒21bの凹面23へ嵌入し作動軸3は圧縮バネ36のバネ力により押されてアクチュエータ2の側へ変位して各ロックギヤ5と各ダイヤル4との噛み合いが外れ、解錠符号列の記憶が解除される。
(5)切換機構8の構成
切換機構8は、上記した解錠操作毎に解錠符号列の記憶が解除される「自由符号タイプ」と、解錠操作があっても解錠符号列の記憶が保持される「固定符号タイプ」とを切り換えるためのものである。
このような切換動作を実現するための構成として、この実施例では、図26に示すように、人手により操作される回動可能な切換シャフト80と、前記前部ブッシュ30と、作動軸3を往復変位させるための駆動筒82とを含んでいる。
切換シャフト80の一端部は、回動操作が可能な切換つまみ88を構成しており、切換シャフト80の他端部上には駆動筒82の一端部が被せられるとともに、切換シャフト80と駆動筒82との間にはコイルバネ83が設けられている。
前記コイルバネ83は、駆動筒82の内径よりも小さい圧縮型のバネである。このコイルバネ83は、駆動筒82から離れる方向に切換シャフト80を付勢しており、コイルバネ83の付勢力に抗して切換シャフト80を駆動筒82に向かって押し込み操作が可能であるように構成されている。
前記切換つまみ88は、図27〜図29に示すように、切換シャフト80の端面80Aに操作溝81が設けられて成るもので、操作溝81はコイルバネ83の付勢力により箱状ケース12の裏面に設けられた小孔18(図2に示す。)から露出する。この操作溝81にドライバーなどを挿入して切換つまみ88を押し込むことにより、切換シャフト80を正逆方向に180°回動操作が可能となる。
なお、図中、84は回動防止用の突起であり、通常時は、この突起84が前記小孔18の開口縁に設けられた係合凹部18A,18B(図2に示す。)と係合することにより切換シャフト80の回動が防止される。
切換シャフト80は、切換つまみ88の反対側の端面80Bより一対の凸壁85A,85Bを突出させた形態のものであり、凸壁85A,85B間に前記コイルバネ83が嵌装されている。
前記駆動筒82は、図30〜図32に示すように、外形が円筒状であり、切換シャフト80と対向する底面82Aを有し、切換シャフト80の凸壁85A,85Bの外形に適合する形状の凸壁挿入溝86,86がほぼ全長にわたって形成されたものである。各凸壁挿入溝86,86には凸壁85A,85Bが係合することにより切換シャフト80と駆動筒82とが結合して一体回動が可能になる。
駆動筒82の他端面82Bには、駆動筒82の正逆回動に応動して偏心回動する円柱状の押圧部材87が突設されている。この押圧部材87は、その周面が前部ブッシュ30の当たり面39と当接しており、前記圧縮バネ36と協働して作動軸3を軸方向に往復変位させる駆動機構を構成している。押圧部材87は、「自由符号タイプ」に設定された場合、図4,図6,図8,図10に示すように、その中心位置が駆動筒82の中心線から、アクチュエータ2の側へ最も変位した位置にある。また、切換シャフト80の回動操作により駆動筒82を180度回動させて「固定符号タイプ」に設定された場合、図12,図14,図16に示すように、偏心回動によってアクチュエータ2に対して反対の側へ最も変位した位置にある。
次に、上記したような解錠操作毎に解錠符号列の記憶が解除される「自由符号タイプ」から解錠操作があっても解錠符号列の記憶が保持される「固定符号タイプ」に切り換えるための動作について説明する。
まず、「自由符号タイプ」において、「開状態」では図4および図26(1)に示すように、駆動筒82の押圧部材87はアクチュエータ2の側へ変位した状態にあり、前部ブッシュ30の当たり面39に押圧部材87が当接している。この状態では、各ダイヤル4と各ロックギヤ5とは噛み合っておらず、係わりが切れており、各ダイヤル4は任意の解錠符号を設定できる。
切換シャフト80を駆動筒82に向けて押し込んだ状態で切換シャフト80と駆動筒82とを一体に180度回動させると(図26(2)に示す。)、押圧部材87は前部ブッシュ30の当たり面39を押して前部ブッシュ30をアクチュエータ2に対して反対方向へ強制移動させる(図26(3)に示す。)。前部ブッシュ30が移動すると、作動軸3が圧縮バネ36のバネ力に抗して変位するとともに、先頭のロックギヤ5が前部ブッシュ30の後端部により押され、これと連なった他のロックギヤ5も押されることにより、全てのロックギヤ5が一斉にアクチュエータ2に対して反対方向へ変位する。これにより、各ロックギヤ5が各ダイヤル4と噛み合って係わり合い、解錠符号列が記憶される(図11および図12に示す。)。それ以後は、前部ブッシュ30および作動軸3はアクチュエータ2側へ変位することなく、各ダイヤル4と各ロックギヤ5とが噛み合った状態が維持されるため、解錠符号列の記憶が保持され、「固定符号タイプ」に設定される(図26(4)に示す。)。
次に、図11,図12,図26(4)に示す「固定符号タイプ」の「開状態」において、切換シャフト80と駆動筒82とを一体に180度回動させると、押圧部材87がアクチュエータ2の方向に変位する。これにより前部ブッシュ30は押圧部材87による押圧力より解放されるので、作動軸3は前部ブッシュ30とともに圧縮バネ36のバネ力により押されてアクチュエータ2の側へ変位する。作動軸3がアクチュエータ2側へ変位すると、各ロックギヤ5は、その後端部が作動軸3の各仕切板32〜35によりそれぞれ押されることにより、アクチュエータ2の側へ一斉に変位し、各ダイヤル4から離れて各ダイヤル4との噛み合いが外れるため、解錠符号列の記億の保持が解除され、「自由符号タイプ」に設定される。
(6)ロック機構9の構成
ロック機構9は、各窓孔14に現れる各ダイヤル4の符号43がすべて解錠符号であるとき(解錠符号列が揃ったとき)、施錠および解錠の各操作に伴うアクチュエータ2の回動を許容し、いずれかダイヤル4の符号43が解錠符号でないとき(解錠符号列が崩れているとき)、アクチュエータ2の回動を規制するものである。
この実施例のロック機構9は、各ロックギヤ5の外周面に形成された凹部52と、図33に示す形状のロックプレート90と、アクチュエータ2の筒状体21の外筒21bの外周面の2箇所に形成された係合部25,26とで構成されている。
ロックプレート90は、全てのダイヤル4について窓孔14に解錠符号が出現する回動角度位置にあるかどうかを検出するための4個の検出片91と、これらの検出片91によって全てのダイヤル4が窓孔14に解錠符号が出現する角度位置にあることが検出されないとき、すなわち、解錠符号列が揃っていないとき、施錠および解錠の各操作に伴うアクチュエータ2の回動を規制する規制片92とを含んでいる。
前記の各検出片91は、前記作動軸3と平行な回動軸93に各ロックギヤ5と対応させて設けられている。各ロックギヤ5の凹部52は、ロックギヤ5がダイヤル4から離れて係わりが切れている状態においては常に同じ回動角度位置に定位しているので、ダイヤル4とロックギヤ5とを噛み合わせて係合させることにより設定される解錠符号が窓孔14に出現する状態においても同じ回動角度位置に位置する。従って、全てのダイヤル4が窓孔14に解錠符号が出現する回動角度位置にあると、図34に示すように、全ての検出片91の先端部91aが各ロックギヤ5の凹部52に嵌り込み、回動軸93が矢印pで示す方向に回動した状態、すなわち、解錠符号列の検出状態となる。
一方、いずれかのダイヤル4が窓孔14に解錠符号以外の符号が出現する回動角度位置にあるときには、図35に示すように、そのダイヤル4と噛み合うロックギヤ5の凹部52に検出片91の先端部91aが嵌り込まず、ロックギヤ5の外周面に乗り上がる。その結果、他のダイヤル4のロックギヤ5についても凹部52に検出片91の先端部91aが嵌り込まず外周面に乗り上がるので、回動軸93が矢印qで示す方向に回動した状態、すなわち、解錠符号列の未検出状態となる。
前記回動軸93は、両端部が回動自由に支持されており、回動軸93の一端部は、アクチュエータ2が装備された空間A内に突出し、その突出端に規制片92が設けられている。この規制片92とアクチュエータ2の外筒21bの2箇所に形成された係合部25,26とでアクチュエータ2の回動を規制する機構が形成されている。前記規制片92は回動軸93の正逆回動によりいずれかの係合部25,26と係脱する。
前記規制片92は、図33〜図35に示すように、その一端部に係合山部94A,94Bおよび係合谷部94Cを有している。一方、外筒21bの外周面の各係合部25,26は、前記係合山部94A,94Bおよび係合谷部94Cに対応する位置に谷部25A,25B,26A,26Bおよび山部25C,26Cが形成してあり(図4,図34,図35に示す。)、規制片92の係合山部94A,94Bおよび係合谷部94Cがいずれかの係合部25,26の谷部25A,25B,26A,26Bおよび山部25C,26Cと係合すると、アクチュエータ2の回動が規制される。
「自由符号タイプ」の「閉状態」のとき、および「固定符号タイプ」の「開状態」または「閉状態」のとき、解錠符号が4個並んだ状態(解錠符号列が揃った状態)にあれば、各ロックギヤ5の凹部52が全て決められた同じ角度位置に位置し、全ての検出片91の先端部91aが対応するロックギヤ5の凹部52に嵌り込むので、回動軸93が所定の方向に回動変位した状態にあり、規制片92はいずれの係合部25,26とも係合しない(図7および図11,図13参照)。これによりアクチュエータ2の作動規制が解除され、施錠操作や解錠操作が可能となる。
これに対して、解錠符号が4個並んでいない状態(解錠符号列が揃っていない状態)にあれば、いずれの検出片91の先端部91aもロックギヤ5の凹部67に嵌り込まず、ロックギヤ5の外周面に乗り上がるので、回動軸93が前記とは逆方向に回動変位した状態にあり、規制片68はいずれかの係合部25,26に係合する(図9および図15参照)。これによりアクチュエータ2の作動が規制されて施錠操作や解錠操作が困難となる。
なお、「自由符号タイプ」の「開状態」のときは、ロックギヤ5はダイヤル4から離れて係わりが切れており、全てのロックギヤ5の凹部52は決められた同じ角度位置に常に位置しているので、全ての検出片91の先端部91aが対応するロックギヤ5の凹部52に嵌り込んだ状態にあり、規制片92は係合部25と係合せず、アクチュエータ2の作動規制は解除されている(図3参照)。
つぎに上記した構成の符号錠装置について、図面の図3〜図16に従って施錠操作時および解錠操作時の一連の動作を詳細に説明する。
まず、「自由符号タイプ」における施錠操作時の動作について説明すると、符号錠装置が図3および図4に示された「開状態」にあるとき、作動軸3は、先端部の前部ブッシュ30が外筒21bの凹面23に嵌まってアクチュエータ2の側へ変位した状態にある。この状態では、作動軸3上の各ダイヤル4は各ロックギヤ5との係わりが切れた回動自由な状態にあり、解錠符号を自在に設定することが可能である。
この状態においては、全てのロックギヤ5の凹部52が決められた同じ角度位置にあり、ロック機構9の全ての検出片91の先端部91aが前記凹部52と係合するので、回動軸93が所定の方向に回動した状態にあり、規制片92と係合部25との係合が外れ、符号錠装置は施錠操作が可能な状態に設定される。
各ダイヤル4を回動操作して任意の解錠符号列(例えば、「1111」)を設定した後、撮み20を回動操作すると、アクチュエータ2の筒状体21が回動し、前部ブッシュ30が筒状体21の外筒21bの外周面の凸面24に乗り上がり、作動軸3がアクチュエータ2に対して反対方向に移動する結果、各ロックギヤ5が各ダイヤル4と噛み合い、解錠符号列が記憶される(図7および図8参照)。この段階で各ロックギヤ5と各ダイヤル4とは一体回動が可能な状態になっている。
その後、各ダイヤル4の回動操作により解錠符号列を適当に崩すと、ロック機構9の全ての検出片91の先端部91aと前記凹部52との係合が外れ、回動軸93が所定の方向に回動した状態になるので、規制片92が係合部26に係合し(図9参照)、解錠操作に伴うアクチュエータ2の回動が規制されて、施錠状態になる。
次に、解錠操作時の動作について説明すると、まず、各ダイヤル4を回動操作して前記の解錠符号列(「1111」)を揃えると、全てのロックギヤ5の凹部52が決められた同じ角度位置に来るので、ロック機構9の全ての検出片91の先端部91aが前記凹部52と係合し、回動軸93の回動に伴って規制片93と係合部26との係合が外れ(図7参照)、解錠操作に伴うアクチュエータ2の回動が許容されるため、符号錠装置は解錠操作が可能な状態に設定される。
次に、撮み20を前記とは逆方向へ回動操作すると、アクチュエータ2の筒状体21が回動し、前部ブッシュ30が筒状体21の外筒21bの凹面23に嵌まって作動軸3が圧縮バネ36のバネ力によりアクチュエータ2の側へ移動する結果、各ロックギヤ5と各ダイヤル4との噛み合いが外れ、解錠符号列の記憶が解除される(図3および図4参照)。このとき、各ダイヤル4は単独で回動が可能な状態、すなわち、解錠符号の設定が可能な状態になっている。
上記した解錠符号の設定が可能な状態において、切換つまみ88の操作溝81にドライバーなどを係入し、切換シャフト80を押し込んだ状態で180度(図2の回転防止用の突起84を「自由」から「固定」へ)一体回動させると、「固定符号タイプ」に切り換わる。
この「固定符号タイプ」では、駆動筒82の押圧部材87がアクチュエータ2に対して反対方向に変位し、前部ブッシュ30の当たり面39を押して作動軸3をアクチュエータ2に対して反対方向へ強制移動させる(図12参照)。作動軸3がアクチュエータ2に対して反対方向に移動する結果、全てのロックギヤ5が一斉にアクチュエータ2に対して反対方向へ変位し、各ダイヤル4と噛み合って係わり合い、解錠符号列が記憶される。それ以後は、解錠操作があっても作動軸3が往復移動することなく、各ダイヤル4と各ロックギヤ5とが噛み合った状態が維持されるため、解錠符号列の記憶が保持される。
次に、「固定符号タイプ」における施錠操作時の動作について説明する。符号錠装置が図11および図12に示された「開状態」にあるとき、各ダイヤル4のダイヤル操作面42を回動操作して、定められた解錠符号列を整列させると、全てのロックギヤ5の凹部52が決められた同じ角度位置に来るので、ロック機構9の全ての検出片91の先端部91aが前記凹部52と係合し、回動軸93の回動により規制片93と係合溝25との係合が外れる(図11参照)。これにより施錠操作に伴うアクチュエータ2の回動が許容されるため、符号錠装置は施錠操作が可能な状態に設定される。
次に、撮み20を回動操作した後、各ダイヤル4の回動操作により解錠符号列を適当に崩すと、ロック機構9の全ての検出片91の先端部91aと対応するロックギヤ5の凹部52との係合が外れるので、回動軸93が所定の方向に回動して規制片92が係合部26に係合し(図15参照)、解錠操作に伴うアクチュエータ2の回動が規制されて、施錠状態になる。
次に、解錠操作時の動作について説明すると、符号錠装置が図15および図16に示された「施錠状態」にあるとき、各ダイヤル4のダイヤル操作面42を回動操作して、解錠符号列を整列させると、全てのロックギヤ5の凹部52が決められた同じ角度位置に来るので、ロック機構9の全ての検出片91の先端部91aが対応するロックギヤ5の凹部52と係合し、回動軸93が回動して規制片93と係合部26との係合が外れ(図13参照)、解錠操作に伴うアクチュエータ2の回動が許容されるため、符号錠装置は解錠操作が可能な状態に設定される。
撮み20を前記とは逆方向へ回動操作すると、掛止片1が受け金具10より外れた「開状態」となるが、前部ブッシュ30および作動軸3はアクチュエータ2の側へ移動することはなく、各ロックギヤ5と各ダイヤル4との噛み合いが維持されるので、解錠操作があっても解錠符号列が記憶されたままの状態に保持される(図11および図12参照)。
上記した構成の符号錠装置によれば、解錠符号列を自由に設定できる「自由符号タイプ」の符号錠装置を、解錠符号列が固定的に設定される「固定符号タイプ」に切り換えることができるから、特定人の使用や不特定人の使用など、用途に応じた使い分けをすることができ、利便性が大幅に向上する。また、両方のタイプの符号錠装置を別々に製作して在庫する必要がないので、在庫管理が容易である。さらに、切換シャフト80の回動操作によって、「自由符号タイプ」と「固定符号タイプ」とを切換可能としたから、内部構造の複雑化と大型化とを招くおそれもない。
この発明の実施例である符号錠装置の外観を示す平面図である。 図1の実施例の底面図である。 符号錠装置の内部構造を自由符号タイプの開状態時の状態で示す平面より見た断面図である。 符号錠装置の内部構造を示す図3のa方向より見た縦断面図である。 符号錠装置の内部構造を自由符号タイプの施錠操作時の状態で示す平面より見た断面図である。 符号錠装置の内部構造を示す図5のa方向より見た縦断面図である。 符号錠装置の内部構造を自由符号タイプの閉状態時の状態で示す平面より見た断面図である。 符号錠装置の内部構造を示す図7のa方向より見た縦断面図である。 符号錠装置の内部構造を自由符号タイプの施錠状態時の状態で示す平面より見た断面図である。 符号錠装置の内部構造を示す図9のa方向より見た縦断面図である。 符号錠装置の内部構造を固定符号タイプの開状態時の状態で示す平面より見た断面図である。 符号錠装置の内部構造を示す図11のa方向より見た縦断面図である。 符号錠装置の内部構造を固定符号タイプの閉状態時の状態で示す平面より見た断面図である。 符号錠装置の内部構造を示す図13のa方向より見た縦断面図である。 符号錠装置の内部構造を固定符号タイプの施錠状態時の状態で示す平面より見た断面図である。 符号錠装置の内部構造を示す図15のa方向より見た縦断面図である。 前部ブッシュの構成を示す縦断面図である。 図17のA−A線に沿う断面図である。 ダイヤルの一方の側面図である。 ダイヤルの他方の側面図である。 ダイヤルの正面図である。 ロックギヤの一方の側面図である。 ロックギヤの他方の側面図である。 ロックギヤの正面図である。 図22のB−B線に沿うロックギヤの断面図である。 切換機構の動作を示す説明図である。 切換シャフトの構成を示す平面図である。 切換シャフトの構成を示す側面図である。 切換シャフトの構成を示す底面図である。 駆動筒の構成を示す平面図である。 駆動筒の構成を示す側面図である。 駆動筒の構成を示す底面図である。 ロックプレートの正面図である。 ロック機構の動作を示す説明図である。 ロック機構の動作を示す説明図である。
符号の説明
2 アクチュエータ
3 作動軸
4 ダイヤル
5 ロックギヤ
6 往復動機構
7 解錠符号列の一時記憶機構
8 切換機構
9 ロック機構
21 筒状体
21a 内筒
21b 外筒
23 凹面
24 凸面
30 前部ブッシュ
36 圧縮バネ
39 当たり面
80 切換シャフト
81 操作溝
82 駆動筒
87 押圧部材
88 切換つまみ
90 ロックプレート

Claims (2)

  1. 周面に複数の符号が表された複数個のダイヤルと、各ダイヤルを決められた位置で回動可能に支持する軸方向へ往復動可能な作動軸と、解錠操作および施錠操作に応動して回動する筒状体を有するアクチュエータと、前記筒状体と前記作動軸との間に設けられ筒状体の正逆回動に応動して作動軸を往復移動させる往復動機構と、前記作動軸上の各ダイヤルの位置に対応して設けられるロックギヤを有し施錠操作に応動した前記作動軸の往動により全てのロックギヤを各ダイヤルに係合させて解錠符号列を記憶させかつ解錠操作に応動した前記作動軸の復動により全てのロックギヤと各ダイヤルとの係合を解いて解錠符号列の記憶を解除する一時記憶機構と、作動軸を復動方向へ付勢するばね部材と、各ダイヤルの符号が解錠符号列を構成する整列状態にあるときアクチュエータの作動を許容し整列状態にないときアクチュエータの作動を規制するロック機構とを備えた符号錠装置において、
    前記解錠操作毎に解錠符号列の記憶を解除する前記一時記憶機構による第1の記憶方式と、解錠操作に対して前記作動軸を往動方向へ変位させた状態に保持することにより全てのロックギヤと各ダイヤルとの係合を解かずに解錠符号列の記憶を保持する第2の記憶方式とを切り換える切換機構を備えて成り、
    前記切換機構は、一端部が外部より回動操作の可能な切換つまみになっている回動可能な切換シャフトと、一端部が前記切換シャフトの他端部上に被せられ他端面には切換シャフトの正逆回動と一体に偏心回動するカム軸を構成する円柱状の押圧部材が設けられた駆動筒と、前記作動軸の先端部分に作動軸と一体に往復動するように嵌められ前記駆動筒の押圧部材の周面が当接する当たり面を備えたブッシュとを含み、前記押圧部材は、前記第2の記憶方式に設定するための切換つまみによる回動操作と一体に偏心回動してブッシュの当たり面を押圧することにより作動軸を往動方向へ変位させるとともに、前記第1の記憶方式に設定するための切換つまみによる回動操作と一体に偏心回動してブッシュの当たり面への押圧を解除することにより前記ばね部材と協動して作動軸を復動方向へ変位させる駆動機構を構成して成る符号錠装置。
  2. 前記アクチュエータの筒状体は、その外周面に凹凸カム面が形成され、この凹凸カム面と前記ばね部材とで往復動機構が構成されている請求項1に記載された符号錠装置。
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