JP2015007447A - ブレーキキャリパ及びそれを備える鞍乗型車両 - Google Patents
ブレーキキャリパ及びそれを備える鞍乗型車両 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2015007447A JP2015007447A JP2013132681A JP2013132681A JP2015007447A JP 2015007447 A JP2015007447 A JP 2015007447A JP 2013132681 A JP2013132681 A JP 2013132681A JP 2013132681 A JP2013132681 A JP 2013132681A JP 2015007447 A JP2015007447 A JP 2015007447A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- piston
- rod
- brake
- brake caliper
- cylinder chamber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Braking Arrangements (AREA)
Abstract
Description
前記ロッド(61)は、その一端部が前記ピストン(52)に当接する状態で前記シリンダ室(55)内に配置され、
前記機械式作動機構部(60)は、
前記ロッド(61)の他端部に、その一端部を対向させ、その他端部に設けられた操作部(62)の操作に応じて回動可能な回動部(63)を備えるとともに、前記ロッド(61)の他端部と前記回動部(63)の一端部との間にカム部(64A)を設けることでカム機構部(64)を構成し、
前記回動部(63)が初期位置から回動されることで、前記カム機構部(64)により前記ロッド(61)が推進されて前記ピストン(52)が押圧され、
前記回動部(63)の一端部及び前記カム部(64A)が前記シリンダ室(55)に晒されるとともに、前記ロッド(61)の推進に伴って圧縮され該ロッド(61)を推進前の状態に復帰させる圧縮力を蓄えるリターンスプリング(80)が、前記ピストン(52)内に配置されることを特徴とする。
また、回動部の一端部、カム部がシリンダ室内に晒された状態に配置されることで、これら部材が作動液に潤滑される状態となり、これらの部材の摩耗を抑制することができ、耐久性を向上できる。さらに、リターンスプリングはピストン内に配置されることで、径方向での寸法を抑制できる。
図1には本発明の第1の実施形態に係るブレーキキャリパ及びそれを備える鞍乗型車両としての自動二輪車1の左側面図が示されている。自動二輪車1では、操向ハンドル2によって操向される前輪3と、スイングアーム4の後端部に配置された後輪5との間に、エンジンEが配置される。操向ハンドル2及び前輪3を含むステアリング系部品は、車体フレーム10の前端のヘッドパイプ11に操向可能に枢支されている。スイングアーム4は、車体フレーム10にその前端部を揺動可能に支持され、その後端部で後輪5の車軸5Aを支持している。
また、車体フレーム10は、メインフレーム12L,12Rよりも急角度でヘッドパイプ11から後方かつ下方に延びる1本のダウンフレーム16と、ダウンフレーム16の下端部から左右に分岐して後方に延び、その後端部が、対応する左右のピボットプレート13L,13Rの下端部に連結される左右一対のリアフレーム17L,17Rと、を備えている。なお、図面において図中に表れない部材については、説明便宜上括弧書きで符合を示している場合がある。
左右のピボットプレート13L,13Rそれぞれには、前方に突出する後側エンジン支持部18L,18Rが左右一対で設けられるとともに、ダウンフレーム16の下端部には後方に突出する前側エンジン支持部19L,19Rが左右一対で設けられ、各エンジン支持部によって、エンジンEが支持されている。
リアクッション36は、軸方向である長手方向に伸縮することで、スイングアーム4の揺動に対する減衰力を発生させる。リアクッション36は、下端部をリンク部材31に連結されて、上方(詳しくは前上方)に延び、上端部をセンタアッパクロスフレーム21に連結されている。リアクッション36は、上方に向けて左右のアーム部4L,4R間であって、連結部4Mの前方の空間を通過するように配置されている。
さらに、後輪5の右方にはマフラー(サイレンサ)42が配置されている。マフラー42は、その前端部でエンジンEから延びる排気管に接続し、後上がり傾斜して延びている。図3に示すように、マフラー42は、右のアーム部4Rの車幅方向外側(右方)に配置されている。
キャリパブラケット41は、後端部に車軸5Aを挿通させるボス部41Aを備えるとともに、ボス部41Aの前方に位置する部位に車幅方向内側に凹む係合凹部41Bが形成されている。キャリパブラケット41は、ボス部41Aに車軸5Aを挿通させるとともに、係合凹部41Bにアーム部4Rの車幅方向内側面から突出した係合凸部(図示略)を挿入されることで、回り止めされた状態で車軸5A及び係合凸部に支持されている。
キャリパボディ51は、キャリパブラケット41の上部において前後方向に並ぶように形成された図示省略する一対の軸部に、その下部に形成された一対のボス部51Z,51Zを挿通させて、上記一対の軸部の軸方向に所定距離だけ移動可能に支持された状態で抜け止めされることで、キャリパブラケット41に支持されている。
ピストン52は、底壁部52Aと底壁部52Aの外周縁から立設された周壁部52Bとを有する有底円筒状に形成され、底壁部52Aをブレーキパッド53に対向させるとともに周壁部52Bをシリンダ室55の内周面に嵌合させた状態で、シリンダ室55に収容されている。
油孔56の一端は、シリンダ室55の内周面及び底面の境界部分で開口してシリンダ室55内に連通し、他端には作動油供給ホース58が接続されている。
作動油供給ホース58は、図示省略するフットブレーキペダルの近傍に配置された作動液を貯留するマスタシリンダに接続し、フットブレーキペダルの操作に応じてマスタシリンダ内の作動液を、油孔56を通してシリンダ室55内に供給する。これにより、ピストン52がブレーキディスク40に向けて推進し、制動力が付与されることになる。
一方で、ブリーザ孔57の一端はシリンダ室55の内周面で開口してシリンダ室55内に連通し、他端はキャップ59に開閉可能に閉じられている。ブリーザ孔57は、シリンダ室55内に生じた空気を排出するために設けられている。
図4に示すように、レバー部62は、キャリパボディ51から下方に延び、その下端部にブレーキケーブル110を連結させる。ブレーキケーブル110は、アウタチューブ110Aとアウタチューブ110A内に内挿されたインナチューブ110Bとでなる。アウタチューブ110Aの一端部はキャリパボディ51に設けられた支持アーム111に固定され、アウタチューブ110Aの一端部から延びるインナチューブ110Bがレバー部62の下端部に連結している。インナチューブ110Bは、レバー部62から前方に延びて図示しないパーキングブレーキレバーに連結され、パーキングブレーキレバーの操作に応じてレバー部62を介して回動部63を回動させる。図示しないが、ブレーキケーブル110は、スイングアーム4によって車幅方向外側から覆われた状態となっている。
パーキングブレーキレバーは回動部63を回動させた状態を保持されることが可能となっており、この保持状態とすることで、自動二輪車1では、制動状態を維持できるようになっている。
なお、パーキングブレーキレバーは、操作前の状態に復帰するように付勢された構成であり、保持状態を解除すると、回動部63は初期位置に戻されるようになっている。
一方、回動部63は、ピストン軸方向に延びる円柱状の回動部本体63Aと、回動部本体63Aの車幅方向内側端部からピストン径方向外側に張り出す抜け止めフランジ部63Bと、を一体に有している。
そして、回動部63は、回動部本体63Aを支持段部70Cによって回動可能に支持されるとともに、大径部70Aと小径部70Bとの間に生じる車幅方向内側を指向する面に、抜け止めフランジ部63Bを当接させることで、車幅方向外側への抜け止めがされた状態となっている。この状態で、回動部本体63Aの車幅方向外側端部は、ボディ本体51Aから突出し、この突出した部位にレバー部62が設けられている。
また、抜け止めフランジ部63Bのロッド61と対向する面は、詳細は後述するが、カム機構部64の一部を構成する。
当接フランジ部66Bは、車幅方向内側に向けて突の曲面状に形成され、ピストン52の底壁部52Aの内面に当接している。一方、ピストン52の底壁部52Aの内面には、車幅方向内側に向けて曲面状に凹み、当接フランジ部66Bと当接する凹部52Cが形成されている。
そして、本実施形態では、アジャストスプリング67が、ピストン52の底壁部52A側に向かうに従い縮径するテーパ状、すなわち、ピストン52に対する付勢方向に沿ってピストン52側に向かうに従い縮径するテーパ状に形成されており、第2ピストン内段部51Yと第1ピストン内段部51Xとに跨るように配置されている。
図8は、図5のB−B線断面であり、ロッド側カム溝74が破線で示されている。ロッド側カム溝74は、ピストン周方向に等間隔を空けて3つ形成され、ピストン周方向のうちの他方側に向けて次第に深さが浅くなるとともに、溝幅も次第に先細りとなるように形成されている。
図5に示す回動部63の初期位置において、回動部側カム溝73とロッド側カム溝74は、溝が深い部位にカム部材64Aを挟み込んで保持し、回動部63が回動された場合に、回動部側カム溝73の傾斜面がカム部材64Aをロッド61側に移動させることで、ロッド61が押圧されて移動する。ここで、カム部材64Aは、シリンダ室55内に晒された状態となっている。
ガイドロッド76は断面円形状の棒体であり、図8に示すように、ロッド61におけるアジャスト軸部65のフランジ部65Bの外周面に形成されてピストン軸方向に延びる断面視弧状のガイド溝に係合(嵌合)して、ロッド61のピストン軸方向への移動をガイドするとともに、複数設けられることで、ロッド61のピストン径方向及び周方向における移動を規制する。なお、図5及び図6においては、図4のA−A線に沿って厳密にみると、図中に表した2つのガイドロッド76の両方が表れないが、便宜上、両方のガイドロッド76にハッチングを付している。
本実施形態では、ロッド保持孔75及びガイドロッド76は、周方向に等間隔を空けて4つ設けられている。これにより、本実施形態では、回動部63の回動で生じるカム機構部64を介したカム作用が、ロッド61に確実に伝わるようになっている。また、ガイドロッド76は、アジャスト軸部65のフランジ部65Bの外周面に形成されたガイド溝に係合することで、ピストン径方向における寸法が抑制される。
また、本実施形態では、図5から明らかなように、ガイドロッド76が、第1ピストン内段部51Xにピストン軸方向で対向する位置に配置されている。
さらに、本実施形態では、回動部63における抜け止めフランジ部63Bと、ロッド61におけるアジャスト軸部65のフランジ部65Bと、の間に、ピストン軸方向上に延びるガイドピン77が跨って設けられている。ガイドピン77は、フランジ部65Bに固定され、抜け止めフランジ部63Bに摺動自在に挿入されている。これにより、ロッド61の移動の安定性を高めている。
本実施形態において、リターンスプリング80は、ピストン52の周壁部52Bの径方向内側に配置される。さらに詳しくは、本実施形態では、リターンスプリング80の一部が、シリンダ室55内におけるロッド61の径方向外側の位置であって、第1ピストン内段部51Xにピストン軸方向で対向する位置に配置されている。
延出筒部材81は、ガイドロッド76のピストン径方向外側に配置され、ピストン軸方向に延びる筒部本体81Aと、筒部本体81Aの車幅方向外側の端部からピストン径方向外側に張り出す環状の係止板部81Bと、筒部本体81Aの車幅方向内側端部からピストン径方向内側に張り出す環状のスプリング座面板部81Cと、を備えている。
そして、延出筒部材81は、シリンダ室55の内周面においてアジャスト軸部65におけるフランジ部65Bのピストン径方向外側に位置する部位に形成された溝に嵌合された環状の係止プレート82に、係止板部81Bを車幅方向外側から内側に向けて当接させて、シリンダ室55内に保持されている。そして、スプリング座面板部81Cの内周縁を、ロッド61が通過した状態とされ、スプリング座面板部81Cと、アジャスト軸部65におけるフランジ部65Bと、の間にリターンスプリング80が配置されている。
そして、本実施形態では、上記パーキングブレーキレバーが、所定量だけインナチューブ110Bを牽引した位置で解除可能に保持されるように構成されるので、パーキングブレーキレバーの解除がなされない限り、ブレーキディスク40に制動力が付与された状態が維持され、パーキングブレーキ状態が維持される。
そして、上記パーキングブレーキレバーの操作が解除され、図示しない付勢部材によってレバー部62及び回動部63が初期位置に戻ると、これに伴いリターンスプリング80によってロッド61が推進前の状態に復帰し、回動部63の初期位置でカム部材64Aを挟み込む状態に復帰する。そして、ピストン52は、ロールバックシール101の復元力によって縮退し、ブレーキパッド53が、ブレーキディスク40から離間する。
そして、ロッド61は、その一端部である車幅方向内側端部がピストン52に当接する状態でシリンダ室55内に配置され、機械式作動機構部60は、ロッド61の他端部である車幅方向外側端部に、その一端部である車幅方向内側端部を対向させ、その他端部である車幅方向外側端部に設けられたレバー部62の操作に応じて回動可能な回動部63を備えるとともに、ロッド61の他端部と回動部63の一端部との間にカム部であるカム部材64Aを設けることでカム機構部64を構成する。さらに、回動部63が初期位置から回動されることで、カム機構部64によりロッド61が推進されてピストン52が押圧される。そして、回動部63の一端部及びカム部材64Aがシリンダ室55に晒されるとともに、ロッド61の推進に伴って圧縮されロッド61を推進前の状態に復帰させる圧縮力を蓄えるリターンスプリング80が、ピストン52内に配置されている。
また、回動部63の一端部、カム部材64Aがシリンダ室55内に晒された状態に配置されることで、これら部材が作動液に潤滑される状態となり、これらの部材の摩耗を抑制することができ、耐久性を向上できる。さらに、リターンスプリング80はピストン52内に配置されることで、径方向での寸法を抑制できる。
この構成では、回動部63をピストン軸方向に移動しない状態で回動可能とすることで、ピストン軸方向での寸法を可及的にコンパクト化できる。また、支持段部70Cと回動部63の内周面との段差を利用して効率的にシール部材を配置でき、シール性を確保できる。
この構成では、回動部63の初期位置において、回動部63の一端部及びカム部材64Aがピストン52から離間するので、カム部材64Aのメンテナンスを容易に行えるようにすることができる。
この構成では、第1ピストン内段部51Xを形成することで、液圧作用時の作動液の液量を抑えて、ピストン52を好適に作動させることができる。また、コンパクト化にも利点がある。
この構成では、ガイドロッド76によって、簡易にロッド61のガイド及び保持をすることができる。また、ロッド61とガイドロッド76との間をシリンダ室55内の作動液で潤滑できるため、ロッド61とガイドロッド76との間に生じる摩耗を抑制することができる。
この構成では、アジャストスプリング67がテーパ状であることで、ピストン軸方向での寸法を可及的にコンパクト化できる。
また、本実施形態に係るブレーキキャリパ50では、油孔56がブリーザ孔57よりも車幅方向外側(ボディ本体51Aの外壁側)に形成されているが、このようにブリーザ孔57を、ピストン52等の摺動する部位が多く、気泡の発生し易い箇所に設けることで、本実施形態では、気泡を好適に抜き易くなっている。
このような構成とした場合、スイングアーム4の上方に向けた最大揺動時に、ブレーキキャリパ50がマフラー42に覆われることで、ブレーキキャリパ50の保護性を高めることができる。
図9及び図10を用いて本発明の第2の実施形態に係るブレーキキャリパ50’を説明する。なお、本実施形態における第1の実施形態と同様の構成要素については、同一符号で示し、説明を省略又は簡易にする。以下、第1の実施形態との相違点を中心に本実施形態について説明する。
これに対して、本実施形態では、貫通孔70が大径部70A及び小径部70Bからなるが、支持段部70Cは形成されず、小径部70Bに回動部63が回動可能に支持されている。
そして、小径部70Bと回動部63との間に筒部120Aが配置されるとともに、筒部120Aからピストン径方向外側に張り出した鍔部120Bを大径部70Aと小径部70Bとの間に生じる車幅方向内側を指向する面に配置したシール体120が、シリンダ室55の液密性を保持している。また、回動部63の外部に露出した部位とキャリパボディ51とに跨ってシールキャップ121が設けられている。さらに、本実施形態の大径部70Aは、ピストン軸方向に第1の実施形態よりも長く形成され、大径部70A内に、カム部材64A、及びロッド61のアジャスト軸部65のフランジ部65Bが配置されている。
なお、大径部70Aは、シリンダ室55に連通するため、回動部63の抜け止めフランジ部63B、カム部材64A等がシリンダ室55内に晒される状態であることは、第1の実施形態と変わりはない。
具体的に、本実施形態では、ロッド61におけるアジャスト軸部65のフランジ部65Bの外周面に、ピストン径方向に延びるローラ軸123が設けられ、ローラ軸123にローラ122が回動可能に取り付けられている。図10に示すように、ローラ軸123及びローラ122は、ピストン周方向に等間隔を空けて3つ形成されている。
そして、本実施形態では、大径部70Aの内周面に、ピストン軸方向に延びて、ローラ122を収容保持するガイド溝部124が、ローラ122に対応して形成されている。ローラ122は、ガイド溝部124に隙間をもって収容されている。
図11を用いて本発明の第3の実施形態に係るブレーキキャリパ50’’を説明する。なお、本実施形態における第1の実施形態と同様の構成要素については、同一符号で示し、説明を省略又は簡易にする。以下、第1の実施形態との相違点を中心に本実施形態について説明する。
これに対して、本実施形態では、貫通孔70がシリンダ室55よりも大径に形成され、内径寸法が一定となっている。そして、貫通孔70には、貫通孔70に対して回動不能に固定部材130が嵌合され、固定部材130は環状であり、回動部63を挿通させている。
そして、固定部材130の内周孔140は、車幅方向内側に位置してシリンダ室55に面する大径部130Aと、大径部130Aからボディ本体51Aの外壁まで延びる大径部130Aよりも小径の小径部130Bと、からなる。そして、小径部130Bの内周面には、ピストン径方向内側に張り出した環状の支持段部130Cが形成されている。支持段部130Cは、キャリパボディ51のボディ本体51Aの外壁まで至っている。
ここで、Oリング104によってシリンダ室55が外部から区画される一方で、回動部63のうちの抜け止めフランジ部63Bがシリンダ室55に晒された状態となっている。
さらに、ガイドロッド76は、固定部材130に挿入保持されている。
以上のような第3の実施形態の構成では、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
また、上記第1の実施形態の支持段部70C及び第3の実施形態の支持段部130Cは、2段状の貫通孔の小径部分の内周面に形成されるものを説明したが、このような支持段部は、内径が一定の貫通孔に形成するようにしてもよい。
また、上記第1の実施形態では、アジャストスプリング67をテーパ状のコイルバネとし、第2及び第3の実施形態では、アジャストスプリング67を円柱状のコイルバネとしたが、これら付勢手段であるアジャストスプリング67は、皿バネ、ウェーブワシャ、薄板バネ等に置換も可能である。また、リターンスプリング80も、皿バネ、ウェーブワシャ、薄板バネ等に置換可能である。
4 スイングアーム
5 後輪
5A 車軸
40 ブレーキディスク
42 マフラー
50、50’、50’’ ブレーキキャリパ
51 キャリパボディ
51X 第1ピストン内段部(ピストン内段部)
52 ピストン
52A 底壁部
52B 周壁部
53 ブレーキパッド
55 シリンダ室
60 機械式作動機構部
61 ロッド
62 レバー部(操作部)
63 回動部
64 カム機構部
64A カム部材(カム部)
65 アジャスト軸部
65A 雄ねじ部
66 アジャストナット
67 アジャストスプリング
70 貫通孔
70C 支持段部
76 ガイドロッド
80 リターンスプリング
81 延出筒部材(延出部)
104 Oリング(シール部材)
122 ローラ
123 ローラ軸
124 ガイド溝部(溝部)
130 固定部材
130C 支持段部
Claims (9)
- 車体側に固定されるキャリパボディ(51)と、
前記キャリパボディ(51)に形成されるシリンダ室(55)に収容され、該シリンダ室(55)内に供給される作動液の液圧で作動するピストン(52)と、
前記ピストン(52)と同軸に配置されるロッド(61)を有し、該ロッド(61)により前記ピストン(52)を押圧することで該ピストン(52)を機械的に作動させる機械式作動機構部(60)と、
前記ピストン(52)の作動に応じて、ブレーキディスク(40)を挟み込んで、該ブレーキディスク(40)に制動力を付与するブレーキパッド(53)と、
を備えるブレーキキャリパにおいて、
前記ロッド(61)は、その一端部が前記ピストン(52)に当接する状態で前記シリンダ室(55)内に配置され、
前記機械式作動機構部(60)は、
前記ロッド(61)の他端部に、その一端部を対向させ、その他端部に設けられた操作部(62)の操作に応じて回動可能な回動部(63)を備えるとともに、前記ロッド(61)の他端部と前記回動部(63)の一端部との間にカム部(64A)を設けることでカム機構部(64)を構成し、
前記回動部(63)が初期位置から回動されることで、前記カム機構部(64)により前記ロッド(61)が推進されて前記ピストン(52)が押圧され、
前記回動部(63)の一端部及び前記カム部(64A)が前記シリンダ室(55)に晒されるとともに、前記ロッド(61)の推進に伴って圧縮され該ロッド(61)を推進前の状態に復帰させる圧縮力を蓄えるリターンスプリング(80)が、前記ピストン(52)内に配置されることを特徴とするブレーキキャリパ。 - 前記キャリパボディ(51)には、前記シリンダ室(55)と外部とを連通させる貫通孔(70)が前記ピストン(52)と同軸に形成され、
前記貫通孔(70)の内周面、又は前記貫通孔(70)に回動不能に嵌合されるとともに前記回動部(63)を挿通させる環状の固定部材(130)の内周面には、径方向内側に張り出す支持段部(70C,130C)が形成され、
前記回動部(63)は、前記支持段部(70C,130C)に回動可能に支持され、
前記貫通孔(70)の内周面又は前記固定部材(130)の内周面と、前記回動部(63)との間には、前記支持段部(70C,130)に隣接した状態でシール部材(104)が配置されることを特徴とする請求項1に記載のブレーキキャリパ。 - 少なくとも前記回動部(63)が初期位置である状態において、前記回動部(63)の一端部及び前記カム部(64A)が、前記ピストン(52)軸方向で、前記ピストン(52)の端部から離間して配置されることを特徴とする請求項1又は2に記載のブレーキキャリパ。
- 前記ピストン(52)は、底壁部(52A)及び周壁部(52B)を有する有底筒状に形成され、前記周壁部(52B)には径方向内側に張り出すピストン内段部(51X)が形成され、
前記ロッド(61)は、前記ピストン(52)における前記周壁部(52B)の径方向内側に配置され、
前記リターンスプリング(80)の一部又は全部が、前記シリンダ室(55)内における前記ロッド(61)の前記ピストン(52)径方向外側の位置であって、前記ピストン内段部(51X)に前記ピストン(52)軸方向で対向する位置に配置され、
前記リターンスプリング(80)は、一端を前記ロッド(61)における前記カム機構部(64)側の部位に当接するとともに、他端を前記キャリパボディ(51)側から前記ピストン(52)における前記周壁部(52B)内に延びる延出部(81)に当接した状態で支持されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のブレーキキャリパ。 - 前記ロッド(61)の径方向外側に配置され、前記ピストン(52)軸方向に延びるガイドロッド(76)が、前記ピストン(52)周方向に間隔を空けて少なくとも2つ以上配置され、
前記ガイドロッド(76)は、前記シリンダ室(55)内であって、前記ピストン内段部(51X)に前記ピストン(52)軸方向で対向する位置に配置され、
前記ガイドロッド(76)は、前記ロッド(61)の外周面に係合して、前記ロッド(61)の前記ピストン(52)軸方向への移動をガイドするとともに、前記ロッド(61)の前記ピストン(52)径方向及び周方向における移動を規制することを特徴とする請求項4に記載のブレーキキャリパ。 - 前記ロッド(61)の外周面に、前記ピストン(52)径方向に延びるローラ軸(123)が設けられ、該ローラ軸(123)にはローラ(122)が回動可能に取り付けられ、
前記キャリパボディ(51)には、前記シリンダ室(55)と外部とを連通させる貫通孔(70)が前記ピストン(52)と同軸に形成され、
前記貫通孔(70)の内周面、又は前記貫通孔(70)に回動不能に嵌合されるとともに前記回動部(63)を挿通させる環状の固定部材の内周面には、前記ローラ(122)を収容保持する溝部(124)が形成され、
前記ローラ(122)及び前記溝部(124)は、前記ピストン(52)周方向に間隔を空けて少なくとも2つ以上設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のブレーキキャリパ。 - 前記ロッド(61)は、前記ピストン(52)軸方向に沿って延び、その外周面に雄ねじ部(65A)が形成されたアジャスト軸部(65)と、該アジャスト軸部(65)に螺合されたアジャストナット(66)と、前記アジャストナット(66)を前記ピストン(52)に向けて付勢するアジャストスプリング(67)と、備え、
前記アジャストスプリング(67)は、前記ピストン(52)に対する付勢方向に沿って前記ピストン(52)側に向かうに従い縮径するテーパ状に形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のブレーキキャリパ。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載のブレーキキャリパを、後輪(5)を支持するスイングアーム(4)に設け、前記後輪(5)と一体に回動する前記ブレーキディスク(40)を前記ブレーキキャリパによって挟み込み可能とし、
前記ブレーキキャリパが、前記スイングアーム(4)の車幅方向外側端部よりも車幅方向で内側に配置されることを特徴とする鞍乗型車両。 - 前記スイングアーム(4)の車幅方向外側にマフラー(42)が配置されるとともに、前記ブレーキキャリパが前記マフラー(42)の車幅方向内側、かつ前記後輪(5)の車軸(5A)よりも前方に配置され、
前記ブレーキキャリパは、少なくとも前記スイングアーム(4)の上方に向けた最大揺動時に、該スイングアーム(4)と側面視で重なるように配置されることを特徴とする請求項8に記載の鞍乗型車両。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013132681A JP6076209B2 (ja) | 2013-06-25 | 2013-06-25 | 鞍乗型車両 |
BR102014014944A BR102014014944A2 (pt) | 2013-06-25 | 2014-06-18 | pinça de freio e veículo do tipo montaria em selim equipado com a mesma |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013132681A JP6076209B2 (ja) | 2013-06-25 | 2013-06-25 | 鞍乗型車両 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015007447A true JP2015007447A (ja) | 2015-01-15 |
JP6076209B2 JP6076209B2 (ja) | 2017-02-08 |
Family
ID=52337850
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013132681A Active JP6076209B2 (ja) | 2013-06-25 | 2013-06-25 | 鞍乗型車両 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6076209B2 (ja) |
BR (1) | BR102014014944A2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105197165A (zh) * | 2015-09-25 | 2015-12-30 | 温州市明派车辆部件有限公司 | 机械式碟刹装置 |
Citations (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5024671A (ja) * | 1973-02-23 | 1975-03-15 | ||
JPS60175831A (ja) * | 1984-02-14 | 1985-09-10 | ケルシ− ヘイズ カンパニ− | デイスクブレ−キ調節装置 |
JPH01174295U (ja) * | 1988-05-31 | 1989-12-11 | ||
JPH02128986A (ja) * | 1988-11-09 | 1990-05-17 | Yamaha Motor Co Ltd | 自動二輪車の油圧式リヤブレーキ装置 |
JP2000320589A (ja) * | 1999-05-17 | 2000-11-24 | Akebono Brake Ind Co Ltd | ディスクブレーキ装置 |
JP2003252276A (ja) * | 2002-03-01 | 2003-09-10 | Yamaha Motor Co Ltd | 鞍乗型車両の後車輪制動装置 |
US6659236B1 (en) * | 2002-06-28 | 2003-12-09 | Robert Bosch Corporation | Parking brake |
JP2004138240A (ja) * | 2002-09-25 | 2004-05-13 | Tokico Ltd | ディスクブレーキ |
JP2005282789A (ja) * | 2004-03-30 | 2005-10-13 | Hitachi Ltd | ディスクブレーキ |
JP2011214647A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-27 | Hitachi Automotive Systems Ltd | ディスクブレーキ |
WO2012049745A1 (ja) * | 2010-10-13 | 2012-04-19 | ナブテスコ株式会社 | シリンダ装置及び鉄道車両用ディスクブレーキ装置 |
JP2013011360A (ja) * | 2010-01-26 | 2013-01-17 | Akebono Brake Ind Co Ltd | パーキング機構付ディスクブレーキ装置 |
-
2013
- 2013-06-25 JP JP2013132681A patent/JP6076209B2/ja active Active
-
2014
- 2014-06-18 BR BR102014014944A patent/BR102014014944A2/pt active Search and Examination
Patent Citations (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5024671A (ja) * | 1973-02-23 | 1975-03-15 | ||
JPS60175831A (ja) * | 1984-02-14 | 1985-09-10 | ケルシ− ヘイズ カンパニ− | デイスクブレ−キ調節装置 |
JPH01174295U (ja) * | 1988-05-31 | 1989-12-11 | ||
JPH02128986A (ja) * | 1988-11-09 | 1990-05-17 | Yamaha Motor Co Ltd | 自動二輪車の油圧式リヤブレーキ装置 |
JP2000320589A (ja) * | 1999-05-17 | 2000-11-24 | Akebono Brake Ind Co Ltd | ディスクブレーキ装置 |
JP2003252276A (ja) * | 2002-03-01 | 2003-09-10 | Yamaha Motor Co Ltd | 鞍乗型車両の後車輪制動装置 |
US6659236B1 (en) * | 2002-06-28 | 2003-12-09 | Robert Bosch Corporation | Parking brake |
JP2004138240A (ja) * | 2002-09-25 | 2004-05-13 | Tokico Ltd | ディスクブレーキ |
JP2005282789A (ja) * | 2004-03-30 | 2005-10-13 | Hitachi Ltd | ディスクブレーキ |
JP2013011360A (ja) * | 2010-01-26 | 2013-01-17 | Akebono Brake Ind Co Ltd | パーキング機構付ディスクブレーキ装置 |
JP2011214647A (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-27 | Hitachi Automotive Systems Ltd | ディスクブレーキ |
WO2012049745A1 (ja) * | 2010-10-13 | 2012-04-19 | ナブテスコ株式会社 | シリンダ装置及び鉄道車両用ディスクブレーキ装置 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN105197165A (zh) * | 2015-09-25 | 2015-12-30 | 温州市明派车辆部件有限公司 | 机械式碟刹装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6076209B2 (ja) | 2017-02-08 |
BR102014014944A2 (pt) | 2015-10-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9216790B2 (en) | Vehicle | |
US9278711B2 (en) | Vehicle | |
JP5351779B2 (ja) | 自動二輪車用連動制動装置 | |
WO2014069051A1 (ja) | 鞍乗型車両のブレーキキャリパ配置構造 | |
JP2022072810A (ja) | クラッチ装置およびそれを備える鞍乗型車両 | |
US20100212448A1 (en) | Gear-shift controlling apparatus of saddle-riding type vehicle | |
JP5364618B2 (ja) | 車両用ブレーキロック装置及びそれを備えた鞍乗型車両 | |
JP2005088642A (ja) | 車両の油圧発生装置 | |
WO2017057596A1 (ja) | 鞍乗り型車両、及び、前後連動ブレーキ機構 | |
JP6076209B2 (ja) | 鞍乗型車両 | |
JP2011143767A (ja) | 自動二輪車用連動制動装置 | |
JP2015054608A (ja) | 鞍乗型車両 | |
JP5153710B2 (ja) | 鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置 | |
JP5250907B2 (ja) | 車両用油圧装置 | |
JP5889764B2 (ja) | ブレーキキャリパ及びそれを備えた鞍乗型車両 | |
JP5966650B2 (ja) | 車両用変速装置 | |
CN102407838B (zh) | 从动液压缸以及具备该从动液压缸的鞍乘型车辆 | |
EP3539857B1 (en) | Straddled vehicle | |
JP2016132305A (ja) | 鞍乗り型車両用ブレーキ装置 | |
JP6653207B2 (ja) | 鞍乗り型車両のマスターシリンダ配置構造 | |
US20080196402A1 (en) | Hydraulic Master Cylinder And Vehicle Provided With The Same | |
JP5210227B2 (ja) | 鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置 | |
JP6221163B2 (ja) | 鞍乗型車両 | |
JP2020037318A (ja) | マスタシリンダ | |
WO2017169456A1 (ja) | 鞍乗り型車両 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20151126 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160721 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160830 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20161031 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20161213 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170110 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6076209 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |