JP2000320589A - ディスクブレーキ装置 - Google Patents
ディスクブレーキ装置Info
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- JP2000320589A JP2000320589A JP11135322A JP13532299A JP2000320589A JP 2000320589 A JP2000320589 A JP 2000320589A JP 11135322 A JP11135322 A JP 11135322A JP 13532299 A JP13532299 A JP 13532299A JP 2000320589 A JP2000320589 A JP 2000320589A
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Abstract
向上、第2ピストンと第1ピストン間の回り止め機構の
簡略化、製作コストの低減のため、これらの機構構造を
工夫すると共に、ブレーキピストン内のエア抜き性を向
上させること。 【解決手段】第2ピストン(リミットピストン)20
を、回転不能であるがロータ軸方向摺動可能に第1ピス
トン(ブレーキピストン)5に嵌合し、第2のスプリン
グ5fに抗してオーバーアジャスト防止位置に移動させ
るように配置し、第2ピストンの先端と上記第1ピスト
ン底部との間に回り止め座金26を介在させ、該回り止
め座金から突設した一方の係合爪26aを第2ピストン
内径面の軸方向溝21に係合し、回り止め座金から突設
した他方の係合爪26bを第1ピストン底部の係合凹部
25に係合し、回り止め座金の他方の係合爪が係合して
いる第1ピストンの係合凹部と、第2ピストンの中心孔
22とでエア抜き通路を構成したこと。
Description
内蔵したパーキング用のオートアジャスト機構とパーキ
ング操作力を伝達するカム機構を有するディスクブレー
キ装置に関するものであり、ブレーキピストン(第1ピ
ストン)、上記パーキング用のオートアジャスト機構、
パーキング操作用カム機構との組み付け性を向上させた
ものであり、第1ピストンに摺動自在に嵌合されてい
る、アジャスト機能の第2ピストンに対する回り止め機
構を簡略にして、その製作コストを低減すると共に、ブ
レーキピストン内のエア抜き性を向上させることができ
るものである。
キング操作力を伝達するカム機構には、ボールカムによ
るもの、タペットによるものがあり、その具体的機構に
は種々のものがあるが、そのいずれも、過剰なブレーキ
油圧によって付勢ばねに抗してアジャストスクリューを
引っ張って、オーバーアジャスト防止動作を行うもので
ある。このような従来例の典型的なものとして特公昭5
7−61937号公報に記載されているものがある。こ
のものは図6に示す構造を有している。この従来例の概
要を図6を参照しつつ説明する。ブレーキピストン(第
1ピストン)52にアジャストスリーブ53のピストン
(第2ピストン)54が嵌合しており、アジャストスリ
ーブ53にアジャストスクリュー55が螺合されてい
る。アジャストスクリュー55は回転規制板56によっ
て回転を規制されているが、軸方向には移動可能であ
る。回転規制板56と共にばね受け57がサークリップ
58によってキャリパの壁面に固定されている。ばね受
け57に一端を支えられているばね59によりアジャス
トスクリュー55が右方に付勢されていて、この付勢力
によってフリーピストン60とカム軸61との間にタペ
ット62が挟持されている。アジャストスリーブ53の
フランジ53aは波板ばね63によってブレーキピスト
ン52の円錐面に圧接されて回転を規制されているが、
ブレーキパッドの摩耗が進行して、アジャストスクリュ
ー55とアジャストスリーブ53との螺合ねじのバック
ラッシュ相当以上にブレーキピストン52が前進するよ
うになると、アジャストスリーブ53のそれ以上のブレ
ーキピストン52への追従がアジャストスクリュー55
によって阻止されるので、アジャストスリーブ53のフ
ランジ53aがブレーキピストン52の円錐面から離間
して回転可能になる。回転が可能になったところで、ア
ジャストスリーブ53が波板ばね63に押されて回転し
ながら前進してそのフランジ53aがブレーキピストン
52の円錐面に当たる。これがブレーキパッドの摩耗進
行に対するアジャスト作用である。
ーキピストンが異常に前進すると、この過剰なブレーキ
油圧がアジャストスリーブ53のピストン54に作用し
ているためにアジャストスリーブ53のフランジ53a
がブレーキピストン52の円錐面から離間しないまま
で、アジャストスリーブ53がブレーキピストンに追従
し、回転可能になることがないので、過剰なアジャスト
作用は行われない。このとき、アジャストスクリュー5
5はばね59に抗してアジャストスリーブ53によって
左方に引っ張られる。これがオーバーアジャスト防止作
用である。また、パーキングレバーによるブレーキ操作
でカム軸61が回転すると、タペット62によるカム作
用でフリーピストン60が押され、アジャストスクリュ
ー55、アジャストスリーブ53を介して、ブレーキピ
ストン52が押し出されて、ブレーキが作動する。
受け57、ばね59、アジャストスクリュー55をシリ
ンダ内に組み込み、サークリップ58で固定しておい
て、ブレーキピストン52とアジャストスリーブ53、
波板ばね63を予めサブアセンブリにした状態でこれら
を組み付けなければならない。この組付作業において、
アジャストスクリュー55にアジャストスリーブ53を
螺合させなければならないので、この組付作業は熟練を
要し、極めて面倒な作業である。カム機構がボールカム
のものについても、ブレーキピストン、アジャストスリ
ーブ、アジャストスクリュー、アジャストスクリューに
対する戻しばね、アジャストスクリューに対する回転規
制機構の関係は大略上記のものと違いがないので、上記
の問題が存在することに変わりはない。また、他のディ
スクブレーキ装置において、オーバーアジャスト防止機
構の一部材である第2ピストン(リミットピストン)と
第1ピストン(ブレーキピストン)間の回り止め機構を
簡略化すること、第1ピストン内のエア抜きをスムーズ
にすることが望まれていた。
記従来技術のばね受け57、アジャストスクリュー55
等をシリンダ内にサークリップ58で固定してから、ピ
ストンサブアセンブリ(アジャストスリーブ53、波板
ばね63等を含む)を組む様な面倒な作業を不要とし、
第2ピストン(リミットピストン)と第1ピストン(ブ
レーキピストン)間の回り止め手段の機構構造を簡略化
して製作コストを低減できるようにすると共に、第1ピ
ストン内のエア抜き性を向上させることをその課題とす
るものである。
じた手段は、次の要素によって構成されるものである。 (イ)第2ピストンは第1のねじ5kが有する第1のク
ラッチ面と係合可能な第2のクラッチ面を具備し、回転
不能ではあるがロータ軸方向摺動可能に第1ピストン5
に嵌合され、第1ピストン内に組み込まれた第2のスプ
リング5fで付勢され、当該第2ピストンを上記第2の
スプリング5fに抗してオーバーアジャスト防止位置に
移動させるように配置させたこと、(ロ)第2ピストン
先端と第1ピストン底部との間に回り止め座金を介在さ
せたこと、(ハ)上記回り止め座金から突設した一方の
係合爪を第2ピストン内径面の軸方向溝に係合させ、回
り止め座金から突設した他方の係合爪を第1ピストン底
部の係合凹部に係合させたこと、(ニ)上記回り止め座
金の上記他方の係合爪が係合している第1ピストンとの
上記係合凹部と、第2ピストンの中心孔とでエア抜き通
路を構成したこと。
5内に組み込まれたオーバーアジャスト防止用第2ピス
トン20と第2のスプリング5fとによって行われるの
で、オーバーアジャスト防止のための復帰ばね(例えば
上記従来技術における「ばね59」がこれに当たる)
を、シリンダ内面に固定されたばね受け6gと第2のね
じ(アジャストスクリュー)6bとの間に介在させる必
要はなく、したがって、ブレーキピストン、アジャスト
機構、オーバーアジャスト防止機構並びにパーキング操
作用のカム機構をシリンダ外でアセンブリできるように
なる。また、第2ピストン(リミットピストン)の内径
面に軸方向溝を形成し、第2ピストンの先端と第1ピス
トン底部との間に介在させた回り止め座金の一方の係合
爪を第2ピストン内径面の軸方向溝に係合させ、回り止
め座金から突設した他方の係合爪を第1ピストン底部の
係合凹部に係合させたことにより、第2ピストンの回転
が回り止め座金を介して第1ピストンによって阻止され
る。また、第2ピストンの先端と第1ピストンの底部と
の間に閉じ込められるエアは、第1ピストンの底部の上
記係合凹部に溜り、当該係合凹部から第2ピストンの中
心孔(アジャストスクリューが挿入された第2ピストン
の中心孔)に抜け、当該中心孔を経て第2ピストンの外
に抜けるから、第2ピストンの外へのエア抜けがスムー
ズに行われる。
bが係合する上記第1ピストン底部の係合凹部25を、
ディスクブレーキ取付状態で略水平方向に設け、上記回
り止め座金の上記一方の係合爪26aを上記他方の係合
爪26bに対して異なる方向に配置したこと。
端面に横溝24を設け、この横溝24にブレーキパッド
のダボ23aを係合させ(図2(b)参照)、当該ダボ
23aと上記横溝24との係合を介してブレーキパッド
によりブレーキピストンが回り止めされている。このと
き、ブレーキパッド23は垂直に配置され(図2
(a))、ダボ23aを水平方向に設けることにより横
溝24は水平方向に向けられた状態になり、上記係合凹
部も、第2ピストンの軸方向中心孔に対して水平方向の
横に位置することになる。他方、上記回り止め座金は、
当該座金の上記一方の係合爪の配置に対して異なる方向
において上記他方の係合爪を配置しているので、上記第
2ピストンの軸方向溝はその軸方向中心孔に対して水平
以外の方向に配置されることになる。第2ピストンと第
1ピストンの底部との間に閉じ込められたエアは上記係
合凹部に溜るが、当該係合凹部の一部がその水平方向に
おいて第2ピストンの中心孔と重なってこれに連通され
ることになる(図2(c)参照)。したがって、上記係
合凹部に溜ったエアは第2ピストンの中心孔を経てスム
ーズに第2ピストンの外に抜ける。
明する。キャリパ1のシリンダに嵌合されているブレー
キピストン(第1ピストン)5の底部に小径のシリンダ
があって、このシリンダにオーバーアジャスト防止用の
リミットピストン(第2ピストン)20が嵌合されてお
り、その大径部はシール5a、バックアップリング5b
によりシールされ、小径部はカップシール5d、バック
アップリング5cによってシールされている。
ットピストン20はブレーキピストン5に対して回り止
め座金26を介して回転不能であるが、ロータ軸方向に
摺動可能であり、リミットスプリング(第2のスプリン
グ)5fによってブレーキピストン5の底面に押し付け
られている。アジャストスクリュー(第2のねじ)6b
にアジャストスリーブ(第1のねじ)5kが所定のバッ
クラッシュをもって螺合されており、その螺合は可逆嵌
合である。この可逆嵌合は2つのねじ素子の間に相対的
に軸方向の力が作用した時、これらのねじ素子が相対的
な回転を生じるようなねじ嵌合であり、ねじのピッチ
角、フランク角及び、摩擦係数を適当に定めることによ
り可逆嵌合とすることができる。そのアジャストスリー
ブ(第1のねじ)5kはアジャストスプリング(第1の
スプリング)5iによって押されて、そのフランジの円
錐状のクラッチ面がプラグ部20aの円錐状クラッチ面
に圧接されている。なお、上記のアジャストスプリング
(第1のスプリング)5iは、ブレーキピストン5の端
部内面の環状溝に嵌着されたクリップ(スナップリン
グ)30とアジャストプレート5hとの間に介在した圧
縮ばねであって、上記アジャストプレート5h、及びス
ラストベアリング5gを介してアジャストスリーブ(第
1のねじ)5kのフランジを押えている。また、上記ア
ジャストプレート5hとプラグ部20aとの間に上記リ
ミットスプリング(第2のスプリング)5fが介在して
いるから、これらのスプリングのばね力は、アジャスト
スリーブ5kのフランジ、プラグ部20a、ブレーキピ
ストン5、回り止め座金26、クリップ30によってブ
レーキピストン内に閉じ込められている。したがって、
ブレーキピストン5、回り止め座金26、リミットピス
トン20、アジャストスリーブ(第1のねじ)5k、ア
ジャストスクリュー(第2のねじ)6b、リミットスプ
リング(第2のスプリング)5f、アジャストスプリン
グ(第1のスプリング)5i、クリップ30は、キャリ
パ1のシリンダの外で独立した状態(ばらばらにならな
い状態)のサブアセンブリになる。また、カップ状のカ
ムケース(ばね受け兼用)6gにアジャストスクリュー
(第2のねじ)6bの被動カム円板6i、カムシャフト
(カム軸)6cの駆動カム円板6jを収納し、カムケー
ス6gの底と被動カム円板6iとの間にカムスプリング
(圧縮ばね)6aを介在させ、他方、カムケース6gの
右端に固着されたスラストプレート(プレート)6eに
よってスラストベアリング6dを介して駆動カム円板6
jを押えていて、これによって両カム円板6iと6jと
の間にカムベアリング(楔ボール)6hを挾み付けてい
る。このカムスプリング6aのばね力はカムケース6g
内に閉じ込められるので、カムケース6g、カムスプリ
ング6a、アジャストスクリュー6bの被動カム円板6
i、カムシャフト6cの駆動カム円板6j、カムベアリ
ング6hは、キャリパ1のシリンダ外で独立した状態の
サブアセンブリになる。なお、スラストプレート6eの
外側面にロックピン(回転止め)6fが突設されてい
て、これをシリンダ底面のピン穴に嵌合させて、スラス
トプレート6eの回転を止める。そして、アジャストス
クリュー(第2のねじ)6bが先ず後者のアセンブリに
組み込まれ、その後、前者のアセンブリのアジャストス
リーブ(第1のねじ)5kに螺合されて、上記の両アセ
ンブリに跨がるので、上記の両アセンブリはアジャスト
スクリュー6bを介して、一体のサブアセンブリに組み
立てられる。前者のアセンブリと後者のアセンブリを一
体化したこのサブアセンブリをキャリパのシリンダに挿
入して、ロックピン6fをシリンダの底面のピン穴に嵌
合させると共に、そのカムシャフト(カム軸)6cをキ
ャリパの軸受けから突出させる。その後、軸端にパーキ
ングブレーキ操作用のレバー(図示せず)を固着する。
これによってキャリパへの取り付けは完了する。
ャストスリーブ(第1のねじ)5kは、ブレーキピスト
ン5、回り止め座金26、リミットピストン20に追従
して、アジャストスクリュー6bとの螺合部のバックラ
ッシュ相当の範囲内で、アジャストスクリュー(第2の
ねじ)6bに対してロータ軸方向に移動するが、ブレー
キパッドの摩耗が進行してブレーキピストンのストロー
クが上記のバックラッシュの範囲を越えると、アジャス
トスリーブ(第1のねじ)5kはアジャストスクリュー
(第2のねじ)6bに規制されて、それ以上はリミット
ピストン20に追従できなくなるので、ここで、そのフ
ランジのクラッチ面がリミットピストン20のクラッチ
面から離れ、アジャストスリーブ(第1のねじ)5kが
回転し、アジャスト(ブレーキクリアランスの自動調
整)がなされる。この段階に達しても、なお、異常に高
いブレーキ作動油圧であると、キャリパは変形させら
れ、ブレーキピストンが押し出されていくようになり、
リミットピストンのプランジャ部20bの両端面にこの
ブレーキ油圧がかかっているので、両端面の受圧面積の
差による力がリミットピストン20に対するリミットス
プリング(第2のスプリング)5fの設定荷重を越え、
リミットピストン20をリミットスプリング(第2のス
プリング)5fに抗して押し出す。これによって、リミ
ットピストン20がアジャストスリーブ(第1のねじ)
5kのフランジのクラッチ面から離間することはなく、
したがって、オーバーアジャストが防止される。また、
レバー(図示せず)によってカムシャフト6cが回転さ
せられると、両カム円板6i、6jとカムベアリング6
hとにより、カム機構によってアジャストスクリュー
(第2のねじ)6bが押し出され、アジャストスリーブ
(第1のねじ)5k、リミットピストン20、回り止め
座金26を介してブレーキピストン5を押し出してブレ
ーキを作動させる。
部20bとプラグ部20aとからなる第2ピストン(リ
ミットピストン)20の内径面に上下に対向して一対の
軸方向溝21を設けている。また、第1ピストン5の端
面にブレーキパッド23のダボ23aが係合する横方向
の溝、すなわち横溝24を設けており、当該横溝24と
同じ方向、すなわちディスクブレーキ取付状態で略水平
方向に配置した係合凹部25を第1ピストン5の底部に
設けている。第1ピストン5の底部と第2ピストンの先
端との間に回り止め座金26を挾んで介在させている。
この回り止め座金26はその内周の一部を軸線方向に切
り起こした一対の係止爪26a、26aを有し、また、
当該係止爪26a、26aに対して直角な方向において
その外周の一部を切り起こした一つの係止爪26bを有
している。この係止爪26a、26aは第2ピストン内
径面の上記軸方向溝21、21に係合し、他方係止爪2
6bは第1ピストン5の底部に設けた係合凹部25に係
合している。
面の横溝24は、上述のとおり、水平方向に向いた状態
で組み付けられ、また、ディスクブレーキ取付状態で略
水平方向に配置された上記係合凹部25に上記係止爪2
6bが係止しているから、係止爪26a、26aが第2
ピストン内径面の上記軸方向溝21、21に係合する関
係上、第2ピストン20は上記軸方向溝21、21が上
下方向に位置する状態で組み付けられることになる。第
2ピストン20の先端と第1ピストン5の底部との間に
閉じ込められたエアは、第1ピストン5の底部の上記係
合凹部25に溜るが、上記係合凹部25はディスクブレ
ーキ取付状態で略水平方向において第1ピストン5の中
心線の横方向の右側または左側のいずれか位置に存在し
(図2(c)参照)、この図2(c)に示すとおり、そ
の略水平方向の内側の一部が第2ピストン20の中心孔
22(アジャストスクリューが挿入された第2ピストン
の中心孔)の外周部に重なり合う。したがって、係合凹
部25に溜ったエアは第2ピストンの中心孔22に抜
け、当該中心孔22を経て第2ピストンの外に抜けるか
ら、第2ピストンの外へのエア抜けがスムーズに行われ
る。
ン5外へのエア抜けをスムーズにするための工夫が、ア
ジャストスプリング5iの外端を押えるクリップ30に
講じている。すなわち、この実施例のクリップ30は、
その外周部を第1ピストン5の内径面の環状溝にスナッ
プ係合して固定されており、内周部でアジャストスプリ
ング5iの外端面を支持するものであるが、この内周部
に一定ピッチでU字状の切欠30aを有し、この切欠3
0aをエア抜け通路としたものである。アジャストスプ
リング5iの外端面は上記切欠30aの半径方向内端部
に重なる状態でクリップ30の内周部によって支持され
るから、この重なり部においては切欠30aは塞がれる
が、切欠30aの半径方向外端部は開口している。した
がって、第1ピストン5の半径方向内面を伝って外端に
達したエアはこの切欠30aを通って第1ピストン5の
外に抜ける。一般的なクリップ(サークリップ)使用に
際しては、第1ピストン5の半径方向内面を伝って外端
に達したエアがクリップの内側に止まってしまう可能性
があり、したがって第1ピストンの外へのエア抜けが完
全になされなくなる危惧があるが、この実施例では、ク
リップ30について上記のとおりの工夫を講じたことに
よって上記危惧は全くない。
のアジャストスリーブに、カム側サブアセンブリのアジ
ャストスクリューを螺合させ、両アセンブリをキャリパ
のシリンダに挿入することで、キャリパの取り付けが完
了するため、従来の様な面倒な作業は不要になり、組立
性が向上する。また、回り止め座金を第1ピストンの底
面と第2ピストンの端面との間に介在させ、上記回り止
め座金の一方の係止爪を第2ピストンの半径方向内面に
設けた軸方向溝に係合させ、他方の係止爪を第1ピスト
ンの底面の係合凹部に係合させ、これによって第2ピス
トンに対する回り止めを行ったので、上記回り止めのた
めの回り止め機構を簡略することができ、したがって、
その加工コストを低減することができる。また、第1ピ
ストンの底面の係合凹部を設けたことにより、閉じ込め
られたエアが係合凹部に溜るから、この係合凹部の一部
を第2ピストンの中心孔に重ね合わせることにより、溜
ったエアは当該中心孔を経てスムーズに第2ピストンの
外に抜ける。また、上記係合凹部の配置を上記実施態様
のようにすることによって、当該凹部の水平方向内側が
必ず第2ピストンの中心孔に重ね合わされるので、上記
のエア抜けを確実にすることができる。
である。
けた状態におけるディスクブレーキ装置の配置を示す正
面図であり、(b)はブレーキパッドを第1ピストン
(ブレーキピストン)との組み合わせ機構を示す分解斜
視図であり、(c)は第1ピストンの底部に設けた係合
凹部の一部と第2ピストン(リミットピストン)の中心
孔との重なり具合を模式的に示す第2ピストンの正面図
である。
ブアセンブリの斜視図である。
は(a)のA−A断面図である。
Claims (4)
- 【請求項1】第1ピストン5に取り付けられた第1のス
プリング5iに押圧されて、第1ピストン5に追従する
第1のねじ5kと、当該第1のねじと可逆嵌合する第2
のねじ6bなどを有するアジャスト機構(制動間隙調整
機構)、及びオーバーアジャスト防止機構と、上記第2
のねじ6bを押し出すカム機構を備えたディスクブレー
キ装置において、 第1ピストン(ブレーキピストン)5にオーバーアジャ
スト防止用第2ピストン(リミットピストン)20を設
け、上記第2ピストンは、第1のねじ5kが有する第1
のクラッチ面と係合可能な第2のクラッチ面を具備し、
回転不能であるがロータ軸方向摺動可能に第1ピストン
5に嵌合されると共に、第1ピストン内に組み込まれた
第2のスプリング5fで付勢され、当該第2ピストンを
上記第2のスプリングに抗してオーバーアジャスト防止
位置に移動させるように配置させ、 上記第2ピストンの先端と上記第1ピストン底部との間
に回り止め座金を介在させ、 上記回り止め座金から突設した一方の係合爪を第2ピス
トン内径面の軸方向溝に係合させ、回り止め座金から突
設した他方の係合爪を第1ピストン底部の係合凹部に係
合させたディスクブレーキ装置。 - 【請求項2】第1ピストン5に取り付けられた第1のス
プリング5iに押圧されて、第1ピストン5に追従する
第1のねじ5kと、当該第1のねじと可逆嵌合する第2
のねじ6bなどを有するアジャスト機構(制動間隙調整
機構)、及びオーバーアジャスト防止機構と、上記第2
のねじ6bを押し出すカム機構を備えたディスクブレー
キ装置において、 第1ピストン(ブレーキピストン)5にオーバーアジャ
スト防止用第2ピストン(リミットピストン)20を設
け、上記第2ピストンは第1のねじ5kが有する第1の
クラッチ面と係合可能な第2のクラッチ面を具備し、回
転不能であるがロータ軸方向摺動可能に第1ピストン5
に嵌合され、第1ピストン内に組み込まれた第2のスプ
リング5fで付勢され、当該第2ピストンを上記第2の
スプリングに抗してオーバーアジャスト防止位置に移動
させるように配置させ、 上記第2ピストンの先端と上記第1ピストン底部との間
に回り止め座金を介在させ、 上記回り止め座金から突設した一方の係合爪を第2ピス
トン内径面の軸方向溝に係合させ、回り止め座金から突
設した他方の係合爪を第1ピストン底部の係合凹部に係
合させ、 上記回り止め座金の係合爪が係合している第1ピストン
の上記係合凹部と、第2ピストンの中心孔とでエア抜き
通路を構成したディスクブレーキ装置。 - 【請求項3】上記回り止め座金の上記他方の係合爪26
bが係合する上記第1ピストン底部の係合凹部25を、
ディスクブレーキ取付状態で略水平方向に設け、上記回
り止め座金の上記一方の係合爪26aを上記他方の係合
爪26bに対して異なる方向に配置した請求項2記載の
ディスクブレーキ装置。 - 【請求項4】上記第1のスプリング5iの外端を支持す
るクリップ30の内周部にU型切欠30aを複数設け、
このU型切欠30aをエア通路とした請求項1、請求項
2または請求項3記載のディスクブレーキ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11135322A JP2000320589A (ja) | 1999-05-17 | 1999-05-17 | ディスクブレーキ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11135322A JP2000320589A (ja) | 1999-05-17 | 1999-05-17 | ディスクブレーキ装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000320589A true JP2000320589A (ja) | 2000-11-24 |
Family
ID=15149058
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11135322A Withdrawn JP2000320589A (ja) | 1999-05-17 | 1999-05-17 | ディスクブレーキ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000320589A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015007447A (ja) * | 2013-06-25 | 2015-01-15 | 本田技研工業株式会社 | ブレーキキャリパ及びそれを備える鞍乗型車両 |
CN109027066A (zh) * | 2018-08-23 | 2018-12-18 | 吴光锋 | 一种无动力气动制动器 |
CN112648316A (zh) * | 2019-10-13 | 2021-04-13 | 九江精密测试技术研究所 | 一种多角度限位安全保护装置 |
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1999
- 1999-05-17 JP JP11135322A patent/JP2000320589A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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