JP5250907B2 - 車両用油圧装置 - Google Patents

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本発明は、車両用油圧装置に関し、特に、鞍乗型車両の油圧装置に関する。
従来の車両用油圧装置としては、油圧シリンダ内を直線的に移動するピストンと、油圧シリンダに対して回動自在に支持されるレバーと、レバーに設けられる押圧部の回動により押されてピストンを押すように配置されるプッシュロッドと、プッシュロッドの一端を押すと共に、油圧シリンダに回動自在に支持されるノッカー部材と、ノッカー部材と押圧部の距離を可変にするアジャスト機構と、を備え、油圧シリンダの内径が単一に設定されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−350053号公報
ところで、上記した特許文献1に記載の車両用油圧装置では、油圧シリンダの内径が単一に設定されているため、ブレーキキャリパなどの小型化のために油圧シリンダを小径化すると、プッシュロッドの可動域が制限され、レバーレシオ特性の設定に制約があった。
本発明は、上記した事情を考慮してなされたもので、その目的は、プッシュロッドの可動域を確保して、最適なレバーレシオ特性を得ることができると共に、油圧シリンダを小径化することができる車両用油圧装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、油圧シリンダボディと、油圧シリンダボディの油圧シリンダ内を直線的に移動する油圧ピストンと、油圧シリンダボディに対して回動自在に支持される手操作子と、手操作子の回動力を油圧ピストンに伝達するプッシュロッドと、油圧シリンダボディと一体形成されたリザーブタンクと、を備える車両用油圧装置であって、油圧ピストンは、プッシュロッドに係わる側の第1ピストン部と、油圧を発生させる側の第2ピストン部と、を有し、油圧シリンダは、第1ピストン部が摺動自在に嵌合する第1シリンダ部と、第2ピストン部が摺動自在に嵌合する第2シリンダ部と、を有し、第1シリンダ部と第2シリンダ部との間に段差部が設けられ、第2シリンダ部の内径が第1シリンダ部の内径より小さく設定され、リザーブタンクと油圧シリンダとの間には、隔壁部を有し、隔壁部のリザーブタンク側面には、周囲の面からシリンダ側に向けて凹む凹部が形成され、凹部内に、油圧シリンダのエア抜き及び油圧シリンダにエアが入り込むことを防止するためのセパレータがリザーブタンク内に臨むように設けられ、凹部の底面には、手操作子の非操作状態においてリザーブタンクと油圧シリンダの第2シリンダ部との間を連通するプライマリポートと、プライマリポートよりプッシュロッド側の位置で、リザーブタンクと油圧シリンダの第1シリンダ部との間を連通するセカンダリポートとを備え、セパレータは、隔壁部の凹部内において第2シリンダ部側に配置され、油圧シリンダの段差部は、油圧シリンダの軸線方向において、セカンダリポートのプッシュロッド側の端部に重なるように配置されることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、油圧シリンダボディと、油圧シリンダボディの油圧シリンダ内を直線的に移動する油圧ピストンと、油圧シリンダボディに対して回動自在に支持される手操作子と、手操作子の回動力を油圧ピストンに伝達するプッシュロッドと、を備える車両用油圧装置であって、油圧ピストンは、プッシュロッドに係わる側の第1ピストン部と、油圧を発生させる側の第2ピストン部と、を有し、油圧シリンダは、第1ピストン部が摺動自在に嵌合する第1シリンダ部と、第2ピストン部が摺動自在に嵌合する第2シリンダ部と、を有し、第1シリンダ部と第2シリンダ部との間に段差部が設けられ、第2シリンダ部の内径が第1シリンダ部の内径より小さく設定され、油圧シリンダボディは、リザーブタンクと、リザーブタンクと油圧シリンダとの間を連通するプライマリポートと、プライマリポートよりプッシュロッド側の位置でリザーブタンクと油圧シリンダとの間を連通するセカンダリポートと、を更に備え、段差部は、油圧シリンダの軸線方向において、セカンダリポートのプッシュロッド側の端部に重なるように配置され、セカンダリポートは、段差部のプッシュロッド側の端部よりも第2ピストン部側に設けられ、油圧シリンダのエア抜き及び油圧シリンダにエアが入り込むことを防止するためのセパレータが、プライマリポートとセカンダリポートとを覆うように設けられることを特徴とする。
請求項1に記載の車両用油圧装置によれば、油圧ピストンは、プッシュロッドに係わる側の第1ピストン部と、油圧を発生させる側の第2ピストン部と、を有し、油圧シリンダは、第1ピストン部が摺動自在に嵌合する第1シリンダ部と、第2ピストン部が摺動自在に嵌合する第2シリンダ部と、を有し、第1シリンダ部と第2シリンダ部との間に段差部が設けられ、第2シリンダ部の内径が第1シリンダ部の内径より小さく設定されるため、プッシュロッドの可動域を確保して、最適なレバーレシオ特性を得ることができると共に、油圧シリンダを小径化することができる。これにより、ブレーキキャリパを小型化することができるので、車両のレイアウトの自由度を向上することができる。
また、油圧シリンダボディは、リザーブタンクと、リザーブタンクと油圧シリンダとの間を連通するプライマリポート及びセカンダリポートと、を更に備え、段差部は、油圧シリンダの軸線方向において、セカンダリポートのプッシュロッド側の端部に重なるように配置されるため、油圧ピストンが油圧シリンダ内を前進する際に、第1ピストン部が段差部に干渉するのを防止することができる。
また、油圧シリンダのエア抜き及び油圧シリンダにエアが入り込むことを防止するためのセパレータが、リザーブタンクと油圧シリンダとの間の隔壁部の板厚の厚い第2シリンダ部側に概ね配置されるため、隔壁部の板厚を確保することができ、高圧になる油圧シリンダボディの剛性を向上することができる。
請求項に記載の車両用油圧装置によれば、油圧シリンダボディは、リザーブタンクと、リザーブタンクと油圧シリンダとの間を連通するプライマリポート及びセカンダリポートと、備え段差部は、油圧シリンダの軸線方向において、セカンダリポートのプッシュロッド側の端部に重なるように配置されるため、油圧ピストンが油圧シリンダ内を前進する際に、第1ピストン部が段差部に干渉するのを防止することができる。また、セパレータが、リザーブタンクと油圧シリンダとの間の隔壁部の板厚の厚い第2シリンダ部側に概ね配置されるため、隔壁部の板厚を確保することができ、高圧になる油圧シリンダボディの剛性を向上することができる。
本発明に係る車両用油圧装置の第1実施形態が搭載された自動二輪車を説明するための右側面図である。 図1に示すフロントブレーキ操作装置の周辺の拡大平面図である。 図2のX−X線矢視断面図である。 図3のY−Y線矢視断面図である。 図3に示すフロントブレーキ操作装置において油圧ピストンが最も前進した状態を説明するための拡大断面図である。 本発明に係る車両用油圧装置の第2実施形態を説明するための拡大断面図である。 図6に示すフロントブレーキ操作装置において油圧ピストンが最も前進した状態を説明するための拡大断面図である。
以下、本発明に係る車両用油圧装置の各実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとし、以下の説明において、前後、左右、上下は、運転者から見た方向に従い、図面に車両の前方をFr、後方をRr、左側をL、右側をR、上方をU、下方をD、として示す。
(第1実施形態)
まず、図1〜図5を参照して、本発明に係る車両用油圧装置の第1実施形態について説明する。
本実施形態の自動二輪車10は、図1に示すように、車体フレーム11と、車体フレーム11に支持されるエンジン12、燃料タンク13、及びシート14と、車体フレーム11の前端のヘッドパイプ11aに操向自在に支持されるフロントフォーク15と、フロントフォーク15の下端部に回転可能に支持される前輪WFと、フロントフォーク15の上端部に取り付けられる操舵用のバーハンドル16と、車体フレーム11の下部のピボットシャフト17に揺動可能に支持されるスイングアーム18と、スイングアーム18の後端部に回転可能に支持される後輪WRと、スイングアーム18を車体フレーム11に懸架するクッションユニット19と、を備える。
また、自動二輪車10は、図1に示すように、車体フレーム11を覆うボディカバーを備えており、このボディカバーは、ヘッドパイプ11aの前方を覆うゼッケンプレート21と、燃料タンク13の側方を覆う左右一対のサイドカバー22と、車体フレーム11の後部の側方を覆う左右一対のリヤサイドカバー23と、後輪WRの上方を覆うリヤフェンダ24と、を備える。なお、図1中の符号30はフロントフェンダ、31はマッドガード、32は排気管、33はマフラーである。
また、自動二輪車10は、図1に示すように、後輪WRに制動力を作用させる油圧式のリヤブレーキ40と、前輪WFに制動力を作用させる油圧式のフロントブレーキ50と、を備える。
リヤブレーキ40は、図1に示すように、車体フレーム11の下部に揺動可能に支持されるブレーキペダル41と、車体フレーム11の下部に固定され、ブレーキペダル41により操作されるリヤマスターシリンダ42と、スイングアーム18の後端部に固定されるリヤブレーキキャリパ43と、後輪WRに固定されるリヤブレーキディスク44と、リヤマスターシリンダ42とリヤブレーキキャリパ43との間を接続するリヤブレーキホース45と、を備える。
フロントブレーキ50は、図1に示すように、バーハンドル16の右端部に配設されるフロントブレーキ操作装置60と、フロントフォーク15の下端部に固定されるフロントブレーキキャリパ53と、前輪WFに固定されるフロントブレーキディスク54と、フロントブレーキ操作装置60とフロントブレーキキャリパ53との間を接続するフロントブレーキホース55と、を備える。
フロントブレーキ操作装置60は、図2〜図5に示すように、そのレバー(手操作子)61を操作することによりフロントマスターシリンダ(油圧シリンダボディ)62に油圧を発生するように構成されている。このレバー61は、その基部61aが回動中心軸63によりフロントマスターシリンダ62の一端部に回動自在に軸支される。なお、図2中の矢印A、矢印Bはレバー61の回動方向を示し、矢印Aは戻し側(油圧解消側)、矢印Bは操作側(油圧発生側)である。また、Nは中立位置であり、手を放して回動力が無くなった非操作状態(通常状態)におけるレバー61の位置を示す。また、図1のレバー61はこの非操作状態である。
フロントマスターシリンダ62は、回動中心軸63側の一端が開放され、その内部の油圧シリンダ70には、油圧ピストン80が油圧シリンダ70の軸線方向である矢印C、D方向へ摺動自在に嵌合されて直線的に移動可能に設けられる。この油圧ピストン80は、油圧シリンダ70内に収容されるリターンスプリング64により矢印D方向へ押し戻されるように付勢される。なお、本実施形態では、油圧ピストン80が矢印C方向へ移動するときを前進、矢印D方向に移動するときを後進とする。
そして、本実施形態では、油圧ピストン80は、後述するプッシュロッド90に係わる第1ピストン部81と、油圧を発生させる側の第2ピストン部82と、を有し、油圧シリンダ70は、第1ピストン部81が摺動自在に嵌合する第1シリンダ部71と、第2ピストン部82が摺動自在に嵌合する第2シリンダ部72と、を有する。さらに、第1シリンダ部71と第2シリンダ部72との間にはテーパ状の段差部73が設けられ、第2シリンダ部72の内径d2が第1シリンダ部71の内径d1より小さく設定される。
また、油圧ピストン80には、第1ピストン部81に隣接して、第1ピストン部81と第1シリンダ部71との間をシールする第1シール部材81aが設けられ、第2ピストン部82に隣接して、第2ピストン部82と第2シリンダ部72との間をシールする第2シール部材82aが設けられる。
また、フロントマスターシリンダ62には、油圧シリンダ70の上方にリザーブタンク74が一体形成され、このリザーブタンク74と油圧シリンダ70との間の隔壁部75には、リザーブタンク74と油圧シリンダ70との間を連通させるプライマリポート76及びセカンダリポート77が形成される。プライマリポート76は、レバー61の非操作状態においては、第2シリンダ部72とリザーブタンク74とを連通して、ブレーキパッドの振れや熱膨張などによる作動油量の変動を調節し、油圧ピストン80の前進時においては、第2シール部材82aがプライマリポート76を通過すると第2シリンダ部72内がリザーブタンク74から閉塞され、油圧ピストン80の前進により、作動油を昇圧して、吐出口78から油圧をフロントブレーキキャリパ53に送り作動させるものである。セカンダリポート77は、油圧シリンダ70の軸線方向において、プライマリポート76よりプッシュロッド90側に配置され、油圧ピストン80の前進時においては、第1シリンダ部71内の作動油をリザーブタンク74に戻し、油圧ピストン80の後退時においては、リザーブタンク74内の作動油を第1シリンダ部71に供給するものである。なお、図2中の符号74aはリザーブタンク74のフタ部材、符号74bはリザーブタンク74内の圧力を調整するブラダである。
また、本実施形態では、段差部73は、油圧シリンダ70の軸線方向において、セカンダリポート77の右端部に重なるように配置される。
また、第2シリンダ部72は、フロントマスターシリンダ62に一体形成される吐出口78と連通しており、第2ピストン部82により第2シリンダ部72内の作動油が加圧されると、吐出口78に接続されたフロントブレーキホース55を介してフロントブレーキキャリパ53に加圧作動油が圧送されて、フロントブレーキ50が作動するようになっている。
油圧ピストン80は、第1ピストン部81の後端部に凹状のロッドホルダ83が形成されており、このロッドホルダ83の穴83aには、レバー61の回動力を油圧ピストン80に伝達するプッシュロッド90の一端部が遊嵌され、このプッシュロッド90の他端部は、ノッカー部材91に形成されるノッカー部94の穴94aに嵌合される。また、油圧ピストン80の前端部には、油圧ピストン80の前進時に、第1シール部材81aが段差部73に接触する前に第2シリンダ部72の底部に当接して油圧ピストン80のストッパとして機能する軸部84が形成される。
プッシュロッド90は、その両端部が球面状に形成されており、ロッドホルダ83の穴83a及びノッカー部94の穴94a内にて摺動自在であるので、油圧ピストン80の軸線に対して揺動自在である。また、穴83a及び穴94aは、プッシュロッド90を揺動自在にするため、開放端側に向かって拡径するテーパ状の有底穴状に形成される。
ノッカー部材91は、レバー61とは別体の部材であり、回動中心軸63によりレバー61の基部61aと同軸に回動自在に軸支される。このノッカー部材91は、回動中心軸63が貫通するリング部92と、リング部92から径方向に延出されるアーム部93と、アーム部93の先端部に形成されるノッカー部94と、を有する。
また、フロントマスターシリンダ62には、リザーブタンク74の近傍にレバー61の先端であるストッパ端部61bと当接するストッパ段部62aが一体形成される。この当接は、レバー61に対して前方(A矢印方向)に大荷重の入力があったときに生じるが、通常時は、調節スプリング95により若干のクリアランスが形成されるようになっている。
調節スプリング95は、例えば、コイルスプリングであり、ストッパ段部62a及びストッパ端部61bに形成される穴62b及び穴61cに両端部がそれぞれ嵌合され、レバー61を矢印B方向に付勢して、フロントマスターシリンダ62とレバー61との間に所定のクリアランスを確保する。また、調節スプリング95の付勢力は、リターンスプリング64の付勢力よりは弱く設定される。このため、レバー61から手を放した通常状態では、レバー61はリターンスプリング64で中立位置Nへ戻され、調節スプリング95とリターンスプリング64とのバランスにより、レバー61を中立位置Nに保持して、ノッカー部材91をプッシュロッド90へ接触させる。これにより、レバー61とノッカー部材91のガタツキを抑えることができる。
さらに、レバー61には、その基部61aからノッカー部材91のアーム部93に沿うように押圧部61dが突設され、この押圧部61dに形成される雌ねじ部61eにアジャスタ96が螺合される。このため、アジャスタ96は、その突出長さが調節自在とされ、アジャスタ96に螺合されるロックナット97により適宜の調節位置で固定される。
アジャスタ96は、レバー61の通常位置において、その先端がノッカー部94に当接する程度の突出長さに調節される。この通常位置においては、プッシュロッド90を介して油圧ピストン80を押し込まないため、フロントマスターシリンダ62に油圧が発生することはない。
ロッドホルダ83、プッシュロッド90、及びノッカー部材91などは、フロントマスターシリンダ62の一端に延出形成される拡径部79内に配置されており、この拡径部79内には、油圧ピストン80の抜け止めとなる止め輪98,99が設けられる。また、ノッカー部94と止め輪99との間には、外部からのダスト浸入を防止するためのブーツ部材100が設けられる。また、ロッドホルダ83、プッシュロッド90、及びノッカー部材91などの周辺は、フロントマスターシリンダ62の一端部に固定されるカバー部材101により覆われている。これにより、フロントブレーキ操作装置60の内部に泥水などの塵埃が入り込むことを防止している。
また、フロントマスターシリンダ62の隔壁部75に形成される凹部75a内には、油圧シリンダ70のエア抜き及び油圧シリンダ70にエアが入り込むことを防止するためのセパレータ102がリザーブタンク74内に臨むように設けられており、本実施形態では、このセパレータ102は、その中心部が第2シリンダ部72側に寄るように配置される。また、セパレータ102は、その中心部及び中心部の周囲に複数形成され、リザーブタンク74の内外を連通する連通穴102aを有し、この連通穴102aは、平面視において、プライマリポート76及びセカンダリポート77と重ならない位置に形成される。
以上説明したように、本実施形態のフロントブレーキ操作装置60によれば、油圧ピストン80は、プッシュロッド90に係わる側の第1ピストン部81と、油圧を発生させる側の第2ピストン部82と、を有し、油圧シリンダ70は、第1ピストン部81が摺動自在に嵌合する第1シリンダ部71と、第2ピストン部82が摺動自在に嵌合する第2シリンダ部72と、を有し、第1シリンダ部71と第2シリンダ部72との間に段差部73が設けられ、第2シリンダ部72の内径d2が第1シリンダ部71の内径d1より小さく設定されるため、径の大きい第1シリンダ部71でプッシュロッド90の可動域を確保して、最適なレバーレシオ特性を得ることができると共に、油圧シリンダ70を小径化することができる。これにより、フロントブレーキキャリパ53を小型化することができるので、車両10のレイアウトの自由度を向上することができる。
また、本実施形態のフロントブレーキ操作装置60によれば、フロントマスターシリンダ62は、リザーブタンク74と油圧シリンダ70との間を連通するプライマリポート76及びセカンダリポート77と、を備え、段差部73は、油圧シリンダ70の軸線方向において、セカンダリポート77の右端部に重なるように配置されるため、油圧ピストン80が油圧シリンダ70内を前進する際に、第1ピストン部81が段差部73に干渉するのを防止することができる。
また、本実施形態のフロントブレーキ操作装置60によれば、油圧シリンダ70のエア抜き及び油圧シリンダ70にエアが入り込むことを防止するためのセパレータ102が、リザーブタンク74と油圧シリンダ70との間の隔壁部75の板厚の厚い第2シリンダ部72側に概ね配置されるため、隔壁部75の板厚を確保することができ、高圧になるフロントマスターシリンダ62の剛性を向上することができる。
(第2実施形態)
次に、図6及び図7を参照して、本発明に係る車両用油圧装置の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一又は同等部分については、図面に同一符号を付してその説明を省略或いは簡略化する。
本実施形態では、図6に示すように、セカンダリポート77が、油圧シリンダ70の軸線方向において、プライマリポート76よりプッシュロッド90側に配置され、段差部73が、油圧シリンダ70の軸線方向において、セカンダリポート77よりプッシュロッド90側に配置される。
また、本実施形態では、図6及び図7に示すように、第1ピストン部81の胴部85の後端部の外周面に、油圧ピストン80の前進時に、第1シール部材81aが段差部73に接触する前に段差部73に当接して油圧ピストン80のストッパとして機能する突部86が形成される。これにより、油圧ピストン80の軸部84をストッパとして機能させる必要がなくなるので、軸部84を短くすることができ、ひいては、油圧ピストン80を短くすることができる。
以上説明したように、本実施形態のフロントブレーキ操作装置60によれば、セカンダリポート77は、油圧シリンダ70の軸線方向において、プライマリポート76よりプッシュロッド90側に配置され、段差部73は、油圧シリンダ70の軸線方向において、セカンダリポート77よりプッシュロッド90側に配置されるため、リザーブタンク74と高圧室側である第2シリンダ部72との間の隔壁部75の板厚を厚くすることができ、フロントマスターシリンダ62の剛性を向上することができる。
その他の構成及び作用効果については、上記第1実施形態と同様である。
なお、本発明は、上記実施形態に例示したものに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、フロントブレーキ50のフロントマスターシリンダ62に本発明を適用した場合を例示したが、これに限定されず、リヤブレーキ40のリヤマスターシリンダ42に本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態では、鞍乗型車両の油圧式ブレーキ装置に本発明を適用した場合を例示したが、これに限定されず、鞍乗型車両の油圧式クラッチ装置に本発明を適用してもよい。
10 自動二輪車
50 フロントブレーキ
53 フロントブレーキキャリパ
54 フロントブレーキディスク
55 フロントブレーキホース
60 フロントブレーキ操作装置
61 レバー(手操作子)
62 フロントマスターシリンダ(油圧シリンダボディ)
70 油圧シリンダ
71 第1シリンダ部
72 第2シリンダ部
73 段差部
74 リザーブタンク
75 隔壁部
76 プライマリポート
77 セカンダリポート
80 油圧ピストン
81 第1ピストン部
82 第2ピストン部
90 プッシュロッド
91 ノッカー部材
102 セパレータ
d1 第1シリンダ部の内径
d2 第2シリンダ部の内径

Claims (2)

  1. 油圧シリンダボディと、
    前記油圧シリンダボディの油圧シリンダ内を直線的に移動する油圧ピストンと、
    前記油圧シリンダボディに対して回動自在に支持される手操作子と、
    前記手操作子の回動力を前記油圧ピストンに伝達するプッシュロッドと、
    前記油圧シリンダボディと一体形成されたリザーブタンクと、を備える車両用油圧装置であって、
    前記油圧ピストンは、前記プッシュロッドに係わる側の第1ピストン部と、油圧を発生させる側の第2ピストン部と、を有し、
    前記油圧シリンダは、前記第1ピストン部が摺動自在に嵌合する第1シリンダ部と、前記第2ピストン部が摺動自在に嵌合する第2シリンダ部と、を有し、
    前記第1シリンダ部と前記第2シリンダ部との間に段差部が設けられ、前記第2シリンダ部の内径が前記第1シリンダ部の内径より小さく設定され
    前記リザーブタンクと前記油圧シリンダとの間には、隔壁部を有し、
    前記隔壁部のリザーブタンク側面には、周囲の面からシリンダ側に向けて凹む凹部が形成され、
    前記凹部内に、前記油圧シリンダのエア抜き及び前記油圧シリンダにエアが入り込むことを防止するためのセパレータが前記リザーブタンク内に臨むように設けられ、
    前記凹部の底面には、前記手操作子の非操作状態において前記リザーブタンクと前記油圧シリンダの第2シリンダ部との間を連通するプライマリポートと、前記プライマリポートより前記プッシュロッド側の位置で、前記リザーブタンクと前記油圧シリンダの第1シリンダ部との間を連通するセカンダリポートとを備え、
    前記セパレータは、前記隔壁部の前記凹部内において前記第2シリンダ部側に配置され、
    前記油圧シリンダの前記段差部は、前記油圧シリンダの軸線方向において、前記セカンダリポートの前記プッシュロッド側の端部に重なるように配置されることを特徴とする車両用油圧装置。
  2. 油圧シリンダボディと、
    前記油圧シリンダボディの油圧シリンダ内を直線的に移動する油圧ピストンと、
    前記油圧シリンダボディに対して回動自在に支持される手操作子と、
    前記手操作子の回動力を前記油圧ピストンに伝達するプッシュロッドと、を備える車両用油圧装置であって、
    前記油圧ピストンは、前記プッシュロッドに係わる側の第1ピストン部と、油圧を発生させる側の第2ピストン部と、を有し、
    前記油圧シリンダは、前記第1ピストン部が摺動自在に嵌合する第1シリンダ部と、前記第2ピストン部が摺動自在に嵌合する第2シリンダ部と、を有し、
    前記第1シリンダ部と前記第2シリンダ部との間に段差部が設けられ、前記第2シリンダ部の内径が前記第1シリンダ部の内径より小さく設定され、
    前記油圧シリンダボディは、リザーブタンクと、前記リザーブタンクと前記油圧シリンダとの間を連通するプライマリポートと、前記プライマリポートより前記プッシュロッド側の位置で前記リザーブタンクと前記油圧シリンダとの間を連通するセカンダリポートと、を更に備え、
    前記段差部は、前記油圧シリンダの軸線方向において、前記セカンダリポートの前記プッシュロッド側の端部に重なるように配置され
    前記セカンダリポートは、前記段差部の前記プッシュロッド側の端部よりも前記第2ピストン部側に設けられ、前記油圧シリンダのエア抜き及び前記油圧シリンダにエアが入り込むことを防止するためのセパレータが、前記プライマリポートと前記セカンダリポートとを覆うように設けられることを特徴とする車両用油圧装置。
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