JP5153710B2 - 鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車体フレームに揺動可能に支承されるスイングアームで軸支される後輪に装着される後輪ブレーキと、前輪に装着される前輪ブレーキと、乗員の操作によって前記後輪ブレーキおよび前記前輪ブレーキを作動せしめることが可能なブレーキペダルと、該ブレーキペダルの操作に応じて液圧を出力するマスタシリンダとを備える鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置に関する。
ブレーキペダルによる操作力を後輪ブレーキ側にロッドで伝達するようにしたものが、たとえば特許文献1で知られている。このように前後方向に延びるロッドで後輪ブレーキに制動力を伝達しようとしたときに、ロッドの前端および後端が車幅方向で略同一位置にあると、ロッドを直線的に動かすことで配置スペースをコンパクトにすることができ、またロッドによる伝達ロスを少なくするためにはロッドの後端を後輪ブレーキ側に極力近づけて配置することが望ましい。
特開2000−053064号公報
ところが、ブレーキペダルの操作力を油圧力に変換した後にロッドを用いて後輪ブレーキ側に伝達しようとする場合、ブレーキペダルの操作力を油圧力に変換するための機構を構成する各部品の影響により、ロッドの前端および後端を車幅方向で略同一位置に配置すること、ならびにロッドの後端を後輪ブレーキの近くに配置することが困難であった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ブレーキペダルの操作力を油圧力に変換した後にロッドを用いて後輪ブレーキ側に伝達するにあたって、ロッドの前端および後端を車幅方向で略同一位置に配置するとともにロッドの後端を後輪ブレーキの近くに配置することを可能とした鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、車体フレームに揺動可能に支承されるスイングアームで軸支される後輪に装着される後輪ブレーキと、前輪に装着される前輪ブレーキと、乗員の操作によって前記後輪ブレーキおよび前記前輪ブレーキを作動せしめることが可能なブレーキペダルと、該ブレーキペダルの操作に応じて液圧を出力するマスタシリンダとを備える鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置において、前記マスタシリンダからの液圧出力に応じて作動するスレーブシリンダと、該スレーブシリンダの出力を機械的に前記後輪ブレーキに伝達するロッドと、前記マスタシリンダから出力される液圧を前記前輪ブレーキ側に伝達する液圧伝達経路とを備え、前記ロッドが前記スイングアームに沿って設けられ、前記スレーブシリンダの少なくとも一部が平面視で前記スイングアームに重なる位置に配置されることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記マスタシリンダが、前記スイングアームの前端部を前記車体フレームに揺動可能に支承する支軸の前方で前記車体フレームに固定されるケーシングに設けられ、前記ロッドの前端部に前端部が連結される出力ロッドを有する前記スレーブシリンダのシリンダ体が、前記出力ロッドの前端部を前記支軸の近傍に配置して前記ケーシングに締結されることを第2の特徴とする。
本発明は、第1または第2の特徴の構成に加えて、前記車体フレームが、その前端のヘッドパイプと、該ヘッドパイプから後下がりに延びるメインフレームと、該メインフレームの後部から下方に垂下されるピボットプレートと、前記メインフレームの後部に連設されて後上がりに延びる左右一対のリヤフレームと、ピリオンステップを有して前記ピボットプレートに固定されるステップホルダとを備え、前記ケーシングが前記ステップホルダに固定されることを第3の特徴とする。
本発明は、第1〜第3の特徴の構成のいずれかに加えて、前記ロッドが、前記スイングアームの上方に配置されることを第4の特徴とする。
さらに本発明は、第1〜第4の特徴の構成のいずれかに加えて、前記ケーシングに、前記ブレーペダルの操作に対して前記前輪ブレーキの作動を遅らせるようにして前記液圧伝達経路の途中に介在するディレイバルブと、前記スレーブシリンダ側に伝達される前記マスタシリンダの出力が所定値を超えたときに前記マスタシリンダおよび前記スレーブシリンダ間を遮断する遮断弁とが設けられることを第5の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、ブレーキペダルの操作に応じてマスタシリンダから液圧が出力され、そのマスタシリンダからの液圧出力に応じて作動するスレーブシリンダの出力がロッドを介して後輪ブレーキに機械的に伝達されるが、ロッドがスイングアームに沿って設けれ、スレーブシリンダの少なくとも一部が平面視でスイングアームに重なるように配置されるので、ロッドの後端を後輪ブレーキの近くに配置しつつ、ロッドの前端および後端を車幅方向でほぼ同一位置に配置することができ、それによって動力伝達の効率を高めることが可能となる。
また本発明の第2の特徴によれば、スイングアームを車体フレームに支承する支軸の前方で車体フレームに固定されるケーシングにマスタシリンダが設けられ、スレーブシリンダのシリンダ体が出力ロッドの前端部を支軸の近傍に配置してケーシングに締結されるので、ロッドの先端を支軸の近くに配置することができ、ロッドが連結される出力ロッドの前端部および後輪ブレーキ間の距離がスイングアームの揺動によって変化し難くなり、揺動により距離変化を吸収する機構を別途設けなくてすみ、有利である。
本発明の第3の特徴によれば、ケーシングがステップホルダに固着されるので、ケーシングを支持するための専用部材が不要とすることができ、部品点数の増大を回避することができる。
本発明の第4の特徴によれば、ロッドがスイングアームの上方に配置されるので、路面から巻き上げられる埃等をロッドに付着し難くすることができる。
さらに本発明の第5の特徴によれば、マスタシリンダ、ディレイバルブおよび遮断弁がケーシングに設けられるので、マスタシリンダ、ディレイバルブおよび遮断弁をコンパクトに纏めることができる。
自動二輪車の側面図である。 図1の要部を拡大して示す一部切欠き側面図である。 図2の要部拡大図である。 図2の4矢視拡大図である。
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
本発明の実施例1を図1〜図4を参照しながら説明すると、先ず図1において、この鞍乗り型車両は自動二輪車であり、車体フレームFは、フロントフォーク11を操向可能に支承するヘッドパイプ12と、該ヘッドパイプ12から後下がりに延びるメインフレーム13と、該メインフレーム13の後部から下方に垂下されるピボットプレート14と、前記メインフレーム13の後部に連設されて後上がりに延びる左右一対のリヤフレーム15…とを備え、前記フロントフォーク11の下端に前輪WFが軸支され、フロントフォーク11の上部にはバー状の操向ハンドル16が連結される。
前記メインフレーム13の下方には、たとえばシリンダ軸線をわずかに前上がりとして車体フレームFに搭載されるエンジンEが配置される。また前記ピボットプレート14には、スイングアーム17の前端部が支軸20を介して上下に揺動可能に支承されており、スイングアーム17の後端に後輪WRが軸支され、車体フレームFにおけるリヤフレーム15…およびスイングアーム17間にはリヤクッション18が設けられる。
前記エンジンEのクランクケース19には変速機(図示せず)が内蔵されており、その変速機の出力は後輪WRに伝達され、後輪WRの上方には、タンデム型である乗車用シート21が配置される。
車体フレームFには、該車体フレームF、前記エンジンEの一部を覆う合成樹脂製の車体カバー22が取付けられており、この車体カバー22は、メインフレーム13の左右両側に配置されるフロントサイドカバー23…と、ライダーの脚部を前方から覆うようにして両フロントサイドカバー23…の前部に連なるレッグシールド24…と、ヘッドパイプ12を前方から覆うようにして両レッグシールド24…に連なるフロントトップカバー25と、ヘッドパイプ12を後方側から覆うとともにメインフレーム13を上方から覆うようにしてフロントトップカバー25に連なるメインフレームトップカバー26と、前記両フロントサイドカバー23…の下部に連なるアンダーカバー27…と、上部に前記乗車用シート21が配設されるリヤサイドカバー28とで構成される。
前記ピボットプレート14には、前記乗車用シート21の後部に座った同乗者の足を載せるピリオンステップ29が設けられるステップホルダ30が、車体フレームFの一部を構成するようにして固着される。
ところで前記前輪WFには、液圧の作用に応じて作動するディスクブレーキである前輪ブレーキBFが装着され、前記後輪WRには、レバー31を回動作動せしめることで作動するドラムブレーキである後輪ブレーキBRが装着され、前記ステップホルダ3030の下部には、後輪ブレーキBRを作動せしめるとともに前輪ブレーキBFを連動して作動せしめるブレーキペダル32が回動可能に取付けられる。
図2において、前記ステップホルダ30の内面側には、スイングアーム17の前端部を車体フレームFに揺動可能に支承する支軸20の前方に配置されるようにして、ブロック状のケーシング35が取付けられており、このケーシング35に、ブレーキペダル32の操作に応じて液圧を出力するマスタシリンダ36が設けられるとともに、マスタシリンダ36からの液圧出力に応じて作動するスレーブシリンダ37のシリンダ体40が締結される。また前記ケーシング35には、ブレーキペダル32の操作に対して前記前輪ブレーキBFの作動を遅らせるディレイバルブ38と、後輪ブレーキBR側に伝達される前記マスタシリンダ36の出力が所定値を超えたときに前記マスタシリンダ36および前記スレーブシリンダ37間を遮断するようにして前記マスタシリンダ36および前記スレーブシリンダ37間に介在する遮断弁39とが設けられる。
図3を併せて参照して、前記マスタシリンダ36は、上端を閉じて上下方向に延びるとともに下端を開放して前記ケーシング35に設けられる第1シリンダ孔41に、第1シリンダ孔41の上端閉塞部との間に出力液圧室42を形成するマスタピストン43が摺動自在に嵌合されるとともに、第1シリンダ孔41の上端閉塞部およびマスタピストン43間に第1ばね44が介設されて成るものである。
前記マスタピストン43には、上下に延びる入力ロッド52の一端部に設けられる球状頭部52aが首振り可能に連接されており、この入力ロッド52およびケーシング35間には、二重に配置される第1および第2ブーツ53,54が設けられる。また前記ブレーキペダル32の後端部は支軸55を介して前記ステップホルダ30の下部に回動可能に支承されており、該ブレーキペダル32の後端部に一体に連なって後方に延びる連結腕部56の先端が連結ピン57を介して前記入力ロッド52の他端部に連結され、ブレーキペダル32を踏み込むことでマスタピストン43が出力液圧室42の容積を縮小する側に押し上げられ、それによって出力液圧室42から液圧が出力されることになる。
スレーブシリンダ37は、マスタシリンダ36の作動軸線と直交する方向に作動することを可能としてシリンダ体40に配設されており、一端に端壁58aを有するようにして第1シリンダ孔41の軸線と直交する軸線を有してシリンダ体40に設けられる第2シリンダ孔58に、前記端壁58aとの間に入力液圧室59を形成するスレーブピストン60が摺動自在に嵌合されるとともに、第2シリンダ孔58の他端開口部に止め輪61を介して支持されるリング板状のリテーナ62およびスレーブピストン60間に第2ばね63が介設されて成るものである。
またスレーブピストン60には、前後に延びる出力ロッド65の後端の球状頭部65aが首振り可能に連接されており、この出力ロッド65およびケーシング35間には第3ブーツ66が設けられる。
前記出力ロッド65の前端部には、スレーブシリンダ37の出力を機械的に後輪ブレーキBRに伝達するロッド67(図1および図2参照)の一端が連結されており、このロッド67は出力ロッド65から後方に延設され、ロッド66の他端が後輪ブレーキBRのレバー31に連結される。
したがって入力液圧室59への液圧作用によって、スレーブシリンダ37のスレーブピストン60が入力液圧室59の容積を拡大する側に移動して前記出力ロッド65が前進作動すると、ロッド67を介して前記レバー31が回動駆動されることにより後輪ブレーキBRがブレーキ作動する。
図4を併せて参照して、前記シリンダ体40は、前記ケーシング35の上部の内面側に締結されるものであり、シリンダ体40との間に介在させたカラー50を貫通するオイルボルト51がケーシング35の上部に螺合される。
而してシリンダ体40がケーシング35に締結された状態でスレーブシリンダ37は、側面視で前記スイングアーム17の上方に前記ロッド67を配置するようにして、スイングアーム17の上方に在り、平面視で、スレーブシリンダ37の少なくとも一部(この実施例1では大部分)は前記スイングアーム17と重なるように配置され、前記ロッド67は前記スイングアーム17に沿って配設される。しかもスレーブシリンダ37は、出力ロッド65の前端部を、スイングアーム17を車体フレームFに揺動可能に支承する支軸20の近傍に配置するように前下がりに傾斜した姿勢で前記ケーシング35に締結される。
再び図3において、ディレイバルブ38は、前記マスタシリンダ36から出力される液圧を前記前輪ブレーキBF側に伝達する液圧伝達経路68に設けられて前記ケーシング35に配設されるものであり、前記マスタシリンダ36の第1シリンダ孔41と平行な軸線を有して前記ケーシング35に設けられる第1収納孔70に、第1ピストン71、環状の第1シート部材72、第1端壁部材73および第1弁ばね74が、収納、配設されて成る。
前記ケーシング35には、一端を出力液圧室42に通じさせた連通孔86が第1シリンダ41と直角に延びるようにして設けられており、第1収納孔70は、第1シリンダ孔41の軸線と平行な軸線を有して一端を前記連通孔86の中間部に通じさせる小径孔部70aと、該小径孔部70aよりも大径に形成されて小径孔部70aの他端に一端を同軸に連ならせた大径孔部70bとから成り、第1端壁部材73は、前記小径孔部70aおよび前記大径孔部70b間に形成される段部70cとの間に第1中間液室75を形成するようにして第1収納孔70における大径孔部70bの他端部に液密に嵌合、固定される。また前記段部70cには、マスタシリンダ36の出力液圧室42に通じる環状の凹部76が設けられる。
第1ピストン71は、第1収納孔70の小径孔部70aに摺動可能に嵌合される小径部71aと、該小径部71aに同軸に連なって第1端壁部材73に摺動自在に嵌合されるガイド軸部71bとを一体に有する。また第1シート部材72は、前記段部70cの凹部76を閉鎖可能に形成されており、第1シート部材72および第1端壁部材73間に、第1シート部材72を段部70c側に押しつける第1弁ばね74が縮設される。
而して出力液圧室42の液圧が第1ピストン71の小径部71aに作用すると、第1ピストン71は小径部71aで第1シート部材72を段部70cから離反させて凹部76を第1中間液室75に通じさせるように作動することになり、第1弁ばね74のばね力に抗して第1シート部材72が段部70cから離反したときに出力液圧室42の液圧が第1中間液室75に作用することになり、ブレーキペダル32の操作に対して第1中間液室75からの液圧出力が遅れることになる。
前記液圧伝達経路68は、第1中間液室75と、第1中間液室75および前輪ブレーキBF間を結ぶホース等の管路77を含んでマスタシリンダ36および前輪ブレーキBF間に設けられるものであり、前記管路77の途中には開閉弁78が設けられる。
遮断弁39は、前記マスタシリンダ36の出力液圧室42および前記スレーブシリンダ37の入力液圧室59間に設けられて前記ケーシング35に配設されるものであり、前記マスタシリンダ36の第1シリンダ孔41と平行な軸線を有して前記ケーシング35に設けられる第2収納孔80に、第2ピストン81、環状の第2シート部材82、第2端壁部材83および第2弁ばね84が、収納、配設されて成る。
第2収納孔80は、第1シリンダ孔41の軸線と平行な軸線を有して一端を入力液圧室59に通じさせる小径孔部80aと、該小径孔部80aよりも大径に形成されて小径孔部80aの他端に一端を同軸に連ならせた大径孔部80bとから成り、第2端壁部材83は、前記小径孔部80aおよび前記大径孔部80b間に形成される段部80cとの間に第2中間液室85を形成するようにして第2収納孔80における大径孔部80bの他端部に液密に嵌合、固定され、第2中間液室85には前記連通孔86の他端が開口される。
第2シート部材82は、前記段部80cから内方に内周縁部をはみ出させるようにして前記段部80cに当接される環状板部82aと、該環状板部82aの外周に連なって前記大径孔部80bの内面に弾発接触するリップ部82bと、前記段部80cとは反対側で前記環状板部82aから突設されるとともに周方向に間隔をあけて配置される複数の突部82cとを一体に有し、前記大径孔部80bの段部80c側の端部に嵌入される。
第2ピストン81は、小径孔部80aに移動可能に挿入される小径ピストン部81aと、小径ピストン部81aより大径である大径ピストン部81bと、それらのピストン部81a,81bよりも小径にして両ピストン部81a,81bを同軸に連結する連結軸部81cとが一体に連設されて成る。
小径ピストン部81aは、前記オイルボルト51を介してスレーブシリンダ37の入力液圧室59に通じる出力室87を小径孔部80aの内面との間に形成して小径孔部80aに軸方向移動可能に挿入されており、この小径ピストン部81aの第2シート部材82側の端部外周に、第2シート部材82の環状板部82aに小径孔部80a側から当接して第2中間液室85および出力室87間を遮断する環状の弁部88が突設される。
また大径ピストン部81bは、第2端壁部材83に摺動可能に嵌合される。また大径ピストン部81bの連結軸部81c側の端部には半径方向外方に張り出す鍔部81dが設けられており、第2端壁部材83および前記鍔部81d間に第2ばね84が縮設される。
このような遮断弁39にあっては、マスタシリンダ36の出力液圧は第2弁ばね84のばね力に対向する液圧力を第2ピストン81に与えており、マスタシリンダ36の出力液圧が低い状態では、第2ピストン81が第2弁ばね84のばね力によって弁部88を第2シート部材82から離反させる位置まで移動しており、第2中間液室85が、出力室87すなわちスレーブシリンダ37の入力液圧室59に連通している。しかるにマスタシリンダ36の出力液圧が増大すると、第2ピストン81は第2弁ばね84のばね力に抗して弁部88を第2シート部材82に当接させるように移動し、遮断弁39はマスタシリンダ36およびスレーブシリンダ37間を遮断することになる。
次にこの実施例1の作用について説明すると、ブレーキペダル82の操作に応じて液圧を出力するマスタシリンダ36からの液圧出力に応じて作動するスレーブシリンダ37の出力は、ロッド67を介して後輪ブレーキBR側に伝達されるのであるが、ロッド67の一部および前記スレーブシリンダ37の少なくとも一部は、後輪WRを軸支して車体フレームFに揺動可能に支承されるスイングアーム17に平面視で重なる位置に配置されるので、ロッド67の後端を後輪ブレーキBRの近くに配置しつつ、ロッド67の前端および後端を車幅方向でほぼ同一位置に配置することができ、それによって動力伝達の効率を高めることが可能となる。
またマスタシリンダ36は、スイングアーム17の前端部を車体フレームFに揺動可能に支承する支軸20の前方で車体フレームFに固定されるケーシング35に設けられ、前記ロッド67の前端部に前端部が連結される出力ロッド65を有する前記スレーブシリンダ37のシリンダ体40が、出力ロッド65の前端部を前記支軸20の近傍に配置して前記ケーシング35に締結されるので、ロッド67の先端を支軸20の近くに配置することができ、ロッド67が連結される出力ロッド65の前端部および後輪ブレーキBR間の距離がスイングアーム17の揺動によって変化し難くなり、揺動により距離変化を吸収する機構を別途設けなくてすみ、有利である。
また車体フレームFの一部を構成するステップホルダ30にケーシング35が固定されるので、ケーシング35を支持するための専用部材を不要とすることができ、部品点数の増大を回避することができる。
また側面視でスイングアーム17の上方に前記ロッド67が配置されるので、路面から巻き上げられる埃等をロッド67に付着し難くすることができる。
さらにケーシング35には、前記マスタシリンダ36に加えて、ブレーペダル32の操作に対して前輪ブレーキBFの作動を遅らせるようにして液圧伝達経路68の途中に介在するディレイバルブ38と、スレーブシリンダ37側に伝達されるマスタシリンダ36の出力が所定値を超えたときにマスタシリンダ36およびスレーブシリンダ37間を遮断する遮断弁39とが設けられるので、マスタシリンダ36、ディレイバルブ38および遮断弁39をコンパクトに纏めることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
12・・・ヘッドパイプ
13・・・メインフレーム
14・・・ピボットプレート
15・・・リヤフレーム
17・・・スイングアーム
20・・・支軸
29・・・ピリオンステップ
30・・・ステップホルダ
32・・・ブレーキペダル
35・・・ケーシング
36・・・マスタシリンダ
37・・・スレーブシリンダ
38・・・ディレイバルブ
39・・・遮断弁
40・・・シリンダ体
65・・・出力ロッド
67・・・ロッド
68・・・液圧伝達経路
BF・・・前輪ブレーキ
BR・・・後輪ブレーキ
F・・・車体フレーム
WF・・・前輪
WR・・・後輪

Claims (5)

  1. 車体フレーム(F)に揺動可能に支承されるスイングアーム(17)で軸支される後輪(WR)に装着される後輪ブレーキ(BR)と、前輪(WF)に装着される前輪ブレーキ(BF)と、乗員の操作によって前記後輪ブレーキ(BR)および前記前輪ブレーキ(BF)を作動せしめることが可能なブレーキペダル(32)と、該ブレーキペダル(32)の操作に応じて液圧を出力するマスタシリンダ(36)とを備える鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置において、前記マスタシリンダ(36)からの液圧出力に応じて作動するスレーブシリンダ(37)と、該スレーブシリンダ(37)の出力を機械的に前記後輪ブレーキ(BR)に伝達するロッド(67)と、前記マスタシリンダ(36)から出力される液圧を前記前輪ブレーキ(BF)側に伝達する液圧伝達経路(68)とを備え、前記ロッド(67)が前記スイングアーム(17)に沿って設けられ、前記スレーブシリンダ(37)の少なくとも一部が平面視で前記スイングアーム(17)に重なる位置に配置されることを特徴とする鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置。
  2. 前記マスタシリンダ(36)が、前記スイングアーム(17)の前端部を前記車体フレーム(F)に揺動可能に支承する支軸(20)の前方で前記車体フレーム(F)に固定されるケーシング(35)に設けられ、前記ロッド(67)の前端部に前端部が連結される出力ロッド(65)を有する前記スレーブシリンダ(37)のシリンダ体(40)が、前記出力ロッド(65)の前端部を前記支軸(20)の近傍に配置して前記ケーシング(35)に締結されることを特徴とする請求項1記載の鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置。
  3. 前記車体フレーム(F)が、その前端のヘッドパイプ(12)と、該ヘッドパイプ(12)から後下がりに延びるメインフレーム(13)と、該メインフレーム(13)の後部から下方に垂下されるピボットプレート(14)と、前記メインフレーム(13)の後部に連設されて後上がりに延びる左右一対のリヤフレーム(15)と、ピリオンステップ(29)を有して前記ピボットプレート(14)に固定されるステップホルダ(30)とを備え、前記ケーシング(35)が前記ステップホルダ(30)に固定されることを特徴とする請求項1または2記載の鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置。
  4. 前記ロッド(67)が、側面視で前記スイングアーム(17)の上方に配置されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置。
  5. 前記ケーシング(35)に、前記ブレーペダル(32)の操作に対して前記前輪ブレーキ(BF)の作動を遅らせるようにして前記液圧伝達経路(68)の途中に介在するディレイバルブ(38)と、前記スレーブシリンダ(37)側に伝達される前記マスタシリンダ(36)の出力が所定値を超えたときに前記マスタシリンダ(36)および前記スレーブシリンダ(37)間を遮断する遮断弁(39)とが設けられることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の鞍乗り型車両の連動ブレーキ装置。
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