本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、本発明の農作業機の一実施形態を示す平面概略図である。本発明は、トラクタ1に装着して農作業を行う農作業機2において、延長作業部6を延長させることができるシステムを有している。トラクタ1の後部には、農作業機2が装着されている。トラクタ1の運転席4の近傍に遠隔で操作するための操作部13が配置可能となっている。さらに、トラクタ1の運転席4の近傍には、油圧操作レバー21を有している。また、トラクタ1には、トラクタ側油圧バルブ22を有している。
農作業機2はトラクタに装着して作業を行う作業部5と作業部を延長可能にする延長作業部6を有している。図1では、延長作業部6は作業部5の両端でそれぞれ延長できるようになっている。農作業機2には、作業機側油圧バルブ23、油圧シリンダ24を有しており、油圧回路により、トラクタ1に設けられたトラクタ側油圧バルブ22や油圧操作レバー21と接続されている。油圧回路の具体例は図2で説明する。また、農作業機2には、無線送受信部14、制御部16、リミットスイッチ17、ロックモータ18、土引きモータ19を有しており、配線等で電気的なやりとりが可能となっている。なお、図1の配置や配線は一例であり、下記の制御を行うためであればこれに限られるものではない。また、無線送受信部14、制御部16の電源として、例えば、トラクタのバッテリーを利用する等、適した電源を利用することができる。
操作部13は、遠隔で操作可能な操作部であり、詳細な具体例は後述する。図1では、無線送受信できるように操作部13に無線送受信部を有している。無線とすることで操作のための配線を必要としない。なお、配線が必要となるが、有線による遠隔操作でも本発明は適用することは可能である。
無線送受信部14は、操作部13からの操作による信号を受信して、その信号を制御部16へ送る。また、必要に応じて、制御部16からの情報を操作部13へ送信することも可能としてもよい。
制御部16は、操作部13やリミットスイッチ17からの信号に基づいて、ロックモータ18や土引きモータ19、作業機側油圧バルブ23の制御をするものである。制御部16は、制御に必要なデバイス等で構成されボックス内に格納する等してもよい。
リミットスイッチ17は、スイッチが作用することにより、延長作業部6が延長しているか否かを検知できる。また、リミットスイッチ17の本発明に適した具体例については後述するが、リミットスイッチ以外のセンサ等の検知手段でも、この目的を達成できれば適用可能である。
ロックモータ18は、ロック機構を動かすためのモータである。本発明に適した具体例については後述する。
土引きモータ19は、第2の整地体を動かすためのモータであり、具体例については後述する。
油圧操作レバー21は、トラクタ1の運転席4の近傍に設置され、作業者がこのレバーの操作をすることにより、油圧のON、OFF等を制御できる。なお、同様の目的で操作が可能であればレバー形状でない操作手段でも適用可能である。
トラクタ側油圧バルブ22は、トラクタ側に設置されるバルブである。本発明の制御を行う場合は、バルブは開いた状態である。
作業機側油圧バルブ23は、制御部の制御により、弁を切り替える等して、油路を遮断するか否かを選択できる。
油圧シリンダ24は、油圧操作レバー21に連動して、油圧が送られて作動するシリンダである。油圧シリンダ24は、延長作業部6を延長又は格納させるように設置されており、このシリンダの力によって、延長作業部6を延長状態又は格納状態に作動させることができる。
この他、制御部16の制御に応じて、音で知らせるブザーの機構をもたせることも可能である。ブザーは制御部16に設置しても、操作部13に設置してもよく、この他の適した場所に設置してもよい。
図2は、本発明の農作業機の一実施形態を示す油圧回路図である。油圧タンク28は、例えば、トラクタ側に設置される。油圧タンク28から、2つの油路が接続されており、油圧操作レバー21と連動する油圧操作バルブ21aを介して、その先で、2つの油路は、それぞれ途中で分岐している。分岐した油路はいずれも作業機側油圧バルブ23(23a、23b、23c、23d)を介して、左右の油圧シリンダ24(24a、24b)にそれぞれ接続されている。この場合、一方の油路は分岐して、油圧シリンダ24a、24bのロッド側の空間へそれぞれ接続され、他方の油路は分岐して、油圧シリンダ24a、24bのロッドと反対側の空間へそれぞれ接続されている。
ここで、油圧操作レバー21は、油圧操作バルブ21aと連動しており、作業者が油圧操作レバー21を操作すると、油路を遮断するか、どちらに接続するかを選択することができる。作業機側油圧バルブ23(23a、23b、23c、23d)は、例えば、ソレノイドバルブで構成され、制御部16からの制御により、弁を切り替えて油路を遮断するか継続するかを選択できる。
作業機側油圧バルブ23がいずれも開いている(遮断されていない)状態では、作業者は、油圧操作レバー21の操作をすることにより、油圧操作バルブ21aにより油路が切り替わり油圧シリンダ24を所望の方向へ動かすことができる。例えば、油圧操作バルブ21aの遮断状態から、一方向に油圧操作レバー21を傾けたときは油圧シリンダ24を伸ばす方向で、他方向に油圧操作レバー21を傾けたときは油圧シリンダ24を縮む方向等である。
このとき、作業機側油圧バルブ23を制御部で制御することにより、操作の対象となっていない油圧シリンダ24に接続される油路の作業機側油圧バルブ23を閉じて(遮断して)、誤動作を防止することができる。例えば、操作しないときは、作業機側油圧バルブ23a、23b、23c、23dをいずれも閉じ、油圧シリンダ24aを操作するときは、作業機側油圧バルブ23a、23bのみを開き、油圧シリンダ24bを操作するときは、作業機側油圧バルブ23c、23dのみを開く等である。
図3は、本発明の農作業機の一例を示す正面図である。図4は、本発明の農作業機の一例を示す背面図である。図3と4では、農作業機2として代掻き作業機50を示してある。代掻き作業機50は折り畳み機構を備えており、中央作業部54の両側にある延長作業部55を延長して作業幅を長くするか、折り畳んで横方向の長さを短くするかを選択できる。ここで、中央作業部54は図1の作業部5に、延長作業部55は図1の延長作業部6に相当する。また、油圧シリンダ56は、図1、2の油圧シリンダ24が相当する。
代掻き作業機50の前方側をトラクタの後部に装着して農作業を行う。トラクタからのPTO動力はミッションケース58から前方側へ突出する入力軸51へ伝えられ、さらに、入力軸51からミッションケース58やフレームパイプ59内に有する歯車や軸等の伝動機構に伝達される。さらに、その動力は、チェーンケース等を介してカバー52や第1の整地体53の内側に有する代掻き爪(図3、4では図示省略)を具備した代掻き軸62に伝達される。そして、カバー52や第1の整地体53内で代掻き爪(代掻き軸62)を回転させながらトラクタを前進させて代掻き作業を行う。代掻き作業機50には、田面を均平にするための第2の整地体60及び延長整地体61を有している。
両側の油圧シリンダ56により、回動機構57を作用させ両側の延長作業部55をそれぞれ折り畳むことができ、代掻き作業機50の全幅を短くすることができる。延長作業部55の折り畳みは、回動機構57に有する回動軸57aを中心に回動させる。なお、回動軸57aは左右で角度を異ならせることで両側の延長作業部55を折り畳んでも交互に配置され干渉しないようになっている。また、中央作業部は長くなるが、回動軸の左右の角度を変えないものでもよい。さらに、中央作業部54と延長作業部55の間には、それぞれロック機構30を有しており、延長作業部55を延長させた状態でロックすることができる。ロック機構30でロックすることで、作業中等に延長作業部55に油圧シリンダ56の保持力以上の力が加わってもその力で延長作業部55が折り畳まれないようにできる。
カバー52はミッションケース58やフレームパイプ59の下部に位置して代掻き爪の上部を覆っている。一方、第1の整地体53は代掻き爪の後方側面を覆っており、第1の整地体53の下部には第1の整地体53と略同じ幅の第2の整地体60が上下方向に回動可能に連結されている。そして、代掻き軸62を回転させて耕耘し、第2の整地体60が田面に接しながら前進することで整地し田面を均平にする。一方、延長作業部55の第2の整地体60の外端部では、それぞれ延長整地体駆動装置70のアーム77に連動して延長整地体61を回動させて延長できるようになっている。また、第2の整地体駆動装置80により第2の整地体リンク手段81を介して第2の整地体60の角度を変えて土引き作業モードをするか通常の代掻き作業モードとするかを選択できる。
図5は、本発明の農作業機における操作部の一例を示す正面図である。図1の操作部13の例として操作部40が示される。
電源スイッチ40aは、押すと電源が入り表示灯40mが点灯する。
開始スイッチ40bは、延長作業部55を延長又は格納の開始をするスイッチである。
終了スイッチ40cは、延長作業部55を延長又は格納の終了をするためのスイッチである。
左スイッチ40dは、開始スイッチ40bを押したあとに、左側の延長作業部55の延長又は格納だけを行いたいときに押すスイッチである。
右スイッチ40eは、開始スイッチ40bを押したあとに、右側の延長作業部55の延長又は格納だけを行いたいときに押すスイッチである。
スイッチ40fは、左側の延長整地体61を延長するためのスイッチであり、スイッチ40gは、左側の延長整地体61を格納するためのスイッチであり、スイッチ40hは、右側の延長整地体61を延長するためのスイッチであり、スイッチ40iは、右側の延長整地体61を格納するためのスイッチである。
スイッチ40jは、第2の整地体60を通常の代掻き作業状態とするスイッチであり、スイッチ40kは、第2の整地体60を土引き状態にするスイッチである。
図6は、本発明の農作業機の一例で第1の状態を示す要部拡大図である。図7は、本発明の農作業機の一例で第2の状態を示す要部拡大図である。これらの図は、図3、4に対応した要部拡大図を示している。図6の状態が、延長作業部55を延長して開いた状態であり、図7の状態が延長作業部55を格納して折り畳んだ状態(閉じた状態)である。
油圧シリンダ56は、一端部を回動機構57側に設けられた回動可能な取付部56aに取り付け、他端部を中央作業部54側に設けられた回動可能な取付部56bに取り付けられている。
回動機構57は、中央作業部54と、延長作業部55の境目近傍で、延長作業部55を延長した状態において代掻き作業機50の上部に位置して設けられている。中央作業部54側(のフレームパイプ59)に固定されている回動フレーム57bと、延長作業部55側(のフレームパイプ59)に固定されている回動フレーム57cとを有し、これらのフレームが延びて先端近傍で回動軸57aを中心に回動可能に係合している。一方、回動フレーム57bの途中にはリンク部材57dの一方が回動可能に設置されており、回動フレーム57cの途中にはリンク部材57eの一方が回動可能に設置されている。リンク部材57d、57eは、それぞれ、回動軸57aの上側へ向けて延びて構成され、リンク部材57d、57eの他方では、油圧シリンダ56の取付部56aとして回動可能に取り付けられている。
ロック機構30は、中央作業部54と延長作業部55の境目近傍で、回動機構57の下側でカバー52の上側付近に設けられている。ロック機構30のフック31は、ロックモータ32を作動させると回動して、フック係合部33と係合することでロックすることができる。詳細は、図8、9で説明する。フック31は、中央作業部54と延長作業部55の境目近傍の延長作業部55側に設置されており、フック係合部33は、中央作業部54と延長作業部55の境目近傍の中央作業部54側に設置されている。なお、図6とは逆に、フック31を中央作業部54側に、フック係合部33を延長作業部55側に設けることも可能である。
図6の状態では、油圧シリンダ56は伸びており、ロック機構30のフック31はロックされた状態となっている。この状態から、フック31を回動させて、フック係合部33との係合をはずして、ロックを解除する。そして、その後に、油圧シリンダ56を縮めると延長作業部55は、回動軸57aを中心に回動し、図7の状態になる。一方、図7の状態から、油圧シリンダ56を伸ばして、延長作業部55を延長状態まで移動させ、ロック機構30のフック31を回動させて、フック係合部33と係合することで図6のロックした状態となる。なお、このとき、中央作業部54の第2の整地体60と、延長作業部55の第2の整地体60とは、結合側端部にそれぞれ設けられた、結合部60bと結合部60cが結合して接続される。結合部60b、60cは例えば、凹部と凸部が係合するなどの構成とすることができる。
図8は、本発明の農作業機におけるロック機構30のロック状態を示す説明図であり、(a)は上面図、(b)は正面図を示す。図9は、本発明の農作業機におけるロック機構30の解除状態を示す説明図であり、(a)は上面図、(b)は正面図を示す。
ロックモータ32は、図1におけるロックモータ18に対応しており、ベース39上に設置されている。ロックモータ32を回転させた動力は出力ギア34から出力される。伝動部材35は一方が円弧状のギア35aとなっており、出力ギア34とかみ合う。また、伝動部材35は胴部35bを介して他方が軸36に取り付けられている。フック31は、一方にフック部31aを有しており、他方は軸36に取り付けられている。軸36は回動可能に設置されている。また、ベース39上には、伝動部材35の可動範囲のストッパとなるピン37とピン38が固定されている。
フック係合部33は、横方向に延びるフック係合フレーム33bと、係合フレーム33bの先端近傍に設けられるフック係合軸33aとを有している。フック係合フレーム33bは上部から見るとU字状であり、先端でフック係合軸33aがU字の先端を接続して構成されている。フック31のフック部31aがフック係合部33のフック係合軸33aにかみ合う(係合する)ことでロック機構30のロックがなされる。
図8のロック機構30がロックされた状態から、制御部16の制御によりロックモータ32を一方向に回転させると、出力ギア34を介して、伝動部材35が軸36を中心に一方向(時計回り)に回動し、それと連動して、フック31も同方向(時計回り)に回動する。そして、伝動部材35の胴部35bが下側のピン37に当接すると制御部16の制御によりロックモータ32がストップして、図9の状態となる。これにより、フック31のフック部31aとフック係合部33のフック係合軸33aのかみ合いがとれてロックが解除される。
逆に、図9のロック機構30が解除された状態から、制御部16の制御によりロックモータ32を他方向に回転させると、出力ギア34を介して、伝動部材35が軸36を中心に他方向(反時計回り)に回動し、それと連動して、フック31も同方向(反時計回り)に回動する。そして、伝動部材35の胴部35bが上側のピン38に当接すると制御部16の制御によりロックモータ32がストップして、図8の状態となる。これにより、フック31のフック部31aとフック係合部33のフック係合軸33aがかみ合いロックされた状態となる。
図10は、本発明の農作業機におけるリミットスイッチの一例を示す説明図である。ここでのリミットスイッチ90は、図1のリミットスイッチ17に対応した一例である。リミットスイッチ90は、本体部90bよりアーム状の検知部90aが突出しており、図10のように上部に位置する場合を0度とした場合にそれよりも、90度だけ反時計回りに回動可能になっている。そして、検知部90の角度が図10の状態の0度から反時計回りに10度の範囲(第1の範囲)と、検知部90の反時計回りに10度から90度の範囲(第2の範囲)とで検知の内容を異ならせるように設定している。0度から反時計回りに10度の範囲では、延長作業部55を延長していない(開いてない)状態と判断し、反時計回りに10度から反時計回りに90度の範囲では、延長作業部55を延長している(開いている)状態と判断する。この検知は、本体部90b内部の機構等により行うことが可能である。また、検知部90aはバネの力等により付勢されており、検知部90aに力がかからない場合は、時計方向に回動して、図10の位置で止まるようになっている。そして、取付部90cにより代掻き作業機50等の農作業機に取り付けることが可能である。
図11は、本発明の農作業機におけるリミットスイッチが延長作業部の延長状態を検知する一例を示す説明図である。図12は、本発明の農作業機におけるリミットスイッチが延長作業部の非延長状態を検知する一例を示す説明図である。これらの図は図3、4、6、7の代掻き作業機50に対応している。また、図11、図12の上部では、リミットスイッチ90の状態を示している。
リミットスイッチ90は、リンク部材57dが回動フレーム57bに対して回動する回動軸の延長上近傍に設置されている。そして、リンク部材57d上には2カ所に棒状の突起である第1の突起65と第2の突起66が形成されている。
図11の状態では、リンク部材57d上の第1の突起65は、検知部90aを反時計方向に押して一定以上傾ける位置に設置されている。これにより、リミットスイッチ90の検知部90aが反時計方向に押されて、第2の範囲に位置している。この範囲であることを検知して、制御部16で、代掻き作業機50の該当する側の延長作業部55が延長されていることを判定できる。
一方、油圧シリンダ56を少し縮め図12の状態になると、リンク部材57dが時計方向に傾くことにより第1の突起65は、時計方向に回動する。これにより、リミットスイッチ90の検知部90aの付勢力により検知部90aは回動して上側に位置して、第1の範囲に位置する。この範囲であることを検知して、制御部16で、代掻き作業機50の該当する側の延長作業部55が延長されていないことを判断できる。
また、第2の突起66は、検知部90aが圃場の泥等が付着して付勢力では戻らない場合、図12の状態よりもさらに、油圧シリンダ56を縮めて、格納状態になったとき、検知部90aを時計方向に回動するように押して、第1の範囲に入るようにするための突起である。
図13、本発明の農作業機における第2の整地体が作業状態である場合の一例を示す説明図である。図14は、本発明の農作業機における第2の整地体が土引き状態である場合の一例を示す説明図である。これらの図は横から見た場合の説明図である。土引きモータ82は、図1の土引きモータ19に相当する。
第2の整地体リンク手段81は、第1アーム81aと第2アーム81bにより構成されている。第2の整地体60は、第1の整地体53に対して回動支点60aで回動可能に接続されている。第2の整地体60の上部には、第2アーム81bの一端が回動可能に接続されており、第2アーム81bの他端は第1アーム81aの一端と回動可能に接続されている。そして、第1アーム81aの他端は、第2の整地体駆動装置80側と回動可能に接続されている。また、第1アーム81aの途中には、ロックピン81fが形成されている。
第2の整地体駆動装置80は、カバー52の上部に設置されており、土引きモータ82、モータギア83、ギア部材84、軸85、回動アーム86、ロッド87、ロック部材88、モータケース89を有している。
図13の状態では、第2の整地体60は、第1の整地体53に対して、上下方向へ回動可能であり、通常の代掻き作業を行うことができる。この状態から土引きモータ82を一方向に回転させると、モータギア83から出力された動力は、扇状にギアが形成されたギア部材84へ伝達される。そして、ギア部材84と接続された軸85を時計回りに回動させ、軸85に一端が固定された回動アーム86を同時に回動させる。回動アーム86の他端は、ロッド87の前側(図13、14では左側)で回動可能に接続されており、ロッド87の後ろ側(図13、14では右側)では、ロック部材88と回動可能に接続されている。そして、ロック部材88は、その下方でカバー52側と回動可能に接続されている。このため、回動アーム86の回動とともに、ロッド87を介して、ロック部材88を後ろ方向に回動させる。この回動により、ロック部材88の縁部88aが第1アーム81aに形成されたロックピン81fを押して、凹部88bへと案内して図14の状態となる。なお、土引きモータ82の回転はギア部材84がモータケース89の当て止め89bに当接すると制御部16の制御によりストップすることができる。
図14の状態では、第1アーム81aのロックピン81fがロック部材88の凹部88bに係合して固定しているため、第2の整地体リンク手段81は動くことができない。このため、第2の整地体60は下側に回動した状態で固定されている。この状態でトラクタ1を前進させると土引き作業を行うことができる。この状態から土引きモータ82を逆方向に回転させると、モータギア83を介して、ギア部材84、軸85を、回動アーム86を反時計回りに回動させることになり、回動アーム86の回動とともに、ロッド87を介して、ロック部材88を前方向に回動させる。この回動により、凹部88bに対しするロックピン81fの係合ははずれて図13の状態となる。なお、土引きモータ82の回転はギア部材84がモータケース89の当て止め89aに当接すると制御部16の制御によりストップすることができる。
以下、本発明の制御のステップについて、図15、図16のフローチャートにそって、上述した実施形態とあわせて説明する。
図15は、本発明の農作業機における延長作業部を延長状態から格納状態へ移動させるときのフローチャートの一例を示す。最初の状態は、代掻き作業機50であれば、両側の延長作業部55が延長された状態(図3、4、6の状態)である。
まず、作業者は、電源スイッチをONとすると(S101)、コントローラに電源投入LEDが赤色に点灯する(S102)。ここで、コントローラは上述した図5の操作部40を適用できる。そして、電源投入は電源スイッチ40aを押すことにより、表示灯40mを点灯させる。点灯の色は赤以外でもよい。
次に、開始スイッチをONとする(S103)。開始スイッチは、操作部40であれば開始スイッチ40bを押せばよい。また、その信号は、無線送受信部14を介して、制御部16へ送られる。
次に、ブザーがON(連続音)となる(S104)。これは、操作部40(操作部13)から制御部16へ開始スイッチの操作信号が送られた場合に、制御部16でブザーを鳴らす制御を行う。このときのブザーは例えば、連続音として、周りの人や作業者がこの操作が行われていることを音により知ることができる。
次に、左右フックのモータが解除側に回転する(S105)。図8や図9で説明すれば、左右フックは、フック31が該当し、制御部16の制御によりロックモータ32を解除する方向に回転させて図8から図9の状態とする。
次に、左右フックのモータの拘束電流を検知したかを判定し、検知した場合は左右フックのモータを停止する(S106)。拘束電流は、図9であれば、伝動部材35がピン37に当接することで、流れる過電流であればよく、これを制御部16が検知した場合に、ロックモータ32を停止させる。なお、この検知は、過電流でなくても、別のセンサ(リミットスイッチやポテンショメータ等)を用いた構成としてもよい。
次に、左、右、中央の土引きモータを土引き側に回転する(S107)。これにより、左、右、中央のレーキ(第2の整地体)がロックされる。図13や図14で説明すれば、制御部16の制御により土引きモータ82を回転させて、図14の状態とする。左、右、中央の土引きモータやレーキ(第2の整地体)については、図4であれば、左側の延長作業部55と、中央作業部54、右側の延長作業部55における、第2の整地体駆動装置80の土引きモータや第2の整地体60が該当する。なお、このとき、リミットスイッチ90が、開側にON(第2の範囲)となっていることを検知して、左、右、中央の土引きモータを回転させることを判断できる。
次に、左、右、中央の土引きモータ拘束電流を検知したかを判定し、検知した場合は、左、右、中央の土引きモータを停止する(S108)。これにより、左、右、中央のレーキ(第2の整地体)のロックが完了する。拘束電流は、図14であれば、ギア部材84が当て止め89bに当接することで、流れる過電流であればよく、これを制御部16が検知した場合に、土引きモータ82を停止させる。なお、この検知は、過電流でなくても、別のセンサ(リミットスイッチやポテンショメータ等)を用いた構成としてもよい。このように、中央作業部54と両側の延長作業部55を土引き状態でロックすることにより、延長作業部55を折り畳みするための回動にともない、それらの第2の整地体60が動くことがなく、安全性を高めることができる。
次に、ブザーがON(断続音)となる(S109)。制御部16がS108の制御を行った後に、ブザーの音を断続音に変更する制御を行う。ブザーが連続音から断続音になることで、作業者は左右フックのロックが解除されて、第2の整地体が土引き状態でロックされて、次に左右ソレノイドバルブがONとなることを知ることができる。
次に、左右ソレノイドバルブがONとなる(S110)。図2であれば、制御部16の制御により、作業機側油圧バルブ23a、23b、23c、23dで遮断されていた油路を継続させるよう変更する。これにより、油圧操作レバー21を操作すると、油圧シリンダ24(56)を動かすことができる状態となる。
次に、油圧レバーを閉じる操作が行われる(S111)。図2であれば、作業者は、油圧操作レバー21を操作して、油圧シリンダ24を作動させる。代掻き作業機50であれば、油圧シリンダ56が縮んで、両側の延長作業部55が、延長作業状態から閉じる方向に折り畳まれて格納位置へ移動する。
次に、リミットスイッチが閉側にONかを判定する(S112)。図10〜12であれば、延長作業部55が図11から図12の状態に移動して、これよりも折り畳まれた状態であれば、リミットスイッチ90が図10の第1の範囲に入ることより延長作業部55が延長されていない状態(閉側がONの状態)であると制御部16が判定する。
次に、S112でリミットスイッチが閉側にONであると判定した場合に、終了スイッチがONとなったかどうかを判定する(S113)。作業者は、油圧操作レバー21を操作した後に、終了スイッチをONとする。終了スイッチは、図5の操作部40であれば、終了スイッチ40cが該当する。終了スイッチ40cが押された場合、その信号は、無線送受信部14を介して、制御部16へ送られ、これをもとに制御部16で終了スイッチがONとなったかどうかを判定する。
S113で終了スイッチがONの場合、ブザーがON(連続音)となる(S114)。制御部16がS113の制御を行った後に、ブザーの音を連続音に変更する制御を行う。ブザーが連続音から断続音に変更することで、作業者は終了スイッチの信号が制御部16に送られ、次に左右ソレノイドバルブがOFFとなることを知ることができる。
次に、左右ソレノイドバルブをOFFとする(S115)。図2であれば、制御部16の制御により、作業機側油圧バルブ23a、23b、23c、23dで継続されていた油路を遮断させる。これにより、油圧操作レバー21を操作しても、油圧シリンダ24(56)を動かすことができなくなる。
次に、中央の土引きモータを作業側に回転させる(S116)。これにより、中央のレーキ(第2の整地体)が解除される。図4、図13や図14で説明すれば、制御部16の制御により中央作業部54の第2の整地体駆動装置80における土引きモータ82を回転させて、図13の状態とする。これにより、中央作業部54のみでの代掻き作業が行えるようになる。
次に、中央の土引きモータの拘束電流を検知したかを判定し、検知した場合は、中央の土引きモータを停止する(S117)。これにより、中央のレーキ(第2の整地体)の解除が完了する。拘束電流は、図13であれば、ギア部材84が当て止め89aに当接することで、流れる過電流であればよく、これを制御部16が検知した場合に、土引きモータ82を停止させる。なお、この検知は、過電流でなくても、別のセンサ(リミットスイッチやポテンショメータ等)を用いた構成としてもよい。
一方、S113で終了スイッチがONを検知しない場合、2分経過したら(S118)、左右ソレノイドバルブをOFFとする(S119)。図2であれば、制御部16の制御により、2分経過したら、作業機側油圧バルブ23a、23b、23c、23dで継続されていた油路を遮断させる。2分は、一例であり、他の一定時間経過後ともすることができる。これにより、作業者が終了スイッチを操作し忘れても、左右ソレノイドバルブが一定時間でOFFとなるので、その後に、間違って油圧操作レバー21を動かしても油圧シリンダ24(56)を誤作動させることがない。
S117又はS119で、中央のレーキ(第2の整地体)の解除が完了した、又は、左右ソレノイドバルブがOFFとなったら、ブザーをOFFとして(S120)、終了となる(S121)。これも、制御部16の制御により行う。作業者は、ブザーがOFFとなることで、一連の制御が終了していることを知ることができる。
なお、図15では、代掻き作業機50であれば、両側の延長作業部55が同時に延長状態から格納状態へ閉じるステップについて説明しているが、どちらか一方を作用させたい場合は、S103で図5の開始スイッチ40bを押した後に該当する側の左スイッチ40dか右スイッチ40eを操作することで、制御部16がこれを受信し、該当する側だけのロックモータ32や作業機側油圧バルブ23を制御させることができる。
また、S107、S108で、左、右、中央の土引きモータを土引き側に回転させるが、片側の延長作業部がすでに格納されている場合は、中央と延長されている側の土引きモータを土引き側に回転すればよい。この場合は、リミットスイッチ90により判断できる。
また、S116、S117で中央の土引きモータを作業側に回転させるが、片側の延長作業部だけを格納してもう片側の延長作業部が延長している場合、延長している側と中央の土引きモータを作業側に回転してもよい。この場合は、リミットスイッチ90により判断できる。例えば、延長作業部が閉側にONされているときには、ONされた側の土引きモータはロックされたままとなる。
図16は、本発明の農作業機における延長作業部を格納状態から延長状態へ移動させるときのフローチャートの一例を示す。最初の状態は、代掻き作業機50であれば、両側の延長作業部55が格納されて折り畳んだ状態(図7の状態)である。
まず、作業者は、電源スイッチをONとすると(S201)、コントローラに電源投入LEDが赤色に点灯する(S202)。ここで、コントローラは上述した操作部40が該当する。また、電源投入は電源スイッチ40aを押すことにより、表示灯40mを点灯させる。点灯の色は赤以外でもよい。
次に、開始スイッチをONとする(S203)。開始スイッチは、操作部40であれば開始スイッチ40bを押せばよい。また、その信号は、無線送受信部14を介して、制御部16へ送られる。
次に、ブザーがON(連続音)となる(S204)。これは、操作部40(操作部13)から制御部16へ開始スイッチの操作信号が送られた場合に、制御部16でブザーを鳴らす制御を行う。このときのブザーは例えば、連続音として、周りの人や作業者がこの操作が行われていることを音により知ることができる。
次に、左右フックのモータが解除側に回転する(S205)。図8や図9で説明すれば、左右フックは、フック31が該当する。このとき、延長作業部55は折り畳んだ状態であるので、ロック機構30によるロックはしていないが、何らかの原因で、フック31の位置が動いている場合もあるので、ロックを解除する方向に、制御部16の制御によりロックモータ32を回転させ、フック31の位置を図9の状態とする。
次に、左右フックのモータの拘束電流を検知したかを判定し、検知した場合は左右フックのモータを停止する(S206)。拘束電流は、図9であれば、伝動部材35がピン37に当接することで、流れる過電流であればよく、これを制御部16が検知した場合に、ロックモータ32を停止させる。なお、この検知は、過電流でなくても、別のセンサ(リミットスイッチやポテンショメータ等)を用いた構成としてもよい。
次に、中央の土引きモータを土引き側に回転する(S207)。これにより、中央のレーキ(第2の整地体)がロックされる。図4、図13や図14で説明すれば、制御部16の制御により中央作業部54の第2の整地体駆動装置80における土引きモータ82を回転させて、図14の状態とする。なお、このとき、リミットスイッチ90が、閉側にON(第1の範囲)となっていることを検知して、中央の土引きモータを回転させることを判断できる。
次に、中央の土引きモータの拘束電流を検知したかを判定し、検知した場合は、中央の土引きモータを停止する(S208)。これにより、中央のレーキ(第2の整地体)のロックが完了する。拘束電流は、図14であれば、ギア部材84が当て止め89bに当接することで、流れる過電流であればよく、これを制御部16が検知した場合に、土引きモータ82を停止させる。なお、この検知は、過電流でなくても、別のセンサ(リミットスイッチやポテンショメータ等)を用いた構成としてもよい。延長作業部55は、S107で土引き状態でロックされているため、中央作業部54を土引き状態でロックすれば、中央作業部54および延長作業部55のすべてが、土引き状態でロックされる。これにより、延長作業部55を開いて延長する場合に、延長作業部55と中央作業部54の第2の整地体60が確実に接合部60a、60b(図5、6)で接続される。
次に、ブザーがON(断続音)となる(S209)。制御部16がS208の制御を行った後に、ブザーの音を断続音に変更する制御を行う。ブザーが連続音から断続音になることで、作業者は左右フックのロックが解除されて、第2の整地体が土引き状態でロックされて、次に左右ソレノイドバルブがONとなることを知ることができる。
次に、左右ソレノイドバルブがONとなる(S210)。図2であれば、制御部16の制御により、作業機側油圧バルブ23a、23b、23c、23dで遮断されていた油路を継続させるよう変更する。これにより、油圧操作レバー21を操作すると、油圧シリンダ24(56)を動かすことができる。
次に、油圧レバーを開く操作が行われる(S211)。図2であれば、作業者は、油圧操作レバー21を操作して、油圧シリンダ24を作動させる。代掻き作業機50であれば、油圧シリンダ56が伸びて、両側の延長作業部55が、折り畳んだ格納状態から開く方向に移動して延長作業状態となる。
次に、リミットスイッチが開側にONかを判定する(S212)。図10〜12であれば、延長作業部55が図12から図11の状態に移動して、リミットスイッチ90が図10の第2の範囲に入ることより延長作業部55が延長されている状態(開側がONの状態)であると制御部16が判定する。
次に、リミットスイッチが閉側から開側にONとなったと判定した場合に、左、右、中央の土引きモータを作業側に回転する(S213)。これにより、左、右、中央のレーキ(第2の整地体)が解除される。図4、図13や図14で説明すれば、制御部16の制御により中央作業部54及び左右の延長作業部55の第2の整地体駆動装置80における土引きモータ82を回転させて、図13の状態とする。これにより、中央作業部54及び延長作業部55の第2の整地体60が作業状態となり延長作業部55を延長した状態で代掻き作業が行えるようになる。
次に、左、右、中央の土引きモータの拘束電流を検知したかを判定し、検知した場合は、左、右、中央の土引きモータを停止する(S214)。これにより、左、右、中央のレーキ(第2の整地体)の解除が完了する。拘束電流は、図13であれば、ギア部材84が当て止め89aに当接することで、流れる過電流であればよく、これを制御部16が検知した場合に、土引きモータ82を停止させる。なお、この検知は、過電流でなくても、別のセンサ(リミットスイッチやポテンショメータ等)を用いた構成としてもよい。
なお、S213、S214のステップは、S217(左右ソレノイドバルブOFFとする)ステップの後にも持ってくることが可能である。
次に、終了スイッチがONとなったかどうかを判定する(S215)。作業者は、油圧操作レバー21を操作した後に、終了スイッチをONとする。終了スイッチは、図5の操作部40であれば、終了スイッチ40cが該当する。終了スイッチ40cが押された場合、その信号は、無線送受信部14を介して、制御部16へ送られ、これをもとに制御部16で終了スイッチがONとなったかどうかを判定する。
S215で終了スイッチがONの場合、ブザーがON(連続音)となる(S216)。制御部16がS215の制御を行った後に、ブザーの音を連続音に変更する制御を行う。ブザーが連続音から断続音になることで、作業者は終了スイッチの信号が制御部16に送られ、次に左右ソレノイドバルブがOFFとなることを知ることができる。
次に、左右ソレノイドバルブOFFとする(S217)。図2であれば、制御部16の制御により、作業機側油圧バルブ23a、23b、23c、23dで継続されていた油路を遮断させる。これにより、油圧操作レバー21を操作しても、油圧シリンダ24(56)を動かすことができなくなる。
次に、左右フックのモータがロック側に回転する(S218)。図8や図9で説明すれば、ロックモータ32を回転させてフック31を動かし、図9の状態から図8の状態とするように、制御部16で制御を行う。
次に、左右フックのモータの拘束電流を検知したかを判定し、検知した場合は左右フックのモータを停止する(S219)。拘束電流は、図8であれば、伝動部材35がピン38に当接することで、流れる過電流であればよく、これを制御部16が検知した場合に、ロックモータ32を停止させる。なお、この検知は、過電流でなくても、別のセンサ(リミットスイッチやポテンショメータ等)を用いた構成としてもよい。
一方、S215で終了スイッチがONを検知しない場合、2分経過したら(S220)、左右ソレノイドバルブをOFFとする(S221)。図2であれば、制御部16の制御により、2分経過したら、作業機側油圧バルブ23a、23b、23c、23dで継続されていた油路を遮断させる。2分は、一例であり、他の一定時間経過後ともすることができる。これにより、作業者が終了スイッチを操作し忘れても、左右ソレノイドバルブが一定時間でOFFとなるので、その後に、間違って油圧操作レバー21を動かしても油圧シリンダ24(56)を誤作動させることがない。
S219で左右フックのモータを停止する又はS221で左右ソレノイドバルブOFFとなったら、ブザーをOFFとして(S222)、終了となる(S223)。これも、制御部16の制御により行う。作業者は、ブザーがOFFとなることで、一連の制御が終了していることを知ることができる。
なお、図16では、代掻き作業機50であれば、両側の延長作業部55が同時に格納状態から延長状態へ開くステップについて説明しているが、どちらか一方を作用させたい場合は、S203で図5の開始スイッチ40bを押した後に該当する側の左スイッチ40dか右スイッチ40eを操作することで、制御部16がこれを受信し、該当する側だけのロックモータ32や作業機側油圧バルブ23を制御させることができる。
また、S207、S208で、中央の土引きモータを土引き側に回転するが、片側の延長作業部がすでに延長されている場合は、延長されている側と中央の作業部の土引きモータを土引き側に回転してもよい。この場合は、リミットスイッチ90により判断できる。
また、S213、S214で左、右、中央の土引きモータを作業側に回転するが、片側だけを延長した場合は、延長した側と中央の土引きモータを作業側に回転してもよい。この場合は、リミットスイッチ90により判断できる。例えば、リミットスイッチが閉じを検知(閉側にON)している場合に、検知している側の延長作業部の土引きモータは解除されない。
以上、図15、16で示したように、開始スイッチをONとした場合に、左右ソレノイドバルブがONとなることで、油圧シリンダの操作が可能となり、それまではソレノイドバルブをOFFとすれば油圧シリンダの不用意な操作を防止できる。また、ロック機構を有する場合は、開始スイッチをONとした場合に、左右ソレノイドバルブをONとするよりも先に左右フックのロックが解除される位置に移動することで、延長作業部の移動をしてもフックが引っかかることがない。また、第2の整地体駆動装置を有する場合は、開始スイッチをONとした場合に、第2の整地体を一定の位置である土引き状態でロックすることで、延長作業部の確実な延長又は格納が可能となる。そして、延長作業部の延長又は格納動作が終了した後に、中央作業部及び延長状態にある延長作業部の第2の整地体のロックを解除させることで、その後に代掻き作業をすぐに行うことができる。さらに、リミットスイッチ(検知手段)を設けることで、延長状態を検知でき、延長状態の場合は、フックによるロックができる状態となる。さらに、ブザーを設けることで、開始スイッチをONとした後の制御の状態をブザーの鳴り方に応じて周りに伝えることができる。また、終了スイッチがONとした後に、ソレノイドバルブをOFFとすることで、それ以降の油圧シリンダの不用意な操作を防止できる。また、終了スイッチがONとならない場合でも、一定時間経過後にソレノイドバルブをOFFとすることで、終了スイッチの押し忘れ等による不用意な操作を防止できる。