JP2014532731A - ポリメチレンポリフェニルポリカーバメートを製造する方法 - Google Patents

ポリメチレンポリフェニルポリカーバメートを製造する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、ポリメチレンポリフェニルポリカーバメートを製造する方法を提供し、前記方法は相転移酸性触媒剤によりフェニルカーバメートとメチル化試薬の縮合を触媒することによって行われ、前記の方法は以下のステップを含む:フェニルカーバメートを水と相互溶解しない有機溶媒に溶解させることにより溶液Aを形成する;酸触媒剤水溶液を調製することにより溶液Bを形成する;まずメチル化試薬を溶液Bに加えた後に溶液AとBを混合することにより、又は溶液Aと溶液Bを混合するとともに又はその後にメチル化試薬を加えることにより、有機相と水相を含む反応システムを形成する;攪拌するとともに、反応システムを30℃〜200℃の反応温度と0.05MPa〜5MPaの反応圧力の条件下で反応を行う;前記の有機相と前記の水相を静置分層することにより、ポリメチレンポリフェニルポリカーバメートの混合生成物を分離する。この方法はにより、生成物の高い選択性と収率及び容易な生成物分離を実現することができる。

Description

本発明は、ポリメチレンポリフェニルポリカーバメートの製造方法に関し、高分子化合物の製造技術分野に属す。
イソシアネート製品は幅広い市場応用価値を有し、その製品は主に脂肪族イソシアネートと芳香族イソシアネートに分けられ、いずれも縮合過程により種々なポリカーバメート製品を生産することができる。中でも、市場応用量の最も多いのは芳香族イソシアネートである。芳香族ポリイソシアネートは非常に重要な原料であり、合成皮革、繊維、塗料やプラスチックなどの分野に幅広く用いられ、近年、国内の自動車、製革や建築業の市場需要量の増加に伴い、芳香族ポリイソシアネートの需要も迅速に拡大している。
芳香族イソシアネートの合成ルートは多種な技術ルートにより実現できる。しかし、合成過程の経済性要因を考慮し、現在、工業生産に用いられている方法は主にフォスゲン法である。フォスゲン法の技術ルートにおいて、猛毒なフォスゲン原料を使用するため、強い毒性や深刻な汚染性を抱え、周囲の生態や環境に対しも危険性が潜んでいて、工業化した大規模な生産に対して極めて高い要求が求められ、これは芳香族イソシアネート生産力の拡大と下流製品の広範囲な推進応用を厳しく制限した。従って、芳香族イソシアネート製品を生産する清潔な技術ルートの必要性が高まり、中でも、ポリメチレンポリベンゼン環芳香族カーバメートの熱分解により芳香族ポリイソシアネートを製造する方法は最も工業化を実現する可能性が高く、フォスゲン法の代わりに芳香族ポリイソシアネートを生産することが期待されている。
清潔なプロセスにより芳香族イソシアネートを合成する過程において、ポリメチレンポリベンゼン環芳香族カーバメートを高効率に合成することがプロセスの工業化を実現する要因の一つである。ポリメチレンポリベンゼン環芳香族カーバメートは種々な技術ルートにより合成できる。中でも、最も研究されたのは、モノベンゼン環カーバメートとメチル化試薬の縮合によりポリメチレンポリフェニルポリカーバメートを生産するものである。一般的に、モノベンゼン環カーバメートとメチル化試薬の縮合反応によりポリメチレンポリフェニルポリカーバメートを製造するのは比較的に複雑な過程であり、生成したポリメチレンポリフェニルポリカーバメートは様々な異性体として存在し、生成物は様々なベンゼン環数のカーバメートの混合物である。伝統的な縮合反応過程では、反応触媒剤の必要に応じて、反応媒質として異なる溶媒が求められている。用いられる触媒剤は主に液体プロトン酸に分けられ、この中で、液体プロトン酸触媒剤は主に無機酸(硫酸、塩酸、硫酸、フッ化水素酸など)と有機酸(蟻酸、酢酸、酪酸など)などの強酸を含む。
Takeuchiらは特許US 4307029(1981)の中で、Lewis酸とプロトン酸との触媒条件下で有機溶媒の中でフェニルカーバメートとホルムアルデヒド又はその誘導物との縮合反応によりポリメチレンカーバメートを合成する技術ルートを開示し、その後、熱分解により対応するポリイソシアネート混合物を生成するが、縮合生成物の成分は複雑であり、熱分解の温度は比較的に高いため、最終生成物の成分は更に複雑になり、拡大過程において後続分離過程が非常に複雑ので、その産業化を難しくした。Takeshitaらは特許JP 01135758の中で、硫酸を用いてフェニルカルバミン酸エチルとホルムアルデヒドの縮合反応を触媒し、メチレンジフェニルジ(エチルカーバメート)を合成する技術ルートにより、98.4%のフェニルカルバミン酸エチルの転化率が取得でき、製品の収率は73%であることを開示した。Jungnickelは特許DD206669−Aの中で、20%の塩酸を触媒剤と溶媒として、メチルフェニルカーバメートとホルムアルデヒドの縮合によりメチレンジフェニルジ(カルバミン酸メチル)を製造する反応を研究し、4、4’−メチレンジフェニルジ(カルバミン酸メチル)の選択性は72%であり、2、4’−メチレンジフェニルジ(カルバミン酸メチル)の選択性は7%であった。Muzakamiは特許JP 04202172の中で、カーバメートとホルムアルデヒドの縮合反応の触媒剤と溶媒として、HC0H、HPO、HS0等の強酸を混合酸の水溶液に調製し、カーバメートの転化率は92%であり、生成物の選択性は88%であることを開示した。中国中科院成都有機所の王公応教授は相次ぎ、(天然ガス化工、2004、29(2):33−36、工業触媒、2006、14(8):44−47)混合酸と硫酸システムの中で縮合反応によりメチレンジフェニルジ(カルバミン酸メチル)を合成することを報道した。その中で、30%の混合酸触媒剤はメチルフェニルカーバメートとホルムアルデヒド溶液(又はメタホルムアルデヒド)の縮合によりメチレンジフェニルジ(カルバミン酸メチル)を製造する反応に対して、結果として、ホルムアルデヒドをメチル化試薬とする時、製品の収率は89.47%であった;メタホルムアルデヒドをメチル化試薬とする時、製品の生産率は75.81%であった。硫酸触媒剤の上に、システム中に塩酸塩補助剤を添加し、メチルフェニルカーバメートとホルムアルデヒドの縮合によりメチレンジフェニルジ(カルバミン酸メチル)を製造する反応を研究し、結果として、メチルフェニルカーバメートの転化率は96%に達し、4、4’−メチレンジフェニルジ(カルバミン酸メチル)の生産率は76.7%に達しうることを見出し、しかし、この反応システムの中に塩素イオンを導入したため、製品の後続応用性能に影響を及ぼす。王延吉教授らはプロトン酸により酸化した1−エチル−3−メチルイミダゾリウムテトラフルオロホウ酸([emim]BF)イオン液体(高校化学工程学報、2007、21(3):467−470)とスルホン酸機能化したイオン液体(Chinese Journal of Chemical Engineering、2009、17(05):756−760.)システムの中でメチルフェニルカーバメートとホルムアルデヒドを触媒し、メチレンジフェニルジ(カルバミン酸メチル)を合成する反応を報道し、但し、製品の収率は75%未満であった。
前記に開示した特許では、主に液体酸、固体酸触媒剤を選び、水相システム中でフェニルカーバメートの縮合反応に対して研究を行い、生産過程において、メチル化試薬として格安で入手しやすいホルマリン(ホルムアルデヒド水溶液)を用いることができ、コストが比較的に低い;しかし、設備を腐食し、酸液の用量が多く、生産過程において酸液と固体製品多環カーバメートの分離などの後処理過程が複雑である技術問題が存在し、そして固体製品中に入り込んだ酸液の洗浄除去は極めて難しく、その工業過程の拡大や応用を制限した。
Monica Distasoら(JP 58062151、JP 56167656とUS 1981−05−19)は、Sc(OTf)とLa(OTf)(OTf=0SCF)を触媒剤として、フェニルメチルカーボネートを芳香族ジアミンのカルボニル化試薬としての反応を研究した。有機溶媒テトラヒドロフラン溶媒中で、MDAとフェニルメチルカーボネートのメトキシカルボニル化反応を顕著に高め、全体的にカーバメートの収率は80%に近く、選択性94%ほど高く、しかし、上記の触媒剤の安定性、分離や循環利用が工業上において技術問題が存在し、更なる工業応用を制限し、本研究チームは特許CN 101440048に、酢酸と水との共溶媒システムを導入することにより、ある程度メチルフェニルカーバメートとホルムアルデヒドの縮合の製品収率を高めることができ、且つ固体製品に液体酸触媒剤が入り込んだといった不具合を減少し、但し、いまだに適量な溶媒の存在は、反応が均一な液相システム中で進行することを実現でき、且つ固体製品が反応過程において結晶することを完全に防ぎ、根本から生成物と酸触媒剤の分離、循環利用の技術問題を解決できることを開示していない。
前記のポリメチレンポリフェニルポリカーバメートの合成技術ルートでは、反応システムには水相、油相和固相製品が共存するような多相の複雑な過程が存在し、且つ固相製品に油相のフェニルカーバメート原料と触媒剤が入り込み、複雑な後続の製品分離精製の技術問題を引き起こす。
上記の問題を解決するために、本発明は相転移を利用し、酸触媒環境下でフェニルカーバメートとメチル化試薬との縮合を触媒しポリメチレンポリフェニルポリカーバメートを製造する過程が簡単、清潔、効率の高い合成方法を提供し、前記の方法は高い選択性と収率でポリメチレンポリフェニルポリカーバメートを製造することができ、且つ生成物の分離を容易に実現でき、そして固相製品に油相のフェニルカーバメート原料と触媒剤が入り込んだといった不具合が防げられる。具体的には、フェニルカーバメートとメチル化試薬を用いて酸性触媒剤の環境下で縮合によりポリメチレンポリフェニルポリカーバメートを製造する反応中に水相/有機相の二相システムを導入し、攪拌により均一液相の中でポリメチレンポリフェニルポリカーバメートを合成することを実現する。
相転移酸性触媒剤によりフェニルカーバメートとメチル化試薬との縮合を触媒することによりポリメチレンポリフェニルポリカーバメートを製造する方法の反応式は以下のとおりである:
Figure 2014532731

この中で、nは0〜18の整数であってもいい;Rは1〜20個の炭素原子を有する炭化水素基であり、例えば、1〜20個の炭素原子を有する飽和アルキル基であり、好ましくはC1〜C4のアルキル基、芳香族炭化水素基と不飽和アルケニル基などである;対応するポリメチレンポリフェニルポリカーバメートは2〜20の範囲内、好ましくは2〜10の範囲内のベンゼン環数を有し、且つポリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸アルキル、ポリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸アリール、ポリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸アルケニルなどを含み、また、対応する異性体も含み、その中で、主な生成物はn=0又は1の生成物である。
本発明は、具体的に、ポリメチレンポリフェニルポリカーバメートを製造する方法を提供し、前記の方法は相転移酸性触媒剤でフェニルカーバメートとメチル化試薬の縮合を触媒するにより行われ、以下のステップ:
a.フェニルカーバメートを水と相互溶解しない有機溶媒に溶解させることにより溶液Aを形成する;と
b.酸触媒剤の水溶液を調製することにより溶液Bを形成する;と
c.まずメチル化試薬を溶液Bに加えた後に溶液AとBを混合することにより、又は溶液Aと溶液Bを混合するとともに又はその後にメチル化試薬を加えることにより、有機相と水相を含む反応システムを形成し、その中で、前記の有機相はフェニルカーバメートを含み、且つ前記の水相は酸触媒剤とメチル化試薬を含む;と
d.攪拌するとともに、反応システムを30℃〜200℃の反応温度と0.05MPa〜5MPaの反応圧力の条件下で反応を行い、前記の有機相に溶解するポリメチレンポリフェニルポリカーバメートの混合生成物を調製する;と
e.前記の有機相と前記の水相を静置分層することにより、ポリメチレンポリフェニルポリカーバメートの混合生成物を分離する、と
を含む。
本発明方法のある実施形態では、前記の方法は更に、以下のステップ、
f.ポリメチレンポリフェニルポリカーバメートの混合生成物の温度を下げて結晶させることにより、メチレンジフェニルジカーバメートを分離する、
を含む。
オイルウォーターセパレーターにより油相と水相の分離が実現でき、且つ温度を下げて結晶させることにより製品を分離した後、油相と未反応のメチル化試薬、酸触媒水溶液が繰り返し利用される;得られた固体のポリメチレンポリフェニルポリカーバメート製品は、具体的な使用要求に応じて溶媒を用いて洗浄を行い、再結晶などの精製処理方法により高純度の製品を取得し、また直接利用することもでき、洗浄溶媒は低炭素数のアルコール(C1〜C6)、アセトン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどのポリメチレンポリフェニルポリカーバメートに対する溶解度の低い溶媒を含む。
本発明方法のある実施形態において、ステップaの有機溶媒は、直鎖状アルカン(例えば、n−ペンタンなど)、シクロアルカン(例えば、シクロヘキサン、デカヒドロナフタリンなど)、ナフテニックオイル、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロエタンなど)、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、o−ジエチルベンゼン、o−ジメチルベンゼン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼン、モノクロロビフェニル、ジフェニルメタンなど)、エステル(例えば、セバシン酸ジイソオクシル、フタル酸エステル例えば、テレフタル酸ジアルキル、フタル酸ジエチルなど)及びそれらの組み合わせから選ばれたものである。
本発明方法のある実施形態において、ステップaにおいて、フェニルカーバメートが溶液Aの中で質量濃度が1〜90%である。好ましい範囲は20〜50%である。
本発明方法のある実施形態において、ステップbにおいて、酸触媒剤の水溶液は液体無機酸(例えば、硫酸、硝酸、塩酸、リン酸、ホウ酸)、液体有機酸(例えば、蟻酸、酢酸、酪酸)又はそれらの混合物であることができる。
本発明方法のある実施形態において、酸触媒剤が酸触媒剤の水溶液の中で質量部は5〜80%であり、好ましくは20〜60%の範囲である。
本発明方法のある実施形態において、ステップbで助触媒剤を酸触媒剤の水溶液中に加える。
本発明方法のある実施形態において、助触媒剤はIB、IIB、IIIA、VA族の金属塩類の一種類又は二種類以上の組み合わせであっても良いし、また、無機塩化物、例えば、塩化ナトリウム、塩化銅;酸化物、例えば、ジブチル酸化錫又はナノ酸化亜鉛であっても良い。しかも助触媒剤が酸触媒剤の水溶液の中で質量濃度が0.01〜20%であり、好ましくは2〜8%である。
本発明方法のある実施形態において、ステップcのメチル化試薬はホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド(例えば、メタホルムアルデヒド)とそれらの組成物から選ばれたものであり、メチル化試薬はまたトリオキサン、ジオキサシクロオキサン、ジオキサン、ジチオキサン、オキサチアンであってもよい。
本発明方法のある実施形態において、ステップdでの反応は管形反応器、塔式反応器、タンク型反応器、ジェット反応器、移動床反応器と超重力(super-gravity)反応器から選ばれた一種類又は二種類の組み合わせの中で行われる。
本発明方法のある実施形態において、二相反応システムでは、有機相と水相の体積比は0.1〜100の間であり、好ましい範囲は0.5〜10である。
本発明方法のある実施形態において、二相反応システムでは、メチル化試薬とフェニルカーバメートのモル比は0.05〜10.0であり、好ましくは0.25〜2.0である。
本発明方法のある実施形態において、反応温度は60〜120℃が好ましく、反応圧力は0.lMPa〜1.OMPaが好ましく、反応温度と圧力は主に溶媒の種類によるものである。
本発明方法のある実施形態において、反応時間はlmin〜480minであり、好ましい時間範囲は30min〜120minである。
本発明方法のある実施形態において、温度を下げて結晶させる温度は20℃〜100℃であり、好ましい温度範囲は50℃〜80℃であり、結晶分離の反応温度は主に製品が溶媒中での溶解度と結晶器の操作圧力によるものである。
本発明方法のある実施形態において、ポリメチレンポリフェニルポリカーバメート混合生成物は有機相において質量濃度が1%〜80%であり、好ましくは5%〜40%である。
本発明の方法では、合成ルートの設計が独特であり、操作が簡単であり、フェニルカーバメートの使用率を有効に高めたとともに、プロセスのエネルギー消費量が下げられた。本発明は、具体的に、水相/有機相の二相システムを導入することで上記の反応の高効率な相転移触媒合成、反応プロセスは油と水の二相から形成した均一液相システムの中で完成した。好ましい反応条件下では、95%以上のポリメチレンポリベンゼン環芳香族カーバメート製品の収率が得られる。反応終了後には、簡単に油と水の二相分離により油相中の生成物と水相中のメチル化試薬及び触媒剤との高効率分離が実現できる。新たなルートの利点は:(1)原料フェニルカーバメートは有機相中に溶解させ、メチル化試薬は水相中に溶解させ、二相の割合と反応時間をコントロールすることで反応の進行を機動的に制御することができ、合成プロセス条件の簡単な変化により効率よくポリメチレンポリフェニルポリカーバメートの製品組成をコントロールすることができる;(2)合成したポリメチレンポリフェニルポリカーバメート製品は速やかに有機相に移動し、反応平衡を正方向に進行させるし、反応過程の製品収率を高めることができる;(3)水相中での合成過程においてポリメチレンポリフェニルポリカーバメートが固体として析出し、物質伝導に影響する不利要素を克服し、ポリメチレンポリフェニルポリカーバメートの合成過程における固液分離の技術問題が避けられ、オイルウォーターセパレーターで油相と水相を分離することによりポリメチレンポリフェニルポリカーバメート製品が得られ、そして分離された油相はさらに温度を下げて結晶させることにより高純度なメチレンジフェニルジカーバメートが得られる。(4)未反応のメチル化試薬と酸性触媒剤はいずれも反応終了後に水相に入り、簡単な油と水の二相分離により生成物と原料、触媒剤の高効率分離が実現でき、分離された水相の酸性触媒剤と未反応のメチル化試薬は直接に繰り返し利用できる;(5)合成技術ルートは、プロセスが簡単、操作条件が実現しやすい、生成物は効率的にコントロールでき、連続的に生産しやすいの技術利点を有する。
本発明は先行技術問題を解決し、ほぼ100%の高い収率を有し、また、分離により極めて純粋なメチレンジフェニルジカーバメートが得られ、純度が95%以上である。相転移を用いて酸触媒剤の環境下でフェニルカーバメートとメチル化試薬との縮合を触媒するによりポリメチレンポリフェニルポリカーバメートを製造する方法の中で、新たな技術において目的製品の選択性が伝統的な方法より15〜40%ほど高くなり、しかもすべての反応物と溶媒は繰り返し利用でき、プロセスを繰り返すことにより蓄積されたフェニルカーバメートの転化率は98%より大きい。全体的に見れば、新たな技術プロセスは清潔、高効率、低エネルギー消費量の技術ルートである。また、本発明は極めて高い選択性と収率を有する以外、使用する酸触媒剤と油相の分離は簡単であり、良好な循環利用性を有する。
発明の実施の形態
以下、例を挙げて更に本発明が提供した方法による実施例を説明し、ただし、本発明はこれらの例によって何ら制限されるものではない。
実施例1
100.0gメチルフェニルカーバメートを秤量して500mlのトルエンに溶解させ、1Lのフラスコの中で十分に混合した;1Lのビーカーの中で1000mlの濃度が30%塩酸水溶液を調製し、30gメタホルムアルデヒドメチル化試薬と十分に混合した;上記の溶液を攪拌の条件下で2Lの三つ口ビーカーの中で混合し、オイルバスの中に入れ90℃まで加熱し、常圧で8時間反応した。反応終了後に攪拌を止め、静置分層し、油水分離を行い、さらに油相と水相からそれぞれ一定質量のサンプルを取り出し、高速液体クロマトグラフィーを用い、最後にメチルフェニルカーバメートの転化率は61.1%であり、ポリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸メチルの選択性は98.0%であり、この中で、メチレンジフェニルジ(カルバミン酸メチル)の選択性は80.6%であり、トリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸メチルの選択性は16.2%であり、テトラメチレンポリフェニルポリカルバミン酸メチルの選択性は1.1%であった。油相の生成物は40℃まで温度を下げ、94%のジメチレンポリフェニルポリカルバミン酸メチル(すなわち、メチレンジフェニルジ(カルバミン酸メチル))は結晶の形で分離され、ろ過により目的製品が得られ、純度は95%以上であった。
実施例2
30.2gのフェニルカルバミン酸ブチルを秤量して100mlのクロロベンゼン(110g)に溶解させ、さらに500mlの三つ口フラスコに移し、次に三つ口フラスコの中に200mL、40%のリン酸を加え、そしてオイルバスの中で80℃まで加熱し、最後に一回で8.2gホルムアルデヒド(38%)を加え、360r/minの攪拌速度で攪拌しながら常圧で6時間反応した。反応終了後に攪拌を止めて静置分層し、熱いうちに油水分離を行い、さらに油相と水相からそれぞれ一定質量のサンプルを取り出し、高速液体クロマトグラフィーを用い分析を行い、最後にフェニルカルバミン酸ブチルの転化率は98.1%であり、ポリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸ブチルの選択性は95.0%であり、この中で、メチレンジフェニルジ(カルバミン酸ブチル)の選択性は72.1%であり、トリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸ブチルの選択性は20.4%であり、テトラメチレンポリフェニルポリカルバミン酸ブチルは2.1%であった。油相の生成物は60℃まで温度を下げ、多数のジメチレンポリフェニルポリカルバミン酸ブチル(すなわち、メチレンジフェニルジ(カルバミン酸ブチル))は結晶の形で分離され、ろ過により目的製品が得られた。
実施例3
500.0gのフェニルカルバミン酸エチルを秤量して10Lのセバミン酸ジイソオクシルに溶解させ、さらに20Lのプレミックサーの中に入れて混合した;次にもう一つの20Lのプレミックサーで15L濃度が40%のリン酸水溶液を調製し、そして200gホルムアルデヒド溶液と十分に混合した;前記の溶液を供給ポンプにより連続的に体積が30Lの超重力反応器の中に送入し、繰り返し4時間反応し、反応温度は100℃であり、圧力は0.15MPaであり、加熱方法は熱伝導オイルによる加熱であった。反応終了後に攪拌を止めて静置分層し、熱いうちに油水分離を行い、さらに油相と水相からそれぞれ一定質量のサンプルを取り出し、高速液体クロマトグラフィーを用い分析を行い、最後フェニルカルバミン酸エチルの転化率は99.5%であり、ポリメチレンポリフェニルポリフェニルカルバミン酸エチルの選択性は92.6%であり、この中で、メチレンジフェニルジ(カルバミン酸エチル)の選択性は58.2%であり、トリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸エチルの選択性は30.6%であり、テトラメチレンポリフェニルポリカルバミン酸エチルの選択性は4.2%であった。油相の生成物は20℃まで温度を下げ、26%のジメチレンポリフェニルポリカルバミン酸エチル(すなわち、メチレンジフェニルジ(カルバミン酸エチル))は結晶の形で分離され、ろ過により目的製品が得られた。
実施例4
1000.0gのフェニルカルバミン酸エチルを秤量して50Lのナフテニックオイル中に溶解させ十分に混合した;50L濃度が60%の硫酸水溶液と200gのパラホルムアルデヒド(混合ポリマー)固体を十分に混合した;前記の溶液を供給ポンプにより連続的に直径が50mmの管形反応器の中に送入し、繰り返し4時間反応し、反応温度は180℃であり、圧力はおよそ3.50MPaであり、加熱方法は熱伝導オイルによる加熱であった。反応終了後に液相製品混合物を集め、静置分層し、熱いうちに油水分離を行い、さらに油相と水相からそれぞれ一定質量のサンプルを取り出し、高速液体クロマトグラフィーを用い分析を行い、最後にフェニルカルバミン酸エチルの転化率は98.5%であり、ポリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸エチルの選択性は91.6%であり、この中で、メチレンジフェニルジ(カルバミン酸エチル)の選択性は54.2%であった。油相の生成物は100℃まで温度を下げ、29%のジメチレンポリフェニルポリカルバミン酸エチル(すなわち、メチレンジフェニルジ(カルバミン酸エチル))は結晶の形で分離され、ろ過により目的製品が得られた。
実施例5
20.2gのフェニルカルバミン酸プロピルを秤量し100mlのo−ジクロロベンゼンに溶解させ、さらに500mlの三つ口フラスコに移し、次に三つ口フラスコの中に200ml、20%の硫酸を加え、そしてオイルバスの中で90℃まで加熱し、最後に均一速度で20gホルムアルデヒド(10%)を滴下し、360r/minの攪拌速度で攪拌しながら常圧で2時間反応した。反応終了後に攪拌を止めて静置分層し、熱いうちに油水分離を行い、さらに油相と水相からそれぞれ一定質量のサンプルを取り出し、高速液体クロマトグラフィーを用い分析を行い、最後にフェニルカルバミン酸プロピルの転化率は58.35%であり、ポリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸プロピルの選択性は90.6%であり、この中で、メチレンジフェニルジ(カルバミン酸プロピル)的選択性は79.8%であり、トリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸プロピルの選択性は9.4%であり、テトラメチレンポリフェニルポリカルバミン酸プロピルの選択性は0.2%であった。油相の生成物は50℃まで温度を下げ、多数のジメチレンポリフェニルポリカルバミン酸プロピル(すなわち、メチレンジフェニルジ(カルバミン酸プロピル))は結晶の形で分離され、ろ過により目的製品が得られた。
実施例6
9.57gのフェニルカルバミン酸プロピルを秤量して100mlのクロロベンゼンに溶解させ、さらに500mlの三つ口フラスコに移し、次に三つ口フラスコの中に200ml、60%の蟻酸を加え、そしてオイルバスの中で90℃まで加熱し、最後に一回で10gホルムアルデヒド(38%)を加え、600r/minの攪拌速度で攪拌しながら0.15MPaの圧力条件下で180min反応した。反応終了後に攪拌を止めて静置分層し、熱いうちに油水分離を行い、さらに油相と水相からそれぞれ一定質量のサンプルを取り出し、高速液体クロマトグラフィーを用い分析を行い、最後にフェニルカルバミン酸プロピル転化率は60%であり、ポリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸プロピルの選択性は97.6%であり、この中で、メチレンジフェニルジ(カルバミン酸プロピル)の選択性は90.0%であり、トリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸プロピルの選択性は7.6%であった。油相の生成物は20℃まで温度を下げ、97%のジメチレンポリフェニルポリカルバミン酸プロピル(すなわち、メチレンジフェニルジカルバミン酸プロピル)は結晶の形で分離され、ろ過により目的製品が得られた。
実施例7
10.5gのフェニルカルバミン酸プロピルを秤量して100mlのn−ペンタンに溶解させ、さらに500mlの三つ口フラスコに移し、次に三つ口フラスコの中に200ml、40%の硫酸を加え、そしてオイルバスの中で60℃まで加熱し、最後に一回で3gメタホルムアルデヒドを加え、600r/minの攪拌速度で攪拌しながら、常圧で120min反応した。反応終了後に攪拌を止めて静置分層し、熱いうちに油水分離を行い、さらに油相と水相からそれぞれ一定質量のサンプルを取り出し、高速液体クロマトグラフィーを用い分析を行い、最後にフェニルカルバミン酸プロピルの転化率は25.34%であり、ポリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸プロピルの選択性は99.2%であり、この中で、メチレンジフェニルジ(カルバミン酸プロピル)の選択性は96.8%、トリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸プロピルの選択性は2.4%であった。油相の生成物は40℃まで温度を下げ、20%メチレンジフェニルジ(カルバミン酸プロピル)は結晶の形で分離され、ろ過により目的製品が得られた。
実施例8
10.02gのフェニルカルバミン酸プロピルを秤量して100ml的シクロへキサンに溶解させ、さらに500mlの三つ口フラスコに移し、次に三つ口フラスコの中に200ml、40%の硫酸と2%質量割合を占めるナノ酸化亜鉛を助触媒剤として、一回で10.8gホルムアルデヒド(38%)を加え、そしてオイルバスの中で140℃まで加熱し、600r/minの攪拌速度で攪拌しながらおよそ2.0MPaの圧力で10min反応した。反応終了後に攪拌を止め静置分層し、熱いうちに油水分離を行い、さらに油相と水相からそれぞれ一定質量のサンプルを取り出し、高速液体クロマトグラフィーを用い、最後にフェニルカルバミン酸プロピルの転化率は98.8%であり、ポリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸プロピルの選択性は90.4%であり、この中でメチレンジフェニルジ(カルバミン酸プロピル)の選択性は56.8%であり、トリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸プロピルの選択性は29.3%であり、テトラメチレンポリフェニルポリカルバミン酸プロピルの選択性は4.1%であった。油相の生成物を40℃まで温度を下げ、少量のメチレンジフェニルジ(カルバミン酸プロピルは結晶の形で分離され、ろ過により目的製品が得られた。
実施例9
20.02gのフェニルカルバミン酸プロピルを秤量して100mlのオルトキシレンに溶解させ、さらに500mlの三つ口フラスコ中に移し、次に三つ口フラスコの中に200ml、40%の硫酸を加え、そしてオイルバスの中で90℃まで加熱し、最後に一回で5.5gホルムアルデヒド(38%)を加え、360r/minの攪拌速度で攪拌しながら0.15MPaの反応圧力の条件下で120min反応した。反応終了後に攪拌を止め静置分層し、熱いうちに油水分離を行い、さらに油相と水相からそれぞれ一定質量のサンプルを取り出し、高速液体クロマトグラフィーを用い分析を行い、最後にフェニルカルバミン酸プロピル転化率は73.7%、ポリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸プロピルの選択性は96.4%であり、この中で、メチレンジフェニルジ(カルバミン酸プロピル)の選択性は92.8%であり、トリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸プロピル的選択性は3.5%であった。油相の生成物は40℃まで温度を下げ、97%のメチレンジフェニルジ(カルバミン酸プロピル)は結晶の形で分離され、ろ過により目的製品が得られた。
実施例10
20.02gのフェニルカルバミン酸プロピルを100mlのo−ジエチルベンゼンに溶解させ、さらに500mlの三つ口フラスコに移し、次に三つ口フラスコの中に200ml、40%の硫酸を加え、そしてオイルバスの中で90℃まで加熱し、最後に一回で5.5gホルムアルデヒド(38%)と5%の質量部を占める二丁基酸化錫を助触媒剤として加え、360r/minの攪拌速度で攪拌しながら常圧反応条件下で120min反応した。反応終了後に攪拌を止め静置分層し、熱いうちに油水分離を行い、さらに油相と水相からそれぞれ一定質量のサンプルを取り出し、高速液体クロマトグラフィーを用い分析を行い、最後にフェニルカルバミン酸プロピル転化率は74.35%であり、ポリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸プロピルの選択性は96.2%であり、この中で、メチレンジフェニルジカルバミン酸プロピルの選択性は94.7%であり、トリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸プロピルの選択性は3.4%であった。油相の生成物は40℃まで温度を下げ、97%のメチレンジフェニルジカルバミン酸プロピルは結晶の形で分離され、ろ過により目的製品が得られた。
実施例11
20.02gのフェニルカルバミン酸プロピルを100mlのジクロロエタン、さらに500mlの三つ口フラスコに移し、次に三つ口フラスコの中に200ml、30%的塩酸と10%の質量割合を占める塩化銅を助触媒剤として加え、そしてオイルバスの中で80℃まで加熱し、最後に均一速度で5.5gホルムアルデヒド(38%)を滴下し、360r/minの攪拌速度で攪拌しながら常圧で120min反応した 反応終了後に攪拌を止め静置分層し、熱いうちに油水分離を行い、さらに油相と水相からそれぞれ一定質量のサンプルを取り出し、高速液体クロマトグラフィーを用い、最後にフェニルカルバミン酸プロピルの転化率は82.8%であり、ポリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸プロピルの選択性は98.2%であり、この中で、メチレンジフェニルジ(カルバミン酸プロピルの選択性)は90.08%であり、トリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸プロピルの選択性は7.9%であった。油相の生成物は40℃まで温度を下げ、多数のメチレンジフェニルジ(カルバミン酸プロピル)は結晶の形で分離され、ろ過により目的製品が得られた。
実施例12
20.02gのフェニルカルバミン酸プロピルを秤量して100mlのクロロベンゼンに溶解させ、さらに500mlの三つ口フラスコに移し、次に三つ口フラスコの中に200ml、40%の硫酸(260g)を加え、さらにおよそ1質量%の塩化ナトリウム(補助剤)を加え、そしてオイルバスの中で90℃まで加熱し、最後に均一速度で20gホルムアルデヒド(10%)を滴下し、360r/minの攪拌速度で攪拌しながら、0.20MPaで120min反応した。反応終了後に攪拌を止め静置分層し、熱いうちに油水分離を行い、さらに油相と水相からそれぞれ一定質量のサンプルを取り出し、高速液体クロマトグラフィーを用い、最後フェニルカルバミン酸プロピルの転化率は71.35%であり、ポリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸プロピルの選択性は97.2%であり、この中で、メチレンジフェニルジカルバミン酸プロピルの選択性は94.1%であり、トリメチレンポリフェニルポリカルバミン酸プロピルの選択性は3%であった。油相の生成物は40℃まで温度を下げ、多数のメチレンジフェニルジ(カルバミン酸プロピル)は結晶の形で分離され、ろ過により目的製品が得られた。

Claims (17)

  1. 相転移酸性触媒剤によりフェニルカーバメートとメチル化試薬との縮合を触媒することによって行われる方法であり、以下のステップ:
    a.フェニルカーバメートを水と相互溶解しない有機溶媒に溶解させることにより溶液Aを形成する;と
    b.酸触媒剤水溶液を調製することにより溶液Bを形成する;と
    c.まずメチル化試薬を溶液Bに加えた後に溶液AとBを混合することにより、又は溶液Aと溶液Bを混合するとともに又はその後にメチル化試薬を加えることにより、有機相と水相を含む反応システムを形成し、その中で、前記有機相はフェニルカーバメートを含み、且つ前記の水相は酸触媒剤とメチル化試薬を含む;と
    d.攪拌するとともに、反応システムを30℃〜200℃の反応温度と0.05MPa〜5MPaの反応圧力の条件下で反応を行い、前記有機相に溶解するポリメチレンポリフェニルポリカーバメートの混合生成物を調製する;と
    e.前記有機相と前記水相を静置分層することにより、ポリメチレンポリフェニルポリカーバメートの混合生成物を分離する、と
    を含むポリメチレンポリフェニルポリカーバメートを製造する方法。
  2. 更に、以下のステップ:
    f.ポリメチレンポリフェニルポリカーバメートの混合生成物の温度を下げて結晶させることにより、その中からメチレンジフェニルジカーバメートを分離する、
    を含む請求項1に記載の方法。
  3. ステップaにおいて、有機溶媒は直鎖状アルカン、シクロアルカン、ナフテニックオイル、ハロゲン化炭化水素、芳香族炭化水素、エステル及びそれらの組み合わせから選ばれる請求項1又は2に記載の方法。
  4. ステップaにおいて、フェニルカーバメートが溶液A中での質量濃度は1〜90%である請求項1又は2に記載の方法。
  5. ステップbにおいて、酸触媒剤水溶液は硫酸、硝酸、塩酸、リン酸、ホウ酸、蟻酸、酢酸、酪酸又はそれらの混合物である請求項1又は2に記載の方法。
  6. 酸触媒剤が酸触媒剤水溶液中での質量部は5〜80%である請求項1又は2に記載の方法。
  7. ステップbにおいて、助触媒剤を酸触媒剤水溶液中に加える請求項1又は2に記載の方法。
  8. 助触媒剤は塩化ナトリウム、塩化銅、ジブチル酸化錫又はナノ酸化亜鉛であり、且つ助触媒剤が酸触媒剤水溶液中での質量濃度は0.01〜20%である請求項7に記載の方法。
  9. ステップcにおいて、メチル化試薬はホルムアルデヒド、ポリホルムアルデヒド及びそれらの組み合わせから選択されたものである請求項1又は2に記載の方法。
  10. ステップdでの反応は管形反応器、塔式反応器、タンク型反応器、ジェット反応器、移動床反応器と超重力反応器から選択された一種類又は二種類の組み合わせの中で行われる請求項1又は2に記載の方法。
  11. 二相反応システムにおいて、有機相と水相の体積比は0.1〜100の間である請求項1又は2に記載の方法。
  12. 二相反応システムにおいて、メチル化試薬とフェニルカーバメートのモル比は0.05〜10.0である請求項1又は2に記載の方法。
  13. 反応温度は60〜120℃である請求項1又は2に記載の方法。
  14. 反応圧力は0.lMPa〜1.0MPaである請求項1又は2に記載の方法。
  15. 反応時間は1分間〜480分間である請求項1又は2に記載の方法。
  16. 温度を下げて結晶させる温度は20℃〜100℃である請求項1又は2に記載の方法。
  17. ポリメチレンポリフェニルポリカーバメートの混合生成物が有機相での質量濃度は1%〜80%である請求項1に記載の方法。
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