JPH04202172A - ジフェニルメタンジカルバミン酸エステルの製造方法 - Google Patents

ジフェニルメタンジカルバミン酸エステルの製造方法

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JPH04202172A
JPH04202172A JP2333364A JP33336490A JPH04202172A JP H04202172 A JPH04202172 A JP H04202172A JP 2333364 A JP2333364 A JP 2333364A JP 33336490 A JP33336490 A JP 33336490A JP H04202172 A JPH04202172 A JP H04202172A
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acid
phenylcarbamate
ester
product
reaction
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JP2333364A
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Kazumi Murakami
和美 村上
Rikuo Yamada
陸雄 山田
Yasuyuki Nishimura
泰行 西村
Yoshio Matsuo
松尾 宣雄
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Babcock Hitachi KK
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ジフェニルメタンジカルパミン酸エステルの
製造方法に関する。
〔従来の技術〕
ジフェニルメタンジカルバミン酸エステル類およびその
高級同族体であるポリメチレンポリフェニルカルバミン
酸エステル類は、ポリウレタンの原料として公知のジフ
ェニルメタンジイソシアネート(MDI)およびポリメ
チレンポリフェニルイソシアネートを製造するための出
発物質として有用である。特に4,4′−ジフェニルメ
タンジイソシアネート(ピュアMDI)は、ポリウレタ
ンエラストマー、弾性繊維、人工皮革用コーテイング材
などの原料として近年需要が著しく増大している。した
がって、その原料となるジフェニルメタンジカルバミン
酸エステル類、特に4,41−ジフエニルメタンジカル
ハミン酸エステル類(以下、4,4“一体とも略称する
)を豊富に含有する、工業的に有利な製造′方法の開発
が切望されている。しかしながら、これらの化合物類を
直接製造することに成功した工業的方法上ま知られてい
ない。
従来、前記イソシアネートは、例えば米国特許第4,0
14,914号に記載されるように、酸水溶液中でアニ
リンをホルムアルデヒドと縮合して得られるジアミンと
ポリアミンとをホスゲン化することによって製造されて
いる。しかし、ホスゲンが猛毒であるため安全性に特に
注意が必要であり、安全設備に費用がかかり、また塩化
水素を大量に副生ずるため環境悪化の原因となる等の問
題がある。このためホスゲンを用いないイソシアネート
の製造法が検討されてきた。
米国特許2,946,768号明細書には、N−フェニ
ルカルバミン酸エステルをホルムアルデヒドまたはホル
ムアルデヒドを脱離する化合物と酸水溶液中で加熱反応
させる方法が示されている。しかし、この方法では、特
開昭54−59264号公報によれば一般に15〜50
重量%の(アルコキシカルボニル)フェニルアミノメチ
ルフェ゛ニル化合物およびそれらの種々の多核体(以下
、N−ヘンシル化合物と略称する)が副生ずる。N−ベ
ンジル化合物は、ジフェニルメタンジカルバミン酸エス
テルをジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)に
変換する際、無触媒加熱処理ではMDIに変換されず、
生成したMDIと反応して製品純度を著しく低下させる
。また蒸留、晶析などの通常の分離操作では、ジフェニ
ルメタンジカルバミン酸エステルおよびMDIからN−
ヘンシル化合物を分離できない。したがって、この化合
物の副生はできる限り抑制する必要がある。
特開昭55−57550号公報には、反応混合物に対し
て0.1〜25重量%の濃度で少なくとも75%硫酸の
強さを有するプロトン酸または反応混合物に対して少な
くとも0.5重量%の濃度を有するルイス酸の存在下で
、N−ヘンシル化合物をカルバミン酸エステル類に転位
させる方法が記載されている。特に酸として有機スルホ
ン酸を用いると、N−フェニルカルバミン酸エステルに
対して硫酸より良溶媒となるため単一相の反応が可能と
なり、また高濃度硫酸使用によるスルホン化が起こらな
いため有利である。またpKaが4より小さいカルボン
酸(特開昭56−158752号公報)またはカルボン
酸と強酸の共存下(特開昭56−65864号公報)で
N−フェニルカルバミン酸エステルをホルムアルデヒド
またはホルムアルデヒドを脱離する化合物と反応させて
も同様の結果が得られる。さらに特開昭59−1064
539号公報には、1段目の反応を20〜70重景%の
重量酸水溶液中でN−フェニルカルバミン酸エステル類
をメチレン化剤とともに反応させ、さらに2段目の反応
をpKaが4以下のカルボン酸中で反応させて1段目で
副生ずるN−ヘンシル化合物をジフェニルメタンジカル
バミン酸エステル類に転位させる2段合成法および各段
階で得られた未反応物を分離循環する方法が示されてい
る。
−iにジフェニルメタンジカルバミン酸エステルの製造
では、4,4′一体のほか、2.4”体および2.2′
一体の位置異性体が生成するが、そのうち、4.4′一
体対2.4′一体および2゜2′一体の生成比は、約4
=1および20:1であり、これは約78%の4.41
一体、18%の2.4“一体および4%の2,2′一体
の異性体分布であることを示す。このような生成物混合
物は、溶媒中で熱分解させると同一異性体比を有する商
業的に価値のあるジフェニルメタンジイソシアネートと
なり有用であるが、前記した特定の用途には、4,41
一体を豊富に含有したジフェニルメタンジカルパミン酸
エステルであることが好ましい。特開昭55−1292
60号公報には、酸触媒単一相系でN−フェニルカルバ
ミン酸エステルを溶媒に対して0.1〜50重量%に制
限し、少なくとも誘電率20を有する不活性溶媒中でジ
フェニルメタンジカルバミン酸エステルを製造すると、
4,4“一体音量が著しく増大し、上記異性体分布が9
4.5%、4.7%および0.8%にまで向上すること
が示されている。
ジフェニルメタンジカルバミン酸エステル類の合成では
、同時により高級の同族体であ□るポリメチレンポリフ
ェニルカルバミン酸エステルも生成する。これはメチレ
ン橋により相互に結合した3個以上のヘンゼン環を有す
るカルバミン酸エステルである。この多核体は、すでに
生成したジフェニルメタンジカルバミン酸エステルとN
−フェニルカルバミン酸エステルが、ホルムアルデヒド
と逐次的に反応するために生成し、通常、カルバミン酸
エステル中多核体の選択率は10〜50%である。該多
核体の生成を抑制するためには、一般にN−フェニルカ
ルバミン酸エステルをホルムアルデヒドの量論量以上、
例えばN−フェニルカルバミン酸エステル対ホルムアル
デヒドのモル比を8=1として反応を行う。このような
モル比では、N−フェニルカルバミン酸エステルの転化
率は低くなり、さらに以下の理由により必ずしも多核体
の生成を効率よ(抑制することはできない。すなわち、
有機溶媒を用いた反応では反応体が均一相中にあるため
多核体の生成を抑制して4.4’−体の選択率を高くす
ることは困難である。また酸水溶液中での反応でも水相
中に有機相が乳化した状態で反応が進行するため、生成
したジフェニルメタンジカルパミン酸エステルがN−フ
ェニルカルバミン酸エステルとともに反応し、多核体の
生成を抑制することは困難である。
このような問題を解決する方法として特開昭62−67
059号公報には、N−フェニルカルバミン酸エステル
の濃度を反応温度の溶解度以下とし、N−フェニルカル
バミン酸エステルの溶解度に対するジフェニルメタンジ
カルバミン酸エステルの溶解度の比が、反応温度におい
て0.1以下である無機酸水溶液を用いることによって
、多核体の生成を著しく抑制し、4,4°一体を高選択
的に製造する方法が示されている。しかしこの方法では
原料処理能力が小さいという問題がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術の問題は以下のように整理される。
(i)酸触媒として有機酸を用いたり、溶媒とし  。
有機溶媒を用いるジフェニルメタンジカルバミン酸エス
テル類の製造法では、ポリメチレンポリフェニルカルバ
ミン酸エステルが多量に副生ずル。
(ii)無機酸水溶液を触媒とするジフェニルメタンジ
カルバミン酸エステル類の製造法では、N−ベンジル化
合物の副生が不可避である。
(iii )酸触媒単一相系の反応では、N−フェニル
カルバミン酸エステル類の濃度を低濃度に限定すると、
N−ベンジル化合物の副生が抑制でき、さらにジフェニ
ルメタンジカルバミン酸エステル異性体のうち、4,4
“一体のみを著しく増大させることかできるが、ポリメ
チレンポリフェニルカルバミン酸エステル類が多量に副
生ずる。
(iv)無機酸水溶液中でN−フェニルカルバミン酸エ
ステル類を、反応温度において溶解度以下にするとポリ
メチレンポリフェニルカルバミン酸エステル類の生成を
完全に抑制できるが、原料処理能力が小さい。
本発明者らは、N−ヘンシル化合物の副生を抑制し、N
−フェニルカルバミン酸エステルの添加率を高め、4,
4°一体の選択率を高くする方法として、無機酸水溶液
中にN−フェニルカルバミン酸エステル類をメチレン化
剤と縮合させる際、前記酸水溶液中に無機酸の塩および
/または有機酸の塩を添加する方法を提案したが、この
方法では塩を用いるため、最終的に生成物に取り込まれ
た塩を除去する必要があった。
本発明の目的は、上記の問題を解決し、N−ヘンシル化
合物の副生を抑制し、反応液中のN−フェニルカルバミ
ン酸エステルの濃度を溶解度以上に高めてもN−フェニ
ルカルバミン酸エステルの転化率を高め、4,4′一体
の選択率を高めることができ、生成物の酸触媒からの分
離が容易なジフェニルメタンジカルバミン酸エステルの
製造方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、前記課題に鑑み、鋭意検討した結l N
−フェニルカルバミン酸エステル、飼犬ばN−フェニル
カルバミン酸エチルなどのN−フェニルカルバミン酸の
低級アルキルエステルおよびホルムアルデヒド、バラホ
ルムアルデヒド、トリオキサンなどのメチレン化剤を、
少なくともN−フェニルカルバミン酸エステルが融解す
る温度以上で、酸水溶液中で反応を行うに当たり、リン
酸およびカルボン酸を好ましくは一定のモル分率で添加
することにより、N−ベンジル化合物の副生を抑制でき
、またN−フェニルカルバミン酸エステルとメチレン化
剤とのモル比を理論反応量比に保つと、N−フェニルカ
ルバミン酸エステルの濃度を溶解度以上にしてもN−フ
ェニルカルバミン酸エステルの転化率を著しく高め、特
に多核体の生成を抑制し、4,4゛一体選択率を高める
ことができ、4,4“一体を豊富に含有するジフェニル
メタンジカルバミン酸エステルを製造することが可能で
あることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、酸水溶液中でN−フェニルカルバ
ミン酸エステル類とメチレン化剤を縮合させ、ジフェニ
ルメタンジカルバミン酸エステル類を製造するに当り、
酸水溶液中にリン酸および、 カルボン酸を添加するこ
とを特徴とするジフェニルメタンジカルバミン酸エステ
ルの製造方法に関する。
本発明に用いられるN−フェニルカルバミン酸エステル
としては、1種以上の酸エステル基(−NHCOOR基
)を有する化合物が用いられる。
ただし、式中のRは8個以下の炭素原子を有するアルキ
ル基、フェニル基またはアルキル置換基中4個以下の炭
素原子を有するアルキル置換フェニル基を意味する。カ
ルバミン酸エステルのN−フェニル基は、0−および/
またはm−位にアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン等
の置換基を含有していてもよい。好適なN−フェニルカ
ルバミン酸エステルとして、N−フェニルカルバミン酸
メチル、N−フェニルカルバミン酸エチル、N−フェニ
ルカルバミン酸プロピル、N−o−)リルカルハミン酸
メチル、N−0−)リルカルバミン酸エチル、?l−2
.6−シメチルフエニルカルハミン酸メチル、N−o−
クロルフェニルカルバミン酸エチルなどが挙げられる。
本発明に用いられるメチレン化剤としては、ホルムアル
デヒド、または酸の存在下でホルムアルデヒドを脱離す
る化合物、例えばパラボルムアルデヒド、トリオキサン
または特別なホルムアルデヒド誘導体が挙げられる。上
記ホルムアルデヒド誘導体として、例えば−形成X  
CH2X(式中のXはOR’、SR″または0COR’
を示し、R“は1〜3個の炭素原子を有するアルキル基
を意味する)で表される化合物が挙げられる。
本発明に用いられる酸縮合触媒は、塩酸、硫酸のような
リン酸以外の無機鉱酸であり、特に硫酸が好ましく用い
られる。酸濃度は、N−フェニルカルバミン酸エステル
濃度、N−フェニルカルバミン酸エステルとホルムアル
デヒドのモル比、反応温度等で異なるが、3〜8モル/
I!、の範囲が好ましく、より好ましくは4〜7モル/
lの範囲である。酸濃度が低すぎるとN−フェニルカル
バミン酸エステルの転化率が低く、また酸濃度が高すぎ
ると4,4°一体の選択率が低下するとともに縮合生成
物と酸水溶液との分離が困難となる傾向にある。
本発明においては、前記酸水溶液中にリン酸およびカル
ボン酸が添加される。リン酸としては、メタリン酸、ピ
ロリン酸、オルトリン酸等が用いられるが、オルトリン
酸が特に好ましい。カルボン酸としては、ギ酸、酢酸、
プロピオン酸、シュウ酸およびそのハロゲン置換体が用
いられる。リン酸とカルボン酸の使用割合は、使用する
種類によって異なるが、例えばオルトリン酸とギ酸の場
合は、これらに対するリン酸のモル分率が0.33〜0
.9の範囲となるように用いるのが、N−フェニルカル
バミン酸エステルの転化率およヒ4,4“一体の選択率
の点から好ましい。酢酸を用いる場合は酢酸のモル分率
を高くすると多核体の生成が促進され好ましくない。リ
ン酸とカルボン酸の全濃度は上記無機酸の濃度で異なる
が1〜3モル/lの範囲が好ましい。
N−フェニルカルバミン酸エステルの濃度は、1モル/
で以下が好ましい。高濃度にすると、4゜4”一体の選
択率が低下しく特開昭55−129260号公報)、ま
た多核体の生成が増加する傾向にある(特開昭62−6
7059号公報)。さらにN−フェニルカルバミン酸エ
ステル対ホルムアルデヒドのモル比は1.5〜4.0、
特に理論量比である2、0とすることが、N−フェニル
カルバミン酸エステルの転化率を大きくし、さらに4,
4゛一体の選択率を高める点から好ましい。
本発明の反応は、少なくとも原料N−フェニルカルバミ
ン酸エステルが融解する温度以上で行われる。高温にす
るとN−フェニルカルバミン酸エステルが加水分解して
アミンが生成するため(ドイツ特許出願公開28323
 j9号明細書)、通常、60〜150’C,特に70
〜90°Cの温度とされる。
また反応は一般に大気圧下で行われるが、より高い反応
温度ではより高い圧力を使用してもよい。
必要ならば大気圧よりも低い圧力でも実施できる。
反応時間は使用するN−フェニルカルバミン酸エステル
類、反応温度、酸濃度、酸の種類等で異なり、また反応
を連続で行うか回分式で行うかによっても異なるが、一
般に約15分から4時間であり、通常3時間で十分であ
る。
本発明における反応は例えば次のように実施することが
できる。酸水溶液中に、リン酸およびカルボン酸をこれ
らに対するリン酸のモル分率が一定範囲となるように加
え、原料N−フェニルカルバミン酸エステルをその融解
温度以上で添加する。
反応温度に保ってホルムアルデヒドまたはそれに対応す
るメチレン化剤を徐々に添加し、十分攪拌しながら所定
時間反応を行う。反応終了後、析出した固体を濾過し水
または温水で洗浄後乾燥する。
濾液は必要があれば酸濃度を調整して循環再使用する。
この方法では、目的生成物は、反応液表面上に固体とし
て析出して互いに凝集し合うため、N−フェニルカルバ
ミン酸エステルが溶媒中で溶解度以下に保たれていなく
ても、これがN−フェニルカルバミン酸中に乳化してポ
リメチレンポリフェニルカルバミン酸エステルにまで反
応が進行することはほとんどない。したがって、N−フ
ェニルカルバミン酸エステルの転化率を著しく高め、し
かも4,4′−ジフェニルメタンジカルバミン酸エステ
ルを高選択的に製造することができる。
さらに生成物と触媒液の分離は容易である。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明
はこれらの実施例に制限されるものではない。下記の実
施例において、反応は300mRまたは21の大きさの
還流冷却管および温度計を備えた三ロガラス製フラスコ
を恒温槽油浴中に浸漬して行った。仕込んだN−フェニ
ルカルバミン酸エステル(NPU)の転化率、縮合生成
物中4.41−ジフェニルメタンジカルバミン酸エステ
ル(4,4“−MDU)の選択率および収率は高速液体
クロマトグラフィーにより決定した。生成物はFT−4
Rによって同定した。
実施例1 ギ酸1.84g(0,04モル)およびオルトリン酸5
.24 g (0,053モル)をビーカーにとり、こ
れに適量の水と濃硫酸27.80g(0,275モル)
を加えて溶解し、50rdメスフラスコに移し、さらに
純水を加えて50蔵とした。これを内容積300dの三
角フラスコに加え、90°Cに保つ。
N−フェニルカルバミン酸エチル0.826g(5ミリ
モル)を攪拌しながら加え融解した。37%ホルムアル
デヒド0.188m1(2,5ミリモル)を徐々に滴下
し縮合を開始し、反応時間3時間で反応を停止した。室
温まで冷却し析出した固体を酸水溶液と分離し水洗した
。固体はエタノールに溶解し、一定濃度とした後、液体
クロマトグラフを用いて分析した。N−フェニルカルバ
ミン酸エチルの転化率は92%、4.4′−ジフェニル
メタンジカルバミン酸エチルの選択率は88%、収率8
1%であった。また2核体生成率は95%であった。
実施例2〜9 実施例1において、ギ酸とオルトリン酸を用いて第1表
に示す条件で行った以外は実施例1と同様にして実験を
行った。それらの結果を第1表に示した。
比較例1〜2 実施例1において、ギ酸とオルトリン酸を用いて第2表
に示す条件で行った以外は実施例1と同様にして実験を
行った。それらの結果を第2表に示した。
以下余白 以上の結果より、ギ酸およびオルトリン酸におけるリン
酸モル分率は0.33〜0.9の範囲が木縮合反応には
有効であることがわかる。
実施例10 実施例1において、NPUの濃度を0.15 M(NP
U/CH20=3)とした以外は実施例1と同様の条件
で実験を行い、NPU転化率66%、4.4“−MDU
選択率85%の結果を得た。また2、4′一体を含む2
核体の選択率は95%であった。
実施例11〜12 実施例1において、リン酸としてオルトリン酸、カルボ
ン酸として酢酸を用い、第3表に示す反応条件とした以
外は実施例1と同様にして実験を行った。それらの結果
を第3表に示した。
比較例3 実施例1において、オルトリン酸および酢酸を用い、第
4表に示す反応条件とした以外は実施例1と同様にして
実験を行い、それらの結果を第4表に示した。
以上より、カルボン酸として酢酸を用いる場合は、多核
体増加の傾向にあるためカルボン酸として酢酸を用いる
際には低濃度で添加することが好ましいことがわかった
実施例13〜14 実施例1において、ピロリン酸およびギ酸を用いて第5
表に示す反応条件とした以外は実施例1と同様にして実
験を行い、それらの結果を第5表に示した。
実施例15 実施例1において、カルボン酸としてギ酸の代わりにト
リフルオロ酢酸を用いる以外は実施例1と同様にして実
験を行い、NPU転化率91%、4.4’−MDU選択
率87%の結果を得た。
以下余白 以上の実施例によれば、酸水溶液に、リン酸とカルボン
酸を、リン酸とカルボン酸に対するリン酸のモル分率が
一定範囲となるように添加することにより、N−ヘンシ
ル化合物の副生を抑制し、またNPUとメチレン化剤の
モル比を好ましくは理論量比である2、0に保って反応
させることにより、NPUを高濃度で用いてもエステル
の転化率が高(、しかもジフェニルメタンジカルバミン
酸エステル異性体中4,4゛一体の選択率が高く、4.
4′一体を豊富に含有するジフェニルメタンカルバミン
酸エステルを製造することができる。
さらに原料NPUのモル比を2.0以上にすると2核体
の選択率が一層向上する。
〔発明の効果〕
本発明によれば、N−ヘンシル化合物の削性が。
抑制され、N−フェニルカルバミン酸エステルの転化率
が高く、しかも4,4゛一体を豊富に含有するジフェニ
ルメタンカルバミン酸エステルを製造することができる
。また本発明においては、酸触媒として塩を用いていな
いため、生成物が塩をとり込むことがなく、生成物と触
媒液との分離が容易である。
出願人 バブコック日立株式会社 代理人 弁理士 川 北 武 長

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)酸水溶液中でN−フェニルカルバミン酸エステル
    類とメチレン化剤を縮合させ、ジフェニルメタンジカル
    バミン酸エステル類を製造するに当り、前記酸水溶液中
    にリン酸およびカルボン酸を添加することを特徴とする
    ジフェニルメタンジカルバミン酸エステルの製造方法。
JP2333364A 1990-11-29 1990-11-29 ジフェニルメタンジカルバミン酸エステルの製造方法 Pending JPH04202172A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013067679A1 (zh) 2011-11-08 2013-05-16 中国科学院过程工程研究所 制备多亚甲基多苯基多氨基甲酸酯的方法

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WO2013067679A1 (zh) 2011-11-08 2013-05-16 中国科学院过程工程研究所 制备多亚甲基多苯基多氨基甲酸酯的方法
US9062161B2 (en) 2011-11-08 2015-06-23 Institute Of Process Engineering, Chinese Academy Of Sciences Method for preparing polymethylene polyphenyl polycarbamate

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