JP2014507465A - フルオロフェニル二環式ヘテロアリール化合物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、式(I);
Figure 2014507465

の化合物;本発明の化合物の製造方法、およびその治療上の使用を提供する。本発明はさらに薬理学的に活性な薬剤の組み合わせおよび医薬組成物を提供する。

Description

本発明は、新規なフルオロフェニル二環式ヘテロアリール化合物;該化合物の製造方法;所望により1種以上の他の薬学的に活性な化合物と組み合わせた該化合物を含む医薬組成物;所望により1種以上の他の薬学的に活性な化合物と組み合わせた該化合物;増殖性疾患、特に腫瘍疾患などの疾患または障害を処置するための、所望により1種以上の他の薬学的に活性な化合物を組み合わせた該化合物(哺乳動物、特にヒトにおけるかかる疾患の処置方法も含む);および疾患または障害、特に増殖性疾患、例えば腫瘍を処置する医薬組成物(医薬)の製造における該誘導体の使用に関する。
インスリン様増殖因子(IGF−1)シグナル伝達は、典型的に、IGF−1受容体(IGF−1R)を優勢因子として癌に関与している。IGF−1Rは、典型的に、形質転換および悪性細胞生存に重要であるが、典型的に正常細胞増殖には一部しか関与していない。IGF−1Rを標的とするのは、癌治療のための有望な選択肢であることが示唆されている(非特許文献1)。
特許文献1は、IGF−1R阻害剤としての治療活性を有する、特定の6,6−二環置換ヘテロ二環式誘導体を開示している。特許文献2は、IGF−1R阻害剤としての治療活性を有する、特定のイミダゾピラジン誘導体を開示している。特許文献3は、チロシン蛋白質キナーゼ阻害剤として治療活性を有する特定のピロロピリミジン誘導体を開示している。特許文献4は、IGF−1R阻害剤として治療活性を有する特定のピロロピリミジン誘導体を開示している。非特許文献2は、IGF−1R阻害剤としての特定のイミダゾピラジンを開示している。
WO 2005/097800 WO 2005/037836 WO 97/028161 WO 2002/092599
Larsson et al.、Br. J. Cancer 92:2097−2101(2005) Mulvihill et al.(Bioorg. Med. Chem. Lett. 17(2007)
疾患に関連した、IGF−1Rの役割が明らかになってきたために、IGF−1Rの阻害に応答する疾患を処置および予防するのに有用であり得る化合物が継続して必要とされる。
薬剤のよい候補である、インスリン様増殖因子I受容体(IGF−1R)のチロシンキナーゼ活性の新規阻害剤を提供することが必要とされている。本発明の化合物は、IGF−1R受容体に強く結合し、他の受容体には低い親和性を示す。本発明の特定の化合物は、好ましい薬物動態性質を有し、毒性がなく、副作用もほとんど示さない。さらに、理想の薬剤候補は、安定で、吸湿性でなく、容易に製剤できる物理的形態で存在し得る。
本発明の化合物は、選択的なIGF−1R阻害剤である。具体的には、他のキナーゼ受容体に対してよりも、IGF−1Rに対して強い親和性を示す。
したがって、本発明の化合物は、広範囲の疾患、特にがん、または他の疾患および障害、例えば急性肺傷害および肺線維症ならびに糖尿病性網膜症の処置に有用であり得る。
がんの処置は、使用が期待されている。全ての型のがんは、本明細書内で記載する特定のサブタイプを含む本発明の化合物によって、処置が可能であり得る。
したがって、本発明は、式(I):
Figure 2014507465
[式中、
Fはフルオロであり、該フルオロは、フェニル環の2、4または6位に置換されており;
1aおよびR1bはともに、それらが結合している炭素原子および酸素原子と一緒になって、さらに2、3または4つの環炭素原子を含む完全飽和環を形成し、ここで、
該環炭素原子に結合している水素原子の1つ、いくつか、または全ては重水素で置換されてよく、
該飽和環は1または2つのメチル置換基により置換されていてよく、そして
1cがHであるか、
または、
1a、R1bおよびR1cが、ともにそれらが結合している原子と一緒になって、さらに5つの環炭素原子を含む完全飽和有橋環を形成し、ここで、
該環炭素原子に結合している水素原子の1つ、いくつか、または全ては重水素で置換されてよく;
nおよびmはともに1であるか、ともに2であり;
はHまたはOHであり、
は、
−CH2(p)−ヘテロ環式
[式中、該ヘテロ環式は、環炭素原子およびN、OおよびSから独立して選択される、1、2、3または4の環ヘテロ原子を含む、4、5、6、7、8または9員の飽和、不飽和もしくは部分的に飽和した環または環系であり、ここで、
環S原子の総数は1を超えず、環O原子の総数は1を超えず、
該ヘテロ環式はオキソ、−C(=O)−C〜Cアルキル、−C(=O)−O−C〜Cアルキル、C〜Cアルキル、フルオロ、−C(=O)−NRおよびヒドロキシから独立に選択される1、2、3、または4つの置換基によって置換されてよく、
ここで、該−C(=O)−C〜CアルキルおよびC〜Cアルキルはそれぞれ、1または2のヒドロキシ置換基および/または1、2、または3つのフルオロ置換基によって置換されてよい]、
−CH2(p)−N(R)−C(=O)−C〜Cアルキル、
−CH2(p)−N(R)−C(=O)−O−C〜Cアルキル、
−CH2(p)−N(R)−C(=O)−O−C〜Cシクロアルキル、
−CH2(p)−N(R)−C〜Cシクロアルキル、
−CH−OH、
−CH2(p)−NR
−CH2(p)−N(R)−C(=O)−NR−C〜Cアルキル、
[式中、−CH2(p)−N(R)−C(=O)−C〜Cアルキル、−CH2(p)−N(R)−C(=O)−O−C〜Cシクロアルキルおよび−CH2(p)−N(R)−C〜Cシクロアルキルの、該C〜CアルキルおよびC〜Cシクロアルキルはそれぞれ、フルオロ、メチルおよびトリフルオロメチルから独立して選択される1、2、3、または4つの置換基で置換されてよい]
からなる群から選択されるか、
または、
およびRはともに、それらが結合している炭素と一緒になって、環炭素原子と:
1つまたは2つの環N原子、
1つの環N原子および1つの環O原子、または
2つの環O原子
のいずれかとを含む、5員の飽和ヘテロ環を形成し、ここで、
該ヘテロ環は、環炭素原子において、オキソ置換基で置換されており;
pは0または1であり;
およびRは、それぞれ独立してHおよびC−Cアルキルから選択され、ここで、
該C〜Cアルキルは、ハロおよびヒドロキシから独立して選択される1、2または3つの置換基によって置換されてよい。]
で表される化合物、またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を提供する。
とくにことわらない限り、用語「本発明の化合物」は、式(I)の化合物およびその部分式、そのプロドラッグ、該化合物および/またはプロドラッグの塩、該化合物、塩および/またはプロドラッグの水和物または溶媒和物、ならびに全ての立体異性体(ジアステレオ異性体およびエナンチオマーを含む)、互変異性体および同位体標識した化合物(重水素置換物を含む)、ならびに固有に形成された基(例えば、多形、溶媒和物および/または水和物)をさす。
本発明の様々な態様が本明細書内に記載されている。各態様における特定の特徴は、他の特定の特徴と組み合わせて、さらなる態様を提供してよいことは理解されるであろう。
本発明の態様の一において、式(I)
[式中、
1aおよびR1bはともに、それらが結合している炭素原子および酸素原子と一緒になって、さらに2、3または4つの環炭素原子を含む完全飽和環を形成し、ここで、
該環炭素原子に結合している水素原子の1つ、いくつか、または全ては重水素で置換されてよく、
1cはHであるか、
または、
1a、R1bおよびR1cはともに、それらが結合している原子と一緒になって、さらに5つの環炭素原子を含む、完全飽和有橋環を形成し、ここで、
該環炭素原子に結合している水素原子の1つ、いくつかまたは全ては重水素で置換されてよく;
は、
−CH2(p)−ヘテロ環式
[式中、該ヘテロ環式は、環炭素原子および、N、OおよびSから独立して選択される、1、2または3の環ヘテロ原子を含む、6、7または8員の飽和環または環系であり、ここで、
環S原子の総数は1を超えず、
環O原子の総数は1を超えず、
該ヘテロ環式は、オキソ、−C(=O)−C〜Cアルキル、−C(=O)−O−C〜Cアルキル、C〜Cアルキルから独立して選択される1、2、3または4の置換基で置換されてよく、ここで、
該−C(=O)−C〜Cアルキルは1または2のヒドロキシ置換基で置換されてよい。]、
−CH2(p)−N(R)−C(=O)−C〜Cアルキル、
−CH−OH、
から選択されるか、
または、
およびRはともに、それらが結合している炭素と一緒になって、環炭素原子と、
1つまたは2つの環N原子、
1つの環N原子および1つの環O原子、または、
2つの環O原子
のいずれかとを含む5員の飽和ヘテロ環を形成し、ここで、
該ヘテロ環は、環炭素原子において、オキソ置換基で置換されており、
pは0または1であり;
は、HおよびC〜Cアルキルから選択される。]
で表される化合物、またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を提供する。
他の態様において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物であって、式中で、Fがフルオロであり、該フルオロがフェニル環の2または4位で置換されている化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を提供する。
他の態様において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物であって、式中で、R1aおよびR1bはそれらが結合している炭素原子および酸素原子と一緒になって、3つまたは4つの環炭素原子をさらに含む完全飽和環を形成し、該環炭素原子に結合している水素原子の1つ、いくつかまたは全ては重水素で置換されてよく、該飽和環は、1または2のメチル置換基で置換されてよく、R1cがHである、化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を提供する。
他の態様において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物であって、式中で、R1aおよびR1bが、それらが結合している炭素原子および酸素原子と一緒になって、3つまたは4つの環炭素原子をさらに含む完全飽和環を形成する、化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を提供する。
他の態様において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物であって、式中で、R1aおよびR1bはそれらが結合している炭素原子および酸素原子と一緒になって、テトラヒドロフラニルを形成し、R1cがHである、化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を提供する。
他の態様において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物であって、式中で、R1a、R1bおよびR1cは、それらが結合している原子と一緒になって、さらに5つの環炭素原子を含む完全飽和有橋環を形成し、該環炭素原子に結合している水素原子の1つ、いくつか、または全ては、重水素で置換されてよい、化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を提供する。
他の態様において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物であって、式中で、R1a、R1bおよびR1cが、それらが結合している原子と一緒になって、重水素化されていてよい、7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル環系を形成する、化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を提供する。
他の態様において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物であって、式中で、R1a、R1bおよびR1cは、それらが結合している原子と一緒になって、完全重水素化7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル環系を形成する、化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を提供する。
他の態様において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物であって、式中のnおよびmがともに1である、化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を提供する。
他の態様において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物であって、式中でRがHである、化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を提供する。
他の態様において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物であって、式中で、Rは−CH2(p)−ヘテロ環式であり、ここで、該ヘテロ環式は、環炭素原子およびN、OおよびSから独立して選択される1、2または3つの環ヘテロ原子を含む6、7または8員の飽和環または環系であって、環S原子の総数は1を超えず、環O原子の総数は1を超えず、該ヘテロ環式は、オキソ、−C(=O)−C〜Cアルキル、−C(=O)−O−C〜Cアルキル、C〜Cアルキルから独立して選択される1、2、3、または4つの置換基により置換されてよく、該−C(=O)−C〜Cアルキルは1つまたは2つのヒドロキシ置換基により置換されてよい、化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を提供する。
他の態様において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物であって、式中、Rは、
−CH2(p)−ヘテロ環式
[式中、該ヘテロ環式はチオモルホリニル、ピペラジニルまたはチア−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタニルであり、各チオモルホリニル、ピペラジニルまたはチア−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタニルは、オキソ、−C(=O)−C〜Cアルキルおよび−C(=O)−O−C〜Cアルキルから独立して選択される1または2の置換基によって置換されてよく、該−C(=O)−C〜Cアルキルは、1つのヒドロキシによって置換されてよい]、
ヒドロキシメチル−または
−CH2(p)−NH−C(=O)−C〜Cアルキルである、
化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を提供する。
他の態様において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物であって、式中、Rが−CH2(p)−ヘテロ環式であり、ここで、該ヘテロ環式はチオモルホリニル、ピペラジニルまたはチア−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタニルであり、各チオモルホリニル、ピペラジニルまたはチア−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタニルはオキソ、−C(=O)−C〜Cアルキルおよび−C(=O)−O−C〜Cアルキルから選択される、1または2つの置換基で置換されてよく、該−C(=O)−C〜Cアルキルは1つのヒドロキシによって置換されてよい、
化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を提供する。
特定の態様において、式(I)の化合物であって、
Figure 2014507465
が、
Figure 2014507465
[式中、
は、オキソ、−C(=O)−C〜Cアルキル、−C(=O)−O−C〜Cアルキル、C〜Cアルキル、フルオロ、−C(=O)−NRおよびヒドロキシから選択される1つの置換基により置換されてよく、該−C(=O)−C〜CアルキルおよびC〜Cアルキルはそれぞれ1または2つのヒドロキシ置換基および/または1、2または3つのフルオロ置換基によって置換されてよい。]
を形成する、化合物を提供する。
さらなる態様において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物であって、式中、Rは−CH2(p)−ヘテロ環式であって、ここで該ヘテロ環式は、−C(=O)−CH−OHまたは−C(=O)−CH(OH)−CHにより置換されてよい、ピペラジニルである、化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を提供する。
他の態様において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物であって、式中、Rはヒドロキシメチル−および−CH2(p)−NH−C(=O)−C〜Cアルキルから選択される、化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を提供する。
他の態様において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物であって、式中、RおよびRはともに、それらが結合している炭素と一緒になって、5員の飽和ヘテロ環を形成し、該飽和ヘテロ環は、環炭素原子と:
・1つまたは2つの環N原子、
・1つの環N原子および1つの環O原子または、
・2つの環O原子
のいずれかとを含み、
該ヘテロ環は環炭素原子において、オキソ置換基にで置換されている、
化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を提供する。
他の態様において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物であって、式中、RおよびRはともに、それらが結合している炭素と一緒になって、
Figure 2014507465
[式中、*は結合部位をさす。]
を形成している、化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を提供する。
他の態様において、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物であって、式中、RはHである、化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を提供する。
他の態様において、本発明の個々の化合物は、下記の実施例の部分に記載されているものである。
「その塩および/またはその溶媒和物」は、その塩、その溶媒和物およびその塩の溶媒和物を含む。
他の態様において、本明細書中の態様のいずれかに記載されている式(I)の化合物またはその塩を提供する。
「1または2つのヒドロキシ置換基および/または1、2または3つのフルオロ置換基によって置換されてよい」とは、ヒドロキシおよびフルオロ置換基の両方による置換、ヒドロキシ置換基のみによる置換およびフルオロ置換基のみによる置換を含む。
Fはフルオロである。
本明細書中で用いる用語「異性体」は、同じ分子式を有するが、原子の配列および配置が異なる、別々の化合物をさす。また、本明細書中で用いる用語「光学異性体」または「立体異性体」は、特定の本発明の化合物について存在し得る種々の立体異性体配置のいずれかをさし、幾何異性体を含む。置換基は、炭素原子のキラル中心で結合し得ると理解される。用語「キラル」は、その鏡像パートナーと重ね合わせられない性質を有する分子をさし、一方、用語「アキラル」は、その鏡像パートナーと重ね合わせ得る分子をさす。したがって、本発明は、本発明の化合物のエナンチオマー、ジアステレオマーまたはラセミ体を含む。「エナンチオマー」は、互いに重ね合わせられない鏡像である1対の立体異性体である。1対のエナンチオマーの1:1混合物が、「ラセミ」混合物である。この用語は、適切なときにラセミ混合物を示すために用いられる。「ジアステレオ異性体」は、少なくとも2個の不斉原子を有するが、互いに鏡像ではない立体異性体である。絶対立体化学は、カーン・インゴールド・プレログR−S法に従って特定される。化合物が純粋なエナンチオマーである場合、各キラル炭素での立体化学は、RまたはSのいずれかに特定され得る。絶対配置が不明である分割された化合物は、ナトリウムD線の波長の平面偏光を回転させる方向(右旋性または左旋性)に依存して、(+)または(−)で特定され得る。本明細書に記載された特定の化合物は、1個以上の不斉中心または軸を含み、そのため、エナンチオマー、ジアステレオマーおよび絶対立体化学の用語で(R)−または(S)−として定義され得る他の立体異性体の形態を生じ得る。
出発物質および方法の選択に依存して、本発明の化合物は、可能な異性体の1つまたはその混合物、例えば純粋な光学異性体の形態で、または、異性体混合物、例えば不斉炭素の数に依存してラセミ体およびジアステレオアイソマー混合物として存在し得る。本発明は、ラセミ混合物、ジアステレオマー混合物および光学的に純粋な形態を含むかかる可能な異性体を全て含むことを意図している。光学的に活性な(R)−および(S)−異性体は、キラル合成素子またはキラル試薬を用いて製造し得るか、あるいは、慣用の方法を用いて分割し得る。本発明の化合物が二重結合を含むならば、置換基はE配置であってもZ配置であってもよい。本発明の化合物が二置換シクロアルキルを含むならば、シクロアルキル置換基は、cis配置を有していてもtrans配置を有していてもよい。また、全ての互変異体形態を含むことが意図されている。
本明細書で用いる用語「塩(複数の場合を含む)」は、本発明の化合物の酸付加塩または塩基付加塩をさす。「塩」は、具体的には、「薬学的に許容される塩」を含む。用語「薬学的に許容される塩」は、本発明の化合物の生物学的有効性および性質を保持した塩であって、典型的には生物学的にまたはそれ以外の点で望ましくない点がないものをさす。多くの場合において、本発明の化合物は、アミノ基および/またはカルボキシル基、またはこれらと同様の基の存在によって、酸/およびまたは塩基の塩を形成することができる。
薬学的に許容される酸付加塩は、無機酸および有機酸と共に形成される。例えば酢酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベシル酸塩、臭化物/臭化水素酸塩、重炭酸塩/炭酸塩、重硫酸塩/硫酸塩、カンファースルホン酸塩、塩化物/塩酸塩、クロロテオフィロナート(chlortheophyllonate)、クエン酸塩、エタンジスルホン酸塩、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルクロン酸塩、馬尿酸塩、ヨウ化水素酸塩/ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリル硫酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、メシル酸塩、メチル硫酸塩、ナフトエ酸塩、ナプシル酸塩(napsylate)、ニコチン酸塩、硝酸塩、オクタデカン酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パルミチン酸塩、パモ酸塩、リン酸塩/リン酸水素塩/リン酸二水素塩、ポリガラクツロ酸塩、プロピオン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、スルホサリチル酸塩、酒石酸塩、トシル酸塩およびトリフルオロ酢酸塩である。
塩が由来し得る無機酸は、例えば塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などを含む。
塩が由来し得る有機酸は、例えば酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、スルホサリチル酸などを含む。
薬学的に許容される塩基付加塩は、無機塩基および有機塩基と共に形成され得る。
塩が由来し得る無機塩基は、例えばアンモニウム塩、および、周期表のI〜XIIの行の金属を含む。特定の態様において、塩は、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、銀、亜鉛および銅に由来する。特に適当な塩は、アンモニウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩、カルシウム塩およびマグネシウム塩を含む。
塩が由来し得る有機塩基は、例えば、第1級、第2級および第3級アミン類、天然由来の置換アミン類を含む置換アミン類、環状アミン類、塩基性イオン交換樹脂などを含む。特定の有機アミン類は、イソプロピルアミン、ベンザチン、コリネート、ジエタノールアミン、ジエチルアミン、リジン、メグルミン、ピペラジンおよびトロメタミンを含む。
本発明の薬学的に許容される塩は、塩基性部分または酸性部分から、慣用の化学的手法によって合成され得る。一般的に、かかる塩は、これらの化合物の遊離酸形を化学量論的な量の適切な塩基(例えばNa、Ca、MgまたはKの水酸化物塩、炭酸塩、重炭酸塩など)と反応させることによって、または、これらの化合物の遊離塩基形を化学量論的な量の適切な酸と反応させることによって製造され得る。このような反応は、典型的に、水中また有機溶媒中または2種の混合物中で行われる。一般的に、実用可能な場合には、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールまたはアセトニトリルなどの非水性媒体の使用が望ましい。さらなる適当な塩のリストは、例えば「Remington’s Pharmaceutical Sciences」, 20th ed., Mack Publishing Company, Easton, Pa., (1985);および「Handbook of Pharmaceutical Salts:Properties、Selection、and Use」、 StahlおよびWermuthによる(Wiley−VCH, Weinheim, Germany, 2002)において見出され得る。
また、本明細書で示された式はいずれも、本発明の化合物の同位体標識されていない形態ならびに同位体標識された形態を表すことが意図されている。同位体標識された化合物は、1個以上の原子が、選択された原子量または質量数を有する原子によって置き換えられている以外、本明細書で示された式によって表される構造を有する。本発明の化合物に取り込まれ得る同位体の例は、水素、炭素、窒素、酸素、リン、フッ素および塩素の同位体、例えば、それぞれH、H、11C、13C、14C、15N、18F、31P、32P、35S、36Cl、125Iを含む。本発明は、本明細書中で定義する種々の同位体標識された化合物、例えば、Hおよび14Cなどの放射性同位体が存在するもの、またはHおよび13Cのように非放射性同位体が存在するものを含む。かかる同位体標識された化合物は、代謝試験(14Cにて)、反応速度試験(例えばHまたはHにて)、薬物または基質の組織分布アッセイを含む検出または造影技術、例えば陽電子放出断層撮影法(PET)または単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)、または、患者の放射性処置に有用である。特に、18Fまたは標識された化合物は、PETまたはSPECT試験に特に望ましい。同位体標識された式(I)の化合物は、一般的に、当業者に公知の慣用方法によって、または本明細書中の実施例および製造に開示されているものに類似の方法によって、使用した同位体標識されていない試薬の代わりに、適切な同位体標識された試薬を使用することで製造され得る。
さらに、重同位元素、特に重水素(すなわちHまたはD)との置換によって、インビボ半減期の延長または必要な投与量の減少または治療指数の改善などの、より高い代謝安定性に由来する治療上の特定の利点が得られる。本明細書の内容において、重水素は、式(I)の化合物の置換基とみなされる。かかる重同位元素、特に重水素の濃度は、同位体富化因子によって規定され得る。本明細書で用いる用語「同位体富化因子」は、特定の同位体についての、同位体の存在量と天然の存在量の間の比を意味する。本発明の化合物中の置換基が重水素を表すならば、このような化合物は、示された重水素原子それぞれについて、少なくとも3500(示された重水素原子それぞれについて52.5%重水素取り込み)、少なくとも4000(60%重水素取り込み)、少なくとも4500(67.5%重水素取り込み)、少なくとも5000(75%重水素取り込み)、少なくとも5500(82.5%重水素取り込み)、少なくとも6000(90%重水素取り込み)、少なくとも6333.3(95%重水素取り込み)、少なくとも6466.7(97%重水素取り込み)、少なくとも6600(99%重水素取り込み)、または、少なくとも6633.3(99.5%重水素取り込み)の同位体富化因子を有する。
本発明の薬学的に許容される溶媒和物は、結晶化の溶媒が例えば、DO、d−アセトン、d−DMSOのように、同位体置換されていてよいものを含む。
本発明の化合物すなわち、水素結合の供与体および/または受容体として作用し得る特定の基を含む式(I)の化合物は、適当な共結晶形成剤と共結晶を形成し得る。これらの共結晶は、式(I)の化合物から、公知の共結晶形成手法により製造し得る。かかる手法は、粉砕、加熱、共昇華、共融解または、溶液中にて、結晶化条件下で式(I)の化合物を共結晶形成剤と接触させ、それにより形成された共結晶を単離することを含む。適切な共結晶形成剤は、WO 2004/078163に記載されたものを含む。したがって、本発明はさらに式(I)の化合物を含む共結晶を提供する。
本明細書で用いる用語「薬学的に許容される担体」は、当業者には公知である、任意のおよび全ての溶媒、分散媒、被覆剤、界面活性剤、抗酸化剤、保存剤(例えば抗菌剤、抗真菌剤)、等張剤、吸収遅延剤、塩類、保存剤、薬物安定剤、結合剤、賦形剤、崩壊剤、滑剤、甘味剤、香味剤、色素など、およびそれらの組み合わせを含む(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、18th Ed. Mack Printing Company、1990、pp.1289−1329を参照のこと)。いずれの慣用の担体も、有効成分と不適合でない限り、治療用組成物または医薬組成物におけるその使用が意図される。
用語本発明の化合物の「治療上有効量」は、対象の生物学的または医学的応答、例えば酵素または蛋白質の活性を低下させるもしくは阻害する、徴候を寛解させる、症状を緩和する、疾患の進行を減速もしくは遅延させる、または疾患を予防する、などを生じさせる本発明の化合物の量をさす。非限定的な態様の一において、用語「治療上有効量」は、対象に投与した場合に、(1)(i)IGF−1Rを介する、(ii)IGF−1R活性に関連する、または(iii)IGF−1Rの(正常または異常な)活性を特徴とする、症状、障害もしくは疾患を、少なくとも部分的に、緩和、阻害、予防、および/または寛解させる;または、(2)IGF−1Rの活性を低下させるもしくは阻害する;または(3)IGF−1Rの発現を低下させる、もしくは阻害する上で有効な、本発明の化合物の量をさす。
他の非限定的な態様において、用語「治療上有効量」は、細胞もしくは組織、非細胞生物学的物質、または培地に投与した場合に、IGF−1R活性を少なくとも部分的に低下させるかもしくは阻害する、またはIGF−1Rの発現を少なくとも部分的に低下させるかもしくは阻害するのに有効である、本発明の化合物の量をさす。
本明細書で用いる用語「対象」は、動物をさす。典型的には、動物は哺乳類である。また、対象は、例えば霊長類(例えばヒト、男性または女性)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス、魚類、鳥類などをさす。特定の態様において、対象は、霊長類である。さらに他の態様において、対象はヒトである。
本明細書で用いる用語、「阻害する」、「阻害」または「阻害すること」は、特定の症状、徴候、障害または疾患の軽減もしくは抑制、または、生物学的活性またはプロセスのベースライン活性の著しい低下をさす。
本明細書で用いる用語、任意の疾患または障害を「処置する」、「処置すること」または「処置」は、態様の一において、該疾患または障害を寛解させる(すなわち疾患またはその少なくとも1つの臨床徴候の進行を遅らせる、停止させるまたは減少させる)ことをさす。他の態様において、「処置する」、「処置すること」または「処置」は、患者に認識されなくてよいものを含む、身体的パラメーターの少なくとも一つを緩和するまたは寛解させることをさす。また、他の態様において、「処置する」、「処置すること」または「処置」は、疾患または障害を、身体的(例えば認識可能な徴候の安定化)、生理学的(例えば身体的パラメーターの安定化)のいずれか、または両方で調節することをさす。さらに他の態様において、「処置する」、「処置すること」または「処置」は、疾患もしくは障害の発症、発達もしくは進行を予防するまたは遅延させることをさす。がんの場合、用語「処置する」、「処置すること」または「処置」は、がん細胞の数の減少;腫瘍サイズの低下;軟組織および骨を含む末梢器官へのがん細胞濾過の阻害(すなわち、ある程度の減速および好ましくは停止);腫瘍転移の阻害(すなわち、ある程度の減速および好ましくは停止);腫瘍成長の、ある程度の阻害;罹病率および死亡率の低下;クオリティ・オブ・ライフ問題の改善;および/またはがんに伴う1つ以上の徴候のある程度の軽減、をさす。
本明細書において、対象が、処置により、生物学的、医学的にまたはクォリティー・オブ・ライフにおいて利益を得るならば、対象はかかる処置を「必要」としている。
本明細書において、本発明の文脈(特に特許請求の範囲の文脈)で用いる用語「単数表現」および同様の用語は、特にことわらない限り、または、文脈に明らかに矛盾しない限り、単数と複数の双方を含むと解釈されるべきである。
本明細書中に記載される全ての方法は、特にことわらない限り、または文脈に明らかに矛盾しない限り、任意の適当な順番で行われてよい。本明細書中の、任意の、および全ての例または例示的表現(例えば「のような」)の使用は、単に本発明をより明らかにすることを意図しており、特にことわらない限り、本発明の範囲を限定するものではない。
本発明の化合物の全ての不斉原子(例えば炭素など)は、ラセミで存在しても、または例えば(R)−、(S)−または(R,S)−配置のエナンチオマーについて富化していてもよい。特定の態様において、各不斉原子は、(R)−または(S)−配置について、少なくとも50%のエナンチオマー過剰率、少なくとも60%のエナンチオマー過剰率、少なくとも70%のエナンチオマー過剰率、少なくとも80%のエナンチオマー過剰率、少なくとも90%のエナンチオマー過剰率、少なくとも95%のエナンチオマー過剰率、または少なくとも99%のエナンチオマー過剰率を有する。不飽和二重結合を有する原子の置換基は、可能であれば、cis−(Z)−型またはtrans−(E)−型で存在し得る。
したがって、本明細書で用いるとき、本発明の化合物は、可能性のある異性体、回転異性体、アトロプ異性体、互変異性体のいずれか1つまたはそれらの混合物の形態で、例えば実質的に純粋な幾何(cisまたはtrans)異性体、ジアステレオマー、光学異性体(対掌体)、ラセミ体またはそれらの混合物として存在し得る。
生じた異性体混合物はいずれも、構成要素の物理化学的な相違に基づいて、例えば、クロマトグラフィーおよび/または分別結晶によって、純粋なまたは実質的に純粋な幾何もしくは光学異性体、ジアステレオマー、ラセミ体に分離され得る。
生じた、最終生成物または中間体のラセミ体はいずれも、公知の方法、例えば、光学活性な酸または塩基と共に生じたジアステレオマー塩を分離し、そして光学活性な酸性または塩基性化合物を遊離することによって、光学的対掌体に分割され得る。したがって、特に、塩基性部分は、例えば、光学活性な酸、例えば酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジアセチル酒石酸、ジ−O,O’−p−トルオイル酒石酸、マンデル酸、リンゴ酸またはカンファー−10−スルホン酸と形成される塩の分別結晶によって、本発明の化合物をその光学的対掌体に分割するのに用い得る。また、ラセミ生成物は、キラルクロマトグラフィー、例えばキラル吸着剤を用いた高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によっても分割され得る。
さらに、その塩を含む、本発明の化合物はまた、水和物の形態で得られるか、または結晶化に用いられた他の溶媒を含み得る。本発明の化合物は、本質的にまたは意図的に、薬学的に許容される溶媒(水を含む)と共に溶媒和物を形成し得る;したがって、本発明は、溶媒和した形態および溶媒和していない形態の双方を包含することを意図している。用語「溶媒和物」は、1個以上の溶媒分子と本発明の化合物(その薬学的に許容される塩を含む)の分子複合体をさす。かかる溶媒分子は、医薬分野で一般的に用いられる、受容者に無毒であることが知られているものであり、例えば、水、エタノールなどである。用語「水和物」は、溶媒分子が水である該複合体をさす。その塩、水和物および溶媒和物を含む本発明の化合物は、本質的にまたは意図的に、多型を形成し得る。
典型的に、式(I)の化合物は本明細書中に記載のスキームに従って製造され得る。
本発明はさらに、任意の段階で得られる中間生成物が出発物質として用いられて残りの工程が行われる、または出発物質がその場で反応条件下にて形成される、または反応組成物がその塩もしくは光学的に純粋な物質を形成するのに用いられる、本発明の方法の任意の変形を包含する。
本発明の化合物および中間体は、当業者には一般的に公知の方法により、お互いに変換され得る。
他の局面において、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物と、1以上の薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。
他の局面において、本発明は、治療上有効量の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物と、1以上の薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物を提供する。
他の局面において、IGF−1Rを介する疾患または障害の処置のための医薬組成物であって、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を有効成分として含む、医薬組成物を提供する。
該医薬組成物は、経口投与、非経腸投与、および直腸投与などの特定の投与経路用に製剤化され得る。さらに、本発明の医薬組成物は固体形態(カプセル剤、錠剤、丸剤、顆粒剤、散剤または坐剤を含むが、これらに限定されない)、または液体形態(液剤、懸濁剤または乳化剤を含むが、これらに限定されない)で製造され得る。医薬組成物は、滅菌のような慣用的な薬学操作を受けてよく、ならびに/または慣用的な不活性希釈剤、滑剤または緩衝剤ならびにアジュバント、例えば保存剤、安定剤、湿潤剤、乳化剤および緩衝剤などを含んでよい。
典型的に、医薬組成物は有効成分を、
a)希釈剤、例えばラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロースおよび/またはグリシン;
b)滑剤、例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸、そのマグネシウムもしくはカルシウム塩および/またはポリエチレングリコールとともに含み;錠剤についてはさらに
c)結合剤、例えばケイ酸アルミニウムマグネシウム、デンプンのり、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび/またはポリビニルピロリドン;および所望ならば
d)崩壊剤、例えばデンプン、寒天、アルギン酸もしくはそのナトリウム塩、または起沸性混合物;および/または
e)吸収剤、着色剤、香味剤および甘味剤
とともに含む錠剤またはゼラチンカプセル剤である。
錠剤は、当該分野の公知の方法により、フィルムコーティングまたは腸溶コーティングのいずれかをされていてよい。
経口投与に適した組成物は、有効量の本発明の化合物を、錠剤、トローチ剤、水性もしくは油性懸濁剤、分散可能な散剤または顆粒、乳化剤、硬もしくは軟カプセル剤またはシロップ剤もしくはエリキシル剤の形態で含む。経口投与を意図した組成物は、医薬組成物の製造について当該分野で公知の、任意の方法により製造され、かかる組成物は、薬学的に洗練されており、のみやすい製剤を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤および保存剤からなる群から選択される1以上の剤を含んでいてよい。錠剤は、有効成分を、錠剤の製造に適した、無毒の薬学的に許容される賦形剤との混合物で含んでよい。これらの賦形剤は、例えば、不活性希釈剤、例えば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム;造粒および崩壊剤、例えばトウモロコシデンプンまたはアルギン酸;結合剤、例えばデンプン、ゼラチンまたはアラビアゴム;および滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクである。錠剤は、コーティングされていないか、または、胃腸管での崩壊および吸収を遅らせ、それにより長期間作用を維持するために、公知の方法でコーティングされている。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルのような時間遅延物質が用いられてよい。経口使用のための製剤は、有効成分が不活性固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合されている、硬ゼラチンカプセル剤、または有効成分が水または油性媒体、例えばピーナツ油、流動パラフィンまたはオリーブ油と混合されている軟ゼラチンカプセル剤として、提示されてよい。
特定の注射可能な組成物は、水性等張液剤または懸濁剤であり、坐剤は脂肪性乳化剤または懸濁剤から有利に調製できる。かかる組成物は滅菌されてよく、ならびに/またはアジュバント、例えば、保存剤、安定剤、湿潤剤または乳化剤、溶解促進剤(solution promoters)、浸透圧を調節するための塩および/または緩衝剤を含んでよい。さらに、該組成物は他の治療上価値のある物質を含んでいてもよい。該組成物はそれぞれ慣用的な混合方法、造立方法またはコーティング方法により調製され、有効成分を約0.1〜75%、または1〜50%、含有している。
経皮適用に適した組成物は、有効量の本発明の化合物を、適当な担体とともに含む。経皮送達に適した担体は、宿主の皮膚の通過を助けるために、吸収性の、薬理学的に許容される溶媒を含む。例えば、経皮デバイスは、裏打ち材、化合物を任意で担体とともに含む貯蔵部分、任意で、宿主の皮膚に、調節した、予め決定した速度でより長い期間にわたって化合物を送達するための速度調節バリアおよび皮膚に該デバイスを固定する手段を含む、バンデージの形態である。
局所適用、例えば目や皮膚への適用に、適当な組成物は、水性液剤、懸濁剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲルまたはスプレー可能な製剤、例えばエアロゾルなどによる送達を含む。かかる局所送達系は、特に皮膚適用、例えば皮膚がんの処置、例えば日焼け止めクリーム、ローション剤、スプレー剤などでの予防用使用に適している。したがって、該組成物は特に、当該分野で十分公知の、化粧品を含む、局所的製剤に適当である。これらは、可溶化剤、安定剤、張性増加剤、緩衝剤および保存剤を含んでよい。
本明細書中で、局所適用は、また、吸入または鼻腔内適用にも関する。それらは、乾燥散剤吸入器から出る乾燥散剤(単独で、または混合物として、例えばラクトースとの乾燥混合物で、もしくは例えばリン脂質などとの混合構成粒子)の形態で、または、加圧容器、ポンプ、スプレー、噴霧器またはネブライザーから出る、適当な噴射剤を用いても用いなくてもよい、エアロゾルスプレーの形態で都合良く送達し得る。
本発明の化合物の、局所または経皮投与のための剤形は、散剤、スプレー剤、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ローション剤、ゲル、液剤、パッチおよび吸入剤を含む。有効化合物は、無菌条件下で、薬学的に許容される担体および、所望のものであり得る、任意の保存剤、緩衝剤または噴射剤と混合してよい。
軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤およびゲルは、本発明の有効化合物に加えて、賦形剤、例えば動物性および植物性脂肪、油、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、ケイ酸、タルクおよび酸化亜鉛またはそれらの混合物を含んでよい。
散剤およびスプレー剤は、本発明の化合物に加えて、賦形剤、例えばラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウムおよびポリアミド粉末またはこれらの物質の組み合わせを含んでよい。スプレー剤はさらに慣用的な噴射剤、例えばクロロフルオロ炭化水素および揮発性の非置換炭化水素、例えばブタンおよびプロパンを含んでよい。
経皮パッチは、本発明の化合物の体への調節された送達を提供するという、さらなる利点を有する。かかる剤形は、該化合物を適当な媒体に溶解もしくは分散することにより製造し得る。該化合物の皮膚を通しての流動を上昇させるために、吸収賦活剤を用いてもよい。かかる流動の速度は速度調節膜を提供するか、有効化合物をポリマーマトリクスまたはゲルに分散させることによって調節し得る。
点眼用製剤、眼用軟膏剤、散剤、液剤などもまた本発明の範囲に含まれると考えられる。
本発明はさらに、本発明の化合物を有効成分として含む、無水の医薬組成物および剤形を提供する。これは、水が特定の化合物の分解を促進し得るためである。
本発明の無水医薬組成物および剤形は、無水もしくは含有する水分が少ない成分および、低水分もしくは低湿度条件を用いて調製される。無水医薬組成物はその無水性が維持されるように調製され、保存されてよい。したがって、無水組成物は適切な処方キットに含まれるように、水への曝露を防ぐことが知られている物質を用いて包装されてよい。適当な包装の例は、密封ホイル、プラスチック、単位服用量容器(例えば、バイアル)、ブリスターパック、ストリップパックであるが、これらに限定されない。
本発明はさらに、有効成分としての本発明の化合物が分解する速度を低下させる1以上の薬剤を含む医薬組成物および剤形を提供する。かかる薬剤を、本明細書中で「安定剤」とよび、アスコルビン酸のような抗酸化剤、pH緩衝剤または塩緩衝剤などを含むが、これらに限定されない。
遊離形態または塩形態の式Iの化合物は、有益な薬理学的性質、例えば、次のセクションの試験で示すようなIGF−1Rを調節する性質を示し、そのため、治療に用いることが示唆されている。
本発明の化合物は、がん、例えば、癌腫、リンパ腫、芽腫および白血病;がんのより具体的な例は、以下に挙げられるがこれらに限定されない:慢性リンパ性白血病(CLL)、急性骨髄性白血病(AML)、非小細胞(NSCLC)肺がんを含む肺がん、乳がん、卵巣がん、子宮頚がん、子宮内膜がん、前立腺がん、結腸直腸がん、腸管カルチノイド、膀胱がん、胃がん、膵臓がん、肝臓(肝細胞)がん、肝芽腫、食道がん、肺腺癌、中皮腫、滑膜肉腫、骨肉腫、頭頸部癌、扁平上皮細胞癌、若年性鼻咽頭血管線維腫、脂肪肉腫、甲状腺がん、黒色腫、基底細胞がん(BCC)、副腎皮質がん(ACC)、髄芽腫およびデスモイド;多発性骨髄腫、神経芽腫、滑膜肉腫(滑膜)、肝細胞がん、ユーイング肉腫、副腎皮質がん(ACC)または、骨肉腫、黒色腫、乳がん、腎臓がん、前立腺がん、結腸直腸がん、甲状腺がん、卵巣がん、膵臓がん、肺がん、子宮がん、または消化器がんから選択される固形腫瘍、および/または急性肺傷害および肺線維症ならびに糖尿病性網膜症などの非癌性の適応症であって、かかる適応症は、全てIGF−1Rを介し得るような適応症の例であるものから選択される、適応症の処置に使用し得る。
薬剤ががん細胞の増殖を防ぎ得るおよび/または存在するがん細胞を死滅させ得る限り、該薬剤は、細胞増殖抑制および/または細胞毒性であり得る。
用語「がん」は、制御されない細胞成長/増殖によって典型的に特徴付けられる、哺乳類における病理学的状態をさす。
したがって、さらなる態様として、本発明は以下を提供する:
・医薬としての/医薬として使用するための、本明細書で定義した式(I)の化合物;
・1つ以上のIGF−1Rを介する障害または疾患を処置するための/処置するのに使用するための、本明細書で定義した式(I)の化合物;
・IGF−1Rを介する障害または疾患を処置する医薬の製造のための、本明細書で定義した式(I)の化合物の使用;
・IGF−1Rを介する障害または疾患の処置のための、本明細書で定義した式(I)の化合物の使用;
・IGF−1Rチロシンキナーゼを阻害するための、本明細書で定義した式Iの化合物の使用;
・多発性骨髄腫、神経芽腫、滑膜肉腫(滑膜)、肝細胞がん、ユーイング肉腫、副腎皮質癌(ACC)、または、骨肉腫、黒色腫、乳癌、腎臓癌、前立腺癌、結腸直腸癌、甲状腺癌、卵巣癌、膵臓癌、肺癌、子宮癌または胃腸腫瘍から選択される固形腫瘍から選択される障害または疾患を処置するための、本明細書で定義した式(I)の化合物の使用;
・急性肺傷害、肺線維症および糖尿病性網膜症から選択される障害または疾患を処置するための、本明細書で定義した式(I)の化合物の使用;
・対象においてIGF−1R活性を調節する方法であって、対象に、治療上有効量の本明細書で定義した式Iの化合物を投与する工程を含む方法;
・IGF−1Rを介する障害または疾患を処置する方法であって、対象に、治療上有効量の本明細書で定義した式(I)の化合物を投与する工程を含む方法;
・細胞においてIGF−1Rを阻害する方法であって、当該細胞を有効量の本明細書で定義した式Iの化合物と接触させることを含む方法;
・IGF−1Rを介する障害または疾患ががんである、上記の方法、使用または使用するための化合物。
本発明の医薬組成物または組み合わせは、単位投与量が、約50〜70kgの対象については約1〜1000mgの有効成分または約1〜500mg、または約1〜250mg、または約1〜150mgまたは約0.5〜100mg、または約1〜50mgの有効成分であってよい。化合物、その医薬組成物または組み合わせの治療上有効量は、対象の種、体重、年齢、個々の症状、処置する障害もしくは疾患、またはその重症度に依存する。通常の技術を有する医師、臨床医または獣医であれば、障害もしくは疾患の進行を予防、処置、または阻害するのに必要な、それぞれの有効成分の有効量を容易に決定しうる。
上述した用量の性質は、哺乳類、例えばマウス、ラット、イヌ、サル、または単離した器官、組織およびその標本を有利に用いて、試験管内および生体内試験で示すことができる。本発明の化合物は、試験管内では、液剤、例えば水性液剤の形態で、および生体内では、経腸、非経腸、または有利に静脈内に、例えば懸濁剤または水性液剤の形態で適用し得る。試験管内での用量は約10−3M〜10−9M濃度で変わりうる。生体内での治療上有効量は、投与経路に依存して、約0.1〜500mg/kgまたは約1〜100mg/kgの範囲で変わり得る。
本発明の化合物は1以上の他の治療剤と同時、またはその前もしくは後に投与してよい。本発明の化合物は、他の薬剤と別々に、同一のもしくは異なる投与経路で、または同じ医薬組成物内で一緒に投与してよい。
態様の一において、本発明は、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物と1以上の治療上有効な助剤を含む組み合わせを提供する。医薬組成物は、上述したように、薬学的に許容される賦形剤を含んでよい。
態様の一において、本発明は、式(I)の化合物と少なくとも1つの他の治療剤とを、同時に、別々もしくは連続的に治療に使用するための組み合わせ製剤として含む製品を提供する。態様の一において、治療とは、IGF−1Rを介する疾患もしくは症状の処置である。組み合わせ製剤として提供される製品は、同じ医薬組成物内に式(I)の化合物と他の治療剤をともに含む組成物か、または式(I)の化合物と他の治療剤とを別々の形態、例えばキットの形態で含む、組成物を含む。
態様の一において、本発明は、2つ以上の別々の医薬組成物であって、そのうちの少なくとも1つは式(I)の化合物を含有する医薬組成物を含むキットを提供する。態様の一において、該キットは該組成物を別々に保持する手段、例えば容器、別々に分けたビン、分けたホイル小包を含む。かかるキットの例は、典型的に錠剤、カプセル剤などの包装に用いる、ブリスターパックである。
本発明のキットは、異なる剤形、例えば経口と非経腸での投与、別々の組成物の異なる間隔での投与、または別々の組成物をお互いに用量を決定するのに用いてよい。コンプライアンスを助けるために、本発明のキットは、典型的に投与のための指示書を含む。
本発明の組み合わせ治療において、本発明の化合物と他の治療剤は、同じまたは異なる製造者によって製造もしくは製剤されてよい。さらに、本発明の化合物および他の治療剤は、(i)該組み合わせ製品が医師の手にわたるのに先だって(例えば、本発明の化合物と他の治療剤を含むキットの場合)、(ii)医師自身によって(または医師の指示のもとで
)投与の直前に(iii)患者自身によって、例えば本発明の化合物と他の治療剤の連続的な投与の間に、一緒にして組み合わせ治療に用いてよい。
したがって、本発明は、IGF−1Rを介する疾患または症状を処置するための式(I)の化合物の使用であって、医薬が他の治療剤とともに投与されるように調製される使用を提供する。本発明はまた、IGF−1Rを介する疾患または症状を処置するための他の治療剤の使用であって、該医薬が式(I)の化合物とともに投与される、使用を提供する。
本発明はまた、IGF−1Rを介する疾患または症状の処置方法において用いるための式(I)の化合物を提供し、ここで、式(I)の化合物は他の治療剤とともに投与するように調製される。本発明はまた、IGF−1Rを介する疾患または症状を処置する方法において使用するための、他の治療剤を提供し、ここで、かかる他の治療剤は、式(I)の化合物とともに投与するように調製される。本発明はまた、IGF−1Rを介する疾患または症状の処置方法における式(I)の化合物の使用を提供し、ここで、(I)の化合物は他の治療剤とともに投与される。本発明はまた、IGF−1Rを介する疾患または症状の処置方法における他の治療剤の使用を提供し、ここで、かかる他の治療剤は式(I)の化合物とともに投与される。
本発明ははまた、IGF−1Rを介する疾患または症状を処置するための式(I)の化合物の使用であって、ここで、患者は前に(例えば24時間以内)に、他の治療剤で処置されている、使用を提供する。本発明はまた、IGF−1Rを介する疾患または症状を処置するための他の治療剤の使用であって、ここで、患者は前に(例えば24時間以内)に式(I)の化合物で処置されている、使用を提供する。
態様の一において、他の治療剤は抗増殖剤である。
用語「抗増殖剤」は、アロマターゼ阻害剤、抗エストロゲン剤、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、微小管活性剤、アルキル化剤、ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、COX−2阻害剤、MMP阻害剤、脂質キナーゼ阻害剤または脂質キナーゼ活性を低下させる化合物、例えばPI3キナーゼ阻害剤、抗腫瘍性代謝拮抗薬、白金化合物、蛋白質キナーゼ活性を低下させる化合物、例えばmTOR阻害剤、Raf阻害剤、MEK阻害剤、さらなる抗血管新生化合物、ゴナドレリンアゴニスト、抗アンドロゲン剤、ベンガミド類、ビスホスホネート類およびトラスツズマブ、ならびに放射線治療を含むが、これらに限定されない。
本明細書で用いる用語「アロマターゼ阻害剤」は、エストロゲン生成、すなわち基質アンドロステンジオンおよびテストステロンの、それぞれエストロンおよびエストラジオールへの変換を阻害する化合物に関する。該用語は、ステロイド、特にエキセメスタンおよびホルメスタン、および、特に非ステロイド、特にアミノグルテチミド、ボロゾール、ファドロゾール、アナストロゾール、さらに特には、レトロゾールを含むが、これらに限定されない。エキセメスタンは、例えば商品名AROMASINTMで市販されている形態で投与され得る。ホルメスタンは、例えば商品名LENTARONTMで市販されている形態で投与され得る。ファドロゾールは、例えば商品名AFEMATMで市販されている形態で投与され得る。アナストロゾールは、例えば商品名ARIMIDEXTMで市販されている形態で投与され得る。レトロゾールは、例えば商品名FEMARATMまたはFEMARTMで市販されている形態で投与され得る。アミノグルテチミドは、例えば商品名ORIMETENTMで市販されている形態で投与され得る。
アロマターゼ阻害剤である抗腫瘍剤を含む本発明の組み合わせ剤が、特にホルモン受容体陽性乳癌の処置に有用である。
本明細書で用いる用語「抗エストロゲン剤」は、エストロゲン受容体レベルでエストロゲンの作用に拮抗する化合物に関する。該用語は、タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェンおよびラロキシフェン塩酸塩を含むが、これらに限定されない。タモキシフェンは、例えば商品名NOLVADEXTMで市販されている形態で投与され得る。ラロキシフェン塩酸塩は、例えば商品名EVISTATMで市販されている形態で投与され得る。フルベストラントは、米国特許第4,659,516号に開示された通りに製剤され得るか、または、例えば商品名FASLODEXTMで市販されている形態で投与され得る。
本明細書で用いる用語「トポイソメラーゼI阻害剤」は、トポテカン、イリノテカン、9−ニトロカンプトテシンおよび高分子カンプトテシン結合PNU−166148(WO99/17804の化合物A1)を含むが、これらに限定されない。イリノテカンは、例えば商品名CAMPTOSARTMで市販されている形態で投与され得る。トポテカンは、例えば商品名HYCAMTINTMで市販されている形態で投与され得る。
本明細書で用いる用語「トポイソメラーゼII阻害剤」は、アントラサイクリン類、すなわちドキソルビシン(リポソーム製剤、例えばCAELYXTMを含む)、エピルビシン、イダルビシンおよびネモルビシン、アントラキノン類、すなわちミトキサントロンおよびロソキサントロン、ならびにポドフィロトキシン類、すなわちエトポシドおよびテニポシドを含むが、これらに限定されない。エトポシドは、例えば商品名ETOPOPHOSTMで市販されている形態で投与され得る。テニポシドは、例えば商品名VM26−BRISTOLTMで市販されている形態で投与され得る。ドキソルビシンは、例えば商品名ADRIBLASTINTMで市販されている形態で投与され得る。エピルビシンは、例えば商品名FARMORUBICINTMで市販されている形態で投与され得る。イダルビシンは、例えば商品名ZAVEDOSTMで市販されている形態で投与され得る。ミトキサントロンは、例えば商品名NOVANTRONTMで市販されている形態で投与され得る。
用語「脂質キナーゼ阻害剤」または「脂質キナーゼ活性を低下させる化合物」は、PI3キナーゼ阻害剤、PI4キナーゼ阻害剤、Vps34阻害剤に関する。具体的な例は、NVP−BEZ235、NVP−BGT226、NVP−BKM120、AS−604850、AS−041164、AS−252424、AS−605240、GDC0941、PI−103、TGX221、YM201636、ZSTK474、WO2009/080705および米国特許第2009/163469号に記載された例を含む。
用語「微小管活性剤」は、タキサン類、パクリタキセルおよびドセタキセル、ビンカアルカロイド類、例えばビンブラスチン、特に硫酸ビンブラスチン、ビンクリスチン、特に硫酸ビンクリスチンおよびビノレルビン、ディスコデルモリドおよびエポチロン類、例えばエポチロンBおよびDを含むがこれらに限定されない、微小管を安定化させる薬物および微小管を不安定化させる薬物に関する。ドセタキセルは、例えば商品名TAXOTERETMで市販されている形態で投与され得る。硫酸ビンブラスチンは、例えば商品名VINBLASTIN R.P.TMで市販されている形態で投与され得る。硫酸ビンクリスチンは、例えば商品名FARMISTINTMで市販されている形態で投与され得る。ディスコデルモリドは、例えば米国特許第5,010,099号に開示された通りに得られる。
本明細書で用いる用語「アルキル化剤」は、シクロホスファミド、イホスファミドおよびメルファランを含むが、これらに限定されない。シクロホスファミドは、例えば商品名CYCLOSTINTMで市販されている形態で投与され得る。イホスファミドは、例えば商品名HOLOXANTMで市販されている形態で投与され得る。
用語「ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤」は、ヒストン脱アセチル化酵素を阻害し、かつ抗増殖活性を有する化合物に関する。
用語「ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤」は、ファルネシルトランスフェラーゼを阻害し、抗増殖活性を有する化合物に関する。
用語「COX−2阻害剤」は、シクロオキシゲナーゼタイプ2酵素(COX−2)を阻害し、抗増殖活性を有する化合物、例えばセレコキシブ(Celebrex(登録商標))およびロフェコキシブ(Vioxx(登録商標))に関する。
用語「MMP阻害剤」は、マトリクスメタロプロテイナーゼ(MMP)を阻害し、抗増殖活性を有する化合物に関する。
用語「mTOR阻害剤」は、哺乳類ラパマイシン標的蛋白質(mTOR)を阻害し、かつ抗増殖活性を有する化合物、例えばシロリムス(Rapamune(登録商標))、エベロリムス(CerticanTM)、CCI−779およびABT578に関する。
用語「抗腫瘍性代謝拮抗薬」は、5−フルオロウラシル、テガフール、カペシタビン、クラドリビン、シタラビン、リン酸フルダラビン、フルオロウリジン、ゲムシタビン、6−メルカプトプリン、ヒドロキシウレア、メトトレキサート、エダトレキサートおよび該化合物の塩、さらにZD 1694(RALTITREXEDTM)、LY231514(ALIMTATM)、LY264618(LOMOTREXOLTM)およびOGT719を含むが、これらに限定されない。
本明細書で用いる用語「白金化合物」は、カルボプラチン、シスプラチンおよびオキサリプラチンを含むが、これらに限定されない。カルボプラチンは、例えば商品名CARBOPLATTMで市販されている形態で投与され得る。オキサリプラチンは、商品名ELOXATINTMで市販されている形態で投与され得る。
本明細書で用いる用語「蛋白質キナーゼ活性を低下させる化合物」および「さらなる抗血管新生化合物」は、例えば、血管内皮増殖因子(VEGF)、上皮増殖因子(EGF)およびc−Srcなどの活性を低下させる化合物、および、蛋白質キナーゼ活性を低下させる以外の作用メカニズムを有する抗血管新生化合物を含むが、これらに限定されない。
VEGFの活性を低下させる化合物は、特に、VEGF受容体、特にVEGF受容体のチロシンキナーゼ活性を阻害する化合物、および、VEGFに結合する化合物であり、特にWO 98/35958(式Iの化合物を記載)、WO 00/09495、WO 00/27820、WO 00/59509、WO 98/11223、WO 00/27819、WO 01/55114、WO 01/58899および欧州特許第0769947号に一般的および具体的に開示された化合物、蛋白質およびモノクローナル抗体;M. Prewett et al, Cancer Research 59(1999)5209−5218、F. Yuan et al, Proc. Natl. Acad. Sci. USA、vol. 93, pp. 14765−14770, December 1996、Z. Zhu et al in Cancer Res. 58, 1998, 3209−3214および、J. Mordenti et al in Toxicologic Pathology、vol. 27, no. 1, pp 14−21, 1999に記載されたもの;WO 00/37502およびWO 94/10202に記載されたもの;M. S. O’Reilly et al、Cell 79, 1994, 315−328に記載されたアンジオスタチン;およびM. S. O’Reilly et al、Cell 88, 1997, 277−285に記載されたエンドスタチン;ソラフェニブ(ネクサバール)、スーテント(スニチニブ)、BAY43−9006である。
EGFの活性を低下させる化合物は、特に、EGF受容体、特にEGF受容体のチロシンキナーゼ活性を阻害する化合物、および、EGFに結合する化合物であり、特に、WO 97/02266(式IVの化合物を記載)、欧州特許第0564409号、WO 99/03854、欧州特許第0520722号、欧州特許第0566226号、欧州特許第0787722号、欧州特許第0837063号、WO 98/10767、WO 97/30034、WO 97/49688、WO 97/38983および特にWO 96/33980に一般的および具体的に開示された化合物である。具体的なEGF受容体阻害剤の例は、タルセバ(エルロチニブ)、イレッサ(ゲフィチニブ)、タイバーブ(Tywerb)(ラパチニブ)、アービタックス(セツキシマブ)、アバスチン(ベバシズマブ)、ハーセプチン(トラスツズマブ(trastuzamab))、リツキサン(リツキシマブ)、ベキサール(トシツモマブ)、パニツムマブを含み、これらに限定されない。
c−Src活性を低下させる化合物は、下記で定義するc−Src蛋白質チロシンキナーゼ活性を阻害する化合物およびSH2相互作用阻害剤、例えばWO 97/07131およびWO 97/08193に開示されたものを含むが、これらに限定されない;
c−Src蛋白質チロシンキナーゼ活性を阻害する化合物は、ピロロピリミジン、特にピロロ[2,3−d]ピリミジン、プリン、ピラゾピリミジン、特にピラゾ[3,4−d]ピリミジン、ピラゾピリミジン、特にピラゾ[3,4−d]ピリミジンおよびピリドピリミジン、特にピリド[2,3−d]ピリミジンの構造クラスに属する化合物を含むが、これらに限定されない。好ましくは、この用語は、WO 96/10028、WO 97/28161、WO 97/32879およびWO 97/49706に開示された化合物に関する;
Rafキナーゼ活性を低下させる化合物は、Raf265、ソラフェニブ、BAY43−9006を含むが、これらに限定されない。
Rafキナーゼの下流のエフェクター、例えばMEKを阻害する化合物。MEK阻害剤の例は、PD 98059、AZD6244(ARRY−886)、Cl−1040、PD 0325901、u0126を含む。
蛋白質キナーゼ活性を低下させる以外の作用メカニズムを有する抗血管新生化合物は、例えばサリドマイド(THALOMIDTM)、SU5416およびセレコキシブ(CelebrexTM)を含むが、これらに限定されない。
本明細書で用いる用語「ゴナドレリンアゴニスト」は、アバレリックス、ゴセレリンおよび酢酸ゴセレリンを含むが、これらに限定されない。ゴセレリンは、米国特許第4,100,274号に開示されており、商品名ZOLADEXTMで市販されている形態で投与され得る。
アバレリックスは、例えば米国特許第5,843,901号に開示された通りに製剤化され得る。
本明細書で用いる用語「抗アンドロゲン剤」は、例えば米国特許第4,636,505号に開示された通りに製剤化され得るビカルタミド(CASODEXTM)を含むが、これに限定されない。
用語「ベンガミド」は、抗増殖性を有するベンガミドおよびその誘導体に関し、WO00/29382に一般的におよび具体的に開示された化合物、好ましくはWO 00/29382の実施例1に開示された化合物を含むが、これらに限定されない。
本明細書で用いる用語「ビスホスホネート」は、エチドロン酸、クロドロン酸、チルドロン酸、パミドロン酸、アレンドロン酸、イバンドロン酸、リセドロン酸およびゾレドロン酸を含むが、これらに限定されない。「エチドロン酸」は、例えば商品名DIDRONELTMで市販されている形態で投与され得る。「クロドロン酸」は、例えば商品名BONEFOSTMで市販されている形態で投与され得る。「チルドロン酸」は、例えば商品名SKELIDTMで市販されている形態で投与され得る。「パミドロン酸」は、例えば商品名AREDIATMで市販されている形態で投与され得る。「アレンドロン酸」は、例えばFOSAMAXTMで市販されている形態で投与され得る。「イバンドロン酸」は、例えば商品名BONDRANATTMで市販されている形態で投与され得る。「リセドロン酸」は、例えば商品名ACTONELTMで市販されている形態で投与され得る。「ゾレドロン酸」は、例えば商品名ZOMETATMで市販されている形態で投与され得る。
「トラスツズマブ」は、例えば商品名HERCEPTINTMで市販されている形態で投与され得る。
AMLを処置するために、式Iの化合物は、標準的な白血病治療、特にAMLの処置に用いられる治療と組み合わせて用いられ得る。特に、式Iの化合物は、例えば、AMLの処置に用いられるファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、および/または、ダウノルビシン、アドリアマイシン、Ara−C、VP−16、テニポシド、ミトキサントロン、イダルビシンおよびカルボプラチンなどの他の薬物と組み合わせて投与され得る。
さらなる態様の一において、付加的な有効成分はホルモン薬である。
コード番号、一般名または商品名で識別された有効成分の構造は、現行版の標準的大要「The Merck Index」または Patents International(例えばIMS World Publications)などのデータベースから取得され得る。
式Iの化合物と組み合わせて用いられ得る上記化合物は、当技術分野で、例えば上で引用された文献で記載された通りに製造され、投与され得る。
本発明の化合物の活性は、以下の試験管内および生体内の方法により評価し得る。
IVa.細胞IGF−1RおよびInsRアッセイ
対応する受容体を形質導入したHek293細胞におけるIGF1RおよびINSRリン酸化の化合物介在性の阻害を、MSD(Meso Scale Discovery)プラットフォームを用いてキャプチャーELISAフォーマットで評価する。簡単に言えば、30’000個の細胞を洗浄し、飢餓培地(0.1% BSAを含む高ブドウ糖添加DMEM)で希釈し、予めポリ−D−リジン(PBS/O中0.1mg/ml)でコートした96ウェルプレートに、ウェル当たり90μlで播種する。37℃、5% COで24時間インキュベートした後、10μMで開始する、化合物の3倍希釈系列液で用量応答効果を測定する。ビヒクルの最終濃度は、全てのウェルで0.1% DMSOである。化合物と共に1時間プレインキュベートした後、Hek293−IGF1R細胞に1.0ng/μlのIGFを、およびHek293−InsR細胞に5.0ng/μlのインスリンを10分間曝露することによって受容体リン酸化を引き起こす。液体を吸引したウェルに、1ウェル当たり80μlのMSD細胞溶解緩衝液を添加し、氷上で20分間インキュベートし、そして凍結融解サイクルによって、細胞溶解を行う。その後、約6μgのHek293−IGF1Rまたは0.6μgのHek293−InsR可溶化液に対応する容積を、トータル−IGF1R抗体またはトータル−InsR抗体でそれぞれ予めコートしたMSDアッセイプレートに移すことによって、標的リン酸化を評価する。室温で2時間インキュベートした後、pIGF1R(Tyr1135/1136)およびpINSR(Tyr1150/1151)を検出するウサギのモノクローナル抗体(CST #3024、1:1000)にウェルを1時間曝露する。150μlのMSD読み取り緩衝液の存在下で、スルホ−タグTM結合抗ウサギIgG抗体によって、免疫複合体を検出する。電流の適用によって生じる620nmの放出光を、MSD SectorImager 6000で記録する。得られた生データ(平均Ru−ECLユニット)を、Excel分析テンプレートで処理する。プレートのブランク(MSD細胞溶解緩衝液)を全てのデータ点から引く。特定の試験化合物濃度の受容体リン酸化に対する効果を、リガンド刺激細胞 対 刺激しない対照細胞(100%として設定)によって規定される領域に関して表す。IC50値[nM]を、4変数カーブフィッティング(XLfit software、V4.3.2)を用いて決定する。
上記方法を用いて生じた試験結果を、本明細書中の表にまとめる。
IVb 酵素アッセイ
前述のチロシンおよびセリン/トレオニン特異的蛋白質キナーゼによって生じたリン酸化ペプチドおよび蛋白質を分析するために、2つの方法を用いた:フィルター結合(FB)アッセイの使用またはフラッシュプレート(FP)アッセイの使用のいずれかである。適切な基質への[γ33P]ATPからの33Pの取り込みを測定することによって、阻害剤の存在下または非存在下で蛋白質キナーゼの活性をアッセイした。
フィルター結合アッセイ
FB法で活性をアッセイするために、96ウェル−ポリプロピレンマイクロプレートを用いた。化合物の阻害活性を測定するために、10μlの化合物希釈液を96ウェルプレートにピペットで入れ、次に10μlのアッセイミックスおよび10μlの個々の酵素を添加した。酵素の添加により、反応を開始させ、室温で継続させた。125mM EDTA溶液(pH8.0)50μlを添加することによって、反応停止させた。酵素アッセイ中のDMSOの最終濃度は1%であった。
フラッシュプレートアッセイ
フラッシュプレートは、Perkin Elmerより、96ウェル標準(STFP)またはストレプトアビジン−(SAFP)またはニッケルコートFP(NiFP)として購入可能である。STFPは、各ウェルの内部がポリスチレンベースのシンチラントの薄層で永続的にコートされている96ウェルポリスチレンマイクロプレートである。ストレプトアビジンフラッシュプレート(SAFP)は、ストレプトアビジンでコートされた96ウェルまたは384ウェルSTFPである。SAFPは、ビオチン化キャプチャー分子を用いる広範囲のアッセイへの適用に適している。NiFPまたはニッケルキレートフラッシュプレートは、ニッケルキレートでコートされた96ウェルまたは384ウェルSTFPである。NiFPは、4個または6個のヒスチジンタグ蛋白質およびペプチドを利用するインプレート放射測定アッセイ用に設計されている。
全てのキナーゼアッセイを、STFPで、室温で60分間行い、PKAを除いて0.5% HPO50μlで停止させた。アッセイは、それぞれポリプロピレン 96ウェルおよび384ウェルプレートで行った。PKAアッセイは、125mM EDTA(pH8.0)50μlで停止させ、PKA(SAFP)またはNiFPによって、リン酸化されたビオチン化またはヒスチジン標識ペプチドを捕捉するために、SAFPまたはNIFPのいずれかに、50μlを移した。全てのウェルを0.5% HPO200μlで3回洗浄し、プレートを室温で乾燥させた。プレートを密封し、マイクロプレートシンチレーションカウンター(TopCount NXT、TopCount NXT HTS)で計数した。酵素アッセイ中のDMSOの最終濃度は、1%であった。
蛋白質キナーゼアッセイのフォーマットおよびインキュベーション(分)
Figure 2014507465
hERB結合アッセイ
試験化合物は、hERGチャネルを安定的に形質導入したHEK293細胞膜の粗膜画分への結合について、[H]ドフェチリドと競合する。アッセイは96ウェルの濾過フォーマットで行う。[H]ドフェチリドは、10±4.7nMの見かけ上のKdおよび4.7±1.6pmol/mg 蛋白質のBmaxで、hERG膜に結合する。「至適基準」の薬剤の結合データを出版されているパッチクランプのデータと比較すると、よい相関性が達成されていた(r=0.72、n=40)。
以下を96−ウェルMillipore GF/Cフィルタープレートの各ウェルにピペット操作により入れた:アッセイ緩衝液 119μl、100% DMSO中の試験化合物1μl(または全体の結合を調べるために100% DMSOのみ)、[H]ドフェチリド(12.5nM、最終濃度2.5nM)40μl;粗膜懸濁液(蛋白質 約15μg)40μl。インキュベートの間のDMSOの最終濃度は0.5%である。インキュベートは室温(21〜23℃)にて90分間行う。非特異的な結合(NSB)は、テルフェナジン25μMの存在下で残っている結合と定義する。インキュベーションを、Milliporeフィルターマニフォールドによる急速濾過により終了させ、その後、氷冷したアッセイ緩衝液200μlで3回洗浄する。濾過プレートのゴムベースプレートを取り除き、プレートを少なくとも1時間40℃に置き、フィルターを乾燥させる。その後、透明のベースプレートを底面にとりつけ(Multiscreen liner、Wallac 1450−433)、シンチラント(MicroScint−20)40μlを添加し、プレートを密封する(Sealing Tape SI、Nunc 236366)。その後、プレートを各ウェルについてWallac MicroBeta Trilux beta−カウンターで1.5分間読み取る。化合物は30μM〜1nM、1:3および1:3.333の希釈段階で、10の濃度応答曲線で試験する。希釈曲線は、所望の最終濃度の5倍である、2.5% DMSO中で調製した。基準化合物(テルフェナジン)は、10μM〜0.6nMの間で、1:4の希釈段階で、8つの濃度応答曲線として試験する。
好ましい本発明の化合物は、hERB結合アッセイにおいて好ましいプロファイルを示す。特に、本発明の化合物は先行技術の化合物よりもさらに好ましいhERB結合プロファイルを有する。
上述の方法を用いて生じた試験結果を以下の表にまとめる。
酵素キナーゼ選択性
Figure 2014507465
Figure 2014507465
Figure 2014507465
代謝安定性
本発明の化合物は、公知のIGF−1R阻害剤に比べ、有効性および耐用性が改善されたことが示されている。代謝要素が、観察されたような有効性および耐用性の進歩に寄与することは予測されていることである。
代謝の効果:公知の化合物は生体内モデルにおいて、IGF−1受容体活性の阻害により所望の効果を生み出すことが示されているが、ベンジルエーテルのメチレン基において、広範な代謝を行い、その結果、相当するフェノール代謝物Xを開裂させることが知られている。
Figure 2014507465
このことは、かかる誘導体の薬物動態学的プロファイルを限定するだけでなく、具体例Xのようなフェノール代謝物を産生することにもなり、かかるXは、以下の試験で示すように複数の強力なキナーゼ活性を示す。
Figure 2014507465
本発明のさらに好ましい態様は、代謝安定性が進歩した、および/またはフェノール代謝物の形成が減少または回避されている、式(I)の化合物を提供する。
Met ID試験管内インキュベーション法
標識していない化合物の代謝は、以下の試験管内での、マウスおよびヒト由来の肝ミクロソームとのインキュベーションによって試験した。試料はcapillary−HPLC/MS(n)によって分析し、化合物の潜在的な代謝産物のスクリーニングを行った。
Figure 2014507465
実験:
以下の実施例は、本発明を例示することを意図しており、そこに限定するものとは解されない。温度はセ氏で表記する。とくにことわらない限り、反応は室温で行う。とくにことわらない限り、蒸発は全て減圧下、典型的には約15mmHg〜100mmHg(=20〜133mbar)で行う。最終生成物、中間体および出発物質の構造は標準的な分析方法、例えば、微量分析および分光特性、例えば、MS、IR、NMRによって確認する。
本発明の化合物を合成するのに用いられる全ての出発物質、構成要素、試薬、酸、塩基、脱水剤、溶媒および触媒は市販されているか、当該分野の通常の技術を有していれば公知の有機合成方法により生成し得る(Houben−Weyl 4th Ed. 1952、Methods of Organic Synthesis、Thieme、Volume 21)。さらに、本発明の化合物は、以下の実施例で示すように、当業者には公知の有機合成方法により生成し得る。
Figure 2014507465
実施例:
下記の実施例は、本発明を説明するために提供され、その範囲を限定するものではない。略号は、当技術分野で慣用のものである。
I 分析方法
下記のHPLC、HPLC/MSおよびMS法は、中間体および実施例の製造で用いられる。
HPLC法
方法A
HPLC直線勾配:A=HO/TFA 1000:1およびB=アセトニトリル/TFA 1000:1間の勾配
勾配 1:2〜100% Bを4.5分および100% Bを1分;カラム:Chromolith Performance 100mm x 4.5mm(Merck、Darmstadt、Germany);流速 2mL/分。215nMで検出。
方法B
カラム:Speed ROD RP18e、50×4.6mm
流速:1.3ml/分
移動相:A)TFA/水(0.1/100、v/v)、B)TFA/アセトニトリル(0.1/100、v/v)
勾配:0% B〜100% Bの直線的濃度勾配を6分、次に100% Bを2分
検出:UV、215nm
MS法
方法L
Micromass Platform II
範囲 DA 200〜900
コーン +30Vおよび−30V
ポンプ Agilent 1100 Quat、2分、0.05ml/分、1:1 メタノール:水中15% メタノール、0.2% 水酸化アンモニウム含有(25%)
インジェクター CTC PAL
方法M
Agilentg1379A 脱気装置
Agilentg1312A バイナリポンプ
Agilentg1367A ウェルプレートオートサンプラー
Agilentg1316A カラムヒーター
Agilentg1315B ダイオードアレイ検出器
Agilentg1496C MSD
Sedex 75 蒸発光散乱検出器
移動相:HO+0.05%TFAおよびアセトニトリル+0.035%TFA
勾配:1ml/分、最初10% ACN〜最後90% ACNを3分、100% Bを0.49分、100% Bから最初10% Bを0.1分。インジェクションの間、〜45秒間でカラムを再平衡化。
MSスキャン:150〜1000amu、1秒
ダイオードアレイ検出器:220nm、254nmおよび280nmでモニタリング
分取HPLC法
方法R
UVトリガー採取系を備えたGilson分取HPLC系
カラム:Sunfire Prep C18 OBD、5μm、30×100mm、温度 25℃
溶出液:0.05% 水性トリフルオロ酢酸中の5〜100% アセトニトリルの濃度勾配、20分、流速 30ml/分
検出:UV 254nm
方法S
装置:Waters 2525 バイナリポンプ、Waters 515 メイクアップポンプ、Waters 2767 オートサンプラー/フラクションコレクター、Waters 2487 デュアル波長UV検出器、Waters ZQ 質量分析器
マストリガー採取系
移動相:HO+0.05% TFA(A);アセトニトリル+0.035% TFA(B)
UV検出器:220nmおよび254nm
MSスキャン:180〜800amu、0.5秒
勾配:
Figure 2014507465
HPLC/MS法
方法X
ZQ 2000
範囲:Da 100〜900(正側)および120〜900(負側)
コーン:+17Vおよび−17V
ポンプ:Agilent 1100 Bin、ランタイム3.5分、チャネルA:5% アセトニトリルを含む水、チャネルB:0.5〜1.0% ギ酸を含むアセトニトリル
Figure 2014507465
インジェクター:CTC PAL、5μl
オーブン:Agilent 1100、50℃
カラム:Waters XBridge、3×30mm、2.5μm、C18
検出器:Agilent 1100 DAD、210〜350nm
方法Y
装置:Agilent G1379 A 脱気装置、Agilent G1312 A バイナリポンプ、Agilent G1367 A ウェルプレートオートサンプラー、Agilent G1316 A カラムヒーター、Agilent G1315 B ダイオードアレイ検出器、Agilent G1496 C MSD、Sedex 75 蒸発光散乱検出器
溶出液:
A=水+0.05% ギ酸+0.05% 酢酸アンモニウム(7.5M溶液)
B=アセトニトリル+0.04% ギ酸
カラム:Ascentis Express RP−アミド、2.7μm、2.1×30mm、50℃
勾配
流速:1.2ml/分
Figure 2014507465
UV検出:DAD 210〜350nm
MS検出:100〜900m/z
II 化学合成−中間体
中間体A:2−[2−フルオロ−3−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン
Figure 2014507465
2−(3−ブロモ−2−フルオロ−フェノキシメチル)−テトラヒドロフラン(工程A.1、776mg、5.59mmol)、ビス−(ピナコラト)ジボロン(1.576g、6.21mmol)、酢酸カリウム(0.83g、8.46mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体(62mg、0.085mmol)のDMF(31mL)中の混合物をアルゴンでパージし、その後、アルゴン雰囲気下にて、18時間、80℃で加熱した。その後、冷却した反応混合物を、Hyfloで濾過し、DMFで洗浄し、蒸発させた。残渣を順相クロマトグラフィーで精製し、DCM/メタノール勾配で溶出し、表題化合物をベージュ色の固体として得た。
工程A.1:2−(3−ブロモ−2−フルオロ−フェノキシメチル)−テトラヒドロフラン
Figure 2014507465
3−ブロモ−2−フルオロフェニル(0.78g、4.00mmol)、2−(ブロモメチル)テトラヒドロフラン(1.7g、9.99mmol)、KCO(0.71g、5.00mmol)およびDMF(10mL)の混合物を、130℃で2時間、アルゴン雰囲気下で加熱した。冷却した反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水、その後、ブラインで洗浄し、有機層をNaSOで乾燥させ、蒸発させた。残渣を順相カラムクロマトグラフィーにより精製し、ヘキサン中の酢酸エチルの勾配で溶出し、表題化合物を無色の油状物として得た。
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6):δppm 7.24−7.17(m、2H)、7.11−7.06(m、1H)、4.21−4.15(m、1H)、4.10−3.99(m、2H)、3.83−3.72(m、1H)、3.71−3.61(m、1H)、2.05−1.95(m、1H)、1.92−1.78(m、2H)、1.73−1.63(m、1H)。
中間体B:2−{2−フルオロ−3−[(R)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン
Figure 2014507465
表題化合物を、(S)−2−テトラヒドロフリルメタノールを(R)−2−テトラヒドロフリルメタノールに変えて、中間体Cと同様の方法で製造した。
中間体C:2−{2−フルオロ−3−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン
Figure 2014507465
(S)−2−(3−ブロモ−2−フルオロ−フェノキシメチル)−テトラヒドロフラン(工程C.1、3.49g、12.69mmol)、ビス−(ピナコラト)ジボロン(3.22g、12.69mmol)、酢酸カリウム(2.25g、38.10mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体(280mg、0.38mmol)のDMF(13mL)中の混合物をアルゴンでパージし、その後、アルゴン雰囲気下で、18時間100℃で加熱した。その後、冷却した反応混合物を水とDCMで分配し、DCMで1回抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣を順相クロマトグラフィーで精製し、DCM/メタノール勾配で溶出し、表題化合物を黄色油状物として得た。
工程C.1:(S)−2−(3−ブロモ−2−フルオロ−フェノキシメチル)−テトラヒドロフラン
Figure 2014507465
室温で冷却した、3−ブロモ−2−フルオロフェニル(3.10g、16.23mmol)、(S)−2−テトラヒドロフリルメタノール(2.36mL、24.35mmol)、トリフェニルホスフィン(6.81g、26.0mmol)およびTHF(32mL)の混合物にアゾジカルボン酸ジイソプロピル(4.42mL、22.72mmol)を5分間かけて滴下した。18時間室温で静置した後、揮発性物質を減圧下で取り除き、残渣を、1N水酸化ナトリウム水溶液およびDCMで分配し、DCMで2回抽出し、合わせた有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣はフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、DCM中の酢酸エチルの勾配で溶出し、表題化合物を透明な淡黄色の油状物として得た。
HPLC/MS tR 1.14分、M+H 294.3および292(方法X)。
1H NMR(400MHz、CDCl3)δppm 1.77−2.14(m、4H)、3.78−3.84(m、1H)、3.86−3.95(m、1H)、3.99−4.07(m、2H)、4.23−4.33(m、1H)、6.87−6.97(m、2H)、7.08−7.14(m、1H)。
中間体D:1−[2−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシメチル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン
Figure 2014507465
1−(3−ブロモ−2−フルオロ−フェノキシメチル)−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(工程D.1、2.85g、9.46mmol)、ビス−(ピナコラト)ジボロン(2.40g、9.46mmol)、酢酸カリウム(2.79g、28.4mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体(312mg、0.43mmol)のDMF(10.5mL)中の混合物をアルゴンでパージし、その後、アルゴン雰囲気下で、100℃で16時間加熱した。冷却した反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水、その後、ブラインで洗浄し、有機層をNaSOで乾燥させ、蒸発させた。残渣を順相カラムクロマトグラフィーで精製し、DCM−MeOH(98:2)で溶出し、表題化合物をオレンジ色の結晶として得た。
工程D.1:1−(3−ブロモ−2−フルオロ−フェノキシメチル)−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン
Figure 2014507465
3−ブロモ−2−フルオロフェニル(2.25g、11.54mmol)、1−(ヨードメチル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン(工程D.2、5.15g、17.32mmol)およびDMF(46mL)の混合物を撹拌し、テトラブチルアンモニウムヨージド(0.213g、0.58mmol)および水素化ナトリウム 60%(0.60g、15.0mmol)を添加し、その後、アルゴン雰囲気下で、16時間100℃で加熱した。冷却した反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水、その後ブラインで洗浄し、有機層をNaSOで乾燥させ、蒸発させた。残渣を順相カラムクロマトグラフィーで精製し、酢酸エチル−ヘキサン(1:4)で溶出し、表題化合物を黄色結晶として得た。
1H−NMR(400 MHz、DMSO−d6):δppm 7.29−7.18(m、2H)、7.10−7.04(m、1H)、4.49(t、1H)、4.35(s、2H)、1.75−1.50(m、8H)。
工程D.2:1−(ヨードメチル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン
Figure 2014507465
4−メチレンシクロヘキサノール(工程D.3、2.4g、21.4mmol)およびN−ヨードスクシンイミド(8.8g、37.6mmol)の無水アセトニトリル(100mL)中の溶液を室温、暗所にて一晩撹拌した。生じた混合物を水中に注ぎ、エーテルで抽出した。抽出物を続いて飽和Na水溶液、飽和NaHCO水溶液およびブラインで洗浄し,その後NaSOで乾燥させた。200mbar、30℃で濃縮した後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン:0〜20% 勾配)で精製し、表題化合物を得た。
1H−NMR(CDCl3、400MHz):4.66−4.62(m, 1H)、3.55(s, 2H)、1.97−1.60(m, 8H)。
工程D.3:4−メチレンシクロヘキサノール
Figure 2014507465
4−メチレンシクロヘキサノン(工程D.4、2.8g、25.45mmol)のMeOH(100mL)中の溶液に、NaBH(1.93g、50.9mmol)を0℃で添加した。反応物を室温で2時間撹拌し、飽和NHCl水溶液でクエンチした。反応物をDCMで抽出し、集めた有機抽出物を乾燥(NaSO)させ、200mbar、30℃で濃縮し、表題化合物を得、これをさらに精製せずに用いた。
工程D.4:4−メチレンシクロヘキサノン
Figure 2014507465
8−メチレン−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン(工程D.5、5.12g、33.2mmol)のアセトン(15mL)および水(15mL)中の溶液に、シュウ酸二水素化物(8.33g、66.1mol)を添加し、反応物を室温で3時間撹拌した。固体のNaHCOをゆっくりと反応物に添加し、固体を濾過し、ジエチルエーテルで徹底的に洗浄した。有機抽出物を合わせて200mbar、30℃で濃縮し、表題化合物を得、これをさらに精製せずに用いた。
1H−NMR(CDCl3、400MHz):4.88(s、2H)、2.52(t、4H)、2.43(t、4H)。
工程D.5:8−メチレン−1,4−ジオキサスピロ[4.5]デカン
Figure 2014507465
n−BuLi(ヘキサン中2.5M、30mL、75mmol)の溶液をゆっくりとメチルトリフェニルホスホニウムブロミド(28.07g、79mmol)のTHF(150mL)中の懸濁液にゆっくりと−10℃で添加した。1時間撹拌後、1、4−ジオキサスピロ[4.5]デカン−8−オン(8.01g、51.3mmol)を添加した。反応物を室温に加温し、4時間撹拌した。反応物を飽和NHCl水溶液で抽出し、ジエチルエーテルで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、200mbar、30℃で濃縮した。残渣をDCMおよびヘキサン(1:1)で希釈し、固体を濾過した。有機抽出物を200mbar、30℃で濃縮し、その後、シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン:0〜10%〜20% 勾配)により表題化合物を得た。
1H−NMR(CDCl3、400MHz):4.69(s、2H)、3.99(s、4H)、2.30(t、4H)、1.72(t、4H)。
中間体E:d−1−[2−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシメチル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン
Figure 2014507465
−1−(3−ブロモ−2−フルオロ−フェノキシメチル)−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(工程E.1、2.36g、7.61mmol)、ビス−(ピナコラト)ジボロン(2.32g、9.14mmol)、酢酸カリウム(2.24g、22.82mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体(560mg、0.77mmol)のDMF(20mL)中の混合物をアルゴンでパージし、その後、アルゴン雰囲気下で3.5時間、100℃で加熱した。その後、冷却した反応混合物をセライトで濾過し、水とDCMで分配し、DCMで1回抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣を順相クロマトグラフィーで精製し、ヘキサン中の酢酸エチルの勾配で溶出し、表題化合物をオレンジ色の固体として得た。
1H NMR(400MHz、CDCl3)δppm 7.32−7.27(m、1H)、7.19−7.12(m、1H)、7.06−7.01(m、1H)、4.31(s、2H)、1.35(s、6H)、1.26(s、6H)。
工程E.1:d−1−(3−ブロモ−2−フルオロ−フェノキシメチル)−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン
Figure 2014507465
−1−ヨードメチル−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(工程M.2、17.21g、32.7mmol)、3−ブロモ−2−フルオロフェニル(5.0g、26.2mmol)、KCO(7.24g、52.4mmol)およびアセトニトリル(6ml)の混合物を密封した圧力容器内で、撹拌しながら150℃で2日間加熱した。冷却した反応混合物を水と酢酸エチルで分配し、酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層を1M NaOH水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。ヘキサンからの再結晶化により表題化合物を淡褐色の結晶固体として得た。
1H NMR(400MHz、CDCl3)δppm 4.33(s, 2H)、6.90−6.96(m, 1H)、6.97−7.04(m, 1H)、7.09−7.16(m, 1H)。
中間体F:2−[2−フルオロ−3−(オキセタン−2−イルメトキシ)−フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン
Figure 2014507465
表題化合物を(S)−2−テトラヒドロフリルメタノールのかわりに2−ヒドロキシメチルオキセタンを用いて、中間体Cと同様の方法で製造した。
中間体G:2−[4−フルオロ−3−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン
Figure 2014507465
2−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール(工程G.1、300mg、1.260mmol)および2−(ブロモメチル)テトラヒドロフラン(0.43mL、624mg、3.781mmol)を無水MeCN(3mL)に溶解した。固体KCO(697mg、5.041mmol)を添加した。反応容器を密封し、125℃で16時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、固体を濾過によって取り除いた。かかる固体を、さらなるMeCNでよく洗浄した。合わせた有機層を濃縮した。生じた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜20% ヘキサン中EtOAc勾配)で精製し、表題化合物を無色の油状物として得た。
TLC Rf=0.50(3:1 ヘキサン/EtOAc)。MS m/z 323.2(M + H+)(方法M)。1H−NMR(400 MHz、DMSO−d6)δppm 7.33−7.18(m, 3H)、4.21−4.13(m, 1H)、4.07−3.95(m, 2H)、3.81−3.74(m, 1H)、3.71−3.64(m, 1H)、2.02−1.65(m, 4H)、1.29(s, 12H)。
工程G.1:2−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール
Figure 2014507465
(4−フルオロ−3−ヒドロキシフェニル)ボロン酸(850mg、5.452mmol)およびピナコール(612mg、5.179mmol)をEtO(11mL)中に溶解した。反応物を室温で17時間撹拌した。反応混合物を直接シリカゲルカラムにアプライした。シリカゲルクロマトグラフィー(3:1 ヘキサン/EtOAc)で精製し、表題化合物を無色の油状物として得、これを真空下で静置することにより凝固させて、蝋様の白色固体とした。
TLC Rf = 0.55(3:1 ヘキサン/EtOAc)。MS m/z 239.1(M + H+)(方法M)。
中間体H:1−[2−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシメチル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン
Figure 2014507465
2−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール(工程G.1、300mg、1.260mmol)および1−(ヨードメチル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン(工程D.2、900mg、3.781mmol)を無水MeCN(3mL)に溶解した。固体KCO(697mg、5.041mmol)を添加した。反応容器を密封し、150℃で19時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、固体を濾過により取り除いた。固体をさらなるMeCNでよく洗浄した。合わせた有機物を濃縮した。生じた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜20%ヘキサン中EtOAc勾配)で精製し、表題化合物を白色固体として得た。TLC Rf=0.5(4:1 ヘキサン/EtOAc)。MS m/z 349.2(M + H+)(方法M)。
中間体I:2−[2−フルオロ−5−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン
Figure 2014507465
4−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール(工程I.1、544mg、2.285mmol)および2−(ブロモメチル)テトラヒドロフラン(0.78mL、1.131g、6.855mmol)を無水MeCN(5.5mL)に溶解した。固体KCO(1.263g、9.141mmol)を添加した。反応容器を密封し、125℃で16時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、固体を濾過により取り除いた。固体をEtOAcでよく洗浄した。合わせた有機物を濃縮した。生じた残渣を一部シリカゲルクロマトグラフィー(0〜20% 勾配 ヘキサン中EtOAc)で精製し、表題化合物+出発物質(工程I.1)の〜1:1混合物を透明の油状物として得た。この混合物を、さらに精製せずに次の反応で用いた。MS m/z 323.2 + 239.1(M + H+)(方法M)。
工程I.1:4−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール
Figure 2014507465
(2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニル)ボロン酸(850mg、5.452mmol)およびピナコール(612mg、5.179mmol)をEtO(11mL)に溶解した。反応物を室温で17時間撹拌した。反応混合物を直接シリカゲルカラムにアプライした。シリカゲルクロマトグラフィー(3:1 ヘキサン/EtOAc)で精製し、表題化合物を透明の油状物として得、これを、真空下に静置することで凝固させ、蝋状の白色固体とした。
MS m/z 239.1(M + H+)(方法M)。
中間体J:2−{2−フルオロ−5−[(R)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン
Figure 2014507465
表題化合物を、(S)−2−テトラヒドロフリルメタノールのかわりに(R)−2−テトラヒドロフリルメタノールを用いることで、中間体Kと同様の方法で製造した。
中間体K:2−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン
Figure 2014507465
(S)−2−(3−ブロモ−4−フルオロ−フェノキシメチル)−テトラヒドロフラン(工程K.1、1.1g、4.00mmol)、ビス−(ピナコラト)ジボロン(1.02g、4.00mmol)、酢酸カリウム(0.71g、11.99mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体(71mg、0.12mmol)のDMF(8mL)中の混合物をアルゴンでパージし、その後、アルゴン雰囲気下で2.3時間、100℃で加熱した。冷却した反応混合物をその後、水とDCMで分配し、DCMで1回抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。DCM/メタノール勾配を用いて順相クロマトグラフィーにより残渣を精製し、表題化合物を褐色固体として得た。
工程K.1:(S)−2−(3−ブロモ−4−フルオロ−フェノキシメチル)−テトラヒドロフラン
Figure 2014507465
室温に冷却した、3−ブロモ−4−フルオロフェニル(2.14g、11.18mmol)、(S)−2−テトラヒドロフリルメタノール(1.3ml、13.4mmol)、トリフェニルホスフィン(4.11g、15.7mmol)およびTHF(22ml)の混合物にアゾジカルボン酸ジイソプロピル(2.17ml、11.18mmol)を5分間かけて滴下した。18時間室温に静置した後、揮発性物質を減圧下で取り除き、残渣を1N 水酸化ナトリウム水溶液とDCMで分配し、DCMで2回抽出し、有機層を合わせ、水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、DCM中の酢酸エチルの勾配で溶出し、表題化合物を透明な淡黄色の油状物として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3)δppm 1.38−1.59(m, 1H)、1.78−2.01(m, 2H)、2.02−2.23(m, 1H)、3.67−3.74(m, 1H)、3.77−3.93(m, 3H)、4.43−4.58(m, 1H)、6.61−6.72(m, 1H)、6.93−7.09(m, 1H)、7.16−7.23(m, 1H)。
中間体L:1−[4−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシメチル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン
Figure 2014507465
1−(3−ブロモ−4−フルオロ−フェノキシメチル)−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(工程L.1、2.60g、8.55mmol)、ビス−(ピナコラト)ジボロン(2.17g、8.55mmol)、酢酸カリウム(2.52g、25.6mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体(188mg、0.26mmol)のDMF(9.5mL)中の混合物をアルゴンでパージし、その後、アルゴン雰囲気下で20時間、100℃で加熱した。冷却した反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水、次にブラインで洗浄し、有機層をNaSOで乾燥させ、蒸発させた。残渣を順相カラムクロマトグラフィーで精製し、DCM−MeOH(98:2)で溶出し、表題化合物をオレンジ色の油状物として得た。
工程L1:1−(3−ブロモ−4−フルオロ−フェノキシメチル)−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン
Figure 2014507465
3−ブロモ−4−フルオロフェニル(2.25g、11.54mmol)、1−(ヨードメチル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン(工程D.2、5.15g、17.32mmolおよびDMF(46mL)の混合物を撹拌し、テトラブチルアンモニウムヨージド(0.213g、0.58mmol)および水素化ナトリウム 60%(0.60g、15.0mmol)を添加し、その後、アルゴン雰囲気下で、16時間100℃で加熱した。冷却した反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水、次にブラインで洗浄し、有機層をNaSOで乾燥させ、蒸発させた。残渣を順相カラムクロマトグラフィーで精製し、酢酸エチル−ヘキサン(1:5)で溶出し、表題化合物を黄色油状物として得た。1H−NMR(400 MHz、DMSO−d6):δppm 7.33−7.24(m, 2H)、7.03−6.98(m, 1H)、4.46(t, 1H)、4.24(s, 2H)、1.73−1.49(m, 8H)。
中間体M:d−1−[4−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシメチル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン
Figure 2014507465
−1−(3−ブロモ−4−フルオロ−フェノキシメチル)−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(工程M.1、3.00g、9.67mmol)、ビス−(ピナコラト)ジボロン(2.52g、9.92mmol)、酢酸カリウム(2.85g、29.0mmol)および1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)ジクロロメタン錯体(2708mg、0.87mmol)のDMF(11mL)中の混合物をアルゴンでパージし、その後、アルゴン雰囲気下で3.5時間、100℃で加熱した。その後、冷却した反応混合物をセライトで濾過し、水とDCMで分配し、DCMで1回抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。ヘキサン中の酢酸エチルの勾配を用いて順相クロマトグラフィーにより残渣を精製し、表題化合物をオレンジ色の油状物として得た。
工程M.1:d−1−(3−ブロモ−4−フルオロ−フェノキシメチル)−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン
Figure 2014507465
−1−ヨードメチル−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(工程M.2、5.43g、21.99mmol)、3−ブロモ−4−フルオロフェニル(3.5g、18.32mmol)、KCO(5.07g、36.6mmol)およびアセトニトリル(13mL)の混合物を密封した圧力容器内で、撹拌しながら150℃で21時間加熱した。冷却後、追加量のd−1−ヨードメチル−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(0.52g)を添加し、密封容器をさらに24時間150℃で加熱した。冷却した反応混合物を水と酢酸エチルで分配し、酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層を1M NaOH水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて、表題化合物を得、これをさらに精製せずに用いた。
1H NMR(400 MHz、CDCl3)δppm 4.20(s、2H)、6.70−6.79(m、1H)、7.04(t、1H)、7.25−7.31(m、1H)。
工程M.2:d−1−ヨードメチル−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン
ヨウ素(170g、168mmol)をd−4−メチレン−シクロヘキサノール(工程M.3、25.4g、168mmol)、炭酸ナトリウム(31.1g、293mmol)およびアセトニトリル(1.7l)の混合物に室温で添加した。室温、暗所で1時間撹拌した後、反応混合物を10%チオ硫酸ナトリウム水溶液で希釈し、酢酸エチルで2回抽出し、ブラインで洗浄し、合わせた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、200mbarの減圧下で、40℃にて蒸発させて表題化合物を淡黄色の油状物として得た。
1H NMR(400MHz、CDCl3)δppm3.54(s, 2H)。
工程M.3:d−4−メチレン−シクロヘキサノール
重水素化ホウ素ナトリウム(27.4g、654mmol)をd−4−メチレン−シクロヘキサノン(工程M.4、38.68g、327mmol)のTHF(82mL)中の溶液に、0℃で、少しずつ添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、ジエチルエーテルで希釈し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣をヘキサン中のDCMの勾配を用いてフラッシュカラムクロマトグラフィーにより精製し、表題化合物を黄色油状物として得た。
1H NMR(400MHz、CDCl3)δppm 4.65(s, 2H)。
工程M.4:d−4−メチレン−シクロヘキサノン
−4−メチレン−シクロヘキサノン(工程M.5、48.0g、420mmol)、トリエチルアミン(13.5mL、97mmol)、d−エタノール(180mL)および重水(20mL)の混合物を室温で17時間撹拌した。その後、120mbarの減圧下、40℃で体積を減少させ、次に、ジエチルエーテルで抽出し、合わせた有機層を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させて蒸発させ、透明の黄色油状物を得た。単離した物質に対して上述の手順をもう一度行い、表題化合物を黄色油状物として得た。
1H NMR(400MHz、CDCl3)δppm4.89(s, 2H)。
工程M.5:d−4−メチレン−シクロヘキサノン
シュウ酸(53.4g、594mmol)をd−8−メチレン−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン(工程M.6、43.0g、245mmol)、アセトン(300mL)および水(150mL)の混合物に室温で添加した。重炭酸ナトリウムを添加してから8時間後に、反応混合物を濾過し、ジエチルエーテルで洗浄し、濾液をジエチルエーテルで抽出した。その後、合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、200mbarの減圧下で、30℃で蒸発させた。単離した物質に対して再度上述の手順を行い、表題化合物を無色の油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)δppm 2.39(s, 4H)、4.89(s, 2H)。
工程M.6:d−8−メチレン−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン
−10℃で冷却した、メチルトリフェニルホスホニウムブロミド(161g、440mmol)およびTHF(1l)の混合物に、n−ブチルリチウムのヘキサン中の溶液(2.5M、164mL、411mmol)を添加した。85分後、d−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−8−オン(工程M.7、58.9g、294mmol)を添加した。さらに2時間室温で撹拌した後、アセトンを添加し、その後、真空下で揮発性物質を部分的に取り除いた。ヘプタンとジエチルエーテルの1:1の混合物を用いて、シリカゲルのプラグを通して残存している反応混合物を溶出し、200mbarの減圧下で、35℃にて蒸発させて、表題化合物を透明な黄色油状物として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3)δppm 1.69(s, 4H)、3.96(s, 4H)、4.67(s, 2H)。
工程M.7:d−1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−8−オン
1,4−ジオキサ−スピロ[4.5]デカン−8−オン(52g、323mmol)、トリエチルアミン(10mL、71.7mmol)、d−エタノール(152mL)および重水(8mL)の混合物を室温で24時間撹拌した。その後、35℃、真空下で体積を減少させ、ベンゼンを添加し、混合物を蒸発させて透明な黄色の油状物を得た。単離した物質に対して上述の手順を再度行い、表題化合物を得た。1H NMR(400 MHz、CDCl3)δppm 2.00(s、4H)、4.16(s、4H)。
中間体N:5−ブロモ−7−[3−(1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
5−ブロモ−4−クロロ−7−[cis−3−(1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(工程N.1、1.53g、3.54mmol)、水酸化アンモニウム水溶液(25%、20mL)および ジオキサン(20mL)の混合物を密封容器内で、17時間100℃で加熱した。その後、冷却した反応混合物を濾過し、水で洗浄し、表題化合物を白色固体として得た。HPLC/MS tR 0.65分、M+H 414.3&416.3(方法X)。
工程N.1:5−ブロモ−4−クロロ−7−[cis−3−(1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
N−ブロモスクシンイミド(1.12g、6.20mmol)を、4−クロロ−7−[cis−3−(1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン(工程N.2、2.0g、5.64mmol)のDMF(20mL)中の混合物に室温で添加した。室温で4時間撹拌した後、反応混合物をDCMで希釈し、水、その次に、飽和ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。フラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、DCM中のメタノールの勾配で溶出し、表題化合物を得た。HPLC/MS tR 1.08分、M+H 433.3&435.3(方法X)。
工程N.2:4−クロロ−7−[cis−3−(1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン
(4,6−ジクロロ−ピリミジン−5−イル)−アセトアルデヒド(acetadehyde)(1.26g、6.37mmol)をcis−3(ci33)−(1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチルアミン(工程N.3、1.21g、5.54mmol)のジイソプロピルエチルアミン(1.98mL、11.1mmol)およびエタノール(28mL)中の溶液に室温で添加し、その後、反応混合物を還流下で5時間加熱した。室温に冷却した後、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、重炭酸ナトリウム水溶液、その後、飽和ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて蒸発させた。フラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、DCM中のメタノールの勾配で溶出し、表題化合物を得た。
HPLC/MS tR 0.89分、M+H 355.4(方法X)。
工程N.3:cis−3−(1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチルアミン
[3−(1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−カルバミン酸ベンジル(工程N.4、13g、36.9mmol)のエタノール溶液中の、10% パラジウム炭素(5.40g)の懸濁液を、水素雰囲気下で4日間撹拌した。装置を窒素でフラッシュした後、反応混合物を濾過し、蒸発させて表題化合物を得た。1H NMR(400MHz、DMSO)δppm 1.20−1.35(m、2H)、1.82−1.99(m、1H)、2.20−2.31(m、2H)、2.41−2.53(m、2H)、2.70−2.86(m、4H)、3.02−3.14(m、5H)。
工程N.4:[cis−3−(1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−カルバミン酸ベンジル
ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(37.6g、159mmol)を(cis−3−ホルミル−シクロブチル)−カルバミン酸ベンジル(工程N.5、12.92g、53.2mmol)、チオモルホリン−1,1−ジオキシド(14.7g、106mmol)およびTHF(150mL)の混合物に室温で、少しずつ添加した。室温で2時間撹拌した後、反応混合物を重炭酸ナトリウム水溶液とDCMで分配し、有機層を水とブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、DCM中のメタノールの勾配で溶出し、表題化合物を得た。HPLC/MS tR 0.88分、M+H 353.4(方法X)。
工程N.5:(cis−3−ホルミル−シクロブチル)−カルバミン酸ベンジル
−78℃に冷却した、DMSO(11.4mL、160mmol)のDCM(30mL)中溶液に、DCM(150mL)中の塩化オキサリル(5.84mL、64.1mmol)を15分間かけて滴下した。−78℃で20分間撹拌した後、(cis−3−ヒドロキシメチル−シクロブチル)−カルバミン酸ベンジル(工程N.6、12.56g、53.4mmol)のDCM(70mL)中溶液を15分間かけて滴下し、30分後、トリエチルアミン(26.1mL、187mmol)のDCM(30mL)中溶液を添加した。反応混合物をさらに1時間−78℃で撹拌し、1時間かけて0℃に加温し、その後、炭酸水素ナトリウム水溶液とDCMで分配した。有機層を水とブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて蒸発させ、表題化合物を得た。HPLC/MS tR 0.92分、M+H 234.1(方法X)。
工程N.6:(cis−3−ヒドロキシメチル−シクロブチル)−カルバミン酸ベンジル
水酸化リチウム水溶液(179mL、1M)を安息香酸 cis−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−シクロブチルメチル(工程N.7、20.2g、59.5mmol)および THF(500mL)の混合物に添加し、反応混合物を50℃で16時間撹拌した。室温に冷却後、反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水、その後、ブラインで洗浄した。次に、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて、DCM/ジエチルエーテル/ヘプタンの混合物から再結晶化させて表題化合物を得た。
1H NMR(400 MHz、DMSO)δppm 1.51−1.64(m, 2H)、1.88−2.05(m, 1H)、2.13−2.21(m, 2H)、3.25−3.36(m, 3H)、3.76−3.89(m, 1H)、4.46(t, 1H)、4.99(s, 2H)、7.26−7.39(m, 4H)、7.43−7.52(m, 1H)。
工程N.7:安息香酸 cis−3−ベンジルオキシカルボニルアミノ−シクロブチルメチル
0℃で冷却した、安息香酸 3−アミノ−シクロブチルメチル(J. Slade Organic Process Research & Development 2007, 11,825−835の手法にしたがって製造、15g、73.1mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(25.5mL、146mmol)およびDCM(225mL)の混合物に、クロロギ酸ベンジル(15.7mL、110mmol)を滴下した。室温で20時間撹拌した後、反応混合物をDCMで希釈し、5% リン酸水素カリウム水溶液、重炭酸ナトリウム水溶液、水およびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、DCM中のメタノールの勾配で溶出し、表題化合物を得た。HPLC/MS tR 1.17分、M+H 340.1(方法X)。
中間体O:3−{4−アミノ−7−[cis−3−(1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}−4−フルオロ−フェノール
Figure 2014507465
5−ブロモ−7−[cis−3−(1,1−ジオキソ−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(中間体N、621mg、1.47mmol)、2−フルオロ−5−ヒドロキシフェニルボロン酸(351mg、2.20mmol)、炭酸カリウム(812mg、5.88mmol)およびビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロライド(103mg、0.15mmol)のDMF(4.5mL)中の混合物をアルゴンでパージし、その後、アルゴン雰囲気下で、3.5時間、100℃で加熱した。冷却した反応混合物を1M NaHCO水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、次に、ブラインで洗浄し、有機層をNaSOで乾燥させ、蒸発させた。残渣をDCMから結晶化し、表題化合物をわずかに黄色の結晶として得た。1H−NMR(600 MHz、DMSO−d6):δppm 9.54(s, 1H)、8.12(s, 1H)、7.61(s, 1H)、7.12(t, 1H)、6.79−6.73(m, 2H)、6.03(bs, 2H)、5.08(m, 1H)、3.08(m, 4H)、2.91(m, 4H)、2.69(d, 2H)、2.56(m, 2H)、2.30(m, 1H)、2.17(m, 2H)。
中間体P:2−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−(E)−5−オキサ−7−アザ−スピロ[3.4]オクタン−6−オン
Figure 2014507465
3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−アミノメチル−シクロブタノール(工程P.1、837mg)をTHF/DMF(5/1)(24mL)中に懸濁し、CDI(453mg)を添加した。反応混合物を環境温度で150分間撹拌した。反応物を溶液中で一晩静置した。THFを除き、水(40mL)を添加し、得られた沈殿を濾過により単離し、表題化合物を白色固体として得た。
HPLC/MS tR 0.55分、M+H 386.0(方法X)。1H NMR(400 MHz、DMSO−d6)δppm 2.73−2.96(m, 4H)、3.56(s, 2H)、5.22(m, 1H)、6.61(bs, 1H)、7.53(s, 1H)、7−71(s, 1H)、8.08(s, 1H)。
工程P.1:3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−アミノメチル−シクロブタノール
Figure 2014507465
3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−アジドメチル−シクロブタノール(工程P.2、225mg、0.584mmol)、トリフェニルホスフィン(230mg、0.876mmol)、水酸化アンモニウム(25%、0.364mL、2.34mmol)、THF(1.3mL)、水(0.33mL)およびメタノール(1.3mL)の混合物を18時間室温で撹拌した。該反応混合物を水と酢酸エチルで分配し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、1% 濃度のアンモニア溶液を含む、DCM中のメタノールの勾配で溶出し、表題化合物を得た。
HPLC/MS tR 0.37分、M+H 360.1(方法X)。1H NMR(400 MHz、DMSO−d6)δppm 2.16−2.33(m, 2H)、2.39−2.54(m, 2H)、2.58(s, 2H)、5.29(m, 1H)、6.55(bs, 1H)、7.66(s, 1H)、8.06(s, 1H)。
工程P.2:3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−アジドメチル−シクロブタノール
Figure 2014507465
アジ化ナトリウム(212mg、3.27mmol)を、DMF(4.1mL)中のトルエン−4−スルホン酸 3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−ヒドロキシ−シクロブチルメチル(工程P.3、420mg、0.817mmol)に添加し、該混合物を、65℃で2時間加熱した。冷却した反応混合物に水を添加し、表題化合物をベージュ色の固体として得、これを濾過により集めた。
MS M+H 386.1。1H NMR(400 MHz、DMSO−d6)δppm 2.23−2.46(m, 2H)、2.46−2.62(m, 2H)、3.41(s, 2H)、5.35(t, 1H)、5.61(s, 1H)、6.57(bs, 1H)、7.72(s, 1H)、8.07(s, 1H)。
工程P.3:トルエン−4−スルホン酸 3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−ヒドロキシ−シクロブチルメチル
Figure 2014507465
ジブチルすずオキシド(615mg、2.47mmol)をDCM(3mL)、クロロホルム(6mL)およびメタノール(1mL)中の(E)−3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−ヒドロキシメチル−シクロブタノール(中間体X、809mg、2.25mmol)に添加し、混合物を2.5時間還流した。冷却後、溶媒を真空除去し、DCM(42mL)、次に、塩化パラトルエンスルホニル(471mg、2.47mmol)を添加した。18時間、室温で撹拌した後、水を添加し、反応混合物をさらに30分間、室温で撹拌し、その後、蒸発させた。メタノールで粉砕することにより、固体副生成物の除去を可能にし、液体を蒸発させた。残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製し、1%濃度のアンモニア溶液を含む、DCM中のメタノールの勾配で溶出し、表題化合物を得た。
HPLC/MS tR 0.87分、M+H 515.0(方法X)。1H NMR(400 MHz、DMSO−d6)δppm 2.21−2.36(m, 2H)、2.36−2.57(m, 2H)、2.40(s, 3H)、4.06(s, 1H)、5.26(t, 1H)、5.57(s, 1H)、6.58(bs, 1H)、7.46(d, 2H)、7.60(s, 1H)、7.79(d, 2H)、8.07(s, 1H)。
中間体Q:5−ヨード−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
Figure 2014507465
[cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]メタノール(工程R.1:348mg、1.0mmol)およびアセトニトリル(70mL)の溶液を撹拌し、2−ヨードキシ安息香酸(IBX、Atlantic SciTech 86900:561mg、2.0mmol)を添加した。反応混合物を1時間、80℃で撹拌した。反応混合物を40℃で濾過し、濾液を濃縮した。その後、残渣に、DCM(50mL)、ジイソプロピルエチルアミン(3.43mL、20mmol)、1−オキソ−チオモルホリン塩酸塩(312mg、2.0mmol)およびナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(637mg、3.0mmol)を、室温で撹拌しながら添加した。該反応混合物を1時間室温で撹拌し、その後、1M NaHCOとEtOAcで分配した。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NH水溶液、200:20:1)で精製し、表題化合物238mgを淡黄色の結晶として得た:HPLC−MS:M+H=446.2(Rt=0.41)(方法X);TLC;Rf=0.26(DCM/MeOH/NH3水溶液、200:20:1)。
中間体R:(cis−3−{4−アミノ−5−[3−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−シクロブチル)−メタノール
Figure 2014507465
2−(3−(7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イルメトキシ)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(工程R.5、155mg、0.47mmol)、[3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−メタノール(工程R.1、154mg、0.45mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)−パラジウム(0)(52mg、0.05mmol)、炭酸ナトリウム(99mg、0.94mmol)、水(2mL)およびDMF(4mL)の混合物をアルゴン雰囲気下、暗所にて、80℃で16時間加熱した。冷却後、水を添加し、該混合物をDCMで3回抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機層を蒸発させた。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製し、DCM中のメタノール勾配で溶出し、表題化合物を得た。HPLC/MS tR 0.91分、M+H 421.1(方法X);1H−NMR(CDCl3、400 MHz):8.31(s, 1H)、7.37(t, 1H)、7.12(s, 1H)、7.09−7.05(m, 2H)、6.98(dd, 1H)、5.29(ブロード s, 1H)、5.15−5.09(m, 1H)、4.61(t, 1H)、4.30(s, 2H)、3.73(d, 2H)、2.70−2.58(m, 4H)、2.52−2.44(m, 1H)、1.93−1.78(m, 4H)、1.67−1.57(m, 4H)。
工程R.1:[cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−メタノール
表題化合物を、WO2005/097800に記載された通りに、あるいは、下記の通りに製造した:
[3−(4−クロロ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−メタノール(工程R.2、2.0g、5.50mmol)、25%アンモニア水溶液(10.4ml)および1,4−ジオキサン(5ml)の混合物を、密閉管中、80℃で15.5時間加熱した。冷却後、反応混合物を蒸発させ、フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、DCM/メタノールの濃度勾配で溶出し、表題化合物を得た。
1H−NMR(d6−DMSO、400 MHz:8.06(s, 1H)、7.68(s, 1H)、6.57(ブロード s, 2H)、5.06−4.87(m, 1H)、4.57(t, 1H)、3.49−3.40(m, 2H)、2.45−2.35(m, 2H)、2.28−2.13(m, 2H)。
工程R.2:[cis−3−(4−クロロ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−メタノール
DCM(3ml)中の安息香酸 3−(4−クロロ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチルメチル(工程R.3、170mg、0.36mmol)のドライアイス/アセトン浴で冷却した懸濁液を撹拌し、トルエン中のDIBAL−Hの溶液(0.73ml、0.73mmol)を滴下した。30分後、反応混合物を1時間かけて0℃に加温し、0℃で1時間撹拌し、シリカゲル(2g)を加えた。反応混合物を蒸発させ、残渣をフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。
HPLC/MS tR 1.09分、M+H 365.8(方法X)。
工程R.3:安息香酸 cis−3−(4−クロロ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチルメチル
安息香酸 3−(4−クロロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチルメチル(工程R.4、1.7g、4.97mmol)、N−ヨードスクシンイミド(1.23g、5.47mmol)およびDMF(9ml)の混合物を、室温で48時間撹拌した。酢酸エチルおよび水を加え、表題化合物を濾過によって集めた。
HPLC/MS tR 3.46分、M+H 468.2および M−H 467.0(方法Y)。
工程R.4:安息香酸 cis−3−(4−クロロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチルメチル
(4,6−ジクロロ−ピリミジン−5−イル)−アセトアルデヒド(Astatech、1.40g、7.31mmol)、安息香酸 3−アミノ−シクロブチルメチル(Org. Process Res. Dev. 2007, 11, 825−835に記載された通りに製造、1.5g、7.31mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.95g、7.31mmol)およびエタノール(15ml)の混合物を、アルゴン雰囲気下、5.5時間還流下で加熱した。反応混合物を蒸発させ、THF(10ml)に溶かし、HCl(4ml、4M)を添加し、室温で1時間静置した。その後、混合物の容積を真空下で減少させ、重炭酸ナトリウム水溶液で中性にし、DCMで3回抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、DCM/EtOAcの濃度勾配で溶出して、表題化合物を得た。
HPLC/MS tR 1.52分、M+H 342.1(方法X)。
工程R.5:2−(3−((7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イルメトキシ)フェニル)−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン
1−(ヨードメチル)−7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン(工程D.2、2.24g、9.4mmol)、3−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェノール(4.14g、18.8mmol)およびKCO(5.19g、37.6mmol)の無水アセトニトリル(24mL)中の混合物を圧力容器内で、18時間150℃で加熱した。反応物を室温に冷却し、濾過し、濾液を真空で濃縮し、その後、シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン:1〜20% 勾配)により表題化合物を得た。1H−NMR(CDCl3、400 MHz):7.42−7.36(m, 2H)、7.29(t, 1H)、7.11−7.06(m, 1H)、4.64−4.59(m, 1H)、4.29(s, 2H)、1.94−1.75(m, 4H)、1.65−1.56(m, 4H)、1.34(s, 12H)。
中間体S:1−{4−[3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン
Figure 2014507465
ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(552mg、2.61mmol)を、3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブタノン(工程S.1、570mg、1.73mmol)、N−アセチルピペラジン(267mg、2.09mmol)、酢酸(313mg、5.21mmol)および1,2−ジクロロエタン(4mL)の混合物に、5分間かけて、室温で少しずつ添加した。室温で1時間撹拌した後、反応混合物を水とDCMで分配し、DCMで5回抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて表題化合物を淡いベージュ色の固体として得た。HPLC/MS tR 0.64分、M+H 441.0(方法X)。
工程S.1:3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブタノン
Figure 2014507465
3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−ヒドロキシメチル−シクロブタノール(中間体V、8g、22.2mmol)のTHF/HO(3/1、v:v)400mL中の懸濁液を撹拌し、過ヨウ素酸ナトリウム(7.1g、33.3mmol、1.5当量)を添加し、該反応混合物を室温で18時間撹拌し、酢酸エチル/NaHCO飽和溶液で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機抽出物をHOおよびブラインで洗浄し、乾燥させ(NaSO)、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(DCM/MeOH、95:5)で精製し、その後、ジエチルエーテル中で粉砕し、表題化合物4.3gを黄色固体として得た:ES−MS:329.1[M+H]+;Rf=0.17(DCM/MeOH、95:5)。
中間体T:1−{4−[cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン
Figure 2014507465
ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(707mg、3.34mmol)を、3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブタノン(工程S.1、730mg、2.23mmol)、N−アセチルピペラジン(342mg、2.67mmol)、酢酸(401mg、6.67mmol)および1,2−ジクロロエタン(4.5mL)の混合物に、5分間かけて室温で少しずつ添加した。室温で3.5時間撹拌した後、反応混合物を炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で希釈し、さらに10分間撹拌し、その後、濾過し、水で洗浄して、高圧下、60℃にて乾燥させた後、表題化合物をベージュ色の固体として得た。
1H NMR(400 MHz、CDCl3)δppm 1.96(s, 3H)、2.21−2.33(m, 6H)、2.44−2.66(m, 3H)、3.38−3.44(m, 4H)、4.76−4.84(m, 1H)、6.57(s, br, 2H)、7.61(s, 1H)、8.07(s, 1H)。
中間体U:5−ヨード−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
Figure 2014507465
3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブタノン(工程S.1;680mg、2.05mmol)、1.2−ジクロロエタン(55mL)およびジイソプロピルエチルアミン(1.79mL、10.25mmol)の溶液を撹拌し、次に、1−オキソ−チオモルホリン塩酸塩(638mg、4.10mmol)およびナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(652mg、3.08mmol)を0℃で添加した。反応混合物を室温で1時間撹拌し、その後、水(150mL)とEtOAc(150mL)の撹拌した混合物に注いだ。沈殿を濾過し、水およびEtOAcで洗浄した。集めた固体を真空で乾燥させ、表題化合物をベージュ色の結晶として得た。HPLC−MS:M+H=432.1(Rt=0.43);TLC;Rf=0.36(DCM/MeOH/NH3水溶液、200:20:1)。
中間体V:3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−ヒドロキシメチル−シクロブタノール
Figure 2014507465
E−およびZ−3−(4−クロロ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−ヒドロキシメチル−シクロブタノール2:1の混合物(工程V.1、6g、15.8mmol)を、ジオキサン(30ml)およびNH水溶液(25%、60ml)の混合物に懸濁し、3個のガラス製オートクレーブ用容器(50ml)(Buechi、Flawil)に移し、100℃で19時間撹拌した。合わせた反応混合物を減圧下で濃縮し、中間体QおよびRの粗製の反応混合物を得た。両方の異性体の単離した混合物を、さらに精製することなく次の反応工程に用いた。
MS(方法L)M+H=361(100 %)。HPLC(方法B):tR 1.83分。
TLC(NH3/MeOH/CH2Cl2=1:10:89):RF=0.33および0.31。
1H−NMR(600MHz、DMSO−d6):δppm(ピーク強度 Z/E=1:2)8.08(E)/8.07(Z)(s/s, 1H)、7.74(Z)/7.58(E)(s/s, 1H)、6.65(s/ブロード, 2H)、5.30/4.80(t/t, 1H)、5.26/5.13(s/s, 1H)、4.84(m, 1H)、3.30(m, 2H)、2.70/2.30(t/t, 2H, Z−異性体)、2.60/2.25(t/t, 2H, E−異性体)。
工程V.1:E−およびZ−3−(4−クロロ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−ヒドロキシメチル−シクロブタノール
3−(4−クロロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−ヒドロキシメチル−シクロブタノール(工程V.2、6.94g、27.4mmol)およびNIS(7.39g、32.8mmol)をDMF(110ml)に溶解し、混合物を、アルゴン下、60℃で撹拌した。2.5時間後、NIS(0.25g、1.1mmol)を添加し、反応混合物を60℃でさらに1時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した後、重炭酸ナトリウム溶液(15ml)を添加し、生じた懸濁液をAcOEt(30ml、8回)で抽出した。合わせた有機相を、NaSO溶液(10ml、2回)で、そしてブライン(5ml、2回)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、減圧下で濃縮し、ベージュ色の固体を得た。さらにこれをヘキサンに懸濁し、洗浄し、その後、真空下で乾燥させ、表題化合物をベージュ色の固体として得た。
NS(方法L)M+H=380/382。
HPLC(方法B):tR 2.53分。
1H−NMR(600MHz、DMSO−d6):δppm(ピーク強度 Z/E = 1:2)8.61(E)/8.59(Z)(s/s, 1H)、8.25(Z)/8.12(E)(s/s, 1H)、5.40/4.86(クインテット/クインテット, 1H)、5.29/5.16(s/s, 1H)、4.80(m , 1H)、3.39/3.30(d/d, 2H)、2.70/2.30(t/t, 2H/Z−異性体)、2.60/2.25(t/t, 2H/E−異性体)。
工程V.2:3−(4−クロロ−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−ヒドロキシメチル−シクロブタノール
(2,4−ジクロロ−ピリミジン−5−イル)−アセトアルデヒド(7.21g、37.7mmol)、3−アミノ−1−ヒドロキシメチル−シクロブタノール(工程V.3、4.42g、37.7mmol)およびDIPEA(13.18ml、75mmol)を、EtOH(190ml)に溶解し、還流下(油浴、90℃)、4.5時間撹拌した。室温まで冷却した後、TFA(260mmol、20ml)を添加し、反応混合物を還流下でさらに1時間撹拌した。室温まで冷却した後、濃NaHCO溶液(0.5L)を加え、減圧下でアルコールを蒸発させ、その後、該反応混合物をAcOEt(4回、100ml)で抽出した。合わせた有機相を、濃NaHCO溶液(50ml)で、そしてブライン(40ml)で洗浄し、乾燥させ(MgSO)、減圧下で濃縮し、順相クロマトグラフィーによって、120gのRediSeptシリカゲルカラムで精製してSepacore Controlクロマトグラフィーシステム(Buechi、Flawil、Switzerland)によって分画し(溶出液:CHCl中1〜10% MeOH(10%NH))、表題化合物をベージュ色の固体として得た。
MS(方法L)M+H=254/256(100 %)。
HPLC(方法B):tR 2.24分。
1H−NMR(600MHz、DMSO−d6):δ ppm(ピーク強度 Z/E = 1:2)8.63(E)/8.60(Z)(s/s, 1H)、8.02(Z)/7.89(E)(d/d, 1H)、6.72(Z)/6.68(E)(d/d, 1H)、3.41/2.78(クインテット/クインテット, 1H)、3.30(S/ブロード, 4H)、3.21/3.14(d/d, 2H)、2.29/1.50(m/m, 2H/Z−異性体)、1.95/1.70(t/t, 2H/E−異性体)。
工程V.3:3−アミノ−1−ヒドロキシメチル−シクロブタノール
(3−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−シクロブチル)−カルバミン酸ベンジル(工程V.4、9.49g、37.8mmol)を、THF/MeOH(1:1、150ml)に溶解し、Pd/C Engelhard 4505(1.5g)の存在下、1気圧の水素下で1時間水素化した。反応混合物を濾過し、溶媒を減圧下で蒸発させ、表題化合物を褐色の油状物として得た。
1H−NMR(400 MHz、DMSO−d6):δppm(ピーク強度 Z/E = 1:2)5.40/4.86(クインテット/クインテット, 1H)、5.29/5.16(s/s, 1H)、4.85(m, 1H)、3.41/3.31(d/d, 2H)、2.75/2.40(t/t, 2H/Z−異性体)、2.68/2.30(t/t, 2H/E−異性体)。
工程V.4:(3−ヒドロキシ−3−ヒドロキシメチル−シクロブチル)−カルバミン酸ベンジル
tert−ブタノール/HO(40ml、1:1)に溶解した(3−メチレン−シクロブチル)−カルバミン酸ベンジル(工程V.5、9.915g、45.6mmol)を、tert−ブタノール/HO(360ml、1:1)中のAD−Nix α(70g、50.2mmol)の溶液に0℃で加えた。室温で16時間撹拌した後、反応混合物を0℃まで冷却し、NaSO(40g)を加え、反応混合物を室温でさらに1時間撹拌した。HO(150ml)を添加した後、反応混合物をAcOEt(150ml、3回)で抽出した。合わせた有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、減圧下で濃縮し、表題化合物を白色の固体として得た。
MS(方法L):M+H=252。
HPLC(方法B): tR 2.32分。
TLC(NH3/MeOH/CH2Cl2=1:10:89):RF=0.25。
1H−NMR(600 MHz、DMSO−d6):δppm(ピーク強度 Z/E=1:2)7.51(Z)/7.44(E)(s/s, 1H)、7.35(m, 5H)、4.95(s, 2H)、4.80(Z)/4.70(E)(s/s, 1H)、4.65/4.62(t/t, 1H)、4.12(E)/3.52(Z)(セクテット/セクテット, 1H)、3.25(Z)/3.20(E)(d/d, 2H)、2.30/1.80(t/t, 2H/Z−異性体)、1.96(t, 2H/E−異性体)。
工程V.5:(3−メチレン−シクロブチル)−カルバミン酸ベンジル
ジフェニルホスホリルアジド(25.3g、89mmol)を、ジオキサン/MeCN(15ml/35ml)に溶解した3−メチレンシクロブチルカルボン酸(10g、89mmol)およびNEt(15ml、105mmol)に、15分かけて添加した。その後、気体を発生させながら、反応混合物の温度を75℃まで上昇させた。反応混合物を100℃でさらに1時間加熱した後、ベンジルアルコール(20ml)を添加し、次に、反応混合物を100℃で19時間撹拌した。冷却して溶媒を蒸発させた後、残渣をAcOEt(250ml)に溶かし、半量の濃NHCl溶液(80ml)で、半飽和濃度のNaHCO溶液(80ml)、およびブライン(40ml)で抽出し、乾燥させ(MgSO)、真空下で濃縮した。残渣を、120gのRediSeptシリカゲルカラムによって、Sepacore Control chromatographic separator(Buechi)を用いて精製し(溶出液:ヘキサン/AcOEt=1:9〜4:6)、表題化合物を白色の固体として得た。MS(方法L)M+H=218。
HPLC(方法B):tR 3.12分。TLC(AcOEt/ヘキサン=1:4):RF=0.30。
1H−NMR(400 MHz、DMSO−d6):δppm 7.64(d, 1H)、7.32(m, 5H)、4.99(s, 2H)、4.76(s, 2H)、3.95(セクテット, 1H)、2.85(m, 2H)、2.62(m, 2H)。
中間体W:5−ヨード−7−(3−チオモルホリン−4−イル−シクロブチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
Figure 2014507465
ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(242mg、1.14mmol)を、3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブタノン(工程S.1、250mg、0.762mmol)、チオモルホリン(0.086mL、0.914mmol)、酢酸(0.218mL、3.81mmol)および1,2−ジクロロエタン(3mL)の混合物に、0℃で、少量ずつ、5分間かけて添加した。室温に加温し、室温で2時間撹拌した後、反応混合物を水(10mL)で希釈し、DCMで抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させて表題化合物をオレンジ色の固体として得た。
1H NMR(400MHz、DMSO−d6)δppm 2.11−2.27(m, 2 H)、2.50−2.70(m, 11 H)、4.69−4.86(m, 1 H)、6.57(s, br, 2 H)、7.59(s, 1 H)、8.06(s, 1 H)。
中間体XおよびY:(E)−3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−ヒドロキシメチル−シクロブタノールおよび(Z)−3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−ヒドロキシメチル−シクロブタノール
Figure 2014507465
幾何異性体E−およびZ−3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−ヒドロキシメチル−シクロブタノール(中間体V:34.5g、82.5mmol)の混合物(2:1)をメタノールから数回再結晶化し、中間体X(E−異性体)を黄色の結晶として得た。母液を合わせ、濃縮し、真空で乾燥させ、富化した中間体Y(Z−異性体)をベージュ色の結晶として得た。
あるいは、E:Z混合物(中間体V)を酢酸から再結晶化し、(E)−3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−ヒドロキシメチル−シクロブタノール(中間体X)を白色固体として得た。
1H NMR(400 MHz、DMSO)δppm 8.06(s, 1H)、7.56(s, 1H)、6.57(s, br, 2H)、5.29(ペンテット, 1H)、5.06(s, 1H)、4.84(t, 1H)、3.27(d, 2H)、2.58−2.50(m, 2H)、2.26−2.19(m, 2H)。
中間体Z:(±)−7−(cis−4−アミノシクロヘキシル)−5−(2−フルオロ−5−((テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン
Figure 2014507465
(±)−7−(cis−4−アジドシクロヘキシル)−5−(2−フルオロ−5−((テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(工程Z.1、41mg、0.09mmol)のTHF2.0mL中の溶液に、PhP(45mg、0.18mmol)およびNaOH水溶液(水中0.1N、0.3mL、0.03mmol)を順番に添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した。反応混合物をDCMと水で分配し、有機抽出物を乾燥させた(NaSO)。濃縮後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10% DCM中MeOH勾配)で精製し、表題化合物を得た。
MS m/z 426.2(M + H+)(方法M)。
工程Z.1:(±)−7−(cis−4−アジドシクロヘキシル)−5−(2−フルオロ−5−((テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン
Figure 2014507465
(±)−(trans−4−(4−アミノ−5−(2−フルオロ−5−((テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロヘキシルメタンスルホン酸(工程Z.2、45mg、0.09mmol)のDMF(2.0mL)中の溶液に、アジ化ナトリウム(6.4mg、0.1mmol)を添加した。反応混合物を80℃で16時間加熱した。該混合物を室温に冷却し、その後、EtOAcと水で分配した。集めた有機抽出物を乾燥させた(NaSO)。濃縮後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10% DCM中MeOH勾配)で精製し、表題化合物を得た。MS m/z 452.2(M + H+)(方法M)。
工程Z.2:(±)−trans−4−(4−アミノ−5−(2−フルオロ−5−((テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロヘキシル メタンスルホン酸
Figure 2014507465
(±)−trans−4−(4−アミノ−5−(2−フルオロ−5−((テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロヘキサノール(工程Z.3、40mg、0.09mmol)のDCM(1.0mL)中の溶液に、メチルスルホニルクロリド(0.01mL、0.13mmol)およびトリエチルアミン(0.03mL、0.27mmol)を順番に添加した。反応物を室温で30分間撹拌し、その後、DCMと水で分配した。集めた有機抽出物を乾燥させた(NaSO)。真空濃縮して、さらなる精製はせずに、表題化合物を得た。
MS m/z 505.2(M + H+)(方法M)。
工程Z.3:(±)−trans−4−(4−アミノ−5−(2−フルオロ−5−((テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロヘキサノール
Figure 2014507465
(±)−2−[2−フルオロ−5−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体I、35mg、0.1mmol)、trans−4−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロヘキサノール(工程Z.4、26mg、0.072mmol)およびNaCO(15mg、0.144mmol)のTHF(2.0mL)および水(0.5mL)中の混合物を窒素でパージした。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(4.2mg、0.004mmol)を添加した。反応容器を窒素下で密封し、マイクロ波照射下で、10分間120℃で加熱した。冷却した反応混合物を酢酸エチルで希釈し、その後、水とブラインで順番に洗浄した。集めた有機抽出物を乾燥させた(NaSO)。濃縮後、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜5%勾配 DCM中MeOH)で精製し、表題化合物を得た。
MS m/z 427.2(M + H+)(方法M)。
工程Z.4:trans−4−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロヘキサノール
Figure 2014507465
trans−4−(4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロヘキサノール(工程Z.5、1.90g、5.0mmol)、水酸化アンモニウム水溶液(25%、10mL)およびジオキサン(10mL)の混合物を密封容器内で、17時間、100℃で加熱した。反応混合物を冷却し、生じた生成物の沈殿を濾過により集めた。この集めた固体を水で洗浄し、さらなる精製はせず、表題化合物を白色固体として得た。
MS m/z 359.0(M + H+)(方法M)。
工程Z.5:trans−4−(4−クロロ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロヘキサノール
Figure 2014507465
trans−4−(4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロヘキサノール(工程Z.6、4.5g、17.4mmol)のDMF(50mL)中の溶液に、NIS(3.9g、17.4mmol)を添加し、反応物を室温で一晩撹拌した。水125mLを反応混合物に添加し、生じた生成物の沈殿を濾過によって集め、水で洗浄した。生じた固体を真空乾燥させ、さらなる精製はせず、表題化合物を得た。MS m/z 378.0(M + H+)(方法M)。
工程Z.6:trans−4−(4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロヘキサノール
Figure 2014507465
2−(4,6−ジクロロピリミジン−5−イル)アセトアルデヒド(5.0g、26.3mmol)およびtrans−4−アミノシクロヘキサノール(3.0g、26.3mmol)のEtOH(66mL)中の混合物にDIEA(5.5mL、31.6mmol)を添加した。反応物を80℃で一晩加熱した。反応混合物を室温に冷却して真空濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜10%DCM中MeOH勾配)で精製し、表題化合物を得た。MS m/z 252.0(M + H+)(方法M)。
中間体AA:4−((cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロブチル)メチル)−1−メチルピペラジン−2−オン
Figure 2014507465
[cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−メタノール(工程R.1:35mg、0.1mmol)およびアセトニトリル(7.0mL)の溶液を撹拌し、2−ヨードキシ安息香酸(IBX、56mg、0.2mmol)を添加した。反応混合物を1時間85℃で撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を真空濃縮した。生じた残渣に、DCE(2.0mL)、DIEA(0.15mL、1.0mmol)、1−メチルピペラジン−2−オン(34mg、0.3mmol)およびナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(85mg、0.4mmol)を添加した。生じた混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を飽和 NaHCO水溶液およびEtOAcで分配した。合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させた。真空濃縮の後、シリカゲルクロマトグラフィー(0〜5%DCM中MeOH勾配)で精製し、表題化合物を得た。MS m/z 441.1(M+H+)(方法M)。
中間体AB:(1S,4S)−5−((cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロブチル)メチル)−2−チア−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン2−オキシド
Figure 2014507465
7−(cis−3−((1S,4S)−2−チア−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イルメチル)シクロブチル)−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(工程AB.1、46mg、0.1mmol)のMeCN(2mL)中の懸濁液に、オキソン水溶液(0.1M、1mL)を添加した。室温で30分間撹拌した後、LCMS(方法M)により反応が完了したことを示した。反応混合物を凍結乾燥により乾燥させ、オレンジ色の固体を得た。単離した粗生成物は、さらに精製せずに、次の工程で用いた。MS m/z 458.1(M + H+)(方法M)。
工程AB.1:7−(cis−3−((1S,4S)−2−チア−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イルメチル)シクロブチル)−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン
Figure 2014507465
無水MeCN(10ml)中のcis−3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−メタノール(工程R.1、200mg、0.58mmol)および2−ヨードオキシ安息香酸(325mg、1.16mmol)の懸濁液を80℃で撹拌した。1時間後、LCMS(方法M)により、出発物質中の第1級アルコールの、対応するアルデヒドへの変換が完了したことが示された。MS m/z 343.1(M+H+)(方法M)。上記の反応混合物に、NaBH(OAc)(369mg、1.74mmol)、(1S,4S)−2−チア−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン塩酸塩(trans−L−プロリノールから、Huang、X. et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 2009, 19, 4130−4133に記載された方法によって製造、124mg、0.82mmol)、DIEA(987μl、2.59mmol)およびジクロロメタン(10ml)を添加した。室温で30分間撹拌した後、溶媒を蒸発させた。水(20ml)を添加した。混合物をジクロロメタン(30mlで3回)で抽出した。合わせたジクロロメタン抽出物を、水(10ml)、ブライン(10ml)で連続して洗浄し、NaSOで乾燥させ、蒸発させた。生じた残渣をフラッシュクロマトグラフィー(SiO、0〜10% ジクロロメタン中MeOHの濃度勾配)によって精製し、表題化合物を灰白色の固体として得た。
MS m/z 442.0(M+H+)(方法M)。
中間体AC:((1S,4S)−5−((cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロブチル)メチル)−2−チア−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン 2,2−ジオキシド
Figure 2014507465
表題化合物を、7−(cis−3−((1S,4S)−2−チア−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イルメチル)シクロブチル)−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(工程AB.1)と同様の方法で、cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−メタノール(工程R.1)から出発して、2−チア−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン 2,2−ジオキシド(trans−L−プロリノールからHuang、X. et al. Bioorg. Med. Chem. Lett. 2009、19、4130−4133に記載された方法によって製造)を用いて製造した。
MS m/z 474.0(M+H+)(方法M)。
中間体AD:4−((cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロブチル)メチル)チオモルホリン 1,1−ジオキシド
Figure 2014507465
[cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−メタノール(工程R.1、500mg、1.45mmol)および2−ヨードキシ安息香酸(813mg、2.9mmol)の無水MeCN(20mL)中の懸濁液を80℃で3時間撹拌した。LCMSにより、反応が完了したことを示した。上記反応混合物の半分を、NABH(OAc)(0.77g、3.63mmol)、チオモルホリン 1,1−ジオキシド(0.49g、3.63mmol)およびDIEA(1.26mL、7.28mmol)のジクロロエタン(2mL)中の懸濁液にゆっくりと添加した。室温で2時間撹拌した後、反応を水(20mL)でクエンチし、DCM(30mL、3回)で抽出した。合わせたDCM層をブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、蒸発させた。生じた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(0〜10%DCM中MeOH勾配)で精製し、表題化合物を淡褐色の固体として得た。MS m/z 462.0(M + H+)(方法M)。
中間体AE:N−((cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロブチル)メチル)アセトアミド
Figure 2014507465
7−(cis−3−アミノメチル−シクロブチル)−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(工程AE.1、274mg、0.8mmol)、酢酸(48mg、0.8mmol)、HATU(367mg、0.96mmol)およびDIEA(0.17ml、0.96mmol)のDMF5.0ml中の混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAcとブラインで分配し、集めた有機抽出物を乾燥させ(NaSO)、真空で濃縮し、シリカクロマトグラフィー(EtOAc/ヘキサン:1/1)によって精製し、表題化合物を得た。
MS m/z 386.0(M+H+)(方法M)。
工程AE.1:7−(cis−3−アミノメチル−シクロブチル)−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
トリフェニルホスフィン(833mg、3.18mmol)を、7−(cis−3−アジドメチル−シクロブチル)−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(工程AE.2、920mg、2.12mmol)、水酸化アンモニウム溶液(25%、1.32ml、8.47mmol)、水(1.4ml)、メタノール(7ml)およびTHF(7ml)の混合物に加えた。反応混合物を室温で一晩撹拌し、水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣を、フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、1% 濃アンモニア溶液を含むDCM中のメタノールの勾配で溶出して、表題化合物を白色固体として得た。
1H NMR(400 MHz、DMSO)δppm 1.74(s, br, 2H)、2.06−2.18(m, 3H)、2.32−2.39(m, 2H)、2.57−2.60(m, 2H)、4.95−5.02(m, 1H)、6.59(s, br, 2H)、7.68(s, 1H)、8.08(s, 1H)。
工程AE.2:7−(cis−3−アジドメチル−シクロブチル)−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
トルエン−4−スルホン酸 cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチルメチル(工程AE.3、18.0g、18.1mmol)、アジ化ナトリウム(4.70g、72.2mmol)およびDMF(60ml)の混合物を、65℃で1時間加熱した。冷却した反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機相をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発させ、表題化合物を黄色固体として得た。
HPLC/MS tR 0.97分、M+H 369.9(方法X)。
工程AE.3:トルエン−4−スルホン酸 cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチルメチル
−20℃に冷却した、[cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−メタノール(工程R.1、7.0g、20.14mmol)のピリジン(20ml)中の溶液に、塩化パラ−トルエンスルホニル(11.52g、60.4mmol)を、45分間かけて少しずつ添加した。−25℃で18時間後、反応混合物を、0℃に冷却した1N 硫酸とDCMで分配し、DCMで2回抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させ、表題化合物を黄色固体として得た。
HPLC/MS tR1.12分、M+H 498.9(方法X)。
III 化学合成−本発明の化合物
実施例1:7−[3−(1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−5−[2−フルオロ−3−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
2−[2−フルオロ−3−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体A、175mg、0.543mmol)、5−ブロモ−7−[3−(1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(中間体N、150mg、0.362mmol)、KPO(154mg、0.724mmol)、NaCO(77mg、0.724mmol)、DMF(20mL)および水(1ml)の混合物を、アルゴンでパージし、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(21mg、0.018mmol)を添加し、反応容器をアルゴン下で密封し、1.5時間100℃で加熱した。冷却した反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水、次にブラインで洗浄し、有機層をNaSOで乾燥させ、蒸発させた。残渣を順相カラムクロマトグラフィーで精製し、10%濃度のDCM中アンモニア溶液を含むメタノールの勾配で溶出し、表題化合物を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz、DMSO−d6):δppm 8.13(s, 1H)、7.64(s, 1H)、7.24−7.14(m, 2H)、7.00−6.92(m, 1H)、6.50(s, br, 2H)、5.13−5.06(m, 1H)、4.26−4.20(m, 1H)、4.14−4.01(m, 2H)、4.33−4.27(m, 1H)、4.23−4.17(m, 1H)、3.11−3.04(m, 4H)、2.93−2.85(m, 4H)、2.72−2.66(m, 2H)、2.55−2.49(m, 2H)、2.33−2.27(m, 1H)、2.20−2.14(m, 2H)、2.05−1.99(m, 1H)、1.92−1.76(m, 2H)、1.74−1.68(m, 1H)。
実施例2:7−[3−(1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−5−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
3−{4−アミノ−7−[cis−3−(1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル}−4−フルオロ−フェノール(中間体O、91mg、0.20mmol)、トリフェニルホスフィン(84mg、0.32mmol)およびTHF(2.0mL)の溶液に、(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)−メタノール(29.1mg、0.28mmol)およびアゾジカルボン酸ジイソプロピル(43mg、0.20mmol)を連続して添加し、12日間室温で撹拌した。反応混合物を1M NaHCO水溶液および酢酸エチルで分配した(2回)。有機層を水およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、蒸発させた。残渣を順相カラムクロマトグラフィーで精製し、DCM−MeOH−アンモニア水溶液 30%(200:10:1)で溶出し、表題化合物を白色固体として得た。
1H−NMR(600 MHz、DMSO−d6):δppm 8.12(s, 1H)、7.64(s, 1H)、7.23(t, 1H)、6.98−6.93(m, 2H)、6.06(bs, 2H)、5.09(m, 1H)、4.15(m, 1H)、4.01−3.89(m, 2H)、3.77(m, 1H)、3.68(m, 1H)、3.08(m, 4H)、2.91(m, 4H)、2.69(d, 2H)、2.54(m, 2H)、2.32(m, 1H)、2.20(m, 2H)、1.98(m, 1H)、1.91−1.80(m, 2H)、1.66(m, 1H)。HPLC/MS tR 0.75分、M+H 530.3(方法X)。
実施例3:7−[3−(1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−5−{2−フルオロ−5−[(R)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物は、中間体Oおよび(R)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)−メタノールを用いて、実施例2と同様の方法で製造し、表題化合物を白色固体として得た:1H−NMR(600MHz、DMSO−d6):δppm 8.12(s, 1H)、7.64(s, 1H)、7.23(t, 1H)、6.98−6.93(m, 2H)、6.06(bs, 2H)、5.09(m, 1H)、4.15(m, 1H)、4.01−3.89(m, 2H)、3.77(m, 1H)、3.68(m, 1H)、3.08(m, 4H)、2.91(m, 4H)、2.69(d, 2H)、2.54(m, 2H)、2.32(m, 1H)、2.20(m, 2H)、1.98(m, 1H)、1.91−1.80(m, 2H)、1.66(m, 1H)。HPLC/MS tR 0.75分、M+H 530.3(方法X)。
実施例4:2−(4−アミノ−5−{2−フルオロ−3−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−5−オキサ−7−アザ−スピロ[3.4]オクタン−6−オン
2−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−(E)−5−オキサ−7−アザ−スピロ[3.4]オクタン−6−オン(中間体P、45mg、0.117mmol)、2−{2−フルオロ−3−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体C、49mg、0.152mmol)、リン酸カリウム(50mg、0.234mmol)、炭酸ナトリウム(25mg、0.234mmol)、DMF(0.8mL)および水(0.04mL)の混合物に、アルゴンを室温で5分間通して泡立てた。その後、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(6.8mg、0.006mmol)を添加し、反応溶液をアルゴン下で密封し、80℃で1.5時間加熱した。冷却した反応混合物を水と酢酸エチルで分配し、酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて、蒸発させた。残渣を逆相クロマトグラフィー(方法R)で精製し、画分を含む生成物をNaHCOで塩基性化し、酢酸エチルで抽出し、NaSOで乾燥させ、蒸発させて表題化合物を白色固体として得た。
1H NMR(400 MHz、MeOH−d4)δppm 1.82−1.89(m, 1H)、1.91−2.14(m, 3H)、3.46(td, J=6.4&2.9 Hz, 1H)3.54−3.59(m, 1H)、3.61(s, 1H)、3.73(s, 2H)、3.77−3.86(m, 1H)、3.86−3.97(m, 1H)4.02−4.16(m, 2H)4.31(dd, J = 6.3 & 3.9 Hz, 1H)、5.38(t, J=8.4 Hz, 1H)、6.95−7.05(m, 1H)、7.18(q, J=7.9 Hz, 2H)、7.43(s, 1H)、8.15(s, 1H)。
実施例5:5−{2−フルオロ−3−[(R)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、中間体Qと中間体Bのカップリングを介して、実施例1と同様の方法で製造し、表題化合物を白色泡沫として得た:1H−NMR(600MHz、DMSO−d6):δppm 8.16(s, 1H)、7.64(s, 1H)、7.18(m, 2H)、6.96(m, 1H)、6.01(bs, 2H)、5.09(m, 1H)、4.20(m, 1H)、4.11−4.00(m, 2H)、3.78(m, 1H)、3.69(m, 1H)、2.87(m, 4H)、2.73−53(m, 8H)、2.34(m, 1H)、2.18(m, 2H)、2.01(m, 1H)、1.89(m, 1H)、1.84(m, 1H)、1.71(m, 1H)。HPLC/MS tR 0.56分、M+H 514.3(方法X)。
実施例6:5−{2−フルオロ−3−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、中間体Qと中間体Cのカップリングを介して、実施例1と同様の方法で製造し、表題化合物を白色泡沫として得た:1H−NMR(600MHz、DMSO−d6):δppm 8.16(s, 1H)、7.64(s, 1H)、7.18(m, 2H)、6.96(m, 1H)、6.01(bs, 2H)、5.09(m, 1H)、4.20(m, 1H)、4.11−4.00(m, 2H)、3.78(m, 1H)、3.69(m, 1H)、2.87(m, 4H)、2.73−2.53(m, 8H)、2.34(m, 1H)、2.18(m, 2H)、2.01(m, 1H)、1.89(m, 1H)、1.84(m, 1H)、1.71(m, 1H)。HPLC/MS tR 0.56分、M+H 514.3(方法X)。
実施例7:4−[4−アミノ−7−(cis−3−ヒドロキシメチル−シクロブチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−5−イル]−2−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェノール
酵素によるバイオトランスフォーメーションにおいて、アセトニトリル(40mL)中の(cis−3−{4−アミノ−5−[3−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−シクロブチル)−メタノール(中間体R、402mg、mmol)およびPSE(500mL)中のグリセリン(50%、50mL)を、ヒト組み換えCYP450 1A1酵素を発現する細胞培養液(2l)に添加し、該混合物を30℃で5.5時間、10LのWavebag中で酸素投与(200mL/分)しながらインキュベートした。その後、XAD−16樹脂(125g)を添加して、生成物をバイオトランスフォーメーション溶液から抽出し、30分間撹拌した。XAD16を濾過によって分離し、生成物を樹脂から、メタノールおよび2−プロパノールで溶出した。蒸発させ、その後逆相クロマトグラフィーにより表題化合物を白色固体として得た。
1H−NMR(600 MHz、DMSO−d6):δppm 9.01(s, 1H)、8.09(s, 1H)、7.40(s, 1H)、7.06(d, 1H)、6.89−6.82(m, 2H)、6.09(s, br, 2H)、5.10−5.02(m, 1H)、4.63−4.59(m, 1H)、4.52−4.47(m, 1H)、4.29(s, 2H)、3.49−3.46(m, 2H)、2.47−2.39(m, 2H)、2.27−2.22(m, 2H)、1.75−1.67(m, 4H)、1.60−1.51(m, 4H)。
実施例8:5−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−7−[cis3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を中間体Qと中間体Kのカップリングを介して実施例1と同様の方法で製造し、表題化合物を白色固体として得た:1H−NMR(600 MHz、DMSO−d6):δppm 8.15(bs, 1H)、7.63(s, 1H)、7.23(t, 1H)、6.95(m, 2H)、6.05(bs, 2H)、5.08(m, 1H)、4.15(m, 1H)、4.00−3.90(m, 2H)、3.77(m, 1H)、3.68(m, 1H)、2.87(m, 4H)、2.75−2.53(m, 8H)、2.34(m, 1H)、2.19(m, 2H)、1.98(m, 1H)、1.87(m, 1H)、1.83(m, 1H)、1.67(m, 1H)。HPLC/MS tR 0.59分、M+H 514.2(方法X)。
実施例9:1−{4−[cis−3−(4−アミノ−5−{2−フルオロ−3−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン
1−{4−[cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン(中間体S、231mg、0.525mmol)、2−{2−フルオロ−3−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体C、211mg、0.630mmol)、リン酸カリウム(228mg、1.05mmol)、炭酸ナトリウム(111mg、1.05mmol)、DMF(2.7mL)および水(0.3mL)の混合物に、室温で5分間アルゴンを通して泡立てた。その後、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(30.3mg、0.026mmol)を添加し、反応溶液をアルゴン下で密封し、100℃で2.5時間加熱した。冷却した反応混合物を水とDCMで分配し、DCMで2回抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣を順相クロマトグラフィーで精製し、DCM中の4% メタノールで溶出し、その後、メタノールから再結晶化して、表題化合物を黄色固体として得た。
HPLC/MS tR 0.77分、M+H 509.4(方法X)。
実施例10:d−1−[4−(cis−3−{4−アミノ−5−[2−フルオロ−5−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−シクロブチル)−ピペラジン−1−イル]−エタノン
1−{4−[cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン(中間体S、185mg、0.420mmol)、d−1−[4−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシメチル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(中間体M、195mg、0.546mmol)、リン酸カリウム(183mg、0.840mmol)、炭酸ナトリウム(89mg、0.840mmol)、DMF(2.7mL)および水(0.3mL)の混合物に、室温で5分間アルゴンを通して泡立てた。その後、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(24.3mg、0.021mmol)を添加し、反応容器をアルゴン下で密封し、100℃で2.2時間加熱した。冷却した反応混合物を水とDCMで分配し、DCMで2回抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣を順相クロマトグラフィーで精製し、DCM中の5% メタノールで溶出し、表題化合物を黄色固体として得た。
HPLC/MS tR 0.86分、M+H 544.5(方法X)。1H−NMR(400 MHz、CDCl3):δppm 8.31(s, 1H)、7.32(s, 1H)、7.13(t, 1H)、7.04−6.98(m, 1H)、6.96−6.90(m, 1H)、5.19(s, br, 2H)、5.14−5.04(m, 1H)、4.26(s, 2H)、3.70−3.62(m, 2H)、3.53−3.45(m, 2H)、2.84−2.75(m, 2H)、2.71−2.61(m, 1H)、2.43−2.24(m, 6H)、2.09(s, 3H)。
実施例11:5−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−7−[cis−3−(1−オキソ−1−チオモルホリン−4−イル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、中間体Uと中間体Kのカップリングを介して、実施例1と同様の方法で製造し、表題化合物を白色固体として得た:1H−NMR(600 MHz、DMSO−d6):δppm 8.16(bs, 1H)、7.50(s, 1H)、7.23(t, 1H)、7.00−6.91(m, 2H)、6.07(bs, 2H)、4.89(m, 1H)、4.15(m, 1H)、4.04−3.89(m, 2H)、3.78(m, 1H)、3.68(m, 1H)、2.90−2.50(m, 11H)、2.30(m, 2H)、2.00(m, 1H)、1.88(m, 1H)、1.83(m, 1H)、1.66(m, 1H)。HPLC/MS tR 0.60分、M+H 500.3(方法X)。
実施例12:5−{2−フルオロ−3−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、中間体Uと中間体Cのカップリングを介して、実施例1と同様の方法で製造し、表題化合物を白色固体として得た:1H−NMR(600MHz、DMSO−d6):δppm 8.17(bs, 1H)、7.49(s, 1H)、7.18(m, 2H)、6.97(m, 1H)、6.04(bs, 2H)、4.89(m, 1H)、4.19(m, 1H)、4.12−4.00(m, 2H)、3.78(m, 1H)、3.69(m, 1H)、2.90−2.50(m, 11H)、2.30(m, 2H)、2.01(m, 1H)、1.90(m, 1H)、1.83(m, 1H)、1.70(m, 1H)。HPLC/MS tR 0.59分、M+H 500.3(方法X)。
実施例13:5−{2−フルオロ−3−[(R)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、中間体Uと中間体Bのカップリングを介して、実施例1と同様の方法で製造し、表題化合物を白色固体として得た:1H−NMR(600MHz、DMSO−d6):δppm 8.17(bs, 1H)、7.49(s, 1H)、7.18(m, 2H)、6.97(m, 1H)、6.04(bs, 2H)、4.89(m, 1H)、4.19(m, 1H)、4.12−4.00(m, 2H)、3.78(m, 1H)、3.69(m, 1H)、2.90−2.50(m, 11H)、2.30(m, 2H)、2.01(m, 1H)、1.90(m, 1H)、1.83(m, 1H)、1.70(m, 1H)。HPLC/MS tR 0.59分、M+H 500.3(方法X)。
実施例14:2−(4−アミノ−5−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−5−オキサ−7−アザ−スピロ[3.4]オクタン−6−オン
2−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−(E)−5−オキサ−7−アザ−スピロ[3.4]オクタン−6−オン(中間体P、95mg、0.247mmol)、2−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体K、115mg、0.357mmol)、リン酸カリウム(105mg、0.493mmol)、炭酸ナトリウム(52mg、0.493mmol)、DMF(2.3mL)および水(0.12mL)の混合物に、室温で5分間、アルゴンを通して泡立てた。その後、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(14.3mg、0.012mmol)を添加し、反応容器をアルゴン下で密封し、100℃で3時間加熱した。冷却した反応混合物を水と酢酸エチルで分配し、酢酸エチルで2回抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させて蒸発させた。残渣を順相クロマトグラフィーで精製し、0.5%濃度の水酸化アンモニウム溶液を含むDCM中のメタノール勾配で溶出し、表題化合物を白色固体として得た。1H NMR(400MHz、DMSO−d6)δppm 1.52−1.70(m, 1 H)、1.74(s, br, 1H)、1.78−1.89(m, 2H)、1.89−2.09(m, 1H)、2.79−2.99(m, 4H)、3.55−3.69(m, 3H)、3.75(t, J =7.0 Hz, 1H)、3.81−4.01(m, 2 H)、4.03−4.22(m, 1H)5.30(t、J = 8.2 Hz, 1H)、6.87−7.04(m, 2H)、7.22(t, J=9.8 Hz, 1H)、7.53(s, 1H)、7.61(s, 1H)、8.13(s, 1H)。
実施例15:d−5−[2−フルオロ−5−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、中間体Uと中間体Mのカップリングを介して、実施例1と同様の方法で製造し、表題化合物を黄色泡沫として得た:1H−NMR(600 MHz、DMSO−d6):δppm 8.15(bs, 1H)、7.51(s, 1H)、7.23(m, 1H)、7.06−6.96(m, 2H)、6.07(bs, 2H)、4.89(m, 1H)、4.27(s, 2H)、2.86(m, 2H)、2.76(m, 5H)、2.64(m, 4H)、2.30(m, 2H)。HPLC/MS tR 0.66分、M=534.3(方法X)。
実施例16:d−5−[2−フルオロ−5−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、中間体Qと中間体Mのカップリングを介して、実施例1と同様の方法で製造し、表題化合物をベージュ色の泡沫として得た:1H−NMR(600 MHz、DMSO−d6):δppm 8.12(s, 1H)、7.64(s, 1H)、7.24(t, 1H)、7.04−6.98(m, 2H)、6.06(bs, 2H)、5.09(m, 1H)、4.27(s, 2H)、2.87(m, 4H)、2.74−2.52(m, 8H)、2.35(m, 1H)、2.19(m, 2H)。HPLC/MS tR 0.63分、M=549.3(方法X)。
実施例17:5−{2−フルオロ−5−[(R)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−7−[cis−3−(1−オキソ−1−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、中間体Qと中間体Jのカップリングを介して、実施例1と同様の方法で製造し、表題化合物を白色固体として得た:1H−NMR(600 MHz、DMSO−d6):δppm 8.12(s, 1H)、7.63(s, 1H)、7.23(t, 1H)、6.95(m, 2H)、6.05(bs, 2H)、5.09(m, 1H)、4.15(m, 1H)、4.00−3.90(m, 2H)、3.77(m, 1H)、3.68(m, 1H)、2.87(m, 4H)、2.75−2.53(m, 8H)、2.35(m, 1H)、2.19(m, 2H)、1.98(m, 1H)、1.87(m, 1H)、1.83(m, 1H)、1.67(m, 1H)。HPLC/MS tR 0.58分、M+H 514.3(方法X)。
実施例18:d−5−[2−フルオロ−3−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、中間体Uと中間体Eのカップリングを介して、実施例1と同様の方法で製造し、表題化合物を黄色泡沫として得た:1H−NMR(600 MHz、DMSO−d6):δppm 8.15(bs, 1H)、7.50(s, 1H)、7.28−7.18(m, 2H)、6.98(m, 1H)、6.06(bs, 2H)、4.90(m, 1H)、4.38(s, 2H)、2.86(m, 2H)、2.76(m, 5H)、2.64(m, 4H)、2.32(m, 2H)。HPLC/MS tR 0.66分、M=534.4(方法X)。
実施例19:d−5−[2−フルオロ−3−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、中間体Qと中間体Eのカップリングを介して、実施例1と同様の方法で製造し、表題化合物をベージュ色の泡沫として得た:1H−NMR(600 MHz、DMSO−d6):δ ppm 8.14(bs, 1H)、7.65(s, 1H)、7.28−7.19(m, 2H)、6.97(m, 1H)、6.05(bs, 2H)、5.09(m, 1H)、4.38(s, 2H)、2.92−2.81(m, 4H)、2.73−2.52(m, 8H)、2.34(m, 1H)、2.18(m, 2H)。HPLC/MS tR 0.64分、M=548.4(方法X)。
実施例20:5−{2−フルオロ−5−[(R)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−7−[cis−3−(1−オキソ−1−チオモルホリン−4−イル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、中間体Uと中間体Jのカップリングを介して、実施例1と同様の方法で製造し、表題化合物を白色固体として得た:1H−NMR(600 MHz、DMSO−d6):δppm 8.13(s, 1H)、7.51(s, 1H)、7.23(t, 1H)、7.02−6.90(m, 2H)、6.08(bs, 2H)、4.90(m, 1H)、4.15(m, 1H)、4.02−3.90(m, 2H)、3.77(m, 1H)、3.68(m, 1H)、2.86(m, 2H)、2.76(m, 5H)、2.64(m, 4H)、2.32(m, 2H)、2.00(m, 1H)、1.87(m, 1H)、1.83(m, 1H)、1.66(m, 1H)。HPLC/MS tR 0.60分、M+H 500.3(方法X)。
実施例21:2−(4−アミノ−5−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−5−オキサ−7−アザ−スピロ[3.4]オクタン−6−オン
表題化合物を、実施例14と同様の方法で、2−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体K)の代わりに2−{2−フルオロ−5−[(R)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体J)を用いて製造した。表題化合物はピンク色の固体として得た。HPLC/MS tR 0.71分、M+H 454.3(方法X)。
実施例22:d−1−[4−(cis−3−{4−アミノ−5−[2−フルオロ−3−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−シクロブチル)−ピペラジン−1−イル]−エタノン
表題化合物を、実施例10と同様の方法で、d−1−[4−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシメチル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(中間体M)の代わりにd−1−[2−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシメチル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(中間体E)を用いて製造した。表題化合物をベージュ色の固体として得た。1H−NMR(400MHz、DMSO−d6):δppm 8.13(s, 1H)、7.52(s, 1H)、7.27−7.23(m, 1H)、7.23−7.17(m, 1H)、7.00−6.95(m, 1H)、6.02(s, br, 1H)、4.98−4.90(m, 1H)、4.40(s, 2H)、3.47−3.38(m, 4H)、2.70−2.58(m, 3H)、2.40−2.22(m, 6H)、1.99(s, 3H)。
実施例23:5−[2−フルオロ−3−(オキセタン−2−イルメトキシ)−フェニル]−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
2−[2−フルオロ−3−(オキセタン−2−イルメトキシ)−フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体F、181mg、0.469mmol)、5−ヨード−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(中間体U、110mg、0.235mmol)、KPO(102mg、0.469mmol)、NaCO(50mg、0.469mmol)、DMF(1.8mL)および水(0.2mL)の混合物をアルゴンでパージし、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(14mg、0.012mmol)を添加し、反応容器をアルゴン下で密封し、2.2時間、100℃で加熱した。冷却した反応混合物をDCMで抽出し、水で洗浄し、有機層をNaSOで乾燥させ、蒸発させた。残渣を順相カラムクロマトグラフィーにより精製し、DCM中のメタノールの勾配で溶出し、表題化合物をベージュ色の固体として得た。HPLC/MS tR 0.64分、M+H 486.2(方法X)。1H−NMR(400 MHz、CDCl3):δppm 8.31(s, 1H)、7.32(s, 1H)、7.20−7.12(m, 1H)、7.10−6.98(m, 2H)、5.22−5.05(m, 4H)、4.77−4.63(m, 2H)、4.30−4.20(m, 2H)、3.05−2.61(m, 11H)、2.38−2.24(m, 2H)。
実施例24:5−[2−フルオロ−3−(オキセタン−2−イルメトキシ)−フェニル]−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、実施例23と同様の方法で、5−ヨード−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(中間体U)の代わりに5−ヨード−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(中間体Q)を用いて製造した。表題化合物を淡黄色のガラス状物質として得た。HPLC/MS tR 0.63分、M+H 500.2(方法X)。1H−NMR(400 MHz、CDCl3):δppm 8.32(s, 1H)、7.21(s, 1H)、7.18−7.11(m, 1H)、7.09−6.95(m, 2H)、5.22−5.06(m, 4H)、4.75−4.64(m, 2H)、4.25−4.20(m, 2H)、3.14−3.04(m, 2H)、2.92−2.63(m, 8H)、2.62(d, 2H)、2.44−2.36(m, 1H)、2.21−2.10(m, 2H)。
実施例25:1−{4−[cis−3−(4−アミノ−5−{2−フルオロ−5−[(R)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン
表題化合物を、実施例10と同様の方法で、d−1−[4−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシメチル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(中間体M)の代わりに2−{2−フルオロ−5−[(R)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体J)を用いることで製造した。表題化合物を白色固体として得た。1H−NMR(400 MHz、DMSO−d6):δppm 1.59−1.71(m, 1 H)、1.74−1.92(m, 1 H)、1.92−2.05(m, 4 H)、2.18−2.39(m, 6 H)、2.55−2.69(m, 3 H)、3.36−3.50(m, 4H)、3.61−3.80(m, 2 H)、3.88−4.01(m, 2 H)、4.08−4.19(m, 1 H)、4.84−4.96(m, 1 H)、5.90−6.22(m, 2 H)、6.89−7.00(m, 2 H)、7.21(t, 1 H)、7.50(s, 1 H)、8.12(s, 1 H)。
実施例26:3−(4−アミノ−5−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−ヒドロキシメチル−シクロブタノール
2−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体K、280mg、0.868mmol)、3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−ヒドロキシメチル−シクロブタノール(中間体V、250mg、0.694mmol)、KPO(302mg、1.39mmol)、NaCO(147mg、1.39mmol)、DMF(2.7mL)および水(0.3mL)の混合物をアルゴンでパージし、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(40mg、0.035mmol)を添加し、反応容器をアルゴン下で密封し、100℃で2時間加熱した。冷却した反応混合物をDCMで希釈し、水で洗浄し、有機層をNaSOで乾燥させ、蒸発させた。残渣を順相カラムクロマトグラフィーで精製し、DCM中のメタノールの勾配で溶出し、表題化合物を無色のガラス状物質として得た。HPLC/MS tR 0.75分、M+H 429.3(方法X)。
実施例27および28:d−(Z)−3−{4−アミノ−5−[2−フルオロ−3−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−1−ヒドロキシメチル−シクロブタノールおよびd−(E)−3−{4−アミノ−5−[2−フルオロ−3−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−1−ヒドロキシメチル−シクロブタノール
表題化合物を、実施例26と同様の方法で、2−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体K)の代わりにd−1−[2−フルオロ−3−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシメチル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(中間体E)を用いて製造した。単離した固体を、順相クロマトグラフィーで精製し、DCM中のメタノールの勾配で溶出し、表題化合物を得た。
最初に溶出する(Z)−異性体:黄色固体。HPLC/MS tR 0.78分、M+H 464.3(方法X)。1H NMR(400 MHz、DMSO−d6)δppm 2.33−2.43(m, 2H)、2.65−2.76(m, 2 H)、3.38(d, 2 H)、4.37(s, 2 H)、4.80−4.92(m, 2 H)、5.26(s, 1H)、6.93−7.01(m, 1 H)、7.14−7.29(m, 2 H)、7.65(s, 1 H)、8.11(s, 1 H)。
2番目に溶出する(E)−異性体:黄色固体。HPLC/MS tR 0.78分、M+H 464.3(方法X)。1H NMR(400 MHz、DMSO−d6)δppm 2.22−2.36(m, 2 H)、2.55−2.72(m, 2 H)、3.11−3.29(m, 2 H)、4.36(s, 2 H)、4.87(t, 1 H)、5.09(s, 1H)、5.40(クインテット, 1 H)、6.89−7.01(m, 1 H)、7.13−7.28(m, 2 H)、7.49(s, 1 H)、8.12(s, 1 H)。
実施例29:(E)−3−(4−アミノ−5−{2−フルオロ−3−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−ヒドロキシメチル−シクロブタノール
表題化合物を、実施例26と同様の方法で、2−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体K)の代わりに2−{2−フルオロ−3−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体C)を用いて製造した。単離した固体を、順相クロマトグラフィーで精製し、DCM中のメタノールの勾配で溶出し、表題化合物をベージュ色の固体として得た。1H NMR(400 MHz、CDCl3) δppm 1.76−2.16(m, 4 H)、2.57−2.70(m, 2 H)、2.82−2.95(m, 2 H)、3.72(s, 2 H)、3.79−3.89(m, 1 H)、3.89−3.99(m, 1 H)、4.09(d, J = 5.1 Hz, 2 H)、4.26−4.37(m, 1 H)、5.19(s, br, 2 H)、5.41(クインテット, J = 8.5 Hz, 1 H)、6.91−7.05(m, 2 H)、7.07−7.17(m, 2 H)、8.29(s, 1 H)。
実施例30:5−[2−フルオロ−5−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−7−(cis−3−チオモルホリン−4−イル−シクロブチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、実施例10と同様の方法で、1−{4−[3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン(中間体S)の代わりに5−ヨード−7−(3−チオモルホリン−4−イル−シクロブチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(中間体W)を用いて製造した。クロマトグラフィー精製の後、メタノールから再結晶化し、表題化合物を白色固体として得た。1H NMR(400 MHz、DMSO−d6)δ ppm 8.12(s, 1H)、7.50(s, 1H)、7.26−7.18(m, 1H)、7.05−6.94(m, 2H)、6.05(s, br, 1H)、5.94−5.83(m, 1H)、4.24(s, 2H)、2.71−2.41(m, 11H)、2.31−2.18(m, 2H)。
実施例31:5−[2−フルオロ−3−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、中間Qと中間体Dのカップリングを介して、実施例1と同様の方法で製造し、表題化合物をベージュ色の泡沫として得た:1H−NMR(600 MHz、DMSO−d6):δppm 8.12(s, 1H)、7.65(s, 1H)、7.28−7.17(m, 2H)、6.98(m, 1H)、6.05(bs, 2H)、5.10(m, 1H)、4.52(m, 1H)、4.38(s, 2H)、2.90−2.82(m, 4H)、2.73−2.52(m, 8H)、2.34(m, 1H)、2.18(m, 2H)、1.73−1.66(m, 4H)、1.61−1.55(m, 4H)。HPLC/MS tR 0.63分、M+H=540.2(方法X)。
実施例32:5−[2−フルオロ−3−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、中間体Uと中間体Dのカップリングを介して、実施例1と同様の方法で製造した:1H−NMR(600MHz、DMSO−d6):δppm 8.13(s, 1H)、7.50(s, 1H)、7.27−7.18(m, 2H)、6.98(m, 1H)、6.06(bs, 2H)、4.90(m, 1H)、4.52(m, 1H)、4.38(s, 2H)、2.86(m, 2H)、2.76(m, 5H)、2.64(m, 4H)、2.30(m, 2H)、1.73−1.66(m, 4H)、1.61−1.55(m, 4H)。HPLC/MS tR 0.66分、M+H=526.2(方法X)。
実施例33:5−[2−フルオロ−5−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、中間体Qと中間体Lのカップリングを介して、実施例1と同様の方法で製造し、表題化合物をベージュ色の泡沫として得た:1H−NMR(600MHz、DMSO−d6):δppm 8.12(s, 1H)、7.64(s, 1H)、7.24(s, 1H)、7.04−6.99(m, 2H)、6.07(bs, 2H)、5.09(m, 1H)、4.50(m, 1H)、4.28(s, 2H)、2.90−2.82(m, 4H)、2.73−2.52(m, 8H)、2.35(m, 1H)、2.19(m, 2H)、1.74−1.66(m, 4H)、1.61−1.53(m, 4H)。HPLC/MS tR 0.64分、M+H=540.2(方法X)。
実施例34:5−[2−フルオロ−5−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、中間体Uと中間体Lのカップリングを介して、実施例1と同様の方法で製造し、表題化合物を白色泡沫として得た:1H−NMR(600 MHz、DMSO−d6):δppm 8.13(s, 1H)、7.51(s, 1H)、7.23(t, 1H)、7.06−6.95(m, 2H)、6.09(bs, 2H)、4.90(m, 1H)、4.50(m, 1H)、4.28(s, 2H)、2.92−2.35(m, 11H)、2.32(m, 2H)、1.70−1.53(m, 8H)。HPLC/MS tR 0.66分、M+H=526.3(方法X)。
実施例35:1−{4−[cis−3−(4−アミノ−5−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン
1−{4−[cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン(中間体T、566mg、1.29mmol)、2−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体K、538mg、1.67mmol)、リン酸カリウム(559mg、2.57mmol)、炭酸ナトリウム(273mg、2.57mmol)、DMF(5.4mL)および水(0.6mL)の混合物に、室温で、5分間アルゴンを通して泡立てた。その後、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(74.3mg、0.064mmol)を添加し、反応容器をアルゴン下で密封し、100℃で4.2時間加熱した。冷却した反応混合物を水とDCMで分配し、DCMで2回抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣を順相クロマトグラフィーで精製し、DCM中の10%メタノールで溶出し、画分を含む生成物を30:1メタノール/水の混合物から再結晶化し、表題化合物を白色固体として得た。 HPLC/MS tR 0.69分、M+H 509.3(方法X)。1H−NMR(400 MHz、DMSO−d6):δppm 8.11(s, 1H)、7.50(s, 1H)、7.21(t, 1H)、6.99−6.88(m, 2H)、6.04(s, br, 2H)、5.95−5.83(m, 1H)、4.17−4.09(m, 1H)、4.00−3.89(m, 2H)、3.75(q, 1H)、3.66(q, 1H)、3.46−3.38(m, 4H)、2.68−2.51(m, 4H)、2.38−2.23(m, 5H)、2.03−1.91(m, 4H)、1.91−1.75(m, 2H)、1.71−1.59(m, 1H)。
実施例36:1−{4−[trans−3−(4−アミノ−5−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン
1−{4−[3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン(中間体S、566mg、1.29mmol)、2−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間K、538mg、1.67mmol)、リン酸カリウム(559mg、2.57mmol)、炭酸ナトリウム(273mg、2.57mmol)、DMF(5.4mL)および水(0.6mL)の混合物に、室温で、5分間アルゴンを通して泡立てた。その後、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(0)(74.3mg、0.064mmol)を添加し、反応容器をアルゴン下で密封し、100℃で4.2時間加熱した。冷却した反応混合物を水とDCMで分配し、DCMで2回抽出し、合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、蒸発させた。残渣を順相クロマトグラフィーで精製しDCM中の10% メタノールで溶出し、実施例35の化合物、次に、画分を含む生成物を得た。画分を含む生成物をメタノールから再結晶化し、表題化合物を白色固体として得た。HPLC/MS tR 0.69分、M+H 509.3(方法X)。1H−NMR(400MHz、DMSO−d6):δ ppm 8.11(s, 1H)、7.61(s, 1H)、7.21(t, 1H)、6.98−6.89(m, 2H)、6.03(s, br, 2H)、5.31−5.19(m, 1H)、4.18−4.10(m, 1H)、4.00−3.89(m, 2H)、3.75(q, 1H)、3.66(q, 1H)、3.48−3.41(m, 4H)、2.99−2.91(s, 1H)、2.60−2.44(m, 4H)、2.38−2.23(m, 4H)、2.04−1.92(m, 4H)、1.92−1.75(m, 2H)、1.71−1.60(m, 1H)。
実施例37:5−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−7−(cis−3−ピペラジン−1−イル−シクロブチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
1−{4−[cis−3−(4−アミノ−5−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン(実施例35、100mg、0.197mmol)、4M 塩酸(1mL)およびメタノール(1mL)の混合物を、50℃で16時間加熱した。冷却した反応混合物をNaHCO水溶液で中和し、DCMで抽出し、合わせた有機抽出物をNaSOで乾燥させ、蒸発させ、表題化合物を白色固体として得た。
HPLC/MS tR 0.67分、M+H 467.3(方法X)。
実施例38:5−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−7−(trans−3−ピペラジン−1−イル−シクロブチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、実施例37と同様の方法で、1−{4−[cis−3−(4−アミノ−5−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン(実施例35)の代わりに1−{4−[trans−3−(4−アミノ−5−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン(実施例36)を用いて製造した。表題化合物を白色固体として得た。HPLC/MS tR 0.66分、M+H 467.2(方法X)。
実施例39:4−[cis−3−(4−アミノ−5−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−ピペラジン−1−カルボン酸メチル
クロロギ酸メチル(3.16mg、0.030mmol)を、5−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−7−(cis−3−ピペラジン−1−イル−シクロブチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(実施例37、13mg、0.025mmol)、トリエチルアミン(5.08mg、0.050mmol)およびDCM(1mL)の混合物に、室温で添加した。室温で14時間静置した後、反応混合物をNaHCO水溶液およびDCMで分配し、DCM層をNaSOで乾燥させ、蒸発させた。残渣を逆相クロマトグラフィーで精製し(方法R)、画分を含む生成物をBond Elut SCXカートリッジを通して溶出し、メタノール中のアンモニア溶液で(7M)放出し、蒸発させて、表題化合物を白色固体として得た。HPLC/MS tR 0.78分、M+H 525.3(方法X)。1H−NMR(400 MHz、CDCl3):δppm 8.31(s, 1H)、7.34(s, br, 1H)、7.10(t, 1H)、6.97−6.84(m, 2H)、5.20−5.04(m, 3H)、4.31−4.22(m, 1H)、4.01−3.78(m, 4H)、3.56−3.46(m, 4H)、2.85−2.75(m, 2H)、2.73−2.62(m, 1H)、2.43−2.27(m, 6H)、2.12−2.90(m, 3H)、1.80−1.69(m, 1H)。
実施例40:1−{4−[cis−3−(4−アミノ−5−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−ピペラジン−1−イル}−2−ヒドロキシ−エタノン
アセトキシアセチルクロリド(5.27mg、0.039mmol)を、5−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−7−(cis−3−ピペラジン−1−イル−シクロブチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(実施例37、15mg、0.032mmol)、トリエチルアミン(6.51mg、0.064mmol)およびDCM(1mL)の混合物に、室温で添加した。室温で15時間静置した後、反応混合物をNaHCO水溶液およびDCMで分配し、DCM層をNaSOで乾燥させ、蒸発させた。その後、残渣をメタノール(2mL)中に溶かし、KCO(10mg)を添加した。さらに室温で20時間撹拌した後、反応混合物をNaHCO水溶液とDCMで分配し、DCM層をNaSOで乾燥させ、蒸発させた。残渣を逆相クロマトグラフィー(方法R)で精製し、画分を含む生成物を、Bond Elut SCXカートリッジを通して溶出し、アンモニアのメタノール中溶液(7M)で放出し、蒸発させて表題化合物 を白色固体として得た。HPLC/MS tR 0.86分、M+H 525.3(方法X)。1H−NMR(400 MHz、CDCl3):δppm 8.28(s, 1H)、7.36(s, 1H)、7.13(t, 1H)、6.97−6.86(m, 2H)、5.80(s, br, 2H)、5.16−5.05(m, 1H)、4.32−4.22(m, 1H)、4.17(s, 2H)、4.03−3.80(m, 4H)、3.78−3.69(m, 2H)、3.38−3.29(m, 2H)、2.89−2.67(m, 2H)、2.66−2.65(m, 1H)、2.50−2.30(m, 6H)、2.14−1.89(m, 2H)、1.84−1.69(m, 1H)。
実施例41:(S)−1−{4−[cis−3−(4−アミノ−5−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−ピペラジン−1−イル}−2−ヒドロキシ−プロパン−1−オン
表題化合物を、実施例40と同様の方法で、アセトキシアセチルクロリドの代わりに、(S)−2−アセトキシプロピオニルクロリドを用いて製造した。表題化合物を白色固体として得た。HPLC/MS tR 0.86分、M+H 539.3(方法X)。1H−NMR(400 MHz、CDCl3):δppm 8.30(s, 1H)、7.37(s, 1H)、7.11(t, 1H)、6.97−6.86(m, 2H)、5.58(s, br, 2H)、5.15−5.04(m, 1H)、4.52−4.40(m, 1H)、4.31−4.22(m, 1H)、4.03−3.60(m, 6H)、3.51−3.40(m, 2H)、2.89−2.76(m, 2H)、2.76−2.63(m, 1H)、2.49−2.29(m, 6H)、2.13−1.87(m, 3H)、1.81−1.69(m, 1H)、1.35(d, 3H)。
実施例42:d−5−[2−フルオロ−5−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−7−(cis−3−ピペラジン−1−イル−シクロブチル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、実施例37と同様の方法で、1−{4−[cis−3−(4−アミノ−5−{2−フルオロ−5−[(S)−1−(テトラヒドロ−フラン−2−イル)メトキシ]−フェニル}−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−シクロブチル]−ピペラジン−1−イル}−エタノン(実施例35)の代わりに、d−1−[4−(cis−3−{4−アミノ−5−[2−フルオロ−5−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−シクロブチル)−ピペラジン−1−イル]−エタノン(実施例10)を用いることで製造した。表題化合物は褐色のガラス状物質として得た。
HPLC/MS tR 0.77分、M+H 502.6(方法X)。1H−NMR(400 MHz、CDCl3):δppm 8.31(s, 1H)、7.32(s, 1H)、7.10(t, 1H)、7.01−6.95(m, 1H)、6.95−6.88(m 1H)、5.16−5.00(m, 3H)、4.24(s, 2H)、2.99−2.85(m, 4H)、2.82−2.71(m, 2H)、2.69−2.58(m, 1H)、2.49−2.22(m, 4H)、2.22−2.06(m, 2H)。
実施例43:(±)−7−[cis−3−(1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−5−[2−フルオロ−5−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
(±)−2−[2−フルオロ−5−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体I、35mg、0.109mmol)、5−ブロモ−7−[3−(1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(中間体N、30mg、0.072mmol)およびNaCO(15.4mg、0.144mmol)の、THF(2.0mL)および水(0.5mL)中の混合物を窒素でパージした。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(4.2mg、0.004mmol)を添加し、反応容器を窒素下で密封し、マイクロ波照射下で10分間、120℃で加熱した。冷却した反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水およびブラインで順番に洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、蒸発させた。生じた残渣を、逆相分取HPLC(方法S)で精製し、表題化合物を白色固体として得た。MS m/z 530.2(M + H+)(方法M)。1H−NMR(400 MHz、MeOD−d4):δppm 8.04(s, 1H)、7.38(s, 1H)、7.05(t, 1H)、6.89−6.91(m, 2H)、4.11−4.21(m, 2H)、3.73−3.94(m, 5H)、2.93−3.01(m, 6H)、2.65(m, 3H)、2.36(m, 2H)、2.13−2.16(m, 2H)、1.96−2.01(m, 2H)、1.86−1.89(m, 2H)、1.71−1.75(m, 1H)。
実施例44:7−[cis−3−(1,1−ジオキソ−1−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−5−[4−フルオロ−3−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、実施例1と同様の方法で、1−[2−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシメチル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(中間体H)および4−((cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロブチル)メチル)チオモルホリン 1,1−ジオキシド(中間体AD)から製造した。粗生成物を、逆相分取HPLC(方法S)で精製し、表題化合物を白色固体として得た。MS m/z 556.3(M + H+)(方法M)。1H−NMR(400 MHz、MeOD−d4):δppm 8.14(s, 1H)、7.46(s, 1H)、7.29(dd, J = 2.0, 8.0 Hz, 1H)、7.21(dd, J = 8.4, 11.2 Hz, 1H)、7.07(m, 1H)、5.14(m, 1H)、4.58(m, 1H)、4.43(s, 2H)、3.10(m, 4H)、3.03(m, 4H)、2.76(d, J = 6.8 Hz, 2H)、2.70(m, 2H)、2.44(m, 1H)、2.24(m, 2H)、1.85(m, 4H)、1.68(m, 4H)。
実施例45:(E)−3−(5−(4−フルオロ−3−(7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イルメトキシ)フェニル)−4−アミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−(ヒドロキシメチル)シクロブタノール
表題化合物を、実施例1と同様の方法で、(E)−3−(4−アミノ−5−ヨード−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)−1−ヒドロキシメチル−シクロブタノール(中間体X)および1−[2−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシメチル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(中間体H)から出発して、製造した。逆相分取HPLC(方法S)で精製し、表題化合物を白色固体として得た。MS m/z 455.2(M + H+)(方法M)。
実施例46:(±)−N−(cis−4−(4−アミノ−5−(2−フルオロ−5−((テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロヘキシル)アセトアミド
(±)−7−(cis−4−アミノシクロヘキシル)−5−(2−フルオロ−5−((テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−アミン(中間体Z、22mg、0.05mmol)、酢酸(2mg、0.05mmol)、HATU(23mg、0.06mmol)およびDIEA(7.7mg、0.06mmol)の、DMF1.0mL中の混合物を、室温で2時間撹拌した。反応混合物をEtOAcとブラインで分配した。集めた有機抽出物をNaSOで乾燥させ、蒸発させた。生じた残渣を、逆相分取HPLC(方法S)で精製し、表題化合物を白色固体として得た。
MS m/z 468.2(M + H+)(方法M)。1H−NMR(400 MHz、MeOD−d4):δ ppm 8.16(s、1H)、7.44(s、1H)、7.17(t、2H)、6.99(m、2H)、4.69(m、1H)、4.25−4.29(m、1H)、4.16(m、1H)、3.83−4.07(m、5H)、2.08−2.15(m、3H)、2.03(s、3H)、1.88−1.94(m、5H)、1.78−1.86(m、3H)。
実施例47:(±)−4−((cis−3−(4−アミノ−5−(2−フルオロ−5−((テトラヒドロフラン−2−イル)メトキシ)フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロブチル)メチル)−1−メチルピペラジン−2−オン
(±)−2−[2−フルオロ−5−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体I、35mg、0.109mmol)、4−((cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロブチル)メチル)−1−メチルピペラジン−2−オン(中間体AA、32mg、0.072mmol)、NaCO(15mg、0.144mmol)、THF(2.0mL)および水(0.5mL)の混合物を窒素でパージした。その後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(4.2mg、0.004mmol)を添加した。反応容器を窒素下で密封し、マイクロ波照射下で10分間、120℃で加熱した。冷却した反応混合物を酢酸エチルで希釈し、その後、水とブラインで順番に洗浄した。有機層をNaSOで乾燥させ、蒸発させた。生じた残渣を逆相分取HPLC(方法S)で精製し、表題化合物を白色固体として得た。MS m/z 509.3(M + H+)(方法M)。
実施例48:5−[4−フルオロ−3−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−7−[cis−3−((S,S)−2−オキソ−2λ4−チア−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、実施例1と同様の方法で、(1S,4S)−5−((cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロブチル)メチル)−2−チア−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン 2−オキシド(中間体AB)および1−[2−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシメチル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(中間体H)から出発して、製造した。逆相分取HPLC(方法S)により精製し、表題化合物を得た。MS m/z 552.2(M + H+)(方法M)。1H−NMR(400 MHz、CDCl3):δppm 11.2(br, 2H)、8.20(s, 1H)、7.25−7.23(m, 2H)、7.13(s, 1H)、6.96−6.93(m, 1H)、5.14−5.05(m, 1H)、4.58(t, 1H)、4.38(s, 2H)、3.55−3.52(m, 2H)、2.70−2.65(m, 2H)、2.50−2.38(m, 4H)、2.23−2.10(m, 3H)、2.14−2.05(m, 2H)、1.87−1.76(m, 4H)、1.63−1.58(m, 4H)。
実施例49:5−[2−フルオロ−5−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェニル]−7−[cis−3−((S,S)−2−オキソ−2λ4−チア−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、実施例1と同様の方法で、(1S,4S)−5−((cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロブチル)メチル)−2−チア−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン 2−オキシド(中間体AB)および2−[2−フルオロ−5−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体I)から出発して、製造した。逆相分取HPLC(方法S)により精製し、表題化合物を得た。MS m/z 526.2(M + H+)(方法M)。
実施例50:5−[4−フルオロ−3−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェニル]−7−[cis−3−((S,S)−2−オキソ−2λ4−チア−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、実施例1と同様の方法で、(1S,4S)−5−((cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロブチル)メチル)−2−チア−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン 2−オキシド(中間体AB)および2−[4−フルオロ−3−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体G)から出発して、製造した。逆相分取HPLC(方法S)により精製し、表題化合物を得た。MS m/z 526.2(M + H+)(方法M)。
実施例51:4−(cis−3−{4−アミノ−5−[4−フルオロ−3−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−シクロブチルメチル)−1−メチル−ピペラジン−2−オン
表題化合物を、実施例1と同様の方法で、4−((cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロブチル)メチル)−1−メチルピペラジン−2−オン(中間体AA)および1−[2−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシメチル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(中間体H)から製造した。逆相分取HPLC(方法S)により精製し、表題化合物を得た。MS m/z 535.3(M + H+)(方法M)。1H−NMR(400 MHz、MeOD−d4、TFA塩):δppm 8.34(s, 1H)、7.75(s, 1H)、7.34(dd, J = 2.0, 8.0 hz, 1H)、7.26(dd, J = 8.4, 11.2 Hz, 1H)、7.09(m, 1H)、5.33(m, 1H)、4.58(m, 1H)、4.45(s, 2H)、3.91(s, 2H)、3.67(m, J=5.4 Hz, 2H)、3.59(t, J = 5.2 Hz, 2H)、3.47(d, J = 6.8 Hz, 2H)、3.03(s, 3H)、2.87(m, 2H)、2.74(m, 1H)、2.54(m, 2H)、1.85(4H)、1.69(m, 4H)。
実施例52:5−[4−フルオロ−3−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−7−[cis−3−(1−オキソ−1λ4−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、実施例1と同様の方法で、5−ヨード−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(中間体Q)および1−[2−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシメチル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(中間体H)から製造した。逆相分取HPLC(方法S)により精製し、表題化合物を得た。MS m/z 540.2(M + H+)(方法M)。
実施例53:7−[cis−3−((S,S)−2,2−ジオキソ−2λ6−チア−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−イルメチル)−シクロブチル]−5−[4−フルオロ−3−(7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−1−イルメトキシ)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、実施例1と同様の方法で、(1S,4S)−5−((cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロブチル)メチル)−2−チア−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン 2,2−ジオキシド(中間体AC)および1−[2−フルオロ−5−(4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン−2−イル)−フェノキシメチル]−7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(中間体H)から製造した。逆相分取HPLC(方法S)により精製し、表題化合物を得た。MS m/z 568.2(M + H+)(方法M)。1H−NMR(400 MHz、MeOD−d4):δppm 8.13(s, 1H)、7.46(s, 1H)、7.30(dd, J = 2.0, 8.0 Hz, 1H)、7.20(dd, J=8.0, 11.2 Hz, 1H)、7.02−6.95(m, 2H)、5.15(m, 1H)、4.58(m, 1H)、 4.43(s, 2H)、3.80(t, J = 3.2 Hz, 1H)、3.57(m, 2H)、3.38(m, 3H)、3.27(d, J=11.2 Hz, 1H)、3.13(dd, J = 4.4 Hz, 1H)、2.95(dd, J = 3.6, 12.8 Hz, 1H)、2.83(m, 2H)、2.77(m, 2H)、2.46−2.30(m, 3H)、2.45(m, 2H)、1.84(m, 4H)、1.67(m, 4H)。
実施例54:7−[cis−3−((S,S)−2,2−ジオキソ−2λ6−チア−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−イルメチル)−シクロブチル]−5−[2−フルオロ−5−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、実施例1と同様の方法で、(1S,4S)−5−((cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロブチル)メチル)−2−チア−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン 2,2−ジオキシド(中間体AC)および2−[2−フルオロ−5−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体I)から製造した。逆相分取HPLC(方法S)により精製し、表題化合物を得た。MS m/z 542.2(M + H+)(方法M)。
実施例55:(±)−5−[2−フルオロ−5−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェニル]−7−[cis−3−(1−オキソ−1λ4−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
表題化合物を、実施例1と同様の方法で、5−ヨード−7−[cis−3−(1−オキソ−チオモルホリン−4−イルメチル)−シクロブチル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(中間体Q)および2−[2−フルオロ−5−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体I)から製造した。逆相分取HPLC(方法S)により精製し、表題化合物を得た。MS m/z 514.2(M + H+)(方法M)。
実施例56:(±)−N−(3−cis−{4−アミノ−5−[2−フルオロ−5−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェニル]−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル}−シクロブチルメチル)−アセトアミド
表題化合物を、実施例1と同様の方法で、N−((cis−3−(4−アミノ−5−ヨード−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−7−イル)シクロブチル)メチル)アセトアミド(中間体AE)および2−[2−フルオロ−5−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェニル]−4,4,5,5−テトラメチル−[1,3,2]ジオキサボロラン(中間体I)から製造した。逆相分取HPLC(方法S)により精製し、表題化合物を得た。MS m/z 454.2(M + H+)(方法M)。1H−NMR(400 MHz、MeOD−d4):δppm 8.14(s, 1H)、7.45(s, 1H)、7.16(t, J=9.2 Hz, 1H)、7.02−6.95(m, 2H)、5,09(m, 1H)、4.26(m, 1H)、4.04(dd, J = 3.6, 10.0 Hz, 1H)、3.97(dd, J = 6.4, 10.0 Hz, 1H)、3.90(m, 1H)、3.81(m, 1H)、3.33(m, 2H)、2.65(m, 2H)、2.39(m, 1H)、2.26(m, 2H)、2.09(m, 1H)、1.97(s, 3H)、1.95(m, 2H)、1.79(m, 1H)。
実施例57および58:3−[cis−3−((S,S)−2,2−ジオキソ−2λ6−チア−5−アザ−ビシクロ[2,2,1]ヘプタ−イルメチル)−シクロブチル]−5−[2−フルオロ−5−(テトラヒドロ−フラン−(2S)−イルメトキシル(ylmethoxyl))フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミンおよび3−[cis−3−((S,S)−2,2−ジオキソ−2λ6−チア−5−アザ−ビシクロ[2,2,1]ヘプタ−イルメチル)−シクロブチル]−5−[2−フルオロ−5−(テトラヒドロ−フラン−(2R)−イルメトキシル(ylmethoxyl))フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン
7−[cis−3−((S,S)−2,2−ジオキソ−2λ6−チア−5−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−イルメチル)−シクロブチル]−5−[2−フルオロ−5−(テトラヒドロ−フラン−2−イルメトキシ)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イルアミン(実施例54)をキラル分取HPLC(カラム:20x250mm ChiralPak IA;条件: 流速 24mL/分、調節剤として0.1%DEAを含む、60/30/10 ヘキサン/CHCl/EtOH、ランタイム:15分)により、純粋な光学異性体に分離した。 分析用キラルHPLC保持時間:以下の分析用HPLC条件下で、9.72分(実施例57)および 11.60分(実施例58):分析用HPLC条件:カラム:4.6x250mm ChiralPak IA;条件:流速1mL/分、60/30/10 ヘキサン/CHCl/EtOH。実施例57は初めに溶出する異性体である。MS m/z 542.3(M + H+)(方法M)。実施例58は2番目に溶出する異性体である。MS m/z 542.3(M + H+)(方法M)。NMRデータは実施例57および58で同一であった。1H−NMR(400 MHz 、CDCl3):δppm 8.28(s, 1H)、7.17(s, 1H)、7.08(d, 1H)、6.93(dd, 1H)、6.88−6.84(m, 1H)、5.18−5.12(m, 2H)、4.28−4.22(m, 1H)、3.98−3.91(m, 3H)、3.84−3.78(m, 1H)、3.72−3.66(m, 1H)、3.47(br, 1H)、3.36(dd, 1H)、3.26(d, 1H)、3.16(dd, 1H)、2.89−2.83(m, 2H)、2.75−2.67(m, 2H)、2.48(d, 1H)、2.38−2.35(m, 1H)、2.32−2.25(m, 1H)2.25−2.01(m 3H)、1.96−1.88(m, 2H)、1.77−1.68(m, 1H)。
他の局面において、本発明は、本明細書中に記載した、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物の製造方法を提供する。
以下の表では、式(I)の化合物を形成するためにコア二環式ヘテロ環に結合する置換基を載せる。例えば、実施例1の化合物は、上でも述べたように、以下の構造を有する。
実施例1:
Figure 2014507465
Figure 2014507465
Figure 2014507465
Figure 2014507465
Figure 2014507465
Figure 2014507465
Figure 2014507465
Figure 2014507465
Figure 2014507465
Figure 2014507465
Figure 2014507465
Figure 2014507465
Figure 2014507465
Figure 2014507465
Figure 2014507465
Figure 2014507465

Claims (14)

  1. 式(I):
    Figure 2014507465
    [式中、
    Fはフルオロであり、該フルオロはフェニル環の2、4または6位に置換されており;
    1aおよびR1bはともに、それらが結合している炭素原子および酸素原子と一緒になって、2、3または4つの環炭素原子をさらに含む、完全飽和環を形成し、ここで、
    該環炭素原子に結合している水素原子の1つ、いくつか、または全ては重水素で置換されてよく、
    該飽和環は1または2つのメチル置換基で置換されてよく、そして
    1cはHであるか、
    または、
    1a、R1bおよびR1cはともに、それらが結合している原子と一緒になって、さらに5つの環炭素原子を含む完全飽和有橋環を形成し、ここで、
    該環炭素原子に結合している水素原子の1つ、いくつか、または全ては重水素で置換されてよく;
    nおよびmはともに1であるか、またはともに2であり;
    はHまたはOHであり、
    は、以下:
    −CH2(p)−ヘテロ環式
    [式中、該ヘテロ環式は、環炭素原子および、N、OおよびSから独立して選択される1、2、3または4つの環ヘテロ原子を含む、4、5、6、7、8または9員の飽和、不飽和もしくは部分的に飽和した環または環系であり、ここで、
    環S原子の総数は1つを超えず、環O原子の総数は1つを超えず、該ヘテロ環式はオキソ、−C(=O)−C〜Cアルキル、−C(=O)−O−C〜Cアルキル、C〜Cアルキル、フルオロ、−C(=O)−NRおよびヒドロキシから独立して選択される、1、2、3または4つの置換基で置換されてよく、ここで、該−C(=O)−C〜CアルキルおよびC〜Cアルキルはそれぞれ1もしくは2つのヒドロキシ置換基および/または1、2もしくは3つのフルオロ置換基で置換されてよい]、
    −CH2(p)−N(R)−C(=O)−C〜Cアルキル、
    −CH2(p)−N(R)−C(=O)−O−C〜Cアルキル、
    −CH2(p)−N(R)−C(=O)−O−C〜Cシクロアルキル、
    −CH2(p)−N(R)−C〜Cシクロアルキル、
    −CH−OH、
    −CH2(p)−NR
    −CH2(p)−N(R)−C(=O)−NR−C〜Cアルキル
    [式中、−CH2(p)−N(R)−C(=O)−C〜Cアルキル、−CH2(p)−N(R)−C(=O)−O−C〜Cシクロアルキルおよび−CH2(p)−N(R)−C〜Cシクロアルキルの、該C〜CアルキルおよびC〜Cシクロアルキルはそれぞれ、フルオロ、メチルおよびトリフルオロメチルから独立して選択される、1、2、3または4つの置換基で置換されてよい]
    から選択されるか、
    または、
    およびRはともに、それらが結合している炭素と一緒になって、環炭素原子と:
    1つまたは2つの環N原子、
    1つの環N原子と1つの環O原子、または
    2つの環O原子
    のいずれかとを含む、5員の飽和ヘテロ環を形成し、ここで、
    該ヘテロ環は、環炭素原子において、オキソ置換基で置換されており、
    pは0または1であり;
    およびRは、それぞれ独立してHおよびC〜Cアルキルから選択され、ここで、
    該C〜Cアルキルは、ハロおよびヒドロキシから独立して選択される1、2または3つの置換基で置換されてよい。]
    で表される化合物、またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物。
  2. 1aおよびR1bがともに、それらが結合している炭素原子および酸素原子と一緒になって、さらに2、3または4つの環炭素原子を含む、完全飽和環を形成し、ここで、
    該環炭素原子に結合している水素原子の1つ、いくつか、または全ては重水素で置換されてよく、そして、
    1cはHであるか、
    または、
    1a、R1bおよびR1cはともに、それらが結合している原子と一緒になってさらに5つの環炭素原子を含む、完全飽和有橋環を形成し、ここで、
    該環炭素原子に結合している水素原子の1つ、いくつか、または全ては重水素で置換されてよく;
    は以下:
    −CH2(p)−ヘテロ環式
    [式中、該ヘテロ環式は、環炭素原子および、N、OおよびSから独立して選択される1、2または3つの環ヘテロ原子を含む、6、7もしくは8員の飽和環または環系であって、ここで、
    環S原子の総数は1つを超えず、環O原子の総数は1つを超えず、
    該ヘテロ環式はオキソ、−C(=O)−C〜Cアルキル、−C(=O)−O−C〜Cアルキル、C〜Cアルキルから独立して選択される1、2、3または4つの置換基で置換されてよく、ここで、
    該−C(=O)−C〜Cアルキルは1または2つのヒドロキシ置換基で置換されてよい。]、
    −CH2(p)−N(R)−C(=O)−C〜Cアルキル、
    −CH−OH
    から選択されるか、または、
    およびRは、ともにそれらが結合している炭素と一緒になって、環炭素原子と:
    1つまたは2つの環N原子
    1つの環N原子および1つの環O原子もしくは
    2つの環O原子
    のいずれかとを含む、
    5員の飽和ヘテロ環を形成し、ここで、
    該ヘテロ環は環炭素原子において、オキソ置換基で置換され;
    pは0または1であり;
    かつ、
    がHおよびC〜Cアルキルから選択される、
    請求項1に記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物。
  3. Fがフルオロであり、該フルオロがフェニル環の2または4位に置換されている、請求項1または2に記載の、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物。
  4. 1aおよびR1bが、それらが結合している炭素原子および酸素原子と一緒になって、テトラヒドロフラニルを形成し、そして、R1cがHである、請求項1、2または3のいずれかに記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物。
  5. 1a、R1bおよびR1cがともに、それらが結合している原子と一緒になって、重水素化されてよい、7−オキサ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−1−イル環系を形成する、請求項1、2、または3のいずれかに記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物。
  6. nおよびmがともに1である、請求項1〜5のいずれかに記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物。
  7. が、
    −CH2(p)−ヘテロ環式
    [式中、該ヘテロ環式は、チオモルホリニル、ピペラジニル、またはチア−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタニルであって、各チオモルホリニル、ピペラジニルまたはチア−アザ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタニルは、オキソ、−C(=O)−C〜Cアルキル、および−C(=O)−O−C〜Cアルキルから独立して選択される1または2つの置換基で置換されてよく、
    該−C(=O)−C〜Cアルキルは1つのヒドロキシで置換されてよい]、
    ヒドロキシメチル−または、
    −CH2(p)−NH−C(=O)−C〜Cアルキルである、
    請求項1〜6のいずれかに記載の式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物。
  8. およびRがともに、それらが結合している炭素と一緒になって、
    Figure 2014507465
    [式中、*は結合部位を示す。]
    を形成する、
    請求項1〜6のいずれかに記載の、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物。
  9. 本願明細書中の実施例に開示されている、式(I)の化合物、またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物と、1以上の薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
  11. 請求項1〜9のいずれかに記載の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物と、1以上の治療上有効な助剤とを含む組み合わせ。
  12. 対象における、IGF−1Rを介する障害または疾患の処置方法であって、該対象に、治療上有効量の請求項1〜9のいずれかに記載の式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物を投与することを含む、方法。
  13. 医薬として用いるための、請求項1〜9のいずれかに記載の、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物。
  14. IGF−1Rを介する障害または疾患の処置のための医薬の製造における、請求項1〜9のいずれかに記載の、式(I)の化合物またはその薬学的に許容される塩および/またはその溶媒和物の使用。
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