JP2014240740A - 着脱構造およびレンジフード - Google Patents

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Abstract

【課題】 ワンタッチで着脱でき、かつモータシャフトと掛合していない場合には掛合していないことが明確に認知でき、稼働させてしまうことを防止する。
【解決手段】 モータシャフト21を第一付勢力により当接する当接部材11と、当接部材と掛脱自在のキャップ部材13と、当接部材を収納するケース14とを備え、当接部材は、モータシャフトの横断面より大きい開口を有する開口部と、開口部の側面の一部から形成されたモータシャフトに当接する当接面と、キャップ部材と掛合する被掛合部とを有し、キャップ部材は、当接部材の被掛合部と掛合する掛合部を有し、当接部材は、第一付勢力が当接面をモータシャフトの方へ付勢することにより、モータシャフトに当接し、当接面がモータシャフトに当接している場合に掛合部が被掛合部に掛合することで装着状態となり、当接面がモータシャフトに当接していない場合に掛合部が被掛合部に掛合しない着脱構造10を提供する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、レンジフードのグリスフィルタやファンの着脱構造およびその着脱構造を備えたレンジフードに関する。
レンジフードなどに用いられるファンは、調理によって発生した油煙などにより汚れやすいので、ファンを回転させるモータのモータシャフトから取り外し清掃を行う必要がある。また、油煙を効率よく回収するために、グリスフィルタを回転させて捕獲するレンジフードも考案されているが(特許文献1)、かかるグリスフィルタは油煙等を捕獲するため、ファン以上に油分が付着する。
従来から、頻繁にファンを取り外して清掃する手間を低減するため、ファンとモータシャフトとの着脱構造には工夫がされてきた。例えば、特許文献2には、送風ファンの着脱が容易で、かつ、取り付けが確実に行える信頼性の高い送風ファン取付装置を提供することを目的として、送風ファン取付装置が開示されている。この送風ファン取付装置は、電動機の駆動軸に抜け止め用の係合溝を設け、係合溝に弾性係合する二また状のばね部材とこのばね部材を係合溝より脱するように拡開する操作手段とを設けた送風ファンとを備え、駆動軸の係合溝の側面に対面するばね部材の対面部分に平面部を形成したものである。
また、特許文献3には、工具を用いずに簡易にファンと回転軸を容易に且つ確実に着脱することができることを目的としたファン装置が開示されている。このファン装置は、回転軸と、この回転軸に取り外し可能に取り付けられたファンと、このファンに設けられ回転軸を着脱可能に保持する回転軸着脱装置を有する。この回転軸着脱装置は、回転軸に対して垂直方向に摺動可能に設けられ且つ回転軸が挿入可能なほぼ卵形形状の挿入穴が形成された操作レバー部材と、この操作レバー部材に当接して設けられ、回転軸が操作レバー部材の挿入穴に挿入されると、回転軸がこの挿入穴に付勢されて係止される方向に操作レバー部材を付勢する付勢部材20と、を備える。
また、特許文献4には、スピンナーの締め付けの程度を目視で把握しやすくすることで、より確実に羽根を取り付け・固定することを目的とした換気扇が開示されている。この換気扇は、ネジが切られたネジ切り部が先端に形成されたシャフトを有して、枠状のフレームの内側に設けられるファンモータと、シャフトに挿入される貫通穴が正面視における中心部分に形成され、貫通穴に挿入されたシャフトのネジ切り部を前面側に突出させる羽根と、羽根の前面側に突出したネジ切り部に螺合されるナット部を有して羽根をシャフトに固定するスピンナーを備える。スピンナーは、シャフトの先端をスピンナーの前面側から視認可能とする略透明な窓部をナット部の反対側に有する。
特願2011−290150 特開2010−048203号公報 特開2010−156252号公報 特開2012−242071号公報
しかし、上記特許文献2乃至4に記載された従来技術の着脱構造では、モータシャフトとグリスフィルタやファンが確実に掛合状態にあるか否かが分かりづらく、確実に掛合していない状態でモータを回転させてしまう可能性があり、非常に危険であった。
そこで、本発明は、回転するフィルタやファンの着脱がワンタッチで可能であり、かつモータシャフトとグリスフィルタまたはファンが確実に掛合していない場合には掛合していないことが明確に認知できることで、モータを回転させてしまうことを防止することができる着脱構造およびレンジフードを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、モータシャフトに対するグリスフィルタまたはファンの着脱構造であって、モータシャフトに第一付勢力により当接する当接部材と、その当接部材と掛脱自在のキャップ部材と、当接部材を収納するケースと、を備え、当接部材は、モータシャフトの横断面より大きい開口を有する開口部と、その開口部の側面の一部から形成された、グリスフィルタまたはファンの装着時にモータシャフトに当接する当接面と、キャップ部材と掛合する被掛合部と、を有し、キャップ部材は、当接部材の被掛合部と掛合する掛合部を有し、当接部材は、第一付勢力が当接面をモータシャフトの方へ付勢することにより、モータシャフトに当接し、当接面がモータシャフトに当接している場合に、掛合部が被掛合部に掛合することで装着状態となり、当接面がモータシャフトに当接していない場合に、掛合部が被掛合部に掛合しない、着脱構造を提供することができる。
これによれば、回転するフィルタやファンの着脱がワンタッチで可能であり、かつモータシャフトとグリスフィルタまたはファンが掛合していない場合には、キャップ部材が当接部材に掛合しないために装着できないので、作業者はモータシャフトとグリスフィルタ等とが掛合していないことを明確に認知でき、モータを回転させてしまうことを防止することができる。
さらに、モータシャフトの外周において、当接面が当接する部分が円周状に凹部を形成し、凹部の半径がモータシャフトの先端部の半径より小さい場合において、掛合部が被掛合部に掛合する幅は、0より大きく、凹部の半径と先端部の半径との差以下であることを特徴としてもよい。
これによれば、モータシャフトの凹部とグリスフィルタまたはファンが確実に掛合していない場合には、キャップ部材が当接部材に掛合しないために装着できないので、作業者はモータシャフトの凹部とグリスフィルタ等とが掛合していないことを明確に認知でき、モータを回転させてしまうことを確実に防止することができる。
さらに、キャップ部材の掛合部は、キャップ部材を先端部の方へ移動させる時に、当接部材の被掛合部と摺動する爪部と、キャップ部材を先端部の方へさらに移動させ、爪部が被掛合部を通過した時に被掛合部が衝突する衝突部と、を有することを特徴としてもよい。
これによれば、キャップ部材が当接部材に装着された際には衝突音がするので、作業者は、モータシャフトとグリスフィルタ等とが確かに掛合したことを認知できる。
さらに、キャップ部材は、さらに抜け止め部を有し、その抜け止め部はケースに掛合することを特徴としてもよい。
これによれば、キャップ部材が当接部材との掛合が外れた場合にも抜け落ちることがない。
さらに、キャップ部材を先端部から離れる方向に付勢する第二付勢力を生じさせる第二弾性部材を備えることを特徴としてもよい。
これによれば、キャップ部材が当接部材との掛合が外れた場合に付勢力により飛び出すことで、キャップ部材が当接部材に掛合していないことがより分かりやすくなる。
また、上記課題を解決するために、上記記載の着脱構造を備えるレンジフードを提供することができる。
これによれば、回転するフィルタやファンの着脱がワンタッチで可能であり、かつモータシャフトとグリスフィルタまたはファンが掛合していない場合には、キャップ部材が当接部材に掛合しないために装着できないので、作業者はモータシャフトとグリスフィルタ等とが掛合していないことを明確に認知でき、モータを回転させてしまうことを防止することができるレンジフードを提供することができる。また、表面に突出した箇所も無く意匠性にも優れたレンジフードを提供できる。
以上説明したように、本発明によれば、回転するフィルタやファンの着脱がワンタッチで可能であり、かつモータシャフトとグリスフィルタまたはファンが確実に掛合していない場合には掛合していないことが明確に認知できることで、モータを回転させてしまうことを防止することができ、また、表面に突出した箇所も無く意匠性にも優れた着脱構造およびレンジフードを提供することができる。
本発明に係る第一実施例のレンジフードの(A)正面図、(B)平面図、(C)底面図、(D)右側面図、(E)右下から見た斜視図、(F)右上から見た斜視図。 本発明に係る第一実施例のレンジフードの、整流板を取り外した場合の、右下から見た斜視図。 本発明に係る第一実施例のレンジフードの断面図(図1(A)のI−I断面における)。 本発明に係る第一実施例の着脱構造を備えるグリスフィルタの斜視図。 本発明に係る第一実施例の着脱構造の、(A)ロック状態を示す正面図、(B)ロック状態を示す底面図、(C)アンロック状態を示す正面図、(D)アンロック状態を示す底面図。 本発明に係る第一実施例の着脱構造の、(A)ロック状態を示す斜視図、(B)アンロック状態を示す斜視図。 本発明に係る第一実施例のロック状態の着脱構造の、(A)図5(B)のII−II断面における断面図、(B)図5(B)のIII−III断面における断面図。 本発明に係る第一実施例の、(A)モータシャフトを示す斜視図、(B)ケースと両方の当接部材を取り外した着脱構造を示す斜視図、(C)ケースと一方の当接部材を取り外したロック状態の着脱構造を示す斜視図、(D)ケースを取り外したロック状態の着脱構造を示す斜視図。 本発明に係る第一実施例のアンロック状態の着脱構造の、(A)図5(D)のII−II断面における断面図、(B)図5(D)のIII−III断面における断面図。 本発明に係る第一実施例の、(A)モータシャフトを示す斜視図、(B)ケースと両方の当接部材を取り外した着脱構造を示す斜視図、(C)ケースと一方の当接部材を取り外したアンロック状態の着脱構造を示す斜視図、(D)ケースを取り外したアンロック状態の着脱構造を示す斜視図。 本発明に係る第一実施例の、(A)ロック状態の着脱構造の図5(B)のII−II断面における拡大断面図、(B)アンロック状態の着脱構造の図5(C)のII−II断面における拡大断面図。
以下では、図面を参照しながら、本発明に係る実施例について説明する。
<第一実施例>
図1乃至3を参照し、本発明にかかるレンジフード1について説明する。図1は、本実施例におけるレンジフード1の正六面図(一部)、図2は、本実施例におけるレンジフード1の整流板7を取り外した時の右下から見た斜視図、図3は、レンジフード設置時における手前側−奥側の前後方向の断面図を示す。
レンジフード1は、下方または周囲で行われる調理によって発生する湯気や油煙等を捕集するための、上方に凹状の内面パネル5を内面に有する薄型のフード2を有する。フード2は、上部後方に位置する連通口6付近で、排気ダクト(図示せず)に接続された送風機ボックス3と連結される。送風機ボックス3は、内部にシロッコファンであり空気の流れを発生させるファン4を有する。従って、ファン4が稼働すると連通口6は負圧となり、内面パネル5の下方の空気は連通口6を通して吸入され、排気ダクトを通して外部に排出される。
連通口6には、空気の流れを通過させる孔9を有する円盤状のグリスフィルタ8と、グリスフィルタ8の円盤の中心にモータシャフトを着脱構造10により連結され、グリスフィルタ8を回転させるモータ20が設けられる。
内面パネル5の下方の空気は、調理によって発生する油煙等を含んでおり、ファン4が稼働すると、連通口6に存在する、即ちファン4が発生させた空気の流れの流路上であってファン4より上流側に位置するグリスフィルタ8の孔9に吸引され、その孔9を通過することになる。グリスフィルタ8は、モータ20により回転可能に設けられており、レンジフード1が稼働(通常運転)すると、ファン4が空気の流れを発生させると共にモータ20がグリスフィルタ8を回転させる。グリスフィルタ8が回転すると、空気は孔9を通って通過するが、油分はグリスフィルタ8の表面に衝突する。レンジフード1は、グリスフィルタ8を回転させることにより、空気に含まれる油分を捕集する。
グリスフィルタ8とモータシャフトを連結する着脱構造10は、整流板7の直上に位置するので、作業者が、グリスフィルタ8を洗浄等するためにモータシャフトから取り外す場合は、まず整流板7を取り外し、図2に示すようにグリスフィルタ8を露出させてから着脱構造10を操作する。なお、本実施例では、着脱構造10はグリスフィルタ8とモータシャフトを連結するが、これに限定されない。例えば、本発明に係る着脱構造は、ファンの着脱構造においても使用でき、回転軸であるモータシャフトにシロッコファン等の遠心ファンや軸流ファンを着脱する構造として利用可能であることは言うまでも無い。
図4は、着脱構造10が、孔9を有するグリスフィルタ8をモータ20に装着した様子を示す。着脱構造10は、グリスフィルタ連結部材(図示せず)によりグリスフィルタ8と結合され一体化し、当接部材11の操作部114を作業者が操作することで、グリスフィルタ8と共に着脱される。着脱構造10は、モータシャフトの先端部や取り付け機構そのものを覆うなど、表面に突出した箇所も無く意匠性にも優れた形状をなす。
図5および図6を参照し、着脱構造10を説明する。なお、本図では着脱構造10を見易くするためグリスフィルタを描いていない。また、図5(A)と(B)および図6(A)は、着脱構造10がモータシャフト21に取り付けられた状態(装着状態)を、図(C)と(D)および図6(B)は、着脱構造10がモータシャフト21から取り外せる状態(取り付けられていない状態である非装着状態)を示す。
着脱構造10は、モータシャフト21に対するグリスフィルタの着脱構造である。着脱構造10は、モータシャフト21を付勢力により当接する当接部材11と、当接部材11と掛脱自在のキャップ部材13と、当接部材11を収納するケース14と、を備える。当接部材11は、モータシャフト21の方へ付勢されているのでモータシャフト21に当接する。2つの当接部材11が両側からモータシャフト21を挟み込むことで、着脱構造10は、モータシャフト21に装着された状態となる。この装着状態においては、当接部材11の操作部114はケース14から大きく突出しており、一方、キャップ部材13はケース14と隙間なく納まっている。
作業者が操作部114の両方をモータシャフト21の方へ付勢力に抗して押圧することで、当接部材11はモータシャフト21から当接を離れ、着脱構造10はモータシャフト21から取り外せる状態となる。この時、当接部材11の操作部114はケース14から突出する量は小さくなり、その大部分がケース14の中に納まる様子となる。一方、キャップ部材13は、ケース14から下方へ少し突出し、ケース14の下面とキャップ部材13のカバー部135の上面との間に隙間を有する状態となる。このように、非装着状態ではキャップ部材13がケース14から突出することで、着脱構造10が非装着状態であることを作業者が容易に認識し易くなる。
図7および図8を参照し、装着状態にある着脱構造10について説明する。着脱構造10は、第一弾性部材15から得られる第一付勢力により押圧されてモータシャフト21に当接する当接部材11が2つと、当接部材11の被掛合部113と掛合部131で掛脱自在のキャップ部材13と、当接部材11やキャップ部材13の一部を収納するケース14と、を備える。
1つの当接部材11は、モータシャフト21の横断面より大きい開口を有する開口部112と、開口部112の側面の一部から形成された、モータシャフト21に当接する当接面111と、キャップ部材13と掛合する被掛合部113と、を有する。ここで、モータシャフト21は、その外周において、当接面111が当接する部分が円周状に凹部23を形成しており、その凹部23の半径が先端部22の半径より小さくなっている。開口部112は、モータシャフト21の横断面、特に、モータシャフト21の先端部22の横断面より大きい。従って、当接部材11の開口部112へ、モータシャフト21の先端部22を挿入することができる。なお、先端部22の半径とは、凹部23とモータシャフト21の先端との間において、最も半径が大きい部分の半径を言う。
当接面111は、開口部112の内側面であって、モータシャフト21の凹部23に当接する部分である。当接面111は、実質的に着脱構造10とモータシャフト21とを連結する部分であるので、モータシャフト21と可能な限り当接面積を大きくするように、モータシャフト21の凹部23の側面の曲率とほぼ同じ曲率を有する曲面が好ましい。従って、図8(C)および(D)が示すように、開口部112は、先端部22の半径よりも大きな半径を有すると共に、凹部23の半径に適合するより小さな半径を有する、ダルマ型形状であることが好ましい。これによれば、当接面111と凹部23が当接し装着状態にある着脱構造10は、モータシャフト21から容易に脱落することがなくなる。
当接部材11は、第一付勢力が当接面111をモータシャフト21の方へ付勢することにより、モータシャフト21に当接する。本実施例では、2つの当接部材11は、それぞれの当接面111が、モータシャフト21の凹部23を両側から挟み込むことにより装着状態となる。2つの当接部材11は互いに摺接するように組み立てられ、取り外す時に操作部114が押圧される場合、互いに摺動する。なお、本実施例では、2つの当接部材11がモータシャフト21を挟み込むが、2つに限定されるものではなく、例えば、1つの当接部材が片側からモータシャフト21に当接して、装着されてもよい。また、当接面111をモータシャフト21へ押圧する第一付勢力は、第一弾性部材15、本実施例では圧縮コイルバネにより得られる。
キャップ部材13は、当接部材11の被掛合部113と掛合する掛合部131を有する。そして、被掛合部113は、当接面111がモータシャフト21に当接している場合にキャップ部材13と掛合することで装着状態となる。つまり、当接面111がモータシャフト21に当接している場合に、掛合部131が被掛合部113に掛合することで装着状態となる。被掛合部113とキャップ部材13(具体的には掛合部131)とが掛合することで、キャップ部材13が下に動くことを留めており、当接面111がモータシャフト21に当接している状態にあることを容易に認知させることができる。
また、掛合部131は、被掛合部113と確実に掛合するために、被掛合部113の上面と当接する下面を有する爪部132を有することが好ましい。なお、本実施例では、当接部材11が第一付勢力の方向へ移動することで被掛合部113と掛合部131とが掛合するが、これに限定されず、例えば、掛合部131が弾性を有した部材(例えば樹脂)から形成され、爪部132が被掛合部113を通過するときに掛合部131が被掛合部113とは逆向きに反りながら掛合してもよい。
ケース14は、当接部材11の操作部114以外の部分と、キャップ部材13のカバー部135以外の部分を収納する。装着状態の時には、ケース14は、カバー部135と隙間なく一体となった様子を呈し、意匠性の高い着脱構造10を提供することができる。
図9および図10を参照し、非装着状態にある着脱構造10について説明する。非装着状態にある場合、当接面111はモータシャフト21に当接しておらず、また、この場合、掛合部131は被掛合部113に掛合しない。作業者が操作部114をモータシャフト21の方へ押圧すると当接面111がモータシャフト21から離れると共に、被掛合部113もモータシャフト21の方へ移動するので、掛合部131との掛合が外れる。そうすると、キャップ部材13は、自身の重力または付勢力により下方へ移動する。なお、キャップ部材13は、下方へ移動した場合にケース14に掛合する抜け止め部134を有することが好ましい。これによれば、キャップ部材13が当接部材11との掛合が外れた場合にも抜け落ちることがない。
着脱構造10を装着状態から非装着状態にする場合、作業者は、操作部114をモータシャフト21の方へ押圧する。そうすると、着脱構造10は、その操作のみでグリスフィルタ8をモータシャフト21から外すことができる。また、着脱構造10を非装着状態から装着状態にする場合、作業者は、モータシャフト21の先端から着脱構造10を差し込み、キャップ部材13を押しながらさらに差し込んでいくと当接面111がモータシャフト21から離れる方向へ移動しながら差し込まれるので、容易にグリスフィルタ8をモータシャフト21に差し込むことができる。
そして、キャップ部材13を最も奥まで押し込んだ時には、第一弾性部材15の付勢力により当接面111がモータシャフト21に当接して、確実にグリスフィルタ8をモータシャフト21に装着することができる。従って、これによれば、回転するフィルタやファンの着脱がワンタッチで可能であり、かつモータシャフトとグリスフィルタまたはファンが掛合していない場合には、キャップ部材が当接部材に掛合しないために装着できないので、作業者はモータシャフトとグリスフィルタ等とが掛合していないことを明確に認知でき、掛合していない時にモータを回転させてしまうことを防止することができる。
また、着脱構造10を非装着状態から装着状態にする場合、次に示すように装着されるようにしてもよい。即ち、作業者は、モータシャフト21の先端から着脱構造10を差し込むと、モータシャフト21の最先端部はダルマ孔の小径に入り、さらに着脱構造10を差し込むと先端部の傾斜によってモータシャフト21は当接面111と離れ、ダルマ孔の大径に移動する。さらに、着脱構造10をモータシャフト21の根元の方へ差し込むとモータシャフト21の先端部は当接面111を通過し、その直後に第一付勢力によって当接面111がモータシャフトの凹部23に衝突し、グリスフィルタ8をモータシャフト21に装着する事ができる。グリスフィルタ8をモータシャフト21に装着した後にキャップ部材13を押しこみ、掛合部131が被掛合部113に掛合すればキャップ部材13は装着状態となるため、作業者はモータシャフト21とグリスフィルタ等とが掛合したことを明確に認知する事ができる。
図11を参照し、掛合部131と被掛合部113との掛合と、当接面111とモータシャフト21との当接について説明する。当接部材11は、第一弾性部材15の付勢力P1により、当接面111をモータシャフト21の凹部23に当接させている。本実施例では、キャップ部材13の掛合部131は、キャップ部材13をモータシャフト21の先端部22の方へ移動させる時に、当接部材11の被掛合部113と摺動する爪部132を有する。
爪部132は、被掛合部113の上面と当接する下面と、被掛合部113の側面と当接するテーパー面とを有する。装着状態においては、爪部の下面と被掛合部113の上面とは、L1の幅で掛合している。なお、本実施例では、モータシャフト21の外周において、当接面111が当接する部分が円周状に凹部を形成した凹部23を有し、その凹部23の半径(L3)はモータシャフト21の先端部22の半径(L2)より小さい。
そうすると、掛合部131が被掛合部113に掛合する幅L1は、0より大きく、凹部23の半径と先端部22の半径との差(L2−L3)以下である。好ましくは、幅L1と差(L2−L3)はほぼ等しい。これによれば、モータシャフトの凹部とグリスフィルタ8が確実に掛合していない場合には、キャップ部材13が当接部材11に掛合しないために装着できないので、作業者はモータシャフト21の凹部23とグリスフィルタ8とが掛合していないことを明確に認知でき、掛合していない時にモータを回転させてしまうことを確実に防止することができる。
作業者が操作部114をモータシャフト21の方(P2)へ押圧すると、まず当接面111がモータシャフト21の凹部23の側面の当接を離れ、さらに幅L1分や差(L2−L3)分だけ押圧した時、掛合部131は被掛合部113との掛合を外れ、キャップ部材13が下方向へ移動すると共に、当接部材11がモータシャフト21の先端部22を外れる位置に来るために、グリスフィルタ8をモータシャフト21から外すことが可能となる。なお、キャップ部材13を先端部22から離れる方向に付勢する第二付勢力(P3)を生じさせる第二弾性部材16を備えことが好ましい。これによれば、キャップ部材13が当接部材11との掛合が外れた場合に付勢力により飛び出すことで、キャップ部材13が当接部材11に掛合していないことがより分かりやすくなる。
着脱構造10を非装着状態から装着状態にする場合、作業者は、モータシャフト21の先端から着脱構造10を差し込み、キャップ部材13を押しながらさらに差し込んでいくと、爪部132のテーパー面が被掛合部113の側面と当接しながら、P2と同じ方向に押圧することとなり、当接面111がモータシャフト21から離れる方向へ移動する。その結果、容易にグリスフィルタ8をモータシャフト21に差し込むことができる。
掛合部131は、キャップ部材13を先端部22の方へさらに移動させ、爪部132が被掛合部113を通過した時に被掛合部113が衝突する衝突部133を有することが好ましい。これによれば、キャップ部材13が当接部材11に装着された際には衝突音がするので、作業者は、モータシャフトとグリスフィルタ等とが確かに掛合したことを認知できる。そして、キャップ部材13を最も奥まで押し込んだ時には、第一弾性部材15の付勢力により当接面111がモータシャフト21に当接して、確実にグリスフィルタ8をモータシャフト21に装着した状態であることを認識する事ができる。
なお、本発明は、例示した実施例に限定するものではなく、特許請求の範囲の各項に記載された内容から逸脱しない範囲の構成による実施が可能である。即ち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に関し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。従って、上記に開示した形状などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状等の限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
1 レンジフード
2 フード
3 送風機ボックス
4 ファン
5 内面パネル
6 連通口
7 整流板
8 グリスフィルタ
9 孔
10 着脱構造
11 当接部材
111 当接面
112 開口部
113 被掛合部
114 操作部
13 キャップ部材
131 掛合部
132 爪部
133 衝突部
134 抜け止め部
135 カバー部
14 ケース
15 第一弾性部材(圧縮コイルバネ)
16 第二弾性部材(圧縮コイルバネ)
20 モータ
21 モータシャフト
22 モータシャフトの先端部
23 モータシャフトの凹部
24 グリスフィルタ連結部材
L1 掛合部が前被掛合部に掛合する幅
L2 先端部の半径
L3 凹部の半径
P1 当接部材が受ける第一付勢力の方向
P2 当接部材の押圧方向
P3 キャップ部材が受ける第二付勢力の方向

Claims (6)

  1. モータシャフトに対するグリスフィルタまたはファンの着脱構造であって、
    前記モータシャフトに第一付勢力により当接する当接部材と、
    前記当接部材と掛脱自在のキャップ部材と、
    前記当接部材を収納するケースと、
    を備え、
    前記当接部材は、
    前記モータシャフトの横断面より大きい開口を有する開口部と、
    前記開口部の側面の一部から形成された、グリスフィルタまたはファンの装着時に前記モータシャフトに当接する当接面と、
    前記キャップ部材と掛合する被掛合部と、
    を有し、
    前記キャップ部材は、前記当接部材の前記被掛合部と掛合する掛合部を有し、
    前記当接部材は、前記第一付勢力が前記当接面を前記モータシャフトの方へ付勢することにより、前記モータシャフトに当接し、
    前記当接面が前記モータシャフトに当接している場合に、前記掛合部が前記被掛合部に掛合することで装着状態となり、前記当接面が前記モータシャフトに当接していない場合に、前記掛合部が前記被掛合部に掛合しない、
    着脱構造。
  2. 前記モータシャフトの外周において、前記当接面が当接する部分が円周状に凹部を形成し、前記凹部の半径が前記モータシャフトの先端部の半径より小さい場合において、
    前記掛合部が前記被掛合部に掛合する幅は、0より大きく、前記凹部の半径と前記先端部の半径との差以下であることを特徴とする請求項1に記載の着脱構造。
  3. 前記キャップ部材の前記掛合部は、
    前記キャップ部材を前記先端部の方へ移動させる時に、前記当接部材の前記被掛合部と摺動する爪部と、
    前記キャップ部材を前記先端部の方へさらに移動させ、前記爪部が前記被掛合部を通過した時に前記被掛合部が衝突する衝突部と、
    を有することを特徴とする請求項2に記載の着脱構造。
  4. 前記キャップ部材は、さらに抜け止め部を有し、前記抜け止め部は前記ケースに掛合することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の着脱構造。
  5. 前記キャップ部材を前記先端部から離れる方向に付勢する第二付勢力を生じさせる第二弾性部材を備えることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の着脱構造。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の着脱構造を備えるレンジフード。
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