JP2010156252A - ファン装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明のファン装置1は、回転軸10と、この回転軸に取り外し可能に取り付けられたファン8と、このファンに設けられ回転軸を着脱可能に保持する回転軸着脱装置12と、を有し、この回転軸着脱装置は、回転軸に対して垂直方向に摺動可能に設けられ且つ回転軸が挿入可能なほぼ卵形形状の挿入穴18dが形成された操作レバー部材18と、この操作レバー部材に当接して設けられ、回転軸が操作レバー部材の挿入穴に挿入されると、回転軸がこの挿入穴に付勢されて係止される方向に操作レバー部材を付勢する付勢部材20と、を備えていることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
そこで、ファンのクリーニング等のメンテナンスを行う上で、いかに簡易に且つ安全にファン装置からファンを着脱するかについては、従来から要請された課題となっている。
このような課題を解決するために、従来のファン装置においては、例えば、特許文献1に記載されているように、ファンの回転軸を一対の保持部で保持し、この一対の保持部にほぼU字状に一体に設けられた押圧部を指先でつまむことにより、この一対の保持部の保持力を解除し、工具等を用いずに簡易にファンを回転軸から着脱するようにしたものが知られている。
このように構成された本発明においては、ファンを回転軸から取り外す際には、回転軸着脱装置の付勢部材が操作レバー部材を付勢する方向とは反対の方向に操作レバー部材を摺動操作することにより、操作レバー部材の挿入穴と回転軸との係止が解除される。一方、ファンを回転軸に取り付ける際には、回転軸着脱装置の操作レバー部材の挿入穴に回転軸を挿入することにより、回転軸がこの挿入穴に付勢されて係止される方向に付勢部材が操作レバー部材を付勢し、回転軸が操作レバー部材の挿入穴により係止される。この結果、回転軸着脱装置の操作レバー部材を摺動操作させることにより、工具を用いずに簡易にファンと回転軸とを容易に且つ確実に着脱することができる。また、ファン装置の使用中においては、回転軸を回転軸着脱装置の操作レバー部材の挿入穴によって確実に係止することができるため、ファン装置の運転中にファンが回転軸から不用意に外れるのを防ぐことができる。
このように構成された本発明においては、ファンを回転軸に取り付ける際、回転軸の先細り部により、回転軸を回転軸着脱装置の操作レバー部材の挿入穴に挿入しやすくなる。また、回転軸の先細り部が操作レバー部材の挿入穴に一旦挿入されると、付勢部材により操作レバー部材の挿入穴が回転軸の先細り部に付勢され、挿入される回転軸の先細り部の軸方向に沿って操作レバー部材の挿入穴が回転軸の先細り部に押し付けられるように操作レバー部材を容易に摺動させることができるため、工具を用いずに簡易にファンと回転軸とを容易に且つ確実に着脱することができる。
このように構成された本発明においては、ファンを回転軸に取り付ける際、回転軸の先細り部が回転軸着脱装置の操作レバー部材の挿入穴に一旦挿入されると、付勢部材により操作レバー部材の挿入穴が回転軸の先細り部に付勢され、回転軸の先細り部の先端部から基端部が操作レバー部材の挿入穴に挿入されるまでは、常に操作レバー部材の挿入穴が回転軸の先細り部に押し付けられた状態となる。この状態からさらに回転軸の先細り部の挿入具合を進行させると、操作レバー部材の挿入穴が回転軸の先細り部の基端部を乗り越えて回転軸の係止溝に嵌合するため、回転軸を操作レバー部材の挿入穴に対して確実に係止することができる。また、ファン装置の使用中においても、回転軸の係止溝が回転軸着脱装置の操作レバー部材の挿入穴によって係止されているため、ファン装置の運転中にファンが回転軸から不用意に外れるのを防ぐことができる。さらに、操作レバー部材の挿入穴が回転軸の先細り部の基端部を乗り越えて係止溝に嵌合する際に、操作レバー部材の挿入穴が回転軸の係止溝に当接する当たり音が発生するが、この当たり音が聞こえたことにより、ファンと回転軸との取り付け(係止)が完了したことを確実に把握することができる。
このように構成された本発明においては、ファンを回転軸に取り付ける際、回転軸の先細り部が回転軸着脱装置の操作レバー部材の挿入穴に挿入され、操作レバー部材の挿入穴が回転軸の先細り部の基端部を乗り越えると、回転軸の係止溝テーパ部により、操作レバー部材の挿入穴が先細り部の基端部から係止溝に向かって案内されてスムーズに移動するため、回転軸を操作レバー部材の挿入穴によって円滑且つ確実に係止することができる。一方、ファンを回転軸から取り外す際には、回転軸着脱装置の付勢部材が操作レバー部材を付勢する方向とは反対の方向に操作レバー部材を摺動操作することにより、操作レバー部材の挿入穴と回転軸の係止溝との係止が解除されるが、この操作レバー部材の摺動操作の際、回転軸の係止溝テーパ部により、操作レバー部材の挿入穴が回転軸の係止溝から先細り部の基端部へスムーズに案内移動されて係止が解除されるため、ファンを回転軸から円滑に取り外すことができる。
このように構成された本発明においては、回転軸の係止溝が回転軸着脱装置の操作レバー部材の挿入穴に係止されると、回転軸の先端部が回転軸着脱装置のケーシング部材の外側から突出した状態となるため、この回転軸の先端部を回転軸着脱装置のケーシング部材の外側で視認することができ、ファンと回転軸との取り付けが完了したことを確実に把握することができる。
図1は、本発明の実施形態のファン装置が組み込まれたレンジフードを備えたシステムキッチンを示す概略斜視図である。
図1に示すように、本実施形態のファン装置1は、キッチンルーム等に設置されるシステムキッチン2の加熱調理器4の上方に設置されたレンジフード6の内部に組み込まれており、加熱調理器4を使用中に作動させることにより、調理中に発生した煙や臭いをレンジフード6のフィルター(図示せず)等を介してレンジフード6内に取り込んで、室外に通ずるダクト(図示せず)等に排気するようになっている。
図2に示すように、本実施形態のファン装置1は、ファン8と、このファン8を回転させる回転軸10と、このファン8に設けられ且つ回転軸10を着脱可能に保持する回転軸着脱装置12とを有する。また、回転軸着脱装置12は、ケーシング部材14、ガイド部材16、操作レバー部材18、及び、付勢部材20を備えている。
ここで、図3は本実施形態のファン装置における回転軸着脱装置を斜め下方から見た斜視図であり、図4は本実施形態のファン装置の回転軸着脱装置においてその内部が見えるようにケーシング部材の一部を水平方向に切った状態を下方から見た平面図であり、図5は本実施形態のファン装置における回転軸着脱装置を示す縦断面図である。また、図6は本実施形態のファン装置における回転軸着脱装置の操作レバー部材と回転軸の部分を拡大して斜め下方から見た拡大斜視図であり、図7は本実施形態のファン装置における回転軸着脱装置の操作レバー部材と回転軸の部分を拡大して水平方向から見た拡大図である。
また、図3〜図7のいずれにおいても、回転軸10が回転軸着脱装置12に完全に取り付けられた状態を示している。
また、ファン8の上端部8bの中心部は、その軸方向下方に突出する突出部8cを備え、この突出部8cは、回転軸10を軸方向に挿入可能とする回転軸挿入孔8dを形成している。
また、回転軸10は、その途中部分に半径方向外側に突出する一対の突出部10aを備えており、回転軸10がファン8の回転軸挿入孔8dに挿入されると、回転軸10の一対の突出部10aが、これらと対応するようにファン8の上端部8bの中心部上面に形成された一対の支持溝8eによって支持され、ファン8と回転軸10との連結が行われるようになっている(特に、図5参照)。
また、回転軸10は、その下端部10bの先細り部10eの基端部10cに隣接し且つその半径方向内側に凹んで形成された係止溝10fを備えている(特に、図7参照)。さらに、この回転軸10の先細り部10eの基端部10cから係止溝10fに向かって遷移する部分は、その半径方向内側に窄まるようにテーパ状に形成された係止溝テーパ部10gを備えている(特に、図7参照)。
さらに、図7に示すように、回転軸10の直径については、本体部10h及び下端部10bの先細り部10eの基端部10cにおける直径がd1で最大となり、係止溝10fの部分の直径がd2で最小となっている。
まず、回転軸着脱装置12のケーシング部材14は、ガイド部材16、操作レバー部材18、及び、付勢部材20の各部材を収容するものであり、ファン8の上端部8bの中央部にビス(図示せず)等で固定されている。
また、図2、図3、及び、図5に示すように、ケーシング部材14の下面の中心部には、取付確認用の孔14aが形成されており、回転軸10の下端部10bがファン8の回転軸挿入孔8dを介して回転軸着脱装置12の内部に挿入され、回転軸着脱装置12への取り付けが完了すると、回転軸10の下端部10bがケーシング部材14の取付確認用の孔14aを貫いてケーシング部材14の外側(下方)に突出することができるようになっている。
また、ガイド部材16のガイド溝16aのほぼ中央付近から内側端部に向かって長穴16bが形成され(図2参照)、回転軸10の下端部10bがファン8の回転軸挿入孔8dを介して回転軸着脱装置12の内部に挿入された際に、回転軸10の下端部10bが挿入可能となっている。
操作レバー部材18の押圧部18bは、プレート部18aの外側端部が上方に突出するように折り曲げられ、この突出した押圧部18bの面を使用者が指等で押圧可能となっている。
操作レバー部材18の付勢受け部18cは、詳細は後述する付勢部材20を形成する板ばね20bによってプレート部18aの軸方向(長手方向)外側に付勢されるようになっており、この操作レバー部材18の押圧部18aが使用者によって、付勢部材20の付勢力を上回る所定以上の押圧力で押圧されると、操作レバー部材18自体がガイド部材16のガイド溝16aに沿って回転軸10の軸方向に対して垂直方向内側(回転軸着脱装置12の水平方向内側)に摺動し、ケーシング部材14の内側へ押し込まれるようになっている。
この挿入穴18dは、プレート部18aの中央部から内側端部に向かってほぼ卵形形状に形成されているが、操作レバー部材18の長手方向の中心軸線Cに対してほぼ左右対称な形状となっている(図4参照)。
ちなみに、挿入穴18dの内周部における点Pから点Sに沿って形成されるPS区間の周面部18g(以下「PS周面部18g」と呼ぶ)、及び、点Qから点Rに沿って形成されるQR区間の周面部18h(以下「QR周面部18h」と呼ぶ)は、ほぼ直線状の周面となっている。
また、板ばね20bは、操作レバー部材18がガイド部材16と付勢部材20との間に組み込まれた状態で操作レバー部材18の付勢受け部18cに当接するように、操作レバー部材18の付勢受け部18cに向かって凸状に湾曲した当接部20cを備えている。
なお、付勢部材20の挿入孔20d、ファン8の回転軸挿入孔8d、ケーシング部材14の取付確認用の孔14a、ガイド部材16の長穴16b、及び、操作レバー部材18の挿入穴18dのそれぞれは、回転軸10の下端部10bが挿入可能となるように互いに連通している。
図8は、本発明の実施形態によるファン装置における回転軸着脱装置と回転軸とを着脱する工程における回転軸着脱装置と回転軸の互いの動作及び位置の関係を模式的に示した状態説明図である。
ここで、図8においては、回転軸着脱装置と回転軸の両者を取り付ける前の状態を状態(O)とし、両者の取り付け中の状態を時系列順に状態(I)及び状態(II)とし、両者の取り付けが完了した状態を状態(III)とし、両者の取り外しが開始される状態を状態(O’)とする。また、特に、回転軸着脱装置が回転軸に完全に取り付けられた状態(III)以外の状態図については、回転軸着脱装置の操作レバー部材と回転軸との関係のみについて代表的に図示している。
この際、操作レバー部材18の付勢受け部18cは、付勢部材20の板ばね20bにより、回転軸着脱装置12の外側(図8の矢印αの方向)に向かって所定の付勢力F0で付勢されている。
この際、回転軸10の先細り部10eの先端部10dそのものは、操作レバー部材18の挿入穴18dの各周面部18e,18f,18g,18hに一切接触せずに挿入されるが、回転軸10の先細り部10eの基端部10cから先端部10dにおける先細り形状を形成する側面の一部が、操作レバー部材18のほぼ卵形形状の挿入穴18dにおけるRS周面部18fに片当りするように接触し始める(図8の状態(I)参照)。
そして、回転軸10の先細り部10eの挿入具合が徐々に進行するにつれて、回転軸10の先細り部10eの側面と操作レバー部材18の挿入穴18dのRS周面部18fとが片当り接触する接触面が回転軸10の先細り部10eの基端部10c側に移動して接触面の面積も徐々に大きくなり、回転軸10の先細り部10eの側面が操作レバー部材18の挿入穴18dのRS周面部18fを回転軸着脱装置12の内側(図8の矢印βの方向)に押圧する押圧力f1も徐々に大きくなる。この押圧力f1が、付勢部材20の板ばね20bによる回転軸着脱装置12の外側(図8の矢印αの方向)の付勢力F0を上回ると、操作レバー部材18が回転軸着脱装置12の内側(図8の矢印βの方向)に摺動する(図8の状態(I)参照)。
さらに、ファン8(回転軸着脱装置12)と回転軸10との取り付けが完了すると、回転軸10の先細り部10eの先端部10dがケーシング部材14の取付確認用の孔14aを貫いてケーシング部材14の外側(下方)に突出した状態となる(図3及び図5参照)。
状態(III)から状態(O’)への移行が開始される際、操作レバー部材18の押圧部18bが押圧されて操作レバー部材18が回転軸着脱装置12の内側(図8の矢印βの方向)に摺動し始めると、回転軸10の係止溝テーパ部10gにより、操作レバー部材18の挿入穴18dが回転軸10の係止溝10fから先細り部10eの基端部10cへスムーズに案内移動されて係止が解除される。
そして、回転軸10の最大直径d1よりも大きい操作レバー部材18の挿入穴18dのPQ周面部18eが回転軸10の側面に接近し、回転軸10の先細り部10eの基端部10cが操作レバー部材18の挿入穴18dを完全に通過できる状態となる(図8の状態(O’)参照)。
図9は、本発明の実施形態の変形例によるファン装置の回転軸着脱装置において、その内部が見えるようにケーシング部材の一部を水平方向に切った状態を下方から見た図4と同様な平面図である。ここで、図9において、図4に示す回転軸着脱装置と同一部分については同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
すなわち、操作レバー部材18の付勢受け部18cとこれに対向する付勢部材32の外側端部に配置されるばね保持部32bとの間に、予め圧縮荷重が加られた状態の圧縮コイルばね32aを組み込むことによって、この圧縮コイルばね32aの外側端部32cがばね保持部32bに当接して保持されると共に、圧縮コイルばね32aの内側端部32dが操作レバー部材18の付勢受け部18cに当接し、操作レバー部材18が回転軸10側に付勢されるようにしてもよい。
2 システムキッチン
4 加熱調理器
6 レンジフード
8 ファン
10 回転軸
12,30 回転軸着脱装置
14 ケーシング部材
16 ガイド部材
18 操作レバー部材
20,32 付勢部材
Claims (5)
- 室内を換気するファン装置であって、
回転軸と、
この回転軸に取り外し可能に取り付けられたファンと、
このファンに設けられ上記回転軸を着脱可能に保持する回転軸着脱装置と、を有し、
上記回転軸着脱装置は、上記回転軸に対して垂直方向に摺動可能に設けられ且つ上記回転軸が挿入可能なほぼ卵形形状の挿入穴が形成された操作レバー部材と、この操作レバー部材に当接して設けられ、上記回転軸が上記操作レバー部材の挿入穴に挿入されると、上記回転軸がこの挿入穴に付勢されて係止される方向に上記操作レバー部材を付勢する付勢部材と、を備えていることを特徴とするファン装置。 - 上記回転軸は、その一端部がその基端から軸方向外側に向かう先端にかけて先細り形状に形成された先細り部を備えている請求項1記載のファン装置。
- 上記回転軸は、その先細り部の基端部に隣接し且つその半径方向内側に凹んで形成された係止溝を備えている請求項2記載のファン装置。
- 上記回転軸は、その先細り部の基端部から上記係止溝に向かって遷移する部分がその半径方向内側に窄まるようにテーパ状に形成された係止溝テーパ部を備えている請求項3記載のファン装置。
- 上記回転軸着脱装置は、更に、上記操作レバー部材と上記付勢部材を収容するケーシング部材を備え、上記回転軸の先端部は、上記回転軸の係止溝が上記操作レバー部材の挿入穴に係止されると上記ケーシング部材の外側に突出するように構成されている請求項3又は4に記載のファン装置。
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