JP4156249B2 - エスカチオンの構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、扉の自由側端縁部の両面に配設され、ドアノブやレバーハンドルなどの座金となるエスカチオンの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
扉の自由側端縁部に配設されるドアノブやレバーハンドルなど把手部材や、カギ穴等の周囲には、扉内部の錠機構などの機構部分を覆い隠し、意匠性などを備えた座金部材であるエスカチオンが扉の内外両面に設けられる。
このエスカチオンは、扉の両面となる屋外側および屋内側にそれぞれ設けられ、その取付構造としては、一般的に、ネジなどの固定部材が用いられる。すなわち、屋外側の外側エスカチオンの内面に突設される軸状の螺着部に、屋内側の内側エスカチオン表面から、この内側エスカチオンを貫通してネジを螺着させ、互いを固定させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような取付構造とされたエスカチオンにおいて、その取付作業は、ネジを螺着させる作業であり、エスカチオンとは別部材であるネジを必要とするとともに、ドライバーなどの工具を必要とすることから煩雑なものであり、容易に取り付けの作業が行えることが望まれていた。
また、扉内部の錠機構等に対し、交換やメンテナンスなどを行う場合や、エスカチオンが破損したり、また扉やノブ,ハンドルとの意匠性を変更させる場合などには、扉よりエスカチオンを取り外すこととなるが、上述のようにネジによる取付構造では、その作業性が悪く、容易に交換作業等が行えないという欠点がある。
【0004】
そこで本発明は、上記問題点を解消するために、扉に取り付けられるエスカチオンの取付作業を容易で簡便なものとすることを目的とするとともに、このエスカチオンを扉から取り外す際にも、容易に作業を行うことができ、その作業性を向上させることができるエスカチオンの構造を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
この発明の請求項1記載のエスカチオンの構造は、扉の自由側端縁部の両面に配設される内外一対のエスカチオンの構造であって、
外側エスカチオン9の内面に突設され、前記扉1を貫通する挿着杆77と、
該挿着杆77の先端外周面に形成され、先端から軸線方向に沿って形成されるとともに中途で周方向に屈曲する溝81と、
前記挿着杆77と同軸線上に位置し、該挿着杆77の軸線を中心に回動自在となって内側エスカチオン7に設けられるとともに、前記挿着杆77の先端が嵌入する筒状凹部93を一端に有する係合軸91と、
該係合軸91の筒状凹部93内周面に突設され、前記溝81に嵌入する凸部97と、
前記係合軸91の他端に設けられ、前記内側エスカチオン7の表面7aに表出する操作部95と、
を具備することを特徴とする。
【0006】
このエスカチオンの構造によれば、外側エスカチオン9と内側エスカチオン7とを扉1に対して、その屋内側および屋外側より互いに当接状態へと作業することで、外側エスカチオン9の挿着杆77が、その先端の外周面に形成される溝81と、内側エスカチオン7内面に設けられる筒状凹部93内の凸部97とで係合し、これら取り付けが完了することとなり、従来のようなネジなどの別部材を用いることなく、簡便にその取付作業を終えることが可能となる。また、これら内外エスカチオン7,9の交換などの際に、これらエスカチオン7,9を扉1より取り外すには、操作部95を回転操作することで挿着杆77に対する凸部97の係合状態を解除でき、容易に内外エスカチオン7,9を扉1より取り外すことができ、その作業性が向上することとなる。
【0007】
なお、上記エスカチオンの構造は、扉の自由側端縁部の両面に配設される内外一対のエスカチオンの構造であって、
外側エスカチオン9の内面に突設され、前記扉1を貫通するとともに、先端に筒状凹部93が形成される挿着杆77と、
前記挿着杆77と同軸線上に位置し、該挿着杆77の軸線を中心に回動自在となって内側エスカチオン7に設けられるとともに、一端が前記筒状凹部93に嵌入する係合軸91と、
前記係合軸91の外周面に形成され、一端から軸線方向に沿って形成されるとともに中途で周方向に屈曲する溝81と、
前記挿着杆77の筒状凹部93内周面に突設され、前記溝81に嵌入する凸部97と、
前記係合軸91の他端に設けられ、前記内側エスカチオン7の表面7aに表出する操作部95と、
を具備する構成としてもよい。
【0008】
このエスカチオンの構造によれば、外側エスカチオンと内側エスカチオンとを扉に対して、その屋内側および屋外側より互いに当接状態へと作業することで、外側エスカチオンの挿着杆が、その先端係合部の外周面に形成される溝と、内側エスカチオン内面に設けられる筒状凹部内の凸部とで係合し、これら取り付けが完了することとなり、従来のようなネジなどの別部材を用いることなく、簡便にその取付作業を終えることが可能となる。また、これら内外エスカチオンの交換などの際に、これらエスカチオンを扉より取り外すには、操作部を回転操作することで挿着杆に対する凸部の係合状態を解除でき、容易に内外エスカチオンを扉より取り外すことができ、その作業性が向上することとなる。
【0009】
また、上記エスカチオンの構造は、扉の自由側端縁部の両面に配設される内外一対のエスカチオンの構造であって、
外側エスカチオン9の内面に突設され、前記扉1内に挿通される固定筒105と、
内側エスカチオン7の内面に突設され、前記扉1内に挿通されるとともに、前記固定筒105と同軸線上に配置されるガイド筒115と、
該ガイド筒115に挿着されて設けられ、軸線方向に沿って摺動自在に配設されるとともに、該ガイド筒115内にて軸線を中心に回動自在な連結軸117と、
該連結軸117の先端118に配設され、該連結軸117の軸線に対し略直交方向に突出する係合突起119と、
前記固定筒105内に設けられ、前記連結軸117の先端118および係合突起119のみが前記連結軸117の軸線方向と同方向に貫通可能な貫通穴109を備えた係止環部107と、
前記連結軸117を内側エスカチオン7の表面方向へ付勢する付勢手段127と、
前記連結軸117の基端に設けられ、前記内側エスカチオン7を貫通し、該内側エスカチオン7の表面7aに表出する操作部121と、
を具備する構成としてもよい。
【0010】
このエスカチオンの構造によれば、外側エスカチオン9と内側エスカチオン7とを扉1に対して、その屋内側および屋外側より互いに当接状態へと作業し、そして、操作部121を介して連結軸117を軸線方向に押圧し回動させることで、内側エスカチオン7側の連結軸先端118の係合突起119と、外側エスカチオン9側の係止環部107とが係合し、これら取り付けが完了することとなり、従来のようなネジなどの別部材を用いることなく、簡便にその取付作業を終えることが可能となる。また、これら内外エスカチオン7,9の交換などの際に、これらエスカチオン7,9を扉1より取り外すには、操作部121を押圧して回転操作することで係合突起119と係止環部107との係合状態を解除でき、容易に内外エスカチオン7,9を扉1より取り外すことができ、その作業性が向上することとなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
次に、本発明のエスカチオンの構造を、各実施の形態毎に説明する。
なお、以下に説明する各実施の形態において、扉1に配設されるドアノブやハンドルレバーなどの把手部材3の軸部5には、エスカチオンの表面に当接する段部5aを備えており、すなわち、この軸部5に形成される大径段部5aにより内外エスカチオン7,9が挟持され、各実施の形態においては、両エスカチオン7,9の下部を挟持し取付状態が保持される。
【0012】
第1の実施の形態
図1は本発明によるエスカチオンの構造の第1の実施の形態を示す側断面図、図2は、同エスカチオンの構造の内側エスカチオンの正面図、図3は、同エスカチオンの構造の要部を拡大した断面図である。
【0013】
本実施の形態のエスカチオンの構造は、扉1の屋外側に配設される外側エスカチオン9と、屋内側に配設される内側エスカチオン7と、これら内外エスカチオン7,9を連結する係合手段とで大略構成される。
【0014】
外側エスカチオン9は、略矩形板状に形成されるとともに、扉面1aに対向する内面に空間を備え、すなわち一面が開口する略箱状に形成され、下半部中央に貫通穴13を有している。また、この外側エスカチオン9の内面には、上部に挿着杆15が突設され、貫通穴13の下部に支持脚17が突設される。
【0015】
貫通穴13は、環状支持部19が内面側に設けられ筒状に形成される。そして、扉1に設けられる把手部材3の軸部5が貫通する。
挿着杆15は、その突出長さが、扉1を貫通する長さに設定される。挿着杆15の先端は、やや細径に形成され、係合手段の一部を構成する係合部21とされる。
また、支持脚17の突出長さは、扉1の厚さの約1/2の長さに設定される。
【0016】
内側エスカチオン7は、上記外側エスカチオン9と略同等の外形とされ、すなわち、略矩形板状に形成されるとともに、扉面1bに対向する内面に空間を備え、一面が開口する略箱状に形成され、下半部中央に貫通穴23を有しているとともに、表面における上方にやや上下に長い長穴形状の操作穴25が貫通形成されている。
【0017】
貫通穴23は、上記外側エスカチオン9と同等とされ、環状支持部27が内面側に設けられ筒状に形成される。そして、扉に設けられる把手部材3の軸部5が貫通する。
この内側エスカチオン7の内面空間には、上部に方形箱状の空間部29が設けられ、貫通穴23下部に支持脚31が突設される。支持脚31の突出長さは、上記外側エスカチオン9の支持脚17と同等で扉1の厚さの約1/2の長さに設定される。
【0018】
空間部29には、外側エスカチオン7に突設される挿着杆15の係合部21が挿通される支持穴35が穿設される。またこの空間部29内には、係合手段を構成する揺動片37と付勢手段39が配置される。
【0019】
揺動片37は、略矩形板状に形成され、下縁に支持軸41を備え、空間部29内にて上端が揺動端となって揺動自在に設けられる。また、この揺動片37には、略中央に係合穴43が穿設される。係合穴43は、挿着杆15の係合部21外径と略同等となる内径に形成され、この係合部21が挿通可能となっている。
【0020】
付勢手段39は、揺動片37の上端近傍に設けられる。この付勢手段39は、圧縮コイルバネなどよりなり、揺動片37を空間部29内において支持穴35の方向に付勢する。
【0021】
また揺動片37には、制御片45が突設される。この制御片45は本実施の形態では、係合穴43の上部に位置し、略ピン状に形成されている。制御片45の先端は、内側エスカチオン7の表面に穿設される操作穴25を貫通し、内側エスカチオン7の表面7aより突出する。
なお、内外各エスカチオン7,9の表面7a,9aは、化粧板などが被覆される。
【0022】
従って上記のように構成されたエスカチオンの構造の扉1への組付手順では、予め扉1の所定の位置に穿設される把手部材用の取付穴、内外エスカチオンの支持脚用の下部挿通穴、および挿着杆が貫通する上部挿通穴に対応させて、扉1の屋内側に内側エスカチオン7を配置し、また、扉1の屋外側に外側エスカチオン9を配置して、すなわち、把手部材用の取付穴には各貫通穴13,23を位置させ、下部挿通穴には各支持脚17,31を、上部挿通穴には挿着杆15を位置させて、互いを扉1に対して押圧させるように取り付ける(図4参照)。
【0023】
扉1を貫通する挿着杆15は、その先端の係合部21が屋内側扉面1bに位置する内側エスカチオン7の支持穴35を貫通し、揺動片37の係合穴43に挿入される。揺動片37は、係合部21の軸線方向の移動に伴い、コイルバネ39の付勢力に抗して揺動し、これにより係合穴43内に係合部21が進入する。このとき、揺動片37は係合穴43と係合部21との摺接移動により、その摺接移動方向である軸線方向に対して直交する略垂直な状態となり、係合穴43内周面と係合部21外周面との摩擦が少ない状態となって係合部21の進入が行われる(図5参照)。
【0024】
そして、内側および外側の各エスカチオン7,9が、扉面1a,1bに当接状態とされると、係合穴43と係合部21との摺接移動が停止することから、コイルバネ39の付勢力により揺動片37が支持穴35の方向に揺動される。なお、内側エスカチオン7の表面7aより制御片45が突出している場合には、この制御片45を押圧することとする。
これにより、挿着杆15先端の係合部21外周面と揺動片37の係合穴43内周面とが圧着状態となり、すなわち係合部21外周面に対し係合穴43内周面が噛み合い、互いに係合状態となって抜脱不能状態となる(図3参照)。
【0025】
また、扉1の内部においては、内外各エスカチオン7,9の支持脚17,31の先端同士が近接若しくは当接する。
その後レバーハンドルなどの把手部材3を両エスカチオン7,9の各表面側から取り付けることで、この把手部材3の軸部5に形成される大径段部5aが各エスカチオン7,9の表面に当接することとなり、両エスカチオン7,9の下半部が大径段部5aにて挟持されることとなり、内外各エスカチオン7,9の取り付けが完了する。
【0026】
これらエスカチオン7,9を扉1から取り外すには、まず、把手部材3を扉から取り外し、挟持状態を解除する。次に、内側エスカチオン7の操作穴25より覗いている制御片45を下方向に操作する(図3中二点鎖線)。これにより、揺動片37がコイルバネ39の付勢力に抗して揺動され、揺動片37と係合部21との圧着係合状態が解除される。そして、この状態で内側エスカチオン7、或いは外側エスカチオン9を扉面より離脱させることで、揺動片37の係合穴43から挿着杆15の係合部21が抜脱され、扉1から各エスカチオン7,9が取り外せることとなる。
【0027】
このように構成されたエスカチオンの構造によれば、外側エスカチオン9と内側エスカチオン7とを扉1に対して、その屋内側および屋外側より互いに当接状態へと作業することで、外側エスカチオン9の挿着杆15が揺動片37に圧着係合し、これら取付が完了することとなり、従来のようなネジなどの別部材を用いることなく、簡便にその取付作業を終えることが可能となる。
【0028】
また、これら内外エスカチオン7,9の交換などの際に、これらエスカチオン7,9を扉1より取り外すには、制御片45を操作することで挿着杆15に対する係合穴43の圧着状態を解除でき、容易に内外エスカチオン7,9を扉1より取り外すことができ、その作業性が向上することとなる。
【0029】
なお、上述した実施の形態では、内側エスカチオン7の表面より操作穴25を介して制御片45が突出する構成とされる例について示したが、この制御片45を短尺に形成し内側エスカチオン7の表面7aより突出しない構成、例えば、図6に示すように、制御片45を短尺に形成するとともに、先端を屈曲形成し、その先端が内側エスカチオン7の空間部29内に位置する構成としてもよい。この場合、内側エスカチオン7には、小径な操作穴25が視認されるのみで制御片45は表出せず、エスカチオン7および扉1全体としての意匠性を向上させることが可能となる。そして、この制御片45を用い、揺動片37を支持穴35の方向に揺動させる場合には、別途用意するピン47などの工具を用いて、内側エスカチオン7の表面7aより、操作穴25を介して押し入れ、制御片45を押圧し揺動片37を揺動させて係合部21と係合穴43との圧着係合を行う。また、これら係合部21と係合穴43との圧着係合状態を解除させるには、操作穴25を介して鉤爪などを有したピンや、くさび状の工具を挿入し用いることで、制御片45を下方に操作し揺動片37を揺動させることで可能となる。
【0030】
第2の実施の形態
次に、本発明のエスカチオンの構造の第2の実施の形態について説明する。
図7は、本発明のエスカチオンの構造の第2の実施の形態を示す側断面図、図8は、同エスカチオンの構造の内側エスカチオンの正面図、図9は、同エスカチオンの構造の要部を拡大した断面図である。
なお、以下に説明する実施の形態において、上述した第1の実施の形態と同一または同等部分には同一符号を付して示し、説明を省略する。
【0031】
この第2の実施の形態では、外側エスカチオン9の内面に突設される挿着杆51の先端外周面に鉤状爪部53が形成される。この鉤状爪部53は、本実施の形態では、図11に示すように、挿着杆51の外周面における下面に位置し、複数が連続して略鋸歯状となって形成される。
【0032】
また、内側エスカチオン7には、上半部の内面空間部に、取付筒部55が形成される。この取付筒部55は、表面に穿設される操作穴25に対応した位置とされ、内周面57にスプラインが形成されるとともに、周方向に沿って係合凸部59が設けられる。
【0033】
この取付筒部55には、挿着環61が取り付けられる。挿着環61は、図10に示すように、略筒状に形成され、その外径は取付筒部55の内径と同等とされ、その外周面63には、スプラインが形成されており、また、内径は、挿着杆51の先端外径と同等に形成される。また、挿着環61は、一端に半径方向外側に向く係止爪65が複数設けられている。そして、この挿着環61は、取付筒部55の内部に、互いのスプラインにより相対回転不能に取り付けられるとともに、一端の各係止爪65を係合凸部59に係合させ取り付けられる。
【0034】
また、この挿着環61の下面となる側壁の一部は、図10に示すように、挿着環61の側壁に片持ち状に設けられ略舌片状に形成される揺動板67が形成される。
この揺動板67は、挿着環61の一端側が揺動端とされ、一端側に延びる先端が内側エスカチオン7の操作穴25より突出しており、この先端を操作片69としている。
【0035】
揺動板67の挿着環61の内周面となる一方の面には係合爪71が形成される(図11参照)。
この係合爪71は、上記鉤状爪部53と同様に複数が連続して略鋸歯状に形成される構成としてもよく、あるいは単数で構成してもよい。そして、これら係合爪71と鉤状爪部53とが互いに噛み合うこととなる。
【0036】
従って 上記のように構成されたエスカチオンの構造の扉1への組付手順では、予め扉の所定の位置に穿設される把手部材用の取付穴、内外エスカチオンの支持脚用の下部挿通穴、および挿着杆51が貫通する上部挿通穴に対応させて、扉の屋内側に内側エスカチオン7を配置し、また、扉の屋外側に外側エスカチオン9を配置して、すなわち、把手部材用の取付穴には各貫通穴13,23を位置させ、下部挿通穴には各支持脚17,31を、上部挿通穴には挿着杆51を位置させて、互いを扉1に対して押圧させるように取り付ける。
【0037】
扉1を貫通する挿着杆51は、その先端が屋内側扉面1bに位置する内側エスカチオン7内面の挿着環61に嵌入する。そして、嵌入される挿着杆51先端は、その外周面の鉤状爪部53が、挿着環61の係合爪71に係合し、すなわち互いが噛み合うこととなる。これにより、挿着杆51は内側エスカチオン7に対して抜脱不能となって、内外エスカチオン7,9が扉1に取り付けられることなる。
【0038】
また、扉1の内部においては、内外各エスカチオン7,9の支持脚17,31の先端同士が近接あるいは当接する。その後レバーハンドルなどの把手部材3を両エスカチオン7,9の各表面側から取り付けることで、この把手部材3の軸部5に形成される大径段部5aが各エスカチオン7,9の表面に当接することとなり、両エスカチオン7,9の下半部が大径段部5aにて挟持されることとなり、内外各エスカチオン7,9の取り付けが完了する。
【0039】
次に、これら内外エスカチオン7,9を扉1から取り外すには、まず、把手部材3を扉1から取り外し、挟持状態を解除する。次に、内側エスカチオン7の操作穴25より突出している操作片69を下方向に操作する(図12参照)。これにより、片持ち状の揺動板67が弾性変形を起こして揺動され、係合爪71と鉤状爪部53との噛合係合状態が解除される。そして、この状態で内側エスカチオン7、或いは外側エスカチオン9を扉面1a,1bより離脱させることで、挿着環61から挿着杆51先端が抜脱され、扉1から各エスカチオン7,9が取り外せることとなる。
【0040】
このように構成されたエスカチオンの構造によれば、外側エスカチオン9と内側エスカチオン7とを扉1に対して、その屋内側および屋外側より互いに当接状態へと作業することで、外側エスカチオン9の挿着杆51が、その外周面に形成される鉤状爪部53と、内側エスカチオン7内面側に設けられる係合爪71とで噛合し、これら取り付けが完了することとなり、従来のようなネジなどの別部材を用いることなく、簡便にその取付作業を終えることが可能となる。
【0041】
また、これら内外エスカチオン7,9の交換などの際に、これらエスカチオン7,9を扉1より取り外すには、操作片69を操作することで挿着杆51に対する係合爪71の噛合状態を解除でき、容易に内外エスカチオン7,9を扉より取り外すことができ、その作業性が向上することとなる。
【0042】
なお、上述した実施の形態では、内側エスカチオン7の表面より操作穴25を介して操作片69が突出する構成とされる例について示したが、この操作片69を短尺に形成し内側エスカチオン7の表面7aより突出しない構成、例えば、図13に示すように、操作片69を短尺に形成して、その先端が内側エスカチオン7の空間部内に位置する構成としてもよい。この場合、操作片69を操作する際には、操作穴25から内側エスカチオン7内部へ、先端がくさび状の工具やピンなどを使用して挿入し、操作片69を下方に操作し、係合爪71と鉤状爪部53との噛合状態を解除すること構成とすればよい。
【0043】
また、上述した実施の形態では、内側エスカチオン7に係合爪71を設け、この係合爪71が操作穴25より操作片69を介して操作されることで、挿着杆51の鉤状爪部53との噛合状態を解除する構成の例について説明したが、図14,図15に示すように、挿着杆51の先端に、上記挿着環61の揺動板67と略同様な揺動片73を外周面の一部に形成し、その外面となる下面に鉤状爪部53を形成して、内側エスカチオン7側には内周面に係合爪71を備えた筒状の挿着環61を設け、この挿着環61に対し挿着杆51の先端を嵌入させることで、挿着環61内の係合爪71と鉤状爪部53とを互いに噛合状態とする構成としてもよく、この場合、操作穴25より挿着杆51の揺動片73先端の操作片69を上方に操作し、鉤状爪部53の係合爪71との噛合状態を解除することで、内外エスカチオン7,9の扉1からの取り外しが行えることとなる。
【0044】
第3の実施の形態
次に、本発明のエスカチオンの構造の第3の実施の形態について説明する。
図16は、本発明のエスカチオンの構造の第3の実施の形態を示す側断面図、図17は、同エスカチオンの構造の内側エスカチオンの正面図、図18は、同エスカチオンの構造の要部を拡大した断面図である。
なお、以下に説明する実施の形態において、上述した第1,第2の実施の形態と同一または同等部分には同一符号を付して示し、説明を省略する。
【0045】
この第3の実施の形態では、外側エスカチオン9の内面に突設される挿着杆77の先端にやや細径に形成される係合部79を備え、その外周面に溝81が形成される。この溝81は、本実施の形態では、図19に示すように、係合部81の外周面における先端から軸線方向に沿って形成されるとともに、中途で周方向に屈曲し略螺旋状に形成され、また外周面における軸芯に対して対称位置となる上下2カ所にそれぞれ形成される。
【0046】
また、内側エスカチオン7には、上半部の内面空間部に、取付筒部83が形成される。この取付筒部83は、表面7aに開口しており、内周面に段部85を介して小径部87と大径部89とが形成され、表面側を大径部89とし、内面側への奥方が小径部87とされる。
【0047】
この取付筒部83には、係合軸91が取り付けられる。係合軸91は、一端が筒状に形成されて筒状凹部93とされ、その内径は挿着杆77の係合部79の外径と同等とされる。また係合軸91の外径は、取付筒部83の小径部87内径と略同等に形成される。
【0048】
係合軸91の他端は、外周部分がフランジ状に形成されてやや大径に形成される。この他端の外径は取付筒部83の大径部89内径と略同等とされる。また、この係合軸91の他端は、内側エスカチオン7の表面7aと面一とされて、このエスカチオン表面7aに表出し、操作部95とされる。本実施の形態では、操作部95として、真直な凹溝より構成される。
【0049】
また、係合軸91の筒状凹部93には、図19,20に示すように、端縁近傍における内周面に凸部97が突設される。この凸部97は、本実施の形態では、内周面における対向位置に対となって設けられる。各凸部97は、挿着杆77の係合部79に形成される一対の溝81に対応し、係合部79が筒状凹部93内に嵌入される際に、これら溝81内に係合部79先端から進入する。
【0050】
そして、係合軸91は、取付筒部83に嵌入され回動自在に取り付けられるが、図18に示すように、係合軸91の一端外周面にはCリングやEリングなどの規制部材99が装着され、取付筒部83から内側エスカチオン表面7a方向への抜脱を規制し、また、係合軸91の外周面に圧縮コイルスプリング101が巻装されて、取付筒部83の大径部89内に配置させ、取付筒部83の段部85と係合軸91のフランジ状大径部との間に圧縮されて介設されており、すなわち係合軸91の取付筒部83奥方への移動が可能となっている。
【0051】
従って、上記のように構成されたエスカチオンの構造の扉1への組付手順では、予め扉1の所定の位置に穿設される把手部材用の取付穴、内外エスカチオンの支持脚用の下部挿通穴、および挿着杆が貫通する上部挿通穴に対応させて、扉の屋内側に内側エスカチオンを配置し、また、扉の屋外側に外側エスカチオンを配置して、すなわち、把手部材用の取付穴には各貫通穴13,23を位置させ、下部挿通穴には各支持脚17,31を、上部挿通穴には挿着杆77を位置させて、互いを扉1に対して押圧させるように取り付ける。
【0052】
扉1を貫通する挿着杆77は、図20に示すように、その先端の係合部79が屋内側扉面1bに位置する内側エスカチオン7内面の係合軸91の筒状凹部93に嵌入する。嵌入される際、係合部79外周面の各溝81に係合軸91の各凸部97が進入し、挿着杆77の内側エスカチオン7方向への移動に伴い、各凸部97は各溝81に沿って案内され、これにより係合軸91は取付筒部83に対し、回動することとなり、各凸部97が各溝81の後端へと移動する。本実施の形態では、係合軸91が約90°回転することで溝81の後端に凸部97が位置することとなる。これにより、係合部79と筒状凹部93とは、溝81と凸部97との係合により、軸線方向の移動が規制され、挿着杆77が内側エスカチオン7に対して抜脱不能となり、内外エスカチオン7,9が扉1に取り付けられることなる。
【0053】
また、扉1の内部においては、内外各エスカチオン7,9の支持脚17,31の先端同士が近接あるいは当接する。その後レバーハンドルなどの把手部材3を両エスカチオン7,9の各表面7a,9a側から取り付けることで、この把手部材3の軸部5に形成される大径段部5aが各エスカチオン7,9の表面7a,9aに当接することとなり、両エスカチオン7,9の下半部が大径段部5aにて挟持されることとなり、内外各エスカチオン7,9の取り付けが完了する。
【0054】
次に、これら内外エスカチオン7,9を扉1から取り外すには、まず、把手部材3を扉1から取り外し、挟持状態を解除する。次に、内側エスカチオン7の操作部95に対し、マイナスドライバーなどの工具等を用いて回動操作を行う。これにより、係合軸91が回動することとなり、係合軸91の筒状凹部93内の各凸部97が、溝81に沿って移動し、この溝81の成形形状により、係合部79を係合軸91から後退させる方向へと動作して、すなわち挿着杆77が内側エスカチオン7から離脱する方向へと移動する。これにより挿着杆77は内側エスカチオン7側との係合状態を解かれ、内外両エスカチオン7,9は、扉1から取り外されることとなる。
【0055】
なお、係合軸91には圧縮コイルスプリング101を介設していることから、マイナスドライバーなどの工具を用いて操作部95を回動操作する以前に、操作部95とともに係合軸91を内方向(扉1の方向)へと押し込むことで、互いに係合している係合軸91と挿着杆77とが、軸線方向に移動することとなり、外側エスカチオン9が扉面10から浮くこととなり、その浮いた状態を保持すると、圧縮コイルスプリング101の付勢力が係合軸91に対して軸線方向に働き、これにより、筒状凹部93の凸部97が、係合部79の溝81に沿って、この溝81の先端方向に移動を行うこととなり、係合軸91の位置復帰とともに、挿着杆77との係合状態を解くこととなる。そして、内外エスカチオン7,9が扉1より取り外せることとなる。
【0056】
このように構成されたエスカチオンの構造によれば、外側エスカチオン9と内側エスカチオン7とを扉1に対して、その屋内側および屋外側より互いに当接状態へと作業することで、外側エスカチオン9の挿着杆77が、その先端係合部79の外周面に形成される溝81と、内側エスカチオン7内面に設けられる筒状凹部93内の凸部97とで係合し、これら取り付けが完了することとなり、従来のようなネジなどの別部材を用いることなく、簡便にその取付作業を終えることが可能となる。
【0057】
また、これら内外エスカチオン7,9の交換などの際に、これらエスカチオン7,9を扉1より取り外すには、操作部95を回転操作あるいは押動操作することで挿着杆77に対する凸部97の係合状態を解除でき、容易に内外エスカチオン7,9を扉1より取り外すことができ、その作業性が向上することとなる。
【0058】
なお、上述した実施の形態では、外側エスカチオン9の挿着杆77の先端に係合部79を設けその外周面に溝81を形成し、内側エスカチオン7の係合軸91に筒状凹部93を設けその内周面に凸部97を形成して、互いを係合する例について述べたが、図21に示すように、外側エスカチオン9の挿着杆77の先端に筒状凹部93を設け、その内周面に凸部97を形成し、内側エスカチオン7の係合軸91を挿着杆77の筒状凹部93に嵌入する構成として、その外周面に中途が屈曲した溝81を形成する構成としてもよい。
【0059】
また、上述した実施の形態では、係合部79の外周面に形成される溝81の形状を、中途で周方向に屈曲し略螺旋状に形成した例を示したが、図22に示すように、係合部79の軸線方向に沿った真直部分と、この真直部分に直交して周方向となる直交部分とで略L字状に形成される溝81として構成してもよい。
【0060】
第4の実施の形態
次に、本発明のエスカチオンの構造の第4の実施の形態について説明する。
図23は、本発明のエスカチオンの構造の第4の実施の形態を示す側断面図、図24は、同エスカチオンの構造の内側エスカチオンの正面図、図25は、同エスカチオンの構造の要部を拡大した断面図、図26は、同要部の概略斜視図である。
なお、以下に説明する実施の形態において、上述した第1,第2,第3の実施の形態と同一または同等部分には同一符号を付して示し、説明を省略する。
【0061】
この第4の実施の形態では、外側エスカチオン9の内面に、扉1の厚さ内に延出し挿通される固定筒105が突設される。固定筒105の内部には、軸線方向中途部分に係止環部107が設けられる。
【0062】
係止環部107は、後述する連結軸の先端およびこの連結軸に設けられる係合突起のみが貫通可能な貫通穴109を備えており、本実施の形態では、図26に示すように、略C字状に形成される係止部材110にて2個一対で構成し、これら係止部材110,110を、上下位置にそれぞれ間隙111が形成されるように固定筒105内に固着し、略φ字状の貫通穴109を形成して構成される。またこの係止環部107には、固定筒105基端側に向く面に、係止溝113が形成される。この係止溝113は、上下に位置する間隙111に対し直交する左右位置に形成される。
【0063】
内側エスカチオン7の内面には、外側エスカチオン9の固定筒105と同軸線上となるガイド筒115が突設される。このガイド筒115は、基端が内側エスカチオン7の表面7aに開口し、扉1を略貫通する長さとされる。ガイド筒115の先端116は、段部を介してやや細径に形成されており、その外径は固定筒105の内径と略同等とされ、すなわち、この固定筒105に嵌入可能となっている。
【0064】
ガイド筒115には連結軸117が挿着される。連結軸117は、ガイド筒115を貫通する長さに形成され略中途部より先端側が細径とされ、基端側が大径とされて形成されている。連結軸117の先端側の外径はガイド筒115の先端側の内径と略同等であり、基端側の外径はガイド筒115の基端側内径と略同等とされている。そして、この連結軸117は、ガイド筒115内を軸線方向に摺動自在とされるとともに、軸線を中心に回動自在となっている。
【0065】
連結軸117の先端には、係合突起119が配設されている。係合突起119は、連結軸117の軸線方向に対して略直交する方向に突出し、本実施の形態では、図26に示すように、ピン状に形成され、半径方向外側に一対となって設けられる。この係合突起119の突出長さは、それぞれの先端間の長さを固定筒105の内径と略同等とされる。そして、連結軸117の先端118と各係合突起119とは、上記した係止環部107の貫通穴109を貫通可能とされる。
【0066】
連結軸117の基端は、内側エスカチオン7を貫通して、その端面が表面に表出する。この連結軸117基端の端面は、操作部121とされており、本実施の形態では、操作部121として、真直な凹溝より構成される。
【0067】
また、連結軸117の中途部における大径部と細径部との間である段部123と、ガイド筒115の段部125との間には、付勢手段127が介設されている。この付勢手段127は、圧縮コイルバネなどよりなり、連結軸117をガイド筒115の基端方向に常に付勢している。
【0068】
従って 上記のように構成されたエスカチオンの構造の扉への組付手順では、予め扉の所定の位置に穿設される把手部材用の取付穴、内外エスカチオンの支持脚用の下部挿通穴、および固定筒,ガイド筒が挿通する上部挿通穴に対応させて、扉の屋内側に内側エスカチオン7を配置し、また、扉の屋外側に外側エスカチオン9を配置して、すなわち、把手部材用の取付穴には各貫通穴を位置させ、下部挿通穴には各支持脚17,31を、上部挿通穴には固定筒105,ガイド筒115を位置させて、互いを扉1に対して挟むように取り付ける。
【0069】
扉1に挿通されるガイド筒115は、図27に示すように、その細径な先端116が屋外側扉面1aに位置する外側エスカチオン9内面の固定筒105に嵌入する。なお、嵌入時における連結軸117基端の操作部121は、付勢手段127の付勢力により内側エスカチオン7の表面7aより突出している。
【0070】
固定筒105にガイド筒115の先端116が嵌入された状態では、内外各エスカチオン7,9は、扉面1a,1bに対して当接状態となる。
【0071】
次に、内側エスカチオン7の表面7aより突出している連結軸117の基端である操作部121を、ドライバーなどの工具等を用い、図28に示すように、付勢部材127の付勢力に抗して軸線に沿って外側エスカチオン9の方向に押圧する。押圧されガイド筒115内を摺動する連結軸117は、その先端118と係合突起119とが係止環部107の貫通穴109を貫通する。
【0072】
次に、ドライバーなどの工具にて、連結軸117を押し込んだ状態で図29に示すように操作部121を介し90°回転させる。その後工具を操作部121から離すことで連結軸117は付勢部材127の付勢力により軸線に沿って内側エスカチオン7方向に摺動し、これにより連結軸先端118の係合突起119が係止環部107の係止溝113に嵌まり、図25に示すように、係止環部107と係合突起119が係合し、軸線方向の移動が規制される。そして、連結軸117を介して内側エスカチオン7と外側エスカチオン9とは互いに離脱不能となり、これら内外エスカチオン7,9が扉1に取り付けられることになる。
【0073】
また、扉1の内部においては、内外各エスカチオン7,9の支持脚17,31の先端同士が近接あるいは当接する。その後レバーハンドルなどの把手部材3を両エスカチオン7,9の各表面7a,9a側から取り付けることで、この把手部材3の軸部5に形成される大径段部5aが各エスカチオン7,9の表面7a,9aに当接することとなり、両エスカチオン7,9の下半部が大径段部5aにて挟持されることとなり、内外各エスカチオン7,9の取り付けが完了する。
【0074】
なお、連結軸117の基端である操作部121は、連結軸先端118の係合突起119が係止環部107に係合した状態で、内側エスカチオン7の表面7aより突出せず、この表面7aと略面一となる(図23,25参照)。
【0075】
次に、これら内外エスカチオン7,9を扉1から取り外すには、まず、把手部材3を扉1から取り外し、挟持状態を解除する。次に、内側エスカチオン7の操作部121に対し、マイナスドライバーなどの工具等を用い、付勢部材127の付勢力に抗して軸線に沿って外側エスカチオン9の方向に押圧し、連結軸117を摺動させて係合突起119と係止環部107との係合状態を解く。次に、ドライバーなどの工具にて操作部121を90°回動操作させる。これにより、係合突起119は回動し、係止環部107の貫通穴109を貫通可能となる。そして、工具に対する押圧力を解除することで、付勢部材127の付勢力が働き、連結軸117が軸線方向に摺動し、係合突起119および連結軸先端118が貫通穴109を通過することで、これら内外エスカチオン7,9の係合状態が解かれ、内外両エスカチオン7,9は、扉1から取り外されることとなる。
【0076】
このように構成されたエスカチオンの構造によれば、外側エスカチオン9と内側エスカチオン7とを扉1に対して、その屋内側および屋外側より互いに当接状態へと作業し、そして、操作部121を介して連結軸117を軸線方向に押圧し回動させることで、内側エスカチオン7側の連結軸先端118の係合突起119と、外側エスカチオン9側の係止環部107とが係合し、これら取り付けが完了することとなり、従来のようなネジなどの別部材を用いることなく、簡便にその取付作業を終えることが可能となる。
【0077】
また、これら内外エスカチオン7,9の交換などの際に、これらエスカチオン7,9を扉1より取り外すには、操作部121を押圧して回転操作することで係合突起119と係止環部107との係合状態を解除でき、容易に内外エスカチオン7,9を扉1より取り外すことができ、その作業性が向上することとなる。
【0078】
なお、上述した実施の形態では、連結軸先端118の係合突起119を一対で構成し、係止環部107を一対の係止部材110にて構成する例について説明したが、図30に示すように、連結軸先端118の係合突起119を、軸線に対して一方向に直交させて形成し、連結軸117とともに略L字状に形成し、また、係止環部107を環の一部が切欠かれた略C字状に形成して、貫通穴109の形状を略P字状とし構成した構造としてもよい。
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1記載のエスカチオンの構造によれば、外側エスカチオンと内側エスカチオンとを扉に対して、その屋内側および屋外側より互いに当接状態へと作業することで、外側エスカチオンの挿着杆が、その先端係合部の外周面に形成される溝と、内側エスカチオン内面に設けられる筒状凹部内の凸部とで係合し、これら取り付けが完了することとなり、従来のようなネジなどの別部材を用いることなく、簡便にその取付作業を終えることが可能となる。また、これら内外エスカチオンの交換などの際に、これらエスカチオンを扉より取り外すには、操作部を回転操作することで挿着杆に対する凸部の係合状態を解除でき、容易に内外エスカチオンを扉より取り外すことができ、その作業性が向上することとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるエスカチオンの構造の第1の実施の形態を示す側断面図である。
【図2】 同エスカチオンの構造の内側エスカチオンの正面図である。
【図3】 同エスカチオンの構造の要部を拡大した断面図である。
【図4】 同エスカチオンの構造の扉への取付手順を示す説明図である。
【図5】 同エスカチオンの構造の扉への取付手順を示す説明図である。
【図6】 他の実施の形態のエスカチオンの構造を示す要部拡大断面図である。
【図7】 本発明のエスカチオンの構造の第2の実施の形態を示す側断面図である。
【図8】 同エスカチオンの構造の内側エスカチオンの正面図である。
【図9】 同エスカチオンの構造の要部を拡大した断面図である。
【図10】 同エスカチオンの構造の要部を拡大した斜視図である。
【図11】 同エスカチオンの構造の扉への取付手順を示す説明図である。
【図12】 同エスカチオンの構造の扉への取付手順を示す説明図である。
【図13】 他の実施の形態のエスカチオンの構造を示す要部拡大断面図である。
【図14】 他の実施の形態のエスカチオンの構造を示す要部拡大斜視図である。
【図15】 他の実施の形態のエスカチオンの構造を示す要部拡大断面図である。
【図16】 本発明のエスカチオンの構造の第3の実施の形態を示す側断面図である。
【図17】 同エスカチオンの構造の内側エスカチオンの正面図である。
【図18】 同エスカチオンの構造の要部を拡大した断面図である。
【図19】 同エスカチオンの構造の要部を拡大した斜視図である。
【図20】 同エスカチオンの構造の扉への取付手順を示す説明図である。
【図21】 他の実施の形態のエスカチオンの構造を示す要部拡大断面図である。
【図22】 他の実施の形態のエスカチオンの構造を示す要部拡大断面図である。
【図23】 本発明のエスカチオンの構造の第4の実施の形態を示す側断面図である。
【図24】 同エスカチオンの構造の内側エスカチオンの正面図である。
【図25】 同エスカチオンの構造の要部を拡大した断面図である。
【図26】 同要部の概略斜視図である。
【図27】 同エスカチオンの構造の扉への取付手順を示す説明図である。
【図28】 同エスカチオンの構造の扉への取付手順を示す説明図である。
【図29】 同エスカチオンの構造の扉への取付手順を示す説明図である。
【図30】 他の実施の形態のエスカチオンの構造を示す要部拡大斜視図である。
【符号の説明】
1…扉
7…内側エスカチオン
7a…表面
9…外側エスカチオン
15,51,77…挿着杆
25…操作穴
37…揺動片
39,127…付勢手段
43…係合穴
45…制御片
53…鉤状爪部
69…操作片
71…係合爪
81…溝
91…係合軸
93…筒状凹部
95,121…操作部
97…凸部
105…固定筒
107…係止環部
109…貫通穴
115…ガイド筒
117…連結軸
118…先端
119…係合突起
Claims (1)
- 扉の自由側端縁部の両面に配設される内外一対のエスカチオンの構造であって、
外側エスカチオンの内面に突設され、前記扉を貫通する挿着杆と、
該挿着杆の先端外周面に形成され、先端から軸線方向に沿って形成されるとともに中途で周方向に屈曲する溝と、
前記挿着杆と同軸線上に位置し、該挿着杆の軸線を中心に回動自在となって内側エスカチオンに設けられるとともに、前記挿着杆の先端が嵌入する筒状凹部を一端に有する係合軸と、
該係合軸の筒状凹部内周面に突設され、前記溝に嵌入する凸部と、
前記係合軸の他端に設けられ、前記内側エスカチオンの表面に表出する操作部と、
を具備することを特徴とするエスカチオンの構造。
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