JP2019097872A

JP2019097872A - サイクロンユニット

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Publication number: JP2019097872A
Application number: JP2017231855A
Authority: JP
Inventors: 隆如田原; Takayuki Tawara; あかね秋定; Akane Akisada
Original assignee: Makita Corp
Current assignee: Makita Corp
Priority date: 2017-12-01
Filing date: 2017-12-01
Publication date: 2019-06-24
Also published as: CN209107202U; US20190167055A1; US11039721B2; DE202018106591U1

Abstract

【課題】集塵能力を高めることができるサイクロンユニットにおいて、コア筒のメンテナンス作業を行う時の作業性を高めること。【解決手段】サイクロンユニット２は、サイクロンユニット本体４０と、サイクロンユニット本体４０に組み付けられ、分離させた塵埃を回収するダストボックス９０とから構成されている。サイクロンユニット本体４０は、ノズルヘッド側に連結されるロアベース４２と、ロアベース４２に組み付けられ、掃除機本体側に連結されるアッパベース６０と、ロアベース４２とアッパベース６０とに挟み込まれるミドルベース７０とから構成されている。ミドルベース７０には、メッシュ状のコア筒８０がダストボックス９０の内部に位置するように組み付けられている。コア筒８０は、ロアベース４２に対してアッパベース６０が組み付けられた状態でも、ミドルベース７０に対し着脱可能となっている。【選択図】図４

Description

この発明は、サイクロンユニットに関し、詳しくは、吸引力を生じさせる掃除機本体と、掃除機本体からの吸引力によって空気を吸引する吸引具とを連結する連結管の端部または途中に装着され、吸引した空気からサイクロン作用によって塵埃を分離させるサイクロンユニットに関する。

従来、掃除機１０１の掃除機本体１１０の吸引力の低下を抑制するために、掃除機本体１１０による集塵の手前（前工程）でもサイクロンユニット１０２によって集塵（プレ集塵）できる掃除機が既に知られている（図１３参照）。このようなサイクロンユニット１０２は、吸引具（ノズルヘッド）１２０から吸引した空気からサイクロン作用によって塵埃を分離させるサイクロンユニット本体１４０と、サイクロンユニット本体１４０に組み付けられ、分離させた塵埃を回収するダストボックス１９０とから構成されている。ここで、下記特許文献１には、サイクロンユニット本体１４０は、吸引具１２０側に連結されるロアベース１４２と、ロアベース１４２に組み付けられ、掃除機本体１１０側に連結されるアッパベース１６０と、ロアベース１４２とアッパベース１６０とに挟み込まれるミドルベース１７０とから構成されており、ミドルベース１７０には、メッシュ状のコア筒１８０がダストボックス１９０の内部に位置するように設けられている技術が開示されている（図１４〜１５参照）。これにより、サイクロン作用によって分離できない塵埃（髪の毛等の軽い塵埃）でも集塵できる。したがって、サイクロンユニット１０２の集塵能力を高めることができる。

特許３１０２８６４号公報

しかしながら、上述した特許文献１の技術では、コア筒１８０によって集塵した塵埃を除去するといったメンテナンス作業を行う時の作業性を高めるために、サイクロンユニット本体１４０からコア筒１８０を取り外すことが求められた。このとき、ロアベース１４２とアッパベース１６０とによって挟み込まれているミドルベース１７０を取り外す必要があるため、この取り外し作業が煩わしいものとなっていた。

本発明は、このような課題を解決するもので、その目的は、集塵能力を高めることができるサイクロンユニットにおいて、コア筒のメンテナンス作業を行う時の作業性を高めることである。

本発明は、上記の目的を達成するためのものであって、以下のように構成されている。
請求項１に記載の発明は、吸引力を生じさせる掃除機本体と、前記掃除機本体からの吸引力によって空気を吸引するノズルヘッドと、を連結する連結管の端部または途中に装着され、吸引した空気からサイクロン作用によって塵埃を分離させるサイクロンユニットである。このサイクロンユニットは、サイクロンユニット本体と、サイクロンユニット本体に組み付けられ、分離させた塵埃を回収するダストボックスとから構成されている。サイクロンユニット本体は、ノズルヘッド側に連結されるロアベースと、ロアベースに組み付けられ、掃除機本体側に連結されるアッパベースと、ロアベースとアッパベースとに挟み込まれるミドルベースとから構成されている。ミドルベースには、メッシュ状のコア筒がダストボックスの内部に位置するように組み付けられている。コア筒は、ロアベースに対してアッパベースが組み付けられた状態でも、ミドルベースに対し着脱可能となっている。

請求項１の発明によれば、従来技術と同様に、メッシュ状のコア筒を備えているため、サイクロン作用によって分離できない塵埃（髪の毛等の軽い塵埃）でも集塵できる。そのため、サイクロンユニットの集塵能力を高めることができる。また、ロアベースに対してアッパベースが組み付けられた状態のままでも、コア筒は、ミドルベースに対し着脱可能となっている。そのため、従来技術とは異なり、サイクロンユニット本体からコア筒を取り外すとき、ロアベースとアッパベースとによって挟み込まれているミドルベースを取り外す必要がない。したがって、コア筒のメンテナンス作業を行う時の作業性を高めるができる。

また、請求項２に記載の発明は、請求項１に記載のサイクロンユニットであって、コア筒は、ミドルベースに対して回転組み付けとなっている。

請求項２の発明によれば、この組み付け作業を簡便に実施できる。

また、請求項３に記載の発明は、請求項２に記載のサイクロンユニットであって、回転組み付けは、ミドルベースに形成されている貫通孔に挿し込んだ状態のコア筒を軸回りに回転させ、この回転させたコア筒に形成されている引掛片がミドルベースの貫通孔の縁に形成された引掛部に重なり合うことで構成されている。

請求項３の発明によれば、この回転組み付けを簡便に実施できる。

また、請求項４に記載の発明は、請求項３に記載のサイクロンユニットであって、重なり合い状態になると、ミドルベースに対してコア筒が係合する。

請求項４の発明によれば、この重なり合い状態を離脱し難くできる。したがって、コア筒がミドルベースからより抜け落ち難くできる。

また、請求項５に記載の発明は、請求項４に記載のサイクロンユニットであって、係合状態からミドルベースに対してコア筒を軸回りに逆回転させると、この係合が解消する。

請求項５の発明によれば、ミドルベースに組み付けたコア筒を簡便に取り外すことができる。

また、請求項６に記載の発明は、吸引力を生じさせる掃除機本体と、前記掃除機本体からの吸引力によって空気を吸引するノズルヘッドと、を連結する連結管の端部または途中に装着され、吸引した空気からサイクロン作用によって塵埃を分離させるサイクロンユニットである。このサイクロンユニットは、サイクロンユニット本体と、サイクロンユニット本体に組み付けられ、分離させた塵埃を回収するダストボックスとから構成されている。サイクロンユニット本体には、メッシュ状のコア筒が前記ダストボックスの内部に位置するように組み付けられている。コア筒は、サイクロンユニット本体に対して着脱可能となっている。

請求項６の発明によれば、請求項１と同様の作用効果を得ることができる。

実施形態に係るハンディクリーナの斜視図である。図１において、サイクロンユニットを装着したハンディクリーナの斜視図である。図２のサイクロンユニットの拡大図である。図３の分解図である。図３のａ−ａ線断面図である。図３のｂ−ｂ線断面図である。図６のロック部Ｒの拡大図である。サイクロンユニット本体の組み立ての途中状態を示す図である。図３において、アッパベースを外した状態における平面模式図であり、ミドルベースに対するコア筒の組み付け途中の状態を示している。図９において、コア筒の組み付けの完了状態を示している。図８において、サイクロンユニット本体の組み立ての完了状態を示す図である。図５において、空気と塵埃との流れを説明する図である。従来技術に係る掃除機の斜視図である。図１３のサイクロンユニットの拡大図である。図１４の分解図である。

以下、本発明を実施するための形態を、図１〜１２を用いて説明する。なお、以下の説明にあたって、『掃除機』の例として、『ハンディクリーナ１』を説明することとする。また、以下の説明にあたって、上、下、前、後、左、右とは、上述した図１〜２に記載した、上、下、前、後、左、右の方向、すなわち、ハンディクリーナ１そのものを基準にしたときの上、下、前、後、左、右の方向を示している。まず、ハンディクリーナ１と、このハンディクリーナ１に装着可能なサイクロンユニット２とを個別に説明する。

はじめに、図１を参照して、ハンディクリーナ１から説明する。このハンディクリーナ１は、公知のものであり、電動モータを駆動源とする吸引ファン（いずれも図示しない）の回転によって吸引力を生じさせるクリーナ本体１０と、クリーナ本体１０からの吸引力によって空気を吸引するノズルヘッド２０と、これらクリーナ本体１０とノズルヘッド２０とを連結する延長パイプ３０とから構成されている。

このクリーナ本体１０の内部の前側には、フィルタを有する集塵室（いずれも図示しない）が設けられている。また、このクリーナ本体１０の内部の後ろ側には、上述した電動モータと吸引ファンとが設けられている。このクリーナ本体１０の前側には、接続ノズル１２が設けられている。この接続ノズル１２の前端１２ａには、上述した延長パイプ３０の後端３４が挿し込まれている。

また、このクリーナ本体１０の上側には、ループ状のハンドル１４が設けられている。このハンドル１４には、上述した電動モータをＯＮ−ＯＦＦ可能なスイッチ１４ａが設けられている。そして、このスイッチ１４ａをＯＮ操作すると、電動モータが駆動して吸引ファンが回転する。これにより、接続ノズル１２から空気Ａを吸引できるため、この吸引した空気Ａに含まれる塵埃Ｄを集塵室のフィルタに集塵（捕捉）できる。一方、このスイッチ１４ａをＯＦＦ操作すると、電動モータが停止して吸引ファンの回転も停止する。これにより、接続ノズル１２からの空気Ａの吸引も停止する。

また、このクリーナ本体１０の後側には、バッテリ取付部１６が設けられている。このバッテリ取付部１６には、電動モータの電源を成す充電式のバッテリ１８が取り付けられている。このバッテリ１８は、バッテリ取付部１６に対して前後方向にスライド可能となっている。そして、このバッテリ取付部１６に対してバッテリ１８をクリーナ本体１０に近づく方向にスライドさせると、このバッテリ取付部１６に対してバッテリ１８がロックされることとなる。

これにより、バッテリ取付部１６に対してバッテリ１８を取り付けることができる。一方、このロックを解除するロック解除ボタン（図示しない）を操作すると、このバッテリ１８のロックが解除されることとなる。そのため、このバッテリ取付部１６に対してバッテリ１８をクリーナ本体１０から遠ざかる方向にスライドさせると、このバッテリ取付部１６からバッテリ１８を取り外すことができる。

ノズルヘッド２０は、空気を吸引可能な吸引口２２ａを有するヘッドハウジング２２と、このヘッドハウジング２２に対してボールジョイント機構（図示しない）を介して連結された接続管２４とから構成されている。このようにボールジョイント機構を介して連結されているため、接続管２４に対してヘッドハウジング２２を上下、左右に首振りできる。この接続管２４の後端２４ａには、延長パイプ３０の前端３２が挿し込まれている。

ハンディクリーナ１は、このように構成されている。このように構成されていると、ノズルヘッド２０のヘッドハウジング２２の吸引口２２ａと、接続管２４と、延長パイプ３０と、クリーナ本体１０の接続ノズル１２とが連通した状態となっている。そのため、電動モータが駆動して吸引ファンが回転すると、ノズルヘッド２０のヘッドハウジング２２の吸引口２２ａから空気Ａを吸引できるため、この吸引した空気Ａに含まれる塵埃Ｄを集塵室のフィルタに集塵できる。一方、このスイッチ１４ａをＯＦＦ操作すると、電動モータが停止して吸引ファンの回転も停止する。これにより、ノズルヘッド２０のヘッドハウジング２２の吸引口２２ａからの空気Ａの吸引も停止する。

次に、図３〜１１を参照して、サイクロンユニット２を説明する。このサイクロンユニット２は、ノズルヘッド２０のヘッドハウジング２２の吸引口２２ａから吸引した空気Ａからサイクロン作用によって塵埃Ｄを分離させるサイクロンユニット本体４０と、このサイクロンユニット本体４０に組み付けられ、分離させた塵埃Ｄを回収するダストボックス９０とから構成されている（図３参照）。

このサイクロンユニット本体４０は、延長パイプ３０の後端３４に連結されるロアベース４２と、ロアベース４２に組み付けられ、クリーナ本体１０の接続ノズル１２に連結されるアッパベース６０と、ロアベース４２とアッパベース６０とに挟み込まれるミドルベース７０とから構成されている（図４参照）。

以下に、これらロアベース４２とアッパベース６０とミドルベース７０とを個別に説明する。まず、ロアベース４２から説明する。このロアベース４２には、延長パイプ３０の後端３４を挿し込み可能な吸引管４４が軸心Ｂに対して偏心した格好で設けられている（図４〜５参照）。このロアベース４２には、その内面４２ａにリブ４６を有する空気流入部４８が設けられている。これら吸引管４４の内部と空気流入部４８とは連通した状態となっている。

このリブ４６により、吸引管４４から吸引した空気Ａに対してサイクロン作用を生じさせることができる。また、このロアベース４２の外面４２ｂには、ビス６８を貫通可能なビス孔５０ａを有する一対のボス５０が設けられている。また、このロアベース４２の外面４２ｂには、後述するダストボックス９０の係合爪９２のフック９２ａを引っ掛け可能な一対の引掛片５２が設けられている（図６参照）。この引掛片５２の先端には、傾斜面５２ａが形成されている（図７参照）。

また、このロアベース４２の外面４２ｂには、引掛片５２にフック９２ａが引っ掛かり状態の係合爪９２を保護する保護片５４が設けられている。また、このロアベース４２の外面４２ｂには、リング状のパッキン５６が組み付けられている。これにより、サイクロンユニット本体４０（ロアベース４２）にダストボックス９０を組み付けたとき、この組み付け部位のシール性を高めることができる。ロアベース４２は、このように構成されている。

次に、アッパベース６０を説明する。このアッパベース６０には、クリーナ本体１０の接続ノズル１２の前端１２ａに挿し込み可能な排出管６２が軸心Ｂに対して偏心した格好で設けられている（図４〜６参照）。このアッパベース６０には、空気排出部６４が設けられている。これら排出管６２の内部と空気排出部６４とは連通した状態となっている。また、このアッパベース６０の外面６０ｂには、ビス６８を螺合可能なビス孔（図示しない）を有する一対のボス６６が設けられている。この一対のボス６６とロアベース４２の一対のボス５０とは、対応する（一致する）位置に設けられている。アッパベース６０は、このように構成されている。

最後に、ミドルベース７０を説明する。このミドルベース７０は、ロアベース４２の空気流入部４８とアッパベース６０の空気排出部６４とを仕切る部材である（図４〜６参照）。このミドルベース７０の縁には、ロアベース４２の内周の縁４２ｃに引っ掛け可能な引掛部７０ａを有する縦壁７０ｂが設けられている。また、このミドルベース７０には、その軸心Ｂに中心が一致する貫通孔７２が設けられている。また、このミドルベース７０の裏面（ロアベース４２側の面）７０ｃには、貫通孔７２より大径の内筒７２ａが軸心Ｂ上に設けられている。

この貫通孔７２の縁には、一対の切欠部７４が対向するように設けられている（図９参照）。また、この貫通孔７２の縁には、一対の引掛部７６が対向するように一対の切欠部７４の隣に設けられている。また、このミドルベース７０におけるアッパベース６０側の面には、切欠部７４と引掛部７６との外側をガードする一対の外壁７８がもうけられている。この外壁７８の内面７８ａのうち、引掛部７６に対向する内面７８ａには、突起７８ｂが設けられている。ミドルベース７０は、このように構成されている。

このように構成されているミドルベース７０には、コア筒８０が着脱可能となっている。このコア筒８０は、その先端８０ａ側が有底８０ｂとなっており、その基端８０ｃ側が開放してあるメッシュ状の筒部材である（図４〜６参照）。そのため、このコア筒８０の外周面８０ｄには、複数の微細孔８２が設けられている。また、このコア筒８０の基端８０ｃには、ミドルベース７０の貫通孔７２の縁に干渉する一対の規制片８４が対向するように設けられている。これにより、ミドルベース７０の貫通孔７２にコア筒８０を組み付けるとき、この組み付けるコア筒８０がミドルベース７０の貫通孔７２を貫通することを防止できる（図５参照）。

また、このコア筒８０の基端８０ｃには、ミドルベース７０の切欠部７４に挿入可能な一対の引掛片８６が対向するように設けられている（図４参照）。これら一対の規制片８４と一対の引掛片８６とは、重なり合うことがないように、コア筒８０の基端８０ｃの周方向において、適宜の等間隔を隔てて設けられている。この各引掛片８６の外周には、ミドルベース７０の外壁７８の突起７８ｂが嵌り込み可能な切欠８６ａが設けられている。コア筒８０は、このように構成されている。

ここで、このサイクロンユニット本体４０の組み立て手順の一例を説明する。まず、図４に示す状態から、ロアベース４２の内周の縁４２ｃにミドルベース７０の引掛部７０ａを引っ掛ける（セットする）作業を行う。次に、ロアベース４２にアッパベース６０を被せる作業を行う。すなわち、ロアベース４２とアッパベース６０との間にミドルベース７０を挟み込む作業を行う。

次に、ロアベース４２のボス５０のビス孔５０ａにビス６８を挿し込み、この挿し込んだビス６８をアッパベース６０のボス６６のビス孔に螺合させる作業を行う。この作業は、ロアベース４２の一対のボス５０とアッパベース６０の一対のボス６６との両方で行うこととする（図８参照）。次に、ミドルベース７０の一対の切欠部７４にコア筒８０の一対の引掛片８６を一致させた状態でコア筒８０の一対の規制片８４がミドルベース７０の裏面７０ｃに干渉するまでミドルベース７０の貫通孔７２にコア筒８０を挿し込む作業を行う（図９参照）。

次に、この挿し込んだコア筒８０を軸回りに（図９において、反時計回り方向に）回転させる作業を行う（図９参照）。すると、このコア筒８０の一対の引掛片８６がミドルベース７０の一対の引掛部７６に重なり合う格好となるため、このミドルベース７０からコア筒８０を引き離しても、このコア筒８０がミドルベース７０から抜け落ちることがない。この記載が、特許請求の範囲に記載の「回転組み付け」に相当する。

やがて、この回転させたコア筒８０の一対の引掛片８６の切欠８６ａにミドルベース７０の一対の外壁７８の突起７８ｂが係合する（図１０参照）。この記載が、特許請求の範囲に記載の「ミドルベースに対してコア筒が係合する」に相当する。これにより、このミドルベース７０にコア筒８０が組み付けられてサイクロンユニット本体４０の組み立てが完了することとなる（図１１参照）。なお、この逆の作業を行うと、この組み付けたコア筒８０をミドルベース７０から取り外すことができる。すなわち、この係合状態からミドルベース７０に対してコア筒８０を軸周りに逆回転させると、この係合が解消するため、この組み付けたコア筒８０をミドルベース７０から取り外すことができる。サイクロンユニット本体４０は、このように組み立てられている。

一方、ダストボックス９０は、その先端側が先細りを成す有底の筒部材から構成されている（図４〜７参照）。このダストボックス９０の外周面９０ａには、ロアベース４２の各引掛片５２に引っ掛け可能なフック９２ａを有する一対の係合爪９２が圧縮ばね９６を介してピン９４の軸回りに回転可能に設けられている。このダストボックス９０の係合爪９２とロアベース４２の引掛片５２とをロック部Ｒと記すこととする。この圧縮ばね９６による係合爪９２の付勢方向は、フック９２ａが引掛片５２に引っ掛かる方向（図７において、反時計回り方向）となっている。

このフック９２ａの先端には、傾斜面５２ａに対向する傾斜面９２ｂが形成されている。なお、この係合爪９２は、後述するようにサイクロンユニット本体４０のロアベース４２の先端をダストボックス９０の基端に挿し込んでいくとき、そのフック９２ａの傾斜面９２ｂとロアベース４２の引掛片５２の傾斜面５２ａとが待ち受け状態となるように、自身９２がダストボックス９０のフランジ９０ｂに干渉した状態となっている。ダストボックス９０は、このように構成されている。

このように構成されているダストボックス９０は、サイクロンユニット本体４０に対して組み付け可能となっている。ここで、この組み付けの手順を説明する。まず、図８に示す状態から、サイクロンユニット本体４０のロアベース４２の先端をダストボックス９０の基端に挿し込んでいく作業を行う。すると、サイクロンユニット本体４０の引掛片５２の傾斜面５２ａとダストボックス９０の係合爪９２の傾斜面９２ｂとが干渉する。

これにより、圧縮ばね９６の付勢力に抗して係合爪９２がピン９４の軸回りに回転する。さらに、サイクロンユニット本体４０のロアベース４２の先端を挿し込んでいくと、ピン９４の軸回りに回転した係合爪９２のフック９２ａがサイクロンユニット本体４０の引掛片５２を乗り越える。すると、圧縮ばね９６の付勢力によって係合爪９２がダストボックス９０のフランジ９０ｂに干渉した状態に戻されると共に、この係合爪９２のフック９２ａが引掛片５２に引っ掛かった状態になる（図７参照）。

これにより、ロック部Ｒがロック状態となり、サイクロンユニット本体４０に対するダストボックス９０の組み付けが完了する（図３参照）。したがって、サイクロンユニット２が出来上がる。このようにして出来上がったサイクロンユニット２のコア筒８０は、図３からも明らかなように、ダストボックス９０の内部に位置するようにミドルベース７０に組み付けられることとなっている。

なお、このロック状態において、ダストボックス９０の係合爪９２の基端側（フック９２ａの反対側）を圧縮ばね９６の付勢力に抗して押し込むと（図７において、係合爪９２を創造線で示す状態にすると）、引掛片５２に対する係合爪９２のフック９２ａの引っ掛かりが解消する。これにより、ロック部Ｒがロック解除状態となり、ダストボックス９０の基端に挿し込んだサイクロンユニット本体４０のロアベース４２の先端を抜くことができる。したがって、サイクロンユニット本体４０に対して組み付けたダストボックス９０を取り外すことができる。

また、出来上がったサイクロンユニット２は、ハンディクリーナ１に装着されることとなる（図２、５参照）。この装着は、ハンディクリーナ１のクリーナ本体１０の接続ノズル１２の前端１２ａと延長パイプ３０の後端３４との挿し込みを解消し、これに代わって、延長パイプ３０の後端３４をサイクロンユニット２のロアベース４２の吸引管４４に挿し込み、さらに、ハンディクリーナ１のクリーナ本体１０の接続ノズル１２の前端１２ａにサイクロンユニット２のアッパベース６０の排出管６２を挿し込むことで行われている。サイクロンユニット２は、このようにしてハンディクリーナ１に装着されている。

続いて、サイクロンユニット２を装着したハンディクリーナ１の作用を説明する（図１２参照）。クリーナ本体１０のスイッチ１４ａをＯＮ操作すると、電動モータが駆動して吸引ファンが回転する。これにより、ノズルヘッド２０のヘッドハウジング２２の吸引口２２ａから空気Ａが吸引され、この吸引された空気Ａが延長パイプ３０と吸引管４４とを介してロアベース４２の空気流入部４８に取り込まれる。

すると、この取り込まれた空気Ａは、リブ４６によってロアベース４２の内面４２ａに沿った旋回流（渦巻流）となる。このとき、この空気Ａに含まれる塵埃Ｄは、遠心力により空気Ａから分離されダストボックス９０の内周面に沿って自重で下降してダストボックス９０に回収されることとなる。このようにして、この取り込まれた空気Ａからサイクロン作用によって塵埃Ｄが分離されることとなる。

なお、塵埃Ｄが分離された空気Ａは、コア筒８０の微細孔８２を通過してアッパベース６０の空気排出部６４と排出管６２とを介してクリーナ本体１０の接続ノズル１２に排出される。このとき、このコア筒８０の微細孔８２を空気Ａが通過するため、このサイクロン作用によって分離できない塵埃（髪の毛等の軽い塵埃）でも集塵できる。したがって、従来技術と同様に、サイクロンユニット２の集塵能力を高めることができる。

また、接続ノズル１２に排出された空気Ａは、この接続ノズル１２から吸引されることとなるため、この吸引した空気Ａに塵埃Ｄが残っていても、この残った塵埃Ｄはクリーナ本体１０の集塵室のフィルタで集塵できる。一方、このクリーナ本体１０のスイッチ１４ａをＯＦＦ操作すると、電動モータが停止して吸引ファンの回転も停止する。これにより、ノズルヘッド２０のヘッドハウジング２２の吸引口２２ａからの空気Ａの吸引も停止する。

このように空気Ａの吸引を停止した状態でサイクロンユニット本体４０からダストボックス９０を取り外すと、このダストボックス９０内に回収された塵埃Ｄを取り除くことができる。また、この状態（ロアベース４２に対してアッパベース６０が組み付けられた状態）のままでも、ミドルベース７０からコア筒８０を取り外すことができる。もちろん、この状態のままでも、このミドルベース７０に対しコア筒８０を組み付けることもできる。すなわち、この状態のままでも、コア筒８０は、ミドルベース７０に対し着脱可能となっている。

本発明の実施例に係るサイクロンユニット２は、上述したように構成されている。この構成によれば、従来技術と同様に、メッシュ状のコア筒８０を備えているため、サイクロン作用によって分離できない塵埃（髪の毛等の軽い塵埃）でも集塵できる。そのため、サイクロンユニット２の集塵能力を高めることができる。また、ロアベース４２に対してアッパベース６０が組み付けられた状態のままでも、コア筒８０は、ミドルベース７０に対し着脱可能となっている。そのため、従来技術とは異なり、サイクロンユニット本体４０からコア筒８０を取り外すとき、ロアベース４２とアッパベース６０とによって挟み込まれているミドルベース７０を取り外す必要がない。したがって、コア筒８０のメンテナンス作業を行う時の作業性を高めることができる。すなわち、微細孔８２に入った髪の毛や小さなゴミ等を取り外されたコア筒８０に対して、取り除くことができる。特に、本実施形態の構造では、微細孔８２の上部が内筒７２ａの下部に入り込んでいるため、この取り除く作業が非常に楽になる。この入り込んでいる部位を、図５において、「入り込み部位Ｃ」と記すこととする。

また、この構成によれば、ミドルベース７０に対するコア筒８０の組み付けは、回転組み付けとなっている。そのため、この組み付け作業を簡便に実施できる。

また、この構成によれば、回転組み付けは、ミドルベース７０の貫通孔７２に挿し込んだコア筒８０を軸回りに回転させると、このコア筒８０の一対の引掛片８６がミドルベース７０の一対の引掛部７６に重なり合うことで構成されている。そのため、この回転組み付けを簡便に実施できる。

また、この構成によれば、コア筒８０の一対の引掛片８６がミドルベース７０の一対の引掛部７６に重なり合い状態になると、コア筒８０の一対の引掛片８６の切欠８６ａにミドルベース７０の一対の外壁７８の突起７８ｂが係合する。そのため、この重なり合い状態を離脱し難くできる。したがって、コア筒８０がミドルベース７０からより抜け落ち難くできる。

また、この構成によれば、コア筒８０の係合状態からミドルベース７０に対してコア筒８０を軸周りに逆回転させると、この係合が解消する。そのため、ミドルベース７０に組み付けたコア筒８０を簡便に取り外すことができる。

上述した内容は、あくまでも本発明の一実施の形態に関するものであって、本発明が上記内容に限定されることを意味するものではない。

実施形態では、『掃除機』の例として、『ハンディクリーナ１』を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、『掃除機』の例として、図１３に示すような『家庭用掃除機』であっても構わない。

また、実施形態では、サイクロンユニット本体４０は、ロアベース４２と、アッパベース６０と、ミドルベース７０とから成る３個の部材から構成されており、コア筒８０はミドルベース７０に対して着脱可能となっている形態を説明した。しかし、これに限定されるものでなく、サイクロンユニット本体４０は、何個の部材から構成されていても構わない（変形形態）。例えば、サイクロンユニット本体４０が１個の部材から構成されていると、コア筒８０はサイクロンユニット本体４０に対して着脱可能となっている。また、例えば、サイクロンユニット本体４０が２個の部材から構成されていると、コア筒８０はサイクロンユニット本体４０を構成する２個の部材のいずれかに対して着脱可能となっている。この変形形態の場合でも、実施形態のサイクロンユニット２と同様の作用効果を得ることができる。

１ハンディクリーナ
２サイクロンユニット
１０クリーナ本体
１２接続ノズル
１２ａ前端
１４ハンドル
１４ａスイッチ
１６バッテリ取付部
１８バッテリ
２０ノズルヘッド
２２ヘッドハウジング
２２ａ吸引口
２４接続管
２４ａ後端
３０延長パイプ
３２前端
３４後端
４０サイクロンユニット本体
４２ロアベース
４２ａ内面
４２ｂ外面
４２ｃ縁
４４吸引管
４６リブ
４８空気流入部
５０ボス
５０ａビス孔
５２引掛片
５２ａ傾斜面
５４保護片
５６パッキン
６０アッパベース
６０ｂ外面
６２排出管
６４空気排出部
６６ボス
６８ビス
７０ミドルベース
７０ａ引掛部
７０ｂ縦壁
７０ｃ裏面
７２貫通孔
７２ａ内筒
７４切欠部
７６引掛部
７８外壁
７８ａ内面
７８ｂ突起
８０コア筒
８０ａ先端
８０ｂ有底
８０ｃ基端
８０ｄ外周面
８２微細孔
８４規制片
８６引掛片
８６ａ切欠
９０ダストボックス
９０ａ外周面
９０ｂフランジ
９２係合爪
９２ａフック
９２ｂ傾斜面
９４ピン
９６圧縮ばね
１０１掃除機
１０２サイクロンユニット
１１０掃除機本体
１２０吸引具
１４０サイクロンユニット本体
１４２ロアベース
１６０アッパベース
１７０ミドルベース
１８０コア筒
１９０ダストボックス
Ａ空気
Ｂ軸心
Ｃ入り込み部位
Ｄ塵埃
Ｒロック部

Claims

吸引力を生じさせる掃除機本体と、前記掃除機本体からの吸引力によって空気を吸引するノズルヘッドと、を連結する連結管の端部または途中に装着され、前記吸引した空気からサイクロン作用によって塵埃を分離させるサイクロンユニットであって、
サイクロンユニット本体と、前記サイクロンユニット本体に組み付けられ、分離させた前記塵埃を回収するダストボックスと、から構成されており、
前記サイクロンユニット本体は、前記ノズルヘッド側に連結されるロアベースと、前記ロアベースに組み付けられ、前記掃除機本体側に連結されるアッパベースと、前記ロアベースと前記アッパベースとに挟み込まれるミドルベースと、から構成されており、
前記ミドルベースには、メッシュ状のコア筒が前記ダストボックスの内部に位置するように組み付けられており、
前記コア筒は、前記ロアベースに対して前記アッパベースが組み付けられた状態でも、前記ミドルベースに対し着脱可能となっているサイクロンユニット。
請求項１に記載のサイクロンユニットであって、
前記コア筒は、前記ミドルベースに対して回転組み付けとなっているサイクロンユニット。
請求項２に記載のサイクロンユニットであって、
前記回転組み付けは、前記ミドルベースに形成されている貫通孔に挿し込んだ状態の前記コア筒を軸回りに回転させ、この回転させた前記コア筒に形成されている引掛片が前記ミドルベースの貫通孔の縁に形成された引掛部に重なり合うことで構成されているサイクロンユニット。
請求項３に記載のサイクロンユニットであって、
前記重なり合い状態になると、前記ミドルベースに対して前記コア筒が係合するサイクロンユニット。
請求項４に記載のサイクロンユニットであって、
前記係合状態から前記ミドルベースに対して前記コア筒を軸回りに逆回転させると、前記係合が解消するサイクロンユニット。
吸引力を生じさせる掃除機本体と、前記掃除機本体からの吸引力によって空気を吸引するノズルヘッドと、を連結する連結管の端部または途中に装着され、前記吸引した空気からサイクロン作用によって塵埃を分離させるサイクロンユニットであって、
サイクロンユニット本体と、前記サイクロンユニット本体に組み付けられ、分離させた前記塵埃を回収するダストボックスと、から構成されており、
前記サイクロンユニット本体には、メッシュ状のコア筒が前記ダストボックスの内部に位置するように組み付けられており、
前記コア筒は、前記サイクロンユニット本体に対して着脱可能となっているサイクロンユニット。