JP2014240570A - ユニット式建物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】建物ユニット10を複数組み合わせて構築される建物本体2と、建物本体2に設けられる複数の室内空間4…を空調する空調装置5と、を備えたユニット式建物1において、建物本体2の下階に位置する建物ユニット10の柱11の上面部18と、上階に位置する建物ユニット10の柱11の下面部19との間にそれぞれ介在され、これら柱11の上面部18と下面部19とに各々接合されて当該上下に配置される建物ユニット10,10同士を連結する嵩上げ部材6を備えており、嵩上げ部材6によって、上下に配置された建物ユニット10,10間の領域が拡張されて形成される所定の空間SPに、空調装置5の各種設備を配設するようにした。
【選択図】図1
Description
前記建物本体2の下階F1を構成する建物ユニット10,10と、上階F2を構成する建物ユニット10,10との間に介在することによって当該上階F2の建物ユニット10,10を嵩上げする嵩上げ部材6を備えており、
前記嵩上げ部材6は、前記下階F1の建物ユニット10を構成する前記柱11,11の上面部と、前記上階F2の建物ユニット10を構成する前記柱11,11の下面部とに各々接合されることによって当該上下階F1,F2の建物ユニット10…,10…同士を連結しており、
前記上下階F1,F2の建物ユニット10…,10…間の領域には、前記嵩上げ部材6によって拡張される所定の空間SPが形成され、当該所定の空間SPに、前記空調装置5の各種設備(例えば、給気ダクト52,分岐チャンバー53,環気ダクト56など)が配設されていることを特徴とする。
また、下がり天井部を形成する必要が無いので、建物ユニット10を通常の高さよりも高くする必要が無い。よって、建物ユニット10の耐力低下を防げる。
前記嵩上げ部材6は、
前記下階F1の建物ユニット10,10を構成する前記柱11,11の上面部(柱頭接合部材18,18)に当接して接合される下側接合部61と、
前記上階F2の建物ユニット10,10を構成する前記柱11,11の下面部(柱脚接合部材19,19)に当接して接合される上側接合部62と、
これら下側接合部61および上側接合部62間に立設され、前記下方の柱11,11の直上および前記上方の柱11,11の直下に位置するスチフナ63,63と、を備えていることを特徴とする。
そして、このように下方の柱11,11の上面部(柱頭接合部材18,18)および上方の柱11,11の下面部(柱脚接合部材19,19)と接合された下側接合部61および上側接合部62の間に、下方の柱11,11の直上および上方の柱11,11の直下に位置するスチフナ63,63が立設されているので、上下階F1,F2に配置された建物ユニット10…,10…間の連結部分において十分な剛性を発揮できる。従って、建物本体2における上下階F1,F2の建物ユニット10…,10…間の剛性を高い状態で維持できる。
前記空調装置5の装置本体51が、前記建物本体2を構築する前記建物ユニット10内に配設されており、
前記建物ユニット10内に配設された前記装置本体51の下方が、収納スペースKSとなっていることを特徴とする。
前記所定の空間SPに、遮音部材が配設されていることを特徴とする。
前記所定の空間SPに、前記空調装置5の上階F2側に用いられる各種配管(給気ダクト52や分岐チャンバー53)が配設されており、
前記上階F2の建物ユニット10…には、前記所定の空間SPに配設された前記上階F2側に用いられる各種配管(給気ダクト52など)と連通する床吹出し部が設けられていることを特徴とする。
前記建物ユニット10における前記天井梁12…(12a,12b)のうち長辺側の天井梁12a,12a間に、短辺側の天井梁12bと平行且つ、その長辺方向に沿って所定の間隔で複数の天井小梁14…が架設されており、これら天井小梁14…の間に井桁状の枠部8が設けられていることを特徴とする。
図1は本発明の一実施形態に係るユニット式建物1を側方から見て概略的に示す断面図であり、図2は、図1のユニット式建物1を構築する基本的な建物ユニット10を示す斜視図である。なお、以下の説明において、上下方向とは建物ユニットを積層する垂直方向を意味し、左右方向とは当該垂直方向に直交する水平方向を意味し、これら方向については適宜使い分けて表現するが、各々前者の示す方向と後者の示す方向は同一である。
また、この場合、建物本体2は、複数の建物ユニット10を水平方向に組み合わせて構成された下階F1と上階F2とを、上下方向に積層した二階建てで構成されている。
4本の天井梁12…は、長辺側に配置される2本の長辺天井梁12a,12aと、短辺側に配置される長辺天井梁12aより短い2本の短辺天井梁12b,12bと、によって構成されている。4本の床梁13…は、長辺側に配置される2本の長辺床梁13a,13aと、短辺側に配置される長辺床梁13aより短い2本の短辺床梁13b,13bと、によって構成されている。なお、各柱11は正方形筒状に形成されており、天井梁12と床梁13は、それぞれ断面コ字型に形成されている。
2本の長辺天井梁12a,12a間には、複数の天井小梁14…が短辺天井梁12bと平行に架設されており、これら天井小梁14…は長辺天井梁12aの長手方向に所定間隔で設けられている。これら天井小梁14…の下面には天井板15が固定されている。
2本の長辺床梁13a,13a間には、複数の根太16…が短辺床梁13bと平行に架設されており、これら根太16…は長辺床梁13aの長手方向に所定間隔で設けられている。これら根太16…の上面には床板17が固定されている。
なお、柱11の上端部と天井梁12の端部とは柱頭接合部材18によって接合され、柱11の下端部と床梁13の端部とは柱脚接合部材19によって接合されている。
また、このような建物ユニット10は、水平方向の前後左右に隣接して配置される際、図示しない位置決めピンや連結プレート、ボルト等によって適宜連結される。
例えば、建物本体2のコーナー部に配置される上下二つの建物ユニット10,10間における水平方向に隣接する他の柱11が存在しない部位においては、上下に積層される柱11,11同士のみを、かかる嵩上げ部材6の略半分(すなわち、後述のスチフナ63が一つ)の構成からなる嵩上げ部材(不図示)によって、上下方向にのみ連結する。但し、この場合の嵩上げ部材の構成としては、以下に説明する嵩上げ部材6を半分で構成したものと略同一な構成となるため、ここでは、図示および説明を割愛するものとする。
また、同様に、ここでは詳細な説明は割愛するが、建物本体2の中央側などの水平方向に隣接する建物ユニット10が、下階F1および上階F2のそれぞれに、四つずつ存在する部位の中心部分においては、上下それぞれ異なる建物ユニット10…の計八つの柱11…が上下左右に隣接配置されており、これら八つの柱11…を一つの嵩上げ部材によって同時に連結する。この場合の嵩上げ部材の構成としては、以下に説明する嵩上げ部材6を水平方向に2つ分、略正方形状に連結して構成したものと略同一な構成とすることが好ましい。
しかも、このように下方の柱11,11の上面部(柱頭接合部材18,18)および上方の柱11,11の下面部(柱脚接合部材19,19)と接合された下側接合部61および上側接合部62の間に、下方の柱11,11の直上および上方の柱11,11の直下に位置するスチフナ63,63が立設されているので、上下に配置された建物ユニット10,10、10,10間の連結部分において十分な剛性を発揮し得るようになっている。従って、建物本体2における下階F1側の建物ユニット10…と、上階F2側の建物ユニット10…との間の剛性を高い状態で維持することが可能となる。
このように、空調装置5を備えることにより、本実施形態のユニット式建物1は、図示省略する窓等以外の環気手段を備えることとなるので好ましい。換言すれば、構造上、窓等が設けることができない場合に、当該空調装置5を環気手段として機能させることができるようになっている。
しかも、装置本体51を下階F1の建物ユニット10内に配設するため、従来のように、小屋裏空間31に配設する場合と比較して、当該小屋裏空間31に装置本体51の占領スペースが必要ない分、小屋裏空間31の領域を広く確保することが可能となっている。このとき、小屋裏空間31に装置本体51の設置スペースが不要となるため、屋根面が略平坦な陸屋根を採用するのに適している。また、装置本体51を建物ユニット10内に配設するため、当該建物ユニット10に予め外装材(不図示)を取り付けておく艤装も可能である。
また、ここでは図示省略するが、これら複数の室内空間4(下階F1の部屋4a,上階の部屋4bなど)のそれぞれには、屋外に面する壁に窓が設けられており、必要に応じて屋外から採風・採光できるようになっている。
なお、この枠部8は、予め工場にて、調整材83a,83bを取り付けた状態で出荷しても良いし、枠部8と調整材83a,83bとをセットにして出荷し、現場にて適宜調整するようにしても良い。
このとき、ダクト吹出し部54において給気ダクト52が枠部8に取り付けられるので、当該給気ダクト52を短辺小梁12bと天井小梁14との間(その他の天井小梁14…間を含む)に確実に固定することができるようになっている。しかも、枠部8は井桁状に形成されているので、短辺小梁12bと天井小梁14との間(天井小梁14…間を含む)の剛性を高めることも可能である。
また、下がり天井部を形成する必要が無いので、建物ユニット10を通常の高さよりも高くする必要が無い。よって、建物ユニット10の耐力低下を防げる。
そして、このように下方の柱11,11の上面部(柱頭接合部材18,18)および上方の柱11,11の下面部(柱脚接合部材19,19)と接合された下側接合部61および上側接合部62の間に、下方の柱11,11の直上および上方の柱11,11の直下に位置するスチフナ63,63が立設されているので、上下階F1,F2に配置された建物ユニット10…,10…間の連結部分において十分な剛性を発揮できる。従って、建物本体2における上下階F1,F2の建物ユニット10…,10…間の剛性を高い状態で維持できる。
10…建物ユニット
11…柱
12…天井梁
13…床梁
14…天井小梁
16…床根太
18…柱頭接合部材(柱の上面部)
19…柱脚接合部材(柱の下面部)
2…建物本体
21…天井懐
3…屋根
31…小屋裏空間
4…室内空間
4a,4b…部屋
5…空調装置
51…装置本体
52…給気ダクト
53…分岐チャンバー
54…ダクト吹出し部
55…環気手段
56…環気ダクト
6…嵩上げ部材
61…下側接合部
62…上側接合部
63…スチフナ
64…ガイドピン
8…枠部
F1…下階
F2…上階
SP…所定の空間
KS…収納スペース
Claims (6)
- 複数の柱や梁を有する建物ユニットを複数組み合わせて構築される建物本体と、当該建物本体に設けられる複数の室内空間を空調する空調装置と、を備えたユニット式建物において、
前記建物本体の下階を構成する建物ユニットと、上階を構成する建物ユニットとの間に介在することによって当該上階の建物ユニットを嵩上げする嵩上げ部材を備えており、
前記嵩上げ部材は、前記下階の建物ユニットを構成する前記柱の上面部と、前記上階の建物ユニットを構成する前記柱の下面部とに各々接合されることによって当該上下階の建物ユニット同士を連結しており、
前記上下階の建物ユニット間の領域には、前記嵩上げ部材によって拡張される所定の空間が形成され、当該所定の空間に、前記空調装置の各種設備が配設されていることを特徴とするユニット式建物。 - 請求項1に記載のユニット式建物において、
前記嵩上げ部材は、
前記下方に位置する建物ユニットの柱の上面部に当接して接合される下側接合部と、
前記上方に位置する建物ユニットの柱の下面部に当接して接合される上側接合部と、
これら下側接合部および上側接合部間に立設され、前記下方の柱の直上および前記上方の柱の直下に位置するスチフナと、を備えていることを特徴とするユニット式建物。 - 請求項1または2に記載のユニット式建物において、
前記空調装置の装置本体が、前記建物本体を構築する前記建物ユニット内に配設されており、
前記建物ユニット内に配設された前記装置本体の下方が、収納スペースとなっていることを特徴とするユニット式建物。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載のユニット式建物において、
前記所定の空間に、遮音部材が配設されていることを特徴とするユニット式建物。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のユニット式建物において、
前記所定の空間に、前記空調装置の上階側に用いられる各種配管が配設されており、
前記上階の建物ユニットには、前記所定の空間に配設された前記上階側に用いられる各種配管と連通する床吹出し部が設けられていることを特徴とするユニット式建物。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載のユニット式建物において、
前記建物ユニットにおける前記天井梁のうち長辺側の天井梁間に、短辺側の天井梁と平行且つ、その長辺方向に沿って所定の間隔で複数の天井小梁が架設されており、これら天井小梁の間に井桁状の枠部が設けられていることを特徴とするユニット式建物。
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