JP2007218053A - 蔵型収納付き建物 - Google Patents

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Abstract

【課題】物品の出し入れが容易で、かつ、大型の収納スペースを提供することを目的とする。
【解決手段】入り口を1階居室スペースに面したロフトタイプの蔵型収納スペースを設けることで、出し入れが容易で大型の収納スペースを提供することができる。また、該収納スペースを設けることで、ゆとりの空間を有する1階居室スペース、遮音性が優れた遮音スペースを提供することができ、さらに、建物自体の耐震性能の向上を図ることもできる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蔵のような大型の収納空間を設けた建物に関するものである。
一般住宅において、物品等の収納を行うためには、住居棟とは別の倉庫を設けたり、建物の屋根裏、階段下、押入れ、床下棟に収納空間を設けたりすることとしている。
しかし、住居等とは別の倉庫を設ける場合には、広い敷地面積が必要となるばかりか、住居棟と離れてしまうという不具合が生じる。一方、建物の屋根裏等に収納空間を設ける場合には、一つあたりの収納空間が小さくなり、また収納空間が分散して存在することとなり、大型の物品を保管することが困難であるという問題点や、整理整頓や物品の出し入れが困難であるという問題点が生じていた。
そこで、特許文献1では、3階建ての建物において、2階に物品の保管、貯蔵のための蔵型収納階を設け、該蔵型収納階を区画して蔵型収納室を設けることとした。このような構造を有する収納スペースを設けることで、大型の物品を保管することが可能となる。
特開平6−323009
しかし、特許文献1に記載の発明では、収納階を設けるために、1階住居階に天井高にゆとりをもたせた開放的な空間を設けることができない。しかも、収納階を住居階と別に設けており、物品の出し入れをするためには、その階までわざわざ行かなければいけないので、物品の出し入れの利便性には劣る。また、収納階を住居階と別に設けているため、収納階に至るためには階段を通らざるを得ず、収納室に保管できる物品の形状は、収納室の入り口の大きさではなく収納階に至る階段の大きさにて制限されてしまうという課題がある。
このような課題を解決するため、第一発明では、1階居室スペースと、1階居室スペースの床面から所定の高さに床面を構成する部材を設けることで形成され、天井面が1階居室スペースの天井面と略同一の高さであり、取り出し口が1階居室スペースに面している収納スペースと、前記収納スペースの天井面の反対面が床面となるように形成された2階居室スペースと、を有する建物を提供する。また、第二発明では、前記収納スペースの天井面を構成する部材は、遮音天井用部材であることを特徴とすることで、遮音性に優れた建物を提供することができる。さらに、第三発明では、前記収納スペースの床面を構成する部材は前記1階居室スペースの壁面を構成する一の壁面から他の壁面にわたされることで配置されているため、耐震性が向上した建物。
第四発明では、第一発明から第三発明のいずれか一に記載の建物であって、前記部材はパネルであり、パネル工法により建設されていることを特徴とする建物を提供する。第五発明では、前記収納スペースの面積は、2階居室スペースの1/2未満であることを特徴とする建物を提供する。第六発明では、前記収納スペースの床面と天井面との間は1.1m以上1.4m以下であることを特徴とする建物を提供する。
以上のような構成をとる本発明の蔵型収納付き建物は、収納スペースの天井面と1階居室スペースの天井面が略同一の高さとなるように形成されているため、高さにゆとりがある1階居室スペースを設けた建物を供給することができる。また、一般的には建物の天井高が高くなるほど上部の水平変位が大きくなるため耐震性能が劣化するが、本発明の建物では、収納スペースを設けることにより、その床面を構成する部材が建物の梁などの軸組部材としての役割をも果たすため、高さにゆとりがある1階居室スペースを設けたにも関わらず、通常の天井高の居室スペースを有する建物と同様の耐震性能を有する建物を供給することができる。
また、収納スペースの入り口が1階居室スペースに面しており、収納スペースの入り口を通過する物品であれば大型の物品であっても収納することができる。また、収納スペースが住居階に設けられているため、物品の出し入れの利便性も向上した建物を供給することができる。
さらに、収納スペースの下にも居室スペースを設けることができ、該収納スペース下の居室スペースは、2階居室スペースとの間に収納スペースを介することで、2階居室空間からの足音などの騒音が遮音された静かな居室スペースとなる建物を供給することができる。収納スペースの天井面を構成する部材を遮音天井用の部材とすることで、上記利点を最大限に生かすことも可能である。
以下に、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施しうる。なお、実施形態1は主に請求項1、2について説明する。実施形態2は主に請求項3、4について説明する。実施形態3は主に請求項5、6について説明する。
≪実施形態1≫
(実施形態1の概念)図1は本実施形態の蔵型収納付き建物の断面の概要を示す図である。図1に示すように、蔵型収納付き建物は、ゆとりの空間をもたせた1階居室スペース(101)から所定高さのところに入り口が設けられた収納スペース(102)を有する。該1階居室スペース(101)と収納スペース(102)との天井面の高さは略同一であり、その上には2階居室スペース(103)を備える。また、収納スペース(102)の床面の下にも居室スペース(104)を設けることができる。
(実施形態1の構成)本実施形態にかかる「建物」(100)は、図1に示すように、「1階居室スペース」(101)と、「収納スペース」(102)と、「2階居室スペース」(103)とからなる。
(実施形態1の構成の説明)「建物」(100)は、蔵型の収納スペースを有する建物である。本実施形態にかかる蔵型の収納スペース(102)は、1階居室スペース(101)と収納スペース(102)とを合わせた形状が逆L型にも見えることからL蔵とも呼ばれる。また、本実施形態にかかるL蔵型収納付き建物は「L蔵のある家」とも呼ばれる。
「1階居室スペース」(101)は、建物の1階部分の部屋の一つである。本実施形態では、特に収納スペース(102)の入り口が面している部屋をいう。建物の1階部分には、1階居室スペース(101)以外の居室スペースやキッチン、トイレなどを有する。1階居室スペースの床面(105)から天井面(106)までの高さは、一般的な居室スペースよりも高くし、例えば、11.5尺(約3.48m)などとする。このように、1階居室スペース(101)の天井面(106)を一般的な居室スペースの天井面までの高さよりも高くし、ゆとりのある空間とする。
「収納スペース」(102)は、1階居室スペース(101)の床面(105)から所定の高さに床面(107)を構成する部材を設けることで形成され、天井面(108)が1階居室スペースの天井面(106)と略同一の高さであり、取り出し口(109)が1階居室スペース(101)に面しているものをいう。
収納スペースの床面(107)は、1階居室スペースの床面(105)から所定の高さに部材を設けることで形成することができる。所定高さとは、1階居室スペースの床面から一般的な大人が立った状態にて頭が届かない程度の高さである。より具体的には、1階居室スペースの床面から2m以上の高さを所定高さとして収納スペースの床面を設けることが望ましい。例えば、1階居室スペースの床面(105)から天井面(106)までの高さが11.5尺(約3.48m)であれば、収納スペースの床面(107)の高さを1階居室スペースの床面(105)から7尺(約2.12m)から8尺(約2.42m)程度の高さとする。望ましくは、1階居室スペースの床面(105)から7.5尺(約2.27m)程度の高さとする。上記の場合には、収納スペースの床面(107)から天井面(108)までの高さはいずれも1.4m以下となる。なお、収納スペースの床面(107)から天井面(108)までの高さは、1.1m以上とすることで、広い収納スペースとすることができる。このように、収納スペース(102)の高さを1.1m以上、1.4m以下とすることで、平均的な身長の大人が腰や頭を低くした状態で自由に移動でき、物品の出し入れをスムーズに行うことができる。
また、1階居室スペースの床面(105)から収納スペース床面(107)までの高さが約2m以上であるため、収納スペース(102)の下に1階居室スペース(101)、収納スペース(102)とは別の居室スペース(104)を設けることができる。この別の居室スペース(104)と2階居室スペース(103)との間には収納スペース(102)が存在するため、当該居室スペース(104)は、2階居室スペース(103)からの騒音が届きにくく、遮音性が高い静かなスペースとすることができる。また、収納スペースの天井面(108)を構成する部材を遮音天井用部材とすることで、この居室スペース(104)をより一層静かなスペースとすることができる。例えば、この居室スペース(104)は寝室や茶室などの静かで落ち着いた空間として利用することができる。なお、この居室スペース(104)と1階居室スペース(101)とは一体感を持たせて連続した空間として形成しても良いし、間に壁面を設けて別の空間として形成しても良い。
収納スペースの天井面(108)は、1階居室スペースの天井面(106)と略同一の高さであるため、1階居室スペース(101)は、高さにゆとりのある空間とすることができる。また、収納スペースの取り出し口(109)は、1階居室スペース(102)に面しているため、収納スペースの取り出し口(109)を通過する物品であれば大型の物品であっても収納することができ、収納スペース(102)に収納した物品も容易に取り出すことができる。収納スペース(102)からの物品の取り出しは、梯子(110)などを設けることにより行うことができる。さらに、収納スペース(102)と2階居室スペース(103)とを繋ぐ2階取り出し口(114)を設けてもよい。2階取り出し口(114)を設けることで、2階の物品をも直接収納スペース(102)に収納することができる。このため、建物全体としての重心が低くなり、この点においても耐震性能を向上させることができる。さらに、収納スペース(102)の外部に面した壁面に、通気口(115)を設けても良い。通気口(115)を設けることにより、収納スペース(102)の換気を行うことができるほか、1階居室スペースについても同時に換気を行うことができる。また、2階取り出し口(114)と通気口(115)の双方を設ける場合には、図1の矢印にて示す動線を確保することができる。このため、2階取り出し口(114)と通気口(115)の開口部の大きさを人が通れる程度の大きさ以上とすると、火災などの非常時に収納スペース(102)を通って避難することができる。
図2に、収納スペースの平面図を示す。図2(a)に示すように、収納スペース(201)は、その周囲が壁面(202)にて囲われており、取り出し口(203)にて1階居室スペースに面している。また、収納スペースの形状は、図2(a)に示すように矩形状としても良いし、図2(b)に示すように、矩形を組み合わせたような形状としても良い。
また、収納スペース(102)は、一の広い空間に収納スペースを形成するための床面や壁面を設けることで形成することができる。図1では、収納スペースを設けることで、一の広い空間に収納スペース(102)を形成し、さらに、空間を1階居室スペース(101)と、これとは別の居室スペース(104)とに分けている。1の広い空間の分け方の具体例を図3に示す。例えば、図3(a)では、1の空間の一辺に沿う形状の収納スペース(302)を設けている。図3(a)では、広い収納スペース(302)と、適度な広さの1階居室スペース(301)を提供することができる。図3(b)では、1の空間の一角に収納スペース(302)を設けている。図3(b)では、収納スペース(302)の大きさが図3(a)の場合よりも小さくなるが、広々とした1階居室スペース(301)を提供することができる。図3(c)では、1の空間にL字状の収納スペース(302)を設けている。図3(c)では、広々とした収納スペース(302)と、吹き抜けのような1階居室スペース(301)と、静かで広い収納スペース下の居室スペースを提供することができる。
「2階居室スペース」(103)は、建物(100)の2階部分の部屋の一つであり、前記収納スペース上部の居住空間をいい、前記収納スペース(102)の天井面(108)の反対面が床面(112)となるように形成されている。2階居室スペースの床面(112)と収納スペースの天井面(107)とを表裏一体となるように形成することで、収納スペース(102)を形成することによる手間を最小限とすることができる。また、建物の2階部分には2階居室スペースの他にも居室スペース(111)等を設けても良い。2階居室スペース以外の2階部分の床面は、1階居室スペースの天井面(106)などと表裏一体として形成されていても良い。
(実施形態1の具体例)本実施形態の建物を在来工法にて形成した場合について説明する。在来工法とは、柱・梁・筋交いなど、木の「軸」を組み立てて建物を支える工法である。図4は在来工法を用いた場合の建物の骨組みを例示している。図4は、本実施形態を説明するために必要最低限の骨組みのみを模式的に示しているため、本実施形態にかかる建物がこれらの骨組みのみに限られるものではない。
図4では、建物の1階居室スペース(401)の床面から建物の屋根の高さに相当する長さの柱(404)が建物の四隅に設けられており、その間に収納スペース(402)を形成するための柱(405)が設けられている。図4では、当該柱(405)は1階居室スペース(401)の床面から天井面までの高さに相当する長さであるが、建物の屋根の高さに相当する長さのものとしても良い。建物の四隅に設けられた柱(404)と収納スペースを形成するために設けられた柱(405)を連結するように収納スペースの床面を構成するための部材(406)が設けられており、収納スペースの天井面を構成するための部材(407)は、そのまま2階居室スペース(403)を形成するための部材となっている。
図4に示すように、1階居室スペース(401)は、ゆとりの空間となるように、天井高を高くしている。このように天井高を高くすると、一般的には水平方向への応力に対する耐震性が弱くなってしまう。これを図5に示す。図5(a)に示すのは、本実施形態の収納スペース(402)を設けずに、本実施形態の1階居室スペースと同じ高さの居室スペースを有する建物の該略図である。図5(a)の状態の建物に、地震などによる水平方向の応力が加わると、図5(b)のように倒壊してしまう可能性が高い。しかし、本実施形態にかかる建物では、収納スペース(402)を形成するための部材(406)が梁の役割をも有しているため、耐震性能が向上する。これを図6に示す。図6(a)の状態の本実施形態の建物に、地震などによる水平方向の応力が加わったとしても、図6(b)に示すように、収納スペースを形成するための部材(406)が梁の役割をするため、耐震性能が向上し、倒壊を防ぐことができる。なお、建物の耐震性能は、これらの梁だけによるものではないため、種種の条件により倒壊するか否かの耐震性の評価は異なるが、少なくとも梁を設けることで耐震性能が向上する。しかも、本実施形態における建物では、単純に補強用の梁を設けるのみでなく、その梁を利用して収納スペース(402)を形成し、かつ、天井高さにゆとりがある1階居室スペース(401)を提供することができるのである。
ここで、1階居室スペースとしては、天井高は3m以上3.6m以下程度が望ましく、11.5尺(約3.48m)程度がさらに望ましい。また、1階居室スペースの床面から収納スペースの床面までの高さは、2m以上2.4m以下程度が望ましく、7.5尺(約2.27m程度)がさらに望ましい。そして、収納スペースの天井高は1.1m以上1.4m以下程度が望ましく、4尺(約1.21m)程度がさらに望ましい。このようにすることで、1階居室スペースには十分な天井高を有する広々とした開放的な空間として利用することができ、収納スペースは大人が腰を曲げた状態にて作業可能な大きな収納空間として利用することができ、さらに、収納スペース下の居室スペースは一般的な大人の身長であれば立って移動することに不自由が無い通常の居室空間として利用することができる。
(実施形態1の効果)以上のような構成をとる本実施形態の蔵型収納付き建物は、収納スペースの天井面と1階居室スペースの天井面が略同一の高さとなるように形成されているため、高さにゆとりがある1階居室スペースを設けた建物を供給することができる。また、一般的には建物の天井高が高くなるほど上部の水平変位が大きくなるため耐震性能が劣化するが、本発明の建物では、収納スペースを設けることにより、その床面を構成する部材が建物の梁などの軸組部材としての役割をも果たすため、高さにゆとりがある1階居室スペースを設けたにも関わらず、通常の天井高の居室スペースを有する建物と同様の耐震性能を有する建物を供給することができる。
また、収納スペースの入り口が1階居室スペースに面しており、収納スペースの入り口を通過する物品であれば大型の物品であっても収納することができる。また、収納スペースが住居階に設けられているため、物品の出し入れの利便性も向上した建物を供給することができる。
さらに、収納スペースの下にも居室スペースを設けることができ、該収納スペース下の居室スペースは、2階居室スペースとの間に収納スペースを介することで、2階居室空間からの足音などの騒音が遮音された静かな居室スペースとなる建物を供給することができる。収納スペースの天井面を構成する部材を遮音天井用の部材とすることで、上記利点を最大限に生かすことも可能である。
≪実施形態2≫
(実施形態2の概念)実施形態1に記載した建物は、柱や梁を用いた在来工法にて築造する場合を示したが、本実施形態にかかる建物は、枠組壁工法(2×4工法ともいう)、木質パネル工法(パネル工法ともいう)にて築造する場合を示す。2×4工法やパネル工法では、床や壁などが荷重を受ける構造となっているため、在来工法よりもさらに耐震性に優れた建物を提供することができる。
(実施形態2の構成)本実施形態にかかる「建物」(700)は、図7に示すように、実施形態1の建物を基本とし、「1階居室スペース」(701)と、「収納スペース」(702)と、「2階居室スペース」(703)とからなる。
(実施形態2の構成の説明)本実施形態の1階居室スペース(701)と、収納スペース(702)と、2階居室スペース(703)は、実施形態1の記載を基本として、さらに、2×4工法やパネル工法にて形成されている。なお、図7に示す704〜715の構成は、図1に示す104〜115の構成にそれぞれ対応する。
また、本実施形態の収納スペース(702)の床面を構成する部材は、前記1階居室スペース(701)の壁面を構成する一の壁面から他の壁面にわたされることで配置されていることを特徴とする。図8にパネル工法にて該床面を配置する場合を簡略的に示す。図8に示すように、1階居室スペースの一の壁面(801)から、対向する他の壁面(802)にわたされた収納スペースの床面を構成する部材(803)が配置されることにより、収納スペースが形成される。なお、収納スペースの床面を構成する部材は、図8に示すように、1階部分を全て覆うわけではないので、収納スペースの床面を構成する部材が配置されない箇所は、天井高にゆとりがある1階居室スペースを提供することができる。
このように、床面を構成する部材を1階居室スペースの壁面間に設けることで、1階居室スペースを構成する壁面を、梁にて保持する場合よりも広い範囲で保持することができるため、実施形態1に記載の建物よりも耐震性能に優れた建物を供給することができる。さらに、1階居室スペース(701)、収納スペース(702)、2階居室スペース(703)を構成する壁面の一部または全部を耐力壁とすることで、耐震性能をさらに向上させることができる。
(実施形態2の具体例)図9を用いて本実施形態の建物をパネル工法にて形成した場合について説明する。図9は、図7のA−A方向から建物(700)見た場合の1階部分の床面から2階部分の床面までの断面を示す。図9では、まず、建物の1階部分の床面に相当する面積の床面パネル(901)に、1階居室スペースの床面から天井面に相当する高さの壁パネル(902、903、904)を設ける。図9では、3枚の壁パネルを例示しており、これらはいずれも11.5尺(約3.48m)の長さである。次に、1階部分の床面パネル(901)から7.5尺(約2.27m)の高さにサブ床パネル(905)を設け、該サブ床パネル(905)から4尺(約1.21m)の高さに2階居室スペースの床パネル(906)を設ける。左端の壁パネル(902)と中央の壁パネル(903)には、床面から所定高さ(図9では7.5尺)のところに埋木処理を施して突起部(908)を形成し、所定高さにサブ床パネル(905)を設置できるようにしておく。また、左端の壁パネル(902)と中央の壁パネル(903)の1階床面側と反対側の端部には、切欠を設けて2階居室スペースの床パネル(906)を設置できるようにしておく。このようにして、サブ床パネル(905)を1階居室スペースと2階居室スペースとの間の所定高さに設けると、サブ床パネル(905)が軸組みの役割を担う部材の一つとなるため、サブ床パネルを設けないで2階居室スペースの床パネルのみを設けた場合よりも、耐震性能の高い構造とすることができる。
また、収納スペースを設けない側の右端の壁パネル(904)と中央の壁パネル(903)の間には、図9に示すようにサブ床パネル(907)を設けて階段の踊り場などを形成しても良いし、図10に示すように前記2階居室スペースの床パネル(906)とは異なる高さに中2階を形成するための床パネル(1002)を用いても良い。この場合、右端の壁パネル(1003)は、中2階の高さ相当のものを利用することができる。また、図11に示すように、前記2階居室スペースの床パネル(1102)と略同一の高さにさらに別の床パネル(1103)を設ける場合には、耐震構造上、1階居室スペースの床面パネル(1101)から3.35m以下の高さに軸組水平構面(1104)を設けることが望ましい。
このように、収納スペースを設けない側の右端の壁パネル(904)と中央の壁パネル(903)との間については、耐震性能を向上させるために軸組水平構面あるいは同等の床パネル、サブ床パネルを設けることが望ましいが、収納スペースを設ける側の壁パネルと壁パネルの間では、収納スペースのサブ床パネルが軸組水平構面の役割をも果たすため、軸組水平構面あるいは他の軸組材を設ける必要がない。したがって、収納スペースを設けることで、広い収納スペースを確保できるとともに、天井高にゆとりがある1階居室スペースを提供し、さらに耐震性能をも向上させることもできる。
このようにして、図7に示すようなゆとりの空間を有する1階居室スペースと、蔵型の広い収納スペース(702)と、2階居室スペースを有する建物(700)を形成することができる。
なお、上記具体例では、パネル工法を用いた場合について説明したが、2×4工法などの壁工法でも同様の構成の建物を形成することができる。
(実施形態2の効果)以上のような構成をとる本実施形態の蔵型収納付き建物は、収納スペースの天井面と1階居室スペースの天井面が略同一の高さとなるように形成されているため、高さにゆとりがある1階居室スペースを設けた建物を供給することができる。また、一般的には建物の天井高が高くなるほど上部の水平変位が大きくなるため耐震性能が劣化するが、本発明の建物では、収納スペースを設けることにより、その床面を構成する部材は1階居室スペースの壁面を広範囲で保持することができるため、高さにゆとりがある1階居室スペースを設けたにも関わらず、耐震性能に優れた建物を供給することができる。
また、収納スペースの入り口が1階居室スペースに面しており、収納スペースの入り口を通過する物品であれば大型の物品であっても収納することができる。また、収納スペースが住居階に設けられているため、物品の出し入れの利便性も向上した建物を供給することができる。
さらに、収納スペースの下にも居室スペースを設けることができ、該収納スペース下の居室スペースは、2階居室スペースとの間に収納スペースを介することで、2階居室空間からの足音などの騒音が遮音された静かな居室スペースとなる建物を供給することができる。収納スペースの天井面を構成する部材を遮音天井用の部材とすることで、上記利点を最大限に生かすことも可能である。
《実施形態3》
(実施形態3の概要)本実施形態に記載の建物は、収納スペースの形状に一定の制約を設け、決められた敷地内に効率的な空間を有する建物を提供することができる。
(実施形態3の構成の説明)本実施形態にかかる建物は実施形態1または実施形態2に記載の建物を基本とし、以下の点で異なる。
本実施形態にかかる建物の収納スペースは、建物の2階部分の床面積の1/2未満であることを特徴とする。また、本実施形態の収納スペースの床面と天井面との間は1.1m以上1.4m以下であることを特徴とする。このため、収納スペースは建築基準法上の階としては取り扱われず、床面積の計算にも算入されない。このため、本実施形態の収納スペースを有する建物では、1階及び2階の居住空間の床面積を定められた容積率にて許容される最大値いっぱいとなるように建築した場合であっても、床面積の制限に関係なく大型の収納を確保することができる。なお、2階部分の床面積には、図1に示すスキップフロア(113)部分も含まれる。スキップフロアとは、半階ずらして設置されたフロアのことである。
(実施形態3の効果)以上のような構成をとる本実施形態の蔵型収納付き建物では、実施形態1または実施形態2に記載の効果に加えて、1階及び2階の居住空間の床面積を定められた容積率にて許容される最大値いっぱいとなるように建築した場合であっても、さらに、大型の収納を確保した建物を提供することができる。
実施形態1の建物の構成を示す断面図 収納スペースの平面図 収納スペースの形状を示す図 実施形態1の建物の具体例を説明する図 収納スペースを設けない場合の耐震性能を示す図 収納スペースを設けた場合の耐震性能を示す図 実施形態2の建物の構成を示す断面図 実施形態2の収納スペースの床面を構成する部材を説明する図 実施形態2の建物の構造例を示す図 実施形態2の建物の他の構造例を示す図 実施形態2の建物の他の構造例を示す図
符号の説明
101 1階居室スペース
102 収納スペース
103 2階居室スペース
104 収納スペース下の居室スペース
105 1階居室スペースの床面
106 1階居室スペースの天井面
107 収納スペースの床面
108 収納スペースの天井面
109 収納スペースの取り出し口
110 梯子
111 2階居室スペース以外の2階部分の部屋
112 2階居室スペースの床面
113 スキップフロア

Claims (6)

  1. 1階居室スペースと、
    1階居室スペースの床面から所定の高さに床面を構成する部材を設けることで形成され、天井面が1階居室スペースの天井面と略同一の高さであり、取り出し口が1階居室スペースに面している収納スペースと、
    前記収納スペースの天井面の反対面が床面となるように形成された2階居室スペースと、
    を有する建物。
  2. 前記収納スペースの天井面を構成する部材は、遮音天井用部材であることを特徴とする請求項1に記載の建物
  3. 前記収納スペースの床面を構成する部材は前記1階居室スペースの壁面を構成する一の壁面から他の壁面にわたされることで配置されている請求項1又は2に記載の建物。
  4. 前記部材はパネルであり、パネル工法により建設されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一に記載の建物。
  5. 前記収納スペースの面積は、建物の2階部分の床面積の1/2未満であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一に記載の建物。
  6. 前記収納スペースの床面と天井面との間は1.1m以上1.4m以下であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一に記載の建物。
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