JP2014226785A - 離型フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】金型汚染ならびにフィルム吸着用の真空ラインの閉塞がなく、しかも金型への追従性に優れる、シンジオタクチックポリスチレンを用いた離型フィルムを提供する。
【解決手段】少なくとも特定の厚さを有する無機層と、特定の含有量の比率でなるシンジオタクチックポリスチレンとエラストマーを含む中間層と、シンジオタクチックポリスチレンを含む剥離層とを有する離型フィルム、又は少なくとも特定の厚さを有する無機層と、特定の含有量の比率でなるシンジオタクチックポリスチレンとエラストマーを含む剥離層とを有する離型フィルム。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも特定の厚さを有する無機層と、特定の含有量の比率でなるシンジオタクチックポリスチレンとエラストマーを含む中間層と、シンジオタクチックポリスチレンを含む剥離層とを有する離型フィルム、又は少なくとも特定の厚さを有する無機層と、特定の含有量の比率でなるシンジオタクチックポリスチレンとエラストマーを含む剥離層とを有する離型フィルム。
【選択図】図1
Description
本発明は、離型フィルムに関し、詳しくは、金型内に半導体チップを配置して樹脂を注入成形する際に、半導体チップと金型内面との間に配置される半導体封止プロセス用離型フィルムに関する。
従来から、半導体パッケージの小型軽量化に伴い、封止樹脂の使用量を減らすことが検討されている。しかしながら、封止樹脂の使用量を減らしながらも、半導体チップと封止樹脂との界面の密着性を強固とするために、封止樹脂に含まれている離型剤を減らす傾向にあり、硬化成形後の封止樹脂と金型の離型性が悪くなってしまうという問題が発生するおそれがある。一方、離型剤の量を削減するために、特許文献1〜3には、硬化成形後の封止樹脂と金型との離型性を得る他の方法として、金型内面と半導体チップとの間に金型成形用離型フィルムを配置する方法が開示されている。また、特許文献4には、上記金型成形用離型フィルムとして、カバーレイフィルムを加熱プレスにより接着してフレキシブルプリント回路基板を作製する際に用いるシンジオタクチックポリスチレンからなる離型フィルムが開示されている。
しかしながら、特許文献4の離型フィルムを上記用途に用いると、優れた追従性を示すものの、金型汚染の発生ならびにフィルム吸着用の真空ラインの閉塞という問題があった。
本発明は、上記問題を鑑み、金型汚染ならびにフィルム吸着用の真空ラインの閉塞がなく、しかも金型への追従性に優れる、シンジオタクチックポリスチレンを用いた離型フィルムを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、少なくとも特定の厚さを有する無機層と、特定の含有量の比率でなるシンジオタクチックポリスチレンとエラストマーを含む中間層と、シンジオタクチックポリスチレンを含む剥離層とを有する離型フィルム、又は少なくとも特定の厚さを有する無機層と、特定の含有量の比率でなるシンジオタクチックポリスチレンとエラストマーを含む剥離層とを有する離型フィルム、を使用することで、金型成形時の加熱により封止樹脂から発生するガス起因の金型汚染ならびにフィルム吸着用の真空ラインの閉塞がなく、しかも金型に対し優れた追従性を有することを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(9)を提供するものである。
(1)シンジオタクチックポリスチレンを含む剥離層と、無機層と、シンジオタクチックポリスチレンとエラストマーとを含む中間層と、を含み、該中間層は該剥離層と該無機層との間に配置され、下記式(1)を満たし、該無機層の厚さが20〜200nmであることを特徴とする離型フィルム(以下、第1の離型フィルムと称することがある。)。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(9)を提供するものである。
(1)シンジオタクチックポリスチレンを含む剥離層と、無機層と、シンジオタクチックポリスチレンとエラストマーとを含む中間層と、を含み、該中間層は該剥離層と該無機層との間に配置され、下記式(1)を満たし、該無機層の厚さが20〜200nmであることを特徴とする離型フィルム(以下、第1の離型フィルムと称することがある。)。
(B1は中間層中のシンジオタクチックポリスチレンの含有量(質量基準)を示し、A1はエラストマーの含有量(質量基準)を示す。)
(2)前記離型フィルムが、前記中間層と前記無機層との間にさらに他の中間層を含み、かつ該他の中間層の組成が、前記剥離層と同一である上記(1)に記載の離型フィルム。
(3)無機層と、シンジオタクチックポリスチレンとエラストマーとを含む剥離層と、
を含み、該剥離層は下記式(2)を満たし、かつ該無機層の厚さが20〜200nmであることを特徴とする離型フィルム(以下、第2の離型フィルムと称することがある。)。
(2)前記離型フィルムが、前記中間層と前記無機層との間にさらに他の中間層を含み、かつ該他の中間層の組成が、前記剥離層と同一である上記(1)に記載の離型フィルム。
(3)無機層と、シンジオタクチックポリスチレンとエラストマーとを含む剥離層と、
を含み、該剥離層は下記式(2)を満たし、かつ該無機層の厚さが20〜200nmであることを特徴とする離型フィルム(以下、第2の離型フィルムと称することがある。)。
(B2は剥離層中のシンジオタクチックポリスチレンの含有量(質量基準)を示し、A2はエラストマーの含有量(質量基準)を示す。)
(4)剥離層の厚さが3μm〜150μmであり、前記中間層の厚さが20〜150μmである上記(1)又は(2)に記載の離型フィルム。
(5)剥離層の厚さが5〜150μmである上記(3)に記載の離型フィルム。
(6)離型フィルムから無機層を除いた層の弾性率(測定条件:JIS K7244準拠、引張モード、昇温速度5℃/min、周波数1Hz)が、175℃で2.4×108Pa以下である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の離型フィルム。
(7)前記無機層がアルミニウム層である上記(1)〜(6)のいずれかに記載の離型フィルム。
(8)前記無機層が蒸着によって形成される上記(1)〜(7)のいずれかに記載の離型フィルム。
(9)前記離型フィルムが金型成形用離型フィルムである上記(1)〜(8)のいずれかに記載の離型フィルム。
(4)剥離層の厚さが3μm〜150μmであり、前記中間層の厚さが20〜150μmである上記(1)又は(2)に記載の離型フィルム。
(5)剥離層の厚さが5〜150μmである上記(3)に記載の離型フィルム。
(6)離型フィルムから無機層を除いた層の弾性率(測定条件:JIS K7244準拠、引張モード、昇温速度5℃/min、周波数1Hz)が、175℃で2.4×108Pa以下である上記(1)〜(5)のいずれかに記載の離型フィルム。
(7)前記無機層がアルミニウム層である上記(1)〜(6)のいずれかに記載の離型フィルム。
(8)前記無機層が蒸着によって形成される上記(1)〜(7)のいずれかに記載の離型フィルム。
(9)前記離型フィルムが金型成形用離型フィルムである上記(1)〜(8)のいずれかに記載の離型フィルム。
本発明によれば、金型への汚染がなく、フィルム吸着用の真空ラインを閉塞させることもなく、しかも、金型に対する追従性の優れる離型フィルムを提供することができる。
[離型フィルム]
本発明の離型フィルムは、シンジオタクチックポリスチレンを含む剥離層と、無機層と、シンジオタクチックポリスチレンとエラストマーとを含む中間層と、を含み、該中間層は該剥離層と該無機層との間に配置され、下記式(1)を満たし、該無機層の厚さが20〜200nmであることを特徴とする離型フィルム(第1の離型フィルム)である。
本発明の離型フィルムは、シンジオタクチックポリスチレンを含む剥離層と、無機層と、シンジオタクチックポリスチレンとエラストマーとを含む中間層と、を含み、該中間層は該剥離層と該無機層との間に配置され、下記式(1)を満たし、該無機層の厚さが20〜200nmであることを特徴とする離型フィルム(第1の離型フィルム)である。
また、本発明の離型フィルムは、無機層と、シンジオタクチックポリスチレンとエラストマーとを含む剥離層と、を含み、該剥離層は下記式(2)を満たし、かつ該無機層の厚さが20〜200nmであることを特徴とする離型フィルム(第2の離型フィルム)である。
離型フィルムとは、金型を用いて所定の形状を有する成形品を製造する際に、金型の内面に配置され、成形物を金型表面から離型し易くさせるために用いられるフィルムである。例えば、半導体チップのパッケージング工程における封止樹脂の成形用に用いられるものである。
図1は、本発明の第1の離型フィルムの一例を示す断面図であり、(a)は剥離層4a、中間層5a、無機層3aからなる実施形態を示し、(b)は剥離層4b、中間層5b、他の中間層6b、無機層3bからなる実施形態を示す。
さらに、図2は本発明の第2の離型フィルムの一例を示す断面図であり、剥離層7cと無機層3cからなる実施形態を示す。
さらに、図2は本発明の第2の離型フィルムの一例を示す断面図であり、剥離層7cと無機層3cからなる実施形態を示す。
(第1の離型フィルム)
本発明の第1の離型フィルムは、剥離層/中間層/無機層という構成(以下、離型フィルム1−1と称することがある。)を有するものである。また、本発明の第1の離型フィルムは、さらに剥離層/中間層/他の中間層/無機層という構成(以下、離型フィルム1−2と称することがある。)を有することができる。
本発明の第1の離型フィルムは、剥離層と無機層とが表裏に配置されていれば、上記構成に限定されることはなく、例えば、剥離層と中間層との間に他の中間層以外の層が配置されてもよいし、離型フィルムの機能を損なわれない範囲で複数の層が配置されていてもよい。
本発明の第1の離型フィルムは、剥離層/中間層/無機層という構成(以下、離型フィルム1−1と称することがある。)を有するものである。また、本発明の第1の離型フィルムは、さらに剥離層/中間層/他の中間層/無機層という構成(以下、離型フィルム1−2と称することがある。)を有することができる。
本発明の第1の離型フィルムは、剥離層と無機層とが表裏に配置されていれば、上記構成に限定されることはなく、例えば、剥離層と中間層との間に他の中間層以外の層が配置されてもよいし、離型フィルムの機能を損なわれない範囲で複数の層が配置されていてもよい。
離型フィルム1−1は、図1(a)に示すように、シンジオタクチックポリスチレンを含む剥離層4a、シンジオタクチックポリスチレンとエラストマーを含む中間層5a、無機層3aの順に設けてなる離型フィルムであり、中間層5aは下記式(1)を満たすものである。
また、離型フィルム1−2は、図1(b)に示すように、離型フィルム1−1の中間層5aと無機層3aの間にさらに他の中間層を設けてなる離型フィルムである。図1(b)において、2bは剥離フィルム、4bは剥離層、5bは中間層、6bは他の中間層、3bは無機層であり、さらに、中間層5bは式(1)を満たす。
式(1)において、[A1/(A1+B1)]×100が、5〜45であり、好ましくは5〜35であり、より好ましくは10〜30である。この範囲であれば、フィルムの柔軟性の観点から、金型追従性が良く、フィルム破れ等の発生がなく好ましい。
[A1/(A1+B1)]×100が5未満であると、フィルム柔軟性不足の観点から、金型追従性が悪くなり好ましくない。[A1/(A1+B1)]×100が45を超えると、弾性率が低くなりすぎることによる型への食い込みの観点から、フィルムが破れ易くなるため好ましくない。
[A1/(A1+B1)]×100が5未満であると、フィルム柔軟性不足の観点から、金型追従性が悪くなり好ましくない。[A1/(A1+B1)]×100が45を超えると、弾性率が低くなりすぎることによる型への食い込みの観点から、フィルムが破れ易くなるため好ましくない。
(シンジオタクチックポリスチレン)
本発明の第1の離型フィルムに用いるシンジオタクチックポリスチレン系樹脂のシンジオタクチックとは、立体化学構造がシンジオタクチック構造、即ち炭素−炭素結合から形成される主鎖に対して側鎖であるフェニル基が交互に反対方向に位置する立体構造を有するものであり、そのタクティシティーは同位体炭素による核磁気共鳴法(13C−NMR法)により定量される。13C−NMR法により測定されるタクティシティーは、連続する複数個の構成単位の存在割合、例えば2個の場合はダイアッド、3個の場合はトリアッド、5個の場合はペンタッドによって示すことができるが、前記シンジオタクチックポリスチレン系樹脂とは、通常はラセミダイアッドで75%以上、好ましくは85%以上、若しくはラセミペンタッドで30%以上、好ましくは50%以上のシンジオタクティシティーを有するポリスチレン、ポリ(アルキルスチレン)、ポリ(ハロゲン化スチレン)、ポリ(ハロゲン化アルキルスチレン) 、ポリ(アルコキシスチレン)、ポリ(ビニル安息香酸エステル)、これらの水素化重合体及びこれらの混合物、あるいはこれらを主成分とする共重合体が挙げられる。なお、ここでポリ(アルキルスチレン)としては、ポリ(メチルスチレン)、ポリ(エチルスチレン)、ポリ(イソピルスチレン)、ポリ(t−ブチルスチレン)、ポリ(フェニルスチレン)、ポリ(ビニルナフタレン)、ポリ(ビニルスチレン)等があり、ポリ(ハロゲン化スチレン)としては、ポリ(クロロスチレン)、ポリ(ブロモスチレン)、ポリ(フルオロスチレン)等がある。また、ポリ(ハロゲン化アルキルスチレン)としては、ポリ(クロロメチルスチレン)等、またポリ(アルコキシスチレン)としては、ポリ(メトキシスチレン)、ポリ(エトキシスチレン)等がある。
これらのうち、好ましいポリスチレン系樹脂としては、ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(m−メチルスチレン)、ポリ(p−t−ブチルスチレン)、ポリ(p−クロロスチレン)、ポリ(m−クロロスチレン)、ポリ(p−フルオロスチレン)、水素化ポリスチレン及びこれらの構造単位を含む共重合体が挙げられ、本発明で使用するポリスチレン系樹脂としては、フィルム成形のし易さおよび分解ガスの安全性の観点から、ポリスチレンまたはポリ(p−メチルスチレン)が特に好ましい。
本発明の第1の離型フィルムに用いるシンジオタクチックポリスチレン系樹脂のシンジオタクチックとは、立体化学構造がシンジオタクチック構造、即ち炭素−炭素結合から形成される主鎖に対して側鎖であるフェニル基が交互に反対方向に位置する立体構造を有するものであり、そのタクティシティーは同位体炭素による核磁気共鳴法(13C−NMR法)により定量される。13C−NMR法により測定されるタクティシティーは、連続する複数個の構成単位の存在割合、例えば2個の場合はダイアッド、3個の場合はトリアッド、5個の場合はペンタッドによって示すことができるが、前記シンジオタクチックポリスチレン系樹脂とは、通常はラセミダイアッドで75%以上、好ましくは85%以上、若しくはラセミペンタッドで30%以上、好ましくは50%以上のシンジオタクティシティーを有するポリスチレン、ポリ(アルキルスチレン)、ポリ(ハロゲン化スチレン)、ポリ(ハロゲン化アルキルスチレン) 、ポリ(アルコキシスチレン)、ポリ(ビニル安息香酸エステル)、これらの水素化重合体及びこれらの混合物、あるいはこれらを主成分とする共重合体が挙げられる。なお、ここでポリ(アルキルスチレン)としては、ポリ(メチルスチレン)、ポリ(エチルスチレン)、ポリ(イソピルスチレン)、ポリ(t−ブチルスチレン)、ポリ(フェニルスチレン)、ポリ(ビニルナフタレン)、ポリ(ビニルスチレン)等があり、ポリ(ハロゲン化スチレン)としては、ポリ(クロロスチレン)、ポリ(ブロモスチレン)、ポリ(フルオロスチレン)等がある。また、ポリ(ハロゲン化アルキルスチレン)としては、ポリ(クロロメチルスチレン)等、またポリ(アルコキシスチレン)としては、ポリ(メトキシスチレン)、ポリ(エトキシスチレン)等がある。
これらのうち、好ましいポリスチレン系樹脂としては、ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(m−メチルスチレン)、ポリ(p−t−ブチルスチレン)、ポリ(p−クロロスチレン)、ポリ(m−クロロスチレン)、ポリ(p−フルオロスチレン)、水素化ポリスチレン及びこれらの構造単位を含む共重合体が挙げられ、本発明で使用するポリスチレン系樹脂としては、フィルム成形のし易さおよび分解ガスの安全性の観点から、ポリスチレンまたはポリ(p−メチルスチレン)が特に好ましい。
(エラストマー)
本発明の第1の離型フィルムに用いるエラストマーとしては、例えば、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ネオプレン、ポリスルフィドゴム、チオコールゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBR)、水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SEB)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−イソプレンブロック共重合体(SIR)、水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体(SEP)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、水素添加スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)、又はエチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、直鎖状低密度ポリエチレン系エラストマー等のオレフィン系ゴム、もしくはブタジエン−アクリロニトリル−スチレン−コアシェルゴム(ABS)、メチルメタアクリレート−ブタジエン−スチレン−コアシェルゴム(MBS)、メチルメタアクリレート−ブチルアクリレート−スチレン−コアシェルゴム(MAS)、オクチルアクリレート−ブタジエン−スチレン−コアシェルゴム(MABS)、アルキルアクリレート−ブタジエン−アクリロニトリル−スチレン−コアシェルゴム(AABS)、ブタジエン−スチレン−コアシェルゴム(SBR)、メチルメタアクリレート−ブチルアクリレート−シロキサン等のシロキサン含有コアシェルゴム等のコアシェルタイプの粒子状弾性体、又はこれらを変性したゴム等が挙げられる。このうち、シンジオタクチックポリスチレンへの柔軟性付与ならびに溶融混練による分散のし易さの観点から、特に水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)の適用が好ましい。
本発明の第1の離型フィルムに用いるエラストマーとしては、例えば、天然ゴム、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、ネオプレン、ポリスルフィドゴム、チオコールゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム、エピクロロヒドリンゴム、スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBR)、水素添加スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SEB)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレン−イソプレンブロック共重合体(SIR)、水素添加スチレン−イソプレンブロック共重合体(SEP)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、水素添加スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SEPS)、又はエチレンプロピレンゴム(EPM)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、直鎖状低密度ポリエチレン系エラストマー等のオレフィン系ゴム、もしくはブタジエン−アクリロニトリル−スチレン−コアシェルゴム(ABS)、メチルメタアクリレート−ブタジエン−スチレン−コアシェルゴム(MBS)、メチルメタアクリレート−ブチルアクリレート−スチレン−コアシェルゴム(MAS)、オクチルアクリレート−ブタジエン−スチレン−コアシェルゴム(MABS)、アルキルアクリレート−ブタジエン−アクリロニトリル−スチレン−コアシェルゴム(AABS)、ブタジエン−スチレン−コアシェルゴム(SBR)、メチルメタアクリレート−ブチルアクリレート−シロキサン等のシロキサン含有コアシェルゴム等のコアシェルタイプの粒子状弾性体、又はこれらを変性したゴム等が挙げられる。このうち、シンジオタクチックポリスチレンへの柔軟性付与ならびに溶融混練による分散のし易さの観点から、特に水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)の適用が好ましい。
上記シンジオタクチックポリスチレンにエラストマーを含むことにより、離型フィルムに柔軟性を付与することができ、封止樹脂形状に追従し、半導体部品としての寸法精度、外観を損なうことがなく、しかも柔軟性の低いフィルムでプレス時に発生する破れなども抑制することができる。
第1の離型フィルムに用いる剥離層は、シンジオタクチックポリスチレンを含むものである。
剥離層は、シンジオタクチックポリスチレンを80質量%以上含むことが好ましく、より好ましくは85%以上、さらに好ましくは90質量%以上、最も好ましくは100質量%である。
また、エラストマーを含んでいてもよい。エラストマーは、20質量%以下含むことが好ましく、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。
剥離層の厚さは3〜150μm以下が好ましく、より好ましくは5〜40μm、さらに好ましくは10〜30μmである。
剥離層は、シンジオタクチックポリスチレンを80質量%以上含むことが好ましく、より好ましくは85%以上、さらに好ましくは90質量%以上、最も好ましくは100質量%である。
また、エラストマーを含んでいてもよい。エラストマーは、20質量%以下含むことが好ましく、より好ましくは15質量%以下、さらに好ましくは10質量%以下である。
剥離層の厚さは3〜150μm以下が好ましく、より好ましくは5〜40μm、さらに好ましくは10〜30μmである。
第1の離型フィルムに用いる中間層は、シンジオタクチックポリスチレンとエラストマーを含むものである。
前記中間層は、シンジオタクチックポリスチレンを55質量%以上含み、60質量%以上含むことが好ましく、より好ましく65〜95質量%、さらに好ましくは70〜90質量%である。
また、エラストマーの含有量は、45質量%以下であり、40質量%以下含むことが好ましく、より好ましくは5〜35質量%、さらに好ましくは10〜30質量%である。この範囲であれば、離型フィルムに柔軟性を付与することができ好ましい。
中間層の厚さは20〜150μmが好ましく、より好ましくは30〜100μm、さらに好ましくは40〜100μmである。膜厚がこの範囲であれば、弾性率が低くなりすぎず、型への食い込みによる破れが発生しにくく好ましい。
前記中間層は、シンジオタクチックポリスチレンを55質量%以上含み、60質量%以上含むことが好ましく、より好ましく65〜95質量%、さらに好ましくは70〜90質量%である。
また、エラストマーの含有量は、45質量%以下であり、40質量%以下含むことが好ましく、より好ましくは5〜35質量%、さらに好ましくは10〜30質量%である。この範囲であれば、離型フィルムに柔軟性を付与することができ好ましい。
中間層の厚さは20〜150μmが好ましく、より好ましくは30〜100μm、さらに好ましくは40〜100μmである。膜厚がこの範囲であれば、弾性率が低くなりすぎず、型への食い込みによる破れが発生しにくく好ましい。
離型フィルム1−2に用いる他の中間層は、特に制限されないが、剥離層と同じシンジオタクチックポリスチレンを含むものが好ましい。他の中間層の組成が剥離層と同一であればより好ましい。
他の中間層の厚さは3〜150μm以下が好ましく、より好ましくは5〜40μm、さらに好ましくは10〜30μmである。
なお、離型フィルム1−2の剥離層、中間層及び他の中間の厚さに関しては、上記の範囲内で、トータルの厚さを適宜調整して、金型追従性を維持することが好ましい。
また、さらに他の中間層以外の層を付加した場合にも、同様である。
他の中間層の厚さは3〜150μm以下が好ましく、より好ましくは5〜40μm、さらに好ましくは10〜30μmである。
なお、離型フィルム1−2の剥離層、中間層及び他の中間の厚さに関しては、上記の範囲内で、トータルの厚さを適宜調整して、金型追従性を維持することが好ましい。
また、さらに他の中間層以外の層を付加した場合にも、同様である。
第1の離型フィルムに用いる無機層を除くすべての層には、用途に応じて種々の機能を付与するために、各種の添加剤、例えば、アンチブロッキング剤、酸化防止剤、核剤、可塑剤、プロセスオイル、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、顔料等を配合してもよい。
アンチブロッキング剤としては、以下のような無機粒子または有機粒子が挙げられる。無機粒子としては、IA族、IIA族、IVA族、VIA族、VIIA族、VIIIA族、IB族、IIB族、IIIB族、IVB族元素の酸化物、水酸化物、硫化物、窒素化物、ハロゲン化物、炭酸塩、硫酸塩、酢酸塩、燐酸塩、亜燐酸塩、有機カルボン酸塩、珪酸塩、チタン酸塩、硼酸塩及びそれらの含水化合物、並びにそれらを中心とする複合化合物及び天然鉱物粒子が挙げられる。
このような無機粒子の具体的な例としては、フッ化リチウム、ホウ砂(ホウ酸ナトリウム含水塩)等のIA族元素化合物;炭酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、酸化マグネシウム(マグネシア)、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、フッ化マグネシウム、チタン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム含水塩(タルク)、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、亜リン酸カルシウム、硫酸カルシウム(石膏)、酢酸カルシウム、テレフタル酸カルシウム、水酸化カルシウム、ケイ酸カルシウム、フッ化カルシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、炭酸バリウム、リン酸バリウム、硫酸バリウム、亜硫酸バリウム等のIIA族元素化合物;二酸化チタン(チタニア)、一酸化チタン、窒化チタン、二酸化ジルコニウム(ジルコニア)、一酸化ジルコニウム等のIVA族元素化合物;二酸化モリブデン、三酸化モリブデン、硫化モリブデン等のVIA族元素化合物;塩化マンガン、酢酸マンガン等のVIIA族元素化合物;塩化コバルト、酢酸コバルト等のVIII族元素化合物;ヨウ化第一銅等のIB族元素化合物;酸化亜鉛、酢酸亜鉛等のIIB族元素化合物;酸化アルミニウム(アルミナ)、水酸化アルミニウム、フッ化アルミニウム、アルミナシリケート(ケイ酸アルミナ、カオリン、カオリナイト)等のIIIB族元素化合物;酸化ケイ素(シリカ、シリカゲル)、石墨、カーボン、グラファイト、ガラス等のIVB族元素化合物;カーナル石、カイナイト、雲母(マイカ、キンウンモ)、バイロース鉱等の天然鉱物の粒子が挙げられる。
有機粒子としては、テフロン(登録商標)、メラミン系樹脂、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、アクリル系レジンシリコーン及びそれらの架橋体が挙げられる。
上述の無機粒子や有機粒子の平均粒径が0.1〜10μmであるのが好ましく、添加量が0.01〜15重量%であるのが好ましい。
なお、これらのアンチブロッキング剤は単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
このような無機粒子の具体的な例としては、フッ化リチウム、ホウ砂(ホウ酸ナトリウム含水塩)等のIA族元素化合物;炭酸マグネシウム、リン酸マグネシウム、酸化マグネシウム(マグネシア)、塩化マグネシウム、酢酸マグネシウム、フッ化マグネシウム、チタン酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸マグネシウム含水塩(タルク)、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、亜リン酸カルシウム、硫酸カルシウム(石膏)、酢酸カルシウム、テレフタル酸カルシウム、水酸化カルシウム、ケイ酸カルシウム、フッ化カルシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、炭酸バリウム、リン酸バリウム、硫酸バリウム、亜硫酸バリウム等のIIA族元素化合物;二酸化チタン(チタニア)、一酸化チタン、窒化チタン、二酸化ジルコニウム(ジルコニア)、一酸化ジルコニウム等のIVA族元素化合物;二酸化モリブデン、三酸化モリブデン、硫化モリブデン等のVIA族元素化合物;塩化マンガン、酢酸マンガン等のVIIA族元素化合物;塩化コバルト、酢酸コバルト等のVIII族元素化合物;ヨウ化第一銅等のIB族元素化合物;酸化亜鉛、酢酸亜鉛等のIIB族元素化合物;酸化アルミニウム(アルミナ)、水酸化アルミニウム、フッ化アルミニウム、アルミナシリケート(ケイ酸アルミナ、カオリン、カオリナイト)等のIIIB族元素化合物;酸化ケイ素(シリカ、シリカゲル)、石墨、カーボン、グラファイト、ガラス等のIVB族元素化合物;カーナル石、カイナイト、雲母(マイカ、キンウンモ)、バイロース鉱等の天然鉱物の粒子が挙げられる。
有機粒子としては、テフロン(登録商標)、メラミン系樹脂、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、アクリル系レジンシリコーン及びそれらの架橋体が挙げられる。
上述の無機粒子や有機粒子の平均粒径が0.1〜10μmであるのが好ましく、添加量が0.01〜15重量%であるのが好ましい。
なお、これらのアンチブロッキング剤は単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
酸化防止剤としては、リン系酸化防止剤、フェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、2−[(1−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル]−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート等が挙げられる。なお、これらの酸化防止剤は単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
核剤としては、アルミニウムジ(p−t−ブチルベンゾエート)等のカルボン酸の金属塩、メチレンビス(2,4−ジ−t−ブチルフェノール)アシッドホスフェートナトリウム等のリン酸の金属塩、タルク、フタロシアニン誘導体等が挙げられる。なお、これらの核剤は単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
可塑剤としては、ポリエチレングリコール、ポリアミドオリゴマー、エチレンビスステアロアマイド、フタル酸エステル、ポリスチレンオリゴマー、ポリエチレンワックス、シリコーンオイル等が挙げられる。なお、これらの可塑剤は単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
プロセスオイルとしては、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、アロマ系オイルが挙げられる。なお、これらの中でもn−d−M法(屈折率n、密度d、平均分子量M及び硫黄分濃度から実験式的に推定する手法)で算出されるパラフィン(直鎖)に関わる炭素数の全炭素数に対する百分率が60%Cp以上のパラフィン系オイルが好ましい。
プロセスオイルの粘度は、40℃での動粘度が15〜600cStであるのが好ましく、15〜500cStであるのがさらに好ましい。また、プロセスオイルの添加量は、離型性形成樹脂100重量部に対して0.01〜1.5質量部であるのが好ましく、より好ましくは0.05〜1.4質量部、さらに好ましくは0.1〜1.3重量部である。なお、これらのプロセスオイルは単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
プロセスオイルの粘度は、40℃での動粘度が15〜600cStであるのが好ましく、15〜500cStであるのがさらに好ましい。また、プロセスオイルの添加量は、離型性形成樹脂100重量部に対して0.01〜1.5質量部であるのが好ましく、より好ましくは0.05〜1.4質量部、さらに好ましくは0.1〜1.3重量部である。なお、これらのプロセスオイルは単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(無機層)
無機層は、成形工程において、金型への追従性の向上、及び加熱時にシンジオタクチックポリスチレンが分解して発生するガスが離型フィルムと金型の間に入り込まないようにするために用いられる。
無機層は、成形工程において、金型への追従性の向上、及び加熱時にシンジオタクチックポリスチレンが分解して発生するガスが離型フィルムと金型の間に入り込まないようにするために用いられる。
無機層を形成する無機物は、金型成型時の加熱により剥離層と反応せず、分解もせずかつ層を維持できれば特に制限はないが、165℃まで加熱しても金型成型時の加熱により剥離層と反応せず、分解もせずかつ層を維持できる物質が好ましく、より好ましくは185℃まで加熱しても金型成型時の加熱により剥離層と反応せず、分解もせずかつ層を維持できる物質である。
無機層としては、金属又はその金属の酸化物をアモルファス(非晶質)化した薄膜であることが好ましい。例えば、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の金属又はその金属の酸化物をアモルファス(非晶質)化した薄膜を使用することができる。上記の中で、ガスバリア性、無機層の形成のし易さの観点から、アルミニウム、ケイ素が好ましく、離型性、ガス透過性、製造の容易さ、延展性(伸び易さ)の観点から、より好ましくはアルミニウムである。
また、無機層は剥離層の一方の面の全体に形成されていることが好ましく、少なくとも金型と接触する部分には無機層が連続膜として形成されている必要がある。
無機層の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を挙げることができる。
本発明において、無機層の形成方法について具体的に説明すると、上記のような金属又は金属の酸化物を原料とし、これを加熱して、剥離層の上に蒸着する真空蒸着法、又は原料に金属又は金属の酸化物を使用し、酸素ガス等を導入して酸化させて剥離フィルム上に蒸着する酸化反応蒸着法、さらに酸化反応をプラズマでアシストするプラズマアシスト式の酸化反応蒸着法等を用いて蒸着膜を形成することができる。また、本発明においては、酸化ケイ素の蒸着膜を形成する場合、オルガノシロキサンを原料とするプラズマ化学気相成長法を用いて蒸着膜を形成することができる。
無機層の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ−ティング法等の物理気相成長法(Physical Vapor Deposition法、PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法、光化学気相成長法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition法、CVD法)等を挙げることができる。
本発明において、無機層の形成方法について具体的に説明すると、上記のような金属又は金属の酸化物を原料とし、これを加熱して、剥離層の上に蒸着する真空蒸着法、又は原料に金属又は金属の酸化物を使用し、酸素ガス等を導入して酸化させて剥離フィルム上に蒸着する酸化反応蒸着法、さらに酸化反応をプラズマでアシストするプラズマアシスト式の酸化反応蒸着法等を用いて蒸着膜を形成することができる。また、本発明においては、酸化ケイ素の蒸着膜を形成する場合、オルガノシロキサンを原料とするプラズマ化学気相成長法を用いて蒸着膜を形成することができる。
無機層の厚さは、使用する材料により異なるが、20〜200nmである。20nm未満であるとガス透過性が高くなり、金型汚染ならびにフィルム吸着用の真空ラインを閉塞させるおそれがある。また、200nm超であると金型追従性が悪くなるおそれがある。
無機層の厚さは、20〜200nmが好ましく、より好ましくは30〜180nm、さらに好ましくは40〜150nmである。
無機層としてアルミニウム層を使用した場合にも、20〜200nmが好ましく、より好ましくは30〜180nm、さらに好ましくは40〜150nmである。
無機層の厚さは、20〜200nmが好ましく、より好ましくは30〜180nm、さらに好ましくは40〜150nmである。
無機層としてアルミニウム層を使用した場合にも、20〜200nmが好ましく、より好ましくは30〜180nm、さらに好ましくは40〜150nmである。
第1の離型フィルムから無機層を除いた層(図1中の剥離フィルム2)の弾性率(測定条件:JIS K7244準拠、引張モード、昇温速度5℃/min、周波数1Hz)の上限の値としては、175℃で2.4×108Pa以下であることが好ましく、より好ましくは2.3×108Pa以下であり、さらに好ましくは2.2×108Pa以下である。また、弾性率の下限の値としては、1.0×108Pa以上であることが好ましく、より好ましくは1.1×108Pa以上であり、さらに好ましくは1.2×108Pa以上である。上記範囲であると、金型への追従性、食い込みにくさの観点から好ましい。
(第2の離型フィルム)
本発明の第2の離型フィルムは、剥離層/無機層という構成を有するものである。
本発明の第2の離型フィルムは、上記構成に限定されることはなく、剥離層と無機層の間に、離型フィルムの機能が損なわれない範囲で、該剥離層及び該無機層とは組成等が互いに異なる複数の層を配置してもよい。例えば、第1の離型フィルムで用いた剥離層と同一組成の層を配置してもよい。
本発明の第2の離型フィルムは、剥離層/無機層という構成を有するものである。
本発明の第2の離型フィルムは、上記構成に限定されることはなく、剥離層と無機層の間に、離型フィルムの機能が損なわれない範囲で、該剥離層及び該無機層とは組成等が互いに異なる複数の層を配置してもよい。例えば、第1の離型フィルムで用いた剥離層と同一組成の層を配置してもよい。
本発明の第2の離型フィルムは、例えば、図2に示すように、シンジオタクチックポリスチレンとエラストマーを含む剥離層7cと無機層3cとからなる離型フィルムであり、剥離層7cは下記式(2)を満たす。
式(2)において、[A2/(A2+B2)]×100が、5〜35であり、好ましくは10〜35であり、より好ましくは10〜30である。この範囲であれば金型追従性が良く、フィルム破れ等の発生がなく好ましい。
[A2/(A2+B2)]×100が5未満であると、フィルム柔軟性の観点から、金型追従性が悪くなり好ましくない。[A2/(A2+B2)]×100が35を超えると、フィルム柔軟性による金型への食い込み等の観点から、離型性が悪く、フィルムが破れ易くなるため好ましくない。
[A2/(A2+B2)]×100が5未満であると、フィルム柔軟性の観点から、金型追従性が悪くなり好ましくない。[A2/(A2+B2)]×100が35を超えると、フィルム柔軟性による金型への食い込み等の観点から、離型性が悪く、フィルムが破れ易くなるため好ましくない。
剥離層は、シンジオタクチックポリスチレンとエラストマーを含み、それらは本発明の第1の離型フィルムの中間層で使用したシンジオタクチックポリスチレン及びエラストマーが挙げられる。なお、剥離層には、本発明の第1の離型フィルムの無機層を除くすべての層と同様、他の成分を含んでいてもよい。
剥離層は、シンジオタクチックポリスチレンを65質量%以上含むことが好ましく、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは75〜98質量%、特に好ましくは80〜95質量%である。
剥離層は、シンジオタクチックポリスチレンを65質量%以上含むことが好ましく、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは75〜98質量%、特に好ましくは80〜95質量%である。
また、剥離層中のエラストマーの含有量は、35質量%以下であり、好ましくは2〜25質量%、さらに好ましくは5〜20質量%である。
剥離層の厚さは、5〜150μmが好ましく、より好ましくは10〜100μm、さらに好ましくは20〜50μmである。厚さがこの範囲であれば、フィルム柔軟性の観点から、金型への追従性が良好となるため好ましい。
剥離層の厚さは、5〜150μmが好ましく、より好ましくは10〜100μm、さらに好ましくは20〜50μmである。厚さがこの範囲であれば、フィルム柔軟性の観点から、金型への追従性が良好となるため好ましい。
無機層としては、本発明の第1の離型フィルムに用いたものと同じものが挙げられる。
無機層の厚さは、使用する材料により異なるが、20〜200nmである。20nm未満であるとガス透過性が高くなり、金型汚染ならびにフィルム吸着用の真空ラインを閉塞させるおそれがある。また、200nm超であると金型追従性が悪くなるおそれがある。
無機層の厚さは、20〜200nmが好ましく、より好ましくは30〜180nm、さらに好ましくは40〜150nmである。
無機層としてアルミニウム層を使用した場合にも、20〜200nmが好ましく、より好ましくは30〜180nm、さらに好ましくは40〜150nmである。
無機層の厚さは、使用する材料により異なるが、20〜200nmである。20nm未満であるとガス透過性が高くなり、金型汚染ならびにフィルム吸着用の真空ラインを閉塞させるおそれがある。また、200nm超であると金型追従性が悪くなるおそれがある。
無機層の厚さは、20〜200nmが好ましく、より好ましくは30〜180nm、さらに好ましくは40〜150nmである。
無機層としてアルミニウム層を使用した場合にも、20〜200nmが好ましく、より好ましくは30〜180nm、さらに好ましくは40〜150nmである。
第2の離型フィルムから無機層を除いた層の弾性率(測定条件:JIS K7244準拠、引張モード、昇温速度5℃/min、周波数1Hz)の上限の値としては、175℃で2.4×108Pa以下であることが好ましく、より好ましくは2.3×108Pa以下であり、さらに好ましくは2.2×108Pa以下である。また、弾性率の下限の値としては、1.0×108Pa以上であることが好ましく、より好ましくは1.1×108Pa以上であり、さらに好ましくは1.2×108Pa以上である。上記範囲であると、金型への追従性、食い込みにくさの観点から好ましい。
次に、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例、比較例における成形工程の中で、離形性、金型追従性、及び皺・フィルム破れに関し、以下の基準で評価を行った。
(1)離形性
良:金型を開放するとフィルムが自然に剥がれる
可:フィルムは自然に剥がれないが、手で引っ張ることで剥がれる
不可:フィルムが密着し、剥離後、封止樹脂表面に残る
(2)金型追従性
良:半導体パッケージに樹脂欠けが全くない
不可:半導体パッケージに一部樹脂欠けがある
(3)皺・フィルム破れ
良:上型に吸引時の皺発生、及び成形後のフィルムに破れがない
不可:吸引時の皺、又は金型からの剥離時に破れの発生がある
(1)離形性
良:金型を開放するとフィルムが自然に剥がれる
可:フィルムは自然に剥がれないが、手で引っ張ることで剥がれる
不可:フィルムが密着し、剥離後、封止樹脂表面に残る
(2)金型追従性
良:半導体パッケージに樹脂欠けが全くない
不可:半導体パッケージに一部樹脂欠けがある
(3)皺・フィルム破れ
良:上型に吸引時の皺発生、及び成形後のフィルムに破れがない
不可:吸引時の皺、又は金型からの剥離時に破れの発生がある
実施例、比較例で使用した、シンジオタクチックポリスチレン、エラストマーは以下の通りである。
(1)SPS1
シンジオタクチックポリスチレン(出光興産社製、商品名:ザレック130ZC)。
(2)SPS2
SPS1に水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)(クラレ社製、商品名:セプトン8006(以下、「セプトン8006」という。))をSPS1及びセプトン8006の合計量に対し、セプトン8006が20質量%になるように添加し、二軸混練機を用い、300℃で溶融混練を行い、得たペレット。
(3)SPS3
(2)と同様の操作で、SPS1にセプトン8006が10質量%となるように添加し、二軸混練機を用い、300℃で溶融混練を行い、得たペレット。
(4)SPS4
以下同様に、SPS1にセプトン8006が40質量%となるように添加し、二軸混練機を用い、300℃で溶融混練を行い、得たペレット。
(5)SPS5
SPS1にセプトン8006が3質量%になるように添加し、二軸混練機を用い、300℃で溶融混練を行い、得たペレット。
(6)SPS6
SPS1にセプトン8006が50質量%になるように添加し、二軸混練機を用い、300℃で溶融混練を行い、得たペレット。
(1)SPS1
シンジオタクチックポリスチレン(出光興産社製、商品名:ザレック130ZC)。
(2)SPS2
SPS1に水素添加スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)(クラレ社製、商品名:セプトン8006(以下、「セプトン8006」という。))をSPS1及びセプトン8006の合計量に対し、セプトン8006が20質量%になるように添加し、二軸混練機を用い、300℃で溶融混練を行い、得たペレット。
(3)SPS3
(2)と同様の操作で、SPS1にセプトン8006が10質量%となるように添加し、二軸混練機を用い、300℃で溶融混練を行い、得たペレット。
(4)SPS4
以下同様に、SPS1にセプトン8006が40質量%となるように添加し、二軸混練機を用い、300℃で溶融混練を行い、得たペレット。
(5)SPS5
SPS1にセプトン8006が3質量%になるように添加し、二軸混練機を用い、300℃で溶融混練を行い、得たペレット。
(6)SPS6
SPS1にセプトン8006が50質量%になるように添加し、二軸混練機を用い、300℃で溶融混練を行い、得たペレット。
(実施例1)
SPS1を50mm単軸押出機、SPS2を75mm単軸押出機に投入し、SPS1が表層、中間層がSPS2となるよう共押出を実施し、2種3層の延伸用原反を得た。この延伸用原反を縦延伸及び横延伸倍率ともに3.4倍に逐次二軸延伸し、240℃での熱処理を行い、厚さ50μmの延伸フィルムを得た。各層の構成及び厚みが、SPS1/SPS2/SPS1=5/40/5μmであることを断面観察により確認した。
得られたフィルムを、測定条件:JIS K7244準拠、引張モード、昇温速度5℃/min、周波数1Hzで、貯蔵弾性率を測定した結果、175℃で1.8×108Paであった。
次いで、得られたフィルムの片面に、抵抗加熱蒸着により、厚さ100nmのアルミニウム層を形成した。得られた離型フィルムについて、JIS K7126Bに準拠し、酸素透過度を測定した結果、200cc/m2・dayであった。
上記蒸着処理を片面に施したフィルムを用い、半導体チップの封止成形を実施した。離型フィルムを175℃に加熱した金型の上型と下型の間に配置し、上型にアルミニウム蒸着層が接するように離型フィルムを真空吸着した。
その後、基板に配置された半導体チップを下型に配置し、型締めを行った。この時、成形圧力は10MPaとした。エポキシ樹脂を金型内に注入し固化させ90秒後に型を開放した後、封止樹脂をフィルムより離型し、製品を取り出した。
上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
SPS1を50mm単軸押出機、SPS2を75mm単軸押出機に投入し、SPS1が表層、中間層がSPS2となるよう共押出を実施し、2種3層の延伸用原反を得た。この延伸用原反を縦延伸及び横延伸倍率ともに3.4倍に逐次二軸延伸し、240℃での熱処理を行い、厚さ50μmの延伸フィルムを得た。各層の構成及び厚みが、SPS1/SPS2/SPS1=5/40/5μmであることを断面観察により確認した。
得られたフィルムを、測定条件:JIS K7244準拠、引張モード、昇温速度5℃/min、周波数1Hzで、貯蔵弾性率を測定した結果、175℃で1.8×108Paであった。
次いで、得られたフィルムの片面に、抵抗加熱蒸着により、厚さ100nmのアルミニウム層を形成した。得られた離型フィルムについて、JIS K7126Bに準拠し、酸素透過度を測定した結果、200cc/m2・dayであった。
上記蒸着処理を片面に施したフィルムを用い、半導体チップの封止成形を実施した。離型フィルムを175℃に加熱した金型の上型と下型の間に配置し、上型にアルミニウム蒸着層が接するように離型フィルムを真空吸着した。
その後、基板に配置された半導体チップを下型に配置し、型締めを行った。この時、成形圧力は10MPaとした。エポキシ樹脂を金型内に注入し固化させ90秒後に型を開放した後、封止樹脂をフィルムより離型し、製品を取り出した。
上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
(実施例2)
各層の厚みが、SPS1/SPS2/SPS1=10/30/10μmであること以外、実施例1と同様に離型フィルムを作製し、半導体封止工程を経ることにより、封止樹脂を離型フィルムより離型し、製品を取り出した。上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
各層の厚みが、SPS1/SPS2/SPS1=10/30/10μmであること以外、実施例1と同様に離型フィルムを作製し、半導体封止工程を経ることにより、封止樹脂を離型フィルムより離型し、製品を取り出した。上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
(実施例3)
SPS2の代わりに、SPS3を用いた以外は実施例1と同様に離型フィルムを作製し、半導体封止を実施した。上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
SPS2の代わりに、SPS3を用いた以外は実施例1と同様に離型フィルムを作製し、半導体封止を実施した。上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
(実施例4)
SPS2の代わりに、SPS4を用いた以外は実施例1と同様に離型フィルムを作製し、半導体封止を実施した。上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
SPS2の代わりに、SPS4を用いた以外は実施例1と同様に離型フィルムを作製し、半導体封止を実施した。上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
(実施例5)
SPS3を75mm単軸押出機に投入して押出を実施し、延伸用原反を得た。この延伸用原反を縦延伸及び横延伸倍率ともに3.4倍に逐次二軸延伸し、240℃での熱処理を行い、厚さ50μmの延伸フィルムを得たこと以外は実施例1と同様に、離型フィルムを作製し、半導体封止を実施した。上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
SPS3を75mm単軸押出機に投入して押出を実施し、延伸用原反を得た。この延伸用原反を縦延伸及び横延伸倍率ともに3.4倍に逐次二軸延伸し、240℃での熱処理を行い、厚さ50μmの延伸フィルムを得たこと以外は実施例1と同様に、離型フィルムを作製し、半導体封止を実施した。上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
(実施例6)
SPS1を50mm軸押出機、SPS2を75mm単軸押出機に投入し、SPS1からなる層とSPS2からなる層の2層になるように共押出を実施し、2種2層の延伸用原反を得た。この延伸用原反を縦延伸及び横延伸倍率ともに3.4倍に逐次二軸延伸し、240℃での熱処理を行い、厚さ50μmの延伸フィルムを得た。各層の構成及び厚みは、SPS2/SPS1=40/10μmであることを断面観察により確認した。
次いで、延伸フィルムのSPS2からなる層の表面に、抵抗加熱蒸着により、厚さ100nmのアルミニウム層を形成した。
上記以外の事項は、実施例1と同様に半導体封止を実施し、半導体封止工程の封止成形の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
SPS1を50mm軸押出機、SPS2を75mm単軸押出機に投入し、SPS1からなる層とSPS2からなる層の2層になるように共押出を実施し、2種2層の延伸用原反を得た。この延伸用原反を縦延伸及び横延伸倍率ともに3.4倍に逐次二軸延伸し、240℃での熱処理を行い、厚さ50μmの延伸フィルムを得た。各層の構成及び厚みは、SPS2/SPS1=40/10μmであることを断面観察により確認した。
次いで、延伸フィルムのSPS2からなる層の表面に、抵抗加熱蒸着により、厚さ100nmのアルミニウム層を形成した。
上記以外の事項は、実施例1と同様に半導体封止を実施し、半導体封止工程の封止成形の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
(比較例1)
SPS3の代わりにSPS1を用いたこと以外は実施例5と同様に離型フィルムを得、半導体封止を実施した。上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
SPS3の代わりにSPS1を用いたこと以外は実施例5と同様に離型フィルムを得、半導体封止を実施した。上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
(比較例2)
アルミニウム蒸着を行わなかったこと以外は実施例1と同様に離型フィルムを得、半導体封止を実施した。上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
アルミニウム蒸着を行わなかったこと以外は実施例1と同様に離型フィルムを得、半導体封止を実施した。上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
(比較例3)
SPS2の代わりにSPS5を用いたこと以外は実施例1と同様に離型フィルムを得、半導体封止を実施した。上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
SPS2の代わりにSPS5を用いたこと以外は実施例1と同様に離型フィルムを得、半導体封止を実施した。上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
(比較例4)
SPS2の代わりにSPS6を用いたこと以外は実施例1と同様に離型フィルムを得、半導体封止を実施した。上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
SPS2の代わりにSPS6を用いたこと以外は実施例1と同様に離型フィルムを得、半導体封止を実施した。上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
(比較例5)
アルミニウム蒸着層を10nmとした以外は実施例1と同様に離型フィルムを得、半導体封止を実施した。上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
アルミニウム蒸着層を10nmとした以外は実施例1と同様に離型フィルムを得、半導体封止を実施した。上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
(比較例6)
SPS3の代わりにSPS4を用いたこと以外は実施例5と同様に離型フィルムを得、半導体封止を実施した。上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
SPS3の代わりにSPS4を用いたこと以外は実施例5と同様に離型フィルムを得、半導体封止を実施した。上記封止成形工程の中で、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れを観察した。貯蔵弾性率、酸素透過度の結果とともに、結果を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1〜6では、少なくとも特定の厚さを有する無機層と、特定の含有量の比率でなるシンジオタクチックポリスチレンとエラストマーを含む中間層と、シンジオタクチックポリスチレンを含む剥離層とを有する離型フィルム、又は少なくとも特定の厚さを有する無機層と、特定の含有量の比率でなるシンジオタクチックポリスチレンとエラストマーを含む剥離層とを有する離型フィルム、を使用することで、貯蔵弾性率、離型性、金型追従性、皺・フィルム破れ、酸素透過度のすべての項目に対し、優れた効果が得られた。
本発明の離型フィルムを用いると、金型汚染ならびにフィルム吸着用の真空ラインを閉塞させることなく、しかも金型への追従性が優れているため、半導体デバイスのパッケージングに係る封止工程における成形金型用離型フィルムとして用いるのに適している。
1a,1b,1c:離型フィルム
2a,2b,2c:剥離フィルム
3a,3b,3c:無機層
4a,4b,7c:剥離層
5a,5b:中間層
6b:他の中間層
2a,2b,2c:剥離フィルム
3a,3b,3c:無機層
4a,4b,7c:剥離層
5a,5b:中間層
6b:他の中間層
Claims (9)
- 前記離型フィルムが、前記中間層と前記無機層との間にさらに他の中間層を含み、かつ該他の中間層の組成が、前記剥離層と同一である請求項1に記載の離型フィルム。
- 剥離層の厚さが3μm〜150μmであり、前記中間層の厚さが20〜150μmである請求項1又は2に記載の離型フィルム。
- 剥離層の厚さが5〜150μmである請求項3に記載の離型フィルム。
- 離型フィルムから無機層を除いた層の弾性率(測定条件:JIS K7244準拠、引張モード、昇温速度5℃/min、周波数1Hz)が、175℃で2.4×108Pa以下である請求項1〜5のいずれかに記載の離型フィルム。
- 前記無機層がアルミニウム層である請求項1〜6のいずれかに記載の離型フィルム。
- 前記無機層が蒸着によって形成される請求項1〜7のいずれかに記載の離型フィルム。
- 前記離型フィルムが金型成形用離型フィルムである請求項1〜8のいずれかに記載の離型フィルム。
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