JP2014217754A - 縫製物部分を縫合するためのミシンの作動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】縫製物部分の縫合が簡単になるようにミシンの作動方法を改良する。【解決手段】縫製物部分12,13を縫合するための作動方法であって、複数のパラメータ縫い目部分19,20,23,21,22に分割するステップと、縫製パラメータ値を割り当てるステップと、縫製開始点17を起点として前記縫い目の一連の作動縫い目部分a1/a2,b1/b2,c1/c2,d1/d2,..に沿って縫合し、前記一連の作動縫い目部分が、前記パラメータ縫い目部分への分割とは独立に縫い目分割を生じさせるステップと、予め設定されたスタート縫製パラメータ値でもって前記縫製物部分を縫合するステップと、2つの連続する作動縫い目部分の間での交替時に、該交替が設定された前記縫製パラメータ値と異なる縫製パラメータ値が割り当てられているパラメータ縫い目部分で行われるときに、前記縫製パラメータ値を自動的に切換えるステップとを含んでいる。【選択図】図3

Description

本発明は、縫製物部分を縫合するためのミシンの作動方法に関するものである。さらに本発明は、この種の方法を実施するためのミシンにも関する。
対応するミシンは特許文献1から知られている。2つの縫製物部分を結合させるためのミシン用作動方法は特許文献2から知られている。
欧州特許出願公開第1897984A2号明細書 独国特許第19920350C1号明細書
本発明の課題は、この種のミシンの作動方法を、縫製物部分の縫合が簡単になるように改良することである。
この課題は、本発明によれば、請求項1に記載した構成を備えた作動方法によって解決される。
本発明によれば、縫い目に沿った交替位置の割り当てに依存して縫製パラメータ値を特定の関連付けられる縫製パラメータ値に自動的に切換えることにより、作動縫い目部分への縫い目の分割に関係なく、それぞれ位置に依存して最適化される縫製パラメータが保証されることが明らかになった。連続する作動縫い目部分の間での交替は、縫製プログラムに依存して自動的に行うことができる。しかしこれとは択一的に、手動で行ってもよい。このようにして縫い目の全長を作動縫い目部分に任意に分割することができ、その際パラメータ縫い目部分の設定によって、縫製パラメータ値の交替が両縫製物部分の境界条件の変化のために必要な場合に行なわれるよう常に保証されている。これは縫製過程をかなり容易にし、特に複雑な縫製物部分を縫合する際に容易になる。この場合、縫製物部分は湾曲した縁輪郭部分を有していてよい。本発明による作動方法により、複数の作動縫い目部分への縫い目の分割とは関係なく、縫製物の送り円弧に対し、位置に依存した最適な円弧半径が保証されている。その一例は紳士用および婦人用外衣の袖縫合である。本発明による作動方法は、予め設定可能な円弧半径を備えたミシン(対応的に改修されている)を用いて実施することができる。円弧半径を予め設定可能なミシンは前記特許文献1から知られている。それぞれの作動縫い目部分に依存して切換え可能な縫製パラメータとは波形付与値(Kraeuselwert)であり、すなわち縫合すべき作動縫い目部分に沿った両縫製物部分の布長さの比率である。衣服サイズとは、たとえば既製服のサイズである。衣服片が左右対称である場合、複数のパラメータ縫い目部分への結合縫い目の分割と、縫製パラメータ値の割り当てとは、両側で互いに独立に行なうこともできる。これは特に袖を縫合する際に有利である。作動縫い目部分はある程度の長さを有しているという事実を考慮するため、複数のパラメータ縫い目部分への結合縫い目の分割は次のように行うのが好ましく、すなわち2つのパラメータ縫い目部分の間の境界または交替位置が、縫い目の縫製方向に見て、割り当てられる縫製パラメータが有効であるべき所望の縫い目領域よりも先行しているように行うのが好ましい。これは、連続する作動縫い目部分の間の交替が、従って縫製パラメータの切換えが、2つのパラメータ縫い目部分の間の境界領域をある程度の縫い目距離を過ぎた後にはじめて行われることを考慮したものである。複数のパラメータ縫い目部分への分割は経験値に基づいて行うことができ、特に種々の参照衣服サイズで行った以前の縫製制御データ作成結果に立ち戻ることによって行うことができる。このことは縫製パラメータ値の割り当てに対しても適用される。それぞれのパラメータ縫い目部分への縫製パラメータ値の割り当ては、縫い目をパラメータ縫い目部分に分割している間に行なうことができる。利用者が割り当てられた縫製パラメータ値を、修正値の入力により、または、他の縫製パラメータ値を入力することにより修正または変更するようにしてもよい。入力は入力装置を介して行うことができ、たとえばミシンの制御装置と信号接続している操作盤またはキーボードを介して行うことができる。
請求項2に記載のオーバーラップでは、縫製パラメータ値の交替は、2つの作動縫い目部分の間での交替時に行なうことができる。パラメータ縫い目部分が2つの作動縫い目部分と正確にオーバーラップしていれば、この種の交替は強制的に行われて、縫製パラメータは縫い目の延在態様に特に正確に整合される。
請求項3に従って縫い目を複数のパラメータ縫い目部分に分割することにより、それぞれの衣服サイズに対する縫製過程の特に優れた整合が保証されている。
これは、請求項4に記載のパラメータ縫い目部分への結合縫い目の分割に対しても適用される。
請求項5に記載の作動方法の利点はすでに述べた。パラメータ縫い目部分とは半径方向縫い目部分である。
請求項6ないし8に記載の一連の円弧半径値は、実際の要求に対して特に適していることが明らかになった。これは特に「袖縫製」に対して適用される。請求項8に記載の一連の円弧半径値の代わりに、円弧半径値「より大きな送り円弧」をもった半径方向縫い目部分の形態の2つのパラメータ縫い目部分の間に、円弧半径値「より小さな送り円弧」をもった半径方向縫い目部分があってもよい。特に「袖縫製」を適用する場合には、それぞれの送り円弧のこのようなバリエーションを介して袖形状に正確に整合させることができる。
本発明の他の課題は、本発明による方法を実施するためのミシンを提供することである。この他の課題は、本発明によれば、請求項9に記載した構成を備えるミシンによって解決される。
このみ新の利点は、本発明による作動方法に関連して説明したものに対応している。現時点での縫製位置は検知モジュールを用いて行うことができ、たとえば所定のステッチ長さの縫い目ステッチをカウントすることで、或いは、これとは択一的に実際の縫い目位置を光学的に検知することで行うことができる。
請求項10に記載のメモリモジュールにより、縫製データを整然と割り当てることができる。。縫製データはたとえばただ1つの切換えメモリモジュールを交換することによって変更することができる。
次に、本発明のいくつかの実施形態を図面を用いて詳細に説明する。
縫い目に沿って湾曲した縁輪郭部分を備えた縫製物部分を縫い合わせるためのミシンの斜視図であり、内部の詳細を見やすくするためにアーム要素は取り外している。 ジャケット部分とこれに縫合される袖部分とを例にした、2つの互いに縫合される縫製物部分を示す図である。 ジャケット部分とこれに付属の袖部分との結合縫い目に沿った作動縫い目部分および半径方向縫い目部分とを説明するためのジャケット縫製部分の袖穴の一部分を示す図である。 異なるパラメータ縫い目部分の間でそれぞれ部分グラデュエーション値を変更するようにした外衣縫製物部分の、図3に対応する袖穴縁部分の図である。 ジャケット部分とこれに付属の袖部分との結合縫い目に沿った部分グラデュエーション値に対するパラメータ縫い目部分を説明するためにジャケット縫製物部分の袖穴部分を、右側の袖のための結合縫い目において図3に対応して示した図で、縫製開始点はパラメータ縫い目部分用縫製参照点と一致している。 左側の袖の結合縫い目に対する状況を図5に対応させて示した図で、同様に縫製開始点はパラメータ縫い目部分用縫製参照点と一致している。 図6のジャケット部分を示す図で、縫製参照点に対し周方向において袖穴のまわりに結合縫い目全長の50%だけ変位させた縫製開始点でもって左側の袖に対し結合縫い目を縫い合わせる状況を図示している。 図6のジャケット部分を示す図で、縫製参照点に対し周方向において袖穴のまわりに結合縫い目全長の50%だけ変位させた縫製開始点でもって左側の袖に対し結合縫い目を縫い合わせる他の状況を図示している。 図3に対応する図で、右側の袖を例にとって、袖縫い目を最適化した際の縫製パラメータ値を説明するためにかなり概略的に示している。 図9の袖縫い目を分割する1例を示す図で、これに割り当てられる縫製パラメータをも併せて説明する図である。 図9の袖縫い目を分割する他の例を示す図で、これに割り当てられる縫製パラメータをも併せて説明する図である。 図9の袖縫い目を分割する他の例を示す図で、これに割り当てられる縫製パラメータをも併せて説明する図である。 図3に対応する図で、右側の袖に対し袖縫い目を複数のパラメータ縫い目部分に分割する他の実施形態を示している。 図13に対応する図で、左側の袖に対し袖縫い目を複数のパラメータ縫い目部分に分割する際の状況を示している。
ミシン1は上アーム2と、鉛直方向のスタンド3と、下アームとを有している。下アームは通常基板4と呼ばれる。基板4は上方へ突出するポスト(柱)5を有し、それ故このミシン1はポストベッドミシンとも呼ばれる。これとは択一的に、ミシン1はフラットベッドミシンとして実施されていてよい。アーム2内には、詳細に図示していない上軸が回転可能に支持されている。上軸の駆動は、よってミシン1の主要な縫い要素の駆動は、基板4内に取り付けられた駆動モータ6と、図面には詳細に図示していないベルトドライブとを介して行われる。上軸とクランクドライブとを介して、上軸2内で鉛直方向に支持されて下端に針を担持している、図面には詳細に図示していない針棒が、鉛直方向に上下に駆動可能である。針棒のおおよその位置は図1において破線7で示唆されている。針棒の下方には、ポスト5内にルーパーが回転駆動可能に支持されている。縫製される縫製物一部分(図2および図3の縫製物一部分を参照)は、ポスト5の上面を形成し、縫い方向に沿ってポスト5から側方へ突出している穿刺穴付き板9を介して案内され、該穿刺穴付き板を針がルーパーの領域で貫通する。
互いに縫合される縫製物一部分をミシン1の縫い方向に前進させるため、下部布送りアッセンブリ10と上部布送りアッセンブリ11とが用いられる。これらの布送りアッセンブリは前記特許文献1に詳細に説明されている。これら2つの布送りアッセンブリ10と11を用いて、ミシンは、湾曲した縁輪郭部分を備えた縫製物一部分を結合縫い目に沿って縫製することができ、その際縫製物に対する送り円弧の円弧半径、すなわち縫いパラメータは予め設定可能である。この点も前記特許文献1に記載されている。
図2は、2つの縫製物一部分を縫製する前の状況を、外衣部分12と袖部分13とを例にして示したものである。この図示は極めて概略的なものであり、前記特許文献2の図3の図示に対応している。
両縫製物部分12,13の縁輪郭部14,15は、縫い付ける縫い目に沿って湾曲した縁輪郭部分を有している。図2の図示が予想させるものとは異なり、これら縁輪郭部14,15の、縫い付けのために縫い目に沿って互いに関係づられている縁輪郭部分a1/a2,b1/b2,c1/c2,d1/d2...は、必ずしも同じ円弧半径を有しているのではなく、一般には異なる円弧半径を有している。これらの縁輪郭部分は結合縫い目の一部分を設定する。結合縫い目のこれら一部分を、以下ではパラメータ縫い目部分とも記すことにする。
縫製物部分12,13を縫い付ける際、縁輪郭部分a1/a2,...に対応する一連のパラメータ縫い目部分を作成する。これらのパラメータ縫い目部分は長さla1/la2,lb1/lb2,lc1/lc2,ld1/ld2...を有している。縫製物部分12,13の、縫い付けの際に互いに関連し合うパラメータ縫い目部分la1とla2,lb1とlb2,..は、一般には同じ長さではない。通常はたとえば袖部分13のパラメータ縫い目部分a2,b2,..は外衣部分12の対応するパラメータ縫い目部分a1,b1...よりも長い。
外衣部分12のパラメータ縫い目部分の長さla1,lb1,lc1,ld1...は通常は互いに異なっている。これは袖部分13のパラメータ縫い目部分の長さla2,lb2,...に対しても同様である。
図3は、外衣部分12における縫い目部分の状況をかなり詳細に示す図である。図示したのは右側の袖穴16の領域での外衣部分12である。図示していない袖部分に対する結合縫い目は、作動縫い目部分に沿って縫われる。作動縫い目部分のうち図3には作動縫い目部分b1,c1,e1,f1,h1,i1が図示されている。これら作動縫い目部分の長さは操作者の個人的な縫製技術に依存して変化する。作動縫い目部分は、図2との関連で前述したパラメータ縫い目部分と一致する場合がある。しかしこれは必ずしも強制的なものではない。作動縫い目部分は基本的にはパラメータ縫い目部分とは独立である。
外衣部分12と図示していない袖部分13との結合縫い目は縫い目始点17で始まる。その後結合縫い目は縫製方向18に沿って図3において時計方向に縫い付けられる。結合縫い目は、異なる作動縫い目部分a1,b1,...に分割される以外に、半径方向縫い目部分の形態の一連のパラメータ縫い目部分にも分割される。半径方向縫い目部分にはそれぞれ、ミシン1によって設定可能な送り円弧の円弧半径に対する円弧半径値が割り当てられている。図3に図示したのは、無限の曲率を持つ送り円弧が割り当てられている半径方向縫い目部分のみである。送り円弧が設定されない半径方向縫い目部分、すなわち操作者による影響なしにミシン1を用いてまっすぐに延びる縫い目部分が縫い付けられるような半径方向縫い目部分は図示していない。
結合縫い目の延在部には、送り円弧を設定するための円弧半径値を持った一連の半径方向縫い目部分19,20,21,22が存在している。その際、半径方向縫い目部分19と22の円弧半径値は、より大きな半径を持った送り円弧、すなわち曲率が小さな送り円弧を生じさせる。半径方向縫い目部分19と22の間にある半径方向縫い目部分20,21は、より小さな円弧半径を持った送り円弧、すなわちより強く湾曲した送り円弧を生じさせる円弧半径値を有している。
このように結合縫い目に沿った一連の円弧半径値とは、結合縫い目の延在部の第1の領域での円弧半径値が、すなわち半径方向縫い目部分20までの円弧半径値が、まず「より小さな(強く湾曲した)送り円弧」の値に変化するようなものである。半径方向縫い目部分21からは一連の半径方向縫い目部分が存在し、これらの半径方向縫い目部分では、結合縫い目の延在部の最後の領域での円弧半径値が「より大きな(あまり強く湾曲していない)送り円弧」に変化している。
円弧半径値「より小さな送り円弧」、すなわち強く湾曲した2つの半径方向縫い目部分20,21の間には、円弧半径値「送り円弧なし」を持った縫い目部分23がある。
縫い目し点17と半径方向縫い目部分19との間にある結合縫い目の縫い目部分は、作動縫い目部分aa1,b1とオーバーラップしている。半径方向縫い目部分19は作動縫い目部分b1,c1とオーバーラップしている。半径方向縫い目部分20は作動縫い目部分c1,d1とオーバーラップしている。両半径方向縫い目部分20と21の間の半径方向縫い目部分、すなわち縫い目部分23は、作動縫い目部分e1,f1とオーバーラップしている。半径方向縫い目部分21は作動縫い目部分f1,g1,h1とオーバーラップしている。半径方向縫い目部分22は作動縫い目部分h1,i1とオーバーラップしている。半径方向縫い目部分2と、縫い視点17までの結合縫い目の残りの部分との間の半径方向縫い目部分は、作動縫い目部分i1と、該作動縫い目部分i1と閉じた結合縫い目の終端である縫い目始点17との間の作動縫い目部分とにオーバーラップしている。
ミシン1は、図1に概略的に図示した制御装置24を有している。制御装置24は、半径方向縫い目部分19,20,21,22の長さと、これら割り当てられる円弧半径値とを記憶するメモリモジュール25を有している。制御装置24は、さらに、結合縫い目内部での実際の縫い付け位置を検知するための検知モジュール26を有している。このような検知は、既知のステッチ長さにおいて結合縫い目に沿ってステッチをカウントすることで行うことができる。これとは択一的に、実際の縫い付け位置を光学的に検知することも可能で、たとえば図1に示唆した光センサ27を介して行うことができる。
他のメモリユニット28(択一的にメモリモジュール25に組み込んでもよい)は、作動縫い目部分a1,b1,...およびa2,b2...の長さ(1x1,1x2)を記憶するためのに用いる。適当なメモリユニット内には、互いに縫い付けられる作動縫い目部分a1/a2,b1/b2,...の長さの比率から得られる縮れ値が記憶されている。ミシン1により、送り円弧の設定以外に、前記特許文献1で説明されているようなギャザー値または縮れ値の設定が可能である。
ミシン1の作動時には以下のような方法を行なう。
まず、結合縫い目を複数の半径方向縫い目部分、たとえば半径方向縫い目部分19,20,23,21,22に分割する。次に、円弧半径値をそれぞれの半径方向縫い目部分に割り当てる。図3の実施形態では、円弧半径値「大きな円弧半径、すなわち小さな曲率」を半径方向縫い目部分19と22に割り当て、円弧半径値「より小さな半径値を持った円弧半径、すなわちより大きな曲率」を半径方向縫い目部分20と21に割り当てる。送り縫い目のこれ以外の半径方向縫い目部分では、円弧半径値「送り円弧なし」を割り当てる。対応するデータを制御装置24のメモリ25,28に記憶させる。
次に、縫い目始点17を起点として作動縫い目部分a1/a2,b1/b2,...に沿って縫製物部分12,13の縫製を行なう。連続する作動縫い目部分、たとえばa1/a2とb1/b2との交替時に、縫製作動パラメータ、たとえばすでに述べた波形付与値を切換える。こり切換えは制御装置24の切換えモジュール29を用いて行う。
縫製の開始時に、すなわち縫い目始点17を起点として、縫製物部分12,13を所定のスタート円弧半径値で、本例では、円弧半径値「送り円弧なし」で縫製する。2つの連続する作動縫い目部分の交替時に、たとえば作動縫い目部分a1/a2とb1/b2の交替時に、この交替が実際に設定した円弧半径値からずれている1つの円弧半径値が割り当てられる1つの半径方向縫い目部分で行われる限りにおいては、円弧半径値を自動的にこの半径方向縫い目部分の新しい円弧半径値に切換える。縫い目部分a1/a2とb1/b2との交替が結合縫い目に沿った最初の半径方向縫い目部分19の開始前にすでに行なわれるので、ここでは円弧半径値の交替はまだ行われない。
作動縫い目部分b1/b2とc1/c2との交替の際、円弧半径値「送り円弧なし」から円弧半径値「大きな送り円弧」への自動的な切換えが行なわれる。この自動的な切換えが行なわれるのは、半径方向縫い目部分19において作動縫い目部分b1/b2とc1/c2と間で移行が行なわれるからである。対応的に、作動縫い目部分c1/c2とd1/d2との間で移行する際にも円弧部分値は値「小さな送り円弧」へ変化する。というのは、半径方向縫い目部分20でこの移行が行なわれるからである。作動縫い目部分d1/d2とe1/e2との間での移行の際は円弧半径値の交替は行なわれない。というのは、この移行も半径方向縫い目部分20で行われるからである。
作動縫い目部分e1/e2とf1/f2との交替の際も値「送り円弧なし」への円弧半径値の交替が行なわれる。というのは、この交替は縫い目部分23で行われるからである。択一的な縫い目プログラムでは、すなわち作動縫い目部分e1/e2の長さが完全に縫い目部分23を覆い、その結果この択一的な作動縫い目部分e1/e2の終端も半径方向縫い目部分21にあるような場合には、このケースでは円弧半径値の交替は行なわれない。
図示した実施形態の場合、作動縫い目部分f1/f2とg1/g2の移行の際、値「送り円弧なし」から値「小さな円弧送り」への交替が行なわれる。
円弧半径値の次の自動的な切換えは、図3に図示した実施形態の場合、作動縫い目部分h1/h2とi1/i2との交替時、すなわち円弧半径値「大きな送り円弧」への交替時に行なわれる。
作動縫い目部分i1と縫い目始点17側の最後の作動縫い目部分との交替時にも、値「よりり大きな送り円弧」から値「送り円弧なし」への円弧半径値の交替が行なわれる。
円弧半径値は、縫製の際に上側にある縫製物部分(通常は袖部分13)の縁輪郭に次のように整合しており、すなわちその都度設定される送り円弧を用いて、現時点で縫製される作動縫い目部分x1/x2での両縫製物部分12,13の間の縁輪郭の相違が考慮されているように、整合している。
結合縫い目を半径方向縫い目部分に分割することは、縫製される所定の衣服サイズに依存して、および/または、縫い目始点17の位置に依存して行われる。
ミシン1は、さらに、縫製制御データを演算するための演算モジュール30を有している。この演算制御データは、予め1つの縫い目を分割することによって生じる縫い目部分に割り当てられ、この点について以下に詳細に説明する。
ミシン1は、それぞれの衣服サイズに依存する法制プログラムを作成するための、生成され演算された縫製制御データに依存して、縫製プロぐらが経過している間に1つの縫い目が、たとえば前述した結合縫い目が、連続する複数の縫い路部分a1,b1,..でもって縫製されるような位置にある。複数の縫い目部分の間で縫製パラメータが変化し、たとえば部分グラデュエーション値が変化する。縫製パラメータの置換は、連続する縫い目部分a1,b1,...の交替時に自動的に行うことができる。
次の表1は、この種の縫い目制御パラメータの一組の例を示している。以下では、結合縫い目は5つのパラメータ縫い目部分a1/a2ないしe1/e2に分割されているものとする。パラメータ縫い目部分の他の数量に分割することも可能であり、たとえば5個ないし11個の縫い目部分に分割することも可能である。表1aは、種々のパラメータ縫い目部分a1/a2,b1/b2,...e1/e2に対する部分グラデュエーション値または延長成分と、全グラデュエーション値とを示している。表1aの第1行は、それぞれのパラメータ縫い目部分の部分グラデュエーション値を、この作動縫い目部分の長さとの関係で示したものである。表1aの第2行は、部分グラデュエーション値を、結合縫い目の全長との関係で示したもので、すなわちすべてのパラメータ縫い目部分a1/a2,b1/b2,...e1/e2の長さの和との関係で示したものである。表1aの最後の行に示した部分グラデュエーション値では、これら部分グラデュエーション値はパラメータ縫い目部分の付属の長さに対する比率を互いに正確に有している。すなわちパラメータ縫い目部分a1/a2に対しては、0.38%/3.4%=50mm/450mmが適用される。なおここでは衣服サイズG4に対する縫い目部分長さが例示されている。すべての部分グラデュエーション値の総和は全グラデュエーション値を生じさせる。
一般に、部分グラデュエーション値は、それぞれのパラメータ縫い目部分の長さに関して、結合縫い目の全長に関わる全グラデュエーション値とは異なっている。
表1bは、第1列において衣服サイズGを示し、以下の列においてはそれぞれのパラメータ縫い目部分a1/a2ないしe1/e2の長さを示している。表1bは、最後から番目の列において結合縫い目の全長を、同様にそれぞれ衣服サイズに依存して示している。表1bの右側の最後の列は、連続する衣服サイズGの間での全縫い目長さのサイズ増大率、すなわち全グラデュエーション値を示している。
Figure 2014217754
Figure 2014217754
表1aおよび表1bに記載の縫製制御データは、次のようにして生成させる。まずベースサイズを選定する。本例では衣服サイズG4を選定する。基本的には、他のどの衣服サイズをベースサイズとして選定してもよい。次に、ベースサイズG4に対しそれぞれのパラメータ縫い目部分a1/a2ないしe1/e2の長さを生成させ、すなわち本例では50mm,120mm,20mm,100mm,160mm,450mmを生成させる。
次に全グラデュエーション値を設定する。本例では値3.4%を設定する。これをベースにして、他の衣服サイズG1ないしG3およびG5ないしG10に対して、縫製制御データと特にパラメータ縫い目部分の長さとを生成させる。表1の例では、グラデュエーション値3.4%に依存してそれぞれのパラメータ縫い目部分a1/a2ないしe1/e2の長さを算出する。長さの表示は小数点以下省略してmmで行う。表1の例では、それぞれのパラメータ縫い目部分の長さに関する延長成分は、それぞれ全グラデュエーション値に等しく、すなわち3.4%である。すなわちすべてのパラメータ縫い目部分を同じパーセンテージだけ延長する。
ベースサイズG4のベースサイズデータと全グラデュエーション値とを設定した後、他のすべての縫製制御データの算出が自動的に行われる。ベースサイズデータの設定は、ティーチイン縫製により行うことができ、或いは、たとえば対応するベースサイズデータの手動データ入力または読み込みを行うデータ入力によって行うことができる。全グラデュエーション値の設定の場合は、種々の参照衣服サイズにおいて縫製制御データを生成した過去の結果を参照することができる。表1の縫製制御データの場合、パラメータ縫い目部分の部分グラデュエーション値は、結合縫い目の全長でのパラメータ縫い目部分の長さ成分に相当する全グラデュエーション値成分に等しい。
それぞれのパラメータ縫い目部分a1/a2ないしe1/e2には、さらに他の縫製パラメータを関係づけことができ、たとえば前述したような波形付与値または付加幅値(Mehrweiten-Werte)または他の縫製作動パラメータも関係づけることができる。縫製制御データの変形例では、種々の衣服サイズのパラメータ縫い目部分に円弧半径値も関係づけることができる。前述した半径方向縫い目部分はパラメータ縫い目部分の他の例である。円弧半径値に対するパラメータ縫い目部分は、その位置および長さに関して、部分グラデュエーション値に対するパラメータ縫い目部分と一致している必要はない。
表2を用いて、縫製制御データを生成させるための他の例を説明する。
Figure 2014217754
Figure 2014217754
表2に記載の縫製制御データを生成させる際にも、全グラデュエーション値に依存して部分グラデュエーション値を設定することで、連続している衣服サイズG,GX+1における縫い目部分a1/a2ないしe1/e2の少なくともいくつかを延長させる。これは図2の例では縫い目部分b1/b2,d1/d2,e1/e2である。他のパラメータ縫い目部分a1/a2,c1/c2は連続する衣服サイズにおいて延長せず、すなわち一定の長さ50mmまたは20mmを有する。対応的に、パラメータ縫い目部分b1/b2,d1/d2,e1/e2は、必要な場合には結合縫い目の全長における成分に対応していない延長成分でもって延長する。
全グラデュエーション値3.4%は、パラメータ縫い目部分b1/b2(延長成分1.05%)、d1/d2(延長成分0.85%)、e1/e2(延長成分1.5%)に次のように配分され、すなわちこれらの部分グラデュエーション値に基づき、連続する衣服サイズG,GX+1における1つの衣服サイズの縫い目全体がたとえば全グラデュエーション値に対応して衣服サイズG4とG5の間で変化するように、配分される。
表1および表2に記載の配分とは異なる部分グラデュエーション値の配分の仕方も、この境界条件を維持すれば可能である。極端なケースには、全グラデュエーション値は、ただ1つのパラメータ縫い目部分を延長するだけで達成することができる。他の極端なケースでは、特定の部分グラデュエーション値は負のパーセンテージ値を有していてよく、この負のパーセンテージ値は、他のパラメータ縫い目部分の部分グラデュエーション値によって過剰補償される。
左右対称の衣服片の場合、すなわち図3に対応する左側の袖と右側の袖との場合には、縫製制御データを互いに独立に生成させることができる。
図3には、右の袖部分のための袖穴16が示されている。付設される左側の袖部分の結合縫い目に対しては、独立のパラメータ縫い目部分、グラデュエーション値、波形付与値、円弧半径値を設定することができる。
次の表3を用いて、縫製制御データを生成させるための他の実施例を説明する。
Figure 2014217754
衣服サイズG1ないしG4に対しては、パラメータ縫い目部分a1/a2ないしe1/e2の延長成分および長さは表2bのそれに等しい。サイズG4以降は他のグラデュエーション値を採用し、本例では他の全グラデュエーション値を採用し、表3のケースでは3.8%である。この他の全グラデュエーション値だけ、選定衣服サイズG4に依存して、選定衣服サイズG4よりも大きな以後の連続する衣服サイズにおいて縫い目全体が変化する。その際、表2aとの関連ですでに説明した作動縫い目部分の部分グラデュエーション値で作業が行なう。
前記他のグラデュエーション値を特定するため、衣服サイズG9において、ティーチイン縫製を実施する。本説明例ではティーチイン縫製が行なわれる衣服サイズG9は、選定衣服サイズG4よりも大きい。基本的には、サイズG9とは異なるサイズを、ベースサイズとは異なる他のティーチイン衣服サイズとして採用してもよい。ティーチイン縫製では、表3の行でサイズG9に対し記載したパラメータ縫い目部分a1/a2ないしe1/e2の長さが生じ、すなわち値50mm,150mm,20mm,122mm,200mmが生じる。対応的に542mmの全縫い目長さLが生じる。全縫い目長さが異なるのは選定衣服サイズG4の450mmであり、他のティーチイン衣服サイズG9は、自動演算の範囲内で、中間にある衣服サイズG5ないしG8での全縫い目長さ変化において等分に配分され、その際全縫い目長さは近似的にはそれぞれ同じ他の全グラデュエーション値だけ延長されていると想定される。これから3.8%の他の全グラデュエーション値が生じる。対応的にこれから中間サイズG5ないしG8およびサイズG10に対するパラメータ縫い目部分a1/a2ないしe1/e2の個々の長さが生じる。
表3に対応する縫製制御データのための設定方法は、ある1つの衣服サイズ以降、連続する衣服サイズの作動縫い目部分はより小さな衣服サイズの場合よりも強く変化する点を考慮している。
衣服サイズG9での他のティーチイン縫製とこれから生じる全グラデュエーション値とに従って、且つ選定衣服サイズG4(このサイズ以降、他のティーチイン縫製から生じる他のグラデュエーション値が適用される)の設定に従って、表3に示した縫い目部分長さが自動的に生成される。
表4を用いて、縫製制御データを生成させる他の実施例を説明する。この場合もパラメータ縫い目部分の部分長さを生成させることを例に挙げて説明する。衣服サイズG1ないしG4に対しては、縫い目部分長さは表2bの値と一致している。個々のパラメータ縫い目部分a1/a2ないしe1/e2の部分グラデュエーション値も、表2bとの関連で前述した値と一致している。
Figure 2014217754
最初の選定衣服サイズG4以降は、それまで使用した全グラデュエーション値3.4%の代わりに、他のグラデュエーション値を特定する。表4の例ではこの他の全グラデュエーション値は3.1%である。付属の部分グラデュエーション値は、ティーチイン縫製の際に求めた、個々のパラメータ縫い目部分a1/a2ないしe1/e2の長さに対する値に基づいて得られる。他の全グラデュエーション値の特定は、衣服サイズG4でのティーチイン縫製によって行う。その際に生じる493mmの全縫い目長さの長さ増大から、すなわち最初の選定衣服サイズG4のときの450mmに比べての増大分から、3.1%の他の全波形付与値(このぶんだけ中間衣服サイズG5とG6の結合縫い目が長くなる)が自動演算によって得られる。その後、この他の全グラデュエーション値の分だけ、部分グラデュエーション値を補助的に考慮したパラメータ縫い目部分の長さが変化する。ティーチイン衣服サイズG7は、同時に、他の選定衣服サイズでもある。この他の選定衣服サイズG7以降は、他の全グラデュエーション値が求められる。表4の例では4.8%である。これは、568mmの全縫い目長さが生じる衣服サイズG10でのティーチイン縫製によって行われる。ここでも、他のティーチイン縫製の際に生じる個々のパラメータ縫い目部分a1/a2ないしe1/e2の長さに対応して、自動的な演算により、個々のパラメータ縫い目不分に対する対応する選定グラデュエーション値が設定される。求めた部分グラデュエーション値を考慮して、この全グラデュエーション値でもって縫い目長さ部分を延長させる。
ミシン1の縫製プログラム作動の際には、まず前述の実施例のうちの1つに対応して縫製制御データを生成させる。次に、現時点で縫製すべき衣服サイズを識別し、次に両縫製物部分12,13を、識別した衣服サイズの縫製制御データを用いて縫製する。このため、制御装置24はメモリ25または28から識別した衣服サイズのそれぞれの縫製制御データを受け取り、検知モジュール26を介して検知した結合縫い目上での縫製位置に対応してミシンを制御する。切換えモジュール29は、縫製作動パラメータを検知した縫製位置に応じて切換えるとともに、対応的に、この縫製位置に割り当てられる縫製制御データを、前述のように2つの連続するパラメータ縫い目部分a1/a2ないしe1/e2の交替の際に切換える。
縫製制御データの前述の生成によって縫製される両縫製物部分のうち一方は、縁バンドであってもよい。これを以下に図4の例を用いて説明する。ここには、縫製物部分12として外衣縫製物部分が図示されており、縫製物部分13として縁バンドが図示されている。両縫製物部分12,13の間の結合縫い目32は2つの縫い目境界点17a,17bの間に配置され、これらの縫い目境界点は縫製方向に応じて縫い目始端または縫い目終端である。結合縫い目32を外衣右側に縫い付けるか外衣左側に縫い付けるかに応じて、結合縫い目32は縫い目始端17aを起点として、または、縫い目終端17bを起点として縫い付けられる。両縫い目単17a,17bの間に、縫い目32に沿って2つの割り当て縫い目位置P1,P2を与える。縫い目境界点17aとこれに近い隣接の割り当て縫い目位置P1との間の縫い目長さは、結合縫い目32の全長さLの35%である。両割り当て縫い目位置P1,P2の間の間隔は全長Lの40%であり、割り当て縫い目位置P2とこの割り当て縫い目位置P2に近い他の縫い目境界点17bとの間の間隔は、全長Lの25%である。
縫製物部分12のそれぞれの衣服サイズGxに対応して縁バンド13を実際に縫い付けるため、生成方法により生じさせる縫製制御データを使用する。このため、先ず図4には図示していない複数の縫い目部分に縫い目32を分割するようにしたティーチイン縫製を行なう。このティーチイン縫製を開始する前、または、開始した後に、割り当て縫い目位置P1,P2を縫い目32上に付与する。この付与は、経験値に従って最適化された縫い目延在態様を予め分析したその分析結果に基づいており、或いは、種々の衣服サイズにおいて経験値によって最適化された、縫い目32の延在態様のサイズ段階付けに基づいている。割り当て縫い目位置P1,Pは、たとえばティーチイン縫製を介して行った、縫い目32の複数の縫い目部分への分割とは関係なく、付与される。
次のステップで、割り当て縫い目位置P1,P2に割り当て縫製パラメータ値を割り当てる。図4の例では、割り当てられる縫製パラメータ値とは円弧値および/またはギャザーリング値および/またはグラデュエーション値である。次に、グラデュエーション値の割り当てを例にして他の生成方法を説明する。グラデュエーション値を割り当て縫い目位置P1,P2に割り当てるのは、経験値に基づくか、すなわち連続する衣服サイズにおいて縫い目端17a,17bの間で縫い目32の長さがどの程度変化するかの経験的知識に基づくか、或いは、種々の衣服サイズに対して結合縫い目32が縫い付けられるティーチイン縫製プロセスに基づくかのいずれかである。割り当て縫い目位置P1にはたとえばグラデュエーション値3%が割り当てられ、割り当て縫い目位置P2にはたとえばグラデュエーション値4%が割り当てられる。
この生成方法の場合、縫い目の分割の際に生じたどの縫い目部分に少なくとも1つの割り当て縫い目位置があるかを調べる。次に、割り当て縫製パラメータ値、すなわち説明した例ではグラデュエーション値を、分割の際に生じてそれぞれの割り当て縫い目位置P1,P2がある縫い目部分に割り当てる。これは、どの割り当て縫い目位置P1,P2が現在考慮している縫い目部分にあるかに依存させる。割り当て縫い目位置P1があるような縫い目部分は、図4の例ではグラデュエーション値3%を得、割り当て縫い目位置P2があるような縫い目部分はグラデュエーション値4%を得る。
冒頭で述べた、縫い目を複数の縫い目部分に分割するためのティーチイン縫製後には、ティーチイン衣服サイズに対する個々の縫い目部分の長さは既知である。この点から出発して、個々の縫い目部分に割り当てられているグラデュエーション値を用いて、分割の際に生じる縫い目部分がティーチイン衣服サイズとは異なる衣服サイズにおいてどの程度の長さを持つかを決定することができる。
このようにして生成した縫製制御データを用いて、分割の際に生じる一連の縫い目部分として縫い目32を自動的に縫いつけることができる。縫製始点17としては、縫い目32の一端の開始点17aか、縫い目32の他端の開始点17bを使用することができ、その結果対応する順番a1,b1c1で、または、順番c1,b1,a1で縫い目部分を縫い付けることができる。
縫い目部分には、前述したように、縫製パラメータの異なる値を割り当ててよく、たとえば異なる部分累積値または異なる付加幅を割り当ててよい。
縫製制御データのための生成方法によっては、長さla1,lb1,lc1の長さ百分比は、衣服サイズ例に対し記載したパーセンテージ値と異なっていてもよい。
縫製制御データのための前記生成方法においては、その都度全グラデュエーション値の設定(前述した表1の例では全グラデュエーション値3.4%)から出発する。
次に、このような全グラデュエーション値の設定なしで行なわれる、縫製制御データのための択一的な生成方法について説明する。この場合、まず第1の参照衣服サイズを選定する。たとえば衣服サイズG4を選定する。次に、この参照衣服サイズG4のための縫製制御データを生成させる。この縫製制御データには、いかなる場合も、縫い目部分a1,...の長さla1,...が含まれる。縫製制御データは、参照衣服サイズG4での最初のティーチイン縫製により生成することができ、この場合ティーチイン縫製のたびに縫い付けられる縫い目部分長さla1,...をメモリモジュール25にファイルする。
次に、他の参照衣服サイズ、たとえば衣服サイズG9を選定する。次にこの他の参照衣服サイズのための縫製制御データを作成する。この他の縫製制御データには、同様に少なくとも他の参照衣服サイズG9の縫い目部分の長さla1,...が含まれている。他の参照衣服サイズG9における他の縫製制御データのこの作成は、最初の参照衣服サイズG4との関連ですでに説明したことに対応して、ティーチイン縫製によって行うことができる。縫い目部分長さla1,..以外にこれらの縫い目部分長さla1,...に割り当てられる縫製パラメータを設定または演算により変更可能にした最初の参照衣服サイズG4での縫製制御データの作成とは異なり、他の参照衣服サイズG9での縫製制御データの作成の際には縫い目部分長さla1,...のみを作成して記憶させればよい。縫い目部分長さla1,...に割り当てられる他の縫製パラメータは、この他の参照衣服サイズG9での他の縫製制御データの作成の際に不変である。
次に、両参照衣服サイズで作成した縫製制御データから出発して、他の衣服サイズのための縫製制御データを算出し、制御装置24により処理のために設定する。他の衣服サイズとは、参照衣服サイズG4,G9とは異なる衣服サイズである。これら他の衣服サイズに対する縫い目部分長さla1,...(百分率によるグラデュエーション値の設定なしに算出され、設定することができる)以外に、このようにして基本的には他の縫製パラメータ値、たとえば円弧半径値に対するパラメータ値、波形付与値に対するパラメータ値、または、糸張力に対するパラメータ値を設定することができる。しかしながら、縫い目部分長さla1,...以外の他の縫製パラメータ値の設定は必ずしも必要ではなく、縫製パラメータ値を維持してよい。参照衣服サイズG4に対する縫い目部分長さlb1,...の例で値120mmが得られ、他の参照衣服サイズG9に対して値150mmが得られれば、中間にある衣服サイズG5ないしG8に対する縫い目部分長さlb1は等分割によって算出され、その結果中間衣服サイズG5ないしG8に対しては縫い目部分長さlb1は126mm,132mm,138mm,144mmになる。
縫製制御データのためのこの択一的作成方法では、2つの以上の参照衣服サイズに対しても縫製制御データをたとえばティーチイン縫製によって作成することもできる。2つ以上の参照衣服サイズを使用すると、他の衣服サイズのための縫製制御データの算出および設定時のコントロールポイントの数量が対応的に増大することににより、その他の衣服サイズのための縫製パラメータにおいて精度がさらに改善される。
次に、図5ないし図8を用いて、縫製制御データを作成して縫製プログラムを作成するための作成方法に対する例と、1つの縫い目を生成させるための作動方法の例とを説明する。図1ないし図4および表1ないし表4との関連で前述した構成要素および機能に対しては同じ参照符号および同じ記号を使用し、以下では詳細に説明しないことにする。
図5は図3に対応する図で、図5には図示していない右側の袖と縫製される外衣部分12を示したものである。外衣部分と袖部分とを縫合させるための縫い目上には、全部で3つの割り当て縫い目位置P1,P2,P3が割り当てられている。図5に図示した衣服サイズの場合、縫製参照点33(縫製開始点17でもある)から出発して、縫製参照点33と割り当て縫い目位置P1との間の縫い目の長さは、縫い目の全長Lの30%である。割り当て縫い目位置P1とP2との間の縫い目長さは、全長Lの15%である。割り当て縫い目位置P2とP3との間の縫い目長さは、全長Lの30%である。割り当て縫い目位置P3と縫い目参照点33との間の縫い目長さは、対応的に全長Lの25%である図4との関連で。前述したように、割り当て縫い目位置P1ないしP3のそれぞれに1つの縫製パラメータが割り当てられている。縫製パラメータとは部分グラデュエーション値であるが、他の縫製パラメータでもよく、たとえば付加幅値または波形付与値或いは円弧半径値でもよい。
図5の実施形態では、参照点33は同時に縫製開始点17でもある。
縫製制御データを作成するため、縫製開始点17から出発して、ティーチイン縫製において縫い目を複数の縫い目部分に分割する。図4との関連ですでに説明したように、付与された割り当て縫い目位置P1ないしP3には対応する縫製パラメータが割り当てられる。次に、図3との関連で説明したように、割り当てられた縫製パラメータは、縫い目の分割の際に生じる縫い目部分に関連付けられ、これらの縫い目部分上に少なくとも1つの割り当て縫製点がある。これも、分割の際に生じた実際に考慮している縫い目部分上にどの割り当て縫い目位置P1ないしP3があるかに依存している。
次の自動作動縫製の場合、2つの連続する縫い目部分、たとえばa1/b1,b1/c1,c1/d1の間での交替の際に、縫製パラメータが次の縫い目部分に割り当てられる新たなパラメータ値へ自動的に切換えられる。割り当て縫い目位置P1がある縫い目部分へ交替する際、たとえばこの割り当て縫い目位置P1に対して割り当てられている円弧値または波形付与値が調整される。このようにして、割り当て縫い目位置の領域で、そこでの最適な縫製パラメータを用いて縫製が行なわれるよう保証される。
図4との関連ですでに説明したように、割り当て縫い目位置にはグラデュエーション値も割り当てることができる。次に、たとえば基本衣服サイズでのティーチイン縫製によって縫い目を複数の縫い目部分に最初に分割ことから出発して、割り当て縫い目位置P1ないしP3に関した縫い目部分に割り当てられたグラデュエーション値を用いて、他の衣服サイズに対する縫い目部分長さを算出し、記憶させ、それぞれの衣服サイズを縫製する際に呼び出して利用することができる。この場合、図2および表1ないし4との関連ですでに説明したような作成プロセススリットを利用することができる。
パラメータ縫い目部分a1ないしd1の間での交替は、作動縫製の際に、すなわちティーチイン縫製の後の縫製の際に、縫製参照点33から出発して縫製された縫製距離を検出することをベースにした検知される。この検知はたとえば縫製距離を測定することにより行うことができる。
パラメータ縫い目部部a1ないしd1の位置および長さla1ないしl1dと、これに割り当てられる縫製パラメータとは、ミシン1のメモのモジュール25にファイルされる。
縫製距離の測定は検知モジュール26を用いて行う。
切換えは切換えモジュール29を用いて行う。
図6は、外衣部分12と左側の袖とを縫合する状況を示している。ここでは、右側の袖部分を縫い付ける場合とは逆の回転方向で縫製される。
外衣部分12と左側の袖部分との間の縫い目上には、図6の実施形態の場合も、3つの割り当て縫い目位置P1,P2,P3が付与されている。図5との比較から明らかなように、図6の縫い目上のこれら割り当て縫い目位置P1ないしP3は、図5の例と同じ相対位置で配置されている。これは強制的なものではない。割り当て縫い目位置P1ないしP3の他の任意の位置決めも可能である。縫製参照点33から出発して、割り当て縫い目位置P3までの縫い目の長さは全長Lの25%である。割り当て縫い目位置P3とP2との間の縫い目の長さは全長Lの30%である。割り当て縫い目位置P2とP1との間の縫い目の長さは全長Lの15%であり、割り当て縫い目位置P1と縫製参照点33との間の長さは全長Lの30%である。
図6は、縫製参照点33が準備のティーチイン縫製の際の縫製開始点17と一致している状況をも示している。縫製パラメータをティーチイン分割の際に生じる縫い目部分に割り当てた後、割り当て縫い目位置P1ないしP3に対するその位置に対応して、図5との関連で前述したような自動プログラム切換えをもって縫製が行なわれる。
図7および図8を用いて、左側の袖を図6の外衣部分12と縫製する変形例について説明する。なお、開始点17’は参照点33に対し縫い目の全長Lの50%だけ変位している。
割り当て縫い目位置P1ないしP3とそのパラメータの割り当てとは、参照点33から出発して、図7および図8の縫製過程でも不変である。縫い目部分の間での縫製パラメータの交替は、変位した開始点17’から出発する縫製の際に、縫製参照点22と縫製開始点17’との間の縫製距離の検出をベースとして行う。この検出は、たとえば制御装置24と信号接続しているミシン1のディスプレイ34(図1を参照)上に図示された縫い目の1つの点を触れることによって行う。
図7および図8に従って選定した開始点17’の場合、前記検出の際に、開始点17’が参照点33に対して縫い目の全長Lの50%だけ変位していることが明らかになる。左側の袖を縫い付ける際、結合縫い目の縫製方向の回転方向は図6の縫製状況に比して維持する。従って、縫い目の全長Lの5%後に割り当て縫い目位置P2が位置し、縫い目の全長Lのさらに15%後に割り当て縫い目位置P1が位置し、全長Lのさらに55%後に割り当て縫い目位置P3が位置することになる。割り当て縫い目位置P3と変位した縫製開始点17’との間では、縫い目の全長Lの25%が残る。開始点の変位に対応して、縫製制御データを作成する際、割り当て縫い目位置P1ないしP3に割り当てられている縫製パラメータ値の関連付けは、どの割り当て縫い目位置P1ないしP3が、変位した開始点17’から出発して現時点で考慮している縫い目部分上にあるかに依存して行われる。
図9は図3に対応する図で、右側の袖のための縫い目に沿って縫製パラメータ特性を最適化したものである。図示されているのは、経験値に対応して、縁輪郭部14のまわりに延在する縫い目に沿って調整される縫製パラメータである。縫製方向は図9では方向矢印18によって示され、すなわち縁輪郭部14のまわりに時計方向に延びている。縫製開始点17から出発して、第1の縫い目領域では縫い目長さのほぼ半分まで、外衣前部分35で博多縫い目36まで、波形付与値は小さな第1の値K1を有している。この小さな第1の波形付与値は弱く波打った波形線によって示唆されている。小さな波形付与値K1に対応して、袖穴は縫い目に沿って、前部分35の材料に比べると小さな付加幅を有している。縫製開始点17と肩縫い目36との間の結合縫い目の第2の半部分は、より高い波形付与値K2を有し、これは図9ではより強く波打った波形線によって示唆されている。肩縫い目36の領域では、波形付与値は短い縫い目部分を経て値0を有している。これに続く縫い目のその後の延在部では、波形付与値は再びより高い値K2を有し、この値は、外衣背中部分37の材料に比べて袖材料のより大きな付加幅に対応している。前部分35でのパラメータ推移に対しほぼ対象に、波形付与値はより高い値K2からより低い値K1へ移行している。肩縫い目に対向している外衣側部分38の領域では、波形付与値は0である。これは縫製開始点17のまわりでの縫い目の領域に対してもあてはまる。
より小さな波形付与値K1が存在している場所では、図3との関連ですでに説明した半径方向縫い目部分19と22は、円弧半径値「大きな送り円弧」を有している。大きな波形付与値K2をもった縫い目領域では、円弧半径値「小さな送り円弧」をもった、すなわち小さな半径の送り円弧をもった半径方向縫い目部分20,21がある。
図9の場合、肩縫い目36の領域でも小さな送り円弧、すなわち対応的な円弧半径値が存在するようなパラメータ例が示されている。これとは択一的に、図3との関連で説明したように、この肩縫い目36の領域で、円弧半径値「小さな送り円弧」をもった、すなわち直線状の縫い目延在部をもったパラメータ縫い目部分が存在していてもよい。
最適な縫い目延在態様でたとえば図9の分布に対応している、波形付与値Kおよび円弧半径値の分布以外に、縫製制御データの完全なセットには、縫い目部分長さに対する記載も含まれている。縫い目長さに対する記載は、基本サイズでの縫い目部分長さの第1のセットから出発して、他のすべての衣服サイズに対しグラデュエーション値を与える。
図1ないし図8との関連ですでに説明した作成、作動方法により、最適なパラメータ分布に可能な限り近い自動縫製が可能になる。この場合、基本的に異なる2つのプロセス例が区別される。
−特にグラデュエーション値および図4以下の図との関連ですでに説明した第1の例では、本来の作動縫製を準備するため、縫い目を複数の縫い目部分に分割する。この点は準備段階のティーチイン縫製を例にして説明したものである。この場合、縫製制御データを模範縫い目に対して、特に衣服サイズの模範縫い目に対し作成する。その一例は、準備段階で縫われるティーチイン衣服サイズからすべての他の縫い目部分長さを算出するためのグラデュエーション値の割り当てである。その後の作動縫製では、最初から、これらに割り当てられた縫製パラメータを持つ一連の縫い目部分を縫製制御部にファイルする。
このように、最初に縫い目を複数の縫い目部分に分割し、その後縫製パラメータを縫い目部分に割り当てる。
−これとは択一的に、すでに図3との関連で説明したように、縫製パラメータをすでに作動縫製の間に割り当てることができる。準備縫製過程、特に縫製制御データを作成するためのティーチイン縫製は、省略することができる。そこでは、ティーチイン縫製での縫い目全長の正確な知識がなくても、ティーチイン縫製の間に行なわれる縫い目の縫い目部分への分割のためのパラメータ割り当てが行なわれる。
このように、縫い目を複数の縫い目部分に分割している間にこれら縫い目部分への縫製パラメータの割り当てが行なわれる。この択一的な割り当て・関連付け方法は、たとえば円弧半径値または波形付与値の場合、或いは、糸張力値および/または他の縫製パラメータの場合にも使用できる。
図10ないし図12を用いて、縫い目を複数の作動縫い目部分に分割するための異なる例を説明する。これらの例はティーチイン縫製時に行なうことができ、これを起点としてその後それぞれの作動縫製が行なわれる。
図10は、縫い目を全部で3つの作動縫い目部分a1,b1,c1に分割する例を示している。3つの作動縫い目部分a1ないしc1しか使用されないので、縫い目パラメータをこれらの作動縫い目部分a1ないしc1に限定的に割り当てることのみが可能である。これを図10では図9の図示に対応させて示してある。作動縫い目部分a1は縫製開始点17を起点として全長Lのほぼ20%を有している。作動縫い目部分b1は縫い目の全長Lのほぼ35%を有し、作動縫い目部分b1のほぼ中央にある肩縫い目36に対し対称に延在している。作動縫い目部分c1は縫い目の全長Lの残りの45%である。
作動縫い目部分a1とc1では、波形付与値K=0であり、円弧半径値は「大きな送り円弧」である。作動縫い目部分b1では、波形付与値は図9との関連で説明した波形付与値K1とK2との間にあり、円弧半径値は「小さな送り円弧」である。
図11は、縫製開始点17を起点とした縫い目を5つの作動縫い目部分a1,b1,c1,d1,e1に分割する例を示している。作動縫い目部分a1は全縫い目の長さLの5%である。これに続く作動縫い目部分b1は縫い目の全長Lの15%である。これに続く作動縫い目部分c1は縫い目の全長Lの25%である。これに続く作動縫い目部分d1は縫い目の全長Lの15%であり、最後の作動縫い目部分e1は縫い目の全長Lの40%である。縫い目部分a1では波形付与値K=0であり、送り円弧なしで縫われる。作動縫い目部分b1では波形付与値はK1であり、円弧半径値「大きな送り円弧」で縫われる。作動縫い目部分c1では波形付与値はK2であり、円弧半径値「小さな送り円弧」で縫われる。作動縫い目部分d1では波形付与値はK1であり、円弧半径値「大きな送り円弧」で縫われる。作動縫い目部分e1では波形付与値はK=0であり、送り円弧なしで縫われる。作動縫い目部分c1では肩縫い目36はほぼ中央にある。作動縫い目部分b1とd1は互いにほぼ対称に対向している。
図12は縫い目を全部で7つの作動縫い目部分a1,b1,c1,d1,e1,f1,g1に分割する例を示している。対応的に、図12に図示したように、縫製パラメータをこれらの作動縫い目部分a1ないしg1へ分割することも行われる。作動縫い目部分a1ないしg1の縫い目部分長さは、縫い目の全長Lの5%,20%,10%,5%,10%,10%,40%である。作動縫い目部分d1は肩縫い目36の領域にある。
作動縫い目部分a1,d1,g1に沿って波形付与値はK=0である。作動縫い目部分b1,f1に沿って波形付与値はK1である。作動縫い目部分c1,e1に沿って波形付与値はK2である。作動縫い目ぬ゛ぬ゛ンa1,g1に沿っては送り円弧なしで縫われる。作動縫い目部分b1,f1に沿っては円弧半径値「大きな送り円弧」で縫われる。作動縫い目部分e1,d1,e1に沿っては円弧半径値「小さな送り円弧」で縫われる。
縫い目全体を複数の作動縫い目部分に分割することは、操作者によって自由に設定される。縫製制御データは、縫い目を複数の作動縫い目部分に分割するたびに、図9に対応する最適なパラメータ分布に可能な限り接近するように設定しなければならない。
これを保証する縫製制御データを作成するための1つの可能な実施形態は、すでに特に図4ないし図8との関連で説明した。次の表5は、この方法に対応して作動縫い目部分に割り当てられるグラデュエーション値を示している。
Figure 2014217754
すなわち、グラデュエーション値GWのこれらの割り当ては、図10ないし図12の分割において、どの割り当て縫い目位置P1ないしP3が現時点で考察している縫い目部分a1...にあるかを考慮している。
図10の分割においては、2つの割り当て縫い目位置P1,P2が作動縫い目部分b1上にある。割り当て縫い目位置g3は作動縫い目位置c1上にある。対応的に、これら縫い目部分に対するグラデュエーション値GWの割り当ては、表5の列「図10」に示したように行われる。前述した波形付与値K1,K2および円弧半径値の割り当ても、現時点で考察している縫い目部分a1ないしc1上での割り当て縫い目位置P1ないしP3の位置に対応して行うことができる。両割り当て縫い目位置P1とP2が作動縫い目部分b1上にあるので、この作動縫い目部分b1には、割り当て縫い目位置P1の波形付与値K1も、割り当て縫い目位置P2の波形付与値K2も割り当てられず、平均波形付与値、たとえば(K1+K2)/2が割り当てられる。
図11の縫い目部分の分割の場合、割り当て縫い目位置P1,P2は両方とも縫い目部分c1上にある。割り当て縫い目位置P3は、縫い目部分d1上にある。縫い目部分a1ないしe1に対するグラデュエーション値GWの割り当ては、表5の列「図11」に記載したように行う。
図12の縫い目部分の分割では、割り当て縫い目位置P1は縫い目部分c1上にある。割り当て縫い目位置P2は縫い目部分e1上にあり、割り当て縫い目位置P3は縫い目部分g1上にある。対応的に、グラデュエーション値GW1,GW2,GW3の割り当ては表5の列「図12」に記載したように行う。もちろん、グラデュエーション値GWの代わりに、他の縫製パラメータ、たとえば円弧半径値または波形付与値を割り当てるようにしてもよい。
縫い目是体のおおよその長さと衣服サイズが既知である限りにおいては(これはミシン制御部のデフォルトを通じて問い合わせできる)、ティーチイン縫製の間に縫製パラメータの割り当てをオンラインで行うことができる。この点を「右側の袖」と「左側の袖」を例にして図13および図14を用いてもう一度説明する。この場合、図3との関連で説明した作動方法の変形実施形態を説明する。まず、縫製開始点17を起点として、縫い目をパラメータ縫い目部分19,20,21,22と、パラメータ縫い目部分22と19の間にある他の最後の縫い目部分とに分割する。図3の実施形態での縫製パラメータ縫い目部分の分割と異なるのは、パラメータ縫い目部分20と21がまとめられて組み合わせ縫い目部分を形成していることである。この組み合わせ縫い目部分全体に円弧半径値「小さな送り円弧」が割り当てられる。縫製開始点17以降は、第1のパラメータ縫い目部分、すなわち第1の半径方向縫い目部分19が割り当てられる円弧半径値で縫われ、すなわち円弧半径値「大きな送り円弧」で縫われる。図13および図14には図示していない2つの作動縫い目部分の間での交替がパラメータ縫い目部分19ではなく、次のパラメータ縫い目部分で行われると、円弧半径値がこの新たなパラメータ縫い目部分に割り当てられる円弧半径値へ切換えられる。作動縫い目部分はある程度の長さをもっているものと想定できるので、縫製方向18におけるパラメータ縫い目部分19ないし22の間の境界部は、図13および図14でのそれと比べて、それぞれ説明した最適な円弧半径値縫い目領域よりも先行した位置にある。このことは、1つの作動縫い目部分が2つのパラメータ縫い目部分の間のこの境界領域の後に、たとえばパラメータ縫い目部分19と20,21との間の境界領域の後に終端を有している場合に、円弧半径値の切換え(説明している例では、円弧半径値「大きな送り円弧」から円弧半径値「小さな送り円弧」への切換え)が、最適な縫製パラメータ割り当ての場合にもこの交替が行なわれるはずの縫い目領域で行われるよう保証する。
図14の左側の袖に対する制御データ作成例では、半径方向縫い目部分19,20,21,22の縫い目の対応する分割は、移行部が先行している最適な円弧半径値縫い目領域に対し、回転方向を意味する縫製方向18において反時計方向に行なわれる。
上述した方法は、特にギャザーのない胴体用外衣縫製物部分に袖を縫いつける際に、特にジャケットの製造の際に使用できる。
1 ミシン
12 外衣部分(縫製物部分)
13 袖部分(縫製物部分)
14,15 縁輪郭部分
17 縫製開始点
19,20,21,22,23 パラメータ縫い目部分
24 制御装置
25 メモリモジュール
26 検知モジュール
28 メモリユニット
29 切換えモジュール
32 縫い目
a1/a2,b1/b2,c1/c2,d1/d2,... 作動縫い目部分
G1,...G10 衣服サイズ

Claims (10)

  1. 縫い目に沿って縫製物部分(12,13)を縫合するためのミシン(1)の作動方法において、
    前記縫い目を複数のパラメータ縫い目部分(10,20,23,21,22)に分割するステップと、
    それぞれのパラメータ縫い目部分(10,20,23,21,22)に縫製パラメータ値を割り当てるステップと、
    縫製開始点(17)を起点として前記縫い目の一連の作動縫い目部分(a1/a2,b1/b2,c1/c2,d1/d2,...)に沿って前記縫製物部分(12,13)を縫合し、
    その際前記一連の作動縫い目部分が、前記パラメータ縫い目部分への分割とは独立に縫い目分割を生じさせるステップと、
    縫合開始時点で、予め設定されたスタート縫製パラメータ値でもって前記縫製物部分(12,13)を縫合するステップと、
    2つの連続する作動縫い目部分の間での交替時に、該交替が実際に設定された前記縫製パラメータ値とは異なる縫製パラメータ値が割り当てられているパラメータ縫い目部分(19,20,23,21,22)で行われるときに、前記縫製パラメータ値を自動的に切換えるステップと、
    を含んでいる作動方法。
  2. 1つのパラメータ縫い目部分(10,20,23,21,22)が少なくとも2つの作動縫い目部分(a1/a2,b1/b2,c1/c2,d1/d2,...)とオーバーラップしていることを特徴とする、請求項1に記載の作動方法。
  3. 前記パラメータ縫い目部分(10,20,23,21,22)への前記縫い目(32)の分割を、縫製すべき所定の衣服サイズに依存して行うことを特徴とする、請求項1または2に記載の作動方法。
  4. 前記パラメータ縫い目部分(10,20,23,21,22)への前記縫い目(32)の分割を、線縫い開始点(17)に依存して行うことを特徴とする、請求項1から3までのいずれか一つに記載の作動方法。
  5. 前記縫製物部分(12,13)が湾曲した縁輪郭部分(14,15)を有し、縫製パラメータとして円弧半径が割り当てられていることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか一つに記載の作動方法。
  6. 前記円弧半径値が前記縫い目の最初の領域でまず値「より小さな送り円弧」に変化するような、割り当てられる一連の円弧半径値が設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の作動方法。
  7. 前記円弧半径値が前記縫い目の最後の領域で値「より大きな送り円弧」に変化するような、割り当てられる一連の円弧半径値が設けられていることを特徴とする、請求項5または6に記載の作動方法。
  8. 円弧半径値「より小さな送り円弧」をもった2つの半径方向縫い目部分(20,21)の間の円弧半径値が円弧半径値「送り円弧なし」と見なすような、割り当てられる一連の円弧半径値が設けられていることを特徴とする、請求項5から7までのいずれか一つに記載の作動方法。
  9. 請求項1から8までのいずれか一つに記載の方法を実施するためのミシン(1)において、
    制御装置(24)と、
    前記パラメータ縫い目部分の位置と付属の縫製パラメータ値とを記憶するメモリモジュール(25)と、
    結合縫い目内での現時点での縫製位置をその都度検知するための検知モジュール(26)と、
    2つの連続する作動縫い目部分(a1/a2,b1/b2,...)の間での交替時に、該交替が実際に設定された前記縫製パラメータ値とは異なる縫製パラメータ値が割り当てられているパラメータ縫い目部分(19,20,23,21,22)で行われるときに、前記縫製パラメータ値を自動的に切換える切換えモジュール(29)と、
    を備えたミシン。
  10. 前記メモリモジュール(25)が、前記パラメータ縫い目部分(19,...)の長さと、割り当てられた縫製パラメータとを記憶するメモリユニット(28)を有していることを特徴とする、請求項9に記載のミシン。
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