JP2014214756A - ワンウェイクラッチおよび無段変速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ローラの姿勢の安定化を図り、ダンピング性能の向上を図ること。
【解決手段】ワンウェイクラッチのエンゲージスプリングは、ローラが環状空間を移動する方向に対して交差する軸方向に並置された少なくとも2個の付勢部を備え、2個の付勢部のうち第1付勢部の端部は第2付勢部の端部よりもローラ側に長く設定されている。
【選択図】 図11

Description

本発明は、ワンウェイクラッチと、そのワンウェイクラッチを用いた無段変速機とに関する。
特許文献1には、エンジンに接続された入力軸の回転をコネクティングロッドの往復運動に変換し、コネクティングロッドの往復運動をワンウェイクラッチによって出力軸の回転運動に変換する無段変速機が開示されている。
特開2012−1048号公報
従来の無段変速機に用いられているワンウェイクラッチの構成を図13〜図15を参照して説明する。ワンウェイクラッチ1321は、基本的に環状のアウター部材1322の円形の内周面1322aと、アウター部材1322の内部に同軸に配置された筒状のインナー部材1323の波状に屈曲する外周面1323aとの間に形成された環状空間にローラ1325を配置したものである。アウター部材1322の内周面1322aとインナー部材1323の外周面1323aとの間に、ローラ1325が係合する楔状の空間を形成するために、インナー部材1323の波状に屈曲する外周面1323aは、アウター部材1322の円形の内周面1322aに対して傾斜した周面を有する。
アウター部材1322の内周面1322aには環状溝1322cが形成されており、環状のリングスプリング1339が環状溝1322c内に配置される。このリングスプリング1339はローラ1325の周面に当接してインナー部材1323の外周面1323aに向けて付勢する。
アウター部材1322の外周に設けた突出部1322b,1322bにピン1319cおよびクリップ1340,1340を介してコネクティングロッド1319が接続される。アウター部材1322およびインナー部材1323の間には、ローラ1325の軸方向両側に位置する一対のボールベアリング1334,1334が配置されており、このボールベアリング1334,1334によってアウター部材1322およびインナー部材1323が同芯状態を維持しながら相対回転可能に接続される。ボールベアリング1334,1334の両側に配置されているシム1351,1351およびクリップ1352,1352により、インナー部材1323がアウター部材1322に保持される。
ワンウェイクラッチ1321は、ローラ1325を環状空間の円周方向に付勢するエンゲージスプリング1324とエンゲージスプリング1324を支持するためのケージ1331とを備える。ケージ1331は円環状の板材からなる一対の環状部材1332,1332と、周方向に等間隔で配置されて一対の環状部材1332,1332を相互に接続する支持ロッド1333とで構成されている。エンゲージスプリング1324はケージ1331の支持ロッド1333に固定されている。一方のボールベアリング1334と、ケージ1331の一方の環状部材1332との間にアキシャルスプリング1338が配置されており、アキシャルスプリング1338の内周から突出する複数の突起1338aがローラ1325の端面に弾発的に当接する。
アウター部材1322の内周面1322aとインナー部材1323の外周面1323aとの間に形成された楔状の空間にローラ1325が噛み込むことで、ワンウェイクラッチ1321が係合する。アウター部材1322の内周面1322aとインナー部材1323の外周面1323aとの間の楔状の空間からローラ1325が押し出されるとき、ローラ1325は遠心力で径方向外側に位置するアウター部材1322の内周面1322aに押し付けられるが、ローラ1325に作用する遠心力をリングスプリング1339の径方向内向きの力(リングスプリング力)で抑制する。ワンウェイクラッチ1321は、係合解除後のダンピング状態において、ローラ1325をエンゲージスプリング1324で付勢して、ワンウェイクラッチが係合する直前の状態を示すデータムポイント待機位置に押し戻す。
図14(A)はワンウェイクラッチ1321を矢印1350の方向から見た概略図であり、図14(B)は図14(A)のワンウェイクラッチのA−A断面を示す概略図である。図14(B)に示すように、環状のリングスプリング1339はローラ1325の軸方向の中央部にてローラ1325の周面に当接してインナー部材1323の外周面1323aに向けて付勢する。リングスプリング1339による径方向内向きの力F(リングスプリング力)はローラ1325を外周面1323aに向けて付勢する。
図15は、アウター部材の内周面1322aとインナー部材の外周面1323aとの間の空間に配置したローラ1325を、支持ロッド1333に固定されたエンゲージスプリング1324で紙面の左側方向に付勢する構成を例示的に示す図である。インナー部材1323の波状に屈曲する外周面1323aは、アウター部材1322の円形の内周面1322aに対して傾斜した外周面を有しており、この傾斜により、アウター部材1322の内周面1322aとインナー部材1323の外周面1323aとの間にローラ1325が係合する楔状の空間が形成される。
リングスプリング1339の付勢力(リングスプリング力F)はローラ1325を外周面1323aに向けて付勢するが、インナー部材1323の外周面1323aは、アウター部材1322の内周面1322aに対して傾斜しているため、リングスプリングの付勢力(リングスプリング力F)は、図15に示すように外周面1323aに対して直交する方向に作用せず、インナー部材の外周面1323aに対して斜め方向に作用する。このため、リングスプリング力Fの力の成分としてローラ1325がインナー部材の外周面1323aと接触するインナー部材の外周面の接線方向の力f1と、インナー部材の外周面1323aの接線方向に対して直交する方向の力f2とが生じる。インナー部材の外周面の接線方向の力f1はエンゲージスプリング1324でローラ1325を付勢する力(押し付け力)を相殺する方向に作用するため、エンゲージスプリング1324でローラ1325を付勢したとしても、ローラ1325に伝達されるエンゲージスプリング1324の押し付け力は不足し、ローラ1325はデータムポイント待機位置に戻らず、ローラ1325の姿勢は不安定となりワンウェイクラッチの安定した係合が妨げられる可能性があった。
前述の事情に鑑み、本発明は、ローラの姿勢の安定化を図り、ダンピング性能に優れたワンウェイクラッチおよびそのワンウェイクラッチを用いた無段変速機の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された本発明は、環状のアウター部材と、前記アウター部材の内部に同軸に配置されたインナー部材と、前記アウター部材の内周面および前記インナー部材の外周面の間に形成される環状空間に配置された複数のローラと、前記複数のローラにそれぞれ当接して前記環状空間の円周方向に付勢する複数の弾性部材と、を備え、前記アウター部材および前記インナー部材の所定方向への相対回転により、前記ローラを前記内周面および前記外周面の間に噛み込ませて駆動力を伝達するワンウェイクラッチであって、 前記弾性部材は、前記インナー部材に固定されたゲージに支持されたエンゲージスプリングを備え、
前記エンゲージスプリングは、前記ローラが前記環状空間を移動する方向に対して交差する軸方向に並置された少なくとも2個の付勢部を備え、
前記2個の付勢部のうち第1付勢部の端部は第2付勢部の端部よりも前記ローラ側に長く設定されていることを特徴とするワンウェイクラッチが提案される。
また、請求項2に記載された本発明は、環状のアウター部材と、前記アウター部材の内部に同軸に配置されたインナー部材と、前記アウター部材の内周面および前記インナー部材の外周面の間に形成される環状空間に配置された複数のローラと、前記複数のローラにそれぞれ当接して前記環状空間の円周方向に付勢する複数の弾性部材と、を備え、前記アウター部材および前記インナー部材の所定方向への相対回転により、前記ローラを前記内周面および前記外周面の間に噛み込ませて駆動力を伝達するワンウェイクラッチであって、 前記弾性部材は、前記インナー部材に固定されたゲージに支持されたエンゲージスプリングを備え、
前記エンゲージスプリングは、前記ローラが前記環状空間を移動する方向に対して交差する軸方向に並置された複数の付勢部を備え、
前記ワンウェイクラッチは、前記アウター部材と前記インナー部材との間に前記ローラが噛み合いトルク伝達が可能な伝達状態と、前記アウター部材と前記インナー部材との間で前記ローラの噛み合いが離脱して、トルク伝達不能な非伝達状態とを有し、前記伝達状態から前記非伝達状態への変化点を前記ローラが通過するときに、前記複数の付勢部のうち第1付勢部が前記ローラと接触することを特徴とするワンウェイクラッチが提案される。
また、請求項3に記載された本発明においては、請求項2の構成に加え、前記第1付勢部は、前記ローラと接触可能な第1面と前記第1面の端部で折り曲げられ、前記第1面よりも上方の位置で前記ローラと接触可能な第2面とを有することを特徴とするワンウェイクラッチが提案される。
また、請求項4に記載された本発明においては、請求項3の構成に加え、前記変化点を前記ローラが通過するときに、前記第1付勢部は、前記第2面で前記ローラと接触することを特徴とするワンウェイクラッチが提案される。
また、請求項5に記載された本発明においては、請求項3の構成に加え、前記付勢部は、前記ローラと接触可能な第1面を有する第2付勢部を有し、前記非伝達状態において、前記第2付勢部は前記第1面で前記ローラと接触し、前記第1付勢部は前記第1面および前記第2面で前記ローラと接触することを特徴とするワンウェイクラッチが提案される。
また、請求項6に記載された本発明においては、請求項1または請求項5の構成に加え、前記付勢部は、前記軸方向の中央に配置された前記第1付勢部と、前記第1付勢部の両側の対称位置に配置された前記第2付勢部と、を有することを特徴とするワンウェイクラッチが提案される。
また、請求項7に記載された本発明においては、請求項1乃至6のいずれか1項に記載されたワンウェイクラッチを備え、入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する無段変速機であって、前記入力軸の軸線からの偏心量が可変であって、該入力軸と共に回転する入力側支点と、前記ワンウェイクラッチの前記アウター部材に設けた出力側支点とをコネクティングロッドで接続し、前記ワンウェイクラッチの前記インナー部材を前記出力軸に接続したことを特徴とする無段変速機が提案される。
請求項1の構成によれば、ワンウェイクラッチのエンゲージスプリングは、ローラが環状空間を移動する方向に対して交差する軸方向に並置された少なくとも2個の付勢部を備え、2個の付勢部のうち第1付勢部の端部は第2付勢部の端部よりもローラ側に長く設定されているので、トルク伝達状態からローラが戻る際に、アウター部材側に作用するローラの遠心力をキャンセルすることが可能になり、ローラの姿勢を安定化することが可能になる。
また請求項2の構成によれば、トルク伝達が可能な伝達状態からトルク伝達不能な非伝達状態への変化点をローラが通過するときに、複数の付勢部のうち第1付勢部がローラと接触することで、非伝達状態前にローラの姿勢を安定化させることが可能になる。
また、請求項3の構成によれば、第1付勢部は、ローラと接触可能な第1面と第1面の端部で折り曲げられ、第1面よりも上方の位置でローラと接触可能な第2面とを有することで、ローラに対して遠心力対抗成分の力を付与することが可能になる。
また、請求項4の構成によれば、変化点をローラが通過するときに、第1付勢部は、第2面でローラと接触することで、非伝達状態前にローラの姿勢を安定化させつつ、ローラに対して遠心力対抗成分の力を付与することが可能になる。
また、請求項5の構成によれば、非伝達状態において、第2付勢部は第1面でローラと接触し、第1付勢部は第1面および第2面でローラと接触することにより、ローラに対して、遠心力対抗成分の力を付与しつつ、押し付け力を付与することが可能になる。
また、請求項6の構成によれば、付勢部は、軸方向の中央に配置された第1付勢部と、第1付勢部の両側の対称位置に配置された第2付勢部とを有することにより、ローラに均等な押し付け力を付与して、ローラの姿勢の安定化を図ることが可能になる。
また、請求項7の構成によれば、入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する無段変速機に本発明のワンウェイクラッチが適用される。無段変速機は、入力軸の軸線からの偏心量が可変であって該入力軸と共に回転する入力側支点と、ワンウェイクラッチのアウター部材に設けた出力側支点とをコネクティングロッドで接続し、ワンウェイクラッチのインナー部材を出力軸に接続したので、入力軸が回転してコネクティングロッドが往復運動すると、ワンウェイクラッチが間欠的に係合して出力軸が回転することで駆動力が伝達される。このとき、本発明のワンウェイクラッチの作動が安定することで無段変速機の動力伝達性能が高められる。
車両用動力伝達装置のスケルトン図。 図1の2部詳細図。 図2の3−3線断面図(TOP状態)。 図2の3−3線断面図(LOW状態)。 TOP状態での作用説明図。 LOW状態での作用説明図。 ワンウェイクラッチの分解斜視図。 ケージおよびエンゲージスプリングの斜視図。 図2の9部拡大図。 ワンウェイクラッチの係合状態を例示する図。 ワンウェイクラッチのDP状態を例示する図。 ワンウェイクラッチのダンピング状態を例示する図。 従来のワンウェイクラッチの分解斜視図。 従来のワンウェイクラッチの構成を示す図。 従来のワンウェイクラッチの構成を示す図。
以下、図1〜図12に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1に示すように、エンジンEの駆動力を左右の車軸10,10を介して駆動輪W,Wに伝達する車両用動力伝達装置は、クランク式の無段変速機TおよびディファレンシャルギヤDを備える。
次に、図2〜図6に基づいて無段変速機Tの構造を説明する。図2に示すように、本実施の形態の無段変速機Tは同一構造を有する複数個(実施の形態では4個)の動力伝達ユニットUを軸方向に重ね合わせたものである。それらの動力伝達ユニットUは平行に配置された共通の入力軸11および共通の出力軸12を備えており、入力軸11の回転が減速または増速されて出力軸12に伝達される。
以下、代表として一つの動力伝達ユニットUの構造を説明する。エンジンEに接続されて回転する入力軸11は、電動モータのような変速アクチュエータ14の中空の回転軸14aの内部を相対回転自在に貫通する。変速アクチュエータ14のロータ14bは回転軸14aに固定されており、ステータ14cはケーシングに固定される。変速アクチュエータ14の回転軸14aは、入力軸11と同速度で回転可能であり、かつ入力軸11に対して異なる速度で相対回転可能である。
変速アクチュエータ14の回転軸14aを貫通した入力軸11には第1ピニオン15が固定されており、この第1ピニオン15を跨ぐように変速アクチュエータ14の回転軸14aにクランク状のキャリヤ16が接続される。第1ピニオン15と同径の2個の第2ピニオン17,17が、第1ピニオン15と協働して正三角形を構成する位置にそれぞれピニオンピン16a,16aを介して支持されており、これら第1ピニオン15および第2ピニオン17,17に、円板形の偏心ディスク18の内部に偏心して形成されたリングギヤ18aが噛合する。偏心ディスク18の外周面に、コネクティングロッド19のロッド部19aの一端に設けたリング部19bがボールベアリング20を介して相対回転自在に嵌合する。
出力軸12の外周に設けられたワンウェイクラッチ21は、コネクティングロッド19のロッド部19aにピン19cを介して枢支されたリング状のアウター部材22と、アウター部材22の内部に配置されて出力軸12に固定されたインナー部材23と、アウター部材22とインナー部材23との間に形成された楔状の空間に配置されてエンゲージスプリング24(弾性部材)で付勢されたローラ25とを備える。尚、ワンウェイクラッチ21の具体的な構造は後から詳述する。
図2から明らかなように、4個の動力伝達ユニットUはクランク状のキャリヤ16を共有しているが、キャリヤ16に第2ピニオン17,17を介して支持される偏心ディスク18の位相は各々の動力伝達ユニットUで90°ずつ異なっている。例えば、図2において、左端の動力伝達ユニットUの偏心ディスク18は入力軸11に対して図中上方に変位し、左から3番目の動力伝達ユニットUの偏心ディスク18は入力軸11に対して図中下方に変位し、左から2番目および4番目の動力伝達ユニットU,Uの偏心ディスク18,18は上下方向中間に位置している。
次に、図7〜図9に基づいて、ワンウェイクラッチ21の構造を説明する。尚、図3〜図6においてワンウェイクラッチ21は模式的に図示されており、その実際の構造は図7〜図9に示されている。
本実施の形態のワンウェイクラッチ21は、基本的に環状のアウター部材22の円形の内周面22aと、アウター部材の内部に同軸に配置された筒状のインナー部材23の波状に屈曲する外周面23aとの間に形成された環状空間に12個のローラ25を配置したものである。アウター部材22の外周に設けた突出部22b,22bにピン19cおよびクリップ40,40を介してコネクティングロッド19が接続され、インナー部材23の内周部には出力軸12が相対回転不能に結合される。
ワンウェイクラッチ21は、ローラ25を環状空間の円周方向に付勢するエンゲージスプリング24を支持するためのケージ31を備える。ケージ31は円環状の板材からなる一対の環状部材32,32と、周方向に等間隔で配置されて一対の環状部材32,32を相互に接続する12本のスプリング支持ロッド33とで構成されている。一対の環状部材32,32が12個のローラ25の軸方向両側に配置され、12本のスプリング支持ロッド33が12個のローラ25間に配置される。環状部材32の内周部は波状に形成されており、それがインナー部材23の波状の外周面23aに凹凸係合することで、ケージ31はインナー部材23に相対回転不能に結合される。
エンゲージスプリング24は1枚の弾性板材により構成されており、エンゲージスプリング24の一端側がケージ31のスプリング支持ロッド33に溶接等で固定され、他端側には4本の平行な切り込み24aにより分割された4個の付勢部24bと、1つの付勢部24cとが形成される。4個の付勢部24bと1つの付勢部24cとは、ローラ25が環状空間を移動する方向に対して交差するローラ25の軸方向に並置された状態で配置される。1つの付勢部24cがローラ25の軸方向の中央に配置され、付勢部24b,24bが2つずつ付勢部24cの左右に対象に配置された構成になっている。尚、本発明の趣旨は、この構成例に限定されるものではなく、中央の付勢部24cに対して、左右対称に付勢部24bが配置された構成であればよい。
付勢部24bのそれぞれは、ローラ25と接触する第1面24b1を有する。第1面24b1により付勢部24bがローラ25と接触することにより、左右均等な押し付け力によりローラ25は付勢され、ワンウェイクラッチが係合する直前の状態を示すデータムポイント(DP)待機位置に押し戻す。
また、付勢部24cは、第1面24c1と第2面24c2とを有する。付勢部24cの第1面24c1は付勢部24bの第1面24b1と同様に構成されており、第1面24c1により付勢部24cがローラ25と接触した場合、付勢部24bと同様にローラ25に対して押し付け力を付与することが可能である。
付勢部24cの第2面24c2は第1面24c1の端部で折り曲げられており、第1面24c1および第2面24c2は「へ」の字形状に構成されている(図8)。第2面24c2が折り曲げられて構成されていることにより、付勢部24cの端部が付勢部24bの端部よりもローラ25側に長く設定されている。第2面24c2により付勢部24cがローラ25と接触することによりローラ25の遠心力に対抗する力(遠心力対抗力)がローラ25に付与される。
アウター部材22およびインナー部材23の間には、ローラ25の軸方向両側に位置する一対のボールベアリング34,34が配置されており、このボールベアリング34,34によってアウター部材22およびインナー部材23が同芯状態を維持しながら相対回転可能に接続される。ボールベアリング34は外輪35および内輪36間に複数のボール37を配置したものであり、外輪35はアウター部材22の軸方向端部に一体に形成され、内輪36は別部材で構成されてインナー部材23の外周に固定される。尚、ボールベアリング34には複列ものと単列のものとがあり、4個のワンウェイクラッチ21の軸方向両端に位置する2個のボールベアリング34,34は単列であり、それ以外の3個のボールベアリング34は隣接する2個のワンウェイクラッチ21,21に共有されるために複列となる。
一方のボールベアリング34と、ケージ31の一方の環状部材32との間にアキシャルスプリング38が配置されており、アキシャルスプリング38の内周から突出する複数の突起38aが、環状部材32の内周の凹部32a間を通過してローラ25の端面に弾発的に当接する。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
先ず、無段変速機Tの一つの動力伝達ユニットUの作用を説明する。変速アクチュエータ14の回転軸14aを入力軸11に対して相対回転させると、入力軸11の軸線L1まわりにキャリヤ16が回転する。このとき、キャリヤ16の中心O、つまり第1ピニオン15および2個の第2ピニオン17,17が成す正三角形の中心は入力軸11の軸線L1まわりに回転する。
図3および図5は、キャリヤ16の中心Oが第1ピニオン15(つまり入力軸11)に対して出力軸12と反対側にある状態を示しており、このとき入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量が最大になって無段変速機TのレシオはTOP状態になる。図4および図6は、キャリヤ16の中心Oが第1ピニオン15(つまり入力軸11)に対して出力軸12と同じ側にある状態を示しており、このとき入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量が最小になって無段変速機TのレシオはLOW状態になる。
図5に示すTOP状態で、エンジンEで入力軸11を回転させるとともに、入力軸11と同速度で変速アクチュエータ14の回転軸14aを回転させると、入力軸11、回転軸14a、キャリヤ16、第1ピニオン15、2個の第2ピニオン17,17および偏心ディスク18が一体になった状態で、入力軸11を中心に反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。図5(A)から図5(B)を経て図5(C)の状態へと回転する間に、偏心ディスク18の外周にリング部19bを、ボールベアリング20を介して相対回転自在に支持されたコネクティングロッド19は、そのロッド部19aの先端にピン19cで枢支されたアウター部材22を反時計方向(矢印B参照)に回転させる。図5(A)および図5(C)は、アウター部材22の矢印B方向の回転の両端を示している。
このようにしてアウター部材22が矢印B方向に回転すると、ワンウェイクラッチ21のアウター部材22およびインナー部材23間の楔状の空間にローラ25が噛み込み、アウター部材22の回転がインナー部材23を介して出力軸12に伝達されるため、出力軸12は反時計方向(矢印C参照)に回転する。
入力軸11および第1ピニオン15が更に回転すると、第1ピニオン15および第2ピニオン17,17にリングギヤ18aを噛合させた偏心ディスク18が反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。図5(C)から図5(D)を経て図5(A)の状態へと回転する間に、偏心ディスク18の外周にリング部19bを、ボールベアリング20を介して相対回転自在に支持されたコネクティングロッド19は、そのロッド部19aの先端にピン19cで枢支されたアウター部材22を時計方向(矢印B′参照)に回転させる。図5(C)および図5(A)は、アウター部材22の矢印B′方向の回転の両端を示している。
このようにしてアウター部材22が矢印B′方向に回転すると、アウター部材22とインナー部材23との間の楔状の空間からローラ25がエンゲージスプリング24を圧縮しながら押し出されることで、アウター部材22がインナー部材23に対してスリップして出力軸12は回転しない。
以上のように、アウター部材22が往復回転したとき、アウター部材22の回転方向が反時計方向(矢印B参照)のときだけ出力軸12が反時計方向(矢印C参照)に回転するため、出力軸12は間欠回転することになる。
図6は、LOW状態で無段変速機Tを運転するときの作用を示すものである。このとき、入力軸11の位置は偏心ディスク18の中心に一致しているので、入力軸11に対する偏心ディスク18の偏心量はゼロになる。この状態でエンジンEにより入力軸11を回転させるとともに、入力軸11と同速度で変速アクチュエータ14の回転軸14aを回転させると、入力軸11、回転軸14a、キャリヤ16、第1ピニオン15、2個の第2ピニオン17,17および偏心ディスク18が一体になった状態で、入力軸11を中心に反時計方向(矢印A参照)に偏心回転する。しかしながら、偏心ディスク18の偏心量がゼロであるため、コネクティングロッド19の往復運動のストロークもゼロになり、出力軸12は回転しない。
従って、変速アクチュエータ14を駆動してキャリヤ16の位置を図3のTOP状態と図4のLOW状態との間に設定すれば、ゼロレシオおよび所定レシオ間の任意のレシオでの運転が可能になる。
無段変速機Tは、並置された4個の動力伝達ユニットUの偏心ディスク18の位相が相互に90°ずつ、ずれているため、4個の動力伝達ユニットUが交互に駆動力を伝達することで、つまり4個のワンウェイクラッチ21の何れかが必ず係合状態にあることで、出力軸12を連続回転させることができる。
次に、ワンウェイクラッチ21の作用を説明する。図11はワンウェイクラッチ21のDP(Datum Point)状態、つまりワンウェイクラッチ21が係合する直前の状態を示すものである。エンゲージスプリング24の5個の付勢部のうち、1つの付勢部24cは中央に配置されている(図11(A))。付勢部24b,24bは付勢部24cに対して左右対称に2つずつ配置されており、左右対称な押し付け力F1をローラ25に付与する。
図10のワンウェイクラッチ21の係合状態から、インナー部材23に対してアウター部材22が矢印B方向に相対回転すると、アウター部材22およびインナー部材23から受ける摩擦力により、ローラ25は矢印B方向に移動し、アウター部材22の内周面22aおよびインナー部材23の外周面23a間の楔状の空間から離脱する。このとき、ローラ25が付勢部24cの第2面24c2と接触することによりローラ25の遠心力に対抗する力がローラ25に付与される。
図11(B)に示すように、例えば、付勢部24cの第2面24c2により付与される力が、インナー部材23の外周面23aに対して直交する方向に作用する場合(図11(B)のF2)、インナー部材23の接線方向に作用する力の成分は発生せず(インナー部材23の接線方向の力の成分はゼロ)、付与される力F2が全てローラ25の遠心力に対抗する遠心力対抗力となる。
また、付勢部24cの第2面24c2により付与される力が、インナー部材23の外周面23aに対して直交せず、傾斜した方向に作用する場合(図11(B)のF3)、F3の力の成分として、インナー部材23の接線方向に作用する力の成分f1と外周面23aに対して直交する力の成分f2とが発生する。力の成分f1は押し付け力F1とともに、ローラ25を押し戻す方向に作用する。また、力の成分f2はローラ25の遠心力に対抗する遠心力対抗力として作用する。力の成分f1は押し付け力F1を相殺する方向ではなく(図13のf1)、ローラ25を押し戻す方向に作用するので、エンゲージスプリングのダンピング性能は向上する。
DP状態では、ローラ25の軸方向外側の2個の付勢部24b,24bがローラ25の外周面に当接し、ローラ25をアウター部材22の内周面22aおよびインナー部材23の外周面23a間に噛み込む方向に付勢する。また、力の成分f1が作用する場合は、この力の成分f1もローラ25をアウター部材22の内周面22aおよびインナー部材23の外周面23a間に噛み込む方向に付勢する。
DP状態において、ワンウェイクラッチ21は未だ係合しておらず、ローラ25はアウター部材22の内周面22aおよびインナー部材23の外周面23aに噛み込まずに接触している。
DP状態からインナー部材23に対してアウター部材22が矢印A方向に相対回転すると、ローラ25はエンゲージスプリング24から受ける付勢力と、アウター部材22およびインナー部材23から受ける摩擦力とにより、矢印A方向に移動してアウター部材22の内周面22aおよびインナー部材23の外周面23a間の楔状の空間に噛み込むことで(図10(B))、ワンウェイクラッチ21が係合する。係合状態において、エンゲージスプリング24とローラ25とは非接触状態になり(図10(A))、ワンウェイクラッチ21の係合状態で、アウター部材22とインナー部材23との間にローラ25が噛み合い、トルク伝達が可能な伝達状態となる。 図10に示すワンウェイクラッチ21の係合状態から、インナー部材23に対してアウター部材22が矢印B方向に相対回転すると、アウター部材22およびインナー部材23から受ける摩擦力により、ローラ25はエンゲージスプリング24から受ける付勢力に抗して矢印B方向に移動し、アウター部材22の内周面22aおよびインナー部材23の外周面23a間の楔状の空間から離脱することで、図12に示すようにワンウェイクラッチ21が係合解除する。この状態をダンピング状態と呼ぶ。ダンピング状態では、アウター部材22とインナー部材23との間でローラ25の噛み合いが離脱して、トルク伝達不能な非伝達状態となる。
トルク伝達が可能な伝達状態である係合状態からダンピング状態になる変化点(データムポイント)をローラ25が通過するときに、まず、付勢部24cがローラ25と接触する。付勢部24cがローラ25と接触することによりローラ25の遠心力に対抗する力(遠心力対抗力)がローラ25に付与される。
ダンピング状態において、ローラ25はエンゲージスプリング24の全ての付勢部24bを圧縮しながら矢印B方向に回転し、付勢部24cからの遠心力対抗力によりローラ25はアウター部材22の内周面22aから離反する。このとき、付勢部24cによりローラ25には遠心力対抗成分の力(f2〜F2)が作用するので、ローラ25がアウター部材22の内周面22aに接触した状態でアウター部材22とともに回転することを抑制することができる。また、付勢部24cによりローラ25の遠心力の影響を抑制した状態で、左右対称に配置された付勢部24bにより、ローラ25は軸方向に沿って均等に付勢されるので、図11に示すDP状態に速やかに復帰することが可能になる。
ローラ25がアウター部材22の内周面22aおよびインナー部材23の外周面23a間に噛み込むときにローラ25が傾斜すると、ローラ25はスムーズに噛み込むことができず、ワンウェイクラッチ21の安定した係合および係合解除が妨げられる可能性がある。本発明の実施の形態のように、付勢部24cによりローラ25の遠心力の影響を抑制した状態で、付勢部24bによりローラ25を軸方向に沿って均等に付勢することにより、ローラ25の斜行を抑制して、安定した係合および係合解除が可能になる。
エンゲージスプリング24の付勢部24b,24cがスリット24aにより分割されていないと、エンゲージスプリング24が傾斜したときに、エンゲージスプリング24の付勢部の一端部だけがローラ25に片当たりして、ローラ25が傾斜する可能性がある。しかしながら、本実施の形態によれば、エンゲージスプリング24がスリット24aにより4個の付勢部24bと1個の付勢部24cに分割されているため、付勢部の片当たりによるローラ25の傾斜を防止することができる。
また本実施の形態の無段変速機Tの動力伝達ユニットUはコネクティングロッド19が高速で往復運動するため、ワンウェイクラッチ21は短い周期で係合および係合解除を繰り返すことになり、その係合応答性を高めることが要求される。本実施の形態のワンウェイクラッチ21は、エンゲージスプリング24が、中央に1つの付勢部24c、その左右の対称位置に2つの付勢部24b,24bを備えることで、ローラ25の姿勢が安定するため、ローラ25の確実な噛み込みが可能になり、ワンウェイクラッチ21の係合応答性が向上して無段変速機Tの動力伝達性能が高められる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、本発明のワンウェイクラッチ21は無段変速機T以外の任意の用途に適用することができる。
また実施の形態の無段変速機Tは4個の動力伝達ユニットUを備えているが、動力伝達ユニットUの数は4個に限定されるものではない。また実施の形態ではワンウェイクラッチ21のインナー部材23が出力軸12と別部材で構成されているが、インナー部材23をそのまま出力軸12として用いても良い。
また実施の形態ではケージ31をインナー部材23に固定しているが、それをアウター部材22に固定しても良い。またワンウェイクラッチ21のローラ25の数やエンゲージスプリング24の数は実施の形態に限定されるものではない。
また実施の形態ではエンゲージスプリング24が、中央に1つの付勢部24c、その左右の対称位置に2つの付勢部24b,24bを備える構成を例示しているが、この例に限定されず、中央の付勢部24cに対して、左右対称に付勢部24bが配置された構成であればよい。例えば、3つの付勢部を備える構成として、中央に1つの付勢部24c、その左右の対称位置に1つの付勢部24bを備える構成でもよい。
本発明の実施の形態によれば、エンゲージスプリングの中央部をローラの遠心力に対抗する遠心力対抗部とし、両端部をローラに押し付け力を付与する押し付け部とすることで、ローラに遠心力対抗力を作用させつつ、データムポイント(DP)にローラを戻す押し付け力を安定して付与することができる。これにより、環状のリングスプリングを使用することなく、ダンピング性能の向上を1つのスプリング(エンゲージスプリング)で同時に実現することができる。
従来の環状のリングスプリングにより付勢される遠心力対抗成分の力は、エンゲージスプリングの1部(付勢部24c)により付与されるので、これまでの、リングスプリングを廃止することができ、部品点数の削減が可能になる。
ローラのDP状態において、遠心力対抗部として機能する付勢部24cにより付与される力がインナー部材23の外周面23aに対して直交する方向に作用する場合(図11(B)のF2)、インナー部材23の接線方向の力の成分はゼロとなる。また、付勢部24cにより付与される力が、インナー部材23の外周面23aに対して傾斜した方向に作用する場合(図11(B)のF3)、インナー部材23の接線方向に作用する力の成分f1が付勢部24bの押し付け力F1とともにローラ25を押す方向(ローラ25が係合する方向)に作用する。力の成分ゼロ〜f1はローラ25が係合する方向の力を阻害せずに、大きな遠心力がローラ25に作用している状況でも、ローラ25がインナー部材23の外周面23aに接触するときの面圧が、ローラ25がアウター部材22の内周面22aに接触するときの面圧よりも大きくなるようにすることができる。これにより、ダンピング状態において、ローラ25がアウター部材22の内周面22aとの接触で回転することが抑制されるため、付勢部24bの押し付け力をローラ25に効率よく伝達することができる。

Claims (7)

  1. 環状のアウター部材と、
    前記アウター部材の内部に同軸に配置されたインナー部材と、
    前記アウター部材の内周面および前記インナー部材の外周面の間に形成される環状空間に配置された複数のローラと、
    前記複数のローラにそれぞれ当接して前記環状空間の円周方向に付勢する複数の弾性部材と、を備え、
    前記アウター部材および前記インナー部材の所定方向への相対回転により、前記ローラを前記内周面および前記外周面の間に噛み込ませて駆動力を伝達するワンウェイクラッチであって、 前記弾性部材は、
    前記インナー部材に固定されたゲージに支持されたエンゲージスプリングを備え、
    前記エンゲージスプリングは、前記ローラが前記環状空間を移動する方向に対して交差する軸方向に並置された少なくとも2個の付勢部を備え、
    前記2個の付勢部のうち第1付勢部の端部は第2付勢部の端部よりも前記ローラ側に長く設定されていることを特徴とするワンウェイクラッチ。
  2. 環状のアウター部材と、
    前記アウター部材の内部に同軸に配置されたインナー部材と、
    前記アウター部材の内周面および前記インナー部材の外周面の間に形成される環状空間に配置された複数のローラと、
    前記複数のローラにそれぞれ当接して前記環状空間の円周方向に付勢する複数の弾性部材と、を備え、
    前記アウター部材および前記インナー部材の所定方向への相対回転により、前記ローラを前記内周面および前記外周面の間に噛み込ませて駆動力を伝達するワンウェイクラッチであって、 前記弾性部材は、
    前記インナー部材に固定されたゲージに支持されたエンゲージスプリングを備え、
    前記エンゲージスプリングは、前記ローラが前記環状空間を移動する方向に対して交差する軸方向に並置された複数の付勢部を備え、
    前記ワンウェイクラッチは、
    前記アウター部材と前記インナー部材との間に前記ローラが噛み合いトルク伝達が可能な伝達状態と、
    前記アウター部材と前記インナー部材との間で前記ローラの噛み合いが離脱して、トルク伝達不能な非伝達状態とを有し、
    前記伝達状態から前記非伝達状態への変化点を前記ローラが通過するときに、前記複数の付勢部のうち第1付勢部が前記ローラと接触することを特徴とするワンウェイクラッチ。
  3. 前記第1付勢部は、前記ローラと接触可能な第1面と前記第1面の端部で折り曲げられ、前記第1面よりも上方の位置で前記ローラと接触可能な第2面とを有することを特徴とする請求項2に記載のワンウェイクラッチ。
  4. 前記変化点を前記ローラが通過するときに、前記第1付勢部は、前記第2面で前記ローラと接触することを特徴とする請求項3に記載のワンウェイクラッチ。
  5. 前記付勢部は、前記ローラと接触可能な第1面を有する第2付勢部を有し、
    前記非伝達状態において、前記第2付勢部は前記第1面で前記ローラと接触し、
    前記第1付勢部は前記第1面および前記第2面で前記ローラと接触することを特徴とする請求項3に記載のワンウェイクラッチ。
  6. 前記付勢部は、
    前記軸方向の中央に配置された前記第1付勢部と、
    前記第1付勢部の両側の対称位置に配置された前記第2付勢部と、
    を有することを特徴とする請求項1または5に記載のワンウェイクラッチ。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のワンウェイクラッチを備え、入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する無段変速機であって、
    前記入力軸の軸線からの偏心量が可変であって、該入力軸と共に回転する入力側支点と、前記ワンウェイクラッチの前記アウター部材に設けた出力側支点とをコネクティングロッドで接続し、前記ワンウェイクラッチの前記インナー部材を前記出力軸に接続したことを特徴とする無段変速機。
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