JP2014210988A - 多層構造織編物 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い吸水速乾性に、高通気性と防透け性を兼ね備え、適度なソフトさを有する織編物の提供。
【解決手段】織編物は多層構造物からなり、構成する糸条は、仮撚方向の撚を有する未解撚部Aと、仮撚方向と反対方向の撚を有するオーバー解撚部Bと、撚を有さない無撚の捲縮部Cとが、糸条長手方向に沿って、未解撚部A−捲縮部C−オーバー解撚部B−捲縮部Cの順に繰り返し配置されており、前記未解撚部Aの平均長さが7mm以下、前記オーバー解撚部Bの平均長さが7mm以上、前記未解撚部Aの断面空隙率が7%以上40%未満を満たすポリエステル仮撚低融着糸からなる。該糸条を、生地の肌面層または/および中層に配置することにより本発明の課題を達成し、かつ通気度も100cc/cm/sec以上となる。
【選択図】なし

Description

本発明は高い通気性、吸水速乾性、紫外線遮蔽性および適度なソフト感を併せ持った織編物を提供することができるポリエステル仮撚低融着糸を含む多層構造織編物に関するものである。
従来から織編物にハリコシ感やシャリ感をもたせる目的で用いられる、熱可塑性合成繊維マルチフィラメントを部分的に融着させた仮撚加工糸が提案されている(特許文献1、2および6参照。)。
また、糸条における加撚と解撚の融着部分を長くあるいは短くしたり、この融着部分の長さの割合を調整した糸条を用いることにより、織編物等の布帛において、麻調の強いシャリ感や清涼感を持たせたり、膨らみやストレッチのある弱いシャリ感を持たせるような提案がなされている(特許文献3および4参照。)。
さらに、融点の異なる2種類のポリマーからなる繊維を使用し、一方の繊維を融着させ、もう一方の繊維を異形断面とし、この異形断面を崩さずに融着させることにより、シャリ感、ドレープ性、柔軟性および抱水性を同時に得ることができるとする提案がなされている(特許文献5参照。)。
特開昭54−82464号公報 特開昭61−47838号公報 特開2007−162180号公報 特開2000−303287号公報 特開昭63−21939号公報 特開平6−73630号公報
従来の上記のような仮撚融着糸は、未解撚部、オーバー解撚部および捲縮部を有する特殊な糸構造によって生じる強いシャリ感のため、衣料用途において、肌面層への使用には適さず、また、このような仮撚融着糸を織編物のおもて面に使用した場合には染着差による杢感が出てしまい、用途が限られるという課題があった。
また、夏用素材には汗を吸収し素早く乾燥させる機能が必要とされるが、従来の仮撚融着糸にあっては、未解撚部(融着部)の構成単繊維が密着しやすく、繊維間の空隙がほとんどないため、水の通過が悪く吸水性が低いという課題があった。
そこで、上記の特許文献5においては、抱水性を改善する提案もされているが、複数本の原糸や特殊原糸を用いる必要があり、コストが高くなるという点や、品質制御や表面感の悪化などの課題があった。
そこで本発明の目的は、高通気性と高吸水速乾性に加え、防透け性および紫外線遮蔽性を兼ね備え、さらに適度なソフト感を有する多層構造織編物を提供することにある。
本発明は、前記の課題を解決せんとするものであって、本発明の多層構造織編物は、仮撚方向の撚を有する未解撚部Aと、仮撚方向と反対方向の撚を有するオーバー解撚部Bと、撚を有さない無撚の捲縮部Cとが、糸条長手方向に沿って、未解撚部A−捲縮部C−オーバー解撚部B−捲縮部Cの順に繰り返し配置され、前記未解撚部Aの平均長さが7mm以下であり、前記オーバー解撚部Bの平均長さが7mm以上であり、前記未解撚部Aの断面空隙率が7%以上40%未満であるポリエステル仮撚低融着糸を、生地の肌面層または/および中層の少なくとも一部に配置してなる通気度100cc/cm/sec以上の多層構造織編物である。
本発明の多層構造織編物の好ましい態様によれば、前記の生地を貫通する孔の面積は0.07mm以下である。
本発明の多層構造織編物の好ましい態様によれば、本発明の多層構造織編物の吸水時間は1秒以下である。
本発明の多層構造織編物の好ましい態様によれば、本発明の多層構造織編物の乾燥時間は25分以内であること。
本発明の多層構造織編物の好ましい態様によれば、前記の生地の白色生地での防透け度は80%以上である。
本発明の多層構造織編物の好ましい態様によれば、前記の生地の白色生地での紫外線遮蔽率は90%以上であり、かつ、UPFは25以上である。
本発明の多層構造織編物の好ましい態様によれば、本発明の多層構造織編物の気化熱冷却効果の測定において、水0.1cc吸水後に熱板の電力消費量は0.1W以上増加することである。
本発明によれば、高吸水速乾性、高通気性、防透け性および紫外線遮蔽性を兼ね備え、適度なソフトさを有する多層構造織編物を得ることができ、運動時の発汗によるベトツキ感や夏場の暑さや蒸れによる不快感を軽減することができる。そのため、スポーツウェア、ビジネスウェア、作業着およびユニフォーム等の各種衣料用の素材として非常に有用である。
図1は、本発明の一実施態様にかかるポリエステル仮撚低融着糸を製造するための糸加工工程を説明するための概略フロー図である。
本発明の多層構造織編物は、仮撚方向の撚を有する未解撚部Aと、仮撚方向と反対方向の撚を有するオーバー解撚部Bと、撚を有さない無撚の捲縮部Cとが、糸条長手方向に沿って、未解撚部A−捲縮部C−オーバー解撚部B−捲縮部Cの順に繰り返し配置され、前記未解撚部Aの平均長さが7mm以下であり、前記オーバー解撚部Bの平均長さが7mm以上であり、前記未解撚部Aの断面空隙率が7%以上40%未満であるポリエステル仮撚低融着糸を、生地の肌面層または/および中層の少なくとも一部に配置してなる通気度100cc/cm/sec以上の多層構造織編物である。
本発明の多層構造織編物に使用されるポリエステル仮撚低融着糸の形態は、未解撚部Aの平均長さが7mm以下であり、かつオーバー解撚部Bの平均長さが7mm以上である。未解撚部Aとは、熱によって融着している部分であり、この長さが長いほど融着度が高く、繊維断面において単繊維間の空隙が少ない加工糸となる。
このような観点から、未解撚部Aの平均長さが7mm以下であれば、適度な繊維間隙により優れた吸水性能を有する素材となる。未解撚部Aの平均長さは、好ましくは1mm以上7mm以下であり、より好ましくは2mm以上5mm以下である。また、個々の未解撚部Aの長さはいずれも30mm以下であり、好ましくは20mm以下であり、より好ましくは10mm以下である。
さらに、オーバー解撚部Bの平均長さは7mm以上であり、好ましくは7mm以上20mm以下であり、より好ましくは10mm以上15mm以下である。また、個々のオーバー解撚部Bは100mm以下であることが好ましい。オーバー解撚部Bについては、未解撚部Aの撚数がオーバー解撚部Bで相殺されるため、未解撚部Aよりもオーバー解撚部Bの長さが長ければ、オーバー解撚部Bは低い撚数となる。
本発明で用いられるポリエステル仮撚低融着糸は、糸条1mあたりに未解撚部Aが30〜150個存在することが好ましく、より好ましくは50〜130個存在することである。収束構造を成す未解撚部Aが細かく分散することにより、生地としたとき、生地上に微小な孔を多数形成し、高通気性を維持しながら、優れた防透け性や紫外線遮蔽製を達成することが可能となる。
また、糸条長手方向の各部位の占有率はそれぞれ、未解撚部Aは10〜35%、オーバー解撚部Bは60〜80%、捲縮部Cは5〜15%であることが好ましい。これにより、従来の仮撚融着糸に見られた強いシャリ感やガサツキ感が軽減し、ソフトな風合いとなり、スポーツシャツや肌着のような、肌に直接触れる衣料用途での使用に適した素材となる。未解撚部Aが10%未満またはオーバー解撚部Bが80%を超えると通気性が極端に低下する傾向がある。また、未解撚部Aの占有率が35%よりも多くなると、生地としたときにシャリ感が強く、風合いが硬くなる傾向がある。
本発明で用いられるポリエステル仮撚低融着糸において、繊維における吸水高さは10mm以上であることが好ましい。一般に加工糸の吸水性の評価としては、その繊維を用いた布帛を試料とした滴下法による吸水拡散面積やバイレック法による吸水高さによって評価されているが、この評価では、布帛組織や密度など外部要因が大きく、繊維そのものの吸水性のポテンシャルが分かりにくい。そのため、繊維自体の吸水性を評価したところ、吸水速乾素材を得るためには、繊維の吸水高さが10mm以上であることが好ましいことがわかった。この繊維の吸水高さは、布帛での吸水加工方法によっても大きく左右されるが、布帛において繊維の吸水性能差を出すためには、10mm以上の繊維の吸水高さが必要となる。吸水高さは、より好ましくは20mm以上であり、さらに好ましい範囲は30mm以上である。上記の吸水高さは、高ければ高いほど良く、測定器によるが200mm程度の吸水高さを測定することができる。
本発明で用いられるポリエステル仮撚低融着糸において、未解撚部Aでの断面空隙率は7%以上40%以下であり、好ましくは10%以上30%以下であり、より好ましくは12%以上20%以下である。
従来の仮撚糸であれば、その捲縮形態から断面空隙率は40%よりも大きく、その繊維間の毛細管効果から繊維の吸水高さが10mm以上となるような高い吸水性を得ることは難しい。また、従来の仮撚融着糸であれば、未解撚部Aにおいて繊維同士の融着が大きく、繊維間の空隙がほとんどないような状態となっているため、繊維の吸水性能が阻害される。
本発明で用いられるポリエステル仮撚低融着糸では、未解撚部Aでの断面空隙率を7%以上40%以下と制御した構造となっているため、断続的に存在する未解撚部において吸水が促進され、繊維全体としても吸水効果が向上する。また、未解撚部Aにおける繊維断面の空隙率が7%以上40%以下の範囲であれば、未解撚部では構造的に繊維が部分接着しているため、通気性が高い素材となる。
本発明で用いられるポリエステル仮撚低融着糸は、素材としてポリエステルマルチフィラメントが好ましく用いられる。本発明で好適に用いられるポリエステルマルチフィラメントは、無機粒子を好ましくは0.02質量%以上、より好ましくは3.0質量%以下の割合で添加してなるポリエステル高配向未延伸糸である。ただし、構成繊維の単繊維形態において芯鞘複合形態となっている場合は、鞘成分の無機粒子添加量とする。無機粒子の添加量が0.02質量%未満では紡糸や仮撚工程での高次通過性が低下し、添加量が3.0質量%を超えると、紡糸、仮撚または高次工程でのガイドやローラーの磨耗等のトラブルが生じる恐れがある。
ここで、無機粒子としては例えば、酸化チタン、酸化珪素およびアルミナ等が挙げられ、紫外線遮蔽性、染色性および後工程通過性等から酸化チタンが特に好ましく用いられる。
更に、ポリエステル高配向未延伸糸としては、複屈折率が0.02以上0.07以下であることが好ましい。これは、融着工程における延伸や配向調整の観点から適正な範囲である。
本発明では、低融着を目標とし、図1のように、まず第1フィードローラー2と第2フィードローラー4の間で、ホットピン3を用いたアウトドローといわれる延伸を、斑延伸を起こす倍率で実施後、第2フィードローラー4とドローローラー7の間でインドローといわれる延伸同時仮撚をアウトドロー延伸倍率よりも低い延伸倍率で行うことが好ましい態様である。
ここで、斑延伸とは、未延伸糸の定伸長領域での延伸であり、糸条に太細部を存在させる延伸方法である。糸条において太糸部を多く含んだ部分では、細糸部を多く含んだ部分より融点が低いため、仮撚工程で繊維同士が融着しやすい傾向がある。このような方法で融着糸を作製することにより、従来の仮撚融着糸に比べて、未解撚部Aが細分化し、未解撚部Aの占有率が低い糸条形態となる。これにより、従来の仮撚融着糸に比べて、シャリ感やガサツキ感が大幅に低減し、ソフトな風合いを持った素材となる。また、加工後の単繊維繊度が好適には0.5〜1.4dtexの範囲のポリエステル仮撚低融着糸を用いることができ、よりソフトな風合いの素材となる。単繊維繊度が0.5dtex未満の仮撚低融着糸は、糸切れ等により加工性が悪く品質が不安定になることがある。
前記のアウトドロー延伸については、使用するPOYと呼ばれる未延伸糸の伸度などの特性に合わせて、斑延伸を起こすための条件に適宜調整することが可能である。
延伸倍率を、好ましくは0.9倍以上、1.3倍以下のインドロー延伸倍率で延伸を実施することにより、好ましい低融着加工糸を得ることができる。加撚と解撚を低張力にすることにより、仮撚ヒーター内で熱処理によりフィラメント間の融着が適度に行われ、それに伴って撚り抜けの発生が促進され、加撚方向の未解撚部が減少し、解撚方向のオーバー解撚部が増加する傾向がある。また、インドロー延伸倍率が1.3倍を超えると、加撚、解撚の張力が高すぎるため、短い周期の融着撚抜部の形成が困難となる傾向がある。また、延伸倍率が0.9倍未満では高い融着が発生し、未解撚部が過大となるため、目標としている低融着が得られない恐れがある。より好ましい延伸倍率の範囲は、1.0倍以上1.2倍以下である。使用する繊維の種類によって加撚と解撚の張力は若干異なるが、上記の範囲内で加工することが好ましい態様である。
アウトドローで用いられるホットピンでとしては、糸条を巻き付けるピンタイプ、半円周に接触させる円タイプ、プレート型のショートヒータータイプ、および非接触タイプなどが挙げられる。接触タイプのヒーターであれば、60℃以上110℃以下の温度範囲で延伸を行うことが好ましい。
また、本発明では、延伸仮撚加工する際の仮撚撚数T(t/m)は8000/D1/2≦T≦30000/D1/2であることが好ましい。仮撚撚数が低くなると融着度合いが弱くなり、仮撚り方向の撚部と解撚方向の撚部が甘く、十分な吸水性や通気性の性能が得られなくなることがある。また、仮撚撚数が高くなりすぎると、工程での制御や品質安定性が得られなくなることがある。
また、仮撚ヒーター温度は、接触型のヒーターで好ましくは220℃以上245℃以下である。仮撚ヒーター温度が220℃未満では、融着度が低下し融着が不足となることがある。仮撚ヒーター温度が245℃を超えるとフィラメント間の融着度合いが多くなり、粗硬感のある糸条が形成される傾向がある。この仮撚ヒーター温度については、ヒーター設備や加工速度への依存も大きいため厳密に限定することはできない。
本発明で使用される仮撚機としては、ピンタイプ、ベルトニップタイプおよびフリクションタイプ等のいずれの仮撚機でもよく、1ヒーター加工型であっても、2ヒーター加工型であっても構わない。良好な低融着形態の加工糸を安定して生産するために、加撚部と解撚部の張力調整を精密に安定して仮撚加工することが好ましい。この張力コントロールの観点から、ベルトニップタイプの仮撚機が好ましく使用される。
本発明の多層構造織編物は、上記記載のポリエステル仮撚低融着糸を、生地の肌面層または/および中層の少なくとも一部に配置した、通気度100cc/cm2/sec以上の多層構造織編物である。このようにポリエステル仮撚低融着糸を、生地の肌面層または/および中層の少なくとも一部に配置することにより、発汗時に汗を素早く吸収し、生地表面層への拡散と透水を促し、蒸れやベトツキ感等の不快感を軽減させることが可能となる。
このポリエステル仮撚低融着糸の生地における配置として、好ましくは、生地の肌面層全体に配置することであり、さらに好ましくは肌面層および中層全体に配置することである。また、生地全体に占めるポリエステル仮撚低融着糸の割合は20%以上であることが好ましく、より好ましくは30%以上である。
また、本発明の多層構造織編物が織物の場合は、通気度は120cc以上がより好ましい。ただし、200cc/cm/sec以上では防透け度、紫外線遮蔽率およびUPFが極端に低下する傾向がある。また、多層構造織編物が編物の場合は、通気度は150cc/cm/sec以上が好ましく、より好ましくは200cc/cm/sec以上である。ただし、350cc/cm/sec以上では防透け度、紫外線遮蔽率およびUPFが極端に低下する傾向がある。
また、ポリエステル仮撚低融着糸は、未解撚部Aとオーバー解撚部Bの染着差による色斑が生じる場合があるが、おもて面層に任意の繊維を使用することにより、この問題を回避することができる。杢感が好まれる用途においては、おもて面層の全体または一部に、ポリエステル仮撚低融着糸を配置しても良い。
また、上記記載のポリエステル仮撚低融着糸を用いて製編織して織編物とすると、未解撚部Aの収束構造によって生地上に微小な孔が形成される。本発明の多層構造織編物において、生地を貫通する孔の面積は、0.07mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.05mm以下である。孔の面積が0.07mm以下の微小な大きさの孔を生地上に多数分散させることにより、メッシュ組織のような大きな孔を設けることなく高通気性が得られる。これにより、高通気素材でありながら優れた防透け性も兼ね備えた素材となる。生地を貫通する個々の孔の面積は、小さければ小さいほど良い。
さらに、生地面積に占める生地を貫通する孔の総面積割合は、編物の場合2.0%以上5.5%以下であることが好ましい。編物の孔の総面積割合が2.0%未満では通気量が極端に低下し、孔の総面積割合が5.5%を超えると防透け性が低下する傾向がある。また、織物の場合は、孔の総面積割合が0.3%以上2.5%以下であることが好ましい。織物の孔の総面積割合が0.3%未満では通気量が極端に低下し、孔の総面積割合が2.5%を超えると防透け性が低下する傾向がある。
また、孔の平均面積が小さく、孔数が多いほど防透け性と通気性の両立に有効な構造となることから、孔の平均面積が0.003mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.002mm以下である。
本発明の多層構造織編物は、おもて面層と肌面層との少なくとも二層からなる多層構造体からなるものである。例えば、丸編地であれば、シングルジャージやダブルジャージを使用することができる。経編地であれば、シングルトリコット、ダブルトリコット、シングルラッセルおよびダブルラッセルを使用することができ、横編地であれば、シングルベットニットやダブルベットニットを使用することができる。
また、織物であれば、綾織や朱子織、また各種二重織や多重織り、また、その変形組織等を使用することができる。
また、多層構造織編物の織編密度は、風合いや速乾性等の観点から、編物であれば30〜100コース/インチ、20〜80ウェル/インチの範囲が好ましく、織物であれば、経密度50〜200本/インチ、緯密度50〜200本/インチの範囲が適当である。
本発明の多層構造織編物は、用途によってストレッチ性が要求される場合は、ポリウレタン系弾性繊維に代表される各種のストレッチ性弾性糸や、ポリエステル系繊維の一種であるポリブチレンテレフタレート系繊維加工糸、あるいは、ポリトリメチレンテレフタレート系繊維加工糸またはポリエチレンテレフタレートポリマーとポリトリメチレンテレフタレートポリマーとのサイドバイサイド型複合糸等を交編または交織させてもよい。
また、製織または製編された生機織編地の熱処理、精練や染色等の加工は、通常のポリエステル織編物の加工法に準じて行なうことができる。
本発明の多層構造織編物には、吸水加工および紫外線吸収加工が施されていることが好ましい。吸水加工を施すことにより、さらに優れた吸水性が得られ、紫外線吸収加工により、さらに優れた紫外線遮蔽性を得られる。その他、用途に応じて消臭加工、防シワ加工、防汚加工等を適宜実施することが望ましい。
このようにして得られた多層構造織編物において、吸水時間が1秒以下であり、乾燥時間が25分以内であることが好ましい。吸水時間が1秒以下であり、乾燥時間が25分以内であると、発汗時に汗を素早く吸収し、蒸れ感やベタツキ感を軽減させる効果が得られやすい。
また、白色生地での防透け度は、80%以上であることが好ましい。さらに、紫外線遮蔽率が90%以上かつUPFが25以上であることが好ましい。より好ましくは、紫外線遮蔽率が95%以上かつUPFが30以上である。
さらに、本発明の多層構造織編物においては、気化熱冷却効果の測定において、水0.1cc吸水後に熱板の電力消費量が0.10W以上増加することが好ましく、さらに好ましくは0.12W以上である。また、水0.1cc吸水後の模擬衣服内温度変化においては、2℃以上降下することが好ましい。
本発明の多層構造織編物は、上記のポリエステル仮撚低融着糸を肌面層または/および中層に配置することにより、その糸条構造から吸水速乾性に優れ、さらに、高通気性と防透け性を兼ね備え、さらに適度なソフトさを有することから、様々な用途での使用に適した素材となる。用途としては、例えば、各種スポーツウェア、肌着類、ビジネスウェア、白衣、ユニフォーム、および作業着などが挙げられる。
次に、本発明の多層構造織編物について実施例を挙げて、より具体的に説明する。ポリエステル仮撚低融着糸と多層構造織編物の物性および風合い等の測定および評価は、次の方法を用いて行われた。
(1)未解撚部、オーバー解撚部の平均長さおよび未解撚部の占有率
光学顕微鏡((株)キーエンス製VHX−2000)で観察し、糸条1m当たりの未解撚部およびオーバー解撚部の長さと個数を測定した。それぞれの部位のトータルの長さを算出し、それぞれの個数で割って平均長さを求めた。また、占有率は、次の式より算出した。
・未解撚部の占有率(%)=(未解撚部のトータルの長さ(m)/1(m))×100
(2)繊維の吸水高さ
JIS(2011年度版)−L−1907バイレック法を参考にした測定方法によって、繊維の吸水高さの測定を実施した。具体的には、繊維に0.005cN/dtexの荷重を繊維下端にかけ上端を固定し、繊維の下端20mm±2mmが水に漬かるように調整し、10分放置後に繊維における水の上昇高さを測定した。この試験を各試料ごとに10回測定し、その平均値を算出した。
(3)未解撚部断面の空隙率
低融着仮撚加工糸の未解撚部の繊維断面を走査型電子顕微鏡で観察し、その繊維束断面の外接円の面積および単繊維の面積を測定した。100−(単繊維の総面積/外接円の面積)を任意の未解撚部断面10カ所について求め、その平均値を未解撚部断面の空隙率とした。
(4)通気度
通気度は、JIS L−1096(1999年版)のフラジール形法に準じて測定した。
(6)生地を貫通する孔の面積
生地を無張力下で広げ、光学顕微鏡((株)キーエンス製VHX−2000)を用い、測定倍率30倍で透過光撮影を実施し、繊維に遮られず光が透過している部分、すなわち孔部分の個々の面積と個数を面積計測ツールにより計測した。この値から、孔の平均面積(孔の総面積/孔の個数)および、孔の面積割合((孔の総面積/視野面積)×100)を繊維の占める面積割合を計測した。同様の操作を生地上の異なる5カ所で実施し、その平均値を算出した。
(7)吸水時間
温度20℃、65%RHで12時間以上調湿した20cm×20cmの試料を、直径約15cmの金属枠あるいはししゅう枠に、余分な張力がかからないように、おもて面を下にして固定し、試料の表面が水平となるように光源と測定者との間に置く。光源は水による光の反射が見やすいものを使用する。
ビュレットの先端が、水平に置いた試験片の表面から1cmの高さになるように調整する。測定者は、水による光の反射が明らかに見える角度から観察する。ビュレットから蒸留水を1滴滴下させ、水滴が試料の表面に達したときから、その試料が水滴を吸収するにつれて鏡面反射が消え、湿潤だけが残った状態になるまでの時間を測定する。この操作を5回実施し、その平均値を算出する。
(8)表裏吸水拡散面積比
10cm×10cmの水を吸わないフラットなフィルムの中心に、パイロット製のインク原液を表面張力により直径が約1cmとなるように、注射器を用いて0.1cc置く。その上に、10cm×10cmの淡色の生地をおもて面が上になるようにのせ、3分間放置後、生地おもて面および生地裏面(肌面)のインクの拡散面積をデジタルプラニメータ(内田洋行製 KP−90)で測定し、面積比(表面の拡散面積/裏面の拡散面積)を算出する。同様の操作を3枚の生地で実施し、平均値を出す。
拡散面積の大小は、インク液の吸収および拡散状態を示すものである。表面の拡散面積が大きく、かつ、面積比が大きいものは、吸水したインク液を効率よくおもて面側に移動させることができるので、いわゆる吸水、透水および拡散能力に優れていると言える。
(9)表裏保水率比
10cm×10cmの水を吸わないフラットなフィルムの中心に蒸留水1.0ccを滴下し、その上に10cm×10cmの試料を、裏面(肌面)を下にして静かに置き、60秒間放置した後、この試料を、同一サイズにカットした2枚のろ紙の間にサンドイッチ状に挟み、同サイズの水を吸わないフラットなフィルム上に置き、5g/cm2の荷重をかけて60秒間放置した。その後、もとの試料重量と吸水後の試料重量の差から試料の保水重量を算出した。また、おもて面と裏面(肌面)に接した各々のろ紙の含水重量から試料のおもて面および裏面(肌面)の保水率を算出した。これらの結果から、表裏保水率比(おもて面の保水率/裏面の保水率)を算出した。このような操作を試料3枚について同様に行い、平均値を求めた。
表裏保水率比が大きいほど、蒸留水を効率よくおもて面側に移動させる、透水能力に優れる。さらに、着用時においては吸水された汗が肌面に戻ることを抑える効果が高いことを意味する。すなわち、表裏保水率比が大きいほど発汗時においてもベタツキ感が少なく、着心地の良い素材であることを意味する。
(10)乾燥時間
温度20℃、65%RH環境下で、10cm×10cmの水を吸わないフラットなフィルムの中心に蒸留水0.3ccを注射器で置き、その上に同環境下で12時間以上調湿し、あらかじめ重量を測定しておいた10cm×10cmの試料を静かに重ねて1分間静置し、水分を吸水させ、質量を測定する。その後、試料を吊り干しし、5分ごとに質量を測定し、残留水分率が10%未満になるまでに掛かった時間を乾燥時間とした。
(11)防透け度
染色工程において染料を使用しない点以外は、製品と同じ工程を通過した白色生地を試料とし、ミノルタ(株)CM−3600dを用いて、試料の裏面に白板を添えたときのL*値(Lw)と黒板を添えたときL*値(Lb)および白色板のみのL*値(白板)と黒板のみのL*値(黒板)を測定し、次式から算出した。
・防透け度(%)=100−(Lw−Lb)/(白板−黒板)×100
(12)紫外線遮蔽率
染色工程において染料を使用しない点以外は、製品と同じ工程を通過した白色生地を試料とし、分光光度計を用いて280〜400nmの波長の光の透過率を測定し、次式から紫外線遮蔽率を算出した。また、蛍光増白加工生地の場合は蛍光カットフィルター(東芝UV−D33S)を使用した。
・紫外線遮蔽率(%)=100−(280〜400nmの透過率の積分値/(400−280))
(13)UPF
分光光度計を用いて、試験片に290〜400nmの紫外線を照射し、その透過率(%)を測定し、次式より算出した。異なる5カ所の測定を行い、最大値および最小値を除いた3つの値の平均値をその生地のUPF値とした。また、蛍光増白加工生地の場合は蛍光カットフィルター(東芝UV−D33S)を使用した。
Figure 2014210988
(14)気化熱冷却効果
温度20℃、65%RH環境下で、カトーテック(株)製KES−F7サーモラボII型の熱損失測定部の熱板の上に、熱板の3辺をコの字型に囲む形の高さ15mmのスペーサーを取り付けた発砲スチロール製の試料固定枠を設置し、その上に試料を固定する。試料と熱板の隙間、すなわち模擬衣服内の温度が測れるセンサーを取り付ける。試料直上での風速が0.2m/sになるように上部から送風機で風を送り、熱板を皮膚温である33度に設定し、熱板および模擬衣服内温度が安定してから、試料の中央に0.1ccの蒸留水を滴下し、熱板の電力消費量と模擬衣服内の温度変化を測定する。試料の乾燥時間以上測定を続け、経時変化を記録し、滴下前後の熱板の電力消費量差および模擬衣服内温度差の最大値を求める。熱板の電力消費量差が大きいほど、吸水による冷却効果が大きいことを意味し、発汗時における気化熱冷却によるクーリング効果が大きいと言える。
(15)風合い
熟練者5名による官能評価を行い、風合いを次の3段階判定法で評価した。
〔風合い〕 ○:ソフト(合格)、△:やや硬い、×:ガサツク、硬い。
[実施例1]
ポリエチレンテレフタレートを速度2700m/minで溶融紡糸し、延伸後には総繊度が61dtexで単糸数24フィラメントになる、総繊度が90dtexで単糸数が24フィラメントの丸断面未延伸糸を製造した。製造された丸断面未延伸糸を、図1に示す工程に準じ、表1に示す条件下で、総繊度が61dtexのポリエステル仮撚低融着糸に加工した。得られたポリエステル仮撚低融着糸には、未解撚部Aと、実質的に撚のない捲縮部Cと、仮撚解撚方向の撚りを有するオーバー解撚部Bが未解撚部A−捲縮部C−オーバー解撚部B−捲縮部Cの順に繰り返し配置されていた。このポリエステル仮撚低融着糸の特性の測定結果を、表2に示す。
Figure 2014210988
Figure 2014210988
このようにして得られたポリエステル仮撚低融着糸を肌面層に用い、おもて面層には総繊度が84dtexで単糸数が48フィラメントの六葉と丸断面の混在糸(東レ株式会社製:“セオα”(登録商標))の仮撚糸を用いた丸編地を作製し、通常の染色および吸水加工を実施した。得られた編地は、ソフトタッチでありながら、ドライ感も有する優れた風合いとなった。結果を表2に示す。
[実施例2]
ポリエチレンテレフタレートを速度2700m/minで溶融紡糸し、延伸後には総繊度が84dtexで単糸数が72フィラメントになる、総繊度が140dtexで単糸数が72フィラメントの丸断面未延伸糸を製造した。製造され丸断面未延伸糸を、図1に示す工程に準じ、表1に示す条件下で、総繊度が100dtexのポリエステル仮撚低融着糸に加工した。得られたポリエステル仮撚低融着糸には、未解撚部Aと、実質的に撚のない捲縮部Cと、仮撚解撚方向の撚りを有するオーバー解撚部Bが未解撚部A−捲縮部C−オーバー解撚部B−捲縮部Cの順に繰り返し配置されていた。この仮撚低融着糸の特性の測定結果を、表2に示す。
このようにして得られたポリエステル仮撚低融着糸を肌面層に用い、おもて面層には84dtex、48フィラメントの六葉と丸断面の混在糸(東レ株式会社製:“セオα”(登録商標))の仮撚糸を用いた丸編地を作製し、通常の染色および吸水加工を実施した。得られた編地は、非常にソフトタッチであり、また、適度なドライ感も有する優れた風合いとなった。結果を表2に示す。
[実施例3]
実施例1と同一の丸断面未延伸糸を用い、表1に示す条件下で、総繊度が61dtexのポリエステル仮撚低融着糸を作製した。このようにして得られたポリエステル仮撚低融着糸を主として中層に用い、おもて面層および肌面層には主として84dtex、48フィラメントの六葉と丸断面の混在糸(東レ株式会社製:“セオα”(登録商標))を用いた丸編地を作製した。得られた編地はソフトタッチでありながら、適度なハリ感を有する優れた風合いとなった。結果を表2に示す。
[実施例4]
実施例1と同一の丸断面未延伸糸を用い、表1に示す条件下で、総繊度が61dtexのポリエステル仮撚低融着糸を作製した。このようにして得られたポリエステル仮撚低融着糸を主として肌面層に用い、おもて面層には主として84dtex、48フィラメントの六葉と丸断面の混在糸(東レ株式会社製:“セオα”(登録商標))を用いた緯二重織り生地を作製し、通常の染色および吸水加工を実施して経密度168本/インチ、緯密度132本/インチの織物を得た。得られた織物は、ソフトタッチでありながら、ドライ感も有する優れた風合いとなった。結果を表2に示す。
[実施例5]
ポリエチレンテレフタレートを速度2700m/minで溶融紡糸し、延伸後には総繊度が84dtexで、単糸数36フィラメントになる、総繊度が140dtexで単糸数が36フィラメントの丸断面未延伸糸を製造した。製造された丸断面未延伸糸を、図1に示す工程に準じ、表1に示す条件下で、総繊度が100dtexのポリエステル仮撚低融着糸に加工した。得られたポリエステル仮撚低融着糸には、未解撚部と、実質的に撚のない捲縮部と、仮撚解撚方向の撚りを有するオーバー解撚部とが混在していた。この仮撚低融着糸の特性の測定結果を、表2に示す。
このようにして得られたポリエステル仮撚低融着糸を肌面層に用い、おもて面層には総繊度が84dtexで単糸数が48フィラメントの六葉と丸断面の混在糸(東レ株式会社製:“セオα”(登録商標))を用いた丸編地を作製し、通常の染色および吸水加工を実施した。得られた編地は、ソフトタッチでありながら、ドライ感も有する優れた風合いとなった。結果を表2に示す。
[比較例1]
実施例1で用いたポリエステル仮撚低融着糸の代わりに、総繊度が84dtexで単糸数が36フィラメントの従来の2ヒーター加工型のポリエステル仮撚加工糸を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で編地を作製した。結果を表2に示す。
[比較例2]
実施例1と同一の丸断面未延伸糸を用い、表2に示す糸加工条件で融着度の高いポリエステル仮撚高融着糸を作製した。このポリエステル仮撚高融着糸を実施例1のポリエステル仮撚低融着糸の代わりに用い、実施例1と同様な方法で編地を作製した。結果を表2に示す。
[比較例3]
実施例1で用いたポリエステル仮撚低融着糸の代わりに、40番手の綿糸を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法で編地を作製した。結果を表2に示す。
1:クリール
2:第1フィードローラー
3:ホットピン
4:第2フィードローラー
5:ヒーター
6:仮撚ツイスター
7:ドローローラー
8:巻き取り

Claims (7)

  1. 仮撚方向の撚を有する未解撚部Aと、仮撚方向と反対方向の撚を有するオーバー解撚Bと、撚を有さない無撚の捲縮部Cとが、糸条長手方向に沿って、未解撚部A−捲縮部C−オーバー解撚部B−捲縮部Cの順に繰り返し配置され、前記未解撚部Aの平均長さが7mm以下であり、前記オーバー解撚部Bの平均長さが7mm以上であり、前記未解撚部Aの断面空隙率が7%以上40%未満であるポリエステル仮撚低融着糸を、生地の肌面層または/および中層の少なくとも一部に配置してなる通気度100cc/cm/sec以上の多層構造織編物。
  2. 生地を貫通する孔の面積が0.07mm以下であることを特徴とする請求項1記載の多層構造織編物。
  3. 吸水時間が1秒以下であることを特徴とする請求項1または2記載の多層構造織編物。
  4. 乾燥時間が25分以内であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の多層構造織編物。
  5. 白色生地での防透け度が80%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の多層構造織編物。
  6. 白色生地での紫外線遮蔽率が90%以上、かつ、UPFが25以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の多層構造織編物。
  7. 気化熱冷却効果の測定において、水0.1cc吸水後に熱板の電力消費量が0.1W以上増加することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の多層構造織編物。
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