JP2014240533A - 衣料用織物 - Google Patents

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【課題】防透性と通気性とを同時に有し、かつハリコシ感や低目ズレなど衣料用素材として十分な基本物性と清涼素材特性を兼ね備えた衣料用織物の提供。【解決手段】各層の組織が平織組織からなる経緯二重織物で構成され、前記各層の平織組織織物の経糸および/または緯糸の少なくとも一部に部分融着仮撚り加工糸が配されてなり、各層の織物の接結点の周期が特定の規定値を満足し、かつ前記各層の平織組織織物のカバーファクターが1000以上1800以下で構成される。【選択図】なし

Description

本発明は、防透性と通気性とを同時に有する経緯二重織物からなる衣料用織物に関するものである。
従来から、特に春夏物衣料用途として、清涼性を得るために高い通気性を有する織物が求められている。このような織物として最も一般的には、織り目を粗くした薄い織物が使用されるが、織り目を粗くすると、防透性が低下し、目ズレが生じ易くなり、ハリコシが無くなるなどの課題が発生し、これらの相反する特性を満足させることは困難となっている。
また、これらの課題を解決するために、絡みタテ糸が1回絡む間にヨコ糸を2本通し、かつ向かい合わせていない左右絡み引き込みである3本以上の特殊絡み織り組織の織物が提案されている(特許文献1参照。)。しかしなから、この提案によれば、織り目の粗い織物においても目ズレの発生は抑えられるが、一層構造の織物(一重織物)であることから、防透性およびハリコシという点では十分な特性を得られていない。更には、絡み織物用織機という特殊な設備が必要となる。
また別に、平組織またはツイル織組織とギシャ織組織との二層構造織物が提案されているが(特許文献2参照。)、この提案では、平織組織またはツイル織組織である生地本体と粗いギシャ織組織のスペーサーとを組み合わせた構造であり、防透性や通気性は生地本体部分の構造で決まるものであることから、依然として相反する特性を十分満足させることはできない。
さらに、ポリエステル複合糸と強撚糸を使用した二重織物が提案されている(特許文献3参照。)。この提案のここでの二重織物により、防透性と通気性とを両立させることは可能であるが、通気性を得るために各層のカバーファクター(CF)を小さくする必要があり、その結果、目ズレが発生するという課題がある。また、強撚糸の使用比率を高くすることにより、目ズレは低下するが、強撚糸の熱処理後の解撚トルクにより生地にシボが発生し、良好な品位が得られないなどの課題がある。また、複合糸、強撚糸という特殊な糸使いによる高コストな織物となっている。
特許第3235377号公報 特開2005−82918号公報 特開平11−181649号公報
そこで本発明の目的は、上記従来の背景技術に鑑み、防透性と通気性とを同時に有し、かつハリコシ感や低目ズレなど、衣料用素材として十分な基本物性と清涼素材特性を兼ね備えた衣料用織物を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決せんとするものであって、本発明の衣料用織物は、各層の組織が平織組織からなる経緯二重織物であって、前記各層の平織組織織物の経糸および/または緯糸の少なくとも一部に部分融着仮撚り加工糸が配されてなり、前記各層平織組織織物を固定する接結点の周期は、同一経糸上の緯糸の本数で10本以上32本以下で、かつ同一緯糸上の経糸の本数で10本以上32本以下であり、かつ前記各層の平織組織織物のカバーファクターが1000以上1800以下の衣料用織物である。
本発明の衣料用織物の好ましい態様によれば、前記の各層の平織組織織物の経糸と緯糸の空間率は、次の(1)〜(3)の全ての条件を満たすことである。
(1)各層の平織組織織物の経糸の空間率が40%以上65%以下、
(2)一層の平織組織織物の緯糸の空間率が50%以上80%以下、
(3)もう一層(他層)の平織組織織物の緯糸の空間率が40%以上70%以下。
本発明の衣料用織物の好ましい態様によれば、前記の経緯二重織物の厚みは300μm以上である。
本発明の衣料用織物の好ましい態様によれば、前記の経緯二重織物の通気度は140cc/cm・sec以上である。
本発明によれば、衣料用途の織物、さらに好ましくは春夏物ユニフォーム用途の衣料素材として要求される優れた防透性と通気性を有し、かつ、ハリコシ感や耐目ズレ性などに優れた衣料用織物が得られる。
図1は、本発明の実施例1で用いた2重平組織織物の組織図である。 図2は、本発明の実施例2で用いた2重平組織織物の組織図である。 図3は、比較例2で用いた織物の組織図である。
本発明の衣料用織物は、各層の組織が平織組織からなる経緯二重織物であって、前記各層の平織組織織物の経糸および/または緯糸の少なくとも一部に部分融着仮撚り加工糸が配されてなり、かつ前記各層の平織組織織物のカバーファクターが1000以上1800以下の衣料用織物である。
本発明の衣料用織物においては、織物を構成する織組織、カバーファクターおよび構成糸の3点の選択された要件の組み合わせにより、初めて初期の目的とする効果が得られる。次に、これらの要件について、説明する。
まず、経緯二重織物の二重織組織構造の各層の組織には、平織組織が用いられる。平織組織が最も経糸と緯糸との交錯点が多く、織物構造上安定することから目ズレが発生しにくく、高通気度を得るための低カバーファクターの設計を可能とする。
次に、本発明の衣料用織物において、経緯二重織物の各層の平織組織織物のカバーファクターは、1000以上1800以下である。カバーファクターをこのような範囲にすることによって、防透性と高通気性との相反する特性を得ることが可能となる。
各層のカバーファクターが1000より小さい場合は、平織組織であっても防透性が不十分であり、かつ目ズレが大きく、衣料用織物として必要な基本物性を得ることが困難となり、また各層のカバーファクターが1800より大きい場合は、高通気性を得ることが困難となる。各層の平織組織織物の好ましいカバーファクターは、1200以上1500以下である。
カバーファクターCFとは、下記式により表されるものである。
・CF=(DW)1/2×MW+(DF)1/2×MF
ただし、DWは経糸総繊度(dtex)であり、MWは経糸織密度(本/インチ)であり、DFは緯糸総繊度(dtex)であり、MFは緯糸織密度(本/インチ)である。
更に、上記のカバーファクターが有効であるためには、経糸および/または緯糸として、部分融着仮撚り加工糸を配することが重要である。この部分融着仮撚り加工糸は、経糸および/または緯糸の少なくとも一部に配され用いられる。ここで、少なくとも一部は、たとえば、部分融着仮撚り加工糸と他の繊維糸とを1本交互配列に並べるなど、部分融着仮撚り加工糸を少なくとも50%、より好ましくは少なくとも60%、さらに好ましくは少なくとも80%として用いることができる。
また、他の繊維糸としては、非捲縮合成繊維フィラメント(いわゆる延伸糸)、合成繊維仮撚り加工糸、ポリエステル繊維、綿、ナイロン繊維およびレーヨン等からなる紡績糸、およびエア混繊や複合仮撚りなどの複合加工糸などが挙げられる。
経糸および/または緯糸として、部分融着仮撚り加工糸ではなく、通常の延伸糸、紡績糸、仮撚り糸、エア加工糸、複合糸および紡績糸などを配した場合、上記の範囲のようなカバーファクターの平織組織織物においては目ズレが大きくなるが、本発明のように部分融着仮撚り加工糸を配することによってこのような課題は解決される。
ここで、本発明で用いられる部分融着仮撚り加工糸とは、仮撚り加工時に加工温度を繊維の融点付近に設定して部分融着させた融着仮撚り加工糸であり、糸軸方向に沿って仮撚り加撚方向の撚りを有する未解撚部と、実質的に撚りの無い開繊部と、仮撚り解撚方向の撚りを有するオーバー解撚部とがランダムに混在する加工糸である。この部分融着仮撚り加工糸においては、仮撚り加撚方向の撚りを有する未解撚部が部分融着されている。
部分融着仮撚り加工糸は、マルチフィラメント半延伸糸を、そのマルチフィラメント半延伸糸を構成するポリマーの融点より好ましくは5℃以下から融点までの温度範囲で仮撚り加工することにより得ることができる。融点より僅かに低い温度で仮撚り加工することにより、マルチフィラメントが加撚された状態で融着する部分と融着に至らずに解撚される部分とがランダムに発生する。
本発明で用いられる部分融着仮撚り加工糸は、特に融着部分での剛性が向上して糸が変形しにくいことから、糸の変形に伴い発生する目ズレを抑える効果がある。また、融着部分の糸のしまりにより、織物にした際に春夏用衣料素材に適したシャリ感を得ることができる。
本発明で用いられる部分融着仮撚り加工糸を構成する繊維としては、ポリエステル繊維やポリアミド繊維等の繊維が用いられるが、ポリエステル繊維特に好適に用いられる。また、この部分融着仮撚り加工糸の総繊度は、目的の生地厚みとするためには、好ましくは50〜300dtexの範囲であり、より好ましくは50〜150dtexの範囲である。
強撚糸も同様に剛性が向上していることから、部分融着仮撚り加工糸と同じように強撚糸も目ズレを抑える効果やシャリ感の効果を得ることができるが、強撚糸の場合は、染色加工工程における熱履歴によって糸に解撚のトルクが発生し、経糸と緯糸の浮き沈みにより織物生地にシボが発生しやすい。これに対し、部分融着仮撚り加工糸においては、融着部分での解撚のトルクが発生しないために、織物生地にシボは発生しにくく、フラットで良好な表面品位の織物生地を得ることができる。
このような作用から、部分融着仮撚り加工糸を用いることは、強撚糸を用いることとは大きく異なり、低密度で目ズレを発生させず、かつシャリ感を持ちながらシボを発生させずにフラットな表面感を得るという本発明で最も重要な構成要件となる。
本発明の衣料用織物に、更なる防透性、通気性、ハリコシ感および耐目ズレ性を与えるには、経糸および緯糸の空間率を特定の範囲に選定することが有効である。
防透性と通気性との両面を考慮すると、衣料用織物の各層の経糸の空間率は40%以上65%以下の範囲にあることが好ましく、より好ましくは45%以上65%以下の範囲である。また、経緯二重織物の一層の緯糸の空間率は好ましくは50%以上80%以下の範囲にあることが好ましく、より好ましくは60%以上75%以下であり、もう一層(他層)の緯糸の空間率は40%以上70%以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは50%以上65%以下である。
空間率が上記数値を超えると、防透性、ハリコシ感および耐目ズレ性が不足し、上記数値に満たないと通気性が不足する傾向を示し、空間率が上記数値を下回ると、織物の空隙が少なくなり通気性が低下する傾向を示す。
ここで重要なことは、カバーファクターと空間率との関係である。同一の糸であれば、同じカバーファクターであれば同じ空間率となるが、糸種が異なると、同じカバーファクターであっても空間率は異なる場合がある。例えば、部分融着仮撚り加工糸や強撚糸は、糸が締まっているために総繊度に対して見かけの糸直径が小さくなり、その結果、通常の延伸糸に比較して、空間率が大きくなる。逆に、通常の仮撚り加工糸は、熱処理により捲縮発現し、単糸が開繊するために総繊度に対して見かけの糸直径が大きくなり、その結果、通常の延伸糸と比較し、空間率が小さくなる。そのため、最適な密度設計には、カバーファクターのみならず、実際の空間率が影響する場合がある。
空間率とは、下記式により表されるものである。
・空間率=(L−S)/L
ただし、Lは一定の織物生地幅であり、SはL内に配置されている各繊維の直径方向の幅の合計であり、顕微鏡などを用いて織物生地表面を、L=5mm程度の範囲を写真撮影し、拡大写真からLとSを測定する。
本発明においては、織物の経糸および/または緯糸に部分融着仮撚り加工糸を配した上で、目的の効果を損なわない範囲で吸湿性や肌触りの向上を目的として、上述のように、例えば、ポリエステル繊維と綿の紡績糸や、ソフトな風合いを加える目的で通常の仮撚り加工糸を部分的に配することが可能である。このように、部分融着仮撚り加工糸以外の糸を部分的に配した場合は、上記の空間率の範囲に設計することが好ましい。
また、各層の平織組織織物を固定する接結点の周期は、同一経糸上の緯糸の本数で、10本以上32本以下であり、好ましくは16本以上20本以下であり、かつ同一緯糸上の経糸の本数で、10本以上32本以下であり、好ましくは16本以上20本以下である。
このように、接結点を少なくすることによって、各層の間に空気層が形成され、各層の配置がずれ易くなることにより、一層の空隙をもう一層が塞ぐというように、各層が互いに空隙を塞ぎ合い、上記のような低カバーファクター、高空間率の織物であっても優れた防透性を得ることが可能となる。接結点の周期が少なくなればなるほど、各層は互いに固定され、各層の空隙が重なりあうことにより、防透性の劣ったものとなる。接結点の周期は、組織図あるいは現物から数えることができる。
さらには、接結点を少なくすることによって各層の間に空気層が形成され、衣料用織物に立体感が生まれ、ハリコシ感や軽量感を持った風合いの優れた衣料用織物となる。接結点が多くなる程通常の一重織物に近くなり、風合いの硬いペーパーライクな素材となる。
また、本発明の衣料用織物の厚みは、300μm以上であることが好ましい。厚みを300μm以上とすることにより、十分な空気層が形成され、その結果、望ましい防透性、ハリコシ感および軽量感を得ることができる。厚みは、上記のように、衣料用布帛としてのごわつき感の観点から、300μm以上600μm以下であることが好ましく、より好ましくは300μm以上500μm以下である。
以上の設計により本発明では、通気度が好ましくは100cc/cm・sec以上、より好ましくは140cc/cm・sec以上で、防透性、ハリコシ感や耐目ズレ性などに優れた快適な着用感を与える衣料用織物を得ることができる。
本発明の衣料用織物は、オフィスユニフォーム、ワーキングユニフォーム、シャツ、およびスポーツ用衣料等に好適に用いられる。
次に、実施例により本発明の衣料用織物について詳細に説明する。実施例および比較例に示す各特性値は、下記の方法により測定したものである。
(1)通気度
JIS L 1096(フラジール形通気性試験機法)(2011年)により、通気性度(cc/cm・sec)を測定した。
(2)縫い目ズレ
JIS L 1096(B法)(2011年)により縫い目ズレ(mm)を測定した。
(3)衣料用織物の厚み
JIS L 1096(A法)(2011年)により、厚みを測定した。
[実施例1]
ポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントの部分融着仮撚り加工糸(84dtex−36フィラメント)を経糸に用い、同部分融着仮撚り加工糸を表面の緯糸に用い、ポリエステル繊維65質量%/綿35質量%からなる34番手単糸の紡績糸を裏面の緯糸に用い、図1の織物組織に従って、通常のエアジェットルームを用いて、経密度179本/インチ、緯密度106本/インチ、接結点の周期経16/緯20の2重平組織織物を製織した。
次いで、通常の液流染色仕上げ加工を施し、経密度が186本/インチ、緯密度が110本/インチの織物を得た。この際のカバーファクターは、表面の層が1356で、裏面の層が1540であり、各層の経糸の空間率は53%、表面の緯糸の空間率は73%、裏面の緯糸の空間率は56%であった。また、織物の厚みは440μmで、通気度は180cc/cm・secであり、ハリコシと高通気性、さらに優れた防透性とを兼ね備えた衣料用織物素材であった。縫い目ズレは1.5mmであり、通常の衣料用織物素材としての基本物性としても、問題の無いものであった。
[実施例2]
ポリエチレンテレフタレートマルチフィラメントの部分融着仮撚り加工糸(84dtex−36フィラメント)を経糸に用い、同部分融着仮撚り加工糸とポリエステル繊維65質量%/綿35質量%の34番手単糸の紡績糸とを1本交互で表面、裏面の緯糸として用い、図2の織物組織に従って、通常のエアジェットルームを用いて経密度179本/インチ、緯密度106本/インチ、接結点の周期経16/緯20の2重平組織織物を製織した。
次いで、通常の連続染色仕上げ加工を施し、経密度が186本/インチ、緯密度が110本/インチの織物を得た。
この際のカバーファクターは、表面の層が1356、裏面の層が1540であり、各層の経糸の空間率は53%、表面および裏面の緯糸の空間率は63%であった。
また、織物の厚みは350μm、通気度は160cc/cm・secであり、ハリコシと高通気性、さらに優れた防透性とを兼ね備えた衣料用織物素材であった。縫い目ズレは1.0mmであり、通常の衣料用織物素材としての基本物性としても問題の無いものであった。
[比較例1]
実施例1の部分融着仮撚り加工糸の代わりに、通常の仮撚り加工糸(84dtex−36フィラメント)を用いて実施例1と同様に織物を製織し、実施例1と同様に液流染色仕上げ加工を施し、経密度が189本/インチ、緯密度が116本/インチの2重平組織織物を得た。
この際のカバーファクターは実施例1と同じであるものの、仮撚り加工糸の単糸フィラメントが開繊することにより、見かけの繊維直径が大きくなり、各層の経糸の空間率は35%、表面の緯糸の空間率は45%、裏面の緯糸の空間率は56%であった。また、織物の厚みは500μm、通気度は80cc/cm・secであり、ハリコシと優れた防透性はあるものの、通気性の低い不十分な衣料用織物素材であった。縫い目ズレは5.0mmであり、通常の衣料用織物素材としての基本物性も満たさないものであった。
[比較例2]
実施例1の織物組織の代わりに、図3の織物組織によって実施例1と同様に織物を製織し、実施例2と同様に連続染色仕上げ加工を施し、経密度が189本/インチ、緯密度が116本/インチ、接結点の周期経8/緯8の織物を得た。
この際のカバーファクターは実施例1と同じであり、各層の経糸と緯糸の空間率についても実施例1と同等であったが、織物の厚みは280μm、通気度は180cc/cm・secであり、優れた通気性はあるものの、ペーパーライクで軽量感は無く風合いが硬く、衣料用素材として不十分なものであった。また、各層の空隙が重なり合った状態で織物組織が固定されており、防透性においても不十分なものであった。縫い目ズレは1.0mmであり、通常の衣料用織物素材としての基本物性としては問題の無いものであった。

Claims (4)

  1. 各層の組織が平織組織からなる経緯二重織物であって、前記各層の平織組織織物の経糸および/または緯糸の少なくとも一部に部分融着仮撚り加工糸が配されてなり、前記各層平織組織織物を固定する接結点の周期は、同一経糸上の緯糸の本数で10本以上32本以下で、かつ同一緯糸上の経糸の本数で10本以上32本以下であり、かつ、前記各層の平織組織織物のカバーファクターが1000以上1800以下であることを特徴とする衣料用織物。
  2. 各層の平織組織織物の経糸と緯糸の空間率が、次の(1)〜(3)の全ての条件を満たすことを特徴とする請求項1記載の衣料用織物。
    (1)各層の平織組織織物の経糸の空間率が40%以上65%以下、
    (2)一層の平織組織織物の緯糸の空間率が50%以上80%以下、
    (3)もう一層(他層)の平織組織織物の緯糸の空間率が40%以上70%以下。
  3. 経緯二重織物の厚みが300μm以上である請求項1または2記載の衣料用織物。
  4. 経緯二重織物の通気度が140cc/cm・sec以上である請求項1〜3のいずれかに記載の衣料用織物。
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