JP2014209401A - サスペンション用基板、アクチュエータ素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブ - Google Patents

サスペンション用基板、アクチュエータ素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブ Download PDF

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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • Supporting Of Heads In Record-Carrier Devices (AREA)
  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)

Abstract

【課題】実装されるアクチュエータ素子に塗布される接合用の非導電性接着剤によって、アクチュエータ素子の伸縮動作が阻害されることを防止できるサスペンション用基板を提供する。【解決手段】本発明によるサスペンション用基板1において、絶縁層10は、収容開口部25に収容されるアクチュエータ素子104の両端部104d、104eを支持する一対の絶縁層支持部13a、13bと、一対の絶縁層支持部13a、13bの間に設けられた絶縁層開口部14と、絶縁層開口部14に隣接して設けられ、一対の絶縁層支持部13a、13bを連結する絶縁層連結部15と、を有している。絶縁層連結部15は、収容開口部25に露出された露出部分15bを含んでいる。絶縁層連結部15に、絶縁層開口部14の側に開口するとともに金属支持層20に向って延びる切欠部16a、16bが設けられている。【選択図】図4

Description

本発明は、サスペンション用基板、アクチュエータ素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブに係り、とりわけ、実装されるアクチュエータ素子に塗布される接合用の非導電性接着剤によって、アクチュエータ素子の伸縮動作が阻害されることを防止できるサスペンション用基板、アクチュエータ素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブに関する。
一般に、ハードディスクドライブ(HDD)は、データが記憶されるディスクに対してデータの書き込みおよび読み取りを行う磁気ヘッドスライダが実装されたサスペンション用基板(フレキシャー)を備えている。このサスペンション用基板は、磁気ヘッドスライダが実装されるヘッド領域から、FPC基板(フレキシブルプリント基板)に接続されるテール領域に延びるように形成されており、金属支持層と、金属支持層に絶縁層を介して積層された複数の配線を有する配線層と、を備え、各配線に電気信号を流すことにより、ディスクに対してデータの書き込みまたは読み取りを行うようになっている。
このようなハードディスクドライブにおいては、ディスク上の所望のデータトラックに磁気ヘッドスライダを移動させるために、磁気ヘッドスライダを支持するアクチュエータアームを回動させるVCMアクチュエータ(ボイスコイルモータ)を、サーボコントロールシステムによって制御している。
ところで、近年、ディスクの容量増大の要求が高まっている。この要求に応えるために、ディスクが高密度化されて、トラックの幅が小さくなっている。このため、VCMアクチュエータによって、磁気ヘッドスライダを所望のトラックに精度良く位置合わせすることが困難な場合がある。
このことに対処するために、VCMアクチュエータとPZTマイクロアクチュエータ(Dual Stage Actuator:DSA)とを協働させて、所望のトラックに磁気ヘッドスライダを移動させるデュアルアクチュエータ方式のサスペンションが知られている(例えば、特許文献1参照)。このPZTマイクロアクチュエータは、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなるピエゾ素子(圧電素子)により構成され、電圧が印加されることにより伸縮し、磁気ヘッドスライダを微小に移動させるようになっている。このようなデュアルアクチュエータ方式のサスペンションにおいては、VCMアクチュエータが、磁気ヘッドスライダの位置を大まかに調整し、PZTマイクロアクチュエータが、磁気ヘッドスライダの位置を微小調整する。このようにして、磁気ヘッドスライダを、所望のトラックに、迅速に、かつ精度良く位置合わせするようになっている。
特許文献1においては、サスペンション用基板のヘッド領域にピエゾ素子が実装されている。この場合、ピエゾ素子をヘッドスライダに近接して配置することができるため、ヘッドスライダの位置合わせの精度向上が可能となる。なお、特許文献1においては、金属支持層にピエゾ素子を収容する収容開口部が設けられ、絶縁層のうち収容開口部に露出された部分に、ピエゾ素子が配置されるようになっている。通常、ピエゾ素子は、非導電性接着剤(例えば、UV硬化樹脂)を用いて絶縁層に機械的に接合される。
特開2012−99204号公報
しかしながら、非導電性接着剤は、塗布時には粘度が低い。このため、塗布した後、硬化するまでの間に、非導電性接着剤が過大に濡れ広がるという問題がある。すなわち、塗布された非導電性接着剤は、絶縁層の金属支持層側の面と、収容開口部を画定する金属支持層の側壁とが交わる角部を主に伝わって広がっていく。このため、過大に濡れ広がった非導電性接着剤が硬化すると、この硬化した非導電性接着剤によって、アクチュエータ素子の伸縮動作が阻害されるという問題が生じる。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、実装されるアクチュエータ素子に塗布される接合用の非導電性接着剤によって、アクチュエータ素子の伸縮動作が阻害されることを防止できるサスペンション用基板、アクチュエータ素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブを提供することを目的とする。
本発明は、第1の解決手段として、ヘッドスライダと、前記ヘッドスライダを変位させる伸縮自在なアクチュエータ素子とが実装されるサスペンション用基板において、金属支持層と、前記金属支持層上に設けられた絶縁層と、前記絶縁層上に設けられた配線層と、を備え、前記金属支持層に、前記アクチュエータ素子を収容する収容開口部が設けられ、前記絶縁層は、前記収容開口部において露出された一対の絶縁層支持部であって、前記収容開口部に収容される前記アクチュエータ素子の両端部を支持する一対の絶縁層支持部と、一対の前記絶縁層支持部の間に設けられた絶縁層開口部と、前記絶縁層開口部に隣接して設けられ、一対の前記絶縁層支持部を連結する絶縁層連結部と、を有し、前記絶縁層連結部は、前記収容開口部に露出された露出部分を含み、前記絶縁層連結部に、前記絶縁層開口部側に開口するとともに前記金属支持層に向って延びる切欠部が設けられていることを特徴とするサスペンション用基板を提供する。
なお、上述した第1の解決手段によるサスペンション用基板において、前記切欠部は、平面視で、前記収容開口部を画定する前記金属支持層の側壁を越えて延びている、ようにしてもよい。
また、上述した第1の解決手段によるサスペンション用基板において、前記絶縁層連結部に、2つの前記切欠部が設けられている、ようにしてもよい。
また、上述した第1の解決手段によるサスペンション用基板において、一方の前記切欠部は、前記絶縁層連結部のうち一方の前記絶縁層支持部側の端部に配置され、他方の前記切欠部は、前記絶縁層連結部のうち他方の前記絶縁層支持部側の端部に配置されている、ようにしてもよい。
また、上述した第1の解決手段によるサスペンション用基板において、前記切欠部は、平面視で矩形状に形成されている、ようにしてもよい。
また、上述した第1の解決手段によるサスペンション用基板において、前記切欠部は、平面視で前記金属支持層に向って先細状に形成されている、ようにしてもよい。
また、上述したサスペンション用基板において、前記切欠部は、実装される前記アクチュエータ素子を当該サスペンション用基板に接合するために当該アクチュエータ素子の一方の端部に塗布される非導電性接着剤が、前記絶縁層連結部の前記露出部分を伝わって当該アクチュエータ素子の他方の端部を支持する前記絶縁層支持部に達することを防止する、ようにしてもよい。
また、本発明は、第2の解決手段として、 ヘッドスライダと、前記ヘッドスライダを変位させる伸縮自在なアクチュエータ素子とが実装されるサスペンション用基板において、金属支持層と、前記金属支持層上に設けられた絶縁層と、前記絶縁層上に設けられた配線層と、を備え、前記金属支持層に、前記アクチュエータ素子を収容する収容開口部が設けられ、前記絶縁層は、前記収容開口部において露出された一対の絶縁層支持部であって、前記収容開口部に収容される前記アクチュエータ素子の両端部を支持する一対の絶縁層支持部と、一対の前記絶縁層支持部の間に設けられた絶縁層開口部と、を有し、前記金属支持層は、対応する前記絶縁層支持部を支持する一対の金属支持層支持部と、一対の前記金属支持層支持部を連結する金属支持層連結部と、平面視で前記金属支持層連結部から前記絶縁層開口部に向って延びる金属支持層延長部と、を有していることを特徴とするサスペンション用基板を提供する。
なお、上述した第2の解決手段によるサスペンション用基板において、前記絶縁層は、前記絶縁層開口部に隣接して設けられ、一対の前記絶縁層支持部を連結する絶縁層連結部を更に有し、前記金属支持層延長部は、平面視で、前記絶縁層開口部を画定する前記絶縁層連結部の側壁を越えて延びている、ようにしてもよい。
また、上述した第2の解決手段によるサスペンション用基板において、前記金属支持層は、互いに離間した2つの前記金属支持層延長部を有している、ようにしてもよい。
また、上述した第2の解決手段によるサスペンション用基板において、一方の前記金属支持層延長部は、前記絶縁層連結部のうち一方の前記絶縁層支持部側の端部に配置され、他方の前記金属支持層延長部は、前記絶縁層連結部のうち他方の前記絶縁層支持部側の端部に配置されている、ようにしてもよい。
また、上述した第2の解決手段によるサスペンション用基板において、前記金属支持層延長部は、平面視で矩形状に形成されている、ようにしてもよい。
また、上述した第2の解決手段によるサスペンション用基板において、前記金属支持層延長部は、実装される前記アクチュエータ素子を当該サスペンション用基板に接合するために当該アクチュエータ素子の一方の端部に塗布される非導電性接着剤が、前記絶縁層連結部を伝わって当該アクチュエータ素子の他方の端部を支持する前記絶縁層支持部に達することを防止する、ようにしてもよい。
本発明は、上述の前記サスペンション用基板と、前記サスペンション用基板に非導電性接着剤で接合されて実装された前記アクチュエータ素子と、を備えたことを特徴とするアクチュエータ素子付サスペンション用基板を提供する。
なお、上述したアクチュエータ素子付サスペンション用基板において、前記アクチュエータ素子は、前記ヘッドスライダが実装される前記サスペンション用基板のヘッド領域に実装されている、ようにしてもよい。
本発明は、ベースプレートと、前記ベースプレートに、ロードビームを介して取り付けられた上述のサスペンション用基板と、前記サスペンション用基板に非導電性接着剤で接合されて実装された前記アクチュエータ素子と、を備えたことを特徴とするサスペンションを提供する。
なお、上述したサスペンションにおいて、前記アクチュエータ素子は、前記ヘッドスライダが実装される前記サスペンション用基板のヘッド領域に実装されている、ようにしてもよい。
本発明は、上述のサスペンションと、前記サスペンション用基板に実装されたヘッドスライダと、を備えたことを特徴とするヘッド付サスペンションを提供する。
本発明は、上述のヘッド付サスペンションを備えたことを特徴とするハードディスクドライブを提供する。
本発明によれば、実装されるアクチュエータ素子に塗布される接合用の非導電性接着剤によって、アクチュエータ素子の伸縮動作が阻害されることを防止できる。
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるヘッド付サスペンションの一例を示す平面図である。 図2は、図1のヘッド付サスペンションにおけるヘッド領域を拡大して示す平面図である。 図3は、図2のヘッド領域を示す部分断面図である。 図4は、金属支持層側から見た、図2のヘッド領域を示す部分平面図である。 図5は、絶縁層側から見た、図4の切欠部を拡大して示す平面図である。 図6は、図1のヘッド付サスペンションを含むハードディスクドライブの一例を示す斜視図である。 図7は、図5の変形例を示す平面図である。 図8は、本発明の第2の実施の形態において、金属支持層側から見たヘッド領域を示す部分平面図である。 図9は、本発明の第3の実施の形態において、金属支持層側から見たヘッド領域を示す部分平面図である。
(第1の実施の形態)
図1乃至図6を用いて、本発明の第1の実施の形態におけるサスペンション用基板、アクチュエータ素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブについて説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1に示すように、ヘッド付サスペンション111は、サスペンション101と、サスペンション用基板1のヘッド領域2に実装されたヘッドスライダ112と、を備えている。このうちヘッドスライダ112は、後述するディスク123(図6参照)に対してデータの書き込みおよび読み取りを行うためのものであり、後述するサスペンション用基板1のヘッド領域2に接着剤を用いて接合されている。なお、ヘッドスライダ112のスライダ端子(図示せず)は、半田材料によってヘッド端子41に電気的に接続されている。
サスペンション101は、ベースプレート102と、ベースプレート102上に取り付けられたロードビーム103と、ロードビーム103に取り付けられたサスペンション用基板1と、サスペンション用基板1のヘッド領域2に実装された一対のピエゾ素子(アクチュエータ素子)104と、を備えている。このうちベースプレート102およびロードビーム103は、いずれも、好適にはステンレスにより形成され、互いに溶接されて固定されている。なお、本実施の形態によるアクチュエータ素子付サスペンション用基板91は、サスペンション用基板1と、当該サスペンション用基板1に実装された一対のピエゾ素子104とにより構成されている。
また、ロードビーム103は、サスペンション用基板1の金属支持層20(後述)に、溶接により取り付けられるようになっている。なお、ロードビーム103には、治具孔(図示せず)が設けられており、サスペンション用基板1には、図1に示すように、当該ロードビーム103の治具孔とアライメント(位置合わせ)を行うための治具孔5が設けられている。このことにより、サスペンション用基板1にロードビーム103を取り付ける際に、サスペンション用基板1とロードビーム103との位置合わせを行うことができるようになっている。ロードビーム103の治具孔およびサスペンション用基板1の治具孔5は、図1に示す長手方向軸線(X)上に配置されている。
図1および図2に示すように、ピエゾ素子104は、長手方向(図2のP方向)に伸縮自在に構成されている。これにより、一対のピエゾ素子104は、ヘッドスライダ112をスウェイ方向(旋回方向、図2の矢印Q方向)に変位させることができるようになっている。また、各ピエゾ素子104は、図3に示すように、一対の電極(第1電極104a、第2電極104b)と、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電セラミックスからなる圧電材料部104cと、を有している。一対の電極104a、104bは、圧電材料部104cの絶縁層10の側の面において、圧電材料部104cのうち伸縮方向における両端部(第1素子端部104dおよび第2素子端部104e)に形成されている。すなわち、ピエゾ素子104は、伸縮方向における端部として、第1素子端部104dと第2素子端部104eとを有しており、第1素子端部104dに第1電極104aが形成され、第2素子端部104eに第2電極104bが形成されている。
図2および図3に示すように、ピエゾ素子104の第1電極104aは、導電性接着剤105(例えば、銀ペースト)を介して、サスペンション用基板1の第1素子接続端子45(後述)に電気的に接続されている。この第1素子接続端子45は、導電接続部60(後述)を介して、金属支持層20に接続されて接地されている。第2電極104bは、導電性接着剤105を介して、サスペンション用基板1の第2素子接続端子46(後述)に電気的に接続されている。この第2素子接続端子46は、後述する素子配線44に接続されており、第2素子接続端子46には、ピエゾ素子104を伸縮させるために所定の電圧が印加されるようになっている。
図3に示すように、各素子端部104d、104eには、非導電性接着剤(例えば、UV硬化樹脂)106が塗布されている。非導電性接着剤106は、ピエゾ素子104をサスペンション用基板1に機械的に接合するためのものである。
一対のピエゾ素子104の圧電材料部104cは、互いに180°異なる分極方向となるように形成されており、所定の電圧が印加されると、一方のピエゾ素子104が収縮すると共に、他方のピエゾ素子104が伸長するようになっている。すなわち、ピエゾ素子104は、電極104a、104b間に所定の電圧が印加されることにより図2の矢印P方向に伸縮自在な圧電素子として構成されている。
このようなピエゾ素子104は、図1に示すように、長手方向軸線(X)に沿って細長の矩形状に形成されており、その伸縮方向が、当該長手方向軸線(X)に平行となっている。また、ピエゾ素子104は、長手方向軸線(X)に対して互いに線対称に配置されており、各ピエゾ素子104の伸縮が、ヘッドスライダ112に均等に伝達されるようになっている。
次に、サスペンション用基板1について説明する。
図1に示すように、サスペンション用基板1は、ヘッドスライダ112とピエゾ素子104とが実装されるヘッド領域(ジンバル領域)2と、FPC基板(外部接続基板)131が接続されるテール領域3と、を有している。ヘッド領域2には、ヘッドスライダ112に接続される複数のヘッド端子41が設けられ、テール領域3には、FPC基板131に接続される複数のテール端子(外部接続基板端子)42が設けられている。ヘッド端子41とテール端子42とは、後述する複数の信号配線43によってそれぞれ接続されている。
図1乃至図3に示すように、サスペンション用基板1は、金属支持層20と、金属支持層20上に設けられた絶縁層10と、絶縁層10上に設けられ、複数の配線43、44を有する配線層40と、を備えている。すなわち、金属支持層20に、絶縁層10を介して配線層40が積層されている。絶縁層10上には、配線43、44を覆う保護層50が設けられている。上述したヘッドスライダ112は、サスペンション用基板1の保護層50の側(保護層50上)に配置され、ピエゾ素子104は、金属支持層20の側に配置されている。なお、図1および図2においては、図面を明瞭にするために、保護層50は省略している。
金属支持層20は、図2乃至図4に示すように、金属支持層本体21と、ヘッド領域2に配置され、ヘッドスライダ112が取り付けられたタング部22と、を有している。金属支持層本体21とタング部22とは、長手方向軸線(X)に沿って延びる中央連結部24によって連結されている。中央連結部24の幅は小さくなっており、これにより中央連結部24は柔軟性を有し、ヘッドスライダ112のピボット運動が阻害されることを防止すると共に、ピエゾ素子104の伸縮動作が阻害されることを防止している。
ヘッド領域2において、金属支持層20に、ピエゾ素子104を収容する矩形状の収容開口部25が設けられている。収容開口部25は、中央連結部24の両側に配置されている。すなわち、一対の収容開口部25の間に中央連結部24が配置されている。本実施の形態においては、収容開口部25の外側(中央連結部24の側とは反対側)には、金属支持層20を構成する部材は形成されていない。しかしながら、ピエゾ素子104の伸縮動作に問題が無ければ、収容開口部25の外側に、金属支持層20を構成する部材が形成されていてもよい。
配線層40は、複数の配線、すなわち、一対の読取配線と一対の書込配線とを含む信号配線43と、ピエゾ素子104に接続される一対の素子配線44と、を有している。このうち、信号配線43は、ヘッド端子41とテール端子42とを接続しており、この信号配線43に電気信号が流されることによって、ヘッドスライダ112がディスク123(図6参照)に対してデータの書き込みまたは読み取りを行うようになっている。テール端子42から延びる素子配線44は、第2素子接続端子46に接続されており、ピエゾ素子104の第2電極104bに所定の電圧を印加するようになっている。
配線層40は、ピエゾ素子104の第1電極104aに接続される第1素子接続端子45と、ピエゾ素子104の第2電極104bに接続される第2素子接続端子46と、を有している。このうち、第1素子接続端子45は、ピエゾ素子104の第1電極104aを接地して、ピエゾ素子104の接地をとるためのものであり、後述の導電接続部60を介して、金属支持層20のタング部22に電気的に接続されている。第2素子接続端子46は、上述したように、ピエゾ素子104の第2電極104bに所定の電圧を印加するためのものであり、第2素子接続端子46には、素子配線44が接続されている。
図3に示すように、絶縁層10に、素子接続端子45、46をピエゾ素子104の側に露出させる端子開口部11が設けられている。素子接続端子45、46のうち端子開口部11に露出された部分に、ニッケル(Ni)めっきおよび金(Au)めっきがこの順に施されて形成されためっき層(図示せず)が設けられている。このことにより、素子接続端子45、46が腐食することを防止するとともに、素子接続端子45、46とピエゾ素子104の電極104a、104bとの接触抵抗を低減している。なお、ヘッド端子41およびテール端子42にも、同様にして、めっき層が設けられている。
端子開口部11に導電性接着剤105が塗布されており、収容開口部25に収容されたピエゾ素子104の電極104a、104bが接続されている。
上述したように、第1素子接続端子45は、導電接続部(ビア)60によって、金属支持層20のタング部22に電気的に接続されている。すなわち、絶縁層10に絶縁層貫通孔12が設けられ、配線層40に配線層貫通孔48が設けられており、この絶縁層貫通孔12および配線層貫通孔48に、ニッケルめっきまたは銅めっきを施すことにより導電接続部60が形成されている。このようにして、第1素子接続端子45が接地されるようになっている。なお、図3に示す形態においては、導電接続部60は、保護層50により覆われており、導電接続部60の腐食を防止している。
図3および図4に示すように、絶縁層10は、金属支持層20の収容開口部25において露出された一対の絶縁層支持部(第1絶縁層支持部13aおよび第2絶縁層支持部13b)と、一対の絶縁層支持部13a、13bの間に設けられた絶縁層開口部14と、一対の絶縁層支持部13a、13bを連結する絶縁層連結部15と、を有している。このうち、絶縁層支持部13a、13bは、収容開口部25に収容されるピエゾ素子104の両端部(第1素子端部104dおよび第2素子端部104e)を支持するようになっている。
絶縁層連結部15は、絶縁層開口部14に隣接して配置されている。すなわち、絶縁層連結部15は、絶縁層開口部14の横方向(長手方向軸線(X)に直交する方向)であって、一対の絶縁層開口部14の間に配置されている。
また、絶縁層連結部15は、金属支持層20の中央連結部24に沿って延びるように形成されている。絶縁層連結部15は、中央連結部24より大きい幅を有しており、絶縁層連結部15は、中央連結部24から横方向にはみ出すように形成されている。このようにして、絶縁層連結部15の一部分は、収容開口部25において、露出されている。すなわち、絶縁層連結部15は、中央連結部24上に配置されるとともに収容開口部25に露出されていない非露出部分15aと、収容開口部25において露出された露出部分15bと、を含んでいる。非露出部分15aおよび露出部分15bは、それぞれ、長手方向軸線(X)に沿って延びるように形成されている。
図4および図5に示すように、絶縁層連結部15に、絶縁層開口部14の側に開口するとともに、金属支持層20の中央連結部24の側に延びる切欠部16a、16bが設けられている。本実施の形態においては、切欠部16a、16bは、平面視で、収容開口部25を画定する金属支持層20の側壁26を越えて、長手方向軸線(X)に向って延びている。言い換えると、切欠部16a、16bにおいて、中央連結部24の一部が露出されている。ここで、平面視という文言は、例えば図1、図2のように、サスペンション用基板1をその積層方向から見た場合という意味で用いている。なお、図5においては、図面を明瞭にするために、配線層40および保護層50は省略している。また、図5においては、第1切欠部16aを示しているが、第2切欠部16bは、第1切欠部16aと同様の構成とすることができるため、第2切欠部16bを示す平面図は省略する。
切欠部16a、16bは、実装されるピエゾ素子104の一方の端部(例えば、第1素子端部104d)に塗布される接合用の非導電性接着剤106が、絶縁層連結部15の露出部分15bを伝わって、ピエゾ素子104の他方の端部(第2素子端部104e)を支持する他方の絶縁層支持部(第2絶縁層支持部13b)に達することを防止する。すなわち、切欠部16a、16bは、第1絶縁層支持部13aと第2絶縁層支持部13bとの間で形成され得る非導電性接着剤106の濡れ広がりの経路を分断し、非導電性接着剤106の広がりを止めることができる。
図4に示すように、絶縁層連結部15には2つの切欠部(第1切欠部16aおよび第2切欠部16b)が設けられている。このうち、第1切欠部16aは、主に、第1絶縁層支持部13aから第2絶縁層支持部13bに向う非導電性接着剤106の濡れ広がりの経路(図4に示す矢印A参照)を分断し、第2切欠部16bは、主に、第2絶縁層支持部13bから第1絶縁層支持部13aに向う非導電性接着剤106の濡れ広がりの経路(図4に示す矢印B参照)を分断する。
一方の第1切欠部16aは、絶縁層連結部15のうち第1絶縁層支持部13aの側の端部に配置され、他方の第2切欠部16bは、絶縁層連結部15のうち第2絶縁層支持部13bの側の端部に配置されていることが好適である。この場合、2つの切欠部16a、16bは、図4に示すように、矩形状に形成された絶縁層開口部14の頂点近傍に配置される。また、各切欠部16a、16bは、図4および図5に示すように、平面視で矩形状に形成されていることが好適である。より具体的には、図5に示すように、第1切欠部16aを画定する第1絶縁層支持部13aの側の側縁17および第2絶縁層支持部13bの側の側縁18が、それぞれ、金属支持層20の側壁26に対して垂直になっている。
次に、サスペンション用基板1の各層を構成する材料について詳細に述べる。
絶縁層10の材料としては、所望の絶縁性を有する材料であれば特に限定されることはないが、例えば、ポリイミド(PI)を用いることが好適である。なお、絶縁層10の材料は、感光性材料であっても非感光性材料であっても用いることができる。また、絶縁層10の厚さは、5μm〜10μmであることが好ましい。このことにより、金属支持層20と各配線43、44との間の絶縁性能を確保するとともに、サスペンション用基板1全体としての剛性が喪失されることを防止することができる。
配線層40の各配線43、44は、電気信号を伝送するための導体として構成されており、各配線43、44の材料としては、所望の導電性を有する材料であれば特に限定されることはないが、銅(Cu)を用いることが好適である。銅以外にも、純銅に準ずる電気特性を有する材料であれば用いることもできる。ここで、各配線43、44の厚さは、5μm〜18μmであることが好ましい。このことにより、各配線43、44の伝送特性を確保するとともに、サスペンション用基板1全体としての柔軟性が喪失されることを防止することができる。なお、ヘッド端子41、テール端子42および素子接続端子45、46は、各配線43、44と同一の材料、同一の厚みとなっており、配線層40を構成している。
金属支持層20の材料としては、所望の導電性、弾力性、および強度を有するものであれば特に限定されることはないが、例えば、ステンレス、42アロイ、アルミニウム、ベリリウム銅、またはその他の銅合金を用いることができ、このうちステンレスを用いることが好適である。金属支持層20の厚さは、15μm〜20μmであることが好ましい。
このことにより、金属支持層20の導電性、剛性、および弾力性を確保することができる。
保護層50の材料としては、樹脂材料、例えば、ポリイミドを用いることが好適である。なお、保護層50の材料は、感光性材料であっても非感光性材料であっても用いることができる。保護層50の厚さは、配線43、44上において3μm〜10μmであることが好ましい。
次に、図6により、本実施の形態におけるハードディスクドライブ121について説明する。図6に示すハードディスクドライブ121は、ケース122と、このケース122に回転自在に取り付けられ、データが記憶されるディスク123と、このディスク123を回転させるスピンドルモータ124と、ディスク123に所望のフライングハイトを保って近接するように設けられ、ディスク123に対してデータの書き込みおよび読み取りを行うヘッドスライダ112を含むヘッド付サスペンション111と、を有している。このうちヘッド付サスペンション111は、ケース122に対して移動自在に取り付けられており、ケース122にはヘッド付サスペンション111のヘッドスライダ112をディスク123上に沿って移動させるボイスコイルモータ125が取り付けられている。また、ヘッド付サスペンション111は、ボイスコイルモータ125にアーム126を介して取り付けられると共に、ハードディスクドライブ121を制御する制御部(図示せず)に接続されたFPC基板131(図1参照)に接続されている。このようにして、電気信号が、サスペンション用基板1とFPC基板131を介して、制御部とヘッドスライダ112との間で伝送されるようになっている。
次に、本実施の形態によるサスペンション用基板1の製造方法について説明する。ここでは、一例として、サブトラクティブ法により製造する場合について説明する。
まず、金属支持層20と絶縁層10と配線層40とが積層された積層体(図示せず)を準備する。続いて、配線層40が、所望の形状にエッチングされて、ヘッド端子41、テール端子42、配線43、44、および素子接続端子45、46が形成される。次に、絶縁層10上に、各配線43、44を覆う保護層50が所望の形状で形成される。続いて、絶縁層10が所望の形状にエッチングされる。この際、絶縁層10に、絶縁層支持部13a、13b、絶縁層開口部14、絶縁層連結部15および切欠部16a、16b等が形成される。その後、金属支持層20が所望の形状にエッチングされて、外形加工され、タング部22、中央連結部24および収容開口部25等が形成される。このようにして、本実施の形態におけるサスペンション用基板1が得られる。
次に、上述のようにして得られたサスペンション用基板1を用いたサスペンション101の製造方法について説明する。
まず、ベースプレート102(図1参照)に、ロードビーム103を介して、上述のサスペンション用基板1が、溶接により取り付けられる。この場合、まず、ベースプレート102にロードビーム103が溶接により固定され、続いて、ロードビーム103に設けられた治具孔(図示せず)と、サスペンション用基板1に設けられた治具孔5とにより、ロードビーム103とサスペンション用基板1とのアライメントが行われる。その後、サスペンション用基板1の金属支持層20に溶接が施されて、ロードビーム103とサスペンション用基板1が互いに接合されて固定される。
次に、ピエゾ素子104が、サスペンション用基板1のヘッド領域2に実装される。この場合、まず、導電性接着剤105が、絶縁層10の端子開口部11に塗布される。続いて、ピエゾ素子104が収容開口部25に収容される。このことにより、ピエゾ素子104の電極104a、104bが、導電性接着剤105に電気的に接続される。その後、導電性接着剤105を焼成して硬化させる。
導電性接着剤105を硬化した後、ピエゾ素子104の第1素子端部104dおよび第2素子端部104eに、非導電性接着剤106が塗布される(ポッティング)。
この場合、塗布された非導電性接着剤106は、硬化するまでは粘度が比較的低いため、素子端部を支持する絶縁層支持部13a、13bに濡れ広がる。そして、非導電性接着剤106の一部は、絶縁層連結部15の露出部分15bに向う。この際、非導電性接着剤106は、絶縁層支持部13a、13bの金属支持層20の側の面と、収容開口部25を画定する金属支持層20の側壁26とが交わる角部61を主に伝わって広がっていく。
しかしながら、絶縁層連結部15には、2つの切欠部16a、16bが設けられている。この切欠部16a、16bにおいては、絶縁層10を構成する部材が存在せず、収容開口部25を画定する側壁26だけが存在する。このため、絶縁層支持部13a、13bの金属支持層20の側の面と側壁26との角部61を伝わってきた非導電性接着剤106は、切欠部16a、16bを乗り越えていくことが困難になる。このため、第1絶縁層支持部13aと第2絶縁層支持部13bとの間で形成され得る非導電性接着剤106の濡れ広がりの経路を分断することができる。このことにより、第1絶縁層支持部13aから第2絶縁層支持部13bに向う非導電性接着剤106は、第1切欠部16aによって止められ、第2絶縁層支持部13bから第1絶縁層支持部13aに向う非導電性接着剤106は、第2切欠部16bによって止められる。
非導電性接着剤106が塗布された後、気中環境下に放置して、塗布された非導電性接着剤106を硬化する。このことにより、ピエゾ素子104がサスペンション用基板1に、機械的に接合され、ヘッド領域2にピエゾ素子104が実装される。
このようにして、本実施の形態によるサスペンション101が得られる。なお、サスペンション用基板1にピエゾ素子104を実装してアクチュエータ素子付サスペンション用基板91を得た後に、ベースプレート102およびロードビーム103を取り付けて、サスペンション101を得るようにしてもよい。
その後、得られたサスペンション101にヘッドスライダ112が実装されて、本実施の形態によるヘッド付サスペンション111が得られる。
さらに、このヘッド付サスペンション111がハードディスクドライブ121のアーム126に取り付けられると共に、サスペンション用基板1のテール端子42にFPC基板131(図1参照)が接続されて、図6に示すハードディスクドライブ121が得られる。
図6に示すハードディスクドライブ121においてデータの書き込みおよび読み取りを行う際、スピンドルモータ124によってディスク123が回転し、ボイスコイルモータ125によってヘッド付サスペンション111のヘッドスライダ112がディスク123に沿って移動する。この際、ヘッドスライダ112は、ディスク123の回転により生じた気流の影響を受けて、タング部22と共にピボット運動を行いながら、ディスク123に所望のフライングハイトを保って浮上する。この状態で、ヘッドスライダ112とディスク123との間で、データの受け渡しが行われる。この間、サスペンション用基板1とFPC基板131を介して、FPC基板131に接続されている制御部(図示せず)とヘッドスライダ112との間で電気信号が伝送される。このような電気信号は、サスペンション用基板1においては、各信号配線43によって、ヘッド端子41(図1参照)とテール端子42との間で伝送される。
ヘッドスライダ112を移動させる際、ボイスコイルモータ125が、ヘッドスライダ112の位置を大まかに調整し、ピエゾ素子104が、ヘッドスライダ112の位置を微小調整する。すなわち、ピエゾ素子104の第2電極104bに所定の電圧を印加することにより、長手方向軸線(X)に沿った方向(図2の矢印P方向)に、一方のピエゾ素子104が収縮すると共に他方のピエゾ素子104が伸長する。この場合、ピエゾ素子104には、素子配線44、第2素子接続端子46および導電性接着剤105を介して所定の電圧が入力される。
ピエゾ素子104が伸縮すると、ヘッド領域2に実装されているヘッドスライダ112がスウェイ方向(図2の矢印Q方向)に移動する。この際、切欠部16a、16bによって、非導電性接着剤106の濡れ広がりが防止されている。このことから、ピエゾ素子104は、スムースに伸縮することができ、ヘッドスライダ112を、ディスク123の所望のトラックに、精度良く位置合わせすることができる。
このように本実施の形態によれば、絶縁層連結部15に、切欠部16a、16bが設けられている。このことにより、ピエゾ素子104の一方の素子端部104d、104eに塗布された接合用の非導電性接着剤106が、絶縁層連結部15の露出部分15bを伝わって、他方の素子端部104d、104eを支持する他方の絶縁層支持部13a、13bに達することを防止できる。このため、非導電性接着剤106によって、第1絶縁層支持部13aと第2絶縁層支持部13bとが強固に連結されることを防止し、ピエゾ素子104の伸縮動作が阻害されることを防止できる。
また、本実施の形態によれば、絶縁層連結部15に、2つの切欠部16a、16bが設けられている。このことにより、ピエゾ素子104の第1素子端部104dに塗布された非導電性接着剤106が、絶縁層連結部15の露出部分15bを伝わって、第2素子端部104eを支持する第2絶縁層支持部13bに達することを防止できる。また、ピエゾ素子104の第2素子端部104eに塗布された非導電性接着剤106が、絶縁層連結部15の露出部分15bを伝わって、第1素子端部104dを支持する第1絶縁層支持部13aに達することを防止できる。このため、第1素子端部104dおよび第2素子端部104eにそれぞれ塗布された非導電性接着剤106が、絶縁層連結部15の露出部分15bに濡れ広がることにより互いに連接されることを防止できる。このため、第1絶縁層支持部13aと第2絶縁層支持部13bが、硬化した非導電性接着剤106によって強固に連結されることをより一層防止し、ピエゾ素子104の伸縮動作が阻害されることをより一層防止できる。
また、本実施の形態によれば、切欠部16a、16bは、平面視で、収容開口部25を画定する金属支持層20の側壁26を越えて延びている。このことにより、切欠部16a、16bの領域における金属支持層20の側壁26が、絶縁層10を構成する部材から離間させることができる。このため、絶縁層支持部13a、13bの金属支持層20の側の面と、収容開口部25を画定する金属支持層20の側壁26とが交わる角部61を伝わってきた非導電性接着剤106を、より一層確実に止めることができる。
また、本実施の形態によれば、第1切欠部16aが、絶縁層連結部15のうち第1絶縁層支持部13aの側の端部に配置され、第2切欠部16bが、絶縁層連結部15のうち第2絶縁層支持部13bの側の端部に配置されている。このことにより、非導電性接着剤106が、絶縁層連結部15の露出部分15bに濡れ広がることを防止できる。このため、非導電性接着剤106が広がる領域を低減することができ、ピエゾ素子104の伸縮動作が阻害されることをより一層防止できる。
また、本実施の形態によれば、切欠部16a、16bは、平面視で矩形状に形成されている。このことにより、非導電性接着剤106の濡れ広がりを、より一層確実に止めることができる。
なお、上述した本実施の形態においては、絶縁層連結部15に、2つの切欠部16a、16bが設けられている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、切欠部は、絶縁層連結部15に1つだけ設けられるようにしてもよい。この場合においても、ピエゾ素子104の一方の素子端部104d、104eに塗布された非導電性接着剤106が、絶縁層連結部15の露出部分15bを伝わって、他方の素子端部104d、104eを支持する他方の絶縁層支持部13a、13bに達することを防止できる。
また、上述した本実施の形態においては、ピエゾ素子104の第1素子端部104dおよび第2素子端部104eに、非導電性接着剤106がそれぞれ塗布される例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、2つの素子端部のうち一方の素子端部には非導電性接着剤106が塗布されない場合もある。この場合であっても、非導電性接着剤106が、濡れ広がることにより他方の絶縁層支持部13a、13bに達することを防止でき、ピエゾ素子104の伸縮動作が阻害されることを防止できる。この場合、切欠部16a、16bは、非導電性接着剤106が塗布される素子端部104d、104eに対応する絶縁層支持部13a、13bの側の絶縁層連結部15の端部に配置されることが好適である。
また、上述した本実施の形態においては、切欠部16a、16bは、平面視で、収容開口部25を画定する金属支持層20の側壁26を越えて延びている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、切欠部16a、16bの中央連結部24の側の端縁が、金属支持層20の側壁26に平面視で一致するように配置されていてもよい。
また、上述した本実施の形態においては、切欠部16a、16bが、平面視で矩形状に形成されている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、切欠部16a、16bの平面形状は任意である。例えば、図7に示すように、切欠部16a、16bは、金属支持層20の中央連結部24に向って先細状に形成されていてもよい。
この場合においても、非導電性接着剤106の濡れ広がりを、より一層確実に止めることができる。なお、図7に示す形態においては、第1切欠部16aを画定する第1絶縁層支持部13aの側の側縁17が、金属支持層20の中央連結部24に対して傾斜し、第2絶縁層支持部13bの側の側縁18が、中央連結部24に対して垂直になっている。しかしながら、第2絶縁層支持部13bの側の側縁18が、中央連結部24に対して傾斜して、第1切欠部16aが、平面視でV字状に形成されていてもよい。第2切欠部16bについても同様である。また、切欠部16a、16bは、円弧状に形成されていてもよい。
(第2の実施の形態)
次に、図8を用いて、本発明の第2の実施の形態におけるサスペンション用基板について説明する。
図8に示す第2の実施の形態においては、金属支持層が、平面視で、一対の金属支持層支持部を連結する金属支持層連結部から絶縁層開口部に向って延びる金属支持層延長部を有している点が主に異なり、他の構成は、図1乃至図7に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、図8において、図1乃至図7に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図8に示すように、金属支持層20は、対応する絶縁層支持部13a、13bを支持する一対の金属支持層支持部(金属支持層本体21およびタング部22)と、金属支持層本体21とタング部22とを連結する金属支持層連結部(中央連結部24)と、を有している。このうち、金属支持層本体21は、第2絶縁層支持部13bを支持し、タング部22は、第1絶縁層支持部13aを支持している。
また、平面視で、中央連結部24から絶縁層開口部14に向って金属支持層延長部27a、27bが延びている。本実施の形態においては、金属支持層延長部27a、27bは、平面視で、絶縁層開口部14を画定する絶縁層連結部15の露出部分15bの側壁15cを越えて延びている。より具体的には、金属支持層延長部27a、27bは、絶縁層連結部15の露出部分15b上に設けられており、当該露出部分15の一部を覆っている。そして、金属支持層延長部27a、27bは、露出部分15b上の領域から、露出部分15bの側壁15cを越えて絶縁層開口部14に延びており、絶縁層開口部14において、金属支持層延長部27a、27bの一部は露出されている。なお、本実施の形態においては、絶縁層連結部15に、図4および図5に示すような切欠部16a、16bは設けられていない。
金属支持層延長部27a、27bは、実装されるピエゾ素子104の一方の端部(例えば、第1素子端部104d)に塗布される接合用の非導電性接着剤106が、絶縁層連結部15の露出部分15bを伝わって、ピエゾ素子104の他方の端部(第2素子端部104e)を支持する他方の絶縁層支持部(第2絶縁層支持部13b)に達することを防止する。すなわち、金属支持層延長部27a、27bは、第1絶縁層支持部13aと第2絶縁層支持部13bとの間で形成され得る非導電性接着剤106の濡れ広がりの経路を分断し、非導電性接着剤106の広がりを止めることができる。
図8に示すように、金属支持層20は、2つの金属支持層延長部27a、27b(第1金属支持層延長部27a、第2金属支持層延長部27b)を有している。このうち、第1金属支持層延長部27aは、主に、第1絶縁層支持部13aから第2絶縁層支持部13bに向う非導電性接着剤106の濡れ広がりの経路(図8に示す矢印A参照)を分断し、第2金属支持層延長部27bは、主に、第2絶縁層支持部13bから第1絶縁層支持部13aに向う非導電性接着剤106の濡れ広がりの経路(図8に示す矢印B参照)を分断する。第1金属支持層延長部27aと第2金属支持層延長部27bは、長手方向軸線(X)に沿う方向において互いに離間している。
一方の第1金属支持層延長部27aは、絶縁層連結部15のうち第1絶縁層支持部13aの側の端部の近傍に配置され、他方の第2金属支持層延長部27bは、絶縁層連結部15のうち第2絶縁層支持部13bの側の端部の近傍に配置されていることが好適である。また、各金属支持層延長部27a、27bは、図8に示すように、平面視で矩形状に形成されていることが好適である。より具体的には、第1金属支持層延長部27aを画定する第1絶縁層支持部13aの側の側縁28および第2絶縁層支持部13bの側の側縁29が、それぞれ、露出部分15bの側壁15cに対して垂直になっている。
このように構成された本実施の形態において、ピエゾ素子104の第1素子端部104dおよび第2素子端部104eに非導電性接着剤106を塗布する際には、絶縁層支持部13a、13bの金属支持層20の側の面と側壁26との角部61(図3参照)を伝わってきた非導電性接着剤106は、金属支持層延長部27a、27bを乗り越えていくことが困難になる。すなわち、第1絶縁層支持部13aの側から伝わってきた非導電性接着剤106は、第1金属支持層延長部27aに達すると、第1金属支持層延長部27aの側縁28に沿って絶縁層開口部14の側に向う。しかしながら、第1金属支持層延長部27aが、絶縁層連結部15の露出部分15bの側壁15cを越えて延びているため、非導電性接着剤106は、当該側壁15cに達すると、経路を喪失する。同様に、第2絶縁層支持部13bの側から伝わってきた非導電性接着剤106は、第2金属支持層延長部27bによって経路を喪失する。このため、第1絶縁層支持部13aと第2絶縁層支持部13bとの間で形成され得る非導電性接着剤106の濡れ広がりの経路を分断することができる。このことにより、第1絶縁層支持部13aから第2絶縁層支持部13bに向う非導電性接着剤106は、第1金属支持層延長部27aによって止められ、第2絶縁層支持部13bから第1絶縁層支持部13aに向う非導電性接着剤106は、第2金属支持層延長部27bによって止められる。
このように本実施の形態によれば、金属支持層20が、中央連結部24から絶縁層開口部14に向って延びる金属支持層延長部27a、27bを有している。このことにより、ピエゾ素子104の一方の素子端部104d、104eに塗布された接合用の非導電性接着剤106が、絶縁層連結部15の露出部分15bを伝わって、他方の素子端部104d、104eを支持する他方の絶縁層支持部13a、13bに達することを防止できる。このため、非導電性接着剤106によって、第1絶縁層支持部13aと第2絶縁層支持部13bとが強固に連結されることを防止し、ピエゾ素子104の伸縮動作が阻害されることを防止できる。
また、本実施の形態によれば、金属支持層20が2つの金属支持層延長部27a、27bを有している。このことにより、ピエゾ素子104の第1素子端部104dに塗布された非導電性接着剤106が、絶縁層連結部15の露出部分15bを伝わって、第2素子端部104eを支持する第2絶縁層支持部13bに達することを防止できる。また、ピエゾ素子104の第2素子端部104eに塗布された非導電性接着剤106が、絶縁層連結部15の露出部分15bを伝わって、第1素子端部104dを支持する第1絶縁層支持部13aに達することを防止できる。このため、第1素子端部104dおよび第2素子端部104eにそれぞれ塗布された非導電性接着剤106が、絶縁層連結部15の露出部分15bに濡れ広がることにより互いに連接されることを防止できる。このため、第1絶縁層支持部13aと第2絶縁層支持部13bが、硬化した非導電性接着剤106によって強固に連結されることをより一層防止し、ピエゾ素子104の伸縮動作が阻害されることをより一層防止できる。
また、本実施の形態によれば、金属支持層延長部27a、27bは、平面視で、絶縁層開口部14を画定する絶縁層連結部15の露出部分15bの側壁15cを越えて延びている。このことにより、第1絶縁層支持部13aと第2絶縁層支持部13bとの間で形成され得る非導電性接着剤106の濡れ広がりの経路を分断することができる。このため、絶縁層支持部13a、13bの金属支持層20の側の面と、収容開口部25を画定する金属支持層20の側壁26とが交わる角部61を伝わってきた非導電性接着剤106を、より一層確実に止めることができる。
また、本実施の形態によれば、金属支持層延長部27a、27bは、平面視で矩形状に形成されている。このことにより、非導電性接着剤106の濡れ広がりを、より一層確実に止めることができる。
なお、上述した本実施の形態においては、金属支持層20が2つの金属支持層延長部27a、27bを有している例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、金属支持層延長部は、金属支持層20に1つだけ設けられるようにしてもよい。この場合においても、ピエゾ素子104の一方の素子端部104d、104eに塗布された非導電性接着剤106が、絶縁層連結部15の露出部分15bを伝わって、他方の素子端部104d、104eを支持する他方の絶縁層支持部13a、13bに達することを防止できる。
また、上述した本実施の形態においては、金属支持層延長部27a、27bは、平面視で、絶縁層開口部14を画定する絶縁層連結部15の露出部分15bの側壁15cを越えて延びている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、金属支持層延長部27a、27bの絶縁層開口部14の側の端縁(先端縁)が、絶縁層連結部15の側壁15cに平面視で一致するように配置されていてもよい。
さらに、上述した本実施の形態においては、金属支持層延長部27a、27bが、平面視で矩形状に形成されている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、非導電性接着剤106の濡れ広がりを止めることが可能であれば、金属支持層延長部27a、27bの形状は任意である。
(第3の実施の形態)
次に、図9を用いて、本発明の第3の実施の形態におけるサスペンション用基板について説明する。
図9に示す第3の実施の形態においては、一方の金属支持層延長部が、絶縁層連結部のうち一方の絶縁層支持部側の端部に配置され、他方の金属支持層延長部が、絶縁層連結部のうち他方の絶縁層支持部側の端部に配置されている点が主に異なり、他の構成は、図8に示す第2の実施の形態と略同一である。なお、図9において、図8に示す第2の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
図9に示すように、本実施の形態においては、一方の第1金属支持層延長部27aが、絶縁層連結部15のうち第1絶縁層支持部13aの側の端部に配置され、他方の第2金属支持層延長部27bが、絶縁層連結部15のうち第2絶縁層支持部13bの側の端部に配置されている。そして、第1金属支持層延長部27aは、露出部分15bから第1絶縁層支持部13a上に延びるように形成され、第1金属支持層延長部27aの第1絶縁層支持部13aの側の側縁28は、長手方向軸線(X)に沿う方向に延びている。同様に、第2金属支持層延長部27bは、露出部分15bから第2絶縁層支持部13b上に延びるように形成され、第2金属支持層延長部27bの第2絶縁層支持部13bの側の側縁28は、長手方向軸線(X)に沿う方向に延びている。
また、図9に示すように、金属支持層20は、第1金属支持層延長部27aと第2金属支持層延長部27bとの間に設けられた第3金属支持層延長部27cを更に有している。この第3金属支持層延長部27cは、平面視で、中央連結部24から絶縁層連結部15の側壁15cを越えて延びており、図8における第1金属支持層延長部27a、第2金属支持層延長部27bと同様に構成されている。
また、第3金属支持層延長部27cは、第1金属支持層延長部27aおよび第2金属支持層延長部27bに対して、長手方向軸線(X)に沿う方向において離間している。すなわち、第1金属支持層延長部27aと第3金属支持層延長部27cとの間に、第1金属支持層切欠部71aが設けられ、第3金属支持層延長部27cと第2金属支持層延長部27bとの間に、第2金属支持層切欠部71bが設けられている。金属支持層切欠部71a、71bは、収容開口部25の側に開口するとともに、金属支持層20の中央連結部24の側に、より具体的には、平面視で絶縁層開口部14を画定する絶縁層連結部15の側壁15cを越えて、長手方向軸線(X)に向って延びている。言い換えると、金属支持層切欠部71a、71bにおいて、絶縁層連結部15の一部が露出されている。
このように構成された本実施の形態において、ピエゾ素子104の第1素子端部104dおよび第2素子端部104eに非導電性接着剤106を塗布する際、第1絶縁層支持部13aの側から伝わってきた非導電性接着剤106は、第1金属支持層延長部27aに達すると、第1金属支持層延長部27aの側縁28に沿って絶縁層開口部14の側に向う。しかしながら、第1金属支持層延長部27aが、絶縁層連結部15の露出部分15bの側壁15cを越えて延びているため、非導電性接着剤106は、第1絶縁層支持部13aを越えて絶縁層開口部14に達し、経路を喪失する。同様に、第2絶縁層支持部13bの側から伝わってきた非導電性接着剤106は、第2金属支持層延長部27bによって経路を喪失する。このため、第1絶縁層支持部13aと第2絶縁層支持部13bとの間で形成され得る非導電性接着剤106の濡れ広がりの経路を分断することができる。このことにより、第1絶縁層支持部13aから第2絶縁層支持部13bに向う非導電性接着剤106は、第1金属支持層延長部27aによって止められ、第2絶縁層支持部13bから第1絶縁層支持部13aに向う非導電性接着剤106は、第2金属支持層延長部27bによって止められる。
このように本実施の形態によれば、金属支持層20が、中央連結部24から絶縁層開口部14に向って延びる第1金属支持層延長部27aおよび第2金属支持層延長部27bを有している。このことにより、ピエゾ素子104の一方の素子端部104d、104eに塗布された接合用の非導電性接着剤106が、絶縁層連結部15の露出部分15bを伝わって、他方の素子端部104d、104eを支持する他方の絶縁層支持部13a、13bに達することを防止できる。このため、非導電性接着剤106によって、第1絶縁層支持部13aと第2絶縁層支持部13bとが強固に連結されることを防止し、ピエゾ素子104の伸縮動作が阻害されることを防止できる。
また、本実施の形態によれば、金属支持層20は、第1金属支持層延長部27aと第2金属支持層延長部27bとの間に設けられた第3金属支持層延長部27cを更に有している。この第3金属支持層延長部27cによっても、第1絶縁層支持部13aと第2絶縁層支持部13bとの間で形成され得る非導電性接着剤106の濡れ広がりの経路を分断することができる。このため、万が一非導電性接着剤106が第1金属支持層延長部27aまたは第2金属支持層延長部27bを越えて絶縁層連結部15の露出部分15bを伝わってきた場合であっても、第3金属支持層延長部27cによって非導電性接着剤106を止めることができる。
なお、上述した本実施の形態においては、第1金属支持層延長部27a、第2金属支持層延長部27bおよび第3金属支持層延長部27cが、長手方向軸線(X)に沿う方向において互いに離間して配置されている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはない。例えば、上述した金属支持層切欠部71a、71bは設けられることなく、これら3つの金属支持層延長部27a、27b、27cが互いに一体に形成されていてもよい。この場合、絶縁層連結部15は、収容開口部25において露出されることがなく、中央連結部24および金属支持層延長部によって全体的に覆われるようになる。この場合であっても、金属支持層延長部の第1絶縁層支持部13aの側の側縁28に沿って伝わってきた非導電性接着剤106の経路を喪失させることができると共に、金属支持層延長部の第2絶縁層支持部13bの側の側縁28に沿って伝わってくる非導電性接着剤106の経路を喪失させることができ、第1絶縁層支持部13aと第2絶縁層支持部13bとの間で形成され得る非導電性接着剤106の濡れ広がりの経路を分断することが可能となる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明してきたが、本発明によるサスペンション用基板、アクチュエータ素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブは、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、当然のことながら、本発明の要旨の範囲内で、これらの実施の形態を、部分的に適宜組み合わせることも可能である。
例えば、上述した各実施の形態においては、ピエゾ素子104がサスペンション用基板1のヘッド領域2に実装されている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、ピエゾ素子104が、ヘッド領域2以外の領域に実装される場合においても、本発明を適用することが可能である。
1 サスペンション用基板
2 ヘッド領域
10 絶縁層
11 端子開口部
13a 第1絶縁層支持部
13b 第2絶縁層支持部
14 絶縁層開口部
15 絶縁層連結部
15b 露出部分
15c 側壁
16a 第1切欠部
16b 第2切欠部
20 金属支持層
25 収容開口部
26 側壁
40 配線層
27a 第1金属支持層延長部
27b 第2金属支持層延長部
91 アクチュエータ素子付サスペンション用基板
101 サスペンション
102 ベースプレート
103 ロードビーム
104 ピエゾ素子
106 非導電性接着剤
111 ヘッド付サスペンション
112 ヘッドスライダ
121 ハードディスクドライブ

Claims (19)

  1. ヘッドスライダと、前記ヘッドスライダを変位させる伸縮自在なアクチュエータ素子とが実装されるサスペンション用基板において、
    金属支持層と、
    前記金属支持層上に設けられた絶縁層と、
    前記絶縁層上に設けられた配線層と、を備え、
    前記金属支持層に、前記アクチュエータ素子を収容する収容開口部が設けられ、
    前記絶縁層は、前記収容開口部において露出された一対の絶縁層支持部であって、前記収容開口部に収容される前記アクチュエータ素子の両端部を支持する一対の絶縁層支持部と、一対の前記絶縁層支持部の間に設けられた絶縁層開口部と、前記絶縁層開口部に隣接して設けられ、一対の前記絶縁層支持部を連結する絶縁層連結部と、を有し、
    前記絶縁層連結部は、前記収容開口部に露出された露出部分を含み、
    前記絶縁層連結部に、前記絶縁層開口部側に開口するとともに前記金属支持層に向って延びる切欠部が設けられていることを特徴とするサスペンション用基板。
  2. 前記切欠部は、平面視で、前記収容開口部を画定する前記金属支持層の側壁を越えて延びていることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション用基板。
  3. 前記絶縁層連結部に、2つの前記切欠部が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のサスペンション用基板。
  4. 一方の前記切欠部は、前記絶縁層連結部のうち一方の前記絶縁層支持部側の端部に配置され、
    他方の前記切欠部は、前記絶縁層連結部のうち他方の前記絶縁層支持部側の端部に配置されていることを特徴とする請求項3に記載のサスペンション用基板。
  5. 前記切欠部は、平面視で矩形状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のサスペンション用基板。
  6. 前記切欠部は、平面視で前記金属支持層に向って先細状に形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のサスペンション用基板。
  7. 前記切欠部は、実装される前記アクチュエータ素子を当該サスペンション用基板に接合するために当該アクチュエータ素子の一方の端部に塗布される非導電性接着剤が、前記絶縁層連結部の前記露出部分を伝わって当該アクチュエータ素子の他方の端部を支持する前記絶縁層支持部に達することを防止することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のサスペンション用基板。
  8. ヘッドスライダと、前記ヘッドスライダを変位させる伸縮自在なアクチュエータ素子とが実装されるサスペンション用基板において、
    金属支持層と、
    前記金属支持層上に設けられた絶縁層と、
    前記絶縁層上に設けられた配線層と、を備え、
    前記金属支持層に、前記アクチュエータ素子を収容する収容開口部が設けられ、
    前記絶縁層は、前記収容開口部において露出された一対の絶縁層支持部であって、前記収容開口部に収容される前記アクチュエータ素子の両端部を支持する一対の絶縁層支持部と、一対の前記絶縁層支持部の間に設けられた絶縁層開口部と、を有し、
    前記金属支持層は、対応する前記絶縁層支持部を支持する一対の金属支持層支持部と、一対の前記金属支持層支持部を連結する金属支持層連結部と、平面視で前記金属支持層連結部から前記絶縁層開口部に向って延びる金属支持層延長部と、を有していることを特徴とするサスペンション用基板。
  9. 前記絶縁層は、前記絶縁層開口部に隣接して設けられ、一対の前記絶縁層支持部を連結する絶縁層連結部を更に有し、
    前記金属支持層延長部は、平面視で、前記絶縁層開口部を画定する前記絶縁層連結部の側壁を越えて延びていることを特徴とする請求項8に記載のサスペンション用基板。
  10. 前記金属支持層は、互いに離間した2つの前記金属支持層延長部を有していることを特徴とする請求項8または9に記載のサスペンション用基板。
  11. 一方の前記金属支持層延長部は、前記絶縁層連結部のうち一方の前記絶縁層支持部側の端部に配置され、
    他方の前記金属支持層延長部は、前記絶縁層連結部のうち他方の前記絶縁層支持部側の端部に配置されていることを特徴とする請求項10に記載のサスペンション用基板。
  12. 前記金属支持層延長部は、平面視で矩形状に形成されていることを特徴とする請求項10または11に記載のサスペンション用基板。
  13. 前記金属支持層延長部は、実装される前記アクチュエータ素子を当該サスペンション用基板に接合するために当該アクチュエータ素子の一方の端部に塗布される非導電性接着剤が、前記絶縁層連結部を伝わって当該アクチュエータ素子の他方の端部を支持する前記絶縁層支持部に達することを防止することを特徴とする請求項8乃至12のいずれかに記載のサスペンション用基板。
  14. 請求項1乃至13のいずれかに記載の前記サスペンション用基板と、
    前記サスペンション用基板に非導電性接着剤で接合されて実装された前記アクチュエータ素子と、を備えたことを特徴とするアクチュエータ素子付サスペンション用基板。
  15. 前記アクチュエータ素子は、前記ヘッドスライダが実装される前記サスペンション用基板のヘッド領域に実装されていることを特徴とする請求項14に記載のアクチュエータ素子付サスペンション用基板。
  16. ベースプレートと、
    前記ベースプレートに、ロードビームを介して取り付けられた請求項1乃至13のいずれかに記載の前記サスペンション用基板と、
    前記サスペンション用基板に非導電性接着剤で接合されて実装された前記アクチュエータ素子と、を備えたことを特徴とするサスペンション。
  17. 前記アクチュエータ素子は、前記ヘッドスライダが実装される前記サスペンション用基板のヘッド領域に実装されていることを特徴とする請求項16に記載のサスペンション。
  18. 請求項16または17に記載の前記サスペンションと、
    前記サスペンション用基板に実装されたヘッドスライダと、を備えたことを特徴とするヘッド付サスペンション。
  19. 請求項18に記載の前記ヘッド付サスペンションを備えたことを特徴とするハードディスクドライブ。
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