JP2016219079A - サスペンション用基板、素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブ - Google Patents

サスペンション用基板、素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブ Download PDF

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本 大 蔵 橋
Taizo Hashimoto
本 大 蔵 橋
子 将 史 土
Masashi Tsuchiko
子 将 史 土
貫 正 雄 大
Masao Onuki
貫 正 雄 大
橋 伸一郎 高
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橋 伸一郎 高
瀬 輝 寿 百
Teruhisa Momose
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Abstract

【課題】アクチュエータ素子の電極が金属支持層に短絡することを防止できるサスペンション用基板を提供する。【解決手段】本発明によるサスペンション用基板1は、金属支持層10と、金属支持層10上に設けられた絶縁層20と、絶縁層20上に設けられた配線層30と、を備えている。配線層30は、アクチュエータ素子104の電極104a、104bに導電性部材105を介して接続される素子端子35、36を有している。金属支持層10に、アクチュエータ素子104を収容する収容開口部14が設けられている。収容開口部14内に、収容されるアクチュエータ素子104の対応する伸縮方向の端面104f、104gを支持する一対の絶縁ストッパ55が設けられている。【選択図】図3

Description

本発明は、サスペンション用基板、素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブに係り、とりわけ、アクチュエータ素子の電極が金属支持層に短絡することを防止できるサスペンション用基板、素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブに関する。
一般に、ハードディスクドライブ(HDD)は、データが記憶されるディスクに対してデータの書き込みおよび読み取りを行う磁気ヘッドスライダ(以下、単にヘッドスライダと記す)が実装されるヘッド領域を有するサスペンション用基板を備えている。このサスペンション用基板は、金属支持層と、金属支持層に絶縁層を介して積層された複数の配線を有する配線層と、を有しており、各配線で電気信号を伝送することにより、ディスクに対してデータの書き込みまたは読み取りを行うようになっている。
ディスクに対してデータの書き込みまたは読み取りを行っている間、ヘッドスライダは、ディスクの回転により生じた気流の影響を受けて、ディスクに対して微小な間隔(フライングハイト)を保って浮上する。そして、サスペンション用基板のヘッド領域が、サスペンション用基板にディスクの側とは反対側から取り付けられたロードビームの凸状のディンプル部によって支持され、このディンプル部を支点にして、ヘッドスライダが揺動してジンバル運動を行う。
このようなハードディスクドライブにおいては、ディスク上の所望のデータトラックにヘッドスライダを移動させるために、ヘッドスライダを支持するアクチュエータアームを回動させるVCMアクチュエータ(ボイスコイルモータ)を、サーボコントロールシステムによって制御している。
ところで、近年、ディスクの容量増大の要求が高まっている。この要求に応えるために、ディスクが高密度化されて、トラックの幅が小さくなっている。このため、VCMアクチュエータによって、ヘッドスライダを所望のトラックに精度良く位置合わせすることが困難な場合がある。
このことに対処するために、VCMアクチュエータとPZTマイクロアクチュエータとを協働させて、所望のトラックにヘッドスライダを移動させるデュアルアクチュエータ方式(Dual Stage Actuator:DSA)のサスペンションが知られている(例えば、特許文献1乃至3参照)。このPZTマイクロアクチュエータは、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなるピエゾ素子(圧電素子)により構成され、電圧が印加されることにより伸縮し、ヘッドスライダを微小に移動させるようになっている。このようなデュアルアクチュエータ方式のサスペンションにおいては、VCMアクチュエータが、ヘッドスライダの位置を大まかに調整し、PZTマイクロアクチュエータが、ヘッドスライダの位置を微小調整する。このようにして、ヘッドスライダを、所望のトラックに、迅速に、かつ精度良く位置合わせするようになっている。
サスペンション用基板に実装されたピエゾ素子は、金属支持層に設けられた収容開口部内に収容されている。そして、ピエゾ素子の接地用の第1電極が、サスペンション用基板の接地用素子端子に接続され、ピエゾ素子の印加用の第2電極が、サスペンション用基板の印加用素子端子に接続されている。
特開2010−146631号公報 特開2010−218626号公報 特開2012−99204号公報
しかしながら、収容開口部内に収容されたピエゾ素子の位置がずれると、ピエゾ素子の印加用の第2電極が、収容開口部を画定する金属支持層の開口端壁に近接し、接触する恐れがある。この場合、第2電極が金属支持層に接続されて、第2電極と金属支持層とが短絡するという問題が生じる。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、アクチュエータ素子の電極が金属支持層に短絡することを防止できるサスペンション用基板、素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブを提供することを目的とする。
本発明は、ヘッドスライダと、前記ヘッドスライダを変位させる伸縮可能なアクチュエータ素子であって、伸縮方向の各端部に設けられた、導電性部材を用いて接続可能な電極を有するアクチュエータ素子と、が実装されるサスペンション用基板であって、金属支持層と、前記金属支持層上に設けられた絶縁層と、前記絶縁層上に設けられ、前記アクチュエータ素子の前記電極に前記導電性部材を介して接続される素子端子を有する配線層と、を備え、前記金属支持層に、前記アクチュエータ素子を収容する収容開口部が設けられ、前記収容開口部内に、収容される前記アクチュエータ素子の対応する伸縮方向の端面を支持する一対の絶縁ストッパが設けられていることを特徴とするサスペンション用基板を提供する。
なお、上述したサスペンション用基板において、前記収容開口部は、前記アクチュエータ素子の対応する前記端面に対向する一対の開口端壁によって画定され、前記絶縁ストッパの各々は、対応する前記開口端壁に設けられている、ようにしてもよい。
また、上述したサスペンション用基板において、前記絶縁層は、前記収容開口部内に露出された、前記絶縁ストッパを支持する絶縁層支持部を有し、前記絶縁ストッパは、前記絶縁層支持部から、前記導電性部材よりも前記配線層の側とは反対側に延びている、ようにしてもよい。
また、上述したサスペンション用基板において、前記絶縁ストッパは、前記金属支持層の前記絶縁層の側とは反対側の面に延びている、ようにしてもよい。
また、上述したサスペンション用基板において、前記収容開口部内に、前記アクチュエータ素子の側面を支持する第2の絶縁ストッパが設けられている、ようにしてもよい。
また、上述したサスペンション用基板において、前記絶縁ストッパは、前記アクチュエータ素子の側面を支持可能になっている、ようにしてもよい。
本発明は、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の前記サスペンション用基板と、前記サスペンション用基板に実装された前記アクチュエータ素子と、を備え、前記アクチュエータ素子の伸縮方向の前記端面は、前記絶縁ストッパに支持されていることを特徴とする素子付サスペンション用基板を提供する。
本発明は、ロードビームと、前記ロードビームに取り付けられた上述の素子付サスペンション用基板と、を備えたことを特徴とするサスペンションを提供する。
本発明は、上述のサスペンションと、前記サスペンションに実装された前記ヘッドスライダと、を備えたことを特徴とするヘッド付サスペンションを提供する。
本発明は、上述のヘッド付サスペンションを備えたことを特徴とするハードディスクドライブを提供する。
本発明によれば、アクチュエータ素子の電極が金属支持層に短絡することを防止できる。
図1は、本発明の実施の形態におけるヘッド付サスペンションの一例を示す平面図である。 図2は、図1の素子付サスペンション用基板のヘッド領域を拡大して示す平面図である。 図3は、図2のA−A線断面図である。 図4は、金属支持層側から見た、図2のヘッド領域を示す部分平面図であって、ピエゾ素子が実装された状態を示す図である。 図5は、図4のピエゾ素子の伸縮方向とは直交する方向に沿った断面図である。 図6は、図4のヘッド領域において、ピエゾ素子が実装される前であって絶縁ストッパが形成される前の状態を示す図である。 図7は、図1のヘッド付サスペンションを含むハードディスクドライブの一例を示す斜視図である。 図8(a)〜(c)は、本発明の実施の形態における絶縁ストッパの形成方法を説明するための図である。 図9(a)〜(d)は、本発明の実施の形態におけるピエゾ素子の実装方法を説明するための図である。 図10は、図3の変形例を示す図である。 図11は、図4の変形例を示す図である。 図12は、図4の他の変形例を示す図である。 図13は、図12のヘッド領域において、絶縁ストッパが形成される前の状態を示す図である。
図1乃至図9を用いて、本発明の実施の形態におけるサスペンション用基板、素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブについて説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
まず、図1を用いてヘッド付サスペンション111について説明する。
図1に示すように、ヘッド付サスペンション111は、サスペンション101と、サスペンション用基板1のヘッド領域2(ジンバル領域)に搭載されたヘッドスライダ112と、を備えている。このうちヘッドスライダ112は、後述するディスク123(図7参照)に対してデータの書き込みおよび読み取りを行うためのものであり、後述するサスペンション用基板1のタング部12に接着剤(図示せず)を用いて接合されている。ヘッドスライダ112のスライダ端子(図示せず)は、半田によって後述するヘッド端子32に電気的に接続されている。
次に、サスペンション101について説明する。
サスペンション101は、ベースプレート102と、ベースプレート102上に取り付けられたロードビーム103と、ロードビーム103に取り付けられたサスペンション用基板1と、サスペンション用基板1のヘッド領域2に実装された一対のピエゾ素子(アクチュエータ素子)104と、を備えている。このうちベースプレート102およびロードビーム103は、いずれも、好適にはステンレスにより形成され、互いに溶接されて固定されている。
ロードビーム103は、サスペンション用基板1の金属支持層10(後述)に、溶接により取り付けられるようになっている。なお、ロードビーム103には、治具孔(図示せず)が設けられており、サスペンション用基板1には、当該ロードビーム103の治具孔とアライメント(位置合わせ)を行うための治具孔5が設けられている。このことにより、サスペンション用基板1にロードビーム103を取り付ける際に、サスペンション用基板1とロードビーム103との位置合わせを行うことができるようになっている。ロードビーム103の治具孔およびサスペンション用基板1の治具孔5は、図1に示すサスペンション101の長手方向軸線X上に配置されている。ここでは、ヘッドスライダ112よりもテール領域3の側に2つの治具孔5が設けられている例を示しているが、このことに限られることはなく、一方の治具孔5は、ヘッドスライダ112よりも先端側(テール領域3の側とは反対側)に設けられていてもよい。
また、ロードビーム103は、図1に示すように、サスペンション用基板1のヘッド領域2(後述するタング部12)の側に突出したディンプル部108を有している。このディンプル部108は、当該タング部12を揺動自在に支持するようになっている。また、ディンプル部108は、サスペンション101の長手方向軸線X上であって、ヘッドスライダ112の重心に対応する位置に配置されている。
図2に示すように、ピエゾ素子104は、長手方向(図2のP方向)に伸縮可能に構成されている。これにより、一対のピエゾ素子104は、ヘッドスライダ112をスウェイ方向(旋回方向、図2の矢印Q方向)に変位させることができるようになっている。また、各ピエゾ素子104は、図3に示すように、一対の電極(第1電極104a、第2電極104b)と、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電セラミックスからなる圧電材料部104cと、を有している。一対の電極104a、104bは、圧電材料部104cの絶縁層20の側の面において、圧電材料部104cのうち伸縮方向における両端部(第1端部104dおよび第2端部104e)に形成されている。すなわち、ピエゾ素子104は、伸縮方向における端部として、第1端部104dと第2端部104eとを有しており、第1端部104dに第1電極104aが形成され、第2端部104eに第2電極104bが形成されている。また、ピエゾ素子104は、伸縮方向の端面として、第1端部104dに設けられた第1端面104fおよび第2端部104eに設けられた第2端面104gを更に有している。そして、第1端面104gおよび第2端面104gに直交するように、ピエゾ素子104の側面104hが形成されている。この側面104は、伸縮方向に沿って形成されている。
図3に示すように、ピエゾ素子104の第1電極104aは、後述する絶縁層20の端子開口部21に収容された半田部材105(導電性部材)を介して、サスペンション用基板1の接地用素子端子35(後述)に電気的に接続されている。この接地用素子端子35は、導電接続部50(後述)を介して、金属支持層10に接続されて接地されている。第2電極104bは、端子開口部21に収容された半田部材105を介して、サスペンション用基板1の印加用素子端子36(後述)に電気的に接続されている。この印加用素子端子36は、後述する素子配線34に接続されており、印加用素子端子36には、ピエゾ素子104を伸縮させるために所定の電圧が印加されるようになっている。
各端部104d、104eには、非導電性接着剤107(例えば、UV硬化樹脂)が塗布されている。非導電性接着剤107は、ピエゾ素子104をサスペンション用基板1に機械的に接合するためのものである。
一対のピエゾ素子104の圧電材料部104cは、互いに180°異なる分極方向となるように形成されており、所定の電圧が印加されると、一方のピエゾ素子104が収縮すると共に、他方のピエゾ素子104が伸長するようになっている。すなわち、ピエゾ素子104は、電極104a、104b間に所定の電圧が印加されることにより図2の矢印P方向に伸縮可能な圧電素子として構成されている。
このようなピエゾ素子104は、図1および図2に示すように、長手方向軸線Xに沿って細長の矩形状に形成されており、その伸縮方向が、当該長手方向軸線Xに平行となっている。また、ピエゾ素子104は、長手方向軸線Xに対して互いに線対称に配置されており、各ピエゾ素子104の伸縮が、ヘッドスライダ112に均等に伝達されるようになっている。
半田部材105には、融点が低い材料を用いることが好適である。このことにより、半田部材105を溶融させるために加熱する際、加熱温度を低減することができ、ピエゾ素子104の温度が上昇することにより圧電材料部104cの分極が消失されることを防止できる。このような半田部材105としては、例えば、Sn(錫)とBi(ビスマス)とを含有するSn−Bi系半田材料により形成することが好適である。Biを含有させることにより、半田材料の融点を低くすることができる。例えば、Sn−Bi系半田材料のうち融点が180℃以下の半田材料としては、35重量(wt)%以上70重量%以下のBiを含有したSn−Bi系半田材料が挙げられる。また、融点が160℃以下の半田材料としては、50重量%以上63重量%以下のBiを含有したSn−Bi系半田材料が挙げられる。特に、半田部材105は、58重量%(wt%)のBiを含有するSn−58Bi系半田材料により形成されていることが好適である。58重量%のBiを含有させた場合、Sn−Bi系半田材料の中でも最も低い融点(共晶点、139℃)を有する半田材料とすることができ、分極の消失をより一層防止することができる。なお、半田部材105は、Sn−58Bi系半田材料以外にも、例えば、Sn−57Bi−1Ag系半田材料により形成されていてもよい。この場合、Ag(銀)を含有させることにより、融点の低い半田材料の強度を増大させることができる。
このような半田部材105を用いてピエゾ素子104の電極104a、104bを素子端子35、36に接続することにより、接合信頼性を向上させることができる。すなわち、半田部材105の代わりに銀ペーストを用いることもできるが、半田部材105の方が銀ペーストよりも接着力を向上させることができる。このため、半田部材105と素子端子35、36との接触面積が小さい場合であっても、半田部材105と素子端子35、36との接合信頼性を向上させることができる。
次に、素子付サスペンション用基板61について説明する。
素子付サスペンション用基板61は、サスペンション用基板1と、当該サスペンション用基板1に実装された一対のピエゾ素子104とにより構成され、上述したサスペンション101のうちベースプレート102およびロードビーム103が除かれた構成をいう。このため、上述したサスペンション101は、ベースプレート102と、ロードビーム103と、ロードビーム103に取り付けられた素子付サスペンション基板61と、を備える構成となっている。
次に、サスペンション用基板1について説明する。
図1に示すように、サスペンション用基板1は、ヘッドスライダ112が搭載されるとともにおよびピエゾ素子104が実装されるヘッド領域2と、FPC基板(フレキシブルプリント基板、外部接続基板)131が接続されるテール領域3と、を有している。このうちヘッド領域2には、ヘッドスライダ112に電気的に接続される複数のヘッド端子32が設けられている。一方、テール領域3には、FPC基板131に接続される複数のテール端子33が設けられている。なお、図1においては、図面を明瞭にするために、ヘッド端子32が4つ設けられ、テール端子33が6つ設けられている例を示しているが、これに限られることはなく、例えば、信号配線31の個数やピエゾ素子104の個数に応じて設けられることが好適である。
図2および図3に示すように、サスペンション用基板1は、金属支持層10と、金属支持層10上に設けられた絶縁層20と、絶縁層20上に設けられた配線層30と、を備えており、金属支持層10に、絶縁層20を介して配線層30が積層されている。絶縁層20と配線層30との間には、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、銅(Cu)からなり、約300nm厚さを有するシード層(図示せず)を介在させてもよい。この場合、絶縁層20と配線層30との密着性を向上させることができる。
金属支持層10は、テール領域3から延びる金属支持層本体部11と、ヘッド領域2に設けられた、ヘッドスライダ112が搭載されるタング部12と、を有している。金属支持層本体部11とタング部12とは、長手方向軸線Xに沿って延びる中央連結部13によって連結されている。中央連結部13の幅は小さくなっており、これにより中央連結部13は柔軟性を有し、ヘッドスライダ112が搭載されるタング部12のジンバル運動が阻害されることを防止すると共に、ピエゾ素子104の伸縮動作が阻害されることを防止している。
ヘッド領域2において、金属支持層10に、ピエゾ素子104を収容する矩形状の収容開口部14が設けられている。収容開口部14は、中央連結部13の両側に配置されている。すなわち、一対の収容開口部14の間に中央連結部13が配置されている。本実施の形態においては、収容開口部14の外側(中央連結部13の側とは反対側)には、上述した金属支持層本体部11の一部を構成するアウトリガー部15(図4参照)が形成されている。このアウトリガー部15は、ヘッドスライダ112のジンバル運動やピエゾ素子104の伸縮動作の阻害に問題が無いように、細長状に形成されており、柔軟性を有している。なお、図2においては、図面を明瞭にするために、アウトリガー部15は省略している。
配線層30は、複数の配線、すなわち、一対の読取配線と一対の書込配線とを含む信号配線31と、ピエゾ素子104に接続される一対の素子配線34と、を有している。このうち、信号配線31は、図1に示すように、ヘッド端子32とテール端子33とを接続しており、この信号配線31に電気信号を伝送することによって、ヘッドスライダ112がディスク123(図7参照)に対してデータの書き込みまたは読み取りを行うようになっている。素子配線34は、印加用素子端子36に電気的に接続されており、ピエゾ素子104の第2電極104bに所定の電圧を印加するようになっている。
図2および図3に示すように、配線層30は、ピエゾ素子104の第1電極104aに半田部材105を介して接続される接地用素子端子(第1素子端子)35と、ピエゾ素子104の第2電極104bに半田部材105を介して接続される印加用素子端子(第2素子端子)36と、を有している。このうち、接地用素子端子35は、ピエゾ素子104の第1電極104aを接地して、ピエゾ素子104の接地をとるためのものであり、後述の導電接続部50を介して、金属支持層10のタング部12に電気的に接続されている。印加用素子端子36は、上述したように、ピエゾ素子104の第2電極104bに所定の電圧を印加するためのものであり、印加用素子端子36には、素子配線34を介してテール端子33が電気的に接続されている。本実施の形態においては、ヘッド領域2に、一対のピエゾ素子104を実装するために、対応するピエゾ素子104に電気的に接続される接地用素子端子35および印加用素子端子36が、2つずつ設けられている。
接地用素子端子35および印加用素子端子36は、ヘッド領域2内に設けられている。より具体的には、接地用素子端子35は、タング部12の側に配置され、タング部12に支持されている。印加用素子端子36は、タング部12の側とは反対側に配置され、金属支持層本体部11に支持されている。
図3に示すように、絶縁層20に、素子端子35、36をピエゾ素子104の側に露出させる端子開口部21が設けられている。本実施の形態においては、端子開口部21は、絶縁層20を構成する部材に部分的に囲まれるように、切り欠くように形成された例が示されているが、これに限られることはなく、絶縁層20を構成する部材に囲まれるように形成されていてもよい。素子端子35、36のうち端子開口部21に露出された部分に、ニッケル(Ni)めっきおよび金(Au)めっきがこの順に施されて形成されためっき層(図示せず)が設けられている。このことにより、素子端子35、36が腐食することを防止するとともに、素子端子35、36とピエゾ素子104の電極104a、104bとの接触抵抗を低減している。なお、ヘッド端子32およびテール端子33にも、同様にして、めっき層が設けられている。
絶縁層20上には、配線31、34を覆う保護層40が設けられている。上述したヘッドスライダ112は、サスペンション用基板1の保護層40の側(保護層40上)に配置され、ピエゾ素子104は、金属支持層10の側に配置されている。なお、図1および図2においては、図面を明瞭にするために、保護層40は省略している。
絶縁層20に、接地用素子端子35と金属支持層10のタング部12を、互いに電気的に接続する上述した導電接続部(ビア)50が設けられている。すなわち、絶縁層20に絶縁層貫通孔22が設けられ、配線層30に配線層貫通孔37が設けられて、絶縁層貫通孔22および配線層貫通孔37に、ニッケルめっきまたは銅めっきを施すことにより導電接続部50が形成されている。このようにして、接地用素子端子35が接地されるようになっている。なお、図3に示す形態においては、導電接続部50は、保護層40により覆われており、その腐食が防止されている。
図3および図4に示すように、収容開口部14内に、収容されたピエゾ素子104の対応する伸縮方向の端面104f、104gを支持する一対の第1の絶縁ストッパ55(絶縁ストッパ)が設けられている。また、図4および図5に示すように、収容開口部14内に、ピエゾ素子104の側面104hを支持する第2の絶縁ストッパ56が設けられている。なお、図4においては、図面を明瞭にするために、非導電性接着剤107は省略している。
まず、第1の絶縁ストッパ55について詳細に説明する。
図3、図4および図6に示すように、収容開口部14は、一対の開口端壁16によって画定されており、一対の開口端壁16の各々が、ピエゾ素子104の対応する端面104f、104gに対向している。なお、一方の開口端壁16は、金属支持層本体部11の側壁に相当し、他方の開口端壁16は、タング部12の側壁に相当している。そして、各第1の絶縁ストッパ55は、対応する開口端壁16に設けられている。言い換えると、各第1の絶縁ストッパ55は、対応する開口端壁16とピエゾ素子104の対応する端面104f、104gとの間に介在されている。
図3および図6に示すように、絶縁層20は、収容開口部14内に露出された、第1の絶縁ストッパ55を支持する絶縁層支持部23を有している。各絶縁層支持部23は、平面視で対応する開口端壁16と対応する端子開口部21との間に形成されている。第1の絶縁ストッパ55は、図3に示すように、絶縁層支持部23から、端子開口部21に収容された半田部材105よりも配線層30の側とは反対側(図3の上方)に延びている。このようにして、半田部材105が、開口端壁16に接することを防止している。ここで、平面視とは、金属支持層10と絶縁層20と配線層30とが積層された積層方向から見た状態、より具体的には、図1、図2、図4などに示された状態を意味する。
また、本実施の形態においては、第1の絶縁ストッパ55は、金属支持層10の絶縁層20の側とは反対側の面18(図3における上面)に延びている。この結果として、第1の絶縁ストッパ55は、断面視でL字状に形成されている。
なお、図3に示す形態では、第1の絶縁ストッパ55のピエゾ素子104の側の側面55a(すなわち対応する端面104f、104gに当接する側面55a)は、端子開口部21を画定する端壁21aに対応する位置(平面視で一致する位置)に設けられている。
次に、第2の絶縁ストッパ56について詳細に説明する。
図4乃至図6に示すように、収容開口部14は、ピエゾ素子104の側面104hに対向する一対の開口側壁17によって画定されている。なお、一方の開口側壁17は、中央連結部13の側壁に相当し、他方の開口側壁17は、アウトリガー部15の側壁に相当している。そして、各第2の絶縁ストッパ56は、対応する開口側壁17に設けられている。言い換えると、各第2の絶縁ストッパ56は、対応する開口側壁17とピエゾ素子104の対応する側面104hとの間に介在されている。
また、絶縁層20は、図5および図6に示すように、平面視で収容開口部14内に露出する絶縁層配線支持部24を更に有している。この絶縁層配線支持部24上に、上述した信号配線31が設けられており、絶縁層配線支持部24は信号配線31を支持している。本実施の形態においては、絶縁層配線支持部24および第2の絶縁ストッパ56は、収容開口部14内の略中央付近に設けられているが、これに限られることはない。
第2の絶縁ストッパ56は、図5に示すように、絶縁層配線支持部24から配線層30の側とは反対側(図5の上方)に延びている。本実施の形態においては、第2の絶縁ストッパ56は、上述した第1の絶縁ストッパ55と同様にして、金属支持層10の絶縁層20の側とは反対側の面18(図5における上面)に延びており、断面視でL字状に形成されている。
次に、サスペンション用基板1の各層を構成する材料について詳細に述べる。
金属支持層10の材料としては、所望の導電性、弾力性、および強度を有するものであれば特に限定されることはないが、例えば、ステンレス、42アロイ、アルミニウム、ベリリウム銅、またはその他の銅合金を用いることができ、このうちステンレスを用いることが好適である。金属支持層10の厚さは、15μm〜20μmであることが好ましい。このことにより、金属支持層10の導電性、剛性、および弾力性を確保することができる。
絶縁層20の材料としては、所望の絶縁性を有する材料であれば特に限定されることはないが、例えば、ポリイミド(PI)を用いることが好適である。なお、絶縁層20の材料は、感光性材料であっても非感光性材料であっても用いることができる。また、絶縁層20の厚さは、5μm〜10μmであることが好ましい。このことにより、金属支持層10と配線層30との絶縁性能を確保するとともに、サスペンション用基板1全体としての剛性が喪失されることを防止することができる。
配線層30の各配線31、34は、電気信号を伝送するための導体として構成されており、各配線31、34の材料としては、所望の導電性を有する材料であれば特に限定されることはないが、銅(Cu)を用いることが好適である。銅以外にも、純銅に準ずる電気特性を有する材料であれば用いることもできる。ここで、各配線31、34の厚さは、5μm〜18μmであることが好ましい。このことにより、各配線31、34の伝送特性を確保するとともに、サスペンション用基板1全体としての柔軟性が喪失されることを防止することができる。なお、ヘッド端子32、テール端子33、素子端子35、36は、各配線31、34と同一の材料、同一の厚みとなっており、配線層30を構成している。
保護層40の材料としては、絶縁層20と同様に、樹脂材料、例えば、ポリイミドを用いることが好適である。なお、保護層40の材料は、感光性材料であっても非感光性材料であっても用いることができる。保護層40の厚さ(配線層30上の厚さ)は、3μm〜10μmであることが好ましい。
第1の絶縁ストッパ55および第2の絶縁ストッパ56に用いる材料としては、絶縁層20と同様に、樹脂材料、例えば、ポリイミドを用いることが好適である。なお、第1の絶縁ストッパ55および第2の絶縁ストッパ56の材料は、感光性材料であっても非感光性材料であっても用いることができる。
次に、図7により、本実施の形態におけるハードディスクドライブ121について説明する。図7に示すハードディスクドライブ121は、ケース122と、このケース122に回転自在に取り付けられ、データが記憶されるディスク123と、このディスク123を回転させるスピンドルモータ124と、ディスク123に所望のフライングハイトを保って近接するように設けられ、ディスク123に対してデータの書き込みおよび読み取りを行うヘッドスライダ112を含むヘッド付サスペンション111と、を有している。このうちヘッド付サスペンション111は、ケース122に対して移動自在に取り付けられており、ケース122にはヘッド付サスペンション111のヘッドスライダ112をディスク123上に沿って移動させるボイスコイルモータ125が取り付けられている。また、ヘッド付サスペンション111は、ボイスコイルモータ125にアーム126を介して取り付けられると共に、ハードディスクドライブ121を制御する制御部(図示せず)に接続されたFPC基板131(図1参照)に接続されている。このようにして、電気信号が、サスペンション用基板1とFPC基板131を介して、制御部とヘッドスライダ112との間で伝送されるようになっている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。ここでは、まず、サスペンション用基板の製造方法について説明する。ここでは、サブトラクティブ法によりサスペンション用基板1を製造する場合について図8を用いて説明する。なお、図8では、第1の絶縁ストッパ55を形成する例について説明しているが、第2の絶縁ストッパ56も、第1の絶縁ストッパ55と同様にして形成することができる。
具体的には、まず、金属支持層10と絶縁層20と配線層30とが積層された積層体を準備する。続いて、配線層30が、所望の形状にエッチングされて、配線31、34、ヘッド端子32、テール端子33および素子端子35、36が形成される。次に、絶縁層20上に、各配線31、34を覆う保護層40が所望の形状で形成される。続いて、絶縁層20が所望の形状にエッチングされる。この際、絶縁層20に端子開口部21、絶縁層支持部23、絶縁層配線支持部24等が形成される。その後、金属支持層10が所望の形状にエッチングされて外形加工され、金属支持層本体部11、タング部12、中央連結部13および収容開口部14等が形成される(図8(a)参照)。
金属支持層10が外形加工された後、第1の絶縁ストッパ55および第2の絶縁ストッパ56が形成される。
まず、上述のようにして得られたサスペンション用基板1(図8(a)参照)に、第1の絶縁ストッパ55および第2の絶縁ストッパ56を形成する液状の絶縁材料57が塗布される(図8(b)参照)。このような絶縁材料57は、例えばダイコートによって塗布することができる。続いて、塗布された絶縁材料57を、露光および現像することにより、絶縁材料57がパターン化されて、所望の形状を有する第1の絶縁ストッパ55および第2の絶縁ストッパ56が形成される(図8(c)参照)。形成された第1の絶縁ストッパ55および第2の絶縁ストッパ56は、所望の位置に配置されるピエゾ素子104の端面104f、104gまたは側面104hにそれぞれ当接するように形成される。
このようにして、本実施の形態によるサスペンション用基板1が得られる。
次に、サスペンション用基板1に、ピエゾ素子104が実装される。ピエゾ素子104の実装方法について図9を用いて説明する。
まず、図9(a)に示すように、端子開口部21に半田部材105が収容される。この場合、端子開口部21内に、例えばスクリーン印刷法によって半田粒106を有する半田ペーストが塗布される。この際、第1の絶縁ストッパ55が、絶縁層支持部23から図9の上方に延びているため、塗布された半田ペーストが、収容開口部14を画定する開口端壁16に接することが防止される。
半田部材105が収容された後、図9(b)に示すように、金属支持層10の収容開口部14にピエゾ素子104が収容される。この際、ピエゾ素子104は、一対の第1の絶縁ストッパ55と一対の第2の絶縁ストッパ56とによって画定された領域内に収容される。このため、ピエゾ素子104は、これらの絶縁ストッパ55、56によって所望の位置に位置決めされ、ピエゾ素子104の電極104a、104bが、塗布された半田部材105に接するようになる。
ピエゾ素子104が収容された後、図9(c)に示すように、半田部材105が加熱される。このことにより、半田粒106が溶融してリフローし、接地用素子端子35上の半田粒106が、ピエゾ素子104の第1電極104aと接地用素子端子35に溶着される。このようにして、ピエゾ素子104の第1電極104aが接地用素子端子35に半田接合される。同様に、印加用素子端子36上の半田粒106が、ピエゾ素子104の第2電極104bと印加用素子端子36に溶着される。このようにして、ピエゾ素子104の第2電極104bが印加用素子端子36に半田接合される。その後、半田部材105は冷却され、硬化する。半田粒106が溶融している間、ピエゾ素子104は、一対の第1の絶縁ストッパ55と一対の第2の絶縁ストッパ56とによって位置決めされているため、ピエゾ素子104が位置ずれすることが防止される。
半田部材105が硬化した後、図9(d)に示すように、ピエゾ素子104の第1端部104dおよび第2端部104eに、非導電性接着剤107が塗布される(ポッティング)。非導電性接着剤107は、塗布された後、気中環境下に放置されて、硬化する。このことにより、ピエゾ素子104がサスペンション用基板1に機械的に接合され、ヘッド領域2にピエゾ素子104が実装される(図3参照)。
このようにして、本実施の形態による素子付サスペンション用基板61が得られる。
次に、上述のようにして得られた素子付サスペンション用基板61を用いたサスペンション101の製造方法およびヘッド付サスペンション111の製造方法について説明する。
まず、ベースプレート102(図1参照)にロードビーム103が溶接により固定される。続いて、ロードビーム103に設けられた治具孔(図示せず)と、サスペンション用基板1に設けられた治具孔5とにより、ロードビーム103とサスペンション用基板1とのアライメントが行われる。その後、サスペンション用基板1の金属支持層10に溶接が施されて、ロードビーム103とサスペンション用基板1が互いに接合されて固定される。このようにして、本実施の形態によるサスペンション101が得られる。
次に、各サスペンション用基板1のヘッド領域2に、ヘッドスライダ112が搭載される。この場合、ヘッドスライダ112は接着剤を用いてタング部12に接合され、ヘッドスライダ112のスライダ端子は、半田によってサスペンション用基板1のヘッド端子32に電気的に接続される。
上述のようにして得られたヘッド付サスペンション111がハードディスクドライブ121のアーム126に取り付けられると共に、サスペンション用基板1のテール端子33にFPC基板131(図1参照)が接続されて、図5に示すハードディスクドライブ121が得られる。
図7に示すハードディスクドライブ121においてデータの書き込みおよび読み取りを行う際、ボイスコイルモータ125によりヘッド付サスペンション111のヘッドスライダ112がディスク123上に沿って移動し、スピンドルモータ124により回転しているディスク123に所望のフライングハイトを保って近接しながら浮上する。この間、ディスク123の回転により生じた気流の影響を受けて、タング部12に取り付けられたヘッドスライダ112は、ロードビーム103のディンプル部108によって支持されながら揺動する。このことにより、ヘッドスライダ112は、ディスク123に対する所望のフライングハイトを維持することができる。このようにしてヘッドスライダ112が、ディスク123上でジンバル運動を行いながら、ヘッドスライダ112とディスク123との間で、データの受け渡しが行われる。この間、サスペンション用基板1のヘッド端子32とテール端子33とを接続する信号配線31に電気信号が伝送される。
ヘッドスライダ112を移動させる際、ボイスコイルモータ125が、ヘッドスライダ112の位置を大まかに調整し、ピエゾ素子104が、ヘッドスライダ112の位置を微小調整する。すなわち、ピエゾ素子104の第2電極104bに所定の電圧を印加することにより、長手方向軸線Xに沿った方向(図2の矢印P方向)に、一方のピエゾ素子104が収縮すると共に他方のピエゾ素子104が伸長する。この場合、ピエゾ素子104には、素子配線34、印加用素子端子36および半田部材105を介して所定の電圧が入力される。ピエゾ素子104が伸縮すると、ヘッド領域2に実装されているヘッドスライダ112がスウェイ方向(図2の矢印Q方向)に移動する。
このように本実施の形態によれば、金属支持層10の収容開口部14内に、一対の第1の絶縁ストッパ55が設けられ、第1の絶縁ストッパ55の各々が、収容されるピエゾ素子104の対応する伸縮方向の端面104f、104gを支持している。このことにより、ピエゾ素子104が伸縮方向に位置ずれすることを防止でき、ピエゾ素子104の電極104a、104bが、収容開口部14を画定する開口端壁16に接することを防止できる。このため、ピエゾ素子104の電極104a、104bが金属支持層10に短絡することを防止できる。
ところで、収容開口部21内に基準量からずれた量で半田部材105が収容された場合には、半田部材105のリフロー時に、セルフアライメント効果が発揮され難くなり、ピエゾ素子104が位置ずれする可能性が生じる。しかしながら、本実施の形態によれば、上述したように、ピエゾ素子104の端面104f、104gが、第1の絶縁ストッパ55によって支持されている。このことにより、半田部材105のリフロー時に、ピエゾ素子104が位置ずれすることを防止できる。このため、ピエゾ素子104の電極104a、104bが金属支持層10に短絡することを防止できる。
また、本実施の形態によれば、第1の絶縁ストッパ55は、収容開口部14を画定する開口端壁16に設けられている。このことにより、第1の絶縁ストッパ55は、ピエゾ素子104の対応する端面104f、104gをより一層確実に支持することができる。このため、ピエゾ素子104の位置ずれをより一層防止できる。
また、本実施の形態によれば、第1の絶縁ストッパ55は、絶縁層支持部23から、半田部材105よりも配線層30の側とは反対側に延びている。このことにより、半田部材105が第1の絶縁ストッパ55を越えて開口端壁16に達して接することを防止できる。このため、ピエゾ素子104の電極104a、104bが金属支持層10に短絡することをより一層防止できる。
また、本実施の形態によれば、第1の絶縁ストッパ55は、金属支持層10の絶縁層20の側とは反対側の面18に延びている。このことにより、半田部材105が第1の絶縁ストッパ55を越えて金属支持層10に達して接することをより一層防止できる。また、第1の絶縁ストッパ55と金属支持層10との接着面積を増大させることができ、第1の絶縁ストッパ55を金属支持層10に強固に固定することができる。
さらに、本実施の形態によれば、収容開口部14内に、ピエゾ素子104の側面104hを支持する第2の絶縁ストッパ56が設けられている。このことにより、ピエゾ素子104が、伸縮方向と直交する幅方向や、伸縮方向に傾く方向に位置ずれすることを防止できる。このため、ピエゾ素子104の電極104a、104bが金属支持層10に短絡することをより一層防止できる。
なお、上述した本実施の形態においては、第1の絶縁ストッパ55および第2の絶縁ストッパ56を形成する際、液状の絶縁材料57をダイコートなどによってサスペンション用基板1に塗布して、露光、現像する例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、液状の絶縁材料57を、ディスペンサなどによって、絶縁ストッパ55、56の形状に沿うようにピンポイント的に塗布するようにしてもよい。この場合、露光、現像といったパターニングの工程を省くことが可能となる。また、図3等に示すように、収容開口部14内に入り込ませることが可能であれば、液状の絶縁材料57ではなく、絶縁材料で形成されたドライフィルムをサスペンション用基板1に貼り付けて、露光、現像して絶縁ストッパ55、56を形成するようにしてもよい。
また、上述した本実施の形態においては、端子開口部21に半田部材105が収容されて、ピエゾ素子104の電極104a、104bが、半田部材105を介して素子端子35、36に電気的に接続される例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、半田部材105の代わりに、上述した銀フィラーの問題を克服できれば銀ペーストなどの導電性接着剤(図示せず)を用いてもよい。すなわち、端子開口部21に導電性接着剤が収容されて、ピエゾ素子104の電極104a、104bが、導電性接着剤を介して素子端子35、36に電気的に接続されるようにしてもよい。
また、上述した本実施の形態においては、サスペンション用基板1をサブトラクティブ法により製造する例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、例えば図10に示すように、サスペンション用基板1は、アディティブ法により製造することもできる。この場合、まず、金属支持層10上に、絶縁層20が所望の形状に形成される。この際、絶縁層20に、絶縁層支持部23に隣接して絶縁層開口部25が形成される。続いて、絶縁層20上に配線層30が形成される。この際、絶縁層開口部25内に入り込むように素子端子35、36が形成される。このうち接地用素子端子35は図3等に示す導電接続部50に接続され、印加用素子端子は素子配線34に接続される。その後、配線層30上に保護層40が形成され、図10に示すようなヘッド領域2の断面形状を有するサスペンション用基板1が得られる。図10に示す形態においては、素子端子35、36のピエゾ素子104の側の面は、絶縁層20のピエゾ素子104の側の面と略面一になり、図3等に示すような端子開口部21は形成されない。そして、半田部材105は、この素子端子35、36のピエゾ素子104の側の面上に形成される。
また、上述した本実施の形態においては、収容開口部14内に、ピエゾ素子104の側面104hを支持する第2の絶縁ストッパ56が設けられている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、例えば、図11に示すように、第2の絶縁ストッパ56は設けられていなくてもよい。この場合、ピエゾ素子104をより一層スムースに伸縮させることが可能となる。
また、図11に示すような第2の絶縁ストッパ56が設けられていない形態では、例えば、図12に示すように、第1の絶縁ストッパ55が、ピエゾ素子104の側面104hを支持可能になっていてもよい。
図12に示す形態では、各絶縁層支持部23は、対応する素子端子35、36の側方に延びるように形成されている。これにより、各絶縁層支持部23は、ピエゾ素子104の対応する端部104d、104eの側方に延びるように形成されている。
このような形状を有する絶縁層支持部23上に、絶縁材料57が塗布されて、第1の絶縁ストッパ55が形成される。これにより、第1の絶縁ストッパ55は、ピエゾ素子104の対応する端部104d、104eの側方に延びて、側面104hを支持するようになる。
このような図12に示す形態によれば、ピエゾ素子104の伸縮方向での位置ずれを防止するだけでなく、幅方向での位置ずれを防止することができる。とりわけ、ピエゾ素子104の側面104hを支持する位置が、ピエゾ素子104の端面104f、104gの近傍となるため、ピエゾ素子104をより一層スムースに伸縮させつつ、ピエゾ素子104の幅方向での位置ずれを防止できる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明してきたが、本発明によるサスペンション用基板、素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブは、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
1 サスペンション用基板
10 金属支持層
14 収容開口部
16 開口端壁
20 絶縁層
23 絶縁層支持部
30 配線層
35 接地用素子端子
36 印加用素子端子
55 第1の絶縁ストッパ
56 第2の絶縁ストッパ
61 素子付サスペンション用基板
101 サスペンション
104 ピエゾ素子
104a、104b 電極
104f、104g 端面
104h 側面
105 半田部材
111 ヘッド付サスペンション
112 ヘッドスライダ
121 ハードディスクドライブ

Claims (10)

  1. ヘッドスライダと、前記ヘッドスライダを変位させる伸縮可能なアクチュエータ素子であって、伸縮方向の各端部に設けられた、導電性部材を用いて接続可能な電極を有するアクチュエータ素子と、が実装されるサスペンション用基板であって、
    金属支持層と、
    前記金属支持層上に設けられた絶縁層と、
    前記絶縁層上に設けられ、前記アクチュエータ素子の前記電極に前記導電性部材を介して接続される素子端子を有する配線層と、を備え、
    前記金属支持層に、前記アクチュエータ素子を収容する収容開口部が設けられ、
    前記収容開口部内に、収容される前記アクチュエータ素子の対応する伸縮方向の端面を支持する一対の絶縁ストッパが設けられていることを特徴とするサスペンション用基板。
  2. 前記収容開口部は、前記アクチュエータ素子の対応する前記端面に対向する一対の開口端壁によって画定され、
    前記絶縁ストッパの各々は、対応する前記開口端壁に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション用基板。
  3. 前記絶縁層は、前記収容開口部内に露出された、前記絶縁ストッパを支持する絶縁層支持部を有し、
    前記絶縁ストッパは、前記絶縁層支持部から、前記導電性部材よりも前記配線層の側とは反対側に延びていることを特徴とする請求項2に記載のサスペンション用基板。
  4. 前記絶縁ストッパは、前記金属支持層の前記絶縁層の側とは反対側の面に延びていることを特徴とする請求項3に記載のサスペンション用基板。
  5. 前記収容開口部内に、前記アクチュエータ素子の側面を支持する第2の絶縁ストッパが設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のサスペンション用基板。
  6. 前記絶縁ストッパは、前記アクチュエータ素子の側面を支持可能になっていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のサスペンション用基板。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の前記サスペンション用基板と、
    前記サスペンション用基板に実装された前記アクチュエータ素子と、を備え、
    前記アクチュエータ素子の伸縮方向の前記端面は、前記絶縁ストッパに支持されていることを特徴とする素子付サスペンション用基板。
  8. ロードビームと、
    前記ロードビームに取り付けられた請求項7に記載の前記素子付サスペンション用基板と、を備えたことを特徴とするサスペンション。
  9. 請求項8に記載の前記サスペンションと、
    前記サスペンションに実装された前記ヘッドスライダと、を備えたことを特徴とするヘッド付サスペンション。
  10. 請求項8に記載の前記ヘッド付サスペンションを備えたことを特徴とするハードディスクドライブ。
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