JP6326957B2 - サスペンション用基板、アクチュエータ素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブ - Google Patents

サスペンション用基板、アクチュエータ素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブ Download PDF

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本発明は、サスペンション用基板、アクチュエータ素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブに係り、とりわけ、実装されるアクチュエータ素子の伸縮によって生じる力を効率良く伝達できるサスペンション用基板、アクチュエータ素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブに関する。
一般に、ハードディスクドライブ(HDD)は、データが記憶されるディスクに対してデータの書き込みおよび読み取りを行う磁気ヘッドスライダが実装されたサスペンション用基板(フレキシャー)を備えている。このサスペンション用基板は、磁気ヘッドスライダが実装されるヘッド領域から、FPC基板(フレキシブルプリント基板)に接続されるテール領域に延びるように形成されており、金属支持層と、金属支持層に絶縁層を介して積層された複数の配線を有する配線層と、を備え、各配線に電気信号を流すことにより、ディスクに対してデータの書き込みまたは読み取りを行うようになっている。
このようなハードディスクドライブにおいては、ディスク上の所望のデータトラックに磁気ヘッドスライダを移動させるために、磁気ヘッドスライダを支持するアクチュエータアームを回動させるVCMアクチュエータ(ボイスコイルモータ)を、サーボコントロールシステムによって制御している。
ところで、近年、ディスクの容量増大の要求が高まっている。この要求に応えるために、ディスクが高密度化されて、トラックの幅が小さくなっている。このため、VCMアクチュエータによって、磁気ヘッドスライダを所望のトラックに精度良く位置合わせすることが困難な場合がある。
このことに対処するために、VCMアクチュエータとPZTマイクロアクチュエータとを協働させて、所望のトラックに磁気ヘッドスライダを移動させるデュアルアクチュエータ方式(Dual Stage Actuator:DSA)のサスペンションが知られている(例えば、特許文献1参照)。このPZTマイクロアクチュエータは、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなるピエゾ素子(圧電素子)により構成され、電圧が印加されることにより伸縮し、磁気ヘッドスライダを微小に移動させるようになっている。このようなデュアルアクチュエータ方式のサスペンションにおいては、VCMアクチュエータが、磁気ヘッドスライダの位置を大まかに調整し、PZTマイクロアクチュエータが、磁気ヘッドスライダの位置を微小調整する。このようにして、磁気ヘッドスライダを、所望のトラックに、迅速に、かつ精度良く位置合わせするようになっている。
特許文献1においては、サスペンション用基板のヘッド領域にピエゾ素子が実装されている。この場合、ピエゾ素子をヘッドスライダに近接して配置することができるため、ヘッドスライダの位置合わせの精度向上が可能となる。なお、特許文献1においては、金属支持層にピエゾ素子を収容する収容開口部が設けられ、絶縁層のうち収容開口部に露出された部分に、ピエゾ素子が配置されるようになっている。通常、ピエゾ素子は、非導電性接着剤(例えば、UV硬化樹脂)を用いて絶縁層に機械的に接合される。
特開2012−99204号公報
このように特許文献1においては、ピエゾ素子は、非導電性接着剤によって絶縁層に機械的に接合される。しかしながら、絶縁層は、ポリイミド等の伸縮性のある樹脂により形成されている。このことにより、ピエゾ素子の伸縮によって生じた力は、絶縁層を介して金属支持層に伝達されるため、金属支持層に伝達される力が絶縁層の伸縮性によって低減し、ヘッドスライダの変位の精度が低下するおそれがある。
ところで、特許文献1においては、ピエゾ素子をヘッドスライダの側とは反対側に配置しているが、これとは反対側となるヘッドスライダの側にピエゾ素子を配置する場合がある。この場合、ヘッドスライダとピエゾ素子とを同じ側に配置することができるため、ヘッドスライダとピエゾ素子の実装作業性を改善し、それぞれの実装作業効率の向上を図ることができる。この際、ピエゾ素子は、配線層の接続端子上に配置され、絶縁層に、非導電性接着剤を用いて機械的に接合される。
しかしながらこの場合においても、ピエゾ素子は、非導電性接着剤によって絶縁層に機械的に接合される。このことにより、金属支持層に伝達される力が絶縁層の伸縮性によって低減し、ヘッドスライダの変位の精度が低下するおそれが生じる。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、実装されるアクチュエータ素子の伸縮によって生じる力を効率良く伝達できるサスペンション用基板、アクチュエータ素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブを提供することを目的とする。
本発明は、ヘッドスライダと、前記ヘッドスライダを変位させる伸縮可能なアクチュエータ素子とが実装され、素子用接着剤により前記アクチュエータ素子が接合されるサスペンション用基板において、金属支持層と、前記金属支持層上に設けられた絶縁層と、前記絶縁層上に設けられた配線層と、を備え、前記配線層は、実装される前記アクチュエータ素子に電気的に接続される一対の素子接続端子であって、前記絶縁層の側とは反対側に設けられた素子接続面を含む素子接続端子を有し、前記絶縁層に、前記金属支持層を露出させて前記素子用接着剤が充填される一対の接着剤用貫通孔が設けられ、一対の前記接着剤用貫通孔は、充填される前記素子用接着剤が、実装される前記アクチュエータ素子の両端部を接合する位置に配置されていることを特徴とするサスペンション用基板を提供する。
なお、上述したサスペンション用基板において、一対の前記接着剤用貫通孔は、平面視で、一対の前記素子接続端子の間に配置されている、ようにしてもよい。
また、上述したサスペンション用基板において、前記接着剤用貫通孔の各々は、前記アクチュエータ素子の伸縮方向に直交する方向において、対応する前記素子接続端子の両側に設けられた一対の貫通孔分割体を含んでいる、ようにしてもよい。
また、上述したサスペンション用基板において、前記貫通孔分割体は、充填される前記素子用接着剤が、平面視で前記アクチュエータ素子の角部を接合する位置に配置されている、ようにしてもよい。
また、上述したサスペンション用基板において、前記接着剤用貫通孔は、平面視で、対応する前記素子接続端子に囲まれている、ようにしてもよい。
また、上述したサスペンション用基板において、前記素子接続端子のうち他方の前記素子接続端子の側の部分に、端子切欠部が設けられている、ようにしてもよい。
また、本発明は、上述したサスペンション用基板と、前記サスペンション用基板の前記接着剤用貫通孔に充填された前記素子用接着剤により前記金属支持層に接合されて前記サスペンション用基板に実装された前記アクチュエータ素子と、を備えたことを特徴とするアクチュエータ素子付サスペンション用基板を提供する。
なお、上述したアクチュエータ素子付サスペンション用基板において、一対の前記接着剤用貫通孔のうちの一方の前記接着剤用貫通孔に充填された前記素子用接着剤は、導電性を有し、対応する前記素子接続端子または前記アクチュエータ素子の対応する前記端部に設けられた電極に接続されている、ようにしてもよい。
また、上述したアクチュエータ素子付サスペンション用基板において、前記アクチュエータ素子は、前記ヘッドスライダが実装される前記サスペンション用基板のヘッド領域に実装されている、ようにしてもよい。
また、上述したアクチュエータ素子付サスペンション用基板において、前記素子用接着剤の硬化後の硬度は、前記絶縁層の材料の硬度より高い、ようにしてもよい。
本発明は、ベースプレートと、ベースプレートに、ロードビームを介して取り付けられた上述したアクチュエータ素子付サスペンション用基板と、を備えたことを特徴とするサスペンションを提供する。
本発明は、上述したサスペンションと、前記サスペンション用基板に実装されたヘッドスライダと、を備えたことを特徴とするヘッド付サスペンションを提供する。
本発明は、上述したヘッド付サスペンションを備えたことを特徴とするハードディスクドライブを提供する。
本発明によれば、実装されるアクチュエータ素子の伸縮によって生じる力を効率良く伝達できる。
図1は、本発明の実施の形態におけるヘッド付サスペンションの一例を示す平面図である。 図2は、図1のヘッド付サスペンションにおけるピエゾ素子を含むヘッド領域の一部を示す部分拡大平面図である。 図3は、図2のA−A線断面に相当する図である。 図4は、図1のヘッド付サスペンションを含むハードディスクドライブの一例を示す斜視図である。 図5は、図2の変形例(変形例1)を示す平面図である。 図6は、図2の他の変形例(変形例2)を示す平面図である。 図7は、図2の他の変形例(変形例3)を示す平面図である。 図8は、図2の他の変形例(変形例4)を示す平面図である。
図1乃至図4を用いて、本発明の実施の形態におけるサスペンション用基板、アクチュエータ素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブについて説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1に示すように、ヘッド付サスペンション111は、サスペンション101と、サスペンション用基板1のヘッド領域2に実装されたヘッドスライダ112と、を備えている。このうちヘッドスライダ112は、後述するディスク123(図4参照)に対してデータの書き込みおよび読み取りを行うためのものであり、後述するサスペンション用基板1のヘッド領域2に接着剤を用いて接合されている。なお、ヘッドスライダ112のスライダ端子(図示せず)は、半田材料(図示せず)によってヘッド端子41に電気的に接続されている。
サスペンション101は、ベースプレート102と、ベースプレート102上に取り付けられたロードビーム103と、ロードビーム103に取り付けられたサスペンション用基板1と、サスペンション用基板1のヘッド領域2に実装された一対のピエゾ素子(アクチュエータ素子)104と、を備えている。このうちベースプレート102およびロードビーム103は、いずれも、好適にはステンレスにより形成され、互いに溶接されて固定されている。なお、本実施の形態によるアクチュエータ素子付サスペンション用基板91は、サスペンション用基板1と、当該サスペンション用基板1に実装された一対のピエゾ素子104とにより構成されている。
また、ロードビーム103は、サスペンション用基板1の金属支持層20(後述)に、溶接により取り付けられるようになっている。なお、ロードビーム103には、治具孔(図示せず)が設けられており、サスペンション用基板1には、図1に示すように、当該ロードビーム103の治具孔とアライメント(位置合わせ)を行うための治具孔5が設けられている。このことにより、サスペンション用基板1にロードビーム103を取り付ける際に、サスペンション用基板1とロードビーム103との位置合わせを行うことができるようになっている。ロードビーム103の治具孔およびサスペンション用基板1の治具孔5は、図1に示す長手方向軸線(X)上に配置されている。
図1および図2に示すように、ピエゾ素子104は、長手方向(伸縮方向、図1および図2のP方向)に伸縮可能に構成されている。これにより、一対のピエゾ素子104は、ヘッドスライダ112をスウェイ方向(旋回方向、図1の矢印Q方向)に変位させることができるようになっている。また、各ピエゾ素子104は、図3に示すように、ピエゾ素子104の両端部104d、104eに設けられた一対の電極(第1電極104a、第2電極104b)と、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電セラミックスからなる圧電材料部104cと、を有している。このうち一対の電極104a、104bは、圧電材料部104cの伸縮方向における両端面に形成されている。すなわち、ピエゾ素子104は、伸縮方向における端部として、第1素子端部104dと第2素子端部104eとを有しており、第1素子端部104dに第1電極104aが形成され、第2素子端部104eに第2電極104bが形成されている。ここで端部という語句は、ピエゾ素子104の伸縮方向における中央部より電極104a、104bの側の部分をいい、中央部よりもヘッドスライダ112を効果的に変位させることができる部分を意味するものとして用いている。
図2および図3に示すように、ピエゾ素子104の第1電極104aは、半田材料105を介して、サスペンション用基板1の第1素子接続端子45(後述)に電気的に接続されている。この第1素子接続端子45は、導電接続部60(後述)を介して、金属支持層20に接続されて接地されている。第2電極104bは、半田材料105を介して、サスペンション用基板1の第2素子接続端子46(後述)に電気的に接続されている。この第2素子接続端子46は、後述する素子配線44に接続されており、第2素子接続端子46には、ピエゾ素子104を伸縮させるために所定の電圧が印加されるようになっている。
図3に示すように、後述する絶縁層10の接着剤用貫通孔13、14に、非導電性の素子用接着剤106が充填され、この素子用接着剤106によって、ピエゾ素子104の各素子端部104d、104eが金属支持層20に機械的に接合されている。このようにして、ピエゾ素子104が素子用接着剤106によりサスペンション用基板1のヘッド領域2に接合される。ここで、ピエゾ素子104の伸縮により生じた力を効率良く金属支持層20に伝達させるために、素子用接着剤106の硬化後の硬度が少なくとも絶縁層10を形成する材料の硬度より高いことが好ましく、このような素子用接着剤106には、例えばエポキシ樹脂を用いることが好適である。
一対のピエゾ素子104の圧電材料部104cは、互いに180°異なる分極方向となるように形成されており、所定の電圧が印加されると、一方のピエゾ素子104が収縮すると共に、他方のピエゾ素子104が伸長するようになっている。すなわち、ピエゾ素子104は、電極104a、104b間に所定の電圧が印加されることにより図1および図2の矢印P方向に伸縮可能な圧電素子として構成されている。
このようなピエゾ素子104は、図1に示すように、長手方向軸線(X)に沿って細長の矩形状に形成されており、その伸縮方向が、当該長手方向軸線(X)に平行となっている。また、ピエゾ素子104は、長手方向軸線(X)に対して互いに線対称に配置されており、各ピエゾ素子104の伸縮が、ヘッドスライダ112に均等に伝達されるようになっている。
次に、サスペンション用基板1について説明する。
図1に示すように、サスペンション用基板1は、ヘッドスライダ112とピエゾ素子104とが実装されるヘッド領域(ジンバル領域)2と、FPC基板(外部接続基板)131が接続されるテール領域3と、を有している。ヘッド領域2には、ヘッドスライダ112に接続される複数のヘッド端子41が設けられ、テール領域3には、FPC基板131に接続される複数のテール端子(外部接続基板端子)42が設けられている。ヘッド端子41とテール端子42とは、後述する複数の信号配線43によってそれぞれ接続されている。
図1乃至図3に示すように、サスペンション用基板1は、金属支持層20と、金属支持層20上に設けられた絶縁層10と、絶縁層10上に設けられ、複数の配線43、44を有する配線層40と、を備えている。すなわち、金属支持層20に、絶縁層10を介して配線層40が積層されている。絶縁層10上には、配線43、44を覆う保護層50が設けられている。上述したヘッドスライダ112およびピエゾ素子104は、サスペンション用基板1の保護層50の側に配置されている。なお、図1および図2においては、図面を明瞭にするために、保護層50は省略している。
金属支持層20は、図3に示すように、金属支持層本体21と、ヘッド領域2に配置され、ヘッドスライダ112が取り付けられたタング部22と、を有している。金属支持層本体21とタング部22とは、長手方向軸線(X)に沿って延びる連結部(図示せず)によって連結されている。連結部の幅は小さくなっており、これにより連結部は柔軟性を有し、ヘッドスライダ112のピボット運動が阻害されることを防止すると共に、ピエゾ素子104の伸縮動作が阻害されることを防止している。
配線層40は、複数の配線、すなわち、一対の読取配線と一対の書込配線とを含む信号配線43と、ピエゾ素子104に接続される一対の素子配線44と、を有している。このうち、信号配線43は、ヘッド端子41とテール端子42とを接続しており、この信号配線43に電気信号が流されることによって、ヘッドスライダ112がディスク123(図4参照)に対してデータの書き込みまたは読み取りを行うようになっている。テール端子42から延びる素子配線44は、第2素子接続端子46に接続されており、ピエゾ素子104の第2電極104bに所定の電圧を印加するようになっている。
配線層40は、ピエゾ素子104の第1電極104aに接続される第1素子接続端子45と、ピエゾ素子104の第2電極104bに接続される第2素子接続端子46と、を有している。このうち、第1素子接続端子45は、ピエゾ素子104の第1電極104aを接地して、ピエゾ素子104の接地をとるためのものであり、接地配線47および導電接続部60(後述)を介して、金属支持層20のタング部22に電気的に接続されている。第2素子接続端子46は、上述したように、ピエゾ素子104の第2電極104bに所定の電圧を印加するためのものであり、第2素子接続端子46には、素子配線44が接続されている。なお、図2においては、素子接続端子45、46は、素子配線44の幅と略同一の幅(長手方向軸線(X)に直交する横方向寸法)を有している例を示している。
各素子接続端子45、46は、絶縁層10の側とは反対側に設けられた素子接続面(第1素子接続面45a、第2素子接続面46a)をそれぞれ含んでいる。各素子接続面45a、46a上にピエゾ素子104が載置されている。すなわち、本実施の形態におけるサスペンション用基板1は、ピエゾ素子104がヘッドスライダ112の側(保護層50の側)に配置されるように構成されている。
各素子接続面45a、46aには、ニッケル(Ni)めっきおよび金(Au)めっきがこの順に施されて形成されためっき層(図示せず)が設けられている。このことにより、素子接続端子45、46が腐食することを防止するとともに、素子接続端子45、46と半田材料105との接触抵抗を低減している。なお、ヘッド端子41およびテール端子42にも、同様にして、めっき層が設けられている。
上述したように、第1素子接続端子45は、接地配線47および導電接続部(ビア)60によって、金属支持層20のタング部22に電気的に接続されている。すなわち、絶縁層10に絶縁層貫通孔12が設けられ、接地配線47に配線層貫通孔48が設けられており、この絶縁層貫通孔12および配線層貫通孔48に、ニッケルめっきまたは銅めっきを施すことにより導電接続部60が形成されている。このようにして、第1素子接続端子45が接地されるようになっている。なお、図3に示す形態においては、導電接続部60は、保護層50により覆われており、導電接続部60の腐食を防止している。また、この接地配線47は、ヘッド端子41を介してヘッドスライダ112の接地端子(図示せず)にも接続されており、当該接地端子が接地されている。
図2および図3に示すように、絶縁層10には、金属支持層20を露出させて素子用接着剤106が充填される一対の貫通孔(第1接着剤用貫通孔13および第2接着剤用貫通孔14)が設けられている。一対の接着剤用貫通孔13、14は、充填される素子用接着剤106が、実装されるピエゾ素子104の両端部104d、104eを接合する位置に配置されている。
すなわち、第1接着剤用貫通孔13は、ピエゾ素子104の第1素子端部104dの下方に配置されている。また、第1接着剤用貫通孔13は、絶縁層10を貫通し、金属支持層20のタング部22を露出させている。このことにより、第1接着剤用貫通孔13に充填された素子用接着剤106は、第1素子端部104dをタング部22に機械的に接合する。
同様に、第2接着剤用貫通孔14は、ピエゾ素子104の第2素子端部104eの下方に配置されている。また、第2接着剤用貫通孔14は、絶縁層10を貫通し、金属支持層20の金属支持層本体21を露出させている。このことにより、第2接着剤用貫通孔14に充填された素子用接着剤106は、第2素子端部104eを金属支持層本体21に機械的に接合する。
本実施の形態では、これらの接着剤用貫通孔13、14は、平面視で、第1素子接続端子45と第2素子接続端子46との間に配置されている。なお、図2においては、接着剤用貫通孔13、14は、平面視で、矩形状に形成されている例を示しているが、例えば円形状など任意とすることができる。ここで、平面視という語句は、例えば図1、図2のように、サスペンション用基板1をその積層方向から見た場合という意味で用いている。
図2に示すように、絶縁層10のうち、第1接着剤用貫通孔13と第2接着剤用貫通孔14との間には、絶縁層切欠部16が設けられている。同様にして、金属支持層本体21とタング部22との間に、金属支持層切欠部26が設けられており、絶縁層切欠部16と金属支持層切欠部26とは、平面視で互いに重なるように形成されている。このことにより、ピエゾ素子104の伸縮動作が阻害されることを防止している。
次に、サスペンション用基板1の各層を構成する材料について詳細に述べる。
絶縁層10の材料としては、所望の絶縁性を有する材料であれば特に限定されることはないが、例えば、ポリイミド(PI)を用いることが好適である。なお、絶縁層10の材料は、感光性材料であっても非感光性材料であっても用いることができる。また、絶縁層10の厚さは、5μm〜10μmであることが好ましい。このことにより、金属支持層20と各配線43、44との間の絶縁性能を確保するとともに、サスペンション用基板1全体としての剛性が喪失されることを防止することができる。
配線層40の各配線43、44は、電気信号を伝送するための導体として構成されており、各配線43、44の材料としては、所望の導電性を有する材料であれば特に限定されることはないが、銅(Cu)を用いることが好適である。銅以外にも、純銅に準ずる電気特性を有する材料であれば用いることもできる。ここで、各配線43、44の厚さは、5μm〜18μmであることが好ましい。このことにより、各配線43、44の伝送特性を確保するとともに、サスペンション用基板1全体としての柔軟性が喪失されることを防止することができる。なお、ヘッド端子41、テール端子42および素子接続端子45、46は、各配線43、44と同一の材料、同一の厚みとなっており、配線層40を構成している。
金属支持層20の材料としては、所望の導電性、弾力性、および強度を有するものであれば特に限定されることはないが、例えば、ステンレス、42アロイ、アルミニウム、ベリリウム銅、またはその他の銅合金を用いることができ、このうちステンレスを用いることが好適である。金属支持層20の厚さは、15μm〜20μmであることが好ましい。このことにより、金属支持層20の導電性、剛性、および弾力性を確保することができる。
保護層50の材料としては、樹脂材料、例えば、ポリイミドを用いることが好適である。なお、保護層50の材料は、感光性材料であっても非感光性材料であっても用いることができる。保護層50の厚さは、配線43、44上において3μm〜10μmであることが好ましい。
次に、図4により、本実施の形態におけるハードディスクドライブ121について説明する。図4に示すハードディスクドライブ121は、ケース122と、このケース122に回転可能に取り付けられ、データが記憶されるディスク123と、このディスク123を回転させるスピンドルモータ124と、ディスク123に所望のフライングハイトを保って近接するように設けられ、ディスク123に対してデータの書き込みおよび読み取りを行うヘッドスライダ112を含むヘッド付サスペンション111と、を有している。このうちヘッド付サスペンション111は、ケース122に対して移動可能に取り付けられており、ケース122にはヘッド付サスペンション111のヘッドスライダ112をディスク123上に沿って移動させるボイスコイルモータ125が取り付けられている。また、ヘッド付サスペンション111は、ボイスコイルモータ125にアーム126を介して取り付けられると共に、ハードディスクドライブ121を制御する制御部(図示せず)に接続されたFPC基板131(図1参照)に接続されている。このようにして、電気信号が、サスペンション用基板1とFPC基板131を介して、制御部とヘッドスライダ112との間で伝送されるようになっている。
次に、本実施の形態によるサスペンション用基板1の製造方法について説明する。ここでは、一例として、サブトラクティブ法により製造する場合について説明する。
まず、金属支持層20と絶縁層10と配線層40とが積層された積層体(図示せず)を準備する。続いて、配線層40が、所望の形状にエッチングされて、ヘッド端子41、テール端子42、配線43、44、および素子接続端子45、46が形成される。次に、絶縁層10上に、各配線43、44を覆う保護層50が所望の形状で形成される。続いて、絶縁層10が所望の形状にエッチングされる。この際、絶縁層10に、接着剤用貫通孔13、14等が形成される。その後、金属支持層20が所望の形状にエッチングされて、外形加工され、金属支持層本体21およびタング部22等が形成される。このようにして、本実施の形態におけるサスペンション用基板1が得られる。
次に、上述のようにして得られたサスペンション用基板1を用いたサスペンション101の製造方法について説明する。
まず、ベースプレート102(図1参照)に、ロードビーム103を介して、上述のサスペンション用基板1が、溶接により取り付けられる。この場合、まず、ベースプレート102にロードビーム103が溶接により固定され、続いて、ロードビーム103に設けられた治具孔(図示せず)と、サスペンション用基板1に設けられた治具孔5とにより、ロードビーム103とサスペンション用基板1とのアライメントが行われる。その後、サスペンション用基板1の金属支持層20に溶接が施されて、ロードビーム103とサスペンション用基板1が互いに接合されて固定される。
次に、ピエゾ素子104が、サスペンション用基板1のヘッド領域2に実装される。この場合、まず、絶縁層10の接着剤用貫通孔13、14に、素子用接着剤106が充填される。続いて、ピエゾ素子104が配線層40の素子接続端子45、46の素子接続面45a、46a上に載置される。その後、気中環境下に放置して、素子用接着剤106を硬化する。このことにより、ピエゾ素子104の第1素子端部104dが、素子用接着剤106を介して金属支持層20のタング部22に機械的に接合されるとともに、第2素子端部104eが、素子用接着剤106を介して金属支持層本体21に機械的に接合される。
次に、ピエゾ素子104の電極104a、104bが、半田材料105によって素子接続端子45、46に電気的に接続される。
このようにして、ピエゾ素子104がサスペンション用基板1に実装されて、本実施の形態によるサスペンション101が得られる。なお、サスペンション用基板1にピエゾ素子104を実装してアクチュエータ素子付サスペンション用基板91を得た後に、ベースプレート102およびロードビーム103を取り付けて、サスペンション101を得るようにしてもよい。
その後、得られたサスペンション101にヘッドスライダ112が実装されて、本実施の形態によるヘッド付サスペンション111が得られる。
さらに、このヘッド付サスペンション111がハードディスクドライブ121のアーム126に取り付けられると共に、サスペンション用基板1のテール端子42にFPC基板131(図1参照)が接続されて、図4に示すハードディスクドライブ121が得られる。
図4に示すハードディスクドライブ121においてデータの書き込みおよび読み取りを行う際、スピンドルモータ124によってディスク123が回転し、ボイスコイルモータ125によってヘッド付サスペンション111のヘッドスライダ112がディスク123に沿って移動する。この際、ヘッドスライダ112は、ディスク123の回転により生じた気流の影響を受けて、タング部22と共にピボット運動を行いながら、ディスク123に所望のフライングハイトを保って浮上する。この状態で、ヘッドスライダ112とディスク123との間で、データの受け渡しが行われる。この間、サスペンション用基板1とFPC基板131を介して、FPC基板131に接続されている制御部(図示せず)とヘッドスライダ112との間で電気信号が伝送される。このような電気信号は、サスペンション用基板1においては、各信号配線43によって、ヘッド端子41(図1参照)とテール端子42との間で伝送される。
ヘッドスライダ112を移動させる際、ボイスコイルモータ125が、ヘッドスライダ112の位置を大まかに調整し、ピエゾ素子104が、ヘッドスライダ112の位置を微小調整する。すなわち、ピエゾ素子104の第2電極104bに所定の電圧を印加することにより、長手方向軸線(X)に沿った方向(図1および図2の矢印P方向)に、一方のピエゾ素子104が収縮すると共に他方のピエゾ素子104が伸長する。この場合、ピエゾ素子104には、素子配線44、第2素子接続端子46および半田材料105を介して所定の電圧が入力される。
ピエゾ素子104が伸縮すると、ヘッド領域2に実装されているヘッドスライダ112がスウェイ方向(図1の矢印Q方向)に移動する。この際、ピエゾ素子104の素子端部104d、104eが、素子用接着剤106を介して、金属支持層20に機械的に接合されている。このことから、金属支持層20の金属支持層本体21とタング部22とに、ピエゾ素子104の伸縮により生じる力を直接的にかけることができ、当該力の伝達ロス(損失)をより一層低減することができる。このため、タング部22上に取り付けられたヘッドスライダ112を、ディスク123の所望のトラックに、精度良く位置合わせすることができる。
このように本実施の形態によれば、絶縁層10に設けられた一対の接着剤用貫通孔13、14は、当該接着剤用貫通孔13、14に充填される素子用接着剤106が、実装されるピエゾ素子104の素子端部104d、104eを接合する位置に配置されている。このことにより、ピエゾ素子104の素子端部104d、104eを、素子用接着剤106を介して金属支持層20の金属支持層本体21とタング部22とに機械的に接合することができる。このため、ピエゾ素子104の伸縮によって生じる力を、金属支持層本体21およびタング部22に効率良く伝達することができる。この場合、ヘッドスライダ112を、ハードディスクドライブ121のディスク123の所望のトラックに、精度よく位置合わせすることができる。
また、本実施の形態によれば、素子用接着剤106は、接着剤用貫通孔13、14に充填される。このことにより、素子用接着剤106が、接着剤用貫通孔13、14からその周囲に流れ出ることを抑制できる。このため、硬化した素子用接着剤106によって、ピエゾ素子104の伸縮動作が阻害されることを防止できる。
また、本実施の形態によれば、一対の接着剤用貫通孔13、14は、平面視で、一対の素子接続端子45、46の間に配置されている。このことにより、ピエゾ素子104が接着剤用貫通孔13、14を覆って配置され、素子用接着剤106との接触面積が大きくなるため、ピエゾ素子の伸縮によって生じる力をより確実に金属支持層20に伝達することができる。
さらに、本実施の形態によれば、素子用接着剤106の硬化後の硬度が、絶縁層10を形成する材料の硬度より高くなっている。このことにより、ピエゾ素子104の伸縮により生じた力を、ピエゾ素子104から金属支持層20の金属支持層本体21およびタング部22に効率良く伝達できる。
なお、上述した本実施の形態においては、一対の接着剤用貫通孔13、14が、平面視で、一対の素子接続端子45、46の間に配置されている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはない。
(変形例1)
例えば、図5に示すように、各接着剤用貫通孔13、14が、ピエゾ素子104の伸縮方向(図1および図2のP方向)に直交する方向において、対応する素子接続端子45、46の両側に設けられた一対の貫通孔分割体13a、14aを含むようにしてもよい。この場合、各貫通孔分割体13a、14aは、平面視でピエゾ素子104の角部104fの下方に配置されて、当該貫通孔分割体13a、14aに充填される素子用接着剤106がピエゾ素子104の対応する角部104fを接合するようにしてもよい。ここでは、図5においては、素子接続端子45、46は、円形状に形成され、素子配線44の幅よりも大きい幅(直径)を有している例を示している。
図5に示す形態によれば、ピエゾ素子104の伸縮により生じる力を、ピエゾ素子104の角部104fから素子用接着剤106を介して金属支持層20の金属支持層本体21およびタング部22に伝達させることができる。このため、ヘッドスライダ112をより一層大きく変位させることができる。また、貫通孔分割体13a、14aが、対応する素子接続端子45、46の両側に設けられているため、ピエゾ素子104の伸縮により生じる力の伝達ロスをより一層低減することができる。
(変形例2)
また、図6に示すように、各接着剤用貫通孔13、14は、平面視で、対応する素子接続端子45、46に囲まれていてもよい。より具体的には、第1接着剤用貫通孔13は、第1素子接続端子45に囲まれ、第2接着剤用貫通孔14は、第2素子接続端子46に囲まれている。ここでは、接着剤用貫通孔13、14および素子接続端子45、46は、平面視で矩形状に形成され、素子接続端子45、46は、素子配線44の幅よりも大きい幅を有している例を示している。
図6に示す形態によれば、第1接着剤用貫通孔13が第1素子接続端子45に囲まれるため、第1接着剤用貫通孔13を、ピエゾ素子104の第1電極104aの下方に配置させることができる。同様に、第2接着剤用貫通孔14が第2素子接続端子46に囲まれるため、第2接着剤用貫通孔14を、ピエゾ素子104の第2電極104bの下方に配置させることができる。このため、図5に示す形態のように、ヘッドスライダ112をより一層大きく変位させることができる。
また、図6に示す形態によれば、接着剤用貫通孔13、14は、素子接続端子45、46に囲まれている。このことにより、素子用接着剤106が、接着剤用貫通孔13、14からその周囲に流れ出ることをより一層抑制できる。このため、硬化した素子用接着剤106によって、ピエゾ素子104の伸縮動作が阻害されることをより一層防止できる。なお素子用接着剤106が非導電性である場合には、素子接続端子45、46と、金属支持層20の金属支持層本体21およびタング部22との絶縁を確保することができる。
さらに、図6に示す形態によれば、素子接続端子45、46が、接着剤用貫通孔13、14を囲むように形成されている。このことにより、素子接続端子45、46の素子接続面45a、46aの表面積を大きくすることができ、ピエゾ素子104の電極104a、104bとの接触面積を増大させることができる。この場合、ピエゾ素子104の姿勢をより一層安定化させることができるとともに、ピエゾ素子104の電極104a、104bとの電気抵抗をより一層低減することができる。
(変形例3)
また、図7に示すように、図6に示す形態において、素子接続端子45、46のうち他方の素子接続端子45、46の側の部分に、端子切欠部(第1端子切欠部45b、第2端子切欠部46b)が設けられていてもよい。すなわち、図7に示す形態においては、第1素子接続端子45のうち第2素子接続端子46の側の部分に、第1端子切欠部45bが設けられ、第2素子接続端子46のうち第1素子接続端子45の側の部分に、第2端子切欠部46bが設けられている。図7においては、接着剤用貫通孔13、14は、平面視で矩形状に形成され、素子接続端子45、46は、コの字状に形成されている例を示している。すなわち、第1端子切欠部45bは、図6に示す矩形状の第1素子接続端子45のうち第2素子接続端子46の側の辺の部分に設けられ、第2端子切欠部46bは、図6に示す矩形状の第2素子接続端子46のうち第1素子接続端子45の側の辺の部分に設けられている。
図7に示す形態によれば、ピエゾ素子104の伸縮方向における金属支持層切欠部26の長さを長くすることができるため、ピエゾ素子104の伸縮によりヘッドスライダ112をより一層大きく変位させることができる。
(変形例4)
また、上述した本実施の形態においては、第1接着剤用貫通孔13および第2接着剤用貫通孔14のいずれにも、非導電性の素子用接着剤106が充填される例について説明した。しかしながら、このことに限られることはない。例えば、第1接着剤用貫通孔13に充填される素子用接着剤106は、導電性を有し、当該素子用接着剤106が、対応する第1素子接続端子45またはピエゾ素子104の対応する第1素子端部104dに設けられた第1電極104aに接続されるようにしてもよい。このことにより、第1接着剤用貫通孔13に充填される素子用接着剤106によって、ピエゾ素子104の第1電極104aを、金属支持層20のタング部22に接続して接地することができる。具体的には、上述した図5乃至図7に示す第1接着剤用貫通孔13に導電性の素子用接着剤106を充填した場合、ピエゾ素子104の第1電極104aを、当該素子用接着剤106を介して接地することができる。なお、導電性の素子用接着剤106としては、導電性を有すると共に硬化後の硬度が少なくとも絶縁層10を形成する材料の硬度より高いことが好ましく、例えば銀ペーストを好適に用いることができる。
この場合、2つのピエゾ素子104の第1電極104aとヘッドスライダ112の接地端子を、導電性の素子用接着剤106を介して接地することができる。このことにより、これらの第1電極104aおよびヘッドスライダ112の接地端子を接地するために設けられていた導電接続部60(図1および図3参照)を省略することができ、配線43、44のためのスペースを増大せることができる。また、この際、ヘッド領域2の柔軟性を向上させることが可能となる。なお、図8に示す形態においては、一対のピエゾ素子104の各々の第1電極104aが、導電性の素子用接着剤106を介して接地されている例を示しているが、これに限られず、一方のピエゾ素子104の第1電極104aのみが、導電性の素子用接着剤106を介して接地されるようにしてもよい。すなわち、一対のピエゾ素子104にそれぞれ対応させて設けられた2つの第1接着剤用貫通孔13のうちの一方のみに導電性の素子用接着剤106が充填されるようにしてもよい。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明してきたが、本発明によるサスペンション用基板、アクチュエータ素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブは、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、上述した各実施の形態においては、ピエゾ素子104がサスペンション用基板1のヘッド領域2に実装されている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、ピエゾ素子104が、ヘッド領域2以外の領域に実装される場合においても、本発明を適用することが可能である。
1 サスペンション用基板
2 ヘッド領域
10 絶縁層
13 第1接着剤用貫通孔
13a 第1貫通孔分割体
14 第2接着剤用貫通孔
14a 第2貫通孔分割体
20 金属支持層
40 配線層
45 第1素子接続端子
45a 第1素子接続面
45b 第1端子切欠部
46 第2素子接続端子
46a 第2素子接続面
46b 第2端子切欠部
91 アクチュエータ素子付サスペンション用基板
101 サスペンション
102 ベースプレート
103 ロードビーム
104 ピエゾ素子
104a 第1電極
104b 第2電極
104d 第1素子端部
104e 第2素子端部
104f 角部
106 素子用接着剤
111 ヘッド付サスペンション
112 ヘッドスライダ
121 ハードディスクドライブ

Claims (13)

  1. ヘッドスライダと、前記ヘッドスライダを変位させる伸縮可能なアクチュエータ素子とが実装され、素子用接着剤により前記アクチュエータ素子が接合されるサスペンション用基板において、
    金属支持層と、
    前記金属支持層上に設けられた絶縁層と、
    前記絶縁層上に設けられた配線層と、を備え、
    前記配線層は、実装される前記アクチュエータ素子に電気的に接続される一対の素子接続端子であって、前記絶縁層の側とは反対側に設けられた素子接続面を含む素子接続端子を有し、
    前記絶縁層に、前記金属支持層を露出させて前記素子用接着剤が充填される一対の接着剤用貫通孔が設けられ、
    一対の前記接着剤用貫通孔は、充填される前記素子用接着剤が、実装される前記アクチュエータ素子の両端部を接合する位置に配置され
    前記接着剤用貫通孔の各々は、前記アクチュエータ素子の伸縮方向に直交する方向において、対応する前記素子接続端子の両側に設けられた一対の貫通孔分割体を含んでいることを特徴とするサスペンション用基板。
  2. 前記貫通孔分割体は、充填される前記素子用接着剤が、平面視で前記アクチュエータ素子の角部を接合する位置に配置されていることを特徴とする請求項に記載のサスペンション用基板。
  3. 請求項1または2に記載の前記サスペンション用基板と、
    前記サスペンション用基板の前記接着剤用貫通孔に充填された前記素子用接着剤により前記金属支持層に接合されて前記サスペンション用基板に実装された前記アクチュエータ素子と、を備えたことを特徴とするアクチュエータ素子付サスペンション用基板。
  4. 一対の前記接着剤用貫通孔のうちの一方の前記接着剤用貫通孔に充填された前記素子用接着剤は、導電性を有し、対応する前記素子接続端子または前記アクチュエータ素子の対応する前記端部に設けられた電極に接続されていることを特徴とする請求項に記載のアクチュエータ素子付サスペンション用基板。
  5. ヘッドスライダが実装されるアクチュエータ素子付サスペンション用基板において、
    サスペンション用基板と、
    前記ヘッドスライダを変位させるように伸縮可能に構成され、素子用接着剤により前記サスペンション用基板に実装されたアクチュエータ素子と、を備え、
    前記サスペンション用基板は、
    金属支持層と、
    前記金属支持層上に設けられた絶縁層と、
    前記絶縁層上に設けられた配線層と、を備え、
    前記配線層は、実装される前記アクチュエータ素子に電気的に接続される一対の素子接続端子であって、前記絶縁層の側とは反対側に設けられた素子接続面を含む素子接続端子を有し、
    前記絶縁層に、前記金属支持層を露出させて前記素子用接着剤が充填される一対の接着剤用貫通孔が設けられ、
    一対の前記接着剤用貫通孔は、充填される前記素子用接着剤が、実装される前記アクチュエータ素子の両端部を接合する位置に配置され、
    前記アクチュエータ素子は、前記サスペンション用基板の前記接着剤用貫通孔に充填された前記素子用接着剤により前記金属支持層に接合されて前記サスペンション用基板に実装され、
    一対の前記接着剤用貫通孔のうちの一方の前記接着剤用貫通孔に充填された前記素子用接着剤は、導電性を有し、対応する前記素子接続端子または前記アクチュエータ素子の対応する前記端部に設けられた電極に接続されていることを特徴とするアクチュエータ素子付サスペンション用基板。
  6. 一対の前記接着剤用貫通孔は、平面視で、一対の前記素子接続端子の間に配置されていることを特徴とする請求項5に記載のアクチュエータ素子付サスペンション用基板。
  7. 前記接着剤用貫通孔は、平面視で、対応する前記素子接続端子に囲まれていることを特徴とする請求項5または6に記載のアクチュエータ素子付サスペンション用基板。
  8. 前記素子接続端子のうち他方の前記素子接続端子の側の部分に、端子切欠部が設けられていることを特徴とする請求項7に記載のアクチュエータ素子付サスペンション用基板。
  9. 前記アクチュエータ素子は、前記ヘッドスライダが実装される前記サスペンション用基板のヘッド領域に実装されていることを特徴とする請求項3乃至8のいずれかに記載のアクチュエータ素子付サスペンション用基板。
  10. 前記素子用接着剤の硬化後の硬度は、前記絶縁層の材料の硬度より高いことを特徴とする請求項乃至9のいずれかに記載のアクチュエータ素子付サスペンション用基板。
  11. ベースプレートと、
    前記ベースプレートに、ロードビームを介して取り付けられた請求項乃至10のいずれかに記載の前記アクチュエータ素子付サスペンション用基板と、を備えたことを特徴とするサスペンション。
  12. 請求項11に記載の前記サスペンションと、
    前記サスペンション用基板に実装されたヘッドスライダと、を備えたことを特徴とするヘッド付サスペンション。
  13. 請求項12に記載の前記ヘッド付サスペンションを備えたことを特徴とするハードディスクドライブ。
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