JP2016201163A - サスペンション用基板、素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブ - Google Patents

サスペンション用基板、素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブ Download PDF

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本 大 蔵 橋
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子 将 史 土
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貫 正 雄 大
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Abstract

【課題】アクチュエータ素子の実装高さを低減することができるサスペンション用基板を提供する。【解決手段】本発明によるサスペンション用基板1においては、金属支持層20に、アクチュエータ素子104を収容する収容開口部25が設けられている。絶縁層10に、素子接続端子45、46を収容開口部25に露出させるとともに半田部材105が収容される端子開口11が設けられている。端子開口11は、アクチュエータ素子104が実装された場合に対応する一方の電極104aまたは104bを平面視で包含し、この端子開口11の平面面積は、この電極104a、104bの平面面積より大きくなっている。【選択図】図4

Description

本発明は、サスペンション用基板、素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブに係り、とりわけ、アクチュエータ素子の実装高さを低減することができるサスペンション用基板、素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブに関する。
一般に、ハードディスクドライブ(HDD)は、データが記憶されるディスクに対してデータの書き込みおよび読み取りを行う磁気ヘッドスライダ(以下、単にヘッドスライダと記す)が実装されたサスペンション用基板(フレキシャー)を備えている。このサスペンション用基板は、ヘッドスライダが実装されるヘッド領域から、FPC基板(フレキシブルプリント基板)に接続されるテール領域に延びるように形成されており、金属支持層と、金属支持層に絶縁層を介して積層された複数の配線を有する配線層と、を備え、各配線に電気信号を流すことにより、ディスクに対してデータの書き込みまたは読み取りを行うようになっている。
このようなハードディスクドライブにおいては、ディスク上の所望のデータトラックにヘッドスライダを移動させるために、ヘッドスライダを支持するアクチュエータアームを回動させるVCMアクチュエータ(ボイスコイルモータ)を、サーボコントロールシステムによって制御している。
ところで、近年、ディスクの容量増大の要求が高まっている。この要求に応えるために、ディスクが高密度化されて、トラックの幅が小さくなっている。このため、VCMアクチュエータによって、ヘッドスライダを所望のトラックに精度良く位置合わせすることが困難な場合がある。
このことに対処するために、VCMアクチュエータとPZTマイクロアクチュエータとを協働させて、所望のトラックにヘッドスライダを移動させるデュアルアクチュエータ(Dual Stage Actuator:DSA)方式のサスペンションが知られている(例えば、特許文献1乃至3参照)。このPZTマイクロアクチュエータは、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなるピエゾ素子(圧電素子)により構成され、電圧が印加されることにより伸縮し、ヘッドスライダを微小に移動させるようになっている。このようなデュアルアクチュエータ方式のサスペンションにおいては、VCMアクチュエータが、ヘッドスライダの位置を大まかに調整し、PZTマイクロアクチュエータが、ヘッドスライダの位置を微小調整する。このようにして、ヘッドスライダを、所望のトラックに、迅速に、かつ精度良く位置合わせするようになっている。
特許文献1乃至3に示すサスペンションでは、ピエゾ素子を、サスペンション用基板のヘッド領域に実装させている。この場合、ピエゾ素子はヘッドスライダの下方近傍に配置される。このため、ピエゾ素子の伸縮動作をヘッドスライダに直接的に伝達することができ、ヘッドスライダの位置合わせの精度向上を図ることができる。
ピエゾ素子の接続パッドは、導体層の接続パッドに半田接合されている。ここでは、半田は、導体層とピエゾ素子との間に介在された絶縁層に設けられた開口部に収容されている。
特開2010−146631号公報 特開2010−218626号公報 特開2012−99204号公報
ピエゾ素子が実装されたサスペンション用基板は、ピエゾ素子が実装された側で、ロードビームに取り付けられ、このロードビームによって保持されるようになる。このため、ピエゾ素子がロードビームに接触するおそれがあり、この場合には、ピエゾ素子の伸縮動作が阻害され得る。とりわけ、ピエゾ素子の電極を、サスペンション用基板の素子接続端子(素子パッド)に半田部材で接続する場合、接続後の半田部材の厚さ(高さ)によっては、ピエゾ素子の実装高さが高くなり、ロードビームとの接触の可能性が高まる。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、アクチュエータ素子の実装高さを低減することができるサスペンション用基板、素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブを提供することを目的とする。
本発明は、ヘッドスライダと、半田部材を用いて接続可能な一対の電極を有し、前記ヘッドスライダを変位させる伸縮可能なアクチュエータ素子と、が実装されるサスペンション用基板であって、金属支持層と、前記金属支持層上に設けられた絶縁層と、前記絶縁層上に設けられ、前記アクチュエータ素子の前記電極に前記半田部材を介して接続される素子接続端子を有する配線層と、を備え、前記金属支持層に、前記アクチュエータ素子を収容する収容開口部が設けられ、前記絶縁層に、前記素子接続端子を前記収容開口部に露出させるとともに前記半田部材が収容される端子開口が設けられ、前記端子開口は、前記アクチュエータ素子が実装された場合に対応する一方の前記電極を平面視で包含し、当該端子開口の平面面積は、当該電極の平面面積より大きいことを特徴とするサスペンション用基板を提供する。
なお、上述したサスペンション用基板において、前記端子開口の前記アクチュエータ素子の伸縮方向外側の端辺は、前記一方の前記電極の伸縮方向外側の端辺に平面視で重なる位置に配置される、ようにしてもよい。
また、上述したサスペンション用基板において、前記端子開口の幅は、実装される前記アクチュエータ素子の前記電極の幅と同一である、ようにしてもよい。
また、上述したサスペンション用基板において、前記端子開口は、前記一方の前記電極と平面視で重なる第1開口部分と、前記第1開口部分より前記アクチュエータ素子の伸縮方向内側に設けられた第2開口部分と、を有し、前記第2開口部分の幅が、前記第1開口部分の幅と同一である、ようにしてもよい。
また、上述したサスペンション用基板において、前記端子開口は、前記一方の前記電極と平面視で重なる第1開口部分と、前記第1開口部分より前記アクチュエータ素子の伸縮方向内側に設けられた第2開口部分と、を有し、前記第2開口部分の幅が、前記第1開口部分の幅より小さくなっている、ようにしてもよい。
また、上述したサスペンション用基板において、前記第2開口部分は、平面視で矩形状に形成されている、ようにしてもよい。
本発明は、上述のサスペンション用基板と、前記サスペンション用基板に実装された前記アクチュエータ素子と、を備え、前記アクチュエータ素子の前記電極は、前記端子開口に収容された前記半田部材を介して前記素子接続端子に接続されていることを特徴とする素子付サスペンション用基板を提供する。
本発明は、ロードビームと、前記ロードビームに取り付けられた上述の素子付サスペンション用基板と、を備えたことを特徴とするサスペンションを提供する。
本発明は、上述のサスペンションと、前記サスペンションに実装された前記ヘッドスライダと、を備えたことを特徴とするヘッド付サスペンションを提供する。
本発明は、上述のヘッド付サスペンションを備えたことを特徴とするハードディスクドライブを提供する。
本発明によれば、アクチュエータ素子の実装高さを低減することができる。
図1は、本発明の実施の形態におけるヘッド付サスペンションの一例を示す平面図である。 図2は、図1の素子付サスペンション用基板のヘッド領域を拡大して示す平面図である。 図3は、図2のヘッド領域を示す部分断面図である。 図4は、図3の下方から見た素子接続端子とピエゾ素子の電極とを示す図である。 図5は、図1のヘッド付サスペンションを含むハードディスクドライブの一例を示す斜視図である。 図6(a)〜(d)は、本発明の実施の形態におけるピエゾ素子の実装方法を説明するための図である。 図7は、図4の変形例を示す図である。 図8は、図4の他の変形例を示す図である。
図1乃至図6を用いて、本発明の実施の形態におけるサスペンション用基板、素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブについて説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1に示すように、ヘッド付サスペンション111は、サスペンション101と、サスペンション用基板1のヘッド領域2に実装されたヘッドスライダ112と、を備えている。このうちヘッドスライダ112は、後述するディスク123(図5参照)に対してデータの書き込みおよび読み取りを行うためのものであり、後述するサスペンション用基板1のヘッド領域2に接着剤を用いて接合されている。なお、ヘッドスライダ112のスライダ端子(図示せず)は、スライダ用半田部材によってヘッド端子41に電気的に接続されている。
サスペンション101は、ベースプレート102と、ベースプレート102上に取り付けられたロードビーム103と、ロードビーム103に取り付けられたサスペンション用基板1と、サスペンション用基板1のヘッド領域2に実装された一対のピエゾ素子(アクチュエータ素子)104と、を備えている。このうちベースプレート102およびロードビーム103は、いずれも、好適にはステンレスにより形成され、互いに溶接されて固定されている。なお、サスペンション101には、ベースプレート102が含まれない場合もある。
また、ロードビーム103は、サスペンション用基板1の金属支持層20(後述)に、溶接により取り付けられるようになっている。なお、ロードビーム103には、治具孔(図示せず)が設けられており、サスペンション用基板1には、図1に示すように、当該ロードビーム103の治具孔とアライメント(位置合わせ)を行うための治具孔5が設けられている。このことにより、サスペンション用基板1にロードビーム103を取り付ける際に、サスペンション用基板1とロードビーム103との位置合わせを行うことができるようになっている。ロードビーム103の治具孔およびサスペンション用基板1の治具孔5は、図1に示す長手方向軸線(X)上に配置されている。
図1および図2に示すように、ピエゾ素子104は、ピエゾ素子104の長手方向(図2のP方向)に伸縮可能に構成されている。これにより、一対のピエゾ素子104は、ヘッドスライダ112をスウェイ方向(旋回方向、図2の矢印Q方向)に変位させることができるようになっている。
ここで、ピエゾ素子104の構造についてより具体的に説明する。ピエゾ素子104は、図3に示すように、矩形状の一対の電極(第1電極104a、第2電極104b)と、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電セラミックスからなる圧電材料部104cと、を有している。一対の電極104a、104bは、圧電材料部104cの絶縁層10の側の面において、圧電材料部104cのうち伸縮方向(長手方向)における両端部(第1素子端部104dおよび第2素子端部104e)に形成されている。すなわち、ピエゾ素子104は、伸縮方向における端部として、第1素子端部104dと第2素子端部104eとを有しており、第1素子端部104dに第1電極104aが形成され、第2素子端部104eに第2電極104bが形成されている。これらの第1電極104aおよび第2電極104bが、後述する絶縁層10の端子開口11に収容された半田部材105を介して配線層40の素子接続端子45、46に接続されている。なお、ピエゾ素子104の電極104a、104bとは、圧電材料部104cに金属材料等により形成された導通部分の全体を意味するものではなく、導通部分のうち、半田部材105が接続されることを意図している部分、例えば、導通部分のうち素子接続端子45、46と対向する部分であって、半田部材105の濡れ性を改善するための処理が行われた部分を意味するものとして用いている。本実施の形態による各電極104a、104bの幅(ピエゾ素子104の長手方向に直交する短手方向の長さ)は、ピエゾ素子104の幅と同一となっている。
各素子端部104d、104eには、非導電性接着剤107(例えば、UV硬化樹脂)が塗布されている。非導電性接着剤107は、ピエゾ素子104をサスペンション用基板1に機械的に接合するためのものである。
一対のピエゾ素子104の圧電材料部104cは、互いに180°異なる分極方向となるように形成されており、所定の電圧が印加されると、一方のピエゾ素子104が収縮すると共に、他方のピエゾ素子104が伸長するようになっている。すなわち、ピエゾ素子104は、電極104a、104b間に所定の電圧が印加されることにより図2の矢印P方向に伸縮可能な圧電素子として構成されている。
このようなピエゾ素子104は、図1に示すように、長手方向軸線(X)に沿って細長の矩形状に形成されており、その伸縮方向が、当該長手方向軸線(X)に平行となっている。また、ピエゾ素子104は、長手方向軸線(X)に対して互いに線対称に配置されており、各ピエゾ素子104の伸縮が、ヘッドスライダ112に均等に伝達されるようになっている。
半田部材105には、融点が低い材料を用いることが好適である。このことにより、半田部材105を溶融させるために加熱する際、加熱温度を低減することができ、ピエゾ素子104の温度が上昇することにより圧電材料部104cの分極が消失されることを防止できる。このような半田部材105としては、例えば、Sn(錫)とBi(ビスマス)とを含有するSn−Bi系半田材料により形成することが好適である。Biを含有させることにより、半田材料の融点を低くすることができる。例えば、Sn−Bi系半田材料のうち融点が180℃以下の半田材料としては、35重量(wt)%以上70重量%以下のBiを含有したSn−Bi系半田材料が挙げられる。また、融点が160℃以下の半田材料としては、50重量%以上63重量%以下のBiを含有したSn−Bi系半田材料が挙げられる。特に、半田部材105は、58重量%(wt%)のBiを含有するSn−58Bi系半田材料により形成されていることが好適である。58重量%のBiを含有させた場合、Sn−Bi系半田材料の中でも最も低い融点(共晶点、139℃)を有する半田材料とすることができ、分極の消失をより一層防止することができる。なお、半田部材105は、Sn−58Bi系半田材料以外にも、例えば、Sn−57Bi−1Ag系半田材料により形成されていてもよい。この場合、Ag(銀)を含有させることにより、融点の低い半田材料の強度を増大させることができる。
このような半田部材105を用いてピエゾ素子104の電極104a、104bを素子接続端子45、46に接続することにより、接合信頼性を向上させることができる。すなわち、半田部材105の代わりに銀ペーストを用いることもできるが、半田部材105の方が銀ペーストよりも接着力を向上させることができる。このため、半田部材105と素子接続端子45、46との接触面積が小さい場合であっても、半田部材105と素子接続端子45、46との接合信頼性を向上させることができる。また、銀ペーストを用いる場合には、銀ペーストを構成する銀フィラーが飛散して、ハードディスクドライブ121内の汚染源になる可能性があるが、半田部材105を用いる場合には、このような汚染を回避できる。
次に、素子付サスペンション用基板91について説明する。
素子付サスペンション用基板91は、サスペンション用基板1と、当該サスペンション用基板1に実装された一対のピエゾ素子104とにより構成され、上述したサスペンションのうちベースプレート102およびロードビーム103が除かれた構成をいう。このため、上述したサスペンション101は、ベースプレート102と、ロードビーム103と、ロードビーム103に取り付けられた素子付サスペンション用基板91と、を備える構成となっている。
次に、サスペンション用基板1について説明する。なお、サスペンション用基板1は、上述したピエゾ素子104が実装される前の形態となっている。
図1に示すように、サスペンション用基板1は、ヘッドスライダ112とピエゾ素子104とが実装されるヘッド領域(ジンバル領域)2と、FPC基板(外部接続基板)131が接続されるテール領域3と、を有している。ヘッド領域2には、ヘッドスライダ112に接続される複数のヘッド端子41が設けられ、テール領域3には、FPC基板131に接続される複数のテール端子(外部接続基板端子)42が設けられている。ヘッド端子41とテール端子42とは、後述する複数の信号配線43によってそれぞれ接続されている。
図1乃至図3に示すように、サスペンション用基板1は、金属支持層20と、金属支持層20上に設けられた絶縁層10と、絶縁層10上に設けられ、複数の配線43、44を有する配線層40と、を備えている。すなわち、金属支持層20に、絶縁層10を介して配線層40が積層されている。絶縁層10上には、配線43、44を覆う保護層50が設けられている。上述したヘッドスライダ112は、サスペンション用基板1の保護層50の側(保護層50上)に配置され、ピエゾ素子104は、金属支持層20の側に配置されている。なお、図1および図2においては、図面を明瞭にするために、保護層50は省略している。
金属支持層20は、図2および図3に示すように、金属支持層本体21と、ヘッド領域2に配置され、ヘッドスライダ112が取り付けられたタング部22と、を有している。金属支持層本体21とタング部22とは、長手方向軸線(X)に沿って延びる中央連結部24によって連結されている。中央連結部24の幅は小さくなっており、これにより中央連結部24は柔軟性を有し、ヘッドスライダ112のピボット運動が阻害されることを防止すると共に、ピエゾ素子104の伸縮動作が阻害されることを防止している。
ヘッド領域2において、金属支持層20に、ピエゾ素子104を収容する収容開口部25が設けられている。収容開口部25は、中央連結部24の両側に配置されている。すなわち、一対の収容開口部25の間に中央連結部24が配置されている。本実施の形態においては、収容開口部25の外側(中央連結部24の側とは反対側)には、金属支持層20を構成する部材は形成されていない。しかしながら、ピエゾ素子104の伸縮動作に支障が無ければ、収容開口部25の外側に、金属支持層20を構成する部材が形成されていてもよい。
配線層40は、複数の配線、すなわち、一対の読取配線と一対の書込配線とを含む信号配線43と、ピエゾ素子104に接続される一対の素子配線44と、を有している。このうち、信号配線43は、ヘッド端子41とテール端子42とを接続しており、この信号配線43に電気信号が流されることによって、ヘッドスライダ112がディスク123(図5参照)に対してデータの書き込みまたは読み取りを行うようになっている。テール端子42から延びる素子配線44は、第2素子接続端子46に接続されており、ピエゾ素子104の第2電極104bに所定の電圧を印加するようになっている。
配線層40は、ピエゾ素子104の第1電極104aに接続される第1素子接続端子45と、ピエゾ素子104の第2電極104bに接続される第2素子接続端子46と、を有している。
第1素子接続端子45は、ピエゾ素子104の第1電極104aを接地している。すなわち、第1素子接続端子45は、ピエゾ素子104の接地をとるためのものとなっており、導電接続部60(ビア、図2参照)を介して、金属支持層20のタング部22に電気的に接続されている。この導電接続部60は、絶縁層10および第1素子接続端子45を貫通し、第1素子接続端子45と金属支持層20のタング部22とを電気的に接続している。このような導電接続部60は、絶縁層10および第1素子接続端子45に形成された貫通孔(図示せず)にニッケルめっきまたは銅めっきを施すことにより形成することが好適である。
第2素子接続端子46は、上述したように、ピエゾ素子104の第2電極104bに所定の電圧を印加するためのものとなっている。すなわち、第2素子接続端子46には、上述した素子配線44が接続されている。
図3および図4に示すように、絶縁層10に、素子接続端子45、46を収容開口部25の側に露出させる端子開口11が設けられている。各端子開口11は、平面視で対応する一方の素子接続端子45または46を包含している。素子接続端子45、46のうち端子開口11に露出された部分に、ニッケル(Ni)めっきおよび金(Au)めっきがこの順に施されて形成されためっき層(図示せず)が設けられている。このことにより、素子接続端子45、46が腐食することを防止するとともに、ピエゾ素子104の電極104a、104bと素子接続端子45、46との接続抵抗を低減している。なお、ヘッド端子41およびテール端子42にも、同様にして、めっき層が設けられている。
図3に示すように、端子開口11には、ピエゾ素子104と素子接続端子45、46とを電気的に接続する上述した半田部材105が収容される。端子開口11に半田部材105を収容する方法としては、半田粒106(図6(a)参照)を有する半田ペーストを端子開口11内にスクリーン印刷法で塗布する方法が好適である。半田ペーストは、微細な粉末状の半田粒106がフラックスによってペースト状に形成されたものである。このような半田ペーストを半田部材105とすることができる。この場合、半田粒106が溶融することによって、ピエゾ素子104の電極104a、104bと配線層40の素子接続端子45、46とが電気的に接続される。
図4に示すように、端子開口11は、ピエゾ素子104が実装された場合に、対応する一方の電極104aまたは104bを平面視で包含し、この端子開口11の平面面積は、当該対応する一方の電極104aまたは104bの平面面積より大きくなっている。すなわち、第1素子端子45の側の端子開口11は、ピエゾ素子104の第1電極104aを平面視で包含し、当該端子開口11の平面面積(平面視での面積)は、第1電極104aの平面面積より大きくなっている。また、第2素子端子46の側の端子開口12は、ピエゾ素子104の第2電極104bを平面視で包含し、当該端子開口11の平面面積は、第2電極104bの平面面積より大きくなっている。ここで、平面視とは、金属支持層20と絶縁層10と配線層40とが積層された積層方向から見た状態、より具体的には、図1、図2、図4などに示された状態を意味する。
図4に示す形態では、端子開口11は、平面視で矩形状に形成されており、ピエゾ素子104の対応する一方の電極104aまたは104bより大きな矩形形状を有している。そして、端子開口11の各辺が、平面視で、対応する一方の電極104aまたは104bの各辺より電極104a、104bの外側にそれぞれ配置されており、端子開口11の4つの辺のうち、対応する一方の電極104aまたは104bの辺と重なる辺は存在していない。
次に、サスペンション用基板1の各層を構成する材料について詳細に述べる。
絶縁層10の材料としては、所望の絶縁性を有する材料であれば特に限定されることはないが、例えば、ポリイミド(PI)を用いることが好適である。なお、絶縁層10の材料は、感光性材料であっても非感光性材料であっても用いることができる。また、絶縁層10の厚さは、5μm以上10μm以下であることが好ましい。このことにより、金属支持層20と各配線43、44との間の絶縁性能を確保するとともに、サスペンション用基板1全体としての剛性が喪失されることを防止することができる。
配線層40の各配線43、44は、電気信号を伝送するための導体として構成されており、各配線43、44の材料としては、所望の導電性を有する材料であれば特に限定されることはないが、銅(Cu)を用いることが好適である。銅以外にも、純銅に準ずる電気特性を有する材料であれば用いることもできる。ここで、各配線43、44の厚さは、5μm以上18μm以下であることが好ましい。このことにより、各配線43、44の伝送特性を確保するとともに、サスペンション用基板1全体としての柔軟性が喪失されることを防止することができる。なお、ヘッド端子41、テール端子42および素子接続端子45、46は、各配線43、44と同一の材料、同一の厚みとなっており、配線層40を構成している。
金属支持層20の材料としては、所望の導電性、弾力性、および強度を有するものであれば特に限定されることはないが、例えば、ステンレス、42アロイ、アルミニウム、ベリリウム銅、またはその他の銅合金を用いることができ、このうちステンレスを用いることが好適である。金属支持層20の厚さは、15μm以上20μm以下であることが好ましい。このことにより、金属支持層20の導電性、弾力性、および強度を確保することができる。
保護層50の材料としては、樹脂材料、例えば、ポリイミドを用いることが好適である。なお、保護層50の材料は、感光性材料であっても非感光性材料であっても用いることができる。保護層50の厚さは、配線43、44上において3μm以上10μm以下であることが好ましい。
次に、図5により、本実施の形態におけるハードディスクドライブ121について説明する。図5に示すハードディスクドライブ121は、ケース122と、このケース122に回転可能に取り付けられ、データが記憶されるディスク123と、このディスク123を回転させるスピンドルモータ124と、ディスク123に所望のフライングハイトを保って近接するように設けられ、ディスク123に対してデータの書き込みおよび読み取りを行うヘッドスライダ112を含むヘッド付サスペンション111と、を有している。このうちヘッド付サスペンション111は、ケース122に対して移動可能に取り付けられており、ケース122にはヘッド付サスペンション111のヘッドスライダ112をディスク123上に沿って移動させるボイスコイルモータ125が取り付けられている。また、ヘッド付サスペンション111は、ボイスコイルモータ125にアーム126を介して取り付けられると共に、ハードディスクドライブ121を制御する制御部(図示せず)に接続されたFPC基板131(図1参照)に接続されている。このようにして、電気信号が、サスペンション用基板1とFPC基板131を介して、制御部とヘッドスライダ112との間で伝送されるようになっている。
次に、本実施の形態によるサスペンション用基板1の製造方法について説明する。ここでは、一例として、サブトラクティブ法によりサスペンション用基板1を製造する場合について説明するが、アディティブ法により製造することもできる。
まず、金属支持層20と絶縁層10と配線層40とが積層された積層体(図示せず)を準備する。続いて、配線層40が、所望の形状にエッチングされて、ヘッド端子41、テール端子42、配線43、44、および素子接続端子45、46が形成される。このうちヘッド端子41および素子接続端子45、46は、ヘッド領域2に形成される。次に、絶縁層10上に、各配線43、44を覆う保護層50が所望の形状で形成される。続いて、絶縁層10が所望の形状にエッチングされる。この際、ヘッド領域2において、絶縁層10に端子開口11が形成される。その後、金属支持層20が所望の形状にエッチングされて外形加工され、ヘッド領域2において、金属支持層20にタング部22および収容開口部25が形成される。このようにして、本実施の形態によるサスペンション用基板1が得られる。
次に、本実施の形態によるサスペンション101の製造方法について説明する。
まず、ベースプレート102(図1参照)に、ロードビーム103を介して、上述のサスペンション用基板1が、溶接により取り付けられる。この場合、まず、ベースプレート102にロードビーム103が溶接により固定され、続いて、ロードビーム103に設けられた治具孔(図示せず)と、サスペンション用基板1に設けられた治具孔5とにより、ロードビーム103とサスペンション用基板1とのアライメントが行われる。その後、サスペンション用基板1の金属支持層20に溶接が施されて、ロードビーム103とサスペンション用基板1が互いに接合されて固定される。
次に、ピエゾ素子104が実装される。ピエゾ素子104の実装方法について図6を用いて説明する。
まず、図6(a)に示すように、端子開口11に半田部材105が収容される。具体的には、端子開口11内に、例えばスクリーン印刷法によって半田粒106を有する半田ペーストが塗布される。この場合、まず、サスペンション用基板1が、金属支持層20が上方になるようにセットされて、金属支持層20上に、端子開口11に対応する所望の形状の貫通孔を有するスクリーン版(図示せず)がセットされる。続いて、スクリーン版上に半田ペーストが塗布され、スクリーン版上の半田ペーストが、スキージにより塗り広げられる。この際、スクリーン版の貫通孔から半田ペーストが落下して、端子開口11内に塗布される。このようにして、各端子開口11に半田部材105が収容される。
半田部材105が収容された後、図6(b)に示すように、金属支持層20の収容開口部25にピエゾ素子104が収容される。この際、ピエゾ素子104の電極104a、104bが、塗布された半田部材105に接して、対応する端子開口11に平面視で包含されるようにピエゾ素子104が所定の位置に配置される。
ピエゾ素子104が収容された後、図6(c)に示すように、半田部材105が加熱される。このことにより、半田粒106が溶融してリフローし、第1素子接続端子45上の半田粒106が、ピエゾ素子104の第1電極104aと、第1素子接続端子45に溶着される。このようにして、ピエゾ素子104の第1電極104aが第1素子接続端子45に半田接合される。同様に、第2素子接続端子46上の半田粒106が、ピエゾ素子104の第2電極104bと第2素子接続端子46に溶着される。このようにして、ピエゾ素子104の第2電極104bが第2素子接続端子46に半田接合される。その後、半田部材105は冷却され、硬化する。
リフロー時、溶融した半田部材105は、ピエゾ素子104の重さを受けて、端子開口11内で濡れ広がる。ここで、図6(a)に示す工程において、端子開口11内に塗布される半田ペーストの塗布量が少ない場合には、溶融した半田部材105は端子開口11内に収まる。一方、端子開口11内に塗布される半田ペーストの塗布量が多い場合には、溶融した半田部材105は、端子開口11から盛り上がる傾向にある。この場合には、溶融した半田部材105が硬化した後、ピエゾ素子104の実装高さが高くなり、金属支持層20の図6における下面からピエゾ素子104の下面までの距離が大きくなるおそれがある。
一般に、サスペンション用基板1の端子開口11の形状は小さいため、端子開口11内に塗布すべき半田ペーストの理想的な塗布量は、一般的なプリント基板などで塗布される場合よりも少なくなる。一方で、半田ペーストの粘性などの材料特性や、スクリーン版の貫通孔の大きさ等により、端子開口11に塗布される半田ペーストの塗布量を少なくすることには限界がある。このため、スクリーン印刷時のバラツキなどを考慮すると、端子開口11内に塗布される半田ペーストの塗布量は、理想とされる塗布量より多くなる傾向にある。端子開口11内に塗布された半田ペーストが多い場合には、上述したように、半田ペーストから溶融した半田部材105が端子開口11から盛り上がるおそれがある。この場合、ピエゾ素子104が、非導電性接着剤107を介してロードビーム103に接触する可能性が生じる。
これに対して本実施の形態によれば、端子開口11は、対応する一方の電極104aまたは104bを平面視で包含し、この端子開口11の平面面積が、当該対応する一方の電極104aまたは104bの平面面積より大きくなっている。このことにより、端子開口11が大きく形成され、端子開口11内に収容された半田部材105が溶融されると端子開口11内を濡れ広がり、半田部材105が端子開口11から盛り上がることが抑制される。このため、ピエゾ素子104の実装高さが高くなることが抑制され、ピエゾ素子104が非導電性接着剤107を介してロードビーム103に接触することが抑制される。言い換えると、ロードビーム103の形状を変更することなく、ピエゾ素子104とロードビーム103との接触を抑制できる。
例えば、ピエゾ素子104の対応する一方の電極104aまたは104bと略同一の形状で形成された比較的小さい端子開口に半田ペーストを塗布していた場合と同様の方法および条件で、本実施の形態による比較的大きな端子開口11に半田ペーストを塗布することができる。すなわち、端子開口が小さい場合と等しい塗布量で大きな端子開口11に半田ペーストを塗布する場合には、端子開口11が相対的に大きくなることにより、当該端子開口11内の半田部材105の高さが相対的に低減される。この場合、従来の塗布方法と同一の方法および条件を流用しながら、半田部材105が端子開口11から盛り上がることを抑制できる。
半田部材105が硬化した後、図6(d)に示すように、ピエゾ素子104の第1素子端部104dおよび第2素子端部104eに、非導電性接着剤107が塗布される(ポッティング)。非導電性接着剤107は、塗布された後、気中環境下に放置されて、硬化する。このことにより、ピエゾ素子104がサスペンション用基板1に機械的に接合され、ヘッド領域2にピエゾ素子104が実装される(図3参照)。
このようにして、サスペンション101が得られる。なお、サスペンション用基板1にピエゾ素子104を実装して素子付サスペンション用基板91を得た後に、ベースプレート102およびロードビーム103を取り付けて、サスペンション101を得るようにしてもよい。
次に、上述のようにして得られたサスペンション101にヘッドスライダ112が実装されて、本実施の形態によるヘッド付サスペンション111が得られる。この場合、例えば、ソルダージェット法により、ヘッド端子41上に、溶融した半田材料が供給される。このことにより、ヘッド端子41上に供給された半田材料がヘッドスライダ112のスライダ端子とヘッド端子41に溶着されてスライダ用半田部材が形成され、ヘッド端子41にヘッドスライダ112のスライダ端子が半田接合される。このようにして、ヘッドスライダ112がサスペンション用基板1に実装される。
さらに、このヘッド付サスペンション111がハードディスクドライブ121のアーム126に取り付けられると共に、サスペンション用基板1のテール端子42にFPC基板131(図1参照)が接続されて、図5に示すハードディスクドライブ121が得られる。
図5に示すハードディスクドライブ121においてデータの書き込みおよび読み取りを行う際、スピンドルモータ124によってディスク123が回転し、ボイスコイルモータ125によってヘッド付サスペンション111のヘッドスライダ112がディスク123に沿って移動する。この際、ヘッドスライダ112は、ディスク123の回転により生じた気流の影響を受けて、タング部22と共にピボット運動を行いながら、ディスク123に所望のフライングハイトを保って浮上する。この状態で、ヘッドスライダ112とディスク123との間で、データの受け渡しが行われる。この間、サスペンション用基板1とFPC基板131を介して、FPC基板131に接続されている制御部(図示せず)とヘッドスライダ112との間で電気信号が伝送される。このような電気信号は、サスペンション用基板1においては、各信号配線43によって、ヘッド端子41(図1参照)とテール端子42との間で伝送される。
ヘッドスライダ112を移動させる際、ボイスコイルモータ125が、ヘッドスライダ112の位置を大まかに調整し、ピエゾ素子104が、ヘッドスライダ112の位置を微小調整する。すなわち、ピエゾ素子104の第2電極104bに所定の電圧を印加することにより、長手方向軸線(X)に沿った方向(図2の矢印P方向)に、一方のピエゾ素子104が収縮すると共に他方のピエゾ素子104が伸長する。この場合、ピエゾ素子104の第2電極104bには、素子配線44、第2素子接続端子46および半田部材105を介して所定の電圧が入力される。
ピエゾ素子104が伸縮すると、ヘッド領域2に実装されているヘッドスライダ112がスウェイ方向(図2の矢印Q方向)に移動する。この場合、ピエゾ素子104の実装高さが低減されているため、ピエゾ素子104は、ロードビーム103との接触を回避することができる。このため、ピエゾ素子104は、第2電極104bに電圧が入力されるとスムースに伸縮動作を行うことができ、ピエゾ素子104の伸縮動作が阻害されることが防止される。この結果、ヘッドスライダ112を、ディスク123の所望のトラックに、精度良く位置合わせすることができる。
このように本実施の形態によれば、配線層40の素子接続端子45、46を露出させる端子開口11が、ピエゾ素子104が実装された場合に対応する一方の電極104またはa104bを平面視で包含し、当該端子開口11の平面面積は、当該電極104a、104bの平面面積より大きくなっている。このことにより、端子開口11に収容された半田部材105が溶融した際に端子開口11から盛り上がることを抑制できる。このため、ピエゾ素子104の実装高さを低減することができ、ピエゾ素子104がロードビーム103に接触することを抑制できる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明してきたが、本発明によるサスペンション用基板、素子付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンションおよびハードディスクドライブは、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
例えば、上述した本実施の形態においては、端子開口11の各辺が、平面視で、対応する一方の電極104aまたは104bの各辺より電極104a、104bの外側にそれぞれ配置されている例について説明した。しかしながら、端子開口11の形状は、これに限られることはない。
一例として、端子開口11は、図7に示す形態とすることができる。図7に示す形態では、端子開口11のピエゾ素子104の伸縮方向外側の端辺11a(端子開口11を画定する端面に相当)は、ピエゾ素子104が実装された場合に対応する一方の電極104aまたは104bの伸縮方向外側の端辺104f、104g(または端面)に平面視で重なる位置に配置されている。より具体的には、第1素子接続端子45の側の端子開口11の端辺11aは、第1電極104aの端辺104fに平面視で一致する位置に配置され、第2素子接続端子46の側の端子開口11の端辺11aは、第2電極104bの端辺104gに平面視で一致する位置に配置される。このことにより、溶融した半田部材105によるセルフアライメント効果が働き、各端子開口11の端辺11aは、ピエゾ素子104が伸縮方向に位置ずれすることを規制できる。ここで、一致とは、厳密に一致という意味に限られることはなく、一致とみなすことができる程度の製造誤差等を含む意味として用いている。
また、図7に示す形態では、各端子開口11の幅は、ピエゾ素子104の電極104a、104bの幅と同一になっている。この場合、溶融した半田部材105によるセルフアライメント効果が働き、ピエゾ素子104が、幅方向に位置ずれすることが抑制され、ピエゾ素子104を所定の位置に配置することができる。
さらに、図7に示す形態では、端子開口11は、実装されるピエゾ素子104の対応する一方の電極104aまたは104bと平面視で重なる第1開口部分51と、第1開口部分51よりピエゾ素子104の伸縮方向内側に設けられた第2開口部分52と、を有しており、第2開口部分52の幅と第1開口部分51の幅とが等しくなっている。すなわち、端子開口11は、全体として矩形状に形成されている。なお、第1開口部分51のピエゾ素子104の伸縮方向外側の端辺が、上述した端子開口11の端辺11aに相当する。また、第1開口部分51の幅および第2開口部分52の幅が、対応する一方の電極104aまたは104bの幅と同一となっている。
図7に示す形態において半田部材105が溶融すると、半田部材105は、第1開口部分51よりもピエゾ素子104の伸縮方向内側に設けられた第2開口部分52に濡れ広がる。このことにより、端子開口11から半田部材105が盛り上がることを抑制できる。すなわち、溶融した半田部材105が、端子開口11の端辺11aよりも外側に濡れ広がると、外側に濡れ広がった半田部材105が、ピエゾ素子104からの重さを受けないために、ピエゾ素子104の端面に沿って盛り上がりフィレットが形成される可能性がある。この場合、素子接続端子45、46と電極104a、104bとの間に留まる半田部材105の量が低減し、素子接続端子45、46と電極104a、104bとの接続抵抗が増大するおそれがある。これに対して、図7に示す形態によれば、溶融した半田部材105が、端子開口11の端辺11aよりも外側に濡れ広がることを防止できるため、半田部材105が端子開口11から盛り上がることを抑制できるとともに、素子接続端子45、46と電極104a、104bとの間に十分な量の半田部材105を留まらせることができる。
また、第1開口部分51の幅が第2開口部分52の幅と同一であることにより、端子開口11の平面面積、とりわけ第2開口部分52の面積を大きくすることができ、溶融した半田部材105を広い領域で濡れ広がらせて、端子開口11から半田部材105が盛り上がることをより一層抑制できる。
また、図7に替わる他の一例として、端子開口11は、図8に示す形態とすることができる。図8に示す形態が図7に示す形態と主に異なる点は、第2開口部分52の幅が、第1開口部分51の幅より小さくなっている点である。
図8に示す形態では、第1開口部分51のピエゾ素子104の伸縮方向内側の端辺11bは、幅方向において第2開口部分52の両外側に形成されている。言い換えると、第2開口部分52は、第1開口部分51の中央側に形成されている。このことにより、第1開口部分51の端辺11bは、半田部材105を溶融させた際に、ピエゾ素子104が伸縮方向に位置ずれすることを規制できる。また、この端辺11bを、第2開口部分52に対して幅方向の両外側に形成することにより、ピエゾ素子104に対する位置ずれ規制をピエゾ素子104の幅方向に均等に作用させることができ、半田部材105を溶融させた際にピエゾ素子104が平面視で傾いたり(旋回したり)、位置ずれしたりすることを防止できる。
図8に示す形態において半田部材105が溶融すると、図7に示す形態と同様にして、第2開口部分52に濡れ広がる。このことにより、第1開口部分51から半田部材105が盛り上がることを抑制できる。
1 サスペンション用基板
10 絶縁層
11 端子開口
11a 端辺
20 金属支持層
25 収容開口部
40 配線層
45 第1素子接続端子
46 第2素子接続端子
51 第1開口部分
52 第2開口部分
91 素子付サスペンション用基板
101 サスペンション
104 ピエゾ素子
104a、104b 電極
105 半田部材
111 ヘッド付サスペンション
112 ヘッドスライダ
121 ハードディスクドライブ

Claims (10)

  1. ヘッドスライダと、半田部材を用いて接続可能な一対の電極を有し、前記ヘッドスライダを変位させる伸縮可能なアクチュエータ素子と、が実装されるサスペンション用基板であって、
    金属支持層と、
    前記金属支持層上に設けられた絶縁層と、
    前記絶縁層上に設けられ、前記アクチュエータ素子の前記電極に前記半田部材を介して接続される素子接続端子を有する配線層と、を備え、
    前記金属支持層に、前記アクチュエータ素子を収容する収容開口部が設けられ、
    前記絶縁層に、前記素子接続端子を前記収容開口部に露出させるとともに前記半田部材が収容される端子開口が設けられ、
    前記端子開口は、前記アクチュエータ素子が実装された場合に対応する一方の前記電極を平面視で包含し、当該端子開口の平面面積は、当該電極の平面面積より大きいことを特徴とするサスペンション用基板。
  2. 前記端子開口の前記アクチュエータ素子の伸縮方向外側の端辺は、前記一方の前記電極の伸縮方向外側の端辺に平面視で重なる位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載のサスペンション用基板。
  3. 前記端子開口の幅は、実装される前記アクチュエータ素子の前記電極の幅と同一であることを特徴とする請求項1または2に記載のサスペンション用基板。
  4. 前記端子開口は、前記一方の前記電極と平面視で重なる第1開口部分と、前記第1開口部分より前記アクチュエータ素子の伸縮方向内側に設けられた第2開口部分と、を有し、
    前記第2開口部分の幅が、前記第1開口部分の幅と同一であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のサスペンション用基板。
  5. 前記端子開口は、前記一方の前記電極と平面視で重なる第1開口部分と、前記第1開口部分より前記アクチュエータ素子の伸縮方向内側に設けられた第2開口部分と、を有し、
    前記第2開口部分の幅が、前記第1開口部分の幅より小さくなっていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のサスペンション用基板。
  6. 前記第2開口部分は、平面視で矩形状に形成されていることを特徴とする請求項5に記載のサスペンション用基板。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の前記サスペンション用基板と、
    前記サスペンション用基板に実装された前記アクチュエータ素子と、を備え、
    前記アクチュエータ素子の前記電極は、前記端子開口に収容された前記半田部材を介して前記素子接続端子に接続されていることを特徴とする素子付サスペンション用基板。
  8. ロードビームと、
    前記ロードビームに取り付けられた請求項7に記載の前記素子付サスペンション用基板と、を備えたことを特徴とするサスペンション。
  9. 請求項8に記載の前記サスペンションと、
    前記サスペンションに実装された前記ヘッドスライダと、を備えたことを特徴とするヘッド付サスペンション。
  10. 請求項9に記載の前記ヘッド付サスペンションを備えたことを特徴とするハードディスクドライブ。
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