JP2016219080A - 外枠付サスペンション用基板、素子付および外枠付サスペンション用基板、サスペンション用基板、外枠付サスペンション用基板の製造方法、素子付および外枠付サスペンション用基板の製造方法、並びにサスペンション用基板の製造方法 - Google Patents

外枠付サスペンション用基板、素子付および外枠付サスペンション用基板、サスペンション用基板、外枠付サスペンション用基板の製造方法、素子付および外枠付サスペンション用基板の製造方法、並びにサスペンション用基板の製造方法 Download PDF

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本 大 蔵 橋
子 将 史 土
Masashi Tsuchiko
子 将 史 土
貫 正 雄 大
Masao Onuki
貫 正 雄 大
瀬 輝 寿 百
Teruhisa Momose
瀬 輝 寿 百
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Shinichiro Takahashi
橋 伸一郎 高
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Abstract

【課題】不良品と判定されたサスペンション用基板を両面から識別することができる外枠付サスペンション用基板を提供する。
【解決手段】本発明による外枠付サスペンション用基板71は、金属支持層10と、金属支持層10上に設けられた絶縁層20と、絶縁層20上に設けられた配線層30と、外枠付サスペンション用基板71を貫通する識別孔55であって、サスペンション用基板1の良否を識別するための識別孔55が形成される識別孔形成部56と、を備えている。識別孔形成部56は、金属支持層10に形成された金属支持層開口部16を有している。
【選択図】図4

Description

本発明は、外枠付サスペンション用基板、素子付および外枠付サスペンション用基板、サスペンション用基板、外枠付サスペンション用基板の製造方法、素子付および外枠付サスペンション用基板の製造方法、並びにサスペンション用基板の製造方法に係り、とりわけ、不良品と判定されたサスペンション用基板を両面から識別することができる外枠付サスペンション用基板、素子付および外枠付サスペンション用基板、サスペンション用基板、外枠付サスペンション用基板の製造方法、素子付および外枠付サスペンション用基板の製造方法、並びにサスペンション用基板の製造方法に関する。
一般に、ハードディスクドライブ(HDD)は、データが記憶されるディスクに対してデータの書き込みおよび読み取りを行う磁気ヘッドスライダ(以下、単にヘッドスライダと記す)が実装されるヘッド領域を有するサスペンション用基板を備えている。このサスペンション用基板は、金属支持層と、金属支持層に絶縁層を介して積層された複数の配線を有する配線層と、を有しており、各配線で電気信号を伝送することにより、ディスクに対してデータの書き込みまたは読み取りを行うようになっている。
ディスクに対してデータの書き込みまたは読み取りを行っている間、ヘッドスライダは、ディスクの回転により生じた気流の影響を受けて、ディスクに対して微小な間隔(フライングハイト)を保って浮上する。そして、サスペンション用基板のヘッド領域が、サスペンション用基板にディスクの側とは反対側から取り付けられたロードビームの凸状のディンプル部によって支持され、このディンプル部を支点にして、ヘッドスライダが揺動してジンバル運動を行う。
このようなハードディスクドライブにおいては、ディスク上の所望のデータトラックにヘッドスライダを移動させるために、ヘッドスライダを支持するアクチュエータアームを回動させるVCMアクチュエータ(ボイスコイルモータ)を、サーボコントロールシステムによって制御している。
ところで、近年、ディスクの容量増大の要求が高まっている。この要求に応えるために、ディスクが高密度化されて、トラックの幅が小さくなっている。このため、VCMアクチュエータによって、ヘッドスライダを所望のトラックに精度良く位置合わせすることが困難な場合がある。
このことに対処するために、VCMアクチュエータとPZTマイクロアクチュエータとを協働させて、所望のトラックにヘッドスライダを移動させるデュアルアクチュエータ方式(Dual Stage Actuator:DSA)のサスペンションが知られている(例えば、特許文献1乃至3参照)。このPZTマイクロアクチュエータは、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)からなるピエゾ素子(圧電素子)により構成され、電圧が印加されることにより伸縮し、ヘッドスライダを微小に移動させるようになっている。このようなデュアルアクチュエータ方式のサスペンションにおいては、VCMアクチュエータが、ヘッドスライダの位置を大まかに調整し、PZTマイクロアクチュエータが、ヘッドスライダの位置を微小調整する。このようにして、ヘッドスライダを、所望のトラックに、迅速に、かつ精度良く位置合わせするようになっている。
ところで、サスペンション用基板を製造する際には、各配線の導通検査などの電気検査が行われることが一般的である。このような検査によって不良品と判定されたサスペンション用基板には、マーキングが付されたり、ポンチなどで打刻をしてデント(窪み)が形成されたりして、不良品が識別できるようにしている。
特開2010−146631号公報 特開2010−218626号公報 特開2012−99204号公報
しかしながら、上述したようにマーキングやデントは、サスペンション用基板の一方の面に形成される。より具体的には、このようなマーキングやデントは導通検査を行った結果であることから、サスペンション用基板の配線層の側の面に形成される。このことにより、他方の面(金属支持層の側の面)からは、このようなマーキングやデントを視認することが難しく、不良品と判定されたサスペンション用基板を識別することが困難になるという問題がある。
例えば、上述したピエゾ素子は、サスペンション用基板の金属支持層の側の面に実装されるため、ピエゾ素子を実装する際に、金属支持層の側の面からマーキングやデントを識別することが困難になり得る。このため、不良品と判定されたサスペンション用基板が識別されずに当該サスペンション用基板にもピエゾ素子が実装されてしまい、ピエゾ素子を無駄にさせてしまう可能性がある。また、不良品を確実に識別するためにピエゾ素子が実装される面とは反対側の面を確認することは、ピエゾ素子の実装工程を煩雑化させるおそれがある。
このような不良品の識別が困難になるという問題は、ピエゾ素子が実装されない場合においても起こり得るため、改善が望まれている。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、不良品と判定されたサスペンション用基板を両面から識別することができる外枠付サスペンション用基板、素子付および外枠付サスペンション用基板、サスペンション用基板、外枠付サスペンション用基板の製造方法、素子付および外枠付サスペンション用基板の製造方法、並びにサスペンション用基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、サスペンション用基板が外枠に支持された外枠付サスペンション用基板であって、金属支持層と、前記金属支持層上に設けられた絶縁層と、前記絶縁層上に設けられた配線層と、前記外枠付サスペンション用基板を貫通する識別孔であって、前記サスペンション用基板の良否を識別するための識別孔が形成される識別孔形成部と、を備え、前記識別孔形成部は、前記金属支持層に形成された金属支持層開口部を有していることを特徴とする外枠付サスペンション用基板を提供する。
なお、上述した外枠付サスペンション用基板において、前記識別孔形成部は、前記絶縁層に設けられた、前記金属支持層開口部に露出した絶縁層露出部を更に有している、ようにしてもよい。
また、上述した外枠付サスペンション用基板において、前記金属支持層は、前記金属支持層開口部の周囲に設けられた金属支持層本体部を有し、前記識別孔形成部は、前記金属支持層開口部に隣接して設けられた、前記金属支持層本体部に連結されたタブ部を更に有している、ようにしてもよい。
また、上述した外枠付サスペンション用基板において、前記タブ部は、前記金属支持層本体部に折り曲げ可能に連結されている、ようにしてもよい。
また、上述した外枠付サスペンション用基板において、前記金属支持層開口部は、平面視でU字状に形成され、前記タブ部は、前記金属支持層開口部に囲まれるように形成されている、ようにしてもよい。
また、上述した外枠付サスペンション用基板において、前記識別孔形成部は、前記外枠に設けられている、ようにしてもよい。
また、上述した外枠付サスペンション用基板において、前記外枠は、複数の前記サスペンション用基板を支持しており、前記識別孔形成部は、前記サスペンション用基板に対応して複数設けられている、ようにしてもよい。
さらに、上述した外枠付サスペンション用基板において、前記サスペンション用基板は、搭載されるヘッドスライダを変位させる伸縮可能なアクチュエータ素子が実装される実装領域を有している、ようにしてもよい。
また、本発明は、上述した外枠付サスペンション用基板と、前記サスペンション用基板の前記実装領域に実装された前記アクチュエータ素子と、を備えたことを特徴とする素子付および外枠付サスペンション用基板を提供する。
また、本発明は、サスペンション用基板であって、金属支持層と、前記金属支持層上に設けられた絶縁層と、前記絶縁層上に設けられた配線層と、前記サスペンション用基板を貫通する識別孔であって、前記サスペンション用基板の良否を識別するための識別孔が形成される識別孔形成部と、を備え、前記識別孔形成部は、前記金属支持層に形成された金属支持層開口部を有していることを特徴とするサスペンション用基板を提供する。
また、本発明は、サスペンション用基板が外枠に支持された外枠付サスペンション用基板の製造方法であって、金属支持層と、前記金属支持層上に設けられた絶縁層と、前記絶縁層上に設けられた配線層と、前記外枠付サスペンション用基板を貫通する識別孔であって、前記サスペンション用基板の良否を識別するための識別孔が形成される識別孔形成部と、を備え、前記識別孔形成部が、前記金属支持層に形成された金属支持層開口部を有している、外枠付サスペンション用基板を準備する工程と、前記外枠付サスペンション用基板の前記サスペンション用基板を検査する工程と、前記サスペンション用基板の検査結果に基づいて、前記識別孔形成部に前記識別孔を形成する工程と、を備えたことを特徴とする外枠付サスペンション用基板の製造方法を提供する。
なお、上述した外枠付サスペンション用基板の製造方法において、前記外枠付サスペンション用基板を準備する工程において、前記識別孔形成部は、前記絶縁層に設けられた、前記金属支持層開口部に露出した絶縁層露出部を更に有するように形成され、 前記識別孔を形成する工程において、前記絶縁層露出部に、前記金属支持層開口部とともに前記識別孔をなす絶縁層開口部が形成される、ようにしてもよい。
また、上述した外枠付サスペンション用基板の製造方法において、前記外枠付サスペンション用基板を準備する工程において、前記金属支持層は、前記金属支持層開口部の周囲に設けられた金属支持層本体部を有するように形成され、前記識別孔形成部は、前記金属支持層開口部に隣接して設けられた、前記金属支持層本体部に連結されたタブ部を更に有するように形成され、前記識別孔を形成する工程において、前記タブ部が除去されて、前記金属支持層開口部とともに前記識別孔をなす第2の金属支持層開口部が形成される、ようにしてもよい。
また、上述した外枠付サスペンション用基板の製造方法において、前記外枠付サスペンション用基板を準備する工程において、前記金属支持層は、前記金属支持層開口部の周囲に設けられた金属支持層本体部を有するように形成され、前記識別孔形成部は、前記金属支持層開口部に隣接して設けられた、前記金属支持層本体部に折り曲げ可能に連結されたタブ部を更に有するように形成され、前記識別孔を形成する工程において、前記タブ部が折り曲げられて、前記金属支持層開口部とともに前記識別孔をなす第2の金属支持層開口部が形成される、ようにしてもよい。
また、上述した外枠付サスペンション用基板の製造方法において、前記外枠付サスペンション用基板を準備する工程において、前記金属支持層開口部は、平面視でU字状に形成され、前記タブ部は、前記金属支持層開口部に囲まれるように形成される、ようにしてもよい。
また、上述した外枠付サスペンション用基板の製造方法において、前記外枠付サスペンション用基板を準備する工程において、前記識別孔形成部は、前記外枠に形成される、ようにしてもよい。
また、上述した外枠付サスペンション用基板の製造方法において、前記外枠付サスペンション用基板を準備する工程において、前記外枠は、複数の前記サスペンション用基板を支持するように形成され、前記識別孔形成部は、前記サスペンション用基板に対応して複数形成される、ようにしてもよい。
さらに、上述した外枠付サスペンション用基板の製造方法において、前記外枠付サスペンション用基板を準備する工程において、前記サスペンション用基板に、搭載されるヘッドスライダを変位させる伸縮可能なアクチュエータ素子が実装される実装領域が形成される、ようにしてもよい。
また、本発明は、上述した外枠付サスペンション用基板の製造方法により、前記識別孔が形成された前記外枠付サスペンション用基板を得る工程と、前記識別孔の有無に基づいて、前記サスペンション用基板の前記実装領域に前記アクチュエータ素子を実装する工程と、を備えたことを特徴とする素子付および外枠付サスペンション用基板の製造方法を提供する。
さらに、本発明は、サスペンション用基板の製造方法であって、金属支持層と、前記金属支持層上に設けられた絶縁層と、前記絶縁層上に設けられた配線層と、前記サスペンション用基板を貫通する識別孔であって、前記サスペンション用基板の良否を識別するための識別孔が形成される識別孔形成部と、を備え、前記識別孔形成部が、前記金属支持層に形成された金属支持層開口部を有している、サスペンション用基板を準備する工程と、前記サスペンション用基板を検査する工程と、前記サスペンション用基板の検査結果に基づいて、前記識別孔形成部に前記識別孔を形成する工程と、を備えたことを特徴とするサスペンション用基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、不良品と判定されたサスペンション用基板を両面から識別することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるヘッド付サスペンションの一例を示す平面図である。 図2は、図1の素子付サスペンション用基板のヘッド領域を示す拡大平面図である。 図3は、図2のA−A線断面図である。 図4は、本発明の第1の実施の形態における素子付および外枠付サスペンション用基板の平面図であって、金属支持層の側から見た平面図である。 図5(a)は、図4の識別孔形成部を示す拡大平面図であり、図5(b)は図5(a)の断面図である。 図6は、図1のヘッド付サスペンションを含むハードディスクドライブの一例を示す斜視図である。 図7(a)〜(f)は、本発明の第1の実施の形態における素子付および外枠付サスペンション用基板の製造方法を説明するための図である。 図8(a)は、本発明の第2の実施の形態における識別孔形成部を示す拡大平面図であり、図8(b)は、図8(a)の断面図である。 図9(a)は、図8の識別孔形成部に形成された識別孔を示す拡大平面図であり、図9(b)は、図9(a)の断面図である。 図10(a)は、図9(a)の変形例を示す拡大平面図であり、図10(b)は、図10(a)の断面図である。
(第1の実施の形態)
図1乃至図7を用いて、本発明の第1の実施の形態における外枠付サスペンション用基板、素子付および外枠付サスペンション用基板、サスペンション用基板、外枠付サスペンション用基板の製造方法、素子付および外枠付サスペンション用基板の製造方法、並びにサスペンション用基板の製造方法について説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
まず、図1を用いてヘッド付サスペンション111について説明する。
図1に示すように、ヘッド付サスペンション111は、サスペンション101と、サスペンション用基板1のヘッド領域2(ジンバル領域)に搭載されたヘッドスライダ112と、を備えている。このうちヘッドスライダ112は、後述するディスク123(図6参照)に対してデータの書き込みおよび読み取りを行うためのものであり、後述するサスペンション用基板1のタング部12に接着剤(図示せず)を用いて接合されている。ヘッドスライダ112のスライダ端子(図示せず)は、半田によって後述するヘッド端子32に電気的に接続されている。
次に、サスペンション101について説明する。
サスペンション101は、ベースプレート102と、ベースプレート102上に取り付けられたロードビーム103と、ロードビーム103に取り付けられたサスペンション用基板1と、サスペンション用基板1のヘッド領域(実装領域)2に実装された一対のピエゾ素子(アクチュエータ素子)104と、を備えている。このうちベースプレート102およびロードビーム103は、いずれも、好適にはステンレスにより形成され、互いに溶接されて固定されている。
ロードビーム103は、サスペンション用基板1の金属支持層10(後述)に、溶接により取り付けられるようになっている。なお、ロードビーム103には、治具孔(図示せず)が設けられており、サスペンション用基板1には、当該ロードビーム103の治具孔とアライメント(位置合わせ)を行うための治具孔5が設けられている。このことにより、サスペンション用基板1にロードビーム103を取り付ける際に、サスペンション用基板1とロードビーム103との位置合わせを行うことができるようになっている。ロードビーム103の治具孔およびサスペンション用基板1の治具孔5は、図1に示すサスペンション101の長手方向軸線X上に配置されている。ここでは、ヘッドスライダ112よりもテール領域3の側に2つの治具孔5が設けられている例を示しているが、このことに限られることはなく、一方の治具孔5は、ヘッドスライダ112よりも先端側(テール領域3の側とは反対側)に設けられていてもよい。
また、ロードビーム103は、図1および図2に示すように、サスペンション用基板1のヘッド領域2(後述するタング部12)の側に突出したディンプル部108を有している。このディンプル部108は、当該タング部12を揺動自在に支持するようになっている。また、ディンプル部108は、サスペンション101の長手方向軸線X上であって、ヘッドスライダ112の重心に対応する位置に配置されている。
図2に示すように、ピエゾ素子104は、長手方向(図2のP方向)に伸縮可能に構成されている。これにより、一対のピエゾ素子104は、ヘッドスライダ112をスウェイ方向(旋回方向、図2の矢印Q方向)に変位させることができるようになっている。また、各ピエゾ素子104は、図3に示すように、一対の電極(第1電極104a、第2電極104b)と、例えばPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電セラミックスからなる圧電材料部104cと、を有している。一対の電極104a、104bは、圧電材料部104cの絶縁層20の側の面において、圧電材料部104cのうち伸縮方向における両端部(第1端部104dおよび第2端部104e)に形成されている。すなわち、ピエゾ素子104は、伸縮方向における端部として、第1端部104dと第2端部104eとを有しており、第1端部104dに第1電極104aが形成され、第2端部104eに第2電極104bが形成されている。
図3に示すように、ピエゾ素子104の第1電極104aは、後述する絶縁層20の端子開口部21に収容された半田部材105を介して、サスペンション用基板1の接地用素子端子35(後述)に電気的に接続されている。この接地用素子端子35は、導電接続部50(後述)を介して、金属支持層10に接続されて接地されている。第2電極104bは、端子開口部21に収容された半田部材105を介して、サスペンション用基板1の印加用素子端子36(後述)に電気的に接続されている。この印加用素子端子36は、後述する素子配線34に接続されており、印加用素子端子36には、ピエゾ素子104を伸縮させるために所定の電圧が印加されるようになっている。
各端部104d、104eには、非導電性接着剤107(例えば、UV硬化樹脂)が塗布されている。非導電性接着剤107は、ピエゾ素子104をサスペンション用基板1に機械的に接合するためのものである。
一対のピエゾ素子104の圧電材料部104cは、互いに180°異なる分極方向となるように形成されており、所定の電圧が印加されると、一方のピエゾ素子104が収縮すると共に、他方のピエゾ素子104が伸長するようになっている。すなわち、ピエゾ素子104は、電極104a、104b間に所定の電圧が印加されることにより図2の矢印P方向に伸縮可能な圧電素子として構成されている。
このようなピエゾ素子104は、図1および図2に示すように、長手方向軸線Xに沿って細長の矩形状に形成されており、その伸縮方向が、当該長手方向軸線Xに平行となっている。また、ピエゾ素子104は、長手方向軸線Xに対して互いに線対称に配置されており、各ピエゾ素子104の伸縮が、ヘッドスライダ112に均等に伝達されるようになっている。
半田部材105には、融点が低い材料を用いることが好適である。このことにより、半田部材105を溶融させるために加熱する際、加熱温度を低減することができ、ピエゾ素子104の温度が上昇することにより圧電材料部104cの分極が消失されることを防止できる。このような半田部材105としては、例えば、Sn(錫)とBi(ビスマス)とを含有するSn−Bi系半田材料により形成することが好適である。Biを含有させることにより、半田材料の融点を低くすることができる。例えば、Sn−Bi系半田材料のうち融点が180℃以下の半田材料としては、35重量(wt)%以上70重量%以下のBiを含有したSn−Bi系半田材料が挙げられる。また、融点が160℃以下の半田材料としては、50重量%以上63重量%以下のBiを含有したSn−Bi系半田材料が挙げられる。特に、半田部材105は、58重量%(wt%)のBiを含有するSn−58Bi系半田材料により形成されていることが好適である。58重量%のBiを含有させた場合、Sn−Bi系半田材料の中でも最も低い融点(共晶点、139℃)を有する半田材料とすることができ、分極の消失をより一層防止することができる。なお、半田部材105は、Sn−58Bi系半田材料以外にも、例えば、Sn−57Bi−1Ag系半田材料により形成されていてもよい。この場合、Ag(銀)を含有させることにより、融点の低い半田材料の強度を増大させることができる。
このような半田部材105を用いてピエゾ素子104の電極104a、104bを素子端子35、36に接続することにより、接合信頼性を向上させることができる。すなわち、半田部材105の代わりに銀ペーストを用いることもできるが、半田部材105の方が銀ペーストよりも接着力を向上させることができる。このため、半田部材105と素子端子35、36との接触面積が小さい場合であっても、半田部材105と素子端子35、36との接合信頼性を向上させることができる。なお、上述した接着力という点で問題無ければ、半田部材105の代替えとして銀ペーストなどの導電性接着剤を用いて、ピエゾ素子104の電極104a、104bと、対応する素子端子35、36とを電気的に接続してもよい。
次に、素子付サスペンション用基板61について説明する。
素子付サスペンション用基板61は、サスペンション用基板1と、当該サスペンション用基板1に実装された一対のピエゾ素子104とにより構成され、上述したサスペンション101のうちベースプレート102およびロードビーム103が除かれた構成をいう。このため、上述したサスペンション101は、ベースプレート102と、ロードビーム103と、ロードビーム103に取り付けられた素子付サスペンション基板61と、を備える構成となっている。
次に、サスペンション用基板1について説明する。
図1に示すように、サスペンション用基板1は、ヘッドスライダ112が搭載されるとともにおよびピエゾ素子104が実装されるヘッド領域2と、FPC基板(フレキシブルプリント基板、外部接続基板)131が接続されるテール領域3と、を有している。このうちヘッド領域2には、ヘッドスライダ112に電気的に接続される複数のヘッド端子32が設けられている。一方、テール領域3には、FPC基板131に接続される複数のテール端子33が設けられている。なお、図1においては、図面を明瞭にするために、ヘッド端子32が4つ設けられ、テール端子33が6つ設けられている例を示しているが、これに限られることはなく、例えば、信号配線31の個数やピエゾ素子104の個数に応じて設けられることが好適である。
図2および図3に示すように、サスペンション用基板1は、金属支持層10と、金属支持層10上に設けられた絶縁層20と、絶縁層20上に設けられた配線層30と、を備えており、金属支持層10に、絶縁層20を介して配線層30が積層されている。絶縁層20と配線層30との間には、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、銅(Cu)からなり、約300nm厚さを有するシード層(図示せず)を介在させてもよい。この場合、絶縁層20と配線層30との密着性を向上させることができる。
金属支持層10は、テール領域3から延びる金属支持層本体部11と、ヘッド領域2に設けられた、ヘッドスライダ112が搭載されるタング部12と、を有している。金属支持層本体部11とタング部12とは、長手方向軸線Xに沿って延びる中央連結部13によって連結されている。中央連結部13の幅は小さくなっており、これにより中央連結部13は柔軟性を有し、ヘッドスライダ112が搭載されるタング部12のジンバル運動が阻害されることを防止すると共に、ピエゾ素子104の伸縮動作が阻害されることを防止している。
ヘッド領域2において、金属支持層10に、ピエゾ素子104を収容する矩形状の収容開口部14が設けられている。収容開口部14は、中央連結部13の両側に配置されている。すなわち、一対の収容開口部14の間に中央連結部13が配置されている。本実施の形態においては、収容開口部14の外側(中央連結部13の側とは反対側)には、金属支持層10を構成する部材は形成されていない。しかしながら、ヘッドスライダ112のジンバル運動やピエゾ素子104の伸縮動作の阻害に問題が無ければ、収容開口部14の外側に、金属支持層10を構成する部材が形成されていてもよい。
配線層30は、複数の配線、すなわち、一対の読取配線と一対の書込配線とを含む信号配線31と、ピエゾ素子104に接続される一対の素子配線34と、を有している。このうち、信号配線31は、図1に示すように、ヘッド端子32とテール端子33とを接続しており、この信号配線31に電気信号を伝送することによって、ヘッドスライダ112がディスク123(図6参照)に対してデータの書き込みまたは読み取りを行うようになっている。素子配線34は、印加用素子端子36に電気的に接続されており、ピエゾ素子104の第2電極104bに所定の電圧を印加するようになっている。
図2および図3に示すように、配線層30は、ピエゾ素子104の第1電極104aに接続される接地用素子端子(第1素子端子)35と、ピエゾ素子104の第2電極104bに接続される印加用素子端子(第2素子端子)36と、を有している。このうち、接地用素子端子35は、ピエゾ素子104の第1電極104aを接地して、ピエゾ素子104の接地をとるためのものであり、後述の導電接続部50を介して、金属支持層10のタング部12に電気的に接続されている。印加用素子端子36は、上述したように、ピエゾ素子104の第2電極104bに所定の電圧を印加するためのものであり、印加用素子端子36には、素子配線34を介してテール端子33が電気的に接続されている。本実施の形態においては、ヘッド領域2に、一対のピエゾ素子104を実装するために、対応するピエゾ素子104に電気的に接続される接地用素子端子35および印加用素子端子36が、2つずつ設けられている。
接地用素子端子35および印加用素子端子36は、ヘッド領域2内に設けられている。より具体的には、接地用素子端子35は、タング部12の側に配置され、タング部12に支持されている。印加用素子端子36は、タング部12の側とは反対側に配置され、金属支持層本体部11に支持されている。
図3に示すように、絶縁層20に、素子端子35、36をピエゾ素子104の側に露出させる端子開口部21が設けられている。素子端子35、36のうち端子開口部21に露出された部分に、ニッケル(Ni)めっきおよび金(Au)めっきがこの順に施されて形成されためっき層(図示せず)が設けられている。このことにより、素子端子35、36が腐食することを防止するとともに、素子端子35、36とピエゾ素子104の電極104a、104bとの接触抵抗を低減している。なお、ヘッド端子32およびテール端子33にも、同様にして、めっき層が設けられている。
絶縁層20上には、配線31、34を覆う保護層40が設けられている。上述したヘッドスライダ112は、サスペンション用基板1の保護層40の側(保護層40上)に配置され、ピエゾ素子104は、金属支持層10の側に配置されている。なお、図1および図2においては、図面を明瞭にするために、保護層40は省略している。
絶縁層20に、接地用素子端子35と金属支持層10のタング部12を、互いに電気的に接続する上述した導電接続部(ビア)50が設けられている。すなわち、絶縁層20に絶縁層貫通孔22が設けられ、配線層30に配線層貫通孔37が設けられて、絶縁層貫通孔22および配線層貫通孔37に、ニッケルめっきまたは銅めっきを施すことにより導電接続部50が形成されている。このようにして、接地用素子端子35が接地されるようになっている。なお、図3に示す形態においては、導電接続部50は、保護層40により覆われており、その腐食が防止されている。
次に、サスペンション用基板1の各層を構成する材料について詳細に述べる。
金属支持層10の材料としては、所望の導電性、弾力性、および強度を有するものであれば特に限定されることはないが、例えば、ステンレス、42アロイ、アルミニウム、ベリリウム銅、またはその他の銅合金を用いることができ、このうちステンレスを用いることが好適である。金属支持層10の厚さは、15μm〜20μmであることが好ましい。このことにより、金属支持層10の導電性、剛性、および弾力性を確保することができる。
絶縁層20の材料としては、所望の絶縁性を有する材料であれば特に限定されることはないが、例えば、ポリイミド(PI)を用いることが好適である。なお、絶縁層20の材料は、感光性材料であっても非感光性材料であっても用いることができる。また、絶縁層20の厚さは、5μm〜10μmであることが好ましい。このことにより、金属支持層10と配線層30との絶縁性能を確保するとともに、サスペンション用基板1全体としての剛性が喪失されることを防止することができる。
配線層30の各配線31、34は、電気信号を伝送するための導体として構成されており、各配線31、34の材料としては、所望の導電性を有する材料であれば特に限定されることはないが、銅(Cu)を用いることが好適である。銅以外にも、純銅に準ずる電気特性を有する材料であれば用いることもできる。ここで、各配線31、34の厚さは、5μm〜18μmであることが好ましい。このことにより、各配線31、34の伝送特性を確保するとともに、サスペンション用基板1全体としての柔軟性が喪失されることを防止することができる。なお、ヘッド端子32、テール端子33および素子端子35、36は、各配線31、34と同一の材料、同一の厚みとなっており、配線層30を構成している。
保護層40の材料としては、絶縁層20と同様に、樹脂材料、例えば、ポリイミドを用いることが好適である。なお、保護層40の材料は、感光性材料であっても非感光性材料であっても用いることができる。保護層40の厚さ(配線層30上の厚さ)は、3μm〜10μmであることが好ましい。
次に、図4を用いて、本実施の形態による外枠付サスペンション用基板71について説明する。
ここで、外枠付サスペンション用基板71は、複数のサスペンション用基板1を、長尺の材料板(例えば、金属支持層10と絶縁層20と配線層30との積層材料板)から材料取りして、各層のエッチング、めっき処理などを一体的に行い、複数のサスペンション用基板1を一体的に製造するためのものである。図4においては、6つのサスペンション用基板1が外枠72に支持されている例が示されているが、外枠72に支持されるサスペンション用基板1の個数は6つに限られることはない。
図4に示すように、外枠付サスペンション用基板71は、外枠72と、外枠72内に配置されて外枠72に支持された複数のサスペンション用基板1と、を備えている。複数のサスペンション用基板1は、外枠72内において、サスペンション用基板1の長手方向軸線Xに対して直交する方向(幅方向)に整列されている。
外枠72は、各サスペンション用基板1と一体に形成されるものであって、各サスペンション用基板1と同様に、金属支持層10、絶縁層20および配線層30が積層された構造を有し、配線層30の一部が、保護層40により覆われている。
各サスペンション用基板1は、複数のジョイント部15を介して外枠72に支持されている。ジョイント部15は、金属支持層10を構成する部材によって形成されており、サスペンション用基板1を個片化する場合の切断箇所になっている。
外枠72には、サスペンション用基板1の良否(不良品であるか良品であるか)を識別するための識別孔55(図7(c)参照)が形成される識別孔形成部56が設けられている。識別孔形成部56は、外枠72に、サスペンション用基板1に対応して複数設けられており、各サスペンション用基板1に対して1対1で形成されている。図4においては、各識別孔形成部56は、外枠72のうち対応するサスペンション用基板1のテール領域3の近傍位置(図4に示す右側の部分)に配置されている。
図5(a)、(b)に示すように、識別孔形成部56は、金属支持層10に形成された金属支持層開口部16を有している。本実施の形態においては、金属支持層開口部16は平面視で円形状に形成されており、金属支持層開口部16は、金属支持層10を貫通するように形成されている。ここで、平面視とは、金属支持層10と絶縁層20と配線層30とが積層された積層方向から見た状態、より具体的には、図1、図2、図4、図5(a)などに示された状態を意味する。
識別孔形成部56は、絶縁層20に設けられた、金属支持層開口部16に露出した絶縁層露出部23を更に有している。言い換えると、絶縁層20は、金属支持層開口部16を覆う絶縁層露出部23を有しており、この絶縁層露出部23は、後述する検査が行われる前では、図5(a)、(b)に示すように金属支持層開口部16を全体的に覆っており、開口や孔などは形成されていない。絶縁層露出部23は、識別孔55をなす後述する絶縁層開口部24が形成される部分である。
また、識別孔形成部56は、配線層30のうち金属支持層開口部16に平面視で重なる部分に設けられた配線層開口部38と、保護層40のうち金属支持層開口部16に平面視で重なる部分に設けられた保護層開口部41と、を更に有している。言い換えると、配線層30は、金属支持層開口部16に平面視で重なる位置に設けられた配線層開口部38を有しており、保護層40は、金属支持層開口部16に平面視で重なる位置に設けられた保護層開口部41を有している。
このようにして、金属支持層開口部16、絶縁層露出部23、配線層開口部38および保護層開口部41により、識別孔形成部56が構成されている。そして、絶縁層露出部23に絶縁層開口部24が形成されると、この絶縁層開口部24と金属支持層開口部16と配線層開口部38と保護層開口部41とにより、外枠72を貫通する識別孔55が構成される。
外枠付サスペンション用基板71の形態で、上述した一対のピエゾ素子104が実装されて、図4に示すような素子付および外枠付サスペンション用基板81が得られる。すなわち、素子付および外枠付サスペンション用基板81は、上述した外枠付サスペンション用基板71と、外枠付サスペンション用基板71の各サスペンション用基板1のヘッド領域2に実装された一対のピエゾ素子104と、を備えるように構成されている。また、素子付および外枠付サスペンション用基板81は、一対のピエゾ素子104がヘッド領域2に実装された複数の素子付サスペンション用基板61が、外枠72内に支持された形態ということもできる。実装されたピエゾ素子104の電極104a、104bは、対応する素子端子35、36に接続されている。この素子付および外枠付サスペンション用基板81において、各素子付サスペンション用基板61に、ベースプレート102およびロードビーム103が取り付けられてサスペンション101が得られ、続いてヘッド領域2にヘッドスライダ112が搭載されて個片化されることにより、図1に示すヘッド付サスペンション111が得られる。
次に、図6により、本実施の形態におけるハードディスクドライブ121について説明する。図6に示すハードディスクドライブ121は、ケース122と、このケース122に回転自在に取り付けられ、データが記憶されるディスク123と、このディスク123を回転させるスピンドルモータ124と、ディスク123に所望のフライングハイトを保って近接するように設けられ、ディスク123に対してデータの書き込みおよび読み取りを行うヘッドスライダ112を含むヘッド付サスペンション111と、を有している。このうちヘッド付サスペンション111は、ケース122に対して移動自在に取り付けられており、ケース122にはヘッド付サスペンション111のヘッドスライダ112をディスク123上に沿って移動させるボイスコイルモータ125が取り付けられている。また、ヘッド付サスペンション111は、ボイスコイルモータ125にアーム126を介して取り付けられると共に、ハードディスクドライブ121を制御する制御部(図示せず)に接続されたFPC基板131(図1参照)に接続されている。このようにして、電気信号が、サスペンション用基板1とFPC基板131を介して、制御部とヘッドスライダ112との間で伝送されるようになっている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。ここでは、素子付および外枠付サスペンション用基板81の製造方法について図7を用いて説明する。なお、図7は、サスペンション用基板1のヘッド領域2と外枠72の断面を模式的に示している。
まず、外枠付サスペンション用基板71を準備する。外枠付サスペンション用基板71は、例えばサブトラクティブ法により好適に製造することができる。
具体的には、まず、金属支持層10と絶縁層20と配線層30とが積層された積層体を準備する。続いて、配線層30が、所望の形状にエッチングされて、配線31、34、ヘッド端子32、テール端子33および素子端子35、36が形成される。また、この際、外枠72において配線層開口部38が形成される。次に、絶縁層20上に、各配線31、34を覆う保護層40が所望の形状で形成される。この際、外枠72において保護層40に保護層開口部41が形成される。続いて、絶縁層20が所望の形状にエッチングされる。この際、絶縁層20に端子開口部21等が形成される。この際、外枠72において絶縁層露出部23が形成される。その後、金属支持層10が所望の形状にエッチングされて外形加工され、金属支持層本体部11、タング部12、中央連結部13、収容開口部14およびジョイント部15等が形成される。また、この際、外枠72において金属支持層開口部16が形成される。このことにより、金属支持層開口部16、絶縁層露出部23、配線層開口部38および保護層開口部41により構成される識別孔形成部56が形成される。このようにして、外枠72内に複数のサスペンション用基板1が支持された外枠付サスペンション用基板71(図4、図7(a)参照)が得られる。なお、外枠付サスペンション用基板71は、サブトラクティブ法に限られることはなく、アディティブ法によって製造することもできる。
このようにして得られた外枠付サスペンション用基板71において、各サスペンション用基板1が検査される。例えば、図7(a)に示すように、各サスペンション用基板1の信号配線31、素子配線34の導通検査などの電気検査が行われる。この場合、プローブ等の電気検査器150の先端をヘッド端子32およびテール端子33に押し当てて検査を行うことができる。図7(a)においては、テール端子33に電気検査器150の先端が押し当てられている例が示されている。電気検査の結果に基づいて、各サスペンション用基板1が良品であるか不良品であるかがそれぞれ判定される。
続いて、サスペンション用基板1の検査結果に基づいて、不良品(または良品)と判定されたサスペンション用基板1の識別孔形成部56に識別孔55が形成される。この場合、絶縁層露出部23に、金属支持層開口部16とともに識別孔55をなす絶縁層開口部24が形成される。
具体的には、図7(b)に示すように、絶縁層露出部23に、保護層40の側からレーザ光Lが照射される。このことにより、図7(c)に示すように、絶縁層露出部23に絶縁層開口部24が形成される。このようにして、金属支持層開口部16、絶縁層開口部24、配線層開口部38および保護層開口部41が連通して、これらの開口部16、24、38、41によって、外枠72を貫通する識別孔55が形成される。なお、絶縁層開口部24は、レーザ光以外にも、針刺しやパンチングによって形成することも可能である。この場合には、識別孔55を形成可能であれば、配線層開口部38や保護層開口部41は設けられていなくてもよい。しかしながら、配線層開口部38または保護層開口部41が設けられている場合には、保護層40の側から識別孔形成部56を視認することができ、識別孔55を形成する際に好都合である。
次に、識別孔55の有無に基づいて、サスペンション用基板1のヘッド領域(実装領域)2にピエゾ素子104が実装される。この場合、まず、図7(d)に示すように、外枠付サスペンション用基板71を表裏反転させる。続いて、各サスペンション用基板1に対する識別孔55の有無が確認される。識別孔55の有無の確認は、例えば、CCDカメラなどの光学センサによって画像処理して行うことが好適であるが、目視で行ってもよい。この際、図7(c)に示す工程において形成された識別孔55が外枠72を貫通しているため、外枠付サスペンション用基板71を表裏反転させる前の状態で形成した識別孔55であっても、表裏反転させた後に識別孔55の形成の有無を容易に確認することができる。このようにして、絶縁層露出部23に絶縁層開口部24が形成されているか否かによって、サスペンション用基板1が不良品であるか良品であるかを、サスペンション用基板1の両面(図3や図7の上面と下面)から容易に識別することができる。識別孔55が確認された場合には、当該識別孔55に対応するサスペンション用基板1が不良品と判定されているため、当該サスペンション用基板1のヘッド領域2には、以下で述べる工程においてピエゾ素子104が実装されない。当該サスペンション用基板1以外、すなわち識別孔55が形成されていない良品と判定されたサスペンション用基板1のヘッド領域2に、以下で述べる工程においてピエゾ素子104が実装される。
識別孔55の有無を確認した後、図7(d)に示すように、端子開口11に半田部材105が収容される。この場合、端子開口11内に、例えばスクリーン印刷法によって半田粒(図示せず)を有する半田ペーストが塗布される。
半田部材105が収容された後、図7(e)に示すように、金属支持層20の収容開口部25にピエゾ素子104が収容される。この際、ピエゾ素子104の電極104a、104bが、塗布された半田部材105に接するようにピエゾ素子104が所定の位置に配置される。
ピエゾ素子104が収容された後、半田部材105が加熱される。このことにより、半田粒が溶融してリフローし、ピエゾ素子104の電極104a、104bが、対応する素子端子35、36に半田接合される。その後、半田部材105は冷却され、硬化する。
半田部材105が硬化した後、図7(f)に示すように、ピエゾ素子104の第1端部104dおよび第2端部104eに、非導電性接着剤107が塗布される(ポッティング)。非導電性接着剤107は、塗布された後、気中環境下に放置されて、硬化する。このことにより、ピエゾ素子104がサスペンション用基板1に機械的に接合され、ヘッド領域2にピエゾ素子104が実装される。
このようにして、本実施の形態による素子付および外枠付サスペンション用基板81が得られる。
次に、上述のようにして得られた素子付および外枠付サスペンション用基板81を用いたサスペンション101の製造方法およびヘッド付サスペンション111の製造方法について説明する。
まず、ベースプレート102(図1参照)にロードビーム103が溶接により固定される。続いて、ロードビーム103に設けられた治具孔(図示せず)と、サスペンション用基板1に設けられた治具孔5とにより、ロードビーム103とサスペンション用基板1とのアライメントが行われる。その後、サスペンション用基板1の金属支持層10に溶接が施されて、ロードビーム103とサスペンション用基板1が互いに接合されて固定される。このようにして、外枠72内に支持された複数のサスペンション101が得られる。
次に、各サスペンション用基板1のヘッド領域2に、ヘッドスライダ112が搭載される。この場合、ヘッドスライダ112は接着剤を用いてタング部12に接合され、ヘッドスライダ112のスライダ端子は、半田によってサスペンション用基板1のヘッド端子32に電気的に接続される。
その後、各ジョイント部15(図4参照)が切断される。このことにより、外枠72から各ヘッド付サスペンション111が切り離され、個片化された複数のヘッド付サスペンション111が得られる。
上述のようにして得られたヘッド付サスペンション111がハードディスクドライブ121のアーム126に取り付けられると共に、サスペンション用基板1のテール端子33にFPC基板131(図1参照)が接続されて、図6に示すハードディスクドライブ121が得られる。
図6に示すハードディスクドライブ121においてデータの書き込みおよび読み取りを行う際、ボイスコイルモータ125によりヘッド付サスペンション111のヘッドスライダ112がディスク123上に沿って移動し、スピンドルモータ124により回転しているディスク123に所望のフライングハイトを保って近接しながら浮上する。この間、ディスク123の回転により生じた気流の影響を受けて、タング部12に取り付けられたヘッドスライダ112は、ロードビーム103のディンプル部108によって支持されながら揺動する。このことにより、ヘッドスライダ112は、ディスク123に対する所望のフライングハイトを維持することができる。このようにしてヘッドスライダ112が、ディスク123上でジンバル運動を行いながら、ヘッドスライダ112とディスク123との間で、データの受け渡しが行われる。この間、サスペンション用基板1のヘッド端子32とテール端子33とを接続する信号配線31に電気信号が伝送される。
ヘッドスライダ112を移動させる際、ボイスコイルモータ125が、ヘッドスライダ112の位置を大まかに調整し、ピエゾ素子104が、ヘッドスライダ112の位置を微小調整する。すなわち、ピエゾ素子104の第2電極104bに所定の電圧を印加することにより、長手方向軸線Xに沿った方向(図2の矢印P方向)に、一方のピエゾ素子104が収縮すると共に他方のピエゾ素子104が伸長する。この場合、ピエゾ素子104には、素子配線34、印加用素子端子36および半田部材105を介して所定の電圧が入力される。ピエゾ素子104が伸縮すると、ヘッド領域2に実装されているヘッドスライダ112がスウェイ方向(図2の矢印Q方向)に移動する。
このように本実施の形態によれば、識別孔形成部56が、金属支持層10に形成された金属支持層開口部16を有している。このことにより、識別孔形成部56では金属支持層10が予め除去されているため、識別孔形成部56に識別孔55を容易に形成することができる。また、識別孔55は外枠72を貫通するように形成されるため、不良品と判定されたサスペンション用基板1の一方の面からだけではなく、他方の面からも識別孔55を容易に視認することができ、サスペンション用基板1の不良品を両面から識別することができる。すなわち、サスペンション用基板1の製造工程においてサスペンション用基板1が表裏反転された場合であっても、識別孔55を一方の面から容易に視認することができ、不良品となったサスペンション用基板1を容易に識別することができる。
また、本実施の形態によれば、識別孔形成部56は、金属支持層開口部16に露出した絶縁層露出部23を有している。このことにより、識別孔55が形成されない場合には、金属支持層開口部16が絶縁層露出部23により覆われるため、識別孔55の有無を容易に確認することができる。このため、サスペンション用基板1が不良品であるか良品であるかについての識別間違いを防止することができる。また、絶縁層露出部23に絶縁層開口部24を形成すれば識別孔55を形成することができるため、識別孔55を容易に形成することができる。
また、本実施の形態によれば、識別孔形成部56は外枠72に設けられている。このことにより、識別孔55を形成する際に、サスペンション用基板1が変形することを防止できる。
また、本実施の形態によれば、識別孔形成部56は、サスペンション用基板1に対応して複数設けられている。このことにより、サスペンション用基板1毎に識別孔55を形成することができ、サスペンション用基板1毎に、不良品であるか良品であるかを容易に識別することができる。
さらに、本実施の形態によれば、サスペンション用基板1にピエゾ素子104が実装される。ここで、サスペンション用基板1の電気検査は、配線層30の側から行われ、ピエゾ素子104は、配線層30の側とは反対側である金属支持層10の側から実装される。このことにより、ピエゾ素子104を実装する際にはサスペンション用基板1が表裏反転される。しかしながら、サスペンション用基板1が表裏反転された場合であっても、識別孔55が外枠72を貫通しているため、識別孔55を容易に識別することができる。このため、ピエゾ素子104を実装する際に、不良品と判定されたサスペンション用基板1を容易に識別することができ、不良品と判定されたサスペンション用基板1にピエゾ素子104が実装されることを防止でき、ピエゾ素子104を無駄にさせてしまうことを回避できる。
なお、上述した本実施の形態においては、金属支持層開口部16が平面視で円形状に形成され、絶縁層露出部23に形成される識別孔55が平面視で円形状に形成される例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、金属支持層開口部16は、円形以外の任意の形状で形成することができ、さらには、外枠72の端縁に延びて、切り欠きのように形成されていてもよい。識別孔55も、識別性が確保できれば、金属支持層開口部16と同様に、任意の形状で形成することができる。
また、上述した本実施の形態においては、各識別孔形成部56は、外枠72のうち対応するサスペンション用基板1のテール領域3の近傍位置(図4に示す右側の部分)に配置されている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、各識別孔形成部56は、外枠72のうち対応するサスペンション用基板1のヘッド領域2の近傍位置(図4に示す左側の部分)に配置されていてもよい。さらには、各識別孔形成部56は、サスペンション用基板1と対応関係を有していれば、外枠72の任意の位置(例えば、図4に示す上側の部分や下側の部分)に配置されていてもよい。
また、上述した本実施の形態においては、識別孔形成部56が、外枠72に形成されている例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、識別孔形成部56は、サスペンション用基板1に形成されていてもよい。この場合、例えば、ジンバル運動を阻害しない位置に識別孔形成部56を形成することが好適である。
さらに、上述した本実施の形態においては、ピエゾ素子104は、ヘッド領域2に実装される例について説明した。この場合、ピエゾ素子104がヘッドスライダ112の近傍に配置されるため、ピエゾ素子104の伸縮動作をヘッドスライダ112に直接的に伝達することができ、ヘッドスライダ112の位置合わせの精度向上を図ることができる。しかしながら、このことに限られることはなく、ピエゾ素子104は、ヘッドスライダ112を変位させることができれば、ヘッド領域2以外の領域に実装されるようにしてもよい。
(第2の実施の形態)
次に、図8および図9により、本発明の第2の実施の形態における外枠付サスペンション用基板、素子付および外枠付サスペンション用基板、サスペンション用基板、外枠付サスペンション用基板の製造方法、素子付および外枠付サスペンション用基板の製造方法、並びにサスペンション用基板の製造方法について説明する。
図8および図9に示す第2の実施の形態においては、識別孔形成部が、金属支持層開口部に隣接して設けられたタブ部を有し、タブ部が折り曲げられて識別孔が形成される点が主に異なり、他の構成は、図1乃至図7に示す第1の実施の形態と略同一である。なお、図8および図9において、図1乃至図7に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
サスペンション用基板1に設けられた金属支持層10の金属支持層本体部11は、外枠72にも形成されており、外枠72において、金属支持層開口部16の周囲に設けられている。
図8(a)、(b)に示すように、本実施の形態による識別孔形成部56は、金属支持層開口部16に隣接して設けられたタブ部17を更に有している。このタブ部17は、折り曲げ線Bによって金属支持層本体部11に折り曲げ可能に連結されている。なお、折り曲げを容易にするために、折り曲げ線Bに沿った形状で金属支持層10がハーフエッチングされていてもよい。
本実施の形態においては、金属支持層開口部16は、平面視で角張ったU字状にかつスリット状に形成されており、タブ部17は、平面視で矩形状に形成され、金属支持層開口部16に囲まれるように形成されている。また、タブ部17は、識別孔55をなす第2の金属支持層開口部18を形成するために折り曲げられる部分である。より具体的には、検査により不良品と判定されたサスペンション用基板1が存在する場合に、当該サスペンション用基板1に対応するタブ部17が折り曲げられて、第2の金属支持層開口部18が形成される。第2の金属支持層開口部18は、タブ部17と同様な平面形状となる。
また、本実施の形態による識別孔形成部56は、図5に示すような絶縁層露出部23ではなく、第2の絶縁層開口部25を有している。この第2の絶縁層開口部25と、配線層開口部38および保護層開口部41が、平面視で金属支持層開口部16およびタブ部17に重なる位置に設けられている。
このようにして、金属支持層開口部16、タブ部17、第2の絶縁層開口部25、配線層開口部38および保護層開口部41により、識別孔形成部56が構成されている。
識別孔55を形成する際には、タブ部17が折り曲げられて、金属支持層開口部16とともに識別孔55をなす第2の金属支持層開口部18が形成される。
具体的には、タブ部17が、例えばパンチングによって図8(b)に示すように保護層40の側から押圧される。このことにより、タブ部17は、図9(a)、(b)に示すように、絶縁層20の側とは反対側に折り曲げられ、折り曲げられる前のタブ部17の位置に、第2の金属支持層開口部18が形成される。このようにして、金属支持層開口部16、第2の金属支持層開口部18、第2の絶縁層開口部25、配線層開口部38および保護層開口部41が連通して、これらの開口部16、18、25、38、41によって、外枠72を貫通する識別孔55が形成される。識別孔55の有無の確認は、タブ部17が折り曲げられて第2の金属支持層開口部18が形成されているか否かによって行うことができる。この場合、金属支持層開口部16はU字状にかつスリット状に形成され、第2の金属支持層開口部18は矩形状に形成されるため、金属支持層開口部16の形状と第2の金属支持層開口部18の形状とを明確に区別することができ、第2の金属支持層開口部18が形成されているか否かは容易に識別することができる。また、金属支持層10の側から確認する場合には、タブ部17が折り曲げられているか否かによって、識別孔55が形成されているか否かを確認することもできる。このため、識別孔55の有無を容易に確認することができ、サスペンション用基板1が不良品であるか良品であるかを、サスペンション用基板1の両面から容易に識別することができる。
このように本実施の形態によれば、識別孔形成部56が、金属支持層開口部16に隣接して設けられた、金属支持層本体部11に折り曲げ可能に連結されたタブ部17を有している。このことにより、タブ部17を折り曲げることにより第2の金属支持層開口部18を容易に形成することができる。このため、検査により不良品と判定されたサスペンション用基板1に対応する識別孔形成部56に、外枠72を貫通する識別孔55を容易に形成することができる。この結果、サスペンション用基板1の一方の面からだけではなく、他方の面からも識別孔55を容易に視認することができ、サスペンション用基板1の不良品を両面から識別することができる。
また、本実施の形態によれば、金属支持層開口部16は、平面視でU字状に形成され、タブ部17が、金属支持層開口部16に囲まれるように形成されている。このことにより、サスペンション用基板1の層構成では比較的強度の高い金属支持層10を構成するタブ部17であっても、タブ部17を容易に折り曲げることができる。このため、第2の金属支持層開口部18を容易に形成することができ、外枠72を貫通する識別孔55を容易に形成することができる。
なお、上述した本実施の形態においては、識別孔形成部56が、第2の絶縁層開口部25と配線層開口部38と保護層開口部41とを有している例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、識別孔55を形成する際にタブ部17を折り曲げて第2の金属支持層開口部18を形成することが可能であれば、第2の絶縁層開口部25や配線層開口部38、保護層開口部41は設けられていなくてもよい。この場合、タブ部17とともに、タブ部17に重なっている絶縁層20の部分、配線層30の部分または保護層40の部分も、パンチングによって折り曲げられる。
また、上述した本実施の形態においては、タブ部17が金属支持層本体部11に折り曲げ可能に連結され、識別孔55を形成する際にタブ部17が折り曲げられる例について説明した。しかしながら、このことに限られることはなく、識別孔55を形成する際に、タブ部17が除去されるようにしてもよい。具体的には、このタブ部17は、識別孔55をなす第2の金属支持層開口部18が形成される部分であり、図10(a)、(b)に示すように、識別孔55を形成する際にパンチング等によって除去される。この場合においても、上述した本実施の形態と同様な第2の金属支持層開口部18が形成される。ここで、金属支持層開口部16が平面視でU字状に形成され、タブ部17が金属支持層開口部16に囲まれるように形成されていることにより、比較的強度の高い金属支持層10を構成するタブ部17であっても、タブ部17を容易に除去することができる。また、図10に示す形態では、タブ部17は、除去可能であれば、金属支持層本体部11に折り曲げ可能になっていなくてもよい。また、図10に示す形態における識別孔55の有無の確認は、タブ部17が除去されて第2の金属支持層開口部18が形成されているか否かによって行うことができる。なお、タブ部17が除去されると、金属支持層10の絶縁層20の側とは反対側の面から、折り曲げられたタブ部17が突出することを回避でき、外枠付サスペンション用基板71の取扱性を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明してきたが、本発明による外枠付サスペンション用基板、素子付および外枠付サスペンション用基板、サスペンション用基板、外枠付サスペンション用基板の製造方法、素子付および外枠付サスペンション用基板の製造方法、並びにサスペンション用基板の製造方法は、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
1 サスペンション用基板
2 ヘッド領域
3 テール領域
10 金属支持層
11 金属支持層本体部
12 タング部
13 中央連結部
14 収容開口部
15 ジョイント部
16 金属支持層開口部
17 タブ部
18 第2の金属支持層開口部
20 絶縁層
21 端子開口部
22 絶縁層貫通孔
23 絶縁層露出部
24 絶縁層開口部
25 第2の絶縁層開口部
30 配線層
31 信号配線
32 ヘッド端子
33 テール端子
34 素子配線
35 接地用素子端子
36 印加用素子端子
37 配線層貫通孔
38 配線層開口部
40 保護層
41 保護層開口部
50 導電接続部
55 識別孔
56 識別孔形成部
61 素子付サスペンション用基板
71 外枠付サスペンション用基板
72 外枠
81 素子付および外枠付サスペンション用基板
104 ピエゾ素子
112 ヘッドスライダ

Claims (20)

  1. サスペンション用基板が外枠に支持された外枠付サスペンション用基板であって、
    金属支持層と、
    前記金属支持層上に設けられた絶縁層と、
    前記絶縁層上に設けられた配線層と、
    前記外枠付サスペンション用基板を貫通する識別孔であって、前記サスペンション用基板の良否を識別するための識別孔が形成される識別孔形成部と、を備え、
    前記識別孔形成部は、前記金属支持層に形成された金属支持層開口部を有していることを特徴とする外枠付サスペンション用基板。
  2. 前記識別孔形成部は、前記絶縁層に設けられた、前記金属支持層開口部に露出した絶縁層露出部を更に有していることを特徴とする請求項1に記載の外枠付サスペンション用基板。
  3. 前記金属支持層は、前記金属支持層開口部の周囲に設けられた金属支持層本体部を有し、
    前記識別孔形成部は、前記金属支持層開口部に隣接して設けられた、前記金属支持層本体部に連結されたタブ部を更に有していることを特徴とする請求項1に記載の外枠付サスペンション用基板。
  4. 前記タブ部は、前記金属支持層本体部に折り曲げ可能に連結されていることを特徴とする請求項3に記載の外枠付サスペンション用基板。
  5. 前記金属支持層開口部は、平面視でU字状に形成され、
    前記タブ部は、前記金属支持層開口部に囲まれるように形成されていることを特徴とする請求項3または4に記載の外枠付サスペンション用基板。
  6. 前記識別孔形成部は、前記外枠に設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の外枠付サスペンション用基板。
  7. 前記外枠は、複数の前記サスペンション用基板を支持しており、
    前記識別孔形成部は、前記サスペンション用基板に対応して複数設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の外枠付サスペンション用基板。
  8. 前記サスペンション用基板は、搭載されるヘッドスライダを変位させる伸縮可能なアクチュエータ素子が実装される実装領域を有していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の外枠付サスペンション用基板。
  9. 請求項8に記載の前記外枠付サスペンション用基板と、
    前記サスペンション用基板の前記実装領域に実装された前記アクチュエータ素子と、を備えたことを特徴とする素子付および外枠付サスペンション用基板。
  10. サスペンション用基板であって、
    金属支持層と、
    前記金属支持層上に設けられた絶縁層と、
    前記絶縁層上に設けられた配線層と、
    前記サスペンション用基板を貫通する識別孔であって、前記サスペンション用基板の良否を識別するための識別孔が形成される識別孔形成部と、を備え、
    前記識別孔形成部は、前記金属支持層に形成された金属支持層開口部を有していることを特徴とするサスペンション用基板。
  11. サスペンション用基板が外枠に支持された外枠付サスペンション用基板の製造方法であって、
    金属支持層と、前記金属支持層上に設けられた絶縁層と、前記絶縁層上に設けられた配線層と、前記外枠付サスペンション用基板を貫通する識別孔であって、前記サスペンション用基板の良否を識別するための識別孔が形成される識別孔形成部と、を備え、前記識別孔形成部が、前記金属支持層に形成された金属支持層開口部を有している、外枠付サスペンション用基板を準備する工程と、
    前記外枠付サスペンション用基板の前記サスペンション用基板を検査する工程と、
    前記サスペンション用基板の検査結果に基づいて、前記識別孔形成部に前記識別孔を形成する工程と、を備えたことを特徴とする外枠付サスペンション用基板の製造方法。
  12. 前記外枠付サスペンション用基板を準備する工程において、前記識別孔形成部は、前記絶縁層に設けられた、前記金属支持層開口部に露出した絶縁層露出部を更に有するように形成され、
    前記識別孔を形成する工程において、前記絶縁層露出部に、前記金属支持層開口部とともに前記識別孔をなす絶縁層開口部が形成されることを特徴とする請求項11に記載の外枠付サスペンション用基板の製造方法。
  13. 前記外枠付サスペンション用基板を準備する工程において、前記金属支持層は、前記金属支持層開口部の周囲に設けられた金属支持層本体部を有するように形成され、前記識別孔形成部は、前記金属支持層開口部に隣接して設けられた、前記金属支持層本体部に連結されたタブ部を更に有するように形成され、
    前記識別孔を形成する工程において、前記タブ部が除去されて、前記金属支持層開口部とともに前記識別孔をなす第2の金属支持層開口部が形成されることを特徴とする請求項11に記載の外枠付サスペンション用基板の製造方法。
  14. 前記外枠付サスペンション用基板を準備する工程において、前記金属支持層は、前記金属支持層開口部の周囲に設けられた金属支持層本体部を有するように形成され、前記識別孔形成部は、前記金属支持層開口部に隣接して設けられた、前記金属支持層本体部に折り曲げ可能に連結されたタブ部を更に有するように形成され、
    前記識別孔を形成する工程において、前記タブ部が折り曲げられて、前記金属支持層開口部とともに前記識別孔をなす第2の金属支持層開口部が形成されることを特徴とする請求項11に記載の外枠付サスペンション用基板の製造方法。
  15. 前記外枠付サスペンション用基板を準備する工程において、前記金属支持層開口部は、平面視でU字状に形成され、前記タブ部は、前記金属支持層開口部に囲まれるように形成されることを特徴とする請求項13または14に記載の外枠付サスペンション用基板の製造方法。
  16. 前記外枠付サスペンション用基板を準備する工程において、前記識別孔形成部は、前記外枠に形成されることを特徴とする請求項11乃至15のいずれか一項に記載の外枠付サスペンション用基板の製造方法。
  17. 前記外枠付サスペンション用基板を準備する工程において、前記外枠は、複数の前記サスペンション用基板を支持するように形成され、前記識別孔形成部は、前記サスペンション用基板に対応して複数形成されることを特徴とする請求項11乃至16のいずれか一項に記載の外枠付サスペンション用基板の製造方法。
  18. 前記外枠付サスペンション用基板を準備する工程において、前記サスペンション用基板に、搭載されるヘッドスライダを変位させる伸縮可能なアクチュエータ素子が実装される実装領域が形成されることを特徴とする請求項11乃至17のいずれか一項に記載の外枠付サスペンション用基板の製造方法。
  19. 請求項18に記載の前記外枠付サスペンション用基板の製造方法により、前記識別孔が形成された前記外枠付サスペンション用基板を得る工程と、
    前記識別孔の有無に基づいて、前記サスペンション用基板の前記実装領域に前記アクチュエータ素子を実装する工程と、を備えたことを特徴とする素子付および外枠付サスペンション用基板の製造方法。
  20. サスペンション用基板の製造方法であって、
    金属支持層と、前記金属支持層上に設けられた絶縁層と、前記絶縁層上に設けられた配線層と、前記サスペンション用基板を貫通する識別孔であって、前記サスペンション用基板の良否を識別するための識別孔が形成される識別孔形成部と、を備え、前記識別孔形成部が、前記金属支持層に形成された金属支持層開口部を有している、サスペンション用基板を準備する工程と、
    前記サスペンション用基板を検査する工程と、
    前記サスペンション用基板の検査結果に基づいて、前記識別孔形成部に前記識別孔を形成する工程と、を備えたことを特徴とするサスペンション用基板の製造方法。
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