JP2014205662A - (メタ)アクリル酸エステルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
現在では、KrFエキシマレーザー(波長:248nm)リソグラフィー技術が市場に導入され、さらなる短波長化を図ったArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィー技術も導入されようとしている。さらに、次世代の技術として、F2 エキシマレーザー(波長:157nm)リソグラフィー技術が研究されている。また、これらとは若干異なるタイプのリソグラフィー技術として、電子線リソグラフィー技術、波長13.5nm近傍の極端紫外光(ExtremeUltraVioletlight:EU
V光)を用いるEUVリソグラフィー技術についても精力的に研究されている。
このような短波長の照射光又は電子線に対する高解像度のレジストとして、光酸発生剤を含有する「化学増幅型レジスト」が提唱され、現在、この化学増幅型レジストの改良及び開発が精力的に進められている。ArFエキシマレーザーリソグラフィーにおいて使用されるレジスト樹脂の有用なモノマーとして、γ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートに代表されるβ−ヒドロキシラクトンの(メタ)アクリル酸エステルが幅広く用いられている。このような(メタ)アクリル酸エステルの製造法として、酸無水物をエステル化剤として用いる方法も知られている。例えば、アルカリ金属の無機塩及びメタクリル酸存在下でラクトンアルコールとメタクリル酸無水物とを反応させて、メタクリル酸エステルを製造する方法が開示されている(特許文献1参照)。しかし、この方法では、反応時間が長く、クロトノラクトン(エステル体のβ−脱離体)の副生も多いため、目的物を高収率で得ることができない。
また、遷移金属等のトリフラートからなるルイス酸触媒の存在下、ラクトン骨格を有するアルコールと(メタ)アクリル酸無水物とを反応させて、(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法が開示されている(特許文献2参照)。この方法では、高い収率で目的物を得ることはできるものの、触媒が特殊な化合物のため入手が困難であり、工業的、汎用的な方法とは言えない。
さらに、塩化鉄(III)のような遷移金属等の硫酸又はハロゲン化物からなるルイス酸触媒の存在下、ラクトン骨格を有するアルコールと(メタ)アクリル酸無水物とを反応させて、(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法が開示されている(特許文献3参照)。
この方法では、高い収率で目的物を得ることはできるものの、ArFエキシマレーザーリソグラフィー用モノマーは金属又はハロゲン含有量を出来る限り低減することが要求されており、鉄やアルミニウムなどの重金属元素は洗浄などの精製で除去するのは困難である。また、ハロゲン化物は洗浄、蒸留などの操作では除けず、煩雑な精製処理が必要になる。この触媒での反応では金属及びハロゲンの低減が困難となるため、有効な方法とは言えない。なお、この反応の触媒として硫酸を用いた場合には、収率は低く、副生物(例えば、β−脱離生成物等)が多く生成することが開示されている(特許文献3参照)。
すなわち、本発明の第一の要旨は、下記式(3)
本明細書において、「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸又はメタクリル酸を意味し、「(メタ)アクリロイルオキシ」は、アクリロイルオキシ又はメタクリロイルオキシを意味する。
本発明のアルコール(A)は、下記式(1)で表される化合物である。
上記式(1)中、R1は水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を表す。R1としては反応性、重合性等の点から、水素原子又は炭素数1〜3の直鎖アルキル基が好ましく、中でも、水素原子、メチル基又はエチル基がより好ましく、水素原子が最も好ましい。mは0又は1の整数である。mは、エステルのβ−脱離抑制の点から、0が好ましい。また、R1としては、得られた(メタ)アクリル酸エステルの精製のしやすさから、炭素数4〜5の直鎖アルキル基が好ましい。mは0又は1の整数である。エステルのβ−脱離抑制の点から、mは0が好ましい。
前記アルコール(A)は、光学活性を有する場合があるが、S体、R体、ラセミ体のいずれも使用できる。
前記式(1)で表されるアルコール(A)としては、例えば、下記式(4)〜(9)等で表されるアルコールが挙げられる。なお、アルコール(A)としては、特に限定されるものではなく、市販のものが使用できる。
本発明で使用する(メタ)アクリル酸無水物は、特に限定されず、市販のものでも独自に製造したものでも使用できる。
(メタ)アクリル酸無水物の使用量は、前記式(1)で表されるアルコール(A)1モルに対して0.8モル以上で使用できるが、反応収率の観点から0.95モル以上が好ましく、1.05倍モル以上がより好ましい。また、(メタ)アクリル酸無水物の使用量は、前記式(2)で表されるアルコール(A)1モルに対して、5モル以下で使用できるが、精製時において未反応物を除去する操作(中和処理等)の簡便性から3モル以下が好ましく、1.5倍モル以下がより好ましい。
完全に消費される使用量は、使用するアルコール(A)の種類やそれらに含有される不純物量によって異なることがあるため、適宜選択すればよい。
本発明で使用する触媒は、下記式(3)で示される化合物又は−SO3H基を有するイオン交換樹脂である。
ロ基、水酸基、ハロゲン原子、スルホン酸基およびそのエステル、アルカリ金属スルホン酸基、アルカリ土類金属スルホン酸基、カルボニル基、カルボキシ基およびそのエステル、アシル基、アシルオキシ基、アルコキシ基等が挙げられる。中でも、副反応抑制及び目的物の純度の点から。水酸基、スルホン酸基およびそのエステル、アルカリ金属スルホン酸基、アルカリ土類金属スルホン酸基、(メタ)アクリロイルオキシ基などのアシルオキシ基が好ましい。
式(3)の化合物としては、例えば、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−エチレンスルホン酸、10−カンファースルホン酸などが挙げられ、このうちメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸が安価なため、好ましい。
−SO3H基を有するイオン交換樹脂としては、特に限定されないが、強酸性イオン交換樹脂が反応速度の観点で好ましい。
イオン交換樹脂としては、三菱化学社製のダイヤイオンSKシリーズ、ダイヤイオンPKシリーズ、ダイヤイオンUBK500シリーズなどの例が挙げられる。使用前に既知の方法で酸型に処理することが好ましい。
イオン交換樹脂の場合、式(1)で表されるアルコール(A)対して1〜200質量%の量で使用する。好ましくは5〜100質量%、さらに好ましくは20〜80質量%である。
反応温度は、特に制限されないが、−10℃〜140℃の範囲が好ましい。反応速度の点から10℃以上がより好ましく、20℃以上が更に好ましい。また、副反応抑制の点から120℃以下が好ましく、95℃以下がより好ましく、85℃以下が更に好ましい。
反応時間は特に制限されず適宜決めればよいが、0.5時間〜40時間の範囲が好ましい。反応収率の観点から1.0時間以上がより好ましく、2.0時間以上が更に好ましい。また、副生物抑制の観点から35時間以下がより好ましく、30時間以下が更に好ましい。
反応を進行させるために、反応の進行とともに副生する(メタ)アクリル酸又はその他のカルボン酸を系外に除去することが好ましい。(メタ)アクリル酸は、例えば、適当な溶媒との共沸混合物として反応系外に取り出すことができる。反応は、回分式、半回分式、連続式などの何れの方式により行ってもよい。
本発明では、反応を無溶媒下で実施できるが、有機溶剤を使用することが好ましい。本発明で用いる有機溶剤としては、生成する(メタ)アクリル酸エステルを溶解するものが好ましい。また、用いる有機溶剤の極性が低いほど好ましく、特に無極性溶剤を用いることが好ましい。本発明において好適な有機溶剤としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素;ヘキサン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル;ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素;アセトニトリル等のニトリル;ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミドなどの非プロトン性極性溶媒;これらの混合溶媒などが挙げられる。これらのなかでも、反応
に対して不活性であり、エステル化反応が円滑に進行し且つ留去が容易な点から、芳香族炭化水素、エーテル、ニトリルが好ましい。有機溶剤は、1種を用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
有機溶媒の使用量は、副反応抑制の点から、前記式(1)で表されるアルコール(A)に対して0.1重量倍以上が好ましく、0.2重量倍以上がより好ましく、0.5以上が特に好ましい。また、有機溶媒の使用量は、触媒の使用量を低減させることができるので、100重量倍以下が好ましく、20重量倍以下がより好ましく、10重量倍以下が特に好ましい。
本発明の製造法においては、重合を抑制するため、反応系内に重合禁止剤を存在させてもよく、反応系にエアーバブリング法により酸素を供給してもよく、これらの方法を組み合わせてもよい。重合禁止剤としては、特に限定されず、例えば、ハイドロキノンモノメチルエーテル、ハイドロキノン、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4,4’−ブチリデン−ビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)}、6−tert−ブチル−2,4−キシレノールなどの公知の重合禁止剤(フェノール系重合禁止剤等)を用いることができる。これらは単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。重合禁止剤の使用量は、(メタ)アクリル酸無水物に対して、例えば10重量ppm〜10000重量ppm程度である。
反応終了後、必要に応じて水を添加した後、例えば、濾過、濃縮、抽出、洗浄(水洗、酸又はアルカリ洗浄等)、蒸留、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離精製手段を用いることにより、目的の(メタ)アクリル酸エステルを得ることができる。例えば、前記式(1)で表されるアルコール(A)からは、それぞれ下記式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステルを得ることができる。式中の符号は前記に同じである。
なお、反応収率及び実得収率は以下のように定義される。
反応収率又は実得収率(%)=(A/B)×100
ここで、Aは目的生成物のモル数、Bは原料であるアルコールのモル数を表す。
es 6890Nのガスクロマトグラフィー(以下、GCという)により行った。GCの
分析では、検出器としては水素炎イオン検出器(FID検出器)を用いた。キャリアガス
としてヘリウムと空気、GCカラムにJ&W ScientificDB−5Length30mm、I.D. 0.32mm, Film 25μmを使用した。昇温プログラムとしては、初期温度50℃(保持5分)、昇温(10℃/min)、終期温度280℃(保持2
分)とした。サンプル調整方法としては、反応液1質量部に対してアセトン10質量部と、内部標準としてヘプタン0.1質量部を加えてよく混合して調整した。なお、目的生成物のモル数及び原料であるアルコールのモル数は内部標準法による定量分析により求めた。
また、オリゴマー成分の分析は、Waters HPLC (解析:Millenniu
m 32)のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPC)により行なった。GPCの分析では、検出器としてはRIを用いた。移動相としてTHF(1.0mL/min、40℃)、GPCカラムにShodex KF―801(直列2本接続)を使用し
た。
(γ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートの合成)
攪拌機、温度計、ジムロート冷却管を備えたガラス製のフラスコに、(S)−3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン(東京化成工業株式会社製)1.53g(15mmol)、メタクリル酸無水物(和光純薬工業株式会社製を蒸留精製したもの)2.77g(18mmol)、トルエン10.40g(12ml)、p−トルエンスルホン酸一水和物(和光純薬工業株式会社製)0.29g(1.5mmol)、BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)(和光純薬工業株式会社製)0.034gを仕込んだ。そして、50℃で4時間加熱攪拌し、エステル化反応を行った。加熱終了後の反応液中のγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレート含有量は1.63g、反応収率は64%((S)−3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン基準)であった。また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)であるクロトノラクトンの含有量は0.02gであり、反応収率は2%であった。また、GPCにて反応液を分析したところ、オリゴマー成分は検出されなかった。
実施例1のp−トルエンスルホン酸一水和物をメタンスルホン酸(和光純薬工業株式会社製)0.14g(1.5mmol)に変更した以外は、実施例1と同じ条件で反応させてγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートを得た。加熱終了後の反応液中のγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレート含有量は1.83g、反応収率は72%((S)−3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン基準)であった。また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)であるクロトノラクトンの含有量は0.03gであり、反応収率は2%であった。また、GPCにて反応液を分析したところ、オリゴマー成分は検出されなかった。
実施例1のp−トルエンスルホン酸一水和物をイオン交換樹脂(IER(15dry))(オルガノ株式会社製)0.64gに変更した以外は、実施例1と同じ条件で反応させてγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートを得た。加熱終了後の反応液中のγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレート含有量は1.25g、反応収率は49%((S)−3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン基準)であった。また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)であるクロトノラクトンは検出されなかった。また、GPCにて反応液を分析したところ、オリゴマー成分は検出されなかった。
実施例1のエステル化反応を60℃で12時間加熱撹拌の条件で行い、メタクリル酸無水物2.54g(16.5mmol)使用した以外は、実施例1と同じ条件でγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートを得た。加熱終了後の反応液中のγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレート含有量は2.24g、反応収率は88%((S)−3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン基準)であり、メタクリル酸無水物は検出されなかった。また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)であるクロトノラクトンの含有量は0.03gであり、反応収率は2%であった。また、GPCにて反応液を分析したところ、オリゴマー成分は検出されなかった。
得られた反応液に同一重量の炭酸カリウム水溶液(炭酸カリウム20gを水100gに溶解させた溶液)を添加した後、5℃で2時間撹拌し有機層と水層を分液漏斗で分離した。有機層をさらに同一重量の水で5℃で洗浄した後、エバポレーターでトルエンを留去した。得られた残渣を減圧蒸留により精製した(0.1〜0.2Torr、バス温105℃)結果、純度98.9%(GC面積百分率%)でγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートを得た(Total収率73%)。
実施例2のエステル化反応を10時間加熱撹拌で行った以外は、実施例2と同じ条件でγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートを得た。加熱終了後の反応液中のγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレート含有量は2.37g、反応収率は93%((S)−3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン基準)であった。また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)であるクロトノラクトンの含有量は0.03gであり、反応収率は2%であった。また、GPCにて反応液を分析したところ、オリゴマー成分は検出されなかった。
実施例5の反応温度を60℃にした以外は、実施例5と同じ条件でγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートを得た。加熱終了後の反応液中のγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレート含有量は2.39g、反応収率は94%((S)−3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン基準)であった。また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)であるクロトノラクトンの含有量は0.03gであり、反応収率は2%であった。また、GPCにて反応液を分析したところ、オリゴマー成分は検出されなかった。
実施例5の反応温度を80℃にした以外は、実施例5と同じ条件でγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートを得た。加熱終了後の反応液中のγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレート含有量は2.42g、反応収率は95%((S)−3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン基準)であった。また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)であるクロトノラクトンの含有量は0.04gであり、反応収率は3%であった。また、GPCにて反応液を分析したところ、オリゴマー成分は検出されなかった。
実施例5の反応温度を90℃にした以外は、実施例5と同じ条件でγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートを得た。加熱終了後の反応液中のγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレート含有量は2.39g、反応収率は94%((S)−3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン基準)であった。また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)であるクロトノラクトンの含有量は0.09gであり、反応収率は6%であった。また、GPCにて反応液を分析したところ、オリゴマー成分は検出されなかった。
実施例1のp−トルエンスルホン酸一水和物を98%硫酸(和光純薬工業株式会社製)0.15g(1.5mmol)に変更した以外は、実施例1と同じ条件で反応させてγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートを得た。加熱終了後の反応液中のγ−ブチロラ
クトン−3−イルメタクリレート含有量は1.58g、反応収率は62%((S)−3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン基準)であった。また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)であるクロトノラクトンの含有量は0.08gであり、反応収率は6%であった。また、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)にて反応液を分析したところ、オリゴマー成分は検出されなかった。
実施例1のp−トルエンスルホン酸一水和物を60%硝酸(和光純薬工業株式会社製)0.16g(1.5mmol)に変更した以外は、実施例1と同じ条件で反応させてγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートを得た。加熱終了後の反応液中のγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレート含有量は0.08g、反応収率は3%((S)−3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン基準)であった。また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)であるクロトノラクトンは検出されなかった。
実施例1のp−トルエンスルホン酸一水和物を炭酸ナトリウム(和光純薬工業株式会社製)0.16g(1.5mmol)に変更した以外は、実施例1と同じ条件で反応させてγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートを得た。加熱終了後の反応液中のγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレート含有量は1.41g、反応収率は55%((S)−3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン基準)であった。また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)であるクロトノラクトンの含有量は0.27gであり、反応収率は21%であった。また、GPCにて反応液を分析したところ、オリゴマー成分は検出されなかった。
実施例1のp−トルエンスルホン酸一水和物をジメチルアミノピリジン(和光純薬工業株式会社製)0.18g(1.5mmol)に変更した以外は、実施例1と同じ条件で反応させてγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートを得た。加熱終了後の反応液中のγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレート含有量は0.77g、反応収率は30%((S)−3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン基準)であった。また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)であるクロトノラクトンの含有量は0.24gであり、反応収率は19%であった。
Claims (3)
- 前記R3は、水素原子の少なくとも一つが酸素原子、窒素原子、硫黄原子又はハロゲン原子を有する置換基で置換されていてもよい炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状の、飽和又は不飽和の炭化水素基を示す、請求項1に記載の(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法。
- 式(2)において、mが0の構造であることを特徴とする請求項1又は2に記載の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法。
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