JP2007091665A - (メタ)アクリル酸エステルを製造する方法 - Google Patents

(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】レジスト樹脂用の原料モノマーに適したβ−ヒドロキシラクトンの(メタ)アクリル酸エステルおよび3級エステルタイプの(メタ)アクリル酸エステルを収率よく製造する方法を提供する。
【解決手段】式(1)で表されるルイス酸触媒および重合禁止剤の存在下、特定の構造を有するアルコール(A)と、(メタ)アクリル酸無水物(B1)および(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸以外のカルボン酸との無水物(B2)から選ばれる少なくとも1種の酸無水物(B)とを反応させて、(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法。
Figure 2007091665

(式(1)中、Mは、遷移金属などから選ばれた元素を表し、Rfはフッ素化炭化水素基を表し、nはMの原子価と同数の整数を表す。)
【選択図】なし

Description

本発明は、β−ヒドロキシラクトンの(メタ)アクリル酸エステルまたは3級エステルタイプの(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法に関する。
近年、リソグラフィー技術の進歩により、半導体素子や液晶素子の製造における微細加工の分野において、微細化が急速に進んでいる。その微細化の手法としては、一般に、照射光の短波長化が用いられ、具体的には、従来のg線(波長:438nm)、i線(波長:365nm)に代表される紫外線からDUV(Deep Ultra Violet)へと照射光が変化してきている。
現在では、KrFエキシマレーザー(波長:248nm)リソグラフィー技術が市場に導入され、さらなる短波長化を図ったArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィー技術も導入されようとしている。さらに、次世代の技術として、F2エキシマレーザー(波長:157nm)リソグラフィー技術が研究されている。また、これらとは若干異なるタイプのリソグラフィー技術として、電子線リソグラフィー技術、波長13.5nm近傍の極端紫外光(Extreme Ultra Violet light:EUV光)を用いるEUVリソグラフィー技術についても精力的に研究されている。
このような短波長の照射光または電子線に対する高解像度のレジストとして、光酸発生剤を含有する「化学増幅型レジスト」が提唱され、現在、この化学増幅型レジストの改良および開発が精力的に進められている。
ArFエキシマレーザーリソグラフィーにおいて使用されるレジスト樹脂の有用なモノマーとして、γ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートに代表されるβ−ヒドロキシラクトンの(メタ)アクリル酸エステルが幅広く用いられている。
その製造方法として、例えば、有機溶媒中、アルカリ金属塩の無機塩およびメタクリル酸の存在下でヒドロキシラクトンと無水メタクリル酸とを反応させてエステル化する方法が開示されている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に記載された製造方法では反応時間が長く時間を要する上、反応途中に目的物のエステル体がβ−脱離した副生成物が生成してしまうという問題があった。
一方、ArFエキシマレーザーリソグラフィーにおいて使用されるレジスト樹脂の有用なモノマーとして、さらにメチルアダマンチルメタクリレートやメバロノラクトン(メタ)アクリレートに代表される3級エステルも幅広く用いられている。
このメバロノラクトン(メタ)アクリレートの製造方法としては、例えば、ヒドロキシラクトンと(メタ)アクリルロイルハライドを塩基の存在下、−15℃〜−50℃で反応させエステル化する方法が開示されている(特許文献2参照)。
しかしながら、特許文献2記載の方法ではアミン類の塩基を使用するため、製品中にアミン類が混入する恐れがあり、その結果、レジスト樹脂の原料として用いた場合には、レジストの感度が低下するという問題が発生する。また目的物のエステル体のβ−脱離を抑制するために、−15℃〜−50℃の低温で反応させるための装置を必要としなければならないという問題もあった。
一方、エステル体のβ−脱離を抑制するエステル化方法として、ルイス酸触媒の存在下、酸無水物とアルコールによるエステル化反応が開示されている(特許文献3または4参照)。
しかしながら、特許文献3記載の方法や特許文献4記載の方法で、(メタ)アクリル酸エステルを製造した場合、重合するおそれがあった。さらに、ルイス酸、アルコールの種類によっては、エステル体のβ−脱離の抑制が十分とは言えない場合があった。
特開2003−261556号公報 特開2004−2243号公報 特開2005−95823号公報 特開平9−239270号公報
本発明の目的は、エステルのβ−脱離に伴う収率低下が抑制され、さらには重合反応を伴わずに、β−ヒドロキシラクトンの(メタ)アクリル酸エステルおよび3級エステルタイプの(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、ArFエキシマレーザーリソグラフィーにおいて使用されるレジスト樹脂用の原料モノマーとして適したβ−ヒドロキシラクトンの(メタ)アクリル酸エステルおよび3級エステルタイプの(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法を提供することにある。
本発明は、有機溶媒中、式(1)で表されるルイス酸触媒および重合禁止剤の存在下、式(2)または式(3)で表されるアルコール(A)と、(メタ)アクリル酸無水物(B1)および(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸以外のカルボン酸との無水物(B2)から選ばれる少なくとも1種の酸無水物(B)とを反応させて、(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法に関するものである。
Figure 2007091665
Figure 2007091665
Figure 2007091665
(式(1)中、Mは、遷移金属、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、珪素、ゲルマニウム、スズ、鉛、アンチモン、およびビスマスから選ばれた元素を表し、Sは硫黄原子を表し、Oは酸素原子を表し、Rfは炭素数1〜8のフッ素化炭化水素基を表し、nはMの原子価と同数の整数を表す。
式(2)中、Rは水素原子を示し、mは0〜3の整数を表す。
式(3)中、Rは、メチル基、エチル基、プロピル基のいずれかを示し、Zは炭素数4〜16の単環式有機基または橋架環式有機基であって、該単環式有機基または橋架環式有機基の中にエーテル結合、エステル結合を有していてもよく、該単環式有機基または橋架環式有機基は、水酸基、カルボキシシル基、カルボニル基、ニトリル基の置換基を有していてもよい。)
本発明の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法によれば、エステルのβ−脱離に伴う収率低下を抑制することができることと、重合反応を伴わずに(メタ)アクリル酸エステルを製造することができることとから、β−ヒドロキシラクトンの(メタ)アクリル酸エステルおよび3級エステルタイプの(メタ)アクリル酸エステルを高収率で製造することができる。
本発明の(メタ)アクリル酸エステルの製造方法によれば、アミン類の使用をせずに、β−ヒドロキシラクトンの(メタ)アクリル酸エステルおよび3級エステルタイプの(メタ)アクリル酸エステルを製造することができるため、レジストの感度を低下させることがなく、ArFエキシマレーザーリソグラフィーにおいて使用されるレジスト樹脂用の原料モノマーの製造方法として、特に有用である。
以下、本発明について説明する。文中「(メタ)アクリル酸」は、アクリル酸および/またはメタクリル酸を表す。
本発明では、有機溶媒中、式(1)で表されるルイス酸触媒および重合禁止剤の存在下、式(2)または式(3)で表されるアルコール(A)と、(メタ)アクリル酸無水物(B1)および(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸以外のカルボン酸との無水物(B2)から選ばれる少なくとも1種の酸無水物(B)とを反応させて、(メタ)アクリル酸エステルを製造する。
Figure 2007091665
Figure 2007091665
Figure 2007091665
ここで、式(1)中、Mは、遷移金属、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、珪素、ゲルマニウム、スズ、鉛、アンチモン、およびビスマスから選ばれた元素を表し、Sは硫黄原子を表し、Oは酸素原子を表し、Rfは炭素数1〜8のフッ素化炭化水素基を表し、nはMの原子価と同数の整数を表す。
遷移元素とは、周期律表における第3族〜第11族の元素であり、例えば、イットリウム、サマリウム、イッテルビウム、ルビジウム、ハフニウム、チタニウム、銅、鉄、コバルト、パラジウム等を上げることが出来る。
中でもMは、エステルのβ−脱離抑制の点から、第4周期〜第6周期の遷移金属、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、珪素、ゲルマニウム、スズ、鉛、アンチモン、およびビスマスから選ばれる元素が好ましく、第4周期〜第6周期の第3族〜第5族の遷移金属から選ばれる元素がより好ましく、イットリウム、イッテルビウム、サマリウムから選ばれる元素がさらに好ましく、イットリウムが最も好ましい。
Rfとしては、特に制限されないが、例えば、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオロヘプチル基、パーフルオロオクチル基などがあげられ、入手のしやすさからトリフルオロメチル基が好ましい。なお、Rfのフッ素化炭化水素基は全フッ素置換である必要はない。
また、nが2または3の場合、式(1)で表されるルイス酸触媒は複数のRfを有するが、この場合Rfは、同一のフッ素化炭化水素基であってもよいし、異なるフッ素化炭化水素基であってもよい。
式(1)で表されるのルイス酸触媒の使用量は、特に限定されないが、後述する式(2)または式(3)で表されるアルコール(A)100モル部に対して1ミリモル部〜5モル部が好ましい。この使用量が1ミリモル部以上の場合に反応速度を早くすることができる傾向にあり、5モル部以下の場合にエステルのβ−脱離抑制をすることができる傾向にある。この使用量の下限値は、0.1モル部以上がより好ましく、0.5モル部以上が特に好ましい。また、この使用量の上限値は、3モル部以下がより好ましく、2モル部以下が特に好ましい。
本発明において用いる重合禁止剤は、特に限定されるものではないが、MEHQ(ハイドロキノンモノメチルエーテル)、HQ(ハイドロキノン)、HO−TEMPO(4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン)などの公知のものが使用できる。これらは、1種を用いても、2種以上用いてもよい。重合禁止剤の量は、後述する酸無水物(B)に対して10ppm〜10000ppmの範囲で用いるのが好ましい。
次に、本発明において用いるアルコール(A)について説明する。アルコール(A)は、前記式(2)または前記式(3)で表されるアルコールである。
前記式(2)中、Rは水素原子を表し、mは0〜3の整数である。mは、エステルのβ−脱離抑制の点から、0または1が好ましい。
前記式(2)で表されるアルコールとしては、例えば、下記式(2−1)、下記式(2−2)等で表されるアルコールが挙げられる。
Figure 2007091665
前記式(3)中、Rはメチル基、エチル基、プロピル基のいずれかを示す。また、Zは炭素数4〜16の単環式有機基または橋架環式有機基であって、単環式有機基または橋架環式有機基の中にエーテル結合、エステル結合を有していてもよく、単環式有機基または橋架環式有機基は、水酸基、カルボキシシル基、カルボニル基、ニトリル基の置換基を有していてもよい。ここで、有機基とは、少なくとも炭素原子と水素原子を含む基のことをいう。
Zの具体例としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基、アダマンチル基、γ−ブチロラクトニル基、テトラヒドロフラニル基、テトラピラニル基、テトラヒドロピラニル−2−オン−イル等が挙げられる。
前記式(3)で表されるアルコールの具体例を、下記式(3−1)〜(3−17)に示す。
Figure 2007091665
次に、本発明において用いる酸無水物(B)について説明する。
酸無水物(B)は、(メタ)アクリル酸無水物(B1)および(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸以外のカルボン酸との無水物(B2)から選ばれる少なくとも1種である。
(メタ)アクリル酸無水物(B1)としては、特に限定されるものではなく、市販のものが使用できる。
(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸以外のカルボン酸との無水物(B2)としては、とくに限定されるものではなく、例えば、(メタ)アクリル酸と蟻酸との無水物、(メタ)アクリル酸と酢酸との無水物、(メタ)アクリル酸とプロピオン酸との無水物、(メタ)アクリル酸とイソブタン酸との無水物等が挙げられる。
酸無水物(B)の使用量は、特に制限されないが、式(2)または式(3)で表されるアルコール(A)100モル部に対し、100〜500モル部の範囲が好ましい。酸無水物(B)の使用量が100モル部以上の場合に、エステル化収率が向上し、反応時間を短くすることができる傾向にある。また、酸無水物(B)の使用量が500モル部以下の場合に、エステルのβ−脱離を抑制することができる傾向にある。酸無水物(B)の使用量の下限値は、105モル部以上がより好ましく、110モル部以上が特に好ましい。また、酸無水物(B)の使用量の上限値は、200モル部以下がより好ましく、120モル部以下が特に好ましい。
本発明において、アルコール(A)と酸無水物(B)との反応は、有機溶媒中で行う。
有機溶媒としては、特に制限されないが、例えば、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、アセトニトリル、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、トルエン、ヘキサン等を例示することができる。中でも、原料であるアルコール(A)および生成する(メタ)アクリル酸エステルの溶解性の点から、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、アセトニトリル、およびN,N−ジメチルホルムアミドから選ばれる少なくとも1種が好ましく、アセトニトリルおよび/またはテトラヒドロフランが特に好ましい。
有機溶媒の使用量は、特に制限されず、適宜決めればよいが、式(2)または式(3)で表されるアルコール(A)の質量の0.5倍以上が好ましく、また100倍以下が好ましい。有機溶媒の使用量が0.5倍以上の場合にエステルのβ−脱離の抑制をすることができる傾向にあり、また100倍以下の場合に反応時間を短くすることができる傾向にある。
反応温度は、特に制限されないが、−10℃〜100℃の範囲が好ましい。反応温度が0℃以上の場合に、反応時間を短くすることができる傾向にあり、100℃以下の場合に、エステルのβ−脱離を抑制することができる傾向にある。反応温度の下限値は10℃以上がより好ましく、また上限値は、80℃以下がより好ましく、58℃以下が特に好ましい。
反応時間は、特に制限されず、適宜決めればよいが、0.5時間〜40時間の範囲が好ましい。
反応を進行させるために、反応の進行とともに副生する(メタ)アクリル酸またはその他のカルボン酸を系外に除去することが好ましい。(メタ)アクリル酸は、例えば、適当な溶媒との共沸混合物として反応系外に取り出すことができる。
反応終了後、トルエン等の溶媒を加え、さらに重曹、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ水溶液を加え、珪藻土、セライト等でルイス酸触媒を濾過するのが好ましい。濾液の水槽を取り除き、必要によっては、油層をアルカリ水溶液で複数回洗浄し、さらには、水、食塩水で洗浄してもよい。得られた濾液を濃縮することにより、粗体の(メタ)アクリル酸エステルを得ることができる。
得られた、粗体の(メタ)アクリル酸エステルは蒸留精製するのが好ましい。また、蒸留時の分解をさけるために薄膜蒸留するのが特に好ましい。
薄膜蒸留することで、触媒由来の金属などの金属不純物が十分に除去でき、金属不純物含有量を50ppb以下にコントロールした特殊(メタ)アクリル酸エステルを得ることができる。
薄膜蒸留する際、必要に応じて重合禁止剤を添加してもよい。重合禁止剤としては公知のものを用いることができ、1種用いても2種以上併用してもよい。重合禁止剤の添加量は、(メタ)アクリル酸エステル100質量部に対して、1質量部以下が好ましい。
以下、本発明を実施例によってくわしく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
原料、生成物、および副生物の定量は、高速液体クロマトグラフィー(以下、LCと略す。)により行なった。
装置は日本分光製高速液体グラフィーを用い、検出器は日本分光製830−RIを用いた。カラムはGLサイエンス製ODS−3Vを用いた。溶離液はアセトニトリル:水=70:30(容量比)を用い、流速1.0ml/分で分析した。
反応収率(%)=(X/Y)×100(%)
ここで、Xは目的生成物である(メタ)アクリル酸エステルまたは反応副生物であるエステル体のβ−脱離体のモル数を表し、Yは原料であるアルコールのモル数を表す。
<実施例1>
攪拌機、温度計、ジムロート冷却菅、滴下ロートを備えたガラス製のフラスコに、メタクリル酸無水物8.48g(55mmol)、アセトニトリル16.3g、イットリウムトリフラート(Mがイットリウム、Rfがトリフルオロメチル基、nが3である式(1)で表されるルイス酸触媒)0.40g(0.80mmol)、MEHQ(ハイドロキノンモノメチルエーテル)0.00085gを投入し、25℃で攪拌した。滴下ロートにはアセトニトリル3.3gにメバロノラクトン(Rがメチル基で、Zがテトラヒドロピラン2オン−イルである式(3)で表されるアルコール)6.51g(50.0mmol)を溶解させた溶液を投入し、5分間でフラスコに滴下した。滴下終了後、反応温度を55℃になるように調節しながら、反応を行った。反応中にサンプリングを行い、サンプリング物をLCで分析してメバロノラクトンが消失するまで反応を行い、メバロノラクトンメタクリレートを得た。昇温後からの反応時間は3時間であった。反応終了後のメバロノラクトンメタクリレートの含有量は9.4gであり、反応収率は94.0%であった。
また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)である4−メチル−5,6−ジヒドロピラン−2−オンの含有量は0.1gであり、反応収率は2.0%であった。
<実施例2>
反応温度を80℃に変更した以外は、実施例1と同じ条件で反応させてメバロノラクトンメタクリレートを得た。LCでメバロノラクトンが消失したのは、80℃に昇温してから1時間後であった。
反応終了後のメバロノラクトンメタクリレートの含有量は7.9gであり、反応収率は80.0%であった。また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)である4−メチル−5,6−ジヒドロピラン−2−オンの含有量は0.5gであり、反応収率は10.0%であった。
<実施例3>
反応温度を0℃に変更した以外は、実施例1と同じ条件で反応させてメバロノラクトンメタクリレートを得た。LCでメバロノラクトンが消失したのは、反応温度を0℃にしてから30時間後であった。
反応終了後のメバロノラクトンメタクリレートの含有量は9.8gであり、反応収率は99.0%であった。また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)である4−メチル−5,6−ジヒドロピラン−2−オンは検出されなかった。
<実施例4>
ルイス酸触媒のイットリウムトリフラートに変えてサマリウムトリフラート(Mがサマリウム、Rfがトリフルオロメチル基、nが3である式(1)で表されるルイス酸触媒)を0.39g(0.80mmol)用いた以外は、実施例1と同じ条件で反応させてメバロノラクトンメタクリレートを得た。LCでメバロノラクトンが消失したのは、反応温度を55℃にしてから1時間後であった。
反応終了後のメバロノラクトンメタクリレートの含有量は7.8gであり、反応収率は79.0%であった。また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)である4−メチル−5,6−ジヒドロピラン−2−オンの含有量は0.6gであり、反応収率は11.0%であった。
<実施例5>
ルイス酸触媒のイットリウムトリフラートに変えてイッテルビウムトリフラート(Mがイッテルビウム、Rfがトリフルオロメチル基、nが3である式(1)で表されるルイス酸触媒)を0.41g(0.80mmol)用いた以外は、実施例1と同じ条件で反応させてメバロノラクトンメタクリレートを得た。LCでメバロノラクトンが消失したのは、反応温度を55℃にしてから1時間後であった。
反応終了後のメバロノラクトンメタクリレートの含有量は7.8gであり、反応収率は79.0%であった。また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)である4−メチル−5,6−ジヒドロピラン−2−オンの含有量は0.6gであり、反応収率は11.0%であった。
<実施例6>
アルコールのメバロノラクトンに変えて、3−ヒドロキシγ−ブチロラクトン(mが0である式(2)で表されるアルコール)5.10g(0.80mmol)用いた以外は、実施例1と同じ条件で反応させてγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートを得た。LCで3−ヒドロキシγ−ブチロラクトンが消失したのは、反応温度を55℃にしてから1時間後であった。
反応終了後のγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートの含有量は8.6gであり、反応収率は99.0%であった。また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)であるクロトノラクトンは検出されなかった。
<実施例7>
メタクリル酸無水物に変えて、メタクリル酸と酢酸との無水物を7.16g(55mmol)用いた以外は、実施例6と同じ条件で反応させてγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートを得た。LCで3−ヒドロキシγ−ブチロラクトンが消失したのは、反応温度を55℃にしてから2時間後であった。
反応終了後のγ−ブチロラクトン−3−イルメタクリレートの含有量は6.6gであり、反応収率は76.0%であった。また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)であるクロトノラクトンは検出されなかった
<比較例1>
攪拌機、温度計、ジムロート冷却菅、滴下ロートを備えたガラス製のフラスコにメタクリル酸無水物8.48g(55mmol)、アセトニトリル16.3g、イットリウムトリフラート0.05g(0.10mmol)を投入し、25℃で攪拌した。滴下ロートにはアセトニトリル3.3gにメバロノラクトン6.51g(50.0mmol)溶解させた溶液を投入し、5分間でフラスコに滴下した。滴下終了後、反応温度を100℃になるように調節しながら反応を行い、メバロノラクトンメタクリレートを得た。LCでメバロノラクトンが消失したのは、反応温度を100℃にしてから1時間後であった。
反応終了後のメバロノラクトンメタクリレートの含有量は6.4gであり、反応収率は65.0%であった。また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)である4−メチル−5,6−ジヒドロピラン−2−オンの含有量は0.6gであり、反応収率は11.0であった。また、反応液の粘性が重合によって上昇したことを目視により確認した。
<比較例2>
ルイス酸触媒のイットリウムトリフラートに変えて、ジルコニウム(IV)ビス(パーフルオロオクタンスルホニウム)アミドを0.298g(0.80mmol)用いた以外は、実施例1と同じ条件で反応させてメバロノラクトンメタクリレートを得た。LCでメバロノラクトンが消失したのは、反応温度を55℃にしてから1時間後であった。
反応終了後のメバロノラクトンメタクリレートの含有量は7.8gであり、反応収率は79.0%であった。また、また、反応副生物(エステル体のβ−脱離体)である4−メチル−5,6−ジヒドロピラン−2−オンの含有量は0.9gであり、反応収率は18.0%であった。

Claims (1)

  1. 有機溶媒中、式(1)で表されるルイス酸触媒および重合禁止剤の存在下、式(2)または式(3)で表されるアルコール(A)と、(メタ)アクリル酸無水物(B1)および(メタ)アクリル酸と(メタ)アクリル酸以外のカルボン酸との無水物(B2)から選ばれる少なくとも1種の酸無水物(B)とを反応させて、(メタ)アクリル酸エステルを製造する方法。
    Figure 2007091665
    Figure 2007091665
    Figure 2007091665
    (式(1)中、Mは、遷移金属、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、珪素、ゲルマニウム、スズ、鉛、アンチモン、およびビスマスから選ばれた元素を表し、Sは硫黄原子を表し、Oは酸素原子を表し、Rfは炭素数1〜8のフッ素化炭化水素基を表し、nはMの原子価と同数の整数を表す。
    式(2)中、Rは水素原子を示し、mは0〜3の整数を表す。
    式(3)中、Rは、メチル基、エチル基、プロピル基のいずれかを示し、Zは炭素数4〜16の単環式有機基または橋架環式有機基であって、単環式有機基または橋架環式有機基の中にエーテル結合、エステル結合を有していてもよく、単環式有機基または橋架環式有機基は、水酸基、カルボキシシル基、カルボニル基、ニトリル基の置換基を有していてもよい。)
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