JP4164642B2 - 新規なエステル化合物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、微細加工技術に適した化学増幅レジスト材料のベースポリマー用のモノマーとして有用なエステル化合物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が求められている。
微細化が急速に進歩した背景には投影レンズの高NA化、レジストの性能向上、短波長化が挙げられる。レジストの高解像度化及び高感度化に関しては、光照射によって発生する酸を触媒とした化学増幅ポジ型レジスト材料は優れた性能を有するものであり、遠紫外線リソグラフィーにおいて特に主流なレジスト材料になった(特公平2−27660号、特開昭63−27829号公報等に記載)。また、i線(365nm)からKrF(248nm)への短波長化は大きな変革をもたらし、KrFエキシマレーザー用レジスト材料は0.30ミクロンプロセスに始まり、0.25ミクロンルールを経て、現在0.18ミクロンルールの量産化への適用へと展開している。更には、0.15ミクロンルールの検討も始まっており、微細化の勢いはますます加速されている。
【0003】
ArF(193nm)では、デザインルールの微細化を0.13μm以下にすることが期待されているが、ノボラックやポリビニルフェノール系等の従来用いられていた樹脂が193nm付近に非常に強い吸収を持つため、レジスト用のベース樹脂として用いることができない。そこで透明性と必要なドライエッチング耐性の確保のため、アクリル樹脂やシクロオレフィン系の脂環族系の樹脂が検討されている(特開平9−73173号、特開平10−10739号、特開平9−230595号公報、WO97/33198)。
【0004】
F2(157nm)に関しては0.10μm以下の微細化が期待されているが、透明性の確保がますます困難になり、ArF用ベースポリマーであるアクリル樹脂では全く光を透過せず、シクロオレフィン系においてもカルボニル基を有するものは強い吸収を持つことがわかった。また、KrF用ベースポリマーのポリビニルフェノールについては、160nm付近に吸収のウィンドウがあり、若干透過率が向上するものの、実用的なレベルにはほど遠いことが判明した。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、300nm以下、特にF2(157nm)、Kr2(146nm)、KrAr(134nm)、Ar2(126nm)等の真空紫外光における透過率に優れた化学増幅レジスト材料のベースポリマーの原料となるモノマーとして有用なエステル化合物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は上記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、α位にフッ素を含むアクリル酸誘導体から得られる樹脂が高い透明性を有すると共に、エステル側鎖にラクトン環を導入することにより、このモノマーから合成される樹脂の基板密着性が飛躍的に向上することを知見し、本発明に至ったものである。
【0007】
即ち、本発明は、下記式の中から選ばれるラクトン環含有α−トリフルオロメチルアクリル酸エステルを提供する。
【化2】
【0008】
以下、本発明について更に詳しく説明する。
本発明者の検討によれば、157nm付近の樹脂の透過率を向上させる方法としては、カルボニル基や炭素−炭素間二重結合の数の低減化も一つの方法と考えられるが、モノマーユニットへのフッ素原子の導入も透過率向上に大きく寄与することがわかってきた。特に本発明者は、下記一般式(1)及び(2)の構造で表されるようなα位にフッ素を含むアクリル酸エステルモノマーから得られるポリマーが157nm付近での高透明性を確保できることを見出したものである。更には、本モノマーはエステル側鎖にラクトン環を有するため、得られたポリマーの基板密着性も飛躍的に向上する。
【0009】
【化5】
(式中、R1はフッ素原子又は少なくとも1個以上のフッ素原子を有する炭素数1〜15、特に1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基である。R2は水素原子、フッ素原子、又は炭素数1〜15、特に1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基又はフッ素化アルキル基を示す。R3及びR4はそれぞれ単結合もしくは炭素数1〜20、特に1〜5のアルキレン基を示す。R5は炭素数1〜10のアルキレン基、酸素原子又は硫黄原子を示す。)
【0010】
ここで、アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基等が挙げられる。フッ素原子を有するアルキル基、フッ素化アルキル基としては、上記アルキル基の水素原子の一部又は全部がフッ素原子で置換した基が挙げられる。また、アルキレン基としては、上記アルキル基から水素原子が1個脱離したものが挙げられる。
【0011】
本発明のエステル化合物の具体例を以下に示す。
【化6】
【0012】
本発明のエステル化合物の製造は、例えば下記工程にて行うことができるが、これに限定されるものではない。
【化7】
【0013】
ここで、R1〜R5は上記と同様である。反応は公知の条件にて容易に進行するが、好ましくはトルエン等の溶媒中、原料のラクトン環を有するアルコール、及びそれと等モル量のα位にフッ素を有するアクリル酸、触媒量のトルエンスルホン酸等の酸を順次又は同時に加え、加熱環流下で反応させ、生成した水を系外に取り出すことで平衡を生成物側に移動させ、反応を完結させる。
【0014】
【発明の効果】
本発明のエステル化合物をモノマーとして製造した樹脂を用いたレジスト材料は、透明性に優れると共に基板密着性に優れているため、電子線や遠紫外線、特にF2エキシマレーザーによる微細加工に有用である。
【0015】
【実施例】
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。
【0016】
[合成例1] 下記モノマー1の合成(参考例)
33.0gのα−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトン、50.0gのα−トリフルオロメチルアクリル酸、12.3gのp−トルエンスルホン酸一水和物を重合安定剤と共に200gのトルエンに溶解した。フラスコにDean−Stark管を取り付け、反応混合物を加熱環流下で4時間反応させると共に、生成した水を除去した。室温まで冷却後、通常の反応後処理を行い、得られた油状物質をシリカゲルクロマトグラフィーで精製したところ、60.1gの下記モノマー1が得られた。収率は83.0%であった。
【0017】
【化8】
1H−NMR(CDCl3、270MHz):δ2.38(m、1H)、2.78(m、1H)、4.31〜4.52(m、2H)、5.57(t、1H)、6.56(m、1H)、6.83(m、1H)
FT−IR(NaCl):2997、2927、1786、1743、1401、1377、1244、1222、1176、1144、1107、1016cm-1
【0018】
[合成例2] 下記モノマー2の合成(参考例)
36.7gの原料アルコール1、50.0gのα−トリフルオロメチルアクリル酸、9.1gのp−トルエンスルホン酸一水和物を重合安定剤と共に200gのトルエンに溶解した。フラスコにDean−Stark管を取り付け、反応混合物を加熱環流下で24時間反応させると共に、生成した水を除去した。室温まで冷却後、通常の反応後処理を行い、得られた油状物質をシリカゲルクロマトグラフィーで精製したところ、50.5gのモノマー2が得られた。収率は76.8%であった。
【0019】
【化9】
1H−NMR(CDCl3、270MHz):δ1.69〜1.80(m、2H)、1.98〜2.08(m、2H)、2.50〜2.61(m、2H)、3.24(m、1H)、4.59(m、1H)、4.73(m、1H)、6.46(m、1H)、6.75(m、1H)
FT−IR(NaCl):2981、2887、1786、1738、1452、1408、1383、1358、1246、1178、1144、1115、1095、1014、993cm-1
【0020】
[合成例3] 下記モノマー3の合成
上記と同様にして、原料アルコール2よりモノマー3を合成した。収率は72.1%であった。
【0021】
【化10】
1H−NMR(CDCl3、270MHz):δ1.62〜1.79(m、2H)、1.93〜2.03(m、2H)、2.52〜2.71(m、2H)、3.33(m、1H)、4.45(m、1H)、4.78(m、1H)、6.41(m、1H)、6.71(m、1H)
FT−IR(NaCl):2980、2885、1782、1734、1452、1408、1383、1352、1244、1170、1141、1113、1095cm-1
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