JP2014199425A - 画像形成装置および検出手段の配置方法 - Google Patents

画像形成装置および検出手段の配置方法 Download PDF

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Abstract

【課題】転写材の種別に応じて定着条件や画像形成条件の設定を適切に行うことができる画像形成装置および検出手段の配置方法を提供する。
【解決手段】画像形成装置1は、トナー像を定着設定温度に基づき加熱して記録媒体S上に定着させる定着装置70と、記録媒体Sの平滑度を検出する光学センサ50と、を備え、定着装置70が記録媒体Sに対して設定される定着設定温度に達するまでの時間をT5、記録媒体Sが定着装置70に到達するまでの時間をT6としたとき、T6>T5の関係が成立する。
【選択図】図7

Description

本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタまたはこれらの複合機等の画像形成装置および画像形成装置に適用される検出手段の配置方法に関する。
デジタル複写機、レーザプリンタ等のいわゆる電子写真方式の画像形成装置は、記録紙等の記録媒体にトナー像を転写し、所定の条件で加熱および加圧することによりトナー像を記録紙等の記録媒体に定着させて画像を形成するものである。
このような画像形成装置においては、トナー像を定着する際の熱量や圧力等の条件を考慮する必要がある。特に、高画質な画像形成を行う際には、トナー像を定着するための条件を記録媒体の種類に応じて個別に設定する必要がある。
これは、記録媒体に記録される画像品質が、記録媒体の材質、厚さ、湿度、平滑性および塗工状態等により大きく影響されるためである。例えば、平滑性を表す指標として、平滑度がある。平滑度は、紙面と試験板とを密着させた時に、その間を一定量の空気が流れる時間[Sec]で表したものである。なお、塗工とは、インクや塗料等によりコーティングまたは印刷されていることを意味する。
ここで、記録媒体の平滑度と定着品質とには極めて高い相関がある。これは、記録媒体における凹凸の程度により凹部におけるトナーの定着率が変化するためである。したがって、平滑度を考慮した定着条件で定着を行わない場合には、高画質な画像を得ることができないばかりか、場合によっては定着不良等の異常画像を引き起こすおそれがある。
一方、近年の画像形成装置の進歩と表現方法の多様化に伴い、記録媒体となる記録紙の種類は、数百種類以上存在し、さらに、各々の記録紙の種類において坪量や厚さ等の違いにより多岐にわたる銘柄が存在している。このため、高画質な画像を形成するためには、記録紙等の記録媒体の種類や銘柄等に応じて、詳細な定着条件等を設定する必要がある。
例えば、記録媒体の種類としては、普通紙、グロスコート紙、マットコート紙、アートコート紙等の塗工紙、OHPシート等の他に、紙の表面にエンボス加工を施した特殊紙等も存在している。こうした特殊紙は、近年、増加しつつある。なお、記録媒体としては、記録紙等以外の記録媒体も存在している。
ところで、現状の画像形成装置において、定着条件の設定は、記録紙の坪量に応じて設定されていることが極めて一般的である。例えば、坪量60〜90g/mの紙を普通紙、91〜105g/mを中厚紙、106〜200g/mを厚紙といった具合に、坪量に応じて分類がなされており、分類ごとに定着温度や記録媒体の搬送速度等を変更している。
記録紙の坪量情報は、一般に記録紙のパッケージ等に記載されており、ユーザ自身が把握することができる。この坪量情報は、コピー機であれば操作部(オペレーションパネル)上で、プリンタであればPCディスプレイに表示されたプリンタドライバ上で、選択することにより認識することができる。
一般に、ユーザは、自ら上記坪量情報を設定する必要があり、印刷等を行う場合に煩わしいことに加え、誤って設定した場合に所望の高画質な画像を得ることができないことがある。
そこで、従来、画像形成装置において、例えば記録媒体の厚みを検知するセンサを搭載し、自動で記録媒体の選別を行い画像形成することのできる画像形成装置に関する技術が検討されている。
一方、記録媒体の平滑度は、通常、記録紙のパッケージには印字されておらず、平滑度情報をユーザ自身が知ることは極めて困難である。このため、記録媒体の平滑度は、センサ等を用いて入手せざるを得なかった。
前述したように、平滑度と定着品質とには高い相関があるが、平滑度は、記録紙と試験片との間に空気が一定量流れる時間であるから、短時間での検出が困難である。そこで、従来、平滑度の代用特性として、平滑度と高い相関のある表面粗さや光の反射光量を計測するセンサが検討されてきた。
従来、こうした平滑度の検出方法として、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)等の光源から発せられた光を記録媒体に照射し、記録媒体からの反射光量により記録媒体の平滑度を検出する反射光方式が知られている。この反射光方式によれば、記録媒体に対して非接触で平滑度を検出できるので、記録媒体へのダメージがないという利点を有する。
この種の反射光方式の平滑度検出方法として、例えば記録媒体の表面に照射された光の正反射方向における反射光の光量を検出し、検出された正反射方向における光量に基づき記録媒体の平滑度を検出する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、光量検出部を複数有し、記録媒体の表面に照射された光の正反射方向における反射光の光量のみならず、散乱反射光の光量を検出し、これら2つの光量に基づき記録媒体の平滑度を識別する方法も知られている(例えば、特許文献2参照)。
こうした検出方法で検出された平滑度は、例えば定着温度等の定着条件や画像形成条件等の設定に利用される。
ここで、画像形成開始から記録媒体上への転写まで、および、実際の定着温度が目標定着温度に達するまでには、所定の時間を要する。したがって、検出した記録媒体の平滑度を定着条件や画像形成条件の設定に用いる画像形成装置にあっては、前述したような所定の時間を考慮して前以て平滑度の検出を行う必要があり、平滑度検出用のセンサの配置や検知タイミングが特に重要である。
また、画像形成装置のなかには、記録媒体の厚みを検出する紙厚検出センサ等を備え、記録媒体の厚みに応じて定着条件を変更するものもある。こうした画像形成装置においても、適切な定着条件の設定のためには紙厚検出センサ等の配置や検知タイミングが重要となる。
しかしながら、上述の特許文献1,2に記載の画像形成装置にあっては、画像形成開始から記録媒体上への転写までの時間、および、実際の定着温度が目標定着温度に達するまでの時間を考慮して最適な位置に平滑度検出用のセンサを配置することや、最適なタイミングで検知を行うことについてなんら考慮されていない。
また、平滑度検出用のセンサに限らず、紙厚検出センサにあっても、平滑度検出用のセンサと同様、実際の定着温度が目標定着温度に達するまでの時間を考慮して、その配置や検知タイミングを適切に設定する必要がある。
本発明は、上述のような事情に鑑みてなされたもので、転写材の種別に応じて定着条件や画像形成条件の設定を適切に行うことができる画像形成装置および検出手段の配置方法を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、上記目的を達成するため、所定の画像形成条件に基づき転写材上にトナー像を形成する画像形成手段と、前記転写材上に形成されたトナー像を目標定着温度に基づき加熱して前記転写材上に定着させる定着手段と、前記画像形成条件および前記目標定着温度の少なくともいずれか一方の設定に際して使用される前記転写材の種別を検出する検出手段と、を備え、前記検出手段により先端が検出された前記転写材に対して設定される前記目標定着温度に達するまでの時間をTa、前記転写材が前記定着手段に到達するまでの時間をTbとしたとき、Tb>Taの関係が成立するように構成されている。
本発明によれば、転写材の種別に応じて定着条件や画像形成条件の設定を適切に行うことができる画像形成装置および検出手段の配置方法を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る画像形成装置の概略断面図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置に適用される光学センサの説明図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置における定着装置(熱遮蔽あり)の断面図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置における定着装置(熱遮蔽なし)の断面図である。 従来の定着装置の定着処理を説明するためのタイムチャートである。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置における定着処理を説明するためのタイムチャートである。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置における光学センサと定着装置との間の搬送距離の設定に関するタイムチャートである。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置における搬送速度の設定に関するタイムチャートである。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置における光学センサによる記録媒体の平滑度の検出方法を説明するタイムチャートである。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置における画像形成動作の開始時間を説明するタイムチャートである。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置における画像処理条件の変更例を示す図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置における転写条件の変更例を示すタイムチャートである。 本発明の実施の形態に係る画像形成装置における定着処理の変形例を示すタイムチャートである。 図14で説明した画像形成装置の機能ブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、一般的な電子写真方式の画像形成装置における内部構成の一例を概略的に示した断面図である。
図1に示すように、本実施の形態の画像形成装置1は、原稿シート搬送装置100と、画像読取装置200と、画像形成装置本体300と、画像形成装置本体300の側面に配置した両面搬送装置(以下、「両面ユニット」とも称する)400と、を有する。
原稿シート搬送装置100は、枚葉の原稿シートPを載置して最上位の原稿シートPから順に自動的に取り出して搬送する自動原稿シート搬送装置を用いており、オプションにより設置可能となっている。
また、原稿シート搬送装置100は、画像形成装置1の背面側を軸線として画像読取装置200に対して開閉可能となっている。なお、原稿シート搬送装置100は、公知の構成のものを採用することができる。したがって、ここでは、その詳細な説明は省略する。
画像読取装置200は、スキャナ装置であり、原稿シート搬送装置100によって搬送過程にある原稿シートPの画像を読み取る機能と、固定原稿(図示せず)の画像を読み取る機能と、を具備している。画像読取装置200で読み取った原稿シートPまたは固定原稿の画像データは画像形成装置本体300に出力される。なお、画像読取装置200は、公知の構成のものを採用することができる。したがって、ここでは、その詳細な説明は省略する。
画像形成装置本体300は、給紙装置10、露光装置20、作像装置30、中間転写装置40、光学センサ(平滑度検出手段)50、二次転写装置60、および、定着装置70を、画像形成プロセス順に有している。
給紙装置10は、画像形成装置本体300の内部下方に配置している。給紙装置10は、引き出し式の給紙カセット11を複数段に配置している。給紙装置10は、この例では上下二段の給紙カセット11を配置しているが、これは例示であり、本発明は、これに限定されるものではない。
給紙カセット11は、転写材としての記録紙(記録シート)等の記録媒体Sを収納可能としている。そして、各給紙カセット11の下流端側の上部には、各給紙カセット11に収納した記録媒体Sを最上位のものから一枚ずつ繰り出して、記録媒体搬送路として本体右側方内に垂直上方に向けて形成された搬送経路部12に給紙する給紙コロ13を設けている。
露光装置20は、最上段の給紙カセット11の上部に配置している。露光装置20は、画像読取装置200で読み取った原稿シートまたは固定原稿の画像データ、あるいは、図示しないパーソナルコンピュータ(以下、単に「PC」とも称する)や電話回線を通じて受信した画像データに基づいて、レーザ光を作像装置30に照射する。
露光装置20は、レーザ光により画像データに対応した各色の潜像を帯電装置によって帯電した各作像装置30c,30m,30y,30kの像担持体(感光体)31上に書き込む。こうして、各像担持体31上に書き込まれた潜像は、書き込み潜像とも称される。
作像装置30は、シアン(c)、マゼンタ(m)、イエロー(y)、ブラック(k)の各色用の作像装置30c,30m,30y,30kを有する。各作像装置30c,30m,30y,30kは、中間転写ベルト41の下方において、中間転写ベルト41の走行方向に沿って四連タンデム式に並べて設けている。
各作像装置30c,30m,30y,30kは、図1において時計回り方向に回転するドラム状の像担持体31に対して、帯電、現像、転写(一次転写)、クリーニング、除電の各作像プロセスを、この順に実行するようになっている。各作像装置30c,30m,30y,30kは、各色に対応した現像材であるトナー(T)をトナーボトル32c,32m,32y,32kから補給する。
中間転写装置40は、複数のローラに掛け回したエンドレスの中間転写ベルト41を略水平に張り渡し、図示反時計回りに回動移動するようになっている。ここで、「エンドレス」とは、ベルトの両端部を接合し、かつ、つなぎ目が存在しない状態をいう。
中間転写装置40は、作像装置30c,30m,30y,30kの各像担持体31と中間転写ベルト41とを挟んで対峙する一次転写装置42c,42m,42y,42kを有する。一次転写装置42c,42m,42y,42kは、像担持体31に形成された各色のトナー像を中間転写ベルト41に転写し、一次転写画像(白黒二色または多色のカラー画像)を形成するようになっている。
光学センサ50は、搬送経路部12で搬送される記録媒体Sの表面(または、裏面)の平滑性を非接触で検出するセンサ方式を用いている。光学センサ50の詳細については、後述する。
二次転写装置60は、搬送経路部12の経路上に配置しており、中間転写ベルト41に形成した一次転写画像である各色トナー像を記録媒体Sに二次転写する。
本実施の形態における露光装置20、一次転写装置42c,42m,42y,42kおよび二次転写装置60は、所定の画像形成条件に基づき記録媒体S上に各色トナー像を形成する画像形成手段を構成する。
上記所定の画像形成条件には、例えば画像処理条件、現像条件および転写プロセス条件等が含まれる。画像処理条件には、例えばハーフトーン(網点)部の画像処理方法等が含まれる。また、転写プロセス条件には、例えば前述の画像処理方法に応じた転写電流値等が含まれる。
定着装置70は、記録媒体Sに転写された各色トナー像を記録媒体Sに定着するためにシート表面側に配置した加熱部71と、シート裏面側に配置して加熱部71を加圧する加圧部(加圧ローラ)72と、を有する。すなわち、定着装置70は、各色トナー像を二次転写した記録媒体Sを、後述する定着設定温度(目標定着温度)に基づき加熱・加圧することにより各色トナー像を記録媒体Sに定着させる。本実施の形態における定着装置70は、定着手段を構成する(定着装置70の詳細については、後述する)。
両面ユニット400は、記録媒体Sの両面に画像を形成する場合に用いられ、再給紙搬送路としてのスイッチバック部410と反転部420とを有する。また、両面ユニット400は、給紙カセット11とは別に、記録媒体Sを収納して画像形成装置本体300に手差し供給可能とする手差しトレイ430を有する。
片面に画像定着済みの記録媒体Sは、スイッチバック部410で搬送方向上流端と下流端とが入れ替えられた状態で反転部420に搬送される。反転部420は、その記録媒体Sを、手差しトレイ430から手差し給紙された記録媒体Sを画像形成装置本体300に供給する経路を利用して、搬送経路部12の上流端付近に再供給する。
次に、画像形成装置1における画像形成処理動作の一例を、複写(コピー)機能の場合について説明する。
まず、画像形成装置1は、画像読取装置200で読み取った原稿画像の各色のトナー像に対応した潜像を、帯電装置によって一様に帯電した各作像装置30c,30m,30y,30kの像担持体31の表面に、露光装置20を用いて書き込む。
次いで、画像形成装置1は、各作像装置30c,30m,30y,30kの像担持体31上の各色のトナー潜像に、現像装置から各色トナーを付与することで、各色のトナー像を形成する。
次いで、画像形成装置1は、像担持体31上にそれぞれ形成された各色のトナー像を、一次転写装置42c,42m,42y,42kを用いて、順次、中間転写ベルト41上に一次転写することで、例えば、中間転写ベルト41上に所望のカラー画像を形成する。
一方で、画像形成装置1は、二段構成の給紙カセット11における給紙コロ13の一方を選択的に回転させて対応する給紙カセット11から記録媒体Sを繰り出すか、手差しトレイ430から手差しの記録媒体Sを繰り出す。
次いで、画像形成装置1は、給紙カセット11または手差しトレイ430から繰り出した記録媒体Sを搬送経路部12に搬入し、該搬送経路部12を通して搬送ローラ14によりレジスト装置15まで搬送する。
次いで、画像形成装置1は、レジスト装置15まで搬送された記録媒体Sを、レジスト装置15により、中間転写ベルト41上に形成されたカラー画像とタイミングを取って、二次転写装置60の二次転写位置に送り込む。
ここで、画像形成装置1は、搬送ローラ14とレジスト装置15との間の搬送経路部12に配置した光学センサ50によって記録媒体Sの平滑度を算出したうえで、二次転写装置60によって中間転写ベルト41上のカラー画像を記録媒体Sに転写する。
次いで、画像形成装置1は、カラー画像が転写された記録媒体Sを定着装置70に搬送し、定着装置70のニップ部Nにおいて加熱および加圧することで、記録媒体Sにカラー画像を定着させる。
ここで、記録媒体Sの裏面にも画像を形成する場合、画像形成装置1は、片面にカラー画像が定着した記録媒体Sを、分岐により搬送経路を切り替える切替爪(不図示)を利用して、両面ユニット400に搬送する。
そして、両面ユニット400において、スイッチバック部410で搬送方向上流端と下流端とを入れ替えた状態で、記録媒体Sを反転部420に搬送する。反転部420は、その記録媒体Sを、手差しトレイ430から画像形成装置本体300に手差し供給する経路を利用して搬送経路部12の上流端付近に再供給する。
記録媒体Sが再給紙された後に、画像形成装置1は、表面の場合と同様に、中間転写ベルト41に形成した裏面用のカラー画像を記録媒体Sに二次転写し、定着装置70によって二次転写されたカラー画像を記録媒体Sの裏面に定着させる。
記録媒体Sへのカラー画像の定着がすべて終了すると、画像形成装置1は、排紙装置としての排紙部16からカラー画像の定着した記録媒体Sを、胴内排紙部としての排紙トレイ部17上に排紙し、そこにスタックさせることで画像形成動作を完了する。
光学センサ50は、搬送ローラ14よりも下流側に設けており、給紙カセット11または手差しトレイ430から搬送経路部12に給紙した記録媒体Sの平滑度を算出する。光学センサ50は、算出した記録媒体Sの平滑度から、後述する定着設定温度(目標定着温度)を含む定着条件の設定に際して、使用される記録媒体Sの種別を検出するようになっている。本実施の形態における光学センサ50は、検出手段を構成する。
なお、記録媒体Sの種別を検出する検出手段としては、上記光学センサ50の他、例えば記録媒体Sの厚みを検出し、この検出結果に基づき記録媒体Sの種別を検出する紙厚センサ等を用いることができる。紙厚センサとしては、例えば複数のセンサ間における記録媒体Sの搬送時間から紙厚を特定するものや、記録媒体Sの先端の映像を読み取ることで記録媒体Sの厚さに比例して発生する記録媒体Sの影の面積の変化から紙厚を特定するものを用いることができる。あるいは、複数の記録媒体Sからなる紙束の一方の面に光を照射し、その漏れ光を紙束の側面から検知することにより紙厚を特定するもの等、種々の構成の紙厚センサを用いることができる。
光学センサ50は、レジスト装置15と搬送ローラ14との間の経路上に配置している。これにより、例えば、各給紙カセット11および手差しトレイ430の個々に対応するように設置することなく、搬送経路部12を通過するすべての記録媒体Sの平滑度を算出することができる。
例えば、光学センサ50の画像形成装置1内の搭載方式としては、各給紙カセット11に積載された最上位の記録媒体Sの近傍に設置して記録媒体Sの表面を検出する方式が考えられるが、このような場合には光学センサ50の数が増えてコスト高になる。また、記録媒体Sを給紙カセット11にセットする際、光学センサ50と記録媒体Sとの距離が近いので操作の邪魔になり、給紙カセット11の開閉と同期したセンサ解除(開放して最上位の記録媒体Sから離す等)機構も必要となる等、機構が複雑になる。このため、本実施の形態では、光学センサ50を上記の通り搬送ローラ14の下流側に設けることで、上記不具合を解消している。
図2は、光学センサ50の構成について説明する図である。
図2に示すように、光学センサ50は、筐体51と、記録媒体Sの表面に向けて検出光を照射する光源52と、コリメートレンズ53と、受光器54と、アパーチャ55と、制御部56と、を含んで構成されている。受光器54は、光検出器としての正反射光受光器を構成し、アパーチャ55は、開口絞りとして機能する。
したがって、光学センサ50は、各構成1〜5(51〜56)を有して構成されるとともに、制御部56を除く、各構成2〜5(52〜55)が構成1(51)に覆われている。
光源52は、面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)によって構成されている。そのため、光源52は、安定した光源として一般的なLEDや端面LD(Laser Diode)を使用する場合よりも、FFP(Far Field Pattern)を抑えることができ、より精度のよい光学系を形成することができる。ここで、FFPとは、ビームの広がり角を意味する値である。なお、光源52は、面発光レーザに限らず、LED等の各種光源によって構成されていてもよい。
コリメートレンズ53は、光源52と記録媒体Sの照射面との間に設けられ、光源52から照射されるレーザ光束をコリメート光束に変換する非球面の凸レンズである。ここで、コリメートとは、光源52から発せられるレーザ光束を拡散および収束しない平行な光束にすることを意味する。したがって、コリメート光束とは、平行な状態に調整されたレーザ光束を意味する。
コリメートレンズ53によって光源52から照射されるレーザ光束の記録媒体Sへの入射角θおよびコリメート光束の平行性を調整することにより、光学センサ50は、記録媒体Sの平滑度の検出感度を上昇させることができる。
受光器54は、光源52から照射されるレーザ光束の光軸方向において、記録媒体Sの反射面よりも下流側に設けられており、記録媒体Sの表面で反射した正反射光束を検出するフォトダイオード等から構成されている。
受光器54は、記録媒体Sに正反射された反射光束の光の強度を電圧として検出し、その検出結果を出力信号として制御部56に出力する。これにより、光学センサ50は、記録媒体Sの平滑度を制御部56によって算出することができる。
アパーチャ55は、記録媒体Sの照射面と受光器54との間に設けられ、受光器54に入射する反射光束の入射角を制限する。アパーチャ55を設けることにより、光学センサ50は、光源52から照射されて記録媒体Sの表面で反射した正反射光の光量を確保しつつ、正反射光に混じった散乱光を制限することができ、平滑度検出の精度が低下することを防ぐことができる。
制御部56は、受光器54に接続されており、受光器54で受光した反射光の光の強度に応じたセンサ値(検出値)から記録媒体Sの平滑度を算出する。なお、制御部56の機能については、後述する。
このように構成された光学センサ50は、光源52により記録媒体Sの表面に照射された検出光の正反射方向における正反射光を受光器54で受光し、その光の強度から制御部56によって記録媒体Sの表面の平滑度を検出するようになっている。
受光器54には、例えば、1次元ラインセンサが用いられており、制御部56は、その1次元ラインセンサで受光した光の強度分布(拡散強度分布)のピーク値(ピーク番地)を含む所定範囲の分布平均を算出することによって、平滑度を検出する。
ここで、光学センサ50は、一枚の記録媒体Sに対して複数回の検出を行い、その各平均値(または、ピーク値のみ)を用いた検出値の検出回数分の平均値を平滑度として算出する。なお、光学センサ50は、一枚の記録媒体Sに対して、搬送方向の先端部から後端部に至る全範囲の連続したピーク値に関する強度分布の平均値から平滑度を算出してもよい。さらに、複数回の検出による各ピーク値または平均値、あるいは、先端部から後端部に至る全範囲の連続したピーク値のうち、最低となった値を記録媒体Sの凹部と特定し、その最低値を用いて平滑度を算出してもよい。
図3は、画像形成装置1の各構成を示す機能ブロック図である。
図3において、画像形成装置1は、CPU301にバスを介して各要素が接続され、CPU301が各要素を制御し、画像形成装置1の機能を発揮できるようにしている。
CPU301には、給紙カセット11と、搬送経路部12と、二次転写装置60と、排紙部16と、定着装置70と、メモリ部302と、電流制御回路303と、A/D変換部304と、電圧検出部305と、が接続されている。また、CPU301には、インターフェース306と、シート情報取得部307と、光学センサ50と、原稿シート搬送装置100と、画像読取装置200と、両面ユニット400と、が接続されている。
定着装置70は、熱源74が、後述する加熱部71に供給する供給熱量、すなわち定着設定温度(目標定着温度)を決定する熱源制御回路73と、少なくとも加熱部71の温度を検出するサーミスタ75と、を備えている。
ここで、上述したように高画質な画像を得るためには、定着品質と極めて高い相関のある平滑度を考慮して目標定着温度を決定する必要がある。したがって、本実施の形態に係る熱源制御回路73は、上述の光学センサ50のセンサ値、すなわち記録媒体Sの表面の平滑度に応じて目標定着温度を決定する。本実施の形態における熱源制御回路73は、定着制御手段を構成する。
また、定着装置70は、サーミスタ75で検出したアナログ値をCPU301で処理するために、デジタル値にA/D変換してCPU301に通知するA/D変換部76を備えている。また、定着装置70は、加圧部72を加熱部71に押付ける力およびニップ部Nの幅を制御する加圧制御回路77を備えている。
また、定着装置70には、光学センサ50の制御部56が接続されており、制御部56から送信される信号を定着装置70が受信することで、熱源制御回路73および加圧制御回路77の制御が実行される。
メモリ部302は、ROM(Read Only Memory)302Aと、RAM(Random Access Memory)302Bと、を備えている。ROM302Aには、CPU301が実行するプログラムコードと定着制御パターンとが格納されている。また、RAM302Bには、検出電圧が一時的に格納される。
CPU301は、ROM302Aに格納されたプログラムコードを読み出し、RAM302Bに展開し、RAM302Bをデータバッファとしても使用しながらプログラムコードで定義されたプログラムを実行し、各要素を制御する。
CPU301は、光学センサ50の制御部56から入力される記録媒体Sの平滑度情報、すなわちセンサ値に応じて画像形成条件を変更するようになっている。本実施の形態におけるCPU301は、画像形成制御手段を構成する。なお、CPU301による画像形成条件の変更については、後述する。
電流制御回路303は、光学センサ50の制御部56からの信号に応じて、二次転写装置60がトナー像を記録媒体Sに転写する場合の転写電流値を制御する要素である。
A/D変換部304は、安定した電力状態で制御を行うために、電圧検出を行う電圧検出部305が検出したアナログ電圧を、CPU301で処理するためにデジタル値に変換し、CPU301に通知する要素である。
インターフェース306は、ハードディスク装置等の情報記憶素子308やPC等の外部通信機器309と接続する接続手段として機能し、外部からの画像データを画像形成装置1内に取り込む。
以下、図4に基づき、定着装置70の構成について説明する。
図4に示すように、定着装置70は、定着部材としての定着ベルト121を有する加熱部71と、定着ベルト121の外周面に当接する対向部材としての加圧部72と、を備える。また、定着装置70は、定着ベルト121を加熱する熱源74を備える。また、定着装置70は、定着ベルト121の内周側から加圧部72に当接してニップ部Nを形成するニップ形成部材124と、ニップ形成部材124を支持する支持部材としてのステー125と、を備える。さらに、定着装置70は、熱源74からの熱を定着ベルト121へ反射する反射部材126、熱源74からの熱を遮蔽する遮蔽部材127、および、定着ベルト121の温度を検知する温度検知手段としてのサーミスタ75等を備える。
上記定着ベルト121は、薄肉で可撓性を有する無端状のベルト部材(フィルムも含む)で構成されている。詳しくは、定着ベルト121は、内周側の基材と外周側の離型層とによって構成されている。内周側の基材は、例えばニッケルもしくはSUS(ステンレス鋼)等の金属材料またはポリイミド(PI)等の樹脂材料を用いて形成される。外周側の離型層は、例えばテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等を用いて形成される。また、基材と離型層との間に、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、または、フッ素ゴム等のゴム材料で形成された弾性層を介在させてもよい。
なお、弾性層がない場合は、熱容量が小さくなり定着性が向上するが、未定着トナーを押しつぶして定着させるときにベルト表面の微小な凹凸が画像に転写されて画像のベタ部に光沢ムラが生じる可能性がある。これを防止するには、厚さ100μm以上の弾性層を設けることが望ましい。厚さ100μm以上の弾性層を設けることで、弾性層の弾性変形により微小な凹凸を吸収することができるので、光沢ムラの発生を回避することができるようになる。
本実施の形態では、定着ベルト121の低熱容量化を図るために、定着ベルト121を薄く、かつ、小径化している。具体的には、定着ベルト121を構成する基材、弾性層、離型層のそれぞれの厚さを、20〜50μm、100〜300μm、10〜50μmの範囲に設定し、全体としての厚さを1mm以下に設定している。また、定着ベルト121の直径は、20〜40mmに設定している。さらに、低熱容量化を図るためには、望ましくは、定着ベルト121の全体の厚さを0.2mm以下にするのがよく、さらに好ましくは、0.16mm以下の厚さとするのがよい。また、定着ベルト121の直径は、30mm以下とするのが望ましい。
上記加圧部72は、芯金72aと、芯金72aの表面に設けられた弾性層72bと、弾性層72bの表面に設けられたPFAまたはPTFE等からなる離型層72cと、によって構成されている。弾性層72bは、発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、または、フッ素ゴム等から構成される。加圧部72は、図示せぬ切り替え機構によって定着ベルト121側へ加圧され、定着ベルト121を介してニップ形成部材124に当接している。この加圧部72と定着ベルト121とが圧接する箇所では、加圧部72の弾性層72bが押しつぶされることで、所定の幅のニップ部Nが形成されている。なお、定着部材と対向部材とは、互いに圧接する場合に限らず、加圧を行わず単に接触させるだけの構成とすることも可能である。
また、加圧部72は、画像形成装置本体300に設けられた図示しない定着モータ等の駆動源によって回転駆動するように構成されている。加圧部72が図示矢印B1方向に回転駆動すると、その駆動力がニップ部Nで定着ベルト121に伝達され、定着ベルト121が図示矢印B2方向に従動回転するようになっている。これにより、各色トナー像の転写によってトナーTが付着した記録媒体Sは、図示矢印A1方向から定着装置70のニップ部Nに向かって挿入され、ニップ部Nを通過することによりトナーTの定着が行われた後、図示矢印A2方向へと送られる。
なお、本実施の形態では、加圧部72を中実のローラとしているが、中空のローラであってもよい。その場合、加圧部72の内部にハロゲンヒータ等の熱源を配設してもよい。また、弾性層72bはソリッドゴムでもよいが、加圧部72の内部に熱源がない場合は、スポンジゴムを用いてもよい。スポンジゴムとした場合、断熱性が高まり、定着ベルト121の熱が奪われにくくなるので、より望ましい。
上記熱源74は、定着ベルト121の内周側で、かつ、ニップ部Nの記録媒体Sの搬送方向の上流側に配設されている。詳しくは、図4において、ニップ部Nの記録媒体Sの搬送方向の中央Qと加圧部72の回転中心Oとを通る仮想直線をLaとすると、熱源74は、この仮想直線Laよりも記録媒体Sの搬送方向の上流側(図4の下側)に配設されている。熱源74は、画像形成装置本体300に設けられた電源部(不図示)が熱源制御回路73により出力制御されて発熱するように構成されており、その出力制御は、上記サーミスタ75による定着ベルト121の表面温度の検知結果に基づいて行われる。このような熱源74の出力制御によって、定着ベルト121の温度(定着温度)を所望の温度に設定できるようになっている。
なお、定着ベルト121の温度を検知するサーミスタの代わりに、加圧部72の温度を検知する温度センサ(図示省略)を設け、その温度センサで検知した温度により、定着ベルト121の温度を予測するようにしてもよい。
本実施の形態では、熱源74は2本設けられているが、画像形成装置1で使用する記録媒体Sのサイズ等に応じて、熱源74の本数を1本または3本以上としてもよい。また、定着ベルト121を加熱する熱源74として、ハロゲンヒータ以外に、IH、抵抗発熱体、または、カーボンヒータ等を用いることも可能である。
上記ニップ形成部材124は、ベースパッド124aと、ベースパッド124aの定着ベルト121と対向する面に設けられた低摩擦性の摺動シート124bと、を有する。ベースパッド124aは、定着ベルト121の軸方向または加圧部72の軸方向に渡って長手状に配設されている。ベースパッド124aが加圧部72の加圧力を受けることで、ニップ部Nの形状が決まる。
本実施の形態では、ニップ部Nの形状が平坦状であるが、凹形状やその他の形状としてもよい。
摺動シート124bは、定着ベルト121が回転する際の摺動摩擦を低減するために設けられている。なお、ベースパッド124aそれ自体が低摩擦性の部材で形成されている場合は、摺動シート124bを有しない構成としてもよい。
ベースパッド124aは、耐熱温度200℃以上の耐熱性材料で構成されている。係る構成により、トナー定着温度域で熱によるニップ形成部材124の変形を防止し、安定したニップ部Nの状態を確保して、出力画質の安定化を図っている。また、ベースパッド124aは、強度確保のために相応の剛性が求められる。
以上の条件を満たすベースパッド124aの材料としては、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)等の樹脂を用いることが可能である。または、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の樹脂を用いることも可能である。この他、金属やセラミックでベースパッド124aを形成することもできる。
また、ベースパッド124aは、ステー125によって固定支持されている。これにより、加圧部72による圧力でニップ形成部材124に撓みが生じるのを防止し、加圧部72の軸方向に渡って均一なニップ幅が得られるようにしている。ステー125は、ニップ形成部材124の撓み防止機能を満足するために、ステンレスや鉄等の機械的強度が高い金属材料で形成することが望ましい。
上記反射部材126は、熱源74と対向するように、ステー125に固定支持されている。この反射部材126によって、熱源74からの輻射熱を定着ベルト121へ反射することで、熱がステー125等に伝達されるのを抑制し、定着ベルト121を効率よく加熱するとともに、省エネルギー化を図っている。反射部材126の材料としては、アルミニウムやステンレス等が用いられる。特に、アルミニウム製の基材に輻射率の低い(反射率の高い)銀を蒸着したものを用いた場合、定着ベルト121の加熱効率を向上させることが可能である。
上記遮蔽部材127は、厚さ0.1mm〜1.0mmの金属板を、定着ベルト121の内周面に沿った円弧状の断面形状に形成して構成されている。また、遮蔽部材127は、定着ベルト121と熱源74との間を周方向に移動可能となっている。
図5に示すように、本実施の形態では、定着ベルト121の周方向領域に、熱源74と対向し、熱源74に直接加熱される被加熱領域αと、熱源74に直接加熱されない非加熱領域βと、が形成される。非加熱領域βは、熱源74との間に、側板等に固定された他部材(反射部材126、ステー125、ニップ形成部材124等)が介在している。
熱遮蔽する必要がある場合は、図4に示すように、遮蔽部材127を被加熱領域α側の一箇所もしくは複数個所に設定された遮蔽位置に配設する。例えば、搬送により通紙する紙幅に応じて、通紙されない領域については遮蔽するように、遮蔽部材127の遮蔽位置への移動を実施する。
一方、熱遮蔽の必要がない場合は、図5に示すように、遮蔽部材127を非加熱領域β側に移動させ、遮蔽部材127の全体を反射部材126やステー125の裏側へ退避させることが可能となっている。
このように、遮蔽部材127を回転させることで、定着ベルト121の被加熱領域αの面積を変更して、熱源74から定着ベルト121に照射される輻射熱の熱量を調整するようになっている。遮蔽部材127は耐熱性を要するため、その素材には、アルミニウム、鉄、ステンレス等の金属材料、または、セラミックを用いることが好ましい。
なお、定着装置70としては、上記したような、いわゆる1軸式の定着ベルト121と加圧部72とからなる構成のものに限らず、例えば2軸式の定着ベルトと加圧部とからなる方式のものであってもよい。
次に、図6を参照して、本実施の形態に係る光学センサ50と同様の平滑度検出用の光学センサを備えた従来の画像形成装置における定着処理について説明する。
図6に示すように、従来の定着処理においては、まず記録媒体Sの先端が光学センサに達すると、光学センサによって記録媒体Sの平滑度の検出が開始される(時間T0)。ここで、時間T0は、記録媒体Sの先端が光学センサと対向する位置に到達した時点を意味する。
その後、光学センサは、プロセス線速v0で搬送される記録媒体Sの検出を、時間T0から時間T1まで実施する。すなわち、記録媒体Sの検出は、時間T1で終了する。この処理において、光学センサは、光源からコリメートレンズを介して照射されるレーザ光を時間T1になるまで記録媒体Sの表面に照射する。
そして、記録媒体Sの表面において正反射され、アパーチャを通過した正反射光は、正反射光受光器に入射する。なお、時間T1は、光学センサがプロセス線速v0で搬送される記録媒体Sの平滑度の検出を時間T0から開始し、検出を完了するのに十分な時間を意味する。
また、光学センサによる検出の終了は、記録媒体Sの後端が光学センサに達する時間でもよいし、記録媒体Sの搬送中における所定の時点でも構わない(なお、本実施の形態では、時間T1を記録媒体Sの後端が光学センサに達する時間とした)。
次いで、時間T2において、時間T1までに光学センサによって検出されたセンサ値が制御部によって確定される。
ここで、センサ値の確定は、例えば時間T0から時間T1の期間に受光器において検出された電圧の平均値でもよいし、また、最小値でもよい。また、時間T2は、光学センサが時間T1まで検出したセンサ値を、光学センサの制御部が確定するのに十分な時間を意味する。
センサ値が確定すると、時間T3において、確定したセンサ値に応じた定着装置の熱供給量、すなわち定着装置のニップ部における定着設定温度(目標定着温度)が熱源制御回路によって決定される。
ここで、定着設定温度は、予め実験的に求められた記録媒体Sの平滑度と定着設定温度との相関に基づき、メモリ等の記憶部に記憶された電圧値と定着設定温度との関係テーブルを参照することによって決定することができる。また、定着設定温度は、予め実験的に求められた記録媒体Sの平滑度と定着設定温度との相関に基づき、メモリ等の記憶部に記憶された数式を用いて、検出された平滑度から算出することも可能である。
定着設定温度が決定すると、時間T4において、定着装置のニップ部が定着設定温度となるように熱源から定着部材に対して熱量の供給が開始される。その後、時間T5において、定着装置のニップ部の温度が定着設定温度に達する。
一方、記録媒体Sは、時間T0に先端が光学センサに到達してから、定着装置のニップ部までの搬送距離L0をプロセス線速v0で搬送され、時間T6(=T0+L0/v0)にニップ部に到達する。
ところが、こうした従来の画像形成装置における定着処理では、定着装置が定着設定温度に達する時間T5よりも前の時間T6において記録媒体Sが定着装置のニップ部に到達してしまっていた。このため、従来の画像形成装置では、記録媒体Sに対して、決定された定着設定温度で定着を行うことができないという問題があった。
そこで、本実施の形態に係る画像形成装置1では、記録媒体Sが定着装置70のニップ部Nに到達するよりも前に定着装置70が定着設定温度に達する、すなわち時間T6>時間T5の関係を満たすような構成とした。
ここで、時間T6>時間T5の関係を満たすにあたっては、平滑度を検出した記録媒体Sと、その検出された平滑度に応じて決定された定着設定温度で定着させる記録媒体Sと、が同一であることが望ましい。この場合、平滑度を検出した記録媒体Sに対して直ちに変更済みの定着設定温度で定着を行うことができる。
図7に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置1は、平滑度を検出する記録媒体Sと、その検出された平滑度に応じて決定された定着設定温度で定着させる記録媒体Sと、が同一な場合において、時間T6>時間T5の関係が成立するように構成されている。ここで、上記時間T5は本発明における時間Taに相当し、上記時間T6は本発明における時間Tbに相当する。
具体的には、図8に示したように、光学センサ50と定着装置70のニップ部Nとの間の搬送距離Lを従来よりも長くするように構成した。すなわち、本実施の形態において、搬送距離L1は、従来の搬送距離L0よりも長く設定されている。
より詳細には、記録媒体Sのプロセス線速をv、光学センサ50から定着装置70のニップ部Nまでの搬送距離をL1、時間T6=L1/vとしたとき、プロセス線速vを固定し、時間T6>時間T5の関係が成立する搬送距離L1(>L0)を設定している。したがって、本実施の形態における光学センサ50は、上述の搬送距離L1を確保する位置に配置される。
ここで、プロセス線速vは、搬送モータ等の制約により任意に変更することが困難な場合がある。この場合、上述したように搬送距離L1を適切に設定、つまり光学センサ50を適切な位置に配置することで、搬送モータ等の制約があっても、上記時間T6>時間T5の関係を成立させることができる。
上記の例に対し、近年では、画像形成装置1の小型化に伴い、光学センサ50と定着装置70のニップ部Nとの間の搬送距離L1を十分に確保できない場合もある。
図9に示すように、搬送距離Lを十分に確保できないような場合には、プロセス線速vを従来よりも遅くするように構成してもよい。すなわち、本実施の形態におけるプロセス線速v1は、従来のプロセス線速v0よりも遅い速度に設定してもよい。例えば、プロセス線速v1は、従来のプロセス線速v0の1/2の速度(v1=v0/2)とする。より詳細には、搬送距離Lを固定し、上記時間T6>時間T5の関係が成立するプロセス線速v1を設定してもよい。
このように、プロセス線速v1を遅くすることによって、搬送距離Lを変えずに、時間T6の値を大きくすることができる。この結果、上記時間T6>時間T5の関係を成立させることができる。
ここで、変更前の定着設定温度は、定着装置70のウォームアップ完了後の所定温度である。したがって、上記時間T5は、ウォームアップ完了済みの定着装置70が記録媒体Sに対して設定される定着設定温度に達するまでの時間である。
また、本実施の形態では、定着設定温度を決定する際に用いられる記録媒体Sのセンサ値は、光学センサ50によって所定期間内に検出された複数のセンサ値の平均値である。つまり、本実施の形態における熱源制御回路73は、光学センサ50によって所定期間内に検出されたセンサ値の平均値を用いて定着設定温度を決定するようになっている。
ここで、上記所定期間とは、図10に示すように、記録媒体Sが光学センサ50を通過する期間(時間T0から時間T1までの期間)である。したがって、熱源制御回路73は、一枚の記録媒体S中の複数の検出箇所にて検出されたセンサ値の平均値を用いて定着設定温度を決定する。
これにより、記録媒体Sの平滑度に関する情報量を増やすことができ、使用される記録媒体Sの平均的な平滑度をより正確に検出することができる。この場合、例えば搬送中の記録媒体Sに微小な折れ曲がりや歪みが生じても、これらを要因としたセンサ値の変動を抑制することができる。このため、正確なセンサ値を取得することができ、安定して記録媒体Sのセンサ値を得ることができる。
また、本実施の形態に係る画像形成装置1は、光学センサ50によって検出された記録媒体Sの平滑度に応じて画像形成条件を変更可能に構成されている。こうした画像形成条件の変更は、CPU301によって実行される。
このため、本実施の形態に係る画像形成装置1は、上述したような画像形成条件の変更を適切に行えるように、つまり検出された記録媒体Sの平滑度を画像形成条件に反映できるように、次のように構成されている。
図11に示すように、本実施の形態に係る画像形成装置1は、上記時間T6>時間T5の関係に加えて、時間T99>時間T2の関係が成立するよう構成されている。ただし、記録媒体Sの先端が光学センサ50により検出された後、そのセンサ値が確定するまでの時間をT2、記録媒体Sに対して設定される画像形成条件に基づき画像形成動作を開始するまでの時間をT99とした。上記時間T2は本発明における時間Tcに相当し、上記時間T99は本発明における時間Tdに相当する。
ここで、本実施の形態における画像形成動作の開始とは、露光装置20による各作像装置30c,30m,30y,30kの像担持体31上への各色のトナー像潜像の書き込み時を基準としている。
このように、時間T99>時間T2の関係が成立していると、記録媒体Sの平滑度に応じて予め画像形成条件を変更しておくことができる。特に、光学センサ50のセンサ値の確定時間を露光装置20による書き込み開始前とすることができるので、画像処理条件や、現像条件および転写プロセス条件を記録媒体Sの平滑度に応じて最適に設定することができる。
したがって、本実施の形態におけるCPU301は、光学センサ50のセンサ値に基づき、例えば画像処理方法を変更することにより像担持体31への書き込み潜像を変更するようになっている。
図12(a),(b)に示すように、例えば、平滑度が低い記録媒体Sでは、特にハーフトーン部の定着性が悪化し易い。このため、記録媒体Sの平滑度の高低に応じてハーフトーン部の画像処理を変更する。
具体的には、本実施の形態におけるCPU301は、平滑度の高い記録媒体Sに対しては、図12(a)に示すように、拡散処理を実行する。一方、平滑度の低い記録媒体Sに対しては、図12(b)に示すように、拡散処理でなく万線処理を実行する。これにより、特に平滑度の低い記録媒体Sについては、トナー(T)同士の接着力が得られ易い。このため、平滑度の低い記録媒体Sであっても、定着不良を起こすことなく、適切に熱量が供給され、消費電力も削減される。
また、本実施の形態におけるCPU301は、光学センサ50のセンサ値に応じて記録媒体Sへの転写プロセス条件を変更するようになっている。例えば、CPU301は、上述のように画像処理条件を万線処理に変更した場合には、転写電流値を万線処理に適した転写電流値に変更する。
ここで、転写電流値は、予め実験的に求められた記録媒体Sの平滑度と転写電流値と画像との相関に基づき、メモリ部302等に記憶された電圧値と転写電流値との関係テーブルを参照することによって決定することができる。また、転写電流値は、予め実験的に求められた記録媒体Sの平滑度と転写電流値と画像との相関に基づき、メモリ部302等に記憶された数式を用いて、検出された平滑度から算出することも可能である。
また、本実施の形態におけるCPU301は、光学センサ50のセンサ値に応じてプロセス線速vを変更するようになっている。これは、定着設定温度の変更だけでは十分な画像品質を得られないほど平滑度が低い記録媒体Sである場合には、定着温度上昇による熱量補間では不十分なため、プロセス線速vを低下させて十分な定着ニップ時間を得るために行うものである。これにより、平滑度の著しく低い記録媒体Sであっても、定着不良を起こすことなく、適切に熱量が供給される。
図13に示すように、本実施の形態では、さらにCPU301は、時間T90>時間T2>時間T99の関係が成立していることを条件に、上記転写プロセス条件を変更するようになっている。ただし、記録媒体Sの先端が光学センサ50により検出された後、その記録媒体Sに対して転写動作を開始するまでの時間をT90とした。この場合においても、上述した時間T6>時間T5の関係は成立している。ここで、本実施の形態における時間T90は、本発明における時間Teに相当する。
このように、時間T90>時間T2>時間T99の関係が成立していると、記録媒体Sの平滑度に応じて予め転写プロセス条件を変更することができる。例えば、CPU301は、記録媒体Sへの転写開始前までに光学センサ50のセンサ値が確定しているので、記録媒体Sの平滑度に応じて上述したような転写電流値を変更することができる。
以上のように、本実施の形態に係る画像形成装置1は、光学センサ50により先端が検出された記録媒体Sに対して設定される定着設定温度に達するまでの時間T5よりも、記録媒体Sが定着装置70に到達するまでの時間T6が大きくなるように構成されている。このため、光学センサ50により先端が検出された記録媒体Sが定着装置70に到達するまでに定着温度を定着設定温度まで上昇させておくことができる。
したがって、定着装置70のニップ部Nに到達する記録媒体Sに対して、最適な定着設定温度で定着を行うことができる。この結果、適切な熱量を記録媒体Sに供給することができ、記録媒体Sに対して定着不良が生じることを防止することができる。また、過剰な熱量が記録媒体Sに供給されることもないので、消費電力の削減も図られる。
また、本実施の形態に係る画像形成装置1は、定着装置70のニップ部Nに到達する記録媒体Sに対して、その記録媒体Sの平滑度に応じた定着条件の変更を反映させることができる。すなわち、本実施の形態に係る画像形成装置1は、記録媒体Sの種別に応じて、定着条件の設定を適切に行うことができる。
また、本実施の形態に係る画像形成装置1は、光学センサ50のセンサ値が確定するまでの時間T2よりも画像形成動作を開始する時間T99が大きくなるように構成されている。このため、記録媒体Sの平滑度に応じて、予め、その記録媒体Sに対する画像形成条件を変更することができる。したがって、本実施の形態に係る画像形成装置1は、記録媒体Sの種別に応じて画像形成条件の設定を適切に行うことができる。
なお、本実施の形態では、光学センサ50を記録媒体Sのカラー画像が転写される表面を検出する向きに配置したが、これに限らず、例えばレイアウトの都合上、困難な場合には、記録媒体Sの裏面を検出する向きに配置してもよい。
また、本実施の形態において、時間T1を記録媒体Sの後端が光学センサ50に到達する時間としたが、これに限らず、例えば時間T1を記録媒体Sが光学センサ50の所定位置を超えた時点としてもよい。
図14および図15に示すように、上述した本実施の形態では、記録媒体Sの平滑度を蓄積記憶しておく記憶部を有していない例について説明したが、例えば、記録媒体Sの平滑度を記憶する平滑度記憶部302Cを備えた画像形成装置1Aに適用してもよい。
この場合、CPU301は、画像形成動作の開始時、平滑度記憶部302Cに記憶された光学センサ50のセンサ値、すなわち記録媒体Sの平滑度に応じて画像形成条件を変更する。また、熱源制御回路73は、画像形成動作の開始時、平滑度記憶部302Cに記憶された記録媒体Sの平滑度に応じて定着設定温度を含む定着条件を変更する。ここで、上述の平滑度記憶部302Cは、記憶部を構成する。
この画像形成装置1Aにあっては、前に実行された画像形成動作において検出された記録媒体Sの平滑度を予め平滑度記憶部302Cに記憶しておく。そして、この画像形成装置1Aは、該平滑度記憶部302Cから、例えば前の画像形成動作における平滑度情報を取得し、今回の画像形成動作に反映させる。つまり、この画像形成装置1Aでは、今回の画像形成動作における露光装置20による書き込み開始前に記録媒体Sの平滑度を取得することができる。このため、光学センサ50と定着装置70との間の搬送距離Lや、プロセス線速vの制約が厳しいような構成の場合にも、記録媒体Sの平滑度に応じて最適な画像形成条件や定着条件に変更することができる。
1,1A 画像形成装置
20 露光装置(画像形成手段)
31 像担持体(感光体)
42c,42m,42y,42k 一次転写装置(画像形成手段)
50 光学センサ(検出手段、平滑度検出手段)
52 光源
54 受光器
56 制御部
60 二次転写装置(画像形成手段)
70 定着装置(定着手段)
73 熱源制御回路(定着制御手段)
74 熱源
200 画像読取装置
300 画像形成装置本体
301 CPU(画像形成制御手段)
302C 平滑度記憶部(記憶部)
S 記録媒体(転写材)
特開平10−160687号公報 特開2006−062842号公報

Claims (14)

  1. 所定の画像形成条件に基づき転写材上にトナー像を形成する画像形成手段と、
    前記転写材上に形成されたトナー像を目標定着温度に基づき加熱して前記転写材上に定着させる定着手段と、
    前記画像形成条件および前記目標定着温度の少なくともいずれか一方の設定に際して使用される前記転写材の種別を検出する検出手段と、を備え、
    前記検出手段により先端が検出された前記転写材に対して設定される前記目標定着温度に達するまでの時間をTa、前記転写材が前記定着手段に到達するまでの時間をTbとしたとき、
    Tb>Taの関係が成立するように構成されたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記検出手段は、光源により前記転写材に照射された光の正反射方向における正反射光の光の強度を検出することにより前記転写材の表面の平滑度を検出する平滑度検出手段によって構成され、
    前記転写材の先端が前記平滑度検出手段により検出された後、その検出値が確定するまでの時間をTc、前記画像形成手段が前記転写材に対して設定される前記画像形成条件に基づき画像形成動作を開始するまでの時間をTdとしたとき、
    Td>Tcの関係が成立するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記転写材の搬送速度をv、前記検出手段から前記定着手段までの距離をL、前記時間Tb=L/vとしたとき、
    前記搬送速度vを固定し、Tb>Taの関係が成立する距離Lを設定したことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記転写材の搬送速度をv、前記検出手段から前記定着手段までの距離をL、前記時間Tb=L/vとしたとき、
    前記距離Lを固定し、Tb>Taの関係が成立する前記搬送速度vを設定したことを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  5. 前記平滑度検出手段の前記検出値に応じて前記目標定着温度を決定する定着制御手段をさらに備え、
    前記定着制御手段は、前記平滑度検出手段によって所定期間内に検出された前記検出値の平均値を用いて前記目標定着温度を決定することを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記所定期間は、前記転写材が前記平滑度検出手段を通過するまでの時間であることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記平滑度検出手段の前記検出値に応じて前記画像形成条件を変更する画像形成制御手段をさらに備え、
    前記画像形成制御手段は、前記平滑度検出手段の前記検出値に応じて画像処理方法を変更することにより感光体への書き込み潜像を変更することを特徴とする請求項2〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記画像形成制御手段は、前記平滑度検出手段の前記検出値に応じて前記転写材への転写プロセス条件を変更することを特徴とする請求項2〜7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記画像形成制御手段は、前記平滑度検出手段の前記検出値に応じて前記搬送速度vを変更することを特徴とする請求項7または8に記載の画像形成装置。
  10. 前記転写材の先端が前記平滑度検出手段により検出された後、前記転写材に対して転写動作を開始するまでの時間をTeとしたとき、
    前記画像形成制御手段は、Te>Tc>Tdの関係が成立していることを条件に、前記転写プロセス条件を変更することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  11. 前記平滑度検出手段の前記検出値を記憶する記憶部をさらに備え、
    前記画像形成制御手段は、前記画像形成手段による前記画像形成動作の開始時、前記記憶部に記憶された前記平滑度検出手段の前記検出値に応じて前記画像形成条件を変更し、
    前記定着制御手段は、前記画像形成手段による前記画像形成動作の開始時、前記記憶部に記憶された前記平滑度検出手段の前記検出値に応じて前記目標定着温度を含む定着条件を変更することを特徴とする請求項2〜10のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  12. 前記時間Taは、ウォームアップ完了済みの前記定着手段が前記転写材に対して設定される前記目標定着温度に達するまでの時間であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  13. 所定の画像形成条件に基づき前記転写材上にトナー像を形成する画像形成手段と、前記転写材上に形成されたトナー像を目標定着温度に基づき加熱して前記転写材上に定着させる定着手段と、前記画像形成条件および前記目標定着温度の少なくともいずれか一方の設定に際して使用される前記転写材の種別を検出する検出手段と、を備えた画像形成装置における検出手段の配置方法であって、
    前記検出手段により先端が検出された前記転写材に対して設定される前記目標定着温度に達するまでの時間をTa、前記転写材が前記定着手段に到達するまでの時間をTbとしたとき、
    Tb>Taの関係が成立するように前記検出手段を配置することを特徴とする検出手段の配置方法。
  14. 前記検出手段が、光源により前記転写材に照射された光の正反射方向における正反射光の光の強度を検出することにより前記転写材の表面の平滑度を検出する平滑度検出手段によって構成され、
    前記転写材の先端が前記平滑度検出手段により検出された後、その検出値が確定するまでの時間をTc、前記画像形成手段が前記転写材に対して設定される前記画像形成条件に基づき画像形成動作を開始するまでの時間をTdとしたとき、
    Td>Tcの関係が成立するように前記検出手段を配置することを特徴とする請求項13に記載の検出手段の配置方法。
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