JP2012194445A - 光学センサ及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録紙の平滑度を測定することのできる光学センサを提供する。
【解決手段】光源と、前記光源より出射された光を記録媒体に照射し、前記記録媒体における正反射光の光の強度を検出する光検出器と、を有し、前記光源より前記記録媒体に入射する光の前記記録媒体の法線に対する角度は、80°以上、88°以下であることを特徴とする光学センサを提供することにより上記課題を解決する。
【選択図】図10

Description

本発明は、光学センサ及び画像形成装置に関する。
デジタル複写機、レーザプリンタ等のいわゆる電子写真方式の画像形成装置は、記録紙等の記録媒体にトナー像を転写し、所定の条件で加熱及び加圧することにより、トナー像を記録紙等の記録媒体に定着させて画像を形成するものである。このような画像形成装置において考慮する必要があるのが、トナー像を定着する際の加熱量や圧力等の条件であり、特に、高画質な画像形成を行う際には、トナー像を定着するための条件を記録媒体の種類に応じて個別に設定する必要がある。
これは記録媒体に記録される画像品質が、記録媒体の材質、厚さ、湿度、平滑性及び塗工状態等により大きく影響されるためである。例えば、平滑性に関しては、定着の際の条件によっては、記録媒体における凹凸の程度により、凹部におけるトナーの定着率が低くなり、高画質な画像を得ることができない。即ち、画像形成される記録媒体の平滑性に応じた条件で定着を行なわないと色むら等が生じてしまい、高画質な画像を得ることができない。
一方、近年の画像形成装置の進歩と表現方法の多様化に伴い、記録媒体となる記録紙の種類は数百種類以上存在し、更に、各々の記録紙の種類において坪量や厚さ等の違いにより多岐にわたる銘柄が存在している。このため、高画質な画像を形成するためには、記録紙等の記録媒体の種類や銘柄等に応じて、詳細な定着条件等を設定する必要がある。
このような記録媒体としては、普通紙、グロスコート紙、マットコート紙、アートコート紙等の塗工紙、OHPシート等の他に、紙の表面にエンボス加工を施した特殊紙等も存在しており、このような記録媒体が増加しつつある。尚、上記においては記録媒体として記録紙等について説明しているが、記録紙等以外の記録媒体も存在している。
ところで、現状の画像形成装置においては、画像形成装置における定着条件の設定は、ユーザ自ら設定する必要があり、このため、ユーザに様々な記録媒体の種類等の知識が必要となる。また、定着条件はユーザ自らが設定する必要があるため、印刷等を行う際に煩わしく、更には、定着条件を誤って設定すると、所望の高画質な画像を得ることはできない。
このため、画像形成装置において、記録紙等の記録媒体の種類を自動で選別することのできる記録紙等の記録媒体識別センサ及び、このような記録媒体識別センサが搭載され、自動で記録媒体の選別を行ない画像形成することのできる画像形成装置に関する技術が検討されている。
記録紙等の記録媒体識別センサとしては、特許文献1に記載されているように触針式プローブにより表面の摩擦抵抗を検知する方法や、特許文献2に記載されているように、圧力センサ等により記録媒体のコシ(剛度)を検知する方法がある。また、特許文献3に記載されているように、非接触で記録媒体を識別する方法として、記録媒体の表面をエリアセンサ等の撮像素子により撮像し、撮像された画像より記録媒体の種類等を識別する方法がある。
また、他の非接触による記録媒体の識別方式としては反射光方式がある。反射光方式では、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)等の光源から発せられた光を識別対象となる記録媒体に照射し、記録媒体からの反射光量により記録媒体の銘柄等を識別する方法である。この反射光方式は、以下の3種類の方法がある。
第1の方法は、特許文献4に記載されているように、記録媒体の表面に照射された光の正反射方向における反射光の光量を検出し、検出された正反射方向における光量に基づき記録媒体の銘柄等を識別する方法である。より具体的には、特許文献4では、正反射方向における光量と、紙を透過した光量を検出して、記録媒体の銘柄を識別している。従って、正反射方向の光量のみで、識別しているわけではない。
第2の方法は、特許文献5に記載されているように、光量検出部を複数有するものであって、記録媒体の表面に照射された光の正反射方向における反射光の光量のみならず、散乱反射光の光量を検出し、検出された正反射方向における光量及び散乱反射光の光量に基づき記録媒体の銘柄等を識別する方法である。
第3の方法は、特許文献6に記載されているように、記録媒体の表面に照射された光の正反射方向における反射光を偏光ビームスプリッタにより分離し、分離された光の光量を測定し、測定された光量に基づき記録媒体の銘柄等を識別する方法である。
一方、異物検査等の方法としては、特許文献7及び8に記載されている検査装置及び検査方法が存在している。
しかしながら、特許文献1及び2に記載されている方法は、接触方式であるため、記録媒体である記録紙等の表面に傷をつけてしまうといった問題点を有している。また、特許文献3に記載されている方法では、記録媒体の平滑性等は判別することができるものの、記録媒体の厚み等は判別することができない。また、特許文献4から6に記載されている方法では、記録媒体の大雑把な判別を行うことは可能であるが、例えば、エアリーク試験のような詳細に記録媒体の判別を行えるほどの精度ではない。
また、上述した方法に加えて、更に、超音波等を利用したセンサ等を搭載し、記録媒体の識別をより細かく行なうことも可能であるが、方式の異なる複数のセンサを搭載することにより、画像形成装置が大型化し、また、高コスト化するといった、新たな問題点が発生してしまう。
本発明は、上記を鑑みなされたものであり、記録媒体の識別を詳細に行なうことができる小型の光学センサを低コストで提供することを目的とするものであり、更には、このような光学センサを搭載することにより、高画質な画像を形成することが可能な画像形成装置を大型化させることなく低コストで提供することを目的とするものである。
本発明は、光源と、前記光源より出射された光を記録媒体に照射し、前記記録媒体における正反射光の光の強度を検出する光検出器と、を有し、前記光源より前記記録媒体に入射する光の前記記録媒体の法線に対する角度は、80°以上、88°以下であることを特徴とする。
また、本発明は、前記光検出器において検出された光の強度に基づき、前記記録媒体の平滑度を算出する処理部を有することを特徴とする。
また、本発明は、前記光源は、面発光レーザを2次元的に配列した面発光レーザアレイを有するものであることを特徴とする。
また、本発明は、前記光源と前記記録媒体との間には、コリメートレンズが設けられており、前記コリメートレンズより出射される光の平行性が、+4°以上、−4°以下であることを特徴とする。
また、本発明は、前記記録媒体と光検出器との間には、アパーチャが設けられており、前記アパーチャは、前記記録媒体において正反射した光に対し、+4°以上、−4°以下の角度の光を前記光検出器に入射させるものであることを特徴とする。
また、本発明は、前記光源、前記光検出器は、筐体内部に設置されているものであって、前記筐体には一つの面に開口部が設けられており、前記開口部が設けられている面において、前記記録媒体は前記筐体の外部と接触部材を介し、接触しているものであることを特徴とする。
また、本発明は、前記光源と前記記録媒体との間には、前記光源から出射された光を偏向するための光偏向素子が設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、前記記録媒体と前記光検出器との間には、前記記録媒体において正反射された光を偏向するための光偏向素子が設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、前記光検出器は第1の光検出器であり、前記光源からは、第1の偏光方向の直線偏光の光が出射されるものであって、前記光源から出射された光が前記記録媒体に照射された位置における前記記録媒体の法線上には、第2の光検出器が設けられており、前記記録媒体と前記第2の光検出器との間には、第1の偏光方向に対し直交する第2の偏光方向の偏光フィルタが設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、前記第1の光検出器において検出された光の強度及び前記第2の光検出器において検出された光強度に基づき、前記記録媒体の平滑度を算出する処理部を有することを特徴とする。
また、本発明は、前記処理部は、前記記録媒体の平滑度と、前記第1の光検出器において検出された光の強度及び前記第2の光検出器において検出された光の強度との関係を示す紙種データベースを有していることを特徴とする。
また、本発明は、前記記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、前記記載の光学センサを有することを特徴とする。
また、本発明は、前記光学センサの出力に基づき前記記録媒体の平滑度を算出し、前記算出された平滑度に応じて画像形成条件を設定する処理部を有することを特徴とする。
また、本発明は、前記光学センサの出力に基づき前記記録媒体の銘柄を特定し、前記特定された銘柄に応じて画像形成条件を設定する処理部を有することを特徴とする。
また、本発明は、前記光学センサ以外の前記記録媒体の物理量を測定するセンサを有し、前記物理量を測定するセンサにおいて検出された値に基づき前記記録媒体の銘柄を特定するものであることを特徴とする。
本発明によれば、記録媒体の識別を詳細に行なうことができる小型の光学センサを低コストで提供することができ、更には、高画質な画像を形成することが可能な画像形成装置を大型化させることなく低コストで提供することができる。
エアリーク試験の説明図 記録紙を測定するための光学装置の説明図 入射角と正反射光強度との相関図(1) 入射角と正反射光強度との相関図(2) 記録紙に入射する光の説明図(1) 記録紙に入射する光の説明図(2) 記録紙に入射する光の説明図(3) 記録紙における正反射光強度の面内分布の説明図 正反射光強度と記録紙の平滑度との相関図(θ=80°) 正反射光強度と記録紙の平滑度との相関図(θ=85°) 第1の実施の形態における光学センサの構造図 第1の実施の形態における他の光学センサの構造図 第1の実施の形態における光学センサの処理部の説明図 第1の実施の形態における光学センサを用いた検出方法のフローチャート 平滑度とプロセス条件との関係図 第2の実施の形態における光学センサの構造図 記録紙と正反射光及び拡散反射光の関係図 第2の実施の形態における光学センサの説明図 第2の実施の形態における光学センサの処理部の説明図 第2の実施の形態における光学センサを用いた検出方法のフローチャート 第3の実施の形態におけるセンサの構造図 第3の実施の形態における光学センサの処理部の説明図 紙種ランキング表の説明図 第3の実施の形態における光学センサを用いた検出方法のフローチャート 第4の実施の形態における画像形成装置の構造図 第4の実施の形態における光学センサの構造図 面発光レーザアレイの説明図 記録紙への入射角の説明図 第1の光検出器及び第2の光検出器の説明図 光を入射させた記録紙からの反射光の説明図 記録紙からの反射光と第1の光検出器及び第2の光検出器との関係の説明図 S1及びS2と記録紙の銘柄との関係の説明図 第4の実施の形態における他の光学センサの構造図 S1の強度と記録紙の厚さとの相関図 S1の強度と記録紙の密度との相関図
本発明を実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
〔第1の実施の形態〕
ところで、記録紙の表面の状態は、共焦点顕微鏡等により測定することも可能であるが、記録紙における表面の凹凸は傾斜が急であり、測定結果にノイズ成分が多く含まれ、かつ、測定に長時間を要する。このため、製紙業界等においては、記録紙等の紙における表面状態の指標として、測定方法が簡便なエアリーク試験による測定結果に基づき紙の平滑度が評価されている。この平滑度の指標は紙に関する業界でも使用されており、例えば、複写機の開発においても、紙の平滑度を基準の一つとして、印刷条件を最適化するべく開発が行なわれてきた。即ち、紙の表面状態を示す指標としては、2乗平均高さRa等の一般的な表面の状態を示す指標よりも、エアリーク試験による測定結果が利用されている。しかしながら、エアリーク試験は測定が簡便であるものの、装置が大型化し、かつ、測定に時間を要するといった問題点を有している。このため、低価格で、画像形成装置等の装置内に設置することができ、エアリーク試験と同様の紙の表面状態、即ち、平滑性を検査することのできる光学センサが求められている。
次に、紙のエアリーク試験について説明する。紙のエアリーク試験は、エアリーク装置のヘッド10から記録紙20にエア11を供給し、このエア11が漏れる時間に基づき記録紙20の平滑性を評価するものである。記録紙20に供給されたエア11は、記録紙20の表面よりリークするエア21と記録紙20内部に入り込みリークするエア22とがある。このようなエアリークの時間により記録紙20の平滑性を評価することができる。
ここで、エアリーク試験の結果が異なる記録紙、即ち、平滑度の異なる記録紙について、光源より光を照射し記録紙からの正反射光を測定した結果について説明する。具体的には、図2に示される光学装置を用いて正反射光を測定した。この光学装置は、光源31からコリメートレンズ32を介して、照射光を記録紙20に照射し、記録紙20に照射された光の正反射光をフォトダイオードからなる受光器33により検出する。このため、記録紙20に入射する光の入射角と、記録紙20において反射され受光器33により検出される正反射光の反射角とは角度θで等しい。
図3は、この光学装置により測定された光の入射角θと正反射光の強度との関係を示す。具体的には、エアリーク試験の結果が21sec、48sec、91sec、131secの記録紙について、光の入射角θと正反射光の強度との関係を調べたものである。また、図4は、エアリーク試験の結果が21secの記録紙を基準に正反射光の強度を規格化したものである。図3及び図4に示されるように、光の入射角θが、80°〜88°において、エアリーク試験の結果と、正反射光の強度とが著しい相関関係にある。これにより、光学的な検査の結果によりエアリーク試験と同様の試験を行なうことができる。
ここで、図5に示すように、記録紙に入射する光の入射角θが70°以下である場合、入射光は記録紙20の内部にまで入り込むため、正反射光はあまり検出されない。また、図6に示すように、光の入射角θが85°である場合、記録紙20の表面の正反射であるため、正反射光量は大きく、しかも、エアリーク試験の結果を反映している。また、図7に示すように、光の入射角θが80°である場合、入射光は記録紙20の表面と記録紙20の内部に進入した光の反射光の双方が含まれるため、エアリーク試験の結果を反映している。
図4に示すように、θが88°を超えると、正反射光の強度は低下し、記録紙20の平滑度の検出が困難になる。入射角を浅くすると、照射エリアは楕円になり、その楕円率は入射角に依存する。照射エリアの長軸は、ビーム径と入射角θによって、決まり、ビーム径のtanθ倍となる。80°では5.6倍となる。84°では9.5倍、85°では11.4倍、88°では28.6倍となる。本実施の形態においては、ビーム径を実現可能な最小径である1mmφ程度にしている。よって、入射角θが88°では、記録紙20上でのビーム長辺は28.6mmとなる。
ビームの照射エリアが大きすぎると、正反射光の強度は、記録紙20の平滑度とは別の要因を受ける可能性がある。例えば、紙のクラーク硬度や紙の厚さなどの影響を受けることが考えられる。紙を固定し反射光強度を検出する際には、その固定端からの距離におよびその剛体強度によって、紙の形状が決まる。紙のクラーク硬度、一般的には紙の剛体強度は、紙自体を数箇所で固定した状態で、紙の"うねり"形状として現れる。
紙の表面粗さ(平均2乗高さ:Ra)には、カットオフの長さによって、様々な数値が測定できる。その中で、カットオフ長さで、数10mmオーダーでも、大きなRaを検出する。この10mmオーダーの大きなRaを以下では"うねり"と記載する。これは、紙表面が、数10mmオーダーのうねり状になっていることを示している。このうねりによって、反射光強度が影響を受ける可能性がある。例えば、図8に示すように、反射光強度には、ある周期の凹凸が見られる。この要因は、大きな"うねり"と平滑度分布とが含まれた結果であると考えられる。この周期性は20mm〜40mmと幅があり、かつ、数mm程度の微細構造も見えて取れる。このうねり形状は平滑度とは無関係なクラーク硬度や紙の厚さに依存するものと考えられる。
20mm程度の紙表面のうねりが存在する場合、このうねりを検出し、補正するためにも、このうねりよりも小さいエリアを検出する必要がある。一般的な表面性測定のカットオフ長さを、うねりより小さくする必要がある。よって、ビーム照射エリアを20mm程度以下にする必要があることが判る。ビームエリアがうねりの20mm以上であった場合、その反射光強度は、クラーク硬度などの影響を受けてしまう。つまり、ビーム径が20mm以上となる入射角θで88°以上の場合には、平滑度とは無関係な数値を示す。従って、図4に示すように、入射角θが88°を超えると、平滑度だけには依存せずに、その依存性が崩れてしまい、数値が急激に低下する。つまりは、平滑度のみを検出するには、入射角θは88°以下の入射角である必要がある。
また、入射角θが88°を超えると、光学系による問題で、ビーム径やビーム広がり角、受光器と被対象物との距離などによって決まる要因もあり、画像形成装置の紙搬送部やトレイ内部にセンサを設置する場合には、センサの大きさ、更には、入射角には限界があり、実用的観点から、入射角θは88°程度が上限であるものと考えられる。
ここで、記録紙の平滑度(エアリーク試験の結果)と記録紙の正反射光の相対強度(エアリーク試験の結果が21secの記録紙を基準とした)との関係について説明する。図9は、記録紙への光の入射角度θが80°の場合の正反射光の相対強度と平滑度との関係を示すものであり、図10は、記録紙への光の入射角度θが85°の場合の正反射光の相対強度と平滑度との関係を示すものである。図4では、正反射光の相対強度は85°の方が高いが、図9及び図10に基づくならば、正反射光の強度と平滑度との相関は、80°の方が高い。
また、光学的な試験では、非接触であり、エアリーク試験のような広い面積を必要としないため、印刷が行なわれる記録紙を印刷が行なわれる度に検査することもできる。よって、従来、エアリーク試験により行なわれていた記録紙の検査を低コストで簡単に光学的な装置により行なうことができる。
(光学センサ)
次に、本実施の形態における光学センサ100について説明する。図11に本実施の形態における光学センサ100を示す。本実施の形態における光学センサ100は、光源110、光源110から出射された光をコリメートするコリメートレンズ120、記録紙20に正反射された光を検出するフォトダイオード等からなる正反射光検出器130、正反射光検出器130に所定の角度の光のみを入射させるためのアパーチャ140を有しており、記録紙20に入射する光の角度θが、80°以上、88°以下のものである。また、正反射光検出器130には制御部150が接続されており、光学センサ100の制御及び各種演算等を行なう。
(光源)
本実施の形態における光学センサにおいては、光源110として面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting LASER、以下、VCSELとも言う)を用いることができる。
安定した光源としてLEDや端面LD(laser diode)が一般的である。しかし、LED(Light Emitting Diode)は発光面が広く、FFP(ファーフィールドパターン:ビーム広がり角、半値の値)が大きいため、精度のよい光学系を形成することが難しい。本実施の形態では、記録紙20へ精度のよいコリメート光を照射することが望まれるが、LEDではそのような光学系を形成することが難しい。また、それを実現する場合にも、光学系が非常に大型になってしまう。本実施の形態における光学センサは画像系装置に組み込むことが可能なものであり、大きさは数10mmオーダーの形状でしか利用することができない。ビーム品質の良い端面LDなどを利用することも可能であるが、被対象物が非常に強い散乱体である紙であるため、スペックルによるノイズが測定精度を低下させる。複数のchを同時に照射することで、スペックルによるノイズを低減する必要がある。ビーム品質がよく、スペックルを発生させないVCSELのマルチ光源が必要である。以下、VCSELに2次元配列されているそれぞれの発光点をch(チャンネル)と標記する。また、それぞれのchをch1、ch2、という標記を行う。
光源110にVCSELを用いることにより、FFPを10°程度に抑えることが可能となる。FFPを10°とすることで、レンズによって形成されるコリメート光はビーム径にして約1mmφ程度に絞ることが可能である。検出精度を20secオーダーにするには、高いコリメート精度が必要であり、また、照射エリアを1mm程度にすることで、平滑度検出を高精度化することが可能になる。また、高いコリメート性と小さいビーム径をマルチビームで実現するには、光源間距離を小さくできる2次元光源配列のVCSELしかない。高いコリメート性と照射エリアを小さくすることで、平滑度センシングが高精度化するその要因を以下に述べる。
図3に示したように、入射角と検出精度は非常に綿密な関係がある。つまりは、入射角を80°とした時に、コリメート性が悪いと、その精度を±数°として、幅を持ってしまう。図に示すように、80°から著しく感度が上昇するが、約87°では感度が低下している。つまりは、85°を中心とすると、±2°程度に入射角を決定する必要がある。被対象物にコリメート光で照射する場合には、85°±2°程度で入射させる必要がる。コリメート精度は±2°程度だといえる。光源からの光を高い精度でコリメート光にするには、光源のFFPは小さい方が有利である。VCSELはFFPを10°程度に小さくすることができる。
次に、照射エリアを小さくするために、照射するコリメート光のビーム径を1mm程度とする。このセンサを利用して、A4の大きさの一枚の紙の反射光強度を測定した。その結果が図8である。図には約20%程度の凹凸が数mmオーダーで検出されていることが判る。これは非常に再現性がよく、かつ、異なる紙でも同様に現れる。つまりは、紙の平滑度には面内分布があることを示している。ただし、図8には、平滑度とは無関係な紙の"うねり"の影響も含まれている。照射エリアを1mm程度にすることで、紙の面内分布があることが判明した。これは従来のように照射エリアを数cmにしていた光学系では、検出できない分布である。また、平滑度を測定するエアリーク試験機では、測定エリアが数cmと決まっており、このような微小エリアの分布を検出することができなかった。
光源110を端面LDのようなコヒーレント性の高い品質の良いビーム光源とすれば、ビーム径を小さくすることは可能である。しかし、端面LDでは非点収差があり、小さなコリメート光を形成するのは難しい。端面LDでは、スペックルが発生するため、その防止策が必要である。また、端面LDは、VCSELのように複数のchのビームを同時に一箇所に照射することは困難である。また、ビーム径を1mm程度にするには、VCSELの複数chもそれと同等、それ以下に発光光源が集まっていないと、同一個所への照射ができない。VCSELの発光光源を集積化し、約200μm程度のエリアに、9ch(VCSELの発光点をchと標記し、9つの発光点を9chと標記する)を配置したものであってもよい。これにより、スペックルを低減した照射エリアが1mm程度のセンシングが可能になり、紙の面内分布を検出することが可能となった。
これにより、本センサでは、紙の平滑度を検出する際に、この紙の面内分布を検出して、特徴的な面内分布を取ることができる。例えば、図8に示す面内分布データをフーリエ変換すると、周期性や振幅強度が検出できる。周期性は紙の製紙工程において、紙の脱水工程や、加圧圧縮する伸縮工程などの製紙条件によって、決まっている。製造工程の条件は同一紙種であれば、ロットが異なってもほぼ同様であり、周期性などの数値もロットが異なっても同様である。この紙種によって決まるこの指標を利用して、紙種を判断する情報となる。
紙の面内分布を把握し、正確に演算処理することで、平滑度の検出精度を向上することができる。例えば、A4の紙を走査して、図8に示す検出したデータから、この紙の平滑度を検出する方法として、平均値を算出する方法がある。単に平均値であると、外乱要因があった場合には、検出精度を低下させる。外乱要因には、例えば、紙が走査中に微小な折れ曲がり、ゆがみを持つ場合。光学センサでは、照射エリアで、紙自体が若干でも傾くと、反射光強度が大きく影響を受ける。このゆがみによる検出値の変動は、先の紙の面内分布による変動とは、明らかに異なる。少なくとも、紙種の独自にもつ周期性などからは大きく外れる。そのため、フーリエ変換などを行うことで、外乱要因であるゆがみによる検出値の変動をキャンセルすることは容易である。
外乱要因には、走査する際の駆動部であるローラの振動を拾い特徴的なノイズがのることがある。これらのノイズは特定周波数であることから、その情報を取り除くことが可能である。ノイズ信号と、紙の面内分布とを判別することで、A4紙の平均値を正確に算出することが可能となる。
精度を低下させる要因として、外乱光がある。外乱光は室内の電灯光や、太陽光である。特に偏光回転する光の強度は非常に弱いので、感度よく検出する必要がある。本実施の形態ではVCSELを利用して、波長を単一化することが可能である。正反射光検出器130は、光源110からの波長のみを検出する機能を持たせることで、外乱光に強い、精度の高い検出が可能となる。これはLEDなどではできない機能である。
(コリメートレンズ)
記録紙20への光の入射角を80°以上にし、かつコリメート光の平行性を±4°とすることで、飛躍的に平滑度の検出感度を上昇させることができる。コリメート光を正確に作り、その光を被対象物に入射させることで、入射角が正確に実現できる。図4に示すように、平滑度を検出するには、入射角にして80°〜88°が最適である。入射角を84°±4とするためには、コリメート光を±4°とし、中心入射角を84°とすることで実現できる。VCSEL光源のビームをコリメート光にするには、凸面レンズであればよく、レンズの焦点にVCSELがくるように配置する。また凸面レンズは単純な球面レンズでも構わないが、レンズを非球面レンズにすることで、VCSELのch位置による球面収差を低減することができる。非球面レンズを用いれば、像面の異なる全てのchに対して、概ねコリメート光が形成できる。
コリメート光を±4°とし、中心入射角を84°とすることで、全ビームの入射角を84°±4とすることができる。よって、被対象物に照射される全てのビームの入射角を80°〜88とすることが可能となる。これによって、平滑度の感度の高い光学センサを提供できる。
(アパーチャ)
本実施の形態における光学センサには、正反射光検出器130に入射する光の入射角を制限するためのアパーチャ140が設けられており、反射角を±4°に限定することができる。入射光を高い精度に実現しても、反射光には散乱光が混じり、それがノイズになって、検出感度を低下させる。つまり、入射角を正確に実現するともに、受光側でのSN比を上げる必要がある。アパーチャ140によって、あまりに制限を加えてしまうと、アパーチャ140を透過する光量が低下し、それによってフォトディテクタの検出光量が低下し、ノイズが上昇する。つまり、アパーチャ140による制限をできるだけつけない方が、検出強度に対してはよりよいことになる。本発明者は、入射角および反射角について、高精度なフォトゴニオメーターを利用して、様々な被対象物を実験したところ、特に普通紙などの表面粗さ(平均2乗高さRa)が0.5μm〜10μm程度の表面粗さをもつ材料に対し、図4のような結果を得ることができた。図4に示すように入射角は80°〜88°が良いことから、この成分をできるだけ、検出できるアパーチャ140が最適であることが判る。アパーチャ140は1°以下に制限している。図4より、最適な角度が±4°となるようにアパーチャ140の制限を±4°とすることで、光量を最大限確保しつつ、平滑度検出の精度を低下させることはない。
これによって、散乱光によるノイズを低減しつつ、光量低下によるノイズを極力抑えることができる光学センサを提供できた。
(接触部材)
また本実施の形態における光学センサは、図12に示すように、全体が筐体160内に納められており、筐体160の開口部161より記録紙20に光を照射し、記録紙20からの正反射光を取り込む構造のものであってもよい。この場合、記録紙20と筐体160との間には接触部材170を設けてもよい。
接触部材170を介し、筐体160と記録紙20とが接触していることで、常に、記録紙20と正反射光検出器130及び光源110との距離が一定になる。これにより、高精度の検出が可能になる。入射角が80°を超えると、正反射光検出器130及び光源110と記録紙20との距離が非常に敏感に影響を与える。接触部材170としては、例えば、回転体のローラなどを利用して、摩擦抵抗を下げる方法もあるが、ローラの回転振動を受けるため、測定結果にノイズがのる。
本実施の形態では、筐体160の表面にフッ素樹脂等の摩擦抵抗を低減できる部材を設置し、摺動性を確保する。今回、接触部材に採用したフッ素樹脂は被対象物である紙の上を滑ると共に、紙の平滑度に大きな影響を与えない。一般的にすべり抵抗の小さい、高い硬度のものは、被対象物を傷つけてしまう。本実施の形態では、被対象物を紙などのような弾性体を念頭においてあるため、硬いものは利用できない。フッ素樹脂等の樹脂材料は、自分自身を削りながら摩擦抵抗を低減できるので、記録紙20を傷つけない。これにより、記録紙20を傷つけることなく、光源110及び正反射光検出器130と記録紙20との距離を一定にすることができ、高精度の平滑度検出が可能となる。
(制御部)
次に、本実施の形態における光学センサの制御部150について説明する。図13に示されるように、制御部150には、正反射光検出器130等からの信号の入出力制御を行なうI/O部151、信号処理等の各種演算を行なう演算処理部152、平均化処理等を行なう平均化処理部153、各種情報が記憶されている記憶部154を有している。また、本実施の形態における光学センサ100は、制御部150を介し画像形成装置等に接続されている。尚、本実施の形態における説明では、制御部150は、光学センサに含まれているものであるが、本実施の形態における光学センサが含まれる画像形成装置内に設置されるものであって、本実施の形態における光学センサの制御等を行なうものであってもよい。
(光学センサによる検出方法等)
次に、本実施の形態における光学センサによる検出方法等を図14に基づき説明する。
最初に、ステップ102(S102)に示すように、本実施の形態における光学センサを用いた反射光強度検出操作を開始する。具体的には、電源をオンにする操作、または、本実施の形態における光学センサに接続されている画像形成装置に印刷の開始を知らせる信号が送られることにより、本実施の形態における光学センサを用いた反射光強度検出操作を開始する。
次に、ステップ104(S104)に示すように、記録紙20が搬送される。このように記録紙20が搬送させることにより、光源110から出射された光はコリメートレンズ20を介し、搬送された記録紙20に照射され、記録紙20における正反射光が、正反射光検出器130に入射する。尚、記録紙20が搬送されている状態において、記録紙20に光を照射し、記録紙20において正反射光を検出することにより、記録紙20の一方の端から他方の端までの正反射光を検出することができる。具体的には、図8に示すような記録紙20に光の照射された位置に対応する正反射光量を測定することができる。このような正反射光量は。記録紙の種類等により特定のパターン等を有する場合には、記録紙の種類を特定する際、非常に有利となる。
次に、ステップ106(S106)に示すように、記録紙20における反射光強度検出が終了し、測定結果が処理部150に伝達される。
次に、ステップ108(S108)に示すように、処理部150において、正反射光検出器130において検出された光強度を平均化する処理を行なう。この平均化する処理は、処理部150における平均化処理部153において行なわれる。
次に、ステップ110(S110)に示すように、処理部150において、平均化処理された光強度に基づき平滑度を算出する。具体的には、処理部150における演算処理部152において、処理部150における記憶部154に記憶されている所定の変換式に基づき、光強度から平滑度を算出する。例えば、正反射光検出器130により検出された正反射光の強度をX(mV)とした場合に、平滑度Y(sec)は、Y=0.46×X+19.8となる変換式に基づき平滑度を算出することができる。
次に、ステップ112(S112)に示すように、処理部150において、算出された平滑度に基づき、画像形成装置において記録紙20に印刷を行う際の定着時の作像プロセス値を決定する。具体的には、処理部150における記憶部154に記憶されている図15に示す平滑度とプロセス条件との関係に基づき、算出された平滑度に最も近い条件を定着時の作像プロセス値として決定する。
次に、ステップ114(S114)に示すように、画像形成装置において記録紙20に印刷が行なわれ、記録紙20に画像が形成される。
以上により、本実施の形態における光学センサを用いて平滑度を検出することができ、検出された平滑度に基づき画像形成装置の印刷条件を設定することができる。
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。本実施の形態における光学センサは、図16に示されるように、光源110と、光源110からの光をコリメートするコリメートレンズ120、記録紙20からの正反射光を検出する正反射光検出器(第1の光検出器)130、記録紙20からの拡散反射光を検出する拡散反射光検出器(第2の光検出器)230、拡散反射光検出器230に所定の偏光成分の光のみを入射させるための偏光フィルタ240を有している。
本実施の形態において光学センサでは、光源110は、直線偏光を有しており、正反射光検出器130とは異なる位置に拡散反射光検出器230を配置し、拡散反射光検出器230は、光源110の偏光方向と、有限の角度を持つ方向の偏光をのみを受光する選択機能を有している。これにより、記録紙20の種類の選択をより高い精度で正確に行なうことができる。
本実施の形態における光学センサにおいては、光源110から記録紙20に照射された光の正反射光を受光する正反射光検出器130は、記録紙20の表面において正反射した光のみを受光する。また、拡散反射光検出器230は、記録紙20の内部に入射した光が、記録紙20の内部において散乱し、記録紙20の内部で偏光方向が回転した光、即ち、内部散乱光を受光する。内部散乱光の光強度は記録紙20の密度等に大きく影響を受けるため、拡散反射光検出器230において検出される信号強度には、記録紙20の密度の情報が含まれている。本実施の形態における光学センサでは、正反射光検出器130により得られる情報と、拡散反射光検出器230により得られる情報との2つの情報に基づき、記録紙20の種類等を判断するため、より正確に記録紙20の種類等を判断することができる。
前述したように、記録紙20のエアリーク試験では、記録紙20の内部に入り込むエア22が存在しており、このエア22の量は記録紙20の密度と相関関係にある。本実施の形態では、拡散反射光検出器230により、記録紙20の内部に進入した光の情報も得ることができるため、記録紙20の密度等の情報を得ることができ、記録紙20の種類等をより正確に判断することができる。尚、記録紙20の密度とは記録紙20を形成しているセルロースである紙の繊維と空隙のとの占める割合で決定される。
尚、正反射光検出器130では表面の状態を評価することはできるが、これだけでは、エアリーク試験の平滑度との整合性は十分ではない場合がある。これは記録紙20の平滑度は記録紙20の表面近傍の内部エアリークの状況によっても変化するからであるものと考えられる。
本実施の形態における光学センサでは、拡散反射光検出器230を設け、偏光フィルタ240を透過した入射光の偏光方向と垂直な偏光方向の光を入射させ検出することにより、記録紙20の内部において、偏光方向が回転した量を定量化することができ、記録紙20の内部の情報を得る。記録紙20の表面における反射光及び散乱光は偏光方向が回転しないが、記録紙20の内部において散乱した光は偏光方向が回転する。このため偏光フィルタ240により、記録紙20の表面において反射した光及び散乱した光の成分を除去することにより、記録紙20の内部に侵入した内部散乱光のみを拡散反射光検出器230により検出することができる。
このような偏光フィルタ240を用いることにより、正反射光検出器130において検出された情報と拡散反射光検出器230において検出された情報とは独立したものとなる。
次に、図17には実際に測定した正反射光検出器130と拡散反射光検出器230の検出結果を示す。これは11種類の記録紙20について、各々3箇所ずつ測定した結果である。この数値に基づき、以下の(1)に示す式に合わせた多変量解析を行った。尚、X1は第1の受光部の信号強度、X2は第2の受光部の信号強度、aは第1の定数、bは第2の定数、cは第3の定数である。

Y=aX1+bX2+c・・・・・(1)

本実施の形態では、第1の定数、第2の定数、第3の定数の最適化を行ない、aを1.62、bを−2.85、cを81.17と定めた。図18(a)には、拡散反射光検出器230により検出された信号強度と、正反射光検出器130により検出された信号強度の値とを用いて、上記の(1)に示す式により求めた計算値Yを18Aとして示す。このときの相関関係の値を算出したところR=0.866であった。
これに対し、図18(b)には、正反射光検出器130により検出された信号強度を用いて、下記の(2)に示す式より求めた計算値Yを18Bとして示す。尚、X1は第1の受光部の信号強度、dは第1の定数、eは第2の定数である。このときの相関関係の値を算出したところR=0.845であった。

Y=dX1+e・・・・・・・・・(2)

以上より、拡散反射光検出器230により検出された信号強度を用い、上記(1)に示す式により算出した値は、記録紙の平滑度との相関関係の値を0.02高めることができる。このように、正反射光検出器130により検出された値と拡散反射光検出器230により検出された信号強度とを用いることにより、平滑度の検出精度を上げることができる。これは、エアリーク試験においても、図1に示すように、記録紙20の表面の状態のみならず、記録紙20の内部の状態にも依存するものと考えると、本実施の形態のように、記録紙20における内部の情報を加えることにより、整合性が高まり、記録紙20の平滑度をより高い精度で検出することができると考えられる。
(制御部)
次に、本実施の形態における光学センサの制御部150について説明する。図19に示されるように、制御部150には、正反射光検出器130及び拡散反射光検出器230等からの信号の入出力制御を行なうI/O部151、信号処理等の各種演算を行なう演算処理部152、平均化処理等を行なう平均化処理部153、各種情報が記憶されている記憶部154を有している。また、本実施の形態における光学センサは、制御部150を介し画像形成装置等に接続されている。尚、本実施の形態における説明では、制御部150は、光学センサに含まれているものであるが、本実施の形態における光学センサが含まれる画像形成装置内に設置されるものであって、本実施の形態における光学センサの制御等を行なうものであってもよい。
(光学センサによる検出方法等)
次に、本実施の形態における光学センサによる検出方法等を図20に基づき説明する。
最初に、ステップ202(S202)に示すように、本実施の形態における光学センサを用いた正反射光の強度検出操作を開始する。具体的には、電源をオンにする操作、または、本実施の形態における光学センサに接続されている画像形成装置に印刷の開始を知らせる信号が送られることにより、正反射光強度検出操作を開始する。
同様に、ステップ204(S204)に示すように、本実施の形態における光学センサを用いた拡散反射光強度検出操作を開始する。具体的には、ステップ202と同様である。
次に、ステップ206(S206)に示すように、記録紙20が搬送される。このように記録紙20が搬送させることにより、光源110から出射された光はコリメートレンズ20を介し、搬送された記録紙20に照射され、記録紙20における正反射光が正反射光検出器130に入射し、内部拡散反射光が拡散反射光検出器230に入射する。
次に、ステップ208(S208)に示すように、記録紙20における正反射光強度の測定が終了し、測定結果が処理部150に伝達される。
同様に、ステップ210(S210)に示すように、記録紙20における拡散反射光強度の測定が終了し、測定結果が処理部150に伝達される。
次に、ステップ212(S212)に示すように、処理部150において、正反射光検出器130において検出された正反射光強度を平均化する処理を行なう。この平均化する処理は、処理部150における平均化処理部153において行なわれる。
同様に、ステップ214(S214)に示すように、処理部150において、拡散反射光検出器230において検出された拡散反射光強度を平均化する処理を行なう。この平均化する処理は、処理部150における平均化処理部153において行なわれる。
次に、ステップ216(S216)に示すように、処理部150において、平均化処理された正反射光強度及び拡散反射光強度に基づき平滑度を算出する。具体的には、処理部150における演算処理部152において、処理部150における記憶部154に記憶されている所定の変換式に基づき、光強度から平滑度を算出する。この変換式は、上述した(1)に示す式であり、正反射光検出器130により検出された正反射光の強度をX(mV)とし、拡散反射光検出器230により検出された拡散反射光の強度をX(mV)とした場合に、Y=1.62×X1−2.85×X2+81.17となる変換式であり、この変換式に基づき平滑度Y(sec)を算出することができる。
次に、ステップ218(S218)に示すように、処理部150において、算出された平滑度に基づき、画像形成装置において記録紙20に印刷を行う際の定着時の作像プロセス値を決定する。具体的には、処理部150における記憶部154に記憶されている図15に示す平滑度とプロセス条件との関係に基づき、算出された平滑度に最も近い条件を定着時の作像プロセス値として決定する。
次に、ステップ220(S220)に示すように、画像形成装置において記録紙20に印刷が行なわれ、記録紙20に画像が形成される。
以上により、本実施の形態における光学センサを用いて平滑度を検出することができ、検出された平滑度に基づき画像形成装置の印刷条件を設定することができる。
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第2の実施の形態における光学センサに記録紙20の厚さを測定する紙厚測定センサを有するものである。本実施の形態は、図21に示されるように、光源110と、光源110からの光をコリメートするコリメートレンズ120、記録紙20からの正反射光を検出する正反射光検出器130、記録紙20からの拡散反射光を検出する拡散反射光検出器230、拡散反射光検出器230に所定の偏光成分の光のみを入射させるための偏光フィルタ240、記録紙20の厚さを測定する紙厚測定センサ310を有するものである。このような紙厚測定センサ310を設けることにより、記録紙20の紙厚に依存して光学センサの測定値が変動する変動分を調節することができ、より正確な記録紙20の判別を行なうことができる。
尚、本実施の形態では、紙厚測定センサ310を用いた場合について説明するが、記録紙20の物理量を測定することのできるセンサであればよく、例えば、この紙厚測定センサ310に代えて、紙密度、紙の電気抵抗等を測定する各種センサを用いることが可能である。また、本実施の形態におけるセンサと接続される画像形成装置等において、紙種の銘柄のデータベースを有しており、そのデータベースから各種測定結果から紙種と特定する。紙のデータベースは、通信機能によって、常に新しい情報を入手できることができる。紙種を特定した後に、その紙種の色見などの補正を行うことで、高精度な平滑度検出が可能になる。
記録紙20では、紙繊維の色見や蛍光材料などが誤差となる。紙種には全世界で数100を超える銘柄があり、その銘柄ごとに生産手法が異なる。しかしながら、銘柄ごとに、紙の色見や蛍光材の量はほぼ安定しており、銘柄が判れば、補正することが可能である。よって、本実施の形態におけるセンサにより、記録紙20の平滑度の測定をより正確に行なうことができ、これにより、より精度の高い記録紙20の判別を行なうことができる。
(制御部)
次に、本実施の形態におけるセンサの制御部350について説明する。図22に示されるように、制御部350には、正反射光検出器130、拡散反射光検出器230、紙厚測定センサ310等からの信号の入出力制御を行なうI/O部151、信号処理等の各種演算を行なう演算処理部152、平均化処理等を行なう平均化処理部153、各種情報が記憶されている記憶部154、紙種データベース351、フーリエ変換部352、紙種ランキング作成部353、平滑度補正部354を有している。フーリエ変換部352では図8に示すように記録紙20の面内分布を示すグラフから、フーリエ変換することで、横軸を周期性とするパワースペクトルを算出する。この周期性は平滑度の分布など、一般的に"地合い"と呼ばれる紙がもつ独特の面内分布であり、作成条件が同じであれば、ほぼ同様な周期性を持ったパワースペクトルを示すことが判った。このパワースペクトルを全ての紙種について測定し、紙種データベースとしてコンピューター内に保管しておく。具体的には、紙種と正反射光検出器130、拡散反射光検出器230、紙厚、平滑度等の関係を記録して保管する。この紙種データベースと測定された数値との誤差を算出し、図23に示す紙種ランキング表を作成し、誤差の最も少ない紙種を測定された記録紙20の紙種と判断するものである。また、本実施の形態におけるセンサは、制御部350を介し画像形成装置等に接続されている。尚、本実施の形態における説明では、制御部350は、光学センサに含まれているものであるが、本実施の形態におけるセンサが含まれる画像形成装置内に設置されるものであって、本実施の形態におけるセンサの制御等を行なうものであってもよい。
(センサによる検出方法等)
次に、本実施の形態におけるセンサによる検出方法等を図24に基づき説明する。
最初に、ステップ302(S302)に示すように、正反射光検出器130を用いた正反射光の強度検出操作を開始する。具体的には、電源をオンにする操作、または、本実施の形態におけるセンサに接続されている画像形成装置に印刷の開始を知らせる信号が送られることにより、正反射光強度検出操作を開始する。
同様に、ステップ304(S304)に示すように、拡散反射光検出器230を用いた拡散反射光強度検出操作を開始する。具体的には、ステップ302と同様である。
同様に、ステップ306(S306)に示すように、紙厚測定センサ310により記録紙20の紙厚の測定が開始する。
次に、ステップ308(S308)に示すように、記録紙20が搬送される。このように記録紙20が搬送させることにより、光源110から出射された光はコリメートレンズ20を介し、搬送された記録紙20に照射され、記録紙20における正反射光が正反射光検出器130に入射し、内部拡散反射光が拡散反射光検出器230に入射する。また、紙厚測定センサ310において記録紙20の厚さが測定される。
次に、ステップ310(S310)に示すように、記録紙20における正反射光強度の測定が終了し、測定結果が処理部350に伝達される。
同様に、ステップ312(S312)に示すように、記録紙20における拡散反射光強度の測定が終了し、測定結果が処理部350に伝達される。
同様に、ステップ314(S314)に示すように、記録紙20における厚さの測定が終了し、測定結果が処理部350に伝達される。
次に、ステップ316(S316)に示すように、処理部350において、記録紙20における正反射光強度の平均化及びフーリエ変換を行なう。具体的には、平均化処理部153及びフーリエ変換部352において行なわれる。
同様に、ステップ318(S318)に示すように、処理部350において、記録紙20における拡散反射光強度の平均化及びフーリエ変換を行なう。具体的には、平均化処理部153及びフーリエ変換部352において行なわれる。
同様に、ステップ320(S320)に示すように、処理部350において、記録紙20における厚さの平均化及びフーリエ変換を行なう。具体的には、平均化処理部153及びフーリエ変換部352において行なわれる。
次に、ステップ322(S322)に示すように、処理部350において、紙種データベース351に記憶されている情報に基づき、記録紙20における正反射光強度の平均化及びフーリエ変換された情報、記録紙20における拡散反射光強度の平均化及びフーリエ変換された情報、記録紙20における厚さの平均化及びフーリエ変換された情報より、図23に示す紙種ランキング表を作成する。具体的には、紙種ランキング作成部353において行なわれる。
次に、ステップ324(S324)に示すように、処理部350において、図23に示す紙種ランキング表に基づき、最も近い値のもの、即ち、誤差の最も小さいものを記録紙20の紙種として決定する。具体的には、演算処理部152等において行なわれる。
一方、ステップ326(S326)に示すように、処理部350において、平均化処理された正反射光強度及び拡散反射光強度等に基づき平滑度を算出する。具体的には、処理部350における演算処理部152において、処理部350における記憶部154に記憶されている所定の変換式に基づき、光強度から平滑度を算出する。
次に、ステップ328(S328)に示すように、処理部350において、決定された紙種と、算出された平滑度に基づき、平滑度を決定する。具体的には、紙種データベース351に記憶されている決定された紙種の平滑度と、算出された平滑度に基づき、平滑度を決定する。
次に、ステップ330(S330)に示すように、処理部350において、決定された平滑度に基づき、画像形成装置において記録紙20に印刷を行う際の定着時の作像プロセス値を決定する。具体的には、処理部350における記憶部154に記憶されている図15に示す平滑度とプロセス条件との関係に基づき、算出された平滑度に最も近い条件を定着時の作像プロセス値として決定する。
次に、ステップ332(S332)に示すように、画像形成装置において記録紙20に印刷が行なわれ、記録紙20に画像が形成される。
以上により、本実施の形態におけるセンサを用いて平滑度を検出することができ、検出された平滑度に基づき画像形成装置の印刷条件を設定することができる。
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態及び第2の実施の形態と同様である。
〔第4の実施の形態〕
次に、第4の実施の形態について説明する。本実施の形態は、画像形成装置である。図25に基づき本実施の形態における画像形成装置としてのカラープリンタ2000について説明する。
このカラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、光走査装置2010、4つの感光体ドラム(2030a、2030b、2030c、2030d)、4つのクリーニングユニット(2031a、2031b、2031c、2031d)、4つの帯電装置(2032a、2032b、2032c、2032d)、4つの現像ローラ(2033a、2033b、2033c、2033d)、4つのトナーカートリッジ(2034a、2034b、2034c、2034d)、転写ベルト2040、転写ローラ2042、定着装置2050、給紙コロ2054、レジストローラ対2056、排紙ローラ2058、給紙トレイ2060、排紙トレイ2070、通信制御装置2080、光学センサ2245、及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置2090などを備えている。
通信制御装置2080は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
プリンタ制御装置2090は、CPU、該CPUにて解読可能なコードで記述されたプログラム及び該プログラムを実行する際に用いられる各種データが格納されているROM、作業用のメモリであるRAM、アナログデータをデジタルデータに変換するAD変換回路などを有している。そして、プリンタ制御装置2090は、上位装置からの要求に応じて各部を制御するとともに、上位装置からの画像情報を光走査装置2010に送る。
感光体ドラム2030a、帯電装置2032a、現像ローラ2033a、トナーカートリッジ2034a、及びクリーニングユニット2031aは、組として使用され、ブラックの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Kステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030b、帯電装置2032b、現像ローラ2033b、トナーカートリッジ2034b、及びクリーニングユニット2031bは、組として使用され、シアンの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Cステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030c、帯電装置2032c、現像ローラ2033c、トナーカートリッジ2034c、及びクリーニングユニット2031cは、組として使用され、マゼンタの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Mステーション」ともいう)を構成する。
感光体ドラム2030d、帯電装置2032d、現像ローラ2033d、トナーカートリッジ2034d、及びクリーニングユニット2031dは、組として使用され、イエローの画像を形成する画像形成ステーション(以下では、便宜上「Yステーション」ともいう)を構成する。
各感光体ドラムはいずれも、その表面に感光層が形成されている。すなわち、各感光体ドラムの表面がそれぞれ被走査面である。なお、各感光体ドラムは、不図示の回転機構により、図25における面内で矢印方向に回転するものとする。
各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面をそれぞれ均一に帯電させる。
光走査装置2010は、上位装置からの多色の画像情報(ブラック画像情報、シアン画像情報、マゼンタ画像情報、イエロー画像情報)に基づいて、各色毎に変調された光束を、対応する帯電された感光体ドラムの表面にそれぞれ照射する。これにより、各感光体ドラムの表面では、光が照射された部分だけ電荷が消失し、画像情報に対応した潜像が各感光体ドラムの表面にそれぞれ形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラムの回転に伴って対応する現像ローラの方向に移動する。
トナーカートリッジ2034aにはブラックトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033aに供給される。トナーカートリッジ2034bにはシアントナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033bに供給される。トナーカートリッジ2034cにはマゼンタトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033cに供給される。トナーカートリッジ2034dにはイエロートナーが格納されており、該トナーは現像ローラ2033dに供給される。
各現像ローラは、回転に伴って、対応するトナーカートリッジからのトナーが、その表面に薄く均一に塗布される。そして、各現像ローラの表面のトナーは、対応する感光体ドラムの表面に接すると、該表面における光が照射された部分にだけ移行し、そこに付着する。すなわち、各現像ローラは、対応する感光体ドラムの表面に形成された潜像にトナーを付着させて顕像化させる。ここでトナーが付着した像(トナー画像)は、感光体ドラムの回転に伴って転写ベルト2040の方向に移動する。
イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナー画像は、所定のタイミングで転写ベルト2040上に順次転写され、重ね合わされて多色のカラー画像が形成される。
給紙トレイ2060には記録紙が格納されている。この給紙トレイ2060の近傍には給紙コロ2054が配置されており、該給紙コロ2054は、記録紙を給紙トレイ2060から1枚ずつ取り出し、レジストローラ対2056に搬送する。該レジストローラ対2056は、所定のタイミングで記録紙を転写ベルト2040と転写ローラ2042との間隙に向けて送り出す。これにより、転写ベルト2040上のカラー画像が記録紙に転写される。ここで転写された記録紙は、定着装置2050に送られる。
定着装置2050では、熱と圧力とが記録紙に加えられ、これによってトナーが記録紙上に定着される。ここで定着された記録紙は、排紙ローラ2058を介して排紙トレイ2070に送られ、排紙トレイ2070上に順次スタックされる。
各クリーニングユニットは、対応する感光体ドラムの表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラムの表面は、再度対応する帯電装置に対向する位置に戻る。
光学センサ2245は、給紙トレイ2060内に収容されている記録紙の銘柄を特定するのに用いられる。
この光学センサ2245は、一例として図26に示されるように、光源110、コリメートレンズ120、第1の光検出器130、第2の光検出器230、偏光フィルタ240、及びこれらが収納される暗箱160等を有している。尚、光学センサ2245は、第1の実施の形態または第2の実施の形態の光学センサ、第3の実施の形態のセンサであってもよい。
暗箱160は、金属製の箱部材、例えば、アルミニウム製の箱部材であり、外乱光及び迷光の影響を低減するため、表面に黒アルマイト処理が施されている。
なお、ここでは、XYZ3次元直交座標系において、記録紙の表面に直交する方向をZ軸方向、記録紙の表面に平行な面をXY面として説明する。そして、光学センサ2245は、記録紙の+Z側に配置されているものとする。
光源110は、複数の発光部を有している。各発光部は、同一の基板上に形成された垂直共振器型の面発光レーザ(Vertical Cavity Surface Emitting Laser:VCSEL)である。すなわち、光源110は、面発光レーザアレイ(VCSELアレイ)を含んでいる。ここでは、一例として図27に示されるように、9個の発光部(ch1〜ch9)が2次元配列されている。
光源110は、記録紙に対してS偏光が照射されるように配置されている。また、光源110からの光束の記録紙への入射角θ(図28参照)は、80°である。
コリメートレンズ120は、光源110から射出された光束の光路上に配置され、該光束を略平行光とする。コリメートレンズ120を介した光束は、暗箱160に設けられている開口部を通過して記録紙を照明する。なお、以下では、記録紙の表面における照明領域の中心を「照明中心」と略述する。また、コリメートレンズ120を介した光束を「照射光」ともいう。
ところで、光が媒質の境界面に入射するとき、入射光線と入射点における境界面の法線とを含む面は「入射面」と呼ばれている。そこで、入射光が複数の光線からなる場合は、光線毎に入射面が存在することとなるが、ここでは、便宜上、照明中心に入射する光線の入射面を、記録紙における入射面ということとする。すなわち、照明中心を含みXZ面に平行な面が記録紙における入射面である。
偏光フィルタ240は、照明中心の+Z側に配置されている。この偏光フィルタ240は、P偏光を透過させ、S偏光を遮光する偏光フィルタである。なお、偏光フィルタ240に代えて、同等の機能を有する偏光ビームスプリッタを用いてもよい。
第1の光検出器130は、X軸方向に関して、照明中心の+X側に配置されている。そして、照明中心と第1の光検出器130の中心とを結ぶ線L1と、記録紙の表面とのなす角度φ1は170°である。
第2の光検出器230は、偏光フィルタ240の+Z側に配置されている。ここでは、図29に示されるように、照明中心と偏光フィルタ240及び第2の光検出器230の中心とを結ぶ線L2と、記録紙の表面とのなす角度φ2は90°である。受光器の前には、アパーチャ140が配置され、散乱光が受光器に入るのを防いでいる。
光源110の中心と、照明中心と、偏光フィルタ240の中心と、第2の光検出器230の中心と、第1の光検出器130の中心は、ほぼ同一平面上に存在する。
ところで、記録紙を照明したときの記録紙から反射光は、記録紙の表面で反射された反射光と、記録紙の内部で反射された反射光に分けて考えることができる。また、記録紙の表面で反射された反射光は、正反射された反射光と拡散反射された反射光に分けて考えることができる。以下では、便宜上、記録紙の表面で正反射された反射光を「表面正反射光」、拡散反射された反射光を「表面拡散反射光」ともいう(図30(a)及び図30(b)参照)。
記録紙の表面は、平面部と傾面部とで構成され、その割合で記録紙表面の平滑性が決定される。平面部で反射された光は表面正反射光となり、斜面部で反射された光は表面拡散反射光となる。表面拡散反射光は、完全に散乱反射された反射光であり、その反射方向は等方性があるとみなせる。そして、平滑性が高くなるほど表面正反射光の光量が増加する。
一方、記録紙の内部からの反射光は、該記録紙が一般の印刷用紙である場合、その内部の繊維中で多重散乱するため拡散反射光のみとなる。以下では、便宜上、記録紙の内部からの反射光を「内部拡散反射光」ともいう(図30(c)参照)。この内部拡散反射も、表面拡散反射光と同様に、完全に散乱反射された反射光であり、その反射方向は等方性があるとみなせる。
表面正反射光及び表面拡散反射光の偏光方向は、入射光の偏光方向と同じである。ところで、記録紙の表面で偏光方向が回転するには、入射光がその光軸に対して該回転の向きに傾斜した面で反射されなくてはならない。ここでは、光源の中心と照明中心と各受光器の中心とが同一平面上にあるため、記録紙の表面で偏光方向が回転した反射光は、いずれの受光器の方向にも反射されない。
一方、内部拡散反射光の偏光方向は、入射光の偏光方向に対して回転している。これは、繊維中を透過し、多重散乱される間に旋光し、偏光方向が回転するためと考えられる。
そこで、偏光フィルタ240には、表面拡散反射光及び内部拡散反射光が入射する。表面拡散反射光の偏光方向は、入射光の偏光方向と同じS偏光であるため、表面拡散反射光は、偏光フィルタ240で遮光される。一方、内部拡散反射光の偏光方向は、入射光の偏光方向に対して回転しているため、内部拡散反射光に含まれるP偏光成分が、偏光フィルタ240を透過する。すなわち、内部拡散反射光に含まれるP偏光成分が第2の光検出器230で受光される(図31参照)。
内部拡散反射光に含まれるP偏光成分の光量は、記録紙の厚みや密度に相関を持つことが発明者らによって確認されている。これは、該P偏光成分の光量が、記録紙の繊維中を通過する際の経路長に依存するためである。
第1の光検出器130には、表面正反射光と、表面拡散反射光及び内部拡散反射光のごく一部が入射する。すなわち、第1の光検出器130には、主として、表面正反射光が入射する。
第2の光検出器230及び第1の光検出器130は、それぞれ受光光量に対応する電気信号(光電変換信号)をプリンタ制御装置2090に出力する。なお、以下では、光源110からの光束が記録紙に照射されたときの、第2の光検出器230の出力信号における信号レベルを「S1」、第1の光検出器130の出力信号における信号レベルを「S2」という。
本実施の形態では、S1によって得られた数値から、概ね、平滑度を検出することが可能であるが、S2によって得られた情報によって、補正を加えることで、正確な平滑度を検出している。補正方法は、第2の実施の形態において示した方法により行なう。これによって得られた平滑度を元に、プリンタ制御装置2090は、最適な現像条件及び転写条件に応じて各ステーションの現像装置及び転写装置を制御する。例えば、転写電圧やトナー量を制御する。これにより、高い品質の画像が記録紙に形成される。上記方法以外に、平滑度の検出ではなく、紙種を特定し、画像形成品質を向上させる手法もある。以下にその紙種特定の手法について記す。
ここでは、カラープリンタ2000が対応可能な複数銘柄の記録紙に関して、予め調整工程等の出荷前工程で記録紙の銘柄毎にS1及びS2の値を計測し、該計測結果を「記録紙判別テーブル」としてプリンタ制御装置2090のROMに格納している。図32には、国内で販売されている30銘柄の記録紙について、S1及びS2の計測値が示されている。なお、図32における枠は、同一銘柄のばらつき範囲が示されている。例えば、S1及びS2の計測値が「◇」であれば、銘柄Dと特定される。また、S1及びS2の計測値が「■」であれば、最も近い銘柄Cと特定される。また、S1及びS2の計測値が「◆」であれば、銘柄Aあるいは銘柄Bのいずれかである。このときは、例えば、銘柄Aでの平均値と計測値との差、及び銘柄Bでの平均値と計測値との差を演算し、その演算結果が小さいほうの銘柄に特定される。また、銘柄Aであると仮定して該計測値を含めてばらつきを再計算するとともに、銘柄Bであると仮定して該計測値を含めてばらつきを再計算し、再計算されたばらつきが小さいほうの銘柄を選択してもよい。
従来は、正反射光の光量から記録紙表面の光沢度を検出し、正反射光の光量と拡散反射光の光量の比から記録紙表面の平滑度を検出し、記録紙を識別しようとしていた。これに対し、本実施形態では、記録紙表面の光沢度及び平滑度のみならず、記録紙の他の特性である厚さ及び密度も含んだ情報を反射光から検出し、識別可能な記録紙の種類を従来よりも拡大させている。
また、第3の実施の形態のように、紙の厚さを検出する第3のセンサなどを用いて、さらに、紙種検出精度を上げることも可能である。紙厚センサに関しては、例えば、紙の搬送ローラの移動をホールセンサで検出する方法などがある。
例えば、従来の識別方法で用いられていた記録紙表面の情報のみでは、普通紙とマットコート紙の区別は困難であった。本実施形態では、記録紙表面の情報に、記録紙内部の情報を加えることにより、普通紙とマットコート紙の区別だけでなく、複数銘柄の普通紙、及び複数銘柄のマットコート紙もそれぞれ区別することが可能となった。
また、カラープリンタ2000が対応可能な複数銘柄の記録紙に関して、予め調整工程等の出荷前工程で記録紙の銘柄毎に各ステーションでの最適な現像条件及び転写条件を決定し、該決定結果を「現像・転写テーブル」としてプリンタ制御装置2090のROMに格納している。
プリンタ制御装置2090は、カラープリンタ2000の電源が入れられたとき、及び給紙トレイ2060に記録紙が供給されたときなどに、記録紙の紙種判別処理を行う。このプリンタ制御装置2090によって行われる紙種判別処理について以下に説明する。
(1)光学センサ2245の複数の発光部を同時に点灯させる。
(2)第2の光検出器230及び第1の光検出器130の出力信号からS1及びS2の値を求める。
(3)記録紙判別テーブルを参照し、得られたS1及びS2の値から記録紙の銘柄を特定
する。
(4)特定された記録紙の銘柄をRAMに保存し、紙種判別処理を終了する。
プリンタ制御装置2090は、ユーザからの印刷ジョブ要求を受け取ると、RAMに保存されている記録紙の銘柄を読み出し、該記録紙の銘柄に最適な現像条件及び転写条件を、現像・転写テーブルから求める。
そして、プリンタ制御装置2090は、最適な現像条件及び転写条件に応じて各ステーションの現像装置及び転写装置を制御する。例えば、転写電圧やトナー量を制御する。これにより、高い品質の画像が記録紙に形成される。
ところで、内部拡散反射光に含まれるP偏光成分の光量は、記録紙に照射される光の光量(照射光量)に対して微小であることが確認されている。例えば、入射角θが80°のとき、拡散反射光の光量は、照射光量に対して4桁ほど小さく、内部拡散反射光に含まれるP偏光成分の光量は、さらにその半分以下である。
そこで、内部拡散反射光に含まれるP偏光成分を精度良く検出するには、光源の出力を高くするとともに、正確かつ検出量が最大となる受光条件で内部拡散反射光に含まれるP偏光成分を受光することが望ましい。
内部拡散反射光に含まれるP偏光成分を正確かつ検出量が最大となるように受光するためには、以下のことが重要である。
(1)内部拡散反射光に含まれるP偏光成分の検出は、少なくとも表面正反射光が含まれる方向では行わない。
これは、実際には照射光を完全にS偏光だけにすることは困難であり、表面での反射光もP偏光成分を含んでしまうことによる。このため、表面正反射光が含まれる方向では、内部拡散反射光に含まれるP偏光成分よりも、照射光にもともと含まれていて表面で反射されたP偏光成分のほうが大きくなってしまう。そこで、仮に表面正反射光が含まれる方向に偏光フィルタ240及び第2の光検出器230を配置すると、記録紙内部の情報が含まれる反射光量を精度良く検出することができない。
ところで、照射光を完全にS偏光だけにするために、消光比の高い偏光フィルタを用いることも考えられるが、高コスト化を招く。
(2)内部拡散反射光に含まれるP偏光成分の検出を、記録紙における照明中心の法線方向で行う。
これは、内部拡散反射光が完全拡散反射とみなせるため、検出方向に対する反射光量はランバート分布で近似でき、照明中心の法線方向が最も反射光量が多くなることによる。照明中心の法線方向に偏光フィルタ240及び第2の光検出器230を配置すると、S/Nが高く、最も精度が高い。
また、本実施の形態において、光学センサ2245は、一例として図33に示されるように、2つのミラー(410、420)を更に備えていても良い。
ここでは、光源110は、Z軸に平行な方向に光束を射出し、コリメートレンズ120は、光軸がZ軸に平行となるように配置されている。
そして、ミラー410は、コリメートレンズ120を介した光束を、記録紙での入射角が80°となるように、その光路を曲げる。
ミラー420は、ミラー410と同等のミラーであり、X軸方向に関して、開口部を挟んでミラー410と対向する位置に配置されている。そこで、記録紙からの表面正反射光は、その進行方向がZ軸に平行になるように、その光路が曲げられる。
そして、第1の光検出器130は、ミラー420の+Z側に配置され、ミラー420で光路が曲げられた表面正反射光を受光する。
この場合は、光源及び受光器を傾斜した状態でそれぞれ支持する部材が不要であり、かつ電気回路を簡素化することができる。これにより、低コストで、小型化が可能な光学センサを実現できる。
また、上記実施形態では、給紙トレイが1つの場合について説明したが、これに限定されるものではなく、給紙トレイが複数あってもよい。この場合は、給紙トレイ毎に光学センサ2245を設けても良い。
また、上記実施形態において、搬送中に記録紙の銘柄を特定してもよい。この場合は、光学センサ2245は搬送路近傍に配置される。例えば、光学センサ2245を、前記給紙コロ2504と前記レジストローラ対2056の間の搬送路近傍に配置しても良い。
また、光学センサ2245によって識別される対象物は、記録紙に限定されるものではない。
なお、上記実施形態では、画像形成装置としてカラープリンタ2000の場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、光プロッタやデジタル複写装置であってもよい。
また、上記実施形態では、画像形成装置が4つの感光体ドラムを有する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
また、光学センサ2245は、記録紙にインクを吹き付けて画像を形成する画像形成装置にも適用可能である。
なお、光学センサ2245を対象物の厚さ検出へ応用することができる(図34参照)。従来の厚さセンサは透過型の構成となっており、必ず対象物を挟んだ双方向に光学系をそれぞれ配置しなければならなかった。そのため、支持部材などが必要であった。一方、光学センサ2245では、反射光のみで厚さを検出するため、対象物の一側にのみ光学系を配置すれば良い。そこで、部品点数を少なくすることができ、低コスト化及び小型化が可能となる。そして、対象物の厚さ検出を必要とする画像形成装置内に設置するには最適である。
また、光学センサ2245を対象物の密度検出へ応用することができる(図35参照)。従来の密度センサは透過型の構成となっており、必ず対象物を挟んだ双方向に光学系をそれぞれ配置しなければならなかった。そのため、支持部材などが必要であった。一方、光学センサ2245では、反射光のみで密度を検出するため、対象物の一側にのみ光学系を配置すれば良い。そこで、部品点数を少なくすることができ、低コスト化及び小型化が可能となる。そして、対象物の密度検出を必要とする画像形成装置内に設置するには最適である。
また、上述した実施の形態における光学センサによって識別される対象物は、記録紙に限定されるものではない。
以上、本発明の実施に係る形態について説明したが、上記内容は、発明の内容を限定するものではない。
20 記録紙
100 光学センサ
110 光源
120 コリメータレンズ
130 正反射光検出器(第1の光検出器)
140 アパーチャ
150 制御部
151 I/O部
152 演算処理部
153 平均化処理部
154 記憶部
160 筐体
161 開口部
170 接触部材
230 拡散反射光検出器(第2の光検出器)
240 偏光フィルタ
2000 カラープリンタ(画像形成装置)
特開2002−340518号公報 特開2003−292170号公報 特開2005−156380号公報 特開平10−160687号公報 特開2006−62842号公報 特開平11−249353号公報 特開平8−5573号公報 特許第3349069号公報

Claims (15)

  1. 光源と、
    前記光源より出射された光を記録媒体に照射し、前記記録媒体における正反射光の光の強度を検出する光検出器と、
    を有し、
    前記光源より前記記録媒体に入射する光の前記記録媒体の法線に対する角度は、80°以上、88°以下であることを特徴とする光学センサ。
  2. 前記光検出器において検出された光の強度に基づき、前記記録媒体の平滑度を算出する処理部を有することを特徴とする請求項1に記載の光学センサ。
  3. 前記光源は、面発光レーザを2次元的に配列した面発光レーザアレイを有するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の光学センサ。
  4. 前記光源と前記記録媒体との間には、コリメートレンズが設けられており、前記コリメートレンズより出射される光の平行性が、+4°以上、−4°以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の光学センサ。
  5. 前記記録媒体と光検出器との間には、アパーチャが設けられており、
    前記アパーチャは、前記記録媒体において正反射した光に対し、+4°以上、−4°以下の角度の光を前記光検出器に入射させるものであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の光学センサ。
  6. 前記光源、前記光検出器は、筐体内部に設置されているものであって、
    前記筐体には一つの面に開口部が設けられており、
    前記開口部が設けられている面において、前記記録媒体は前記筐体の外部と接触部材を介し、接触しているものであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の光学センサ。
  7. 前記光源と前記記録媒体との間には、前記光源から出射された光を偏向するための光偏向素子が設けられていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の光学センサ。
  8. 前記記録媒体と前記光検出器との間には、前記記録媒体において正反射された光を偏向するための光偏向素子が設けられていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の光学センサ。
  9. 前記光検出器は第1の光検出器であり、
    前記光源からは、第1の偏光方向の直線偏光の光が出射されるものであって、
    前記光源から出射された光が前記記録媒体に照射された位置における前記記録媒体の法線上には、第2の光検出器が設けられており、
    前記記録媒体と前記第2の光検出器との間には、第1の偏光方向に対し直交する第2の偏光方向の偏光フィルタが設けられていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の光学センサ。
  10. 前記第1の光検出器において検出された光の強度及び前記第2の光検出器において検出された光強度に基づき、前記記録媒体の平滑度を算出する処理部を有することを特徴とする請求項9に記載の光学センサ。
  11. 前記処理部は、前記記録媒体の平滑度と、前記第1の光検出器において検出された光の強度及び前記第2の光検出器において検出された光の強度との関係を示す紙種データベースを有していることを特徴とする請求項9または10に記載の光学センサ。
  12. 前記記録媒体上に画像を形成する画像形成装置において、
    前記1から11のいずれかに記載の光学センサを有することを特徴とする画像形成装置。
  13. 前記光学センサの出力に基づき前記記録媒体の平滑度を算出し、
    前記算出された平滑度に応じて画像形成条件を設定する処理部を有することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記光学センサの出力に基づき前記記録媒体の銘柄を特定し、
    前記特定された銘柄に応じて画像形成条件を設定する処理部を有することを特徴とする請求項12または13に記載の画像形成装置。
  15. 前記光学センサ以外の前記記録媒体の物理量を測定するセンサを有し、
    前記物理量を測定するセンサにおいて検出された値に基づき前記記録媒体の銘柄を特定するものであることを特徴とする請求項12または13に記載の画像形成装置。
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