JP6686287B2 - 記録媒体平滑度検出装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
このような画像形成装置において考慮する必要があるのが、トナー像を定着する際の加熱量や圧力等の条件であり、特に、高画質な画像形成を行う際には、トナー像を定着するための条件を記録媒体の種類に応じて個別に設定する必要がある。
これは記録媒体に記録される画像品質が、記録媒体の材質、厚さ、湿度、平滑性及び塗工状態等により大きく影響されるためである。
例えば、平滑性に関しては、定着の際の条件によっては、記録媒体における凹凸の程度により、凹部におけるトナーの定着率が低くなり、高画質な画像を得ることができない。
すなわち、画像形成される記録媒体の平滑性に応じた条件で定着を行わないと色むら等が生じてしまい、高画質な画像を得ることができない。
このため、高画質な画像を形成するためには、記録媒体の種類や銘柄等に応じて、詳細な定着条件等を設定する必要がある。
このような記録媒体としては、普通紙、グロスコート紙、マットコート紙、アートコート紙等の塗工紙、OHPシート等の他に、紙の表面にエンボス加工を施した特殊紙等も存在しており、その種類は増加しつつある。
上記においては記録媒体として記録紙等について説明しているが、記録紙等以外の記録媒体も存在している。以下においては、記録媒体を「記録紙」、「記録材」、「用紙」、「紙」ともいう。
また、定着条件はユーザー自らが設定する必要があるため、印刷等を行う際に煩わしく、更には、定着条件を誤って設定すると、所望の高画質な画像を得ることはできない。
このため、記録媒体の種類を自動で選別することのできる記録媒体識別センサ及び、このような記録媒体識別センサが搭載され、自動で記録媒体の選別を行い画像形成することのできる画像形成装置に関する技術が検討されている。
記録媒体識別方法としては、触針式プローブにより表面の摩擦抵抗を検知する方法や、圧力センサ等により記録媒体のコシ(剛度)を検知する方法がある。
非接触による記録媒体の識別方式としては他に、反射光方式がある。
反射光方式では、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)等の光源から発せられた光を識別対象となる記録媒体に照射し、記録媒体からの反射光量により記録媒体の銘柄等を識別する方法である。
第1の方法は、記録媒体の表面に照射された光の正反射方向における反射光の光量を検出し、検出された正反射方向における光量に基づき記録媒体の銘柄等を識別する方法である。
より具体的に説明すると、正反射方向における光量と、紙を透過した光量とを検出して、記録媒体の銘柄を識別するものである。従って、正反射方向の光量のみで、識別しているわけではない。
第2の方法は、光量検出部を複数有し、記録媒体の表面に照射された光の正反射方向における反射光の光量のみならず、散乱反射光の光量を検出し、検出された正反射方向における光量及び散乱反射光の光量に基づき記録媒体の銘柄等を識別する方法である。
第3の方法は、記録媒体の表面に照射された光の正反射方向における反射光を偏光ビームスプリッタにより分離し、分離された光の光量を測定し、測定された光量に基づき記録媒体の銘柄等を識別する方法である。
検出された平滑度情報に基づいて定着温度等の画像形成条件を変更する制御では、平滑度の検出精度が低いと高画質な画像を得ることはできない。
このような問題を解消すべく、給紙カセットの底板に設けられている校正板に光を照射して光量を検出し、記録材判別センサの光量劣化量を検出して校正を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
本実施形態の具体的構成を説明する前に、従来の記録紙の平滑度の評価方法と、光学的検出方法(反射光方式)の優位性について説明する。
図1は、エアリーク試験を説明する図である。
記録紙の表面の状態は、共焦点顕微鏡等により測定することも可能であるが、記録紙における表面の凹凸は傾斜が急であり、測定結果にノイズ成分が多く含まれ、かつ、測定に長時間を要する。
このため、製紙業界等においては、記録紙等の紙における表面状態の指標として、測定方法が簡便なエアリーク試験による測定結果に基づき紙の平滑度が評価されている。
すなわち、紙の表面状態を示す指標としては、2乗平均高さRa等の一般的な表面の状態を示す指標よりも、エアリーク試験による測定結果が利用されている。
しかしながら、エアリーク試験は測定が簡便であるものの、装置が大型化し、かつ、測定に時間を要するといった問題を有している。
このため、低価格で、画像形成装置等の装置内に設置することができ、エアリーク試験と同様の紙の表面状態、すなわち、平滑性を検査することのできる光学センサが求められている。
図1に示すように、紙のエアリーク試験は、エアリーク装置のヘッド10から記録紙20にエア11を供給し、このエア11が漏れる時間に基づき記録紙20の平滑性を評価するものである。
記録紙20に供給されたエア11は、記録紙20の表面よりリークするエア21と、記録紙20内部に入り込みリークするエア22とがある。
エアリークの時間により記録紙20の平滑性を評価することができる。
ここで、エアリーク試験の結果が異なる記録紙、すなわち、平滑度の異なる記録紙について、光源より光を照射し記録紙からの正反射光を測定した結果について説明する。
具体的には、図2に示される光学装置を用いて正反射光を測定した。この光学装置は、光源41からコリメートレンズ42を介して、照射光を記録紙20に照射し、記録紙20に照射された光の正反射光をフォトダイオードからなる受光器43により検出する。
記録紙20に入射する光の入射角と、記録紙20において反射され受光器43により検出される正反射光の反射角とは角度θで等しい。
具体的には、エアリーク試験の結果が21sec、48sec、91sec、131secの記録紙について、光の入射角θと正反射光の強度との関係を調べたものである。
図4は、エアリーク試験の結果が21secの記録紙を基準に正反射光の強度を規格化したものである。
図3及び図4に示されるように、光の入射角θが80°〜88°において、エアリーク試験の結果と、正反射光の強度とが著しい相関関係にある。
これにより、光学的な検査でエアリーク試験と同様の試験を行うことができることが判る。
図5に示すように、記録紙に入射する光の入射角θが70°以下である場合、入射光は記録紙20の内部にまで入り込むため、正反射光はあまり検出されない。
図6に示すように、光の入射角θが85°である場合、記録紙20の表面の正反射であるため、正反射光量は大きく、しかもエアリーク試験の結果を反映している。
図7に示すように、光の入射角θが80°である場合、入射光は記録紙20の表面と記録紙20の内部に進入した光の反射光の双方が含まれるため、エアリーク試験の結果を反映している。
照射エリアの長軸は、ビーム径と入射角θによって決まり、ビーム径のtanθ倍となる。
80°では5.6倍となる。84°では9.5倍、85°では11.4倍、88°では28.6倍となる。
本実施形態においては、ビーム径を実現可能な最小径である1mmφ程度にしている。よって、入射角θが88°では、記録紙20上でのビーム長辺は28.6mmとなる。
例えば、紙のクラーク硬度や紙の厚さなどの影響を受けることが考えられる。紙を固定し反射光強度を検出する際には、その固定端からの距離およびその剛体強度によって、紙の形状が決まる。
紙のクラーク硬度、一般的には紙の剛体強度は、紙自体を数箇所で固定した状態で、紙のうねり形状として現れる。
紙の表面粗さ(平均2乗高さ:Ra)には、カットオフの長さによって、様々な数値が測定できる。その中で、カットオフ長さで、数10mmオーダーでも、大きなRaを検出する。
10mmオーダーの大きなRaを、以下では「うねり」と記載する。これは、紙表面が、数10mmオーダーのうねり状になっていることを示している。このうねりによって、反射光強度が影響を受ける可能性がある。
図8に示すように、反射光強度にはある周期の凹凸が見られる。この要因は、大きな「うねり」と平滑度分布とが含まれた結果であると考えられる。
この周期性は20mm〜40mmと幅があり、かつ、数mm程度の微細構造も見て取れる。このうねり形状は平滑度とは無関係なクラーク硬度や紙の厚さに依存するものと考えられる。
20mm程度の紙表面のうねりが存在する場合、このうねりを検出し、補正するためにも、このうねりよりも小さいエリアを検出する必要がある。
一般的な表面性測定のカットオフ長さを、うねりより小さくする必要がある。
つまり、ビーム径が20mm以上となる入射角θで88°以上の場合には、平滑度とは無関係な数値を示す。
従って、図4に示すように、入射角θが88°を超えると、平滑度だけには依存せずにその依存性が崩れてしまい、数値が急激に低下する。
つまり、平滑度のみを検出するには、入射角θは88°以下である必要がある。
画像形成装置の紙搬送部やトレイ内部にセンサを設置する場合には、センサの大きさ、更には、入射角には限界があり、実用的観点から、入射角θは88°程度が上限であると考えられる。
図10は、記録紙への光の入射角度θが85°の場合の記録紙の平滑度(エアリーク試験の結果)と記録紙の正反射光の相対強度(エアリーク試験の結果が21secの記録紙を基準とした)との関係について説明する図である。
図4では、正反射光の相対強度は85°の方が高いが、図9及び図10に基づくならば、正反射光の強度と平滑度との相関は、80°の方が高い。
光学的な試験では非接触であり、エアリーク試験のような広い面積を必要としないため、印刷が行われる記録紙を印刷が行われる度に検査することもできる。
よって、従来、エアリーク試験により行われていた記録紙の検査を低コストで簡単に光学的な装置により行うことができる。
本実施形態における光学センサ100は、駆動電流源180、光源110、光源110から出射された光をコリメートするコリメートレンズ120、記録紙20で正反射された光を検出するフォトダイオード等からなる正反射光検出器130、正反射光検出器130に所定の角度の光のみを入射させるためのアパーチャ140を有している。
記録紙20に入射する光の角度θは、80°以上88°以下に設定されている。
正反射光検出器130には制御部150が接続されており、光学センサ100の制御及び各種演算等を行う。
本実施形態における光学センサにおいては、光源110として面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser、以下、「VCSEL」とも言う)を用いることができる。
本実施形態では、記録紙20へ精度のよいコリメート光を照射することが望まれるが、LEDではそのような光学系を形成することが難しい。
また、それを実現する場合にも、光学系が非常に大型になってしまう。本実施形態における光学センサは画像系装置に組み込むことが可能なものであり、大きさは数10mmオーダーの形状でしか利用することができない。
ビーム品質の良い端面LDなどを利用することも可能であるが、被対象物が非常に強い散乱体である紙であるため、スペックルによるノイズが測定精度を低下させる。
複数のchを同時に照射することで、スペックルによるノイズを低減する必要がある。ビーム品質がよく、スペックルを発生させないVCSELのマルチ光源が必要である。
光源110にVCSELを用いることにより、FFPを10°程度に抑えることが可能となる。
FFPを10°とすることで、レンズによって形成されるコリメート光はビーム径にして約1mmφ程度に絞ることが可能である。
検出精度を20secオーダーにするには、高いコリメート精度が必要であり、また、照射エリアを1mm程度にすることで、平滑度検出を高精度化することが可能になる。
高いコリメート性と小さいビーム径をマルチビームで実現するには、光源間距離を小さくできる2次元光源配列のVCSELしかない。
図3に示したように、入射角と検出精度は非常に綿密な関係がある。つまり、入射角を80°とした時に、コリメート性が悪いとその精度を±数°として、幅を持ってしまう。
図3に示すように、80°から著しく感度が上昇するが、約87°では感度が低下している。
つまり、85°を中心とすると、±2°程度に入射角を決定する必要がある。被対象物にコリメート光で照射する場合には、85°±2°程度で入射させる必要がある。
VCSELはFFPを10°程度に小さくすることができる。
上記光学センサを利用して、A4の大きさの一枚の紙の反射光強度を測定した。その結果が図8である。
図8には約20%程度の凹凸が数mmオーダーで検出されていることが判る。これは非常に再現性がよく、かつ、異なる紙でも同様に現れる。
つまり、紙の平滑度には面内分布があることを示している。ただし、図8には、平滑度とは無関係な紙のうねりの影響も含まれている。
これは従来のように照射エリアを数cmにしていた光学系では、検出できない分布である。また、平滑度を測定するエアリーク試験機では、測定エリアが数cmと決まっており、このような微小エリアの分布を検出することができなかった。
光源110を端面LDのようなコヒーレント性の高い品質の良いビーム光源とすれば、ビーム径を小さくすることは可能である。
しかし、端面LDでは非点収差があり、小さなコリメート光を形成するのは難しい。端面LDでは、スペックルが発生するため、その防止策が必要である。
ビーム径を1mm程度にするには、VCSELの複数chもそれと同等、それ以下に発光光源が集まっていないと、同一個所への照射ができない。
VCSELの発光光源を集積化し、約200μm程度のエリアに、9ch(VCSELの発光点をchと標記し、9つの発光点を9chと標記する)を配置したものであってもよい。
これにより、スペックルを低減した照射エリアが1mm程度のセンシングが可能になり、紙の面内分布を検出することが可能となった。
例えば、図8に示す面内分布データをフーリエ変換すると、周期性や振幅強度が検出できる。周期性は紙の製紙工程において、紙の脱水工程や、加圧圧縮する伸縮工程などの製紙条件によって、決まっている。
製造工程の条件は同一紙種であれば、ロットが異なってもほぼ同様であり、周期性などの数値もロットが異なっても同様である。
紙種によって決まるこの指標を利用して、紙種を判断する情報とすることができる。
例えば、A4の紙を走査して、図8に示す検出データから、この紙の平滑度を検出する方法として、平均値を算出する方法がある。
単に平均値であると、外乱要因があった場合には検出精度を低下させる。外乱要因には、例えば、紙が走査中に微小な折れ曲がり、ゆがみを持つ場合がある。
光学センサでは、照射エリアで紙自体が若干でも傾くと、反射光強度が大きく影響を受ける。
そのため、フーリエ変換などを行うことで、外乱要因であるゆがみによる検出値の変動をキャンセルすることは容易である。
外乱要因には、走査する際の駆動部であるローラの振動を拾い特徴的なノイズがのることがある。これらのノイズは特定周波数であることから、その情報を取り除くことが可能である。
ノイズ信号と、紙の面内分布とを判別することで、A4紙の平均値を正確に算出することが可能となる。
特に偏光回転する光の強度は非常に弱いので、感度よく検出する必要がある。本実施形態ではVCSELを利用して、波長を単一化することが可能である。
正反射光検出器130は、光源110からの波長のみを検出する機能を持たせることで、外乱光に強い、精度の高い検出が可能となる。これはLEDなどではできない機能である。
記録紙20への光の入射角を80°以上にし、かつコリメート光の平行性を±4°とすることで、飛躍的に平滑度の検出感度を上昇させることができる。
コリメート光を正確に作り、その光を被対象物に入射させることで、入射角が正確に実現できる。
図4に示すように、平滑度を検出するには、入射角にして80°〜88°が最適である。入射角を84°±4とするためには、コリメート光を±4°とし、中心入射角を84°とすることで実現できる。
VCSEL光源のビームをコリメート光にするには、凸面レンズであればよく、レンズの焦点にVCSELがくるように配置する。
非球面レンズを用いれば、像面の異なる全てのchに対して、概ねコリメート光が形成できる。
コリメート光を±4°とし、中心入射角を84°とすることで、全ビームの入射角を84°±4とすることができる。
よって、被対象物に照射される全てのビームの入射角を80°〜88とすることが可能となる。これによって、平滑度の感度の高い光学センサを提供できる。
本実施形態における光学センサには、正反射光検出器130に入射する光の入射角を制限するためのアパーチャ140が設けられており、反射角を±4°に限定することができる。
入射光を高い精度に実現しても反射光には散乱光が混じり、それがノイズになって検出感度を低下させる。
つまり、入射角を正確に実現するともに、受光側でのSN比を上げる必要がある。
アパーチャ140によってあまりに制限を加えてしまうと、アパーチャ140を透過する光量が低下し、それによってフォトディテクタの検出光量が低下し、ノイズが上昇する。
つまり、アパーチャ140による制限をできるだけつけない方が、検出強度に対してはよりよいことになる。
図4に示すように入射角は80°〜88°が良いことから、この成分をできるだけ、検出できるアパーチャ140が最適であることが判る。
アパーチャ140は1°以下に制限している。図4より、最適な角度が±4°となるようにアパーチャ140の制限を±4°とすることで、光量を最大限確保しつつ、平滑度検出の精度を低下させることはない。
これによって、散乱光によるノイズを低減しつつ、光量低下によるノイズを極力抑えることができる光学センサを提供できる。
この光学センサは、図12に示すように、全体が筐体160内に納められており、筐体160の開口部161より記録紙20に光を照射し、記録紙20からの正反射光を取り込む構造のものである。この場合、記録紙20と筐体160との間には接触部材170を設けてもよい。
接触部材170を介し、筐体160と記録紙20とが接触していることで、常に、記録紙20と正反射光検出器130及び光源110との距離が一定になる。
これにより、高精度の検出が可能になる。
入射角が80°を超えると、正反射光検出器130及び光源110と記録紙20との距離が非常に敏感に影響を与える。
本実施形態では、筐体160の表面にフッ素樹脂等の摩擦抵抗を低減できる部材を設置し、摺動性を確保する。
接触部材に採用したフッ素樹脂は被対象物である紙の上を滑ると共に、紙の平滑度に大きな影響を与えない。
フッ素樹脂等の樹脂材料は、自分自身を削りながら摩擦抵抗を低減できるので、記録紙20を傷つけない。
これにより、記録紙20を傷つけることなく、光源110及び正反射光検出器130と記録紙20との距離を一定にすることができ、高精度の平滑度検出が可能となる。
制御部150は、正反射光検出器130等からの信号の入出力制御を行うI/O部151、信号処理等の各種演算を行う演算処理部152、平均化処理等を行う平均化処理部153、各種情報が記憶されている記憶部154を有している。
本実施形態における光学センサ100は、制御部150を介し画像形成装置等に接続されている。
本実施形態では、制御部150は光学センサに含まれているものであるが、画像形成装置側に設置してもよい。
本実施形態における光学センサによる検出方法を図14に基づき説明する。
まず、光学センサを用いた反射光強度検出操作を開始する(S102)。具体的には、電源をオンにする操作、または、光学センサに接続されている画像形成装置に印刷の開始を知らせる信号が送られることにより、反射光強度検出操作を開始する。
次に、記録紙20が搬送される(S104)。
記録紙20が搬送されることにより、光源110から出射された光はコリメートレンズ120を介し、搬送された記録紙20に照射され、記録紙20における正反射光が、正反射光検出器130に入射する。
具体的には、図8に示すような記録紙20に光の照射された位置に対応する正反射光量を測定することができる。
このような正反射光量は、記録紙の種類等により特定のパターン等を有する場合には、記録紙の種類を特定する際、非常に有利となる。
記録紙20における反射光強度検出が終了し(S106)、測定結果が制御部150に伝達される。
制御部150では正反射光検出器130において検出された光強度を平均化する処理を行う(S108)。平均化する処理は、制御部150における平均化処理部153において行われる。
例えば、正反射光検出器130により検出された正反射光の強度をX(mV)とした場合に、平滑度Y(sec)は、Y=0.17×X−17.2となる変換式に基づき平滑度を算出することができる。
次に、制御部150において、算出された平滑度に基づき、画像形成装置において記録紙20に印刷を行う際の定着時の作像プロセス値を決定する(S112)。
具体的には、制御部150における記憶部154に記憶されている図15に示す平滑度とプロセス条件との関係に基づき、算出された平滑度に最も近い条件を定着時の作像プロセス値として決定する。
次に、画像形成装置において記録紙20に印刷が行われ、記録紙20に画像が形成される(S114)。
(光学センサ1)
記録紙20の平滑度を検出するために、最適な入射角を調べる実験を行った。
図25に示すように、光源110から出射された光が、記録紙20において反射され、正反射光検出器130に入射するように、光源110、正反射光検出器130、記録紙20を配置した。
記録紙20の紙面における法線に対し、光源110より記録紙20に入射する光の光軸の角度をθ1とし、記録紙20において反射され正反射光検出器130に入射する光の光軸の角度をθ2とした場合、角度θ1(入射角)と角度θ2(検出角)とが等しくなるように配置する。
測定には高精度のフォトゴニオメーターを利用した。
光源110にはレーザーダイオード(LD)を用い、図25には不図示のコリメータレンズにより、ビーム径が約1mm程度の平行光とした。
正反射光検出器130には、検出領域が約2mm角のフォトダイオード(PD)を用いた。正反射光検出器130であるPDに入射する光は、図25には不図示のレンズを介して入射する。
正反射光検出器130における光の取り込み角度幅を0.5°程度とし、入射角θ1及び検出角θ2を0.1°刻みに変化させて実験を行った。
この電圧値を読み取ることにより、正反射光検出器130であるPDに入射した光の光量の検出を行った。
実験においては、記録紙20となる普通紙を30種選定した。選定した30種の普通紙は市場で流通している紙種とほぼ同じである。
この普通紙の平滑度を予め平滑度測定装置で測定する。普通紙において平滑度測定を行った領域とフォトゴニオメーターでの測定する領域とをほぼ同じ領域とする。
入射角θ1及び検出角θ2の角度と相関係数との関係を図26に示す。なお、図26では、横軸については、入射角θ1及び検出角θ2を代表して検出角と記載している。
これに対し、入射角θ1及び検出角θ2が5°ずれている85°や75°においては、相関係数の値は、約0.7となる。
相関係数の値が0.7を下回ってしまうと、記録紙の平滑度計測としては不十分であり、記録紙の平滑度で複写機の制御を行うには、相関係数が0.7以上であることが求められる。
従って、本実施形態における光学センサを記録紙の平滑度センサとして用いる場合には、記録紙への光の入射角θ1及び検出角θ2は、80°±5°の範囲、すなわち、75°≦θ1≦85°であることが好ましい。
図27に示すように、入射角θ1及び検出角θ2が80°等の浅い角度となるように、光学センサが形成されている場合、記録紙20と光学センサのとの距離が所定の位置よりずれると、検出精度が低下してしまう。
記録紙20と光学センサにおける焦点位置との距離(ギャップ)は、記録紙20を搬送する際に、記録紙がばたつくことによって、数mmのオーダーで変化してしまう。
光学センサは、この記録紙20の搬送による記録紙のばたつき等によるギャップの変動に強いものであることが好ましい。
記録紙20と正反射光検出器130との間に、レンズ121を設けることにより、レンズ121の口径内に入射してくる光を正反射光検出器130であるPDに集光させることができる。
すなわち、レンズ121の中心部のみならず、レンズ121の有効径内部に平行に入ってくる光であれば集光される。
つまり、レンズ121を設けることにより、レンズ有効径と同じ大きさの入射光の入射位置ばらつきを許容することができる。
光源110にはLEDを用いており、図28には不図示のコリメータレンズにより平行光とした光を記録紙20に照射する。
照射された光のうち、記録紙20において反射された光は、正反射光検出器130に入射するが、記録紙20と正反射光検出器130との間には、直径3mm、焦点距離f=9mmのレンズ121が設置されている。
この際、正反射光検出器130の受光面が、レンズ121の焦点位置となるように設置する。
この実験においては、NAを一致させ、レンズ径を変えたレンズ121を4つ作製し、各々のレンズを搭載した光学センサにおいて、ギャップを変化させた際の光の検出強度を測定した。
ここで、焦点位置における光量に対して、その光量が90%になってしまうギャップ位置をギャップR1とする。
このギャップR1はレンズの大きさに依存する。具体的には、図29に示すように、レンズ径とギャップR1との間には相関関係があり、レンズ径が大きいほどギャップR1が大きくなる。
レンズ121を入れていない場合には、ギャップR1は1mmに満たないのに対し、レンズ径が5mmのレンズ121を設置することにより、ギャップR1は1mmを超える。
従って、記録紙20と正反射光検出器130との間にレンズ121を設けることにより、ギャップ変動に強い光学センサを得ることができる。
入射角θ1と検出角θ2との関係において、θ1<θ2とすることにより記録紙の平滑度の検出精度を向上させることができる。以下、このことを示す実験の内容について説明する。
図25に示す光学センサを用いて、入射角θ1を80°に固定して、検出角θ2を変化させた場合において、正反射光検出器130により検出される光量を図30に示す。
今回、測定に用いた紙は、12Aで示すコート紙、12B及び12Cで示す普通紙である。平滑度は、12Aで示すコート紙が5200sec、12B及び12Cで示す普通紙が、それぞれ40sec、120secであった。
図30に示す角度依存性から明らかなように、12Aで示すコート紙は、略正反射角度となる約80°において光の強度のピークがあるのに対し、12B及び12Cで示す普通紙は、光の強度のピークが5°程度高角度にずれている。
確かに、図30に示すように、正反射となる角度である検出角θ2が80°の場合では、相関がある。しかし、検出角θ2が85°になるとその相関は無くなる。
すなわち、検出角θ2が85°の場合では、12Aで示すコート紙における反射光量が激減しているが、これに対し、12B及び12Cで示す普通紙の光量が増加しており、検出される反射光量の関係は逆転している。
これでは紙平滑度との相関関係は悪くなってしまう。このことは、普通紙の強度ピーク位置が、正反射となる角度から5°程度高角度にずれていることに起因している。
正反射光検出器130における光の取り込み角度幅によっても変化するが、光の取り込み角度幅が比較的小さい全角で5°においては、相関係数が最も大きい検出角θ2は、76°であった。
また、検出角θ2が71°の場合では、検出角θ2が83°の場合と、ほぼ同等の相関係数になってしまうことから、正反射となる角度からのずれ量は、約10°以内であることが好ましい。
図32に示すように、記録紙20の表面が、焦点位置よりも光学センサ側から離れた位置となるように設置した。
これによって、記録紙20と正反射光検出器130とのなす角θ3は、焦点位置における正反射光検出器130との検出角θ2に比べ狭くなり、θ3<θ2となる。
これにより、光学センサ3と同様の効果を得ることができる。
具体的には、光源110及びコリメータレンズ120やアパーチャによる出射光の光軸と、正反射光検出器130及びレンズ121や受光側アパーチャによる受光側の光軸とが、交差する焦点位置よりも、光源110からの光が記録紙20において反射される位置が、正反射光検出器130側となるように設置すればよい。
レンズ121は平行光を正反射光検出器130に集光する機能を有している。これは理想的に正反射光検出器130の面積が小さい場合には、ほぼ平行光のみしか集光できない。
これに対し、正反射光検出器130が有限の有効径である場合には、平行光から若干ずれた光も集光することができるようになる。
ここでは、この平行光からずれた角度を光の取り込み角度と記載する。
図33に模式的に記載されるように、ここでの光の取り込み角度幅φは上下で2倍になるため、図33に示される角度φ/2は、光の取り込み角度幅φの半分の値となる。
光の取り込み角度幅φが大きいと、検出角θ2の幅が広がり、誤差が生じてしまう。例えば、図30に示すように、検出角θ2を80°としても、光の取り込み角度幅φが10°超えると、検出角θ2は75°〜85°の範囲を超えて測定値が検出されるため、平滑度との相関が悪くなる。
すなわち、光の取り込み角度幅φが大きくなると、図34に示すように、相関係数が低下する。
具体的には、光の取り込み角度幅φが5°の場合では、相関係数のピークは約0.79であり、光の取り込み角度幅φが10°の場合では、相関係数のピークは0.77以上である。
これに対し、光の取り込み角度幅φが15°の場合では、相関係数は、0.77を下回る。よって、光の取り込み角度幅φは10°以下であることが好ましい。
記録媒体20の平滑度と光学センサ100で検出したセンサ出力の関係を図16に示す。
記録媒体20の平滑度と光学センサ100で検出したセンサ出力値は直線aのような相関をもつ。しかしながら、記録媒体20によっては平滑度が低いが、センサ出力値が高く出るものがある。
そのようなものに対して直線aで平滑度を求め、これに応じて画像形成条件としての定着温度を設定(調整)すると、定着不良などの問題が起きる虞がある。
そのため、そのようなリスクを考慮して、直線bを用いてセンサ出力から平滑度を求める。
記録媒体20の平滑度と定着温度との関係を図17に示す。記録媒体20の平滑度と定着温度は直線cのような相関をもつ。
しかしながら、記録媒体20の平滑度と定着温度との関係はばらつきをもつので、直線cで平滑度を求めてこれに応じて定着温度を設定しまうと、定着不良などの問題が起きる虞がある。
したがって、そのようなリスクを考慮して直線dで設定する。
つまり、光学センサ100で検出したセンサ出力値に対して図16の直線bで求めた平滑度から、図17の直線dを用いて定着温度を設定する。これにより、記録媒体20の平滑度に応じた定着温度の制御を行う。
光学センサ100を用いて平滑度を測定する際に、記録媒体20が光学センサ100上を走査する。走査したことによって、記録媒体20から塵が発生して光学センサ100に付着することがある。
実際に、印刷枚数に対する初期値を基準としたときのセンサ出力の比率を図18に示す。
このように、光学センサ100に塵などの汚れが付着すると、センサ出力が低下する。センサ出力が低下すると、本来の平滑度より小さく算出するため、定着温度をその分低く設定できなくなる(図16及び図17参照)。
つまり、消費電力への寄与が小さくなる。ただし、図18の印刷枚数に対する光学センサのセンサ出力の比率の近似線の傾きは記録媒体20の搬送経路や記録媒体20の固有の性質により変わる。
記録媒体平滑度検出装置80は、筐体160を有する光学センサ100と、光学センサ100の校正を行うための校正手段としての校正装置48とを有している。
校正装置48は、校正板49と、該校正板49を保持するベース部材50とを有している。
記録媒体20のJIS-B0601測定法における10点平均粗さが5μm程度であると、反射光47の光量が大きすぎて、光学センサ100が測定可能なセンサ出力を超えてしまう虞がある。
逆に、記録媒体20の10点平均粗さが40μm程度であると、反射光47の光量が小さすぎて、光学センサ100が測定可能なセンサ出力より低くなる虞がある。
そのため、校正装置48は10点平均粗さ5μm〜40μm程度の校正板49を有することが望ましい。
校正板49は、サンドブラスト法で表面を荒らした金属板を原版として、熱した樹脂を押し付け固定させ、剥がすことで生成できる。
つまり、光源110からの光が校正板49によって反射する反射点46の反射光47の光量を全て正反射光検出器130で検出できる配置となっている。
図21に基づいて、制御装置51による動作を説明する。
まず、光学センサ100を用いて、校正板49のセンサ出力を測定する(S1)。次に、S1で測定した値が初期状態と同じ値かを判定する(S2)。同じであれば終了する。
異なれば、校正板49の出力が初期状態になるように光源110の光量を駆動電流源180で調節する(S3)。
電子写真方式の画像形成装置は、装置本体1の上に画像読取装置200を有し、右側面には両面反転装置300が取り付けられている。
装置本体1内には、中間転写装置8が備えられている。中間転写装置8は、複数のローラに掛け回されて反時計回りに走行する中間転写ベルト7を有している。
中間転写装置8の下には、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの作像装置12c、12m、12y、12kが、中間転写ベルト7の走行方向に沿って四連タンデム式に配置されている。
各作像装置12c、12m、12y、12kでは、時計回り方向に回転するドラム状の像担持体の周囲に帯電装置、現像装置、転写装置、クリーニング装置などが設置されている。
露光装置13の下には、給紙装置14が配置されている。給紙装置14には、記録媒体20を収納する給紙カセット15が二段に備えられている。
各給紙カセット15の右上には、記録媒体20を一枚ずつ繰り出して用紙搬送路16に入れる給紙コロ17が設けられている。
用紙搬送路16は、装置本体1内の右側に下方から上方に向けて形成され、装置本体1上に画像読取装置200との間に形成された排紙部18へと通ずるように設けられている。
用紙搬送路16には、搬送ローラ対19、26、搬送ローラ対28、27、中間転写ベルト7と対向する二次転写装置21、定着装置22、排紙ローラ対23などが設けられている。
搬送ローラ対19、26の下流には、搬送ローラ31、32があり、これらにより定着装置22を通らずに、両面反転装置300への再給紙搬送路24を通り両面反転できる構成となっている。
定着装置22を通っても、両面反転装置300への再給紙搬送路24を用いて両面反転できる構成となっている。
各トナー像を一次転写装置25c、25m、25y、25kで順次転写して中間転写ベルト7上にカラー画像を形成する。
一方、給紙コロ17の1つを選択的に回転して対応する給紙カセット15から記録媒体20を繰り出して用紙搬送路16に入れ、または手差し給紙装置29から手差し記録媒体を給紙路30に入れる。
用紙搬送路16を通して搬送ローラ対19、26で搬送してタイミングを取って二次転写位置へと送り込み、上述したごとく中間転写ベルト7上に形成したカラー画像を二次転写装置21で記録媒体20に転写する。
画像転写後の記録媒体20は、定着装置22で画像定着後、排紙ローラ対23で排出されて排紙部18上にスタックされる。
別途中間転写ベルト7上に形成したカラー画像を記録媒体20において二次転写後、再び定着装置22で定着して排紙ローラ対23で排紙部18に排出する。
図22において、符号400は操作パネルを示す。
搬送ローラ対19、26と搬送ローラ31との間に、光学センサ100が配置されている。校正装置48は光学センサ100に対向する位置をもって両面搬送装置300に配置されている。
勿論、校正装置48は装置本体1内であって、両面搬送装置300に支持せずに配置してもよい。
上記実施形態では、校正装置48は校正板49が装置本体1の内部で露出する状態で配置されていた。この場合、校正板49の表面が経時的に汚れたり傷付いたりする虞がある。校正板49の表面が汚れたりすると、光学センサ100の校正が精度よくできない。
本実施形態ではこの懸念を解消することを目的としている。
校正装置92は、校正板49と、ベース部材50と、校正板49の光照射面側を開閉するシャッター機構94とを有している。
シャッター機構94は、シャッター駆動源53と、シャッター駆動シャフト52と、シャッター駆動シャフト52に固定されたシャッター部材54を有している。
光学センサ100の校正時には、シャッター駆動源53によりシャッター駆動シャフト52が校正板49に平行にスライドし、同時にシャッター部材54も平行にスライドする。
光学センサ100の校正が終了すると、校正板49をシャッター部材54が覆うようにシャッター機構94が駆動される。
まず、シャッター部材54を平行にスライドさせて、校正板49を露出させる(S1)。
次に、光学センサ100を用いて、校正板49に光を照射したときのセンサ出力を測定する(S2)。
初期状態と異なる場合には、校正板49によるセンサ出力が初期状態になるように光源110の光量を駆動電流源180で調節する(S4)。
上記実施形態における光学センサ100の校正方法は、紙粉汚れ等による経時劣化によって記録媒体からの反射光量の低下が起きた場合に、校正板49を測定し、初期状態のセンサ出力が得られるように光源110の出力値を調整するものである。
この場合、校正で駆動電流源180による駆動電流値が限界値に達した場合、校正が正常に完了しなくなる。つまり、記録媒体平滑度検出装置は正しく機能しなくなる。その場合、ユーザーや保守サービスを行う作業者による清掃が必要になる。
本実施形態ではこの懸念を解消することを目的としている。
本実施形態では、光源110の出力値(駆動電流値)が限界値に達しているか否かを判定する判定手段としての電流値限界値判定装置65と、電流値限界値判定装置65により光源110の出力値が限界値に達していると判定された場合に、校正が正常に完了しなかったことを通知する通知手段としての通知装置66とを有している。
電流値限界値判定装置65と通知装置66は制御装置51に接続されている。電流値限界値判定装置65は、校正時の駆動電流源180の駆動電流値を監視し、駆動電流値が予め記憶されている限界値(上限値)に達したと判定したら、判定結果を制御装置51に送信する。
S4で校正板49の出力が初期状態になるように光源110の光量を駆動電流源180で調節した後に、調節した光源110の電流値が限界値か否かを判定する(S5)。すなわち、駆動電流源180から光源110への印加電流値は限界値か否かを判定する。
限界値に達した場合には、電流値による調整ができないため、通知装置66により校正不可を通知し(S6)、シャッター部材54を閉じて終了となる。
光学センサや校正板の清掃が完了するまで、平滑度に基づく定着温度の制御は行わない。
本実施形態では第2の実施形態の構成での実施例を説明したが、シャッター部材を有していない第1の実施形態の構成においても同様に実施することができる。
従って、経時劣化(紙粉汚れ)による紙の平滑度の誤検知を無くすことができる。
制御装置51が電流値限界値判定装置65と通知装置66とを兼ねる構成としてもよい。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を例示したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
49 校正板
51 制御手段としての制御装置
65 判定手段としての電流値限界値判定装置
66 通知手段としての通知装置
80、90 記録媒体平滑度検出装置
94 シャッター機構
100 平滑度検出手段としての光学センサ
110 光源
130 光検出器としての正反射光検出器
Claims (7)
- 記録媒体に光を照射し、前記記録媒体からの反射光を受光して前記記録媒体の平滑度を検出する平滑度検出手段と、前記平滑度検出手段の校正を行う校正手段とを備え、前記記録媒体を搬送する装置内部に配置された記録媒体平滑度検出装置であって、
前記校正手段は、10点平均粗さにおける表面粗さ5〜40μmの粗さを持つ校正板と、前記校正板の光照射面側を覆う位置と露出する位置とに開閉するシャッター部材とを有し、
前記平滑度検出手段の校正時には前記シャッター部材を移動させて前記光照射面側を露出させ、前記校正が終了すると前記シャッター部材を移動させて前記光照射面側を覆うことを特徴とする記録媒体平滑度検出装置。 - 請求項1に記載の記録媒体平滑度検出装置において、
前記平滑度検出手段は、前記記録媒体に光を照射する光源と、前記記録媒体からの反射光の強度を検出する光検出器とを有し、前記校正板は前記校正時に前記光検出器に入る光が全て前記校正板からの反射光となるように配置されていることを特徴とする記録媒体平滑度検出装置。 - 請求項2に記載の記録媒体平滑度検出装置において、
前記校正板からの反射光の強度が初期状態と同じとなるように前記光源の出力を調節する制御手段を有することを特徴とする記録媒体平滑度検出装置。 - 請求項3に記載の記録媒体平滑度検出装置において、
前記光源の出力が限界値に達しているか否かを判定する判定手段と、前記判定手段により前記光源の出力値が限界値に達していると判定された場合に、校正が正常に完了しなかったことを通知する通知手段とを有することを特徴とする記録媒体平滑度検出装置。 - 請求項1ないし4の何れか一つに記載の記録媒体平滑度検出装置において、
前記平滑度検出手段と前記校正板とは周囲の迷光から遮光されていることを特徴とする記録媒体平滑度検出装置。 - 請求項1ないし5の何れか一つに記載の記録媒体平滑度検出装置において、
前記平滑度検出手段より発せられた光と前記記録媒体の法線とがなす角度θ1が80°±5°であることを特徴とする記録媒体平滑度検出装置。 - 請求項1ないし6の何れか一つに記載の記録媒体平滑度検出装置を備え、前記記録媒体を搬送する装置は該記録媒体上に画像を形成する画像形成装置であり、前記記録媒体平滑度検出装置により検出された平滑度に応じて画像形成条件を調整することを特徴とする画像形成装置。
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