JP2009126610A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 特定の印刷回数以内に給紙カセットの記録材判別装置の校正を行う画像形成装置を提供する。
【解決手段】
本発明の画像形成装置は、記録材を収納する給紙カセットを有する給紙装置から供給される記録材を照らす発光手段、前記発光手段より発した光が記録材の表面で反射された反射光を受光する受光手段、前記受光手段の出力と予め定めた閾値に基づいて前記記録材の表面平滑性を判別する記録材判別装置、前記給紙装置に前記給紙カセットが装着していることを検出する給紙カセット検出手段、基準板、前記給紙カセットが前記給紙装置より外された時に前記記録材判別装置と前記基準板を当接する基準板当接手段、前記基準板の受光結果に応じて前記記録材判別装置を校正する校正手段によって構成される。
【選択図】 図4

Description

本発明は、記録材を判別する記録材判別装置によって判別された記録材の判別結果に応じて画像形成条件を制御するレーザープリンタ、複写機、インクジェットプリンタ等の画像形成装置に関するものである。
複写機、レーザープリンタ等の画像形成装置は、以下の手段より構成されている。潜像を担持する潜像担持体。前記潜像担持体に現像剤を付与することにより前記潜像を画像として可視化する現像装置。所定方向に搬送される記録材に前記現像装置による前記画像を転写する転写手段。前記転写手段によって前記画像の転写を受けた前記記録材を所定の定着処理条件にて加熱及び加圧することにより前記画像を前記記録材に定着させる定着装置。
従来、このような画像形成装置においては、例えば、画像形成装置本体に設けられた操作パネル等に記録材のサイズや種類(以下、紙種ともいう)がユーザによって設定され、その設定に応じて定着処理条件(例えば、定着温度や定着装置を通過する記録材の搬送速度)を設定するよう制御する。
あるいは、画像形成装置内部に記録材を判別するセンサを用いて、記録材の種類によって現像条件、転写条件、搬送条件あるいは定着条件を可変制御する。
後者のセンサの例としては、特許文献1の画像形成装置が提案されている。特許文献1の画像形成装置は、発光素子から記録材に光を照射し、記録材から反射した光を2種類の位置の受光素子で受光し、その比率で記録材の表面平滑性を検出するセンサを備えている。このセンサを用いることにより、光沢度の高いグロスフィルムと、光沢度の低い普通紙とを判別することができる。
その他にも、特許文献2で提案されているように記録材の表面画像をCCDセンサあるいはCMOSセンサによって撮像しその光の大小関係から記録材の表面平滑性を検出する方法や、記録材端部に出来る影の長さから記録材の厚みを検出する方法が提案されている。
特開平2−138805号公報 特開2002−182518号公報
このような従来の記録材判別装置においては、発光素子と受光素子のばらつき、経時変化、素子の汚れ、雰囲気温度などの原因により受光素子出力が変動するため、定期的又は不定期に発光素子、あるいは受光素子出力の校正が行われているものがある。その校正方法は次の通りである。
反射率が保証されている基準板を記録材の検出位置に設置し、発光素子から照射された光が基準板に反射して受光素子に入射する光量を検出し、発光光量が所定光量になるように調整する。あるいは、記録材判別装置の制御手段が保持している記録材の判別に用いる閾値を修正する。ここで、記録材判別装置は記録材を収納している給紙カセット内の収納部上面に設置しており、基準板は給紙カセットの記録材を載せて押し上げる部材に設置されている。この構成においては給紙カセット内の記録材が全て印字動作により排出された場合に、基準板は記録材判別装置の検出位置に配置される。つまり、記録材の無いタイミングにおいてのみ、校正動作を行う事が出来る。
しかしながら、給紙カセットの底に基準板を配置した構成においては、給紙カセットの記録材がなくなる前に記録材を補充してしまうと記録材判別装置の校正が行われないという問題があった。
また、給紙カセットの底に基準板を配置した構成においては、基準板に紙粉や埃が付着しやすく、基準板に傷がつく可能性があり、紙パスの構成によっては用紙の節約のために片面を印刷済みの用紙を給紙カセットにセットした場合に印刷の一部が基準板に移って基準板が汚れる等の問題があった。
上記の問題を鑑み、本出願に係る第1の発明の目的は、特定の印刷回数以内に記録材判別装置の校正を行うことである。
また、本出願に係る第2の発明の目的は、基準板の汚損および破損の発生頻度を減らすことである。
上記目的を達成するため、本出願に係る第1の発明は、記録材を収納する給紙カセットを有する給紙装置、前記給紙装置から次に供給される記録材を照らす発光手段、および前記発光手段より発した光が記録材の表面で反射された反射光を受光する受光手段を有し、前記受光手段の出力と予め定めた閾値に基づいて前記記録材の表面平滑性を判別する記録材判別装置を備えた画像形成装置において、
前記給紙装置に前記給紙カセットが装着していることを検出する給紙カセット検出手段と、反射率が定まっている基準板と、前記給紙カセットを前記給紙装置より引き出す操作力を利用して前記記録材判別装置と前記基準板を当接する基準板当接手段と、前記基準板の受光結果に応じて前記記録材判別装置を校正する校正手段を備えたことを特徴とする。
給紙カセットが前記給紙装置より引き出されると、前記記録材判別装置と前記基準板が当接される。前記給紙カセット検出手段が前記給紙装置から前記給紙カセットが引き出されたことを検知した後に、前記記録材判別装置は前記基準板の反射光を受光して、前記校正手段によって前記記録材判別装置の校正を行なう。
本出願に係る第2の発明は、前記第1の発明において、前記基準板当接手段とは、前記給紙カセットが前記給紙装置より外された時に前記基準板を移動する前記基準板移動手段であることを特徴とする。
本出願に係る第3の発明は、前記第1の発明において、前記基準板当接手段とは、前記給紙カセットが前記給紙装置より外された時に前記記録材判別装置を移動する記録材判別装置移動手段であることを特徴とする。
本出願に係る第4の発明は、前記第1の発明において、前記基準板当接手段とは、前記給紙カセットが前記給紙装置より外された時に前記基準板を移動する前記基準板移動手段および前記記録材判別装置を移動する記録材判別装置移動手段であることを特徴とする。
本出願に係る第5の発明は、前記第1から第4の発明において、受光手段とは、前記発光手段の光が記録材の表面で反射した正反射光を受光する第一の受光手段と、前記発光手段の光が記録材の表面で反射した乱反射光を受光する第二の受光手段で構成される受光手段であること、および前記記録材判別装置とは前記第一の受光手段の出力と前記第二の受光手段の出力と予め定めた閾値に基づいて記録材を判別する記録材判別装置であることを特徴とする。
本出願に係る第6の発明は、前記第1から第4の発明において、受光手段とは、記録材表面の映像を得る映像読み取り手段であることを特徴とする。
本出願に係る第7の発明は、記録材を収納する給紙カセットを有する給紙装置、前記給紙装置から次に供給される記録材を照らす発光手段、および前記発光手段より発した光が記録材の表面で反射された反射光を受光する受光手段を有し、前記受光手段の出力と予め定めた閾値に基づいて前記記録材の表面平滑性を判別する記録材判別装置を備えた画像形成装置において、
前記給紙装置に前記給紙カセットが装着していることを検出する給紙カセット検出手段と、反射率が定まっている基準板と、駆動源と、前記駆動源の動力を利用して前記記録材判別装置と前記基準板を当接する基準板当接手段と、前記給紙カセット検出手段によって給紙カセットが前記給紙装置から外れていることを検出した時に前記基準板当接手段によって前記記録材判別装置と前記基準板を当接させる制御手段と、前記記録材判別装置によって前記基準板を測定した時の受光結果に応じて前記記録材判別装置を校正する校正手段を備えたことを特徴とする。
給紙カセットが前記給紙装置より引き出されると、前記給紙カセット検出手段は前記給紙装置から前記給紙カセットが引き出されたことを検知する。給紙カセットが無ことを検知した後、前記制御手段は前記記録材判別装置と前記基準板を当接させる。その後、前記記録材判別装置は前記基準板の反射光を受光して、前記校正手段によって前記記録材判別装置の校正を行なう。
本出願に係る第8の発明は、前記第7 の発明において、前記基準板当接手段とは、前記給紙カセットが前記給紙装置より外された時に前記基準板を移動する前記基準板移動手段であることを特徴とする。
本出願に係る第9の発明は、前記第7の発明において、前記基準板当接手段とは、前記給紙カセットが前記給紙装置より外された時に前記記録材判別装置を移動する記録材判別装置移動手段であることを特徴とする。
本出願に係る第10の発明は、前記第7の発明において、前記基準板当接手段とは、前記給紙カセットが前記給紙装置より外された時に前記基準板を移動する前記基準板移動手段および前記記録材判別装置を移動する記録材判別装置移動手段であることを特徴とする。
本出願に係る第11の発明は、前記第7から第10の発明において、受光手段とは、前記発光手段の光が記録材の表面で反射した正反射光を受光する第一の受光手段と、前記発光手段の光が記録材の表面で反射した乱反射光を受光する第二の受光手段で構成される受光手段であること、および前記記録材判別装置とは前記第一の受光手段の出力と前記第二の受光手段の出力と予め定めた閾値に基づいて記録材を判別する記録材判別装置であることを特徴とする。
本出願に係る第12の発明は、前記第7から第10の発明において、受光手段とは、記録材表面の映像を得る映像読み取り手段であることを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、給紙カセットに収納された記録材の表面平滑性を反射型センサによって判別する記録材判別装置を有し、前記記録材判別装置は基準板を用いて光量変化を校正することが可能な画像形成装置において、特定の印刷枚数以内に記録材判別装置の校正を行うことができる。ここで、特定の印刷回数とは、実際に記録材を給紙カセットに積載することができる枚数である。
また、基準板の汚損・破損の発生率を下げることができる。
(実施例1)
本実施例の画像形成装置の概略構成について図3を用いて説明する。図3は画像形成装置の一つであるカラーレーザビームプリンタの概略構成を示す模式的断面図である。
図3において、カラーレーザビームプリンタ101は、給紙カセット102、給紙ローラ103、転写ベルト駆動ローラ104、転写ベルト105、潜像担持体たる感光ドラム106〜109、転写手段たる転写ローラ110〜113、カートリッジ114〜117、光学ユニット118〜121、定着ユニット122等を有している。
カラーレーザビームプリンタ101は、電子写真プロセスを用い記録材124の上にイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー画像を重ねて転写し、定着ユニット122によって前記記録材124を所定温度で加熱すると共に加圧することにより前記トナー画像を前記記録材124に定着する。
各色の光学ユニット118〜121は、各感光ドラム106〜109の表面をレーザビームによって露光走査して潜像を形成するよう構成され、これら一連の画像形成動作は搬送される記録材上の予め決まった位置から画像が転写されるよう同期をとって走査制御している。各感光ドラム106〜109の表面に形成された潜像は、カートリッジ114〜117に備えられた現像装置(図示せず)によって各色の現像剤たるトナーによってトナー画像として可視化される。
また、カラーレーザビームプリンタ101は駆動手段として以下の手段を備えている。記録材124を給紙及び搬送する給紙モータ(図示せず)、転写ベルト駆動ローラ104を駆動する転写ベルト駆動モータ(図示せず)、各色感光ドラム106〜109及び転写ローラ110〜113を駆動する感光ドラム駆動モータ(図示せず)、上記定着ローラを駆動する定着駆動モータ。
また、カラーレーザビームプリンタ101は給紙カセット102内に記録材判別装置123を備えていて記録材124の種類を判別することができる。
カラーレーザビームプリンタ101は記録材124の種類に応じて、定着ユニット122の温度条件を変更するよう制御する。例えば前記グロス紙の場合は定着温度を普通紙よりも高くして光沢度の高い画像にする。また、前記OHTの場合も定着温度を普通紙よりも高くして定着性を確保する。
次に、記録材判別装置123について図4を用いて説明する。
図4において、記録材判別装置123は発光素子であるLED201、受光素子である乱反射光用フォトトランジスタ202、および正反射光用フォトトランジスタ203より構成されている。
ここで、LED201は斜め方向より記録材124を照らすように配置されている。LED201は斜めに実装せずに図示しないライトガイドで斜めに照射させてもよい。発光素子はLEDではなく、例えばキセノン管やハロゲンランプでもよい。
乱反射光用フォトトランジスタ202は記録材124に対して垂直方向に配置している。
正反射光用フォトトランジスタ203は、LED201の入射角と等しい角度の反射角でLED201の対向方向に配置されることが望ましい。また、フォトトランジスタ202,203の代わりにフォトダイオードを用いた場合も実現可能である。
LED201の光はスリット204を介して記録材124の表面に向けて照射される。記録材124からの反射光は、スリット205、206を介してそれぞれ乱反射光用フォトトランジスタ202および正反射光用フォトトランジスタ203に入射される。このようにして記録材判別装置123は記録材124の反射光を読み取っている。
次に、記録材判別装置123の制御部の回路構成について図5を用いて説明する。
図5においてASIC301の出力ポート302から出力される信号により、LED駆動用トランジスタ304のベースに電圧V_ctrlを与える。このベース駆動電圧V_ctrlは、ASIC301から直接DC電圧を出力しても良いし、PWM信号を出力した後CRフィルタ等で平滑したものでもよい。ベース駆動電圧V_ctrlからトランジスタのベース−エミッタ間電圧VBEを差し引いた電圧を電流制限抵抗305で除した値の電流がLED201を流れることになる。LED201の発光光量は、LED201の電流−光量特性で決まる。なお、LED201の電流−光量特性の個体ばらつきにより光量はばらつく。しかし、このばらつきは、後に説明する記録材判別装置123の校正によって補正することができる。
記録材124からの反射光を受けたフォトトランジスタ202および203の出力電流は、フォトトランジスタのエミッタ−GND間のI/V変換抵抗306および307によって電圧信号に変換される。これが記録材判別手段の出力電圧(乱反射:V_dr、正反射:V_sr)であり、ASIC301のA/D変換ポート312に入力後デジタル値に変換されたものが反射光量としてレジスタ(図示せず)に格納される。本実施例において、PWM信号の出力分解能ならびにA/D変換精度は10bit即ち1024段階である。しかし、必ずしも10bitに限定されるものではない。一般にbit数が上がるほど1LSBの変化幅が小さくなり、高精度な制御および検出が可能となる。
ASIC301は得られた乱反射光量および正反射光量から、正反射光量/乱反射光量を算出する。図6に普通紙、グロス紙、OHTを各々判別した場合の正反射光量/乱反射光量のグラフを示す。図6において、普通紙とグロスの反射光量比の値は、異なる分布を示している。分布の境目を普通紙とグロス紙を判別する閾値Aに採用している。同様に、グロス紙とOHTを判別する閾値は閾値Bとする。
閾値Aおよび閾値Bは不揮発性メモリ(図示せず)に記憶している。
ASIC301は、記録材124の反射光量比の値を閾値Aおよび閾値Bと比較して、記録材124を判別する。
次に、記録材判別装置123の校正方法について図1および図2を用いて説明する。
通常使用時の記録材判別装置123を備えたカラーレーザビームプリンタ101の模式的断面図を図2に記す。記録材判別装置123は回転軸131を中心に回転可能に設計されており、記録材124の面に沿って当接する。また、記録材判別装置123が記録材等の面に平行に当接するために、記録材判別装置123を支える支持部材132は回転軸133を有している。102は給紙カセットである。134はバネ135により斜面を形成している底板である。136は記録材124の後ろ端を規制する後端規制板である。137は基準板である。本実施例における基準板137の正反射光量/乱反射率光量の値は発光光量が称呼値の場合に閾値Aになるように管理されている。138は基準板を移動する基準板移動手段である。基準板移動手段において139は圧縮された状態のバネである。140,141,142,146は回転軸、143はスライド回転軸である。104は給紙ローラである。
次に給紙カセット102を引き出した状態を図1に示す。給紙カセット102を引き出すと、給紙カセット102の底面で押さえられていた基準板移動手段138が上方に広がり、基準板137は記録材判別装置123に当接する。給紙カセットセンサ144は、給紙カセット102が引き出されたことを検知する。ここで、給紙カセットセンサ144は、必ず基準板137が記録材判別装置123に当接した後に給紙カセットなしを検知するように配置する。記録材判別装置123を制御するASIC301は給紙カセットなしを検知したら、記録材判別装置123の校正を開始する。
記録材判別装置123の校正を図7を用いて説明する。図7は基準板の反射光量比が低下していた場合における校正前後の反射量比の関係である。図7の横軸は時間軸であり、左から前回校正後、校正前、校正、校正後である。図7の縦軸は反射光量比(=正反射光量/乱反射光量)である。
つづいて、図7の前回校正後における反射光量比の関係について説明する。本実施例においては、普通紙の表面平滑性とグロス紙の表面平滑性の中間の(=境の)表面平滑性を有する材料を基準板137に採用している。そこで、基準板の反射光量比の値は、普通紙の反射光量比とグロス紙の反射光量比の中間になる。つまり、基準板の反射光量比は、普通紙とグロス紙の閾値Aとなるように予め設計している。
また、グロス紙とOHTの閾値Bについては、予め調査した反射光量比の分布より、
閾値B=閾値A×1.4
で設計している。
したがって、前回の校正直後における普通紙・グロス紙・OHTの反射光量比と基準板と閾値A・閾値Bの関係は、図7の前回校正後のように示される。
つづいて校正前の状態について説明する。前回校正を行った後、時間が経過して光量劣化が起きると、普通紙・グロス紙・OHTの反射光量比は低下してしまう。一方、校正は行なわれておらず閾値A・閾値Bは変わっていない。このときの普通紙・グロス紙・OHTの反射光量比と閾値A・閾値Bの関係は図7の校正前のように示される。
つづいて、記録材判別装置123校正が行なわれると、光量は前回よりも劣化しているため基準板の反射光量比は、前回校正時の値よりも小さくなっている。この関係を図7の横軸が校正の位置に示す。すると、記録材判別装置123の制御手段は、基準板の反射光量比に基づいて、校正後の閾値A’・閾値B’を算出し、閾値を格納している不揮発性メモリ(図示せず)の値を書き換える。校正後の普通紙・グロス紙・OHTの反射光量比と基準板と閾値A’・閾値B’の関係は図7の校正後にしている。
図8に記録材判別装置123の校正のフローチャートを示す。ステップS01において給紙カセットセンサ144は給紙カセット102が引き出されたかどうかを監視している。ステップS01において、給紙カセット102が引き出された場合、給紙カセット102を引き出す動作に連動して記録材判別装置123に基準板137が当接され、記録材判別手段123の校正が行われる(ステップS02)。
校正が行われた後、使用者が記録材124を補充した場合は記録材124の残数が増える(ステップS03およびステップS04)。つづいて、ステップS05において、給紙カセット102が挿入されて校正フローを示した本フローチャートを完結する。
ステップS03において、記録紙124の補給以外の目的で給紙カセット102を引き出された場合は前記ステップS05を行う。
校正のフローチャートより、給紙カセット102に記録材124が補充される前に記録材判別装置211の校正が行われるため、最も校正の間隔が開く場合は、給紙カセットに記録材を満載にして、その記録材を使い切るまでの期間となる。例えば、給紙カセットが500枚で満載になる場合、少なくとも500枚に1回の割合で記録材判別装置123の校正が実施される。
以上、給紙カセット102が引き出された際に基準板137が移動して記録材判別装置123の校正を行うことが第1の実施例の特徴である。
本実施例において、記録材判別装置の校正は閾値を変更して実現させた。しかし、閾値の値を変えることなく発光光量を調整することにより校正を行っても構わない。あるいは、閾値の値を変えることなく受光光量の感度を調整することにより校正を行っても構わない。
また、本実施例においては、記録紙の表面平滑性の測定を正反射光と乱反射光を用いて行ったが、撮像素子により得られた映像を用いても実現することができる。
(実施例2)
第1の実施例の画像形成装置においては、通常使用時に基準板の表面が上を向いているために埃が積もりやすいという課題があった。そこで、通常使用時に基準板が下を向いている構成の第2の実施例を図9に示す。図9において、437は基準板である。423は記録材判別装置である。402は給紙カセットである。446はモータである。本実施例ではステッピングモータを使用している。447および448はモータ446の回転を伝えるあるいは切り離すギアの当接離間装置である。支持アーム432は記録材判別装置423を支えている。ギアの当接離間装置447はモータ446の回転を支持アーム432に伝達または遮断する。
同様に、基準板支持アーム438は基準板437を支えている。ギアの当接離間装置448はモータ446の回転を基準板支持アーム438に伝達または遮断する。図9においてギアの当接離間装置447および448は離間している。
さらに、第2の実施例において給紙カセット402が引き出された際に記録材判別装置423と基準板437を当接した状態を図10に示す。
以下、図9から図10への移り変わる動作を順を追って説明する。
給紙カセット402が引き出されると、給紙カセットセンサ444は給紙カセット無を検出する。カセット無を検出した後、ギアの当接離間装置447はギアを当接する。つづいて、モータ446を駆動して支持アーム432を60°(紙面から見て)時計回りに回転する。すると記録材判別装置423は給紙カセット402の上方に格納される(図10矢印(1))。そして、モータを停止した後、ギアの当接離間装置447はギアを離間する。つづいて、ギアの当接離間装置448はギアを当接する。モータ446を駆動して基準板支持アーム438を(紙面から見て)反時計回りに180°回転する(図10矢印(2))。すると、図10に示したように基準板437が記録材判別装置423に当接される。この後、記録材判別装置423は校正を実施する。
実施例2では、発光光量を変更する校正方法について説明を行う。まず、記録材判別装置423によって基準板437を読み取る。次に読み取った基準板437の反射光量比(測定値)を目標値と比較する。基準板437の測定値が目標値よりも少ない場合は、光量を上げる。光量の増加量は最小デジタル値でも良いし、目標値と測定値の差分から増加量を決定しても構わない。発光光量の調整を繰り返して、最終的に基準板437の反射光量比(測定値)を目標値に合わせる。こうして発光光量を決められた光量に調整して記録材判別装置423の校正は完了する。この校正の校正前後の反射光量比を図11に図示する。図11は基準板の反射光量比が低下していた場合である。図11の横軸は時間軸であり、左から前回校正後、校正前、校正後である。図11の縦軸は反射光量比(=正反射光量/乱反射光量)である。図11にて示されるように本校正において閾値Aおよび閾値Bは変わらない。
次に実施例2における記録材判別装置の回路図を図12を用いて説明する。図12において501はASICである。502はASIC501のD/Aポートである。D/Aポート502は抵抗503を介してオペアンプ504の入力端子(+)に接続されている。D/Aポートの電圧レベルによってLED201に流れる電流値を決定することができる。オペアンプ504の出力端子は抵抗505を介してLED駆動用トランジスタ506のベースに接続されており、LED201に流れる電流を制御する。LED201に流れる電流はLED駆動用トランジスタ506のエミッタ−GND間のI/V変換抵抗507によって電圧信号に変換される。変換された電圧信号は抵抗508を介してオペアンプ504の入力端子(−)に接続されているため、フィードバックによる電流制御が行われる。D/Aポートによる256段階の電流制御によって発光光量を細かく制御することができる。ところで、受光回路については第1の実施例の回路と同じであるため、説明を省略する。
上記のように第2の実施例の場合も給紙カセットに記録材124が補充される前に記録材判別装置423の校正が行われる。
給紙カセットが引き抜かれた状態を検知した後、(カセットを引き出す力を利用することなく)駆動源に接続された基準板当接手段によって記録材判別装置と基準板を当接し記録材判別装置の校正を行うことが第2の実施例の特徴の一つである。
また、給紙カセットが引き抜かれた際に記録材判別装置および基準板の両方を移動して記録材判別装置と基準板を当接し記録材判別装置の校正を行うことが第2の実施例の特徴の一つである。
また、基準板が下を向いているため基準板に埃が付着する頻度を下げていることも第2の実施例の特徴の一つである。
ここで挙げた3つの特徴は別々に実現可能である。
本実施例においては、発光光量を調整することにより校正を行う例を示した。しかし、受光光量の感度を調整することにより記録材判別装置423の校正を行っても構わない。あるいは閾値を変更することにより記録材判別装置423の校正を行っても構わない。
(実施例3)
実施例3では、給紙カセットが引き出された際に記録材判別装置が移動することにより基準板に当接して記録材判別装置の校正を行う画像形成装置の例を説明する。図13は実施例3を実現するカラーレーザビームプリンタの特徴的な部分を示した模式的断面図である。
図13において、623は記録材判別装置である。637は基準板である。602は給紙カセットである。給紙カセット602が引き出されると、記録材判別装置623は点線で示した経路に沿って、上に移動し、前方に移動し、下に移動することにより基準板637に当接する。
続いて、図14および図15を用いて前述のように記録材判別装置623を移動する手段について説明する。
図14は給紙カセット602周辺の透視図である。記録材判別装置623からは左右に円筒上の支持棒Cが伸びている。給紙カセット602が装着されている状態において、記録材判別装置623は記録材124または給紙カセット底面634に支えられている。つまり、給紙カセット602装着時に記録材判別装置623は支持棒Cによって支えられてはいない。また、基準板637の支持部材の図示は省略している。
給紙カセットの側板651は高さが場所により異なっている。これは、記録材判別装置623を上下に移動させるためである。
652は給紙カセット602を装着する給紙装置の側板の内側である。給紙装置の側板は溝653が切られている。この溝653によって、記録材判別装置623の可動範囲を限定している。
次に給紙カセット602を引き出す際に記録材判別装置623が移動する様子について説明する。図15において(a)は給紙カセット602装着時を表す図である。給紙カセット602が少し引き出されると、給紙カセットの側板651の斜面により記録材判別装置の支持棒Cは前方向と上方向に力を受ける。しかし、記録材判別装置の支持棒Cは給紙装置の側板の溝653に阻まれて前方向には移動することはできない。結局、記録材判別装置623は溝に沿って上方向に移動する。この時の様子を(b)に示す。(b)において、記録材判別装置623は記録材124から離れている。このとき、記録材判別装置623の傾きは記録材124の面に沿わなくなる。
さらに給紙カセット602を引き出すと、記録材判別装置の支持棒Cは給紙カセットの側板651の斜面を通過し平らな部分に乗り上がる。また、このとき、本体側板の溝は前方へ通じているため、記録材判別装置623は前方に運ばれる。この時の様子を (c)に示す。
続いて給紙カセット602を引き出すと、記録材判別装置の支持棒Cは溝653の前方の壁にぶつかる。この時の様子を(d)に示す。(d)において記録材判別装置623は基準板637の上方に移動している。
続いて給紙カセット602を引き出すと、給紙カセットの側板651は下り斜面になっており、本体の溝は下方に続いているので、記録材判別装置623はゆっくりと基準板637の上に降ろされる。この時の様子を(e)に示す。
その後、給紙カセットセンサ644が給紙カセット無を検出すると、記録材判別装置623は校正を実施する。
実施例3では、受光素子の感度補正による記録材判別装置623の校正について説明を行う。基準板637の光量を記録材判別装置623で測定した後、感度補正係数を次式より決定する。
乱反射の感度補正係数Kdr=乱反射の目標光量値/基準板の乱反射光量値
正反射の感度補正係数Kst=正反射の目標光量値/基準板の正反射光量値
乱反射の感度補正係数Kdrおよび正反射の感度補正係数Kstを不揮発性メモリ(図示せず)に記憶する。そして、通常時に記録材124を判別する際に、測定した乱反射光量に乱反射の感度補正係数Kdrをかけて補正済乱反射光量を得る。補正済正反射光量も同様にして得る。そして、記録材124の反射光量比(=補正済正反射光量/補正済乱反射光量)を閾値と比較して記録材128を判別する。
この校正の校正前後の反射光量比を図16に図示する。図16は基準板の反射光量比が低下していた場合である。図16の横軸は時間軸であり、左から前回校正後、校正前、校正後である。図16の縦軸は反射光量比(=補正済正反射光量/補正済乱反射光量)である。図16にて示されるように閾値Aおよび閾値Bは変わらない。
第3の実施例においても、給紙カセット602に記録材が補充される前に確実に記録材判別装置623の校正は行われる。
本実施例においては、受光光量の感度を調整することにより記録材判別装置623の校正を行う例を示した。しかし、発光光量を調整することにより校正を行っても構わない。または、閾値を変更することにより記録材判別装置623の校正を行っても構わない。
実施例1から3においては、給紙カセットが引き出された直後に記録材判別装置の校正を実施していた。しかし、記録材判別装置の校正は記録材判別装置と基準板が当接している期間のいつでも実施可能である。例えば、給紙カセットが引き出されている間は校正を繰り返し行っても良いし、給紙カセットが引き出されれている間に定期的に校正を繰り返し行っても良い。また、給紙カセットの挿入時に給紙カセットセンサが給紙カセットを検出してから記録材判別装置と基準板の離間が始まるまでに校正を行う時間がある場合は、給紙カセットを検出した際に校正を行ってもよい。
実施例1における記録材判別装置を校正しているカラーレーザビームプリンタを示した模式的断面図である。 実施例1における通常使用時の記録材判別装置を備えたカラーレーザビームプリンタを示した模式的断面図である。 実施例1におけるカラーレーザビームプリンタの概略構成を示す模式的断面図である。 実施例1における記録材判別装置の主な構成を示す図である。 実施例1における記録材判別装置の制御部の回路図である。 実施例1における記録材と反射光量比の関係を示した図である。 実施例1における記録材判別装置を校正する前後の反射光量比の一例を示した図である。 実施例1における通常使用時から記録材判別装置の校正に移行する展開を示したフローチャートである。 実施例2における通常使用時の記録材判別装置を備えたカラーレーザビームプリンタを示した模式的断面図である。 実施例2における記録材判別装置を校正しているカラーレーザビームプリンタを示した模式的断面図である。 実施例2における記録材判別装置を校正する前後の反射光量比の一例を示した図である。 実施例2における記録材判別装置の制御部の回路図である。 実施例3における通常使用時の記録材判別装置を備えたカラーレーザビームプリンタを示した模式的断面図である。 実施例3におけるカラーレーザビームプリンタに装備されている記録材判別装置の校正時の形態を示した透視図である。 実施例3における記録材判別装置が移動するしくみの説明図である。 実施例3における記録材判別装置を校正する前後の反射光量比の一例を示した図である。
符号の説明
101 実施例1のカラーレーザビームプリンタ
102 実施例1の給紙カセット
123 実施例1の記録材判別装置
124 記録材
137 実施例1の基準板
138 実施例1の基準板移動手段
144 実施例1の給紙カセットセンサ
402 実施例2の給紙カセット
423 実施例2の記録材判別装置
432 支持アーム(記録材判別装置423を支える)
437 実施例2の基準板
438 実施例2の基準板支持アーム
444 実施例2の給紙カセットセンサ
446 実施例2のモータ
447 実施例2におけるギアの当接離間装置
448 実施例2におけるギアの当接離間装置
602 実施例3の給紙カセット
623 実施例3の記録材判別装置
637 実施例3の基準板
644 実施例3の給紙カセットセンサ
651 実施例3の給紙カセットの側板
652 実施例3の給紙カセット602を装着する給紙装置の側板の内側
C 実施例3の記録材判別装置623の支持棒(記録材判別装置623の一部分)

Claims (12)

  1. 記録材を収納する給紙カセットを有する給紙装置、前記給紙装置から次に供給される記録材を照らす発光手段、および前記発光手段より発した光が記録材の表面で反射された反射光を受光する受光手段を有し、前記受光手段の出力と予め定めた閾値に基づいて前記記録材の表面平滑性を判別する記録材判別装置を備えた画像形成装置において、
    前記給紙装置に前記給紙カセットが装着していることを検出する給紙カセット検出手段と、反射率が定まっている基準板と、前記給紙カセットを前記給紙装置より引き出す操作力を利用して前記記録材判別装置と前記基準板を当接する基準板当接手段と、前記基準板の受光結果に応じて前記記録材判別装置を校正する校正手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記請求項1において、前記基準板当接手段とは、前記給紙カセットが前記給紙装置より外された時に前記基準板を移動する前記基準板移動手段であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記請求項1において、前記基準板当接手段とは、前記給紙カセットが前記給紙装置より外された時に前記記録材判別装置を移動する記録材判別装置移動手段であることを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記請求項1において、前記基準板当接手段とは、前記給紙カセットが前記給紙装置より外された時に前記基準板を移動する前記基準板移動手段および前記記録材判別装置を移動する記録材判別装置移動手段であることを特徴とする画像形成装置。
  5. 前記請求項1から4において、受光手段とは、前記発光手段の光が記録材の表面で反射した正反射光を受光する第一の受光手段と、前記発光手段の光が記録材の表面で反射した乱反射光を受光する第二の受光手段で構成されること、および前記記録材判別装置とは前記第一の受光手段の出力と前記第二の受光手段の出力と予め定めた閾値に基づいて記録材を判別する記録材判別装置であることを特徴とする画像形成装置。
  6. 前記請求項1から4において、受光手段とは、記録材表面の映像を得る映像読み取り手段であることを特徴とする画像形成装置。
  7. 記録材を収納する給紙カセットを有する給紙装置、前記給紙装置から次に供給される記録材を照らす発光手段、および前記発光手段より発した光が記録材の表面で反射された反射光を受光する受光手段を有し、前記受光手段の出力と予め定めた閾値に基づいて前記記録材の表面平滑性を判別する記録材判別装置を備えた画像形成装置において、
    前記給紙装置に前記給紙カセットが装着していることを検出する給紙カセット検出手段と、反射率が定まっている基準板と、駆動源と、前記駆動源の動力を利用して前記記録材判別装置と前記基準板を当接する基準板当接手段と、前記給紙カセット検出手段によって給紙カセットが前記給紙装置から外れていることを検出した時に前記基準板当接手段によって前記記録材判別装置と前記基準板を当接させる制御手段と、前記記録材判別装置によって前記基準板を測定した時の受光結果に応じて前記記録材判別装置を校正する校正手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  8. 前記請求項7において、前記基準板当接手段とは、前記給紙カセットが前記給紙装置より外された時に前記基準板を移動する前記基準板移動手段であることを特徴とする画像形成装置。
  9. 前記請求項7において、前記基準板当接手段とは、前記給紙カセットが前記給紙装置より外された時に前記記録材判別装置を移動する記録材判別装置移動手段であることを特徴とする画像形成装置。
  10. 前記請求項7において、前記基準板当接手段とは、前記給紙カセットが前記給紙装置より外された時に前記基準板を移動する前記基準板移動手段および前記記録材判別装置を移動する記録材判別装置移動手段であることを特徴とする画像形成装置。
  11. 前記請求項7から10において、受光手段とは、前記発光手段の光が記録材の表面で反射した正反射光を受光する第一の受光手段と、前記発光手段の光が記録材の表面で反射した乱反射光を受光する第二の受光手段で構成されること、および前記記録材判別装置とは前記第一の受光手段の出力と前記第二の受光手段の出力と予め定めた閾値に基づいて記録材を判別する記録材判別装置であることを特徴とする画像形成装置。
  12. 前記請求項7から10において、受光手段とは、記録材表面の映像を得る映像読み取り手段であることを特徴とする画像形成装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011048185A (ja) * 2009-08-27 2011-03-10 Ricoh Co Ltd 光学センサおよび画像形成装置
JP2015135385A (ja) * 2014-01-16 2015-07-27 株式会社リコー 光学センサおよび画像形成装置
JP2015202938A (ja) * 2014-04-14 2015-11-16 キヤノン株式会社 シート判定方法およびプリント装置
JP2015215338A (ja) * 2014-04-22 2015-12-03 株式会社リコー 記録媒体平滑度検出装置及び画像形成装置

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