JP2014198877A - 面疲労強度に優れた浸炭部品およびその製造方法 - Google Patents

面疲労強度に優れた浸炭部品およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】面疲労強度を優れたものとして耐ピッチング性や耐摩耗性を良好にし、しかも硬さのばらつきが低減された浸炭部品、およびこのような浸炭部品を製造するための有用な方法を提供する。【解決手段】本発明の浸炭部品は、C:0.15〜0.25%、Si:0.40〜0.6%、Mn:0.3〜0.49%、P:0.015%以下(0%を含まない)、S:0.02%以下(0%を含まない)、Cr:1.25〜1.6%、Mo:0.4〜1.0%、Al:0.01〜0.05%、N:0.008〜0.025%、およびO:0.0025%以下(0%を含まない)、を夫々含み、残部が鉄および不可避不純物からなり、浸炭後の表面粒界酸化層平均深さが5〜15μmであり、表面を加工方向に垂直に0.1mm毎に表面硬さを測定したときに、隣接部との硬さの差の最大値が30HV以下であると共に、表面から50μm深さ位置における300℃焼戻し硬さの平均が630HV以上である。【選択図】なし

Description

本発明は、高い面疲労強度を有する浸炭部品、およびこうした浸炭部品を製造するための有用な方法に関するものである。本発明の浸炭部品は、自動車部品や建築機械、その他の各種機械に使用される歯車やシャフト類等の素材として有用なものであるが、以下では自動車用歯車に適用する場合を中心にして説明を進める。
自動車、建設車両および建設機器を取り巻く環境は、省エネルギー化や一層の性能向上が要請されており、車体の軽量化やエンジン出力の増大への取り組みが益々進められている。このため、自動車や建設車両・機器に使用される歯車、特に駆動系伝達部に使用されている歯車の使用環境は、より一層過酷になっており、優れた歯元疲労強度や耐ピッチング性を備えた歯車が要求されている。
従来の歯車では、これを作製する歯車用鋼として、クロム鋼であるJlS−SCr420鋼や、クロムモリブデン鋼であるJlS−SCM420鋼などの肌焼鋼が採用されてきた。そして,これらの肌焼鋼を歯車形状に成形した後、浸炭・焼入れ・焼戻し(以下、「浸炭処理」という)を施して、いわゆる浸炭歯車としている。
しかしながら、上記のような従来の歯車においては、次の問題がある。即ち、近年では自動車や建設車両・建設機器に要求されている車体の軽量化やエンジンの高出力要求が益々強くなっており、従来鋼を従来の基準で浸炭処理しただけの浸炭歯車では、こうした要求に対応できない状態になりつつある。
こうした状況の下、これまでにも歯面強度をより向上させるための技術が提案されている。こうした技術として、例えば特許文献1には、Si含有量を低減することによって浸炭異常層の発生を抑制し、歯面強度(耐ピッチング性)を向上させる提案が示されている。このような観点からなされた技術は、他にも多数見られる。
しかしながら、このような技術について本発明者らが、詳細な調査・研究を行ったところ、Si含有量を低減するだけでは、焼戻し軟化抵抗が低下し、また浸炭異常層を抑制する方法では、歯元のなじみ性が却って悪化するため、優れた耐ピッチング性が確保できないことが判明した。
一方、特許文献2には、浸炭後のショットピーニング条件を適正化し、表面硬さを上昇させると共に、表面粗さの低減および不完全焼入層の低減を図ることによって、歯面強度を向上させる技術が示されている。しかしながら、圧延条件が適正化されていないために、硬さにバラつきが生じ、摩耗が生じやすくなるという別の問題がある。また、ショットピーニングを実施するため、製造コストの上昇を招くことにもなる。
特開平2−85343号公報 特開2008−88536号公報
本発明はこうした状況の下でなされたものであって、その目的は、面疲労強度を優れたものとして耐ピッチング性や耐摩耗性を良好にし、しかも硬さのばらつきが低減された浸炭部品、およびこのような浸炭部品を製造するための有用な方法を提供することにある。
上記目的を達成し得た本発明の浸炭部品とは、C:0.15〜0.25%(質量%の意味、成分組成について、以下同じ)、Si:0.40〜0.6%、Mn:0.3〜0.49%、P:0.015%以下(0%を含まない)、S:0.02%以下(0%を含まない)、Cr:1.25〜1.6%、Mo:0.4〜1.0%、Al:0.01〜0.05%、N:0.008〜0.025%、およびO:0.0025%以下(0%を含まない)、を夫々含み、残部が鉄および不可避不純物からなり、浸炭後の表面粒界酸化層平均深さが5〜15μmであり、表面を加工方向に垂直に0.1mm毎に表面硬さを測定したときに、隣接部との硬さの差の最大値が30HV以下であると共に、表面から50μm深さ位置における300℃焼戻し硬さの平均が630HV以上であることを特徴とする。尚、「加工方向に垂直」とは、例えば加工が圧延の場合には圧延方向に垂直であることを意味する。
本発明の浸炭部品の化学成分組成において、更に、(a)Cu:0.25%未満(0%を含まない)および/またはNi:0.25%未満(0%を含まない)、(b)Nb:0.04%以下(0%を含まない)、Ti:0.05%以下(0%を含まない)およびV:0.1%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上、等を含有するものであっても良い。
本発明の浸炭部品を製造するにあたっては、上記のような化学成分組成を有する鋼材を、凝固途中の鋳片に圧下を加え、1200〜1300℃の温度範囲で1.5時間以上、10時間以下加熱した後、分塊圧延を実施し、引き続き、圧延開始から圧延終了までの温度範囲を750〜1050℃として、鍛錬比:4以上で熱間圧延を実施し、部品に成型した後に浸炭処理を行うようにすればよい。この方法においては、浸炭処理前に減面率30%以下で伸線加工することも有効である。
本発明によれば、鋼材の化学成分組成を適切に調整すると共に、浸炭後の表面粒界酸化層平均深さを適切に制御し、且つ表面を加工方向に垂直に0.1mm毎に表面硬さを測定したときに、隣接部との硬さの差の最大値が30HV以下であると共に、表面から50μm深さ位置における300℃焼戻し硬さの平均が630HV以上であるようにすることによって、従来技術よりも面疲労強度が更に優れたものとなり、しかも硬さのばらつきが低減された浸炭部品が実現できる。
粒界酸化層厚さの測定位置の概要を示す図面代用走査型電子顕微鏡写真である。 実施例2で得られた各歯車について、表面粒界酸化層深さ、表面硬さ、300℃焼戻し硬さの測定位置を示す概略説明図である。
本発明者らは、面疲労強度を高めて耐ピッチング寿命や耐摩耗性を良好にし、しかも硬さのばらつきが低減された浸炭部品を実現すべく、様々な角度から検討した。その結果、下記の知見が得られた。
(1)表面粒界酸化層の深さが増大すると(例えば平均で15μmよりも大きくなると)、亀裂発生源となり、ピッチング寿命が低下すると共に、不完全焼入層の生成による硬さ低下のため、摩耗量が増加する。また粒界酸化層深さが低減すると(例えば平均で5μm未満になると)、なじみ性が悪化し、ピッチング寿命が低下する。
(2)表面硬さの隣接部との硬さの差が大きくなると(ビッカース硬さHVで30よりも大きくなると)、使用中に摩耗量にばらつきが生じて、不均一な応力分布となり、ピッチング寿命が低下する。
(3)ピッチング寿命試験中は、摩擦熱により硬さの低下が生じる。そのため、表面から50μm深さ位置での300℃焼戻し硬さが低下すると(例えば平均で630HVよりも小さくなると)、ピッチング寿命が低下する。
加工方向に垂直に0.1mm毎に表面硬さを測定したときに、隣接部との硬さ(ビッカース硬さ)の差を30HV以下とするためには、浸炭時に生成するCr系やMn系の粒界酸化物を均一に分散させる必要がある。そのためには、鋳片凝固時に生じる成分の偏析を低減する必要がある(製造方法については、後述する)。尚、「鍛錬比」とは、分塊圧延後且つ熱間圧延前の鋼材の断面積を熱間圧延後の断面積で割った値である。また浸炭前に減面率30%以下で伸線加工を実施することによって、表層のCrやMnの偏析を伸展させ、更に浸炭時に最表面の結晶粒を微細化し、より粒界酸化物を均一に分散でき、隣接部との硬さの差を低減することができるので好ましい。このとき減面率30%よりも大きい値で伸線加工すると、クラックが発生しやすくなり、浸炭部品に鍛造する際に、割れが発生するため、成形ができなくなる。
本発明の鋼材は、浸炭部品としての特性を発揮させると共に、上記の要件を満足させるために、その化学成分組成も適切に調整する必要がある。こうした観点から、鋼材の化学成分組成の範囲設定理由は次の通りである。
(C:0.15〜0.25%)
Cは、強度付与元素であり、0.15%未満では必要な強度が得られない。一方、0.25%を超えると冷間加工性の低下、被削性および靱性の低下の原因となるので、0.25%を上限とする。尚、C含有量の好ましい下限は0.17%以上(より好ましくは0.19%以上)であり、好ましい上限は0.23%以下(より好ましくは0.21%以下)である。
(Si:0.40〜0.6%)
Siは、鋼材の軟化抵抗性を向上させて面疲労強度を高める元素として作用し、本発明では積極的に含有させる。こうした作用を有するSiを含有させることによって、歯車などにおいて駆動中に接触部位の温度が上昇した際に、軟化の抑制が図れて高い硬さを維持し、ピッチングに対する面疲労強度向上、および耐摩耗性向上に寄与する。こうした効果を発揮させる為には、Siは0.40%以上含有させる必要がある。しかしながら、Si含有量が過剰になると強度上昇が著しくなって、冷間加工性および被削性が低下することになる。また粒界酸化層が増大し、表面の硬さ低下の一因となり、摩耗量増大、疲労強度の低下の原因となる。こうした観点ら、Si含有量の上限を0.6%以下とする。尚、Si含有量の好ましい下限は0.43%以上(より好ましくは0.45%以上)であり、好ましい上限は0.55%以下(より好ましくは0.53%以下)である。
(Mn:0.3〜0.49%)
Mnは、脱酸・脱硫剤および焼入れ性向上元素として作用する。こうした効果を発揮させるためには、Mnは0.3%以上含有させる必要がある。またMn含有量が0.3%よりも少なくなると、粒界酸化層が低減し、歯車使用時のなじみ性が悪化する原因になる。しかしながら、Mnの含有量が過剰になると、冷間加工性や靱性の低下を招くと共に、被削性も劣化する。また粒界酸化層が増大すると共に、偏析による表面の粒界酸化層の不均一化により隣接部との硬さの差が大きくなる一因となり、摩耗量増大、面疲労強度を低下させることにもなる。こうした観点から、Mn含有量は0.49%以下とする。尚、Mn含有量の好ましい下限は0.35%以上(より好ましくは0.40%以上)であり、好ましい上限は0.47%以下(より好ましくは0.45%以下)である。
(P:0.015%以下(0%を含まない))
Pは、不可避的に不純物として含有する元素である。Pは粒界に偏析し、加工性、面疲労強度を低下させるため、極力低減することが望ましい。しかしながら、極端に低減することは製鋼コストの増大を招くことになる。こうしたことから、Pの含有量は、0.015%以下とした。好ましくは0.010%以下(より好ましくは0.008%以下)に低減するのが良い。
(S:0.02%以下(0%を含まない))
Sは、不可避的に不純物として含有する元素である。SはMnSとして析出し、面疲労強度および衝撃特性を低下させるため極力低減することが望ましい。しかしながら、極端に低減することは製鋼コストの増大を招くことになる。こうしたことから、S含有量は、0.02%以下とした。好ましくは0.015%以下(より好ましくは0.010%以下)に低減するのが良い。
(Cr:1.25〜1.6%)
CrはMnと同様に、焼入れ性向上元素として作用し、また焼戻し軟化抵抗の低下を防止する効果がある。こうした効果を発揮させるためには、Crは1.25%以上含有させる必要がある。しかしながら、Crの含有量が過剰になると、冷間加工性や靱性の低下を招くと共に、被削性も劣化する。また、粒界酸化層が増大すると共に、偏析による表面の粒界酸化物の不均一により隣接部との硬さの差が大きくなり、摩耗量増大や疲労強度の低下の原因になる。こうした観点から、Cr含有量は1.6%以下とする必要がある。尚、Cr含有量の好ましい下限は1.30%以上(より好ましくは1.35%以上)であり、好ましい上限は1.5%以下(より好ましくは1.4%以下)以下である。
(Mo:0.4〜1.0%)
MoはMnと同様に、焼入れ性を向上元素として作用し、また焼戻し軟化抵抗を高める上で有効な元素である。更に浸炭後の不完全焼入層の生成を抑制する効果も有し、隣接部との硬さの差異を低減する効果も発揮する。こうした効果を発揮させるためには、Moは0.4%以上含有させる必要がある。しかしながら、Moを過剰に含有させるとコスト上昇を招き、更に冷間加工性が劣化すると共に、被削性を低下させる。こうした観点から、Mo含有量の上限は1.0%以下とする必要がある。尚、Moの好ましい下限は0.45%以上(より好ましくは0.50%以上)であり、好ましい上限は0.95%以下(より好ましくは0.90%以下)である。
(Al:0.01〜0.05%)
Alは脱酸剤であると同時に、微細な窒化物形成により結晶粒を微細化し、靱性を向上させる元素である。こうした効果を有効に発揮させるためには、少なくとも0.01%以上含有させる必要がある。しかしながら、Alの含有量が過剰になると、鋳造および圧延時に窒化物の粗大化によって、靱性に悪影響を及ぼし、加工性を低下することになる。また、粒界酸化層が増大し、表面の硬さ低下の一因となり、摩耗性増大、面疲労強度の低下の原因となる。こうした観点から、Alの含有量は0.05%以下とする必要がある。尚、Al含有量の好ましい下限は0.015%以上(より好ましくは0.020%以上)であり、好ましい上限は0.040%(より好ましくは0.035%以下)である。
(N:0.008〜0.025%)
Nは、Al等と窒化物を形成し、結晶粒を微細化し、靱性を向上させる元素である。こうした効果を発揮させるためには、Nは少なくとも0.008%以上含有させる必要がある。しかしながら、N含有量が過剰になると、歪み時効により、冷間加工性が低下するので、その含有量は0.025%以下とする。尚、N含有量の好ましい下限は0.011%以上(より好ましくは0.015%以上)%であり、好ましい上限は0.022%以下(より好ましくは0.020%以下)である。
(O:0.0025%以下(0%を含まない))
Oは、不可避的に不純物として含有する元素であるが、酸化物として存在し、疲労特性、衝撃特性を低下させるため、極力低減することが望ましい。しかしながら、Oを極端に低減することは製鋼コストの増大を招くことになる。こうしたことから、O含有量は、0.0025%以下とした。好ましくは0.0020%以下(より好ましくは0.0015%以下)に低減するのが良い。
本発明で規定する含有元素は上記の通りであって、残部は鉄および不可避不純物である。この不可避不純物として、原料、資材、製造設備等の状況によって持ち込まれる元素(例えば、B、Te、Pb、Ca、Mg、Bi、Li、Zr等)の混入が許容され得る。また、本発明の鋼材には、必要によって更に(a)Cu:0.25%未満(0%を含まない)および/またはNi:0.25%未満(0%を含まない)、(b)Nb:0.04%以下(0%を含まない)、Ti:0.05%以下(0%を含まない)およびV:0.1%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上等を含有させることができ、含有される元素に応じて鋼材の特性が更に改善される。これらを含有するときの範囲設定理由は下記の通りである。
(Cu:0.25%未満(0%を含まない)および/またはNi:0.25%未満(0%を含まない))
CuおよびNiは、鋼材の焼入れ性を高める効果があるが、添加しなくても目的とする性能が得られる場合もあるので、必要に応じて単独または併用して少量添加できる。これらの元素を含有させる場合には、いずれも0.03%以上(より好ましくは0.05%以上)含有させることが好ましい。但し、多量に含有させると、熱間加工性や冷間加工性を劣化させるので、いずれも0.25%未満とすることが好ましい。より好ましくは、0.23%以下(更に、好ましくは0.20%以下)である。
(Nb:0.04%以下(0%を含まない)、Ti:0.05%以下(0%を含まない)およびV:0.1%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上)
Nb、TiおよびVは、浸炭後の結晶粒を微細化させ、鋼材の靱性を向上させると共に面疲労強度を向上させる効果がある。このような効果を発揮させるためには、Nbで0.01%以上(より好ましくは0.015%以上)、Tiで0.005%以上(より好ましくは0.01%以上)、Vで0.01%以上(より好ましくは0.02%以上)含有させることが好ましい。しかしながら、これらの元素が過剰になっても、その効果が飽和するだけでなく、粗大な析出物を形成し、強度を低下させる傾向があるので、Nbで0.04%以下(より好ましくは0.03%以下)、Tiで0.05%以上(より好ましくは0.04%以下)、Vで0.1%以下(より好ましくは0.08%以下)とすることが好ましい。
本発明で規定する要件を満足させつつ本発明の浸炭部品を製造するに当たっては、凝固途中の鋳片に圧下を加え、1200〜1300℃で1.5時間以上、10時間加熱した後、分塊圧延を実施し、その後、圧延開始から圧延終了までの温度範囲を750〜1050℃として、鍛錬比4以上で熱間圧延を実施することが好ましい。
加工方向に垂直に0.1mm毎に表面硬さ(以下、「直打ち硬さ」と呼ぶことがある)を測定したときに、隣接部との硬さの差が30HV以下とするためには、浸炭時に生成するCr系やMn系の粒界酸化物を均一に分散させる必要がある。そのためには、鋳片凝固時に生じる成分の偏析を低減する必要がある。こうした観点から、本発明では凝固途中の鋳片に圧下を加えることが好ましい。このときの圧下は、圧下量t(総圧下量Δtと、連続鋳造における圧下開始前のスラブ鋳片の厚さt0の比(t=Δt/t0))で1%以上の圧下を行えば良い。
その後、1200〜1300℃で1.5時間以上、10時間以下加熱した後、分塊圧延を実施する。このときの加熱温度が1200℃よりも低くなったり、加熱時間(分塊圧延までの時間)が1.5時間よりも短くなると、CrやMnの偏析が増大し、隣接部との硬さの差が30HVよりも大きくなる傾向がある。また加熱温度が1300℃よりも高くなったり、加熱時間(分塊圧延までの時間)が10時間よりも長くなると、粒界酸化層の厚さが増大し、面疲労強度が低下し、摩耗量も大きくなる。加熱温度のより好ましい下限は1220℃以上(更に好ましくは1240℃以上)であり、好ましい上限は1280℃以下(更に好ましくは1260℃以下)である。また、加熱時間(分塊圧延までの時間)のより好ましい下限は2.0時間以上(更に好ましくは2.5時間以上)であり、より好ましい上限は8.0時間以下(更に好ましくは6.0時間以下)である。
また続く熱間圧延では圧延開始から圧延終了までの温度範囲(以下、「圧延温度」と呼ぶことがある)を750〜1050℃として、鍛錬比:4以上で熱間圧延を実施する。圧延温度が上記範囲(750〜1050℃)を外れたり、鍛錬比が4よりも低くなったりすると、CrやMnの偏析が増大し、隣接部との硬さの差が30HVよりも大きくなる傾向がある。圧延温度のより好ましい下限は800℃以上(更に好ましくは850℃以上)であり、より好ましい上限は1000℃以下(更に好ましくは950℃以下)である。また鍛錬比のより好ましい下限は10以上(更に好ましくは20以上)である。鍛錬比が高くなり過ぎると、効果が飽和するため、60以下とすることが好ましい(より好ましくは50以下)。尚、「鍛錬比」とは、分塊圧延後且つ熱間圧延前の鋼材の断面積を熱間圧延後の断面積で割った値である。
浸炭処理前には、減面率30%以下で伸線加工を実施することも有効である。こうした工程を付加することによって、表層の偏析を伸展させ、浸炭時に最表面の結晶粒を微細化し、より粒界酸化物を均一に分散でき、隣接部との硬さの差を低減することができる。こうした効果を発揮させるためには、減面率は3%以上であることが好ましい(より好ましくは5%以上)。このときの減面率が30%よりも大きい値で伸線加工すると、クラックが発生しやすくなり、浸炭部品に鍛造する際に、割れが発生するため、成形ができなくなる(より好ましくは25%以下)。尚、減面率(RA)とは、伸線前後の線材の断面積を夫々S0およびS1としたとき、S0−S1のS0に対する割合として、RA={(S0−S1)/S0}×100(%)で求められる値である。
本発明の浸炭部品は、表面から50μm深さ位置での300℃焼戻し硬さ(平均値)において、630HV以上(好ましくは650HV以上)が確保でき、良好なピッチング寿命が得られるものとなる。また本発明の浸炭部品では、浸炭後の表面粒界酸化層平均深さが5〜15μmとなっているが、好ましくは7μm以上、13μm以下である。また、表面を加工方向に垂直に0.1mm毎に表面硬さを測定したときに、隣接部との硬さの差の最大値が30HV以下となっているが、好ましくは20HV以下である。
上記のような要件を満足する浸炭部品は、自動車部品や建築機械、その他の各種機械に使用される歯車やシャフト類等の素材として有用なものであるが、特に自動車用歯車に適用した場合には、良好な特性を発揮する歯車が得られる。
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で変更を加えて実施することは勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。
(実施例1)
下記表1に示す各種化学成分組成の各種鋼材(鋼種A〜V)を溶製し、凝固途中の鋳片に1%以上の圧下を加え(下記表2に示す試験No.17は圧下無し)、下記表2、3に示す条件で分塊圧延を実施した(断面形状:155mm×155mm)。その後、下記表2、3に示す圧延時の製造条件(圧延温度の最低温度および最高温度、鍛錬比)で圧延を実施して圧延材(棒鋼または線材)を作製した。尚、鋼種Aは従来のSCM420H相当鋼である。また表2、3に示した鍛錬比は、熱間圧延後の断面積に対する、分塊圧延後且つ熱間圧延前の断面積の比(分塊圧延後且つ熱間圧延前の断面積/熱間圧延後の断面積)を示しており、例えば熱間圧延後の圧延材の直径が75mmであれば鍛錬比は5となり、圧延後の圧延材の直径が27.5mmであれば鍛錬比は40となる。
得られた熱間圧延材のうち、試験No.16、29、30のものについては、下記の条件で球状化焼鈍を行うと共に、試験No.29、30のものについては、夫々減面率6%、22%で伸線加工を行った。
(球状化焼鈍条件)
各圧延材について、760℃まで2時間で昇温した後、その温度で5時間保持し、その後650℃までを5℃/時の平均冷却速度で徐冷する条件で球状化処理した。
上記で得られた圧延材(一部球状化焼鈍したもの)について、下記の条件で面疲労強度および摩耗特性(摩耗量)の評価を行った。
(面疲労強度、摩耗特性の評価)
上記表2、3に示した各圧延材から、ローラピッチング試験片を下記の手順で作製し、得られた試験片について、面圧:2.7、3.0、3.3(GPa)、回転数:1500rpm、すべり率:−40%、オートマチックオイル(油温:80℃)使用の条件で、ローラピッチング試験を行ない、100万回強度(100万回試験した際、破損しない最大の応力)により、ピッチング強度を評価した。このとき用いた相手ローラは、SUJ2からなる調質品(表面硬さ:HV700、クラウニングR:150mm)を用いた。そして、100万回強度が3.4GPa以上(鋼種Aをベースとしたときの寿命比が1.2倍以上)を合格とした。また、摩耗量については、面厚:3.0GPaで、100万回試験後の摩耗深さを測定し、試験No.1の20.0μmよりも少ないときを合格とした。
(ローラピッチング試験片の作製)
上記鋼材(圧延材)の表面を研磨し、カーボンポテンシャルが0.80%の浸炭ガス雰囲気中で浸炭処理(温度:930℃×5時間)した後油冷し、更に170℃で2時間の焼戻し処理を行った。こうして得られたローラピッチング試験片の試験部の最終形状は直径:26mmである。
また、表面粒界酸化層平均深さ、表面硬さ(直打ち硬さ)、300℃焼戻し硬さ等についても、下記の方法によって測定した。
(表面粒界酸化層平均深さの測定)
浸炭後のローラピッチング試験片を、加工方向に垂直に切り出し、埋め込み研磨後、最表面の任意の8箇所を走査型電子顕微鏡で測定して粒界酸化層厚さの平均値を求めた。このときの測定位置の概要を、図1(図面代用走査型電子顕微鏡写真)に示す。即ち、図1に示すように、走査型電子顕微鏡によって、粒界酸化物の存在を確認し、その位置(8箇所)での表面からの深さを粒界酸化層深さとして測定し、平均した。
(表面硬さの測定)
浸炭後のローラピッチング試験片について、300gの荷重でビッカース硬さ試験により最表面を加工方向に垂直に0.1mm毎に2mm長さ測定し、隣接部との硬さの差の最大値(直打ち硬さの差の最大値)を求めた。
(300℃焼戻し硬さの測定)
浸炭後のローラピッチング試験片について、300℃×2時間焼戻しした後に、加工方向に垂直に切り出し、埋め込み研磨後、表面から50μm深さ位置について、300gの荷重でビッカース硬さ試験により5回(n=5)で測定し、平均値を算出した。
各鋼材の浸炭後のローラピッチング試験片の材質(表面粒界酸化層平均深さ、直打ち硬さの差の最大値、300℃焼戻し硬さ)、面疲労強度(100万回強度、ベースとの寿命比)、および摩耗量を、下記表4、5に示す。
これらの結果から、次のように考察することができる。即ち、試験No.2、3、14〜16、25〜41は、本発明で規定する要件を満たしており、いずれも良好な面疲労強度を発揮すると共に、摩耗量も少ないことが分かる。
これに対して、試験No.1、4〜13、17〜24、42、43は、本発明で規定する要件のいずれかを満足しない例であり(試験No.1は従来鋼を用いたもの)、浸炭後のローラピッチング試験片での材質の点で、いずれかの要件を満足しないものとなっており、少なくとも面疲労強度が劣化している。
このうち試験No.4は、Si含有量が多いために(鋼種D)、表面粒界酸化層平均深さが増大しており、面疲労強度が低下すると共に、摩耗量も増加している。試験No.5は、Si含有量が少ないために(鋼種E)、鋼材の軟化抵抗が低下(焼戻し硬さが低下)し、面疲労強度が低下している。
試験No.6は、Crの含有量が多いために(鋼種F)、表面粒界酸化層平均深さが増大し、また硬さの差の最大値が増大しており、面疲労強度が低下すると共に、摩耗量も増加している。試験No.7は、Crの含有量が少ないために(鋼種G)、表面粒界酸化層平均深さが薄く、また焼戻し硬さが低くなっており、面疲労強度が低下している。
試験No.8は、Mnの含有量が多いために(鋼種H)、表面粒界酸化層平均深さが増大しており、また硬さの差の最大値が増大しており、面疲労強度が低下すると共に、摩耗量も増加している。試験No.9は、Mnの含有量が少ないために(鋼種I)、表面粒界酸化層平均深さが薄くなって、面疲労強度が低下している。
試験No.10は、Moの含有量が少ないために(鋼種J)、硬さの差の最大値が増大し、焼戻し硬さが低くなっており、面疲労強度が低下している。試験No.11は、Alの含有量が多いために(鋼種K)、表面粒界酸化層平均深さが増大しており、面疲労強度が低下すると共に、摩耗量も増加している。
試験No.12は、O含有量が多いために(鋼種L)、酸化物量が増大し、表面粒界酸化層平均深さが増大しており、面疲労強度が低下すると共に、摩耗量も増加している。試験No.13は、Nの含有量が多いために(鋼種M)、粗大窒化物が生成し、面疲労強度が低下している。
試験No.17は、鋼材の化学成分組成は適切であるが(鋼種O)、連続鋳造時に圧下を行わなかったために、CrやMnの偏析が増大し、硬さの差の最大値が増大し、面疲労強度が低下している。試験No.18は、鋼材の化学成分組成は適切であるが(鋼種O)、分塊圧延温度が高くなっており、表面粒界酸化層平均深さが増大し、面疲労強度が低下すると共に、摩耗量も増加している。試験No.19は、鋼材の化学成分組成は適切であるが(鋼種O)、分塊圧延温度が低くなっており、CrやMnの偏析が増大し、硬さの差の最大値が増大し、面疲労強度も低下している。
試験No.20は、鋼材の化学成分組成は適切であるが(鋼種O)、分塊圧延時間が長くなっており、粒界酸化層厚さが増大し、面疲労強度が低下すると共に、摩耗量も増加している。試験No.21は、鋼材の化学成分組成は適切であるが(鋼種O)、分塊圧延時間が短くなっており、CrやMnの偏析が増大して、硬さの差の最大値が増大し、面疲労強度が低下すると共に、摩耗量も増加している。
試験No.22は、鋼材の化学成分組成は適切であるが(鋼種O)、圧延温度が高くなっており、CrやMnの偏析が増大して、硬さの差の最大値が増大し、面疲労強度が低下している。試験No.23は、鋼材の化学成分組成は適切であるが(鋼種O)、圧延温度が低くなっており、CrやMnの偏析が増大して、硬さの差の最大値が増大し、面疲労強度が低下している。試験No.24は、鋼材の化学成分組成は適切であるが(鋼種O)、鍛錬比が低くなっており、CrやMnの偏析が増大して、硬さの差の最大値が増大し、面疲労強度が低下している。
試験No.42は、P含有量が多いために(鋼種U)、粒界が脆化し、面疲労強度が低下している。試験No.43は、S含有量が多いために(鋼種V)、MnS量が増大し、面疲労強度が低下している。
(実施例2)
前記表1に示した鋼材(鋼種A、O)を溶製し、下記表6に示す圧延時の製造条件(圧延温度の最低温度および最高温度、鍛錬比)で圧延を実施して圧延材とした。得られた圧延材について、実施例1と同じ条件で面疲労強度および摩耗特性(摩耗量)の評価を行うと共に、表面粒界酸化層平均深さ、直打ち硬さの差の最大値、300℃焼戻し硬さ等についても測定した。その結果を、下記表7に示す。
上記表6に示した各圧延材から、下記諸元の歯車(平歯車、はすば歯車)を作製し、これらの歯車について、実施例と同じ条件にて、浸炭処理を実施した。得られた各歯車について、表面粒界酸化層平均深さ、直打ち硬さの差の最大値、300℃焼戻し硬さ(平均値)等を測定した。このときの測定位置は、図2に示すように[図2(a)は、平歯車の測定位置、図2(b)は、はすば歯車の測定位置を示す]、歯丈の中央位置(歯丈の1/2の部分)とした。
(平歯車の諸元)
モジュール:2.5
圧力角度:20°
歯数:29個
歯丈長さ:21.5mm
基準ピッチ円直径:72.5mm
(はすば歯車の諸元)
モジュール:2.52
圧力角度:20°
歯数:22個
歯丈長さ:11.1mm
ねじれ角:30°
基準ピッチ円直径:64.0mm
その結果を一括して下記表8に示すが、平歯車およびはすば歯車のいずれにおいても、ローラピッチング試験の材質と同様の傾向を示していることが分かる(試験No.45は実施例、試験No.44、46、47は比較例)。

Claims (5)

  1. C :0.15〜0.25%(質量%の意味、成分組成について、以下同じ)、
    Si:0.40〜0.6%、
    Mn:0.3〜0.49%、
    P :0.015%以下(0%を含まない)、
    S :0.02%以下(0%を含まない)、
    Cr:1.25〜1.6%、
    Mo:0.4〜1.0%、
    Al:0.01〜0.05%、
    N:0.008〜0.025%、および
    O:0.0025%以下(0%を含まない)、
    を夫々含み、残部が鉄および不可避不純物からなり、
    浸炭後の表面粒界酸化層平均深さが5〜15μmであり、表面を加工方向に垂直に0.1mm毎に表面硬さを測定したときに、隣接部との硬さの差の最大値が30HV以下であると共に、表面から50μm深さ位置における300℃焼戻し硬さの平均が630HV以上であることを特徴とする浸炭部品。
  2. 更に、Cu:0.25%未満(0%を含まない)および/またはNi:0.25%未満(0%を含まない)を含有するものである請求項1に記載の浸炭部品。
  3. 更に、Nb:0.04%以下(0%を含まない)、Ti:0.05%以下(0%を含まない)およびV:0.1%以下(0%を含まない)よりなる群から選ばれる1種以上を含有するものである請求項1または2に記載の浸炭部品。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の化学成分組成を有する鋼材を、凝固途中の鋳片に圧下を加え、1200〜1300℃の温度範囲で1.5時間以上、10時間以下加熱した後、分塊圧延を実施し、引き続き、圧延開始から圧延終了までの温度範囲を750〜1050℃として、鍛錬比:4以上で熱間圧延を実施し、部品に成型した後に浸炭処理を行うことを特徴とする浸炭部品の製造方法。
  5. 浸炭処理前に減面率30%以下で伸線加工する請求項4に記載の浸炭部品の製造方法。
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