JP2011157597A - 熱間圧延棒鋼または線材 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷間鍛造性とγ粒粗大化防止特性に優れた熱間圧延棒鋼又は線材の提供。
【解決手段】C:0.1〜0.3%、Si:0.05〜1.0%、Mn:0.4〜2.0%、S:0.005〜0.05%、Cr:0.5〜2.0%、Al:0.01〜0.06%、N:0.005〜0.025%及びNb:0.02〜0.08%を含み、残部Feと不純物からなり、表面から半径の1/5までと中心部から半径の1/5までの領域において、AlN及びAlNとNb(CN)として析出しているAl≦0.010%、Nb(CN)及びAlNとNb(CN)として析出しているNb≦0.020%、直径≧100nmの、AlN、Nb(CN)及びAlNとNb(CN)の合計の個数密度≦50個/100μm2、フェライト・ベイナイト組織の面積率≧80%、ベイナイトの面積率が30〜70%、フェライト平均粒径が15〜40μmの金属組織を有する熱間圧延棒鋼又は線材。
【選択図】なし

Description

本発明は、熱間圧延棒鋼または線材に関し、詳しくは、球状化焼鈍後の冷間鍛造性に優れ、かつ、浸炭あるいは浸炭窒化時のオーステナイト粒粗大化防止特性に優れた熱間圧延棒鋼または線材に関する。
自動車や産業機械の歯車、プーリー、シャフトなどの部品は、熱間鍛造または冷間鍛造により粗成形される場合が多い。
冷間鍛造は、熱間鍛造に較べて寸法精度が高い。このため、鍛造後の切削加工量を低減できるなどのメリットがあって、近年、冷間鍛造で粗成形される部品が多くなってきている。
冷間鍛造で粗成形する場合、鍛造での変形抵抗を下げるためおよび変形能の向上のために、球状化焼鈍を施すことが多い。しかしながら、球状化焼鈍を行っても、依然として、変形抵抗が高かったり、割れが生じやすいという問題がある。
さらに冷間鍛造後、切削加工を施し、その後、浸炭焼入れあるいは浸炭窒化焼入れによって表面硬化させる場合が多いが、その際、焼入れ前のオーステナイト粒が粗大化すると、部品としての疲労強度が低下したり、焼入れ時の変形が大きくなるなどの問題が生じやすい。
そこで、冷間鍛造における変形抵抗と変形能を考慮しつつ、オーステナイト粒の粗大化を安定して抑止できる熱間圧延棒鋼または線材が求められ、例えば、特許文献1〜3に具体的な技術が提案されている。
特許文献1には、0.2〜0.6%のCを含む鋼線材・棒鋼において、初析フェライト分率が5〜30面積%であり、残部がベイナイトを主体する組織からなり、かつ、前記ベイナイト中におけるセメンタイトのラス間隔の平均値が0.3μm以上であることを特徴とする、球状化処理後における変形能の向上と変形抵抗の低減が達成可能で、優れた冷間鍛造性を実現できる「球状化後の冷間鍛造性に優れた鋼線材・棒鋼およびその製造方法」が開示されている。
特許文献2には、フェライト、ベイナイトおよびパーライトを含む混合組織を有し、ベイナイトの面積分率を30%以上に規定することで、球状化焼鈍した時の炭化物微細化が図れて高い変形能を有する「球状化後の冷間鍛造性に優れた肌焼用鋼線材・棒鋼」が開示されている。
特許文献3には、熱間圧延後のNb(CN)とAlNの析出量、ベイナイト組織分率を30%以下に規定することによって、高温浸炭焼入れ工程における粗大粒の発生の抑制および最表層硬さの低下防止を達成でき、狙いどおりの硬化層深さが得られる「高温浸炭特性に優れた高温浸炭用鋼ならびに高温浸炭用熱間鍛造部材」が開示されている。
特開2001−89830号公報 特開2005−220377号公報 特開2001−89830号公報
前述の特許文献1で提案された技術は、初析フェライト分率が5〜30%と低いため、変形抵抗の低減が不十分である。さらに、オーステナイト粒粗大化に対する対策も講じられていない。
特許文献2で提案された技術は、組織について、ベイナイトの面積分率しか考慮されていないため、変形抵抗を低減するための対策が不十分である。さらに、オーステナイト粒粗大化についても配慮されていない。
特許文献3で提案された技術は、冷間鍛造時の変形抵抗および変形能について配慮されていない。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたもので、その目的は、球状化焼鈍後に優れた冷間鍛造性、すなわち、低い変形抵抗と高い変形能を実現可能で、さらに、冷間鍛造後の浸炭あるいは浸炭窒化の際にオーステナイト粒の粗大化を安定して防止できる、熱間圧延棒鋼または線材を提供することである。
前記の目的を達成するために、本発明者らは、先ず、熱間圧延棒鋼または線材について、球状化焼鈍後に冷間鍛造する際の変形能と変形抵抗に及ぼす金属組織の影響について種々調査・研究を重ねた。その結果、下記(a)〜(d)の知見を得た。
(a)ベイナイトの面積率が多くなると、球状化焼鈍後の変形抵抗が高くなる一方、変形能は高くなる場合が多い。
(b)フェライトの面積率が多くなると球状化焼鈍後の変形抵抗が低くなることが多い。
(c)フェライト粒径が小さくなると球状化焼鈍後の変形抵抗が高くなる場合が多い。
(d)フェライト粒径が大きくなると、球状化焼鈍後の変形能が低くなることが多い。
上記の(a)〜(d)から、本発明者らは、
(e)球状化焼鈍後の冷間鍛造時に、高い変形能と低い変形抵抗を高いレベルで両立させるためには、金属組織が、下記〈1〉〜〈3〉の全てを満たせばよいとの結論に達した。
〈1〉フェライトとベイナイトの混合組織であるフェライト・ベイナイト組織の面積率が特定の値以上であること、
〈2〉ベイナイトの面積率が特定の値以上であること、および
〈3〉フェライト粒径が特定の範囲内にあること。
次いで、本発明者らは、熱間圧延棒鋼または線材について、浸炭あるいは浸炭窒化の工程におけるオーステナイト粒の粗大化に及ぼす析出物の影響について種々調査・研究を重ねた。その結果、下記(f)〜(i)の知見を得た。なお、以下の説明において、「浸炭あるいは浸炭窒化」を単に「浸炭」ということがある。
(f)熱間圧延材である熱間圧延棒鋼または線材の段階でAlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の析出量が少ない方が、浸炭時にオーステナイト粒が粗大化しにくい。
(g)量産工程として一般的な、大断面での連続鋳造後の鋳片には、粗大なAlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)が生成している場合が多く、これらが熱間圧延材で残存していると、たとえAlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の析出量が少なくても、浸炭加熱時にオーステナイト粒が粗大化しやすい。
(h)鋳片、および鋳片を分塊圧延した鋼片の加熱では、表面側から昇温するため、中心部の温度が表面と同等になるには長時間を要する。したがって、一般に熱間圧延材での中心部では、表層部に較べて、AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の析出量、ならびに、粗大なAlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)が多くなるので、浸炭時のオーステナイト粒粗大化を必ずしも安定して防止することができない。
(i)AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)析出量の定量は、一般に、表層部近傍から電解抽出した残渣を分析することによって行われることが多いため、一般的な抽出残渣分析によって求めたAlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の析出量は、中心部近傍の浸炭加熱時のオーステナイト粒粗大化防止の指標にはならない。中心部近傍における浸炭加熱時のオーステナイト粒粗大化防止を達成するには、中心部近傍におけるAlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の析出量についても所定量以下にする必要がある。
本発明は、上記の知見に基づいて完成されたものであり、その要旨は、下記(1)〜(3)に示す熱間圧延棒鋼または線材にある。
(1)熱間圧延棒鋼または線材であって、
質量%で、
C:0.1〜0.3%、
Si:0.05〜1.0%、
Mn:0.4〜2.0%、
S:0.005〜0.05%、
Cr:0.5〜2.0%、
Al:0.01〜0.06%、
N:0.005〜0.025%および
Nb:0.02〜0.08%
を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、
不純物中のP、TiおよびO(酸素)がそれぞれ、
P:0.025%以下、
Ti:0.003%以下および
O(酸素):0.002%以下
である化学組成を有し、
棒鋼または線材の表面から半径の1/5までの領域および中心部から半径の1/5までの領域において、AlNおよびAlN−Nb(CN)として析出しているAl量が0.010%以下、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)として析出しているNb量が0.020%以下であり、かつ、直径100nm以上の、AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の合計の個数密度が50個/100μm2以下であり、
フェライト・ベイナイト組織の面積率が80%以上、ベイナイトの面積率が30〜70%およびフェライト平均粒径が15〜40μmの、金属組織を有する、
ことを特徴とする熱間圧延棒鋼または線材。
(2)Feの一部に代えて、質量%で、
Cu:0.5%以下、
Ni:1.5%以下および
Mo:0.8%以下
のうちから選ばれる1種以上を含有する、
ことを特徴とする上記(1)に記載の熱間圧延棒鋼または線材。
(3)Feの一部に代えて、質量%で、
Pb:0.3%以下、
Te:0.08%以下、
Ca:0.01%以下および
Bi:0.3%以下
のうちから選ばれる1種以上を含有する、
ことを特徴とする上記(1)または(2)に記載の熱間圧延棒鋼または線材。
残部としての「Feおよび不純物」における「不純物」とは、鉄鋼材料を工業的に製造する際に、原料としての鉱石やスクラップあるいは環境などから混入するものを指す。
「AlN−Nb(CN)」とは、AlNとNb(CN)の複合析出物を指す。
AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の「直径」とは、一般的な方法で抽出レプリカ試料を作製し、透過型電子顕微鏡を用いて観察した場合の、AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)それぞれの、長径と短径の算術平均を指す。
「フェライト・ベイナイト組織」とは、フェライトとベイナイトの混合組織を指す。
「フェライト平均粒径」とは、次のように定義されるものである。すなわち、熱間圧延棒鋼または線材の断面において、先ず各フェライト粒の面積を求め、その面積と等価な面積である円の直径を求め、それを各フェライト粒の見かけの粒径とする。次いで、面積を測定したすべてのフェライト粒の見かけの粒径の平均値を見かけのフェライト平均粒径とし、上記見かけのフェライト平均粒径を1.12倍したものをフェライト平均粒径と定義する。
フェライト粒の観察方法については特に制限されるものではないが、熱間圧延棒鋼または線材の長手方向に垂直、かつ、中心部を含む断面を切り出した後、鏡面研磨してナイタールで腐食した試験片について、倍率400倍で、視野の大きさを250μm×250μmとしてランダムに各10視野観察して、その写真から上記した方法でフェライト平均粒径を求めることが好ましい。
本発明の熱間圧延棒鋼または線材は、球状化焼鈍後の冷間鍛造性に優れ、かつ、冷間鍛造後の浸炭あるいは浸炭窒化の際にオーステナイト粒の粗大化を安定して防止できるので、冷間鍛造で粗成形される歯車、プーリー、シャフトなどの部品の素材として好適に用いることができる。
実施例で冷間鍛造性を調査するために切り出した試験片の形状を説明する図である。
以下、本発明の各要件について詳しく説明する。なお、各元素の含有量の「%」は「質量%」を意味する。
(A)化学組成
C:0.1〜0.3%
Cは、浸炭焼入れあるいは浸炭窒化焼入れしたときの部品の芯部強度を確保するために必須の元素である。その含有量が0.1%未満では、前記の効果が不十分である。一方、Cの含有量が0.3%を超えると、冷間鍛造後の被削性の低下が顕著になる。したがって、Cの含有量を0.1〜0.3%とした。なお、Cの含有量は0.18%以上、0.25%以下であることが好ましい。
Si:0.05〜1.0%
Siは、焼入れ性および焼戻し軟化抵抗を高める効果が大きく、疲労強度の向上に効果を有する元素である。しかしながら、その含有量が0.05%未満では前記の効果が不十分である。一方、Siの含有量が1.0%を超えると、疲労強度を高める効果が飽和するだけでなく、冷間鍛造後の被削性の低下が顕著になる。したがって、Siの含有量を0.05〜1.0%とした。Siの含有量が0.4%以上になると、疲労強度の向上効果が顕著になるので、Siの含有量は0.4%以上であることが好ましい。なお、Siの含有量は0.8%以下であることが好ましい。
Mn:0.4〜2.0%
Mnは、焼入れ性および焼戻し軟化抵抗を高める効果が大きく、疲労強度の向上に効果を有する元素である。しかしながら、その含有量が0.4%未満では前記の効果が不十分である。一方、Mnの含有量が2.0%を超えると、疲労強度を高める効果が飽和するだけでなく、冷間鍛造後の被削性の低下が顕著になる。したがって、Mnの含有量を0.4〜2.0%とした。なお、Mnの含有量は0.8%以上、1.2%以下であることが好ましい。
S:0.005〜0.05%
Sは、Mnと結合してMnSを形成し、被削性を向上させる。しかしながら、その含有量が0.005%未満では、前記の効果が得難い。一方、Sの含有量が多くなると、粗大なMnSを生成しやすくなり、疲労強度を低下させる傾向があり、その含有量が0.05%を超えると、疲労強度の低下が顕著になる。したがって、Sの含有量を0.005〜0.05%とした。なお、Sの含有量は0.01%以上、0.03%以下であることが好ましい。
Cr:0.5〜2.0%
Crは、焼入れ性および焼戻し軟化抵抗を高める効果が大きく、疲労強度の向上に効果を有する元素である。しかしながら、その含有量が0.5%未満では前記の効果が不十分である。一方、Crの含有量が2.0%を超えると、疲労強度を高める効果が飽和するだけでなく、冷間鍛造後の被削性の低下が顕著になる。したがって、Crの含有量を0.5〜2.0%とした。Crの含有量が1.3%以上になると、疲労強度の向上が顕著になるので、Crの含有量は1.3%以上であることが好ましい。なお、Crの含有量は1.8%以下であることが好ましい。
Al:0.01〜0.06%
Alは、脱酸作用を有すると同時に、Nと結合してAlNを形成しやすく、浸炭加熱時のオーステナイト粒粗大化防止に効果を有する元素である。また、Alには、冷間鍛造の動的歪時効を抑制して、変形抵抗の低減を図る作用がある。しかしながら、Al含有量が0.01%未満では、他の要件を満たしていても、本発明で目標とするオーステナイト粒の粗大化を防止する特性や変形抵抗を低減する効果が得られない。一方、Al含有量が0.06%を超えると、他の要件を満たしていても、本発明で目標とするオーステナイト粒粗大化防止効果が得られず靱性の低下を招く。したがって、Alの含有量を0.01〜0.06%とした。なお、Alの含有量は0.02%以上、0.04%以下であることが好ましい。
N:0.005〜0.025%
Nは、Al、Nb、Tiと結合してAlN、NbN、TiNを形成しやすい元素である。本発明においては、これらの窒化物のうちでAlN、Nb(CN)およびNbNが浸炭加熱時のオーステナイト粒粗大化防止効果を有する。しかしながら、Nの含有量が0.005%未満では、他の要件を満たしていても、本発明で目標とするオーステナイト粒の粗大化防止効果が得られない。一方、Nの含有量が0.025%を超えると、製鋼工程での安定した量産が難しくなる。したがって、Nの含有量を0.005〜0.025%とした。なお、Nの含有量は0.013%以上、0.020%以下であることが好ましい。
Nb:0.02〜0.08%
Nbは、C、Nと結合してNbC、NbN、Nb(CN)を形成しやすく、浸炭加熱時のオーステナイト粒粗大化防止に効果を有する元素である。しかしながら、その含有量が0.02%未満では前記の効果が不十分である。一方、Nbの含有量が0.08%を超えると、オーステナイト粒粗大化防止の効果がむしろ低下する。したがって、Nbの含有量を0.02〜0.08%とした。なお、Nbの含有量は0.02%以上、0.04%以下であることが好ましい。
本発明の熱間圧延棒鋼または線材の化学組成の一つは、上記元素のほか、残部がFeと不純物からなり、不純物中のP、TiおよびO(酸素)がそれぞれ、P:0.025%以下、Ti:0.003%以下およびO:0.002%以下のものである。
以下、不純物中のP、TiおよびOについて説明する。
P:0.025%以下
Pは、粒界偏析して粒界を脆化させやすい元素で、0.025%を超えると、疲労強度を低下させる。したがって、不純物中のPの含有量を0.025%以下とした。なお、不純物中のPの含有量は0.015%以下とすることが好ましい。
Ti:0.003%以下
Tiは、Nと結合して硬質で粗大なTiNを形成しやすく、疲労強度を低下させてしまう。特に、Tiの含有量が0.003%を超えると、疲労強度の低下が著しくなる。したがって、不純物中のTi含有量を0.003%以下とした。なお、不純物元素としてのTi含有量はできる限り少なくすることが望ましいが、製鋼工程でのコストを考慮すると、0.002%以下にすることが好ましい。
O(酸素):0.002%以下
Oは、Alと結合して硬質な酸化物系介在物を形成しやすく、疲労強度を低下させてしまう。特に、Oの含有量が0.002%を超えると、疲労強度の低下が著しくなる。したがって、不純物中のO含有量を0.002%以下とした。なお、不純物元素としてのO含有量はできる限り少なくすることが望ましいが、製鋼工程でのコストを考慮すると、0.001%以下にすることが好ましい。
本発明の熱間圧延棒鋼または線材の化学組成の他の一つは、Feの一部に代えて、Cu、Ni、Mo、Pb、Te、CaおよびBiのうちの1種以上の元素を含有するものである。以下、これらの任意元素の作用効果と、含有量の限定理由について説明する。
Cu、NiおよびMoは、いずれも、焼入れ性を高める作用を有する。このため、より大きな焼入れ性を得たい場合には、これらの元素を含有させてもよい。以下、Cu、NiおよびMoについて説明する。
Cu:0.5%以下
Cuは、焼入れ性を高める効果があり、より疲労強度を高めるために有効な元素であるので、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Cuの含有量が0.5%を超えると、熱間延性を低下させて、熱間加工性の低下が顕著となる。したがって、含有させる場合のCuの含有量を0.5%以下とした。なお、含有させる場合のCuの含有量は0.3%以下であることが好ましい。
一方、前記したCuの焼入れ性の向上による疲労強度を高める効果を確実に得るためには、含有させる場合のCuの含有量は、0.1%以上であることが好ましい。
Ni:1.5%以下
Niは、焼入れ性を高める効果があり、より疲労強度を高めるために有効な元素であるので、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Niの含有量が1.5%を超えると、焼入れ性の向上による疲労強度を高める効果が飽和する。さらに、熱間鍛造後の被削性の低下が顕著になるし、合金コストも上昇する。したがって、含有させる場合のNiの含有量を1.5%以下とした。なお、含有させる場合のNiの含有量は0.8%以下であることが好ましい。
一方、前記したNiの焼入れ性の向上による疲労強度を高める効果を確実に得るためには、含有させる場合のNiの含有量は、0.1%以上であることが好ましい。
Mo:0.8%以下
Moは、焼入れ性を高める効果があり、より疲労強度を高めるために有効な元素であるので、必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Moの含有量が0.8%を超えると、疲労強度を高める効果が飽和する。さらに、熱間鍛造後の被削性の低下が顕著になるし、合金コストも上昇する。したがって、含有させる場合のMoの含有量を0.8%以下とした。なお、含有させる場合のMoの含有量は0.4%以下であることが好ましい。
一方、前記したMoの焼入れ性の向上による疲労強度を高める効果を確実に得るためには、含有させる場合のMoの含有量は、0.05%以上であることが好ましい。
上記のCu、NiおよびMoは、そのうちのいずれか1種のみ、または、2種以上の複合で含有させることができる。なお、これらの元素の合計含有量は2.8%以下であってもよいが、1.8%以下とすることが好ましい。
Pb、Te、CaおよびBiは、いずれも、被削性を高める作用を有する。このため、より大きな被削性を得たい場合には、これらの元素を含有させてもよい。以下、Pb、Te、CaおよびBiについて説明する。
Pb:0.3%以下
Pbは、被削性を高める効果がある。このため、冷間加工で成形した部品の内面などをさらに精密切削して仕上げたい場合などに、被削性を高める目的から必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Pbの含有量が0.3%を超えると、疲労特性の低下をきたす。したがって、含有させる場合のPbの含有量を0.3%以下とした。なお、含有させる場合のPbの含有量は0.2%以下であることが好ましい。
一方、前記したPbの被削性向上効果を確実に得るためには、含有させる場合のPbの含有量は、0.005%以上であることが好ましい。
Te:0.08%以下
Teは、Pbと同様に被削性を高める効果がある。このため、冷間加工で成形した部品の内面などをさらに精密切削して仕上げたい場合などに、被削性を高める目的から必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Teの含有量が0.08%を超えると、熱間加工性の低下をもたらす。したがって、含有させる場合のTeの含有量を0.08%以下とした。なお、含有させる場合のTeの含有量は0.02%以下であることが好ましい。
一方、前記したTeの被削性向上効果を確実に得るためには、含有させる場合のTeの含有量は、0.001%以上であることが好ましい。
Ca:0.01%以下
Caは、PbやTeと同様に被削性を高める効果がある。このため、PbやTeと同じく、冷間加工で成形した部品の内面などをさらに精密切削して仕上げたい場合などに、被削性を高める目的から必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Caの含有量が0.01%を超えると、熱間加工性の低下をもたらす。したがって、含有させる場合のCaの含有量を0.01%以下とした。なお、含有させる場合のCaの含有量は0.004%以下であることが好ましい。
一方、前記したCaの被削性向上効果を確実に得るためには、含有させる場合のCaの含有量は、0.001%以上であることが好ましい。
Bi:0.3%以下
Biは Pb、TeやCaと同様に被削性を高める効果がある。このため、Pb、TeやCaと同じく、冷間加工で成形した部品の内面などをさらに精密切削して仕上げたい場合などに、被削性を高める目的から必要に応じて含有させてもよい。しかしながら、Biの含有量が0.3%を超えると、熱間加工性の低下をもたらす。したがって、含有させる場合のBiの含有量を0.01%以下とした。なお、含有させる場合のBiの含有量は0.2%以下であることが好ましい。
一方、前記したBiの被削性向上効果を確実に得るためには、含有させる場合のBiの含有量は、0.01%以上であることが好ましい。
上記のPb、Te、CaおよびBiは、そのうちのいずれか1種のみ、または、2種以上の複合で含有させることができる。なお、これらの元素の合計含有量は0.69%以下であってもよいが、0.35%以下とすることが好ましい。
(B)金属組織
熱間加工した状態である熱間圧延棒鋼または線材の段階での金属組織は、球状化焼鈍後に歯車など所要部品形状に成形する際の冷間鍛造性、すなわち、変形能と変形抵抗に影響を及ぼす。
このため、熱間圧延棒鋼または線材の段階での金属組織を適正なものにする必要があり、金属組織におけるフェライト・ベイナイト組織の面積率が80%以上、ベイナイトの面積率が30〜70%およびフェライト平均粒径が15〜40μmの場合に、優れた冷間鍛造性、すなわち、低い変形抵抗と高い変形能を実現することができる。
上記の金属組織における「相」は、例えば、熱間圧延棒鋼または線材の長手方向に垂直、かつ、中心部を含む断面を切り出した後、鏡面研磨してナイタールで腐食した試験片について、倍率400倍で、視野の大きさを250μm×250μmとしてランダムに各10視野観察することによって同定することができる。また、上記の各視野について通常の方法による画像解析を行って、フェライトの面積率、ベイナイトの面積率およびフェライト平均粒径を求めることができる。フェライト・ベイナイト組織の面積率は、フェライトの面積率とベイナイトの面積率を加算して求めた。
フェライト平均粒径の算出方法は、先に述べたように、各フェライト粒の面積を求め、その面積と等価な面積である円の直径を求め、それを各フェライト粒の見かけの粒径とする。次いで、面積を測定したすべてのフェライト粒の見かけの粒径の平均値を見かけのフェライト平均粒径とし、上記見かけのフェライト平均粒径を1.12倍して算出する。
金属組織における前記フェライト・ベイナイト組織の面積率は90%以上であることが好ましく、100%であってもよい。また、ベイナイトの面積率は50%以上であることが好ましい。
金属組織におけるフェライト・ベイナイト組織の面積率が80%以上でベイナイトの面積率が30〜70%であれば、他の相については、特に限定する必要はない。
フェライト平均粒径は25μm以下であることが好ましい。
(C)表面から半径の1/5までの領域および中心部から半径の1/5までの領域において、それぞれ、AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)として析出しているAl量およびNb量、ならびに、直径100nm以上の、AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の合計の個数密度
鋳片および鋼片は大断面であるため、中心部まで所定の温度になるのに長時間を要する。したがって、鋳片および鋼片を加熱した際、表層部に較べて、中心部は温度が低かったり、所定の温度に保持される時間が短いことが一般的である。そのため、熱間加工した状態である熱間圧延棒鋼または線材の段階では、表層部と中心部とでAlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の析出量、ならびにAlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の分散状態が異なることとなって、冷間鍛造後の浸炭加熱時のオーステナイト粒の粗大化にも差異が生じる。
しかしながら、熱間圧延棒鋼または線材の表面から半径の1/5までの領域および中心部から半径の1/5までの領域において、AlNおよびAlN−Nb(CN)として析出しているAl量が0.010%以下、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)として析出しているNb量が0.020%以下であり、かつ、直径100nm以上の、AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の合計の個数密度が50個/100μm2以下であれば、表層部から中心部の全域において、冷間鍛造後の浸炭加熱時のオーステナイト粒粗大化を抑制することができる。
したがって、本発明においては、棒鋼または線材の表面から半径の1/5までの領域および中心部から半径の1/5までの領域において、AlNおよびAlN−Nb(CN)として析出しているAl量が0.010%以下、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)として析出しているNb量が0.020%以下であり、かつ、直径100nm以上の、AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の合計の個数密度が50個/100μm2以下であることと規定した。
AlNおよびAlN−Nb(CN)として析出しているAlの量およびNb(CN)およびAlN−Nb(CN)として析出しているNbの量は、例えば、適宜の試験片を採取し、この試験片の横断面について、電解研磨されないように樹脂でマスキングした後、一般的な条件である、いわゆる「10%AA系電解液」、すなわち、10体積%アセチルアセトン−1質量%塩化テトラメチルアンモニウム−メタノール溶液を用い、電流密度250〜350A/m2で抽出(電気分解)し、抽出した溶液をメッシュサイズ0.2μmのフィルタでろ過して、ろ過物について一般的な化学分析を行うことによって求めることができる。
上記の表面から半径の1/5までの領域および中心部から半径の1/5までの領域における直径が100nm以上の、AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)については、例えば、各領域から一般的な方法で抽出レプリカ試料を作製し、透過型電子顕微鏡を用いて、倍率20000倍、1視野あたりの面積10μm2で、ランダムに各10視野観察することによって、面積100μm2当たりの個数密度として求めることができる。
上記2つの領域において、いずれも、AlNおよびAlN−Nb(CN)として析出しているAlの量は0.008%以下、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)として析出しているNbの量は0.015%以下であることが好ましい。
上記2つの領域において、いずれも、直径100nm以上の、AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の合計の個数密度は40個/100μm2以下であることが好ましい。
上記のAlNおよびAlN−Nb(CN)として析出しているAlの量、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)として析出しているNbの量、AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の合計の個数密度(分散状態)および前述した金属組織には、鋼の化学組成、鋳片や鋼片の製造条件、鋳片や鋼片における成分元素の偏析、熱間圧延棒鋼または線材への熱間加工条件および熱間加工の後の冷却速度などが影響する。
そこで、上記のAlNおよびAlN−Nb(CN)として析出しているAlの量、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)として析出しているNbの量、AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の分散状態および金属組織を得る方法の一例として、以下、0.20〜0.25%のC、0.4〜0.8%のSi、0.5〜0.8%のMnおよび1.0〜1.5%のCrを含有する鋼を用いた場合について示す。なお、本発明の熱間圧延棒鋼または線材の製造方法は、これに限るものではないことはもちろんである。
・凝固途中の鋳片に圧下を加えること、
・鋳片に加熱温度1270〜1300℃、かつ、加熱時間5時間以上の加熱を施してから分塊圧延すること、
・分塊圧延後の鋼片の冷却は放冷とすること、
・鋼片の加熱温度を1230〜1280℃、かつ、加熱時間を1.5時間以上として熱間圧延すること、
・熱間圧延仕上げ温度を950〜1050℃とし、仕上げ圧延後は、大気中での放冷(以下、単に「放冷」という。)によって室温まで冷却すること、
・鋼片から棒鋼、線材への鍛錬比(鋼片の断面積/棒鋼、線材の断面積)が8以上であること。
本明細書における「加熱温度」とは加熱炉の炉内温度の平均値、「加熱時間」とは在炉時間を意味する。熱間加工の「仕上げ温度」とは棒鋼、線材の表面温度を指し、仕上げ加工後に放冷する温度である「室温」も、棒鋼、線材の表面温度を指す。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
(実施例1)
表1に示す化学組成を有する鋼αおよび鋼βを70トン転炉で成分調整した後、連続鋳造を行って、400mm×300mm角の鋳片(ブルーム)を作製し、600℃まで冷却した。なお、連続鋳造の凝固途中の段階で圧下を加えた。上記の鋼αおよび鋼βはいずれも、化学組成が本発明で規定する範囲内にある鋼である。
このようにして作製した鋳片を、上記の600℃から1280℃に加熱した後、分塊圧延して180mm×180mm角の鋼片を作製し、室温まで放冷した。さらに、上記180mm×180mm角の鋼片を加熱した後、熱間棒鋼圧延を行って直径36mmの棒鋼を得た。
表2に、製造条件〈1〉〜〈8〉として、400mm×300mmの鋳片から直径36mmの棒鋼に仕上げるに際しての、鋳片の加熱条件、分塊圧延後の冷却条件、鋼片の加熱条件、棒鋼圧延の圧延仕上げ温度と圧延後の冷却条件の詳細を示す。
Figure 2011157597
Figure 2011157597

上記のようにして得た直径36mmの各棒鋼について、金属組織における「相」の同定を行うとともに、フェライト・ベイナイト組織の面積率、ベイナイトの面積率およびフェライト平均粒径を求めた。
具体的には、各棒鋼から長手方向に垂直、かつ、中心部を含む断面を切り出した後、鏡面研磨してナイタールで腐食した試験片について、光学顕微鏡を用いて、倍率400倍で、視野の大きさを250μm×250μmとしてランダムに各10視野観察し、金属組織における「相」を同定するとともに、上記の各視野について通常の方法による画像解析を行って、フェライトの面積率、ベイナイトの面積率およびフェライト平均粒径を求めた。フェライト・ベイナイト組織の面積率は、フェライトの面積率とベイナイトの面積率を加算して求めた。フェライト平均粒径の算出方法は前述したとおりである。
上記のようにして得た直径36mmの各棒鋼について、表面から半径の1/5までの領域および中心部から半径の1/5までの領域において、AlNおよびAlN−Nb(CN)として析出しているAl量、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)として析出しているNb量、ならびに、直径100nm以上の、AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の合計の個数密度を、次に述べる方法で調査した。
直径36mmの棒鋼には表面にスケールが存在しているため、そのままでは抽出残渣分析を行えないため、旋削加工により、同心円位置から直径35mm、長さ10mm、および直径7.6mm、長さ20mmの試験片を採取した。この試験片の横断面について、電解研磨されないように樹脂でマスキングした後、一般的な条件である、10%AA系電解液を用いて、電流密度250〜350A/m2で抽出(電気分解)した。抽出した溶液をメッシュサイズ0.2μmのフィルタでろ過して、ろ過物について一般的な化学分析を行って、AlNおよびAlN−Nb(CN)として析出しているAlの量とNb(CN)およびAlN−Nb(CN)として析出しているNbの量を求めた。
直径36mmの棒鋼の横断面において、表面から半径の1/5までの領域および中心部から半径の1/5までの領域から、それぞれ、一般的な方法で抽出レプリカ試料を作製し、透過型電子顕微鏡を用いて、倍率20000倍、1視野あたりの面積10μm2で、ランダムに各10視野観察して、先ず、AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)それぞれについて、長径と短径の算術平均である直径を求め、次いで、面積100μm2当たりについて、直径が100nm以上のAlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の合計の個数密度を求めた。
さらに、球状化焼鈍後の冷間鍛造を模擬した試験を行って冷間鍛造性を調査するとともに、冷間鍛造後の浸炭を模擬した試験を行ってオーステナイト粒の粗大化発生状況を、以下に示す方法で調査した。
すなわち、前記表2の各製造条件記号で作製した直径36mmの棒鋼に、760℃で4時間保持した後、15℃/時の冷却速度で660℃まで冷却し、その後は放冷して球状化焼鈍を行い、また、各鋼の表2の製造条件記号〈1〉で作製した棒鋼については、920℃で1時間保持した後、室温まで放冷する焼きならしを、前記球状化焼鈍に代えて行ったものも作製し、冷間鍛造性を調査した。
さらに、表2の各製造条件記号で作製した直径36mmの棒鋼に上記の球状化焼鈍を施した場合について、冷間鍛造後に浸炭する際のオーステナイト粒の粗大化発生特性を調査した。
冷間鍛造性は、先ず、「変形抵抗」について、次に示す方法で調査した。すなわち、上記の球状化焼鈍を行った棒鋼および焼きならしを行った棒鋼の表面から18mm位置を中心に、図1に示す試験片を切り出し、端面を拘束して、円柱の高さ方向から、高さの60%の圧縮加工を行い、その際の変形抵抗値を測定した。なお、各鋼について、焼きならし材の変形抵抗値を「100」として規格化した場合の、球状化焼鈍材の変形抵抗値を求め、その値が90以下の場合に、球状化焼鈍後の変形抵抗が低いとして「良」と評価した。そのうちでも、変形抵抗値が85以下の場合には、球状化焼鈍後の変形抵抗が特に低いとして「優」と評価した。一方、変形抵抗値が90を超える場合は、球状化焼鈍後の変形抵抗が高いとして「不可」と評価した。
次に、冷間鍛造性としての「変形能」について、次に示す方法で調査した。すなわち、上記の球状化焼鈍を行った棒鋼および焼きならしを行った棒鋼の表面から18mm位置を中心に、図1に示す試験片を各5個ずつ作製した。次いで、この試験片を用いて、端面を拘束して、円柱の高さ方向から、高さの50%の圧縮加工を行い、その後、初期の高さの2%ずつ圧縮加工を行い、その都度、目視にて割れ発生の有無を確認し、各5個の試験片のうち3個の試験片に割れが発生した時の圧縮率を限界圧縮率と規定した。なお、各鋼について、焼きならし材の限界圧縮率を「100」として規格化した場合の、球状化焼鈍材の限界圧縮率を求め、その値が110以上の場合に、球状化焼鈍後の変形能が高いとして「良」と評価した。そのうちでも、限界圧縮率が115以上の場合には、球状化焼鈍後の変形能が特に高いとして「優」と評価した。一方、限界圧縮率が110を下回る場合は、球状化焼鈍後の変形能が低いとして「不可」と評価した。
冷間鍛造後に浸炭する際のオーステナイト粒の粗大化発生特性は、次に示す方法で調査した。すなわち、前記表2の各製造条件記号で作製した直径36mmの棒鋼について、上述した球状化焼鈍を施した後、各棒鋼の表面から18mm位置を中心に、図1に示す試験片を6個ずつ切り出し、先ず、冷間鍛造を模擬するために、高さ方向で60%の圧縮加工を行い、次いで、浸炭を模擬するために、上記の高さ方向に60%の圧縮加工を施した試験片を、950℃、970℃、990℃、1010℃、1030℃および1050℃の各温度で300分保持した後、水冷によって室温まで冷却した。
このようにして得た各試験片の中心部を含む縦断面を切り出した後、その切断面を鏡面研磨し、界面活性剤を添加したピクリン酸飽和水溶液で腐食した後、光学顕微鏡を用いて倍率100倍でランダムに各10視野観察して、オーステナイト粒の粗大化発生状況を調査した。なお、上記調査における各視野の大きさは1.0mm×1.0mmである。
上記の光学顕微鏡観察によって、オーステナイト粒の粒度番号が5番以下の結晶粒が合計2個以上あった場合に、オーステナイト粒の粗大化が生じたと定義した。1030℃以下の温度で300分保持した場合にオーステナイト粒が粗大化しない場合に、オーステナイト粒粗大化防止効果が優れるとして「優」と評価した。一方、1030℃以下の温度で300分保持した場合にオーステナイト粒が粗大化する場合、オーステナイト粒粗大化防止効果がないとして「不可」と評価した。
表3に、上記の各調査結果を、棒鋼の製造条件とともにまとめて示す。なお、表3における製造条件記号は、前記表2に記載した条件記号に対応するものである。
Figure 2011157597

表3から、化学組成が本発明で規定する範囲内にあり、しかも、表面から半径の1/5までの領域および中心部から半径の1/5までの領域において、AlNおよびAlN−Nb(CN)として析出しているAl量、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)として析出しているNb量、直径100nm以上の、AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の合計の個数密度、フェライト・ベイナイト組織の面積率、ベイナイトの面積率、ならびにフェライト平均粒径の全てが本発明で規定する条件を満たす本発明例の試験番号1および9の場合には、球状化焼鈍後の変形抵抗は低く、また、変形能は高いので冷間鍛造性に優れ、さらに、冷間鍛造後に優れたオーステナイト粒粗大化防止効果が得られていることが明らかである。
これに対して、化学組成が本発明で規定する範囲内にあっても、表面から半径の1/5までの領域および中心部から半径の1/5までの領域において、AlNおよびAlN−Nb(CN)として析出しているAl量、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)として析出しているNb量、直径100nm以上の、AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の合計の個数密度、フェライト・ベイナイト組織の面積率、ベイナイトの面積率、ならびにフェライト平均粒径のうちの少なくともいずれかが本発明で規定する条件から外れた比較例の試験番号2〜8および10〜16の場合には、球状化焼鈍後の冷間鍛造性および冷間鍛造後に浸炭する際のオーステナイト粒の耐粗粒化特性のうちのいずれか一方または双方が劣っている。
(実施例2)
表4に示す化学組成を有する鋼a〜mを70トン転炉で成分調整した後、連続鋳造を行って、400mm×300mm角の鋳片(ブルーム)を作製し、600℃まで冷却した。なお、連続鋳造の凝固途中の段階で圧下を加えた。
上記の鋼のうち、鋼a〜iは化学組成が本発明で規定する範囲内にある鋼である。一方、鋼j〜mは化学組成が本発明で規定する範囲から外れた比較例の鋼である。
このようにして作製した鋳片を、上記の600℃から1280℃に加熱した後、分塊圧延して180mm×180mm角の鋼片を作製し、室温まで放冷した。さらに、上記180mm×180mm角の鋼片を加熱した後、熱間棒鋼圧延を行って直径36mmの棒鋼を得た。
400mm×300mmの鋳片から直径36mmの棒鋼に仕上げるための製造条件は、各鋼について、前記表2に記載の製造条件記号〈1〉および製造条件記号〈2〉〜〈8〉のうちのいずれかの1つの計2条件とした。
表5に、各鋼を400mm×300mmの鋳片から直径36mmの棒鋼に仕上げた製造条件を、表2に記載の製造条件記号を用いて示す。
Figure 2011157597
Figure 2011157597

上記のようにして得た直径36mmの各棒鋼について、前記の(実施例1)におけるのと同じ方法で各種の調査を実施した。
すなわち、先ず、金属組織における「相」の同定を行うとともに、フェライト・ベイナイト組織の面積率、ベイナイトの面積率およびフェライト平均粒径を求め、また、表面から半径の1/5までの領域および中心部から半径の1/5までの領域において、AlNおよびAlN−Nb(CN)として析出しているAl量、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)として析出しているNb量、ならびに、直径100nm以上の、AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の合計の個数密度を調査した。
次いで、球状化焼鈍後の冷間鍛造を模擬した試験を行って冷間鍛造性としての「変形抵抗」および「変形能」を調査するとともに、冷間鍛造後の浸炭を模擬した試験を行ってオーステナイト粒の粗大化発生状況を調査した。
球状化焼鈍後の変形抵抗および変形能、ならびに、浸炭を模擬した試験でのオーステナイト粒粗大化防止特性を評価するに際しては、前記の(実施例1)に示したのと同じ基準を用いた。
表5には、上記の各調査結果を、棒鋼の製造条件記号とともにまとめて示した。
表5から、化学組成が本発明で規定する範囲内にあり、しかも、表面から半径の1/5までの領域および中心部から半径の1/5までの領域において、AlNおよびAlN−Nb(CN)として析出しているAl量、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)として析出しているNb量、直径100nm以上の、AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の合計の個数密度、フェライト・ベイナイト組織の面積率、ベイナイトの面積率、ならびにフェライト平均粒径の全てが本発明で規定する条件を満たす本発明例の試験番号17、19、21、23、25、27、29、31および33の場合には、球状化焼鈍後の変形抵抗は低く、また、変形能は高いので冷間鍛造性に優れ、さらに、冷間鍛造後に優れたオーステナイト粒粗大化防止効果が得られていることが明らかである。
これに対して、本発明で規定する条件の全てを同時に満たしていない「比較例」の場合には、球状化焼鈍後の冷間鍛造性および冷間鍛造後に浸炭する際のオーステナイト粒の耐粗粒化特性のうちのいずれか一方または双方が劣っている。
すなわち、化学組成が本発明で規定する範囲内にある鋼a〜iを用いた場合であっても、表面から半径の1/5までの領域および中心部から半径の1/5までの領域において、AlNおよびAlN−Nb(CN)として析出しているAl量、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)として析出しているNb量、直径100nm以上の、AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の合計の個数密度、フェライト・ベイナイト組織の面積率、ベイナイトの面積率、ならびにフェライト平均粒径のうちの少なくともいずれかが本発明で規定する条件から外れた比較例の試験番号18、20、22、24、26、28、30、32および34の場合には、球状化焼鈍後の冷間鍛造性および冷間鍛造後に浸炭する際のオーステナイト粒の耐粗粒化特性のうちのいずれか一方または双方が劣っている。
化学組成が本発明で規定する範囲から外れた鋼j〜mを用いた場合には、表面から半径の1/5までの領域および中心部から半径の1/5までの領域において、AlNおよびAlN−Nb(CN)として析出しているAl量、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)として析出しているNb量、直径100nm以上の、AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の合計の個数密度、フェライト・ベイナイト組織の面積率、ベイナイトの面積率、ならびにフェライト平均粒径が本発明で規定する条件を満たす、満たさないに関係なく、球状化焼鈍後の冷間鍛造性および冷間鍛造後に浸炭する際のオーステナイト粒の耐粗粒化特性のうちのいずれか一方または双方が劣っている。
本発明の熱間圧延棒鋼または線材は、球状化焼鈍後の冷間鍛造性に優れ、かつ、冷間鍛造後の浸炭あるいは浸炭窒化の際にオーステナイト粒の粗大化を安定して防止できるので、冷間鍛造で粗成形される歯車、プーリー、シャフトなどの部品の素材として好適に用いることができる。

Claims (3)

  1. 熱間圧延棒鋼または線材であって、
    質量%で、
    C:0.1〜0.3%、
    Si:0.05〜1.0%、
    Mn:0.4〜2.0%、
    S:0.005〜0.05%、
    Cr:0.5〜2.0%、
    Al:0.01〜0.06%、
    N:0.005〜0.025%および
    Nb:0.02〜0.08%
    を含有し、残部がFeおよび不純物からなり、
    不純物中のP、TiおよびO(酸素)がそれぞれ、
    P:0.025%以下、
    Ti:0.003%以下および
    O(酸素):0.002%以下
    である化学組成を有し、
    棒鋼または線材の表面から半径の1/5までの領域および中心部から半径の1/5までの領域において、AlNおよびAlN−Nb(CN)として析出しているAl量が0.010%以下、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)として析出しているNb量が0.020%以下であり、かつ、直径100nm以上の、AlN、Nb(CN)およびAlN−Nb(CN)の合計の個数密度が50個/100μm2以下であり、
    フェライト・ベイナイト組織の面積率が80%以上、ベイナイトの面積率が30〜70%およびフェライト平均粒径が15〜40μmの、金属組織を有する、
    ことを特徴とする熱間圧延棒鋼または線材。
  2. Feの一部に代えて、質量%で、
    Cu:0.5%以下、
    Ni:1.5%以下および
    Mo:0.8%以下
    のうちから選ばれる1種以上を含有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の熱間圧延棒鋼または線材。
  3. Feの一部に代えて、質量%で、
    Pb:0.3%以下、
    Te:0.08%以下、
    Ca:0.01%以下および
    Bi:0.3%以下
    のうちから選ばれる1種以上を含有する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の熱間圧延棒鋼または線材。
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