JP7436779B2 - 浸炭歯車用鋼、浸炭歯車及び浸炭歯車の製造方法 - Google Patents

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本発明は、浸炭歯車用鋼、浸炭歯車及び浸炭歯車の製造方法に関する。
自動車や建設機械、産業機械等に用いられる歯車は、精密な寸法精度と強度とを両立するため、一般に機械加工後に浸炭焼入れを施して使用される。
近年、軽量化を狙って歯車の小型化が進んでおり、歯車への負荷が増加している。その結果、過負荷の影響で従来主要な破壊形態として、曲げ疲労破壊及びピッチングがある。
従来、歯車の技術開発に関し、例えば、特許文献1では、Si含有量を高くし、Mn及びCrの含有量を調整することで、ピッチングに対する強度に優れるガス浸炭鋼部品を得る技術が開示されている。
特許第5099276号公報
曲げ疲労破壊及びピッチングとは異なる形態での破壊として、組織変化に伴う白層形成による破壊が発生する場合がある。このような組織変化に伴う白層形成による破壊に対する強度に優れる歯車が求められる。
本発明の目的は、ガス浸炭焼入れを行って浸炭歯車を製造する場合に、組織変化に伴う白層形成による破壊に対する強度に優れる浸炭歯車を製造することができる浸炭歯車用鋼及び浸炭歯車の製造方法、並びに組織変化に伴う白層形成による破壊に対する強度に優れる浸炭歯車を提供することである。
本発明の課題を解決する手段は、以下の態様を含む。
<1> 質量%で、
C:0.17~0.22%、
Si:0.50~1.00%、
Mn:0.20~0.60%、
Cr:1.35~2.00%、
Mo:0.20~0.40%、
S:0.001~0.050%、
N:0.005~0.020%、
Al:0.001~0.100%、
Nb:0.001~0.030%、
O:0.005%以下、
P:0.05%以下、並びに
残部:Fe及び不純物からなり、かつ、MnとCrの合計含有量が下記式(1)を満たす化学組成を有する浸炭歯車用鋼。
1.95%≦Mn+Cr≦2.60% (1)
(式(1)中の元素記号は、対応する元素の含有量を表す。)
<2> 質量%で、
Ni:0.1~3.0%、
Cu:0.05~1.0%、
Co:0.05~3.0%、
W:0.05~1.0%、
V:0.01~0.3%、
Ti:0.005~0.3%、及び
B:0.0005~0.005%
からなる群より選ばれる1種又は2種以上の元素を含む<1>に記載の浸炭歯車用鋼。
<3> 質量%で、
Pb:0.09%以下、
Bi:0.0001~0.5%、
Ca:0.0003~0.01%、
Mg:0.0005~0.01%、
Zr:0.0005~0.05%、
Te:0.0005~0.1%、及び
希土類元素:0.0005~0.005%
からなる群より選ばれる1種又は2種以上の元素を含む<1>又は<2>に記載の浸炭歯車用鋼。
<4> <1>~<3>のいずれか1つに記載の浸炭歯車用鋼を、歯車形状の部材に機械加工する工程と、
前記歯車形状の部材にガス浸炭処理を施す工程と、
を有する歯車の製造方法。
<5> 表面から3mmよりも深い位置において、質量%で、
C:0.17~0.22%、
Si:0.50~1.00%、
Mn:0.20~0.60%、
Cr:1.35~2.00%、
Mo:0.20~0.40%、
S:0.001~0.050%、
N:0.005~0.020%、
Al:0.001~0.100%、
Nb:0.001~0.030%、
O:0.005%以下、
P:0.05%以下、並びに
残部:Fe及び不純物からなり、かつ、MnとCrの合計含有量が下記式(1)を満たす化学組成を有する浸炭歯車。
1.95%≦Mn+Cr≦2.60% (1)
(式(1)中の元素記号は、対応する元素の含有量を表す。)
<6> 前記表面から3mmよりも深い位置において、質量%で、
Ni:0.1~3.0%、
Cu:0.05~1.0%、
Co:0.05~3.0%、
W:0.05~1.0%、
V:0.01~0.3%、
Ti:0.005~0.3%、及び
B:0.0005~0.005%
からなる群より選ばれる1種又は2種以上の元素を含む<5>に記載の浸炭歯車。
<7> 前記表面から3mmよりも深い位置において、質量%で、
Pb:0.09%以下、
Bi:0.0001~0.5%、
Ca:0.0003~0.01%、
Mg:0.0005~0.01%、
Zr:0.0005~0.05%、
Te:0.0005~0.1%、及び
希土類元素:0.0005~0.005%
からなる群より選ばれる1種又は2種以上の元素を含む<5>又は<6>に記載の浸炭歯車。
本発明によれば、ガス浸炭焼入れを行って浸炭歯車を製造する場合に、組織変化に伴う白層形成による破壊に対する強度に優れる浸炭歯車を製造することができる浸炭歯車用鋼及び浸炭歯車の製造方法、並びに組織変化に伴う白層形成による破壊に対する強度に優れる浸炭歯車が提供される。
白色組織の一例を示す顕微鏡写真である。
以下、本発明の一例である実施形態について詳細に説明する。
なお、本明細書中において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を表す。
また、化学組成の元素の含有量について、「%」は「質量%」を意味する。
(浸炭歯車用鋼)
まず、本発明に至った経緯を説明する。
本発明者らは、ガス浸炭焼入れ後の歯車の組織変化に伴う白層形成による破壊に対する強度を向上させる方法について鋭意調査を行った。その結果、組織変化自体を抑制することが強度の向上に有効であることを知見した。そこでさらに本発明者らは組織変化を抑制する方法について、鋼材の化学成分の影響を調査した。その結果、鋼材成分を、C:0.17~0.22%、Si:0.50~1.00%、Mn:0.20~0.60%、Cr:1.35~2.00%、Mo:0.20~0.40%、S:0.001~0.050%、N:0.005~0.020%、Al:0.001~0.100%、Nb:0.001~0.030%、O:0.005%以下、P:0.05%以下、残部:Fe及び不純物からなり、かつ、1.95%≦Mn+Cr≦2.60%の範囲とすることで、組織変化の抑制が顕著にみられることを知見した。
次に本実施形態に係る鋼の化学成分の限定理由について説明する。
C:0.17~0.22%
C含有量は、歯車の非浸炭部の硬さに影響する。所要の硬さを確保するために、C含有量を0.17%以上とする。歯車の非浸炭部の硬さを確保する観点から、C含有量の好ましい下限は0.18%以上であり、さらに好ましくは0.19%以上である。
一方、C含有量が多過ぎると浸炭後の非浸炭部の硬さが高くなり過ぎて、衝撃に対する強度が低下するため、C含有量を0.22%以下とする。浸炭後の非浸炭部が過剰に硬くなることを抑制する観点から、C含有量の好ましい上限は0.21%以下であり、さらに好ましくは0.20%以下である。
Si:0.50~1.00%
Siは、組織変化の抑制に有効な元素である。この効果を得るには、Si含有量を0.50以上にする必要がある。組織変化を抑制する観点から、Si含有量の好ましい下限は0.55%以上であり、さらに好ましくは0.60%以上である。
一方、Siを多量に含有するとガス浸炭後の硬さが低下することから、Si含有量を1.00%以下にする必要がある。浸炭後の硬さの低下を抑制する観点から、Si含有量の好ましい上限は0.90%以下であり、さらに好ましくは0.80%以下である。
Mn:0.20~0.60%
Mnは、組織変化の抑制に有効な元素である。この効果を得るには、Mn含有量を0.20~0.60%範囲内にする必要がある。組織変化を抑制する観点から、Mn含有量の好ましい下限は0.25%以上であり、さらに好ましくは0.30%以上である。同様に、Mn含有量の好ましい上限は0.55%以下であり、さらに好ましくは0.50%以下である。
Cr:1.35~2.00%
Crは、組織変化の抑制に有効な元素である。この効果を得るには、Cr含有量を1.35%以上にする必要がある。組織変化を抑制する観点から、Cr含有量の好ましい下限は1.38%以上であり、さらに好ましくは1.40%以上である。
一方、Crを多量に含有するとガス浸炭後の硬さが低下することから、Cr含有量は2.00%以下にする必要がある。浸炭後の硬さの低下を抑制する観点から、Cr含有量の好ましい上限は1.95%以下であり、さらに好ましくは1.90%以下である。
Mo:0.20~0.40%
Moは、組織変化の抑制に有効な元素である。この効果を得るには、Mo含有量を0.20~0.40%範囲内にする必要がある。組織変化を抑制する観点から、Mo含有量の好ましい下限は0.22%以上であり、さらに好ましくは0.25%以上である。同様に、Mo含有量の好ましい上限は0.35%以下であり、さらに好ましくは0.30%以下である。
S:0.001~0.050%
Sは、鋼中でMnSを形成し、これにより鋼の被削性を向上させる。部品(歯車)への切削加工が可能なレベルの被削性を得るには一般的な機械構造用鋼と同等のS含有量が必要であり、S含有量を0.001~0.050%の範囲内にする必要がある。鋼の被削性を向上させる観点から、S含有量の好ましい下限は0.005%以上であり、さらに好ましくは0.010%以上である。
一方、S含有量を過剰に高くすると粗大なMnSを形成し、歯車の機械的性能を損なうことから、S含有量の好ましい上限は0.040%以下であり、さらに好ましくは0.030%以下である。
N:0.005~0.020%
Nは、AlやCr、さらに任意成分であるTi、Vなどと化合物を形成することによる結晶粒微細化効果があるため、0.005%以上含有させる。
しかし、N含有量が0.020%を超えると化合物(窒化物)が粗大となり、結晶粒微細化効果が得られない。以上の理由によって、N含有量を0.005~0.020%の範囲内にする必要がある。
結晶粒微細化効果を得る観点から、N含有量の好ましい下限は0.006%以上であり、さらに好ましくは0.007%以上である。
一方、化合物の粗大化による脆化を抑制する観点から、N含有量の好ましい上限は0.018%以下であり、さらに好ましくは0.015%以下である。
Al:0.001~0.100%
Alは、鋼の脱酸に有効な元素であり、またNと結合して窒化物を形成して結晶粒を微細化する元素である。Al含有量が0.001%未満ではこの効果が不十分である。一方、Al含有量が0.100%を超えると、窒化物が粗大になり脆化させる。そのため、Al含有量は、0.001~0.100%の範囲内にする。結晶粒微細化効果を得る観点から、Al含有量の好ましい下限は0.004以上%であり、さらに好ましくは0.007%以上である。
一方、窒化物の粗大化による脆化を抑制する観点から、Al含有量の好ましい上限は0.080%以下であり、さらに好ましくは0.050%以下である。
Nb:0.001~0.030%
Nbは、組織変化の抑制に有効な元素であり、Nb含有量を0.001~0.030%の範囲内にする。組織変化を抑制する観点から、Nb含有量の好ましい下限は0.005%以上であり、さらに好ましくは0.010%以上である。
同様に、Nb含有量の好ましい上限は0.028%以下であり、さらに好ましくは0.025%以下である。
O:0.005%以下
Oは、鋼中で酸化物を形成し、介在物として作用して疲労強度を低下するため、O含有量は0.005%以下に制限されることが好ましい。O含有量の上限は0.003%以下としてもよく、0.002%以下としてもよい。O含有量は少ない方が好ましいので、O含有量の下限値は0%である。
P:0.05%以下
Pは、焼入れ前の加熱時にオーステナイト粒界に偏析し、それにより疲労強度を低下させてしまう。従って、P含有量を0.05%以下に制限することが好ましい。P含有量の上限は0.04%以下としてもよく、0.03%以下としてもよい。P含有量は少ない方が好ましいので、P含有量の下限値は0%である。しかし、Pの除去を必要以上に行った場合、製造コストが増大する。従って、P含有量の実質的な下限は約0.004%以上となるのが通常である。
本実施形態に係る鋼は、焼入れ性又は結晶粒微細化効果を高めるために、さらに、Feの一部に代えて、Ni、Cu、Co、W、V、Ti及びBからなる群から選択される1種又は2種以上を含有してもよい。これらの元素を含有しない場合の下限は0%である。
Ni:0.1~3.0%
Niは、必要な焼入れ性を鋼に付与するために有効な元素である。Ni含有量が3.0%を超えると、焼入れ後に残留オーステナイトが多量になり、硬さが低下する。従って、Ni含有量を3.0%以下とする。焼入れ後の硬さの低下を抑制する観点から、Ni含有量の上限は、2.0%以下としてもよく、1.8%以下としてもよい。Niを含有させて焼入れ性を高める場合は、Ni含有量の下限は0.1%以上としてもよく、0.3%以上としてもよい。
Cu:0.05~1.0%
Cuは、鋼の焼入れ性の向上に有効な元素である。Cu含有量が1.0%を超えると、熱間延性が低下する。従って、Cu含有量を1.0%以下とする。Cuを含有させて上述の効果を得る場合には、Cu含有量の下限は0.05%以上としてもよく、0.1%以上としてもよい。
Co:0~3.0%
Coは、鋼の焼入れ性の向上に有効な元素である。Co含有量が3.0%を超えると、その効果が飽和する。従って、Co含有量を3.0%以下とする。Coを含有させて上述の効果を得る場合、Co含有量の下限は0.05%以上としてもよく、0.1%以上としてもよい。
W:0.05~1.0%
Wは、鋼の焼入れ性の向上に有効な元素である。W含有量が1.0%を超えると、その効果が飽和する。従って、W含有量を1.0%以下とする。Wを含有させて上述の効果を得る場合、W含有量の下限は0.05%以上としてもよく、0.1%以上としてもよい。
V:0.01~0.3%
Vは、鋼中でCやNと微細な化合物を形成し、結晶粒微細化効果をもたらす元素である。V含有量が0.3%を超えると化合物が粗大となり、結晶粒微細化効果が得られない。従って、V含有量を0.3%以下とする。Vを含有させて上述の効果を得る場合、V含有量の下限は0.01%以上としてもよく、0.15%以上としてもよい。
Ti:0.005~0.3%
Tiは、鋼中でCやNと微細な化合物を生成し、結晶粒の微細化効果をもたらす元素である。Ti含有量が0.3%を超えると、その効果は飽和する。従って、Tiの含有量を0.3%以下とする。Tiを含有させて上述の効果を得る場合、Ti含有量の下限は0.005%以上としてもよく、0.010%以上としてもよい。
一方、硬さの増加に伴う切削性の低下を抑制する観点から、Ti含有量の上限は0.25%以下としてもよく、0.2%以下としてもよい。
B:0.0005~0.0050%
Bは、Pの粒界偏析を抑制する働きを有する。また、Bは粒界強度及び粒内強度の向上効果、及び焼入れ性の向上効果も有し、これらの効果は鋼の疲労強度を向上させる。B含有量が0.005%を超えると、その効果は飽和する。従って、Bの含有量を0.005%以下にする。Bを含有させて上述の効果を得る場合、B含有量の下限は0.0005%以上としてもよく、0.0010%以上としてもよい。
一方、焼入れ性向上による割れ発生の抑制の観点から、B含有量の上限は0.0045%以下としてもよく、0.0040%以下としてもよい。
本実施形態による鋼の化学組成はさらに、Feの一部に代えて、Pb、Bi、Ca、Mg、Zr、Te及び希土類元素(REM)からなる群から選択される1種又は2種以上を含有してもよい。これらの元素を含有しない場合の下限は0%である。
Pb:0.09%以下
Pbは環境に悪影響を与える元素であるので、含有しないことが望ましい。一方、Pbは、被削性向上元素であり、切削時に鋼材の破壊を促進して切り屑の分断を促進し、かつ工具接触面で溶融することで工具寿命を向上する効果を発揮する。被削性向上のためにPbを添加する場合は、環境への影響を考慮してPb含有量は0.09%以下とする。Pbを含有させて上述の効果を得る場合には、Pb含有量の下限は0.01%以上としてもよい。
Bi:0.0001~0.5%
Biは、硫化物が微細分散することで被削性を向上させる元素である。Biを過剰に含有すると鋼の熱間加工性が劣化し、熱間圧延が困難となることから、Bi含有量は0.5%以下とする。Biを含有させて上述の効果を得る場合には、Bi含有量の下限は0.0001%以上としてもよく、0.001%以上としてもよい。一方、鋼の熱間加工性の劣化を抑制する観点から、Bi含有量の上限は0.4%以下としてもよく、0.3%以下としてもよい。
Ca:0.0003~0.01%
Caは、鋼の脱酸に有効で、酸化物中のAlの含有率を低下させる元素である。ただし、Ca含有量が0.01%を超えるとCaを含む粗大な酸化物が大量に現れ、疲労寿命低下の原因となる。従って、Ca含有量は0.01%以下にする必要がある。Caを含有させて酸化物中のAlの含有率を低下させる場合には、Ca含有量の下限は0.0003%以上としてもよく、0.0005%以上としてもよい。Caを含む粗大な酸化物の生成を抑制する観点から、Ca含有量の上限は0.008%以下としてもよく、0.006%以下としてもよい。
Mg:0.0005~0.01%
Mgは脱酸元素であり、鋼中に酸化物を生成する。さらに、Mgが形成するMg系酸化物は、MnSの晶出及び/又は析出の核になりやすい。また、Mgの硫化物は、Mn及びMgの複合硫化物となることにより、MnSを球状化させる。このように、MgはMnSの分散を制御し、被削性を改善するために有効な元素である。Mg含有量が0.01%を超えると、MgSが大量に生成され、鋼の被削性が低下するので、Mgを含有させて上述の効果を得る場合には、Mg含有量を0.01%以下とする必要がある。Mg含有量の上限は0.008%以下としてもよく、0.006%以下としてもよい。Mg含有量の下限は0.0005%以上としてもよく、0.001%以上としてもよい。
Zr:0.0005~0.05%
Zrは脱酸元素であり、酸化物を生成する。さらに、Zrが形成するZr系酸化物はMnSの晶出及び/又は析出の核になりやすい。このように、Zrは、MnSの分散を制御し、被削性を改善するために有効な元素ある。Zr量が0.05%を超えると、その効果が飽和するので、Zrを含有させて上述の効果を得る場合には、Zr含有量を0.05%以下とする。Zr含有量の下限は0.0005%以上としてもよく、0.001%以上としてもよい。
一方、歯車の機械的特性低下の抑制の観点から、Zr含有量の上限は0.04%以下としてもよく、0.03%以下としてもよい。
Te:0.0005~0.1%
Teは、MnSの球状化を促進するので、鋼の被削性を改善する。Te含有量が0.1%を超えるとその効果が飽和する。従って、Te含有量を0.1%以下とする。Te含有量の上限は0.08%以下としてもよく、0.06%以下としてもよい。Teを含有させて上述の効果を得る場合には、Te含有量の下限は0.0005%以上としてもよく、0.001%以上としてもよい。
希土類元素:0.0005~0.005%
希土類元素は、鋼中に硫化物を生成し、この硫化物がMnSの析出核となることで、MnSの生成を促進する元素であり、鋼の被削性を改善する。ただし、希土類元素の合計含有量が0.005%を超えると、硫化物が粗大になり、鋼の疲労強度を低下させる。従って、希土類元素の合計含有量を0.005%以下とする。希土類元素の合計含有量の上限は0.004%以下としてもよく、0.003%以下としてもよい。
希土類元素を含有させて上述の効果を得る場合には、希土類元素の合計含有量の下限は0.0005%以上としてもよく、0.001%以上としてもよい。
本明細書でいう希土類元素は、周期律表中の原子番号57のランタン(La)から原子番号71のルテチウム(Lu)までの15元素に、イットリウム(Y)及びスカンジウム(Sc)を加えた17元素の総称である。希土類元素の含有量は、これらの1種又は2種以上の元素の総含有量を意味する。
上述のように組織変化の抑制に、MnとCrは特に有効な元素であり、その効果を得るには、MnとCrの合計含有量が1.95%以上である必要がある。なお、MnとCrの合計含有量はそれぞれの上限値の合計量である2.60%以下であればよい。すなわち、組織変化を効果的に抑制する観点から、MnとCrの含有量が、下記式(1)を満たす化学組成にする。
1.95≦Mn+Cr≦2.60 (1)
ここで、式(1)中の元素記号は、対応する元素の質量%での含有量を表す。
組織変化をより効果的に抑制する観点から、Mn+Crの合計含有量は、好ましくは2.05%以上であり、さらに好ましくは2.10%以上である。
本実施形態に係る鋼は、上述の合金成分を含有し、残部がFe及び不純物からなる。上述の合金成分以外の元素が、不純物として、原材料及び製造装置から鋼中に混入することは、その混入量が鋼の特性に影響を及ぼさない、具体的には、組織変化に伴う白層形成による破壊に対する強度の向上を妨げない水準である限り許容される。
(浸炭歯車用鋼の製造方法)
本実施形態にかかる浸炭歯車用鋼の製造条件について説明する。
本実施形態にかかる浸炭歯車用鋼の製造方法は、上記化学組成を有する浸炭歯車用鋼を製造することができれば特に限定されないが、例えば、次のように製造することがよい。
まず、精錬工程において上記化学組成を有する溶鋼を得て、鋳造を行う。この際、成分調整や鋼中の清浄度向上のために、二次精錬を行ってもよい。その後、棒線圧延又は線材圧延を行って所望の形状を得る。これらの前に分塊圧延を行ってもよい。そして歯車形状への加工性を向上するため、焼準や焼鈍を行ってもよい。
圧延方法に関し、粗大粒のない均質な組織を得るため、圧延前の加熱温度は1150℃以上であることが好ましい。一方加熱炉の耐久性の観点から、加熱温度は1350℃以下であることが好ましい。また均質な組織を得るため、圧延による断面積の減少は20%以下、圧延時の800℃から300℃の間の平均冷却速度は、0.1℃/秒以上、3.0℃/秒以下に制御することが好ましい。圧延後の組織はフェライトとパーライトの混合組織、またはフェライトとベイナイトの混合組織であることが好ましく、圧延後の硬さはビッカース硬さで200以下であることが好ましい。
(浸炭歯車)
本実施形態に係る浸炭歯車用鋼は、ガス浸炭焼入れを行って浸炭歯車を製造するための素材として適しており、特にガス浸炭焼入れを行って歯車を製造することが好ましい。例えば、本実施形態に係る浸炭歯車用鋼を用いて切削等の機械加工により歯車形状とした後、ガス浸炭焼入れを行って浸炭歯車を製造する。これにより、組織変化に伴う白層形成による破壊に対する強度に優れる浸炭歯車を製造することができる。
なお、白層形成とは、例えば図1の点線内に示すように、組織観察において最大長さが5μmを超える白色組織が観察された場合に白層形成「あり」と判断する。
例えば、本実施形態に係る浸炭歯車用鋼を切削して歯車形状とした後、900~1000℃でカーボンポテンシャル0.7~1.2の雰囲気下で1~30時間保持し、50~140℃の油焼入れを行う条件でガス浸炭処理を行う。次いで、120~180℃で0.5~3時間保持する条件で焼戻しを施すことで、表面から3mmよりも深い位置(非浸炭部)においては、本実施形態に係る浸炭歯車用鋼と同じ化学成分を有し、組織変化に伴う白層形成による破壊に対する強度に優れる浸炭歯車を製造することができる。
なお、部品の必要深さにより変化するが、ガス浸炭により表面から深さ0.5~3mm程度の領域(浸炭部)におけるC含有量は、上記非浸炭部におけるC含有量よりも多くなり、強度を向上させることができる。かかる観点から、浸炭部におけるC含有量は、0.6~0.9%であることが好ましい。
以下、本発明について、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。なお、これらの実施例は、本発明を制限するものではない。
表1に示す化学成分を有する種々の鋼塊を直径35mmに熱間鍛造した。鍛造前の加熱温度は1250℃とした。鍛造後、950℃で1時間保持し完全にオーステナイト化させた後に放冷する条件で焼準処理を施した。焼準後、機械加工により直径が26mm、幅28mmの円筒部を有する小ローラー試験片を作製した。
また、JIS G4052規格SCM420Hの直径140mmの圧延材を用いて、機械加工により直径130mm、幅18.4mmで外周にはR=150mmのクラウニングを有した大ローラー試験片を作製した。
その後、小ローラーについて、光洋サーモシステム株式会社製のバッチ型変成炉式ガス浸炭炉(型式G-161618-AFHVC)を用いて、930℃でカーボンポテンシャル0.8の雰囲気下で150分保持し、130℃の油焼入れを行う条件でガス浸炭処理を行った後に、150℃で2時間保持する条件で焼戻しを施した。
大ローラーについて、保持時間を360分とする以外は小ローラーと同様のガス浸炭処理を行い、150℃で2時間保持する条件で焼戻しを施した。
焼戻し後、小ローラー、大ローラーともに評価部以外の部位を仕上げ加工し、熱処理歪による回転時の振れの影響を排除した。
各ローラーの表面から深さ50μmの領域(浸炭部)におけるC含有量を測定したところ、いずれも非浸炭部におけるC含有量よりも多く、浸炭部におけるC含有量は、0.65~0.90%であった。
(評価)
-ピッチング-
組織変化に伴う白層形成による破壊の評価として、上述の制作した大ローラーと小ローラーを用いてローラーピッチング疲労試験を行った。この試験は、歯車の接触状態を模擬した試験である。
ローラーピッチング疲労試験は、小ローラーに面圧をヘルツ応力2000MPaとして大ローラーを押しつけて、接触部での両ローラーの周速方向を同一方向とし、滑り率を-40%(小ローラーよりも大ローラーの方が接触部の周速が40%大きい)として回転させて、小ローラーにおいて剥離が発生するまでの回転数を寿命とした。前記接触部に供給するギア油の油温は80℃とした。ギア油として、出光 ZEPRO ATF ECOを用いた。
ピッチング発生の検出は備え付けてある振動計によって行い、振動検出後に両ローラーの回転を停止させてピッチングの発生と回転数を確認し、表1に記載した。なお、回転数が2000万回に達しても剥離が発生しない場合は十分に強度を有しているものと評価できるので、2000万回で試験を停止し、表1では「耐久」と記載した。
-白層形成-
また、組織変化に伴う白層形成の有無を調査するため、上記ローラーピッチング疲労試験にて500万回に達したところで試験を停止し、円筒部の長さ方向中央(接触部の中央)で円形断面となるよう切断、研磨し、3%ナイタール腐食を行って組織変化を調査した。白層の有無は、光学顕微鏡を用いて倍率100倍で表面から表層0.5mmの範囲を全周について観察することで調査し、組織観察において最大長さが5μmを超える白色組織が観察された場合に白層形成「あり」と判断した。
表1中、各成分の含有量について「-」は、その元素を含まない(意図的に添加していない)ことを意味する。
表1に見られるように、発明例の試験No.1~20は、2000万回に達しても剥離が発生せず、かつ白層が見られず、組織変化に伴う白層形成による破壊に対する強度が良好であった。化学成分の範囲が本発明の範囲外である比較例の試験No.21~31では、良好な強度が得られなかった。

Claims (7)

  1. 質量%で、
    C:0.17~0.22%、
    Si:0.50~1.00%、
    Mn:0.20~0.50%、
    Cr:1.35~2.00%、
    Mo:0.20~0.40%、
    S:0.001~0.050%、
    N:0.005~0.020%、
    Al:0.001~0.100%、
    Nb:0.001~0.030%、
    O:0.005%以下、
    P:0.05%以下、並びに
    残部:Fe及び不純物からなり、かつ、MnとCrの合計含有量が下記式(1)を満たす化学組成を有する浸炭歯車用鋼。
    1.95%≦Mn+Cr≦2.60% (1)
    (式(1)中の元素記号は、対応する元素の含有量を表す。)
  2. 質量%で、
    C:0.17~0.22%、
    Si:0.50~1.00%、
    Mn:0.20~0.60%、
    Cr:1.35~2.00%、
    Mo:0.20~0.40%、
    S:0.001~0.050%、
    N:0.005~0.020%、
    Al:0.001~0.100%、
    Nb:0.001~0.030%、
    O:0.005%以下、
    P:0.05%以下、を含み、さらに、
    Ni:0.1~1.8%、
    Cu:0.05~0.25%、
    Co:0.05~0.15%、
    W:0.05~0.22%、
    V:0.01~0.3%、
    Ti:0.005~0.3%、及び
    B:0.0005~0.005%からなる群より選ばれる1種又は2種以上の元素を含み、
    残部:Fe及び不純物からなり、かつ、MnとCrの合計含有量が下記式(1)を満たす化学組成を有する浸炭歯車用鋼。
    1.95%≦Mn+Cr≦2.60% (1)
    (式(1)中の元素記号は、対応する元素の含有量を表す。)
  3. 質量%で、
    Pb:0.09%以下、
    Bi:0.0001~0.5%、
    Ca:0.0003~0.01%、
    Mg:0.0005~0.01%、
    Zr:0.0005~0.05%、
    Te:0.0005~0.1%、及び
    希土類元素:0.0005~0.005%
    からなる群より選ばれる1種又は2種以上の元素を含む請求項1又は請求項2に記載の浸炭歯車用鋼。
  4. 請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の浸炭歯車用鋼を、歯車形状の部材に機械加工する工程と、
    前記歯車形状の部材にガス浸炭処理を施す工程と、
    を有する浸炭歯車の製造方法。
  5. 表面から3mmよりも深い浸炭部において、質量%で、
    C:0.17~0.22%、
    Si:0.50~1.00%、
    Mn:0.20~0.50%、
    Cr:1.35~2.00%、
    Mo:0.20~0.40%、
    S:0.001~0.050%、
    N:0.005~0.020%、
    Al:0.001~0.100%、
    Nb:0.001~0.030%、
    O:0.005%以下、
    P:0.05%以下、並びに
    残部:Fe及び不純物からなり、かつ、MnとCrの合計含有量が下記式(1)を満たす化学組成を有する浸炭歯車。
    1.95%≦Mn+Cr≦2.60% (1)
    (式(1)中の元素記号は、対応する元素の含有量を表す。)
  6. 表面から3mmよりも深い浸炭部において、質量%で、
    C:0.17~0.22%、
    Si:0.50~1.00%、
    Mn:0.20~0.60%、
    Cr:1.35~2.00%、
    Mo:0.20~0.40%、
    S:0.001~0.050%、
    N:0.005~0.020%、
    Al:0.001~0.100%、
    Nb:0.001~0.030%、
    O:0.005%以下、及び
    P:0.05%以下、を含み、さらに、
    Ni:0.1~1.8%、
    Cu:0.05~0.25%、
    Co:0.05~0.15%、
    W:0.05~0.22%、
    V:0.01~0.3%、
    Ti:0.005~0.3%、及び
    B:0.0005~0.005%からなる群より選ばれる1種又は2種以上の元素を含み、
    残部:Fe及び不純物からなり、かつ、MnとCrの合計含有量が下記式(1)を満たす浸炭歯車。
    1.95%≦Mn+Cr≦2.60% (1)
    (式(1)中の元素記号は、対応する元素の含有量を表す。)
  7. 前記表面から3mmよりも深い浸炭部において、質量%で、
    Pb:0.09%以下、
    Bi:0.0001~0.5%、
    Ca:0.0003~0.01%、
    Mg:0.0005~0.01%、
    Zr:0.0005~0.05%、
    Te:0.0005~0.1%、及び
    希土類元素:0.0005~0.005%
    からなる群より選ばれる1種又は2種以上の元素を含む請求項5又は請求項6に記載の浸炭歯車。
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