JP2014197192A - 液体現像用電子写真感光体及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
きる。これらの層形成方法では、層に含有させる物質を溶剤に溶解させて得られる塗布液が使用される。そして多くの工程では、予め塗布液を調製し、それを塗布するまでの間、保存することが行なわれている。そのため、バインダー樹脂には、塗布工程に用いられる溶剤に対し、溶解性が優れること、および溶解後の塗布液中で安定であることも要求される。
本発明は、このような課題を解決すべくなされたものである。即ち、本発明の目的は、耐クラック性の低い電荷輸送物質や樹脂を用いても、液体現像系において十分な耐溶剤安定性及び耐クラック性を有し、かつ薄膜でも十分に電気特性に優れる電子写真感光体並びに、これを備えた画像形成装置を提供することにある。
<1>導電性支持体上に少なくとも電荷発生層及び電荷輸送層を有する積層型の液体現像
用電子写真感光体であって、該電荷輸送層が下記式(1)で表される繰り返し構造を有するポリエステル樹脂を含有し、該電荷輸送層の膜厚が20μm以下、該電荷輸送層中の残留溶媒量が5mg/cm3〜50mg/cm3であることを特徴とする液体現像用電子写真感光体。
−O−R3−O− 式(3)
(式(3)中のR3は、アルキレン基、アリーレン基、又は式(4)で表される基を表す。)
−R4−Ar3−R5− 式(4)
(式(4)中のR4及びR5はそれぞれ独立にアルキレン基を表し、Ar3は置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。)
<2>前記電荷輸送層中に下記式(A)で表される繰り返し構造を有するポリカーボネー
ト樹脂を含有することを特徴とする<1>に記載の液体現像用電子写真感光体。
ト樹脂を含有することを特徴とする<1>又は<2>に記載の液体現像用電子写真感光体。
載の液体現像用電子写真感光体
<5>下記式(W)で表される化合物を電荷輸送層中の全樹脂100質量部に対して25
質量部以上含有すことを特徴とする<1>〜<4>のいずれか1つに記載の液体現像用電
子写真感光体。
<7>C10~C13の炭化水素が溶媒の80%以上を占める液体現像トナーを備えることを特
徴とする<6>に記載の画像形成装置。
本実施の形態が適用される電子写真感光体の電荷輸送層は、下記式(1)で表される繰り返し構造を有するポリエステル樹脂を含む。
−O−R3−O− 式(3)
(式(3)中のR3は、アルキレン基、アリーレン基、又は式(4)で表される基を表す。)
−R4−Ar3−R5− 式(4)
(式(4)中のR4及びR5はそれぞれ独立にアルキレン基を表し、Ar3は置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。)
式(1)中Ar1、Ar2としては、炭素数6〜20のアリーレン基が好ましく、例えば、フェニレン基、ナフチレン基、アントリレン基、フェナントリレン基、ピレニレン基等が挙げられる。中でも、製造コストの面から、フェニレン基とナフチレン基が特に好ましい。
本発明において、式(1)は下記一般式(6)であることが特に好ましい。
式(6)で示される2価カルボン酸残基を誘導する2価カルボン酸化合物の具体例としては、例えば、ジフェニルエーテル−2,2´−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−2,4´−ジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4´−ジカルボン酸等が挙げられる。これらの中でも、製造上の簡便性を考慮すれば、ジフェニルエーテル−4,4´−ジカルボン酸が特に好ましい。
また、本発明中のポリエステル樹脂において下記式(7)で表される繰り返し構造を有するポリエステル樹脂を含有していることが好ましい。
水素原子であり、R7、R9、R12、R14が水素原子もしくは炭素数1以上3以下のアルキル基である。機械物性の観点から、特に好ましくは、R8、R9、R10、R11、R13、R14が水素原子であり、R7、R12が水素原子またはメチル基である。
X2におけるアルキレン基の具体例としては、−(CH2)2−、−(CH2)3−等が挙げられる。R15及びR16における、置換基を有してもよいアルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。置換基を有してもよいアリール基の具体例としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基、トリル基等が挙げられる。R15とR16が互いに結合して置換基を有してもよい環を形成する基の具体例としては、シクロヘキシリデン基等が挙げられる。
また、本発明中のポリエステル樹脂に含まれる遊離の2価カルボン酸量は、その量は特に限定されないが、50ppm以下であることが好ましく、10ppm以下であることがより好ましい。遊離の2価カルボン酸含有量が50ppmを超える場合、感光体の電気特性が悪化したり、画像評価に現れる異物となったりする場合がある。感光体の電気特性・画像特性の観点からは、遊離の2価カルボン酸量は少ないほどよいが、ポリエステル樹脂の安定性の観点からは、0.01ppm以上であることが好ましく、0.1ppm以上であることが特に好ましい。
感光体の具体的な構成としては、導電性支持体上に少なくとも電荷発生層及び電荷輸送層を有する積層型の液体現像用電子写真感光体である。例えば、支持体上に電荷発生物質を主成分とする電荷発生層と、電荷輸送物質及びバインダー樹脂を主成分とした電荷輸送層とを積層した感光層(積層型感光層。又は機能分離型感光層。)を備える積層型(又は機能分離型)感光体が挙げられる。さらに最表面層に保護層を設けても良い。
支持体の材質としては、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料;金属、カーボン、酸化錫などの導電性粉体を含有させて導電性を付与した樹脂材料;アルミニウム、ニッケル、ITO(酸化インジウム酸化錫合金)等の導電性材料をその表面に蒸着または塗布した樹脂、ガラス、紙;などが主として使用される。また、金属材料等の支持体の表面には、導電性・表面性などの制御のためや欠陥被覆のために、適切な抵抗値を有する導電性材料を塗布してもよい。
支持体と感光層との間には、接着性及びブロッキング性等の改善のため、下引き層を設けても良い。
下引き層としては、樹脂、樹脂に金属酸化物等の粒子を分散したものなどが用いられる。下引き層に用いる金属酸化物粒子の例としては、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化鉄等の1種の金属元素を含む金属酸化物粒子、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム等の複数の金属元素を含む金属酸化物粒子などが挙げられる。これらの金属酸化物粒子の中で、酸化チタン及び酸化アルミニウムが好ましく、特に酸化チタンが好ましい。酸化チタン粒子は、その表面に、例えば酸化錫、酸化アルミニウム、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、酸化珪素等の無機物;又はステアリン酸、ポリオール、シリコーン等の有機物による処理を施されていても良い。また酸化チタン粒子の結晶型としては、ルチル、アナターゼ、ブルッカイト、アモルファスのいずれも用いることができる。なお、一つの粒子には複数の結晶状態のものが含まれていても良い。
また、金属酸化物粒子の粒径としては、種々のものが利用できるが、中でも特性および下引き層形成用の塗布液の安定性の面から、平均一次粒径として10nm以上100nm以下が好ましく、特に好ましくは10nm以上50nm以下である。
リアミド、変性ポリアミド等は良好な分散性、塗布性を示し好ましい。なお、これらは1種類を用いても良いし2種類上を任意の組み合わせ及び任意の比率で併用してもよい。
また下引き層には、公知の酸化防止剤等の添加剤を含有させてもよい。
さらに下引き層として、導電層とブロッキング層の二層構成としてもよい。
積層型感光体の電荷発生層は、電荷発生物質を含有するとともに、通常はバインダー樹脂と、必要に応じて使用されるその他の成分とを含有する。このような電荷発生層は、具体的には、例えば電荷発生物質等とバインダー樹脂とを溶剤に溶解又は分散して塗布液(電荷発生層形成用塗布液)を作製し、これを順積層型感光層の場合には支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)、また、逆積層型感光層の場合には電荷輸送層上に塗布、乾燥して得ることができる。
また、電荷発生層の膜厚は、通常0.1μm以上、好ましくは0.15μm以上であり、通常1μm以下、好ましくは0.6μm以下である。
積層型感光体の電荷輸送層は、電荷輸送物質を含有するとともに、通常はバインダー樹脂と、必要に応じて使用されるその他の成分とを含有する。このような電荷輸送層は、具体的には、例えば電荷輸送物質等とバインダー樹脂とを溶剤に溶解又は分散して塗布液(電荷輸送層形成用塗布液)を作製し、これを順積層型感光層の場合には電荷発生層上に、また、逆積層型感光層の場合には支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)塗布、乾燥して得ることができる。
ましい。これらの電荷輸送物質は、何れか1種を単独で用いても良く、2種以上を任意の組み合わせで併用しても良い。以下の具体例は例示のために示したものであり、本発明の趣旨に反しない限りはいかなる公知の電荷輸送物質を用いてもよい。
ましい。
)又は(B)で表される繰り返し構造の含有量は全ポリカーボネート樹脂中、下限は、通
常10モル%以上、好ましくは15モル%以上である。上限は、通常100モル%以下であり、好ましくは80モル%以下、更に好ましくは50モル%以下である。(A)は、含
有量が少なすぎると電気特性が不十分、(B)は、含有量が少なすぎると耐摩耗性が不十
分の可能性があり、(A)は、多すぎると溶解性が低下する、(B)は、多すぎると電気特性が低下する可能性がある。(A)又は(B)で表される繰り返し構造を有するポリカーボネート樹脂と式(1)で表される繰り返し構造を有するポリエステル樹脂との混合割合は、前記ポリエステル樹脂100質量部に対して、耐クラック性の観点から、通常200質量部以下、好ましくは150質量部以下、更に好ましくは100質量部以下である。また、電気特性の観点から、通常10質量部以上、好ましくは20質量部以上、さらに好ましくは50質量部以上である。
感光層又はそれを構成する各層には、成膜性、可撓性、塗布性、耐汚染性、耐ガス性、耐光性等を向上させる目的で、周知の酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、電子吸引性化合物、レベリング剤、可視光遮光剤等の添加物を含有させても良い。
感光層の形成方法に制限は無く、任意の方法を用いることができる。例えば、各層に含有させる物質を溶剤に溶解又は分散させて得られた塗布液(電荷発生層形成用塗布液、電荷輸送層形成用塗布液、分散型感光層形成用塗布液、など)を順次塗布し、乾燥させて形成される。
本発明の感光体がシート状感光体である場合、例えば、その両端部を超音波融着等の公
知の方法によって接合してエンドレスベルトとして使用される。また、例えば、シート状感光体をそのままドラムに巻き付けて使用することもできる。ドラムに巻き付ける場合、例えば細巻きにしたロールをドラム内部に保持して巻き出す形を取ることもあれば、1枚のシートを巻き付けることもある。
次に、本発明の感光体を用いた画像形成装置の一実施形態について、装置の要部構成を図面を用いて説明する。但し、本発明の実施形態は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意に変更して実施することができる。
図1は本発明の一実施形態としての画像形成装置の要部構成を模式的に示す図である。この図1に示すように、本実施形態の画像形成装置は、感光体1、帯電手段としての帯電装置2、露光手段としての露光装置3及び現像手段としての現像装置4を備えて構成され、更に、必要に応じて転写手段としての転写装置5、クリーニング手段としてのクリーニング装置6及び定着手段としての定着装置(図示せず)が設けられる。
帯電装置2は感光体1を帯電させるもので、感光体1の表面を所定電位に均一帯電させる装置である。図1では帯電装置2の一例としてコロナ放電型の帯電装置(コロトロン)を示しているが、他にも、例えばスコロトロン等のコロナ帯電装置、帯電ローラや帯電ブラシ等の接触型帯電装置などがよく用いられる。
現像と同様である。
記録紙P上に転写されたトナーは、通常、定着器(図示せず)を通過する際、トナーが溶融状態まで熱加熱され、通過後冷却されて記録紙P上にトナーが定着される。なお、定着装置についてもその種類に特に限定はなく、例えば熱ローラ定着、フラッシュ定着、オーブン定着、圧力定着など、任意の方式による定着装置を設けることができる。
図2(a),(b)に示すように現像装置4の現像ローラ7に担持された帯電トナーが感光体1の表面に接触あるいは近接すると、静電潜像に対応するトナー像が感光体1の感光面に形成される。そしてこのトナー像は、転写装置5によって記録紙Pに転写される(手印写工程)。この後、転写されずに感光体1の感光面に残留しているトナーが、クリーニング装置6で除去される(クリーニング工程)。トナー像の記録紙P上への転写後、定
着装置を通過させてトナー像を記録紙P上へ熱定着することで(定着工程)、最終的な画像が得られる。
なお、感光体1は、必要に応じて、帯電装置2、露光装置3、現像装置4、転写装置5、クリーニング装置6及び定着装置のうち1つ又は2つ以上と組み合わせて、一体型のカートリッジ(電子写真カートリッジ)として構成し、この電子写真カートリッジを複写機やレーザービームプリンタ等の電子写真装置本体に対して着脱可能な構成にしてもよい。この場合、上記実施形態で説明したカートリッジと同様に、例えば感光体1やその他の部材が劣化した場合に、この電子写真カートリッジを画像形成装置本体から取り外し、別の新しい電子写真カートリッジを画像形成装置本体に装着することにより、画像形成装置の保守・管理が容易となる。
液体トナーは、電気抵抗率が高い溶媒にカーボンブラックや、シアン、マゼンタ、イエロー等の発色を持つ顔料または染料で着色した樹脂を主成分とするトナー粒子を懸濁させ、さらに、電荷調整剤としてレシチン、ステアリン酸バリウム等の金属石鹸を添加したものを用いることができる。電気抵抗率が高い溶媒としては、炭化水素溶媒が用いられ、顔料との親和性、乾燥性等の観点からC10〜C13の炭化水素が溶媒の80%以上を占める液体トナーが好ましい。一般的に、乾式トナーに比べ、液体トナーの方が粒径の小さいトナーが用いられ、高解像度画質の面で有利である。
平均一次粒子径13nmの酸化アルミニウム粒子(日本アエロジル社製 Aluminum Oxide C)を、メタノール/1−プロパノールの混合溶媒中で超音波により分散させることにより、酸化アルミニウムの分散スラリーとした。該分散スラリーと、メタノール/1−プロパノール(質量比7/3)の混合溶媒、及び、ε−カプロラクタム[下記式(A)で表わされる化合物]/ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン[下記式(B)で表わされる化合物]/ヘキサメチレンジアミン[下記式(C)で表わされる化合物]/デカメチレンジカルボン酸[下記式(D)で表わされる化合物]/オクタデカメチレンジカルボン酸[下記式(E)で表わされる化合物]の組成モル比率が、60%/15%/5%/15%/5%からなる共重合ポリアミドのペレットとを、加熱しながら撹拌、混合してポリアミドペレットを溶解させた後、超音波分散処理を行うことにより、酸化アルミニウム/共重合ポリアミドを質量比1/1で含有する固形分濃度8.0%の下引き層用分散液とした。
に電荷発生層を形成した。
0)を50部、下記第二バインダー樹脂(AB)(粘度平均分子量:30000)を50部、下記構造の電荷輸送物質(W)を35部、下記構造を有する酸化防止剤8部、およびレ
ベリング剤としてシリコーンオイル0.1部をテトラヒドロフラン/トルエン(8/2)混合溶媒640部に溶解させた液を塗布し、125℃で3分間乾燥し、乾燥後の膜厚が18μmとなるように電荷輸送層を設け感光体を作製した。この感光体を感光体X1とする。この時の、感光層中の残留溶媒(トルエン)の量は、7.2mg/cm3であった。
実施例1において、第二バインダー樹脂(2)を下記繰り返し構造のバインダー樹脂(A)(粘度平均分子量:30000))に変え、溶剤としてジオキソランを使用した以外
は実施例1と同様にして、感光体X2を得た。
実施例1において、下記第一バインダー樹脂(1a)を使用せず、第二バインダー樹脂
(B)を100部使用した以外はすべて実施例1と同様にして、感光体Y1を得た。
<実施例3>
実施例1において、第一バインダー樹脂(1a)を30部、第二バインダー樹脂(AB)
を70部使用した以外はすべて実施例1と同様にして、感光体X3を得た。
実施例2において、第一バインダー樹脂(1a)を20部、第二バインダー樹脂(A)を80部使用した以外はすべて実施例1と同様にして、感光体X4を得た。
<実施例5>
実施例1において、第一バインダー樹脂(1a)(粘度平均分子量:37000)10
部、第二バインダー樹脂(A)を90部使用した以外はすべて実施例1と同様にして、
感光体X5を得た。
実施例1において、第一バインダー樹脂(1a)に変えて下記繰り返し構造のバインダ
ー樹脂(1b)を使用した以外はすべて実施例1と同様にして、感光体X6を得た。
上記で作製した感光体シートを1cm×20cmの短冊に切り、感光体表面に溶剤;アイソパーLを薄く塗りつけて約3時間放置した。この短冊をテンシロン万能材料試験機 TENSILON RTM100(株式会社エー・アンド・デイ社製)にとりつけ、アイソパーLを再度
塗りつけて10ニュートンと20ニュートンの力で2分間引っ張り、感光体表面にクラックの発生の有無を観察した。クラック性に弱い感光体は10ニュートンの力でクラックが発生するが、クラックに強い感光体は20ニュートンの力でもクラックは発生しない。
<参考例1>
比較例1において、電荷輸送物質として下記構造の電荷輸送物質(5)を使用した以外はすべて実施例1と同様にして、感光体Y2を得た。
比較例1において、電荷輸送物質(W)の部数を25部に変えた以外はすべて実施例1
と同様にして、感光体Y3を得た。
製造した感光体シートY1〜Y3について、上記クラックテストを行なった。これらの結果を表−2にまとめた。
〜50mg/cm3であれば、クラックに耐性があることがわかる。
実施例1において、電荷輸送層を設ける際の乾燥時間を6分とした以外はすべて実施例1と同様にして感光体Y4を得た。
<比較例3>
実施例1において、電荷輸送層を設ける際の乾燥時間を20分とした以外はすべて実施例1と同様にして感光体Y5を得た。
実施例3において、電荷輸送層を設ける際の乾燥時間を20分とした以外はすべて実施例3と同様にして感光体Y6を得た。
<比較例5>
比較例1において、電荷輸送層を設ける際の乾燥時間を20分とした以外はすべて比較例1と同様にして感光体Y7を得た。
実施例1において、電荷輸送層を設ける際の乾燥時間を1分とした以外はすべて実施例
1と同様にして感光体Y8を得た。
<比較例7>
実施例1において、電荷輸送層を設ける際の膜厚を25umとした以外は実施例1と同様にして感光体Y9を得た。
製造した感光体シートX1〜X2、Y4〜Y9について、明部電位の測定を行なった。これらの結果を表−3にまとめた。
感光体シートをアルミニウム素管(外径 80mmφ)上に貼り付け、その明部電位を
測定した。まず、除電器と露光位置との角度を150°、帯電器と露光位置との角度を70°、露光位置と明部電位測定プローブとの角度を−70°に設定し、感光体を回転速度
50回転/分の速さで回転させ、露光しない時の表面電位が−700Vとなるようにスコロトロン帯電条件を設定した。この条件で、各感光体の0.6μJ/cm2 の780nmの光を露光した際の電位(明部電位)を測定した。また、上記のプロセスを3000回繰り返した後の明部電位と初期の明部電位の差をΔVLとして測定した。
実施例1で調整した下引き層用塗布液を、アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタラートフィルムのロール(幅が500mmであり、膜中にシリカ粒子を含有させることで表面が粗面化(Ra=0.1μm)された厚み75μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタラートフィルムの表面に70nmの厚さでアルミニウム蒸着膜を有するロール)を巻き出しながら、リバースコート法を用い、その上に乾燥後の膜厚が1.2μmとなるように塗布し、下引き層を設けた。
次に、実施例4で調整した電荷輸送層用塗布液を、上述の下引き層及び電荷発生層を形成したアルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタラートフィルムのロールを巻き出しながら、ダイコート法を用い、その上に乾燥後の膜厚が18μmとなるように塗布し、電荷輸送層を設けた。
このようにして得られた感光層の塗布されたロール状シートを、連続式の断裁機を用いて353mm×584mmのサイズに切り出し、感光体シートを得た。
作製した感光体シートを、市販の液体現像タイプの軽印刷機、ヒューレットパッカード社製TurboStreamに装着し、画像評価を行なった。装着に於いては、機内のアルミニウムドラムに感光体シートを巻き付け、両端の未塗布領域を重ね合わせてドラム上に感光体シートを保持した。片側のアルミニウム層を除去したことで、静電気によって容易に重ね合わせることができた。
Claims (7)
- 導電性支持体上に少なくとも電荷発生層及び電荷輸送層を有する積層型の液体現像用電子写真感光体であって、該電荷輸送層が下記式(1)で表される繰り返し構造を有するポリエステル樹脂を含有し、該電荷輸送層の膜厚が20μm以下、該電荷輸送層中の残留溶媒量が5mg/cm3〜50mg/cm3であることを特徴とする液体現像用電子写真感光体。
−O−R3−O− 式(3)
(式(3)中のR3は、アルキレン基、アリーレン基、又は式(4)で表される基を表す。)
−R4−Ar3−R5− 式(4)
(式(4)中のR4及びR5はそれぞれ独立にアルキレン基を表し、Ar3は置換基を有していてもよいアリーレン基を表す。) - 前記電荷輸送層が、前記ポリエステル樹脂を前記電荷輸送層中の全樹脂100質量部に対して35質量部以上含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の液
体現像用電子写真感光体 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の液体現像用電子写真感光体を備えることを特徴とする画像形成装置。
- C10〜C13の炭化水素が溶媒の80%以上を占める液体現像トナーを備えることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
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