JP2014196263A - 粉体化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】
微粒子金属酸化物の分散を高め、紫外線防御効果に優れ、保湿感に優れ、紫外線散乱剤特有のきしみ感のない滑らかな使用感を有する粉体化粧料の提供。
【解決手段】
(A)疎水化処理微粒子金属酸化物、及び(B)セラミド類と、特定のデキストリン脂肪酸エステル及びフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも一種少なくとも一種で粉体の表面を被覆処理した表面被覆処理粉体を含有する粉体化粧料
【選択図】なし

Description

本発明は、セラミド類と、特定のデキストリン脂肪酸エステル及びフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも一種で粉体の表面を被覆処理した表面被覆処理粉体と、疎水化処理微粒子金属酸化物を含有する粉体化粧料に関し、微粒子金属酸化物の分散性が良いため紫外線防御機能に優れ、保湿機能をきしみの無い良好な使用感を有する粉体化粧料に関する。
セラミドは、スフィンゴシンと脂肪酸がアミド結合したスフィンゴ脂質の一種で、皮膚の角質層に存在し、水分保持に必要な脂質バリアを構築し、水分を維持するために重要な役割を果たしている。また、セラミドは肌への付着性が高く、セラミド表面処理粉体を配合して、化粧膜の均一性および化粧持ちを向上させる技術が知られている。(特許文献1)しかし、セラミド及びセラミド類(以下、両者を「セラミド類」と総称する)は結晶性の高い物質であり、他の油剤への溶解性が低く、低温で結晶を析出する等化粧料に配合する場合、安定性を確保することが困難であった。そこで、セラミド類に特定のデキストリン脂肪酸エステルや特定のフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルを含有する組成物がセラミドの結晶の析出を抑制することができ、これで粉体の表面を被覆処理した表面被覆処理粉体も効果を有することを見出した技術(特許文献2)があった。
一方、近年UVA、UVBの紫外線防御効果を高めるために、微粒子金属酸化物を粉体中でより均一に分散する技術が検討されている。例えば、微粒子金属酸化物を体質粉体であるセリサイトやマイカ等の表面に複合化分散して、紫外線防止機能を向上させる試みがなされてきた。(特許文献3)しかし、この方法は、板状の粉体両面に微粒子金属酸化物が付着しており、肌上に塗布した際、微粒子金属酸化物を肌上に無駄なく一律拡散させることは不可能なため、ある程度の分散性は安定的に維持出来るものの最大限機能発揮することが難しい側面もあった。
特開2009−234953号公報 特開2012−201663号公報 特許第3555001号公報そこで、微粒子金属酸化物の機能を効率よく発揮するために、微粒子金属酸化物が化粧料中で高い分散性を維持し、肌に適用した際にも微粒子金属酸化物が均一に伸び広がる方法が望まれていた。
上記先行技術は、セラミド類の化粧もち向上と結晶の析出を抑制に関する技術であるが、本発明は、セラミド類で表面処理した粉体が微粒子金属酸化物を表面に高分散させ、紫外線防御機能と保湿機能を同時に満たすことができ、きしみのない良好な使用感を持つ化粧料を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題の解決のため鋭意研究の結果、セラミド類で表面処理した処理粉体と微粒子金属酸化物に関し、詳しくは、セラミド類で粉体の表面を被覆処理した板状粉体と、微粒子金属酸化物を混合分散した処理物が、セラミド類が選択的に表面に微粒子金属酸化物を吸着し、微粒子金属酸化物の分散性を向上させることを見出し、特に、微粒子金属酸化物が予め疎水化処理されていると効果が高く、紫外線防御機能と保湿機能と使用感の向上を実現することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は次の(A)及び(B)を含有する粉体化粧料に関する。
(A)疎水化処理微粒子金属酸化物
(B)(B1)セラミド類と、(B2)特定のデキストリン脂肪酸エステル及びフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも一種で粉体の表面を被覆処理した表面被覆処理粉体
本発明の粉体化粧料は、微粒子金属酸化物の分散を高め、紫外線防御効果に優れ、セラミドの分散安定性に優れるため、セラミドの持つ皮膚のバリア機能を発揮させることができるため保湿感に優れ、紫外線散乱剤特有のきしみ感のない滑らかな使用感を有する。
以下に、本発明について詳しく説明する。
本発明の成分(A)の疎水化処理微粒子金属酸化物に用いられる微粒子金属酸化物は、化粧料に利用可能な金属酸化物であれば特に制限はなく、具体的には、二酸化チタン、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化セリウム等であり、平均粒子径が1μm以下のものをいい、好ましくは0.01〜0.5μm、更には0.01〜0.3μmのものをいう。
成分(A)に施される疎水化処理は、通常化粧品に用いられる疎水化表面処理であれば特に制限はなく、例えば、シリコーン処理、トリアルコキシアルキルシラン処理、有機チタネート処理、金属石鹸処理、リン脂質処理などが挙げられる。
例えば、シリコーン処理としては、低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の鎖状シリコーン類、アミノ変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン等の変性シリコーン類、トリメチルシロキシケイ酸やアクリレートシリコーン等のシリコーン樹脂類、シリコーンゴム類、部分又は全架橋オルガノポリシロキサン類、各種シリル化剤類、フッ素変性シリコーン類等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
また、トリアルコキシアルキルシラン処理としては、ケイ素原子に三つのアルコキシ基と一つのアルキル基が結合した化合物であり、該アルコキシ基が粉体表面の水酸基等と反応することにより、粉体表面を化学的に被覆する化合物である。該トリアルコキシアルキルシランにおける、アルコキシ基は、炭素数1〜3のアルコキシ基であるメトキシ、エトキシ、プロポキシ等が好ましい。また、該トリアルコキシアルキルシランにおける、アルキル基は、炭素数6〜18のアルキル基であるヘキシル基、オクチル基、デシル基、オクタデシル基等が好ましい。このようなトリアルコキシアルキルシランは、例えば、トリメトキシヘキシルシラン、トリメトキシオクチルシラン、トリメトキシデシルシラン、トリメトキシオクタデシルシラン、トリエトキシヘキシルシラン、トリエトキシオクチルシラン、トリエトキシデシルシラン、トリエトキシオクタデシルシラン等が挙げられる。これら、トリアルコキシアルキルシランの中でも、トリメトキシオクチルシラン、トリエトキシオクチルシランを選択すると、肌との親和性が向上するため特に好ましい。
本発明に用いられる成分(A)の表面処理剤の有機チタネートは、例えば、長鎖カルボン酸型、ピロリン酸型、亜リン酸型、アミノ酸型等のアルキルチタネート等が挙げられ、炭素数8〜24のアルキル基を有するアルキルチタネートが好ましい。前記アルキルチタネートは、具体的には、長鎖カルボン酸型のアルキルチタネートとして、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート等が挙げられ、ピロリン酸型アルキルチタネートとして、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート等が挙げられ、亜リン酸型アルキルチタネートとして、イソプロピルトリ(ジオクチルピロホスフェート)チタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルピロホスフェート)エチレンチタネート等が挙げられ、アミノ酸型アルキルチタネートとして、イソプロピルトリ(N−アミドエチル・アミノエチル)チタネート等が挙げられる。本発明においては、これらアルキルチタネートの中でも、長鎖カルボン酸型のアルキルチタネートを選択することが好ましく、特にイソプロピルトリイソステアロイルチタネートを選択すると、肌との親和性が向上するため特に好ましい。
成分(A)疎水化処理微粒子金属酸化物における疎水化処理の方法は特に制限なく、公知の方法で実施できる。例えば、溶媒又は必要に応じて水及びアルコールの混合液に表面処理剤と表面処理される粉体粒子を添加し、撹拌処理又はボールミル処理した後、水洗、濾過を繰返し、夾雑物を除去した後、乾燥、粉砕することにより、目的の表面処理粉体を得ることができる。また、表面処理剤である数種類の化合物を同時に表面処理することもでき、何れか一つの化合物で最初に表面処理をしてから、更に他の化合物を表面処理することもできる。
本発明における成分(A)の疎水化処理としては、シリコーン処理、トリアルコキシアルキルシラン処理、有機チタネート処理が好ましい。
本発明における成分(A)は化粧料中に1〜95質量%(以下、%と示す)、好ましくは5〜50%を含有する。疎水化処理の定義としては、水とジメチルポリシロキサン(100CS)を1:1で配合した容器に粉末を添加したときに、シリコーン層または水層とシリコーン層の中間に分散することを条件とする。
本発明の成分(B)の表面被覆処理粉体は、成分(B1)セラミド類と、成分(B2)特定のデキストリン脂肪酸エステル及びフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも一種で粉体の表面を被覆処理した表面被覆処理粉体である。
成分(B1)のセラミド類は、セラミド及びその誘導体を包含し、天然抽出物でも合成物でもよい。通常、化粧料に使用できる物であれば限定されないが、例えば、分子中に1個以上の長鎖の直鎖及び/若しくは分岐アルキル又はアルケニル基、更に、少なくとも2個以上の水酸基、1個以上のアミド基(及び/又はアミノ基)を有する非イオン系両親媒性物質、或いは当該非イオン系両親媒性物質の水酸基にフォスファチジルコリン残基、又は糖残基が結合した誘導体として表現される一連のセラミド類である。例えば、スフィンゴシン、フィトスフィンゴシン及びそれらの長鎖脂肪酸アミドであるセラミド1、セラミド2、セラミド3、セラミド3B、セラミド4、セラミド5、セラミド6、セラミド6I、セラミド6II等の天然セラミド類;スフィンゴシン、フィトスフィンゴシンのリン脂質誘導体であるスフィンゴミエリン、フィトスフィンゴミエリン等のスフィンゴリン脂質;それらの配糖体であるセレブロシドやガングリオシド等のスフィンゴ糖脂質及びフィトスフィンゴ糖脂質等がある。
本発明における成分(B2)は特定のデキストリン脂肪酸エステル及びフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも一種である。
(本発明のデキストリン脂肪酸エステル)
本発明におけるデキストリン脂肪酸エステルは、デキストリン中の水酸基の一部が脂肪酸により置換された化合物であり、以下の特性を有する。
1)デキストリン部分
本発明におけるデキストリン脂肪酸エステルに使用されるデキストリンは、α−グルコースがグリコシド結合によって重合した化合物であり、デンプンの加水分解により得られるものである。本発明においては、グルコース平均重合度3〜150、特に10〜100のデキストリンが好ましい。グルコース平均重合度が2以下では、得られたデキストリンエステルがワックス様となって油剤への溶解性が低下する。また、グルコース平均重合度が150を超えると、デキストリン脂肪酸エステルの油剤への溶解温度が高くなる、又は溶解性が悪くなる等の問題を生ずることがある。デキストリンの糖鎖は直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよい。
2)脂肪酸部分
本発明の特定のデキストリン脂肪酸エステルに使用される脂肪酸は、炭素数8〜22、好ましくは炭素数8〜20の分岐飽和脂肪酸の1種又は2種以上、及び、炭素数12〜22、好ましくは炭素数14〜22の直鎖飽和脂肪酸の1種又は2種以上である。
炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸と炭素数12〜22直鎖飽和脂肪酸は、1分子のデキストリン脂肪酸エステル中に含有されていてもよいし、それぞれの脂肪酸のデキストリンとのエステルの混合物であってもよい。
したがって、本発明において使用されるデキストリン脂肪酸エステルは、以下の場合を包含する。
a)デキストリン(炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸)エステルの1種又は2種以上とデキストリン(炭素数12〜22直鎖飽和脂肪酸)エステルの1種又は2種以上の混合物
b)デキストリン(炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸+炭素数12〜22直鎖飽和脂肪酸)エステル1種又は2種以上
c)デキストリン(炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸)エステルの1種又は2種以上とデキストリン(炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸+炭素数12〜22直鎖飽和脂肪酸)エステル1種又は2種以上の混合物
d)デキストリン(炭素数12〜22直鎖飽和脂肪酸)エステルの1種又は2種以上とデキストリン(炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸+炭素数12〜22直鎖飽和脂肪酸)エステル1種又は2種以上の混合物
e)上記a)とb)の混合物
デキストリン脂肪酸エステル全量中の脂肪酸の含有割合は、全脂肪酸に対して、炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸の1種又は2種以上が5〜40モル%、好ましくは10〜35モル%であり、炭素数12〜22直鎖飽和脂肪酸の1種又は2種以上が、60〜95モル%、好ましくは、65〜90モル%である。
本発明に用いられる炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸としては、例えば、2−エチルヘキサン酸、イソノナン酸、イソデカン酸、イソトリデカン酸、イソミリスチン酸、イソパルミチン酸、イソステアリン酸、イソアラキン酸等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を適宜選択又は組み合わせて使用することができる。これらのうち、炭素数8〜20のものが好ましく、特にイソステアリン酸が好ましく、構造違い等の限定は特にない。
本発明において、イソステアリン酸とは、分岐したステアリン酸の1種又は2種以上の混合物を意味する。例えば5,7,7−トリメチル−2−(1,3,3−トリメチルブチル)−オクタン酸は、イソブチレン2量体のオキソ反応により炭素数9の分岐アルデヒドとし、次いでこのアルデヒドのアルドール縮合により炭素数18の分岐不飽和アルデヒドとし、次いで水素添加、酸化することにより製造することができ(以下「アルドール縮合型」と略す)、これは例えば日産化学工業株式会社より市販されている。2−ヘプチルウンデカン酸はノニルアルコールをガーベット反応(Guerbet reaction)に付し、次いで酸化することにより製造することができ、これは例えば三菱化成株式会社より市販されており、分岐位置の若干異なる類似混合物として、日産化学工業株式会社より市販され、さらに出発アルコールが直鎖飽和ではない2箇所メチル分岐したタイプも同様に日産化学工業株式会社より市販されている(以下総じて「ガーベット反応型」と略す)。また、メチル分岐イソステアリン酸は、例えばオレイン酸のダイマー製造時の副産物として得られるもので〔例えばJ.Amer. Oil Chem.Soc.,51,522(1974)に記載〕、例えば米国エメリー社などから市販されていたものがあげられる(以下「エメリー型」と略す)。エメリー型イソステアリン酸の出発物質であるダイマー酸のさらに出発物質は、オレイン酸だけでなく、リノール酸、リノレン酸等も含まれる場合がある。本発明においては特にガーベット型が好ましい。
具体的に本発明に用いられる炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を適宜、選択又は組み合わせて使用することができる。これらのうち、炭素数14〜22のものが好ましい。
3)グルコース単位当たりの脂肪酸の置換度
置換度とは、デキストリンの構成単位であるグルコースの水酸基が脂肪酸により置換されている数の平均値を示し、本発明においては、グルコース単位当たり1.4〜1.8である。
(デキストリン脂肪酸エステルの製造方法)
デキストリン脂肪酸エステルの製造方法としては、特に限定されず、公知の製法を採用することができるが、たとえば以下のようにして製造することができる。
1)グルコースの平均重合度が3〜150であるデキストリンと、炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸又はその誘導体の1種又は2種以上を全脂肪酸又はその誘導体に対して5〜40モル%、及び、炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸又はその誘導体を全脂肪酸又はその誘導体に対して60モル%〜95モル%を含有する脂肪酸又はその誘導体とを反応させる。
2)グルコースの平均重合度が3〜150であるデキストリンと、炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸又はその誘導体の1種又は2種以上とを反応させ、次いで、その生成物と炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸又はその誘導体とを反応させる。
その場合、全脂肪酸又はその誘導体に対して炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸又はその誘導体の1種又は2種以上を5〜40モル%、及び、炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸又はその誘導体を全脂肪酸又はその誘導体に対して60〜95モル%使用する。
本発明において、上記デキストリンとのエステル化反応に使用される脂肪酸誘導体としては、例えば、上記脂肪酸のハロゲン化物、酸無水物等が用いられる。
1)及び2)のいずれも場合も、まず、デキストリンを反応溶媒に分散し、必要に応じて触媒を添加する。これに、上記脂肪酸のハロゲン化物、酸無水物等を添加して反応させる。1)の製造法の場合は、これらの酸を混合して同時に添加反応させ、2)の製造法の場合は、まず反応性の低い分岐飽和脂肪酸又はその誘導体を反応させた後、次いでその他の脂肪酸又はその誘導体を添加反応させる。
製造にあたり、これらのうちの好ましい方法を採用することができる。反応溶媒にはジメチルホルムアミド、ホルムアミド等のホルムアミド系;アセトアミド系;ケトン系;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合物系;ジオキサン等の溶剤を適宜使用することができる。反応触媒としてはピリジン、ピコリン等の3級アミノ化合物などを用いることができる。反応温度は原料脂肪酸等により適宜選択されるが、0℃〜100℃の温度が好ましい。
(本発明のフラクトオリゴ糖脂肪酸エステル)
本発明におけるフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルは、フラクトオリゴ糖の水酸基の一部が脂肪酸により置換された化合物であり、以下の特性を有する。
1)フラクトオリゴ糖部分
本発明のフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルに使用されるフラクトオリゴ糖は、平均フラクトース重合度が1〜60である。
本発明のフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルの原料として用いられるフラクトオリゴ糖とは、フルクトースを主要構成糖とするオリゴ糖を示す。フラクトオリゴ糖はいろいろな植物、例えばキク科、イネ科及びユリ科の根、茎、葉、種子等に含まれており、その構造は主鎖の結合様式が2→1結合のものと、2→6結合のものの2種類がある。2→1結合のものとしてはイヌリン、アスパラゴシン、アスホデラン、トリチカン、クリテザン、バクモンドウ由来のフラクトオリゴ糖等が挙げられ、2→6結合のものとしてはフレアン、レバン、セラカン等が挙げられる。本発明においては、これらのフラクトオリゴ糖の中でも、とりわけイヌリンが物性や供給面から好ましい。
2)脂肪酸部分
本発明のフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルに使用される脂肪酸は、炭素数12〜22、好ましくは、炭素数14〜22の直鎖飽和脂肪酸の1種又は2種以上である。
具体的に、本発明において使用される脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を適宜、選択又は組み合わせて使用することができる。
3)単糖単位当たりの脂肪酸の置換度
置換度とは、フラクトオリゴ糖の構成単位である単糖の水酸基が脂肪酸により置換されている数の平均値を示し、本発明においては、単糖単位当たり1.4〜1.8である。
具体的に本発明において使用されるフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルとしては、例えば以下のものが挙げられる。
イヌリンラウリン酸エステル、イヌリンミリスチン酸エステル、イヌリンパルミチン酸エステル、イヌリンステアリン酸エステル、アスパラゴシンラウリン酸エステル、アスホデランステアリン酸エステル、トリチカンアラキン酸エステル、トリチカンベヘン酸エステル等。
(フラクトオリゴ糖脂肪酸エステルの製造方法)
フラクトオリゴ糖脂肪酸エステルの製造方法としては、特に限定されず、公知の製法を採用することができるが、たとえば以下のようにして製造することができる。
フラクトオリゴ糖と脂肪酸又はその誘導体とを反応させることにより製造される。脂肪酸の誘導体としては酸ハライド、酸無水物等が例示できる。フラクトオリゴ糖と脂肪酸又はその誘導体との反応は、従来公知の方法により行なうことができる。例えば、フラクトオリゴ糖をジメチルホルムアミド及びピリジン中に分散させ、これに脂肪酸ハライド又は脂肪酸無水物を加え、60℃前後で約2時間反応させることにより得ることができる。
本発明の成分(B)は、成分(B1)セラミド類と、成分(B2)特定のデキストリン脂肪酸エステル及びフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも一種で粉体の表面を被覆処理した表面被覆処理粉体である、被覆量は、特に限定されないが、粉体に対して、0.005〜1%が好ましい。成分(B)における成分(B1)と成分(B2)の含有割合は、成分(B1)と成分(B2)の合計に対して、成分(B1)は0.01〜50%、好適には、1〜40%であり、成分(B2)は50〜99.99%、好適には、60〜99%である。なお、この組成物は、例えば、セラミド類と多糖脂肪酸エステル共存下、特定の比率で、n−ヘキサンとエタノールの混合溶媒を一定量添加して加熱処理した後蒸発乾固させることにより、または、溶媒を用いずに混合融解することにより得ることが出来る。
成分(B)の表年被覆処理粉体に使用される粉体は、板状粉体である。粒径は特に限定されないが、好ましくは、平均粒径1〜50μmの大きさであり、もっとも好ましくは、平均粒径5〜30μmである。複合化に関しては特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類等が複合化されていてもかまわない。
具体的には、タルク、マイカ、セリサイト、合成マイカ、カオリン、硫酸バリウム、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、などの無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカチタン、有機顔料被覆マイカチタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウダー、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、ポリウレタンパウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロース、セルロース、N−アシルL−リジン等の有機粉体類、微粒子酸化亜鉛被覆マイカチタン、硫酸バリウム被覆マイカチタン等の複合粉体類等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を用いることができる。
これらの中でも、タルク、マイカ、セリサイト、合成マイカ、カオリン、硫酸バリウム、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロースなどを選択すると、より微粒子金属酸化物の板状粉体への分散効果が高い表面処理粉体を得ることができるため特に好ましい。
本発明において、これらの粉体表面を処理する方法としては、特に限定されるものではなく、通常公知の処理方法が用いられる。具体的には、直接粉体と混合する方法(乾式処理法)、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の溶媒を用いる方法(湿式法)、気相法、メカノケミカル法等が挙げられる。
また特に限定されるものではないが、成分(B1)と成分(B2)を含む油相と水相とを乳化して乳化組成物を調製した後に粉体と混合し、水を乾燥除去する方法で処理しても良い。
本発明における成分(B)は化粧料中に、1〜95%であることが好ましい。
本発明の粉体化粧料には、必要に応じて本発明の効果を損なわない範囲で、上記必須成分以外に含有可能な成分を適宜用いるることができる。
例えば、油剤、界面活性剤、アルコール類、水、保湿剤、ゲル化剤及び増粘剤、粉体、紫外線吸収剤、防腐剤、抗菌剤、酸化防止剤、美肌用成分(美白剤、細胞賦活剤、抗炎症剤、血行促進剤、皮膚収斂剤、抗脂漏剤等)、ビタミン類、アミノ酸類、核酸、ホルモン等を含有合することができる。
油剤としては、固形油、半固形油、液状油等が挙げられ、天然動植物油及び半合成油、炭化水素油、エステル油、グリセライド油、シリコーン油、高級アルコール、高級脂肪酸、有機溶剤等が例示される。
固形油としてはカルナウバロウ、キャンデリラロウ、綿ロウ、セラックロウ、硬化油等の天然ロウ類、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の鉱物系ワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、エチレン・プロピレンコポリマー等の合成ワックス、ベヘニルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、コレステロール、フィトステロールなどの高級アルコール、ステアリン酸、ベヘン酸などの高級脂肪酸等を例示することができる。
液状油で、天然動植物油及び半合成油としては、具体的にアボガド油、アマニ油、アーモンド油、イボタロウ、エノ油、オリーブ油、カヤ油、肝油、キョウニン油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サザンカ油、サフラワー油、シナギリ油、シナモン油、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、ナタネ油、日本キリ油、ヌカロウ、胚芽油、パーシック油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、綿実油、ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、卵黄油等が挙げられる。
炭化水素油としては、スクワラン、スクワレン、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン等が挙げられる。
エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、2−エチルヘキサン酸セチル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等が挙げられる。
グリセライド油としては、アセトグリセライド、トリイソオクタン酸グリセライド、トリイソステアリン酸グリセライド、トリイソパルミチン酸グリセライド、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセライド、モノステアリン酸グリセライド、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、トリミリスチン酸グリセライド等が挙げられる。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンシクロテトラシロキサン、アルキル変性シリコーン等が挙げられる。
高級アルコールとしてはオレイルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール等が挙げられる
高級脂肪酸としてはオレイン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸等が挙げられる。
有機溶剤としてはn−ヘキサン、シクロヘキサンなどの炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族化合物、酢酸エチル、酢酸ブチル等の非芳香族系化合物、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン等の塩素系化合物、ジオキサン、テトラハイドロフラン等のエーテル系化合物、2−プロパノール、ベンジルアルコール、フェノキシエタノール、カービトール類、セロソルブ類、ポリブテン、スピンドル油等が挙げられる。
界面活性剤としては通常化粧料に使用されるものであれば特に制限はなく、何れのものも使用することができる。界面活性剤はアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が例示されるが、これらを必要に応じて1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
アニオン性界面活性剤として、具体的にはステアリン酸ナトリウムやパルミチン酸トリエタノールアミン等の脂肪酸セッケン、アルキルエーテルカルボン酸及びその塩、アミノ酸と脂肪酸の縮合等のカルボン酸塩、アルキルスルホン酸、アルケンスルホン酸塩、脂肪酸エステルのスルホン酸塩、脂肪酸アミドのスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩とそのホルマリン縮合物のスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、第二級高級アルコール硫酸エステル塩、アルキル及びアリルエーテル硫酸エステル塩、脂肪酸エステル硫酸エステル塩、脂肪酸アルキロールアミドの硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、ロート油等の硫酸エステル塩類、アルキルリン酸塩、エーテルリン酸塩、アルキルアリルエーテルリン酸塩、アミドリン酸塩、N−アシルアミノ酸系活性剤等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては長鎖アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジ長鎖アルキルジメチルアンモニウム塩、長鎖アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ジポリオキシエチレンアルキルメチルアンモニウム塩、ジポリオキシエチレンアルキルエーテルジメチルアンモニウム塩、ポリオキシプロピレンメチルジエチルアンモニウム塩等のアルキル4級アンモニウム塩や芳香族4級アンモニウム塩をはじめ、アルキルピリジニウム塩等のピリジニウム塩、アルキルジヒドロキシエチルイミダゾリン塩等のイミダゾリン塩、N−アシル塩基性アミノ酸低級アルキルエステル塩、そしてアルキルアミン塩、ポリアミン、アミノアルコール脂肪酸誘導体等のアミン塩等が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としてはソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンプロピレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンフィトスタノールエーテル、ポリオキシエチレンフィトステロールエーテル、ポリオキシエチレンコレスタノールエーテル、ポリオキシエチレンコレステリルエーテル、ポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、ポリオキシアルキレン・アルキル共変性オルガノポリシロキサン、アルカノールアミド、糖エーテル、糖アミド等が挙げられる。
両性界面活性剤としてはアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルジヒドロキシエチルアミノ酢酸ベタイン等のカルボベタイン型両性界面活性剤、アルキルスルホベタイン等のスルホベタイン型両性界面活性剤、N−脂肪酸アシル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルエチレンジアミン塩、N−脂肪酸アシル−N−カルボキシメトキシエチル−N−カルボキシメチルエチレンジアミン二塩等のアミドアミン型(イミダゾリン型)両性界面活性剤、N−[3−アルキルオキシ−2−ヒドロキシプロピル]アルギニン塩等のアミノ酸型両性界面活性剤、アルキルイミノジカルボン酸塩型両性界面活性剤等が挙げられる。
アルコール類として、具体的にはエタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール等の多価アルコール、ソルビトール、マルトース、キシリトール、マルチトール等の糖アルコール等が例示される。
保湿剤としては尿素、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、ピロリドンカルボン酸塩等が挙げられる。
水系増粘剤、ゲル化剤としてはアラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、キャロブガム、グァーガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、寒天、クインスシード(マルメロ)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、アルゲコロイド、トラントガム、ローカストビーンガム等の植物系高分子、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶セルロース、セルロース末のセルロース系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子、ポリオキシエチレン系高分子、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体系高分子、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系高分子、ベントナイト、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等の無機系増粘剤、ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等がある。また、この中には、ポリビニルアルコールやポリビニルピロリドン等の皮膜形成剤も含まれる。
油ゲル化剤としては、アルミニウムステアレート、マグネシウムステアレート、ジンクミリステート等の金属セッケン、N−ラウロイル−L−グルタミン酸、α,γ−ジ−n−ブチルアミン等のアミノ酸誘導体、デキストリンパルミチン酸エステル、デキストリンステアリン酸エステル、デキストリン2−エチルヘキサン酸パルミチン酸エステル等のデキストリン脂肪酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル等のショ糖脂肪酸エステル、モノベンジリデンソルビトール、ジベンジリデンソルビトール等のソルビトールのベンジリデン誘導体、ジメチルベンジルドデシルアンモニウムモンモリロナイトクレー、ジメチルジオクタデシルアンモニウムモンモリナイトクレー等の有機変性粘土鉱物が挙げられる。
粉体としては無機粉体、有機粉体、金属石鹸粉末、有色顔料、パール顔料、金属粉末、タール色素、天然色素等が挙げられ、その粒子形状(球状、針状、板状等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、何れのものも使用することができる。
無機粉体として、具体的には酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素等が挙げられる。
有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタン、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、テトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロースパウダー、シルクパウダー、ナイロンパウダー(12ナイロン、6ナイロン)、スチレン・アクリル酸共重合体パウダー、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体パウダー、ビニル樹脂パウダー、尿素樹脂パウダー、フェノール樹脂パウダー、フッ素樹脂パウダー、ケイ素樹脂パウダー、アクリル樹脂パウダー、メラミン樹脂パウダー、エポキシ樹脂パウダー、ポリカーボネイト樹脂パウダー、微結晶繊維粉体パウダー、コメデンプン、ラウロイルリジン等が挙げられる。
金属石鹸粉末(界面活性剤金属塩粉末)としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等の各粉末が挙げられる。
有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γー酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの及びこれらの粉体を複合化した複合粉体等が挙げられる。
パール顔料としては酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母等が挙げられ、また、金属粉末としてはアルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等が挙げられる。
タール色素としては赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等が挙げられ、天然色素としてはカルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等が挙げられる。
これらの粉体はそのまま使用しても良いが、これらの粉体を複合化したり、油剤やシリコーン、フッ素化合物等で表面処理を行なって使用しても良い。
上記粉体は必要に応じて1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
紫外線吸収剤としてはパラアミノ安息香酸等の安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸メチル等のアントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸メチル等のサリチル酸系紫外線吸収剤、パラメトキシケイ皮酸オクチル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ウロカニン酸エチル等のウロカニン酸系紫外線吸収剤等が挙げられる。
防腐剤、抗菌剤としてはパラオキシ安息香酸エステル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、感光素、イソプロピルメチルフェノール等が挙げられる。
酸化防止剤としてはトコフェロール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン等、pH調整剤としては乳酸、乳酸塩、クエン酸、クエン酸塩、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等、キレート剤としてはアラニン、エデト酸ナトリウム塩、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸塩、ヒドロキシエタンジホスホン等、清涼剤としてはL−メントール、カンファ、薄荷油、ペパーミント油、ユーカリ油等、抗炎症剤としてはアラントイン、グリチルレチン酸塩、グリチルレチン誘導体、トラネキサム酸、アズレン等が夫々挙げられる。
美肌用成分としてはアルブチン、グルタチオン、ユキノシタ抽出物等の美白剤、ロイヤルゼリー、感光素、コレステロール誘導体、幼牛血液抽出液等の細胞賦活剤、肌荒れ改善剤、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等の血行促進剤、酸化亜鉛、タンニン酸等の皮膚収斂剤、イオウ、チアントロール等の抗脂漏剤等が挙げられる。
ビタミン類としてはビタミンA油、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール等のビタミンA類、リボフラビン、酪酸リボフラビン、フラビンアデニンヌクレオチド等のビタミンB2類、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキシンジオクタノエート等のビタミンB6類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸ナトリウム、dl−α−トコフェロール−L−アスコルビン酸リン酸ジエステルジカリウム等のビタミンC類、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類、ニコチン酸、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸アミド等のニコチン酸類、dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール等のビタミンE類、ビタミンP、ビオチン等が挙げられる。
アミノ酸類としてはアルギニン、アスパラギン酸、シスチン、システイン、メチオニン、セリン、ロイシン、イソロイシン、トリプトファン、アラニン、グリシン、プロリン等、核酸としてはデオキシリボ核酸等、ホルモンとしてはエストラジオール、エチニルエストラジオール等が挙げられる。
本発明の粉体化粧料は粉体を主成分とするものであり、少なくとも粉体を化粧料中に70%以上、更には80%以上したものが好ましく、粉末状もしくは、これを公知の方法により成型して固形状にした化粧料のことである。用途としては、ファンデーション、白粉、コンシーラー、チークカラー、アイカラー、日焼け止め剤、化粧下地、ボディーパウダー等が挙げられる。
次に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。なお、以下の実施例において、%は質量%を意味する。
1 デキストリン脂肪酸脂肪酸エステル・フラクトオリゴ糖脂肪酸エステルの製造
[製造例1:デキストリン(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)エステル]
平均グルコース重合度30のデキストリン32.4g(0.20mol)をジメチルホルムアミド200g、3−メチルピリジン130gとからなる混合溶媒に70℃で分散させ、パルミチン酸クロライド86.6g(0.315mol)
、2−エチルヘキサン酸クロライド17.1g(0.105mol)の混合脂肪酸クロライド(反応mol比2.1、直鎖脂肪酸/分岐脂肪酸=75/25)を20分間滴下した。滴下終了後、反応温度を90℃として5時間反応させた。反応液をメタノールに沈殿させてから濾過し、固形分をメタノールで洗浄後、乾燥して白色の粉体90gを得た。
得られたデキストリン脂肪酸エステルのIRスペクトルから1740cm−1にエステル由来、2800〜3000cm−1にアルキル由来のピークを確認した。また、アルカリ分解後の脂肪酸のHPLC分析から置換度1.5、脂肪酸組成がパルミチン酸/2−エチルヘキサン酸=87/13であることを確認した。
IR分析
FT−IR:(株)堀場製作所 FT−200を用いKBr錠剤法により測定した。

HPLC分析
HPLC機器:ウォーターズ モデル510
検出器 RI(示差屈折計)
カラム 資生堂 カプセルパックC18 4.6mmφ×250mm
溶離液 アセトニトリル
サンプル作成方法:試料をアルカリ分解後、脂肪酸を抽出し、パラブロモフェナシルブロミドにより誘導化してHPLC測定した。
[製造例2:デキストリン(イソステアリン酸(ガーベット反応型)/パルミチン酸)エステル]
平均グルコース重合度30のデキストリン21.41g(0.132mol)をジメチルホルムアミド71g、3−メチルピリジン62gとからなる混合溶媒に70℃で分散させ、イソステアリン酸クロライド(ガーベット反応型)26.7g(0.09mol)とパルミチン酸クロライド56.3g(0.205mol)(反応mol比2.2、直鎖脂肪酸/分岐脂肪酸=70/30)を30分間かけて滴下した。滴下終了後、反応温度を80℃として5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールに分散させ、上層を除去した。半固形分をメタノールで数回洗浄後、乾燥して淡黄色の固体物質70gを得た。製造例1と同様にして測定を行い、置換度1.6であり、脂肪酸組成が(パルミチン酸/イソステアリン酸=75/25)であることを確認した。
[製造例3:デキストリンイソアラキン酸/ラウリン酸エステル]
平均グルコース重合度100のデキストリン16.2g(0.1mol)をジメチルホルムアミド70g、3−メチルピリジン50gとからなる混合溶媒に70℃で分散させ、イソアラキン酸クロライド12.5g(0.038mo1)とラウリン酸クロライド46g(0.21mol)の混合物(反応mol比2.5、イソアラキン酸クロライド/ラウリン酸クロライド=15/85)を30分間かけて滴下した。滴下終了後、反応温度を80℃として5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールに分散させ、上層を除去した。半固形分をメタノールで数回洗浄後、乾燥して白色固体物質を40g得た。製造例1と同様にして測定を行い、置換度1.8、イソアラキン酸10mol%、ラウリン酸90mol%であった。
[製造例4:デキストリン(イソノナン酸/ベヘン酸)エステル]
平均グルコース重合度20のデキストリン32.6g(0.2mol)をジメチルホルムアミド120g、3−メチルピリジン73gとからなる混合溶媒に70℃で分散させ、イソノナン酸クロライド31.8g(0.18mol)及びベヘン酸クロライド77.4g(0.22mol)の混合物(反応mol比1.96、イソノナン酸クロライド/ベヘン酸クロライド=45/55)を30分間かけて滴下した。滴下終了後、反応温度を80℃として5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールに分散させ、上層を除去した。半固形分をメタノールで数回洗浄後、乾燥して淡黄色の物質90gを得た。製造例1と同様にして測定を行い、置換度1.4、イソノナン酸35mol%、ベヘン酸65mol%であった。
[製造例5:デキストリンパルミチン酸エステル]
製造例6は、平均グルコース重合度30のデキストリン16.3g(0.1mol)にパルミチン酸クロライド57.7g(0.21mol)を用いて、置換度は1.5のデキストリンパルミチン酸エステルを得た。
[製造例6:デキストリンイソステアリン酸(ガーベット反応型)エステル]
平均グルコース重合度30のデキストリン21.41g(0.132mol)をジメチルホルムアミド71g、3−メチルピリジン62gとからなる混合溶媒に70℃で分散させ、イソステアリン酸クロライド(ガーベット反応型)120g(0.396mol)を30分間かけて滴下した。滴下終了後、反応温度を80℃として5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールに分散させ、上層を除去した。半固形分をメタノールで数回洗浄後、乾燥して淡黄色の樹脂状物質80gを得た。製造例1と同様にして測定を行い、置換度1.6であった。
[製造例7:イヌリンステアリン酸エステル]
平均フラクトース重合度23のイヌリン16.2g(0.1mol)をジメチルホルムアミド70g、3−メチルピリジン62gとからなる混合溶媒に70℃で分散させ、ステアリン酸クロライド63.6g(0.21mol)を30分間かけて滴下した。滴下終了後、反応温度を60℃として5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールに分散させ、上層を除去した。半固形分をメタノールで数回洗浄後、乾燥して白色の固体物質55gを得た。製造例1と同様にして測定を行い、置換度1.6であった。
[製造例8:デキストリンパルミチン酸エステル]
平均グルコース重合度30のデキストリン16.3g(0.1mol)をジメチルホルムアミド70g、3−メチルピリジン56gとからなる混合溶媒に70℃で分散させ、パルミチン酸クロライド82.5g(0.3mol)を用いて30分間かけて滴下した。滴下終了後、反応温度は90℃として5時間反応させた。反応終了後、反応液をメタノールに分散させ、上層を除去した。半固形分をメタノールで数回洗浄後、乾燥して白色固体のデキストリンパルミチン酸エステルを52g得た。置換度は2.2であった。
2 表面処理粉体の製造
[処理粉体製造例1〜9][処理粉体比較製造例1〜3]
表1に示す組成の処理粉体を下記の方法で製造した。
※1:PDM−20L(トピー工業社製)
※2:タルクJA−68R(浅田製粉社製)
※3:Helios100S(トピー工業社製)
※4:マイカY−2300(ヤマグチマイカ社製)
※5:硫酸バリウムHL(境化学工業社製)
※6:SGフレーク(日本板硝子社製)
※7:セラフYFA02025(キンセイマティック社製)
※8:スノーリーフC(オーケン社製)
※9:Ceramide TIC−001(高砂香料工業社製)
※10:CeramideIII(デグサ社製)
※11:CeramideVI(デグサ社製)
(製造方法)
成分10〜20に適量のヘキサンとエタノールを混合し、80℃で加温溶解した後、成分1〜9を攪拌しながら添加し、均一に混合する。続いて減圧して成分ヘキサンとエタノールを完全に除去し、混合しながら冷却することで処理粉体を得た。セラミドの結晶析出状態は、サンプルをプレパラートではさみ、光学顕微鏡観察400倍にて偏光フィルターで観察したところ、処理粉体比較製造例1〜3以外はセラミド結晶の存在は確認できなかった。
実施例1〜6、比較例1〜4:ルースパウダー
表2に示す組成のルースパウダーを下記製造方法により調製した。また、下記評価方法及び判定基準により(イ)微粒子金属酸化物の分散性、(ロ)保湿感、(ハ)使用感について評価し、その結果を併せて表に示した。
※12:トリエトキシカプリリルシラン5%処理 酸化亜鉛MZ−500(テイカ社製酸化亜鉛)
※13:MZY−505S(テイカ社製)
※14:SMS−MT−500SA(テイカ社製)
※15:ITT処理 4% MZ−500(テイカ社製酸化亜鉛の大東化成工業社処理品)
※16:微粒子酸化チタンMT−700B (テイカ社製)
※17:MZ−500(テイカ社製酸化亜鉛)
(製造方法)
A:成分1〜23を混合分散する
B:成分24〜27を混合する
C:AにBを添加し、混合する
D:Cを粉砕処理して容器に充填する
<評価方法>
(イ)微粒子金属酸化物の分散性
実施例、比較例を電顕写真で観察し、微粒子金属酸化物の1μ以上の凝集が確認できないことと、板状粉体表面に均一に付着していることを確認した。
(判定基準)
非常に分散性が良い :◎
分散性が良い :○
分散性が不良 :△
分散性が悪い :×
(ロ)保湿感
実施例、比較例のルースパウダーを使用して、保湿感を感じるかどうかを判定した。
(判定基準)
非常に感じる :◎
感じる :○
どちらかといえば感じる:△
感じない :×
(ハ)使用感
実施例、比較例のルースパウダーを使用して、使用中きしみ感のない滑らかな使用感であるかどうかを判定した。
<判定基準>
非常に良い :◎
良い :○
どちらかといえばよい:△
悪い :×
実施例1〜6のルースパウダーは微粒子金属酸化物の分散性が良好で、紫外線防御能が高く、セラミドによる保湿感と滑らかな使用感が良好なものであった。比較例1〜4は、微粒子金属酸化物の凝集と板状粉体の凝集が見られ、紫外線防御効果が低く、微粒子金属酸化物によるきしみ感があり滑らかな使用感が得られなかった。
実施例7:パウダーファンデーション
( 成 分 ) (%)
(1)処理粉体製造例3 15
(2)セリサイト 残量
(3)酸化チタン 8
(4)処理粉体製造例1 10
(5)ナイロン12 2
(6)黄酸化鉄 1.5
(7)赤酸化鉄 0.8
(8)黒酸化鉄 0.4
(9)シリカ 1
(10)トリエトキシカプリリルシラン処理微粒子酸化亜鉛*12 5
(11)ジメチコン 0.5
(12)流動パラフィン 7
(13)メトキシケイヒ酸エチルヘキシル 3
(製造方法)
A:成分1〜10を混合する
B:成分11〜13を混合する
C:AにBを添加し、混合する
D:Cを粉砕処理する
E:Dを金皿に充填し、プレス成型する
得られたパウダーファンデーションは、微粒子金属酸化物の分散性が良好で、紫外線防御能が高く、セラミドによる保湿感と滑らかな使用感が良好なものであった。

Claims (6)

  1. 次の成分(A)及び(B);
    (A)疎水化処理微粒子金属酸化物
    (B)(B1)セラミド類及び(B2)デキストリン脂肪酸エステル及びフラクトオリゴ糖脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも一種で少なくとも一種で粉体の表面を被覆処理した表面被覆処理粉体であって、デキストリン脂肪酸エステルは、デキストリン部分のグルコース単位当たりの脂肪酸の置換度が1.4〜1.8、デキストリン部分のグルコースの平均重合度が3〜150、及び、組成物中の全デキストリン脂肪酸エステルの脂肪酸部分の組成が、炭素数8〜22の分岐飽和脂肪酸の1種又は2種以上が5〜40モル%、炭素数12〜22直鎖飽和脂肪酸の1種又は2種以上が60〜95モル%であり、フラクトオリゴ糖脂肪酸エステルは、単糖単位当たりの脂肪酸の置換度が1.4〜1.8、フラクトオリゴ糖部分の平均糖重合度が1〜60、及び、脂肪酸部分が炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸の1種又は2種以上である;
    を含有することを特徴とする粉体化粧料。
  2. 前記(A)成分の疎水化処理が、シリコーン処理、アルキルコシキシラン処理、アルキルチタネート処理であることを特徴とする請求項1に記載の粉体化粧料。
  3. 前記成分(B)における成分(B1)と成分(B2)の含有比が、成分(B1)と成分(B2)の合計量に対して成分(B1)は0.01〜50質量%であり、成分(B2)は50〜99.99質量%であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の粉体化粧料。
  4. 前記成分(A)の含有量が1〜95質量%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の粉体化粧料。
  5. 前記成分(B)の含有量が1〜95質量%であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の粉体化粧料。
  6. 前記成分(B)の(B1)と(B2)をが共融混合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の粉体化粧料。

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