JP3604621B2 - 油性化粧料 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は特定のオルガノポリシロキサンを含有する油性化粧料に関し、更に詳しくは揮発性に優れる特定構造の分岐状揮発性オルガノポリシロキサンを配合した、感触、化粧持続性等に優れた油性化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、日本国特許第2517311号公報、2525193号公報、2843266号公報、2934773号公報、2967141号公報、3020716号公報などに見られるように揮発性シリコーンの一種である環状シリコーンは油中水型乳化物や油性化粧料に多用されてきた。
【0003】
【発明の解決しようとする課題】
しかしながら、環状シリコーンには使用時に独特のドライフィールと呼ばれる乾燥感を生じることが知られており、この問題は特に口紅において官能特性悪化の原因ともなっていた。また、環状シリコーンの中でも環状シリコーン五量体は揮発性が低く、塗膜がなかなか完成せず、他の物への転写防止効果(ラスティング効果)が発現しにくいなどの問題があり、揮発性が高く、塗膜の完成が早くなる成分の開発が求められていた。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明人らは、これらの問題に鑑み、各種の素材を開発・検討してきたが、安全性や引
火性、製剤への配合特性などに問題がある場合が多く、なかなか好ましい素材が得られなかった。その中で、揮発性に優れる特定構造の分岐状揮発性オルガノポリシロキサンは、安定性、安全性、製剤への配合特性に優れ、かつ環状シリコーンのようなドライフィールも感じられず、官能特性にも優れていた。さらに特定構造の分岐状揮発性オルガノポリシロキサンは揮発性が高いため、油性化粧料の塗膜の完成が速く、配合製品のラスティング性が向上する特性が得られることを見出し、油性化粧料に該分岐状揮発性オルガノポリシロキサンと、ポリブテン、或いはポリエチレンワックス、および/またはエチレンプロピレンコポリマーを併用し配合することによつて、本発明を完成した。また、特定構造の分岐状揮発性オルガノポリシロキサンは、同等の揮発性を持つ環状シリコーン4量体が凝固点が17℃と高く、配合製剤の安定性に難があったのに対して、その凝固点は−40℃であり、より安定な製剤を得ることができた。
【0005】
すなわち、第1の本発明は、下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン(但し、下記一般式(1)で示されるオルガノポシロキサンの存在下で付加重合され、且つ、該一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンを包摂する架橋型オルガノポリシロキ サンを除く)と、ポリブテンとを含有することを特徴とする油性化粧料にある。
[(CH33SiO]3SiCH3 (1)
【0006】
第2の本発明は、上記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン(但し、上記一般式(1)で示されるオルガノポシロキサンの存在下で付加重合され、且つ、該一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンを包摂する架橋型オルガノポリシロキサンを除く)と、ポリエチレンワックスおよび/またはエチレンプロピレンコポリマーとを含有することを特徴とする油性化粧料にある。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明に使用される分岐状揮発性オルガノポリシロキサン(以下、M3Tと呼ぶ)は下記一般式(1)で示されるものである。
[(CH3)3SiO]3SiCH3 (1)
M3Tは古くは1970年前後に旧ソビエト連邦で検討されていた化合物であり、例えばDokl. Akad. Nauk SSSR(1976), 227(3), 第607〜610頁などの文献に記載があり、物質的には新規化合物ではない。化粧品用途について言えば従来の揮発性シリコーンを含む化粧品関連特許はいずれも環状体、直鎖体またはフェニル基を誘導したタイプに関するものであり、M3Tは揮発性シリコーンの一種であるが、文献、特許の実施例などでM3Tに言及したものは見られず、M3Tを化粧品に配合する点については全く新規である。
【0008】
M3Tの製造方法としては公知の方法が挙げられる。例えば、メチルトリクロロシランとトリメチルクロロシランを共加水分解することによって得ることができる。モル比はメチルトリクロロシラン1モルに対して少なくとも3モルのトリメチルクロロシランが必要である。
また、ヘキサメチルジシロキサンとメチルトリアルコキシシランを酸性触媒下に加水分解することによっても得ることができる。メチルトリアルコキシシランとしてはメチルトリメトキシシランあるいはメチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシランが好ましい。また、酸性触媒としては硫酸、メタンスルホン酸、トリフロロメタンスルホン酸、イオン交換樹脂があげられエタノール、イソプロピルアルコールなどを溶剤として反応を行う。モル比はメチルトリアルコキシシラン1モルに対して少なくとも1.5モルのヘキサメチルジシロキサンが必要である。
また、(CH33SiOSi(X)CH3Si(CH3)3と、CH3SiYとの脱XY反応することによっても得ることができる。(但し、X,Yは水素、塩素、アルキコシ基から選択される基である。)
【0009】
本発明はM3Tを配合した油性化粧料に関する。本発明で用いるM3Tは人体に対する安全性から、鉛20ppm以下、ヒ素2ppm以下でかつ珪素原子1個からなる不純物成分の量が0.1質量%以下に精製されているものを用いることが好ましい。例えば珪素原子1つからなる不純物として(CH33SiCl、(CH33SiOH、(CH33SiHなどが挙げられるが、これらの化合物はいずれも皮膚刺激性が強く、油性化粧料への配合は好ましくない。また、珪素原子数が2,3の直鎖状や環状の化合物も皮膚刺激が強いため、混入してくる量は最小に留めるべきである。
【0010】
本発明では、M3Tは油性化粧料中に、好ましくは0.1〜99.9質量%の範囲で任意に配合が可能であるが、以下に示すような組み合わせで使用する場合や製剤の特徴により配合濃度が決定される。
【0011】
本発明の油性化粧料では、M3Tと共にポリブテンを配合することが好ましい。本発明で用いるポリブテンはイソブテンとn−ブテンを共重合して得られるものが好ましく、さらに常温で液体〜ペーストの形状を持つものが好ましい。このようなポリブテンとしては、ポリブテンの平均分子量が500〜2700の範囲に入るものが好ましく、さらに好ましくは800〜1200の範囲に入るものが好ましい。平均分子量が500未満であると高温の安定性に問題が生じ、また2700を超えるとべたつきが激しくなり感触的に好ましくない。本発明で用いるポリブテンは、安定性を向上させる目的で水素添加処理が行われていても、また精製処理が行われていても構わない。
【0012】
本発明の油性化粧料で用いるポリブテンの配合量としては、油性化粧料中に5〜40質量%の範囲で配合することが好ましい。この範囲であれば、感触に優れた油性化粧料が得られる。
【0013】
本発明の油性化粧料では、M3Tと共にポリエチレンワックスおよび/またはエチレンプロピレンコポリマーを配合することが好ましい。ポリエチレンワックスおよびエチレンプロピレンコポリマーとしては、分子量が300〜1000の範囲にあるものが感触に優れることから好ましい。また、これらの成分は精製が行われていてもいなくても構わないが、粘膜に適用する化粧品においては精製したものを使用することが好ましい。
【0014】
本発明の油性化粧料におけるポリエチレンワックスおよび/またはエチレンプロピレンコポリマーの配合量としては、油性化粧料中に0.1〜50質量%の範囲にあることが好ましい。この範囲であれば、感触と製剤の安定性が向上する。
【0015】
本発明の油性化粧料では、更に常温常圧下での粘度が1〜100×10-22-1の範囲にあるシリコーン油を配合することが好ましい。シリコーン油の例としては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アモジメチコーン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、揮発性シリコーン等のシリコーン化合物が挙げられるが、特に汎用性に優れたジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンを用いることが好ましい。
【0016】
本発明の油性化粧料における特定粘度範囲にあるシリコーン油の配合量としては、油性化粧料中に0.1〜70質量%の範囲で配合することが好ましい。この範囲であれば感触のコントロールが容易である。また、特定粘度範囲にあるシリコーン油はM3Tとの相性に優れるため、製剤の安定性を向上させることが可能である。
【0017】
本発明の油性化粧料では、更にポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、グ
リセリル変性オルガノポリシロキサン、ポリグリセリル変性オルガノポリシロキサンから選ばれる1種以上を配合することが好ましい。これらの成分は分子構造中に一部または全部がフッ素で置換されていてもよいし、アルキル基、アルキレン基、アミノ基などの誘導基を有していても構わない。誘導基を有しているものの例としては、例えば、パーフルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性シリコーンやパーフルオロアルキル・ポリグリセリル共変性シリコーンなどが挙げられる。
【0018】
本発明の油性化粧料におけるポリオキシアルキレン変性オルガノポリシロキサン、グリセリル変性オルガノポリシロキサン、ポリグリセリル変性オルガノポリシロキサンから選ばれる1種以上の配合量としては、油性化粧料中に0.1〜20質量%の範囲にあることが好ましい。この範囲であれば、化粧持続性と感触を両立させることができる。
【0019】
本発明の油性化粧料では、更にオルガノポリシロキサンエラストマー球状粉体を配合することが好ましい。オルガノポリシロキサンエラストマー球状粉体としては、一次粒子径が0.1〜50μmの範囲にあるものが好ましい。オルガノポリシロキサンエラストマー球状粉体はシリコーンレジンなどによる表面処理がされていてもいなくても構わない。オルガノポリシロキサンエラストマー球状粉体の例としては、例えば東レ・ダウコーニング・シリコーン社製のトレフィルEシリーズが挙げられる。
【0020】
本発明の油性化粧料におけるオルガノポリシロキサンエラストマー球状粉体の配合量としては、油性化粧料中に0.1〜20質量%の範囲にあることが好ましい。この範囲であれば、化粧持続性、転写防止性(ラスティング効果)と感触とを両立させることができる。
【0021】
本発明の油性化粧料では、更に親水性表面処理顔料を配合することが好ましい。親水性処理の例としては、例えばデオキシリボ核酸およびその塩、コンドロイチン硫酸などの酸性ムコ多糖類、寒天、ゼラチン、コラーゲン、キチン、キトサン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸およびその塩、ポリアクリル酸誘導体、ナイロン、シルク、酸化チタン、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化亜鉛などの親水性物質で、無機および有機顔料、色素の表面を被覆したものであり、その処理量としては、顔料や色素の質量に対して、0.1〜50質量%が好ましい。
【0022】
本発明で用いる顔料である、無機および有機顔料、色素の例としては、通常の油性化粧料に使用されるものであれば、その形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、鱗片状、紡錘状等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができ、例えば、無機粉体、有機粉体、界面活性剤金属塩粉体、有色顔料、パール顔料、金属粉末顔料、タール色素、天然色素等があげられ、具体的には、無機粉体としては、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、白雲母、合成雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、ヒドロキシアパタイト、バーミキュライト、ハイジライト、ベントナイト、モンモリロナイト、ヘクトライト、ゼオライト、セラミックスパウダー、第二リン酸カルシウム、アルミナ、水酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ボロン、シリカ等;有機粉体としては、ポリアミドパウダー、ポリエステルパウダー、ポリエチレンパウダー、ポリプロピレンパウダー、ポリスチレンパウダー、ポリウレタンパウダー、ベンゾグアナミンパウダー、ポリメチルベンゾグアナミンパウダー、ポリテトラフルオロエチレンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、セルロースパウダー、シルクパウダー、12ナイロンや6ナイロン等のナイロンパウダー、ポリアクリ
ルパウダー、ポリアクリルエラストマー、スチレン・アクリル酸共重合体、ジビニルベンゼン・スチレン共重合体、ビニル樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ケイ素樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネイト樹脂、微結晶繊維粉体、デンプン末、ラウロイルリジン等;界面活性剤金属塩粉体(金属石鹸)としては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、セチルリン酸亜鉛、セチルリン酸カルシウム、セチルリン酸亜鉛ナトリウム等;有色顔料としては、酸化鉄、水酸化鉄、チタン酸鉄の無機赤色顔料、γー酸化鉄等の無機褐色系顔料、黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料、黒酸化鉄、カーボンブラック等の無機黒色顔料、マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色顔料、水酸化クロム、酸化クロム、酸化コバルト、チタン酸コバルト等の無機緑色顔料、紺青、群青等の無機青色系顔料、タール系色素をレーキ化したもの、天然色素をレーキ化したもの、及びこれらの粉体を複合化した合成樹脂粉体等;パール顔料としては、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、魚鱗箔、酸化チタン被覆着色雲母、酸化チタン・酸化鉄被覆マイカ等;金属粉末顔料としては、アルミニウムパウダー、カッパーパウダー、ステンレスパウダー等;タール色素としては、赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色227号、赤色228号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、黄色204号、黄色401号、青色1号、青色2号、青色201号、青色404号、緑色3号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、橙色201号、橙色203号、橙色204号、橙色206号、橙色207号等;天然色素としては、カルミン酸、ラッカイン酸、カルサミン、ブラジリン、クロシン等から選ばれる粉体が挙げられる。また、これらの材料は、前記の親水性表面処理以外にも、粉体の複合化や一般油剤、シリコーン油、フッ素化合物、界面活性剤等で処理したものも使用することができる。例えば、フッ素化合物処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N−アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理などによって事前に表面処理されていてもいなくてもかまわないし、必要に応じて1種、または2種以上の表面処理を併用することができる。本発明ではこれらの材料の1種以上を組み合わせて使用することができるが、特に前記親水性表面処理が肌に違和感が無く用いることができるため好ましい。
【0023】
本発明の油性化粧料における親水性表面処理顔料の配合量としては、油性化粧料中に0.5〜50質量%の範囲にあることが好ましい。この範囲であれば、顔料の機能とラスティング性能が両立できる。
【0024】
本発明の、油性化粧料では、上記の各成分を組み合わせて使用することができる。さらに、本発明の油性化粧料では、M3Tや上記の各成分以外に、通常油性化粧料に用いられる有機系紫外線防御剤、油剤、増粘ゲル化剤、界面活性剤、防腐剤、抗菌剤、香料、保湿剤、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤、生理活性成分等の各種成分を使用することができる。
【0025】
有機系紫外線防御剤の例としては、例えばパラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル(別名;パラメトキシケイ皮酸オクチル)、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−硫酸、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、p−メトキシハイドロケイ皮酸ジエタノールアミン塩、パラアミノ安息香酸(以後、PABAと略す)、エチルジヒドロキシプロピルPABA、グリセリルPABA、サリチル酸ホモメンチル、メチル−O−アミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、オクチルジメチルPABA、サリチル酸オクチル、2−フェニル−ベンズイミダゾール−5−硫酸、サリチル酸トリエタノールアミン、3−(4−メチルベンジリデン)カンフル、2,4−ジヒドロキシベンゾフェニン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−N−オクトキシベンゾフェノン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オクチルトリアゾン、4−(3,4−ジメトキシフェニルメチレン)−2,5−ジオキソ−1−イミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシルや、これらの高分子誘導体、シラン誘導体等が挙げられる。また、これらの有機系紫外線防御剤の内、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンが特に好ましく用いられる。
【0026】
また、有機系紫外線防御剤がポリマー粉末中に封止されたものを用いることも可能である。ポリマー粉末は中空であってもなくても良く、平均一次粒子径としては0.1〜50μmの範囲にあれば良く、粒度分布はブロードであってもシャープであっても構わない。ポリマーの種類としてはアクリル樹脂、メタクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、シリコーン樹脂、ナイロン、アクリルアミド樹脂等が挙げられる。これらのポリマー粉末中に、粉末質量の0.1〜30質量%の範囲で有機系紫外線防御剤を取り込ませた粉末が好ましく、特にUVA吸収剤である4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンを配合することが好ましい。
【0027】
本発明で有機系紫外線防御成分を配合する場合には、汎用されており入手が容易でかつ紫外線防御効果が高い微粒子酸化チタンおよび/または微粒子酸化亜鉛と、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤の1種、または2種以上を併用することが好ましい。また、UV−Aに対応したものとUV−Bに対応したものを組み合わせて用いることも好適である。
【0028】
本発明で用いる油剤の例としては、例えばアボガド油、アマニ油、アーモンド油、イボタロウ、エノ油、オリーブ油、カカオ脂、カポックロウ、カヤ油、カルナウバロウ、肝油、キャンデリラロウ、牛脂、牛脚脂、牛骨脂、硬化牛脂、キョウニン油、鯨ロウ、硬化油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サトウキビロウ、サザンカ油、サフラワー油、シアバター、シナギリ油、シナモン油、ジョジョバロウ、セラックロウ、タートル油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、豚脂、ナタネ油、日本キリ油、ヌカロウ、胚芽油、馬脂、パーシック油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、ヒマワリ油、ブドウ油、ベイベリーロウ、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミツロウ、ミンク油、綿実油、綿ロウ、モクロウ、モクロウ核油、モンタンロウ、ヤシ油、硬化ヤシ油、トリヤシ油脂肪酸グリセライド、羊脂、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル、卵黄油等;炭化水素油として、オゾケライト、スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等;高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等;高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ヘキサデシルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ヘキシルドデカノール、オクチルドデカノール、セトステアリルアルコール、2−デシルテトラデシノール、コレステロール、フィトステロール、POEコレステロールエーテル、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、モノオレイルグリセリルエーテル(セラキルアルコール)等;エステル油としては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、イソノナン酸イソノニル、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、2−エチルヘキサン酸セチル、トリ−2−エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、オクタン酸セチル、オクチルドデシルガムエステル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、オレイン酸デシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、クエン酸トリエチル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢酸アミル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘプチルウンデシル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ヘキシル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等;グリセライド油としては、アセトグリセリル、トリイソオクタン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリル、トリミリスチン酸グリセリル、ミリスチン酸イソステアリン酸ジグリセリル等が挙げられる。
【0029】
防腐剤としては、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、フェノキシエタノール等、抗菌剤としては、安息香酸、サリチル酸、石炭酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、パラクロルメタクレゾール、ヘキサクロロフェン、塩化ベンザルコニウム、塩化クロルヘキシジン、トリクロロカルバニリド、トリクロサン、感光素、フェノキシエタノール等が挙げられるが、口紅の場合は配合しないことが好ましい。
【0030】
本発明の油性化粧料では、アルギン酸、ポリアスパラギン酸、デオキシリボ核酸およびその塩、グアーガム、寒天、ゼラチン、ポリアクリル酸ナトリウム、セルロースエーテル、アルギン酸カルシウム、カルボキシビニルポリマー、エチレン/アクリル酸共重合体、ビニルピロリドン系ポリマー、ビニルアルコール/ビニルピロリドン共重合体、窒素置換アクリルアミド系ポリマー、ポリアクリルアミド、カチオン化ガーガム、ジメチルアクリルアンモニウム系ポリマー、アクリル酸メタクリル酸アクリル共重合体、POE/POP共重合体、ポリビニルアルコール、プルラン、タマリンド種子多糖類、キサンタンガム、カラギーナン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、アラビアゴム、結晶セルロース、アラビノガラクタン、カラヤガム、トラガカントガム、アルギン酸、アルブミン、カゼイン、カードラン、ジェランガム、デキストラン、セルロース、ポリエチレンイミン、高重合ポリエチレングリコール、カチオン化シリコーン重合体、合成ラテックスなどの天然または人工の増粘ゲル化剤を用いることが好ましい。これらの成分を油性化粧料に配合する場合の配合量としては、油性化粧料中に0.5〜70質量%の範囲にあることが好ましい。
【0031】
本発明で用いる生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、抗炎症剤、老化防止剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。その中でも、天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分が特に好ましい。本発明では、これらの生理活性成分を1種、または2種以上配合することが好ましい。
【0032】
これらの成分の具体例としては、例えばアシタバエキス、アボガドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエキス、キウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオイエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、ハスエキス、パセリエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
【0033】
また、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子、グリシン、ヴァリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン、フェニルアラニン、アルギニン、リジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、シスチン、システイン、メチオニン、トリプトファン等のアミノ酸、エストラジオール、エテニルエストラジオールなどのホルモン、アミノ酸、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイなどの保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成分、ε−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン、アラントイン、トラネキサム酸、アズレン等の抗炎症剤、ビタミンA,B2,B6,C,D,E,パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、トコフェロール、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、フィチン酸等の抗酸化剤、α−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤、γ−オリザノール、ビタミンE誘導体などの血行促進剤、レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤、セファランチン、カンゾウ抽出物、トウガラシチンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩酸ピリドキシン、dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、アセチルパントテニルエチルエーテル、ビオチン、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール、エストラジオール、エチニルエステラジオール、塩化カプロニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、タカナール、カンフル、サリチル酸、ノニル酸バニリルアミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペンタデカン酸グリセリル、l−メントール、カンフルなどの清涼剤等が挙げられる。
【0034】
pH調整剤としては、乳酸、クエン酸、グリコール酸、コハク酸、酒石酸、dl−リンゴ酸、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素アンモニウム等が挙げられ、またキレート剤としては、アラニン、エデト酸ナトリウム塩、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、リン酸等が挙げられる。
【0035】
溶媒の例としては、精製水、ミネラルウォーター等の水以外に、軽質流動イソパラフィン、ーテル類、LPG、N−メチルピロリドン、次世代フロン、4〜6量体の環状ジメチルポリシロキサン、珪素数3〜6の直鎖状シリコーン化合物等が挙げられる。
【0036】
本発明の油性化粧料としては、液状、クリーム状、固形状等の油性化粧料であり、M3T等の揮発性油剤や不揮発性油剤からなる油性成分を例えば50質量%以上含む油性化粧料が好適であり、特に非水系の油性化粧料が最適である。例えば口紅、リップクリーム、ファンデーション、サンスクリーン剤、アイシャドウ、アイライナー、アイブロー、ネイルカラー、香水などが挙げられるが、その中でも口紅が好適であり、特に非水系の口紅が最適である。
【0037】
【実施例】
合成例1(M3Tの製造方法1)
水1800gおよびメタノール200gを反応器に仕込む。反応器を氷冷して撹拌を行いトリメチルクロロシラン420g、メチルトリクロロシラン150gの混合物を滴下して加水分解を行う。滴下終了後、2時間熟成した。冷却後廃酸分離し、さらに水洗を行い中和した。無水硫酸ナトリウムを添加して乾燥後、蒸留を行うことによってM3Tを得た。沸点 73〜74℃/20mmHg、収量93g(収率30%)
【0038】
合成例2(M3Tの製造方法2)
メチルトリメトキシシラン136g、ヘキサメチルジシロキサン324gおよびメタノール64gを反応器に仕込む。反応器を氷冷して、濃硫酸10gを添加して撹拌を行い、水32.4gとメタノール32.4gの混合物を滴下して加水分解を行う。滴下終了後、30分熟成し、水洗を行い触媒及びアルコールを除去する。無水硫酸ナトリウムを添加して乾燥後、蒸留を行うことによってM3Tを得た。沸点 73〜74℃/20mmHg、収量216g(収率70%)
【0039】
上記の何れかによって合成されたM3Tをガスクロマトグラフィーによって分析を行った結果、純度99.3%であることがわかった。また29Si−NMR(δ5〜10ppmに3Si、δ-60〜-70に1Siただし、TMS標準)およびマススペクトル(分子イオンピーク310)を使用して構造の確認を行った。
【0040】
以下に、本発明である油性化粧料に関する実施例を挙げて説明するが、本発明は、これらによって何ら限定されるものではない。また特に断らない限り、以下に記載する「%」は「質量%」を意味する。
【0041】
[皮膚有用性評価方法]
専門パネラーを各評価品目ごとに20名ずつ用意し(但し、品目によりパネラーが重複する場合もある)、各評価項目において優れていると判断したパネラーの数から、表1に示す分類によって評価を行った。
【0042】
Figure 0003604621
【0043】
較例1、2
表2に状シリコーンを配合した口紅の比較例を示す。また、較例の製造方法を以下に示す。
【0044】
[表2]
Figure 0003604621
【0045】
製造方法
6、7を混合溶解した後、8〜10を分散、混練し、さらに1〜5を加え均一に分散する。これを脱気した後、金型に流し込み、冷却固化させ口紅を得た。
【0046】
実施例1、2
表3にM3Tと各種添加成分を配合した場合の口紅の実施例を示す。た、本実施例の製造方法を以下に示す。
【0047】
[表3]
Figure 0003604621
【0048】
製造方法
4〜を混合溶解した後、11を分散、混練し、さらに1〜3を加え均一に分散する。これを脱気した後、金型に流し込み、冷却固化させ口紅を得た。
【0049】
表2、表3の評価結果より、本発明の実施例は比較例と比べて、口紅ののび、つや、うるおいに優れ、さらに化粧持ちや転写防止効果(ラスティング性)にも優れていることが判った。また、環状シリコーンを用いた比較例では、口唇がぱさついたドライフィールを感じたパネラーが多く、特に環状4量体シリコーンを配合した場合にその傾向が強いことが判った。この結果はうるおいの欠如として評価結果に現れていた。
【0050】
【発明の効果】
以上のことから、本発明はM3Tと種々の特定の化合物を配合することで、感触、化粧持続性、転写防止性等に優れた油性化粧料が得られることは明らかである。

Claims (2)

  1. 下記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン(但し、下記一般式(1)で示されるオルガノポシロキサンの存在下で付加重合され、且つ、該一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンを包摂する架橋型オルガノポリシロキサンを除く)と、ポリブテンとを含有することを特徴とする油性化粧料。
    [(CH33SiO]3SiCH3 (1)
  2. 上記一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサン(但し、上記一般式(1)で示されるオルガノポシロキサンの存在下で付加重合され、且つ、該一般式(1)で示されるオルガノポリシロキサンを包摂する架橋型オルガノポリシロキサンを除く)と、ポリエチレンワックスおよび/またはエチレンプロピレンコポリマーとを含有することを特徴とする油性化粧料。
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