JP2003095655A - 表面被覆金属酸化物微粉末およびそれを含有する化粧料 - Google Patents
表面被覆金属酸化物微粉末およびそれを含有する化粧料Info
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Abstract
が生ぜず、しかも透明性に優れた表面被覆金属酸化物微
粉末およびそれを含有する化粧料を提供する。 【解決手段】 本発明の微粉末は、金属酸化物微粉末の
表面に、 【化1】 (ただし、mが0以上かつnが1以上、かつ1≦m+n
≦20)で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサ
ン・ジメチルポリシロキサン共重合体による表面処理が
施されて被膜が形成されていることを特徴とする。
Description
物微粉末およびそれを含有する化粧料に関し、更に詳し
くは、表面処理による粒成長や凝集がなく、分散性、撥
水性、耐水性に優れ、かつ表面処理後の化学的安定性に
優れた表面被覆金属酸化物微粉末、および該表面被覆金
属酸化物微粉末を含有することで、サンスクリーン剤、
耐皮脂化粧品等に好適に用いられる化粧料に関するもの
である。
サン、あるいはメチルハイドロジェンポリシロキサン・
ジメチルポリシロキサン共重合体で表面処理された表面
被覆金属酸化物微粉末は、撥水性が高く、主に化粧くず
れを防ぐ目的で近年広く用いられている。従来用いられ
ているメチルハイドロジェンポリシロキサンあるいはメ
チルハイドロジェンポリシロキサン・ジメチルポリシロ
キサン共重合体は、下記の一般式(2)
れる。
化合物で金属酸化物微粉末の表面を覆ったのち、加熱処
理することで得られる。このメチルハイドロジェンポリ
シロキサンあるいはメチルハイドロジェンポリシロキサ
ン・ジメチルポリシロキサン共重合体としては、例え
ば、KF−99−P、KF−9901(信越化学工業
(株)製)、TSF484(東芝シリコーン(株)
製)、SH1107(東レ・ダウコーニング・シリコー
ン(株)製)等がある。
来の表面被覆金属酸化物微粉末には、次のような問題点
があった。従来のメチルハイドロジェンポリシロキサン
あるいはメチルハイドロジェンポリシロキサン・ジメチ
ルポリシロキサン共重合体は、無機粉体の表面処理剤と
して使用されるとき、分子鎖が長いために複数の金属酸
化物粒子にまたがって反応してしまい、表面処理された
金属酸化物粒子が凝集や造粒をおこす原因となる。
ンポリシロキサン・ジメチルポリシロキサン共重合体が
立体障害となるために、金属酸化物粒子の表面を均一に
被覆することができなくなり、さらに、メチルハイドロ
ジェンポリシロキサン・ジメチルポリシロキサン共重合
体の一部の水素原子は無機粉体の表面の水酸基には届か
ず、未反応の水素原子として残留してしまう。そのため
に、無機粉体間の残留水素同士が反応して、無機粉体の
造粒や凝集を生じさせる原因となり、化粧料等に配合し
た際に白味が強くなってしまう。また、化粧料に含まれ
るアルカリ成分により還元されることにより発生する水
素ガスは、化粧品容器の膨張、破損等を生じさせるとと
もに、化粧料自体の品質を著しく劣化させる原因ともな
り得る。
されたものであって、分散性、撥水性、耐水性に優れる
と共に、表面処理を施した場合においても凝集や造粒が
生じるおそれがなく、したがって、化粧料や他の溶媒、
樹脂等に配合した場合においても、透明性に優れた化粧
料や他の溶媒、樹脂等を得ることのできる表面被覆金属
酸化物微粉末、および、それを含有した化粧料を提供す
ることを目的とする。
に、本発明は次の様な表面被覆金属酸化物微粉末および
それを含有する化粧料を採用した。すなわち、本発明の
請求項1記載の表面被覆金属酸化物微粉末は、金属酸化
物微粉末の表面に、下記の一般式(1)
り、1≦m+n≦20を満たす数である)で表されるメ
チルハイドロジェンポリシロキサン・ジメチルポリシロ
キサン共重合体による表面処理が施されて被膜が形成さ
れていることを特徴とする。
は、請求項1記載の表面被覆金属酸化物微粉末におい
て、前記被膜は、前記メチルハイドロジェンポリシロキ
サン・ジメチルポリシロキサン共重合体を加熱処理して
なるシリコーンを主成分としたことを特徴とする。
は、請求項1または2記載の表面被覆金属酸化物微粉末
において、前記金属酸化物微粉末の平均一次粒子径は3
nm〜100nmであることを特徴とする。
は、請求項1、2または3記載の表面被覆金属酸化物微
粉末において、前記被膜は、前記金属酸化物微粉末に対
して1重量%〜40重量%であることを特徴とする。
は、請求項1ないし4のいずれか1項記載の表面被覆金
属酸化物微粉末において、前記金属酸化物微粉末は、酸
化亜鉛微粉末であることを特徴とする。
5のいずれか1項記載の表面被覆酸化亜鉛微粉末を含有
することを特徴とする。
末およびそれを含有する化粧料の一実施の形態につい
て、表面にシリコーンが被覆されたシリコーン被覆金属
酸化物微粉末を例に採り説明する。なお、本実施の形態
は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説
明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定
するものではない。
は、その表面にメチルハイドロジェンポリシロキサン・
ジメチルポリシロキサン共重合体による表面処理が施さ
れることにより被膜が形成されている。この被膜は、上
記のメチルハイドロジェンポリシロキサン・ジメチルポ
リシロキサン共重合体を加熱処理して得られるシリコー
ンが主成分である。
均一次粒子径が3nm〜100nmであることが好まし
く、より好ましくは5nm〜50nm、更に好ましくは
10nm〜30nmである。ここで、金属酸化物微粉末
の平均一次粒子径を3nm〜100nmとした理由は、
平均一次粒子径が100nmを越えると、化粧料に配合
したときに紫外線(UV)遮蔽効果が弱くなるととも
に、透明性を損なうからであり、また、さらにざらざら
感が増すために、使用感が著しく損なわれてしまうから
であり、また、平均一次粒子径が3nm未満であると、
十分な紫外線(UV)遮蔽効果が得られず、さらに、微
粉すぎてしまうために表面活性が強く、凝集や造粒を引
き起こし易くなり、分散性、撥水性が不十分になるから
である。
れる
チルポリシロキサン共重合体は、mが0以上かつnが1
以上で、かつ、1≦m+n≦20を満たす数であること
が必要であり、好ましくは、5≦m+n≦20、更に好
ましくは、10≦m+n≦20である。
つ、1≦m+n≦20を満たす数とした理由は、m+n
の値が20を越えると、分子鎖が長くなりすぎるため、
複数の金属酸化物微粉末にまたがって反応してしまい、
表面処理された金属酸化物微粉末同士が凝集や造粒を引
き起こし易くなるからである。また、分子鎖が長いため
に、先に被覆されたメチルハイドロジェンポリシロキサ
ン・ジメチルポリシロキサン共重合体が立体障害とな
り、未反応の水素原子として残留してしまうからであ
る。
ポリシロキサン・ジメチルポリシロキサン共重合体の被
覆量は、特に限定しないが、表面処理の対象となる金属
酸化物微粉末に対し1重量%〜40重量%とするのが好
ましく、より好ましくは1重量%〜20重量%、さらに
好ましくは2重量%〜15重量%である。
の使用量が1重量%未満であると、金属酸化物微粉末の
表面被覆量が少ないために、撥水性、耐水性を付与する
ことができないからである。さらには、金属酸化物微粉
末が光触媒活性を有する場合、光触媒活性を抑制するこ
とができないからである。また、使用量が40重量%を
越えると、メチルハイドロジェンポリシロキサン・ジメ
チルポリシロキサン共重合体が過剰になるために、重合
反応を起こし易くなり、その結果、被膜の厚みが均一に
ならず、外観が劣るからである。
も、複数の種類が混ざったものであってもよい。金属酸
化物の種類としては、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、
酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化鉄、酸化イット
リウム、酸化パラジウム、酸化銅、酸化銀等を挙げるこ
とが出来る。特に、紫外線(UV)遮蔽性能や耐皮脂性
能に優れていることから、酸化亜鉛が好適に用いられ
る。
ンポリシロキサン・ジメチルポリシロキサン共重合体で
表面処理する方法としては、これらを混合した後、加熱
処理を行なう方法であれば特に限定されない。これらを
混合する方法および条件としては、両成分を充分に接触
させることができ、かつ、均一に攪拌することができる
方法を適用することができる。ここで使用可能な混合手
段としては、ボールミル、ヘンシェルミキサー、エアー
ブレンダー、乳鉢、アトライナー、振動式ミル、振動式
ロッドミル、オングミル、ポットミル、回転式ボールミ
ル、ハイブリタイザー等を挙げることができる。
剤を用いてもよい。使用可能な溶剤としては、シリコー
ンで表面被覆した金属酸化物微粉末を得た後に除去する
必要があるために、低沸点の溶剤であることが好まし
い。この低沸点溶剤としては、例えば、低級アルコール
(C≦4)、ジクロロメタン、トルエン、キシレン、ノ
ルマルヘキサン、シクロヘキサン、アセトン、2−ブタ
ノン、ジメチルシクロポリシロキサン(C=3、4)等
を挙げることができる。なお、使用する溶剤の量は、特
に制限はされないが、後で除去することを考慮に入れれ
ば、できるだけ少量であることが望ましい。
物微粉末とメチルハイドロジェンポリシロキサン・ジメ
チルポリシロキサン共重合体とが完全に反応する条件で
あれば、特に限定されないが、好ましくは50〜300
℃で0.5〜5時間、さらに好ましくは70〜250℃
で0.5〜3.5時間である。
末とメチルハイドロジェンポリシロキサン・ジメチルポ
リシロキサン共重合体とが完全に反応する方法であれ
ば、特に制限されない。この加熱処理用の装置として
は、例えば、送風乾燥機、真空乾燥機、スプレードライ
機、エバポレーター等が好適に用いられる。この加熱処
理は、金属酸化物微粉末とメチルハイドロジェンポリシ
ロキサン・ジメチルポリシロキサン共重合体とが完全に
反応する条件を満たすことができれば、昇温条件、冷却
条件は特に制限されない。
混合した際の紫外線(UV)遮蔽性、透明性、使用感を
向上させるためには、シリコーン被覆後の金属酸化物微
粉末の平均一次粒子径は3〜150nmが好ましく、ま
た、直径5μm以上の2次凝集体を含まないことが好ま
しい。ここで、前記平均一次粒子径を3〜150nmと
限定した理由は、シリコーン被覆後の金属酸化物微粉末
の平均一次粒子径が3nm未満であると、十分な紫外線
(UV)遮蔽効果が得られず、また、150nmを越え
ると、紫外線(UV)遮蔽効果が弱くなるからである。
また、シリコーン被覆後の金属酸化物微粉末が直径5μ
m以上の2次凝集体を含むと、透明性、使用感が劣った
ものとなるからである。
サン・ジメチルポリシロキサン共重合体を使用すると、
金属酸化物微粉末の凝集や造粒を防ぐことができる。し
たがって、表面を被覆した後の金属酸化物微粉末の平均
一次粒子径が3〜150nmであり、また、直径5μm
以上の2次凝集体を含まないシリコーン被覆金属酸化物
微粉末が容易に得られる。
ン被覆金属酸化物微粉末は、表面処理に使用されるメチ
ルハイドロジェンポリシロキサン・ジメチルポリシロキ
サン共重合体の分子鎖が短いため、複数の金属酸化物粒
子にまたがって反応することがなく、また、先に被覆さ
れたメチルハイドロジェンポリシロキサン・ジメチルポ
リシロキサン共重合体が立体障害となることもない。し
たがって、表面処理された金属酸化物微粉末が凝集や造
粒を引き起こすことなく、分散性に非常に優れたものと
なり、化粧料に混合した際も、白色化することなく、し
かも高い透明性を有する化粧料を得ることができる。ま
た、得られた化粧料は、撥水性、耐水性にも優れたもの
となる。
微粉末を含有する本発明の化粧料について説明する。本
発明の化粧料は、上記のシリコーン被覆金属酸化物微粉
末を含有するものであり、通常化粧料で用いられる粉体
類、油剤、界面活性剤、香料、防腐剤、殺菌剤、溶剤等
を同時に配合することが出来る。本発明の化粧料として
は、例えば、ファンデーション、ベースファンデーショ
ン、頬紅、白粉、プレストパウダー、チークカラー、口
紅、アイライナー、アイシャドウ、ネイルカラー、サン
スクリーン剤等を挙げることができる。
粉末及びそれを含有する化粧料について、実施例及び比
較例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施
例によって限定されるものではない。
微粉末について、実施例1〜3及び比較例1〜3により
具体的に説明する。 (実施例1)平均粒径が25nmの酸化亜鉛微粉末(Z
nO−350、住友大阪セメント(株)製)95gに、
メチルハイドロジェンポリシロキサン・ジメチルポリシ
ロキサン共重合体(上述した一般式(1)においてm=
8、n=8としたもの)5gを添加し、室温(25℃)
にてヘンシェルミキサーで1000rpmの攪拌回転数
で30分間混合し、その後、温度を100℃に上昇させ
ると共に回転数を2000rpmに上げて1時間攪拌
し、シリコーン被覆酸化亜鉛微粉末を得た。
ルコニウム微粉末(住友大阪セメント(株)製)95g
に、メチルハイドロジェンポリシロキサン・ジメチルポ
リシロキサン共重合体(上述した一般式(1)において
m=8、n=8としたもの)5gを添加し、室温(25
℃)にてヘンシェルミキサーで1000rpmの攪拌回
転数で30分間混合し、その後、温度を100℃に上昇
させると共に回転数を2000rpmに上げて1時間攪
拌し、シリコーン被覆酸化ジルコニウム微粉末を得た。
タン微粉末(石原産業(株)製)95gに、メチルハイ
ドロジェンポリシロキサン・ジメチルポリシロキサン共
重合体(上述した一般式(1)においてm=8、n=8
としたもの)5gを添加し、室温(25℃)にてヘンシ
ェルミキサーで1000rpmの攪拌回転数で30分間
混合し、その後、温度を100℃に上昇させると共に回
転数を2000rpmに上げて1時間攪拌し、シリコー
ン被覆酸化チタン微粉末を得た。
鉛微粉末(ZnO−350、住友大阪セメント(株)
製)95gに、メチルハイドロジェンポリシロキサン・
ジメチルポリシロキサン共重合体(上述した一般式
(1)においてm=15、n=15としたもの)5gを
添加し、室温(25℃)にてヘンシェルミキサーで10
00rpmの攪拌回転数で30分間混合し、その後、温
度を100℃に上昇させると共に回転数を2000rp
mに上げて1時間攪拌し、シリコーン被覆酸化亜鉛微粉
末を得た。
ルコニウム微粉末(住友大阪セメント(株)製)95g
に、メチルハイドロジェンポリシロキサン・ジメチルポ
リシロキサン共重合体(上述した一般式(1)において
m=15、n=15としたもの)5gを添加し、室温
(25℃)にてヘンシェルミキサーで1000rpmの
攪拌回転数で30分間混合し、その後、温度を100℃
に上昇させると共に回転数を2000rpmに上げて1
時間攪拌し、シリコーン被覆酸化ジルコニウム微粉末を
得た。
タン微粉末(石原産業(株)製)95gに、メチルハイ
ドロジェンポリシロキサン・ジメチルポリシロキサン共
重合体(上述した一般式(1)においてm=15、n=
15としたもの)5gを添加し、室温(25℃)にてヘ
ンシェルミキサーで1000rpmの攪拌回転数で30
分間混合し、その後、温度を100℃に上昇させると共
に回転数を2000rpmに上げて1時間攪拌し、シリ
コーン被覆酸化チタン微粉末を得た。
〜3で得られたシリコーン被覆金属酸化物微粉末の特性
評価を行った。特性評価の項目及び評価方法は以下の通
りとした。
瓶(50ml)を用いて、シリコーン被覆金属酸化物微
粉末1.0gと、エチルアルコール30.0gを秤量
し、これらを強く攪拌し、超音波分散装置を用いて5分
間超音波分散を行い、粒度分布測定用の分散液とした。
この分散液の粒度分布は、マイクロトラックUPA(日
機装(社)製)を用いて測定した。粒度分布は、D50
(50重量%以下の粒度分布領域における最大粒径)、
D95(95重量%以下の粒度分布領域における最大粒
径)の2種類についてそれぞれ測定した。
定に使用した分散液をコロジオンメッシュにすくいと
り、透過電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron
Microscope)観察を行い、凝集に関する評価を行った。
評価基準は以下の通りとした。 ○:凝集物が認められない △:わずかに凝集物が認められる ×:凝集物が認められる
粉末30g及びキシレン100gを300mlの枝付三
角フラスコに量り採り、この枝付三角フラスコにマグネ
ット式の攪拌子を入れ、マグネチックスターラーを用い
て10分間攪拌した。次いで、この系を密封系とした
後、1規定の水酸化カリウム(KOH)/2−メチル−
1−プロパノール溶液80mlを上記の枝付三角フラス
コ内にゆっくりと滴下し、さらに10分間攪拌した。こ
の際に発生する水素ガスの量は、上記の枝付三角フラス
コの枝部よりメスシリンダーを用いて上方置換により捕
集し、メスシリンダーの目盛りより水素ガスの発生量を
求めた。
ら、残留水素による化学的安定性の評価を行った。評価
基準は以下の通りとした。 A:0.1ml(測定限界)以下 B:0.1〜0.3ml C:0.3〜0.5ml D:0.5〜1.0ml E:1.0ml以上
を表1に示す。
り、実施例1〜3のシリコーン被覆金属酸化物微粉末
は、比較例1〜3のシリコーン被覆金属酸化物微粉末に
比べ、同じ被覆量にもかかわらず粒径が小さいことがわ
かった。また、TEM観察の結果より、実施例1〜3の
シリコーン被覆金属酸化物微粉末は、凝集や造粒を起こ
していないことがわかった。一方、比較例1〜3のシリ
コーン被覆金属酸化物微粉末は、凝集が多数存在するの
が認められ、明らかに凝集を起こしていることがわかっ
た。さらに、上記の実施例1〜3は、残留水素について
も測定限界以下(0.1ml以下)の量であり、比較例
1〜3と比べても非常に少ない量となっており、化学的
安定性に優れていることがわかった。
微粉末を含有する化粧料について、実施例4〜6及び比
較例4〜6により具体的に説明する。 (実施例4)化粧料の成分として2種類の成分(成分A
及び成分Bと称す)を作製した。成分A及び成分Bの成
分比は下記の通りとした。
0.0g デカメチルシクロペンタシロキサン30.0g ジメチルポリシロキサン3.0g トリ−2−エチルヘキサン酸グリセリル7.0g ポリオキシエチレン・ポリシロキサン共重合体3.0g パラメトキシ桂皮酸−2−エチルヘキシル7.0g 4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメ
タン2.0g 〈成分B〉 エチルアルコール3.0g 蒸留水25.0g
にて加熱分散させ、ホモジナイザーで8000rpmに
て10分間攪拌した。その後、80℃に加温した成分B
を徐々に加え、90℃で乳化させた後、25℃まで徐々
に冷却し、評価用の化粧料(試作品)とした。
ーン被覆酸化亜鉛微粉末を、実施例2で作製したシリコ
ーン被覆酸化ジルコニウム微粉末に変更する以外は、実
施例4と全く同様とした。
ーン被覆酸化亜鉛微粉末を、実施例3で作製したシリコ
ーン被覆酸化チタン微粉末に変更する以外は、実施例4
と全く同様とした。
ーン被覆酸化亜鉛微粉末を、比較例1で作製したシリコ
ーン被覆酸化亜鉛微粉末に変更する以外は、実施例4と
全く同様とした。
ーン被覆酸化亜鉛微粉末を、比較例2で作製したシリコ
ーン被覆酸化ジルコニウム微粉末に変更する以外は、実
施例4と全く同様とした。
ーン被覆酸化亜鉛微粉末を、比較例3で作製したシリコ
ーン被覆酸化チタン微粉末に変更する以外は、実施例4
と全く同様とした。
〜6で得られたシリコーン被覆金属酸化物微粉末含有化
粧料の特性評価を行った。特性評価の項目及び評価方法
は以下の通りとした。
m厚の石英板に2μmの厚さで塗布し、ヘーズメーター
にてヘーズ値(H)の測定を行い、白色度を評価した。
評価基準は以下の通りとした。 A:H=0〜5% B:H=5〜10% C:H=10〜30% D:H=30〜50% E:H=50%以上
を表2に示す。
は、比較例4〜6に比べてヘーズ値(H)が低く、透明
性が高く、白色度に関しては比較例4〜6と比べて非常
に優れていることがわかった。これにより、白色になり
難く、透明性が高い化粧品であることが明らかとなっ
た。
金属酸化物微粉末によれば、金属酸化物微粉末の表面
に、上述した一般式(1)で表されるメチルハイドロジ
ェンポリシロキサン・ジメチルポリシロキサン共重合体
(ただし、m及びnは、mが0以上かつnが1以上であ
り、1≦m+n≦20を満たす数である)による表面処
理を施して被膜としたので、分散性、撥水性、耐水性に
優れたものとすることができるのみでなく、表面被覆金
属酸化物微粉末同士が凝集し難くなっていることによっ
て、白色度を低下させることができ、その結果、透明性
を高めることができ、特に化粧料として有用である。
覆金属酸化物微粉末を含有することとしたので、シリコ
ーン被覆金属酸化物微粉末同士の凝集や造粒をし難くす
ることができ、白色度を低下させることができ、その結
果、透明性を高めることができる。したがって、透明性
の高い化粧品を得ることができる。
Claims (6)
- 【請求項1】 金属酸化物微粉末の表面に、下記の一般
式(1) 【化1】 (ただし、m及びnは、mが0以上かつnが1以上であ
り、1≦m+n≦20を満たす数である)で表されるメ
チルハイドロジェンポリシロキサン・ジメチルポリシロ
キサン共重合体による表面処理が施されて被膜が形成さ
れていることを特徴とする表面被覆金属酸化物微粉末。 - 【請求項2】 前記被膜は、前記メチルハイドロジェン
ポリシロキサン・ジメチルポリシロキサン共重合体を加
熱処理してなるシリコーンを主成分としたことを特徴と
する請求項1記載の表面被覆金属酸化物微粉末。 - 【請求項3】 前記金属酸化物微粉末の平均一次粒子径
は3nm〜100nmであることを特徴とする請求項1
または2記載の表面被覆金属酸化物微粉末。 - 【請求項4】 前記被膜は、前記金属酸化物微粉末に対
して1重量%〜40重量%であることを特徴とする請求
項1、2または3記載の表面被覆金属酸化物微粉末。 - 【請求項5】 前記金属酸化物微粉末は、酸化亜鉛微粉
末であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか
1項記載の表面被覆金属酸化物微粉末。 - 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1項記載の
表面被覆金属酸化物微粉末を含有することを特徴とする
化粧料。
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