JPH05237360A - 改質粉体および改質粉体を配合した化粧料 - Google Patents

改質粉体および改質粉体を配合した化粧料

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JPH05237360A
JPH05237360A JP7822592A JP7822592A JPH05237360A JP H05237360 A JPH05237360 A JP H05237360A JP 7822592 A JP7822592 A JP 7822592A JP 7822592 A JP7822592 A JP 7822592A JP H05237360 A JPH05237360 A JP H05237360A
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powder
heat treatment
mixed
hours
treatment
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JP7822592A
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Akihiro Kuroda
章裕 黒田
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 二次凝集が少なく、撥水性に優れ、触媒活性
が封鎖された改質粉体を提供すること及びこの改質粉体
を配合することで品質安定性、感触に優れた化粧料を提
供することを目的とする。 【構成】 粉体類と特定の構造を持つメチルハイドロジ
ェンポリシロキサンとを混合した後、60〜130℃に
て一次加熱処理を0.5〜4時間行い、引き続いて一次
加熱処理よりも高温であって、かつ110〜200℃に
て二次加熱処理を1〜8時間行うことで得られることを
特徴とする改質粉体、及びこの改質粉体を配合すること
を特徴とする化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉体類と特定の構造を
持つメチルハイドロジェンポリシロキサンとを混合した
後、加熱処理を行って得られる改質粉体及びこの改質粉
体を配合した化粧料に関する。 更に詳しくは、二次凝
集が少なく、撥水性、触媒活性封鎖能に優れていること
を特徴とする改質粉体に関し、品質安定性、感触に優れ
ることを特徴とする化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
粉体類をメチルハイドロジェンポリシロキサンで被覆処
理する場合、乾式処理法、湿式処理法、気相処理法、メ
カノケミカル法等の処理方法の研究が行われてきた。し
かし、処理剤たるメチルハイドロジェンポリシロキサン
の構造による被膜形成性、重合のしやすさ、粉体類の凝
集の変化等の研究は殆ど行われていなかった。
【0003】従来メチルハイドロジェンポリシロキサン
として多用されているものは、例えばKF−99(信越
化学工業(株)製)、SH1107(東レ・ダウコーニ
ング・シリコーン(株)製)、TSF484(東芝シリ
コーン(株)製)等である。これらの構造を化3に示
す。
【化3】 (但し、k=30〜40)
【0004】この様な骨格を持ったメチルハイドロジェ
ンポリシロキサンは、重合度が大きい分子の割合が多い
ため加熱重合させた場合に立体障害が生じ易く、反応が
進みにくくなる。
【0005】さらに、主骨格がメチルハイドロジェンシ
ロキサンから成っているため、重合と共に主鎖の自由度
が減少し、得られる皮膜がもろく、割れやすい性質を持
つ。そのため、粉体類をこれらのメチルハイドロジェン
ポリシロキサンで被覆し、重合させて得られる改質粉体
は、アトマイザー等の粉砕装置を使用すると、皮膜が破
壊される割合が高いため、撥水性能の低下、分散性の悪
化等の問題が生じることがあった。
【0006】一方、化4に示す様なジメチルシロキサン
ユニットを導入したタイプのメチルハイドロジェンポリ
シロキサンはジメチルユニットが反応性を持たないた
め、主鎖の自由度が上がり、得られる皮膜は、前記のメ
チルハイドロジェンポリシロキサンの皮膜と比べて柔軟
性を持ち、割れにくくなる性質を持つようになる。
【0007】しかし、メチルハイドロジェンシロキサン
ユニットの割合が低下する結果、重合が進みにくくな
り、ジメチルシロキサンユニットを持たないメチルハイ
ドロジェンポリシロキサンと比較してより強い反応条件
が必要とされる。
【化4】 (但し、a,bは整数である。)
【0008】本発明者等は以上の問題点に鑑み、鋭意研
究した結果、特定の重合度及び特定の割合のジメチルシ
ロキサンユニットを持ったメチルハイドロジェンポリシ
ロキサンを用い、さらに加熱条件を工夫することで、反
応条件の緩和、重合皮膜の性能向上が行えることを見い
出した。
【0009】さらに、凝集しやすい性質を持つ微粒子酸
化チタンに、本発明で特定したメチルハイドロジェンポ
リシロキサン及び方法を用いて被覆、加熱処理した場
合、処理による微粒子酸化チタンの二次凝集の度合いを
少なくできることを見い出した。
【0010】即ち、本発明の目的とするところはより緩
和な反応条件で、より二次凝集が少なく、撥水性に優れ
る改質粉体を提供すること、及びこの改質粉体を配合す
ることで品質安定性に優れた化粧料を提供することにあ
る。
【0011】尚、従来市販のシリコーンの内、化5に示
すKF−9901(信越化学工業(株)製)には、本発
明で規定した構造を持つシリコーンが少量ながら含有さ
れているが、主成分が化5に示された骨格を持つため、
反応性に乏しいことがわかっている。
【化5】 (但し、m+n=20〜30,m=10〜15)
【0012】そして、シリコーンは高分子であるため分
子量分布を持つ。本発明で言う特定の構造を持つメチル
ハイドロジェンポリシロキサンとは、分子量分布の中心
をなす分子構造を規定したものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、粉体類と後述
特定の構造を持つメチルハイドロジェンポリシロキサン
を混合した後、60〜130℃にて一次加熱処理を0.
5〜4時間行い、引き続いて一次加熱処理よりも高温で
あって、かつ110〜200℃にて二次加熱処理を1〜
8時間行って得られることを特徴とする改質粉体および
この改質粉体を配合することを特徴とする化粧料に関す
る。
【0014】以下、本発明の構成の詳細について説明す
る。本発明で用いられる粉体類は、例えば黄酸化鉄、赤
色酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、
群青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウ
ム、酸化ジルコニウム等の白色顔料、タルク、マイカ、
セリサイト、カオリン、雲母、モンモリロナイト等の体
質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、
珪酸マグネシウム等の金属塩、N−アシルアスパラギン
酸被覆マイカ等の有機物被覆顔料及び金属石鹸処理顔
料、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウ
ダー、テフロンパウダー、セルロースパウダー、シリコ
ーンパウダー、金染色シルクパウダー、ポリエチレンパ
ウダー等の高分子粉体、シリカ、アルミナ等の無機粉
体、青色404号等の色素、赤色2号Alレーキ等のレ
ーキ顔料、更には、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜
鉛、アルミナ被覆微粒子酸化チタン、シリカ被覆微粒子
酸化チタン等の微粒子粉体、ベントナイト等が挙げられ
る。特に微粒子酸化チタンについては、一次粒子径が7
〜50nmであって、結晶形態がルチル型、アナターゼ
型、アモルファス型であるものが挙げられる。
【0015】本発明で用いるメチルハイドロジェンポリ
シロキサンは、下記一般式化6で示される構造を持つも
のの中から、単独または2種類以上を選択、混合して用
いることができる。
【化6】 (但し、m+n=7〜25,m:n=1:2〜1:4)
以後、この構造を持つメチルハイドロジェンポリシロキ
サンを処理剤と呼ぶことにする。
【0016】本発明における、粉体類に処理剤を被覆す
る割合は、粉体類100重量部に対し、処理剤1〜15
重量部、さらに好ましくは3〜10重量部であることが
好ましい。
【0017】粉体類と処理剤の混合物を加熱する条件
は、60〜130℃にて一次加熱処理を0.5〜4時間
行い、引き続いて一次加熱処理よりも高温であって、か
つ110〜200℃にて二次加熱処理を1〜8時間行う
ものである。
【0018】本発明で用いる処理剤の被覆方法として
は、 (a)溶剤を用いず、粉体類と処理剤を激しく撹拌、混
合する方法。 (b)少量の溶剤に処理剤を溶解させたものを粉体類と
共に撹拌、混合する方法。 (c)多量の溶剤に処理剤を溶解したものと粉体類との
スラリーを形成させた後、溶剤を留去する方法。 (d)スプレー・ドライヤー、エアブレンダーを用いて
粉体類を処理剤で被覆する方法。等が挙げられるが、
(a)の方法が凝集が生じにくいため最も好ましい。溶
剤を用いると、凝集が生じる場合が多い。
【0019】さらに、処理剤を投入する場合には、エア
ブラシ等を用い、処理剤の液滴をできるだけ細かくする
ことが好ましい。また、微粒子粉体を扱う場合には凝集
が生じ易いため、セリサイト、タルク等の板状粉体を微
粒子粉体100重量部に対して板状粉体を10〜60部
の割合で混合して用いると、凝集防止に効果的である。
【0020】本発明の改質粉体は、化粧料、樹脂、塗
料、紫外線防御剤として用いることができる。特に化粧
料の例としては、白粉、ファンデーション、プレストパ
ウダー、水使用ファンデーション、油性ファンデーショ
ン、乳化ファンデーション、口紅、頬紅、アイシャド
ウ、眉墨、アイライナー、マスカラ、ネイルカラー、チ
ークカラー、ベースファンデーション、サンスクリーン
剤等が挙げられる。
【0021】また、化粧料としては、本発明の目的を達
成する範囲で、通常化粧料で用いられる油剤、粉体類、
溶剤、界面活性剤、紫外線吸収剤、防腐剤、殺菌剤、保
存剤、酸化防止剤、ホルモン剤、ビタミン、保湿剤、香
料等を同時に配合することができる。
【0022】この場合の油剤としては、高級脂肪酸、高
級アルコール、合成エステル、ロウ、植物性油脂、動物
性油脂、炭化水素、フルオロカーボン、パーフルオロポ
リエーテル、フルオロアルコキシホスファゼン等が挙げ
られる。シリコーンオイルとしては、ジメチルポリシロ
キサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル
変性シリコーン、フッ素変性シリコーン、メチルセチル
変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、環状ジメチル
ポリシロキサン等が挙げられる。粉体類としては、通常
化粧品で用いられる粉体類及び樹脂類、繊維等が挙げら
れる。これらの粉体はカップリング剤処理、シリコーン
処理、フッ素処理、金属石鹸処理、シリカ処理、アルミ
ナ処理、アミノ酸処理、金属被覆処理、プラズマ処理等
の表面処理が行われていてもいなくても構わない。溶剤
としては、水、アルコール、プロピレングリコール等の
通常化粧料に用いられる溶剤の他、環状シリコーン等も
用いることができる。界面活性剤としては、アニオン界
面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニ
オン界面活性剤等が挙げられる。
【0023】
【実施例】以下、実施例と比較例によって本発明を詳細
に説明する。実施例に記載の二次凝集、撥水性、触媒活
性封鎖状態及び化粧料の感触の評価方法は以下の通りで
ある。 (1)粉体類の二次凝集の評価方法 (1−1)0.1μm以上の平均粒子径を持つ粉体類に
対する評価方法 粒度分布計(PRO−7000,PRO−9000
(株)セイシン企業製)を用い、分散溶剤としてエタノ
ールを用い、超音波分散状態での粉体類の体積平均粒径
を測定した。未処理状態での粉体類の平均粒径をD、処
理粉体の平均粒径をD1とし、(D1/D)の3乗値に
より、表1に示す基準に基づいて評価を行った結果を表
13に示す。
【0024】
【表1】
【0025】(1−2)0.1μm以下の平均粒子径を
持つ粉体類に対する評価方法 ジメチルポリシロキサン(30000cs)50gに対
し、微粒子粉体150mgを投入し、よく撹拌した後、
ローラーを用いて分散を行った。この試料を40μmの
膜厚にし、分光光度計(MPS−2000型(株)島津
製作所製)を用いて、700〜190nmの波長に於け
る分光分布を測定した。未処理の微粒子粉体の吸光度が
最大となる波長をA、処理粉体の吸光度が最大となる波
長をBとした場合の、B−Aの値をCとし、Cの値によ
って表2に示す基準に基づいて評価を行った。結果を表
12に示す。
【0026】
【表2】
【0027】(2)撥水性の評価方法 処理粉体30mgを量り取り、0〜100vol%の濃
度に調製されたエタノール水溶液10mlを入れた試験
管に入れた後、超音波洗浄器(BRANSON2200
型 BRANSON CLEANING EQUIPM
ENT COMPANY製)を用いて超音波を1分間照
射した。超音波照射後、処理粉体がエタノール水溶液に
分散を始めるエタノールの濃度を測定した。分散を始め
るエタノールの濃度をEとし、表3に示す基準に基づい
て評価を行った結果を表12及び表13に示す。尚、E
の値が高い程、撥水性に優れていることを示す。
【0028】
【表3】
【0029】(3)触媒活性封鎖状態の評価方法 一次粒子径0.1μm以下の微粒子粉体は触媒活性が強
いことが知られている。特に酸化チタンでは、アナター
ゼ型、アモルファス型の構造を持つものの光触媒活性が
強く、低次酸化チタンへの移行による酸化チタンの変色
や、化粧料中の香料の変質等を引き起こす。本評価方法
では、水存在下で光があたった場合の酸化チタンの変色
状態から触媒活性の封鎖状態を試験した。試料0.3g
をエタノール1gに分散した後、水10wt%配合グリ
セリン液10gを加え、撹拌し、透明ガラス容器に移し
た。透明ガラス容器を太陽光下に置き、1週間後の変色
の状態を検討した。表4に示す基準に基づいて評価を行
った結果を表12に示す。尚、変色が生じている程、触
媒活性の封鎖状態が悪いことを示す。
【0030】
【表4】
【0031】(4)化粧料の感触及び化粧もちの評価方
法 各化粧料の実施例及び比較例によって作成した化粧料を
用い、22〜38才の男女計10人を対象として、感触
及び化粧もちの評価を行った。その結果を表14に示
す。表14において、数値は各評価項目に対して10人
中何人が良いと判定したかを示すものであり、10なら
ば10人全員が、1ならば10人中1人が良いと判定し
たことを示す。
【0032】以下、実施例1〜11にて改質粉体の実施
例を示す。 実施例1 微粒子酸化チタン(一次粒子径35nm,アナターゼ
型)100gにセリサイト20gを混合し、ついで化7
に示す構造を持つ処理剤7gをエアブラシを用いて加
え、ミキサーを用いて撹拌、混合した。送風乾燥機を用
いて60℃から90℃までを毎分0.5℃の速度(計1
時間)で一次加熱処理を行い、引き続き150℃に昇温
した後、3時間加熱処理を行った。
【化7】 (但し、m、nの平均値はm=4,n=16である)
【0033】比較例1−1 微粒子酸化チタン(一次粒子径35nm,アナターゼ
型)100gにセリサイト20g及び化8に示す構造を
持つ処理剤7gを加え、ミキサーを用いて撹拌、混合し
た後、150℃にて3時間加熱処理を行った。
【0034】比較例1−2 微粒子酸化チタン(一次粒子径35nm,アナターゼ
型)60gに化8に示す構造を持つ処理剤3.5gを加
え、ミキサーを用いて激しく撹拌、混合した後、180
℃にて8時間加熱処理を行った。
【化8】 (但し、kの平均値はk=40である)
【0035】実施例2 微粒子酸化チタン(一次粒子径15nm,アモルファス
型)800gにセリサイト240gを混合し、ついで化
9に示す構造を持つ処理剤104gをエアブラシを用い
て加え、ミキサーを用いて撹拌、混合した。送風乾燥機
を用いて60℃から110℃までを毎分0.5℃の速度
(計100分)で一次加熱処理を行い、引き続き160
℃に昇温した後、2時間加熱処理を行った。
【化9】 (但し、m、nの平均値はm=7,n=14である)
【0036】比較例2 微粒子酸化チタン(一次粒子径15nm,アモルファス
型)100gと化10に示す構造を持つ処理剤10g及
び1,1,1−トリクロロエタン180gを加え、ミキ
サーを用いて撹拌、混合した後、溶剤を留去し、ついで
180℃にて6時間加熱処理を行った。
【化10】 (但し、m,nの平均値はm=15,n=15である)
【0037】実施例3 微粒子酸化チタン(一次粒子径50nm,ルチル型)5
00gにタルク75g及び化11に示す構造を持つ処理
剤34.5gを加え、ミキサーを用いて撹拌、混合し
た。送風乾燥機を用いて85℃にて30分間一次加熱処
理を行い、引き続き130℃に昇温した後、8時間加熱
処理を行った。
【0038】比較例3 微粒子酸化チタン(一次粒子径50nm,ルチル型)5
00gに、化11に示す構造を持つ処理剤30gを1,
1,1−トリクロロエタン60gに溶解した溶液をエア
ブレンダーを用いて加えた。得られた粉体は送風乾燥機
を用いて130℃にて8時間加熱処理を行った。
【化11】 (但し、m、nの平均値はm=5,n=15である)
【0039】実施例4 セリサイト1Kgと化12に示す構造を持つ処理剤25
g及びn−ヘキサン1.8Kgを混合、撹拌した後、n
−ヘキサンを留去した。ついで、アトマイザーを用いて
得られた粉体を粉砕した後、乾燥機を用いて、70℃に
て1時間加熱処理した後、180℃で2時間加熱処理を
行った。
【0040】比較例4 セリサイト1Kgと化12に示す構造を持つ処理剤25
g及び1,1,1−トリクロロエタン70gを混合、撹
拌した。ついで、乾燥機を用いて、180℃で2時間加
熱処理を行った。
【化12】 (但し、m、nの平均値はm=3,n=12である)
【0041】実施例5 黄酸化鉄(一次粒子径0.7μm)100gとセリサイ
ト30gを混合した後、化13に示す構造を持つ処理剤
3.9gをスプレーを用いて混合した。ついで、送風乾
燥機を用いて60℃から90℃まで毎分0.4℃の速度
(計75分)で一次加熱処理を行い、引き続き120℃
に昇温した後、3時間加熱処理を行った。
【0042】比較例5 黄酸化鉄(一次粒子径0.7μm)100gとセリサイ
ト30gを混合した後、化13に示す構造を持つ処理剤
3.9gをスプレーを用いて混合した。ついで、送風乾
燥機を用いて、120℃にて3時間加熱処理を行った。
【化13】 (但し、m、nの平均値はm=2,n=6である)
【0043】実施例6 酸化チタン(一次粒子径0.3μm)900gにセリサ
イト100gを混合し、ついで化14に示す構造を持つ
処理剤30gをエアスプレーを用いて加え、ミキサーを
用いて撹拌、混合した。送風乾燥機を用いて60℃から
130℃までを毎分0.5℃の速度(計140分)で加
熱した後、さらに130℃で1時間一次加熱処理を行
い、その後160℃に昇温した後、1.5時間加熱処理
を行った。
【0044】比較例6 酸化チタン(一次粒子径0.3μm)900gにセリサ
イト100gを混合し、ついで化14に示す構造を持つ
処理剤30gを1,1,1−トリクロロエタン70gに
溶解したものを、エアスプレーを用いて加え、ミキサー
を用いて撹拌、混合した。ついで送風乾燥機を用いて1
60℃にて2時間加熱処理を行った。
【化14】 (但し、m、nの平均値はm=7,n=14である)
【0045】実施例7 実施例4のセリサイトをタルクに代えた他は実施例4と
同じ条件を用いて実験を行った。得られた粉体は撥水性
に富んでいた。
【0046】実施例8 実施例4のセリサイトをカオリンに代えた他は実施例4
と同じ条件を用いて実験を行った。得られた粉体は撥水
性に富んでいた。
【0047】実施例9 実施例4のセリサイトを雲母チタンに代えた他は実施例
4と同じ条件を用いて実験を行った。得られた粉体は撥
水性に富んでいた。
【0048】実施例10 実施例5の黄酸化鉄をベンガラ(一次粒子径0.6μ
m)に代えた他は実施例5と同じ条件を用いて実験を行
った。得られた粉体は撥水性に富んでいた。
【0049】実施例11 実施例5の黄酸化鉄を黒酸化鉄(一次粒子径0.6μ
m)に代えた他は実施例5と同じ条件を用いて実験を行
った。得られた粉体は撥水性に富んでいた。
【0050】以下、実施例1〜10で作成した改質粉体
を用いた化粧料の実施例を、実施例12〜14にて説明
する。 実施例12 ファンデーション 表5の処方にて、ファンデーションを作成した。
【表5】 成分Aをヘンシェルミキサーに入れ5分間混合し、これ
に予め均一に混合溶解してある成分Bを徐々に添加して
引き続き10分間混合した。次いで、これを粉砕機で破
砕した。その後プレス充填して製品とした。本製品を太
陽光下で1週間放置したが、変色及び変臭は認められな
かった。
【0051】比較例7 ファンデーション 表6の処方にて、ファンデーションを作成した。
【表6】 成分Aをヘンシェルミキサーに入れ5分間混合し、これ
に予め均一に混合溶解してある成分Bを徐々に添加して
引き続き10分間混合した。次いで、これを粉砕機で破
砕した。その後プレス充填して製品とした。本製品は耐
水性に欠けており、崩れ易かった。また、本製品を太陽
光下で1週間放置したところ、変色及び変臭が認められ
た。
【0052】比較例8 ファンデーション 表7の処方にて、ファンデーションを作成した。
【表7】 成分Aをヘンシェルミキサーに入れ5分間混合し、これ
に予め均一に混合溶解してある成分Bを徐々に添加して
引き続き10分間混合した。次いで、これを粉砕機で破
砕した。その後プレス充填して製品とした。
【0053】実施例13 アイシャドウ 表8の処方にて、アイシャドウを作成した。
【表8】 成分Aをヘンシェルミキサーに入れ5分間混合し、これ
に予め均一に混合溶解してある成分Bを徐々に添加して
引き続き10分間混合した。次いで、これを粉砕機で破
砕した。その後プレス充填して製品とした。
【0054】比較例9 アイシャドウ 表9の処方にて、アイシャドウを作成した。
【表9】 成分Aをヘンシェルミキサーに入れ5分間混合し、これ
に予め均一に混合溶解してある成分Bを徐々に添加して
引き続き10分間混合した。次いで、これを粉砕機で破
砕した。その後プレス充填して製品とした。
【0055】実施例14 サンオイル
【表10】 均一に混合溶解してある成分Bに成分Aを徐々に添加
し、7分間サンドミルを用いて混合し、製品とした。
【0056】比較例10 サンオイル
【表11】 均一に混合溶解してある成分Bに成分Aを徐々に添加
し、7分間サンドミルを用いて混合し、製品とした。
【0057】
【表12】
【0058】
【表13】
【0059】
【表14】
【0060】表12より本発明の改質微粒子粉体は、二
次凝集が少なく、撥水性に優れており、さらに微粒子酸
化チタンの持つ触媒活性も封鎖されていることが認めら
れた。表13より本発明の改質粉体は、二次凝集が少な
く、撥水性に優れていることが認められた。表12及び
表13の結果より、本発明の方法によって処理された改
質粉体は、粉体の大きさにかかわらず良好な性能を示す
ことが判った。また、表14の結果より、本発明の改質
粉体を化粧料に配合した場合、感触に優れ、粉体類の凝
集によるざらつきがなく、又もちが良い化粧料が得られ
ることが認められた。さらに、実施例12及び比較例7
の耐光性の結果を比較すると、実施例の耐光性が極めて
向上していることが判る。
【0061】
【発明の効果】以上のことから、本発明は、粉体類に特
定の構造を持ったメチルハイドロジェンポリシロキサン
を被覆した後、60〜130℃にて一次加熱処理を0.
5〜4時間行い、引き続いて一次加熱処理よりも高温で
あって、かつ110〜200℃にて二次加熱処理を1〜
8時間行うことで、二次凝集が少なく、撥水性に優れ、
さらに触媒活性が封鎖された改質粉体を提供すること、
及びこの改質粉体を配合することで品質安定性、感触に
優れた化粧料を提供することは明かである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉体類と下記一般式で示される化合物を
    混合した後、60〜130℃にて一次加熱処理を0.5
    〜4時間行い、引き続いて一次加熱処理よりも高温であ
    って、かつ110〜200℃にて二次加熱処理を1〜8
    時間行って得られることを特徴とする改質粉体。 【化1】 (但し、mとnは平均数であって、m+n=7〜25,
    m:n=1:2〜1:4)
  2. 【請求項2】 粉体類が一次粒子径7〜50nmの微粒
    子酸化チタンであることを特徴とする請求項1に記載の
    改質粉体。
  3. 【請求項3】 粉体類と下記一般式で示される化合物を
    混合した後、60〜130℃にて一次加熱処理を0.5
    〜4時間行い、引き続いて一次加熱処理よりも高温であ
    って、かつ110〜200℃にて二次加熱処理を1〜8
    時間行って得られる改質粉体を配合することを特徴とす
    る化粧料。 【化2】 (但し、mとnは平均数であって、m+n=7〜25,
    m:n=1:2〜1:4)
  4. 【請求項4】 粉体類が一次粒子径7〜50nmの微粒
    子酸化チタンであることを特徴とする請求項3に記載の
    化粧料。
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