JP2000297005A - 化粧料 - Google Patents

化粧料

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JP2000297005A
JP2000297005A JP11103763A JP10376399A JP2000297005A JP 2000297005 A JP2000297005 A JP 2000297005A JP 11103763 A JP11103763 A JP 11103763A JP 10376399 A JP10376399 A JP 10376399A JP 2000297005 A JP2000297005 A JP 2000297005A
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JP
Japan
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extract
zinc oxide
oxide powder
inorganic oxide
powder
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JP11103763A
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Akihiro Kuroda
章裕 黒田
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Kanebo Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】より安全・安定性、耐水性、感触、紫外線防御
効果に優れた化粧料を提供する。 【解決手段】無機酸化物が被覆処理された酸化亜鉛粉体
を、炭素数6〜20のアルキル基を有し無機酸化物と反
応性を有するシラン化合物またはシラザン化合物と共に
湿式媒体型粉砕機にて粉砕・解砕し、上記無機酸化物と
シラン化合物またはシラザン化合物とを反応させること
により得られた活性抑制型酸化亜鉛粉体を含有すること
を特徴とする化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、より安全・安定
性、耐水性、感触、紫外線防御効果に優れた化粧料に関
する。さらに詳しくは、活性を封鎖した無機酸化物被覆
処理酸化亜鉛粉体を一次粒子レベルでさらにその表面を
アルキル基を有するシラン化合物またはシラザン化合物
で被覆反応処理することにより、顔料の二次粒子の破断
による未処理部分の露出を抑制し、かつアルキル基の効
果で光触媒活性により発生するラジカルの伝播を抑制す
る効果に優れた、安全・安定性、耐水性、感触、紫外線
防御効果に優れた化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化亜鉛や酸化チタンの顔料粉体の光触
媒活性に起因するラジカルや、pHや紫外線により発生
するイオンの問題について検討が種々行われている。こ
れら顔料の活性は、場合によっては組成物の安全・安定
性に影響する場合があり、配合原料の選択が必要とな
る。そして、これらの顔料を処理して活性を低下させる
方法として、例えばWO98−17730号公報などで
酸化亜鉛粉体表面にシリコーン化合物を被覆し焼成して
得られる焼成シリカ処理酸化亜鉛についての技術の開示
されている。また、特開平8−104606号公報に
は、凝集粒子を解砕して表面処理することで均一な表面
処理が行えることが記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、ここで特に問題
となるのは、酸化亜鉛という酸化物の特性である。酸化
亜鉛は紫外線によりラジカルを発生し、また光溶解によ
り亜鉛イオンを発生する。さらに、弱酸や弱アルカリで
も溶解して、亜鉛イオンを発生する。そのため、他の金
属酸化物とは異なり、表面処理にはより高度の処理が必
要とされる。例えば、表面処理時に、水存在下でpHを
変動させたり紫外線が当たったりすると亜鉛イオンが溶
け出し、それが表面処理後の粉体表面に析出してしまう
問題が挙げられる。また、特開平8−104606号公
報の方法のように粒子表面に表面処理剤を直接処理した
場合には、酸化亜鉛から放出される電子などに直接さら
されてしまうため、表面処理剤の劣化が早い問題があ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明人らは、まず、酸
化亜鉛粉体表面にシリカなどの無機酸化物の緻密な膜を
形成した。これにより、酸化亜鉛粒子に紫外線があたっ
て電子や正孔が発生しても、無機酸化物の膜の中で熱に
変換される確率を高くできるため、粒子表面に放出され
る電子や正孔は大幅に低減でき、表層の表面処理剤の劣
化を抑制でき、かつ粒子から外部に放出される電子や正
孔の量が減らせる。そして、次の段階として一次粒子レ
ベルでさらにアルキル基を有し上記無機酸化物と反応性
を有するシラン化合物またはシラザン化合物で被覆反応
処理した。前記の電子や正孔は粒子表面に存在する水や
酸素分子を介して活性酸素などのラジカル種を形成する
が、アルキル基により粒子の表面までの距離を稼ぐこと
によって、かつ撥水化することで、電子や正孔の伝達を
阻止することができる。一方、二次粒子を液相法や気相
法を用いて表面処理した場合では、後工程で二次粒子の
粉砕工程などが導入されると、二次粒子が割れた部分が
未処理の破断面となり、そこからラジカルやイオンが発
生するが、本発明の方法であれば、もともと一次粒子レ
ベルでの処理となっているため、破断による影響は最小
限に押さえられる。このような処理により、光触媒活性
やイオンの減少に対応した処理酸化亜鉛粉体が得られ
た。また、前記の問題は粒子径が小さくなり、比表面積
が増加するとその影響が急激に増加するが、本方法では
微粒子酸化亜鉛粉体にも適用が可能であるた。
【0005】すなわち、第1の本発明は、無機酸化物が
被覆処理された酸化亜鉛粉体を、炭素数6〜20のアル
キル基を有し無機酸化物と反応性を有するシラン化合物
またはシラザン化合物と共に湿式媒体型粉砕機にて粉砕
・解砕し、上記無機酸化物とシラン化合物またはシラザ
ン化合物とを反応させることにより得られた活性抑制型
酸化亜鉛粉体を含有することを特徴とする化粧料にあ
る。
【0006】第2の本発明は、無機酸化物がシリカ、ア
ルミナから選ばれることを特徴とする上記の化粧料にあ
る。
【0007】第3の本発明は、無機酸化物が被覆処理さ
れた酸化亜鉛粉体が、酸化亜鉛粒子表面にシリコーン化
合物を被覆し、焼成して得られる、焼成シリカ被覆処理
酸化亜鉛粉体であることを特徴とする上記の化粧料にあ
る。
【0008】第4の本発明は、酸化亜鉛粉体の平均粒子
径が5〜500nmであることを特徴とする上記の化粧
料にある。
【0009】第5の本発明は、酸化亜鉛粉体の平均粒子
径が10〜100nmであることを特徴とする上記の化
粧料にある。
【0010】第6の発明は、無機酸化物が被覆処理され
た酸化亜鉛粉体を、オクチルエトキシシラン化合物と共
に湿式媒体型粉砕機にて粉砕・解砕し、上記無機酸化物
とシラン化合物とを反応させることにより得られた活性
抑制型酸化亜鉛粉体を含有することを特徴とする上記の
化粧料にある。
【0011】第7の本発明は、湿式媒体型粉砕機が粉砕
ビーズを使用した粉砕機であることを特徴とする上記の
化粧料にある。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明で用いる無機酸化物被覆処
理酸化亜鉛粉体は、酸化亜鉛粉体の表面を、シリカ、ア
ルミナ、ジルコニア、酸化チタン、酸化鉄(場合によっ
ては、水酸化鉄が含まれていても可)、酸化セリウムな
どで被覆したものが挙げられ、特に本発明では無機酸化
物がシリカ、アルミナから選ばれることが好ましい。無
機酸化物の被覆量は、母体となる酸化亜鉛粉体100重
量部に対して、0.5〜30重量%が好ましく、さらに
好ましくは3〜20重量%である。この範囲であれば、
酸化亜鉛粉体の紫外線防御効果をあまり犠牲にせずに、
被覆処理の効果を得ることができる。
【0013】無機酸化物被覆処理酸化亜鉛粉体の製造方
法としては、溶媒を用いた湿式処理方法やメカノケミカ
ル法などの従来公知の被覆処理方法が挙げられ、例え
ば、酸化亜鉛粉体表面にシリコーン化合物を被覆し焼成
することによってシリカ被覆処理酸化亜鉛粉体などを得
る方法が用いられるが、この焼成シリカ処理酸化亜鉛粉
体(WO98−17730号公報参照)が最も好まし
い。尚、この被覆処理時に粉砕処理が行われていなくて
も構わないが、粉砕機、好ましくは湿式媒体型粉砕機を
用いて粉砕が行われていることが好ましい。
【0014】本発明で用いる酸化亜鉛粉体は、その平均
粒子径としては、例えば5nm〜20μmの範囲にあれ
ばよいが、触媒活性が高い5nm〜500nm、さらに
好ましくは10〜100nmの範囲にあることが好まし
い。この範囲であれば、本発明の処理方法による活性抑
制のメリットが高い。本発明で用いる酸化亜鉛粉体の形
状は、球状、針状、棒状、板状、りん片状、不定形状な
どの何れの形状であっても構わない。
【0015】本発明では、無機酸化物被覆処理酸化亜鉛
粉体を炭素数6〜20のアルキル基を有し無機酸化物と
反応性を有するシラン化合物またはシラザン化合物(テ
トラアルキルモノシランなどは反応性を有しないので本
発明では使用できない)にて表面処理する。これらシラ
ン化合物またはシラザン化合物としては、例えば、ヘキ
シルトリメトキシシラン、オクチルトリメトキシシラ
ン、デシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメト
キシシラン、オクチルトリエトキシシラン、n−オクタ
デシルジメチル(3−(トリメトキシシリル)プロピ
ル)アンモニウムクロライドなどの各種のアルキルシラ
ン化合物、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラ
ンなどの各種のフルオロアルキルシラン、またジオクチ
ルシラザンなどのシラザン化合物が挙げられる。そし
て、無機酸化物が被覆処理された酸化亜鉛粉体を上記シ
ラン化合物またはシラザン化合物と共に湿式媒体型粉砕
機にて粉砕・解砕し、上記無機酸化物とシラン化合物ま
たはシラザン化合物とを反応させる。上記シラン化合物
またはシラザン化合物の中で、特にラジカル発生量が抑
制でき、かつ製剤に配合した場合の安定性に優れるオク
チル基を有するシラン化合物またはシラザン化合物が好
ましく、特にオクチルトリエトキシシランが好ましい。
【0016】本発明において、無機酸化物被覆処理酸化
亜鉛粉体を炭素数6〜20のアルキル基を有し無機酸化
物と反応性を有するシラン化合物またはシラザン化合物
にて表面処理する際の表面処理量としては、無機酸化物
被覆処理酸化亜鉛粉体100重量部に対して、シラン化
合物またはシラザン化合物が3〜25重量%であること
が好ましく、特に7〜17重量%であることが好まし
い。この範囲であれば、無機酸化物被覆処理酸化亜鉛粉
体の表面を緻密に被覆することが可能である。また、シ
ラン化合物またはシラザン化合物で処理した後に100
〜180℃の温度で加熱処理をすることが好ましい。特
に150℃前後の温度で加熱処理した場合には、上記化
合物と無機酸化物との反応が充分に行われるので、安定
した品質が得られるメリットがある。
【0017】本発明では、無機酸化物被覆処理酸化亜鉛
粉体を炭素数6〜20のアルキル基を有し無機酸化物と
反応性を有するシラン化合物またはシラザン化合物と共
に湿式媒体型粉砕機にて粉砕・解砕し、反応させるが、
湿式媒体型粉砕機としては、例えば、アルミナやジルコ
ニア、ガラスなどの粉砕ビーズ媒体を用いたビーズミル
(サンドミルやダイノミルなどが挙げられる)や粉砕リ
ングを用いたマイクロス(奈良機械製作所社製)、タワ
ーミル、アトライターなどが挙げられる。ダイノミルと
は、シンマルエンタータプライゼス社から市販されてい
る機械の商品名であり、回転する二重の円筒の中に媒体
のビーズが入っており、湿式で媒体を強制的に攪拌でき
る機械である。また、マイクロスとは、奈良機械製作所
社から市販されている機械の商品名であり、ケーシング
の中で回転する主軸及び主軸の回転と連動して公転する
副軸とから構成され、副軸にはリング状粉砕媒体が取り
付けられており、粉体はリングと壁面との間に間に挟ま
れて粉砕する機械である。シラン化合物またはシラザン
化合物は、事前に無機酸化物被覆処理酸化亜鉛粉体と溶
媒のスラリーの中に投入しておくことが好ましいが、湿
式媒体型粉砕機の直前、直後の工程に入れることも可能
である。溶媒としては、揮発性の溶媒が好ましく、例え
ば、揮発性シリコーン(環状、直鎖を含む)、軽質流動
イソパラフィン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサ
ン、低級アルコール、フルオロカーボンなど従来溶媒と
して用いられてきたものが挙げられる。
【0018】本発明では、この粉砕工程で、なるべく二
次凝集体を砕いておくことが好ましい。一般に工業的に
用いられている湿式媒体型粉砕機は、本発明で好ましく
用いられる微粒子酸化亜鉛粉体を完全に一次粒子にまで
する能力を持たないが、この粉砕・解砕工程で砕けない
程度の凝集力を持つ粒子の場合には、後の化粧品製造工
程でも砕けない可能性が高く、より製品の安定性を高め
られるメリットがある。そのため、連続式で処理を実施
する場合でも、数回の粉砕を行うことが好ましい。
【0019】本発明では、上記方法で得られた活性抑制
型酸化亜鉛粉体の化粧料への配合量としては、化粧料の
総量に対して、好ましくは0.1〜50重量%、特に好
ましくは0.3〜30重量%の範囲内で適宜選択して配
合する。
【0020】本発明の化粧料では、上記の活性抑制型酸
化亜鉛粉体成分以外に、通常化粧料に用いられる油剤、
粉体(顔料、色素、樹脂)、フッ素化合物、樹脂、界面
活性剤、粘剤、防腐剤、香料、紫外線吸収剤(有機系、
無機系を含む。UV−A、Bのいずれに対応していても
構わない)、保湿剤、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレー
ト剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤、生理活性成分
などの各種成分を適宜配合することができる。
【0021】粉体としては、例えば、赤色104号、赤
色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号などの
色素、黄色4号Alレーキ、黄色203号Baレーキな
どのレーキ色素、ポリアミド樹脂パウダー、シルクパウ
ダー、ポリウレタン樹脂パウダー、ポリフッ化エチレン
樹脂パウダー、シリコーンパウダー、ポリメタクリル酸
メチル樹脂パウダー、セルロースパウダー、シリコーン
エラストマー球状粉体、ポリエチレン樹脂パウダー、ポ
リプロピレン樹脂パウダーなどの高分子粉体、黄酸化
鉄、赤色酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラ
ック、群青、紺青などの有色顔料、酸化チタン、酸化セ
リウムなどの白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、
カオリン、板状硫酸バリウムなどの体質顔料、雲母チタ
ンなどのパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、
炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウ
ムなどの金属塩、シリカ、アルミナなどの無機粉体、ベ
ントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素、微粒子酸化チ
タンなどが挙げられる。これらの粉体の形状(球状、真
球状、棒状、針状、板状、不定形状、りん片状、紡錘状
など)や大きさ、結晶型に特に制限はない。また、粉体
の粒度分布は狭くても広くても構わない。
【0022】これらの粉体の内、シリコーンエラストマ
ー球状粉体、ポリエチレン樹脂パウダー、ポリプロピレ
ン樹脂パウダー、ポリフッ化エチレン樹脂パウダー、シ
リコーンゴム、ウレタンパウダーなどのエラストマーを
用いると、製品の経日安定性や感触が向上することから
好ましい。特に、シリコーンエラストマー球状粉体とエ
ステル油、またはシリコーンエラストマー球状粉体とシ
リコーン油(揮発性、不揮発性を含む)を組み合わせて
使用することが好ましい。シリコーンエラストマー球状
粉体の例としては、東レ・ダウコーニング・シリコーン
社製のトレフィル−Eシリーズが挙げられる。
【0023】これらの粉体は、表面処理が行われていて
もいなくても構わない。表面処理としては従来公知の表
面処理、例えば、フッ素化合物処理、シリコーン処理、
シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリ
ング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N
−アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属石鹸
処理、アミノ酸処理、無機化合物処理、プラズマ処理、
メカノケミカル処理などが挙げられる。
【0024】油剤としては、通常化粧料に用いられる揮
発性および不揮発性の油剤および溶剤および樹脂が挙げ
られ、常温で液体、ペースト、固体であっても構わな
い。油剤の例としては、例えば、セチルアルコール、イ
ソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサ
デシルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アル
コール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイン
酸等の脂肪酸、グリセリン、ソルビトール、エチレング
リコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコ
ール等の多価アルコール、ミリスチン酸ミリスチル、ラ
ウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸イ
ソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、モノ
ステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、モノステ
アリン酸エチレングリコール、オキシステアリン酸オク
チル等のエステル類、流動パラフィン、ワセリン、スク
ワラン等の炭化水素、ラノリン、還元ラノリン、カルナ
バロウ等のロウ、ミンク油、カカオ脂、ヤシ油、パーム
核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オリーブ油等の油
脂、エチレン・α−オレフィン・コオリゴマー等が挙げ
られる。
【0025】また、別の形態の油剤の例としては、例え
ば、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポ
リシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエ
ーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル
・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサ
ン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オ
ルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキ
サン、ジメチコノール、フッ素変性ジメチコノール、ア
モジメチコーン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、
シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロ
キシケイ酸、フッ素変性シリコーン樹脂、シリコーンR
TVゴム等のシリコーン化合物、パーフルオロポリエー
テル、フッ化ピッチ、フルオロカーボン、フルオロアル
コール等のフッ素化合物が挙げられる。
【0026】溶媒の例としては、精製水、環状シリコー
ン、エタノール、軽質流動イソパラフィン、低級アルコ
ール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N−メ
チルピロリドン、フルオロアルコール、揮発性直鎖状シ
リコーン、次世代フロンなどが挙げられる。
【0027】界面活性剤としては、例えば、アニオン性
界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活
性剤、両性界面活性剤を用いることができる。より詳し
くは脂肪酸石鹸、α−アシルスルホン酸塩、アルキルス
ルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルナ
フタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルキルエー
テル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキルリン酸
塩、アルキルアミドリン酸塩、アルキロイルアルキルタ
ウリン塩、N−アシルアミノ酸塩、スルホコハク酸塩、
パーフルオロアルキルリン酸エステルなどのアニオン性
界面活性剤、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩
化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリル
トリメチルアンモニウム、塩化セトステアリルトリメチ
ルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウ
ム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、臭
化ベヘニルトリメチルアンモニウムなどのカチオン性界
面活性剤、ラウリン酸アルカノールアミド、POEソル
ビタン脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステ
ル、POE脂肪酸エステル、ポリエーテル変性シリコー
ンなどのノニオン性界面活性剤、カルボキシベタイン
型、アミドベタイン型、スルホベタイン型、ヒドロキシ
スルホベタイン型、アミドスルホベタイン型、ホスホベ
タイン型、アミノカルボン酸塩型、イミダゾリン誘導体
型、アミドアミン型などの両性界面活性剤が挙げられ
る。また、サポニン、糖系界面活性剤などの天然系界面
活性剤を用いることもできる。界面活性剤は親水型であ
っても親油型であっても構わない。
【0028】粘剤、樹脂としては、例えば、アクリル酸
エステル/メタクリル酸エステル共重合体(プラスサイ
ズ、互応化学社製)、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体
(レジン28−1310、NSC社製)、酢酸ビニル/
クロトン酸/ビニルネオデカネート共重合体(28−2
930、NSC社製)、メチルビニルエーテルマレイン
酸ハーフエステル(ガントレッツES、ISP社製)、
t−ブチルアクリレート/アクリル酸エチル/メタクリ
ル酸共重合体(ルビマー、BASF社製)、ビニルピロ
リドン/ビニルアセテート/ビニルプロピオネート共重
合体(ルビスコールVAP、BASF社製)、ビニルア
セテート/クロトン酸共重合体(ルビセットCA、BA
SF社製)、ビニルアセテート/クロトン酸/ビニルピ
ロリドン共重合体(ルビセットCAP、BASF社
製)、ビニルピロリドン/アクリレート共重合体(ルビ
フレックス、BASF社製)、アクリレート/アクリル
アミド共重合体(ウルトラホールド、BASF社製)、
ビニルアセテート/ブチルマレアート/イソボルニルア
クリラート共重合体(アドバンテージ、ISP社製)、
カルボキシビニルポリマー(カーボポール、B.F.G
OODRICH社製)、架橋型ポリアクリル酸(ペミュ
レン、BF GOODRICH社製)などのアニオン性
高分子化合物や、ジアルキルアミノエチルメタクリエー
ト重合体の酢酸両性化物(ユカフォーマー、三菱化学社
製)、アクリル酸オクチルアクリルアミド/アクリル酸
ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル
共重合体(AMPHOMER、NSC社製)などの両性
高分子化合物や、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエ
チルメタクリレートの4級化物(GAFQUAT、IS
P社製)、メチルビニルイミダゾリウムクロリド/ビニ
ルピロリドン共重合体(ルビコート、BASF社製)な
どのカチオン性高分子化合物や、ポリビニルピロリドン
(ルビスコールK、BASF社製)、ビニルピロリドン
/酢酸ビニル共重合体(ルビスコールVA、BASF社
製)、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタク
リレート共重合体(コポリマー937、ISP社製)、
ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドン/ジメチルア
ミノエチルメタクレレート共重合体(コポリマーVC7
13、ISP社製)などのノニオン性高分子化合物など
がある。また、セルロースまたはその誘導体、ケラチン
及びコラーゲンまたはその誘導体、アルギン酸カルシウ
ム、プルラン、寒天、ゼラチン、タマリンド種子多糖
類、キサンタンガム、カラギーナン、ハイメトキシルペ
クチン、ローメトキシルペクチン、ガーガム、アラビア
ゴム、結晶セルロース、アラビノガラクタン、カラヤガ
ム、トラガカントガム、アルギン酸、アルブミン、カゼ
イン、カードラン、ジェランガム、デキストランなどの
天然由来高分子化合物も好適に用いることができる。
【0029】生理活性成分とは、皮膚に塗布した場合に
皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例
えば、美白成分、抗炎症剤、老化防止剤、紫外線防御
剤、スリミング剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、保湿剤、血
行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、
ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、
鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分、皮膚着色剤などが挙げ
られる。その中でも、天然系の植物抽出成分、海藻抽出
成分、生薬成分が特に好ましい。本発明では、これらの
生理活性成分を1種または2種以上配合することが好ま
しい。
【0030】これらの生理活性成分の例としては、例え
ば、アシタバエキス、アボガドエキス、アマチャエキ
ス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロエエキス、
アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイ
キョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイ
ジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウ
バクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギ
リソウエキス、オドリコソウエキス、オランダカラシエ
キス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水
分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、
カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキ
ス、甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエキス、キ
ウイエキス、キナエキス、キューカンバーエキス、グア
ノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキ
ス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマテ
ィスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナ
エキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメ
ヌカ発酵エキス、コメ胚芽油、コンフリーエキス、コラ
ーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキ
ス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキ
ス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、
シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエ
キス、シナノキエキス、シモツケソウエキス、シャクヤ
クエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナ
エキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキ
ス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエ
キス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、ゼニアオ
イエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズ
エキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チ
ョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエ
キス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒ
エキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、
ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイ
ビスカスエキス、バクモンドウエキス、パセリエキス、
蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオ
コシエキス、ビサボロール、ビワエキス、フキタンポポ
エキス、フキノトウエキス、ブクリョウエキス、ブッチ
ャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチ
マエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダ
イジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキ
ス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエ
キス、メリッサエキス、モモエキス、ヤグルマギクエキ
ス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、
ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、
リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソ
ウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマ
カミツレエキス、ローヤルゼリーエキスなどを挙げるこ
とができる。
【0031】また、デオキシリボ核酸、ムコ多糖類、ヒ
アルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウ
ム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水
分解卵殻膜などの生体高分子、アミノ酸、ザルコシン、
N−メチル−L−セリンなどのアミノ酸誘導体、乳酸ナ
トリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベ
タイン、ホエイなどの保湿成分、スフィンゴ脂質、セラ
ミド、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂
質などの油性成分、ε−アミノカプロン酸、グリチルリ
チン酸、β−グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グア
イアズレン、ヒドロコルチゾンなどの抗炎症剤、ビタミ
ンA,B2,B6,C,D,E,パントテン酸カルシウ
ム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル
などのビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミ
ンジクロロ酢酸、4−アミノメチルシクロヘキサンカル
ボン酸などの活性成分、トコフェロール、カロチノイ
ド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニンなど
の抗酸化剤、α−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸など
の細胞賦活剤、γ−オリザノール、ビタミンE誘導体な
どの血行促進剤、レチノール、レチノール誘導体などの
創傷治癒剤、アルブチン、コウジ酸、プラセンタエキ
ス、イオウ、エラグ酸、リノール酸、トラネキサム酸、
グルタチオンなどの美白剤、セファランチン、カンゾウ
抽出物、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩酸
ピリドキシン、dl−α−トコフェロール、酢酸dl−
α−トコフェロール、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、
カンフル、サリチル酸、l−メントール、γ−アミノ酪
酸などが挙げられる。これらの生理活性成分の中で、抗
炎症作用効果、または保湿作用効果、あるいは抗酸化作
用効果をもった成分とを組み合わせて本発明の化粧料中
に配合することが特に好ましい。
【0032】有機系紫外線吸収剤としては、例えば、パ
ラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、2−ヒドロキ
シ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4
−メトキシベンゾフェノン−5−硫酸、2,2’−ジヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、p−メトキシ
ハイドロケイ皮酸ジエタノールアミン塩、パラアミノ安
息香酸(以後、PABAと略す)、エチルジヒドロキシ
プロピルPABA、グリセリルPABA、サリチル酸ホ
モメンチル、メチル−O−アミノベンゾエート、2−エ
チルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリ
レート、オクチルジメチルPABA、サリチル酸オクチ
ル、2−フェニル−ベンズイミダゾール−5−硫酸、サ
リチル酸トリエタノールアミン、3−(4−メチルベン
ジリデン)カンフル、2,4−ジヒドロキシベンゾフェ
ニン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフ
ェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキ
シベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−N−オクトキ
シベンゾフェノン、4−イソプロピル ジベンゾイルメ
タン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、4−(3,
4−ジメトキシフェニルメチレン)−2,5−ジオキソ
−1−イミダゾリジンプロピオン酸 2−エチルヘキシ
ル、オクチルトリアゾンや、これらの高分子誘導体、シ
ラン誘導体などが挙げられる。また、本発明では、これ
らの有機系紫外線吸収剤の内、パラメトキシケイ皮酸2
−エチルヘキシル、4−tert−ブチル−4’−メト
キシジベンゾイルメタンが特に好ましく用いられる。
【0033】また、有機系紫外線吸収剤がポリマー粉末
中に封止されたものを用いることも可能である。ポリマ
ー粉末は中空であってもなくても良く、平均一次粒子径
としては0.1〜50μmの範囲にあれば良く、粒度分
布はブロードであってもシャープであっても構わない。
ポリマーの種類としてはポリアクリル樹脂、ポリメタク
リル樹脂、ポリスチレン樹脂、ウレタン樹脂、ポリエチ
レン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタ
レート樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリア
クリルアミド樹脂などが挙げられる。これらのポリマー
粉末中に、粉末重量の0.1〜30重量%の範囲で有機
系紫外線吸収剤を取り込ませた粉末が好ましく、特にU
VA吸収剤である4−tert−ブチル−4’−メトキ
シジベンゾイルメタンを配合することが好ましい。
【0034】本発明の化粧料としては、例えば、乳液、
クリーム、ローション、カラミンローション、サンスク
リーン剤、サンタン剤、アフターシェーブローション、
プレシェーブローション、パック料、クレンジング料、
洗顔料、アクネ対策化粧料、エッセンスなどの基礎化粧
料、ファンデーション、白粉、アイシャドウ、アイライ
ナー、アイブロー、チーク、口紅、ネイルカラーなどの
メイクアップ化粧料、シャンプー、リンス、コンディシ
ョナー、ヘアカラー、ヘアトニック、セット剤などの頭
髪化粧料、ボディパウダー、デオドラント、脱毛剤、石
鹸、ボディシャンプー、入浴剤、ハンドソープ、香水な
どが挙げられる。
【0035】本発明の化粧料の剤型としては、二層状、
油中水型エマルション、水中油型エマルション、ジェル
状、スプレー、ムース状、油性、固型状、シート状など
従来公知の剤型を使用することができる。
【0036】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
詳細に説明する。また、実施例および比較例で得られた
化粧料の各種特性に対する評価方法を以下に示す。
【0037】[官能特性評価]専門パネラー10名が夏
場のレジャー時に試作品の化粧料を肌に塗布し、塗布時
の化粧料ののび、レジャー後に塗布部の日焼け防止効果
である紫外線防御効果と塗布部の撥水性の持続性である
耐水性を評価した。「耐水性」、「紫外線防御効果」、
「のび」の各官能特性に関して、優れている場合を+5
点、劣っている場合を0点とし、その間を計4段階で評
価し、全員の点数の合計を以て評価結果とした。従っ
て、点数が高いほど、評価が高いことを示す。
【0038】[光触媒活性評価]試料を90重量%エタ
ノール水溶液に超音波を用いて分散させ、0.10重量
%の試料溶液を作製する。これにラジカルトラップ剤を
加え、超音波を用いて混合する。紫外線照射源として、
キセノンランプを用い、フィルターを用いて可視光、赤
外光、UVC領域の紫外線をカットし、UVA、UVB
領域の紫外線のみを照射できるように調整する。紫外光
を光ファイバーを用いてESRに設置した試料容器に照
射する。スーパーオキサイドアニオンラジカルをターゲ
ットとして、照射0〜750秒までの時間範囲でラジカ
ルの発生量をESRにより測定する(ラジカル種として
はスーパーオキサイドアニオンラジカルを測定し
た。)。試料ごとの測定値の比較は、同時に測定したマ
ンガンの値を100とした相対値を用いることにより、
試料間の誤差を修正した。
【0039】(1)測定装置条件:ESRとして、日本
電子社製JEF−FE2XGを用い、ラジカルトラップ
剤として5,5−ジメチル−1−ピロリン−1−オキシ
ド(DMPO)を濃度1.5重量%で用い、測定ラジカ
ル種としてスーパーオキサイドアニオンラジカルに焦点
を当てて評価を行った。また、紫外線源としては、ウシ
オ電機製SPOTCURE−UIS25102を用い、
20mW/cm2の照射エネルギーで紫外線照射を行っ
た。尚、紫外線量の測定は、Melles Griot
社製Broad Band Power/Energy
Meter 13PE001型を使用して測定した。
【0040】(2)ラジカル発生強度の測定方法:光照
射後0〜750秒間の間のラジカル発生量の最大値を以
ってラジカル発生強度(max)とした。その結果を表
3に示す。尚、本方法での評価は、光照射時から短時間
のラジカル発生量を評価するラジカル発生強度角度(W
O98−17730号公報参照)を用いる方法と比べて
も、さらに差がはっきりする評価方法となっている。
【0041】実施例1(活性抑制型酸化亜鉛の製造) 平均一次粒子径が60nmの微粒子酸化亜鉛粉体95重
量部とメチルハイドロジェンポリシロキサン(KF−9
9P、信越化学工業社製)5重量部とイソプロピルアル
コールからなるスラリーを作成し、よく攪拌・粉砕した
後、溶媒を減圧下に加熱留去し、180℃にて1時間予
備加熱処理を行った。次いで、高温加熱炉を用いて空気
中で900℃で1時間加熱処理を行い、シリカ被覆処理
微粒子酸化亜鉛粉体を得た。但し、高温加熱炉は試料投
入後、室温から連続的に昇温させ、目標加熱条件後に空
冷する条件で加熱処理を行った。次に、このシリカ被覆
処理微粒子酸化亜鉛粉体90重量部とオクチルトリエト
キシシラン10重量部とトルエンからなるスラリーを作
成しビーズミル(シンマルエンタープライゼス社製ダイ
ノミル)を用いて粉砕・解砕を行った。次いで、トルエ
ンを減圧下に加熱留去した後、送風気流型乾燥機を用い
て150℃にて4時間加熱処理し、活性抑制型微粒子酸
化亜鉛粉体を得た。そして、この活性抑制型微粒子酸化
亜鉛粉体35重量部と環状シリコーン(デカメチルシク
ロペンタシロキサン)65重量部からなるスラリーを作
成し、これをビーズミルに通すことで粉砕を行い、ペー
スト状活性抑制型微粒子酸化亜鉛粉体を得た。
【0042】実施例2(サンスクリーン剤の製造) 実施例1のペースト状活性抑制型微粒子酸化亜鉛粉体を
用い、表1の処方に従ってサンスクリーン剤を製造し
た。
【0043】 [表1] 成 分 配合量(重量%) --------------------------------------------------------------- 成分A ペースト状活性抑制型微粒子酸化亜鉛 50 オクタメチルシクロテトラシロキサン 10 パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル(紫外線吸収剤) 10 フッ素化シリコーン樹脂(50重量%オクタメチルシクロテトラシロキサン溶 液) 4 高重合度ジメチルシリコーンガム(20重量%オクタメチルシクロテトラシロ キサン溶液) 0.5 オルガノポリシロキサンエラストマー球状粉体(固形分35重量%濃度でオク タメチルシクロテトラシロキサンと混練したもの) 1 ジメチルポリシロキサン(10cs) 2 成分B ハイビスカスエキス(ジプロピレングリコール溶液) 1 アロエエキス 0.2 エタノール 2 防腐剤 適 量 精製水 残 量
【0044】成分Aを良く混合した後、成分Cの混合物
を加え、攪拌用のステンレスボールと共に容器に充填し
て製品を得た。本製品は経時で分離が発生し、多層分離
型の形態となったが、振とうにより、容易に再分散し
た。
【0045】比較例1(未処理の酸化亜鉛粉体を製品に
配合した例) 実施例2で用いたペースト状活性抑制型微粒子酸化亜鉛
粉体の代わりに、実施例1でシリカ未処理の微粒子酸化
亜鉛粉体(実施例1で用いたものと同様のもの)をオク
チルトリエトキシシランでの処理をせず実施例1の方法
で環状シリコーンとでペースト化したものを用いた他は
全て実施例2と同様にして製品を得た。
【0046】比較例2(実施例1で無機酸化物処理を行
わなかった酸化亜鉛粉体を製品に配合した例) 実施例2で用いたペースト状活性抑制型微粒子酸化亜鉛
粉体の代りに、実施例1でシリカ未処理の微粒子酸化亜
鉛粉体(実施例1で用いたものと同様のもの)をオクチ
ルトリエトキシシランにて実施例1と同様の割合と方法
により処理し、さらに実施例1の方法でペースト化した
ものを用いた他は全て実施例2と同様にして製品を得
た。
【0047】比較例3(実施例1でシラン処理を行わな
かった酸化亜鉛粉体を製品に配合した例) 実施例2で用いたペースト状活性抑制型微粒子酸化亜鉛
粉体の代りに、実施例1で得られたシリカ処理微粒子酸
化亜鉛粉体をそのまま実施例1の方法で環状シリコーン
でペースト化したものを用いた他は全て実施例2と同様
にして製品を得た。
【0048】比較例4(実施例1でシラン処理の代りに
シリコーン処理を行った酸化亜鉛粉体を製品に配合した
例) 実施例2で用いたペースト状活性抑制型微粒子酸化亜鉛
粉体の代りに、実施例1で得られたシリカ処理微粒子酸
化亜鉛粉体をメチルハイドロジェンポリシロキサンにて
3重量%の割合で被覆し、さらに150℃にて4時間加
熱処理して得たシリコーン被覆処理微粒子酸化亜鉛粉体
を、そのまま実施例1の方法でペースト化したものを用
いた他は全て実施例2と同様にして製品を得た。
【0049】下記の表2、表3に、上記の実施例2、比
較例1〜4の製品についての評価結果を示す。
【0050】 [表2](官能評価結果) 耐水性に優れる 紫外線防御効果に優れる のびに優れる ---------------------------------------------------------- 実施例2 45 46 42 比較例1 12 8 0 比較例2 44 45 44 比較例3 9 10 3 比較例4 39 40 14
【0051】[表3](ラジカル発生強度(max)測
定結果) 実施例2 2 比較例1 35 比較例2 14 比較例3 7 比較例4 5
【0052】表2、表3の結果から、本発明の実施例2
は各比較例と比べて、配合製品自体のラジカルの発生強
度がもっとも少なく、より安全・安定性に優れているこ
と、そして、各比較品と比べて使用感を犠牲にせず、耐
水性、紫外線防御効果にも優れていることが判った。比
較例1は、未処理の酸化亜鉛粉体を用いた例であるが、
製品配合時でも強い活性を示すことが判った。比較例2
は無機酸化物処理を行わなかった場合の例であるが、感
触などの官能評価は同等以上の性質を示すものの、光触
媒活性については高い値を示すことが判った。比較例3
については、シラン処理を行わなかった場合の例である
が、光触媒活性は低かったものの、製剤中で顔料の再分
散性が悪く、製品としては問題があった。比較例4はシ
ラン処理の代りにシリコーン処理を行った場合の例であ
るが、光触媒活性は低く、紫外線防御効果にも優れてい
たが、顔料の再分散性にやや問題があり、感触面では低
い評価となった。
【0053】
【発明の効果】以上のことから、本発明は、活性抑制型
微粒子酸化亜鉛粉体を配合することで、より安全・安定
性、耐水性、感触、紫外線防御効果に優れた化粧料が得
られることは明らかである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機酸化物が被覆処理された酸化亜鉛粉
    体を、炭素数6〜20のアルキル基を有し無機酸化物と
    反応性を有するシラン化合物またはシラザン化合物と共
    に湿式媒体型粉砕機にて粉砕・解砕し、上記無機酸化物
    とシラン化合物またはシラザン化合物とを反応させるこ
    とにより得られた活性抑制型酸化亜鉛粉体を含有するこ
    とを特徴とする化粧料。
  2. 【請求項2】 無機酸化物がシリカ、アルミナから選ば
    れることを特徴とする請求項1に記載の化粧料。
  3. 【請求項3】 無機酸化物が被覆処理された酸化亜鉛粉
    体が、酸化亜鉛粒子表面にシリコーン化合物を被覆し、
    焼成して得られる、焼成シリカ被覆処理酸化亜鉛粉体で
    あることを特徴とする請求項1または2に記載の化粧
    料。
  4. 【請求項4】 酸化亜鉛粉体の平均粒子径が5〜500
    nmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1
    項に記載の化粧料。
  5. 【請求項5】 酸化亜鉛粉体の平均粒子径が10〜10
    0nmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか
    1項に記載の化粧料。
  6. 【請求項6】 無機酸化物が被覆処理された酸化亜鉛粉
    体を、オクチルエトキシシラン化合物と共に湿式媒体型
    粉砕機にて粉砕・解砕し、上記無機酸化物とシラン化合
    物とを反応させることにより得られた活性抑制型酸化亜
    鉛粉体を含有することを特徴とする請求項2〜5のいず
    れか1項に記載の化粧料。
  7. 【請求項7】 湿式媒体型粉砕機が粉砕ビーズを使用し
    た粉砕機であることを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    か1項に記載の化粧料。
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