JPH11209646A - 活性抑制型酸化チタン粉体および化粧料 - Google Patents

活性抑制型酸化チタン粉体および化粧料

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JPH11209646A
JPH11209646A JP2276898A JP2276898A JPH11209646A JP H11209646 A JPH11209646 A JP H11209646A JP 2276898 A JP2276898 A JP 2276898A JP 2276898 A JP2276898 A JP 2276898A JP H11209646 A JPH11209646 A JP H11209646A
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JP
Japan
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titanium oxide
oxide powder
activity
powder
cosmetic
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JP2276898A
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Akihiro Kuroda
章裕 黒田
Masataka Shimomura
昌孝 霜村
Yoshitetsu Waki
祥哲 脇
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Kanebo Ltd
Daito Kasei Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Kanebo Ltd
Daito Kasei Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光触媒活性が抑制され、感触、耐皮脂性、紫外
線防御効果に優れた酸化チタン粉体、および化粧料を提
供する。 【解決手段】酸化チタン粉末を、オルガノシロキサン
類、シリコーン樹脂の1種以上にて非気相状態で被覆し
た後、酸素含有雰囲気中で600〜1000℃の温度に
て加熱することで、酸化珪素で被覆処理された活性抑制
型酸化チタン粉体、および該活性抑制型酸化チタン粉体
を含有する化粧料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、酸化珪素にて被覆
処理することで、光触媒活性が抑制され、感触、耐皮脂
性、紫外線防御効果に優れた酸化チタン粉体、およびそ
の配合化粧料に関する。さらに詳しくは、酸化チタン粉
末の表面をオルガノシロキサン類、シリコーン樹脂の1
種以上で被覆した後、高温で加熱し、酸化チタン粉末の
表面に酸化珪素を生成させることで、酸化チタン粉末の
光触媒活性を抑制するとともに感触、耐皮脂性、紫外線
防御効果に優れた酸化チタン粉体、およびその配合化粧
料に関する。
【0002】
【従来の技術】酸化チタン粉末は、従来白色顔料、紫外
線防御素材として化粧品等に多用されている。しかしな
がら、酸化チタン粉末は光半導体として紫外線を吸収す
る一方で、紫外線のエネルギーを電子などの形で放出す
るため、酸化チタン近傍に各種ラジカルが形成されてし
まう問題がある。そしてこの傾向は微粒子になる程強く
発現する。そのため、酸化チタン粉末、特に微粒子酸化
チタンを化粧料に配合する場合には、従来から酸化チタ
ン粉末の表面を無機酸化物でコーティングし、ラジカル
の発生を抑制する試みが行われてきた。もし、未処理の
酸化チタン粉末を用いようとすると、この光触媒活性の
ために、酸化チタン粉末の配合量や共存する他の配合成
分について厳選しなければならない煩雑性があった。
【0003】不活性な無機化合物で酸化チタン粉末の表
面を覆う方法としては、例えば、特公昭41−213
51号公報、特公昭49−16531号公報、米国特許
第3437502号などにあるように、酸化チタン粉末
の表面をアルミナ、シリカなどの無機酸化物で湿式被覆
する方法、特開昭63−139015号公報に提案さ
れているように、特に粉体の凝集性を改善するために、
環状シリコーン化合物や低分子量の直鎖状シリコーン化
合物を蒸気の形で活性点を有する粉体と接触させ、粉体
の活性点により、上記シリコーン化合物を重合させた後
に、焼成する方法などが知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法である湿
式法にて被覆を行った場合には、被覆物を酸化チタン粉
末上に均一に薄く被覆することは困難であり、活性を充
分に消去させるためには、一般的に20重量%以上の表
面処理量を確保する必要がある。また、湿式法を用いた
場合には、酸化チタン粉末の一次粒子同士が被覆物によ
り凝集状態を形成し、未処理物と比較して粉体の感触が
重めになる場合が多い。また、上記の方法では、シリ
コーン化合物を一度蒸気の形で粉体に供給しなければな
らず手間がかかることと、処理できるシリコーン化合物
の量が粉体の触媒活性に依存してしまい、自由に処理量
がコントロールできないこと、そして感触が硬くなる問
題がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
これらの問題点に鑑み、酸化チタン粉末の被覆処理条件
と加熱温度条件等について鋭意検討した結果、酸化チタ
ン粉末の表面をオルガノシロキサン類、シリコーン樹脂
の1種以上で非気相状態で被覆した後、600〜100
0℃の温度にて加熱することで、より簡便に、より少な
い被覆量で酸化チタン粉末の光触媒活性を抑制でき、か
つ感触に優れた改質粉体が得られることを見いだした。
そして、上記被覆量を増やした場合には、触媒活性の抑
制だけでなく、独特のなめらかな感触を有する改質粉体
が得られることを見いだした。さらに、この活性抑制型
酸化チタン粉体を含有する化粧料が製品の安定性、感
触、耐皮脂性、紫外線防御効果に優れることを見いだし
た。
【0006】すなわち、第1の本発明は、酸化チタン粉
末を、オルガノシロキサン類、シリコーン樹脂の1種以
上にて非気相状態で被覆した後、酸素含有雰囲気中で6
00〜1000℃の温度にて加熱することで、酸化珪素
で被覆処理されていることを特徴とする活性抑制型酸化
チタン粉体にある。
【0007】第2の本発明は、用いる酸化チタン粉末の
平均一次粒子径が5nm〜20μmの範囲にあることを
特徴とする上記の活性抑制型酸化チタン粉体にある。
【0008】第3の本発明は、用いる酸化チタン粉末の
平均一次粒子径が10〜300nmの範囲にあることを
特徴とする上記の活性抑制型酸化チタン粉体にある。
【0009】第4の本発明は、オルガノシロキサン類、
シリコーン樹脂の1種以上の被覆量が2〜80重量%で
あることを特徴とする上記の活性抑制型酸化チタン粉体
にある。
【0010】第5の本発明は、オルガノシロキサン類、
シリコーン樹脂の1種以上の被覆量が2〜9重量%であ
ることを特徴とする上記の活性抑制型酸化チタン粉体に
ある。
【0011】第6の本発明は、光照射開始直後のスーパ
ーオキサイドアニオンラジカルの発生強度角度が4°以
下である光触媒活性を有する上記の活性抑制型酸化チタ
ン粉体にある。
【0012】第7の本発明は、上記発明で得られた活性
抑制型酸化チタン粉体を含有することを特徴とする化粧
料にある。
【0013】第8の本発明は、上記発明で得られた活性
抑制型酸化チタン粉体と、紫外線防御成分の1種以上と
を含有する化粧料にある。
【0014】第9の本発明は、上記発明で得られた活性
抑制型酸化チタン粉体と、活性抑制型酸化亜鉛粉体とを
含有する化粧料にある。
【0015】第10の本発明は、上記発明で得られた活
性抑制型酸化チタン粉体と、抗酸化剤の1種以上とを含
有する化粧料にある。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳説する。本発明で用いる酸化チタン粉末は、その平
均一次粒子径が5nm〜100μmの範囲にあることが
好ましく、さらに好ましくは10〜300nmである。
5nm未満では、粒子径が小さすぎるため工業的に得る
ことが難しく、また100μmを超えると、粒子径が大
きすぎるために官能特性に劣る場合がある。特に、平均
一次粒子径が10〜300nmの範囲にある微粒子酸化
チタンの場合、粉体自体の活性が強く、本発明の表面処
理による触媒活性低下のメリットが最も強く得られる特
徴がある。また、本発明で用いる一次粒子径の測定方法
としては、電子顕微鏡観察による方法が最も好ましい。
【0017】本発明で用いる酸化チタン粉末の形状とし
ては、例えば、球状、板状、紡錘状、不定形状、棒状な
どの形状が挙げられるが、特に限定されない。
【0018】本発明で用いる酸化チタン粉末としては、
その結晶型がアナターゼ型、ルチル型、アモルファス
型、およびこれらの混合系から選ぶことができる。ま
た、純粋にTiO2 の化学式で表される化合物以外に
も、例えば、シリカ、アルミナ、ジルコニア、セリウ
ム、酸化亜鉛などの無機酸化物にて処理された酸化チタ
ン粉末を用いることも可能であるが、未処理の酸化チタ
ン粉末を用いることが好ましい。
【0019】本発明で用いられるオルガノシロキサン
類、シリコーン樹脂の例としては、メチルハイドロジェ
ンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、メチルフ
ェニルポリシロキサン、ビフェニルポリシロキサン、ア
ルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、ト
リメチルシロキシケイ酸、アクリルシリコーン、シリコ
ーンレジンなどが挙げられる。また、これらのオルガノ
シロキサン類、シリコーン樹脂と、シランカップリング
剤、アルミニウムカップリング剤などを同時に用いるこ
とも可能である。上記のオルガノシロキサン類、シリコ
ーン樹脂は、常温で液状及び/又は固体状態を示すもの
であり、固体状態のものはシリコーン樹脂であって、シ
リコーン樹脂の中で溶剤に溶解するものは、溶剤に溶解
して使用することも可能である。好ましいオルガノシロ
キサン類、シリコーン樹脂としては、メチルハイドロジ
ェンポリシロキサンやジメチルポリシロキサンである。
さらに、これらの化合物の中でも、珪素原子数が8〜1
00の範囲にあるものが、均一処理に優れるために特に
好ましい。
【0020】本発明で用いる、被覆処理の方法は、酸化
チタン粉末の光触媒活性を抑制するための充分な被覆処
理量を得るため、非気相状態で実施する。非気相状態と
は、固体/液体、固体/固体の状態で、酸化チタン粉末
と、オルガノシロキサン類、シリコーン樹脂の1種以上
を接触させ被覆処理することを言う。被覆方法として
は、例えば、以下に示す方法が挙げられる。 湿式法:アルコール、トルエン、水、揮発性シリコー
ン等の溶媒を用いて、酸化チタン粉末と、オルガノシロ
キサン類、シリコーン樹脂の1種以上を混合し、よく撹
拌・分散した後、溶媒を除去して被覆処理する方法。 乾式法:酸化チタン粉末と、オルガノシロキサン類、
シリコーン樹脂の1種以上をミキサーなどの混合装置を
用いて被覆処理する方法。 メカノケミカル法:ボールミル等の装置を用いて、酸
化チタン粉末にオルガノシロキサン類、シリコーン樹脂
の1種以上を機械的に被覆する方法。
【0021】また、これらの方法では、ビーズミル等を
使用して微粉砕を行ったり、処理中または後に200℃
位までの予備加熱処理を行うことも可能である。予備加
熱処理を行った場合、その後の加熱処理工程で低沸点成
分の蒸発による引火の問題が避けられるため好ましい。
さらに、オルガノシロキサン類、シリコーン樹脂の2種
以上を併用することも可能である。但し、被覆処理を行
う化合物としてフッ素や塩素を含む場合は、次の加熱工
程でフッ素ガスや塩素ガスが発生し、加熱装置を痛める
ため好ましくない。
【0022】本発明における酸化チタン粉末に対するオ
ルガノシロキサン類、シリコーン樹脂の1種以上の被覆
量としては、酸化チタン粉末、ポリシロキサン類、シリ
コーン樹脂の総量に対し、2〜80重量%が好ましく、
さらに好ましくは2〜9重量%である。この範囲では、
光触媒活性の抑制効果、感触、耐皮脂性、紫外線防御効
果に優れる。特に、2〜9重量%の範囲では焼成処理に
よる凝集が生じにくい領域にあり、かつ光触媒活性の抑
制効果、感触、耐皮脂性、紫外線防御効果が充分に発揮
できる利点がある。一方、9〜80重量%の領域では、
独特のなめらかな感触を粉体に付与することができ、こ
の感触は同量のシリカを湿式処理したり、気相状態で表
面処理した場合には認められない特徴である。さらに、
本発明の方法では、その粉体表面が均一に酸化珪素で被
覆されているため、水に対する分散性が向上する利点も
ある。
【0023】本発明では、上記の被覆処理を行った後、
酸素含有雰囲気下である、空気中、酸素中、または酸素
と他の気体の混合系の中で、600〜1000℃の温度
範囲、好ましくは600〜900℃の温度範囲にて加熱
処理を行う必要がある。600℃未満では、酸化珪素の
皮膜が得られにくいため光触媒活性の抑制が充分でな
く、また1000℃を超えると、酸化チタン粉末の融着
が生じ、紫外線防御効果の低下や感触の悪化を生じる問
題がある。また、この加熱処理の時間は、加熱温度、使
用した化合物によって異なり、例えば、1分間〜2日間
が挙げられるがこれに限定されるものではない。一般的
には、工業的に有利な0.5〜12時間の範囲が好まし
く、特に上記設定温度での加熱時間(昇温、下温時間を
含めない)としては2〜6時間が好ましい。また、昇温
のスピードとしては早い方が安定した品質の改質粉体が
得られることから好ましい。
【0024】また、加熱温度が低く、かつ一次粒子径が
小さい場合には、酸化珪素以外に若干量の珪素の水酸化
物が粉体表面に生成される場合もあるが、この場合も本
発明の活性抑制の目的に合うため特に問題はない
【0025】本発明の活性抑制型酸化チタン粉体は光触
媒活性が低い特徴を持つが、本発明では光触媒活性を下
記の評価方法を用いて評価を行った場合に、ラジカル発
生強度角度が4°以下であることが好ましい。ラジカル
発生強度角度が4°以下であれば、光触媒活性は抑制さ
れていると考えられる。なお、市販の未処理酸化チタン
粉末(アナターゼ型、アナターゼ型とルチル型の混合
物)のラジカル発生強度角度を測定したところ、15〜
25°の範囲にある。
【0026】[光触媒活性の評価方法]試料を90重量
%エタノール水溶液に超音波を用いて分散させ、0.0
5重量%の試料溶液を作製する。これにラジカルトラッ
プ剤を加え、超音波を用いて混合する。紫外線照射源と
して、キセノンランプ、D2ランプ、高圧水銀灯などを
用い、フィルターを用いて可視光、赤外光、UVC領域
の紫外線をカットし、UVA、UVB領域の紫外線のみ
を照射できるように調整する。紫外光を光ファイバーを
用いてESRに設置した試料容器に照射する。そしてス
ーパーオキサイドアニオンラジカルをターゲットとし
て、照射0〜750秒までの時間範囲でラジカルの発生
量をESRにより測定する(ラジカル種としてはOH・
ラジカル、メチルラジカルなどもあるが、酸化チタン粉
末自体の光触媒活性を評価する意味ではスーパーオキサ
イドアニオンラジカルが好ましい。)。試料ごとの測定
値の比較は、同時に測定したマンガンの値を100とし
た相対値を用いることにより、試料間の誤差を修正し
た。
【0027】また、活性の評価としては、現在明確な学
説が無いため以下の(A)、(B)2通りのいずれかが
用いられているが、ここでは、ラジカル発生強度角度を
用いて評価した。なお、評価にラジカル発生量の最大値
を用いることも可能であり、表面処理によりラジカル発
生量が低下することも確認できるが、最大値と光触媒活
性の関係がまだ明確でない問題がある。 (A)照射0秒からのピークの立ち上がりの角度(ラジ
カル発生強度角度)を比較する。 (B)照射0〜750秒までの時間範囲でラジカル発生
量の最大値を比較する。上記(A)の測定方法を以下詳
述するが、分散液の安定性が悪く、急速に沈降してしま
う試料の測定は、定量性が無いものとして評価から除外
した。
【0028】[ラジカル発生強度角度の測定方法]光照
射直後(0〜数分)のラジカル発生量のグラフからラジ
カル発生初期のグラフの傾き(接線の傾き)を求める。
なお、接線は照射0分とラジカル発生量が0の点を通る
ものとする。その傾きをkとすると、 k=ラジカル発生量(マンガン相対値)/時間(単位:
秒) として表される。そしてラジカル発生強度角度をrとす
ると、rとkは以下の関係になり、角度を求めることが
できる。 r(単位:度)=tan-1(k) 例えば、原点と(37秒,マンガン相対値10)の場所
を接線が通過しているとすると、r=tan-1(10/
37)=15°となる。
【0029】本発明では、得られた活性抑制型酸化チタ
ン粉体をさらに、シリコーン処理、シラン処理、フッ素
化合物処理、油剤処理、金属石鹸処理、ワックス処理、
N−アシル化リジン処理、金属酸化物処理、メタクリル
酸メチルなどの樹脂処理、粘剤処理、プラズマ処理、メ
カノケミカル処理などの従来公知の方法で表面処理して
用いることが可能である。
【0030】本発明の活性抑制型酸化チタン粉体は、化
粧料以外にも、樹脂、塗料、インキ、ガラス、繊維、
紙、トナーなどにも使用が可能である。
【0031】本発明の化粧料では、活性抑制型酸化チタ
ン粉体と紫外線防御成分の一種以上を併用することによ
り、さらに紫外線防御効果に優れるので好ましいが、紫
外線防御成分としては、UV−A(波長400〜320
nm),UV−B(320nm〜280nm)に対応し
ている有機系および無機系の紫外線防御剤が使用でき
る。有機系紫外線防御剤としては、例えば、パラメトキ
シケイ皮酸2−エチルヘキシル、パラジメチルアミノ安
息香酸2−エチルヘキシル、2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベ
ンゾフェノン−5−硫酸、2,2’−ジヒドロキシ−4
−メトキシベンゾフェノン、p−メトキシハイドロケイ
皮酸 ジエタノールアミン塩、パラアミノ安息香酸(以
後、PABAと略す)、サリチル酸ホモメンチル、メチ
ル−O−アミノベンゾエート、2−エチルヘキシル−2
−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、オクチル
ジメチルPABA、メトキシケイ皮酸オクチル、サリチ
ル酸オクチル、2−フェニル−ベンズイミダゾール−5
−硫酸、サリチル酸トリエタノールアミン、3−(4−
メチルベンジリデン)カンフル、2,4−ジヒドロキシ
ベンゾフェニン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキ
シベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’
−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−N
−オクトキシベンゾフェノン、4−イソプロピルジベン
ゾイルメタン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、4
−(3,4−ジメトキシフェニルメチレン)−2,5−
ジオキソ−1−イミダゾリジンプロピオン酸2−エチル
ヘキシルやこれらの誘導体、高分子変性体などが挙げら
れる。
【0032】無機系紫外線防御剤の例としては、平均一
次粒子径が5〜300nmの範囲にある二酸化チタン、
低次酸化チタン、酸化セリウム、酸化亜鉛、酸化コバル
ト、酸化セリウム・ジルコニウム、鉄ドーピング酸化チ
タンなどが挙げられる。また、これらの粉体の形状とし
ては、球状、紡錘状、棒状、不定型状、板状などが挙げ
られるが特に限定されない。また、これらの粉体をさら
に従来公知の方法で表面処理を行っても構わない。表面
処理の例としては、シリコーン処理、シラン処理、フッ
素化合物処理、油剤処理、金属石鹸処理、ワックス処
理、N−アシル化リジン処理、金属酸化物処理、プラズ
マ処理、メカノケミカル処理、粘剤処理などが挙げられ
る。上記の無機系紫外線防御剤の中で、光触媒活性を抑
制した酸化亜鉛粉体を、光触媒活性抑制型酸化チタンと
併用すると、紫外線防御効果と製品の安定性に優れるた
め好ましい。この光触媒活性抑制型酸化亜鉛粉体として
は、例えば、酸化亜鉛粉末を、オルガノシロキサン類、
シリコーン樹脂の1種以上にて非気相状態で被覆した
後、酸素含有雰囲気中で600〜950℃の温度にて加
熱することで、酸化珪素で被覆処理された活性抑制型酸
化チタン粉体などが挙げられる。
【0033】また、本発明の化粧料では抗酸化剤を併用
することが、酸化亜鉛粉末などの光触媒活性による、他
の配合成分の変質を防止するためにも好ましく、その抗
酸化剤の例としては、例えば、トコフェロール類、SO
D、フェノール類、テルペン類、ブチルヒドロキシトル
エン、ビタミンC、ビタミンE、カテキン類、グルコー
ス、ヒアルロン酸、β−カロチン、テトラヒドロクルク
ミン、茶抽出物、ゴマ抽出物、アントシアニン、配糖体
などの植物系等の抗酸化剤など従来公知の物質を用いる
ことができる。
【0034】本発明の化粧料では、上記の粉体以外に、
通常化粧料に用いられる油剤、粉体(顔料、色素、樹
脂)、フッ素化合物、樹脂、界面活性剤、粘剤、防腐
剤、香料、保湿剤、生理活性成分、塩類、溶媒、キレー
ト剤、中和剤、pH調整剤などの成分を同時に配合する
ことができる。
【0035】粉体としては、例えば、赤色104号、赤
色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色
素、黄色4号Alレーキ、黄色203号Baレーキなど
のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウ
レタンパウダー、テフロンパウダー、シリコーンパウダ
ー、セルロースパウダー、シリコーンエラストマーなど
の高分子、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロ
ム、カーボンブラック、群青、紺青などの有色顔料、酸
化チタン、超薄片状酸化チタン、バルーン状酸化チタ
ン、酸化セリウム、酸化亜鉛などの白色顔料、タルク、
マイカ、セリサイト、カオリンなどの体質顔料、雲母チ
タンなどのパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウ
ム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネ
シウムなどの金属塩、シリカ、アルミナなどの無機粉
体、微粒子酸化鉄、ベントナイト、スメクタイトなどが
挙げられる。これらの粉体の形状、大きさに特に制限は
ない。これらの粉体についても、前記同様に従来公知の
表面処理が行われていてもいなくても構わない。
【0036】油剤の例としては、セチルアルコール、イ
ソステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ヘキサ
デシルアルコール、オクチルドデカノールなどの高級ア
ルコール、イソステアリン酸、ウンデシレン酸、オレイ
ン酸などの脂肪酸、グリセリン、ソルビトール、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレング
リコールなどの多価アルコール、ミリスチン酸ミリスチ
ル、ラウリン酸ヘキシル、オレイン酸デシル、ミリスチ
ン酸イソプロピル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシ
ル、モノステアリン酸グリセリン、フタル酸ジエチル、
モノステアリン酸エチレングリコール、オキシステアリ
ン酸オクチルなどのエステル類、流動パラフィン、ワセ
リン、スクワランなどの炭化水素、ラノリン、還元ラノ
リン、カルナバロウなどのロウ、ミンク油、カカオ脂、
ヤシ油、パーム核油、ツバキ油、ゴマ油、ヒマシ油、オ
リーブ油などの油脂、エチレン・α−オレフィン・コオ
リゴマーなどが挙げられる。
【0037】また、別の形態の油剤の例としては、例え
ば、ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポ
リシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエ
ーテル変性オルガノポリシロキサン、フルオロアルキル
・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサ
ン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オ
ルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキ
サン、アモジメチコーン、アミノ変性オルガノポリシロ
キサン、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメ
チルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴムなどのシリ
コーン化合物、パーフルオロポリエーテル、フッ化ピッ
チ、フルオロカーボン、フルオロアルコール、フッ素化
シリコーンレジンなどのフッ素化合物が挙げられる。
【0038】界面活性剤としては、例えば、アニオン型
界面活性剤、カチオン型界面活性剤、ノニオン型界面活
性剤、ベタイン型界面活性剤を用いることができる。
【0039】溶媒としては、精製水、エタノール、軽質
流動イソパラフィン、低級アルコール、エーテル類、L
PG、フルオロカーボン、N−メチルピロリドン、フル
オロアルコール、パーフルオロポリエーテル、代替フロ
ン、次世代フロン、揮発性シリコーンなどが挙げられ
る。
【0040】本発明の化粧料としては、ファンデーショ
ン、白粉、アイシャドウ、アイライナー、チーク、口
紅、ネイルカラーなどのメイクアップ化粧料、乳液、ク
リーム、ローション、カラミンローション、サンスクリ
ーン剤、サンタン剤、アフターシェーブローション、プ
レシェーブローション、パック料、クレンジング料、洗
顔料、アクネ対策化粧料などの基礎化粧料、ヘアカラ
ー、ボディパウダー、デオドラント、石鹸、ボディシャ
ンプー、シャンプー、リンス、入浴剤、香水などが挙げ
られる。
【0041】本発明の化粧料における、活性抑制型酸化
チタン粉体の配合量としては、化粧料の総量に対して、
0.1〜100重量%が好ましく、さらに好ましくは1
〜60重量%である。また、紫外線防御成分、活性抑制
型酸化亜鉛粉体の配合量としては、0.1〜50重量%
が好ましい。さらに、抗酸化剤の配合量としては、0.
001〜10重量%が好ましい。
【0042】本発明の化粧料の剤型としては、二層状、
油中水型エマルション、水中油型エマルション、ジェル
状、スプレー、ムース状、油性、固型状など従来公知の
剤型を使用することができる。特に、サンスクリーン剤
の用途には、二層状、油中水型エマルション、ジェル状
が好ましく、またファンデーション用途としては、固型
状、固型エマルション状、ジェル状、油中水型エマルシ
ョン、水中油型エマルション、油性、ムースなどが好ま
しい。
【0043】
【実施例】以下、実施例および比較例によって本発明を
さらに詳細に説明する。なお、酸化チタン粉末の表面に
酸化珪素など生成されていることの確認は、電子顕微鏡
写真と比色分析法などの通常の方法によって実施した。
【0044】(1)光触媒活性評価(粉末) 前記の評価方法に基づき、ESRとして、日本電子製J
EF−FE2XGを用い、ラジカルトラップ剤として
5,5−ジメチル−1−ピロリン−1−オキシド(DM
PO)を濃度1.5重量%で用い、測定ラジカル種とし
てスーパーオキサイドアニオンラジカルに焦点を当てて
評価を行った。また、紫外線源としては、ウシオ電機製
SPOT CURE−UIS25102を用い、20m
W/cm-2の照射エネルギーで紫外線照射を行った。な
お、紫外線量の測定は、Melles Griot社製
Broad Band Power/Energy M
eter 13PE001型を使用して測定した。そし
て、評価は、前述のラジカル発生強度角度を用いて行っ
た。角度が大きいほどラジカルの発生量が多いことを示
し、また角度が低いほどラジカルの発生量は少なく光触
媒活性が抑制されていることを示す。
【0045】(2)硬さの有無 粉末の凝集の影響によると考えられる硬さの有無を専門
検査員により判定した。判定は、粉末を内腕部に塗布し
た時のざらつきから判断した。
【0046】(3)官能特性評価 専門パネラー20名を用いて、試作品(化粧料)の官能
特性を、夏場に一週間の連用試験で評価した。評価項目
としては、「感触に優れるか」、「皮脂による脂浮きが
感じられるか」の2項目で行った。「感触に優れる」、
「脂浮きしない」を+5点、「感触が悪い」、「皮脂に
弱い」を0点とし、その間を計4段階で評価し、全員の
点数の合計を以て評価結果とした。従って、点数が高い
ほど、評価が高いことを示す。
【0047】(4)紫外線防御効果 専門パネラー6名を用いて、試作品(化粧料)の紫外線
防御効果を評価した。日中、屋外でテニスを行い、日焼
けの状態から表1に示す評価基準に従って評価した。パ
ネラー全員の点数の合計を以て評価結果とした。従っ
て、点数が高いほど、紫外線防御効果が高いことを示
す。
【0048】
【表1】
【0049】実施例1 平均一次粒子径が17nmのルチル型微粒子酸化チタン
92重量部とメチルハイドロジェンポリシロキサン(K
F−99P、信越化学工業社製)8重量部をイソプロピ
ルアルコール(IPA)中に投入しよく撹拌した後、I
PAを減圧下に加熱して除去した。得られた粉体をアト
マイザーを用いて粉砕した。次いで、高温焼成炉を用い
て空気中で800℃で2時間加熱処理を行い、酸化珪素
で被覆した目的とする活性抑制型微粒子酸化チタン粉体
を得た。但し、高温加熱炉は試料投入後、室温から連続
的に昇温させ、目標加熱条件後に空冷する条件で加熱処
理を行った(以下も同様である。)。
【0050】実施例2 平均一次粒子径が0.2μmのアナターゼ型酸化チタン
粉末95重量部に、メチルハイドロジェンポリシロキサ
ン(KF−9901)5重量部を撹拌下にスプレーを用
いて投入し、180℃にて1時間予備加熱処理を行っ
た。次いで、高温加熱炉を用いて空気中で700℃で1
時間加熱処理を行い、酸化珪素で被覆した目的とする活
性抑制型酸化チタン粉体を得た。
【0051】実施例3 平均一次粒子径が35nmのルチル型酸化チタン粉末6
0重量部とメチルハイドロジェンポリシロキサン(KF
−99P)35重量部とジメチルポリシロキサン(20
cs)5重量部をトルエン中に投入しよく撹拌した後、
トルエンを減圧下に加熱して除去した。得られた粉体を
アトマイザーを用いて粉砕した。次いで、高温加熱炉を
用いて空気中で800℃にて2時間加熱処理を行い、酸
化珪素で被覆した目的とする活性抑制型酸化チタン粉体
を得た。
【0052】実施例4 平均一次粒子径が49nmのアナターゼ型微粒子酸化チ
タンの強凝集体92重量部とメチルハイドロジェンポリ
シロキサン(KF−99P)8重量部をイソプロピルア
ルコール(IPA)中に投入しよく撹拌した後、IPA
を減圧下に加熱して除去した。得られた粉体をアトマイ
ザーを用いて粉砕した。次いで、高温焼成炉を用いて空
気中で750℃で1.5時間加熱処理を行い、目的とす
る活性抑制型酸化チタン粉体を得た。
【0053】比較例1 実施例1において、800℃で2時間加熱の代わりに、
送風乾燥機を用いて空気中で130℃にて2時間加熱を
行った他は全て実施例1と同様にして改質酸化チタン粉
体を得た。
【0054】比較例2 実施例1において、800℃で2時間加熱の代わりに、
1200℃にて2時間加熱を行った他は全て実施例1と
同様にして改質酸化チタン粉体を得た。
【0055】比較例3 実施例1において、800℃で2時間加熱の代わりに、
500℃にて2時間加熱を行った他は全て実施例1と同
様にして改質酸化チタン粉体を得た。
【0056】比較例4 平均一次粒子径が17nmのルチル型微粒子酸化チタン
92重量部を精製水800重量部に分散しスラリーを得
た。次いで、この中に珪酸ナトリウム8重量部を加えた
後、高速撹拌下に1規定塩酸を滴下し、pHを7.0と
した。得られた試料を濾過、水洗した後、送風乾燥機に
て110℃で12時間乾燥した。次いで、アトマイザー
を用いて粉砕を行い、湿式法によって酸化珪素を被覆処
理した改質酸化チタン粉体を得た。
【0057】比較例5 平均一次粒子径が17nmのルチル型微粒子酸化チタン
とテトラハイドロジェンテトラメチルシクロテトラシロ
キサンをそれぞれ別の容器に入れ、両者を80℃のデシ
ケータ中に16時間保管し、気相で酸化チタン粉末表面
にシリコーン層を形成させた。この段階で酸化チタン粉
末は撥水性を示していた。次いで、高温焼成炉を用いて
空気中で500℃にて4時間加熱を行い、気相法焼成に
よって酸化珪素を被覆処理した改質酸化チタン粉体を得
た。
【0058】実施例5(サンスクリーン剤) 下記に示す処方に従ってサンスクリーン剤を得た。活性
抑制型微粒子酸化亜鉛粉体としては、実施例1の微粒子
酸化チタンの代わりに、平均一次粒子径が50nmの微
粒子酸化亜鉛粉末を用いた他は全て実施例1と同様にし
て作製した。そして、活性抑制型微粒子酸化チタン粉
体、活性抑制型微粒子酸化亜鉛粉体共にメチルハイドロ
ジェンポリシロキサン(KF−9901)3重量%にて
被覆し、180℃で2時間加熱処理を行いシリコーン処
理したものを使用した。なお、配合量の単位は重量%で
ある。
【0059】
【表2】
【0060】成分Aを粗混合した後、ビーズミルを用い
て粉砕した。得られたスラリーを撹拌しながら、均一に
溶解した成分Bを加えてよく撹拌した後、撹拌ボールと
共に容器に充填して製品とした。なお、本製品は使用前
によく振って使用した。
【0061】比較例6(サンスクリーン剤) 実施例5のシリコーン処理活性抑制型微粒子酸化チタン
粉体(実施例1)の代わりに比較例1の改質酸化チタン
粉体を用いた他は全て実施例5と同様にして製品を作製
した。
【0062】実施例6(ファンデーション) 下記に示す処方に従ってファンデーションを得た。活性
抑制型微粒子酸化亜鉛粉体としては、実施例1の微粒子
酸化チタンの代わりに、平均一次粒子径が50nmの微
粒子酸化亜鉛粉末を用いた他は全て実施例1と同様にし
て作製した。なお、フッ素処理顔料としては、パーフル
オロアルキルリン酸エステル塩5重量%処理品を使用し
た。さらに、シリコーンエラストマー/ジメチルポリシ
ロキサン混練物としては、シリコーンエラストマー濃度
が40重量%のものを使用した。配合量の単位は重量%
である。抗酸化剤としては、茶葉の乾留・溶媒抽出であ
って、ポリフェノールなどを含有する茶抽出物を用い
た。
【0063】
【表3】
【0064】成分A、Bをそれぞれミキサーを用いて混
合した。混合した成分Aを撹拌しながら、混合した成分
Bをゆっくりと滴下した。さらによくミキサーを用いて
混合した後、アトマイザーを用いて粉砕を行い、金型を
用いて金皿に打型してファンテーションを得た。
【0065】比較例7(ファンデーション) 実施例6のフッ素処理活性抑制型微粒子酸化チタン粉体
の代わりに、比較例2の改質微粒子酸化チタン粉体を同
様にフッ素処理したものを用いた他は全て実施例6と同
様にして製品を得た。
【0066】比較例8(ファンデーション) 実施例6のフッ素処理活性抑制型微粒子酸化チタン粉体
の代わりに、比較例4の改質微粒子酸化チタン粉体を同
様にフッ素処理したものを用いた他は全て実施例6と同
様にして製品を得た。
【0067】比較例9(ファンデーション) 実施例6のフッ素処理活性抑制型微粒子酸化チタン粉体
の代わりに、比較例5の改質微粒子酸化チタン粉体を同
様にフッ素処理したものを用いた他は全て実施例6と同
様にして製品を得た。
【0068】以下、上記の実施例1〜4、および比較例
1〜5で作製した改質酸化チタンの評価結果を表4に示
す。
【0069】
【表4】
【0070】表4より、本発明の各実施例の酸化亜鉛粉
体は、何れも光触媒活性の抑制効果に優れており、かつ
硬さが見られないことが判った。これに対して比較例は
いずれかの評価項目に問題があることが判った。
【0071】次に上記の実施例5〜6、および比較例6
〜9で作製した各化粧料の評価結果を表5に示す。
【0072】
【表5】
【0073】表5より、本発明の各実施例は各評価項目
に対して何れも優れた効果を示したのに対して、比較例
ではいずれかの項目に問題が認められた。
【0074】
【発明の効果】以上のことから、本発明の活性抑制型酸
化チタン粉体は、光触媒活性が抑制され、感触に優れ、
また本発明の活性抑制型酸化チタン粉体を配合した化粧
料が、感触、耐皮脂性、紫外線防御効果に優れているこ
とは明らかである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 脇 祥哲 大阪市旭区赤川1丁目6番28号 大東化成 工業株式会社内

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸化チタン粉末を、オルガノシロキサン
    類、シリコーン樹脂の1種以上にて非気相状態で被覆し
    た後、酸素含有雰囲気中で600〜1000℃の温度に
    て加熱することで、酸化珪素で被覆処理されていること
    を特徴とする活性抑制型酸化チタン粉体。
  2. 【請求項2】 酸化チタン粉末の平均一次粒子径が5n
    m〜20μmの範囲にあることを特徴とする請求項1記
    載の活性抑制型酸化チタン粉体。
  3. 【請求項3】 酸化チタン粉末の平均一次粒子径が10
    〜300nmの範囲にあることを特徴とする請求項1記
    載の活性抑制型酸化チタン粉体。
  4. 【請求項4】 オルガノシロキサン類、シリコーン樹脂
    の1種以上の被覆量が2〜80重量%であることを特徴
    とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の活性抑制型
    酸化チタン粉体。
  5. 【請求項5】 オルガノシロキサン類、シリコーン樹脂
    の1種以上の被覆量が2〜9重量%であることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか1項に記載の活性抑制型酸
    化チタン粉体。
  6. 【請求項6】 光照射開始直後のスーパーオキサイドア
    ニオンラジカルの発生強度角度が4°以下である光触媒
    活性を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    1項に記載の活性抑制型酸化チタン粉体。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の活
    性抑制型酸化チタン粉体を含有することを特徴とする化
    粧料。
  8. 【請求項8】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の活
    性抑制型酸化チタン粉体と、紫外線防御成分の1種以上
    とを含有することを特徴とする化粧料。
  9. 【請求項9】 紫外線防御成分として活性抑制型酸化亜
    鉛粉体を含有することを特徴とする請求項8記載の化粧
    料。
  10. 【請求項10】 請求項1〜6のいずれか1項に記載の
    活性抑制型酸化チタン粉体と、抗酸化剤の1種以上とを
    含有することを特徴とする化粧料。
JP2276898A 1998-01-19 1998-01-19 活性抑制型酸化チタン粉体および化粧料 Pending JPH11209646A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1123697A1 (en) * 1999-08-19 2001-08-16 Shiseido Co., Ltd. Cosmetic sunscreen preparation
JP2002154915A (ja) * 2000-09-11 2002-05-28 Showa Denko Kk 化粧料
US7449193B2 (en) 2000-01-14 2008-11-11 Shiseido Company, Ltd. Silicone-treated powder, process of production thereof and composition containing the same
US8192748B2 (en) 2002-03-11 2012-06-05 Kao Corporation Cosmetic composition exhibiting water-runability, its manufacture and use
JP2015048304A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 ポーラ化成工業株式会社 微粒子金属酸化物及び該微粒子金属酸化物を配合した皮膚外用剤

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