JP2009091318A - 変性表面改質剤、その製造方法、および該改質剤による粉体の表面改質方法並びに該改質粉体を含む化粧料 - Google Patents
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Abstract
Description
たとえば、オルガノ水素ポリシロキサンで表面処理した粉体を水または低級アルコールと接触させて、残存Si−H結合の水素原子を官能基に置換する方法(特許文献2を参照のこと)や、残存Si−H結合に不飽和炭化水素基を持つ化合物をヒドロシリル反応により付加する方法(特許文献3を参照のこと)などがある。しかし、活性を備えた官能基などが表面に吸着した形であるので、得られた粉体に不快な臭いが生じてしまうことなどがあった。
しかし、これらの方法では、残存Si−H結合をある程度まで減少させることができるものの、完全にはなくすことができなかった。また、いずれも粉体表面をオルガノ水素ポリシロキサン等の表面処理剤で処理した後に、残存Si−H結合を減少または滅失させる方法を提供するものであるので、その操作が煩雑であるばかりでなく、比較的容量の多い表面改質粉体を取り扱う必要があるため設備費も嵩むことになる。
しかし、これらの表面処理剤を用いれば、ある程度の表面処理効果は得られるものの、撥水性を与えるための表面改質力が弱かったり、あるいは表面改質剤の単価が高くなってしまうなどの問題があった。
メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーの分子鎖中にあるSi−H結合の水素原子をアルコキシ基で置換した、下記一般式(I)で表される表面改質剤であることを特徴としている。
ここで、前記アルコキシ基は、メトキシ基またはエトキシ基であることが好ましい。
メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーの分子鎖中にあるSi−H結合の水素原子をメトキシ基で置換した変性表面改質剤を製造する方法であって、
(a)前記コポリマーを溶解可能な有機溶媒とメタノールとを容器内に入れて、10〜50重量%のメタノールを含有する混合液Aを調製する工程、
(b)前記混合液Aと、メタノールに溶解させた水酸化ナトリウムとを混合して、メタノールの全重量に対して0.1〜5.0重量%の水酸化ナトリウムを含有する混合液Bを調製する工程、
(c)前記混合液Bが入っている容器内に不活性ガスを導入して、該容器内から空気を排出させる工程、
(d)前記容器内に不活性ガスを導入しながら、前記コポリマーを前記混合液B中に添加して、前記有機溶媒の全重量に対して1〜30重量%の前記コポリマーを含有する混合液Cを調製する工程、
(e)前記容器内に不活性ガスを導入しながら、前記混合液Cを撹拌する工程、
(f)前記混合液Cに、メタノールに溶解させた塩化カルシウムを添加して、該混合液中に含まれる水酸化ナトリウムのモル数に対して0.5〜1.0倍のモル数の塩化カルシウムを含有する混合液Dを調製する工程、
(g)前記混合液Dを撹拌する工程、および
(h)前記混合液D中に生成された白色固形物を濾過して取り除き、さらに濾液中に含まれる有機溶媒とメタノールとを蒸発させて取り除くことにより、油状物質を分離する工程
に処することによって、前記コポリマーのメトキシ化物を得ることを特徴としている。
メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーの分子鎖中にあるSi−H結合の水素原子をエトキシ基で置換した変性表面改質剤を製造する方法であって、
(a)前記コポリマーを溶解可能な有機溶媒とエタノールとを容器内に入れて、10〜50重量%のエタノールを含有する混合液Aを調製する工程、
(b)前記混合液Aと、エタノールに溶解させた水酸化ナトリウムとを混合して、エタノールの全重量に対して0.1〜5.0重量%の水酸化ナトリウムを含有する混合液Bを調製する工程、
(c)前記混合液Bが入っている容器内に不活性ガスを導入して、該容器内から空気を排出させる工程、
(d)前記容器内に不活性ガスを導入しながら、前記コポリマーを前記混合液B中に添加して、前記有機溶媒の全重量に対して1〜30重量%の前記コポリマーを含有する混合液Cを調製する工程、
(e)前記容器内に不活性ガスを導入しながら、前記混合液Cを撹拌する工程、
(f)前記混合液Cに、エタノールに溶解させた塩化カルシウムを添加して、該混合液中に含まれる水酸化ナトリウムのモル数に対して0.5〜1.0倍のモル数の塩化カルシウムを含有する混合液Dを調製する工程、
(g)前記混合液Dを撹拌する工程、および
(h)前記混合液D中に生成された白色固形物を濾過して取り除き、さらに濾液中に含まれる有機溶媒とエタノールとを蒸発させて取り除くことにより、油状物質を分離する工程
に処することによって、前記コポリマーのエトキシ化物を得ることを特徴としている。
なお、前記変性表面改質剤の製造方法(2)においては、前記工程(a)において、有機溶媒を含む前記混合液Aを調製することなく、前記工程(b)において、容器内に入れたエタノールに水酸化ナトリウムを添加して溶解させ、エタノールの全重量に対して0.1〜5.0重量%の水酸化ナトリウムを含有する混合液Bを調製すると共に、前記工程(d)において、前記コポリマーを前記混合液B中に添加して、前記エタノールの全重量に対して1〜30重量%の前記コポリマーを含有する混合液Cを調製することが好ましい。
また、前記油状物質中に白色固形物が含まれる場合には、該油状物質を濾過して前記白色固形物を取り除くことが好ましい。
表面改質すべき粉体に必要に応じて水を含ませた後、本発明に係る前記変性表面改質剤を添加して撹拌し、次いで該粉体を乾燥させることによって、表面改質された粉体を得ること特徴としている。
ここで、前記粉体は、無機顔料、有機顔料または樹脂粉体顔料であることが好ましい。
また、前記変性表面改質剤を用いて表面処理された粉体は、化粧料に配合して使用することが好ましい。
また、本発明に係る変性表面改質剤の製造方法によれば、前記コポリマーの分子鎖中にあるSi−H結合の水素原子をメトキシ基またはエトキシ基で置換した表面改質剤を、特別な高価設備を用いることなく、経済的かつ容易に製造することができる。
なお、前記粉体に予め水を含ませておく理由は、前記粉体の細孔を水で満たしておくと、前記変性表面改質剤が前記細孔に吸収されることがなくなるので、少量の変性表面改質剤で前記粉体の表面改質を効果的に行うことができるからである。よって、使用される水の量は、該粉体がもつ細孔容積に相当する量あるいはそれに近い量であることが望ましい。ただし、前記粉体が無孔質である場合には、該粉体に予め水を含ませておく必要はない。
このようにして、親水性粉体を疎水性粉体(撥水性粉体)に変換することができるので、メークアップ化粧料やスキンケア化粧料などに用いられる顔料、たとえば無機顔料、有機顔料、樹脂粉体顔料などを容易に得ることができる。
本発明に係る変性表面改質剤は、
メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーの分子鎖中にあるSi−H結合の水素原子をアルコキシ基で置換した、下記一般式(I)で表される表面改質剤である。
ここで、前記アルコキシ基は、メトキシ基またはエトキシ基であることが好ましい。
製造方法(1)
本発明に係る変性表面改質剤の製造方法(1)は、
メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーの分子鎖中にあるSi−H結合の水素原子をメトキシ基で置換した変性表面改質剤を製造する方法であって、
(a)前記コポリマーを溶解可能な有機溶媒とメタノールとを容器内に入れて、10〜50重量%、好ましくは15〜25重量%のメタノールを含有する混合液Aを調製する工程、
(b)前記混合液Aと、メタノールに溶解させた水酸化ナトリウムとを混合して、メタノールの全重量に対して0.1〜5.0重量%、好ましくは0.1〜2.0重量%の水酸化ナトリウムを含有する混合液Bを調製する工程、
(c)前記混合液Bが入っている容器内に不活性ガス、好ましくは窒素ガスを導入して、該容器内から空気を排出させる工程、
(d)前記容器内に不活性ガス、好ましくは窒素ガスを導入しながら、前記コポリマーを前記混合液B中に添加して、前記有機溶媒の全重量に対して1〜30重量%、好ましくは20〜30重量%の前記コポリマーを含有する混合液Cを調製する工程、
(e)前記容器内に不活性ガス、好ましくは窒素ガスを導入しながら、前記混合液Cを必要に応じ1〜5時間、好ましくは2〜3時間、撹拌する工程、
(f)前記混合液Cに、メタノールに溶解させた塩化カルシウムを添加して、該混合液中に含まれる水酸化ナトリウムのモル数に対して0.5〜1.0倍、好ましくは0.5〜
0.6のモル数の塩化カルシウムを含有する混合液Dを調製する工程、
(g)前記混合液Dを必要に応じ1〜3時間、好ましくは2〜3時間、撹拌する工程、および
(h)前記混合液D中に生成された白色固形物を濾過して取り除き、さらに濾液中に含まれる有機溶媒とメタノールとを蒸発させて取り除くことにより、油状物質を分離する工程
に処することによって、前記コポリマーのメトキシ化物を得るものである。
また、前記工程(b)において、前記混合液B中に含まれる水酸化ナトリウムの含有量が前記メタノールの全重量に対して0.1重量%未満であると、前記コポリマーをメトキシ化するための反応速度が低下し、結果として撹拌に要する時間が長くなり、また該含有量が前記メタノールの全重量に対して5.0重量%を超えると、前記コポリマーのメトキシ化反応が激しく起って分子同士の重合による副生成物を生じさせることがあるので、好ましくない。
さらに、前記工程(d)において、前記混合液C中に含まれる前記コポリマーの含有量が前記有機溶媒の全重量に対して1重量%未満であると、一度に処理できる前記コポリマーの量が減って経済的でなくなり、また該含有量が前記有機溶媒の全重量に対して30重量%を超えると、前記コポリマーが高濃度で含まれているため、分子同士の重合による副生成物を生じさせることがあるので、好ましくない。
また、前記工程(f)において、前記混合液Dに含まれる塩化カルシウムのモル数が前記水酸化ナトリウムのモル数に対して0.5倍未満であると、水酸化ナトリウムが混合液中に残存することとなり、また前記モル数が1.0倍を超えると、過剰の塩化カルシウムが混合液中に残存することとなるので、好ましくない。
さらに、前記工程(g)において、前記混合液Dの撹拌時間が1時間未満であると、前記塩化カルシウムと水酸化ナトリウムとの反応が完了しないことが多いため、未反応の水酸化ナトリウムおよび塩化カルシウムが残存することとなり、また前記撹拌時間が3時間を超えると、前記反応が完了した後も撹拌を続けることとなり、製造に要する時間が不必要に長くなるので、余り好ましくない。
また、本発明に係る変性表面改質剤の製造方法(2)は、
メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーの分子鎖中にあるSi−H結合の水素原子をエトキシ基で置換した変性表面改質剤を製造する方法であって、
(a)前記コポリマーを溶解可能な有機溶媒とエタノールとを容器内に入れて、10〜50重量%、好ましくは15〜25重量%のエタノールを含有する混合液Aを調製する工程、
(b)前記混合液Aと、エタノールに溶解させた水酸化ナトリウムとを混合して、エタノールの全重量に対して0.1〜5.0重量%、好ましくは0.1〜2.0重量%の水酸化ナトリウムを含有する混合液Bを調製する工程、
(c)前記混合液Bが入っている容器内に不活性ガス、好ましくは窒素ガスを導入して、該容器内から空気を排出させる工程、
(d)前記容器内に不活性ガス、好ましくは窒素ガスを導入しながら、前記コポリマーを前記混合液B中に添加して、前記有機溶媒の全重量に対して1〜30重量%、好ましくは20〜30重量%の前記コポリマーを含有する混合液Cを調製する工程、
(e)前記容器内に不活性ガス、好ましくは窒素ガスを導入しながら、前記混合溶液Cを必要に応じ1〜5時間、好ましくは2〜3時間、撹拌する工程、
(f)前記混合液Cに、エタノールに溶解させた塩化カルシウムを添加して、該混合液中に含まれる水酸化ナトリウムのモル数に対して0.5〜1.0倍、好ましくは0.5〜0.6のモル数の塩化カルシウムを含有する混合液Dを調製する工程、
(g)前記混合液Dを必要に応じ1〜3時間、好ましくは2〜3時間、撹拌する工程、および
(h)前記混合液D中に生成された白色固形物を濾過して取り除き、さらに濾液中に含まれる有機溶媒とエタノールとを蒸発させて取り除くことにより、油状物質を分離する工程
に処することによって、前記コポリマーのエトキシ化物を得るものである。
前記工程(a)において、前記混合液A中に含まれるエタノールの含有量が10重量%未満であると、前記コポリマーをエトキシ化するための反応速度が低下し、結果として撹拌に要する時間が長くなり、また前記含有量が50重量%を超えると、一度に処理できる前記コポリマーの量が減って経済的でなくなるので、好ましくない。
また、前記工程(b)において、前記混合液B中に含まれる水酸化ナトリウムの含有量が前記エタノールの全重量に対して0.1重量%未満であると、前記コポリマーをエトキシ化するための反応速度が低下し、結果として撹拌に要する時間が長くなり、また該含有量が前記エタノールの全重量に対して5.0重量%を超えると、前記コポリマーのエトキシ化反応が激しく起って分子同士の重合による副生成物を生じさせることがあるので、好ましくない。
さらに、前記工程(d)において、前記混合液C中に含まれる前記コポリマーの含有量が前記有機溶媒の全重量に対して1重量%未満であると、一度に処理できる前記コポリマーの量が減って経済的でなくなり、また該含有量が前記有機溶媒の全重量に対して30重量%を超えると、前記コポリマーが高濃度で含まれているため、分子同士の重合による副生成物を生じさせることがあるので、好ましくない。
また、前記工程(f)において、前記混合液Dに含まれる塩化カルシウムのモル数が前記水酸化ナトリウムのモル数に対して0.5倍未満であると、水酸化ナトリウムが混合液中に残存することとなり、また前記モル数が1.0倍を超えると、過剰の塩化カルシウムが混合液中に残存することとなるので、好ましくない。
さらに、前記工程(g)において、前記混合液Dの撹拌時間が1時間未満であると、前記塩化カルシウムと水酸化ナトリウムとの反応が完了しないことが多いため、未反応の水酸化ナトリウムおよび塩化カルシウムが残存することとなり、また前記撹拌時間が3時間を超えると、前記反応が完結した後も撹拌を続けることとなり、製造に要する時間が不必要に長くなるので、余り好ましくない。
しかし、上記の製造方法(2)で使用されるエタノールは、メタノールとは異なり、前記コポリマーを溶解する性能を有しているので、前記製造方法(2)においては、前記有機溶媒を必ずしも使用する必要はない。
すなわち、前記工程(b)において、容器内に入れたエタノールに水酸化ナトリウムを添加して溶解させ、エタノールの全重量に対して0.1〜5.0重量%の水酸化ナトリウムを含有する混合液Bを調製すると共に、前記工程(d)において、前記容器内に窒素ガスを導入しながら、前記コポリマーを前記混合液B中に添加して、前記エタノールの全重量に対して1〜30重量%の前記コポリマーを含有する混合液Cを調製すればよい。
メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーの分子鎖中にあるSi−H結合の水素原子をエトキシ基で置換した変性表面改質剤を製造する方法であって、
(a)有機溶媒を含む前記混合液Aを調製することなく、
(b)エタノールを入れた容器に水酸化ナトリウムを添加して溶解させ、エタノールの全重量に対して0.1〜5.0重量%、好ましくは0.1〜2.0重量%の水酸化ナトリウムを含有する混合液Bを調製する工程、
(c)前記混合液Bが入っている容器内に不活性ガス、好ましくは窒素ガスを導入して、該容器内から空気を排出させる工程、
(d)前記容器内に不活性ガス、好ましくは窒素ガスを導入しながら、前記コポリマーを前記混合液B中に添加して、前記エタノールの全重量に対して1〜30重量%、好ましくは20〜30重量%の前記コポリマーを含有する混合液Cを調製する工程、
(e)前記容器内に不活性ガス、好ましくは窒素ガスを導入しながら、前記混合溶液Cを必要に応じ1〜5時間、好ましくは2〜3時間、撹拌する工程、
(f)前記混合液Cに、エタノールに溶解させた塩化カルシウムを添加して、該混合液中に含まれる水酸化ナトリウムのモル数に対して0.5〜1.0倍、好ましくは0.5〜0.6のモル数の塩化カルシウムを含有する混合液Dを調製する工程、
(g)前記混合液Dを必要に応じ1〜3時間、好ましくは2〜3時間、撹拌する工程、および
(h)前記混合液D中に生成された白色固形物を濾過して取り除き、さらに濾液中に含まれる有機溶媒とエタノールとを蒸発させて取り除くことにより、油状物質を分離する工程
に処することによって、前記コポリマーのエトキシ化物を得るものであってもよい。
また、前記油状物質中に白色固形物が含まれる場合には、該油状物質を濾過して前記白色固形物を取り除くことが好ましい。
このようにして不純物を除去して得られた油状物質が、本発明に係る変性表面改質剤となる。
本発明に係る粉体の表面改質方法は、
表面改質すべき粉体に必要に応じて予め水を含ませた後に、本発明に係る変性表面改質剤を添加して撹拌し、次いで該粉体を乾燥させることによって、表面改質された粉体を得るものである。
ここで、前記粉体に予め水を含ませておく理由は、前記粉体の細孔を水で満たしておくと、前記変性表面改質剤が前記細孔に吸収されることがなくなるので、少量の変性表面改質剤で前記粉体の表面改質を効果的に行うことができるからである。よって、使用される水の量は、該粉体がもつ細孔容積に相当する量あるいはそれに近い量であることが望ましい。
しかし、前記粉体が無孔質である場合には、該粉体に予め水を含ませておく必要はない。即ち、前記粉体に直接、本発明に係る変性表面改質剤を添加して撹拌し、次いで該粉体を乾燥させることによって、表面改質された粉体を得ることができる。
これらの顔料についてさらに具体的に述べれば、以下の通りである。
前記無機顔料としては、酸化チタン、ベンガラ、マイカ、セリサイト、タルク、シリカ、カオリン、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、群青、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、水酸化クロム、珪酸マグネシウム、硫酸バリウム、チタン被覆雲母などがある。
また、前記有機顔料としては、レーキレッドC、リソールレッド、リソールビンB、ローダミンB、パーマネントレッド、ヘリンドンピンクCN、ベンジンオレンジG、フタロイシアニンパウダー、セルローズパウダーなどがある。さらに、前記樹脂粉体顔料としては、ナイロンパウダー、アクリルパウダー、シリコンパウダーなどがある。
本発明に係る化粧料は、上記の変性表面改質剤を用いて表面処理された改質粉体を配合してなるものである。
前記化粧料としては、メークアップ化粧料やスキンケア化粧料などがあり、これらの化粧料は、前記改質粉体と、以下に述べる各種化粧料成分とを適宜配合して得られる。
前記改質粉体の配合量は、調製すべき化粧料の種類や配合すべき化粧料成分等によっても異なるが、通常、前記化粧料に対し5〜60重量%、好ましくは10〜50重量%の範囲にあることが望ましい。
また、ポリアクリル酸メチル、ナイロン、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、ポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタンなどの樹脂粒子を含んでいてもよい。
さらに、美白効果を有する有効成分として、アルブチン、コウジ酸、ビタミンC、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、ジ−パルチミン酸アスコルビル、アスコルビン酸グルコシド、その他のアスコルビン酸誘導体、プラセンタエキス、イオウ、油溶性甘草エキス、クワエキス等の植物抽出液、リノール酸、リノレイン酸、乳酸、トラネキサム酸などを含ませることができる。
さらに、本発明においては、医薬部外品原料規格2006(発行:株式会社薬事日報社、平成18年6月16日)や、International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook(発行:The Cosmetic, Toiletry, and Fragrance Association、Eleventh Edition 2006)等に収載されている化粧料成分を特に制限なく使用することができる。
次に、本発明の実施例その他で使用された測定方法を具体的に述べれば、以下の通りである。
(1) 1H−NMRスペクトルの測定
専用ガラスセルに変性表面改質剤3.6mLを入れたサンプルを、NMR装置(日本電子(株)製JNM−EX270型)に供して、シングルパルスノンデカップリング法にて測定した。
(2) 改質粉体の撥水性の確認
50mLガラス瓶に水30gを入れ、そこに改質粉体0.5gを静かに加えて、1時間静置後の状態を目視により確認した。ここで、沈降物が全く確認されないものを撥水性良好、わずかでも沈降物が確認されるものを撥水性不良とした。
(3) 改質粉体からの水素発生量の測定
三口フラスコに改質粉体10gとエタノール40mLを入れて密閉し、10重量%の水酸化ナトリウム水溶液を2mL滴下後、撹拌することにより水素ガスを発生させ、その発生量をガスビュレット法にて測定した。さらに、改質粉体1g当たりの水素発生量を算出した。
[メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーのメトキシ化]
ガラス製フラスコに、有機溶媒としてのn−ヘキサン(関東化学(株)製)75gとメタノール(林純薬工業(株)製)20gとを入れて撹拌混合して、混合液A(メタノール濃度
21.1重量%)を得た。
次に、前記混合液A中に、水酸化ナトリウム(関東化学(株)製)1gをメタノール19gに溶解させた水酸化ナトリウム溶液2gを加えて撹拌混合して、混合液B(メタノールの全量に対する水酸化ナトリウムの含有率0.5重量%)を得た。
次いで、前記ガラス製フラスコ中に、窒素ガスを導入して容器内の空気を排出させた後、窒素ガスを導入しながら、メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマー(信越化学工業(株)製KF−9901)20gを加えて撹拌混合して、混合液C(n−ヘキサンの全量に対する前記コポリマーの含有率26.7重量%)を得た。
さらに、窒素ガスを導入しながら、前記混合液Cを室温下で3時間、撹拌した。
さらに、前記混合液Dを室温下で2時間、撹拌した。
次いで、前記混合液D中に生成された白色固形物を吸引濾過して取り除いた後、濾液中に含まれるn−ヘキサンとメタノールを減圧下で蒸発させて取り除くことにより容器内に残った油状物質を得た。
さらに、この油状物質を吸引濾過して、この中に含まれる不純物(白色固形物等)を取り除いた。
このようにして得られた油状物質19gからサンプルを採取して、NMR装置(日本電子(株)製JNM−EX270型)を用いて測定したところ、1H−NMRスペクトルにおいて、Si−CH3結合のメチル基に係わるピーク(0.34ppmの位置)およびSi−OCH3結合のメトキシ基に係わるピーク(3.68ppmの位置)が観測され、Si−H結合の水素原子に係わるピーク(5.14ppmの位置)は観測されなかった。さらに、比較のために、市販の前記コポリマーの1H−NMRスペクトルも同様な条件下で測定した。その結果を、図1および図2に示す。
この測定結果より、前記油状物質は、前記コポリマー(すなわち、メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマー)のメトキシ化物であることが分かった。
[メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーのエトキシ化(1)]
ガラス製フラスコに、有機溶媒としてのn−ヘキサン(関東化学(株)製)75gとエタノール(日本アルコール販売(株)製)20gとを入れて撹拌混合して、混合液A(エタノール濃度21.1重量%)を得た。
次に、前記混合液A中に、水酸化ナトリウム(関東化学(株)製)1gをエタノール19gに溶解させた水酸化ナトリウム溶液2gを加えて撹拌混合して、混合液B(エタノールの全量に対する水酸化ナトリウムの含有率0.5重量%)を得た。
次いで、前記ガラス製フラスコ中に、窒素ガスを導入して容器内の空気を排出させた後、窒素ガスを導入しながら、メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマー(信越化学工業(株)製KF−9901)20gを加えて撹拌混合して、混合液C(n−ヘキサンの全量に対する前記コポリマーの含有率26.7重量%)を得た。
さらに、窒素ガスを導入しながら、前記混合液Cを室温下で3時間、撹拌した。
さらに、前記混合液Dを室温下で2時間、撹拌した。
次いで、前記混合液D中に生成された白色固形物を吸引濾過して取り除いた後、濾液中に含まれるn−ヘキサンとエタノールを減圧下で蒸発させて取り除くことにより容器内に残った油状物質を得た。
さらに、この油状物質を吸引濾過して、この中に含まれる不純物(白色固形物等)を取り除いた。
このようにして得られた油状物質19gからサンプルを採取して、NMR装置(日本電子(株)製JNM−EX270型)を用いて測定したところ、1H−NMRスペクトルにおいて、Si−CH3結合のメチル基に係わるピーク(0.29ppmの位置)およびSi−OCH2CH3結合のエトキシ基に係わるピーク(1.36ppmおよび3.95ppmの位置にあり、前者/後者のピーク面積比は3:2)が観測され、Si−H結合の水素原子に係わるピーク(5.14ppmの位置)は観測されなかった。その結果を、図3に示す。
この測定結果より、前記油状物質は、前記コポリマー(すなわち、メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマー)のエトキシ化物であることが分かった。
[メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーのエトキシ化(2)]
ガラス製フラスコに、エタノール(日本アルコール販売(株)製)75gのみを入れ、実施例2で使用されたn−ヘキサン(有機溶媒)は加えなかった。(すなわち、混合液Aは調製しなかった。)
次に、前記エタノール中に、水酸化ナトリウム(関東化学(株)製)1gをエタノール19gに溶解させた水酸化ナトリウム溶液2gを加えて撹拌混合して、混合液B(水酸化ナトリウム濃度0.1重量%)を得た。
次いで、前記ガラス製フラスコ中に、窒素ガスを導入して容器内の空気を排出させた後、窒素ガスを導入しながら、メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマー(信越化学工業(株)製KF−9901)20gを加えて撹拌混合して、混合液C(前記コポリマーの濃度26.7重量%)を得た。
さらに、窒素ガスを導入しながら、前記混合液Cを室温下で3時間、撹拌した。
さらに、前記混合液Dを室温下で2時間、撹拌した。
次いで、前記混合液D中に生成された白色固形物を吸引濾過して取り除いた後、濾液中に含まれるヘキサンとエタノールを減圧下で蒸発させて取り除くことにより容器内に残った油状物質を得た。
さらに、この油状物質を吸引濾過して、この中に含まれる不純物(白色固形物等)を取り除いた。
このようにして得られた油状物質19gからサンプルを採取して、NMR装置(日本電子(株)製JNM−EX270型)を用いて測定したところ、1H−NMRスペクトルにおいて、Si−CH3結合のメチル基に係わるピーク(0.29ppmの位置)およびSi−OCH2CH3結合のエトキシ基に係わるピーク(1.36ppmおよび3.95ppmの位置にあり、前者/後者のピーク面積比は3:2)が観測され、Si−H結合の水素原子に係わるピーク(5.14ppmの位置)は観測されなかった。
この測定結果より、前記油状物質は、実施例2で得られた油状物質と同様に、前記コポリマー(すなわち、メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマー)のエトキシ化物であることが分かった。
実施例1における混合液Aを表1に示す条件下で調製した以外は、実施例1と同様な条件下で、メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーのメトキシ化を行った。その結果、実施例4、実施例5、比較例1および比較例2のいずれにおいても油状物質を得た。
実施例1における混合液Bを表1に示す条件下で調製した以外は、実施例1と同様な条件下で、メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーのメトキシ化を行った。その結果、実施例6、実施例7および比較例3のいずれにおいても油状物質を得た。しかし、比較例4では、油状物質が得られなかった。
実施例1における混合液Cを表1に示す条件下で調製した以外は、実施例1と同様な条件下で、メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーのメトキシ化を行った。その結果、実施例8、実施例9および比較例5のいずれにおいても油状物質を得た。しかし、比較例6では、油状物質が得られなかった。
実施例1における混合液Dを表1に示す条件下で調製した以外は、実施例1と同様な条件下で、メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーのメトキシ化を行った。その結果、実施例10、実施例11および比較例8のいずれにおいても油状物質を得た。しかし、比較例7では、油状物質が得られなかった。
実施例2における混合液Aを表2に示す条件下で調製した以外は、実施例2と同様な条件下で、メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーのエトキシ化を行った。その結果、実施例12、実施例13、比較例9および比較例10のいずれにおいても油状物質を得た。
実施例2における混合液Bを表2に示す条件下で調製した以外は、実施例2と同様な条件下で、メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーのエトキシ化を行った。その結果、実施例14、実施例15および比較例11のいずれにおいても油状物質を得た。しかし、比較例12では、油状物質が得られなかった。
実施例2における混合液Cを表2に示す条件下で調製した以外は、実施例2と同様な条件下で、メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーのエトキシ化を行った。その結果、実施例16、実施例17および比較例13のいずれにおいても油状物質を得た。しかし、比較例14では、油状物質が得られなかった。
実施例2における混合液Dを表2に示す条件下で調製した以外は、実施例2と同様な条件下で、メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーのエトキシ化を行った。その結果、実施例18、実施例19および比較例16のいずれにおいても油状物質を得た。しかし、比較例15では、油状物質が得られなかった。
実施例3における混合液Cを表2に示す条件下で調製した以外は、実施例3と同様な条件下で、メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーのエトキシ化を行った。その結果、実施例20、実施例21および比較例17のいずれにおいても油状物質を得た。しかし、比較例18では、油状物質が得られなかった。
なお、表3には、比較を容易にするため、実施例1〜3の結果も示す。
注2)表中で、比較例4、6、7、12、14、15および18については、油状物質が得られなかったため、1H−NMRスペクトルの測定ができなかったことを意味する。
表3からも明らかなように、本発明に係わる変性表面改質剤、すなわち実施例1〜21で得られた変性表面改質剤は、1H−NMRスペクトル測定の結果、いずれもSi−H結合の残存は認められず、前記コポリマーのメトキシ化物またはエトキシ化物となっていることが確認された。
ヘンシェルミキサーに、以下に示す顔料1kgをそれぞれ入れて、10分間、撹拌した。この場合、多孔質である顔料Aについては、ヘンシェルミキサーに該顔料の重量に対して30重量%に相当する純水を加えて10分間、撹拌した。
(1)顔料A: 球状シリカ(触媒化成工業(株)製SILICA MICRO BEAD P−1500)
(2)顔料B: 酸化チタン(石原産業(株)タイペークCR−50)
(3)顔料C: ベンガラ(チタン工業(株)製TAROX R−516P)
(4)顔料D: 黄色酸化鉄(チタン工業(株)製TAROX LL−100P)
(5)顔料E: 黒色酸化鉄(チタン工業(株)製TAROX BL−100P)
(6)顔料F: マイカ((株)山口雲母工業所製Y−1800)
(7)顔料G: タルク(浅田製粉(株)製JA−46R)
(8)顔料H: 合成マイカ(トピー工業(株)製PDM−8W)
(9)顔料I: アクリルパウダー(日本純薬(株)製ジュリマーMB−1)
次いで、ヘンシェルミキサーからこれらの顔料をそれぞれ取り出して、顔料D、顔料Eおよび顔料Iの場合は110℃の温度、その他は150℃の温度で15時間乾燥させた。これにより、前記変性表面改質剤で表面処理された改質顔料A1〜I1を得た。
このようにして得られた改質顔料A1〜I1の各サンプルを用いて、上記に示す測定方法で、各改質顔料の撥水性と水素発生量を確認した。その結果を表4に示す。
実施例1から得られた変性表面改質剤の代わりに、実施例2から得られた変性表面改質剤(メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーのエトキシ化物)を使用した以外は、実施例22と同様な条件下で改質顔料A2〜I2を得た。
このようにして得られた改質顔料A2〜I2の各サンプルを用いて、実施例22の場合と同様に、各改質顔料の撥水性と水素発生量を確認した。その結果を表4に示す。
実施例1から得られた変性表面改質剤の代わりに、実施例3から得られた変性表面改質剤(メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーのエトキシ化物)を使用した以外は、実施例22と同様な条件下で改質顔料A3〜I3を得た。
このようにして得られた改質顔料A3〜I3の各サンプルを用いて、実施例22の場合と同様に、各改質顔料の撥水性と水素発生量を確認した。その結果を表4に示す。
実施例1から得られた変性表面改質剤の代わりに、メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーからなる市販の表面改質剤(信越化学工業(株)製KF−9901)を使用した以外は、実施例22と同様な条件下で改質顔料A4〜I4を得た。
このようにして得られた改質顔料A4〜I4の各サンプルを用いて、実施例22の場合と同様に、各改質顔料の撥水性と水素発生量を確認した。その結果を表4に示す。
実施例1から得られた変性表面改質剤の代わりに、市販のシランカップリング剤(信越化学工業(株)製LS−5580)を使用した以外は、実施例22と同様な条件下で改質顔料A5〜I5を得た。
このようにして得られた改質顔料A5〜I5の各サンプルを用いて、実施例22の場合と同様に、各改質顔料の撥水性と水素発生量を確認した。その結果を表4に示す。
表5に示す配合比率(重量%)となるように、成分(1)〜(7)をそれぞれミキサーに入れて撹拌し、均一に混合した。次に、下記化粧料成分(8)〜(10)をこのミキサーに入れて撹拌し、さらに均一に混合した。次いで、得られたケーキ状物質を解砕処理した後、その中から約12gを取り出し、46mm×54mm×4mmの角金皿に入れてプレス成型した。
これにより、実施例22で得られた改質顔料A1、C1〜G1を含むパウダーファンデーションを得た。
実施例25で調整したパウダーファンデーション中の成分のうち、改質粉体A1およびC1〜G1を、それぞれ実施例23で得られた改質粉体A2、C2〜G2に置き換え、実施例25と同様にパウダーファンデーションを調整した。
実施例25で調整したパウダーファンデーション中の成分のうち、改質粉体A1およびC1〜G1を、それぞれ実施例24で得られた改質粉体A3、C3〜G3に置き換え、実施例25と同様にパウダーファンデーションを調整した。
実施例25で調整したパウダーファンデーション中の成分のうち、改質粉体A1およびC1〜G1を、それぞれ比較例19で得られた改質粉体A4、C4〜G4に置き換え、実施例25と同様にパウダーファンデーションを調整した。
実施例25で調整したパウダーファンデーション中の成分のうち、改質粉体A1およびC1〜G1を、それぞれ比較例20で得られた改質粉体A5、C5〜G5に置き換え、実施例25と同様にパウダーファンデーションを調整した。
◎:良好
○:普通
X:不良
表7に示す配合比率(重量%)となるように、成分(6)〜(12)をホモミキサーを用いて、5000rpmの回転速度で15分間、撹拌して、これに含まれる固形分を分散させた。これに、70℃の温度に加熱して十分に撹拌混合した成分(1)〜(5)を加え、ホモミキサーを用いて、5000rpmの回転速度で3分間、撹拌して乳化させた。次いで、得られた乳化物を室温まで冷却した後、真空容器中に入れて脱泡した。
これにより、実施例22で得られた改質顔料B1〜F1を含むリキッドファンデーションを得た。
実施例28で調整したリキッドファンデーション中の成分のうち、改質粉体B1〜F1を、それぞれ実施例23で得られた改質粉体B2〜F2に置き換え、実施例28と同様にリキッドファンデーションを調整した。
実施例28で調整したリキッドファンデーション中の成分のうち、改質粉体B1〜F1を、それぞれ実施例24で得られた改質粉体B3〜F3に置き換え、実施例28と同様にリキッドファンデーションを調整した。
実施例28で調整したリキッドファンデーション中の成分のうち、改質粉体B1〜F1を、それぞれ比較例19で得られた改質粉体B4〜F4に置き換え、実施例28と同様にリキッドファンデーションを調整した。
実施例28で調整したリキッドファンデーション中の成分のうち、改質粉体B1〜F1を、それぞれ比較例20で得られた改質粉体B5〜F5に置き換え、実施例28と同様にリキッドファンデーションを調整した。
◎:良好
○:普通
X:不良
Claims (10)
- 前記アルコキシ基が、メトキシ基またはエトキシ基であることを特徴とする請求項1に記載の変性表面改質剤。
- メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーの分子鎖中にあるSi−H結合の水素原子をメトキシ基で置換した変性表面改質剤を製造する方法であって、
(a)前記コポリマーを溶解可能な有機溶媒とメタノールとを容器内に入れて、10〜50重量%のメタノールを含有する混合液Aを調製する工程、
(b)前記混合液Aと、メタノールに溶解させた水酸化ナトリウムとを混合して、メタノールの全重量に対して0.1〜5.0重量%の水酸化ナトリウムを含有する混合液Bを調製する工程、
(c)前記混合液Bが入っている容器内に不活性ガスを導入して、該容器内から空気を排出させる工程、
(d)前記容器内に不活性ガスを導入しながら、前記コポリマーを前記混合液B中に添加して、前記有機溶媒の全重量に対して1〜30重量%の前記コポリマーを含有する混合液Cを調製する工程、
(e)前記容器内に不活性ガスを導入しながら、前記混合液Cを撹拌する工程、
(f)前記混合液Cに、メタノールに溶解させた塩化カルシウムを添加して、該混合液中に含まれる水酸化ナトリウムのモル数に対して0.5〜1.0倍のモル数の塩化カルシウムを含有する混合液Dを調製する工程、
(g)前記混合液Dを撹拌する工程、および
(h)前記混合液D中に生成された白色固形物を濾過して取り除き、さらに濾液中に含まれる有機溶媒とメタノールとを蒸発させて取り除くことにより、油状物質を分離する工程
に処することによって、前記コポリマーのメトキシ化物を得ることを特徴とする変性表面改質剤の製造方法。 - メチルハイドロジェンポリシロキサンとジメチルポリシロキサンとを共重合させてなるコポリマーの分子鎖中にあるSi−H結合の水素原子をエトキシ基で置換した変性表面改質剤を製造する方法であって、
(a)前記コポリマーを溶解可能な有機溶媒とエタノールとを容器内に入れて、10〜50重量%のエタノールを含有する混合液Aを調製する工程、
(b)前記混合液Aと、エタノールに溶解させた水酸化ナトリウムとを混合して、エタノールの全重量に対して0.1〜5.0重量%の水酸化ナトリウムを含有する混合液Bを調製する工程、
(c)前記混合液Bが入っている容器内に不活性ガスを導入して、該容器内から空気を排出させる工程、
(d)前記容器内に不活性ガスを導入しながら、前記コポリマーを前記混合液B中に添加して、前記有機溶媒の全重量に対して1〜30重量%の前記コポリマーを含有する混合液Cを調製する工程、
(e)前記容器内に不活性ガスを導入しながら、前記混合液Cを撹拌する工程、
(f)前記混合液Cに、エタノールに溶解させた塩化カルシウムを添加して、該混合液中に含まれる水酸化ナトリウムのモル数に対して0.5〜1.0倍のモル数の塩化カルシウムを含有する混合液Dを調製する工程、
(g)前記混合液Dを撹拌する工程、および
(h)前記混合液D中に生成された白色固形物を濾過して取り除き、さらに濾液中に含まれる有機溶媒とエタノールとを蒸発させて取り除くことにより、油状物質を分離する工程
に処することによって、前記コポリマーのエトキシ化物を得ることを特徴とする変性表面改質剤の製造方法。 - 前記有機溶媒が、n−ヘキサン、n−ヘプタン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエンまたはその混合物であることを特徴とする請求項3〜4のいずれかに記載の変性表面改質剤の製造方法。
- 前記工程(a)において、有機溶媒を含む前記混合液Aを調製することなく、前記工程(b)において、容器内に入れたエタノールに水酸化ナトリウムを添加して溶解させ、エタノールの全重量に対して0.1〜5.0重量%の水酸化ナトリウムを含有する混合液Bを調製すると共に、前記工程(d)において、前記コポリマーを前記混合液B中に添加して、前記エタノールの全重量に対して1〜30重量%の前記コポリマーを含有する混合液Cを調製することを特徴とする請求項4に記載の変性表面改質剤の製造方法。
- 前記油状物質中に白色固形物が含まれる場合には、該油状物質を濾過して前記白色固形物を取り除くことを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の変性表面改質剤の製造方法。
- 表面改質すべき粉体に必要に応じて水を含ませた後、請求項1または2に記載の変性表面改質剤を添加して撹拌し、次いで該粉体を乾燥させることによって、表面改質された粉体を得ること特徴とする粉体の表面改質方法。
- 前記粉体が、無機顔料、有機顔料または樹脂粉体顔料であることを特徴とする請求項8に記載の粉体の表面改質方法。
- 請求項8〜9のいずれかに記載の方法で表面改質された粉体を配合してなる化粧料。
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